2023-03-24 23:26:03 更新

諸注意は第一作に記載

身体強化を受けて多少の無理なら通せる様になった政一…

彼はこの先何度死ぬのか…

無理をしてまで幸せにしようとする男と、

そんな彼に好意を寄せる艦娘達や深海棲艦達の

惚気と日常を今回も御届けしよう…


ー第一章 浦風の機嫌取りー


ー三月六日 政一自室 15:44ー

浦風 「……」ギュッ

政一 「何が如何したんだ…」

浦風 「…こないして捕まえとかんと、政一がまたどっか

行ってまいそうで、怖くて怖くて……」グスッ

政一 「…済まない……」

浦風 「…ウチは雷撃処分された身やから……政一がまた

どっか行ったら…ウチはもっぺん一人になってまう…」

政一 「…浦風……」

浦風 「御願いやから、もう何処にも行かんといて…」

政一 「……本当に済まない…」

浦風 「…御願いやから……もう…」

政一 「分かった…何処にも行かない。約束する。」

浦風 「…無理させて御免なぁ……御免なぁ……」

政一 「無理をしたのは私だ…済まない……」

ー同刻 天井裏ー

青葉 「…随分と思い詰めてたんですね……」

響 「みたいだね…」

青葉 「……何故貴女がこの場所に?」

響 「隠し扉を見つけて其の儘進んだら此処に居た。」

青葉 「…フリーダム……」

響 「フリーダムでは無いよ…政一が居ないと何も出来ない

愚かな女さ。この艦隊は政一次第で如何にでもなる。」

青葉 「あぁ…ヤケ酒に自殺、何でも有りでしたねぇ…」

響 「…政一がこっちを見た、気付かれてるね。」

青葉 「…コレは引かざるを得ませんね……」

川内 「政一の命で川内登場っと…」

青葉 「川内さん…御迎えですか?」

川内 「そだね…ほら、帰るよ。」

響 「野次馬はこの辺にして御鍋の準備をしようか。」

川内 「私水炊きが良いな。」

青葉 「何を言ってんですか?塩ちゃんこが一番です。」

響 「そんな二人には寄せ鍋を御馳走しよう。」

川内 「よ、寄せ鍋…」

青葉 「あんなの外道ですよ…」

響 「そう言ってられるのも今の内だよ…」

ー16:10 政一自室ー

浦風 「……」ギュゥゥゥ

政一 「…まだ一緒に居るか?」

浦風 「…もうちょい一緒に居らして……」

政一 「…分かった。」

浦風 「…御免な、面倒な女で……」

政一 「面倒でも良いよ。」なでなで

浦風 「…有難う……」

政一 「……」なでなで

浦風 「……」zzz

政一 (…浦風はきっと皆が慌てふためく影で一人で泣いて

我慢していたに違いない…私が戻ったからこそこうして

内に秘め我慢していたモノを解放しているのだろう……

本当に私は馬鹿だ…浦風が溜め込む性格だという事も、

碌に知らずに私は彼岸へ旅立ってしまった……この様な

事は二度と有ってはならない…気を付けねば。)なでなで

浦風 「……」zzz

政一 「……先ずは反省、だな…」


ー第二章 大丈夫だと分かってはいてもー


ー18:11ー

政一 「……」なでなで

浦風 「……ぅ…あれ?寝てた?」

政一 「お前は溜め込む様だな…」

浦風 「……」ギュッ

政一 「大丈夫、俺は此処に居るから。」

浦風 「…大丈夫なんは分かっとる…分かっとるけど……」

政一 「…一度死んでるもんな……心配だよな…」

浦風 「…御免なぁ……」

政一 「大丈夫…気が済むまで一緒にいるから……」

ー18:40ー

江風 「…政一、鳳翔さんに頼まれて夕餉を……」チャッ

浦風 「……」zzz

政一 「…もう少し寝させてやってくれ……」

江風 「これは済まない…然し夕餉が冷めてしまうぞ?」

政一 「……こうなっている事は御見通しってか…」

江風 「ん?」

政一 「下の段を見ろ、弁当箱が入ってる。」

江風 「…詰まり上の二人前の夕餉は……」

政一 「俺とお前で食えって事だな。」

江風 「…私が食べてない事も御見通しなのか。」

政一 「諦めて食え。」

ー22:40ー

江風 「…起きないぞ……」

政一 「…江風は部屋に戻って寝なさい。」

江風 「だが…」

政一 「この調子だと日付が変わるぞ。」

江風 「…失礼する。」

政一 「ん、お休み。」

ー三月七日 05:00ー

政一 「……」zzz

浦風 「…ぅ……ぁれ?」ファサッ

浦風 「……これ、政一の上着やん…」つ古軍服

政一 「……ぅ…」モゾッ

浦風 「…一番暖かいのを態々……そっか……」モゾッ

浦風 「有難う。」チュッ

政一 「……んぁ?」

浦風 「お、起きとったん!?」

政一 「……今、何時だ………あぁ、五時か…」

浦風 「…政一?」

政一 「…昨日の内に弁当空にしといて良かった……」

浦風 「どしたん?」

政一 「お前が起きねぇから弁当持って来て貰ったんだが

起こそうにも全く起きねぇんで先に弁当食った。」

浦風 「あはは…」

政一 「…如何だ?多少はマシになったか?」

浦風 「うん…有難う。」

政一 「お前が良くなりゃ其れで良い…」

ー食堂 06:00ー

鳳翔 「あぁ、起きたんですね!!」

浦風 「済まんなぁ、起きれんで弁当食いそびれたわ…」

鳳翔 「えっ…じゃあ御弁当の中身は…」

政一 「俺が食った。冷めてても美味かったぞ。」

鳳翔 「良かったぁ…で、弁当箱は?」ニコッ

政一 「ほい、部屋で軽く洗っといた。」

鳳翔 「…あぁ、有難う御座います。」

政一 「…素饂飩、頼めるか?」

浦風 「ウチきつね!!温かいの!!」

鳳翔 「はい、少し待ってて下さいね。」


ー第三章 盗み呑みの代償ー


ー入渠場 08:00ー

明石 「政一さん、御早う御座……浦風ちゃんも一緒?」

政一 「離れたくないと言うのでこうなった。」

浦風 「…えへへ……」ギュゥゥゥ

明石 「…あっまあまのラブラブですね……」

政一 「不安なのさ、色々と…大鯨他三名の状態は?」

明石 「ザラ級御二方は損傷軽微の為私が担当…長波さんが

中破で入渠…先程上がられました。大鯨さんは大破して

いた為修復剤を利用し、現在は休憩中です。」

政一 「…そうか。」

明石 「御話されますか?」

政一 「…少しな。」

ー入渠場内休憩室 08:10ー

政一 「…四人に話が有る。」

ポーラ 「そ〜なんですかぁ〜?」ヒック

政一 「…此奴酔ってんのか!?昨日の今日だぞ!?」

ザラ 「済みません、ポーラは何時もお酒が大好きで…」

政一 「…明石、酒保の酒確認しろ!!」つ無線機

[政一さん!?丁度其の件に関して報告が!!]

政一 「…まさか減ってるとは言わねぇだろうな?」

[其れが焼酎に日本酒、ウイスキーに手作り梅酒も、全部

減ってるんです!!ワインに至っては全滅です全滅!!]

政一 「…そうか……」

[一体誰がこんな事を!?]

政一 「今目の前に酒を盗み呑みした犯人が居る。」ギロッ

ポーラ 「美味しいれすぅ…」グビグビ

ザラ 「あぁ…終わったわ……」絶望

[えっ?いやいや昨日の今日で酒を飲む人なんて…あっ!?]

政一 「居るだろう?何時も酒の事しか考えてない阿呆が。」

[…政一さん、其奴の酔いが覚めるまで締めてて下さい。]

政一 「了解。」ブツッ

大鯨 「あ、あの…」

政一 「悪いが質問は後だ…先ずは此奴を…」ガタッ

ポーラ 「あれぇ?如何したのぉ?」

政一 「打っ飛ばす!!」バコッ!!

ポーラ 「ギャン!?」ドサッ

浦風 「おぉ、綺麗に鳩尾に入ったな。」

ポーラ 「痛い…痛い……」

政一 「終わりだと思うなよ…」ガシッ

ポーラ 「え…」

政一 「お前の!!」ギチッ

ポーラ 「痛い!!」

政一 「酔いが覚めるまで!!」ギチチッ

ポーラ 「痛い痛い!!」

政一 「締めるのを辞めない!!!!」ギチギチギチィ!!

ポーラ 「あぎゃあぁあぁあああああ!?」

ザラ 「…此処は地獄だわ……」

長波 「……自業自得だな…」

大鯨 「あぁ…ポーラさんが……」

ー10:00ー

ポーラ 「……ぁ…」放心状態

ザラ 「本当に御免なさい……」土下座

政一 「…酒代は払って貰うからな……特に梅酒の分。」

長波 「異論無し。」

大鯨 「あの、此処は何処何ですか?」

政一 「…関西は大阪湾から直線距離で約百粁地点に有る

深海棲艦の本拠地だ。一応は陸の上だぞ。」

大鯨 「し、深海棲艦の本拠地!?」

長波 「其れは本当なのかい!?」

政一 「あぁ。」

ザラ 「ポーラ、起きて!!」

ポーラ 「うぅ…如何したの?ザラ姉さん…」

ザラ 「私達は敵の拠点に居て、貴方は敵の酒を飲んだの!!」

ポーラ 「……嘘でしょ!?」

ザラ 「こんな嘘吐かないわよ!!」

ポーラ 「本当なの!?」

政一 「おう。」

ポーラ 「……ヤバい…殺される……」

ザラ 「この馬鹿!!」

政一 「姉妹喧嘩は後で他所でやってくれ!!」


ー第四章 政一だからこそこう出来るー


政一 「はぁ…続き言うぞ……」赤疲労

政一 「一応そこらの鎮守府よりは良い設備を揃えてるから

大鯨の様に死に掛けの奴も治せるが…死ぬ奴は死ぬから、

結局運次第だ。運が良い奴は助かるし運が悪けりゃ死ぬ。」

大鯨 「……」

ザラ 「…助からなかった人は今まで何人程?」

政一 「数え切れねぇよ…其れに目の前で二人死んだ。」

ポーラ 「…二人……死んだ?」

政一 「…戦争ってのはそういうモンだ。」

ザラ 「……」

政一 「ウチは深海棲艦と艦娘を束ねてんだよ…で、俺は

数ヶ月前まで指揮を執ってたが今は退役して艤装の調整や

装備新造、皆のしたい事をさせてあげる為に動いたりと

裏方として動く事の方が多いな。」

長波 「…そうなのか……」

コンコン

政一 「ん?」

チャッ

北方棲妹 「おい、政一。」ヒョコッ

ザラ 「北方棲妹!?」

大鯨 「ししし深海棲艦!?」

北方棲妹 「弾薬上がったぞ、徹甲弾の方。」

政一 「そうか、通常弾も頼む。」

北方棲妹 「もう取り掛かってる、じゃ。」バタン

政一 「…今ので分かったろ?」

ポーラ 「…はい……」

政一 「お前達には酒代分は働いてもらうぞ。」

ザラ 「うっ…分かりました……」

政一 「……川内、気配は隠せ。」

ザラ 「へ?」

川内 「もう…政一相手だと何にも出来ないよ……」チャッ

長波 「居たのか!?」

川内 「はい、昨日の夜戦。」

政一 「……増えてるな、対策が必要か…」

川内 「かもねぇ…」

政一 「これ真衣と早紀に持ってけ。」

川内 「了解!!」ダッ

政一 「……で、響は何か用か?」

響 「いや、野次馬に来ただけだよ。」にゅっ

政一 「何も面白い物は無いぞ…不知火、報告。」

不知火 「食糧ですが、肉の消費が激しく在庫が粗無くなり

食堂運営に支障が出ています。」

政一 「高速戦艦と巡洋艦で買出し、冷庫持って行け。」

不知火 「了解。」

政一 「……何か言いたげだな?」

長波 「…此処ってアンタが死んだら崩壊しねぇか?」

政一 「一昨日死んで昨日生き返ったが五日前から崩壊が

始まってたらしいわ、自殺志願者が特に多かったらしい。

ヤケ酒する奴も居たらしいが俺はよく知らん。取り敢えず

今の所は安定してるが弥生が自殺を止めて左腕に被弾。」

ポーラ 「……」

響 「やっぱり此処は政一が居ないと崩壊するね…」

政一 「お前達が俺に依存してるからだろうに…」なでなで

浦風 「……見捨てんといて…」ギュゥゥゥ

政一 「見捨てないから締め付けないで痛い痛い…」

ポーラ 「…ザラ姉さん、ポーラ怖いです……」

ザラ 「ポーラ、絶対にあの人には逆らわないで。」

長波 「…あの人だからこそこう出来るんだな。」


ー第五章 死者と不安ー


ー13:00 談話室ー

政一 「……」

浦風 「……」ギュゥゥゥ

麗奈 「……」ギュゥゥゥ

加賀 「矢張り落ち着きます…」ギュムゥゥゥ

政一 「……」

長門 「いや、何か言ってくれ…」

政一 「…何も言えん。」

麗奈 「寂しかったよ…」

政一 「……御免…」

北上 「……」フラッ

政一 「……おいで、北上。」

北上 「……」ボスッ

政一 「…御免な。」

北上 「うぅ…うぁぁぁ…」ボロボロ

長門 「……」

政一 「…分かるだろう?何も言えんのだよ。」

ー14:00ー

夕立 「ぽい…」ギュゥゥゥ

時雨 「……」ギュッ

球磨 「…クマ……」ギュゥゥゥ

政一 「……」

早紀 「……」ギュッ

政一 (俺はもう動けないな…)

