2022-08-27 23:06:06 更新

諸注意は第一作をチェック。

データ消えまくるからまた作り直しという

苛立ちで一から作り直そうっていうバージョン

(もう精神的にやられて来てる)

今回は一章ずつの随時更新に変更

前みたいなまとめ更新じゃない点は注意

今回後々から色んな世界線のキャラ出てくるよ。

以上


ー第一章 転属と船体交換ー

ー八月二十三日 20:44 漸橋鎮守府ー

球磨 「長かったクマ…」

川内 「あ、割と綺麗…」

準急 「取り敢えず建て直しといた。」

暗闇 「それで、船体交換するとか言ってなかった?」

準急 「今からやるのさ…」

ーカーンカーンカーンー

白鷺 「あいよ、船体交換完了。戦空母白鷺だよ。」

暗闇 「さ、荷物運びましょう。」

白鷺 「おう。」

ー翌日 09:44ー

暁 「…白鷺、お客さんが四人来たわ…」

白鷺 「……は?」

暁 「応対、御願い出来るかしら?」

白鷺 「…分かった。」

ー10:00 応接室ー

白鷺 「…入ります。」チャッ

曙 「…あ……」

潮 「こんにちは…」

漣 「………」

朧 「……どうも…」

白鷺 「…第七駆逐隊か……転属って聞いたが…」ぺラッ

白鷺 「……U提督鎮守府所属…」

白鷺 「転属理由…命令違反による損害補填?」

暁 「白鷺!!!!資材が消えてるわ!!!!」

白鷺 「…暁、此処見りゃ分かる…」つ書類

暁 「…巫山戯た事を!!!!」ブチッ

白鷺 「落ち着け。消えた資材の詳細は?」

暁 「開発資材五百と各資材四万よ!!!!」

白鷺 「…放っとけ。この四人の方が大事だ。」

暁 「でも!!!!」

白鷺 「人命と金の何方が大事なんだ?」

暁 「……人命…」

白鷺 「なら騒ぐな。見苦しいぞ。」

暁 「御免なさい…」

白鷺 「分かったなら部屋を用意しろ。」

暁 「えぇ…」

フラン 「白鷺、何かあったの?」

白鷺 「大丈夫だ。落ち着け。」


ー第二章 交渉ー


ー11:30ー

白鷺 「……成程…大和が沈んだから無理矢理、か。」

曙 「えぇ…」

白鷺 「……取り敢えず転属は認めるとしてだな…」

白鷺 「ちょいと資材持って行き過ぎだなぁ…」ガチャ

白鷺 「これは交渉だな。」ピポパ

[…此方U提督鎮守府、御用件を。]

白鷺 「此方漸橋、損害補填の件U提督に話がある。」

[…了解しました、お呼びします。]

白鷺 「………」

[…何の用だ、一体……]

白鷺 「大和が沈んだって聞いてな。」

[…其れがどうした?]

白鷺 「駆逐艦四隻で資材四万は持って行き過ぎだろ。」

[…知らん。用が其れだけならこれで失礼。]ブツッ

白鷺 「…切りやがったか……」

曙 「…あの……」

白鷺 「…もう知らん。奴への支援は打ち切る。」

曙 「へ?支援?」

白鷺 「奴の鎮守府は赤字なんだよ。」

曙 「赤字!?」ガタッ

白鷺 「落ち着け。赤字故に此処の支援で保っていた。」

曙 「詰まり此処の支援が打ち切られたら…」

白鷺 「赤字で解体、艦娘は他の鎮守府に移籍だろう。」

曙 「…もしかして私達、幸せなのかしら…」

白鷺 「さぁな…今の所此処は黒字だがな。」

曙 「……今日からお世話になります。」

白鷺 「了解。」

曙 「…あの、私達の部屋は…」

白鷺 「106。」つ鍵

曙 「…有難う。」

白鷺 「歩き回って構造確認しといてね。」バタン

曙 「……クソ提督、覚悟してなさい…」ギュッ

曙 「…絶対、地獄に落としてやるんだから。」

白鷺 「奴を地獄に落とすなら、頑張らないとな。」スッ

曙 「ひゃうっ!?」ビクッ

白鷺 「……大変失礼致しました。」バタン

曙 「…変な声出ちゃった……」


ー第三章 集団風邪と訓練生ー


ー13:48ー

白鷺 「……」

不知火 「白鷺さん、お呼びしたのはですね…」

時雨 「妖精さんが、集団風邪を引いちゃったみたい…」

ゲホゲホ…ノドガイタイ……ブェックシ!!…サンジュウハチドモアル…

不知火 「どうしましょうか…」

白鷺 「風邪引いた奴を隔離、後は普通に看病してやれ。」

不知火 「其れだけで良いんですか!?」

白鷺 「風邪の特効薬なんかねぇよ。」

不知火 「然しですね…」

白鷺 「免疫上げて大人しくしてりゃ治る。」

白鷺 「暫く休み、お疲れさん。」バタン

時雨 「……どうしよう…」

不知火 「兎に角、鳳翔さんを呼びましょう…」

ー14:30 応接室ー

白鷺 「……訓練生?」

士官 「この鎮守府にて経験を積め、との事です。」

白鷺 「…誰が来たんだ?」

士官 「初雪、響、雷、電、睦月、如月、弥生です。」

白鷺 「…随分と偏ってるな……」

士官 「…大変申し上げ難いのですが……」

士官 「訓練生の実態は不要艦の押し付けです。」

白鷺 「…だと思ったよ。分かった、引き取ろう。」

士官 「有難う御座います。入りなさい。」ガチャ

ゾロゾロ…

士官 「では、後は任せます。」バタン

白鷺 「……全員居るな。私は提督をしている白鷺だ。」

白鷺 「今日から君達を指導、並びに指揮する。」

初雪 「……はい。」

白鷺 「…建前はこの辺にして、本音に移ろうか…」

白鷺 「君達は不要艦として此処に押し付けられた。」

睦月 「えぇ!?」

電 「其の話、本当なのですか!?」

白鷺 「君達を連れて来た士官から聞いた話だ。」

初雪 「……どうでもいいよ…」

白鷺 「……取り敢えず、君達は206で待ってなさい。」

白鷺 「詳しい話は明日にする。」つ鍵

初雪 「…はい。」


ー第四章 赤字鎮守府からの刺客ー


ー八月二十五日 07:40 漸橋軍港ー

白鷺 「……此処は掃除しないといけないな…」

不知火 「えぇ、私もそう思います。」

白鷺 「…なぁ、幻覚だとヤバいから聞くが…」

不知火 「実は、私も聞きたい事があります…」

白鷺 「なら言うが…船、見えるか?」

不知火 「はい、見えています…疲れているのかしら…」

暁 「白鷺、こんな書類が…」

白鷺 「あ?明日八時、貴殿の鎮守府に到着する!?」

不知火 「丁度支援を打ち切った鎮守府ですね…」

白鷺 「暁、雲龍とゴーヤ、暗闇も呼んで来い。」

暁 「分かったわ。」

ー07:58ー

暗闇 「白鷺、何かあったの!?」

白鷺 「見ての通り、もう直ぐ船が接岸する。」

ゴーヤ 「…嫌な予感がするのはゴーヤだけでちか?」

雲龍 「ううん、私も嫌な予感がするわ…」

白鷺 「取り敢えず何かあった時の為に召喚した。」

雲龍 「そう…あ、降りてくるわね。」

U提督 「貴様…支援打ち切りとはどういう事だ!?」

白鷺 「簡単な話だ。収支調整、以上。」

U提督 「何?収支調整?」

白鷺 「資材の調達や訓練生の指導、仕事がある。」

白鷺 「色んな所で支出があるのに支援が出来るか?」

白鷺 「要するにお前には支援する必要が無い。」

U提督 「はぁ!?」

白鷺 「各資材四万持ってったなら十分だろ?」

U提督 「ぐっ…」

白鷺 「さっさと帰れ、これ以上手前に用はない。」

U提督 「黙って聞いていればいけしゃあしゃあと…」

白鷺 「手前の判断でこうなってんだよ、諦めろ。」

白鷺 「戻るぞ、これ以上此処に居る理由は無い。」

雲龍 「うん。」ぎゅむっ

暁 「…貴方がした事のお返しよ、確り受け取る事ね。」

U提督 「…クソ……」


ー第五章 集中廃車と譲渡ー


ー13:30 漸橋軍港線ー

ガチャコン…

白鷺 「オユ10、オハニ36、オハ46、オハ47…」

白鷺 「スハ43が二両にスハフ42が三両…」

白鷺 「オハフ50が二両とオハ50、EF64-1000が二機…」

白鷺 「更に8500の三連が二編成とスニ41-2000か…」

暗闇 「集中廃車で纏めて譲渡って事?」

白鷺 「らしいな…あとコキが十二両だな。」

暗闇 「成程ねぇ…って、機関車も廃車されたの?」

白鷺 「MDD2000形機関車の導入による玉突き廃車。」

暗闇 「ふぅん…」

曙 「…客車……何で?」

白鷺 「廃車譲渡。」

曙 「そうなんだ…って、冷房ないじゃん!!!!」

白鷺 「旧型客車に冷房を求めてはいけない。」

曙 「御免なさい…」

白鷺 「さて…お金はこの位かな?」つ一千万

士官 「はぁ、有難く頂戴致します…」

白鷺 「車庫に入りきるかな…」

暗闇 「何とかして入れるしかないわね…」

レ級 「よぉ、準急。」

白鷺 「今の名は白鷺だ。覚えておけ。」

レ級 「あ、そうだったのか…伝達しておく。」

白鷺 「頼むぞ。」

レ級 「ん?なぁ、この電車何だ?見た事ねぇな…」

白鷺 「其れ客車な…スハ43、廃車譲渡さ…」

レ級 「なぁ、ウチで扱って良いか?」

白鷺 「あぁ、人員輸送用か…なら電車を送るよ。」

レ級 「そうか、頼んだ。」

ほっぽ 「遊びに来たよ!!!!」

白鷺 「二人とも、お茶を出そう。上がってくれ。」

レ級 「おう、邪魔するぜ。」

白鷺 「邪魔すんなら帰れ。」

レ級 「あいよってなんでやねん!!!!」

ほっぽ 「失礼しまーす。」

レ級 「上がるぜ。」

暗闇 「お茶、準備して来るわ。」

白鷺 「俺はお茶菓子を。」

曙 「……凄い連携…私も見習わないと…」


ー第六章 深海棲艦とのんびりほっこりー


ー14:10 応接室ー

防空 「……」←白鷺に呼ばれた

ほっぽ 「ぽ?」

防空 「…可愛い!!!!」ぎゅむっ

ほっぽ 「ぽ!?」ジタバタ

防空 「私服のほっぽちゃん可愛い!!!!」ギュー

レ級 「防空棲姫様、ほっぽちゃんが潰れてます…」

ほっぽ 「離してぇ…」ジタバタ

中枢 「防空、離してあげなさい…」←白鷺に呼ばれた

防空 「ほっぽちゃんほっぽちゃんほっぽちゃん!!!!」

ほっぽ 「……」脱力

レ級 「もう抵抗出来なくなってますから!!!!」

中枢 「ほっぽが死んじゃう!!!!」

白鷺 「防空棲姫、北方棲姫を離せ…」ギロッ

防空 「ヒッ!?御免なさい!!!!」パッ

ほっぽ 「…死にかけた……陸なのに……」バタッ

暗闇 「何この地獄絵図…何があったの……」

白鷺 「ワレ何考えとんねん…死んでもうたら向こうと

全面戦争なるんやぞ!!!!少しは自制せんか阿呆が!!!!」

防空 「御免なさい!!!!」土下座

ほっぽ 「…やっぱり白鷺は怒らせちゃ駄目だ…」

レ級 「あの防空棲姫様が土下座をしている…」驚愕

白鷺 「はぁ…羊羹と最中、饅頭です。お好きにどうぞ。」

暗闇 「宇治のお茶です…少し冷めてしまいましたが。」

ほっぽ 「有難う。」パリッ

レ級 「サンキュ。」ごくごく

防空 「(´・ω・`)」

中枢 「おバカ…あ、この御饅頭美味しい。」ムグムグ

あかつき 「お父さん、今大丈夫?」チラッ

白鷺 「どうした?」

あかつき 「なんか赤い服着た女の人が来たんだけど…」

白鷺 「赤い服…女……成程、彼奴か。今行く。」

暗闇 「御二人は私がおもてなしするわ。」

白鷺 「頼んだ。で、何処だ?」

あかつき 「306だよ。」

白鷺 「了解。」ダッ

ほっぽ 「あ、そうだ…不知火は?」

不知火 「私を呼びましたか?」ぬいっ

ほっぽ 「うわっ!?」

不知火 「私に御用でしょうか?」

ほっぽ 「はい、御土産。雲丹と伊勢海老。」つ土産

不知火 「有難く頂戴致します。」

暗闇 「今日は海鮮料理ね。」

レ級 「そうだ、三番叟釣って来てたんだ。」つ三番叟

不知火 「有難く。」

暗闇 「今日は海鮮丼ね…」


ー第七章 異例の追放ー


ー14:35 306号室ー

白鷺 「入りますよ。」ガチャ…

ゴールドシップ(以後ゴルシ) 「トレーナー!!!!」

白鷺 「やっぱお前か……で、どうしたんだ?」

ゴルシ 「あー…実はこういう事らしい。」つ書類

白鷺 「あ?……追放状?何でこんな物が…ん?」

白鷺 「なぁ…お前は分かるが何でタマモクロスも?」

白鷺 「オグリキャップにメジロマックイーンも…」

白鷺 「何でここまでするのかが分からん…ん?」

ゴルシ 「気付いたか?」

白鷺 「…メジロライアンとダイワスカーレット……」

白鷺 「何故この二人の名が…理事長が出す物だろ?」

ゴルシ 「其処なんだよな…」

白鷺 「たづなさんならまだ分かるんだが…」

ゴルシ 「どうすればいい?」

白鷺 「…不正発行であったとしても追放は追放…」

白鷺 「あの学園を追放されればウマ娘として終わる…」

白鷺 「…残りの三人は何処に居る?」

ゴルシ 「三人は外で私だけが此処に居る。」

白鷺 「そうか…三人を此処に。受け入れよう。」

ゴルシ 「流石私のトレーナー!!!!相談して正解だぜ!!!!」

白鷺 「お前と二年、夢を見た仲だからな…早く行け。」

ゴルシ 「おう、行ってくる!!!!」ダッ

白鷺 「…一度理事長に電話しておくかな……」

白鷺 「メジロライアン…ダイワスカーレット……」

白鷺 「ダイワスカーレットはまだ分かる…」

白鷺 「何故メジロライアンが追放状を…」

白鷺 「一度問い詰めるか?」

白鷺 「……いや、今はまだ証拠不十分…辞めておこう。」


ー第八章 世界を渡り歩く者ー


ー15:40 同室ー

メジロマックイーン(以後マックイーン) 「……」

オグリキャップ(以後オグリ) 「どうした?」

マックイーン 「…遅すぎますわ。」

タマモクロス(以後タマモ) 「…ホンマやな……」

ゴルシ 「そうカリカリすんなって。トランプやるか?」

マックイーン 「やりませんわ…」

オグリ 「然し…何故私達が追放されたのだろうか…」

タマモ 「ウチも分からんねん…何で追放なんや…」

白鷺 「少し遅れました。玉露と御饅頭を。」コトッ

ゴルシ 「お、サンキュ。」

マックイーン 「…紅茶は有りませんの?」

白鷺 「御饅頭は紅茶より日本茶の方が合うので。」

マックイーン 「そうですのね…」

白鷺 「そう落ち込まずに。どうぞ。」コトッ

マックイーン 「有難う御座います…」

タマモ 「あんな…ウチ、二番煎じでええねんけど…」

白鷺 「茶葉は掃除に使いますので…御遠慮なく。」

タマモ 「ええんかい…」

白鷺 「私、河内育ちですから…どうぞ。」コトッ

タマモ 「河内!?ウチ浪速やで!?」

白鷺 「おや、其れは意外な共通点…どうぞ。」コトッ

オグリ 「感謝する…饅頭は幾つまで食べられるんだ?」

白鷺 「在庫としては四十入の箱が五箱程。」

オグリ 「全部食べて良いか?」

白鷺 「夕飯まで時間がありませんので控えた方が…」

オグリ 「むぅ…成程。」ズズッ

オグリ 「おぉ、美味しいお茶だな。」

白鷺 「粗茶ですよ。」

マックイーン 「お饅頭が美味し過ぎますわ!!!!」パクパク

タマモ 「メジロマックイーン!!!!食い過ぎや!!!!」

マックイーン 「パクパクですわ!!!!」パクパク

お皿<四十個の饅頭が今の一瞬で消えた…

白鷺 「マックイーン、後で説教。」

マックイーン 「ひっ!?」

ゴルシ 「オグリ、お前の分の饅頭だ。」つ御饅頭

オグリ 「む?あったのか?」

ゴルシ 「先に三個確保しといたぜ。」

オグリ 「助かる。」パクッ

オグリ 「おぉ、お茶と合うな。」

ゴルシ 「だろ?甘過ぎないのが良いよな。」

タマモ 「そんなに美味いんか…」

ゴルシ 「ほい、タマモの分。」つ御饅頭

タマモ 「おお、おおきに!!!!」パクッ

タマモ 「…こんなに美味しい御饅頭初めてやわ……」

白鷺 「一応言っとくが其れは海軍の饅頭だぞ。」

ゴルシ 「そうなのか?」

白鷺 「俺が元々居た場所で作ってるんだよ。」

ゴルシ 「へぇ…」

白鷺 「一つ86kcalの×37だろ?」

白鷺 「メジロマックイーン、夕飯は空気食ってろ。」

マックイーン 「何故ですの!?」

白鷺 「今の一瞬で3182kcalを摂取してるぞお前。」

マックイーン 「あ…」

白鷺 「鎮守府外周を只管走れ。太るぞ。」

マックイーン 「い、行ってきますわ!!!!」ダッ

タマモ 「……阿呆やな。」

白鷺 「取り敢えず、君達は此処に住んで貰う。」

タマモ 「あー、そー言や追放されとったなウチ等…」

オグリ 「食糧は大丈夫か?」

白鷺 「構わん。」

タマモ 「せやけど、ええんか?」

白鷺 「昔学園にトレーナーとして居た以上はな。」

タマモ 「最後まで面倒見んのが使命って事?」

白鷺 「まぁな。隣の部屋の鍵を渡しておくよ。」つ鍵

タマモ 「…305って事は此処は三階か……」

白鷺 「そうだな…」

オグリ 「メジロマックイーンに言わなくて良いのか?」

白鷺 「饅頭、説教、夕飯抜き。」

オグリ 「済まなかった、もう聞かないよ。」

白鷺 「察しの良い子は有難いね。」

ゴルシ 「然し…この追放状、気になるな…」

白鷺 「今は情報が少な過ぎる…」

ゴルシ 「下手に動けば死んじまうか。」

白鷺 「触らぬ神に祟りなし、大人しくしてろ。」

ゴルシ 「おう。」


ー第九章 端から…ー


ー八月二十六日 05:30 執務室ー

白鷺 「…U提督、破産により提督権限剥奪……か。」

不知火 「白鷺さん、起きるの早過ぎです…」ウトウト

白鷺 「眠てぇか?」

不知火 「眠たくないと言えば嘘になりますが…」

白鷺 「寝ていいぞ。」

不知火 「へ?」

白鷺 「端からこの時間に起きられるとは思ってない。」

不知火 「…仮眠させて頂きます。」

白鷺 「おう…破産原因は白鷺の支援打切か……」

白鷺 「支援で成り立つ鎮守府はいつか潰れる…」

白鷺 「良い反面教師になるだろうか…」

ゴルシ 「邪魔するぜ!!」バァン!!(扉にドロップキック)

白鷺 「ノックをしろ、扉を蹴破るな、下着位着けろ。」

ゴルシ 「な、何でノーパンなのがバレたんだ!?」

白鷺 「おや、当たっていたのか。」

ゴルシ 「………くそぅ…」

白鷺 「で、何の用だ?」

ゴルシ 「理事長もたづなさんも、監禁されてた。」

ゴルシ 「スペシャルウィークからの情報だ。」つ書類

白鷺 「成程…これでは追放状の事など知る由も無い…」

ゴルシ 「助けに行くのか?」

白鷺 「…助けに行かぬ者は情無き者。」

ゴルシ 「トレーナーが昔私に言った言葉だな。」

白鷺 「準備を進めよう…救出する準備を。」

ゴルシ 「おう。」

オグリ 「トレーナー、朝御飯はまだか?」すっ

ゴルシ 「おわぁ!?」

白鷺 「朝飯は六時半からだ、まだ早過ぎる。」05:41

オグリ 「むぅ…」

白鷺 「…漬物と麦飯しかねぇぞ。」ガチャッ

オグリ 「済まない、助かる。」

ゴルシ 「漬物?」

白鷺 「浅漬け、お新香、キムチと沢庵。」コトコトッ

白鷺 「そして山盛り一杯の麦飯。」ゴトッ

白鷺 「箸は割箸で良いか?」

オグリ 「いや、トレーナーの箸が良い。」

白鷺 「……変わった奴だ…ほい。」つ箸

オグリ 「有難う。」

ゴルシ (これで疑惑が確信に変わった…)

ゴルシ (オグリキャップは間違い無く…)

ゴルシ (トレーナーに恋をしている!!!!)

オグリ (トレーナーの箸でトレーナーの漬物を…)

オグリ (私は幸せ者だな…)

オグリ (私の気持ちは伝わっているだろうか…)

白鷺 「割箸はオグリの身体に合わないのだろうか…」

ゴルシ 「」ズコッ

オグリ 「」ズコッ

白鷺 「…何でお前ら転けてんの?」

オグリ 「私の気持ちは伝わっていないのか…」

白鷺 「変わった奴等だ…」←朝早い時は何故か鈍感


ー第十章 追放は続き世界はズレ続けるー


ー06:44 食堂ー

マックイーン 「…御免なさい、トレーナーさん……」

白鷺 「お前の体重管理も俺の仕事だからな。」

タマモ 「オグリ、起きんの早過ぎやって…」ふわぁ…

オグリ 「そうか?私はそうは思っていないが…」

白鷺 「タマモ…私は四時半起きだが……」

タマモ 「朝か夜か分からん時によう起きれんな…」

ゴルシ 「トレーナー、速報だ!!!!」バァン!!!!

白鷺 「蹴破るな、白鷺と呼べ、声が大きい。」

ゴルシ 「悪かったな白鷺…ってそうじゃねぇよ!!」

白鷺 「何だ一体…」

ゴルシ 「スペシャルウィークとエルコンドルパサーが

今鎮守府の門の前に居るんだよ!!!!」

白鷺 「………はぁ!?」ガタッ

ゴルシ 「今直ぐ来てくれ!!!!嫌な予感がする!!!!」

白鷺 「何で彼奴等が来てんだよ!!!!」ダッ

ゴルシ 「速っ!?」ダッ

マックイーン 「……何が起きたんですの?」

オグリ 「…ライバルが増える気がする……」

タマモ 「オグリ、多分その恋は実らんで…」

ー06:53 正門前ー

白鷺 「到着!!!!」ザッ

スペシャルウィーク(以後スペ) 「あ…」

エルコンドルパサー(以後パサー) 「トレーナーさん…」

白鷺 「で、何で此処に居るんだ?」

スペ 「……これ、です…」つ追放状

白鷺 「またか!!!!」ボコン!!!!

パサー 「oh......」

スペ 「地面に罅が…」

ゴルシ 「白鷺…お前…速過ぎる……」ぜぇぜぇ

パサー 「あのゴールドシップが息切れしてマース…」

スペ 「トレーナーさん、速いんだ…」

白鷺 「これも同じ、か…」

パサー 「何がデス?」

白鷺 「メジロライアンとダイワスカーレットの名…」

スペ 「え?」

白鷺 「ゴルシ達もこの二人に追い出されてる。」

スペ 「そんな…何で?」

白鷺 「二人は学園を乗っ取る気なのか?」

ゴルシ 「有り得なくは…無いな…」

パサー 「あの、二人が……」

白鷺 「兎に角、追放されたからには戻れない。」

パサー 「えぇ、分かってマース…」

白鷺 「私が面倒を見よう。中に入ってくれ。」

パサー 「え!?本当デスか!?」

白鷺 「逆に問うが、この世界で他に頼れる場所は?」

パサー 「…無い、デス……」

白鷺 「なら、答えは一つだろう?」

パサー 「…これからも、お世話になりマス。」

白鷺 「おう…スペは?」

スペ 「へ?」

白鷺 「お前はどうするんだ?」

スペ 「……私は…トレーナーさんが、好きです。」

ゴルシ 「!?」

スペ 「でも、迷惑は…掛けたくないです。」

白鷺 「だったら俺に面倒見させろ。」

スペ 「え?」

白鷺 「お前が外をほっつき歩いてる方が心配だ。」

スペ 「……お世話に、なります…」

白鷺 「ほれ、中に入るぞ。今は朝飯の時間だ。」

スペ 「あの、人参ありますか?」

白鷺 「んー…味噌汁の中に入ってると思うぞ。」

スペ 「へ?」

白鷺 「味噌汁の具材。」

スペ 「……あの、生の人参ありますか?」

白鷺 「冷蔵庫の野菜を使い切る為の味噌汁だからな…」

スペ 「そうですか……」

パサー 「あー、元気出すデース。」

白鷺 「……あ、まだ一本あったわ。」

スペ 「本当ですか!?」

白鷺 「取り敢えず食堂行くぞ。」

スペ 「はい!!!!」

ゴルシ (オグリキャップ…ライバルが来ちまったぜ…)


ー第十一章 暇ー


ー10:14ー

球磨 「暇クマー…」

多摩 「暇だにゃー…」

北上 「暇だよぉ…」

大井 「暇です…」

木曾 「暇だな…」

川内 「暇なのは当然だよ…だって……」

那珂 「皆、腰痛めちゃってるんだもん!!!!」痛い…

神通 「那珂、煩いです…」あたっ…

龍飛 「お前達は…何故腰を痛めたのだ……」

川内 「……二人目、欲しいじゃん?」

龍飛 「……馬鹿者。」///

ゴーヤ 「……で、この後どうするでち…」

イク 「軽巡が八隻も抜けると対潜が疎かになるのね。」

時雨 「対潜はボク達に任せてくれないかな?」スッ

イク 「……任せたのね。」

ミズノ 「皆さん、白鷺さんより伝言です。」

イク 「伝言?聞かせて欲しいのね。」

ミズノ 「[お前達は有給扱いだから早く治せ]と。」

北上 「ゑ…」

大井 「北上さん…文字が違います北上さん…」

球磨 「うっそ私有給残り二日なんだけど!?」

ミズノ 「球磨さんは有給四日に増えてますね。」

球磨 「ゑ?」

木曾 「球磨姉…字が違う……」

ミズノ 「ボーナス減額の上で、との事です。」

球磨 「……NOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!」

神通 「球磨さん、煩いです。」

ミズノ 「神通さん、煩いです。」

神通 「…御免なさい。」

早霜 「……寝て良いですか?」←徹夜看病係

ミズノ 「私が引き継ぎます。どうぞ。」

早霜 「お休みなさい……」zzz

ミズノ 「……はぁ…」

時雨 「巡回に行ってくるよ。」

イク 「潜水部屋に戻るのね。」

ゴーヤ 「今から二人でオリョールの準備するでち。」

イク 「アレ行くの?アレは疲れるのね…」

ゴーヤ 「早く行くでち。」

イク 「はいはい…また今度なのね。」バタン

ミズノ 「……ラジオでも聞きますかね…」

北上 「暇なんだけど…」

ミズノ 「別にイヤホン挿す訳でも無いですし。」

北上 「ふぅん…」


ー第十二章 色々あるんです色々…ー


ーとある日の畑ー

白鷺 「こんなもんか…」ガサガサ

不知火 「何をされているのですか?」

白鷺 「畑の整備…道具だの肥料だの……」

不知火 「私も手伝います。」

白鷺 「なら移植コテ持って来て。倉庫に入れる。」

不知火 「分かりました。」

ーとある日の車庫ー

白鷺 「ガタ来てんじゃねぇか…バラすしかねぇか…」

曙 「何やってるのよ…」

白鷺 「故障車の整備…どうやっても直らん……」

曙 「それって全検行き?」

白鷺 「だな…だがバラすにしても設計図あるか?」

曙 「取り寄せるわよそれ位…」

白鷺 「そうか、頼んだ。」

曙 「任せて。」

ーとある日の外洋ー

白鷺 「…で、こうなったと……」

リ級 「何とかなりませんか?」

白鷺 「今は鋏が無いからな…鎮守府に戻るしか…」

リ級 「分かりました、行きましょう。」

白鷺 「判断早いね…行こうか。」

イ級 「……」(釣り糸が絡まってる)

