おかえりとサヨナラ (第6章,最終回)
いよいよ最終回。
ハッピーエンドで終われるか?
(前回のあらすじ)
優斗、親父たちと合流。合流後、何故か最初に来た白黒の世界に。
白黒の世界にいる時雨たちと合流出来るか?
また、黒い海の上にいる。けども、今度は絶望なんかない。
今度は、希望しかない。
ただ、走り回ることしか出来てないけども、絶対に見つけて見せる。もう一度、みんなを笑わせる事が出来るように。
優斗「…。しっかし、やっぱりすぐには見つかんねぇか…。そもそも、この世界が広すぎるし、前に会った時はたまたまアイツらが近くにいたからなぁ…」
白露(茜)「おーい!!」
優斗「あ、茜。そっちはどうだった?」
白露(茜)「こっちにはいなかった。そっちも…いなかったみたいだね」
優斗「ああ。地図かなんかが使えれば大きく変わるんだけどもなぁ…」
父親「それにしても、この世界…。何にもないんだな。しかも、何故かただの人間でも海の上にいれるし」
母親「風も吹かないし、太陽も出ているかどうかも分かんないし…。ホントにここは死んだ後の世界なのかもしれないわね」
父親「ま、俺たちはもう死んだ身だ。けども、まだこの世界に未練タラッタラだから成仏できねぇのかもな」
優斗「…」
黒い海は波も立てず、音もしない。ただ、静かだ。
優斗「ん…? 何だ、あれ…?」
一旦、全員別れて捜索を始めてから数十分ほど経った時だった。遠くに人影が見えた。
目を凝らして見ると、やっぱり時雨たちにそっくりだ。見つけた瞬間、全員を呼びにいった。
優斗「おーい!! お前らー!!」
時雨?「あれ…? その声って…」
優斗「戻ってきたぞー!!!」
時雨?「え?」
村雨?「嘘でしょ!? 今さっきいなくなったのに!?」
優斗「なんか戻ってこれたんだよ。ま、そんな事は置いといてっと…。とりあえず、ついてきてくれ。見せたいもんがあるからさ」
時雨?「見せたい…、モノ?」
村雨?「なんなの? それ」
優斗「まぁ、来たらわかるよ」
優斗は、再び合流した時雨?たちを連れて元いた所に戻り始めた。移動中は、ずっと心拍数が上がってきているような気分だった。
そして、茜が見えた瞬間に足を止めた。
時雨?「どうしたの? 急に足を止め、て…」
時雨?が前を見た瞬間。言葉が口から出なくなった。そこには、もう会えない。
そう思っていた、自分の姉と。
提督たちがいたからだ…。
時雨?「え…? う、嘘でしょ…?」
白露?「嘘、なんかじゃないよ。私たちは、今、ここにいる。そして…ね」
父親「…。お前ら…。ワリィ、帰るの遅くなっちまったな…」
母親「ごめんね。こんなにも待たせちゃって」
時雨?「え…あ…はは…。そんな事言っても…。言っても…」
村雨?「時雨…」
時雨?は、膝から崩れ落ちた。村雨?も、大丈夫そうなふりをしているけども、今にも涙が目から溢れだしそうになっていた。
そんな2人を白露?が優しく、抱きしめた。
白露?「ゴメンね。いっちばん遅くなっちゃった」
時雨?「バカ…。姉さんのバカバカバカぁ…」
村雨?「ねえ、さん…」
優斗「…。これで、良かったんだな」
白露(茜)「うん。みんながまた笑顔になれてるんだもん。しかも、これまでの中でいっちばんの笑顔だよ」
優斗「だな」
父親は、泣きじゃくる白露型全員を慰めようとしているが、むしろ逆効果になってしまっていた。母親も同様だった。
全員は、再び再会することが出来た。けども、それは同時にサヨナラが近づいている事も表していた。
父親「んん…? なんか身体が光りだしたんだが…?」
母親「もしかしたら、私たち、未練がもうなくなっちゃたから成仏するみたい…ね」
白露?「今度は、みんな一緒だよ。時雨、村雨、夕立、春雨、五月雨、海風、山風、江風、涼風。やっぱり、私たちはいっつも10人揃ってなきゃいけないみたいだもんね。そうじゃないと…。いっちばん悲しいから…」
時雨?「姉さん…」
優斗「ま、お別れって事か。まぁ、久しぶりに会えたから気分もいいし。天国でも幸せにな」
父親「お前に言われる必要なんかねぇよ、バーカ。いつでも俺は幸せだっつーの」
優斗「そういや、そうでしたね…」
父親「あ、ヤバい。もう時間みてぇだ。…じゃあ、優斗」
父親「…またな」
そう言い残すと、父親と母親。白露型全員は光に包まれて、消えていった。
優斗「なんだよ、またなって…。またな、じゃねぇよ…バカ親父…。もう少しぐらい…。言う言葉…」
白露(茜)「ゆーくん…」
言葉がどんどん出てくる。けども、口に出る前に全て消える。