ー16:00ー

鳳翔 「…少しだけ、甘えさせて下さい……」ギュッ

龍飛 「…私でも、甘えたい時は有る……」ギュゥゥゥ

瑞鳳 「置いて行かないで…」ギュッ

政一 「……」なでなで

ー17:00ー

シャル 「……」ギュムゥゥゥ

龍田 「……」ギュッ

初雪 「……」ギュゥゥゥ

初霜 「…離れたくないです……」ギュゥゥゥ

南方棲戦姫 「仕事終わった…甘えさせて……」ギュゥゥゥ

政一 「……」

長門 「…常に誰かが抱き着いているな。」

暗闇 「皆依存してるからね…」

早霜 「ソウデスネ…」ジトッ

赤城 「ふふっ…あの方は大人気ですね。」

蒼龍 「そうだね。」

飛龍 「…あ、雲龍さんだ。」

雲龍 「こんにちは…こんばんはの方が良いかしら。」

長門 「こんばんは、何か用か?」

雲龍 「えぇ…少しね。」

ー18:00ー

雲龍 「ふぅ…」ギュムゥゥゥ

宗谷 「……」ギュッ

川内 「はぁ…落ち着くぅ……」ギュゥゥゥ

那珂 「アイドルも甘えたいんだよ…」ギュゥゥゥ

神通 「……落ち着きます…」ギュッ

政一 「……」

ー19:00ー

朧 「……」ギュッ

曙 「…有難う……」ギュッ

潮 「……」ギュムゥゥゥ

漣 「……」ギュゥゥゥ

文月 「ふみぃ…」ギュッ

政一 「……」

ー20:00ー

政一 「終わったか…」フラッ

長門 「…政一。」

政一 「……お前もか…」

ー政一自室 20:30ー

長門 「……」ギュゥゥゥ

政一 「……」なでなで

長門 「…政一……私は不安なんだ……」

政一 「…俺に何が出来る?」

長門 「夜戦…」

政一 「…そうか……なら、夜戦しようか。」

長門 「…うん。」

ー三月八日 06:00ー

長門 「…有難う。」

政一 「構わない。」

長門 「…愛してる。」

政一 「俺もだよ、長門。」


ー第六章 陸軍襲来ー


ー食堂 06:43ー

政一 「あ?船?」ズルズル

長門 「あぁ…陸軍船だと思う。」

政一 「……」ズルズル

長門 「如何すべきだろうか…」

政一 「俺が出る、器は頼んだ。」コツコツ…

長門 「あっ……政一の器を私が戻せと…」

ー海岸 07:00ー

?? 「……」ザッ

陸軍兵 「今日から此処が貴殿の職場だ。」

?? 「…某の……」

陸軍兵 「…健闘を祈る。」

?? 「はっ…」

ー07:10ー

政一 「…船は行ったか……貴方は?」

??→及川 「某は陸軍所属一等兵、及川雅之であります。

本日付で諫田政一海軍元帥の配下となります。」ビシッ

政一 「あ?」

及川 「…何か不備が有りましたでしょうか?」

政一 「俺が海軍元帥?戦死扱いの筈だが…」

及川 「某は指揮権を大将に譲り渡し此処に移動したと…」

政一 「…となれば[押し付け]か、何かやったろ?」

及川 「…其れは……」

政一 「俺は退役軍人だ、無礼講で構わん。」

及川 「…以前、陸軍将校の不祥事を調べておりました。」

政一 「そうか、触れちゃいけねぇトコに触れたのか。」

及川 「…そうでありますな……」

政一 「まぁ、此処は女の園だ…セクハラだけはすんなよ。」

及川 「はぁ…」

ー執務室 08:00ー

政一 「おい、陸軍兵が来たぞ。」

ハンス 「はぁ?」

ハイン 「事務の方でしょうか?」

浅葱 「少しは負担が減ると良いのですが…」

白鷺 「おい表、精算如何やっても合わねぇぞ!?」

政一 「この経費、報告漏れてたらしいぞ。」バサッ

白鷺 「こ、こんなにかぁ!?」

政一 「其れ計算に入れりゃ合うだろ…」

及川 「…男しか居りませぬな。」

政一 「勘違いしてるから言っとくが此処の男はお前含めて

今此処に居る六人で終わりだぞ…後は女しか居ねぇ。」

及川 「…は?」

早紀 「其処邪魔っすよ…」

真衣 「あ、政一さん御早う御座います!!」

及川 「あ、これは失敬…」サッ

早紀 「…白鷺さん、如何したっすか?」

白鷺 「申告漏れがこんなに有りゃ誰でもこうならぁな…」

早紀 「うわぁ…さっさと取り掛かるっすよ…」

浅葱 「自分も手伝いますから!!」

叢雲 「報告書上がったわよ…秘書艦居ないの?」

ハイン 「今日の秘書艦は…加賀さんと赤城さんですね。」

江風 「…加賀から伝言だ。」

叢雲 「如何したの?」

江風 「[赤城が酒で潰れたから今日は代理を送ります]と。」

ハイン 「…其れは……」

政一 「赤城は一割減給だな…酒で潰れるとは……」

江風 「致し方無かろう…減給の件伝えて来る。」

政一 「頼んだ。」

及川 「…元帥殿?」

政一 「だから言ったろ?[女の園]だと。」

中枢(深) 「マサイチ?」ニュッ

及川 「深海棲艦!?」

中枢(深) 「ショクドウシマッテルンダケド?」

政一 「食堂開けて欲しけりゃ潜って海鮮でも採って来い。

この頃人員過剰で食費が昔の二倍になってんだよ。」

中枢(深) 「…ワカッタ、ミンナデトッテクル。」

政一 「おう、後は任せる。」

及川 「……」

政一 「此処でセクハラしようとすりゃ即蜂の巣だぞ。」

及川 「き、気を付けるであります…」


ー第七章 巫女と死人ー


ー二日前 大阪湾 23:00ー

?? 「……」

神主 「御主を捧げる事で少しでも世が救われる事を祈る。」

?? 「はい…」

神主 「…では、行って参れ。」グッ

?? 「行って参ります…」ギシッ

ー三月八日 海岸 09:49ー

及川 「…此処は本当に女の園でありますな……む?」

?? 「……」気絶

及川 「…死んではいないでありますな。」

政一 「ん?あぁ、ル級か…ん?」

及川 「……深海棲艦とは思えないであります…」

政一 「…取り込まれたクチか……」

及川 「…如何するでありますか?」

政一 「取り敢えず運ぶぞ。」

ー医務室 15:04ー

?? 「…あれ?私…襲われて、死んだ筈……」

真琴 「あ、起きた。」

雪菜 「ちょっと待ってて、兄さん呼んで来る。」

?? 「…身体が…青い……何で…」

政一 「起きたか。」スッ

?? 「男の人!?」ビクッ

政一 「…まぁ失礼な奴だな……一応は医者だぞ。」ギシッ

?? 「…私は一体……」

政一 「身体はル級、中身は人間時代の引き継ぎか…」

?? 「…ル級?」

政一 「食われたか、或は取り込まれたか…」

?? 「…そうだ、御守……御守何処?」

政一 「アンタが探してんのはこの写真か?」つ写真

?? 「あっ…私の御守……」

政一 「横に居るのは神主か?」

?? 「はい…優しい方でした。」

政一 「お前は巫女だな…人柱か何かにされたか?」

?? 「…私の身を使い、世を平和にと……」

政一 「…巫山戯た事を…何の為の海軍だと思ってる……」

?? 「…あの、私は……」

政一 「其の身体では先ず戻れないな、殺される。」

?? 「……殺、される…」

政一 「此処で過ごすか、彼岸に行くか…如何する?」

?? 「…私は、生きます!!」

政一 「そうか…なら面倒は見てやる。」

??→美結 「あの、私飯島美結って言います!!」

政一 「…諫田政一だ、宜しく頼む。」パタン

美結 「…諫田政一さん……」

真琴 「おや?ほの字かなぁ?」ニヤニヤ

美結 「ふぇ!?」

雪菜 「反応が可愛いね…私隼見雪菜って言うの。」

美結 「あ…どうも……」

真琴 「私は隼見真琴。もう直ぐ[諫田真琴]になるけど。」

美結 「え?」

真琴 「私、政一と結婚するんだ。」

美結 「…結婚?」

真琴 「うん…こんな姿だけどね。」

球磨 「邪魔するクマー。」

雪菜 「あ、球磨さん。」

球磨 「おわぁ、戦艦級勢揃いクマ…」

美結 「…戦艦?」

球磨 「あぁ、知らないクマ?アンタの見た目は戦艦ル級。

簡単に言えば敵戦艦まんまクマ。」

美結 「…敵、戦艦?」

球磨 「まぁ、此処は深海棲艦も居るから普通に溶け込む

筈クマ、気にしなくても別に良いクマよ?」

美結 「…うん、有難う。」

球磨 「あ、そうそう…一つ教えてやるクマ。」

美結 「へ?」

球磨 「此処では政一を惚れさせた奴が権力を握るクマ…

特にケッコンカッコカリでは無い結婚(ガチ)をした者が

実質的に此処の頂点に立てるクマ。」

美結 「…でも、(ガチ)の座はもう埋まってる筈だけど……」

球磨 「もう(ガチ)は六人位は居るクマ。」

美結 「ふぇ!?」

球磨 「私はカッコカリだから鳳翔さんが怖いクマ…」

美結 「……」

球磨 「兎に角、自由に動きたいなら惚れさせるのが一番

早かったりするクマ…まぁ自分次第クマね。」

美結 「…分かりました、頑張ります!!」

球磨 「うん、頑張るクマ。」


ー第八章 疲れー


ー談話室 19:22ー

政一 「……」ぐでー

球磨 「クマァ…」ぐでー

多摩 「ニャァ…」ぐでー

北上 「はぁ…」ぐでー

大井 「あぁ…」ぐでー

木曾 「うぁ…」ぐでー

加賀 「…流石に体力が尽きました……」ぐでー

長門 「…何もやる気が起きない……」ぐでー

早霜 「しんどい…」ぐでー

江風 「……」ぐでー

浦風 「アカン…やる気起きん…」ぐでー

あきつ丸 「…駄目であります……」ぐでー

日向 「…干し人間が十二人か……」頭抱え

早紀 「疲れまくってるっすねぇ…」頭抱え

暗闇 「また倒れたら如何する気なのよ…」頭抱え

望月 「めっちゃぐでってるね…」

弥生 「…再起動、して来る。」

早紀 「再起動っすか?」

弥生 「…確りして。」ギュゥゥゥ

政一 「……」ギュゥゥゥ

望月 「おぉ、抱き返した。」

弥生 「…御部屋、戻ろう?」

政一 「……」スクッ

日向 「立ったな。」

政一 「……」タッタッタッ…

暗闇 「駆け足で行ったわね…」

弥生 「…再起動完了、行って来る。」タッタッタッ…

ー政一自室 20:00ー

政一 「……」

弥生 「……」

政一 「……」ギュゥゥゥ

弥生 「これじゃ動けないよ…腕も痛いし……」

政一 「……離れたくない…」ボソッ

弥生 「……如何したの…政一らしくないよ…」

政一 「…偶には仮面を取っても良いだろう?」

弥生 「…そうだね……」

政一 「…お前を抱いていると安心する……」

弥生 「私で良いの?」

政一 「お前が良いんだよ…」

弥生 「…分かったよ。」

政一 「…有難う……」

ー同刻 屋根裏ー

那珂 「…政一が故障したかぁ……」

川内 「弥生に任せてれば大丈夫だよ。」

神通 「そろそろ戻りましょうか。」

ー政一自室 23:00ー

政一 「……」zzz

弥生 「……」zzz

白鷺 「はぁ…故障起こすなら寝ろっての……」

ー政一は偶にこうなるー


ー第九章 政一+眼鏡=理性五割増ー


ー三月九日 06:00 談話室ー

政一 「……」ズズッ

弥生 「……」ズズッ

ー政一装備ー

ブラックコーヒー

蒼縁眼鏡

軍用帽子

長袖春服

護身用拳銃

蒼刀青鷺

黒刀黒鷺

ー弥生装備ー

砂糖入りコーヒー

長袖春服

指輪

十二糎単装砲

政一 「…腕は大丈夫か?昨日は相当強く抱き締めたが…」

弥生 「…痛いけど、大丈夫。」

政一 「済まない…」

弥生 「良いの…この指輪が私の気持ちの証明だから。」

政一 「…そうか……」

長門 「…うおっ!?政一!?随分と起きるのが早いんだな!?」

政一 「まぁな…」

長門 「……ん?眼鏡なんて掛けてたか?」

政一 「いや、普段はコンタクトレンズだ。」

長門 「視力が悪いのか!?」

政一 「無いと見えないとまでは言わんがな…」

明石 「あ、御早う御座います。」

政一 「ん、御早う…」E.眼鏡

明石 「うわっ…格好良いですね!!眼鏡似合ってます!!」

政一 「…一応医療器具だがな……」

明石 「伊達眼鏡なんて持ってたんですね!!」

政一 「は?」

長門 「明石、コレは度が入ってるらしいぞ。」

明石 「あ、そうなんですか?」

政一 「…予備の方は度が入ってないけどな。」

弥生 「…予備、貸して下さい。」

政一 「ん?別に構わんが…何故?」つ予備眼鏡

弥生 「…ほら、お揃いですよ。」E.眼鏡

明石 「はわっ…可愛い!!政一さんもう一本有ります!?」

政一 「…昔使ってたのなら……」つ予備眼鏡

明石 「皆に掛けて貰いましょう!!」

政一 「……はぁ!?」

ー06:30ー

叢雲 「……私は自前の持ってるけど…」E.眼鏡

加賀 「…良いですね。」E.眼鏡

明石 「矢張りクールビューティには眼鏡が合いますね!!」

政一 「…だろうよ。」

ー06:59ー

電 「…似合いますか?」E.眼鏡

ぷらずま 「…私のは自前の物なのです。」E.眼鏡

雷 「…如何かしら?」E.眼鏡

明石 「この子達もまた似合いますね。」

政一 「…だな。」

ー07:18ー

暁 「…眼鏡なら偶に掛けてるのに……」E.眼鏡

響 「私はあまり好かないな。」E.眼鏡

明石 「響ちゃん似合ってる!!」

政一 「…好かないなら掛けなくても良いぞ。」

響 「……でも、政一が好きなら…掛けても良いかな。」

政一 「お前が好かないなら掛けない方がいい。」つ眼鏡

響 「そうか…分かった。」

ー07:22ー

日向 「…如何だ?」E.眼鏡

長門 「…私も掛けてみたが…似合うか?」E.眼鏡

明石 「いやぁ、御二人も似合いますね。」

政一 「似合ってるぞ。」

長門 「…悪くないな。」

ー07:34ー

早紀 「……」E.眼鏡

真衣 「……」E.眼鏡

政一 「…如何だ?」

早紀 「眼鏡は嫌いっすよ…」

真衣 「私もです…」

政一 「そうか、外して構わんよ。」

明石 「ちょ!?」

政一 「明石にはこれ以上付き合い切れん。」

明石 「待って下さい、もっと見たいです!!」

政一 「早紀、此奴の首切れ。」

早紀 「了解っす!!」つ解雇通知書

明石 「ご、御免なさい!!」

政一 「…弥生、行くぞ。」

弥生 「うん。」E.眼鏡

明石 「……」

早紀 「そろそろ仕事行くっすよ!!」

真衣 「うん。」


ー第十章 政一+怒り=殺意十割増ー


ー市街地 10:48ー

弥生 「…凄い人。」

政一 「此処は混むからな…ん?」

[刀剣類取扱店]

政一 「俺は入るが…弥生は待ってるか?」

弥生 「うん、行ってらっしゃい。」

政一 「直ぐに戻る。」

カランカラン…

弥生 「……」

チャラ男 「お姉ちゃん可愛いね、一緒に遊びに行こうよ。」

ヤンキー 「随分と可愛いじゃねえか、遊ぼうぜ。」

弥生 「え?いや、結構です…」

チャラ男 「良いじゃん、暇なんでしょ?」

弥生 「いえ、人を待ってるので…」

ヤンキー 「そんなの俺達を見りゃ逃げるだろ?」

チャラ男 「退屈しないよ、ほら行こうよ!!」

弥生 「あの、本当に大丈夫です。」

ヤンキー 「良いじゃねぇか、行こうぜ。」

チャラ男 「良いクスリ知ってるんだぜ。」

弥生 「嫌です!!」

ヤンキー 「はぁ?」

チャラ男 「行こうよ!!」グイッ

弥生 「辞めて!!離して!!」

ヤンキー 「良いから来いって!!」

弥生 「政一さん助けて!!」

チャラ男 「其の政一ってのが待ち人か?」

ザッ

ヤンキー 「どうせ来ねぇって!!来い!!」

ザッ

弥生 「嫌!!助けて!!」

ザッ

チャラ男 「この…来いっての!!」グイッ

ガシッ

チャラ男 「…あ?」クルッ

政一 「……私の妻に何か御用ですか?随分と手荒な事を

されている様に見えますが…御話を御聞かせ願います。」

弥生 「政一さん!!助けて下さい!!攫われそうなんです!!」

ヤンキー 「あぁ?」

チャラ男 「嘗めてんじゃねぇぞコラ!!」ブンッ

バキッ!!

弥生 「痛い!!」

政一 「……」ギロッ

ヤンキー 「おうおう如何したんだ急にガン飛ばしてよ。」

チャラ男 「次は手前だ!!」ブンッ

パシッ

チャラ男 「へ?」

政一 「お前達は私を怒らせた…死ぬ覚悟は出来たか?」

ヤンキー 「うっせぇオラァ!!」ブンッ

バコッ!!

ヤンキー 「痛え!!」

政一 [お前達は軍人を怒らせた…人を殺す事に躊躇いを

一切持たない軍人をだ……覚悟しろ、生きては帰さん。]

チャラ男 「はぁ!?軍人!?」

ヤンキー 「…やってやんよ……」つナイフ

政一 [来るなら来い、一斬りで黙らせてやる。]つ黒刀黒鷺

ヤンキー 「上等だよ…ウラァ!!」ビュッ

ズバッ!!

ドサッ

政一 […遅いわ。]ブンッ

チャラ男 「ひっ…人殺しだ!!警察!!」

政一 [通報する暇等与えん、死ね。]ズバッ

チャラ男 「ガッ…」ドサッ

通行人1 「ひ、人殺しだ!!」

通行人2 「誰か通報してくれ!!」

政一 「…帰るぞ、コレでは何も出来ん。」

弥生 「あ…はい!!」

ー12:00 警察署ー

警官 「困るよ…人を斬り殺すなんて……」

政一 「何だ?弥生の艦砲で撃ち殺せと?」

警官 「え?いや、そういう意味じゃ…」

政一 「艦娘に手を出す輩を提督が殺して何が悪いんだ?」

警官 「うっ…其れは…」

政一 「…貴方も、死にたいのですか?」

警官 「…我々は軍事不介入……どうぞお帰り下さい。」

政一 「どうも。」

ー13:00 海上ー

弥生 「…御免なさい。」

政一 「良い…私も悪かった。」

弥生 「…また今度、御出掛けしましょう。」

政一 「…あぁ……何時かまた、な。」


ー第十一章 政一と扶桑型ー


ー18:40 医務室ー

真琴 「政一、私達は何時外に出られるの?」

政一 「…別に出たけりゃ出て良いぞ。」

雪菜 「えっ…良いの?」

政一 「俺は一度も[此処から出るな]とは言ってない。」

美結 「…良いんですか?」

政一 「束縛はしない方針なんでね…」

Prrr…Prrr…

政一 「もしもし。」

[政一さん、扶桑さんが浜に!!]

政一 「…今向かう、待ってろ。」ピッ

ー19:10 砂浜ー

明石 「政一さん、扶桑さんです。」

扶桑 「…御初に御目に掛かります、提督……扶桑型戦艦、

姉の扶桑です……あの、御願いが有るのですが…」中破

政一 「…貴女に対し二つ言いたい。」

扶桑 「…何でしょうか?」

政一 「一つ、口調が重苦しい。俺は退役軍人、上の立場に

居る人間じゃねぇ。二つ、願いは聞くだけ聞いてやるから

取り敢えず全部言え、叶えられる物は叶えてやっから。」

扶桑 「分かりました…御願いは二つ有りまして……一つが

此処で私に働かせて欲しいという事…もう一つが山城を

探して欲しいという事です…御願い出来ますか?」

政一 「…分かったが…この暗さは探照灯が要るな……」

川内 「呼んだ?」シュッ

政一 「川内、探照灯使って山城探せ。」

川内 「了解!!」ペカー

政一 「…で、着任したいって言ったな?何故この浜に態々

流れ着いたんだ?別にドックでも工廠でも良いだろ?」

扶桑 「…如何いう意味ですか?」

政一 「アンタはウチの艦隊に入って死にたい…そう願って

いるような気がしてな。山城を探せっつう願いも自分が

死んだ後の妹の心配をしている様に俺は思えるんだ。」

扶桑 「…当たらずとも遠からず……ですね。」

政一 「悪いが、ウチに入るなら死なせねぇからな。」

扶桑 「…私を運用するのですか?」

政一 「使える物は親までも、だ。とことん使ってやる。」

扶桑 「…私は、不幸型ですよ?」

政一 「不幸も糞もへったくれもねぇよ、死人の集う艦隊に

入りゃお前の不幸体質なんざ軽い部類にしかならねぇよ。

ウチじゃ死んだり捨てられたり殺されたり、そんな奴等が

うじゃうじゃ居る。死んでもねぇのに不幸と言うな。」

扶桑 「……」

政一 「…今ならまだ引き返せる…聞くのはこれで最後だ。

お前は死人の集うウチの艦隊に入るのか?」

扶桑 「貴方なら、私の不幸も吹き飛ばしてくれそうね…

戦艦扶桑、貴方の為に精一杯頑張りますね。」

政一 「…言質は取ったからな、後で泣き言言うなよ。」

扶桑 「えぇ…言いませんとも。」

ー20:27ー

川内 「政一、居たよ!!」

政一 「よし、今度ボーナスやる。」

山城 「……」中破

政一 「…山城だな?身柄、預かるぞ。」

山城 「不幸だわ…扶桑姉様と離れ離れになるなんて…」

政一 「お前の姉は先に入渠してる。」

山城 「へ?」

川内 「汗かいちゃったな…」

政一 「風呂入って来い、汗臭いと嫌われるぞ。」

川内 「うん、行って来る。」タッタッタッ

山城 「…良いの?本当に?」

政一 「この手の嘘は嫌いだ。」

山城 「扶桑姉様も、居るのね?」

政一 「扶桑がお前を探せと言った。」

山城 「…扶桑型戦艦、山城でふ……」

政一 「……」

山城 「……」///

政一 「……諫田政一、退役軍人だ。宜しく頼む。」

山城 「はい…」

政一 「さて、入渠場に行くか…こっちだ、着いて来っ!?」

ズザァ!!

政一 「……」砂塗れ

山城 「……」

政一 「……これで御相子だな?」目逸らし

山城 「…えぇ。」

政一 「…気を付けて進むか。」

山城 「そうね。」


ー第十二章 重い女と重い男ー


ー三月十日 入渠場 05:00ー

扶桑 「…改めて、扶桑です。宜しく御願い致します。」

山城 「山城よ。宜しく頼むわね。」

政一 「諫田政一だ、退役軍人だが一応纏め役だ。」

山城 「提督じゃない人がトップなのね…」

扶桑 「貴方は指揮を執られないのですか?」

政一 「指揮を執るより戦線で暴れる方が好みなのでな。」

扶桑 「まぁ…」

政一 「で…部下が指揮権を持ってるから会ってくれ。」

扶桑 「分かりました…でも、私は重い女ですよ?」ニコッ

政一 「愛情の重い男に其れを言うか…本気なんだな?」

扶桑 「えぇ、私の恩人ですもの…身も心も全て貴方に。」

政一 「そこまで言うなら覚悟しろ、俺は重いからな。」

扶桑 「重い女に其れを言いますか?」

政一 「ふっ…お返しさ。」

扶桑 「あら、一本取られてしまったわ。」ニコッ

山城 「扶桑姉様?」

扶桑 「…私やっぱりあの人が好きなんだわ……」

山城 「…山城もです。あの人は優しい人ですね。」

扶桑 「前の提督とは全然違うのね…」

山城 「…彼奴はもう忘れましょう?」

扶桑 「そうね…」

ー06:48 談話室ー

時雨 「…で、僕は怒ったんだよ……」

満潮 「其れは怒って当然よ…あら?」

扶桑 「時雨…居たのね。」

山城 「満潮も居たのね、良かったわ。」

時雨 「扶桑!!山城!!」

満潮 「あ、アンタ達何時此処に来たのよ!?」

扶桑 「昨日、ちょっと有ったのよ。」

山城 「…西村艦隊の悲劇、もう二度と起こさせないわ。」

叢雲 「……」

時雨 「あ、叢雲。」

叢雲 「…元気そうで何よりね。」

時雨 「うん。」

政一 「叢雲、来い。新型魚雷管の試験手伝え。」

叢雲 「ん、分かったわ。」

扶桑 「…私も良いですか?」

政一 「来たけりゃ来い。」

ー07:22 工廠ー

政一 「五連装魚雷発射管を元に六連装化した物だ。」

叢雲 「…重いわね……駆逐艦じゃ扱えないわ。」

政一 「あくまで射出試験だ、運用試験じゃない。」

叢雲 「…圧が弱いわ、発射出来ないわよ。」

政一 「…となれば強度向上と軽量化、空圧強化が課題か。」

叢雲 「そうね…付き合うわ。」

扶桑 「御一緒させて下さい。」

ー18:44ー

政一 「…思い切って七連装にしてみたが。」

叢雲 「…重さは問題無いわね……」

バシュウッ

バココココーン!!!!

扶桑 「うっ…威力問題有りません……」

叢雲 「…量産出来るかしら?」

政一 「…可能ではあるが予算不足は否めない。」

叢雲 「ならこの魚雷発射管は重雷装艦限定配備で暫くは

耐えるしか無さそうね…」

政一 「だな…扶桑、有難う。直ぐに入渠してくれ。」

扶桑 「いえ、御役に立てて光栄です。」

ー22:00 医務室ー

政一 「……」zzz

真琴 「…疲れてるみたい。」

美結 「私も…お休みなさい。」

雪菜 「…お休みなさい。」


ー第十三章 死人は皆の為に自身を削るー


ー三月十一日 05:44 海岸ー

政一 「……」E.探照灯

ザッザッザッ

政一 「…七…九……十………十三…十五……」

ザッザッザッ

政一 「………十八…十九……二十一……」

初春 「…皆死んでおるのか……」

政一 「……二十三………二十五………ん?」

有明 「……うぐ…」大破

初春 「有明!?生きておるのか!?」

有明 「初春姉さん……あたし、もう…」

初春 「何を言うか!!まだ助かる!!」

政一 「…満潮が近いな……急いで運ぶぞ。」

初春 「うむ、政一は胴の方を頼む!!」

政一 「速力一杯、入渠場に急ぐぞ!!」

ー入渠場 06:49ー

有明 「…此処は……」

明石 「まだ動かないで下さい、治り切ってないんです。」

有明 「…あたしは、助かったのか?」

明石 「えぇ…あと五分遅ければ死んでいたでしょうね。」

有明 「…死の瀬戸際を歩いてたのか。」

明石 「政一さんが見つけなければ如何なっていたか…」

有明 「初春姉さんは?」

明石 「貴女を運んでいた時に転んだので治療中です。」

<痛いのじゃああああ!!

<我慢しろ!!消毒しねぇで如何する気だ!!

明石 「…ね?」

有明 「…あぁ、姉さんは消毒苦手だったな……」

明石 「えっ…知ってるの?」

有明 「知ってるも何もあの初春姉さんとは同じ艦隊だ。」

明石 「て事は…一月の間、ずっと海を漂っていたの!?」

有明 「あぁ…だから、もう死ぬと思っていた。」

明石 「…政一さん、熟幸運ね……」

初春 「ぐぅ…消毒は嫌いじゃ……」

政一 「諦めろ。」

有明 「初春姉さん。」

初春 「…まさか、有明とまた会えるとは……」

政一 「…あの時沈んだ奴が実は生きていた、か……」

明石 「政一さんは流石に気付いてましたか。」

政一 「まぁな…初春のあの慌て方ではな…」

有明 「…あたしはこの後、如何なるんだ?」

政一 「君が望むなら此処に居て構わない。」

有明 「…良いのか?沈んでんだぞ?」

政一 「此処は死人の集う場所、問題は無い。」

有明 「…じゃあ、世話になるよ。」

政一 「おう。」

初春 「…初春型は、夕暮を残すのみじゃな。」

政一 「だな。」

ー08:30 医務室ー

有明 「……でさ、マジで死ぬと思ったよ…」

真琴 「うわぁ…」

有明 「つー訳で政一はあたしの恩人なんだけどさ…」

政一 「……」zzz

有明 「…寝てんだよな、さっきから。」

真琴 「まぁ、事情が有るからね…」

雪菜 「…お姉ちゃん、加賀さん来たよ。」

加賀 「失礼します、政一に話が。」

真琴 「寝てるよ…如何しよ……」

政一 「……何か用か?」

有明 「起きた!?」

加賀 「R大佐とS中将と名乗る者が埠頭に。」

政一 「……面倒な…応接に通せ、準備する。」

加賀 「了解。」


ー第十四章 死者は元暗殺者ー


ー応接室 10:00ー

R大佐 「君が諫田政一君か。」

S中将 「こうして会うのは初めてだな。S中将だ。」

政一 「…R大佐、貴方は斬首刑の筈ですが……」

R大佐 「あぁ、少し金を出せば判決は変わる。」

政一 「…賄賂か……加賀、少し外してくれ。」

加賀 「…了解。」

パタン

政一 「…私は戦死扱いの人間……此処は敵拠点ですよ?

こんな所に来て一体何の用ですか?」

R大佐 「簡単な事さ…私の艦隊から奪った三人、今此処で

返して貰おう。返答は聞いていないからな。」

政一 「……」

S中将 「政一君、これはR大佐からの命令だ。」

政一 「…そうかい……なら本人に聞きな。」

S中将 「ほう、随分大人しいな?」

政一 「彼女達が此処から離れると言うなら止めはしない…

だが、嫌だと言うのに無理矢理連れ去ると言うのなら、

此方も本気で貴様等を殺しに掛かるからな……」

R大佐 「ふん、言ってろ!!」

ー談話室 10:44ー

江風 「…矢張り此処は良い場所だな。」

浜風 「えぇ…落ち着きます。」

浦風 「ホンマ、彼処から抜けれて良かったわ…」

龍驤 「蘞い事言いよんね…ん?」

R大佐 「此処に居たか!!さぁ、皆で鎮守府に帰ろう!!」

S中将 「龍驤君、悪いが彼女達を連れ帰る。」

龍驤 「はぁ!?どないなっとん!?」

浦風 「其れはウチの台詞や龍驤!!皆で鎮守府に!?阿呆な事

抜かすなや!!ウチの居場所は此処だけや!!とっとと帰れ!!」

江風 「貴方達と居ると私は直ぐに死んでしまうだろう。」

浜風 「…私は貴方達とは行きません。帰って下さい。」

R大佐 「何だと!?」

S中将 「洗脳されている訳では無いのか…此処がそんなに

気に入っているのか?」

江風 「あぁ。」

S中将 「…なら、我々が口出しをする事では無いな。」

江風 「御理解感謝する。」

R大佐 「何を言うか!!こんな辺境で活躍出来る訳が無い!!