ーとある日の鎮守府ー

あかつき 「お父さん、抱っこ!」

白鷺 「分かった。」

暁 「白鷺、お醤油どこ?」

白鷺 「水屋に無かったか?」

暁 「見たけど無いの…どうしましょう…」

白鷺 「…湯浅のやつ使いなよ。」

暁 「良いの?白鷺が買ってきたんでしょ?」

白鷺 「いや、早く使わないとヤバい。」

暁 「そう、分かったわ。」

白鷺 「あかつきは抱っこ好きだな…」

あかつき 「お父さんにくっつけるもん!」

白鷺 「成程。」

ー平和に時は流れる…ー


ー第十三章 島流しの被害者ー


ー八月二十七日 06:40ー

?? 「……」

白鷺 「そろそろ建物を改造した方が良いか?」

?? 「トレーナーさん…」

白鷺 「ん?」

?? 「お久しぶりです…」

白鷺 「たづなさん!?何でこんな所に…」

??→たづな 「逃げて来たんです…」

白鷺 「そうですか…」

たづな 「監視の隙を見て逃げたんです…」

白鷺 「助けに行けず申し訳ありませんでした…」

たづな 「いえ、トレーナーさんには感謝しています。」

白鷺 「私は感謝されるような者では…」

たづな 「いえ、感謝すべき人です…それで……」

白鷺 「理事長の事、ですか?」

たづな 「はい…逃げる途中ではぐれてしまって…」

白鷺 「分かりました。鎮守府総動員で捜索します。」

たづな 「有難う御座います!!!!」

白鷺 「兎に角今は中に…外は危険です。」

たづな 「え…」

白鷺 「[追手]が来てます。その服は目立ちます。」

たづな 「わ、分かりました…」ガシャン

白鷺 「……たづなさんまで来てしまったか…」

?? 「なぁ、緑の服着た女見なかったか?」

白鷺 「見たぜ。」

?? 「何処だ!?」

白鷺 「他所の鎮守府の利根型だな。徒桜に居たぜ。」

?? 「利根型!?訳分かんねぇ事言うんじゃねぇ!!!!」

白鷺 「緑の服着た艦娘は利根型だろうて…」

?? 「艦娘じゃねぇ!!!!この女だよ!!!!」つたづなの写真

白鷺 「あぁ?たづなさんか?見た事はあるな。」

?? 「何?何処だ!!!!何処で見た!!!!」ガシッ

白鷺 「何処も何も私は元トレーナーだからな…」

?? 「は?」

白鷺 「数年前にトレーナーとして二年勤務していた。」

?? 「……要するに、どういう事だ?」

白鷺 「この世界では全く見てないな。他を当たれ。」

?? 「……クソッ!!!!」ダッ

白鷺 「……さて、色々準備しないとな…」


ー第十四章 救援急行ー


ー11:30ー

白鷺 「……海上にて保護、至急救援求む…か。」

桜 「どうしましょうか…」

白鷺 「103を出す、閻魔と椛を車庫へ。」

桜 「はい!!」ダッ

たづな 「あの…」

白鷺 「貴女は外へ出ない方が良い。」

たづな 「何故ですか?」

白鷺 「追手が何処まで来ているか分かりません。」

たづな 「そんな…」

白鷺 「私達が必ず理事長を保護します。」

たづな 「……お願いします。」

ー12:00 車庫ー

白鷺 「行くぞ。」シューッ

椛 「うん。」

閻魔 「急ぎましょう。」

桜 「出して。」

白鷺 「制限185、出発高速進行。徒桜沖行き定発。」

ー白鷺移動中ー

ー13:19 徒桜沖ー

白鷺 「大丈夫か!?」チャッ

青葉 「徒桜沖の巡回中に保護しました。」

衣笠 「怪我は無いけど体温が下がってるわ。」

白鷺 「ドアを開ける、載せてくれ。」

青葉 「了解です。」

吹雪 「まさかこんな所に居るなんて…」

暁 「追手から逃れようと海を泳いで此処に来たんじゃ…」

早霜 「だとすれば体温低下も説明がつきますね。」

青葉 「乗車完了です。」

白鷺 「暖房を入れる。急いで帰るぞ。」

ー白鷺護送中ー

ー14:45 車庫ー

白鷺 「急いで私の部屋に、私が看病しよう。」


ー第十五章 元トレーナーと理事長の会話ー


ー14:53 白鷺自室ー

理事長 「感謝、だ…白鷺……」←風邪

白鷺 「理事長、私は助けに行けませんでした…」

理事長 「構わぬ…今、こうして看病してくれている…」

白鷺 「ですが…」

理事長 「胸を張れ…ゴホゴホ!!!!」

白鷺 「もう寝てて下さい…これ以上は身体に影響が…」

理事長 「私は、君に感謝している。」

白鷺 「……はい。」

理事長 「また後で、たづなに会わせてくれ。」

白鷺 「なら、風邪を治して下さい。」

理事長 「ははは…君もたづなに似て毒舌だな。」

白鷺 「建前を使わないだけです。」

理事長 「そうか…それもそうだな。」

白鷺 「…現在六名のウマ娘が追放されています。」

理事長 「…そうなのか……」

白鷺 「其の六名は今此処に居ます。」

理事長 「…そうか。」

白鷺 「……理事長とたづなさんも含めれば八名です。」

理事長 「…そうだな。」

白鷺 「…学園は、大丈夫でしょうか……」

理事長 「無理、だな…終わりだ。」

白鷺 「矢張り、ですか…」

理事長 「……君ともう一度やり直せるのは有難いな。」

白鷺 「そうでしょうか……私はゴールドシップを…」

理事長 「私はアレは事故だと思っている…」

白鷺 「然し、当時は私の責任として首にされた…」

理事長 「実はな…私は首にはしていないんだ……」

白鷺 「何ですって!?理事長の判断ではないと!?」

理事長 「例の[二人]の犯行だった。」

白鷺 「…全て繋がりました。」

理事長 「私達は[二人]の事を知り過ぎて監禁…」

白鷺 「後に事実を知った者は追放…」

理事長 「これも運命か……」

白鷺 「今は、此処に居るウマ娘達の為に動きます。」

理事長 「其れが最善だろうな…」

白鷺 「ですね……」


ー第十六章 責任転嫁ー


ーとある日 V鎮守府ー

V提督 「貴様…この為体、どうする心算だ?」

?? 「……申し訳有りません。」大破

V提督 「申し訳有りませんで済む訳ねぇだろ!!!!」

?? 「返す言葉も無く…」

V提督 「いい加減にしろ!!!!」

?? 「……」

V提督 「貴様は漸橋送りだ。荷物を纏めておけ。」

?? 「はい…」

ー八月二十八日 09:40 漸橋鎮守府応接室ー

白鷺 「……で、何の用で此処まで?」

V提督 「此奴、貴重な艦載機を全滅させたんだ。」

?? 「……」

白鷺 「全滅、ねぇ…」

V提督 「其の上大破して撤退。」

白鷺 「大破撤退は普通だろうが…」

V提督 「挙句の果てに轟沈を出しやがったんだ。」

白鷺 「…轟沈、か……誰が沈んだんだ?」

V提督 「正規空母赤城、当時練度は八十九だった。」

白鷺 「成程…で、加賀が処分されると。」

??→加賀 「……はい。」

白鷺 「…此方も暇では無いのだがな……」

V提督 「私はこれで失礼。」バタン

白鷺 「あ、おい話はまだ…勝手に帰りやがった…」

加賀 「あ…あの……」

白鷺 「何?」

加賀 「私は、解体されるのでしょうか…」

白鷺 「いや、ウチに一航戦は居ないんだよ。」

加賀 「……」

白鷺 「正直に言うと、君が居ると助かる。」

加賀 「私は、赤城さんを沈めてしまいました…」

白鷺 「うん…」

加賀 「この罪は、消える事は有りません…」

白鷺 「うん…」

加賀 「其の上、艦載機を全滅させてしまいます…」

白鷺 「其処なんだけど、当時の編隊は?」

加賀 「えっと…偵察機に艦爆と艦攻です。」

白鷺 「え…待って、艦戦は!?」

加賀 「いえ、機銃を搭載していました…」

白鷺 「馬鹿だ…紛う事無き馬鹿だ……」頭抱え

加賀 「えっと…」

白鷺 「艦戦が無ければ落とされる一方だろうて…」

加賀 「あの…」

白鷺 「待て…赤城が沈んだ時旗艦は?」

加賀 「私です…」

白鷺 「撤退しようとしたか?」

加賀 「はい…然し提督が進めと…」

白鷺 「野郎…全部自分のミスじゃねぇか!!!!」

加賀 「へ!?」

白鷺 「自分のミスを加賀に擦り付けやがって…」

加賀 「擦り付け…」

白鷺 「責任転嫁も程が有るわ!!!!」

加賀 「責任転嫁…提督が……」

白鷺 「加賀、着任を認める。野郎を叩き潰すぞ。」

加賀 「……はい!!!!」

ー同刻 応接室扉前ー

暁 「良かった、加賀さんは何も悪くなかったのね…」

暁 「あ、今日は艤装の整備があったんだったわ!!!!」

暁 「行かないと…」スタタッ


ー第十七章 とあるウマからのお願いー


ー同日 15:40 鎮守府併設車庫内整備線ー

白鷺 「溶接雑過ぎだろ……あと少しで落ちてたぞ…」

ゴルシ 「ふんふ〜ん♪…白鷺、何してんだ?」

白鷺 「この断流器、溶接が雑で取れかかってんだ…」

ゴルシ 「私が直してやろうか?」

白鷺 「あぁ、お前確か溶接出来たな…頼むわ。」

ゴルシ 「おっしゃあ、任せろ!!!!」

ー不沈艦溶接中ー

ゴルシ 「出来たぞ、どうだ?」

白鷺 「おぉ…完璧に固定されてる…流石だな。」

ゴルシ 「おう!!!!」

白鷺 「これは御礼を用意しないとな…」

ゴルシ 「いや、御礼は要らない。」

白鷺 「ん?」

ゴルシ 「御礼じゃなくて、お願いを聞いてくれ。」

白鷺 「願い…何だ?」

ゴルシ 「……オグリキャップの事なんだ…」

白鷺 「オグリの事?」

ゴルシ 「オグリキャップは白鷺に恋をしてるんだ。」

白鷺 「恋、ねぇ……‪ファッ!?」‪‪

ゴルシ‬‬ 「私は、オグリキャップの恋を実らせたい…」

白鷺 「ゴールドシップ…」

ゴルシ 「頼む、白鷺…オグリキャップと……」

白鷺 「分かった…17:00、俺の部屋に呼んでくれ。」

ゴルシ 「あぁ……頼んだぞ、白鷺。」スタスタ…

白鷺 「……オグリの恋、ねぇ…」

白鷺 「俺に責任を取れってか………」

白鷺 「そんなに言うなら取ってやりますよ…」


ー第十八章 恋、実る。ー


ー17:00 白鷺自室ー

オグリ (白鷺から大事な話…何だろうか…)コンコン

[来たか、入ってくれ。]

オグリ 「失礼する…」チャッ

白鷺 「オグリ、座ってくれ…」

オグリ 「ん…」ぼふっ

白鷺 「話ってのはな…オグリ、君の事だ。」

オグリ 「私の?」

白鷺 「ゴールドシップから聞いたんだがな…」

オグリ 「何を?」

白鷺 「オグリ…お前…俺に恋してるって、本当か?」

オグリ 「なぁっ!?」///

白鷺 「勘違いだと困るから聞いたんだが…本当か?」

オグリ 「………本当だ…」///

白鷺 「そうか…そうだったのか……」

オグリ 「話というのは、この件か?」///

白鷺 「…お前に、渡す物が有るんだ。」

オグリ 「な、何だ?」

白鷺 「……お前の事を、俺は好きだった。」つ指輪

オグリ 「なっ…これは、まさか…」

白鷺 「結婚しよう、オグリキャップ。」

オグリ 「……勿論だ、白鷺………」

ーこの後は、勿論……だけど、明記はしない。ー


ー第十九章 研究者、追放される…ー


ー八月二十九日 13:44 鎮守府正門前ー

?? 「此処か…トレーナー君が今居る場所……」

?? 「追放されたら此処に来い、か…」ふぅ…

?? 「まるでこうなると分かっていた様だな……」

ーもし追放されたら漸橋に来い、タキオン。ー

ーお前の研究に付き合ったモルモット 白鷺ー

??→タキオン 「さて、トレーナー君は何処かな…」

ゴルシ 「やっとくっ付いたか…ん?」

タキオン 「やぁ、ゴールドシップ君。」

ゴルシ 「おいおい、お前も追放されたのか?」

タキオン 「残念ながら…」

ゴルシ 「そうか…よし、応接室まで案内するぜ。」

タキオン 「待て、トレーナー君は何処だい?」

ゴルシ 「白鷺は忙しいんだよ、察してやんな。」

タキオン 「そうなのか…」

ゴルシ 「でも、お前の為ならすっ飛んで

白鷺 「タキオン、お前追放されたのか!?」バッ

ゴルシ 「…来たろ?」ニヤッ

タキオン 「…君には負けるよ……」

白鷺 「取り敢えず理事長の風邪も治ったし…」

タキオン 「なっ…理事長が居るのか!?」

白鷺 「あぁ、居るさ。兎に角応接室で話をしよう。」

タキオン 「あ、あぁ…」

ゴルシ 「んじゃ、私はもう行くぜ。」

白鷺 「あぁ、ゴルシも着いて来い。」

ゴルシ 「んぁ?」

白鷺 「理事長がお前と話をしたいそうだ。」

ゴルシ 「マジ?んじゃあ着いて行きますか。」


ー第二十章 話し合いー


ー14:00 応接室ー

理事長 「何故、アグネスタキオンが此処に…」

白鷺 「例のアレ。」つ追放状

理事長 「……また、なのか…」

白鷺 「タキオン、君は此処に住むかい?」

タキオン 「……トレーナー君、君は馬鹿かい?」

白鷺 「お前、今の状況分かってっか?」イラッ

タキオン 「この私が、頼れる場所は此処しか無い。」

タキオン 「だからこそ、私は此処に住む。」

タキオン 「この程度、考えずとも分かるだろう?」

白鷺 「……なら、此処の仕組について少し。」

白鷺 「飯は食堂で、営業時間は張り紙を見ろ。」

白鷺 「洗濯は洗濯籠に入れて部屋の外に。」

白鷺 「洗濯物回収は16:00、忘れるなよ。」

白鷺 「最後に掃除、自室の掃除は自分でやれ。」

白鷺 「以上、異論反論は聞くだけ聞いてやる。」

タキオン 「…掃除は君がしてくれ、頼む。」

白鷺 「自室の掃除は自分でやれ、と言った筈だが…」

タキオン 「私が掃除が出来ないんだよ。」

白鷺 「知らん、嫌なら研究を捨てて相部屋だな。」

タキオン 「…週一回でいい、頼む……」

白鷺 「相部屋にでもなるんだな…俺はやらん。」

タキオン 「…なら、君と相部屋になろう。」

白鷺 「俺の妻から何されても知らんぞ。」

タキオン 「なっ…もう妻が居ると!?」

白鷺 「あぁ、御覧の通り。」薬指に四つの指輪

タキオン 「なぁっ!?君は私よりも他の子を!?」

白鷺 「…お前より前に担当した子だからな。」

タキオン 「…詰まり私にはもう可能性は無いのか。」

白鷺 「掃除を自分で出来る様になれば、或は…」

タキオン 「私に掃除のやり方を教えてくれ!!!!」

白鷺 「分かった、取り敢えず部屋の鍵。」つ219

ー同刻 ゴルシと理事長側ー

ゴルシ 「白鷺、丸め込むのが上手いな…」

理事長 「彼の目は真っ直ぐだ…確り先を見ている。」

ゴルシ 「だな…私も、そこに惚れたのかもな…」

理事長 「ほう、ゴールドシップも惚れているのか。」

ゴルシ 「まぁ、そうだな。」

理事長 「……彼がオグリキャップに渡した指輪…」

ゴルシ 「知ってる。特注の物なんだろ?」

理事長 「どうやら担当当時に買った物らしい…」

ゴルシ 「は?」

理事長 「指輪の箱は埃塗れでボロボロだった。」

ゴルシ 「…多分、叶わない恋だと思ってたんだ。」

理事長 「恐らく…」

ゴルシ 「女心は男には分からない。」

理事長 「然し男心も女には分からない…」

ゴルシ 「世の中、そんなもんか。」

理事長 「……」

ゴルシ 「そんな事より饅頭うめぇな。」パクッ

理事長 「うむ…美味、だな。」パクッ


ー第二十一章 前線を退くには如何すべきかー


ー八月三十日 00:14ー

白鷺 「…もう昔の様に指揮するだけになりてぇ。」

?? 「なら死んで其の身体を消し去る他あるまい。」

白鷺 「…お前が彼岸を離れるとは珍しい……」

?? 「明日槍が降る訳でも無い。」

白鷺 「久しいな、閻魔頭…」

??→閻魔頭 「あぁ、本当に…」

白鷺 「貴方の仕事、手伝いましょうか?」

閻魔頭 「要らん、死ぬならとっとと死ね。」

白鷺 「ハイハイ…」バァン!!!!

閻魔頭 「…さて、新しい身体の準備だな。」

ー06:44 正門ー

?? 「…身長は175前後、半天半魔の妖ってか……」

?? 「で、名は…[提督だから名は要らん]ってか…」

?? 「にしてもこの翼は邪魔だな…何だこれ……」

?? 「右は天使、左は蝙蝠…半魔の魔は吸血鬼か…」

暗闇 「…えっと…誰?軍服を着てるみたいだけど…」

?? 「……元白鷺で元準急で元副司令の彼奴。」

暗闇 「……え…詰まりまた生まれ変わったって事?」

??→提督 「御明答…もう提督で良いわ。」

暗闇 「名前は?」

提督 「そんな便利な物は今回持ち合わせてない。」

暗闇 「そう…」

ゴルシ 「ん?お、トレーナーじゃねぇか。」

提督 「ゴールドシップ、今後は提督と呼ぶ事。」

ゴルシ 「あ?嫌だよ。トレーナーはトレーナーだろ。」

提督 「……勝手にしろ。」

ゴルシ 「いよっしゃぁ!!!!」ダッ

暗闇 「…また提督と艦娘に戻りましたね。」

提督 「いや、夫婦である以上変わりはしない。」

暗闇 「良い事言ってくれるじゃない…」

提督 「で、眼の色は?」

暗闇 「いや、普通に紅…いや、普通じゃないわ。」

提督 「え、ガチ!?」

暗闇 「右眼は黒で左眼が紅ね…」

提督 「半天半魔だからってまたオッドアイなのか…」

ー済まん、急ぎだったもんで…ー

提督 「急ぎなら仕方無い。」諦め

タキオン 「暗闇君、何を…其の人はトレーナー君か。」

提督 「御明答。取り敢えず近海警戒行ってくる。」

暗闇 「ちょっと、貴方はもう戦空母じゃ…」

提督 「行ってきまー!!!!」バサッバサッ…

暗闇 「速…」ポカーン

タキオン 「あの速度では敵の砲弾も当たらんな。」

暗闇 「…一先ず皆に知らせましょう。」

タキオン 「何と?」

暗闇 「決まっているでしょう?」

タキオン 「……あぁ、成程。では共に言おうか。」

暗闇 「…えぇ、そうね。行くわよ。」スゥー

ー提督が鎮守府に着任しました!!!!ー

ーこれより艦隊の指揮に入ります!!!!ー


ー第二十二章 其の強さ衰えを知らずー


ー08:00 鎮守府併設訓練所ー

提督 「……射撃訓練?」つ三八式歩兵銃

理事長 「うむ…君の射撃の腕は一級品と聞いてな。」

提督 「煽てた所で何も出ませんよっと。」ダァン!!!!

理事長 「もう撃つのか!?早過ぎないか!?」

提督 「……」ダァン!!!!…ダァン!!!!……ダァン!!!!

理事長 「聞く耳持たずか…」

提督 「…弾薬切れ。」ダァン!!!!

理事長 「と、取り敢えずお疲れ様。」

ゴーヤ 「…とっても言い難いんでちが……」

ゴーヤ 「全弾命中、でち…」←的の近くで潜水してた

理事長 「馬鹿な…3kmも離れているんだぞ!?」

ゴーヤ 「四発は中央でち…もう化物でち…」

イク 「提督の命中率は脅威の九割九分八厘なのね。」

理事長 「うおっ!?」

イク 「お邪魔してるのね。」

理事長 「なら…コレは?」つB.A.R.

提督 「………」ダダダダダァン!!!!

ゴーヤ 「…四発命中。」

提督 「くっそ…ズレる……反動が強過ぎる…」

理事長 「3km先に四発届いてる時点で可笑しいわ。」

イク 「こんなのはどうなのね。」つBarrett M82A1

提督 「………」ズガァン!!!!!!!!……ズガァン!!!!!!!!

理事長 「……」驚愕

提督 「チッ…」ズガァン!!!!!!!!…ズガァン!!!!!!!!

イク 「最早世界最強なのね…」驚愕

提督 「…終了。」ズガァン!!!!!!!!

ゴーヤ 「……的に穴が…」驚愕

提督 「キッツ…」

ゴーヤ 「全弾命中でち。」

理事長 「…もう何と言って良いのか分からん……」

イク 「敢えてコレなのね。」つAK47

提督 「……」バァンバァンバァンバァンバァン!!!!

理事長 「速っ!?」

ゴーヤ 「…ぜ、全弾命中……化物でち…」

理事長 「うんこの人は敵にしては駄目だな。」降伏

イク 「敵に回すと死ぬのね。」白旗

ゴーヤ 「………何をやっているでちあの二人は…」

提督 「仕事がまだまだ山積みだってのに…」はぁ…


ー第二十三章 夜間の襲撃はリスクを伴うー


ー19:46 正門前ー

?? 「……此処か…先輩を破産させた奴が居るのは…」

?? 「V提督、今はまだ殺気を出すべきでは…」

??→V提督 「分かっているよ、加賀。」

??→V加賀 「然し此処は田舎ですね…」

V提督 「そんなもんさ…そろそろ攻めるよ。」

V加賀 「分かりました。」キリキリ…

ー19:48 執務室ー

提督 「あれはUの跡を継いだV提督とその配下か…」

提督 「ふむ…ざっと百は居るな。」

提督 「先ずは鎮守府内に警報を…」ジリリリリ!!!!

提督 「では迎撃に向かいますか…」つM1 Garand

ー19:49 鎮守府廊下ー

黒鷺 「えっ!?何事!?」ジリリリリ!!!!

暗闇 「敵襲よ!!!!銃砲急いで!!!!」つHK G3A3

黒鷺 「え、あ、うん!!!!」つFN FAL

不知火 「夕飯後に敵襲とは…」つSTEYR AUGA3

時雨 「睡魔に打ち勝つんだ!!!!」つAKM

夕立 「返り討ちにしてやる…」つAN-94

白露 「一番殺すのは私よ…」つAK74

宵闇 「二人共殺気塗れねぇ…」つM14

オグリ 「此処は武器庫なのか?」つM16A4

ゴルシ 「知らねぇけど先ずは迎撃!!!!」つM4A1

タキオン 「ほぅ…コレは中々…」つHK416

ゴーヤ 「先制射撃でち!!!!散撒くでち!!!!」つ八九式

イムヤ 「そう簡単には負けないわよ!!!!」つ六四式

イク 「ぶっ飛ばして殺るのね!!!!」つ三八式歩兵銃

ー19:52 正門前ー

<ウオオオオォォォォォォ!!!!!!!!

V加賀 「……どうしましょうか…」困惑

V提督 「何でそんなに銃有るの?何でそんなに

殺る気なの?何でそんなに冷静なの?」困惑

バスッ!!!!ズガァン!!!!

V提督 「ひぁっ!?撃ってきた!?」

バスッ!!!!ズガァン!!!!

V加賀 「駄目です、此方の居場所がバレています!!!!」

バスッ!!!!ズガァン!!!!

V提督 「い、一時撤退!!!!」ダッ

V加賀 「流石に肝が冷えました!!!!」ダッ

バスッ!!!!ズガァン!!!!

ーその頃 執務室ー

提督 「……」ズガァン!!!!

提督 「…一時的ながら退いたか。」カイーン!!!!

提督 [鎮守府内全員に告ぐ。警戒を解くな。]放送中

提督 [敵は一時的に退いただけだ。警戒は解くな。]

提督 [何時敵が来ても問題無い様交代制で見張れ。]

提督 [此方からは以上だ。]ブツッ

提督 「さて、再装填っと…」ジャキッ

提督 「装弾は八発、クリップで弾切れが筒抜け…」

提督 「上手く使う他無いな…」


ー第二十四章 多勢に無勢、神降臨。ー


ー23:43 正門前ー

W提督 「V、今度奢れよ?」←呼び出された

X提督 「本当だよ…もう……」←同上

Y提督 「皆を説得するの大変なんだから…」←同上

Z提督 「お前時間考えろっての…」←同上

V提督 「いいか、呼んだのは提督についてだ。」

W提督 「……あぁ、此処を指揮してる彼奴か。」

V提督 「奴はこの闇の中、正確に撃ってきた。」

Z提督 「何その無理ゲー…」

V提督 「オマケに艦娘はフル武装、見張り中だ。」

Y提督 「いやオワタ…」

V提督 「だからこその人海戦術だよ。」

Z提督 「…松阪牛な。」

V提督 「生きてたら、ね。行くよ!!!!」

提督達 「突撃!!!!」ダッ

ーその頃 執務室ー

提督 「人海戦術…クソが…」ズガァン!!!!ズガァン!!!!

提督 「撃てど撃てど限が無い…」ズガァン!!!!

不知火 「提督、敵が大量に!!!!」チャッ

提督 「対応中だ!!!!」ズガァン!!!!…ズガァン!!!!

不知火 「…応戦します!!!!」つ三八式歩兵銃

提督 「頼む…次から次へと限が無い…」ズガァン!!!!

不知火 「…敵の数が異常です……」バァン!!!!チャキッ

提督 「あれはV単騎じゃねぇ…」ズガァン!!!!

不知火 「恐らく五艦隊は居るかと…」バァン!!!!

