幼馴染 vs 妹(第7章,2話)
決戦、決着。(相変わらずの日本語力です)
白露と心音。勝つのはどっち…?
演習場には、俺、祐樹、茜、そして俺の妹だけがいる。
周りにあーだこーだ言われるのが嫌なので、演習場には誰も入って来ないようにした。
優斗「…」
祐樹「大丈夫か? 優斗。顔色あんまりよくないぞ?」
観覧席に座ってると、祐樹が声をかけてきた。どうやら、俺の顔はあまりよくない色らしい。
優斗「大丈夫だよ。ただ、ちょっと不安なだけだ」
祐樹「不安、ね…」
優斗「俺だって、白露の事信じてるよ。そもそも、練度はけっこう差があるはずだし。けども、アイツは全艤装を使えるからな…」
祐樹「だな。白露があの艤装をどうにかしないと、勝ち目は薄いかもな…」
腕時計を見る。時刻は、演習開始まであと10分を切っていた。
俺は、ただ茜が勝つことを信じるしかできない。
~~準備室にて~~
白露「さて、と…。艤装のチェックも終わってるし、あとは相手のあの娘についてもう一度データを見ておかないと…」
白露が机の上に置いてある資料を見る。
白露「やっぱり、化け物みたいなスペックだなぁ…。弱点もあんまりなさそうだし…」
艦娘が別の艦娘になることはできないが、コンバートなどは可能だ。しかし、優斗の妹である心音は、それを覆すようなことを余裕でできてしまう。そのため、どう対応していいのかも分かる訳がない。
戦艦の艤装で思いっ切り主砲をぶっ放したあとに、駆逐艦の艤装に変えて一気に相手に近づいて、再び戦艦の艤装で至近距離から再び主砲をぶっ放す…。なんて事も出来てしまうわけだ。
白露「これまで色んな艦娘を相手にして来たから、艦種別の対策ならできるんだけどもね…」
白露は壁にかかっている時計に目をやる。演習開始まで、あと5分しかなかった。
白露「そろそろ出ようかな。…頑張るしかない!」
思いっ切り自分の頬を両手で叩いて気合いを入れ直す。
勝てなかったら、私はもう終わり。ここの鎮守府にはいられない。
そんなのは絶対に嫌だ。だって、まだ思い出とか全然残せていないから。
だから、勝つしかない。
~~演習場にて~~
白露「…」
心音「…」
演習場の水面に2人が同時に着水する。そして、時計の針が、今。
決戦の時を示した。
演習開始を開始を告げるブザーが鳴ると同時に2人が動き出す。
白露は距離を縮めようと、一気に近づく。心音は待ってましたといわんかばかりに、主砲を白露に向ける。
白露(この距離なら…。よけれる!!)
白露は回避行動をしようとした次の瞬間だった。
白露「え…?」
足にダメージを負ってしまっていたのに気が付いたのは。まだ開始したばっかりのはずなのに。
白露(嘘でしょ!?)
心音「残念でしたね…。白露さん!!」
心音が主砲を白露に向けて放つ。しかし、白露はなんとか回避した。
白露「危な…」
心音 (・д・)チッ
~~~~~~~~~~
優斗「なんだ今の…」
祐樹「しれっと何か使ったな、今」
優斗「何かって…。そもそも、何を使ったんだよ」
祐樹「おそらく、アイツオリジナルの武器だな。アイツ昨日なんか艤装につけてたし」
優斗「なっ…。アイツ、武器も作れんのかよ!?」
祐樹「アイツは全艤装のチェックを一人でもできるんだぜ? オリジナルの武器なんかも余裕で作れるてもおかしくはないだろ」
優斗「ええ…」
~~~~~~~~~~
白露(このままだと、確実にやられる…。距離を取り直さないと…)
白露は距離は心音と距離を取り始める。しかし、今度は艦載機が飛んできた。
白露「ウッソ!?」
爆撃の雨が白露を襲う。なんとか被害は軽傷で済んだ。が、主砲がまた白露を狙っているのに気がつくと再び距離を取る。
白露「このままだと、やられるのを待つだけになっちゃう…。それは嫌だけども、どうすれば…」
距離を取りながら頭をフル回転させて考える。そうすると、1つの考えにたどり着いた。
白露(そういえば、艤装って…)
ーー数十分後ーー
祐樹「けっこう長引いてんな。決着」
優斗「けども、白露は逃げる一方で心音は攻める一方。このままだと、白露の艤装の燃料が尽きるだけだぞ…。何とかして攻めないと」
祐樹「どうしたもんかな…。ヤバいかも」
優斗「白露…」
~~演習場~~
白露「はぁ…。はぁ…」
体力がそろそろ底をつきそうだし…。燃料も…。けども、もう確信は持てた。
もう、攻めればいいところは分かった。あとは…。そこを攻めればいいだけだもんね!!