私と共に呉に帰れば活躍が出来るのだぞ!?」

浦風 「…ウチはアンタに殺されたんやで?アンタの所に

戻る思うとんなら大間違いやで。とっとと帰れ人殺し。」

R大佐 「其れは彼奴も同じだろう!!奴は同軍殺しだぞ!?」

浦風 「ウチを助けた人間とウチを殺した人間やったら、

当然ウチを助けた方に付く。」

政一 「…無理に連れ帰る気なら御帰り下さい。」

R大佐 「お前は下がってろ!!」ドンッ

ドサッ

政一 「……」

S中将 「政一君、大丈夫かね!?」

政一 「全艦に通達、R大佐を殺害せよ。手段は問わない。」

S中将 「なっ…殺すのかね!?」

政一 「R大佐は浦風を無理矢理連れ去ろうとした上に私を

突き飛ばした、もうこれ以上奴に好き勝手される訳には

行かないし君達も我慢の限界だろう…殺れ、構わん。」

バァン!!!!

山城 「殺っても本当に良いのね!?」ジャキッ

加賀 「もう限界です、殺ります。」ギリッ

摩耶 「昔迷惑掛けた分此処で返すぜ!!」ジャコッ

弥生 「…許せません。」スラッ

球磨 「…打っ殺すクマ、許さんクマ。」ガシャッ

八丈 「…私を助けてくれた人を突き飛ばすなんて酷い……

もウ許さなイ、絶対二許サナイカラ……」ハイライトオフ

ゴーヤ 「全員本気出すでちよ、打っ殺すでち!!!!」つ魚雷

ビスマルク 「殺るわよ、覚悟なさい!!」ガシャッ

スキャンプ 「皆本気だな…なら殺ってやるよ!!」つ魚雷

ガングート 「Ураааааааааааааааааааааа!!!!」つ徹甲弾

コマさん 「…支援なら任せて下さい。」ジャコッ

R大佐 「お、おい待てお前ら、何する気だ!?」

熊野 「聞かなくとも分かるでしょう?」

初春 「我等が政一を突き飛ばし、浦風を強奪しようとは

不届き千万!!!!この初春が成敗してくれるわ!!!!」ジャキッ

浦風 「ウチは行かんしアンタを殺す、文句はあらんな?」

R大佐 「お、おい待て…せめて話を…」

政一 「容赦するな、総員攻撃開始!!!!」

ー[映像が乱れまくっております、次章までお待ち下さい]ー


ー第十五章 自分勝手な阿呆の末路ー


ー[映像復旧します]ー

政一 「…阿呆には御似合いな末路だな。」つ血塗れ打刀

浦風 「…こんでウチは自由や……自由なんや……」バタッ

江風 「浦風!?」

政一 「…気を失っただけか。」

八丈 「…大丈夫?」

政一 「俺は問題無い…浦風を医務室に。」

ガングート 「なら私が運ぼう。」

政一 「頼む。」

S中将 「…成程、君達が強いのは其の信頼関係有ってか。」

政一 「…皆には迷惑を掛け続けていますから、少しでも

安心して過ごして欲しいと思っています。ですから私は

皆の願いを出来る範囲で叶え、皆を影から支えています。」

S中将 「…ラバウルの提督を知っているか?」

政一 「えぇ、友軍ですが。」

S中将 「…彼は少将になったよ。本当に強い艦隊だ。」

政一 「…襲撃に耐えられない時点で弱い艦隊ですよ。」

S中将 「君も言うな。」

政一 「先ず自分が弱いので。」

S中将 「…私は彼の友軍だ。だから君とも手を組みたい。」

政一 「…貴方は裏を御持ちの様ですね。」

S中将 「…あっはっはっはっ!!!!君には負けるよ!!!!」

政一 「余計な事をする気なら貴方も彼岸行きですよ。」

S中将 「いや、何もする気は無い。君を試していたんだ。」

政一 「ほう?」

S中将 「仕方無い…負けたからには話そう。実はこの後、

此処に奇襲艦隊が来る。数は八十、到着まで後二時間だ。」

政一 「……」

S中将 「私は反対したのだがね…新元帥が押し退けた。」

政一 「要はもう直ぐ此処に元帥配下の暗殺者が来ると。」

S中将 「あぁ…気を付け給え。」

政一 「アンタに心配される程柔じゃねぇよ。」

S中将 「…そうか……では、失礼する。」

政一 「アンタこそ流れ弾にゃ注意しろよ。」

S中将 「…了解、助言感謝する。」


ー第十六章 有るわ有るわは無いのと同じ(経験論)ー


ー13:44ー

政一 「…電探に反応したか。もう近いな。」

つ政一式半自動準対物狙撃銃零三型

政一 「……有るわ有るわは無いのと同じ、何時の間にか

消えている…其れの分からぬ者には消えて貰おうか。」

ー14:10 屋上ー

バァン!!!!バァン!!!!

ズガァン!!!!ズガァン!!!!

政一 「……」

バァン!!!!バァン!!!!

青葉 「…一名無力化成功。」

ズガァン!!!!ズガァン!!!!

ー同時刻 海上ー

大鈴谷 「ちょ、何で倒せないの!?」

鈴谷 「さぁね…自分で考えたら?」

木曾 「私達は兎に角魚雷のピストン輸送だ、急げ!!!!」

北上 「あーもう面倒臭い!!!!」ガシャガシャ

大井 「はい、魚雷!!!!空の発射管頂戴!!!!」

長門 「屋上からの狙撃弾だけは気を付けろ!!!!」

ドドドン!!!!ズガァン!!!!

バババババン!!!!

バコーン!!!!バコーン!!!!

雲龍 「……次はあっち、頑張って。」

バウゥーン

ドゴガーン!!!!

白鷺 「糞多いな!!!!」ズバッ!!

大吹雪 「魚雷、当たって!!!!……あれ!?出ない!?」カチャン

吹雪 「有るわ有るわは無いのと同じです!!!!」バシュウッ

ドガーン!!!!

扶桑 「補給線を絶って正解ね。」ドドーン!!!!

[増援が来たっす!!!!数は約四十!!!!]

龍驤 「任せ!!!!艦載機発進!!!!」

赤城 「…一航戦の誇り!!!!」ドドン!!!!

加賀 「誇りを砲撃で使わないで下さい。」バシュウッ

ドガガーン!!!!

鳳翔 「御仕事ですよ、頑張って下さいね。」バシュウッ

龍飛 「増援を食い止めろ、少しでも減らせ。」バシュウッ

飛龍 「政一さんの教え、此処で発揮するんだから!!!!」

蒼龍 「政一さんの為にも、負けられない!!!!」バシュウッ

稲田 「潜水警戒!!!!爆雷を散撒いて下さい!!!!」

ドガーンドガーン!!!!

占守 「海防艦の出番っしゅよ!!!!」

択捉 「此処を落とすなんて、許さないから!!!!」

龍田 「死にたい船は下かしら?」

天龍 「居たぞ、散蒔け!!!!」

ドガーンドガーン!!!!

[増援を確認、深海二十海軍四十。]

日向 「次から次へと…厄介だな。」

陸奥 「良いから殺すわよ!!!!」

伊勢 「待って…弾薬足りるの!?」

長門 「…有るわ有るわは無いのと同じだが、まだ在庫は

残ってる!!!!今は気にせず敵に撃て!!!!」

龍驤 「最悪白兵戦が有るさかい!!!!取り敢えず撃ち!!!!」

時雨 「其処だよ!!!!」バシュウッ

ボカーン!!!!

夕立 「…消えろ。」ドドーン!!!!

山風 「……」ドドーン!!!!

海風 「敵は沈んで反省してて!!!!」バシュウッ

[全艦に緊急連絡!!!!敵増援総数三百八十!!!!]

球磨 「何時か限界が来るクマ!!!!」

五十鈴 「其れは敵も同じよ!!!!無茶な増援は身を削るわ!!!!」

阿武隈 「取り敢えず殺っちゃって下さーい!!!!」ドドン!!!!

白野 「えぇい、限が無いわ!!!!」ドドン!!!!

宵闇 「必ず終わりは来るわ!!!!今は撃って!!!!」ドドーン!!!!

夜闇 「……」ドドーン!!!!

常闇 「…面倒ね!!!!」ドドーン!!!!

[勝てば天国負ければ地獄だ!!!!決死で護れ!!!!]

早百合 「…お父さんの為にも!!!!」バシュウッ

摩耶 「気合い入れろ!!!!勝たなきゃ死ぬぞ!!!!」

金剛 「フフフ…死人の怖さ教えてやるわ……」ドドン!!!!

霧島 「速度、距離良し!!!!全門斉射!!!!」ドドドドーン!!!!

中枢 「負ける気がしないわね!!!!」ドドーン!!!!

[乱戦を生き抜け!!!!他人の心配する前に自分の心配しろ!!!!

誰かが死んでも可笑しくねぇぞ!!!!気合い入れろやァ!!!!]


ー第十七章 護る側は基本勝つー


ー22:48ー

利根 「…終わったか?」

筑摩 「…電探反応有りません。」

ゴーヤ 「海にも居ないでち!!!!」

暗闇 「やったわ…私達の勝ちよ!!!!」

ー22:50 屋上ー

青葉 「…勝ったみたいですね。」

政一 「……」

ガシャッ

青葉 「政一さん?」

政一 「…力が入らん……」ドサッ

青葉 「大丈夫ですかぁ!?」

ー23:10 医務室ー

明石 「過労ね。」

政一 「……」

有明 「大丈夫か?」

青葉 「もう…無理しないで下さい!!!!」

政一 「無理はしてないんだが…リミッターか?」

明石 「多分そうね…前よりも早目の段階でリミッターが

掛かる様に調整されたのかも……」

政一 「…面倒だな。」

ー三月十一日 08:00ー

政一 「…お前が看護係なのか?」

浦風 「そりゃそやろ、彼奴殺せたんはアンタの御蔭や。」

政一 「…そうかい。」

日向 「失礼する。」

政一 「日向…如何した?」

日向 「少し寂しくてな…」ギュッ

政一 「…お前が寂しがるとは……一体何が有った?」

日向 「…偶には良かろう……」

政一 「…分かった。」

浦風 「えらいお熱いやないの。」

政一 「まぁ、付き合いは長い方だな。」

浦風 「ほう…甘えんなら甘えられる時に甘えとき!!!!」ドン

日向 「なっ!?」グラッ

ドシャッ

政一 「……」

日向 「…///」

政一 「あー…浦風、外してくれ。」

浦風 「了解。」

パタン

政一 「…で、今は二人きりだが……甘えるのか?」

日向 「あぁ…甘えさせてくれ……」

ー同刻 天井裏ー

青葉 「……やっぱり普段甘えない人が甘えると破壊力が

すんごい事になりますね…あ、そうだ。弥生さんは前に

政一さんが甘えてたらしいですがどんな感じでした?」

弥生 「…別に……大した事、ない。」

青葉 「そう言わずに!!!!」

弥生 「…怒りますよ?」ギロッ

青葉 「ヒェッ!?」

弥生 「……行ってきます。」

青葉 「…へ?」

ー08:04ー

弥生 「…失礼します。」

日向 「なっ!?」

弥生 「…日向さんばっかり狡いです。」ギュッ

日向 「…まぁ良いか。」ギュッ

政一 「俺、過労で倒れたんだが…まぁ、良いか。」


ー第十八章 幸運艦と練習巡洋艦ー


ー10:00ー

政一 「…ウチの戦死者は無しか……上々だな。」

加賀 「…其れとは別に、四名編入です。」

政一 「…またか。」

加賀 「諦めて下さい。」

ー10:20ー

雪風 「…この人が……新しい…司令ですか?」

時津風 「…酷い事しないでぇ……」

香取 「…貴方は、信頼出来ますか?」

鹿島 「……」

政一 「…此処を引き継いでからの転出で被りは無いな……

さて、如何すべきか…艤装点検と整備は必須だしな……」

加賀 「…皆さん[アレ]持ちですので、其の点も。」

政一 「…面倒だな……面倒事は全部こっちか…」

雪風 「…雪風は邪魔ですか?」

政一 「……取り敢えず工廠行くか、此処で悩んでもな…」

ー10:50 工廠ー

明石 「……疲れました…」

政一 「寝て来い、手元狂ったら終わるぞ。」

明石 「はぁい…」ドサッ

政一 「…はぁ……倒れるなら寝ろっての…」グッ

ボスッ

政一 「…お前が居ないと工廠は死ぬんだからな。」ファサッ

明石 「…ぅ……」

政一 「…さて、点検すっから艤装出せ。」

ー16:40ー

政一 「……」E.眼鏡

雪風 「……」

政一 「取り敢えず現状維持でも問題ねぇな、御疲れさん。」

時津風 「良かったぁ……」

政一 「……」整理中

Prrr…

政一 「はい?」

[貴様の所に雪風と時津風が居るな?]

政一 「あぁ…二人なら転出しましたので居ませんよ。」

[嘘を吐くな、証拠は揃ってるんだ。]

政一 「証拠も何も転出しましたのでウチには居ません。」

[黙れ、居るのは分かってるんだ。]

政一 「執拗いです、無い袖は振れないんですよ。」ピッ

雪風 「……」ガタガタ

政一 「…安心しろ、奴にお前達を渡しはしない。」

時津風 「ほ、本当に?」

政一 「お前達を護る為なら何でもするさ。」

雪風 「…有難う司令……」

政一 「…さて、其処で顔を顰めてる練習巡洋艦二人。」

香取 「…何でしょうか?」

政一 「この調子ならお前達にも奴等の[御呼ばれ]が来るが

お前達は如何したい?希望が有れば聞いてやる。」

香取 「…まだ信用出来ません。」

政一 「そうかい…信用するかは君次第だ、時間を掛けて

じっくりと私が信用するに足る人物か見極めると良い。」

鹿島 「…何でそんなに優しく出来るの?」

政一 「…私は死人だ……死にたくとも死ねず生きたくとも

殺される…自由の無い彼岸の傀儡に過ぎない存在が私だ。

其の彼岸の操り主からお前達を護れと言われたのでな…

こうして此岸で動いているだけだ。」

鹿島 「…お姉ちゃん、信用してみようよ……」

香取 「彼奴みたいな屑かも知れないでしょ!?」

霞 「此奴が屑?はっ…此奴が屑とか有り得ないわ。」

政一 「霞、何か有ったか?」

霞 「主砲が壊れたの…新品交換になると思って来たのよ。」

政一 「…いや、砲身交換と修繕で行けるぞ。」

霞 「そう?じゃあ頼むわね。」

政一 「おう。」

香取 「……」

政一 「じっくり見極めなければ人の本質は分からんよ。」


ー第十九章 管理は大変だが誰かがやらねばならぬー


ー18:00ー

夕張 「…という感じで良いですかね?」

政一 「そうだな…ストックをもう少し細身にしてくれ。」

夕張 「軽量化ですね、了解です。」

ー18:22ー

長波 「…ドラム缶潰れたぜ……」

政一 「仕方の無い奴だ…何を如何すれば潰れる……」

長波 「波被っちまったぜ…」

政一 「あぁ、圧壊は仕方ねぇわ。」

長波 「だよな!?」

ポーラ 「お酒ぇー…」

政一 「断酒すら出来ねぇ役立たずは追い出すぞ?」

ポーラ 「うっ…我慢する……」

ザラ 「本当に御免なさい…」

政一 「まだ三割しか返してねぇのに酒が飲めると思うな。」

大鯨 「…あの、仕事って有りますか?」

政一 「取り敢えず掃除洗濯の手伝いしてくれ。」

大鯨 「はぁ…」

中間棲姫 「ねぇ、高脚蟹捕まえたんだけど…」

政一 「海に帰しなさい。」

中間棲姫 「…そうよね、分かったわ。」

ー18:50ー

赤城 「…詰まり此処でこう動く方が効率が良いと……」

政一 「ほんの僅かだが、其の僅かな差が生死を分ける。」

赤城 「…分かりました、精進します。」

ー19:10ー

明石 「…あれ?」

政一 「起きたか阿呆。」

明石 「私、確か…あれ?」

政一 「倒れて如何すんだよ…寝て来い。」

明石 「…御免なさい……」

ー19:22ー

如月 「…如何かしら?」

政一 「…こりゃ新品交換だな。流石にガタが来てる。」

如月 「分かったわ、御願いするわね。」

政一 「おう…」

ー19:50ー

望月 「あー…どぉ?」

政一 「砲身交換だな、やっとくよ。」

望月 「ん、有難う…」

ー20:59ー

政一 「もうこんな時間か…そろそろ寝たいな……」

早霜 「主砲、御願いします。」

政一 「…まぁ、寝られないんだが……」

ー22:50ー

政一 「…長波、ドラム缶圧壊取替…如月、主砲取替……

望月、主砲砲身交換……早霜、主砲取替……」カタカタ

香取 「…記録ですか?」

政一 「誰かが管理しないと在庫なんて割出せない。」

香取 「…成程。」

政一 「まぁ、裏方の仕事は地味だからねぇ…」カタカタッ


ー第二十章 追い出される提督、拾う退役軍人。ー


ー三月十二日 佐世保 04:00ー

S中将 「…故に君は不要だ、出て行き給え。」

?? 「…分かり、ました……」

ー07:00 海上ー

?? 「此処は…四国の近くね……」

チャポッ

?? 「…私、死ぬのかしら……」

ー11:48 海岸ー

政一 「漂着者…提督か……運ぶか。」

ー12:00 工廠ー

政一 「……」ジャキッガシャッ…ガシャガシャ……カチン

?? 「…此処は……」

政一 「大阪湾から約百粁の拠点だ…アンタは?」

??→和音 「…白石和音……階級、中尉……」

政一 「…何処から来た?」カシャッ…ジャコッ……

和音 「…私は、佐世保からS中将に追い出されて……」

政一 「S中将?」

和音 「はい…あの方は佐世保で一番の権力を御持ちです。」

政一 「…となればあの襲撃も奴が主犯か?面倒だ…」

和音 「あの、私は…」

政一 「…執務室、行こうか。」

ー執務室 12:37ー

真衣 「書類上がりましたよ。」

早紀 「有難うっす…」カキカキメモメモ

及川 「むぅ…多いでありますな?」

あきつ丸 「これが此処では普通であります。」

政一 「邪魔するぞ。」

白鷺 「邪魔すんなら帰れ!!」

政一 「ほーいって何でや!!用あるから邪魔すんねん!!」

白鷺 「で、何か用か?」

政一 「新しい流され者だ。」

和音 「ど、どうも…」

早紀 「どうもっす、大将の諫田早紀っすよ。」

真衣 「上野真衣です。階級は中将ですね。」

白鷺 「其処に居る政一の裏、白鷺だ。」

及川 「陸軍一等兵、及川雅之であります。」

和音 「えっと、白石和音です…中尉、です……」

政一 「佐世保からの流され者だ、仲良くしてくれ。」

早紀 「追放したのは誰っすか?」

政一 「…お前達もよく知っている人物だ。」

白鷺 「はぁ?んな奴居たかぁ?」

政一 「S中将、覚えてんだろ?」

白鷺 「…彼奴か……打っ殺す!!!!」

早紀 「殺る準備進めるっすよ中将。」

真衣 「了解、直ぐに資料纏めます。」

政一 「…武器の点検整備は任せろ。」

和音 「…有難う……」


ー第二十一章 Search and Destroy!!!!ー


ー15:00ー

政一 「……敵艦隊探知、距離四粁。」

和音 「……」

政一 「…深海棲艦と海軍の混合艦隊だな。」

真衣 「……重巡棲姫が旗艦ですね…」

政一 「…さて、迎撃しますか。」

和音 「政一さん…」

政一 「ん?」

和音 「…彼奴を、殺して下さい。」

政一 「……あぁ、任せろ。」

ー海上 16:40ー

長門 「このっ!!!!」ドドン!!!!

政一 「…面倒だ。」バァン!!!!

重巡棲姫 「フフフ…オマエタチニジゴクヲミセテヤル!!」

バシャッ

吹雪(深) 「シレイカン…」ジャキッ

天龍(深) 「フフフ…コワイカ?」ジャキッ

政一 「……」

重巡棲姫 「フフフ、イクラデモシタイハアル…イクラデモ

コイツラハリョウサンデキル!!ドウゾクハコロセマイ!!」

政一 「…何も分かってないな。」

重巡棲姫 「ハァ?」

政一 「我々の考える事は一つ。」ギロッ

重巡棲姫 「ナンダト?」

政一 「SEARCH!!!!」ズバッ

吹雪(深) 「ギャアッ!?」バシャン!!!!

政一 「AND!!!!!!」バァン!!!!

天龍(深) 「グアッ!?」バシャッ!!!!

政一 「DESTROY!!!!!!!!」ジャキッ!!!!

ダッ!!!!

重巡棲姫 「コッチニクル!?」ガシャッ

政一 「甘いわァ!!!!」ドドドーン!!!!

重巡棲姫 「ヴェアァァァアァアァア!!!!」バゴォーン!!!!

政一 「……死ね、音響兵器。」

バァン!!!!

長門 「…政一は本当に容赦が無いな。」

加賀 「…よく見て、殺してないわ。」

長門 「ん?」

政一 「…お前は俺に勝てない、分かったか?」つ空砲

重巡棲姫 「ハ、ハイ…」

政一 「…着いて来い、真面に戦える様にしてやる。」

重巡棲姫 「ア…ハイ!!」

政一 「はぁ…手間取らせんなっての……」

長門 「政一、其奴は…如何するんだ?」

政一 「ウチで戦力になって貰う。」

長門 「そ、そうか…」

政一 「……其れで、だ…お前は何時まで其処で高見の見物

してる気なんだ?S中将…いや、二度の襲撃の首謀者!!」

S中将 「…流石だな政一君、私が首謀者だと気付くとは。」

政一 「…何奴も此奴も腐ってやがる……」

S中将 「さて…君には死んで貰おうか!!!!」ジャキッ

長門 「政一!!!!」

政一 「…撃てよ。」

加賀 「……は?」

政一 「俺を撃て。俺を殺せ。そうすればお前は死ぬ。」

長門 「ななな何を言うんだ政一!!!!」

加賀 「冗談にしては笑えません!!!!」

政一 「そう、冗談にしては笑えない…だが、俺は本気だ。」

加賀 「なっ…」

政一 「俺を殺せば周りが殺す。殺さないのなら俺が殺す。

二つに一つ、さぁ好きな方を選べ。結末は同じだがな。」

S中将 「このっ…」

政一 「…撃たないのか?」

S中将 「黙れ…黙れ黙れ!!!!貴様に指図されとうないわ!!!!」

政一 「早くしろよ、俺達は気が短いんだ。」

S中将 「黙れ国家反逆者共!!!!」バァン!!!!

政一 「…お前を殺すのは俺の妻だ…覚悟しろ……」フラッ

バシャッ

長門 「政一!!!!」

加賀 「全艦攻撃ヲ開始!!!!決シテ生カシテ逃ガスナ!!!!」

ドドーン!!!!バココォン!!!!ボカカーン!!!!