提督 「そん位は居そうだな!!!!」ズカァン!!!!カラン…

不知火 「これでは多勢に無勢…如何すれば…」チャキッ

提督 「下に降りるしかねぇだろ、行くぞ!!!!」ジャキッ

不知火 「突スナ…興奮してきました……」ニヤァ

提督 「いいから黙って来い!!!!」

ー23:55 鎮守府廊下ー

提督 「状況は!?」スタッ

オグリ 「現在廊下にて敵と交戦中だ。」←司令塔

提督 「侵攻度は!?」

オグリ 「建物内にて食い止めている。」

提督 「被害状況は!?」

オグリ 「ゴーヤが被弾、大破撤退。他は問題無い。」

提督 「そうか、有難うオグ」バスッ

提督 「リ…?」グラッ

オグリ 「え?」

提督 「…」ドサッ

不知火 「提督!?大丈夫ですか!?」バッ

オグリ 「な、何で倒れて…」

不知火 「右眼に銃弾、直撃…」

オグリ 「あ、彼奴だ!!!!彼奴が狙撃したんだ!!!!」指差

不知火 「え!?」

V不知火 「…何でしょう、不知火に落ち度でも?」

不知火 「…向こうの、私……」

V不知火 「こんばんは、不知火。」つBarrett M82A1

不知火 「そんな…何故……」

提督 「…勝手に殺さないで欲しいな……」ムクッ

V不知火 「なっ…確かに頭に命中した筈…」

提督 「天使と吸血鬼のハーフに鉛が効くかよ…」

V不知火 「何ですって!?」

提督 「あーあ、また右眼が駄目になんのかよ…」

?? 「梃子摺っていますね、アヤメノオオミカミ。」

不知火 「へ?アヤメノオオミカミ?」

提督 「………あんたか。」

?? 「手を貸しましょう…」

提督 「その前に姿を見せろ、天照大御神。」

??→天照 「…貴方は何時もそう、冷淡無情な人。」

提督 「喧しい、少し先に生まれただけで姉の様に…」

不知火 「ちょっと待って下さい、天照大御神って…」

提督 「例の引き籠もり女神だよ…」

天照 「引き籠もりだなんて…酷いわぁアヤメ…」

提督 「其の胡散臭さ、どうにかならんか…」

天照 「もう…そんな事より、手伝うわ。」

提督 「あっそ。」

?? 「兄様、天照様に対して冷た過ぎませんか?」

提督 「何時もこうだったろ、イカシノオオミカミ。」

天照 「ええ、何時もアヤメはこうよ生大御神。」

??→生 「そうでしたか?」

提督 「あとさ、アヤメって呼ぶな。提督と呼べ。」

天照 「貴方は殺大御神でしょう?死と殺しの神。」

提督 「そして双子の妹は生と誕生の神…」

不知火 「提督って神様だったんですか!?」

提督 「殺大御神と呼ばれたのは何年振りだろうか…」

天照 「ざっと三千位かしら?」

不知火 「三っ…」ドン引き

V不知火 「…先からずっと、此方を無視して……」

V不知火 「許せない!!!!」ジャキッ

天照 「天の雷〜。」ピシャッ

V不知火 「ぎゃあああ!?」ズガァン!!!!

提督 「久々に見たわ天の雷…」

天照 「でも押されて来てるわ…多勢に無勢ね。」

提督 「なら、三柱の神の力で逆転させようか。」

生 「それ良いね。やっちゃおっか。」ニヤッ

提督 「こっから反撃じゃあ!!!!」ダッ


ー第二十五章 天の雷と天使ー


V加賀 「不知火の敵!!!!」バシュッ

提督 「甘いわ!!!!」パシッ

V加賀 「なぁっ!?」

提督 「殺大御神の名の下に、我が敵に天罰を。」

天照 「あら?」

提督 「味方に仇なす者へは酷く苦しい死を。」

生 「これは…もしかして…」

提督 「覚悟せよ、決して楽に逝けると思うな。」

V加賀 「え…まさか!?」

提督 「天の怒りの雷、今此処に落ちん!!!!」

ピシャッ!! ズガァァァン!!!!!!!!!!!!

天照 「天の雷の詠唱…久しぶりに聞いたわねぇ…」

生 「私は抑落としませんし…」

天照 「私は略式で落とすから…」

提督 「…まさか天の雷をまだ落とせるとは……」

提督 「もう力は無いと思っていたが…」

天照 「腐っても神って事よね。」

生 「天照様より威力が高いなんて…兄様……」

天照 「殺は死を司る神よ?威力が有るのは当然よ。」

提督 「…つか今んで粗方片付いたぞ……」

V不知火 「……うぐ…」フラッ

天照 「あら…私の天の雷でまだ起き上がるなんて…」

生 「天照様の天の雷は悪魔すら倒すのに…」

提督 「……何故起き上がる…」

V不知火 「不知火は…諦め……あっ…」ドサッ

不知火 「…提督、如何します?」

提督 「…医務室に運べ。」

不知火 「ですが彼女は提督の眼を…」

提督 「敵意無き者敵に非ず。医務室へ。」

不知火 「…優しいのですね。」ダッ

天照 「天の雷を耐えたのは彼女が初よ…」

提督 「……深海棲艦と戦う以上、丈夫なのは当然。」

?? 「ええ、其れはそうですが…貴方!!!!」

提督 「んぁ?」

?? 「何故私の身体を貴方が使っているのですか!?」

提督 「閻魔頭が吸血鬼と混ぜて寄越した身体だ。」

?? 「えっ…」

提督 「つか何故お前が居るんだよ…ミカエル…」

??→ミカエル 「えっ…其れは…天の雷が……」

提督 「一瞬で二度落ちたからってか?」

ミカエル 「は、はい…」

提督 「…待て、お前何で日本に居るんだ?」

天照 「私の配下よぉ?ね、ミカエルちゃん?」

ミカエル 「え?あ、はい天照大御神様…」

提督 「天照!!!!何で手前が使役してんだよ!?」

天照 「…だってぇ、ヤハウェがぁ…」

提督 「あ?彼奴が如何した?」

天照 「ヤハウェが「同位体居るからあげる」ってぇ…」

提督 「何考えてんだよあん神はぁ!!!!」ピシャッ!!

ズガァン!!!!!!!!!!!!

生 「天の雷が、暴発した…」

天照 「そ、そんな事よりもぉ…」

提督 「何が「そんな事より」だよ!!!!」

ミカエル 「あの、申し上げ難いのですけど…」

提督 「何!?」

ミカエル 「其の…ガブリエルも日本に来てて…」

提督 「はぁ!?」

ミカエル 「というか七大天使皆で来てて…」

提督 「あっ…」察し

?? 「殺様ぁ!!!!」抱きっ

提督 「うがっ!?」ドサッ

?? 「ずっとずうっとお会いしとう御座いました!!!!」

ミカエル 「サリエル、殺大御神様から離れて…」

??→サリエル 「嫌ですわ!!!!もう離れませんわ!!!!」

ミカエル 「サリエル!?」

提督 「……サリエル…あの時以来か。」

ミカエル 「高が二千三百年離れていただけですよ!?」

サリエル 「[もう]二千と三百年も前なんですよ!?」

提督 「…大きくなったな、サリエル…見違えたぞ。」

サリエル 「殺様、もう離れません!!!!もう二度と!!!!」

提督 「いいから先ず離せこの馬鹿天使!!!!」

ミカエル 「同じ[死]を司る者同士ですか…」

サリエル 「一生お仕え致します殺様!!!!」ギュッ

提督 「こんのぉ…」ブチッ

天照 「あっ…」察し

生 「防御体制。」察し

提督 「言う事を聞かんか馬鹿天使!!!!」ピシャッ!!!!

ズガァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ー回線復帰まで暫くお待ち下さいー


ー第二十六章 神の大喧嘩ー


ー九月一日 00:42ー

ー回線復帰します…ー

提督 「この馬鹿が…」パチパチッ

サリエル 「……」プスプス…

ミカエル 「…痛い……」←巻き添え

天照 「流石殺ね…私も気絶しかけたわ…」←巻き添え

生 「防御体制でこの威力…兄様強過ぎ…」←巻き添え

敵艦隊 まさかの全滅

不知火 「…提督は怒らせない方が良いですね。」

オグリ 「そ、其れには同意する…」驚愕

暗闇 「…まぁ、怒らせたらこうなるわね。」

サリエル 「…殺様は、サリエルが嫌いですか?」

提督 「お前が言う事を聞かねぇからだろ馬鹿天使。」

サリエル 「…御免なさい。」

提督 「謝っても許さん、其処で正座三時間。」

サリエル 「そんなぁ!?」

提督 「黙ってやれ、出来んなら送り返す。」

サリエル 「…はい。」正座

提督 「…如何すんだよこの有様……」建物半壊

タマモ 「トレーナー、居住区は無事や!!!!」

提督 「ウンソレハソウナンダケドメノマエノサンジョウミテカンガエテホシイナ。」

?? 「…大変な事になりましたね。」

提督 「は?何が「大変な事になりましたね」だよ!!!!」

?? 「事実でしょう?」

提督 「手前の管理が杜撰だからこうなったんだろ!!!!」

?? 「言ってくれますね…」

提督 「何が「天使あげる」だよ巫山戯んなヤハウェ!!!!」

??→ヤハウェ 「……いや、其れは…」

提督 「同位体もクソもねぇよ!!!!こん馬鹿神が!!!!」

ヤハウェ 「貴方こそ神なのにも関わらず地上に!!!!」

提督 「俺は後任に役目任せて神辞めたんだよ!!!!」

ヤハウェ 「よく堂々と言えますね!!!!」

提督 「お前が管理確りしてりゃこうならんわ!!!!」

ヤハウェ 「もう頭に来ました…」

提督 「頭に来た!?今更か!?俺は最初からずっと

怒りが堪忍袋の緒を引き千切らん勢いじゃ!!!!」

ヤハウェ 「言いますね!!!!其れは私もですよ!!!!

大人しく聞いていればいけしゃあしゃあと!!!!」

提督 「いけしゃあしゃあは貴様だろうが!!!!

先から手前は何様だ!?神なのは俺もだよ馬鹿神!!!!」

ヤハウェ 「誰が馬鹿神ですって!?其れは此方の

台詞ですよ!!!!何人の言葉盗ってんですか!?」

提督 「喧しい!!!!天使の管理も出来ずに馬鹿神と

言わず何と言わんや!!!!配下の管理は上司の責務!!!!

其れが出来ぬ時点で馬鹿神であろうこの馬鹿神!!!!」

ヤハウェ 「馬鹿神馬鹿神と連呼しないで下さい!!!!

其れこそ馬鹿の一つ覚えじゃないですか!!!!」

天照 「ちょっと其処までにしなさい…」

ヤハウェ 「天照は引っ込んでて下さい!!!!」

提督 「あっ…」察し

天照 「今何つった馬鹿神…もう一遍言うてみいや。」

ヤハウェ 「だから天照は引っ込んでて下さい!!!!」

天照 「天の怒りの雷、今此処に落ちん!!!!」ピシャッ!!!!

ズガァァン!!!!!!!!

ヤハウェ 「うぐっ…」

天照 「引っ込んでろ?何を言いやがる駄神…」

ヤハウェ 「あ、あの…」

天照 「もう、喧嘩は、止めろ。」ギロッ

ヤハウェ 「あ、はい。」

提督 「……悪かったな、天照…頭に血が上ってな。」

天照 「別にいいわよ。殺は直ぐ止めたでしょ?」

提督 「いやヤハウェの失言で察してしまった…」

天照 「あぁ、成程ねぇ…」

サリエル 「…ええっと……」

不知火 「取り敢えず修繕は妖精さんに任せましょう。」

提督 「被害を受けてないのは…執務室と居住区か。」

不知火 「執務室で話し合いでもされては?」

提督 「其れしか無さそうだな。」

ヤハウェ 「……」

イク 「とんでもないの見ちゃったのね。」

ゴーヤ 「あんな口喧嘩は初めて見たでち…」

イムヤ 「其れも神同士の…凄い……」

タマモ 「そんな事より配給や!!!!たこ焼きあんで!!!!」

オグリ 「うん、旨い。」むぐむぐ

ゴーヤ 「あ、十個でお願いでち。」

提督 「…執務室、行くか。」

ヤハウェ 「…たこ焼き、食べたい……」

不知火 「後で焼きたてをお持ちします。」

ヤハウェ 「うん、お願い…」

天照 「生、行きましょ?」

生 「兄様…凄い剣幕でしたね。」

天照 「其処は昔と変わらな…いえ、昔以上ね。」

生 「ですよね…」

天照 「…殺、少しづつ変わっていったのね。」

ーこうして襲撃と喧嘩は幕を下ろしたー


ー第二十七章 神と天使で話し合いー


ー02:11 執務室ー

提督 「……」サラサラ…

天照 「で…如何するの?」

提督 「天使を此処に置く心算は無いぞ…」ポンッ

サリエル 「そんなぁ…」

ミカエル 「……そこをなんとか…」

提督 「修繕費が馬鹿にならん…金が無いんだよ。」

天照 「…私の責任ね。」

ヤハウェ 「いえ、私が確りしてたら…」

サリエル 「私が大人しく言う事を聞いていれば…」

ミカエル 「私が抑えられていれば…」

タマモ 「入んで…おわぁっ!?」

提督 「ん?何やタマモ…」カタカタッ

タマモ 「く、空気が重いわ…何があったん?」

提督 「我で我の失敗を責めてるだけだ。」サラサラッ

タマモ 「…何や、ウチもう帰りたいわ……」

提督 「帰るも何も此処が家だろう…」カタカタカタ…

タマモ 「せやった…あ、たこ焼きお待ちどう。」

ヤハウェ 「…有難う御座います……」ズーーン…

タマモ 「うへぇ…お、お暇するわ…」パタン

提督 「あい…クッソ赤字じゃねぇか…」サラサラッ

生 「兄様…もしかして、経営者なのですか?」

提督 「此処の運営費って馬鹿にならんからなぁ…」

提督 「其処に修繕費と整備費、弾薬補充費…」

提督 「ざっと一億飛んで八百万の赤字だな。」

生 「…兄様、お願いが有ります。」

提督 「……聞くだけ聞いてやる。」判子何処やった…

生 「私を此処に置いて下さい。艦娘として。」

提督 「…却下だ、お前を艦娘に改造する金が無い。」

生 「ですが、私は兄様の役に立ちたいのです!!!!」

提督 「執拗いぞ…赤字の補填は容易じゃない。」

生 「ですから私が…」

提督 「艦隊に入っても維持費と燃料費が掛かる。」

生 「……兄様…」

提督 「悪いが…今此処に居る奴らで手一杯だ。」

生 「………」

鳳翔 「提督、女の子を…其れも妹を泣かせるのは…」

提督 「悪いが赤字だ。」つ書類

鳳翔 「……あら…」

提督 「食糧を少し削るか…電気も削れるな。」

鳳翔 「鯨を減らしますか?或は羊?」

提督 「両方仕入を止める他無いな。」

鳳翔 「そうですか…」

ヤハウェ 「…帰るね。」

提督 「あっそ…」カタカタッ…

サリエル 「…お金は稼ぎます。ですから…」

提督 「だから?部屋無いんだけど…」サラサラッ

サリエル 「……あの…」

生 「……諦めるしか、無いんだね…」

理事長 「…提督よ、私が見込んだ男は女を泣かせる

男では無かった。其れは提督も同じであろう…」

提督 「……貯金は…足りん。徒桜も余裕は無し…」

提督 「新宮も頼れる程収入は無し…」

ほっぽ 「提督、お金無いの?」スッ

理事長 「何っ!?何時の間に…」

ほっぽ 「深海棲艦の皆からお金集めて来た!!!!」

提督 「…良いのか?返せる見込は無いぞ?」

ほっぽ 「皆の御礼だから、大丈夫!!!!」つトランク

提督 「有難う、ほっぽ。」なでなでなでなで

ほっぽ 「うへへ…」だらーん

生 「…では、私達は……」

提督 「…魔改造の手配はするが…確証は無いぞ。」

生 「あ…はいっ!!!!」

サリエル 「あの…」

提督 「仕方無いから置いてやるが…条件が有る。」

サリエル 「な、何ですか?」

提督 「妻と子供達に危害を加えない事。」

提督 「そして皆と仲良くする事だ。」

サリエル 「は、はい!!!!」

ヤハウェ 「………」

提督 「…ヤハウェ、何してんだ?」

ヤハウェ 「……私も置いて…」

提督 「…神の責務は如何する心算だ?」

ヤハウェ 「……」

提督 「先ず帰れ。同位体でも用意するこったな。」

ヤハウェ 「うん…」シュンッ

天照 「私も帰るわ。じゃあね。」シュンッ

提督 「ミカエル、お前は?」

ミカエル 「…お暇させて頂きます。」シュンッ

提督 「…終わったな。」


ー第二十八章 増えるわ増えるわ子供がわんさかー


提督 「……はぁ…」

?? 「パパ?」

提督 「…は?」

?? 「御父様、お疲れでしょうか?」

提督 「…ちっこいオグリと不知火……」

??→おぐり 「パパ、大丈夫?」

??→しらぬい 「しらぬいがお身体を解します。」

提督 「…頼むわ。何か疲れてな…」ボスッ

しらぬい 「うんしょ、うんしょ…」ギュッギュッ

提督 「あぁ…適度な重さが丁度良い…」

鳳翔 「あらあら…提督がお爺さんに…」

提督 「神時代から歳を数えりゃ二万は下らん。」

鳳翔 「まぁ…」

提督 「爺上等、疲れには勝てん。」はぁ…

しらぬい 「御父様、如何でしょうか?」

提督 「うん、丁度良いよ…」

おぐり 「パパ、疲れてるの?」

提督 「父さんは倒産危機で疲れてるんだよ…」はぁ…

ほっぽ 「ほっぽも此処に住む!!!!」

提督 「おーそうか。そりゃ良いな。」ダラン

理事長 「…差詰め自身の娘に揉まれながら親戚の

娘と話すだらけた休日の父親であるな。」

鳳翔 「えぇ、本当に…」

提督 「…眠い……」スヤァ

鳳翔 「まぁ…」

ほっぽ 「提督、寝ちゃった…」

おぐり 「パパ、寝てる…」

しらぬい 「しらぬいに落ち度は無かったのですね。」

鳳翔 「毛布を用意しましょう。」ゴソゴソ

生 「…兄様、本当に働き詰めなんですね……」

理事長 「全く違う種族を纏めるのは容易ではない。」

フラン 「提督、居る?」スッ

鳳翔 「フランちゃん、お帰り。」ファサッ

フラン 「寝てるんだ…って、知らない子が…」

しらぬい 「しらぬいです。」

おぐり 「おぐりきゃっぷだよ。」

フラン 「ふーん…子供増えたんだ…」

鳳翔 「取り敢えず、私達も寝ましょう。」

ーこうして鎮守府の夜は更けるー


ー第二十九章 提督、名前を決める…ー


ー何故…何故兄様が追放されるのですか!?ー

ー奴は自分勝手に動き過ぎた。ー

ーそんな事有りません!!!!有る訳が無いんです!!!!ー

ー殺さないだけマシだと思え。ー

ーそんな…何で…何で兄様だけ!!!!ー

……

ートレーナー!!!!こりゃどういう風の吹き回しだ!?ー

ー罠にまんまと嵌ったのさ…俺の負けだ。ー

ー何でトレーナーがこんな事に…ー

ーお前の能力、才能は一級品だ。ー

ーお前を欲しがる奴は幾らでも居るだろう。ー

ーなら邪魔なのは誰かって話だ。ー

ートレーナー…ー

ー…俺が消えても頑張れよ。ゴールドシップ。ー

ー…あぁ!!!!ー

……

ー九月一日 08:24 執務室ー

提督 「…朝か。」パチッ

提督 「…過去の記憶…もう消えたと思っていた。」

提督 「……身体が痛い…」ググッ

提督 「……ん?」チラッ

しらぬい 「すー…すー…」←提督の上で寝てる

おぐり 「くー…くー…」←提督の横で寝てる

ほっぽ 「ふー…ふー…」←提督に寄り掛かって寝てる

提督 「……そうか、娘が増えたんだったな。」

鳳翔 「起きましたか?」チャッ

提督 「私は起きたが…娘がな…」

鳳翔 「あ、フランちゃんが帰って来ましたよ。」

提督 「ん、そうか…」

鳳翔 「姉に会いに行ってたそうで…」

提督 「詳しくは聞かん。其れより起きれん…」

鳳翔 「仕方無いでしょう?」

提督 「……名前、どうしよう…無いと不便だ…」

鳳翔 「そうですねぇ…」

提督 「……あ、思い付いた。」

鳳翔 「どんな名前ですか?」

提督 「諫田…諫田政一(いさだまさいち)でどうだ?」

鳳翔 「諫田政一…良い名ですね。」

提督→諫田 「これからは諫田政一と名乗るか。」

鳳翔 「では皆に伝えて来ます。」

諫田 「あぁ、宜しく。」

鳳翔 「ええ、諫田提督。」パタン

諫田 「……階級って如何なってたっけ…」ガサゴソ

諫田 「漸橋 提督 階級っと…出て来た。」

ー漸橋鎮守府提督 階級[准尉]ー

諫田 「…そうか、名前が無いと更新出来んのか。」

諫田 「…大本営に行かないと駄目か…」

諫田 「…いや、先ず娘が起きないと無理だな。」

ー結局十時まで起きる事は無かったー


ー第三十章 諫田、大本営へ。ー


ー10:20車庫ー

諫田 「…行ってくる。」

オグリ 「行ってらっしゃい。」

ヤハウェ 「待ってる…」←同位体用意して戻って来た

鳳翔 「無事を御祈りします。」

ー12:44 大本営ー

諫田 「時間が掛る…」

I元帥 「どうしたんだ、こんな所まで…」

諫田 「名前を決めたので階級確認に。」

I元帥 「何て名前だ?」

諫田 「諫田政一。」

I元帥 「おう…登録しといたよ。階級は中佐だ。」

諫田 「中佐?もう中佐なのか?」

I元帥 「実を言えばお前の死が話題でな…」

I元帥 「非行蛮行に出る者が多数居てな…」

諫田 「……要するに海軍の大粛清…か。」

I元帥 「処刑をした結果人員は半減。」

I元帥 「階級章も安売り状態だ。」

諫田 「そんなので大丈夫なのか?」

I元帥 「無理矢理された子に比べればな…」

諫田 「…またか。」

I元帥 「私では自害を止められなかった。」

諫田 「…そろそろ帰るよ。」

I元帥 「待て…引き取って欲しい子が居てな。」

諫田 「…状態と条件次第だ。」

I元帥 「引き取って欲しいのは古鷹型の二人…」

I元帥 「其れと天龍型の二人だ。」

諫田 「…で?」

I元帥 「はっきり言うと状態は悪い…」

I元帥 「天龍は右脚が無く、古鷹は左眼失明…」

I元帥 「加古は左腕が折れていて…」

I元帥 「…龍田は殺され掛かった所を助けられた。」

諫田 「…まだそんな屑が居たのか……」

I元帥 「頼めるか?お前にしか言えん事だ…」

諫田 「条件は?」

I元帥 「資材と資金…其れしか此処には無い。」

諫田 「…まぁ良いだろう。乗せろ。」

I元帥 「…済まない、諫田。」

諫田 「もう構わん…ゆっくり、優しく運んでやれ。」

I元帥 「分かっている、任せておけ。」

諫田 「……殺され掛かった…ねぇ…」


ー第三十一章 人員輸送ー


ー15:44 漸橋鎮守府ー

不知火 「お帰りなさい。」

諫田 「おう…早速だが、被ってる奴連れて来い。」

不知火 「…徒桜に送るんですか?」

諫田 「徒桜から新宮とかに送れるからな。」

不知火 「……まぁ、良いですけど…」

諫田 「何かあったか?」

不知火 「…右眼用に、用意しました。」つ眼帯

諫田 「あぁ、そうか…俺は右眼が無かったのか。」

不知火 「無くなったの方が正しいと思いますが…」

諫田 「有難うな。じゃ、行って来る。」E.不知火眼帯

不知火 「行ってらっしゃい、諫田提督。」

ー18:26 徒桜鎮守府ー

徒桜提督 「…可愛らしい眼帯ですね、先輩。」

諫田 「俺の不知火が俺にくれた大事な眼帯さ。」

徒桜提督 「中に居るんですね?」

諫田 「不知火は怪我してる。気を付けてくれ。」

徒桜提督 「先輩の右眼を潰したあの子ですか…」

諫田 「別に気にしてない。」

徒桜提督 「復讐は復讐を産むだけ、でしたね?」

諫田 「…昔に言った事、覚えてたのか。」

徒桜提督 「座右の銘ですから。」

諫田 「皆を頼むぞ。」

徒桜提督 「任せて下さい。」

ー22:19 漸橋鎮守府ー

諫田 「ふぅ…寝る。」パタン

不知火 「……まぁ、仕方無いですね。」

古鷹 「あの…えっと……」

不知火 「今寝た人が諫田政一提督です。」

天龍 「……彼奴が提督…」

不知火 「人間では無いですが一応中佐です。」

加古 「……天使にも、悪魔にも…神にも見える。」

不知火 「実際結構偉い神様でした。」

加古 「本当に神様だった!?」

不知火 「徒桜に居た時には元帥にもなってました。」

龍田 「…不知火ちゃんは、物知りねぇ……」

不知火 「コレでもまだカッコカリですが。」

龍田 「まだ?」

不知火 「暗闇さんが正妻、と言っていましたね。」

天龍 「暗闇…聞いた事あるな。最強クラスだって。」

不知火 「実際、提督が昔[白鷺]だった時の砲塔…

五十六糎五連装砲塔改を譲り受けてますしね。」

龍田 「五連装砲塔?魚雷じゃないの?」

不知火 「砲塔です。暗闇さん用に手直ししたとか。」

天龍 「それで[改]なのか…」

不知火 「でも、六十六糎五連装砲塔は重量が…」

加古 「あー、男だから持てる重さってあるよね…」

不知火 「提督が白鷺だった時は六基三十門とかで…」

古鷹 「六基!?重たくないんですか!?」

不知火 「最後の方は七十一糎になってました。」

天龍 「……活躍出来る見込みがねぇな…」

不知火 「今は前線から退いて提督をしています。」

加古 「……先に此処に来たかったな…」

不知火 「如何足掻こうと無理ですね…」

龍田 「何で無理なの?」

不知火 「提督は…建造を殆どしません……」

古鷹 「あっ…」察し

不知火 「したとしても戦艦しか…」

加古 「あー…」察し

諫田 「不知火、煩い。」チャッ

不知火 「失礼しました…」

諫田 「俺は疲れてんの、話すなら他行け。」パタン

不知火 「…寝ましょうか。」

天龍 「だな…行くぞ、龍田。」

龍田 「えぇ…」

不知火 「お手伝いします…車椅子は重たいので。」

龍田 「御免なさい…こんな姿で…」

不知火 「事情は把握しております。」

天龍 「……」

不知火 「大粛清で発覚とは…不運でしたね……」

龍田 「良いの…皆の分まで、生きるから……」

不知火 (私達は兎も角C提督すら気付かないとは…)

不知火 (相当隠すのが上手かった様で…)