代わりに出てくるのは。
涙だけだった。
白露(茜)「あれ…。私たちも何か光に…」
優斗「俺たちも…。どうにかなんのか…?」
一瞬で光に包まれた。
気がつくと、そこは…。
優斗「あれ? ここって…」
ベッドの上にいた。周りを見渡してみる。周りが色々整理されているのを見る限り、ここは恐らく病院だろう。
祐樹「失礼しまー…って、優斗が起きてるぅ!?」
急にドアが開いたかと思えば、祐樹が急に叫んだ。耳に悪いからヤメロ。
優斗「んだよ、急に叫びやがって…。ここ、病院だぞ…」
祐樹「いや、お前、10日も眠ってたんだぞ!?」
優斗「…マ?」
祐樹「マジだよ!!」
~~一方その頃、茜の病室では…~~
時雨「おお、お姉ちゃん!? ホントにお姉ちゃんなの!?」
白露「いや、私は私だよ…」
時雨「みんなー!! お姉ちゃんが目を覚ましたよー!!」
優香がそう言うと、病室に一気に8人が流れ込んできた。
白露「ちょっ…。急に来られると困るんだけども!?」
村雨「茜お姉ちゃん、ホントに大丈夫なの!? どっか痛めてない!?」
白露「大丈夫だから!!」
夕立「ホントに大丈夫っぽい!?」
白露「だーかーらー! 大丈夫だって!!」
春雨「で、でも10日間も眠ってたんですよ!?」
白露「え、どゆコト?」
五月雨「言葉通りですよ!?」
白露「わーお…」
海風「うう…。お姉ちゃんが無事でよかったですぅ…」
山風「七海お姉ちゃん…。ガチ泣きしちゃった…」
江風「里奈ねぇだって…。ガチ泣きしてるじゃねぇかよ…」
涼風「そういう愛香もだろ…」
白露「いや、みんなガチ泣きしてるじゃん!?」
??「おーおー。全員ガチ泣きじゃねーか」
白露「その声…。まさか…」
優斗「うぃーっす。こっちも復活しましたよーって、うわぁ!?」
優斗が部屋に入った瞬間、優香たちが一気に飛びついてきた。
涙とかが服につくから急に抱きつくのはやめなさい。
優斗「あだだだ!!! 咲! 首を噛むな! 里奈! 抱きつく力強すぎるわ!」
時雨ら「」←無言で抱きついてる
優斗「ったく…。身体が重いぜ…」
時雨ら「は?」
優斗「ちょ、いや、お前らが重いってわけじゃなくて、怠いって意味だからな!?」
時雨ら「…」
白露「あちゃー。こりゃ、地雷踏んじゃったね。うん」
優斗「オーマイガー…」
こうして、俺たちの謎の旅は終わった。なんで親父たちに会えたのかは分からない。あの世界の事も分からないままだ。
まぁ、親父たちの事だ。天国でもいつも通りやってんだろ。ま、花ぐらいは送ってやるよ。
じゃあ、また、どこかで…。
~~どこか~~
父親「なんか変な事言われた気がするぞ」
母親「気のせいでしょ…。そういや、優斗に何か言い忘れているような気が…」
父親&母親「「あ。」」
父親&母親「アイツ(あの子)に妹がいるの言うの忘れてたぁぁぁぁぁ!!!」
~~祐樹の鎮守府にて~~
男 「これで…。うん。書類関係は全て終わりです。あとは、あなたが志望する鎮守府に届出を出せば終わりです」
少女「はい。ありがとうございました」
少女はそう言うと、立ち上がり部屋を後にした。
少女「さて、と…。あ と は…。初対面を待つだけ…」
少女が、空に手を伸ばす。その目には、希望とかなんやらで溢れていた。
少女「待っててね。お兄ちゃん…」
優斗「『久しぶりにイチャつかないss書いたぞ』と、作者が申しております」
茜 「事実だからね。っていうか、イチャイチャしてないssっていつぶりだっけ…?」
優香「知らないよ…。んで、次回予告しないのかい?」
優斗「じゃ、次回予告。第7章,第1話「誰?」だぞ」
茜 「タイトルがひどすぎる! まぁ、仕方ないような気が…」
優香「とりあえず、次回を…」
優斗&茜&優香「お楽しみにー!」
次回から、イチャイチャ展開が、
始まりそうです。
覚悟(胃)はいいか?
俺の準備(ブラックコーヒー)はできている!
※1
ブラックコーヒーは足りるんでしょうか…。
シリアス展開が始まり、
売り上げが落ち込み、危機感を覚え
新たなる事業を画策していた時で、
再び始まる、イチャイチャ展開に
狂喜乱舞する。
とある販売店と、
従業員の皆様。
一言どうぞ。
コレっていずれ総集編とかやります?
※3
店員「口が砂糖まみれでキツいです」
※4
やりたいけども、量がすごい事になりそうな…。
確かに総集編を見てみたい気がするけど。
※7
検討しておきます。
直ぐに続きと総集編を出してくれ
※9
頑張りますが、総集編は時間かかりそうです。