長門 「政一!!!!確りしろ政一!!!!」

政一 「…大丈夫だ…一発、受けただけだ……」

長門 「死ぬな!!!!今医務室に運ぶ!!!!」

政一 「…俺は死なねぇよ……大袈裟だな……」

長門 「そう言って前は死んだだろう!?」

政一 「…本当に、大袈裟…だな……」ガクッ

長門 「政一!?政一!!!!死ぬな!!!!」

ー医務室 19:44ー

明石 「…事態は深刻ね……致命傷になりかねないわ

。」

長門 「政一…」

明石 「銃弾は摘出したけれど…前よりも明らかに耐性が

落ちてる……まさか、人間の体に戻りつつある?」

長門 「明石、政一は助かるのか!?」

明石 「今はまだ何とも…死なない事を祈るしか……」

長門 「…政一……」

明石 「…死なないで下さい提督…貴方が居ないと此処は…

この拠点は、終わってしまうんですから……」


ー第二十二章 政一の変化ー


ー20:44ー

明石 「……」

死神 「失礼しますね。」

明石 「し、死神さん!?」

死神 「ありゃあ…一撃綺麗に貰っちゃってますねぇ……」

明石 「連れて行く気ですか!?」

死神 「逆です、此処に居て貰う為に来たんですよ。」

明石 「え?」

死神 「政一さんは過労には強くなりましたが、其の代償に

銃撃や斬撃等の肉体的な損傷には弱くなったんです。」

明石 「そんな…」

死神 「ですから瀕死の傷を負った時は私が来て治す様に

上から言われてしまって…彼岸や天界だと政一さんはもう

厄介者扱いが浸透してしまっているんですよ。」

明石 「厄介者…ですか?」

死神 「えぇ…皆後を追おうとするでしょう?彼岸は船が

足りませんし天界は天照さんが大暴れしますし…」

明石 「あぁ、天照大御神は政一さんの姉でしたね…」

死神 「という訳で後輩の私が蘇生係に任命されました…」

明石 「…御疲れ様です……」

死神 「じゃ、早速やっちゃいますね。」

明石 「御願いします。」

死神 [彼岸より此岸へ戻りし皆の先導者よ、目覚め給え。]

政一 「……んぁ?」

明石 「政一さん!!」ギュッ

政一 「いでででで!!!!」

明石 「あ、済みません!!」

政一 「痛ぇな…ん?何で後輩のお前が……」

死神 「…貴方の蘇生係です。序に此処に留まれと。」

政一 「…要は過労耐性と被弾耐性を取り替えたと?」

死神 「御理解が早くて助かります…」

政一 「…寝るわ。」

死神 「ちょっと挨拶回り行ってきます。」

明石 「は、はぁ…」

政一 「…あぁ痛え……」

明石 (やっちゃった…)


ー第二十三章 勝利後の平穏ー


ー三月十三日 06:00ー

政一 「…漸く治ったか……」完治(仮)

死神 「完全回復した訳じゃ有りませんよ?」

政一 「これだけ治れば何とかなる。」

長門 「政一!!!!」バァン

政一 「煩いな…静かにしてくれ、まだ六時だぞ……」

長門 「治ったのか…良かったぁ……」へなぁ

政一 「確りしろよ…」

重巡棲姫 「…アノ……」

政一 「ん、如何した?」

重巡棲姫 「ワタシココニイテイイノ?」

政一 「来たからには逃がさねぇぞ。」

重巡棲姫 「…マジデ?」

政一 「お前には案内役を付けてやるから見て来い。」

中間棲姫 「あ、アンタ来たのね。こっちよ。」ヒョコッ

重巡棲姫 「ア、ハイ…」

政一 「…さて、彼奴に報告するか。」

ー談話室 07:00ー

和音 「本当ですか!?」

政一 「あぁ…奴は死んだ、もう君は自由だ。」

和音 「嬉しい…有難う御座います!!」

政一 「留まるも良し、帰るも良し…如何する?」

和音 「私、此処で働きます!!!!御恩返しさせて下さい!!!!」

政一 「…分かった、執務室に行って伝えなさい。」

和音 「はい!!!!行って来ますね!!!!」タッ

政一 「…良い子だ。」

ー08:00ー

長波 「……」

政一 「君達は帰るかい?もう十分働いてくれたが…」

長波 「あー…其の、だな……何て言うか…」

ポーラ 「私達、此処の暮らしが楽しくてぇ…」

ザラ 「皆帰りたくないって意見が合致しちゃって…」

大鯨 「良ければこれからも此処で働かせて下さい!!」

政一 「…そうか……執務室に行きなさい。」

ザラ 「分かったわ…行くわよ!!!!」タッ

ポーラ 「ポーラ、行っきま〜す!!!!」タッ

長波 「おい!?し、失礼するんだぜ!!」ダッ

大鯨 「ま、待って下さーい!!!!」ダッ

政一 「…遽しい奴等だ。」

ー談話室 10:00ー

政一 「ふぅ…」

雪風 「司令…」

政一 「ん?」

雪風 「雪風は如何なるんですか?」

政一 「…練習巡洋艦の彼奴等に聞かねぇとな……」

香取 「……」

鹿島 「…あの……私は貴方の事を信用します、けど…」

香取 「…貴方の事は暫く見ていました。仲間の為ならば

自己犠牲も厭わない其の姿勢、迚提督には向きませんね…

ですが、そんな貴方だからこそ皆が慕うのですね……」

政一 「…で、結局如何判断したんだ?」

香取 「…私達練習巡洋艦姉妹…そして雪風と時津風を……

どうか、宜しく御願い致します。」

政一 「…分かった、責任は取る。」

雪風 「じゃあ、司令…雪風は此処に居て良いの?」

政一 「あぁ、勿論。」

雪風 「良かった…時津風、司令が護ってくれるって!!!!」

時津風 「本当?」ニュッ

雪風 「本当だよ!!!!司令、そうだよね!?」

政一 「あぁ…約束だ。」

時津風「…司令……司令!!!!」ギュッ

政一 「…もう大丈夫だ。」

香取 「……」

政一 「何か言いたい様だな?」

香取 「いえ…時津風が誰かに抱き着くのは初めてなので…」

政一 「…そうか……」


ー第二十四章 海軍の変わり者ー


ー13:00ー

政一 「……」

雪風 「…司令、大好き……」ギュッ

政一 「…さて、昼も回ってかなり暇になったが……」

不知火 「大変です、ネ級が外に!!」

政一 「…矢張り来るか。」

ー13:11 海岸ー

?? 「此処かぁ…諫田君の居る場所ってのは……」

?? 「良い島だね…気に入ったよ。」

憲兵 「…失礼します、大将。」

?? 「うん、御苦労様。」

ザザァ…

?? 「さて、諫田君を探さないとね。」

ー13:22ー

政一 「…居るな……男が一人、海の関係者だな。」

雪風 「司令、もしかして…」

政一 「お前を手放したりはしない。」

雪風 「…司令、有難う……」

政一 「…居るんだろう、出て来い。」

?? 「……いやぁ、諫田君は凄いなぁ…噂通りの人だ。」

政一 「白軍服…海軍提督がこの島に何の用だ?」

?? 「そう怒らないでよ、僕は敵じゃないからさ。」

政一 「……深海棲艦が近くに居る、離れてくれ。」

?? 「へぇ、やっぱり分かるんだぁ…」

政一 「隠れねぇと殺されかねんぞ。」

?? 「そうだね、ちょっと失礼。」

政一 「…ネ級か……あまりウチには居ないな。」

雪風 「…来ました!!」

ネ級改 「……うぁ…提督だぁ……」ビクビク

ネ級 「お姉ちゃん、下がってて。」

政一 「…話すのが上手いな……温和派か?」

ネ級 「うん…ラバウルに居たんだ……」

政一 「ラバウル…少将の所か……一体何故此処に?」

ネ級改 「ひっ…来るっ……彼奴等が来るぅ!!」

ネ級 「落ち着いて!!」

政一 「……三粁まで近寄られてる、取り敢えず中に!!」

ネ級 「そうします、お姉ちゃん行くよ!!」

ネ級改 「虐めないで…撃たないで……殺さないで…」

政一 「アンタ、着いて来い!!」

?? 「人使いが荒いなぁ…」タッ

ー医務室 13:57ー

ネ級 「…ラバウルの少将とは仲が良く、鎮守府の皆さんと

遊んだりする位には友好関係を築いていました。」

政一 「そんな貴女達が何故私の元に…」

ネ級 「…在籍不明の艦隊に、襲われたんです。」

政一 「在籍、不明?」

ネ級 「ラバウルの少将さんですら知らない艦隊でした。」

政一 「元大本営の少将が知らない艦隊…幽霊艦隊か!?」

ネ級 「其れは一体…」

政一 「噂話だが…大本営には裏切り者や温和派の始末を

担う、籍の無い艦娘が幾らか居ると聞いた…其の中には

大和型や大鳳といった強力な艦娘も居ると…」

ネ級 「…そんな艦隊が居るなんて……」

政一 「俺も信じられないが…少将の知らない艦隊ならば

恐らくこの幽霊艦隊だろうな……其れであの怯え様か。」

ネ級 「はい…ラバウルに居ては危険だと少将から言われ、

比較的安全な場所として此処を紹介されました。」

政一 「…分かった、匿おう。」

ネ級 「有難う御座います…」

政一 「此処なら多少は安全だ、此処に居てくれ。」

ネ級 「済みません…」

ネ級改 「…貴方は?」

政一 「諫田政一、唯の退役軍人です。」

ネ級改 「…政一さん、御願い……助けて……」

政一 「…大丈夫ですよ。」

ー応接室 14:22ー

政一 「貴方は?」

?? 「おっと、自己紹介がまだだったな。」

政一 「私の事は既に御存知の様ですが…」

?? 「まぁ、そうだね…では自己紹介を。」

??→峯川 「私は峯川和幸、大本営所属の海軍大将だ。」

政一 「成程…………大本営の大将!!??」

峯川 「あぁ。諫田君の話は聞いているよ。」

政一 「ななな何で大本営の大将が此処に!?」

峯川 「諫田君は海軍の悪者を成敗してくれているからね…

どんな人物なのか一目見たくてね。」

政一 「はぁ…」

峯川 「…君なら、私の願いも叶えてくれるだろうからね。」

政一 「願い?」

峯川 「…海軍中将、Tを殺したい。」

政一 「…T中将ですか……情報なら有ります。」

峯川 「艦娘を殺し、私利私欲に走っているんだろう?」

政一 「なっ…よく御存知で……」

峯川 「当たり前だ…彼奴は…あの屑は……」

[私の愛する妻を殺し、艦娘にまで手を掛けたのだから!!!!]

政一 「…貴方が、あの事件の被害者ですか……」

峯川 [頼む、この復讐に手を貸してくれ!!]

政一 「…御断りします。」

峯川 「なっ…」

政一 「復讐が産むは復讐のみ…何も解決しません。」

峯川 「なら、妻の無念は…艦娘の皆の無念は如何なる!?」

政一 「落ち着いて下さい、私は[復讐の手伝いはしない]と

言ったのであって[彼奴は殺さない]とは言っていません。」

峯川 「…なら、如何するんだ?」

政一 「彼奴は私と皆で仕留めますので貴方は此処に。」

峯川 「然し…皆の無念は如何晴らせば……」

政一 「…私には彼岸との連絡回線が有ります。其方から

彼岸の皆さんと御話しては如何でしょうか?」

峯川 「…話せるのか?妻と?」

政一 「えぇ…もし奥様が願っているのでしたら此方へ再び

来る事も可能です。それなりの代償は必要ですがね…」

峯川 「…君は、一体何者なんだい?」

政一 「私は退役軍人…そして彼岸の傀儡です。」

峯川 「…諫田君、彼奴を殺してくれ……頼む。」

政一 「御任せ下さい、私が必ず彼岸に送ります。」

峯川 「…もし良ければ此処で働かせて欲しい。」

政一 「勿論です。深海棲艦も居ますので御気を付けて。」

峯川 「分かった。」

政一 「…では、[幽霊艦隊]の処理に行って参ります。」

峯川 「幽霊艦隊!?」

政一 「御存知で?」

峯川 「幽霊艦隊は解隊されたと元帥から聞いたが…」

政一 「仮に其れが嘘だとしたら?」

峯川 「…まさか、私を仕留めに?」

政一 「可能性は有ります。ネ級達を仕留める為とも。」

峯川 「…気を付けるんだよ。彼女達は異様に強い。」

政一 「分かってます、では。」


ー第二十五章 傷付き倒れ流れる先は死人の島ー


ー15:00ー

政一 「……」

幽霊大和 「ネ級を渡して下さい。」

幽霊武蔵 「この島に来た事は分かっている。」

政一 「……」

幽霊吹雪 「無言は肯定です。」

政一 「…………なぁ…ネ級って、誰だ?」

幽霊大和 「…は?」

政一 「いや、だからネ級って誰?」

幽霊武蔵 「巫山戯るな!!」

政一 「巫山戯てねぇよ…敵は薙ぎ払いで一掃してるから

敵艦種とか敵個体名とか無視してて分かんねぇんだよ。」

幽霊武蔵 「何、だと…」

政一 「そろそろ帰って貰って良いかな?暇じゃないんだ。」

幽霊大鳳 「…こんな人来ませんでした?」つ写真

政一 「…あぁ、此奴なら来たな。追い返したけど。」

幽霊大和 「追い返した?」

政一 「万年食糧難のこの島に匿う余裕なんて無い。」

幽霊大鳳 「…どの方向に逃げましたか?」

政一 「分からんね、断った途端に潜航したんだから。」

幽霊大和 「…分かりました、有難う御座います。」

ーー

政一 「…行ったな。」

ー15:28ー

ネ級 「有難う御座います…」

政一 「君達は海に出ない方が良い…事務員としてウチで

雇うよ。衣食住は保証…いや、食は保証出来ないが。」

ネ級 「有難う御座います、精一杯働きますね。」

政一 「あぁ、宜しく…ん?」

ネ級 「…何か有りましたか?」

政一 「…帰って来たか。」

ネ級 「え?」

レ級 「た、大変だ!!大破艦が流れて来たんだ!!」

政一 「見せろ…此奴は……ジャン・バールか。」

ネ級 「ジャン・バール?」

政一 「最近発見されたばかりだ…何故大破状態で……」

レ級 「兎に角治療を!!」

政一 「落ち着け、慌てるな。急いては事を仕損じる。」

レ級 「そうか、下手に動かすと悪化するな…」

政一 「…脈拍正常…呼吸正常……外傷も無しか。」

ネ級 「運ぶ?」

政一 「そうだな…レ級、担架。」

レ級 「わ、分かった!!」

ネ級 「…この人知ってる。」

政一 「へ?」

ネ級 「この人、私を庇ってくれた人。」

政一 「…其れで大破したのか……」

レ級 「担架!!」

政一 「運ぶぞ、俺は脚を持つからお前は胴を持ってくれ…

載せる時が一番気を使うんだ……行くぞ、せーの!!」グッ

ポスッ

政一 「そっち二人で持ってくれ、行くぞ!!」

ー16:49 医務室ー

バール 「…ん……此処は?」

政一 「起きたかバール。」

バール 「…貴方は……誰?」

政一 「諫田政一、この島を管理する退役軍人だ。」

バール 「……」

政一 「君は一体何が有って大破した?」

バール 「温和派の深海棲艦を庇った。後悔はしてない。」

政一 「…もしかして、ネ級か?」

バール 「…なぜ分かる?」

政一 「ウチで保護してる。」

バール 「…そうか……生きていたのか……良かった……」

政一 「…で、如何する?」

バール 「…彼女に、会わせてくれ。」

政一 「分かった、待っててくれ。」

ー17:00ー

ネ級改 「あっ…」

バール 「二人共生きていたか…」

ネ級 「えぇ…あの時は有難う御座いました。」

政一 「…バール、お前は如何するんだ?」

バール 「…どうせ此処以外では働けないだろう?」

政一 「望むなら移籍の面倒位は見てやる。」

バール 「…いや、気持ちは有難いが此処で働くよ。」

政一 「そうか…分かった、今はゆっくりしてくれ。」

ー17:55 政一自室ー

ネ級改 「……」

政一 「…梅酒……二十年物で良いかな?」

ネ級改 「う、うん…」

政一 「…割るかい?」

ネ級改 「あ、其の…ロックで……」

政一 「分かった……はい。」つ梅酒

ネ級改 「あ、有難う…」

政一 「……」

ネ級改 「政一さんは、虐めないよね?」

政一 「虐めは嫌いだ。」

ネ級改 「……」

政一 「今は何も気にせず酒を楽しむと良い。」

ネ級改 「…うん、そうする。」

ー19:40ー

ネ級改 「……」zzz

政一 「如何してこうなった…何故潰れるまで飲む……」


ー第二十六章 軍人と酒ー


ー20:00ー

政一 「……」グイッ

和音 「……政一さん…あの、私……」

政一 「ん?」

和音 「…私、御役に立てるのでしょうか?」

政一 「……自信の無い者に大役は務まらんよ…」

和音 「……」

政一 「先ずは自信を持つ事だな。」

和音 「…分かりました、有難う御座います……」

政一 「……」

和音 「…美味しいですね、この御酒。」

政一 「長く仕舞っていたからな。」

和音 「…美味しい……」

ー21:49ー

和音 「……」zzz

ネ級改 「……」zzz

峯川 「…人気なんだねぇ。」

政一 「軍人の貯めた毒を抜くのも私の仕事なので。」

峯川 「ふぅん…」

政一 「…飲みます?」

峯川 「私は梅酒が苦手でねぇ…他は無いのかな?」

政一 「其れは漬かりが甘い梅酒では?」

峯川 「つ、漬かりが甘い梅酒なんて有るのかい!?」

政一 「梅酒は一年物や三年物が良く市場に回りますが…

其の程度の梅酒では梅の美味しさを引き出せていません。

一度本物を飲んでみてはどうでしょう…二十年物を。」

峯川 「二十年物だって!?」

政一 「梅が砕けてからが美味しいんですよ…」つ梅酒

峯川 「これは…色が凄いねぇ……」

政一 「梅肉が砕け崩れて酒に溶け込んでいるからこその

この色なんですよ。」

峯川 「……こんなに美味しい梅酒は初めてだ…」

政一 「色んな梅酒を買いましたが、結局十年は漬けないと

美味しくは無いんですよね…後蜂蜜を使ってます。」

峯川 「蜂蜜…成程ねぇ。」

ー23:00ー

峯川 「…もう無理だぁ…飲み過ぎたぁ……」

政一 「寝るなら帰って寝て下さいね。」

峯川 「うぅ…冷たいなぁ諌田君はぁ…」

政一 「…弱過ぎですよ、高々二杯で潰れるなんて……」

峯川 「うぅ…諫田君が虐めるよぉ……」

政一 「虐めてません、寝るなら帰って下さい。」

峯川 「うぅ…帰りたくないよぉ……」zzz

政一 「…寝やがったよ……」

ー三月十四日 07:00ー

政一 「……」

早紀 「何と言うか…散々っすね。」

政一 「そうとしか言えねぇよな…占領されてんだから。」

ネ級改 「……ぉはよぅござぃますぅ……」ウトウト

真衣 「…御早う御座います……」ウトウト

及川 「お、御早う御座います政一殿!!」ビシッ

政一 「…まだ寝てる奴も居るしな。」

峯川 「……」zzz

シャル 「……」zzz

白鷺 「……」zzz

政一 「…酒って何なんだろうな。」

早紀 「分かんないっす。」

ー執務室 09:00ー

シャル 「お、御早う御座います!!」

白鷺 「…悪い、寝過ごした。」

政一 「御早う、随分と気持ち良さそうに寝てたな。」

シャル 「御免なさい!!」

白鷺 「……次は気を付ける。」

政一 「ほら、仕事するぞ。で、峯川はまだ起きないと…」

峯川 「済まない、今起きた!!」

政一 「着替えてから来いこの馬鹿!!」

峯川 「す、済まない!!」ダッ

政一 「…今日は嫌な事が起きそうだな……」


ー第二十七章 メスガキも政一には敵わないー


ー工廠 11:00ー

政一 「…此奴が建造艦か?」

明石 「はい、そうなんですけど…」

グレカーレ 「貴方が提督ですか?グレカーレです。」

明石 「…何故この子なんでしょう?」

政一 「此奴の建造報告は大本営にも上がってないぞ…」

グレカーレ 「宜しく御願い致します。」

明石 「しかもグレカーレはメスガキ属性持ちですよ?」

政一 「…小耳には挟んでいたが……」

グレカーレ 「あの、何をすれば良いのでしょうか…」

明石 「やっぱり可笑しいです!!清楚過ぎます!!」

政一 「清楚で良いだろ、メスガキよりは。」

グレカーレ 「……」

政一 「グレカーレ、執務室に。其処に提督は居るから。」

グレカーレ 「貴方は提督では無いのですか?」

政一 「退役軍人だからね…一応上司ではあるよ。」

グレカーレ 「分かりました、行って来ます。」

明石 「…えぇ……」

政一 「…ん?待てよ…仮に人格が入れ替わっていたら…」

明石 「へ?」

?? 「ざぁこ♡」

明石 「へぁっ!?」

??→八幡丸 「よわよわクソ雑魚提督さん♡八幡丸よ♡」

明石 「な、何言ってんのこの子!?」

政一 「……」

八幡丸 「クソ雑魚だから何も言えないのね♡」

政一 「……雑魚は手前だボケ、ギタギタにしてやるわ…」

八幡丸 「出来もしないのによく言えるね♡ざぁこ♡」

政一 「良しお前の考えは分かった表出ろ殺ってやる。」

八幡丸 「いーよ、よわよわクソ雑魚だって教えてあげる♡」

ー16:00ー

政一 [……デ、返事ハ?]

八幡丸 「御免なさいもうしません許して下さい…」

初春 「…政一は何をしたのじゃ?」

明石 「メスガキ化した八幡丸さんをボコボコに…」

初春 「如何やってボコボコに?」

明石 「八幡丸さんの艦載機を刀で斬り捨ててました…」

初春 「なっ…」

明石 「而も砲撃のカウンター付きで…其れはもう……」

初春 「…喧嘩を売る相手を間違えた様じゃな。」

明石 「剰えメスガキ化が治るまで殴ってました…」

初春 「はぁ!?」

ー回想ー

政一 [手前ガ!!]

バキッ!!

政一 [正気二ナルマデ!!!!]

ボカッ!!

政一 「殴ルノヲ辞メナイ!!!!!!!!」

バコッドガッボゴッベキッ!!

ー回想終了ー

初春 「…散々殴られたが故のあの怯え様か。」

明石 「荒療治って怖いですね……」

政一 [サッサト執務室行ッテ来イ!!]