天龍 「不知火、もういいぜ…」

不知火 「え?」

天龍 「私等は今生きてる…そんだけで良いんだ。」

不知火 「…そうですね。」

天龍 「車椅子って、割と力要るんだな…」

不知火 「電動式の物は値が張るので…」

天龍 「まぁ、松葉杖よりかはマシだな。」

不知火 「恐らくは…この部屋です。」

古鷹 「ら、来賓室…」

不知火 「これは以前使用されていた部屋ですね。」

加古 「今は違うの?」

不知火 「現在は応接室を使用しています。」

龍田 「…最初に通された部屋ね?」

不知火 「えぇ、そうですね。」チャッ

鳳翔 「待ってましたよ。さ、どうぞ。」

加古 「お邪魔しま…うわぁ…質素……」

鳳翔 「御免なさい、今はこれだけしか…」

不知火 「埃を払って簡易寝台を置いたのですね。」

古鷹 「でも、あの鎮守府よりはマシよね…」

天龍 「だな…」

鳳翔 「不知火ちゃん、手伝って。」

不知火 「分かりました。」

龍田 「御免なさい…」

鳳翔 「仕方ありませんよ…」

天龍 「こんだけ用意してくれんのは、有難いな。」

加古 「だねぇ…」


ー第三十二章 修復作業ー


ー九月二日 04:49ー

諫田 「……」

早霜 「あ、起きました?」

諫田 「何故お前が此処に居る…」

早霜 「最近御無沙汰でしたのでアイジョウニウム

を補充しにこの部屋まで来ました。」

諫田 「何だその訳の分からん成分は…」

早霜 「この頃他の人にばかり愛を注いで…」

早霜 「私怒っちゃいますよ?」ハイライトオフ

諫田 「…今日の夜、時間があれば相手してやる。」

早霜 「…約束ですよ?」ハイライトオン

諫田 「約束な…で、そろそろ降りて?」

早霜 「アイジョウニウムがまだ足りません!!!!」

諫田 「…六時には仕事始めるからな。」

早霜 「分かりました、諫田提督♡」

諫田 「ハート付けんでええわ。正味キツい。」

早霜 「むぅ…矢張魅力が…」

諫田 「鏡見てこいクールっ子…」

早霜 「……あー、成程。」

ー政一、入るわよ?ー

諫田 「ん?おう。」

暁 「お早…早霜も居たのね…」チャッ

早霜 「……」チマッ

暁 「何かあったの?」ポヨン

早霜 「…負けてる……他所の暁には勝てるのに…」

暁 「…本当に何かあったの?」

諫田 「早霜は魅力が欲しい歳頃の様で…」

暁 「…あー……私がこんなになったから……」

諫田 「今日はヤハウェの面倒に生の艦娘化改造…

天龍達の修復作業に早霜の大人化改造か…」

諫田 「…どう考えても一日では終わらん気がする。」

暁 「…手伝うわ。」

諫田 「済まん…」

ー06:40 入渠場ー

諫田 「…じゃ、これから修復作業だな。」←修繕員

龍飛 「龍田、天龍、加古、古鷹の順だな。」←手伝い

暁 「龍田さん入ります。」←搬入出係

暗闇 「…酷い傷ですね……」←修繕員

諫田 「六時四十三分、修繕開始だ。」

ー13:49 来賓室ー

諫田 「やっと終わった…」ボスッ

暁 「龍田さんに梃子摺ったわね…」ファサッ

龍飛 「ぬぅ…少し疲れてしまった……」バサッ

暗闇 「殺され掛かったのは本当の様ですね。」ポスッ

諫田 「而も質が悪い…神経毒で麻痺させるとは…」

龍飛 「四肢の損傷もそうだが胴の損傷が酷い。」

諫田 「内臓まで弄るとかどんだけ悪趣味なんだよ…」

暁 「修繕が後一日遅いと助からなかった程よ…」

暗闇 「…酷い人が居るんですね……」

諫田 「胸糞悪いのは奴が大将だって所だ…」

暗闇 「…あー……」

暁 「其れには同意するわ…」

龍飛 「…どういう意味だ?」

諫田 「海軍で二番目の権力者、元帥以外の意見は

奴に届かずいとも容易く握り潰され消え失せる。」

龍飛 「…ハッ!?」

諫田 「道理で大粛清まで発覚しなかった訳だ。」

暁 「…でも、粛清されたのね?」

諫田 「奴にゃ俺の思考をこれでもかと叩き込んだ…

結果[艦娘に手を出す奴絶対滅すマン]になった。」

暁 「あぁ…」

諫田 「…少し寝る。今日はもう上がりで良いよ。」

龍飛 「そうか…なら買い出しに行こう。」

暗闇 「装備の手入れして来ます。」

暁 「…早霜の事、大事にしてあげて。」パタン

諫田 「……暁、有難う。少し目が覚めたよ。」


ー第三十三章 譲った人、譲り受けた人。ー


ー14:23 工廠ー

諫田 「…やるぞ、早霜。」

早霜 「えぇ、何時でも。」

諫田 「お休み、早霜。」

早霜 「えぇ……」フッ

諫田 「……少しでも、彼女の理想を叶えよう。」

ー17:49 来賓室ー

諫田 「…やっと改造が終わった…」チャッ

天龍 「お疲れ、提督。」

諫田 「天龍、治ったか?」

天龍 「おう、バッチリ治ってるぜ。有難な。」

龍田 「私も、復活したわ。有難う提督さん。」

加古 「私も完全復活したし…寝よっかなぁ…」

古鷹 「…良いよね、治った人は……」

諫田 「…済まん。」

加古 「古鷹も治ったんじゃないの?」

諫田 「古鷹の左眼は傷を目立たなくするしか…」

暗闇 「損傷が複雑で、視神経も潰れてました。」

古鷹 「……この目、どうしよう…」

天龍 「…私の目は、昔移植したんだ。」

古鷹 「え?」

天龍 「古鷹は片目で済んだが、私は両方だった。」

諫田 「…事故か?」

天龍 「いや、事件さ。サリンを撒かれて…な。」

諫田 「まさか、地下鉄サリンか!?」

天龍 「其の通り。視界を失った私は途方に暮れた。」

天龍 「でも、とある人が片目を譲ってくれたんだ。」

諫田 「…詰まり眼帯の下はお前の元々の目か。」

天龍 「おう。黒くて澄んだ綺麗な目だったんだ。」

諫田 「黒…澄んだ…黄色がかった緑の目…そうか。」

天龍 「んぁ?如何した?」

諫田 「君に目を譲った人が此処に居るかも。」

天龍 「マジか!?」

諫田 「待ってろ、呼んで来る。」パタン

ー十分後ー

諫田 「戻った。」チャッ

木曾 「此処に呼ぶって…どういう事だ?」

天龍 「…あんたもしかして、[植野弥生]さんか!?」

木曾 「え?如何してオレの本名を…」

天龍 「やっぱそうだ…私だよ、[田中咲希]だよ!!!!」

木曾 「田中咲希…って、あの時の!?」

諫田 「矢張そうだったか。」

木曾 「え?」

諫田 「天龍の言っていた目の特徴…黒く澄んだ目。

何処かで見た記憶があったんだ。」

木曾 「…そうか、オレの眼帯の下の目か。」

諫田 「天龍と木曾で目を交換したとすれば…」

天龍 「成程、全て繋がるな。流石は提督だな。」

諫田 「…さて、部屋を決めないとな。」

暗闇 「四階って、使ってないよね?」

諫田 「だな。天龍型は401、古鷹型は402だ。」

木曾 「オレは戻るぜ…球磨姉が腰を痛めたって。」

諫田 「…理由は聞かん。少し寝る。」

木曾 「お休み、提督。」


ー第三十四章 些細な変化と大きな変化ー


ー九月三日 05:19 諫田自室ー

諫田 「…仮眠の心算が……もう五時か。」

早霜 「本当ですよ…もう……」

諫田 「早霜か。」

早霜 「漸く暁に追い付きました。改三ですよ。」

諫田 「改二を飛ばしてしまったか…」

早霜 「暁も改三でしょう?」

諫田 「…そうだったか?」

早霜 「えぇ、聞いたら改三でしたよ。」

諫田 「…で、御感想は?」

早霜 「暁と同じ位にはなりましたかね…」←171cm

諫田 「目隠れは変わらずか…」

早霜 「出した方が良いですか?」

諫田 「隠れてるとまだクールっ子だな。」

早霜 「…如何ですか?」くいっ

諫田 「…うん、そっちのがまだ可愛い。」

早霜 「可愛い…ですか。」

諫田 「散髪すっか、その前髪切ろう。」

早霜 「…お願いします、提督。」

ー06:58 食堂ー

暁 「あら、前髪切ったのね。」

天龍 「可愛くなったな…」

龍田 「身長も伸びて大人らしくなったじゃない。」

諫田 「……あっちは賑やかだな、ヤハウェ。」

ヤハウェ 「うん…」

諫田 「まだこの生活には慣れないか…」

ヤハウェ 「うん…」

諫田 「……ヤハウェ、少し話がある。」

ヤハウェ 「何?」

諫田 「お前、何かして欲しい事って無いか?」

ヤハウェ 「……何だろう…」

諫田 「出来る範囲なら叶えてやるが…」

ヤハウェ 「…養って、お願い。」

諫田 「如何やって養えと…」

ヤハウェ 「私と、結婚して。」

諫田 「………はぁ!?」

ヤハウェ 「だから、結婚して。」

諫田 「俺とお前は付き合った事ねぇだろ!?」

ヤハウェ 「神様だった時に、付き合ってた。」

諫田 「何年前の話だよ!?」

ヤハウェ 「ずっと前、もう忘れた。」

諫田 「じゃあ時効じゃねぇか!?」

ヤハウェ 「…駄目なの?」ウルウル

諫田 「泣くなよ!?」

ヤハウェ 「…私、神様やめて来たんだよ?」

諫田 「責任取れって言う気なの!?」

ヤハウェ 「うん!!!!」

諫田 「やだこの子怖い誰がこうしたの?」

ヤハウェ 「殺がこうしたんだよ?」

諫田 「……はぁ…分かった、結婚してやる。」

ヤハウェ 「本当?」

諫田 「もう諦めたよ…」

ヤハウェ 「大好き…」ギュッ

諫田 「…変わったなぁ……」


ー第三十五章 七駆の訓練と翼の適正化ー


ー09:45 鎮守府併設訓練所 観察席ー

ヤハウェ 「…此処って……訓練所?」ギュッ

諫田 「あぁ。今日は七駆対不知火の筈だ。」

ヤハウェ 「…指輪、如何する?」

諫田 「…先に服だな。後翼仕舞えよ。」

ヤハウェ 「え?」

諫田 「お前翼デカ過ぎなんだよ…」

諫田…身長176.1cm体重69.4kg 一対翼

全幅148cm/片翼幅56cm 翼重量14.8kg

総合体重 84.2kg

ヤハウェ…身長148.6cm体重48.1kg 三対翼

全幅260cm/片翼幅116cm 翼重量34.1kg

総合体重 82.2kg

諫田 「お前小柄な割に翼がデカくて多いんだよ…」

ヤハウェ 「……でも…神様だったんだもん…」

諫田 「……仕舞え。」

ヤハウェ 「…本当はやり方分かんない。」

諫田 「…仕方の無い奴だ。」スパッスパッ

ヤハウェ 「ふぇ?」←翼大幅カット

諫田 「適正化しといたぞ。」つコンバットナイフ

適正化内容…三対翼→一対翼/片翼幅116cm→50cm

全幅260cm→128cm/翼重量34.1kg→4.7kg

総合体重82.2kg→52.8kg

ヤハウェ 「……うふふ…あははは!!」パサッパサッ

ヤハウェ 「凄い!!飛び易くなったわ!!」スタッ

諫田 「不釣り合いな翼は唯邪魔なだけだ。」

諫田 「さて、不知火の方は…」チラッ

ー戦闘区画ー

曙 「つ、強い…」キャンッ

朧 「相手はあの提督の相棒、油断は死を招く。」ガキン

潮 「お、押されてますぅ!!」カンキンコン

漣 「……ぐぅ…」大破

不知火 「第七駆逐隊の実力はこの程度か?」ギロッ

ー観察席ー

諫田 「……俺が居ないからスイッチ入ってんな。」

諫田 「で、お前は何時までそうしてる気だ…」

ヤハウェ 「ここまで疲れないのは初めてだもの。」

ヤハウェ 「あぁ、身体が軽いわ!!!!」バサッバサッ

諫田 「……まぁ、喜んでるなら良いか。向こうは…」

ー戦闘区画ー

曙 (不知火は潮に行ってる…なら、不意打ちを!!)

不知火 「甘いです!!!!」ガキン

曙 「脚の艤装で止めた!?」

潮 「やぁ!!!!」ブンッ

不知火 「大振りでは防がれますよ!!!!」キャンッ

潮 「あうっ…」コテン

不知火 「もう少し強くなってから来なさい!!!!」ブンッ

曙 「あぁっ!?」ドサッ

不知火 「この程度では三軍以下ですね。」つ日本刀

ー観察席ー

諫田 「アレは…無銘の刀か。安物の三級品…」

ヤハウェ 「…終わっちゃったね。」

諫田 「下に行くぞ、着いて来い。後もう飛ぶな。」

ヤハウェ 「何で?」

諫田 「俺の仕事が増えるからだ…」

ヤハウェ 「あ、あははは…御免なさい。」

諫田 「分かったら黙って着いて来い。」

ヤハウェ 「はい…」


ー第三十六章 不知火の刀、諫田の刀。ー


ー10:15戦闘区画ー

不知火 「諫田提督、お疲れ様です。」

諫田 「お疲れ…その刀、見せろ。」

不知火 「見せずともお分かりの筈。」

諫田 「…矢張無銘の刀か。」

不知火 「はい、大量生産品の軍刀です。」

諫田 「…お前にコレをやる。」つ打刀

不知火 「……不知火には長過ぎる気がしますが…」

諫田 「俺が一から鍛えた刀だ…抜いてみろ。」

不知火 「……刀身が翠色ですね…綺麗です。」

諫田 「其奴は不知火を主人として認めている。」

不知火 「…刀が主人を選ぶのは本当なのですね。」

諫田 「あぁ。序に言えば俺の刀と兄妹だぞ。」

不知火 「…蒼い方と黒い方……何方とですか?」

諫田 「三兄妹と言えば分かるか?」

不知火 「…成程。然し刀を造り上げる時間は…」

諫田 「空き時間を使って一本ずつな。」

不知火 「…大事に扱います。」

諫田 「おう。で、第七の連中は…」

朧 「…矢張一軍には勝てないか……」中破

曙 「奇襲を読まれるなんて…まだまだね……」中破

潮 「うぅ…訓練、もっと頑張らないと…」中破

漣 「……ゴフッ…」大破

諫田 「…漣はゲームやり過ぎだな。減給処分。」

漣 「…そげなぁ……」

諫田 「全員入渠場行って来い。不知火は点検。」

不知火 「はい。」

曙 「はぁ、行くわよ漣…」グイッ

漣 「い、痛いです曙さん…」

諫田 「…ヤハウェ、翼仕舞えるか?」

ヤハウェ 「…何とかなったよ。」

諫田 「服、見に行くぞ。」

ヤハウェ 「その前に…」グイッ

諫田 「んぁ?」

ヤハウェ 「ん…」Kiss

諫田 「ん…」

ヤハウェ 「もう何年も、やってなかったから。」

諫田 「…こう見れば普通の女子なのに…なぁ……」

ヤハウェ 「失礼な人ですね!!!!」プンスコ

諫田 「…行くぞ、ヤハウェ。」

ヤハウェ 「うん、政一。」


ー第三十七章 井戸端会議ー


ー11:29 食堂の一角にてー

宵闇 「…で、皆は政一とは良い感じなの?」

暗闇 「…最近は私よりも不知火の方が。」

ゴーヤ 「暁早霜不知火の駆逐組は良い感じでち。」

暗闇 「でも、アイジョウニウムは足りてます。」

宵闇 「何なのよその成分は…」

暗闇 「アイジョウニウムが切れると喪失感が襲い、

補給する為には専用アイジョウニウムを放出する

夫と触れ合う必要が有りますね。」

宵闇 「詰まり私はアイジョウニウム切れなのね。」

暗闇 「私もそろそろ切れそうですね…」

ゴーヤ 「私はもう補給したでち。」

宵闇 「何時の間に…」

ゴーヤ 「……昨日…ね?」

暗闇 「…あの人は何やってんだか。」

ゴーヤ 「頼めばヤらせてくれるでち。」

暗闇 「何上手い事言ってんのよ…」

ゴーヤ 「実際上手く行ったでちよ?」

暗闇 「…聞いた私が阿呆だったわ。」

花音 「……貴女達は何を食堂で話してるのよ。」

暗闇 「あ、花音さん…最近は何方へ?」

花音 「兄さんから聞いてないの?徒桜よ徒桜。」

宵闇 「…性格が全く異なりますが……」

花音 「これは兄さんもとっくのとうに把握済よ…」

ゴーヤ 「まぁ、提督が知らない訳が無いでち。」

花音 「人間生きてりゃ誰でも変わるわよ…」ハァ…

宵闇 「其れは…そうですが……」

花音 「世間の荒波に耐えうる性格になっただけよ。」

暗闇 「…昔の柔らかな印象が消えましたね。」

花音 「印象なんてそんなもんよ。」つショートホープ

ゴーヤ 「…ホープ……提督も吸ってたでちね。」

花音 「兄さんが「其れやめてコレにしろ」ってさ。」

宵闇 「…喫煙者だったんですか?」

花音 「……向こうでね…色々とあったのよ。」

諫田 「此処では吸うなよ?」スッ

宵闇 「政一!?何時の間に!?」

花音 「分かってるわよ。喫煙所行ってきます。」

諫田 「序に俺も一服…積もる話も有るしな…」

宵闇 「……変わったわねぇ…二人とも…」

ー食堂テーブル席ー

天龍 「…嫁が多いと旦那は苦労するな。」

木曾 「一応オレも彼奴の妻なんだよ。」

天龍 「マジ?」

木曾 「ほれ。」つ指輪

天龍 「マジだ…つか何で着けてねぇんだ?」

木曾 「今日は機械弄りが有るからな。」

天龍 「傷を付けねぇ様にってか。」

龍田 「…でも、此処の人は優しいわね。」

木曾 「おう、其れはオレが保証するぜ。唯…」

天龍 「どうかしたのか?」

木曾 「あの人、兎角好戦的でな…昔敵の本拠地に

単身特攻で突っ込んで壊滅させた事が有る位だし、

何なら同じ海軍でも変な事してたら鎮守府潰して

艦娘助けてを只管繰り返してたらしいからな。」

天龍 「らしい…って、お前は知らないのか?」

木曾 「オレはケッコンが比較的後の方だからな。」

天龍 「そうなのか…」

木曾 「この手の話は暗闇が一番詳しいぜ。」

天龍 「そうなのか、有難な。」

龍田 「…でも、そんな人だからこそ優しいのね。」

木曾 「だろうな…唯、怒らせない方が良いぜ。」

天龍 「怒らせると…如何なる?」

木曾 「…鎮守府が灰燼に帰す事となる。」

天龍 「…怖いな。」

木曾 「…諫田提督は怒らせない方が良いぜ。」

不知火 (食堂の中は井戸端会議ばかりですね…)

不知火 「…あ、出汁巻き美味しい。」


ー第三十八章 幸せと恨みと妬みー


ー12:11 漸橋駅ー

ヤハウェ 「…貴女が花音さん?」

花音 「えぇ、そうよ…昔とは性格全然違うけど。」

提督 「人間誰でも変わるさ…行くぞ。」

ヤハウェ 「うん。」

花音 「待ちなさいよ…」

ー15:44 徒桜駅ー

花音 「本っ当に遠いわね…」

ヤハウェ 「吐きそう…うっ…」

ー少女嘔吐中ー

提督 「…酔ったか。」

花音 「取り敢えず排水溝で吐いたから良しっと…」

提督 「水で流すか。水道あるし。」ジャー

花音 「…てか、今日やけに揺れてなかった?」

提督 「線路がガタガタなんだろきっと。」バシャッ

花音 「あー…有り得そうで怖いわ。」

ヤハウェ 「…帰りは飛んで帰る。」

花音 「私飛べないのよ!?」

提督 「…海路を使おうにも艤装が無いしな……」

花音 「取り敢えず買い物よ!!!!」

?? 「待て!!!!」

提督 「…反乱の時の提督が今更何の用だ。」

??→V提督 「貴様の所為で、俺の艦娘が!!!!」つ刃物

提督 「知らん。用が其れだけならこれで失礼。」

V提督 「殺してくれるわ!!!!」ダッ

提督 「よっと。」脚引っ掛け刃物払い避け

V提督 「ぬわぁ!?」ズザザァ!!!!

提督 「鬱陶しいな。銃刀法違反だぞ。」

V提督 「クソッ…貴様は…貴様だけは殺す!!!!」ダッ

提督 「まだ来るか…」サッ

V提督 「手前の所為で俺は、俺の艦娘は!!!!」ブンッ

提督 「…執拗い!!!!」ドガッ

V提督 「ガッ…」ドサッ

提督 「自分の行動が招いた結果だろう…」つ鞄(18kg)

駅員 「どうされました!?」

提督 「暴漢だ…御丁寧にナイフまで持ってる。」

駅員 「成程、警察に引渡します。」

提督 「頼むよ。」

花音 「…ヤハウェも回復したわ、行きましょ。」

提督 「おう。」

ー16:54 徒桜市街ー

花音 「あんまり変わんないわね。」

提督 「まぁな。」

ヤハウェ 「………うへへぇ…」キラン

提督 「指輪も買ったし、夕飯食ってくか。」

?? 「…妬ましい。」

提督 「…四人分予約取っとこうか。」

花音 「え?三人分で良い筈じゃ…」

提督 「其れじゃ一人溢れちまう…な?パルスィ。」

??→パルスィ 「…あぁ、妬ましい……」

ヤハウェ 「…橋姫?何で此処に……」

パルスィ 「妻と子供に囲まれる貴方が妬ましい…」

花音 「…まぁ、女誑しなのは間違いないわね。」

提督 「…で、食うのか食わんのか?」

パルスィ 「…妬ましいけど、頂くわ。」

提督 「良し、何が食いたい?」

ヤハウェ 「お肉…」

花音 「秋はやっぱり野菜よ。」

パルスィ 「…魚が一番食べたい。」

提督 「綺麗に分かれたな…久しぶりに顔出すか。」

ー17:55 居酒屋鳳翔徒桜店ー

提督 「やっとる?」ガララ

瑞鳳 「はい、開いてま…漸橋の提督さん!?」

鳳翔 「あら、貴方が漸橋の…お話は提督から。」

提督 「四人行ける?」

鳳翔 「奥のお座敷なら御座いますが…」

提督 「空いとるなら有難く。行くぞ。」

パルスィ 「…心が暖かい…妬みを忘れられる。」

花音 「妬んでないで酒を呑むわよ!!!!」

パルスィ 「わ、私は弱いんです…」

ヤハウェ 「…お肉……」

提督 「喋ってねぇで早来い!!!!」

ー徒桜の居酒屋で四人は呑んで、食べた…ー


ー第三十九章 酔い潰れー


ー22:49ー

提督 「……潰れよったな…」グビッ

ヤハウェ 「うーん…」スヤァ

パルスィ 「わらしはよわいっれなんろも…うっ…」

ー少女嘔吐中ー

花音 「……」クカー

提督 「…さて如何するか……起こす訳にはなぁ…」

提督 「…一応連絡しとこう。」つスマホ

ー同刻 漸橋鎮守府ー

早霜 「…あ、政一さんからメールが…」

ー済まんヤハウェも花音も潰れて寝ちまったから

今日は徒桜で一泊すると思う。

帰れなくて御免な。諫田政一よりー

早霜 「…徒桜…寝たって事は鎮守府ですね。」

早霜 「まぁ、仕方無いですね…寝ましょうか。」

しらぬい 「早霜さん、御父様は…」

早霜 「お父さんは今徒桜に居るわ。」

おぐり 「…パパ、帰って来ない?」

早霜 「今日は帰れないって言ってたわ。」

おぐり 「……パパ…」ウルウル

早霜 「な、泣かないで…」

早霜 (誰か助けて…)

オグリ 「ん?おぐり、如何かしたか?」

早霜 (有難うオグリキャップさん!!!!)

早霜 「政一が今日帰って来ないから…」

オグリ 「そうか…ならママと寝よう。」

おぐり 「…パパと寝たい……」

オグリ 「……参ったな…」

しらぬい 「しらぬいは先に寝ますね。」

早霜 「うん、お休み。」

おぐり 「パパ…」グズッ

早霜 「オグリさん、政一の居場所ですが…」

オグリ 「何処だ?」

早霜 「居酒屋鳳翔徒桜店だと思われます。」

オグリ 「…根拠は?」

早霜 「寝てしまったから一泊すると有りましたが

普通は帰る際に寝た者を起こしますよね?」

オグリ 「まぁ、普通はそうだな。」

早霜 「ですが一泊すると言う事は、起こさずとも

問題無いか寝た者を運べるかの二択です。」

早霜 「然しヤハウェはまだしも花音さんは相当

体格が大きく一人では運べません…詰まり……」

オグリ 「…運べる人員が居て、且つ起こさずとも

問題無い徒桜の鎮守府にある居酒屋鳳翔か!!!!」

早霜 「恐らくは。」

オグリ 「だがこれから向かうのは無理が…」

早霜 「…私達には陸路と海路が有ります。」

オグリ 「…船か。よし、向かおう。」

早霜 「行きましょう。」

おぐり 「パパの所に行くの?」

オグリ 「ああ。」

おぐり 「やったー!!!!」


ー第四十章 鳳翔を酔わせる男ー

ー九月四日 00:16ー

提督 「申し訳無いです…手伝って頂いて……」

鳳翔 「いえ、此方こそ態々此処まで御足労頂き…」

提督 「御足労だなんて…とんでもない。」

鳳翔 「取り敢えずこれで風邪は引かないかと。」

提督 「布団をお借りする事になるとは…」

鳳翔 「布団の貸し賃ですけど…」

提督 「幾らですか?」

鳳翔 「どうせですし私と呑んで下さい。」つ新政

提督 「…私で良ければ。」トクトク…

鳳翔 「あの、少し身の上話をしても?」トクトク…

提督 「お聞きします。」

鳳翔 「……貴方が出て行って、私が着任して…私じゃ

ない鳳翔と結婚して…私は、ケッコンすらさせて

貰えなくて。ケッコンしてる夕闇さんは幸せそうで…

最近来た不知火ちゃんも幸せそうで…でも、私は

居酒屋の女将のままで…本音を言えば貴方に愛して

欲しかった。でも、其れは叶わないって分かってて。

……何処で狂ったんですかね…私の人生。」グイッ

提督 「…とある人が、こんな事を言ってました。」

鳳翔 「…何と?」トクトク…

提督 「[人生はよくレールから外れるものだ]と。」

提督 「…実際そうなんですよ。私もそうでした。」

鳳翔 「え?貴方が…ですか?」

提督 「神様だったのに、天界を追放されて…下に

降りたら吸血鬼やら何やらで迫害を受け続ける

日々、周りも次々殺されて、愛しても愛しても

先に死ぬか殺されるか。拷問の日々が訪れ、

頭を落とされても私は何故か死ななかった。

嘗て死を司った私が、死ぬ事は許されなかった。

愛した妹や妻、娘も先に逝ってしまう。

私は決して死ぬ事は無く、周りは次々と逝く。

この世界で生きるのを諦めて、他の世界行って。

ウマ娘を纏めるトレーナーになってオグリや

ゴルシを勝たせて勝たせて。タキオンの薬も

遠慮無く飲んで…体張ったのに追放処分喰らって。

仕方無いからコッチの世界に戻って提督になって、

頑張って大きくして元帥になって。そしたら今度は

癌で無理矢理殺されて…次は艦娘になって、未だ

嘗て無い最強の性能を持って。でも今度は死んで

死んで死にまくる日々。次は何時死ぬのかと怯え

続ける日々…戦空母に改装してもまだ死に続けて。

次は人間として…普通に生きたかった。でも結局

吸血鬼と天使のハーフで…更には襲撃で右眼を失う

事になり…鎮守府は半壊、経営は赤字。深海棲艦

にまで迷惑掛けてしまって。神様妻にして、子供

の相手して…表面上は幸せそうでも裏は不幸で。

少なくとも、今は幸せとは言えない。もっと平和

にする為には如何すべきか…結局身を削る他無く、

常に死にそうで…幸せって、何なんでしょう。

私には全く分かりません。」グイッ

鳳翔 「…提督……」

提督 「この世を恨み、妬み、尚生き続ける。

何時まで生きれば死ねるのか、何時になったら

この生地獄から解放されるのか…」トクトク…

提督 「そこが、今の一番の問題なんですよ。」グイッ

鳳翔 「……少し、心が軽くなった気がします。」

提督 「人に話すだけでも、心は軽くなります。」

鳳翔 「…そうですね。忘れてました。」グイッ

提督 「尤も、私の心は壊れてしまっていますが…」

鳳翔 「……」

提督 「そろそろ御開にしましょうか…」

鳳翔 「…」スー…スー…

提督 「…寝てますね。顔も赤いですね……」つ上着

提督 「雰囲気酔いですかね…」ファサッ

提督 「…新政、ゆっくり飲みますね。」ガララ…

提督 「…お休みなさい、鳳翔さん。」ガララ…ピシャ

鳳翔 「……う…ん………」つ一万円札

ー徒桜鎮守府中庭 01:16ー

提督 「…私も少し酔ってしまったか。」

提督 「……寝場所を探さないと。」


ー第四十一章 一家合流ー


ー02:49 徒桜軍港ー

早霜 「着きました。」

おぐり 「パパ?どこ?」

オグリ 「…中庭に人影があるぞ。」

早霜 「行きましょう。」

ー02:55 徒桜鎮守府中庭ー

提督 「…新政片手に月見酒…悪くは無いな。」カラン

早霜 「…政一さん、何を呑んでるんですか?」

提督 「新政さ…で、おぐりがぐずったのか?」

早霜 「…勘が良いのも困り物ですね。」

提督 「長く生きれば思考位は読める。」

おぐり 「パパー!!!!」ギュッ

提督 「おっと…態々此処まで追い掛けて来たのか。」

オグリ 「大変だったぞ。」

提督 「だろうな。海路だろ?」

早霜 「其れしか方法は有りませんから。」

提督 「…で、如何するんだ?」

早霜 「どうせですし四人で寝ましょうか。」

提督 「…寝る部屋ねぇぞ?」

早霜 「船で寝ましょう。」

提督 「…仕方無かろう。」

オグリ 「その新政?とやらは何なのだ?」

提督 「酒さ。呑むか?」

オグリ 「頂こう。おぐりも寝てしまったしな。」

早霜 「私にも下さい。」

提督 「分かった。」

ー三人の月見酒は新政が無くなるまで続いたー


ー第四十二章 酔い覚める時ー


ー07:44 徒桜軍港ー

提督 「…結局一睡も出来んかった。」

おぐり 「おはようパパ!!!!」

提督 「おぐりは元気だな…さて、起こしに行くか。」

おぐり 「ママ寝てるよ?」

提督 「ママはお酒で酔い潰れたから置いて行くよ。」

おぐり 「…よく分かんないけど分かった。」

提督 「行こう。」

ー08:11 居酒屋鳳翔徒桜店ー

提督 「ノックしてもしもーし!!!!」ガララ

鳳翔 「……」むくっ

提督 「起きました?随分寝てましたが。」

鳳翔 「……」つ一万円札

提督 「新政御馳走様でした。」

鳳翔 「…私、酔ってました?」

提督 「其れは其れは顔を赤くして寝てました。」

鳳翔 「…私が、新政一本で酔うなんて……」

徒桜提督 「珍しいな。」

鳳翔 「提督!?」

提督 「…久しいな後輩。」

徒桜提督 「貴方こそまた姿を変えた様で。」

提督 「…で、鳳翔が酔うのは珍しいのか?」

徒桜提督 「鳳翔はスピリタス十本呑んでも酔わん。」

提督 「成程。雰囲気酔いで確定だな。」

鳳翔 「…忘れて下さい……」

提督 「そんな事より奥の連中よ…」ガララ

パルスィ 「…私は起きてますよ。」

花音 「…潰れて寝ちゃったわ。悪かったわね。」

ヤハウェ 「……うへへ…」スヤァ

提督 「……」ザッ

花音 「あっ…」

提督 「…この……」ガシッ

パルスィ 「あっ…」

提督 「馬鹿神がぁ!!!!」ギリギリギリギリ!!!!