心音「また急に突っ込んできて…。今度こそトドメ指して上げますよ!!」
白露「今だぁ!!」
白露が心音めがけて主砲を放つ。けども、心音自身ではなく狙ったものは心音の艤装だった。
心音「あっ…」
艤装に砲撃が直撃した瞬間、心音の動きが一瞬止まった。
白露「ふっふーん。弱点見破ったりー!」
心音「っ…」
~~観覧席~~
優斗「なんだったんだ、今の?」
祐樹「なるほどね。そうすりゃそうなるか」
優斗「どういう事だよ」
祐樹「艤装は動力部があるだろ。そこにダメージが入ると一瞬だけ、艤装の動力は0になる。まぁ、動力部を守ってるとこは一番硬いけどもな」
優斗「けども、白露は一撃で決めてたぞ…」
祐樹「バーカ。お前、白露の砲撃精度見たことあんのかよ。白露は…」
~~演習場~~
心音「白露さんは…」
祐樹&心音「命中率100%だぞ(だった)…」
白露「え? ああ、そういやそうだったね…。まぁ、今はどうでもいいけども…ねっ!!」
白露が再び心音の艤装にある動力部めがけて砲撃を行う。心音は動力部を守ろうとするが、守った瞬間に白露は狙える位置に移動してくる。
心音「守り切れない…。このままだと、私が倒される…!!」
白露「まだまだいっくよー!!」
かわそうとするけども、すぐに移動してくる所為でまったく意味を成さない。艤装を別の艦種のモノに変えようとしても、撃たれた瞬間は動力が0になるため変えている最中に0にでもなったら大惨事だ。
変えている最中に動力が0になる。それは、轟沈する時と同じ状態になってしまう。なので、艤装変換の際は敵に狙われる事のない位置で行う。しかし、1対1の今では距離をとるのが難しい。だから、戦艦の艤装と空母の艤装で近寄らないようにしていた。
距離を取る為に駆逐艦の艤装に変えたいが、撃たれまくっている所為でそれもできない。
心音「だったら…。喰らえ!!」
体勢も何もかも考えずに撃ったが、白露にかすり傷を負わせるぐらいのダメージは負わせられた。
白露「痛ったぁ…。まぁ、この程度のダメージなら大丈夫…。って、あぁ!!」
白露がダメージを負って少し立ち止まって時に、心音は駆逐艦の艤装に変えていた。
心音「ここまで距離を取れれば…。今度こそ、トドメを指せば…」
心音は戦艦の艤装に変えようとした。けども、何故か変えられない。
心音「あ、あれ…?」
何度も変えようとするが、動かない。どうやら、動力部がイカれたようだ。
心音「ウッソぉ…」
白露「待てぇー!!」
心音「もう来た!?」
白露「逃げるなぁー!!」
心音が逃げる。白露はそれを追いかけていく。どちらもトドメを早く指したいのだが、決めらない。
心音「こうなったら…。喰らえ!!」
白露「危なっ!? ならこっちも…。えいっ!!」
心音「痛っ…。このぉ…」
~~観覧席~~
優斗「おい、なんか近接戦になり始めたんだけども」
祐樹「殴り合いとかしそうで怖えけども…。それは無い…。無いよな?」
優斗「あ、白露が…」
一方その頃、優斗と祐樹の視線の先では…。
~~演習場~~
白露「おりゃぁーー!!」(ポカポカ)
心音「痛っ…。このぉ…!!」(ポカスカ)
白露と心音はガチファイトになってしまっていた。とはいっても、顔面にグーパンチが飛んだりしてないのでマシだが。
白露「だったら…。これで決める!!」
心音「だったらこっちも…」
2人は一気に距離を取る。そして、一気に加速すると相手の方めがけて突進した。
白露&心音「喰らえぇぇぇ!!!」
2人が頭からぶつかる。先に倒れたのは…。
心音だった。
心音(そもそも、艦娘って殴り合いする事なんか普通は無いでしょ…)
白露「か、勝った…?」
~~観覧席~~
優斗「どうしてこうなった」
祐樹「わけがわからないよ」
優斗「なぁ、これって白露の勝ち…。でいいのか?」
祐樹「まぁ、うん。けども…」
優斗&祐樹「本当にどうしてこうなったんだよ!!」
ーー1時間後ーー
心音「ん…? あれ、何で私ベッドの上に…?」
白露「倒れたんだよ、演習終わったあと」
心音「白露さん…。まぁ、あんな終わり方するとは思わなかったですけどもね」
白露「はは。まぁ、私もだけどもね。で、どうするの? この後は。私に勝った時のことを堂々と宣言してたけど」
心音「まぁ、ここ以外に行く場所無いから、勝っても負けてもここに着任する予定でしたけどもね…」
白露「なんじゃそりゃ…。まぁ、毎回毎回「白露さん」って言われるのは私もキツいから…」
心音「「茜」さん、でいいですか?」
白露「そうそう…。って、なんで知ってんの!?」
心音「いや、祐樹さんから貰った資料に載ってたんで…」
白露「なんじゃそりゃ…。まぁ、これからよろしくね。心音ちゃん」
心音「はい。お願いします。茜さん」
(次回に続く)
優斗「なんなんだあの終わり方…」
祐樹「作者が色々と足りないから仕方ない」
優斗「とりあえず、次回予告。ん? 最終回!?」
祐樹「は? 1章4話構成じゃねぇのか!?」
優斗「ま、まぁ、わけ分からんけども、次回。「妹、結局鎮守府に着任する」に続く」
祐樹「次回予告長くね?」
いよいよ対決が楽しみだなぁ。
…………
えっ!
もう終わり?
※1
長々と書くのはキツいので…。
ちょっとびっくりしたけど、
今回も面白かったです!
撃ち合いから殴り合い。
我、殴り合いに突入スル!
ファイト!!カーン!
ゴングが鳴ったぜ!
どちらが、白露(ヒロイン)に
ふさわしいか、こいつ(拳)で、
決めようぜ!
見たいな感じで、
殴り合いに発展したと、勝手に解釈しました。
※3
次回もお楽しみに〜。
※4〜6
優斗「見てるこっちは胃が痛いぞ…」