八幡丸 「はい!!」ダッ

明石 「…怖いです……」

初春 「怒らせぬ様に気を付けねばな……」


ー第二十八章 政一と浅葱ー


ー17:00 政一自室ー

政一 「…この頃如何だ?」

浅葱 「一切の不自由無く、暢気に過ごしております。」

政一 「そうか…皆を護る軍人として、これからも頼む。」

浅葱 「えぇ、御任せ下さい。今も昔もこれからも、私は

貴方と皆様の為に働かせて頂きます。」

政一 「…頼りになるな。」

浅葱 「貴方程では有りませんよ。」

政一 「ほう、言うな。」

浅葱 「貴方を近くで見ていたからでしょうね…」

政一 「そうか…」

浅葱 「…八幡丸は如何ですか?」

政一 「あの調子では運用は厳しいだろう。」

浅葱 「となれば雲鷹への改造でしょうか?」

政一 「今の所考えてはいない。」

浅葱 「…訓練すら儘ならないと?」

政一 [アノクソ過ギル性格デハ同調ハ取レンヨ…]

浅葱 「…成程。」

ー18:00 談話室ー

浅葱 「……という有様で…」

初春 「成程、大本営は未だ改善せぬ儘か…」

浅葱 「えぇ…元帥は愚か中将に会う事も終ぞ叶わず…」

初春 「…予想以上に焦臭いのぅ、大本営は…」

浅葱 「えぇ…艦娘も殆ど居らず人の気配も無し……」

初春 「廃墟も同然じゃな…」

政一 「…ゴーヤが帰って来たぞ。」

初春 「報告は何と?」

ゴーヤ 「三日粘ったけど誰にも会わなかったでち。」

初春 「…落とすには好機か?」

政一 「いや、辞めておけ。」

ゴーヤ 「何ででち?」

浅葱 「恐らくは罠かと。」

政一 「元帥や大将が居る大本営がスカスカなら恐らくは

地下室か何かに隠れているのだろうな。此方から動けば

間違い無く奇襲を仕掛けられる…少なからず此方に犠牲が

出る、故に得策では無い……此方は動かぬが吉だ。」

初春 「そうか…ならば仕方が無いの。」

ゴーヤ 「そうだ、御褒美欲しいでち。」

政一 「…今晩、相手してやるから。」

ゴーヤ 「いひひっ楽しみにしてるでち。」

政一 「……さて、飯食うか。」

初春 「うむ、行こうぞ。」


ー第二十九章 人は変わる。性格も変わる。ー


ー工廠 22:48ー

八幡丸→雲鷹 「…有難う。」

明石 「まさか一人で深海棲艦を倒しに行くとは…」

雲鷹 「…皆さんに迷惑を掛けたくはないから。」

雲龍 「…如何したの?」

明石 「雲龍さん、此方の方は雲鷹さんです。」

雲鷹 「初めまして。」

雲龍 「…あぁ、メスガキ騒動の人?」

雲鷹 「うぅ…其の時は御迷惑を…」

雲龍 「気にしてないわ、大丈夫。」

明石 「政一さんは?」

雲龍 「…もう夜戦に入ってるわ。凄く激しいの…」

明石 「そんなにですか!?」

雲龍 「政一が生きて帰ってくるか心配…」

明石 「ちょっと見て来ます!!」ダッ

雲龍 「あら…明石も気が有るのね。」

雲鷹 「あの、夜戦って…」

雲龍 「えぇ、昼でも出来る例の[夜戦]よ。」

雲鷹 「うわぁ…」

ー23:30 政一自室前ー

明石 「ちょっと開けて覗こう…」キィ…

[もう、もう無理でち!!これ以上は壊れるでち!!]

「嘘を吐くな、身体はまだやれると言ってるぞ。」

[そんなにやったらゴーヤ壊れちゃうでち!!]

「求めて来たのはゴーヤだろう。」

[こんなに長期戦になるとは思ってなくて…]

「腹を括れ、次弾装填は終わってるんだ。」

[待って!!待って!!!!壊れるから!!ゴーヤ壊れちゃうから!!]

「壊しに掛かってるんだ、当然だろう。」

[助けて!!誰か!!]

「気持ち良さそうにしておいて[助けて]は無いだろう?」

[こ、降参!!降参でち!!]

「降参は受け付けない!!」

[あぁああああ!!!!]

パタン

明石 「…ヤバい奴だ……政一が本気になってる…」

青葉 「あの調子だと妊娠しますね。」

響 「…羨ましいね、自分の子供を産めるなんて。」

明石 「どうしましょう…」

響 「響、乱入するよ!!」ガチャッ

青葉 「ちょっと、抜け駆けは無しです!!」バタン

明石 「…帰ろう。」

ー03:44 海岸ー

政一 「……」

レ級 「考え事か? 」

政一 「いや、休憩さ…」

レ級 「…この臭い、やったろ?」

政一 「あぁ…だから休憩なんだよ。」

レ級 「…モテモテな奴はやっぱ違うな。」

政一 「高性能が其れを言うか…」

レ級 「アンタの前じゃ全員低性能だよ。」

政一 「…随分言う様になったじゃないか。」

レ級 「アンタと居りゃ誰でもこうなる。」

政一 「…寝るよ、お休み。」

レ級 「おう、お休み。」


ー第三十章 政一バールにグレカーレー


ー三月十五日 談話室 07:00ー

政一 「……」zzz

あきつ丸 「政一殿が寝ているであります…」

暗闇 「其処に居る潜水艦を見れば分かるわよ…」

ゴーヤ 「こ、腰が…腰が死んだでち……」仰向け

はっちゃん 「……私が代わりに出撃します。」

暗闇 「お願いね…」

グレカーレ 「……」

暗闇 「あら、グレカーレじゃない…何時来たの?」

グレカーレ 「さっき…政一さんは?」

暗闇 「寝てるわ…」

ー10:00ー

政一 「……ん?」

グレカーレ 「御早う。」

政一 「御早う…」

グレカーレ 「訓練、手伝って。」

政一 「おう。」

ー11:49 訓練所ー

バァン!!バァン!!

政一 「…昼休憩挟むか。」

グレカーレ 「うん。」ジャキッ

カランカラン…

バール 「お昼持って来たわよ。」

政一 「悪いな。」

バール 「良いのよ、少しでも身体を動かさないとね。」

政一 「…さて、食うか。」

ー12:00ー

政一 「出汁巻きの味から見て今日の当番は鳳翔だな。」

グレカーレ 「分かるの?」

政一 「鳳翔と龍飛で使う出汁が変わるんだよ。」

バール 「あぁ、此処には二人鳳翔が居たわね。」

政一 「…矢張り鳳翔の作る料理は美味い。」

ー20:40ー

政一 「随分と良くなったな。」

グレカーレ 「うん。」

政一 「…戻るか?」

グレカーレ 「…少し散歩したい。」

政一 「そうか。」

ー海岸 21:00ー

政一 「…今日は雲一つ無い晴天だな。」

グレカーレ 「…そうだね。」

政一 「……」

グレカーレ 「…月が綺麗だね。」

政一 「…君と共に見るから綺麗なんだろうよ。」

グレカーレ 「…大好き。」

政一 「…明日、買い物に行こう。」

グレカーレ 「…うん。」

政一 「…愛してる。」

グレカーレ 「私も。」

ー同刻 草陰ー

青葉 「何とも文学的な告白を…」

バール 「……」

青葉 「如何しました?」

バール 「…私も好きみたいだ。」

青葉 「なら告白しては?」

バール 「…受けてくれるだろうか……」

青葉 「きっと政一は受けてくれます。」

ー23:30 海岸ー

バール 「政一。」

政一 「ん?」

バール 「今日はまだ寝ないのか?」

政一 「あぁ…少し、休憩している所だ。」

バール 「…月が綺麗だな。」

政一 「…傾く前に会えて良かった。」

バール 「なっ!?」

政一 「傾き沈んでは見えなくなってしまうからな。」

バール 「政一…」

政一 「…バールの気持ちは前から気付いていた。」

バール 「じゃあ…」

政一 「何時か指輪を渡す…其れ迄待って居てくれるか?」

バール 「…うん。」

政一 「…必ず幸せにする。」

バール 「有難う……」

ー同刻 草陰ー

青葉 「いやぁ、やっぱり誑しですねぇ…」

龍飛 「まぁ、其の誑しに骨抜きにされたのが我々だがな。」

青葉 「ですねぇ…」


ー番外編 大本営所属青葉の第三勢力人員調査記録ー


諫田政一

第三勢力筆頭

階級 元帥(大本営在籍時)

年齢不詳 (恐らくは三十歳以上)

身長178cm、体重74kg(大本営在籍時記録)

眼鏡所有

敵勢力と手を組み裏切った模様

性格は温厚だが冷酷な面も有り



第三勢力主力

年齢 二十二歳前後

身長170cm、体重68kg(大本営在籍時記録)

第三勢力筆頭に惚れ込んでいる模様

性格は温厚だが冷酷な面も有り


諫田早紀

第三勢力筆頭補佐

階級 少将(大本営在籍時)

年齢 二十歳以上

身長158cm、体重52kg(大本営在籍時記録)

元帥命令にて第三勢力筆頭と結婚

第三勢力筆頭裏切り時に同調した模様

性格は温厚


暗闇

第三勢力主力

年齢不詳 (恐らくは二十代後半)

身長、体重不明

艦種 戦艦

第三勢力筆頭と最初に結婚した模様

正妻として信頼されている

性格だが味方には温厚、敵には冷徹。


上野真衣

第三勢力指揮官

元呉軍港在籍

階級 大佐(呉軍港在籍時)

年齢 二十一歳

身長、体重不明

O中将の元から逃げ第三勢力に編入

一時的に死亡と判断されていた

性格は非常に温厚で義理堅く今後は警戒が必要と思われる


加賀

第三勢力主力

年齢 二十八歳

身長182cm 体重不明

第三勢力筆頭と結婚、信頼されている。

空母の訓練時には教導者となる

性格は冷徹無情だが味方の前では温厚な模様


伊58

第三勢力隠密調査員

年齢 二十歳以上

身長155cm、体重不明

隠密行動にて敵情報を集める敵情調査員

監視を強化したが発見出来たのは二度のみである

性格不明


早霜


第三勢力主力

年齢不詳 (恐らくは二十歳以上)

身長、体重不明

ヤンデレ化、目隠れ無しという特徴有り

第三勢力筆頭に異常な程の好意を向けている

性格は調査不能だが、第三勢力筆頭に対しては異常な程に

甘える事と余所者に対して異常な程の殺意を向ける事は

私自身の経験によって判明している。


二千一年二月十日 大本営 青葉


ー第三十一章 死人の行先ー


ー三月十六日 07:00 大阪湾付近ー

グレカーレ 「……」

政一 「見えるか?あれが大阪の土地だ。」

グレカーレ 「…あれが貴方の住んでいた土地?」

政一 「いや、この世界の生まれでは無いな。」

グレカーレ 「…そうなの?」

政一 「神様に無理矢理送り込まれてね…」遠い目

ー其の頃 談話室ー

イリアス 「ふぇっきしゅん!!」

段田 「へっくしゅん!!」

花音 「…何二人でくしゃみしてんのよ……」

死神 「あぁ…御二人の兄である先輩が御二人の噂話でも

しているんでしょう…御二人はかなり自由なので。」

ー時は戻り大阪港ー

政一 「まぁ、生きられれば其れで良い。」

グレカーレ 「割り切ってるね…」

政一 「上がるぞ。」

グレカーレ 「うん。」

ー大阪市街 12:00ー

グレカーレ 「…指輪、綺麗。」

政一 「大切にな。物は買い直せるが思い出は一度限だ。」

グレカーレ 「…うん!!」

政一 「…少し買い物して帰るか?」

グレカーレ 「うん!!」

ーショッピングモール 12:47ー

グレカーレ 「外も中もダンジョンだよぉ…」グタァ

政一 「都会の地下は確かに迷路だな。」ガサガサ

グレカーレ 「疲れたぁ……」

政一 「都会の地下は体力の温存方法を学ぶ場所だな。」

グレカーレ 「だねぇ…歩く距離が凄いよ…」

政一 「…おい、お前指輪何処やった?」

グレカーレ 「箱に戻したよ…無くしそうだもん……」

カポッ

指輪<ハロー、美少女の専属になった銀の指輪だよ。

政一 「預かろうか?」

グレカーレ 「うん、宜しくぅ…」

ー13:38 大阪 郊外ー

グレカーレ 「…良い所だね。」

政一 「パッと見は、な。実際は交通マナー度外視だ。」

グレカーレ 「へ?」

政一 「停止線無視に信号無視、横断歩道は命懸け。」

グレカーレ 「嘘…」

政一 「路上駐車は当然の事、一方通行無視だって有る。」

グレカーレ 「よ、よく生きてられるね…」

政一 「まぁ、スーパーとかは多くて便利なんだがなぁ…」

ー15:58 海上ー

グレカーレ 「あの街怖い…」

政一 「だろうな。」

グレカーレ 「…今日は有難う。」

政一 「いや、良いんだが…何か嫌な予感が…」

[…一…ん!!政一さん!!聞こえますか!?]

政一 「其の声は不知火か、今無線受信圏に入った。」

[今は帰って来ないで下さい!!貴方を狙って大本営からの

刺客が来てるんです!!幽霊艦隊も居るとの報告が!!]

政一 「…最悪、其の拠点を放棄して逃げろ。」

[なっ…然し其れでは制海権が!!]

政一 「命と制海、何方が大切か秤に掛けてから発言しろ。」

[…出来る限りは耐えます。]

政一 「裏から上がる、表は任せた。」

[…気を付けて。]

グレカーレ 「如何したの?」

政一 「襲撃を喰らった様だ。」

グレカーレ 「そんな…急がないと!!」

政一 「裏から上がるぞ、着いて来い。」

グレカーレ 「うん!!」


ー第三十二章 死人を慕う者、死神と化す。ー


ー18:44 拠点裏側二粁沖ー

政一 「……」バァン!!バァン!!

グレカーレ 「み、見えない…」

政一 「…雑魚が多過ぎるな……」バァン!!バァン!!バァン!!

幽霊暁 「…やっぱり帰って来たのね。」

幽霊武蔵 「ネ級改を匿っていた様だな。」

幽霊大和 「さぁ、引渡して下さい。」

政一 「…お前達か、この騒ぎ。」

幽霊球磨 「煩いクマ、さっさと渡すクマ。」

政一 「無理だな、彼奴等は死ぬ迄抵抗する。」

幽霊大和 「…なぜ即答出来るのですか?」

政一 「姉が酒で酔った時、私が好きだと漏らしていた。」

幽霊武蔵 「何だと!?」

政一 「私を好きになった者が他所に行く事は決して無い。

行って彼岸位か、閻魔の計らいで直ぐに戻れるからな。」

幽霊武蔵 「そんな話有る訳が無かろう!!」

政一 「…勘違いしているようだから教えてやるがな……」

政一 [ 此 処 は 死 人 の 集 う 彼 岸 に 最 も 近 い 島 だ 。 ]

幽霊大和 「何ですって!?」

幽霊武蔵 「其れは本当なのか!?」

政一 「私は死人だ。彼岸に留まれず此処に居る。」

幽霊暁 「そそ、そんな事無いわよね!?ね!?」

政一 「ほう、幽霊艦隊とは言えど怖い物は苦手か?」

幽霊暁 「そ、そんにゃ事無いわよぉ!!」

政一 「そうか、なら彼岸の使者が彼岸送りにしてやろう。」

幽霊暁 「ひぃっ助けてぇー!!!!」ダッ

幽霊武蔵 「おい、暁!?戻って来い!!」

政一 「無理だな。恐怖は人間を支配する、艦娘も同じだ。」

幽霊武蔵 「なっ…断言するにはまだ早い!!」

政一 「断言出来る。暁は尽く怖がりだ。」

幽霊球磨 「確かに、物音でよく怖がってたクマ…」

政一 「で、お前達に助言してやる。」

幽霊大和 「な、何ですか?」

政一 「私の部下達は有能で、其の殆どが私を好いている…

そして彼女達は私が行方を絶つと近付く者を尽く抹殺する。」

幽霊武蔵 「…何が言いたい?」

政一 「お前達、此処で油を売ってて良いのか?もう直ぐ

部下達が死神と化し皆殺しにし始める頃だが…」

ビービービー!!!!

幽霊大和 「無線連絡よ!!」

政一 「ん?此方にも…全体無線か?」

[…援…請……救…要請!!…此方…大本…所…第三…隊…

現……被害…総…十六……大破…びに轟……十二………

繰り…え……大…並び……沈十…名!!これ以……被害……

艦隊…動…支障……り…また敵…隊…次第…強化…れて…

迚太…打ち不能……急増援…む……ぐわぁ]ブツッ!!

幽霊武蔵 「くっ…上手く聞き取れない!!そっちは!?」

幽霊大和 「駄目、全然聞き取れないわ!!」

政一 「…此方も余り聞き取れなかったが…主要な情報は

継ぎ接ぎで割り出せる。出してやろうか?」

幽霊武蔵 「なっ…良いのか!?」

政一 「条件付きだがな。」

幽霊大和 「…条件とは?」

政一 「俺達を島に入れろ。」

幽霊武蔵 「……致し方無い、情報の為だ。」

幽霊大和 「…聞き取れた部分を教えて下さい……」

政一 「良し…先ず今の無線は[救援要請]だ。」

幽霊大和 「何ですって!?」

政一 「発信者は大本営第三艦隊の誰か。此処迄良いか?」

幽霊武蔵 「あぁ、理解出来ている…」

政一 「被害についてだが、報告時点で大破並びに轟沈が

十六名中十二名…四分の三が戦力外だ。」

幽霊大和 「そんな!?」

政一 「これ以上被害が広がれば艦隊行動に支障が出ると

言ったそばから報告者が被弾、無線機は破損している。

微かに入った悲鳴から見て轟沈か其れに準ずる状態。」

幽霊武蔵 「ま、まさか…」

政一 「時既に遅し、部下達の死神化が進行した後だ。」

幽霊球磨 「…有り得ないクマ……」

政一 「有り得ない筈の事が起こる、其れが死人の島だ。」

幽霊大和 「…私達は帰ります……止められますか?」

政一 「私が戻ればマシにはなるかと。」

幽霊武蔵 「…頼む、これ以上沈めないでくれ……」

政一 「降伏宣言は御早目に御願いしますね。」

幽霊球磨 「りょ、了解クマ…」

政一 「グレカーレ、入るぞ。」

グレカーレ 「う、うん…」


ー第三十三章 妻を止めるは夫の仕事ー


ー20:49 拠点廊下ー

政一 「……」

望月 「…殺さなきゃ…一人残らず……あっ!?」

文月 「政一さん!!」ギュッ!!

望月 「何処行ってたんだよぉ!!心配してたんだよ!?」ギュッ

政一 「悪いな、街に出てた。」

文月 「落ち着くぅ……」

政一 「…悪いが、皆を止められるか?」

望月 「あー、多分無理。本物じゃないと駄目だと思う。」

政一 「…分かった。」

ー21:20 工廠ー

政一 「…明石、居るか?」

明石 「あっ…政一さん!!生きてたんですね!!」

加賀 「えっ…政一なの!?」

龍驤 「よっしゃあ!!政一が戻って来よった!!こんで勝てる!!」

暗闇 「全員に通達よ!!急いで!!」

政一 「…遽しいなおい。」

明石 「当然です!!ずっと帰って来ないから心配で…」

暁 「政一、正座。」

政一 「…暁?」

暁 「正座。」

政一 「……」スッ

暁 「…貴方に言いたい事は山程有るけれど……」

政一 「…何だ?」

暁 「…本当に、無事で良かった……」ギュッ

政一 「……御免な、心配させて…」

暁 「もう無理しないで…」

政一 「…無理をしなきゃ、お前達を護れない。」

暁 「…私達は強いのよ?」

政一 「強さは一つだけじゃない。弱さも同じだ。」

暁 「…御免なさい、少し変になってたわ。」

政一 「別に気にしないよ。」

加賀 「…敵兵、撤退を確認。」

政一 「…そうか。」

夕立 「ぽいぽいぽーい!!」飛び付き

政一 「げふっ!?」ドサァ

夕立 「会いたかったっぽーい!!!!」ぎゅううう

政一 「お、落ち着け…」

時雨 「あぁ、やっと雨が上がったよ…」ぎゅううう

政一 「お前もか!?」

日向 「頑張ったぞ、褒めてくれ。」ぎゅむぅぅぅ

政一 「ちょっと待て三人同時は聞いてなむぐぅ!?」

弥生 「…私、いつも以上に頑張ったよ。」ぎゅううう

政一 「むぐごがごぉ!!!!」(抱き着くな!!)

鳳翔 「あらあら、愛する旦那様は人気ですね。」

龍飛 「そうは言うが随分と落ち着きが無いな。」

鳳翔 「ふぇ!?」

龍飛 「ふふっ…抱き着いても良いのだぞ?」

鳳翔 「…私も混ぜて下さい!!」ぎゅううう

政一 「むごっ!?」(うごっ!?)

北方棲妹 「…人一人でこうなるのか……」

ほっぽ 「政一、頑張ったよ!!」

政一 「ふごむご!!」(助けろ!!)

ほっぽ 「褒めて褒めて!!」ぎゅううう

政一 「むごごぉ!!!!」(逆だァ!!)

加賀 「…漸く皆が元に戻りますね。」

暗闇 「…そうね。」

政一 「ふごむがごふごむご!!!!」(見てないで助けろ!!)

ー22:48ー

政一 「……」グタァ

夕立 「や、やり過ぎたっぽい…」

政一 「…寝る。」

グレカーレ 「お、お休み…」


ー第三十四章 アルビノ艦娘引取りますー


ー三月十七日 03:55ー

政一 「…この欲張り共、そんなに子供を産みたいのか?