ヤハウェ 「ぎゃうぅうぇうううう!!??」ジタバタ

花音 「…神とは思えない声ね。」

提督 「サッサと起きて支度しろ馬鹿神!!!!」パッ

ヤハウェ 「痛い痛い痛い!!!!すっごい痛い!!!!」

提督 「お前らも支度!!!!終わり次第軍港に来い!!!!」

花音 「は、はい!!!!」

パルスィ 「分かりました!!!!」

提督 「おぐり、帰るぞ。」

おぐり 「うん。」

ヤハウェ 「……痛い…」

花音 「自業自得ね。」

ー09:30 徒桜軍港ー

提督 「どんだけ時間掛かってんだよ馬鹿神!!!!」

ヤハウェ 「御免なさい…」

オグリ 「…今日の政一は怒ってばかりだな。」

早霜 「…ですね。」

提督 「毎度毎度お前は…はぁ……」

早霜 「出しますね。」

提督 「おう。」

ー心底疲れ果てていた提督であった。ー


ー第四十三章 被害者と問題児ー


ー13:00 漸橋軍港ー

提督 「…新政、仕入れようかね……」

早霜 「辞めておいた方が良いと思いますが…」

おぐり 「あらまさ?何?それ?」

早霜 「…ね?」

提督 「…おぐり、忘れてくれ……俺が悪かった。」

おぐり 「うん。」

不知火 「提督、急いで応接室に来て下さい!!!!」

提督 「また何かあったのか…」

ー13:09 応接室ー

提督 「入るぞ。」チャッ

?? 「何様の心算じゃワレ!!!!いてこますぞボケ!!!!」

?? 「そないな事言わんと一遍落ち着きぃな…」

?? 「申し訳有りません!!!!」

提督 「…龍驤、代わるぞ。徒桜から態々御苦労。」

龍驤 「いや、ウチは此処に移籍したんよ。」つ書類

提督 「…俺を追い掛けてってか?」

龍驤 「当たり前やんか…命の恩人さんやん。」

提督 「それもそうか。で、朝潮と黒潮だな。」

黒潮 「何やワレ、偉そうな態度しよって…」

朝潮 「黒潮、この御方は此処の提督さんです!!!!」

提督 「…随分喧嘩腰やの。まぁ座りぃな。」

黒潮 「ワレが提督!?冗談は大概にせぇな!!!!」

提督 「なら聞くが、君は買い物をする際に軍服で

出掛けるのか?私は昨日指輪を買った序に徒桜で

一泊して帰って来たばかりの時に、港で不知火に

応援を要請されたからこの部屋に来たのだが?」

黒潮 「信用出来るかい!!!!いてこますぞワレ!!!!」

龍驤 「いてこますいてこますて喧しいわボケ!!!!」

黒潮 「元はと言えばワレが先に言うたんやろけ!!!!」

龍驤 「はぁ!?何言うとんワレ!!!!大阪湾行くか!?」

黒潮 「行ったろやないかボケ!!!!序に殺ったるわ!!!!」

提督 「……龍驤…Shut up.」ギロッ

龍驤 「りょ、了解!!!!」

黒潮 「何や邪魔すんなやワレ…いてこますぞ?」

提督 「ワレ、一遍地獄行ってみるか?」ガシッ

黒潮 「へ?」

提督 「暑く苦しい地獄の底、行ってみるか?」

黒潮 「な、何言っとん?」

提督 「なぁ、行ってみたいと思わんか?」ギリギリ…

黒潮 「いっ!?痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!」

提督 「俺が何遍行ったと思う?一遍か?十遍か?

答えは其れ以上だ。初め死ぬ事を許されず、後に

次々死にまた生きて、其れをずっと繰り返す。」

黒潮 「あだだだだだ!!!!」ジタバタ

提督 「お前、一遍死んでみぃな。なぁ?」

朝潮 「御願いします、離して下さい!!!!」

提督 「…優しい奴が居て良かったな、黒潮。」パッ

黒潮 「ガハッ!?」ドサッ

提督 「…軍服、着替えた方が良いか?」

龍驤 「…一応、威厳は出ると思うよ……うん。」

提督 「龍驤、不知火と…天龍龍田、呼んでくれ。」

龍驤 「え?」

提督 「巡洋艦位は居ないと抑えられんだろ。」パタン

龍驤 「……うん。」


ー第四十四章 提督は忙しいんですー


ー13:30ー

朝潮 「黒潮が大変御迷惑を…」

龍驤 「えぇよ…怪我してへんし気にしてへんよ。」

朝潮 「…なら良いのですが……」

龍驤 「…ウチが今艦載機無いの何で分かるん……」

不知火 「あの人はそういう方です。」ぬいっ

龍驤 「どわぁ!?」

不知火 「天龍型の御二人も連れて来ました。」

天龍 「黒潮、朝潮と龍驤か。」

龍田 「今日から此処に住むの?」

朝潮 「え、えぇ恐らく。」

天龍 「…黒潮、お前だろ。提督に粗相したの。」

黒潮 「はぁ?」

提督 「天龍、煽るな…面倒な事は増やしたくない。」

天龍 「そりゃ失敬…昔の癖でな。抜け切らねぇ。」

提督 「癖は簡単には抜けんよ。」←白軍服

黒潮 「…ホンマに提督やったんか……」

提督 「…で、朝潮は命令違反、黒潮は暴行か。」

黒潮 「…せや。」

朝潮 「……はい。」

提督 「…巫山戯てんな。朝潮はたったこれだけか。」

朝潮 「え?」

提督 「たった一度、夜戦に突入しただけか?」

朝潮 「はい…敵補給艦の追撃です。」

提督 「当時補給艦は大破、艦隊損害軽微ねぇ…」

朝潮 「追撃可能と判断しての行動でしたが…」

提督 「…これは奴が悪いな。」

朝潮 「え?」

提督 「この状況なら俺は遠慮無く追撃させる。」

朝潮 「あ…」

提督 「I元帥も追撃させると思うぞ…」

龍驤 「ウチも進軍するなぁ…」

提督 「結論、朝潮は悪くない。」

朝潮 「…でも、戻れませんよね……」

提督 「此処で大きくなって、仕返ししてやれ。」

朝潮 「…はい!!!!」

提督 「……黒潮はセクハラの反撃で艦砲射撃…」

黒潮 「胸触られたんよ。」

提督 「…何で一発で辞めちまうかね……」

黒潮 「へ?」

提督 「百発撃ち込んで殺せば良かったのにな…」

黒潮 「こ、殺す!?提督を!?」

提督 「一発で辞めちまうから通報されんだろ。」

黒潮 「……」

提督 「ウチでセクハラは十中八九無い。」

黒潮 「え?」

提督 「男は俺だけだし妻子持ちだし。」

黒潮 「……」

提督 「抑合意無しのそういう行為が大嫌いだ。」

黒潮 「ホンマ?」

不知火 「実際強姦被害者を引き取っています。」

黒潮 「えらいストレートに言いよんね!?」

提督 「…で、二人の着任は如何すんだ?」

黒潮 「……まぁ、身寄り無いししゃーないな。」

朝潮 「この朝潮、漸橋鎮守府の為に働きます!!!!」

黒潮 「陽炎型三番艦黒潮、よろしゅう。」

提督 「あい、登録しとくわ…明日。」

朝潮 「明日!?」

黒潮 「明日なんかい!?」

提督 「……今日は仕事が多くてな。」つ書類の山

黒潮 「…手伝うわ。迷惑掛けたし…」

朝潮 「朝潮も御手伝いさせて頂きます!!!!」

不知火 「私も手伝います。書類を。」

龍驤 「ウチも手伝うわ。何したらええんや?」

提督 「分かった、少し待て…これをこうして…」

ー結局終わる頃には日付が変わっていたー


ー第四十五章 しっとりテイオー現れるー


ー九月五日 07:41 漸橋市街ー

提督 「…残りは洗剤と食料品か……」

テイオー 「トレーナー…」ハイライトはとうに無い

提督 「ん?」

テイオー 「何でボクの目の前から消えたの?」

提督 「……テイオーか。」

テイオー 「質問に答えてよトレーナー。」

提督 「追放されて其の儘さ。」

テイオー 「なら何で黙って消えたの?」

提督 「ゴルシにしか話す時間が無かった。」

テイオー 「…何でボクじゃないの?」

提督 「…最も長く担当したのがゴルシだ。」

テイオー 「…だからって……」

提督 「そして追放の理由になったのもゴルシだ。」

テイオー 「…え?」

提督 「ゴルシの能力は周りより高かった。だから、

ゴルシを狙うトレーナーで溢れていた。」

テイオー 「……」

提督 「ゴルシが俺を選んだ理由が[暇そうだったから]

だったんだが…[そんな理由で取られたのか!?]

と不快に思うトレーナーばかりでな。」

テイオー 「まさか…」

提督 「[なら追放してしまえ]と、レース中に事故を

起こし、責任を俺に全投げして追放したのさ。」

テイオー 「…そんな…そんなのって……」

提督 「だから言っただろう?[時間が無かった]と。」

テイオー 「トレーナー…」

提督 「…もう諦めたんだよ。俺は俺で生きてる。」

テイオー 「…最近、皆が消えて行くんだ。」

提督 「あぁ、追放されてんだよ。俺みたいにな。」

テイオー 「……何で知ってるの?」

提督 「そりゃあ…」

オグリ 「済まない、待たせたな…ん?」

おぐり 「パパ、その人だあれ?」

提督 「御覧の通りさ。」

テイオー 「…狡い。」

オグリ 「ず、狡くは無いぞ…」

テイオー 「ボクもトレーナーとうまぴょいしたい!!」

オグリ 「う、うまぴょい!?」

提督 「…あー……成程……」

テイオー 「良いよね?ね?」

提督 「…追放されたんか?」

テイオー 「ううん…逃げて来たんだ。」

提督 「…仕方無い、養ってやる。」

テイオー 「やったぁ!!」

提督 「だが、うまぴょいはせんからな。」

テイオー 「そんなぁ!?」

オグリ 「…うまぴょいとは何なのだ……」

おぐり 「…多分[ピーー]の事だと思う。」

提督 「何処でそんな言葉を覚えたおぐり…」

おぐり 「この本だよ。」つ秋雲制作のウ=ス異本

提督 「おのれ秋雲俺の可愛いおぐりを汚しおって…」

オグリ 「…その本は捨ててもう忘れるんだ。」

おぐり 「うん…分かった。」

テイオー 「…えっと…トレーナー?」

提督 「…二度と、うまぴょいって、言うなよ?」

テイオー 「あっうん…」

提督 「…テイオー、荷物持ち手伝え。」ガサッ

テイオー 「う、うん!!」

オグリ 「……洗剤から見よう。」

提督 「おう…俺は疲れた…」

テイオー 「…御免なさい。」

提督 「今日は荷物持ち、頑張れよ…」


ー第四十六章 ヤンデレに死ぬ程愛されるー


ー14:48 執務室ー

提督 「…俺、ヤンデレ抱え過ぎな気がする……」

早霜 「そうでしょうか?」←元ヤンデレ

暗闇 「そう?」←後追いヤンデレ

テイオー 「そうかな?」←しっとりテイオー

花音 「どうでも良いわよそんなの…」←準ヤンデレ

ヤハウェ 「そんな事より抱っこ。」←超ヤンデレ

提督 「…刺されても可笑しくはねぇんだよな…」

早霜 「刺したら会えなくなりますから。」

暗闇 「…マサイチ、マタシヌノ?」ハイライトオフ

テイオー 「何でそんな事言うの?」ハイライトオフ

花音 「殺す訳無いじゃない…馬鹿でしょ…」

ヤハウェ 「…マサイチ、ダッコ。」ハイライトオフ

提督 「…何がお前達を纏めてるんだ……」ギュッ

早霜 「アイジョウニウムです。」即答

暗闇 「アイジョウニウムよね。」即答

テイオー 「アイジョウニウムだよ!!」即答

花音 「政一のアイジョウニウムよ。」即答

ヤハウェ 「アイジョウニウム補給中…」ダラン

提督 「…そうですか。」

不知火 「提督…囲まれてますね。」

提督 「あぁ…ヤンデレに死ぬ程愛されてるよ。」

不知火 「…其れは其れで心配ですね。」

提督 「この子達が変な事しないかだけが心配だ。」

不知火 「…十中八九無いとは思います。」

提督 「そうか?」

不知火 「…マダイイマスカ?」ハイライトオフ

提督 「あっ…」

不知火 「ワタシニオチドデモ?」←隠れヤンデレ

提督 「…いや、俺が悪かった。」

不知火 「ワカレバイインデス…」ギュッ

提督 「不知火もヤンデレだったのか…」

龍驤 「……」スッ

提督 「龍驤?」

龍驤 「何でウチん所来んの?」

提督 「え?」

龍驤 「コンダケアイシトンノニ…」ハイライトオフ

提督 「龍驤もかぁ…」諦め

龍驤 「ウチモアイシテェナ…」←後天性ヤンデレ

提督 「……死ぬ程に愛されて本当に死にそうだ…」

不知火 「ゼッタイシナセマセン…」

龍驤 「アイシテェナ…コンダケアイシトンノニ…」

提督 「……仕方無い、今度出掛けるか。」

不知火 「良いですね。」

龍驤 「ええなぁ其れ…明日にでも行こや。」

提督 「あぁ…」

ーこの後政一の財布は非常に軽くなったー


ー第四十七章 朝霜着任ー


ー九月七日 11:30 執務室ー

提督 「…遠慮を知らん奴等だ……」

オグリ 「何があったんだ?」

提督 「ランジェリーショップで全員に指輪買って…」

オグリ 「何だって!?」

提督 「てっさとてっちりを奢る羽目になって…」

オグリ 「河豚をか!?」

提督 「挙句の果ては居酒屋行って朝帰りよ…」

オグリ 「…た、大変だったんだな……」

提督 「…襲われた痕跡も残ってました。」

オグリ 「え?」

提督 「……子供出来たら如何しよう…」

オグリ 「…ヤンデレは怖いな。」

?? 「失礼するぜ!!!!」バァン

提督 「…失礼するなら帰ってくれ……」

?? 「あいよ!!!!って何でだよ!!!!」

提督 「…どちらさんですか?」

?? 「此処に早霜が居るって聞いて来たんだ!!!!」

提督 「…夕雲型十六番艦だな。」ペラッペラッ

??→朝霜 「…せめて朝霜って言ってくれよ。」

提督 「十七番艦なら確かに居るな。待ってろ。」

朝霜 「…此処に着任って…大丈夫かぁ?」

提督 「早霜。」

朝霜 「此処で呼んだって来る訳

早霜 「何ですか?」チャッ

朝霜 「どわぁ!?」ズテン

提督 「…手前昨日夜這いしやがったな……」

早霜 「何の事でしょうか?」ツヤツヤ

提督 「…もういい。姉が来てるぞ。」

早霜 「…何処にですか?」

提督 「足元見ろよ…」

早霜 「足元…私の胸以外見えません。」

朝霜 「…嘘だろ……」

提督 「…ぶっ飛ばすぞ手前……」

早霜 「冗談です。確かに姉ですね。」

朝霜 「冷てぇなぁ早霜…」

早霜 「…で、彼女が持ってるのは?」

提督 「俺のSaiga12だな。少し弄ってあるんだ。

グリップ付き伸縮ストックにスコープ、それから

フォアグリップとレールを装備してる。」

早霜 「…散弾銃にスコープですか?」

提督 「割と重要だぞ。鹿や鴨を撃つ時にな。」

早霜 「…成程。然し弾倉は何処にあるんですか?」

提督 「倉庫に置いてた筈だが?」

朝霜 「もしかしてコレか?」つ弾倉

提督 「おいおい弾入ってんじゃねぇか!?」

朝霜 「撃っていいか!?」

提督 「…射撃場まで我慢しろ。書類寄越せ。」

朝霜 「あいよ。」つ書類

提督 「…早霜、朝霜を射撃場へ。銃はお前が持て。」

早霜 「分かりました。」つSaiga12

朝霜 「じゃあな!!!!あたいの腕を見せてやる!!!!」

早霜 「失礼します。」パタン

オグリ 「…大丈夫か?」

提督 「…早霜が居れば問題無い。」

オグリ 「…そうか。」

提督 「…案の定転属か…理由はセクハラねぇ…」

オグリ 「セクハラされた割に元気だったな。」

提督 「此処に早霜が居るからあぁなんだと。」

オグリ 「…姉妹艦が心の支え…か。」

提督 「…この世界は汚れてんのさ。ドス黒くね。」


ー第四十八章 指定引取先ー


ー九月八日 10:43 早霜の部屋ー

朝霜 「此処の提督なら…信頼出来るぜ。」

早霜 「私の夫ですから、当然です。」キラン

朝霜 「結婚してたのか!?指輪見えなかったぜ!?」

早霜 「着けてはいませんが大切に保管してます。」

朝霜 「そうなのか…」

ーーっでそうなるんだよ糞野郎!!!!!!!!

朝霜 「おわぁ!?」

早霜 「行きましょう!!!!」ダッ

ー10:48 執務室ー

早霜 「何があったんですか!?」

提督 「コッチは赤字手前なんだよ糞野郎!!!!!!!!」

亜提督 「知るか、さっさと引き取れ。」

提督 「此処は預かり所でも何でもねぇよ!!!!」

朝霜 「な、何があったんだぜ…」ゼェゼェ

早霜 「朝霜は部屋に戻って下さい。危険です。」

朝霜 「え?わ、分かったぜ…」

早霜 [不知火さん、至急執務室に。]←無線連絡中

ー了解、直ぐ向かいます。ー

亜提督 「では、私はこれで。」

提督 「勝手に帰るな!!!!いてこますぞワレ!!!!!!!!」

亜提督 「君は汚い言葉を使うのだな。」

提督 「もう頭に来た…徒桜の海に沈めてやる!!!!」

亜提督 「殺れるものなら

提督 「殺ったるわァ!!!!!!!!」バァンバァン!!!!

亜提督 「グッ…」ドサッ

提督 「糞が…此処は指定引取先じゃねぇっての…」

不知火 「…遅かった様ですね。」

提督 「不知火、此奴徒桜に沈めろ。」

不知火 「…メタンガスで浮きますが…」

提督 「構うか、サッサとしろ。」

不知火 「…了解。」

早霜 「……怒らせるから…」

?? 「…トレーナーさん?」

提督 「…何の御用で?」

?? 「…此処に住んでも、良いですか?」

提督 「…珈琲を用意しよう。」

?? 「有難う御座います。」

提督 「…文月と望月にカフェまで来たか……」

??→カフェ 「…トレーナーさん?」

提督 「……少し待っててくれ、用意してくる。」

カフェ 「はい。」

提督 「……ストレス、逃がせると良いんだが…」


ー第四十九章 救われた者、救った者。ー


叢雲 「アンタ、待ちなさい。」

提督 「…叢雲か。」

叢雲 「責任を一人で背負い過ぎよ。」

提督 「…だろうな……」

叢雲 「…だろうな、じゃないわよ。」

提督 「仕事がある。悪いが通してくれ。」

叢雲 「そういうのを辞めなさい!!!!」

提督 「……」

叢雲 「もういいわ、ケッコンしなさい。」

提督 「ケッコン?」

叢雲 「ケッコンすれば私も少しは頼れるでしょ?」

綾波 「私達は助けられた御恩があります。」スッ

提督 「仕方無い奴等だ…分かった、ケッコンだな。」

綾波 「有難う御座います。所で何を?」

提督 「珈琲をカフェにな。」

叢雲 「場所は執務室ね?」

提督 「あぁ。」

叢雲 「珈琲は私達に任せなさい。」

綾波 「提督は文月ちゃんと望月ちゃんを。」

提督 「了解。」

叢雲 「…少しは休憩しなさい、貴方。」

提督 「この仕事が終わったらな。」

ー11:00 来賓室ー

望月 「…遂に殺されるんだよ…あたし達……」グスッ

文月 「ふみぃ…そんな事…無いよぉ…」うぐっひぐっ

提督 「入りますよ。」チャッ

望月 「うっ…望月です…」ビクビク

文月 「文月だよぉ…」ビクビク

提督 「…取り敢えず座りな。」←返り血浴びてる

文月 「うぅ…」

望月 「こ、怖いぃ…」

提督 「成程…典型的睦月型だな。改装も未施工。」

文月 「…御免なさい……」

望月 「フミが謝らなくても良いよぉ…」

提督 「……矢張り奴は殺して正解だったか。」

望月 「うえぇ!?殺しちゃったの!?」

文月 「そ、それじゃあたし達…」

提督 「…何とか雇えるか?いや消耗品が…」

文月 「……もしかして、生きられる?」

望月 「かも…」

提督 「…何とかするしかないか…」

文月 「…司令官さん……」シュルッ

提督 「…何故服を脱ぐ?」

文月 「あたし達、身体しか無いから…」

望月 「あたし達の身体で満足出来るなら…」シュルッ

提督 「服を着なさい、弥生を呼ぶから。」

望月 「え…弥生が?」

弥生 「呼びました?」スッ

文月 「あ、弥生だぁ!!」

弥生 「服を着て下さい。其れで御用件は?」

提督 「お前に任せる、俺では如何にもならん。」

弥生 「…分かりました。」キラッ

文月 「ケッコンしてるの?」

弥生 「提督は大事にしてくれますから。」

望月 「…良かったぁ…あぁ……」ぐでー

提督 「じゃあ任せた。」パタン


ー第五十章 暗殺準備ー


ー11:15 政一自室ー

提督 「…卯月、何故お前が此処に居る……」

卯月 「…逃げて来た、ぴょん……」

提督 「何処からだ…少なくとも徒桜では無いな。」

卯月 「…井提督から、ぴょん…」

提督 「佐世保か。また遠くから……」

卯月 「うーちゃん、限界ぴょん…」

提督 「…逃亡理由は?」

卯月 「セクハラ、パワハラにモラハラと…」

提督 「セクハラだけじゃないのか!?」

卯月 「…助けて、欲しいぴょん……」

提督 「具体的に誰をだ?」ジャキッ

卯月 「睦月、如月…後皐月に長月、菊月と三日月。」

提督 「睦月型ばっかりだな。」

卯月 「…水無月は死んじゃったぴょん……」

提督 「死んだぁ!?」

卯月 「…亜提督って人と一緒に、殺してた…」

提督 […卯月、情報をくれて有難う。]左眼蒼発光

卯月 「…目が、蒼い?」

提督 […卯月は此処に居なさい。]バサッ

卯月 「…提督……」

提督 […お前の復讐、俺が代わりに殺ってやる。]

卯月 「提督……」

提督 [俺の名は、諫田政一だ。]バシュン!!!!

卯月 「……速い…」


ー第五十一章 生存者探しー


ー15:44 佐世保 井提督鎮守府屋上ー

提督 「…ここか。」スタッ

提督 「……血の匂いがするな。」

提督 「戸の鍵は無意味だ。」バァン

提督 「下を探しに行きますか…」

ー三階ー

提督 「此処も三階層か。さて…」

?? 「助けて!!!!」ダキッ

提督 「…皐月じゃないか。如何したんだ…」

??→皐月 「睦月が…睦月がぁ……」グズッ

提督 「…遅かったか。」

皐月 「お願い、助けて!!!!もう嫌だよ!!!!」

提督 「分かった、生存者を探そう。」

皐月 「…うん……」グズッ

ー二階ー

提督 「屍ばかりで嫌になる…どれだけ殺したんだ?」

皐月 「分からない……水無月も睦月も殺された…」

提督 「…足音だ。生存者だな。」

皐月 「…司令官かも……」

提督 「皐月は下がれ。俺が相手する。」

皐月 「うん…」

?? 「あ…助けて下さい!!!!」ダッ

皐月 「三日月!!!!」

??→三日月 「司令官さんが、睦月を…」

提督 「分かっている。水無月も死んだそうだな。」

三日月 「何故其れを…」

提督 「卯月が俺の鎮守府に逃げて来てな。」

皐月 「そうか、卯月が助けを呼んでくれたんだ。」

提督 「兎角生存者探しだ。」

三日月 「なら此方に。」タッ

提督 「分かった。」タッ

ー??室ー

三日月 「此処に一人、でも鍵が…」

提督 「吹き飛ばす。」ジャキッ

皐月 「其れって、まさか…」

提督 「あぁ、散弾銃さ。」バァン!!!!

三日月 「扉が…開いた…」ギィィ…

?? 「だ、誰だ!?司令官か!?」

提督 「落ち着け、其の口調は長月か?」

??→長月 「何故私の名を!?」

三日月 「長月、助けに来ましたよ!!!!」

皐月 「新しい司令官さんも一緒さ!!!!」

長月 「…本当か?本当に、新しい司令官なのか?」

提督 「俺の鎮守府で引き取る。安心しろ。」

長月 「…なら、貴方に着いて行こう。」

提督 「あぁ。宜しく頼む。」

皐月 「…しまった、加賀さんだ!!!!」

提督 「散弾銃の音で勘付かれるのは予測済みだ。」

皐月 「でもボク達には艤装が無いんだよ!?」

提督 「任せろ、元神の戦闘を見せてやる。」


ー第五十二章 暗殺者は影から襲い掛かるー


ー16:03 一階廊下ー

井加賀 「…銃声はこの辺りね。」

井加賀 「扉に弾痕…まさか!?」バァン

三日月 「ひっ…」

長月 「流石に無理があったか…」

井加賀 「貴女達…逃げられると思っているの?」

皐月 「…加賀さん、まだ気付いてないのかな?」

井加賀 「何の事かしら?」

皐月 「ボク達は銃も艤装も持ってないよ?」

井加賀 「…其れがどうかしたの?」

皐月 「なら何で銃声なんて響いたのかな?」

井加賀 「…まさか!?」

提督 「其のまさかだ、残念だったな。」ブンッ

井加賀 「ガッ…」ゴォン!!