御蔭で眠れずに海軍船を迎える羽目になった……」赤疲労

加賀 「やりました。」

文月 「気持ち良かったよぉ?」

暁 「満足ね。」

政一 「…体力だけは化け物だな、お前達は。」

加賀 「此処は譲れません。」

政一 「そうかい…」

T准将 「政一殿、御初に御目に掛かります。舞鶴鎮守府の

T准将と申します。今回は二人を御引取り願いたく。」

政一 「ん、誰だ?」

T准将 「菊月とサラトガです。何方も問題児扱いで…」

政一 「…駆逐と空母……分かった、何処だ?」

T准将 「船の中です、会われますか?」

政一 「あぁ、どんな奴かは見ておきたい。」

ー海軍船内ー

菊月 「……!?」

サラトガ 「…」ジャキッ

政一 「…目が赤く髪が白い…アルビノか?」

T准将 「えぇ…アルビノ個体は日中運用が不可能であり、

空母であるサラトガは何も出来ません。菊月に関しても

遠征において日中に掛かる遠征は出来ません。」

政一 「…穀潰しの払い下げか。」

T准将 「彼女達はもう此処にしか居場所が有りません。」

政一 「……分かった、日が昇る前に中に入れよう。」

T准将 「…御理解、感謝します。」

ー05:49 政一自室ー

政一 「さて…君達は穀潰しとして此処に移された訳だ。」

菊月 「……」

サラトガ 「…はい……」

政一 「で、此処で過ごす事になる。」

菊月 「…どうせ此処でも、厄介者扱いされて終わる。」

政一 「大丈夫だ、これでも吸血鬼の面倒を見てたんだ。」

サラトガ 「は?」

政一 「お前達以上に日光に弱い吸血鬼の面倒だぞ。」

菊月 「…本当なのか?」

政一 「其の経験が有るからこそこの部屋には窓が無い。」

サラトガ 「へ?」

菊月 「…確かに、窓が無いな。」

政一 「お前達でも生活出来る環境ではある筈だ。」

サラトガ 「……」

政一 「穀潰しでも構わない、生きていれば其れで良い。」

菊月 「…本当か?」

政一 「あぁ…不自由はするだろうがな。」

サラトガ 「…生きてて良いの?」

政一 「此処でなら多少は昼でも動ける筈だ。」

サラトガ 「…有難う。」

菊月 「感謝する。」

政一 「…朝飯だな、少し待ってろ。」

菊月 「何処へ行く?」

政一 「今日の当番は加賀か…となれば朝から豪勢だぞ。」

サラトガ 「え?」

政一 「食い切れないと思うから覚悟しとけ。」パタン

サラトガ 「…信じて良いの?」

菊月 「私達はもう此処しか頼れないんだ。」

サラトガ 「…うん……ずっと居られたら良いな。」


ー第三十五章 死人とアルビノー


ー06:48ー

政一 「おし、飯だぞ。」つ配膳用移動棚

菊月 「……」

サラトガ 「有難う御座います…」

政一 「…手洗いまでの道に窓は無いぞ。」

菊月 「本当にか?」

政一 「対日光処置を施した建物だぞ?」

菊月 「…風呂は有るか?」

政一 「シャワー室なら備え付が有るぞ。」

菊月 「……そうか…」

政一 「風呂場は明り取りの窓が有るからな…夜限定なら

使えない事も無いが今は辞めた方が良いな。」

菊月 「分かった、手洗いに連れて行って欲しいんだが。」

政一 「来い。」

ー手洗い前ー

政一 「……」待機中

峯川 「諫田君、何をしているんだい?」

政一 「要警戒三度の艦娘を補助してる。」

峯川 「要警戒三度…[生活に重度の支障を来す障害或いは

其れに準ずる何らかの異常を持つ艦娘並びに人員]かい?」

政一 「あぁ…今回はアルビノだ。」

峯川 「…成程、警戒すべきは日光という事だね?」

政一 「あぁ…廊下に窓を付けなかったのは正解だった。」

峯川 「確かに、この廊下には窓が無いねぇ…」

政一 「手洗いの中にも換気扇だけで窓が無いからな。」

峯川 「転ばぬ先の杖って事かい?」

政一 「まぁ、使わぬ保険と思っていたんだがな。」

菊月 「…ふぅ、終わったぞ。」

峯川 「…え?」

菊月 「あ、貴方は…」

政一 「おいおい知り合いか?」

峯川 「諫田君、何故この子が此処に!?」

政一 「他所で厄介者扱いされて此処に流された。」

峯川 「…誰が連れて来た?」

政一 「T准将だ。」

峯川 「なっ…彼がか!?有り得ない……」

政一 「知ってるだろ?彼奴だ…」

峯川 「彼は何故この子を!?」

政一 「…十中八九、胡麻擂りだろうな。」

峯川 「違い無いね。」

菊月 「…大将を知ってるのか?」

政一 「一応部下扱いだ。」

菊月 「なっ…大将が部下に!?貴方は一体…」

政一 「一応大本営で元帥として少し働いていた。」

菊月 「元帥…だと……」バタッ

政一 「き、気絶する程か?」

峯川 「元帥は雲の上の存在として認識されてたりするよ。」

政一 「成程…」

峯川 「…殺したか?」

政一 「いや、まだすべきでは無い。」

峯川 「…そうか……分かった。」

政一 「孰殺す事にはなるが…何故准将に?」

不知火 「政一さん、この記事を!!」

政一 「あ?」バサッ

[T中将艦娘殺害罪で二階級降格の上一週間の謹慎処分]

政一 「…三月十五日の新聞か……ん?謹慎処分?」

峯川 「彼が来たのは?」

政一 「今日だ…謹慎二日目じゃないか!?」

峯川 「銃殺も覚悟の上で彼女を?」

政一 「…不知火、此奴の情報ゴーヤに探らせろ。」

不知火 「了解。」

政一 「…菊月を部屋に運ぶか。」

峯川 「手伝うよ。」

政一 「助かる。」


ー第三十六章 戦力強化ー


ー07:20 政一自室ー

政一 「窓を埋めたのが正解だったとはな…」ズルズル

サラトガ 「え?」

政一 「隙間風があまりに酷いんで窓を埋めたんだ…」

サラトガ 「…其れで窓が無いんですね。」

政一 「吸血鬼対策は建前みたいな物だったんだがなぁ…」

菊月 「…うぅ……此処は?」

政一 「起きたか、冷めるぞ。」つ弁当

菊月 「げ、元帥…」

政一 「退役してるから階級なんて有って無い様な物だ。」

サラトガ 「え、退役してるの!?」

政一 「提督業は後輩が居るしこうして自由に動く為にも

辞めざるを得なかった…仕方無い事だと割り切る他無い。」

菊月 「…そうなのか……」

暁 「政一、これ!!」

政一 「ん?」

暁 「イムヤが掴んだ情報よ!!」

政一 「……[アルビノ個体の日光耐性について]だと?」

ーアルビノ個体は日光に弱いとされていたが、試験の結果

通常個体と同等以上の耐性が有り、また火力も高くなる

傾向が発見された。今後アルビノ個体を運用する際には

以上の点を考慮し運用する可し。ー

政一 「…要は日中も動けると……成程ね…」

菊月 「本当か!?」

政一 「この資料を見る限りは、だがな。」

サラトガ 「……私は嫌だな…」

政一 「耐性が有るとは言えど急には無理だろう…先ずは

朝夕を含む夜間運用で少しずつ慣らす他無いな。」

菊月 「…分かった。」

サラトガ 「…うん。」

スキャンプ 「おい、外に誰か居るぞ!!見た事ねぇ奴だ!!」

政一 「あ?」

スキャンプ 「あたいと同じ米軍の奴だ!!」

政一 「…スキャンプ、少しサラトガの相手してろ。」パタン

スキャンプ 「へ?」

サラトガ 「…私、サラトガ。分かる?」

スキャンプ 「え…うぉ!?何でそんなに白いんだよ!?」

サラトガ 「アルビノってヤツ、知らない?」

スキャンプ 「へ?アルビノ?」

菊月 「…知らない様だな?」

スキャンプ 「いや、知ってるけど…マジかよ……」

サラトガ 「これから宜しくね?」

スキャンプ 「お、おう…」

ー軍港 07:58ー

政一 「……ガンビア・ベイか?」

ガンビア・ベイ 「もう、無理…」

政一 「…ベイはアルビノか……分かった、中に。」

ー政一自室 08:20ー

政一 「帰ったぞ。」

スキャンプ 「お、御帰り!!」

政一 「来たのはガンビア・ベイだ。」

ガンビア・ベイ 「スキャンプ!!サラトガ!!」

サラトガ 「ベイ、来たのね!!」

政一 「ベイはアルビノだった…分からないのも当然だな。」

スキャンプ 「…そうだったのか。」

政一 「で、菊月達が日中活動出来ることも分かった。」

スキャンプ 「へ?」

政一 「ベイが何故こんな朝っぱらに軍港に来れたのか。」

スキャンプ 「…そうか、日中も動けるから!!」

政一 「あぁ…」

スキャンプ 「政一って、すげぇな。」

政一 「資料だけでは決定力不足だからな。」

スキャンプ 「…考えたな。」

政一 「…さて、戦力強化も限界が近いな。」

スキャンプ 「かもな…継戦能力は高くなってくけどな。」

政一 「違い無い。」


ー第三十七章 海防艦回収ー


ー13:00ー

球磨 「政一?」チャッ

しーん……

球磨 「何処行ったクマ?」

加賀 「政一さんはアルビノの方々と海に出られました。」

球磨 「クマァ!?」

加賀 「宵闇さんが御同伴されたので大丈夫かと。」

薄闇 「そうでも無いよ!!」

加賀 「何か?」

薄闇 「今通信が入ったんだけど、政一が怪我したって!!」

加賀 「…は?」

球磨 「加賀、直ぐに援護を出すクマ。」

薄闇 「もうこっちに戻ってるって…何時着くのかな……」

加賀 「…出ます!!」

球磨 「行くクマ。」

政一 「もう着いとるわボケ、何をしとるか。」つ右腕

加賀 「政一!!」

球磨 「腕が取れたクマ!?」

政一 「医務室行きゃあ何とかならぁな。」

ー13:20 医務室ー

死神 「…これはまた派手にやられましたね……」

政一 「まぁ、命を守る為だ…仕方有るまい。」

死神 「命を?」

政一 「もう少しで此方に来る筈だ。」

コンコンコン

政一 「どうぞ。」

チャッ

第四号海防艦 「…あの……失礼します……」

第三〇号海防艦 「御邪魔します…」

死神 「邪魔するなら帰って下さいね。」

第三〇号海防艦 「えっ…」

政一 「おい後輩、其のボケは知らない奴も居るんだぞ?」

死神 「おっと、失礼。」

政一 「…おいで。」

第四号海防艦 「御免なさい、よつの所為で…」

政一 「気にしてないよ。」

第三〇号海防艦 「御免なさい、もっと気を付けてたら…」

政一 「大丈夫、生きてるから。」

叢雲 「あんたが死んだら誰が此処の管理すんのよ。」

政一 「そうなったら叢雲に頼もうかな?」

叢雲 「私じゃなくて加賀さんとかでしょ?」

政一 「かもなぁ…」

第三〇号海防艦 「あの、みとの所為で御免なさい…」

叢雲 「良いのよ、馬鹿やったのはこの女誑しなんだから。」

政一 「容赦の無い言葉だな。」

叢雲 「あんたが悪いんでしょ?」

政一 「言うな…」

死神 「…はい、治りましたよ。」

政一 「よし、仕事して来る。」チャッパタン

死神 「…相変わらずですね。」

叢雲 「だからこそ好きなんだけどね。」

死神 「さて、この二人の御世話、御願いしますね。」

叢雲 「分かったわ、着いて来なさい。」

第三〇号海防艦 「は、はい!!」

第四号海防艦 「はい!!」


ー第三十八章 死人と猫三匹ー


ー16:00 政一自室ー

サラトガ 「お強いんですね。」

ガンビア・ベイ 「…御免なさい、やっぱり無理……」

菊月 「…鍛錬せねば……」

政一 「ベイは戦闘が嫌いか…分かった。」

なぁお

政一 「ん?」

ガリガリガリ

なぁお

政一 「…猫の御客さんかね?」チャッ

タタッ

ハチワレの猫 「なぁお。」首輪に手紙

政一 「ん?手紙か…ちょっと読ませて貰うよっと……」

ー諫田政一殿 この様な形になり申し訳無い。

私が少将になった事は既に御存知かと思われるが、

ラバウルの中にブラックな者が居るとの情報が入った。

本来私が動く可きなのだが度重なる襲撃によって

我々は疲弊し最早出撃すら儘ならない状態にある。

故に今回は諫田政一殿に御願いしたい。

申し訳無いが宜しく頼みたい。

追伸 手紙を持たせた猫は電が拾ったのだが、初雪が

猫アレルギーを発症した為飼う事が出来なかった。

若し良ければ其方で飼って欲しい。名はオスカーだ。ー

政一 「…お前はオスカーという名前なんだな……」

オスカー 「なぁお。」

ガンビア・ベイ 「…可愛い。」

政一 「…飼うか。」

菊月 「…ワクチンは打っておけ。」

政一 「病院連れて行って来る。」

ー17:30ー

獣医 「オスカー君は健康だね…ワクチンだけ打とうか。」

政一 「そうですか…良かったなオスカー。」

オスカー 「なぁお。」

獣医 「大丈夫だよ、ちょっと痛いだけだよ…」プスッ

政一 「…お前凄いな、ワクチンで暴れねぇのか……」

オスカー 「なぁお。」

獣医 「オスカー君は大人しい子だね…はい終わり。」

政一 「よし、帰ろうか…ん?」

白猫 「みゃう…」

獣医 「あー其の子ですか?とある漁師さんが急死したんで

飼い主不在で此処に流されたんですよ…殺処分待ちです。」

政一 「…オスカー、気になるのか?」

オスカー 「なぁお。」ガリガリ

政一 「…この子、引取ります。」

獣医 「え?」

政一 「オスカーが鍵を外そうとしているんですよ。」

獣医 「…本当だ、何でそんな事を……」

政一 「恐らくこの子が殺される事を理解したんでしょう。」

獣医 「…本当に引取られるのですか?」

政一 「大丈夫ですよ、これでも飼育経験は豊富です。」

獣医 「…お待ち下さい。」

ー十分後ー

獣医 「この子も御願い出来ますか?」

ガシャン!!ガシャン!!!!

フシャー!!

政一 「…この子も漁師さんが?」

獣医 「はい、シラとクロです。」

政一 「…落ち着きな、敵じゃない。」

クロ 「フシャー!!!!」

政一 「…シラを出して下さい。」

獣医 「へ?は、はい…」

カシャン

シラ 「…みゃう。」

クロ 「……にゃお。」

政一 「…出しても良さそうだね。」

カシャン

クロ 「…にゃーお。」スリスリ

政一 「…怪我は無いな、良かった。」

獣医 「…本当に宜しいのですか?」

政一 「懐いているんです、離れ離れも寂しいでしょう。」

獣医 「…有難う御座います。」

政一 「良いんです。」

ー18:22 海上ー

政一 「……」

オスカー 「なぁお。」頭の上

シラ 「みゃう。」ケージの中

クロ 「にゃお。」ケージの上

政一 「ケージ、買えば良かったかな…」

バシャッ

軽巡新棲姫 「…オマエ、ダレダ?」

政一 「…猫の輸送中に来るとは、不運だな……」

軽巡新棲姫 「…カワイイ!!」

政一 「…へ?」

軽巡新棲姫 「コノイキモノ、ナンテイウンダ?」

政一 「猫だな、名前はオスカーだ。」

軽巡新棲姫 「オマエ、キニイッタ!!ツイテイク!!」

政一 「…そう。」

ー18:50ー

長門 「…おい、猫は最初一匹だった筈だぞ?」

政一 「残念ながら四匹に増えました。」

軽巡新棲姫 「オイ、ワタシハネコジャナイゾ!!」

クロ 「にゃーお。」

シラ 「みゃう?」

オスカー 「なぁお。」

長門 「…まぁ良い。」

政一 「疲れた、寝る。」

長門 「あぁ、お休み。」


ー第三十九章 猫とは気儘なものであるー


ー三月十八日 07:00 政一自室ー

政一 「…ん?重い?」

オスカー 「なぁお。」

政一 「…ご飯か?」

オスカー 「なう。」

政一 「…猫缶でも良いか?流石に物資が無くてな…」

オスカー 「なあ。」

政一 「…分かった、少し待ってろ。」

ファサッ

ギシッ

ガチャッ

コトッコトッ

カキュッ

ポスッ

コトン

政一 「これで良いか?」

オスカー 「なう。」もちゃもちゃ

政一 「…可愛いな。」

水桶<空やで

政一 「…水を足さないと……」

ちゃぱちゃぱちゃぱ

政一 「ふぅ…ん?」

シラ 「みゃう。」

クロ 「にゃぁ…」

政一 「…分かった、猫缶二つだな。」

コトッコトッコトッ

カキュッカキュッ

ポスッポサッ

コトコトッ

政一 「お食べ。」

シラ 「みゃぁ。」

クロ 「にゃっ!!」

もちゃもちゃもちゃ

政一 「……」チン

カシュッ

もぐもぐ…

政一 「…朝っぱらから猫に囲まれるとはなぁ……」

オスカー 「なぁお。」

政一 「ん?食いたいのか?」

オスカー 「なぁ。」

政一 「…このパンは無理だな。待ってろ。」

チン

パタパタパタ

政一 「よし、冷めたな…はい、皆で仲良くな。」

オスカー 「なう。」

カリカリ

クロ 「にゃぁ!!」

カリカリ

シラ 「みゃう!!」

カリカリ

政一 「…気儘な奴等だ。」

グイッ

政一 「…行くか。」

オスカー 「なう!!」

ー猫部屋(新設) 08:00ー

長門 「可愛いな。」なでなで

電 「はわわ…可愛いのです!!」

ぷらずま 「分かったから落ち着けなのですこの馬鹿。」

木曾 「非番に猫と…有りだな。」←殆ど見せない満面の笑顔

天龍 「やっべえマジ可愛いぜ…」←満面の笑顔

龍田 「…可愛いわね。」←純粋な笑顔

政一 「猫との癒し時間計画は大成功だな。」

大淀 「えぇ、其の様ですね…」

政一 「大淀も行くか?」

大淀 「へ?い、いえ私はまだ作戦計画が…」

政一 「偶には癒されて来い。」トン

大淀 「へあっ!?」

ドサッ

大淀 「い、いきなり何を…」

クロ 「にゃあ?」トテテ

大淀 「はうっ!?」

政一 「少しは仕事から離れな。」

ー十分後ー

大淀 「スーハースーハー…あぁぁ良い匂ぉい…」

政一 「落ちたな。」

時雨 「うわぁ…猫に負けるとあぁなるの?」

政一 「あぁ、猫好きは猫を吸いたがる。理由は謎だが…」

ー12:00ー

政一 「……」zzz

オスカー 「……」zzz

阿賀野 「ね、寝てる?」

パース 「そ、其の様ですね…」

由良 「…オスカーが羨ましい。」

長良 「…由良も?」

五十鈴 「分かるわ…」

鬼怒 「良いなぁ…」

名取 「…可愛いし、羨ましい…」

阿武隈 「…私も一緒に寝る。」ギュッ

鬼怒 「えっ…」

阿武隈 「…昔からずっと大好きだもん……気付いてよ…」

長門 「……実るか?」

陸奥 「難しそうね…私もあの子も。」

長門 「お前はもう少し攻めろ。」

陸奥 「…無理よ……」

叢雲 「行かないと来ないわよ?」

陸奥 「…本当に?」

叢雲 「この私が言うのよ?」

長門 「間違いないな。」

陸奥 「…今晩、告白するわ。」

叢雲 「応援してるわ。」


ー第四十章 告白は、月の見える夜に…ー


ー22:33 海岸ー

政一 「……」つ日本酒

陸奥 「あの…」

政一 「……陸奥か。」

陸奥 「えぇ…」

政一 「……」グイッ

陸奥 「……っ…つ、月が、綺麗ね。」

政一 「…今手を伸ばせば、届きそうな程にな。」

陸奥 「え?」

政一 「…伸ばしてみるか?」ニヤッ

陸奥 「…えぇ。」スッ

チュッ

陸奥 「…有難う。」

政一 「良いさ…」

ー廊下窓辺 同刻ー

長門 「…良かったな、陸奥。」

叢雲 「遠回しが過ぎるのよ、陸奥も政一も。」

長門 「陸奥は大胆な格好だが実は内気でな…」

叢雲 「成程、後一歩で怖気付いて逃げたって事ね。」

長門 「…戻ったな。」

叢雲 「えぇ、だけど阿武隈が来たわ。」

長門 「…阿武隈も見てみるか。」

ー海岸ー

政一 「……」

阿武隈 「あの…政一さん。」

政一 「阿武隈、如何した?」

阿武隈 「えっと…今日は迚月が綺麗ですね。」

政一 「…月、か。」

阿武隈 「えっと、別に深い意味は…」

政一 「ずっと前から綺麗だったよ。」

阿武隈 「へ?」

政一 「…私の返事はもう出したよ。」

阿武隈 「…もう、意地悪。」ギュッ

政一 「遠回しな告白をしたのはこの口だろう?」

阿武隈 「うぅ…でも、嬉しい。」

政一 「…気持ちが離れないか不安だったんだろう?」

阿武隈 「うん…」

政一 「大丈夫、ちゃんと愛してる。」

阿武隈 「…じゃあ、今晩相手して?」

政一 「…行こう。」

ー廊下窓辺 同刻ー

長門 「…愛を深めに掛かったか。」

叢雲 「愛されてるかどうかが分からなくなったのね…」

長門 「この夜に只管刻まれるだろうな。」

叢雲 「そうね…帰りましょ?」

長門 「そうだな…もう直夜も更けるだろう。」

ー三月十九日 04:42ー

阿武隈 「…有難う。」

政一 「構わない。」

阿武隈 「…愛してるよ。」

政一 「俺もだ…愛してるよ阿武隈。」

ー08:22 談話室ー

吹雪 「えぇええ!?昨日が初夜!?」

阿武隈 「うん…そうなの。」

吹雪 「羨ましい…私暫くしてない!!」

暗闇 「そんな事言っても仕方ないわよ…」

加賀 「此方から誘わなければ来ませんから。」

阿武隈 「え、そうなの?」

長門 「政一はプラトニック寄りだからな。」

阿武隈 「そうなんだ…」

加賀 「…子供が欲しいなら積極的になりなさい。」

阿武隈 「…そうする。」


ー第四十一章 ブラック潰し承りますー


ー10:22 猫部屋ー

オスカー 「なぁお。」スリスリ

政一 「……」なでなで

時雨 「懐いてるね。」

政一 「あぁ…」

夕立 「可愛いっぽい。」

天津風 「なんで猫なの?」

政一 「ラバウルで飼えなかったらしい。」

天津風 「ふぅん…」

政一 「お前も随分染まったな。」

天津風 「それはそうね…大好きな貴方が居るんだもの。」

政一 「…さらっと告白、嫌いじゃないな。」

天津風 「…普通は気付かない振りでしょ。」

政一 「残念ながら気づいてしまったよ。」

天津風 「……」

長門 「政一、ゴーヤから報告だ。」

政一 「…早いな。」ガサッ

ーもう報告するのが面倒な位真っ黒でち。ー

政一 「……短ぇ…」

長門 「…如何するんだ?」

政一 「明日行こうか。」

長門 「明日か?」

政一 「…今からか?」

長門 「今からだ。」

政一 「…マジか……」

オスカー 「なう。」

政一 「…行くか?」

オスカー 「なう!!」

政一 「…よし、行くぞ。」

ー18:28 ラバウルー

政一 「……」

ゴーヤ 「見ての通りでち…」

長門 「…呆れて何も言えんな。」

オスカー 「なう…」

政一 「…あの部屋で拘束されているのはT准将だな。」

ゴーヤ 「…取り敢えずゴーヤは帰るでち。」

政一 「おう、お疲れ様。」

長門 「…突撃するか。」

政一 「おう。」

ー19:00 一階ー

政一 「…鉄と油の匂いだな。」

長門 「…この鉄の匂いが血でなければ良いのだがな。」

憲兵? 「貴様、止まれ!!」

政一 「…憲兵か、仕事中か?」

憲兵? 「当然だろう!!」

政一 「そうか…我々も仕事なのでな、失礼。」

憲兵? 「止まらんか!!」スラッ

政一 「…抜いたな。」

憲兵? 「其れが如何した!!」

政一 「…刀を抜くならば死を覚悟せよ。」スラッ

憲兵? 「ほう、やろうと言うのか?」

政一 「既に終わっているわ馬鹿者。」ブンッ

憲兵? 「何を…」ドサッ

政一 「何を?貴様の首を撫で斬っただけに過ぎない。」

長門 「…矢張り政一は強いな。」

政一 「お前達には負ける…行くぞ。」

ー拘束部屋ー

政一 「…やぁ准将。」

T准将 「…政一殿……」

政一 「舞鶴からラバウルにでも飛ばされたのか?」

T准将 「…私は此処で処刑される……絞首刑だそうだ。」

長門 「なっ…絞首刑だと!?」

政一 「…あんたに聞きてぇ事が山程有るんだ、こんな所で

死なれちゃ困るな…逃げるぞ、長門は足の拘束解け。」

長門 「了解。」

T准将 「…何故私を助けるんだ?」

政一 「帰ってあんたに聞きてぇ事が有るんだよ。」

T准将 「そうか…申し訳無い。」

長門 「兎角如何逃げるかを考えねばな。」

政一 「あぁ、そうだな。」


ー第四十二章 取り残された者達ー


ー20:22 二階ー

長門 「…憲兵が多過ぎる。」

政一 「分かってる…この部屋に入るぞ。」ジャキッ

ダァン!!!!

バキャッ!!

政一 「…ん?」

ラングレー 「…な、何?」ガタガタ

鵜来 「…!?」ビクッ

レンジャー 「…だぇ…なの?」

政一 「…准将、鵜来の隣に。長門はラングレーの隣へ。」

長門 「了解。」

T准将 「わ、分かった…」

政一 「…此処を一時的な拠点にすべきか……」チャキッ

レンジャー 「…やぇて…うぁないれ……」

政一 「……奴等、来るか?」

長門 「恐らく。」

政一 「…流石に都合が悪いな。」

ラングレー 「な、何をするの?」

鵜来 「……」ガタガタ

政一 「…三人夫々面倒事を抱えてんのか。」

ラングレー 「そ、其れは…」

政一 「帰ってから対処は考える、其れまで耐えろ。」

ラングレー 「…はい。」

政一 「…戦闘になりそうだな。」

パァン!!パァン!!

政一 「…撃って来やがった、奴等正気じゃねぇな。」

長門 「私が出る、政一よりは頑丈だ。」

政一 「…長門、気張れよ。」

長門 「あぁ。」

ー22:48ー

長門 「…憲兵と提督以外に誰も居ない、蛻の殻だ。」

政一 「…成程、艦娘は自力で逃げたか。」

長門 「提督は生捕りにしてあるが…如何する?」

政一 「…胴に一発入れてやれ。」

長門 「此奴をか?」つ四六糎三連装砲

政一 「其奴をだ。其の位しても罰は当たらん。」

長門 「そうか、分かった。」

T准将 「…三人は如何するんだ?」

政一 「…鵜来、お前が先導だ。二人の手助けをしろ。」

鵜来 「!?」

政一 「軽く手を引いてやるだけで充分だ、出来るか?」

ラングレー 「な、何故先導が鵜来なの?」

政一 「ラングレーが眼でレンジャーは耳、鵜来は喉だろ?」

鵜来 「!!」

ラングレー 「な、何で…」

政一 「分かるんだよ、何度も何度も見て来たから。」

ラングレー 「み、見て来た…」

政一 「鵜来なら指示も聞こえて眼も見える。充分だ。」

鵜来 「……」

政一 「任せられるか?」

鵜来 「……」こくっ

政一 「よし、俺達の家に帰ろう… あ、猫アレルギーって

持ってないよな?」つ筆談具

[猫アレルギー無い?]

レンジャー 「らいよぅう。」

ラングレー 「いえ…犬は駄目ですけど。」

鵜来 「……」ふるふる

T准将 「実家で猫を飼っていたし、大本営にも居た。」

政一 「大丈夫っぽいな。」

長門 「終わったぞ。」

政一 「よし、帰るか。」


ー第四十三章 彼は嘲笑う…死ぬ事が出来ぬ故に。ー


ー23:55 海上ー

政一 「……」←[駆逐艦吹雪(復元艦)]操舵中

長門 「…共に戦う駆逐艦に乗る事になろうとは……」

政一 「仕方無かろう、私が海に立てなくなったのだから。」

長門 「…そうだな。」

政一 「…電探反応有り、右舷二粁先。」

長門 「何?」

政一 「…何とも都合の悪い時に……深海の連中だ。」

長門 「…速力一杯、逃げるぞ!!」

政一 「無理だ…斜め前から来てるのに如何避けろと?」

長門 「…如何する気だ?」

政一 「最悪一人で操舵は出来る…代われ。」

長門 「…分かった。」

ー00:26ー

ル級 「オイ、ココハワレワレノリョウカイダゾ。」

政一 「…そうかい。悪いが人員輸送中だ、通るぞ。」

ル級 「トマラナイナラコロス。」

政一 「フフッ…殺れるのなら殺れば良いさ。」

ル級 「ナンダト?」

政一 「殺せるなら殺せば良い…後で如何なるかまでは保証

出来ないから其れだけは覚えておく事だな。」悪魔の微笑み

ル級 「……ド、ドウゾ…」

政一 「どうも。」

ー06:22 拠点 医務室ー

政一 「……よし、これなら治るな。」

長門 「政一…肝が冷えたぞ……」

政一 「だろうな…加賀、看護は任せる。」

加賀 「了解。」

不知火 「政一さん、海軍船が。」

政一 「…分かった、今行く。」

ー06:58 埠頭ー

特警 「遅せぇよ!!」

政一 「先程帰還したばかりだ、これ以上は早く出来ない。」

特警 「うるせぇ、とっとと持ってけ!!」ゲシッ

アイオワ 「…!?」ドサッ

コロラド 「キャッ!?」ボスッ

政一 「……」

特警 「あばよ!!」

政一 「………」ガサッ

アイオワ 「うぅ…」

コロラド 「何なのよ、もう!!」

政一 「フフフ…上等だ、相手してやるよ。」

つ[第五次諫田政一暗殺計画]


ー第四十四章 彼岸と此岸の往復切符ー


ー07:00 会議室ー

暗闇 「……」

不知火 「…また来る御心算ですか。」

政一 「らしいな。」

峯川 「諫田君!!!!」バァン!!

政一 「ん?」

峯川 「何故奴を此処へ連れて来たんだい!?」

政一 「一つ目に、俺は彼奴が悪い奴とは思えないんだ。

二つ目に、彼奴はラバウルで拉致拘束状態だったんだ。

三つ目に、彼奴の事より此方の計画の方が重要なんだ。」

峯川 「計画?そんな物後回しで良い!!早く奴を!!」

政一 「…後回しで良い、だと?」

峯川 「あぁ!!そんな物より彼奴を殺す方が先だろう!!」

政一 「…奴を殺して俺も死ねとお前は言うのか?」

峯川 「はぁ?」

暗闇 「私達が対策を講じている計画ってのはね…」

不知火 「[第五次諫田政一暗殺計画]…襲撃計画書です。」

峯川 「なっ…」

政一 「分かるか?命を狙われる立場に居る者の気分が…

常に殺される可能性と隣り合わせにされる者の気分が!!

お前の様な殺す側の権力者には分かると言うのか!!!!」

峯川 「な、何も其処までは…」

政一 「お前の事など如何でも良い!!!!今は此処を守る為に

動かねばならないんだ!!!!其れも分からぬ貴様は邪魔だ!!!!

即刻この部屋から出て行け!!!!そしてお前は二度と彼奴の

事に口出しをするな!!!!分かったらとっとと出て行け!!!!」

峯川 「……!!」ダッ

バタン

政一 「……少し頭を冷やす必要が有るな。」

チャッ

ラングレー 「あ、あの…」

政一 「ラングレー?何故此処に…」

ラングレー 「怒鳴り声が聞こえて…何か有りましたか?」

政一 「…迷惑を掛けた、もう大丈夫だ。」

ラングレー 「…本当ですか?」

政一 「あぁ…少し席を外す。」ガタッ

カツコツカツコツカツコツ…

暗闇 「…何度も殺され掛かったが故の怒り様ね。」

不知火 「政一が居なければ此処は崩壊しますから。」

ラングレー 「…そうなの?」

不知火 「えぇ…大半が骨抜きにされているので。」

暗闇 「貴女みたいに目の見えなかった子も居るのよ。」

ラングレー 「…え?」

不知火 「貴女の目も見える様になりますよ。」

ラングレー 「えっ…本当!?」

暗闇 「えぇ…政一が死ななければ、だけど。」

ー07:22 海岸ー

政一 「……」つ煙草

綾波 「…御煙草はあまり良くないですよ?」

政一 「…悪い、少し頭を冷やしていてな。」

綾波 「…良くはありませんが、好きではありますよ?」

政一 「…やっぱりお前達は少しズレてるな。」

綾波 「えぇ、貴方に合わせてズラしてますから。」

叢雲 「ちょっと、政一!!」

政一 「ん?」

叢雲 「アンタ本当に如何にかなんないのこれ!!」つ煙草

政一 「…無理だ。負担が掛かる限り断つ事は出来ない。」

叢雲 「…ちょっと、壊れたりしないわよね?」

政一 「既に半分故障してる。孰故障で動けなくなる。」

叢雲 「なっ…」

綾波 「ほ、本当なんですか!?」

政一 「…稼働率は四割八分って所か、半分は死んでる。」

綾波 「そんな…」

叢雲 「何でそんなになるまで無理するのよ!!」

政一 「…お前達を、二度と死なせたくない。」

綾波 「えっ…」

政一 「船として沈み艦娘として沈み、人として後を追う…

もうお前達に死の苦しみを味わって欲しくないんだ。」

叢雲 「だからって、あんたが死んだら元も子も無いわよ!?」

政一 「…俺は死んでも戻れる。」

叢雲 「馬鹿!!!!」ベシッ

政一 「……」

叢雲 「俺は死んでも戻って来れるですって!?一度死んだら

戻って来たとしてもあんたが死んだって事実は残るのよ!!」

政一 「……」

叢雲 「御願い…無理しないで。」

政一 「…善処はするよ。」


ー第四十五章 逢いたい、唯其れだけ。ー


ー談話室 08:00ー

政一 「…頼めるか?」

死神 「あの御二方を彼岸へですか?」

政一 「他に誰も居ない環境で話をさせたい。」

死神 「…貴方には迷惑を掛けられっ放しですね。」

政一 「…次言ったら口を縫い合わせて殺るからな。」

死神 「…済みませんでした……」

ー08:44 彼岸ー

峯川 「…此処が、妻の…皆の居る場所なのか……」

T准将 「……」

閻魔頭 「政一の野郎、仕事を増やしやがって…」

死神 「…迷惑してるのは僕もです。」

閻魔頭 「…ちょっと待て、案内を付ける。」

ー09:22ー

峯川 「お前…遥か!?」

遥 「お父さん、お母さんと皆から伝言。」

峯川 「な、何だ?」

遥 「[私達は大丈夫、復讐は辞めて向こうに居て]って。」

峯川 「…良いのか?」

遥 「お父さんが来るのはまだ早いよ。」

峯川 「…済まない……行ってくる。」

遥 「うん、六十年位後で来てね!!」

峯川 「あぁ、六十年位は後でな!!」

ー09:44ー

T准将 「……という事でして…私も人質を取られていて

やむ無く彼女達を手に掛けたのです。」

峯川 「うむ、充分理解した。我々が殺害すべきは大本営の

元帥一族という事だな…よし、帰るぞ。」

閻魔頭 「待て、T准将。」

T准将 「はい…何でしょう?」

閻魔頭 「帰ったら新しい身体に変わるからな。」

T准将 「……へ?」

閻魔頭 「新たな名を考えるが良い、行け。」

T准将 「は、はぁ…」

ー10:00 猫部屋ー

峯川 「ふぅ…」

?? 「…うわっ!?身長高くなってる!?」

峯川 「…政一が見たら羨むだろうな。」

政一 「呼んだか?」チャッ

?? 「政一殿!!」

政一 「…身長高ぇと面倒だぞ、覚悟しとけ。」

?? 「了解!!」

峯川 「え?」

政一 「俺は二米越えの時期があってな…大変だった。」

峯川 「な、成程…」

政一 「…名は?」

??→中原 「中原誠と申します!!中原と御呼び頂ければ!!」

政一 「…中原准将、これから宜しく頼みますよ。」

中原 「はい、御任せ下さい!!」

政一 「…さて、三人の対処に行きますか。」

ー新たな提督が一人加わりましたー


ー第四十六章 政一と提督という肩書ー


ー11:30 医務室ー

政一 「響はラングレーを、長門はレンジャーを頼む。」

長門 「了解。」

響 「人使いが荒いね…良いけど。」

政一 「…お前にそう言われるとは思わなんだわ。」

鵜来 「…?」

政一 「さて…口を開けてくれ、喉の様子を見たい。」

鵜来 「……」

政一 「……成程、状態は分かった。じゃ、治そうか。」

アイオワ 「ねぇ、貴方って何者なの?」

コロラド 「提督には見えないけど…」

政一 「諫田政一、雑用係兼メンタルケア要員の退役軍人。

出来る範囲で何でもするから何か有ったら言ってくれ。」

アイオワ 「えぇ…じゃあ、アイスクリームって有る?」

政一 「鳳翔、アイスクリームを医務室まで急行で。」つ無線

アイオワ 「……え?」

川内 「天井裏から川内急行便の到着だよ!!」カポッ

アイオワ 「ひっ!?」

政一 「おう、御苦労さん。」

川内 「業務用で良かったかな?」つ2Lアイス

政一 「おう、助かるわ。」

川内 「はい、匙。」

政一 「おう。」

川内 「じゃあね。」パタン

政一 「おい、これで良いか?」つアイス

アイオワ 「……あ、はい…」

鵜来 「……」つ筆談具

[あの天井から来た人誰?]

政一 「夜戦馬鹿って言われてる川内だよ。私服で来たから

少し分かり難かったかもね…別に敵じゃないよ。」

コロラド 「…ねぇ、其の子は何か有るの?」

政一 「話せないんだよ、耳は聞こえてるんだけどね。」

コロラド 「え?」

政一 「偶に居るんだ、こういう子は…終わったよ。」

鵜来 「…有難う御座います、提督。」

政一 「…私は退役軍人だから、提督じゃないよ。」

長門 「何を言う、我々にとって貴方は唯一人の提督だ。」

響 「そうだよ…貴方が仮に提督じゃなかったら私達は今頃

海の底に沈んで終わってるさ。如何足掻いた所で貴方は

私達にとって唯一人の、迚迚大切な提督なのさ。」

政一 「…戯言抜かす前に仕事終わらせてんだろうな?」

長門 「勿論さ。」

響 「無言実行って知ってるかな?」

政一 「…やっぱお前等好きだわ。」

響 「おや、好きだと言うなんて珍しいね。」

長門 「照れるではないか。」

政一 「…言う時は言う。」

鵜来 「…提督?」

政一 「さて、皆で鎮守府を見て回ろうか。」

ー12:00 食堂ー

鳳翔 「まぁ、こんなに食べたの?」

政一 「アメリカのアイス消費は馬鹿にならんな。」

鳳翔 「そうね…はい、鴨難波ですよ。」

政一 「…難波葱は久々だな。」

龍飛 「何とか押さえてやったぞ、感謝しろ。」

政一 「そうだね、また今度ボーナス出すよ。」

龍飛 「私が欲しいのは金では無い、貴様との子だ。」

政一 「!?」ガタッ

鳳翔 「あらまぁ、まだ御昼ですよ?」

政一 「……調整させて頂きます…」

龍飛 「楽しみにしているぞ。」

響 「私も御願いしようかな?」

政一 「…分かった。」

響 「ふふっ…済まないね、はしたない女で。」

政一 「構わないさ…此方こそ、死人で済まないな。」

響 「…私も死人だから、御互い様だよ。」

政一 「…かもな。」


ー第四十七章 良い奴は早く死ぬが皆平等に孰死ぬー


ー談話室 15:44ー

宵闇 「常闇と夜闇は常闇型って分類になるのね…」

常闇 「そうですね…少し変更点が有るみたいです。」

夜闇 「…別に、大きくは…変わってない。」

薄闇 「そうねぇ…あんまり変わってないわね。」

暗闇 「案外建造時期で分けられてるだけかもですね。」

夕闇 「うわぁーん!!」バァン

宵闇 「えっ夕闇!?何で此処に居るの!?」

夕闇 「お姉ちゃーーん!!!!」ダッ

宵闇 「げふぁっ!?」ドサッ

暗闇 「だ、大丈夫ですか!?」

夕闇 「お姉ちゃん、提督が…提督が死んじゃった!!!!」

宵闇 「え!?」

薄闇 「徒桜の提督が死んだの!?」

夕闇 「人間に撃たれて死んじゃったよー!!!!」

薄闇 「…ショックで幼児退行を起こしてるわ……」

宵闇 「…政一の所に急ぎましょう!!」

ー16:12 工廠ー

政一 「…で、一通り回ったかな。」

鵜来 「成程、分かりました。」

レンジャー 「…これから、宜しくね。」

ラングレー 「御世話になりますね。」

コロラド 「結構広めなのね…」

アイオワ 「深海棲艦って、結構居るのね。」

夕闇 「うわぁーん!!」ダッ

政一 「ん?」

夕闇 「準急ーー!!!!」バッ

政一 「ぐべらっ!?」ドサッ

鵜来 「じ、準急?」

政一 「お、落ち着け夕闇…俺は名前が変わったんだよ。

今は諫田政一、そっちで呼んでくれ…で、何が有った?」

宵闇 「徒桜の提督が、殺害されました。」

政一 「……成程、頼れる相手を探して此処へ…」

宵闇 「如何しましょうか…」

政一 「…一度向こうを調べてくれ、嫌な予感がする。」

宵闇 「分かりました。」

政一 「……気の所為であって欲しいが…」

鵜来 「あの、準急っていうのは…」

政一 「昔使っていた偽名さ…色々有ってね。」

鵜来 「そうなんですか?」

政一 「今の名前も偽名だけどね…本名は捨てた。」

鵜来 「…辛かったんですね。」

政一 「まぁね…ん?」

ぱぁぁぁ…

政一 「何で光ってんの?」

鵜来 「分かんないです…」

政一 「うぐっ!?」

鵜来 「提督!?」

政一 「…何だぁ?今の…」バサッ

鵜来 「提督、翼が…髪が黒く……目も、蒼いです!!」

政一 「…漸く元の姿って所か……大昔過ぎて忘れてた。」

段田 「兄様、何が起きて…うわぁ、あの時の兄様だ!!」

政一 「…翼が一対、蒼い眼に黒い髪ねぇ……」

段田 「兄様、もしかして強くなってます?」

政一 「…ちょっとやってみっか。」

ー23:44ー

政一 「海に立てる艤装を使える撃たれても死なねぇ…か。

元の状態に色んな耐性全部乗っけたみたいな感じだな。

なら昔みたいな事務作業を連発しても良さそうだな。」

夕闇 「…うぅ……」

政一 「…夕闇の面倒も見ないとな。」

夕闇 「もう、一人にしないで…」

政一 「分かった、一人にしない…約束だよ。」

ーリミッターを解除しましたー


ー第四十八章 死人にしか出来ない事ー


ー三月二十一日 政一自室 06:44ー

宵闇 「…大変な事になったわ。」

政一 「海軍崩壊か?」

宵闇 「いえ、もっと酷いの…」

政一 「…何が有ったんだ?」

宵闇 「言い難いけど…艦娘が、人間を滅ぼしていたわ。」

政一 「…彼に好意を抱く者は多く居た、夕闇も其の一人。

皆の愛する提督を人間が殺したとなれば、裏切るのもまた

必然だろう…本当に、人間は馬鹿だな。」

宵闇 「…如何するの?」

政一 「…彼岸に行って、彼女達が地獄に落ちぬ様に一言

言う他無いだろうな…少し行って来るよ。」

夕闇 「……嫌!!」ギュッ

政一 「大丈夫、帰って来る。」

宵闇 「…私が行くわ、貴方は暫く動けそうに無いから。」

政一 「…頼む。」

ー12:19ー

宵闇 「…取り敢えず、話は何とかなったわ。」

政一 「人間を大量に殺しているからな…上々だな。」

文月 「政一さん、こっち来て!!」

政一 「ん?」

ー13:00 談話室ー

天津風 「政一!!」ギュッ

政一 「…何が有った?」

文月 「件の計画なの!!」

政一 「…遂に動きやがったか。」

文月 「暗殺者が潜んでるのぉ。」

政一 「天津風は襲われたのか?」

文月 「うん…」

天津風 「…私を、護って…御願い……」

政一 「…分かった、二人を応接室に。」

文月 「え?」

政一 「奴等の狙いは俺だ、なら俺と共に居る方が危ない。

文月、二人を加賀と共に護れ。良いな?」

文月 「…うん!!」

政一 「悪いが俺は外に行く…奴等を外に誘き出す。」

夕闇 「…政一、死なないでね?」

政一 「死にはしない、元から死んでる。」ダッ

ー15:00 海岸ー

政一 「……」

?? 「見つけたぞ、死人。今此処で死んで貰おう!!」スラッ

政一 「…生憎死ぬ予定はもう終わった、一昨日来い。」

?? 「ほう、強気だな…私が闇の刃と呼ばれている事を

知っての上でか?」

政一 「…死のうと思っても死ねんのでな。砲撃を受けて

生きていられるか?」

?? 「…はぁ?」

政一 「深海棲艦の攻撃を受けて生きていられるか?」

?? 「無理に決まっているだろう、一体何を…」

政一 「なら君に私は殺せないな。」

?? 「……はぁ?」

政一 「私は深海棲艦の攻撃を受けて死ななかった。」

?? 「……嘘、だろう?」

政一 「この話を嘘と言う間は殺せないな。」

?? 「減らず口を!!」ダッ

ドスッ

政一 「…其れで殺した心算かな?」←首に苦無

?? 「…馬鹿な、何故死なん……毒を塗った筈だ……」

政一 「そうか、毒か…甘いわ。」グイッ

?? 「なっ!?」

ドサッ

政一 「…死ぬか?」

?? 「……負けた、か…」

政一 「死にたくなきゃ黙って大人しくしてろ。」

?? 「…分かった。」


ー第四十九章 第五次暗殺計画始動ー


長門 「政一!!」

政一 「ん?」

?? 「……」

長門 「ゆーが不審な電波を掴んだと言うのでな…」

政一 「不審電波?」

?? 「まさか…姉殿が使う無線を傍受したと?」

政一 「聞いてみるか…」

ゆー 「録音だけど…はい。」カチッ

[……風美がやられた、我々で奴を消す。]

[美鳥、本気なの?]