ドサッ

皐月 「やった…倒したよ!!」

長月 「一瞬肝を冷やしたぞ…」

三日月 「一体何処から出て来たんですか?」

提督 「此処に扉があってな、隣の部屋に行ける。」

皐月 「ボク達が注意を引き付けて後ろから…」

提督 「銃床で殴って脳震盪を起こすって算段だ。」

三日月 「…こんな作戦を、一瞬で?」

提督 「言ったろ?[元神]だって。」

長月 「流石だな。」

提督 「…お前達に、伝える事がある。」

皐月 「何だい?」

提督 「…如月が、隣の部屋で死んでいた。」

三日月 「そんな…嘘ですよね!?」

提督 「俺はこの手の話で嘘を吐きたくない。」

長月 「……本当、なのか?」

提督 「信じられないのなら、見るといい…」チャッ

皐月 「……そんな…如月……嘘、だよね…」

提督 「…死んでから、もう二日経ってる。」

三日月 「…冷たい……」

長月 「遅かったのか…」

提督 「今俺達がすべき事は、菊月の捜索だ。」

皐月 「…うん。」

提督 「急ぐぞ。」タッ

ー拷問室ー

井提督 「睦月型四隻目はお前だ菊月…」

菊月 「くっ…」

井提督 「水無月、睦月、如月と殺して来たが…」

菊月 「何だと!?」

井提督 「矢張りお前の様な反抗心が無ければな。」

菊月 「此の儘終わる訳には…」

提督 「終わる訳には行かんわな、菊月。」

井提督 「なっ…誰だ貴様は!?」

提督 「誰だろうねぇ…提督か、暗殺者か…それとも

とても偉い神様だろうか?はたまた吸血鬼か?」

井提督 「…訳の分からん事を……」

提督 「アンタにだけは…言われたくねぇよ。」

井加賀 「提督…気を付けて、下さい……」

提督 「…ほう、もう動けるのか。」

井提督 「貴様、加賀に何を…」

提督 「此奴で頭ぶん殴っただけだぞ。」

つRemington M870 custom

井提督 「…散弾銃か。」

井加賀 「其奴は…死角から、攻撃してきます…」

井提督 「成程、気を付けねばな。」スッ

提督 「じゃ、さようなら。」タッ

井提督 「ん?」チラッ

拘束ベッド<蛻の殻やで…何しとんの?

井提督 「居ない!?菊月何処!?」

皐月 「そっちに気を取られるから…」

井提督 「皐月!?」クルッ

皐月 「殺されるんだよ!!!!」バァン!!!!

井提督 「グアッ!?」ドサッ

井加賀 「提督!?」

提督 「呼んだかい?」スッ

井加賀 「貴方の事では…グッ!?」ギリッ

提督 「気付いた時にはもう遅い。」つトラロープ

井加賀 「…」ドサッ

提督 「皐月、殺れ。」

皐月 「はーい。」バァン!!!!

提督 「…よし、行くか。」

皐月 「司令官、コレ貰っていい?」つColt M1911A1

提督 「構わんぞ。」

皐月 「やったぁ!!!!」

提督 「…駆逐艦は無邪気が一番だな。」

菊月 「…感謝する。」

提督 「構わねぇよ。そろそろ漸橋に帰るか。」

菊月 「あぁ…共に行こう、司令官。」


ー第五十三章 [アナタヲオイカケル]ー


ー16:30 佐世保軍港ー

提督 「…やばい如何やって帰るか考えてなかった。」

菊月 「…陸路では帰れないのか?」

提督 「…飛んで来たからな……」

フワッ

皐月 「あれっ!?あれれれれ!?」フワフワ

長月 「さ、皐月!?浮いてるぞ!?」

[…ワタシハ、アナタヲテツダウ…]

三日月 「な、何ですか今の声!?」

提督 「…久しぶりだな。元気だったか?」

[…カフェモワタシモ、ゲンキデス……]

提督 「なら良かった。」

菊月 「司令官は、一体誰と話しているんだ!?」

提督 「そうだな…強いて言えば[お友だち]だな。」

三日月 「お、おおおお友だち!?」

皐月 「何で浮いてるの!?ボク艦娘だよ!?」

[…ワタシガ、ウカセテル…]

提督 「…其の儘漸橋まで、頼めるか?」

[…マカセテ。]

三日月 「あわわ!?」フワフワ

長月 「な、何だ!?」フワフワ

菊月 「おわぁ!?」フワフワ

提督 「よし、帰るぞ。」バサッ

[…エエ…ワタシタチノ、ヨウヤバシニ。]

皐月 「あーれー!?」ビュンッ

三日月 「ひゃあぁぁ!?」ビュンッ

長月 「うわぁ!?」ビュンッ

菊月 「うおっ!?」ビュンッ

提督 「おぉ、速い速い。」バシュンッ

ー19:54 漸橋鎮守府中庭ー

皐月 「楽しかったね。」スタッ

三日月 「楽しめません…」ボスッ

長月 「ふっ…」スタッ

菊月 「げふっ」ボンッ

提督 「…着地失敗二名っと。」スタッ

[…ヤクニタテタカナ?]

提督 「あぁ、助かったよ。」

「……良かった。」ぽうっ

皐月 「あ…」

三日月 「…綺麗。」

長月 「…成程、貴女が……」

菊月 「…感謝だ。」

提督 「ほら、カフェが待ってるぞ。行ってやれ。」

「…うん。」すうっ

提督 「…さて、中に入るか。」

[…トレーナー…アナタヲワタシハ、オイカケル。]

提督 「…待ってるさ。お前の目指す、更に先で。」

皐月 「司令官?」

提督 「何でもないさ。ほら、入るぞ。」

皐月 「うん!!」


ー第五十四章 血塗れ政一と…ー


ー20:10 執務室ー

テイオー 「待ってたよ!!!!」

マックイーン 「お待ちしておりましたわ。」

カフェ 「お疲れ様です。珈琲でも、どうぞ。」

提督 「…俺を待つ必要は無いのだが……」ズズッ

ゴルシ 「…ライス、来てたぞ。」ニコッ

提督 「ん、何処だ?」

ゴルシ 「応接室だ。」

提督 「行くわ。」ガタッ

カフェ 「…血塗れで向かう気ですか?」

提督 「着替える暇なんて無い。」

カフェ 「…せめて上着を脱いで下さい。」

提督 「…断る。」ニヤッ

カフェ 「……貴方は何時もそうでしたね。」

提督 「行って来る。」パタン

ー20:15 応接室ー

提督 「入るぞ。」チャッ

ライス 「お兄様!!!!」ガタッ

提督 「なぁんでこうも担当ばかり来るかねぇ…」

ライス 「会いたかった!!!!」ギュッ

提督 「辞めなさい、血が着く…」

ライス 「…ライス、本当に寂しくて…」

提督 「…御免な、突然姿を消して……」

ライス 「良いの…ライスは、もう寂しくないから。」

提督 「…そうか。」

ライス 「…姿が変わっても、お兄様だから。」

提督 「…レースは如何だったんだ?」

ライス 「…[三連覇の邪魔をするな]って言われて…」

提督 「…そうだったのか……辛かったろう?」

ライス 「良いの…もう、終わった事だから…」

ー同刻 応接室前にてー

カフェ 「…精神面で不安が残りますね。」

テイオー 「ボクノトレーナーナノニ…」しっとり化

オグリ 「辞めろテイオー…今は邪魔するな。」

ゴルシ 「ライスは比較的溜め込む性格だからな…」

マックイーン 「仕方有りませんわ…」

?? 「私とマックイーンさんの三連覇を阻止し、

ブーイングを受けていましたから…当然かと。」

ゴルシ 「だよなぁ…久しぶりだなミホノブルボン。」

??→ブルボン 「お久しぶりです。」

ゴルシ 「…ん?ハンドサインだな。解読するか…」

[オマエタチ ジャマヲスルナ シツムシツニモドレ]

ゴルシ 「…邪魔するな、執務室に戻れ…だと。」

[ブルボン オマエニカンシテハアトデタイオウスル]

ゴルシ 「ブルボンお前は後だってよ。帰るぞ。」

ブルボン 「…了解。」

マックイーン 「かなり人数が増えましたね…」

ゴルシ 「まぁ、何とかなるっしょ。」

ー此の儘ゆっくりと日付は変わるー


ー第五十五章 ほのぼの会話と…ー


ー九月九日 01:40 応接室ー

ブルボン 「…お久しぶりですマスター。」

提督 「俺はお前のマスターじゃないんだが…」

ブルボン 「…冗談は辞めて下さい、マスター。」

提督 「本当だろう…ライスは担当してたが…」

スペ 「でも、ブルボンさんはトレーナーさんの事…」

ブルボン 「そ、其れ以上は…」

パサー 「トレーナーを好きって、言ってマシタ!!!!」

ブルボン 「あわわ…」

提督 「パサー、少し黙ってろ。」

パサー 「…私はエルデス。パサーじゃないデス。」

提督 「…この前の事、此処でバラすぞ?」

パサー 「あわわ…」

提督 「…周回用コースでも作るかなぁ……」ペラッ

タキオン 「…矢張り紅茶は良い。」

カフェ 「…私には、分かりません。」

マックイーン 「人には人の好みが有りますわ。」

ライス 「…珈琲、苦いから苦手なんだけど…」

カフェ 「お砂糖とミルクを入れてあります。」

ライス 「…本当だ、苦くない……有難う。」

ゴルシ 「辣油入り珈琲、どぉ?」

カフェ 「…遠慮します。」

タマモ 「…ウチも要らんわ。自分で飲みぃな。」

オグリ 「トレーナー!!!!」バァン!!!!

提督 「どしたどしたぁ?」

オグリ 「おぐりが階段で転けた!!!!」

提督 「怪我は!?」ガタッ

オグリ 「たんこぶと擦り傷が!!!!」

提督 「案内しろ!!!!」ダッ

オグリ 「こっちだ!!!!」ダッ

スペ 「…え?」

パサー 「…子供が転けたみたい、デスネ。」

ゴルシ 「彼奴、子供を大事にしてるからな。」

あかつき 「…増えてる。」

ゴルシ 「お、あかつきか。こっちおいで。」

あかつき 「寝ないの?」ポスッ

ゴルシ 「もうちょいしてからだな。」

あかつき 「…トイレ、どこ?」

ゴルシ 「トイレか?一緒に行こうか?」

あかつき 「うん…」

ゴルシ 「よっしゃ、行くぞ。」スタスタ

あかつき 「待って…」トテテ

パタン

マックイーン 「……」

タマモ 「彼奴面倒見はええんやけどなぁ…」

カフェ 「普段の言動は…支離滅裂で滅茶苦茶です。」

タキオン 「だが、其れが彼女の良さだろう?」

マックイーン 「…そうですわね。」

ブルボン 「…はっ!?」

タマモ 「おぉ、ショートは直ったんか?」クスクス

スペ 「タマモクロスさん!?」

ブルボン 「…回路短絡、復旧作業中…」

タマモ 「こらアカンわ。ブレーカー落ちとる。」

スペ 「大変ブレーカー入れ直さないとじゃないよ!!」

カフェ 「…静かにして下さい…深夜ですよ?」

タマモ 「すんません…」

スペ 「御免なさい…」


ー第五十六章 階段から落ちると滅茶苦茶痛いー


ー01:48 政一自室ー

おぐり 「うぐっ…ひぐっ……」

提督 「痛かったな…暗いもんな。」ぽんぽん

オグリ 「消毒綿、持って来たぞ…」カシャッ

提督 「有難う。少し我慢してくれよ…」カチャカチャ

おぐり 「…ゔゔっ…ゔぐっ……」ズキズキ

提督 「よしよし、偉いな。よく耐えた。」つ絆創膏

おぐり 「……パパ、おぐり偉い?」うるうる

提督 「あぁ、偉い。泣かずによく耐えた。」なでなで

おぐり 「……」ギュッ

オグリ 「…政一は凄いな。」

提督 「母親だけでは厳しい部分もある。」

オグリ 「成程…母と父が居て初めて親となるのか。」

提督 「あぁ。」

オグリ 「達観しているのだな。」

提督 「私の子供はもう殆ど巣立ったからな。」

オグリ 「そうなのか?」

提督 「あぁ…もう、この世には居ない。」

オグリ 「え…まさか、巣立ったって…」

提督 「何年前だったか…もう記憶にも残ってない。」

オグリ 「……そんな事が…」

提督 「とても可愛かったんだ。まるで天使みたいで。

でも私が奴等に拷問されている間に殺されてね…

今も、妻は残ってくれているが娘達は居ないんだ。

徒桜や新宮に残って、新しい家族を作っている。

私達はもう干渉出来ない。既に赤の他人だから。」

オグリ 「政一…」

提督 「…今此処に居るのはしらぬいとおぐり… 」

あかつき 「お父さん?」

オグリ 「ん?」

提督 「そしてあかつきだけだ。」

あかつき 「私がどうかしたの?」

提督 「何でもないさ。で、如何した?」

あかつき 「…部屋に戻れないの。」

提督 「なら此処で寝なさい。」

あかつき 「うん、ありがとう…」ボスッ

提督 「私はこの三人を護り続ける。何時までもな。」

オグリ 「…そうなのか……」

提督 「おぐりも寝た事だ、私達も寝るとしよう。」

オグリ 「…そうだな。」

提督 「布団を敷くか、手伝ってくれ。」スッ

オグリ 「一つの布団で寝るか?」

提督 「…構わんが?」

オグリ 「ふふっ…有難う。」

ーゆっくりと時は進むー


ー第五十七章 暴動鎮圧ー


ー09:44 政一自室ー

不知火 「起きて下さい!!!!」バァン

提督 「…何?」←損益計算中…

不知火 「暴動です!!!!」

提督 「…だから?対応出来るでしょ?」サラサラ…

不知火 「提督!?」

提督 「武器庫から武器持ってけ。」カタカタ…

オグリ 「……朝か?」ふわぁ…

提督 「はぁ…赤字ギリギリじゃねぇか…」

不知火 「提督!!!!」

提督 「…わぁったよ……」ガタッ

ー10:00 鎮守府正門前ー

市民1 「兵器を自由にするな!!!!」ガシャン!!!!

市民2 「化け物をこの街に置くな!!!!」ガシャン!!!!

市民3 「今すぐ出て行け!!!!序に死ね!!!!」ガシャン!!!!

不知火 「…という状況で、私達では…」

提督 「…糞野郎共が……」スッ

不知火 「提督…まさか、其れを…」

提督 「消え失せろ!!!!」バシュウ!!!!

市民1 「ん?何か飛んで…」

ボカーン!!!!!!!!

提督 「…多少はゴミが消えたか。」つRPG7

市民2 「…お前達は市民を守る軍じゃないのか!?」

提督 「兵器だの化け物だの言う奴は市民じゃない。

自分達を守っている者に対し暴言を吐く者は、

単に暴動参加者であり、[駆逐対象]である。」

市民3 「何だって…そんなので海軍なのか!?」

提督 「現に暴動起こしてんのは何処の誰だ?」

?? 「えぇ、その通りですね。」ズバッ

市民2 「ぎゃあああ!!!!痛てぇ!!!!痛てぇぇ!!!!」ジタバタ

提督 「…何でグラスワンダーまで此処に…」

??→グラス 「学園を追い出されまして…」

提督 「……取り敢えず薙刀で殲滅してくれ…」

グラス 「うふふっ了解です。」スッ

市民4 「コレでも喰らえ!!!!」ブンッ

提督 「よっと。」パシッ

市民4 「何っ!?」

提督 「…火炎瓶…しかも酒瓶か。下らん。」ブンッ

市民4 「ぎゃあああ!?」ガシャン!!!!

グラス 「…因果応報、ですね。」

提督 「…消え失せろ、永遠に。」つAN94

市民3 「…クソッタレ!!!!」ダッ

グラス 「……終わりましたね。」

提督 「あぁ…入ってくれ。」ギィィ…

グラス 「ふふっ…お邪魔します。」

ライス 「お兄様、大丈夫!?」タッタッタッ

提督 「大丈夫さ。」

グラス 「あら、大事にされているんですね。」

提督 「…まぁな。」

グラス 「これでは、私の席は無さそうですね。」

提督 「…遠回しでは、伝わらん事も有る。」

グラス 「あら…経験者の助言ですか?」

提督 「…遠い昔…伝わらずに死んでしまった。」

グラス 「……肝に銘じておきます。」


ー第五十八章 水無月合流ー


ー九月十日 10:44 談話室ー

睦月 「残りは水無月と夕月だけだね。」

如月 「でも、来るかしら?」

弥生 「…分かりません。」

卯月 「うーちゃんには分からないぴょん…」

皐月 「ボクは来るとは思えないよ…」

文月 「大丈夫、きっと来るよぉ。」

長月 「そうだろうか…」

菊月 「夕月はまだしも水無月は来るかもしれん。」

三日月 「早く来ると良いですね…」

望月 「どっちでもいいでしょ、もう皆居るし。」

睦月 「でも…」

?? 「……皆、久しぶり。」

睦月 「にゃし?」

提督 「ようお前等。水無月、保護したぞ。」

??→水無月 「御免、待たせちゃったね。」

睦月 「水無月、漸く来たんだね!!!!」ギュッ

水無月 「あははっ睦月痛い痛い!!」

提督 「…夕月はまだ発見情報が一切無い。」

菊月 「其れは詰まり…」

提督 「現状の合流は不可能だろうな。」

菊月 「…情報提供、感謝する。」

提督 「……」

菊月 「薄々気付いていた…まぁ、気長に待つ。」

提督 「しかねぇな…はぁ、難儀でかなんわ…」

菊月 「…其の[難儀でかなん]とはどんな意味が?」

提督 「[面倒で大変だから困る]って意味。」

菊月 「…説明、感謝する。」

提督 「大阪居ったら関西弁抜けんでな…」

菊月 「…提督には提督の苦労があるのか。」

提督 「そ…本当難儀よ。大本で通じんさかい…」

菊月 「…大本?」

提督 「大本営。」

菊月 「成程、簡略化するのか。」

提督 「かなんも元は[かなわん]や。」

菊月 「…面倒臭がりなんだな。」

提督 「西のモンは大抵そうよ。」


ー第五十九章 生徒会長と副会長ー


ー九月十一日 08:40 漸橋市街ー

提督 「……休日…釣りでもするかな…」

?? 「失礼、少し聞きたい事が。」

提督 「…エアグルーヴか。何の用だ?」

??→エアグルーヴ 「会長の事だ。」

提督 「あ?ルドルフがどうかしたか?」

エアグルーヴ 「…何と言えば良いのか……」

提督 「案内しろ、何処に居る?」

エアグルーヴ 「近くの喫茶だ、案内しよう。」

ー喫茶塙山ー

エアグルーヴ 「会長、トレーナーです。」

?? 「……ぅぅ…」

提督 「…あー…成程。エアグルーヴ、御苦労。」

エアグルーヴ 「会長は追放されてから此の儘で…」

提督 「君が追放されてないならアドバイスを。」

エアグルーヴ 「…何だ?」

提督 [学園内の事に無闇に首を突っ込むなよ?]

エアグルーヴ 「…了解。」カランカラン…

提督 「…ルナ、起きろ。」

?? 「…あ、トレーナーだ。」

提督 「確りしてくれ…テイオーがガッカリするぞ…」

?? 「…良いもん…もう学園には行かないもん。」

提督 「…近くの鎮守府に居るんだが?」

?? 「…分かったよ…」

提督 「…お前の面倒を見ていて良かった……」

??→ルドルフ 「…二人の時はルナと呼べ。」

提督 「此処は公共の喫茶です。」

ルドルフ 「…済まん。」

提督 「副会長に迷惑掛けて如何すんですか…」

ルドルフ 「そ、其れはだな…」

提督 「どうせ学園を支配してる二人の事に首を

突っ込んだのがバレて追放されたんでしょ?」

ルドルフ 「…何故其れを……」

提督 「同じ事やって追放喰らった理事長居ますし。」

ルドルフ 「理事長も追放されたのか?」

提督 「えぇ、今皆の面倒見てますよ。」

ルドルフ 「……なんてこった、パンナコッタ…」

提督 「笑わせてる場合じゃないんですよ…」

ルドルフ 「…済まん。」

提督 「まぁ、副会長には釘刺しときました。」

ルドルフ 「そうか。」

提督 「…鎮守府、行きますよ。」

ルドルフ 「あ、あぁ…」

マスター 「御会計3940円です。」

提督 「…いやどんだけ食ったんだよ……」

ルドルフ 「済まん、此処のパフェが美味くて…」

提督 「あぁ、アレか…値は張るが美味いからな。」

マスター 「60円のお返しです。」

提督 「あぁ、また来るよ。」カランカラン

マスター 「お待ちしております。」

ルドルフ 「…仲が良いのか?」

提督 「此処は時々来るからな…仲良くなった。」

ルドルフ 「そうなのか。」

提督 「喫茶は他にも数店舗有るが此処が一番だな。」

ルドルフ 「…成程。」

提督 「序だ、釣りにでも付き合え。」

ルドルフ 「あぁ、勿論。」

提督 「…荷物取りに帰るか。」

ルドルフ 「ふふっ…そうだな。」


ー第六十章 釣果ー


ー09:20 政一自室ー

提督 「お前の身長だと…こん位かね…」つ280

ルドルフ 「…割と短めなのだな。」

提督 「サビキはあんまり長いと取り回しがな。」

ルドルフ 「…貴方は長い竿を持つんだな。」

提督 「実は軍港でも鱏や鯛が偶に来るんだよ。」

提督 「だったら一本釣りの方が良い。」つ430

ルドルフ 「…私も一本釣りが良いのだが……」

提督 「サビキは初心者でも釣れるから。」

ルドルフ 「…成程、経験値の差か。」

提督 「あぁ。行くぞ。」つ釣用鞄

ルドルフ 「待て、名前を聞いていない。」

提督 「諫田政一、其れが今の俺の名だ。」

ルドルフ 「…そうなのか。」

提督 「ほら、行くぞ。」

ルドルフ 「待ってくれ、私はまだ靴が…」

提督 「鎮守府内土足厳禁だが?」

ルドルフ 「へ?」

提督 「靴は靴箱だろう…」

ルドルフ 「しまった、すっかり忘れていた。」

ー09:50 漸橋軍港ー

提督 「先ずは撒き餌で軽く見る…」パシャッ

提督 「…小魚と…鱏も来てるか。」つ釣竿

ルドルフ 「どうすればいいんだ?」

提督 「青い籠を餌のバケツに沈めろ。」チャポッ

ルドルフ 「…沈めたぞ?」

提督 「引き揚げれば餌が入ってる。」クックッ

ルドルフ 「…本当に入っている…不思議だな。」

提督 「後は海に自然に落として食うのを待つ。」

ルドルフ 「どの位落とすんだ?」

提督 「今の時期は四、五秒位だな。」グッ

提督 「掛かったか!!!!」ググッ

ルドルフ 「来たのか?」

提督 「引きが強いな…大きめの魚かもな。」キリキリ

ルドルフ 「……」←政一の釣竿に釘付け

提督 「せいっ!!!!」バシャッ

つ雁木鱝

ルドルフ 「本当に鱏が釣れた…」

提督 「雁木鱝か。鱏鰭を作れるな。」バシャッ

ルドルフ 「…はっ!?サビキサビキ…」ポチャッ

提督 「やっぱり鱏釣には貝が良い。」ヒュッチャポッ

ルドルフ 「…来た!!!!」グッ

提督 「来たか。」

ルドルフ 「……コレ何?」つ小魚

提督 「…鯵だな。」

ルドルフ 「釣れた…楽しいな。」

提督 「だな…来たか。」ググッ

ルドルフ 「…楽しい。」ポチャッ

提督 「…嘘やん……」つ石鯛

ルドルフ 「石鯛か!?」

提督 「……老魚だな…戻そう。」ボシャッ

ルドルフ 「食べないのか?」

提督 「シガテラ中毒になりたいなら食えばいい。」

ルドルフ 「…済まない。」

提督 「戻す時はそれなりの理由がある。」ポチャッ

ー釣りは日が暮れるまで続いたー


ー第六十一章 束の間の休息ー


ー18:30 食堂ー

鳳翔 「数量限定、作りたてのお刺身です。」つ刺身

ルドルフ 「有難う。」

提督 「……かなり厳しいな。」カタカタっ

不知火 「私が計算します、先ずは御食事を。」

提督 「…これ、今月の収支報告書ね。」つ書類

不知火 「了解です。」

鳳翔 「大丈夫ですか?仕事ばかりでは御身体が…」

提督 「…仕事をせねば潰れてしまうからな。」

鳳翔 「……」

ほっぽ 「提督、無茶しちゃ駄目。」ギュッ

提督 「……そう、だよな…」

暗闇 「私達に仕事は任せて寝なさい。」

提督 「…そうするかな……」

叢雲 「アンタ、ちょっと来なさい。」

提督 「おう…」

ー政一自室 18:40ー

叢雲 「…やっぱアンタのマッサージは効くわね。」

提督 「…そうですか。」ググッ

叢雲 「あがっが……」

提督 「ツボは知ってるが急所も知ってるんだぞ。」

叢雲 「ちょっ…まっ…ギブ、ギブ…」

提督 「…さて、寝るか……」

叢雲 「…えいっ!!!!」ガバッ

提督 「何をする気だ…」

叢雲 「襲われるとは考えてなかった様ね!!!!」

提督 「お前がな。」グイッ

叢雲 「ひゃあ!?」ドサッ

提督 「…お休み。」

叢雲 「ちょっと、酷いと思わないの!?」

提督 「いきなり襲い掛かる奴に言われたくねぇ。」

叢雲 「…アンタねぇ……」

提督 「寝ないなら出てってくれるか?」

叢雲 「…仕方無いわね…」シュルッ

提督 「…何を?」

叢雲 「私だって妻なのよ…思い知らせてやるわ。」

ーこの後提督はガッツリとヤられたー


ー第六十二章 別の世界の土地の名ー


ー九月十二日 資料室 09:40ー

提督 「…叢雲の奴…体力化け物だろ……」カタッ

ルドルフ 「…政一、其れは?」

提督 「別の世界…メタい事を言えば作者の居る

世界の地名を集めた資料だな。割と貴重だぞ。」

ルドルフ 「…読んでみよう。」

提督 「先に言うが徒桜も漸橋も新州新宮も無いぞ。」

ルドルフ 「そうなのか!?」

提督 「この世界とは土地の構造も名も違うからな。」

ルドルフ 「成程…」ペラッ

[礼文]

ルドルフ 「[れいぶん]?」

提督 「[れぶん]だな。宗谷の島にある町だ。」

[稚内]

ルドルフ 「[ちない]、か?」

提督 「[わっかない]だな。最北の駅が有る場所だ。」

ルドルフ 「難しいな…」

提督 「北海道は難しいさ。他へ行こう。」

ルドルフ 「なら…此処だ。」パラパラパラ…

[十和田]

ルドルフ 「…[じゅうわだ]か?」

提督 「[とわだ]だな。」

[大鰐]

ルドルフ 「…最早読めんぞ……」

提督 「[おおわに]だ。」

[能代]

ルドルフ 「これは…[のうだい]か?」

提督 「[のしろ]だよ。軽巡の名でもある。」

ルドルフ 「…難し過ぎる……」

提督 「…なら関東に飛ぶか。」バタッ

[行方]

ルドルフ 「[ゆくえ]だろう?」

提督 「[なめがた]、向こうでも難読で有名。」

[印西]

ルドルフ 「[いんさい]か?」

提督 「惜しい、[いんざい]だ。」

[水戸]

ルドルフ 「…[みずのと]か?」

提督 「[みと]だな。納豆が有名だった。」

ルドルフ 「…分かるかぁ!!!!」

提督 「近畿に飛ぼう、流石に厳しい。」バタッ

[甲賀]

ルドルフ 「…何と読むのだ…」

提督 「[こうか]だな。」

[伊賀]

ルドルフ 「ならばこれは[いか]か?」

提督 「[いが]だな。」

ルドルフ 「濁るのか!?」

提督 「近畿圏[は]深掘り出来るからな。」

[津]

ルドルフ 「最早一文字か!?」

提督 「言わずとも分かるだろう、[つ]だ。」

ルドルフ 「津…」

提督 「世界一短い地名として世界記録に載った。」

ルドルフ 「何だと?Tsuで三文字だろう?」

提督 「…[Z]の一文字で津と読ませるのだよ……」

ルドルフ 「…読めるかぁ!!!!」

[尾鷲]

ルドルフ 「…[おわし]か?」

提督 「これは関西弁変形を使って[おわせ]だ。」

ルドルフ 「関西弁変形?」

提督 「…続きは章を跨ぐとしよう。」

ルドルフ 「メタいぞ…」


ー第六十三章 別の世界の土地の名其のニー


提督 「君達は[手が届かない]と言うだろう?」

ルドルフ 「当然だ。」

提督 「関西弁では[手が届かん]になる。」

ルドルフ 「[〜ない]が[〜ん]になるのか。」

提督 「あぁ。次の一覧が分かり易い。」

届かない→届かん

曲がらない→曲がらん

来ない→来ん

やらない→やらん又はせん

出来ない→出来ん

無い→あらん

ルドルフ 「ちょっと待て、二つ程ツッコませろ。」

提督 「何だ?」

ルドルフ 「[やらん又はせん]とは何だ?」

提督 「関西弁も場所によって変形する。」

提督 「京都弁や神戸弁、大阪弁等だな。」

提督 「其の大阪弁の中にも分類が有ってな。」

提督 「奈良寄りの河内弁、京都寄りの摂津弁…」

提督 「和歌山寄りの泉州弁と全てを混ぜた松原弁。」

ルドルフ 「松原弁とは?」

提督 「此処の松原市は河内弁の区域なのだが…」

提督 「摂津弁の大阪市と泉州弁の堺市。」

提督 「そして河内弁の藤井寺市等に囲まれている。」

提督 「この三つの方言が混ざる土地なのさ。」

ルドルフ 「それで松原弁と…」

提督 「まぁ、公文書には河内弁と書かれるがな。」

ルドルフ 「成程…ん?」

「能勢」

ルドルフ 「これは[のうせい]か?」

提督 「[のせ]だな。阪急の旧式車が走る土地だ。」

[吹田][高槻][枚方][交野][四條畷][箕面]

ルドルフ 「…関西も難読ばかりではないか!!!!」

提督 「左から順に[すいた][たかつき][ひらかた]

[かたの][しじょうなわて][みのお]だな。」

ルドルフ 「何故政一は読めるのだ…」

提督 「俺が昔使ってたのは[松原弁]だぞ。」

ルドルフ 「…まさか!?」

提督 「先も言ったろ?[関西は深掘り出来る]と。」

ルドルフ 「…此処が地元か……」

提督 「まぁ、長く住んだな。」

ルドルフ 「…待て、まだ難読が…」

[羽曳野][河南][和泉][門真]

提督 「[はびきの][かなん][いずみ][かどま]だよ。」

ルドルフ 「…ならばこの[大阪府]を深掘りしよう。」

提督 「其の前に章を更新しないとな。」

ルドルフ 「政一、先からメタ過ぎるぞ…」

提督 「メタ発言上等。」


ー第六十四章 外の世界の土地の名其の三ー


ルドルフ 「…深堀するとは言ってもだな……」

提督 「そんな貴方に一覧表を。」

廿山 つづやま

毛人谷 えびたに

雁多尾畑 かりんどおばた

茱萸木 くみのき

蕎原 そぶら

住道矢田 すんじやた [近鉄 矢田駅]

道祖本 さいのもと

蔀屋新町 しとみやしんまち

杭全 くまた [大阪市バス 杭全停留所]

深日 ふけ [深日港] [南海電鉄 深日町駅]

清児 せちご

大饗 おわい

柴島 くにじま [阪急 柴島駅]

南面利町 なめりちょう

点野 しめの

誉田 こんだ

三栗 めぐり

水走 みずはい

包近町 かねちかちょう

彼方 おちかた

茨田大宮 まったおおみや

衣摺 きずり

鴫野 しぎの [大阪メトロ 鴫野駅]

西五百住町 にしよすみちょう

遠里小野 おりおの

孝子 きょうし

耳原 みのはら

小橋町 おばせちょう

近木町 こぎちょう

栂・美木多 とがみきた [泉北高速 栂・美木多駅]

私市 きさいち [京阪 私市駅]

安立 あんりゅう [阪堺電車 安立町駅]

御供田 ごくでん

深野 ふこの

毛穴町 けなちょう

喜連 きれ [大阪メトロ 喜連瓜破駅]

瓜破 うりわり [大阪メトロ 喜連瓜破駅]

別府 べふ

中垣内 なかがいと

御幣島 みてじま [JR 御幣島駅]

道修町 どしょうまち

芝生町 しぼちょう

交野市 かたのし [京阪 交野市駅]

内代町 うちんだいちょう [大阪メトロ 野江内代駅]

放出 はなてん [JR 放出駅]

四條畷 既出 [JR 四條畷駅]

住道 すみのどう [JR 住道駅]

十三 じゅうそう [阪急 十三駅]

中百舌鳥 なかもず [大阪メトロ 中百舌鳥駅]

御厨 みくりや

馬場町 ばんばちょう

正雀 しょうじゃく [阪急 正雀駅・正雀車庫]

箕面市 既出 [阪急 箕面駅]

富田林市 とんだばやしし [近鉄 富田林駅]

我孫子 あびこ [JR 我孫子駅]

枚方市 既出 [京阪 枚方市駅]

吹田市 既出 [JR 吹田駅]

門真市 既出 [京阪 門真市駅]

阿保 あお [阿保神社]

布忍 ぬのせ [近鉄 布忍駅] [布忍神社]

柴籬 しばがき [柴籬神社]

三宅 みやけ

ー以下神社名ー

屯倉神社 [みやけ][松原市三宅にある]

阿麻美許曽神社 [あまみこそ][ギリギリ大阪市]

ー以下駅名ー

[河堀口駅 [こぼれぐち] 近鉄南大阪線]

[土師ノ里駅 [はじのさと] 近鉄南大阪線]

[汐ノ宮駅 [しおのみや] 近鉄長野線]

[弥刀駅 [みと]近鉄大阪線]

[近義の里駅 [こぎのさと] 水間鉄道]

[樟葉駅 [くずは] 京阪本線]

[八戸ノ里駅 [やえのさと]近鉄奈良線]

ー今私が知っている難読は以上だ。[作者]ー

ルドルフ 「……多過ぎるわ!!!!」

提督 「うん、そうだな。」(白目)

ルドルフ 「取り敢えず章更新だ!!!!」

提督 「お前もメタくなったな。」


ー第六十五章 別の世界の土地の名其の四ー


ルドルフ 「…目眩がするぞ……」

提督 「あはは…」

ルドルフ 「……待て、まさかまだ有るのか!?」

提督 「調べれば出てくるんじゃないかな。」(白目)

ルドルフ 「…もう、何も言えん……」

不知火 「提督、お話が…その資料は?」

提督 「俺が昔居た世界の地名の資料だ。」

不知火 「何ですかこのズラっと書かれた文字は…」

提督 「其れはね、大阪府の難読地名や駅名とか。」

不知火 「…多過ぎます。」

提督 「調べればまだ出てくると思うよ。」

不知火 「まだ有るんですか…」

提督 「あと、[大阪府だけ]でその数だからね。」

不知火 「…え?」

提督 「その世界の日本、[47都道府県]有るんだ。」

不知火 「…この難度がまだ四十六も?」

提督 「そうだよ……」

不知火 「…気が遠くなりますね。」

提督 「…で、要件何?」

不知火 「鵜提督という人がお話を、と。」

提督 「…彼奴か、最近活躍してる若手の。」

不知火 「はい、階級も准将です。」

提督 「…俺大佐だな……まさか権力行使か?」

不知火 「その線も有り得るかと。」

提督 「まぁ、向かうか。」

ー応接室 10:30ー

提督 「入ります。」チャッ

鵜提督 「突然の訪問申し訳有りません…」

提督 「いえ、此方こそ御待たせしてしまい…」

鵜提督 「気にしてませんから、お気になさらず…」

提督 「どうぞ御掛け下さい…」スッ

鵜提督 「有難う御座います、ほら赤城も。」スッ

鵜赤城 「失礼します。」スッ

提督 「其れで、御話とは…」

鵜提督 「タメ口で良いですから…僕は後輩です。」

提督 「ですが階級は貴方が上です…」

鵜提督 「階級なんて気にしなくていいです!!!!」

提督 「…分かった…で、話とは?」

鵜提督 「……この赤城の事なんです。」

提督 「…赤城の事?」


ー第六十六章 赤城の移籍ー


鵜提督 「実は、この赤城は二人目なんです。」

鵜赤城 「…」

提督 「…建造したら、被ったってか?」

鵜提督 「はい…なので、新たな活躍の場をと…」

提督 「…そういう事なら、待ってろ。」

提督 [不知火、御茶持って加賀と来てくれ。]

鵜提督 「そんな、御茶なんて…」

提督 「お前、舞鶴だろ?長旅だろうて。」

鵜提督 「そんな、長旅とは言えませんよ…」

提督 「まぁ、ゆっくりしてけ。」

鵜提督 「…なら、御言葉に甘えて……」

不知火 「御持ちしました。」ぬいっ

鵜提督 「うわっ!?」

不知火 「…毎度恒例の反応ですね。」コトッ

鵜提督 「話には聞いてたけど、吃驚するなぁ…」

加賀 「…赤城、さん?」

鵜赤城 「加賀さん…」

提督 「加賀、今日から赤城が合流する。」

鵜赤城 「え?」

不知火 「相変わらずの判断の速さですね。」コトッ

鵜提督 「…引き受けてくれるのか?」

提督 「この鎮守府に赤城はまだ居ないからな。」

鵜赤城→赤城 「…不束者ですが。」

不知火 「もっと柔らかく、ですよ。」コトッ

赤城 「…宜しくお願いしますね。」ニコッ

提督 「…あぁ。」ふいっ

赤城 「…何故他所を見るのですか?」

提督 「……美人さんの笑顔には弱いのでな。」

赤城 「へ!?」ボンッ

加賀 「提督…そういう事を言うから女誑しなんて

言われてしまうんですよ…分かってますか?」

提督 「事実を言って何が悪い…加賀も笑いな。」

加賀 「……こうですか?」ニコッ

提督 「…駄目だ、綺麗過ぎて直視出来ん……」ふいっ

加賀 「…いけずな人。」///

鵜提督 「あ、あの[鉄面皮]と言われている加賀が…」

赤城 「顔を紅く染めて、恥じらっている…なんて…」

提督 「…不知火、俺はまた誑してしまったのか?」

不知火 「聞かずとも御分かりでしょう?」

提督 「…そうか、またやってしまったのか……」

不知火 「…馬鹿な人ですね、貴方は……」

提督 「……」

加賀 「責任取って、結婚して。」

提督 「ちょ、其れ字が違う気がするんだが!?」

加賀 「間違ってないわ、漢字の結婚よ。」

提督 「流石に結婚五人は厳しいかなぁ…」

加賀 「私が死んでもいいの?」←後天性ヤンデレ

提督 「…其の聞き方では、答えは一つしか無い。」

加賀 「其の答えって?」

提督 「…[一生幸せにする]…以上だ。」

加賀 「…期待してるわ、貴方。」

赤城 「……なんか加賀さんがいい雰囲もがが…」

鵜提督 「僕達は黙ってるのが吉だ…」赤城の口抑え


ー第六十七章 逃亡者とヤンデレ達ー


ー鵜提督が帰った後 11:30 漸橋軍港ー

時雨 「…政一…愛してる。 」ギュムー

夕立 「ずっとずうっと愛してる。」ギュムー

提督 「…あぁ、俺もだ。」なでなでなでなで

不知火 「…両手に花ですね。」

提督 「最近構ってやれんかったからな。」

時雨 「後少し遅かったら襲ってたよ?」

夕立 「ギリギリだったんだからね?」

不知火 「…二人共ヤンデレですか?」

提督 「この二人は直ぐヤンデレになるからな。」

時雨 「今は僕達だけを見てよ…」先天性ヤンデレ

夕立 「不知火に色目を使わないで。」先天性ヤンデレ

提督 「…御覧の通りだ……」なでなでなでなで

不知火 「…私も愛して下さい。」ギュムー

提督 「待て、腕は二本しか…」

不知火 「不知火は撫でなくていいです…」

提督 「…誰か来たら離れろよ。」

不知火 「分かりました。」

時雨 「うん。」

夕立 「ぽーい。」

提督 「…偶にはこうして過ごすのも悪くは無いな。」

ー12:40ー

?? 「誰か居ないか!?」

提督 「…此処に居るぞ……」

不知火 「……ぅ…」zzz

時雨 「……」zzz

夕立 「ぽ…ぃ……」zzz

提督 「こんな状態で失礼…」←三人がもたれてる

?? 「貴方が提督か!?」

提督 「あ、あぁ…一応大佐ではある。」

?? 「匿ってくれ、もう限界なんだ!!!!」ガシッ

提督 「待て待て落ち着け取り敢えず中に入れ。」

?? 「済まない!!!!」ガッ

提督 「痛ァ!?」

不知火 「…政一?」むくっ

提督 「長門…蹴って行くなっての…」つつー

不知火 「あ…提督、血が!!!!」

提督 「…長門に蹴られて鼻血かよ……」ググッ

提督 「あー…かなり出てるな……」ポタッポタッ

夕立 「…ぽい?」むくっ

不知火 「夕立、ティッシュを!!!!」

夕立 「ぽい!!!!」ダッ

時雨 「…何が起きたんだい?」むくっ

不知火 「提督が鼻血を出してます!!!!」

時雨 「あ…政一、大丈夫かい!?」

提督 「…大丈夫なら血は出てない。」ポタッポタッ

海<紅く染まってるで

時雨 「あぁ…そんな…」

夕立 「ティッシュっぽーい!!!!」ズザザァ

不知火 「提督、コレを…」

提督 「…よし、取り敢えず洗面台行くか。」鼻詰め


ー第六十八章 戦艦長門ー


ー13:10 執務室ー

長門 「…軍服が紅いぞ?」

提督 「お前が蹴って行った所為だよ…」

長門 「そ、其れは申し訳無い…」

不知火 「…この感じだと普通の長門ですね。」

長門 「…そこなんだ。」

提督 「…ロリコンだと思われて肩身が狭いと?」

長門 「其れだけならまだ良かったのだがな…」

提督 「…何かあったな?」

長門 「駆逐艦に私がロリコンだと言われてな…

提督の耳にも入ったらしく、[駆逐艦に近付くな]

と言われてしまったんだ…私の場合駆逐艦の子は

護るべき存在であり、性的な目を向ける対象では

決してないんだ…なのに、提督の所為で私は…」

提督 「…そりゃ酷い話だな…」

長門 「頼む、此処に置いてくれ…匿ってくれ!!!!」

提督 「匿うし着任させてやるが…随分必死だな?」

長門 「当然だ…提督は、奴は私を殺す気なんだ!!!!」

提督 「今なんつった!?提督がお前を殺るって!?」

長門 「昨日の深夜、執務室から光が漏れていて…

話し声が聞こえてきたんだ…[長門を殺そう]と…」

提督 「だからそんなに必死なのか…」

長門 「もう耐えられんのだ、あの鎮守府は!!!!」

提督 「落ち着け、長門…」

長門 「私が長門というだけで何故そこまで嫌う!?」

提督 「長門…」

長門 「ただ護りたい、其れだけなのに何故嫌う!!!!

一体私が何をしたと言うのだ!!!!触れてもいない!!!!

話もしていない!!!!なのに何故そうも嫌うのだ!!!!」

提督 「落ち着け長門!!!!」ギュッ

長門 「なっ…」

提督 「頼む、落ち着いてくれ…」

長門 「……」ギュッ

提督 「辛かったな…もう大丈夫だ。」

長門 「提督…助けてくれ…もう限界なんだ……」

提督 「あぁ、助けてやる…だから落ち着いてくれ。」

長門 「…提督……ふっ…ぐっ……」ポロポロ

提督 「泣きたい時は気が済むまで泣け…な?」

長門 「提督…提督……私は、もう……」ボロボロ

提督 「…もう耐えなくていい…俺が護ってやる。」

長門 「提督…提督………有難う提督……」ボロボロ

提督 「…部屋を変えよう、此処は人が来る……」

長門 「あぁ…分かったよ、提督……」ぐずっ

提督 「…不知火、来賓室に誰も近付けるな。」

不知火 「分かりました、時間は?」

提督 「…今日中は近付けるな。」

不知火 「了解。」


ー第六十九章 動けない提督ー


ー14:40 来賓室ー

長門 「…提督……」グスッ

提督 「もう大丈夫…誰も責めないから。」

長門 「私は弱いんだ…長門なのに……」

提督 「誰でも弱いさ…弱いから集まるのさ。」

長門 「提督…こんな女だが、護ってくれ……」

提督 「護るさ…勿論護る。」

長門 「…提督……」

ルドルフ 「政一!!!!」バァン!!!!

提督 「…何の用だ……」

ルドルフ 「……政一!!!!」ギュッ

提督 「本当に何の用なんだ…」

ルドルフ 「政一は、もう勝手に消えないよね?」

提督 「…あぁ。」

ルドルフ 「…ルナ、政一とずっと一緒に暮らす。」

提督 「あぁ…ずっと一緒に、な。」

長門 「提督…提督……」ギュッ

ルドルフ 「政一…ずっと一緒……」ギュッ

提督 「…此の儘、寝るかな…」

ー18:40ー

提督 「……」zzz

青葉 「たたた大変ですよ政一!!!!」バァン!!!!

提督 「…何事だァ?」

青葉 「なんか提督っぽい人が無理矢理入って!!!!」

提督 「…青葉、取り敢えず案内しろ。」

青葉 「こっちです!!!!」

ー19:00 執務室ー

得提督 「…奴はまだなのか!?」

不知火 「提督にも都合が有ります。」

得提督 「…中将を待たせるとは……」

加賀 「…ふぅ、整理、終わりました。」

不知火 「有難う御座います。」

加賀 「……先に上がります。」

不知火 「どうぞ。」

得提督 「…まだ来んのか!?」

提督 「…済まん、離してくれんでな…」

長門 「提督…」ギュッ

ルドルフ 「もう離れない…ずっと…」ギュッ

得提督 「散々待たせた挙句両手に花とはな…」

提督 「この二人は不安な要素が多いんでね…」

不知火 「…上がります。」

提督 「おう、食堂で肉じゃが売ってたぞ。」

不知火 「急いで行ってきます!!!!」ダッ

提督 「…で、要件は?」

得提督 「…其の長門、返して頂こうか。」

提督 「断る、嘘で精神的に責める奴には渡さん。」

得提督 「私は中将だ、大人しく従え。」

提督 「ならI元帥に聞いてみるか?」

得提督 「I元帥…だと?」

提督 「彼奴俺の後輩だからな。」

得提督 「何だと!? 」

提督 「お前達とは勝手が違うんだよ阿呆。」

得提督 「…貴様…舐め腐りおって……」

提督 「舐められる方に問題が有る。」

得提督 「貴様っ…」


ー第七十章 長門の本音ー


得提督 「ならば長門に聞くまで。」

長門 「……」

得提督 「長門、帰って来い。」

長門 「………」

得提督 「陸奥がどうなってもいいのか?」

長門 「そ、其れは…」

提督 「汚い手を使うねぇ…」

長門 「……私は…」

提督 「…長門、本音を言いなさい。」

得提督 「貴様は口出しをするな。」

提督 「今預かってんのは俺だ。」

長門 「…陸奥は、助けたい……」

得提督 「ならば帰って来い。」

長門 「だが、貴様には従わん!!!!」

得提督 「何だと…妹はどうでもいいと言うのか!?」

長門 「陸奥は、提督が助け出してくれる!!!!」

得提督 「何だと?」

長門 「貴様等一捻りで潰してくれるわ!!!!」

得提督 「長門、貴様ァ…」

提督 「よく言った長門、後は任せろ。」ポンッ

長門 「提督…」

提督 「さて、貴様の在籍は徒桜第六だったな。」

得提督 「…其れがどうした?」

提督 「丁度今、鎮守府内捜索が始まったらしい。」

得提督 「…何のだ?」

提督 「決まっているだろう…犯罪と陸奥だよ。」

得提督 「何だと!?」

提督 「貴様が鎮守府を離れた隙に通報した。」

得提督 「貴様…謀りおったな!?」

提督 「謀って潰さんと面白無いわ阿呆。」

無線機<prrr…prrr…チャッ

[此方I元帥直属第八憲兵隊、戦艦陸奥を保護並びに

資材横領・物資横流しの証拠を確保、転送完了。]

提督 「了解、I元帥に[助かった]と伝えてくれ。」

[委細承知、これより貴殿鎮守府に戦艦陸奥を

護送する故に受入の準備を宜しく頼みます。]

提督 「受入準備了解、軍港を解放する。」

[軍港解放了解、軍用船にて護送します。]

提督 「了解、航路の安全を祈る。」

[感謝する、では。]ブツッ

提督 「…これで分かったろ?お前に味方は居ない。」

得提督 「貴様…この私を虚仮にしおって…」

提督 「…これ、何か分かる?」つ書類

得提督 「…ん?[得提督暗殺許可書]…だと!?」

提督 「アンタは熟運が悪い…」つUSP45

得提督 「おい、まさか…此処で殺す気か!?」

提督 「死に場所が執務室…提督らしいな。」

得提督 「待て、辞めろ…そうだ、儲けを半分…」

提督 「黙れ、其の手には乗らん。」バァン!!!!

得提督 「ゴハッ…」ドサッ

提督 「もううんざりだ。」バァンバァン!!!!バァン!!!!

ーこの日、また一人外道が消えた…ー


ー第七十一章 護送ー


ー九月十三日 06:40 漸橋軍港ー

憲兵 「…以上で引渡しを完了とします。」

提督 「御苦労…」ペラッ

憲兵 「では、我々はこれで失礼。」ブォォ…

提督 「…こらまたとんでもない事しとんね……」

陸奥 「……あの…えっと……」

提督 「…如何したもんか……」

陸奥 「…御免なさい……」

長門 「陸奥!!!!」ズザァ

陸奥 「長門…」

長門 「助かったんだな…良かった!!!!」

陸奥 「長門!!!!」ギュッ

提督 「……まぁ、再会したし良しとしようか。」

不知火 「提督。」ぬいっ

提督 「どした?」

不知火 「怪我人です。」

提督 「…誰だ?」

不知火 「尾提督管轄鎮守府の武蔵です。」

提督 「…あぁ、ブラックと言われてる彼処か。」

不知火 「…大和も流れてくるでしょうか……」

提督 「考える間も無く来てるぞ。」海指差し

不知火 「…本当ですね……」

提督 「…こっちに来るな、準備しろ。」

不知火 「了解。」

提督 「…長門、陸奥を食堂に。」つ403の鍵

長門 「あぁ、分かったよ提督。」

陸奥 「…有難う……」

提督 「…鬼か蛇か……突かんと分からんな。」

大和 「……此処は、何処ですか?」中破

提督 「漸橋鎮守府だ。私は諫田大佐、提督だ。」

大和 「…治療を、御願い出来ますか?」

提督 「…まぁ良いだろう、入りなさい。」

大和 「…失礼します。」

ー07:10治療室ー

大和 「武蔵、此処に居たのね。」

武蔵 「…この私が、大破するとはな。」大破

大和 「…もうあの鎮守府は勘弁ね。」

叢雲 「御二人さん、入渠場確保出来たわよ。」

大和 「あら、そう?」

叢雲 「…提督が居るけど、我慢するのよ。」

武蔵 「な、何故提督が居るのだ!!!!」

叢雲 「…ヤンデレが多くて…その影響よ。」

大和 「…ヤンデレ?」

ー07:30 入渠場ー

不知火 「湯加減は如何ですか?」

提督 「……悪くは無いな。」

夕立 「政一と一緒だと暖かいっぽい。」

時雨 「偶にはこんなのも…うん、良いね。」

龍驤 「どや?ウチと入んのもええやろ?」

テイオー 「ボクの事、ちゃんと見てる?」

早霜 「そう焦らずとも政一は逃げませんよ。」

花音 「アンタらがっつき過ぎなのよ…」

暗闇 「政一、女の子に囲まれて幸せでしょ?」

ヤハウェ 「…政一の隣は絶対譲らない……」ギュッ

大和 「…嘘でしょ……」唖然

武蔵 「馬鹿な…こんな事が、許されるのか…」驚愕

叢雲 「あぁ、今日もヤンデレ組は平常運転ね…」

提督 「…お前達、彼処の個人枠使え。」

叢雲 「そうするわ…甘々御馳走様。」


ー第七十二章 招かれざる客ー


ー15:46 応接室ー

提督 「……」つショートホープ

長門 「提督…」

提督 「さて、君達長門型はまだ運用出来ない。」

長門 「艤装も無ければ練度も低いからな。」

陸奥 「自覚しているわ…」

提督 「そこでだ…明石!!!!」

明石 「何ですか?」

提督 「二人の為に艤装を製作してくれ。」

明石 「費用や希望とかは?」

提督 「俺が使ってたのを改修出来ればいいんだが。」

明石 「…五六ですね?」

提督 「アレを複製して改修すれば安くなる。」

明石 「じゃあ、筋力とかも見ないとですね…」

提督 「その辺は任せるよ。」

明石 「お任せ下さい。」

提督 「じゃ、二人を頼む。」

明石 「はーい。んじゃ、先ずは握力測りましょ。」

ー16:11 漸橋軍港ー

大和 「提督…アレは何でしょうか…」

提督 「……今更大和型の[御迎え]か?」

大和 「い、嫌です…帰りたくありません……」

提督 「中に戻れ、俺が対応する。」

大和 「御願いします……」ダッ

ー16:49ー

尾提督 「…貴様だな、大和泥棒。」

提督 「泥棒とは随分な物言いで…何の用だ。」

尾提督 「白を切る心算か?大和型を返せ泥棒。」

提督 「大和型?そんな大層なモン此処にゃねぇよ。」

尾提督 「諄いぞ貴様…今直ぐに大和型を返せ。」

提督 「馬鹿の一つ覚えでは話にならんな。」

尾提督 「何だと!?貴様、この私を虚仮にしおって…」

提督 「此処は大型建造も糞も無い鎮守府だぞ?」

尾提督 「其れが如何した、泥棒め。」

タキオン 「モルモット君、随分御困りの様だね。」

提督 「他人の前でモルモット呼びは辞めなさい。」

尾提督 「モルモット?お前がか?笑わせてくれる。」

タキオン 「そうだトレーナー君、これが新薬だ。」

タキオン 「効果は不明だが。」つ何かが入った試験管

提督 「…タキオン、其れ貸せ。」

タキオン 「勿論さ、三本全て持って行き給え。」

提督 「糞野郎、口開けろや。」ガシッ

尾提督 「何だ貴様…モガッ!?」試験管突っ込み

提督 「零さず飲み給え、恐らく悪い事は起きんさ。」

尾提督 「……貴様…」


ー第七十三章 薬の効果ー


尾提督 「…何だこれは……」ピッカー

提督 「おぉ……これはこれは迚眩しい…まるで

学園でタキオンをスカウトした時の私の様だな。」

尾提督 「ゴハッ!?」吐血

提督 「どうしたのさ血なんか吐いて…」

タキオン 「これは…迚興味深いな。」

尾提督 「貴様…何を飲ませ…ゴハッ!!!!」ベチャッ

タキオン 「トレーナー君と違い君には薬物耐性が

全くと言う程に無いのだろうな…実に興味深い。」

尾提督 「何だと……ガハッ」ベチャベチャッ

提督 「タキオンの薬は劇薬…残念だったな。」

尾提督 「…貴様…騙し……」ドサッ

提督 「よっと。」ゲシッ

ボチャン!!!!

提督 「…まだ余り有るか?」

タキオン 「念の為予備が一本。」

提督 「有難う。」グビッ

タキオン 「如何だい、御味は…」

提督 「…まるでマンドラゴラを其の儘食った様な

不味さをしている…これは酷いな、要改善だ。」

タキオン 「成程…」

提督 「…身体能力の増幅効果が有るな。」

タキオン 「本当かい?」

提督 「あぁ…だが僅かだ。味に見合わんな。」

タキオン 「成程、確かに見合わないな。」

大和 「……あの、提督さん?」

提督 「んぁ?」

大和 「…ものすっごい青く光ってます。」

提督 「……僅かな身体能力の増幅と発光か…」

タキオン 「コレでは使い物にならない…」

ーイソイデ、シツムシツニキテー

提督 「…行くか。」ダッ

タキオン 「ふむ、確かに僅かだが速くなったな。」

ー17:06 執務室ー

?? 「Admiralはまだなの?」

早霜 「高飛車は嫌われますよ?」

?? 「……」

提督 「どしたよ?」←血塗れ発光

?? 「ば、化物!!!!」ガタッ

提督 「失礼な奴…」

早霜 「…タキオンさんですね…」

提督 「薬の影響だよ…またBismarckが来たか。」

??→Bismarck 「何よ、またって…」

提督 「徒桜でも新宮でも、此処でもBismarck…」

Bismarck 「…悪い!?」

提督 「高飛車な性格で嫌われたか?」

Bismarck 「そう、よ…笑いたきゃ笑えば良いわ。」

提督 「はぁ…ビス子!!!!」

Bismarck 「び、ビス子!?」

提督 「何処から来た…移籍理由は?」

Bismarck 「…全部説明するわ。」


ー第七十四章 Bismarckの過去ー


Bismarck→ビス子 「私は…三月の生まれね。」

提督 「…半年でgive upか、理由を聞こうか。」

ビス子 「…私、高飛車だから…其れで……」

提督 「成程……」

ビス子 「…私は岩川基地の在籍だったわ。」

提督 「岩川…また遠い場所から……」

ビス子 「…Admiralが[もう耐えられない]って。」

提督 「……そうか。」

ビス子 「…この性格、直したくても直せなくて。」

提督 「……」

ビス子 「…此処で雇ってくれる?」

提督 「…まぁ、良いだろう……」

ビス子 「良かった…もう傷付かなくていいのね。」

早霜 「…何があったんですか?」

ビス子 「…海外艦は病気を持ち込んで来るって……」

早霜 「酷い…そんな事するなんて許せない!!!!」

ビス子 「レーベにも迷惑掛けて…」

提督 「…レーベレヒト・マースか。」

早霜 「レーベレヒト・マース?」

提督 「Z1って言ったら分かるか?」

早霜 「あぁ、あの子ですか…」

提督 「…然し、海外艦が病気をねぇ…」

ビス子 「…Admiral、レーベを助けられないの?」

提督 「岩川か…かなり遠いからな……」

ビス子 「…無理なの?」

提督 「まぁ厳しいだろう…然し乍ら此方としては

[やられたら殺り返す]主義なんでな。」

ビス子 「じゃあ…」

提督 「向かおうか…鹿児島の岩川基地に。」

ビス子 「有難うAdmiral…本当に有難う…」

提督 「で、提督の名は?」

ビス子 「えぇっと…科提督って言ってたわ。」

提督 「…先輩、何やってんすか……」頭抱え

ビス子 「え…まさか、嘘でしょ?科提督って……

もしかしてAdmiralの先輩なの!?」

提督 「…先輩、何でそんな酷い事すんですか……」

ビス子 「…人間は予測できないし、複雑ね。」

早霜 「提督、今は先輩だなんて言ってられません。」

提督 「…そう、だよな。」

龍飛 「政一、急患だ!!!!」

提督 「何だって?」

鳳翔 「駆逐艦なんですが、言語がドイツ語で…」

ビス子 「え?まさか…レーベ!?」

鳳翔 「あ、貴女は?」

ビス子 「私はBismarckよ、案内して!!!!」

提督 「鳳翔龍飛、案内しろ!!!!」

龍飛 「あぁ、此方だ!!!!」

鳳翔 「急いで下さい!!!!」

早霜 「なんだか嫌な予感がします…」


ー第七十五章 レーベ緊急手術ー


ー17:25 応急手術室ー

?? […ドジ、しちゃったよ……]

ビス子 [御願い、今は喋らないで…]

提督 「…矢張レーベレヒト・マースか。」

ビス子 「えぇ…酷い傷……助かるかしら…」

提督 「レーベの体力次第だが…恐らく四割。」

ビス子 「…やらないよりやる方が良いわ、御願い。」

提督 「…やれるだけやってやる……」

ー19:40 応接室ー

提督 「……」チャッ

ビス子 「Admiral、レーベは如何なったの!?」

提督 「強い子だよ…生きてる、今は回復待ちだ。」

ビス子 「良かった…Admiral、有難う。」

提督 「…よく逃げ切ったよ…本当に。」

ビス子 「…これで心配は消えたわね。」

提督 「んぁ?」

ビス子 「潰しましょ…岩川を、彼奴諸共!!!!」ギラッ

提督 「…行くか。」つAN94 custom

早霜 「御一緒させて頂きます。」つAK47 custom

ビス子 「…私は何を使えば良いの?」

提督 「…」つMauser Kar98k

ビス子 「…ドイツ娘にはドイツの銃って訳ね?」

提督 「……」つUSP45

ビス子 「…拳銃……有難う。」

提督 「行くぞ…叩き潰してくれるわ。」

ー九月十四日 04:49 岩川基地ー

提督 「…此処だな。」

ビス子 「先に私が入るわ。」

提督 「ん。」

ビス子 「誰か居ないの?」

?? […誰?]

ビス子 [其の声はユーね?]

??→ユー [Bismarck姉様、助けて下さい…]

ビス子 [何が有ったと言うの?]

ユー [私、病気を持って来るって、皆が…]

ビス子 [貴方もなの!?]

提督 [面倒だな、Bismarck。]

ユー [貴方は?]

提督 [漸橋鎮守府の提督をしている諫田政一だ。]

ユー [貴方も、Admiralなの?]

ビス子 [ユー、この人は信用出来るわ。]

ユー […姉様が、そう言うなら……]

ビス子 [さぁユー、門番なんか辞めて来なさい。]

ユー [うん…]

ー数分後ー

ユー 「…はじめ、まして……」

提督 [ドイツ語で構わんよ。]

ユー […U-511です…貴方が新しいAdmiral?]

提督 [まぁ、な。]

ユー […宜しく。]

ビス子 「Admiral、この鎮守府潰すわよ。」

提督 [あぁ、さっさと潰してしまおうか。]

早霜 「…私もドイツ語勉強しよっと。」


ー第七十六章 潰し作業ー


ー05:00 一階廊下ー

提督 「…探すか、襤褸。」

ビス子 「……待って、誰か来る。」

提督 「…敵か味方か判断出来ない間は撃つな。」

ビス子 「了解…」

?? 「うっららー♪」

提督 「……」

ビス子 「……分かり易いわね。」

?? 「あ、トレーナーだ!!!!久しぶり〜!!!!」

提督 「ウララ、何で此処居んのさ…」

??→ウララ 「うーんと…分かんない!!!!」

提督 「分からんのかい!!!!」ズコッ

ウララ 「あっでもでも!!!!何か紙貰ったよ!!!!」

提督 「んぁ?……追放状じゃねぇか!!!!」ボコン!!!!

ビス子 「壁に、穴が空いた…」

ユー […吃驚。]

ウララ 「ついほーじょう?何それどういう意味?」

提督 「…もう学園には戻れないって事だよ。」

ウララ 「え?もう学園に行けないの?」

提督 「…ウララも来なさい。」

ウララ 「うん!!!!」

ビス子 「……あの子ハルウララ、よね?」

提督 「あぁ…別世界から追放されたんだよ。」

ビス子 「よく起こるの?」

提督 「最近は多いな。」

ウララ 「…あ、ネイチャだ!!!!」

提督 「ナイスネイチャもか…」

ネイチャ 「…あー、トレーナーだぁ…やだなぁ……」

ウララ 「ネイチャも来る?」

ネイチャ 「何処に行くのさ…」

提督 「俺の所だ、嫌なら構わんが?」

ネイチャ 「つっても私が行くトコなんて無いよ?」

提督 「そうか…なら、決まりかな。」

ネイチャ 「そうだねぇ…まぁ、再会出来たからね。」

ビス子 「…誰か来る、部屋に入って。」

早霜 「提督も御早く…」

提督 「俺は外に居る、君達は中に。」

早霜 「…気を付けて。」パタン

提督 「……」

天龍 「よう、頼れる眼帯組の増援だぜ。」

木曾 「そう身構えなくても問題無いさ。」

提督 「…御前達か、少し安心した。」

木曾 「…愛する妻が来たからってか?」

提督 「其れも有るな。」

天龍 「…惚気は他所でやってくれよ……」

提督 「そうだな。武装は?」

天龍 「艤装バッチリさ。」

木曾 「…私はこれを持って来た。」つ打刀

提督 「そうか…って、一人称どうした…」

天龍 「…あー、実はな……」

ー数日前 球磨型の部屋ー

球磨 「一人称を改めるクマ。」

多摩 「俺とか使わずに[私]を使えにゃ。」

北上 「政一って案外そういうの気にするよ?」

ー現在 一階廊下ー

木曾 「って訳なんだ…私そんなに男っぽいかな…」

提督 「なら、試すか?」グイッ

木曾 「えっちょっと待っ!?」

天龍 「…また始まった…私の事は無視ですか…」

早霜 「どうせですし一度此処で切りましょう。」

天龍 「…そうだな。」

提督 「…木曾が溶けたぞ。」

木曾 「はにゃぁ…」でろーん


ー第七十七章 マックス・シュルツ救出作戦ー


ー06:30 階段ー

木曾 「……足が…ガタガタだ…」

天龍 「凄かったな…溶けてたぞ。」

木曾 「言わないでくれ…」///

提督 「木曾はボーイッシュだが時折不意に見せる

女の子の仕草や反応が可愛いから好きなんだ。」

天龍 「…そんな事有るか?」

木曾 「…政一の馬鹿……」プイッ

提督 「な?」

天龍 「…あぁ、事実私も少しキュンと来た。」

ユー […マックスが近くに監禁されてる。]

ビス子 「…先ずはマックスを助けましょう。」

提督 「…あぁ、マックス・シュルツか。」

早霜 「ええっと、Z3ですか?」

提督 「そうだな。」

ー二階廊下ー

提督 「……片っ端からノックしてくか。」

ユー […ノック?]

ビス子 「ノックって…意味無いんじゃ?」

早霜 「あー、こういう時に政一が言う[ノック]は…」

提督 「ノックしてもしもーし!!!!」バコォン!!!!

早霜 「…見ての通り[扉を蹴破る]の隠語です。」

科瑞鳳 「え、ちょ、何事!?」

提督 「…ふむ、[ハズレ]か。」チラチラ

科瑞鳳 「……」

提督 「他の部屋も見ないとな。」バタン

科瑞鳳 「…え?」

ー…ノックしてもしもーし!!!!ー

バコォン!!!!

ー何何何なの一体!?ー

ーまた[ハズレ]だな。ー

科瑞鳳 「…あ、これヤバい。」

ー提督側ー

提督 「ノックしてもしもーし!!!!」バギィ!!!!

ビス子 「ドアが圧し折れた!?」

早霜 「これは…蹴破る力が強くなってます。」

提督 「ハズレハズレハズレ…[アタリ]あんのかぁ?」

天龍 「明らかに機嫌悪いもんな…」

木曾 「政一、私の事撫でていいから落ち着いて…」

天龍 「木曾がデレデレ…だと!?」

早霜 「…珍しいですね。」

提督 「さっさとアタリを引きたいんだが…」なでなで

木曾 「はにゃぁぁ…ぁあぁぁ……」でろーん

天龍 「また溶けてら。」

早霜 「…」バァン!!!!バァン!!!!

ビス子 「早霜!?」

早霜 「…せいっ!!!!」バコォン!!!!

?? 「…!?」

早霜 「居ました!!!!」

天龍 「何だって!?」

ビス子 「急ぐわよ!!!!」


ー第七十八章 [間に合わん事も有る…当然だろう。]ー


ー06:48 監禁室ー

?? 「……ぷはっ…ごめんね、ドジしちゃって。」

ビス子 「良いのよ。」

早霜 「…なんか性格違いますね。」

提督 「ヒント。不知火、龍驤、ヤンデレ化。」

早霜 「…あ、私もそうでしたね。失念してました。」

?? 「…其の人が新しいAdmiralなの?」

ビス子 「そうよ…私達の事を悪く言わない人よ。」

??→マックス 「…僕はマックス・シュルツだよ。」

天龍 「おいおいまさかのボクっ娘だぜ…」

木曾 「はにゃ…」ガクガク

天龍 「おーい、木曾ー戻って来ーい。」

提督 「諫田政一、階級大佐。」

マックス 「…あのさ、縄…解いてよ。」

提督 「あぁ、分かったが…動くなよ。」つナイフ

ブチッ…ブチチッ…シュルシュル…

提督 「終わったぞ。」

?? 「此方もな。」チャキッ

ビス子 「あっ…Admiral…」

??→科提督 「今更だな。」

提督 「…何の心算かは知らんが、其処を退け。」

科提督 「…海外艦プリンツ・オイゲンは殺した。」

ビス子 「嘘でしょ…オイゲンを殺したの!?」

科提督 「どうせ貴様等も死ぬ。」

マックス 「そんな…プリンツさんが……」

科提督 「さて、ウチを引っ掻き回してくれた礼だ…

貴様を先に彼岸に送ってやる、感謝しろ。」

提督 「…彼岸に行くのは、貴様だ。」バッ

天龍 「銃を掴んだ!!!!」

科提督 「私には、ナイフだって!!!!」バシュッ

提督 「…遅い。」つ仕込ナイフ

早霜 「…政一、最初から腕に仕込んでいたのね。」

科提督 「は…が……」ドサッ

提督 「…Bismarck、其奴の頭に一発御見舞しな。」

ビス子 「元から其の心算で居たわよ…」チャキッ

ユー [あっ其れは…]

ネイチャ 「…MauserのKar98k……」

ウララ 「銃だぁ!!!!格好良い!!!!」

ズガァン!!!!

ビス子 「…Admiral、貴方は無能だったのよ。」

チャキッ…カランカラン…

提督 「さて、帰るか。」

ウララ 「うん!!!!」

マックス 「…プリンツさん……」

提督 「…間に合わん事も有る、諦めろ。」

マックス 「…そう、だよね。御免ね。」

提督 「構わん…帰るぞ。」


ー第七十九章 ドイツ艦集結ー


ー16:40 漸橋鎮守府ー

提督 「…着いたな。」

マックス 「…僕達、此処に着任するんだね。」

提督 「…そうだな。」

ビス子 「……疲れたの?」

提督 「…まぁな。」

早霜 「………」zzz

レーベ 「…」

ビス子 [レーベ!!!!]

レーベ 「日本語でいいよ。」

ビス子 「あぁ、そうだったわ…御免なさい…」

レーベ 「…レーベレヒト・マース、着任します。」

提督 「ん…あぁ、起きたか。着任な、了解。」

マックス 「…レーベ、大丈夫だった?」

レーベ 「…良くはないかな。」

マックス 「如何したの?」

レーベ 「…眼が、ね。見えないんだ。」

ビス子 「ちょっと如何いう事なのAdmiral!?」

提督 「…失明だよ。逃げる最中に失明したんだよ。」

ビス子 「嘘でしょ…嘘って言ってよAdmiral!!!!」

提督 「嘘なら不知火が隣に居る訳が無い。」

不知火 「…」

ビス子 「そんな…もう一生見えないの!?」

提督 「いや、幸いにも艦娘の失明は治るらしい。」

ビス子 「本当に?」

提督 「勿論人間時代の失明は如何にもならんがな。」

ビス子 「なら、本当に治るのね?」

提督 「あぁ、今手配している。」

マックス 「でも、時間は掛かるよね?」

提督 「早くて明日、遅ければ一月。」

ビス子 「一ヶ月も!?」

提督 「…そういう状態だ。」

ビス子 「あぁ……」

ユー […ねぇ、如何したの?]

提督 [レーベの眼が見えない状態でな。]

ユー [そうだったんだ…治る?]

提督 [早ければ明日にはな。]

ユー […良かったね。]

提督 [まぁ、な。]

ー九月十五日 09:11ー

提督 「…ほう、点眼薬とは驚いたな。」つ薬

早霜 「成程、其れが例の…」

提督 「…一滴垂らせば一時間で元通りか。」

早霜 「…艦娘って本当に何なんでしょうね。」

提督 「知らん。」

ー09:30 医務室ー

レーベ 「……」

提督 「…目薬、落とすぞ。」……ポタッ……ポタッ…

レーベ 「…一時間、だった?」

提督 「だな…」

ー10:35ー

提督 「……」←仮眠中

レーベ 「……ん……あっ…」パチッ

提督 「……んぁ?あぁ、起きたか。」

レーベ 「凄いね…Admiralが見える。」

提督 「…治って良かったな。」

レーベ 「うん。」


ー第八十章 改造計画ー


ー九月十六日 07:50 工廠ー

生 「……兄様、改造出来ますか?」

提督 「そうだな…まぁ出来ん事は無い。」

生 「…艦名、下さいね。」

提督 「はいはい…」

工廠妖精長 「改造は任せて。」

提督 「頼んだ。」

ー15:40ー

提督 「……」zzz

?? 「兄様、兄様、起きて下さい。」

提督 「……んぁ…あ?」

?? 「兄様、私です。」

工廠妖精長 「終わったよ。」

提督 「……終わったか。」

工廠妖精長 「艦種は雷巡だね。」

提督 「…そうか。」

??→段田 「艦名、[段田]との事です。」

提督 「段田…あぁ、あっちの方の。」

工廠妖精長 「…例のあの子が名前を……」

提督 「構わん。」

段田 「…あの、兄様。」

提督 「ん?」

段田 「私、艦娘になりました。」

提督 「だな…で?」

段田 「艦娘はケッコンが出来ると。」

提督 「…元神様な双子の妹とケッコン…ねぇ……」

段田 「やりましょう、やらないよりマシです。」

提督 「だがなぁ…」

段田 「既成事実とケッコン、何方が良いですか?」

提督 「……」

段田 「ハヤクキメテクダサイ…」←後天性ヤンデレ

提督 「…何がお前を狂わせたんだ?」

段田 「ニイサマガワルインデスヨ…」ギュッ

提督 「……」

段田 「ニイサマガワタシヲオイテイッタカラ…」

提督 「…そうか……済まなかったな。」

段田 「…ケッコン、して下さいね?」

提督 「…分かった。」

工廠妖精長 「…惚気は十分だよ。」すぃー

ー20:10 政一自室ー

提督 「……」

段田 「兄様……」ギュッ

ライス 「お兄様…ライス、結婚したい。」

提督 「……ほれ。」スッ

ライス 「…指輪?」つ箱

提督 「…お前がそう言うと思ってな。」

ライス 「…有難う。」

提督 「…増やし過ぎだと思うんだけどなぁ……」

ライス 「オニイサマ、ナンデソンナコトイウノ?」

提督 「………」

ライス 「オニイサマハライスガキライナノ?」

提督 「…違う。」

ライス 「ナラナンデソンナコトイウノ?」

提督 「…済まん。」

ライス 「…増やし過ぎなんて言わないで。」ギュッ

提督 「……」

ライス 「お兄様、大好き。」←後天性ヤンデレ

提督 「[一度曲がった針金は二度と元に戻らない]…」

ライス 「お兄様?」

段田 「兄様?」

提督 「……[二度と元に戻らない]、か。」


ー第八十一章 着任調整ー


ー九月十七日 08:40 工廠ー

大和 「……」

提督 「……ふぅ…」つショートホープ

武蔵 「…煙草を嗜んでいるのか。」

提督 「まぁ、多少はな。」グリグリ

大和 「………」モジモジ

提督 「さて、艤装が届いたから着けてみてくれ。」

武蔵 「…かなり大きくないか?」

提督 「其れは基本型だからな。」

大和 「重ったい!?」ずしっ

提督 「大和は重量に難有り、か。」

武蔵 「…矢張り大き過ぎるな。」ぶっかぶか

提督 「武蔵は小型化が必要っと…」カチッ

提督 [明石、工廠まで。]

明石 「はーい。」チャッ

提督 「今有るの基礎にこれで御願いね。」つメモ

明石 「ええっと…えっ…小型化、ですか?」

提督 「武蔵の艤装、大き過ぎるみたいでね。」

明石 「…出来るかなぁ……」

提督 「矢張り無理か…なら別の方法を考えねばな。」

明石 「…あ、長門さんの艤装を基礎に使って、

大型化する形であれば可能です!!!!」

提督 「よし、其れで行こうか。」

武蔵 「…済まないな、迷惑を掛けて。」

提督 「これも提督の仕事だ、構わんよ。」

ライス 「お兄様、居る?」

提督 「ん?どしたよ?」

ライス 「一緒にお茶、飲む?」

提督 「…もう九時か……休憩にするか。」

ライス 「本当に!?」パァァ

提督 「あぁ、少し疲れてしまったからな。」←徹夜

ー09:10 休憩室ー

提督 「ふぅ…」つ紅茶

ライス 「どう?美味しい?」

提督 「あぁ、美味しいよ。」

ライス 「良かった…」

カフェ 「あ…トレーナー、此処に居ましたか。」

提督 「…ん?」

カフェ 「来客です…」

提督 「…あぁ、成程……分かった。」ズズッ

ライス 「お兄様、もう行くの?」

提督 「提督という立場である以上仕事は絶えんさ。」

ライス 「…そっか。」

カフェ 「応接室に御通ししました。」

提督 「ん…」フラッ…

カフェ 「…あの様子では寝てませんね。」

ライス 「大丈夫かなぁ…」

ー09:30 応接室ー

提督 「ふわぁ…」チャッ

?? 「目上の者を前にして欠伸とは…」

提督 「…帰大将、この様な小さな鎮守府に何用で?」

??→帰提督 「…単刀直入に言おう……」

提督 「何でしょうか?」

帰提督 […諫田政一君、私は君を殺しに来た。]

提督 「…成程、其れは大層な御用で。」


ー第八十二章 ヤンデレ総攻撃ー


ー同刻 休憩室ー

[…ライス、イソイデ。]

ライス 「へ?」

[…コノママダト、マサイチガコロサレル。]

ライス 「お兄様が殺される!?」ガタッ

カフェ 「急ぎましょう…」ガタッ

暗闇 「政一が殺されるって本当なの!?」バァン!!!!

カフェ 「はい、彼女が言っているので本当かと。」

暗闇 「急いで政一が殺される前に奴を殺るのよ!!!!」

ライス 「うん!!!!」

ー09:50 応接室ー

提督 「…私は目立ち過ぎた、という事ですか?」

帰提督 「よく分かっているじゃないか…」

提督 「…私はまだ死ぬ時では無いと思っています。」

帰大将 「成程…然し其れは思い違いだ。」

カフェ 「そんな事有りません!!!!」バァン!!!!

テイオー 「ボク達のトレーナーは渡さない!!!!」

花音 「アンタに政一は渡さない、とっとと失せて。」

時雨 「残念だったね…政一は絶対に譲れないよ!!!!」

夕立 「政一を奪う気なら喉を噛み砕く!!!!」

龍驤 「政一を中心に警戒陣!!!!今こそ恩返しやで!!!!」

早霜 「政一を殺そうと謀るとは不届き千万!!!!」

ヤハウェ 「彼奴嫌い絶対殺す彼奴嫌い絶対殺す…」

暗闇 「…政一を殺すだなんて、随分な計画ね。」

段田 「兄様を殺すと言うなら、私達が貴方を殺す。」

提督 「…あぁ、俺のヤンデレが揃っちまったよ…」

帰提督 「ん?[俺のヤンデレ]とはどういう事だ?」

提督 「…カフェ以外は全員妻ですハイ。」

帰提督 「何だと!?」

カフェ 「あ…結婚、御願いしますね。」つ婚姻届

提督 「…訂正、たった今全員妻になりました。」

帰提督 「…この女誑しめ……」ギリッ

提督 「…あ、貴方私を殺して妻を奪おうと考えて

此処まで来たんですか?まさかそんな事は…」

帰提督 「其の通りだこの誑しが!!!!」

提督 「有ったんですね…」

暗闇 「そんなのどうでもいいわ…全員攻撃開始!!!!」

提督 「あっ…」

ピーーーー[回線切断 暫くお待ち下さい]ーーーーー

提督 「…うわぁ……」

[帰提督だった物]

暗闇 「完全勝利!!!!」

提督 「………まぁ、いっか。」

早霜 「政一、無事で良かったです。」

提督 「…あぁ、お前達も無事で良かった。」

大和 「何が有…うわぁ……」

提督 「…妻達が命懸けで助けてくれました。」

暗闇 「うふふっ…これが愛の力よ。」

大和 「…凄い惨状……」

提督 「…俺仮眠取るわ、お休み。」

ライス 「お休み、お兄様。」


ー第八十三話 色々あって…ー


ー九月十八日 10:50 政一自室ー

提督 「……終わらせようか、全てを…な、死神。」

死神 「…知っていたのか。」

提督 「まぁ、な。」

死神 「…良いのか?」

提督 「…あぁ、もう殺り残しは無い。」

死神 「…そうか。」つ大鎌

暗闇 「…政一?」チャッ

提督 「………お前と逢えて、本当に良かったよ。」

ザクッ…

暗闇 「…政一……」ヘナッ

死神 「……自ら終わらせる事を願うとは…」

暗闇 「……そんな…嘘、よね?」

死神 「…言い残した事、らしい。」つ手紙

暗闇 「…政一……」ガサッ

ー俺は愛する妻に囲まれて幸せだったよ。ー

ー……皆の事は、お前に任せる…頼むぞ暗闇。ー

暗闇 「……貴方は、本当に…」

死神 「…」

暗闇 「本当に…馬鹿なんだから……」ポロッ

死神 「弔ってやれ…奴は、笑顔を見たいんだよ。」

暗闇 「…えぇ……笑顔では、居られないけれど…」

ー九月十九日 09:40ー

I元帥 「…そうか…彼奴は幕を下ろしたんだな。」

鵜提督 「先輩…」

タマモ 「…ようやっと、開放されたんやろな……」

オグリ 「…あぁ、きっとそうだと思う。」

龍驤 「…政一……彼奴、勝手に逝きよったな…」

C提督 「…長く苦しい人生を終わらせたのか。」

徒桜提督 「恐らくはな。」

新宮提督 「…恩を返す事も出来ずに……」

早霜 「……」カラン

天龍 「どーして逝っちまうかなぁ…」グイッ

木曾 「…やる事をやって逝ったのさ……」

早霜 「これまでは往復、今回ばかりは片道……」

天龍 「…龍田、引き篭っちまってさ……」

木曾 「仕方無いさ…今度ばかりは帰って来ねぇ。」

加賀 「…漸く、実った恋なのに……」

花音 「結局、兄さんは死神に連れてかれたわね。」

段田 「…[死に向かい、死に抗え]……」

花音 「[未練残すな後追うな]…兄さんの言葉ね。」

段田 「兄様、何故先に逝くのですか……」

花音 「殺し過ぎたのよ、兄さんは。」

加賀 「其れに、迚良い人でしたから…」

花音 「綺麗な花程早く摘まれる…そんだけよ。」

加賀 「……」

花音 「血に染った兄さんは、綺麗なんでしょうね。」

ー天界 10:30ー

提督 「…追放したのに死んだら[いらっしゃい]か。」

天照 「殺…私が貴方を此処に呼ぶよう説得したの。」

提督 「其れは其れは大層な事で。」

天照 「……」

提督 「地上への片道切符の後は天界への片道切符…」

提督 「これ程面倒な事は無い。」スッ

天照 「殺?」

提督 「終わらせるよ…[諫田政一]を、全部。」

ズパッ

天照 「……」

?? 「…死んでしまいましたね。」

天照 「御免なさいね、死神さん…迷惑を掛けて。」

死神 「いえ…ですが、彼は常に我々の心に居る…

私は魂を刈り取った時からそんな信じています。」

天照 「…きっとそうね。」

ー嘗て最強と恐れられ提督としても活躍した男…ー

ー[諫田政一]の一生は、こうして幕を下ろした。ー

ー完ー


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2021-09-02 01:41:19

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