[我々がやるしかない、月乃も本気を出せ。]

[えぇ…花香と美鳥でやってよ……私死にたくないもん。]

[奴を消し損ねれば我々が殺される。]

[…分かったよ……]

ゆー 「…ここまで。」

政一 「…お前のコードネームは[風美]か。」

風美 「そうだ…姉殿の無線を傍受出来るとはな。」

政一 「ゆーはドイツ生まれだ。技術力を嘗めるな。」

ゆー 「…政一さん、ゆーの改造…御願い出来る?」

政一 「…迎撃が終わった後、気が変わらなかったらな。」

ゆー 「うん。」

長門 「大丈夫か?」

政一 「こんな所で斃る訳にはな…夕闇が心配でな。」

長門 「加賀が居るからまだマシだろうが…」

政一 「…無駄話はここまでの様だな。」

長門 「何?」

?? 「…風美、今助ける。」

政一 「…前後と陸側に一人ずつ、か…包囲の心算か?」

?? 「あー、そうだけど…何?」

政一 「…此奴が死んでも良いって事で良いか?」

?? 「そ、其れは…」

政一 「…お前達の無線、悪いが聞かせて貰った。」

?? 「なっ!?」

?? 「ちょっと、何でよ!?」

政一 「ドイツの人間も居るんだ、なりの設備は有る。」

?? 「…もう殺さなくて良いんじゃない?」

?? 「然し、そうなれば我々が消される!!」

政一 「……お前等揃って訳有りか…保護してやろうか?」

?? 「え、良いの?」

政一 「武装解除が条件だがな…此処に居るのは暗殺者、

軍人、死神、死人…後艦娘と深海棲艦。総攻撃すりゃあ

何とかならぁな。」

?? 「…美鳥、御願いしましょう?」

美鳥 「花香、お前何を…」

花香 「もう私達は死んだも同然よ?戻っても消されるわ…

なら御願いしましょう?生きられるんですもの。」

風美 「…良いのか?」

政一 「[敵意無き者敵に非ず]、ウチの方針なんでな。」

?? 「…ねぇ、其処ってごろごろ出来る?」

政一 「大人しくしてりゃ後は適当にどうぞ。」

?? 「うわぁ…ねぇ、御世話になろ?」

美鳥 「月乃まで!?」

政一 「…死にてぇか生きてぇか、選べっつったんだよ。

ウチにゃ死神が居る、死ぬ時は一撃だぞ。」

美鳥 「…仕方が無い、一時的に世話になろう。」

政一 「したら其処に居る長門の指示に従え。」

長門 「せ、責任重大だな…分かった、着いて来い。」

政一 「…後は海の連中だけか?」


ー第五十章 過去最大規模の襲撃ー


不知火 「司令!!」

政一 「ん?」

不知火 「だ、大隊が…敵の大隊が!!」

政一 「落ち着け、敵が如何した?」

不知火 「て、敵大隊、十!!」

政一 「は?」

不知火 「総数、千四百!!」

政一 「…連中め、遂に本気で来たか。」

不知火 「た、退避を!!」

政一 「…来たからには迎えねばならんな。」

不知火 「然し!!」

政一 「負け戦であろうと、戦わねばならん。」

不知火 「……」

政一 「全武装の使用を許可する、防衛戦の準備を。」

不知火 「…了解。」

政一 「…海で暴れる時が来たか。」

ー16:22ー

ダァンダァンダァン!!!!

バババババン!!!!

暗闇 「銃も剣も砲も魚雷も全部使いなさい!!」

あきつ丸 「何としても此処を守るでありますよ!!」

はいこれ!!

私これ使う!!

ナイフ頂戴っぽい!!

僕はこれを貰うよ!!

加賀 「政一は何処へ?」

暁 「とっくに迎撃に出てるわ、急いで!!」

早霜 「…囲まれてます、急いで下さい!!」

ー16:33ー

ドスッ

政一 「……これで…何人目だ?最早覚えてないな…」

「手前、こんな事して御咎め無しで済むと思うなよ!!!!」

政一 「…言う事は其れだけか?」

「貴様、侮辱も大概にせんか!!」

政一 「ゴタゴタ言うなよ面倒だな…」バァン!!

「摩耶!!貴方、人の心って無いの!?」

政一 「俺に人の心なんて残ってねぇ、全部砕け散ったよ。」

「この…総員掛かれ!!数では此方が上だ!!」

政一 「…数だけは上だな。」ドスッ

「ぎゃあああ!!」

政一 「練度や装備では此方が上だが。」

「グズグズするな、押し込め!!」

政一 「一人を相手に大隊が止められているとは 、何とも

滑稽な話だな…目も当てられん、大本営はこの程度か。」

「この…ギャッ!?」

政一 「陸上の狙撃手にも気を付けるべきだな。」

「掛かれ!!どんな手でも使え!!奴を殺せば我々の勝ちだ!!」

政一 「…返り血も我の血も分からんな。」血塗れ

摩耶 「よう、援軍だぜ!!」ババン!!

熊野 「とぉおおおぉおぉおぉお!!!!」ドドドォン!!!!

大和 「さて、暴れちゃいましょう!!!!」ドガァン!!

「なっ…大和だと!?」

ビスマルク 「こんな連携で止められるとでも?」ドドン!!

レーベ 「何とかして食い止めるよ!!!!」バン!!

バール 「…見苦しいわ、失せなさい。」ドドォン!!!!

政一 「…さて、押し返すぞ。手伝え。」

大和 「えぇ、お任せ下さい!!」


ー第五十一章 重雷装艦出撃ー


木曾 「…出るぞ、姉貴。」

大井 「えぇ。」

北上 「もうちょいだらけたかったねぇ…」

白野 「言うておる場合では無かろう?」

島風 「おっそーい!!」ダッ

木曾 「あ、おい!!」ダッ

大井 「活躍して、愛して貰うんだから!!」ダッ

北上 「腰を痛めないようにしないとね!!」ダッ

白野 「…忙しない連中じゃな。」タッ

ーー

ドガーン!!!!ボガーン!!!!

大井 「失せなさい!!!!」バシュウ!!

ボガーン!!!!

北上 「あぁ、ウザイなぁ!!」バシュウ!!

ドゴーン!!!!

政一 「ん?」

大井 「あぁ、提督!!」

政一 「…提督呼びがかなり復活してきたなぁ……」

大井 「何?[貴方]の方が良かった?」

政一 「いや…名指し呼びが減ったなぁ、と。」

大井 「私達の提督は元から貴方だけです。」

政一 「早紀も居るだろ…」

大井 「あら、そうでしたっけ?」とぼけ顔

政一 「…二割減給、夜の相手も一月無しな。」

大井 「そんなぁ!?」

北上 「大井っちは馬鹿だね、そんな事したら逆効果だよ。」

政一 「…で、北上は何をしに来た?」

北上 「んー?別に、何も。」

政一 「そうかい…」

大井 「…御願いします、どうか夜の相手だけは……」

政一 「……少しは真面になれ、魚雷馬鹿…」

大井 「はい…」

政一 「……!!」ガキン!!!!

[ありゃ、話し込んでるから行けると思ったんだけどね…]

政一 「戦場で警戒を解くのは馬鹿だ。」

木曾 「政一から離れろ!!!!」バシュウ!!!!

[チッ!!]バッ

木曾 「大丈夫か!?」

政一 「おう…で、調子は?」

木曾 「それなりだな。」

大井 「……ちょっと攻撃して来ます…」

北上 「ありゃあ…政一、釘が深く刺さり過ぎたみたい。」

政一 「良いんだよ、出る杭は打たれんだから。」

白野 「むぅ、魚雷だけでは厳しいのぅ…弾切れじゃ。」

政一 「だから刃物を持ってけっつったろが!!!!」

白野 「お、怒らないでくれぬか…」

島風 「政一、大変!!増援だよ!!」

政一 「…………はぁ?」

島風 「六大隊、六百人!!全部で二千人だよ!!」

政一 「…我、殺シヲ司リ、死ヲ贈ル者。今此時ヲ以テ力ヲ

解キ放チ、敵ヲ殲滅セントス。我二力ヲ、悪二壊滅ヲ。」

島風 「おうっ!?」

白野 「お、御主一体!?」

北上 「おぉ、殺大御神だね…初めて見るよ、政一の正体。」

木曾 「はぁ!?これが政一の真の姿と言うのか!?」

北上 「そだよぉ。死神さんが言ってたから間違いないね。」

政一 […殺ルカ。]


ー第五十二章 政一の真の能力ー


[す、姿が変わった?]

[知るか、奴を消せ!!]

政一 [……]

「政一様!!!!」

政一 […ン?]

サリエル 「あぁ懐かしき其の御姿!!漸く殺大御神としての

力を取り戻されたのですね!!!!」

政一 [サリエル、姿ヲ見セナイカラ心配シタゾ。]

サリエル 「少々天界にて仕事をしておりました!!」

政一 […ナラ良インダガナ。殺ルゾ、手伝エ。]

サリエル 「はい!!」

段田 「兄様!!」

政一 [段田カ…何カ有ッタノカ?]

段田 「いえ、昔の兄様の感じがしたので…」

政一 […俺モマサカコウナルトハ思ワナカッタガナ。]

[油断は禁物だよ!!!!]

ドスッ

政一 […其レデ終イカ?]ピトッ

[へ?]グラッ

ドサッ

段田 「触れた者を彼岸送りにする能力は健在ですね兄様。」

政一 [制御セズニ使エバ破滅ヲ招ク危険ナ能力ダガナ。]

段田 「…兄様、御気を付けて。」

政一 [オ前コソ気ヲ付ケロヨ。]

[何なんだ、次々と戦力が追加されていく…]

政一 [サテ…覚悟シロヨォ!!!!]パチチッ

バツツツツツツ!!!!

[ぎゃあああ!?]

[あだだだだ!?]

[何だこれ!?身体が動かない!?]

政一 [電気耐性ノ無イ奴ハ格好ノ的トナル…]

ドドドォン!!!!

ボガァン!!!!

ダダダダン!!!!

政一 […今ハ何時ダ?]

[17:29]

政一 「…時間切レ、カ…」

スッ

政一 「…さて、ここから如何動こうものか…」

死神 「…何故力を?貴方の役目は私が引き継いだのに…」

政一 「…少しだけ、また使ってみたくなってね。」

死神 「…貴方って人は……」

政一 「偶には、良いだろう?」

死神 「…変わりませんね。」

政一 「変わらんよ。」


ー第五十三章 慕われるのには理由が有るー


政一 「…早紀、状況。」

[敵は残り九百くらいっすね、増援も無いっす。]

政一 「…半減はしたか。他には?」

[言い難いっすけど…轟沈が出たっす。]

政一 「…………は?」

[命は助かったみたいっすよ…]

政一 「…誰が沈んだ?」

[…舞風ちゃんっすね。]

政一 「…舞風だと?」

[休暇でラバウルから来てたみたいっす…]

政一 「成程…さて、少将に如何詫びを入れようものか…」

[連絡はしたっす…此処で保護しろって。]

政一 「…分かった、舞風を護れ。」

[了解っす。]ブツッ

政一 「…参るな。」

ネ級改二 「オイ、キサマ。」

政一 「ん?」

ネ級改二 「イモウトフタリガセワニナッテルヨウダナ。」

政一 「…あの二人の姉か?」

ネ級改二 「アァ…トシガハナレスギテイテフタリハモウ

オボエテイナイダロウガナ…フタリニアイタイ。」

政一 「…分かった、武装解除だけは忘れるな。」

ネ級改二 「…コウカンジョウケンダナ、ワカッタ。」

政一 「鎮守府の中に居るとは思うが…居ないかもな。」

ネ級改二 「ソノトキハマツ…イママデズットマッテキタ。

イマサラスコシノビヨウトタイシテカワラナイ。」

政一 「あんたは大人だな…必ず二人に会わせる。」

ー17:49ー

政一 「…ん?」

?? 「…貴方が、此処の提督なの?」

政一 「…初風と矢矧か?」

初風 「えぇ。」

矢矧 「御願い、此処で引き取って。」

政一 「ん?何故?」

初風 「…目の前で舞風が沈められたの。」

矢矧 「能代姉も殺されたわ…もう信用出来ない。」

政一 「…仕方無いな、ウチで引き取ろう。」

矢矧 「有難う…」

政一 「…何が有ろうと死守せねばならんな。」


ー第五十四章 鏡花水月ー


ー18:22ー

政一 「……」大破

「いい加減、死んで下さい!!」ドドォン!!!!

政一 「…またか……また、俺は護れずに死ぬのか……」

[……提督!!取れますか!?]

政一 「…今は、何とか…だが、直ぐに死ぬだろう。」

[えっ…そんな、嘘ですよね提督!?]

政一 「君達と共に平和に過ごす、なんて願いは叶わない…

其の願いは鏡花水月の如く、決して実現しない……」

[そんな事有りません!!]

政一 「そんな事が有るんだよ…私ももう限界だ。」

[待って下さい!!今貴方が居なくなったら我々は…]

政一 「私が死んだら、早紀を頼れ…」バシャッ

[提督!?提督!!??]

ー同刻 拠点執務室ー

明石 「提督!?提督!!??」

早紀 「何が有ったっすか!?」

明石 「駄目です、提督と連絡取れません!!」

ガシャッ

早紀 「!?」

夕闇 「…政一?」

明石 「夕闇さん、提督の無線が繋がらなくて!!」

夕闇 「政一!!」ダッ

早紀 「急いで生存確認を取るっすよ!!」

真衣 「今やってます!!」

和音 「…政一さん、どうか御無事で……」

真衣 「……駄目です、此処からじゃ掴めません。」

早紀 「…最終手段を取るしかないっすね……」

和音 「へ?」

早紀 「真衣、後は頼むっすよ。」

真衣 「了解、御気を付けて。」

ー18:55 海上ー

夕闇 「政一!?」

早紀 「…脈が取れないっす!!」

夕闇 「まさか…死んだ?」

早紀 「…息も無いっす……」

「やった!!あの同軍殺しを仕留めたぞ!!!!」

「今夜は祝勝会だァ!!」

夕闇 「……」

早紀 [……夕闇、遠慮無く殺れば良いっすよ。]

夕闇 […ソウスルワ、モウゲンカイ。]

「ん?何だ、まだやるのか?飽きねぇなぁ?」

夕闇 「…ホウムリサッテヤルワ、コノクズドモォ!!!!」

「なっ!?」

ドガァン!!

「何だ!?」

加賀 [……ヨクモマサイチヲコロシタナ…ユルサナイ。]

早霜 [ヒサビサデスネ…ココマデイカリヲオボエタノハ。]

早紀 [たった今政一が連中に殺された!!!!もう奴等に遠慮は

必要無い!!!!!!総員掛かれ!!!!骨一本すら残すな!!!!!!!!]

文月 [ヨクモ…ヨクモマサイチヲ!!!!]ダッ

暗闇 [マサイチニヨッテスクワレタワレワレノオソロシサ、

イマコノミヲモッテオモイシラシメントス!!!!]ダッ

夕立 […ステキナパーティーナンテヒツヨウナイワネ。]

時雨 [ダネ…コレカラキミタチニフルノハチノアメサ!!!!]

扶桑 「…今は自制しましょう……皆さん迚御怒りだわ。」

山城 「無理も有りません、恩人を殺されたのですから。」

白鷺 「あぁあぁ暴走しちまってまぁ…」

不知火 「…不知火も、自制が効かなければ……」

白鷺 「間違いなくあぁなってたな。」

ー彼岸ー

政一 「…話が違うんじゃないか?閻魔頭。」ギリギリギリ

閻魔頭 「ちょ、ストップストップ!!!!頭捥げる!!!!」

政一 「何で俺死んでんだ?毎回彼岸送りにされてさ?」

閻魔頭 「もっと強化するし安全にするから離してくれ!!」

政一 「…次死んだら殺すからね?」

閻魔頭 「次が無いようにするから!!」

政一 「…なら良いよ、帰るわ。」

閻魔頭 「…本当に死ぬかと思った……」

ー海上 19:04ー

政一 「あぁあぁ暴走しちまってまぁ…」

「なっ…お前死んだ筈じゃ…」

政一 「死んでも死なねぇ奴って偶に居ると思うんだよ。」

川内 [シズメサンシタ。]ドドォン!!!!

政一 「川内、流石に零距離で主砲斉射は如何かと思うぞ。」

川内 […テイトク?]

政一 「おう、お前等の信頼と責任背負った提督だ。」

川内 「提督…提督!!!!」ギュッ

政一 「悪いな、また彼岸送りを喰らっちまったよ。」

川内 「…提督?」

政一 「ん?」

川内 「私達の事、見捨てないよね?」

政一 「お前達を見捨てる位なら全員で彼岸に引っ越す。」

川内 「そっか、良かった!!!!」

政一 「…待て、敵が殲滅されてんだが。」

那珂 「だって、皆怒り心頭で我を忘れてたんだもの。」

政一 「…マジかぁ…やっぱ変わってねぇか其れ……」

那珂 「那珂ちゃんはちゃんと自制したよ?」

政一 「…焼け石に水だろ…」

夕闇 「政一…政一!!!!!!」バッ

政一 「ぐぼぁっ!?」ドバシャァン

川内 「ふぇっ!?」

那珂 「あー…」

政一 「ブハッ!?な、何事だ!?」

夕闇 「政一!!良かった!!!!死んでない!!!!!!」

政一 「いや、彼岸は行ったけどな…」

新元帥 「…貴様、何者だ……海に浮き、艦娘を殺し、剰え

死んだ筈なのに生きている…貴様は本当に人間か?」

政一 「悪い、人間になりたくてもなれねぇ身体なんでな。」

川内 「にしても…良くノコノコと来れたね、首謀者。」

新元帥 「…御主を殺すなど、鏡花水月の如し…じゃな。」

那珂 「抑、那珂ちゃんも皆も何もしてないでしょ?」

政一 「お前達が余計な事をするから俺達も攻撃をする。」

新元帥 「…今回で身に染みた、もう襲撃はしない。」

川内 「なら証拠の血を流せや手前!!!!」

政一 「川内、落ち着け。口調変わってるぞ。」

川内 「此奴の所為で政一は死んだんだぞ!?何でそんな冷静で

居られんだよ!?恨みとか怒りとか何もねぇのかよ!?」

政一 「…恨んでるし怒ってる。今は抑えてるだけだ。」

川内 「何で抑えんだよ!!ぶつけりゃ良いだろ!!!!」

政一 「…人に当たって何か変わるか?」

川内 「!?」

政一 「落ち着け夜戦馬鹿、お前が騒いで何になる?」

川内 「…御免。」

政一 「はぁ…まぁ、実際証拠は欲しいがねぇ…」

新元帥 「…ラバウルの少将を新元帥として、私は降りる。

海軍からも抜けよう…これで手打ちにならないか?」

政一 「…条件としちゃ悪かねぇな。其れで行くか。」

新元帥 「…迷惑を掛けた。」

政一 「良いからとっとと帰んな、また狙われんぞ。」

新元帥 「あぁ…ではな。」

ーーーーーー

ーーーー

ーー

政一 「……やっと終わったか…いや、これからだな。」

川内 「じゃ、帰ろっか。」

政一 「…だな。」

ー敵が居なくなり、少しだけ過ごしやすくなった。ー


ー第五十五章 甘えに甘えてー


ー三月二十二日 08:44 猫部屋ー

オスカー 「なぁお。」

政一 「お前は相変わらずだな。」

扶桑 「ですね。」

政一 「扶桑、山城の分も持って行ってくれ。」つ指輪

扶桑 「あら…良いのですか?」

政一 「今は動けないからな…」

文月 「……」ギュッ

夕闇 「……」ギュッ

天津風 「……」ギュゥゥ

早紀 「……」ギュゥゥ

政一 「……頼めるか?」

扶桑 「えぇ、御任せ下さい。」

政一 「済まない…」

ー11:48ー

龍飛 「…まるで長期出張から帰ってきた旦那の様だな。」

政一 「…だな。」

段田 「兄様…モテモテですね。」

政一 「……愛が重いのはまぁ仕方無いか。」

暗闇 「…私は後で独り占めするわ。」

暁 「私は明日でも明後日でも良いわ、皆が落ち着いてから

来て頂戴。其の方がゆっくり出来るでしょう?」

龍飛 「…二人の会話だけ聞くと暁が正妻だと思う。」

段田 「正に正妻の如き余裕ですね。」

暗闇 「…私が正妻なのに……」

政一 「其れ以前に動けないんだが如何すりゃ良いんだ?」

暁 「諦めるしか無いと思うわ。」

明石 「皆とっても怒ってたから…」

大井 「皆良いわね…私一月は夜の相手して貰えないもの。」

北上 「あんな事したらそりゃ嫌われるよ。」

球磨 「…疲れたクマ……」

政一 「……」

オスカー 「なぁお。」

政一 「猫は良いよな自由でよ…」

暗闇 「あ、そうだ。シラとクロは?」

政一 「猫部屋には来てない、部屋で寝てる。」

暗闇 「へ?」

政一 「俺の部屋の三段猫ベッドで寝てる。」

暗闇 「そう…」

政一 「……本当に動けないんだが。」

暗闇 「甘えさせてあげて。」

政一 「…寝たいんだがなぁ……」

ー15:44ー

政一 「……」zzz

あきつ丸 「…案の定、でありますな。」

大井 「寝させてあげて、疲れてるから。」

あきつ丸 「毛布だけは掛けておくでありますよ。」

大井 「えぇ、そうね。」

ファサッ

あきつ丸 「…御疲れ様であります。」

パタン


ー第五十六章 あの日、あの時、もし生きていれば…ー


[…何なんだよ……]

[死んだかと思えば生きてるし、娘は殺されてるし…]

[…俺の人生、本当に何なんだよぉ!!!!]

ーーーー

ーー

政一 「……!?」ガバッ

叢雲 「起きた?随分魘されてたわよ?」

政一 「…二百年位前の夢を見ていた。酷い悪夢だった。」

叢雲 「…娘が殺されたってのは聞き取れたわ。」

政一 「…あの時、仮に生きていれば…娘はまだ……」

叢雲 「貴方が迚辛い過去を背負ってるのは私も知ってるわ。

でも、思い詰めても過ぎた事は変わらないわ。」

政一 「分かってる!!!!」バン!!

叢雲 「!?」

政一 「…そんな事、解ってるんだよ…」

叢雲 「…少し夜風に当たったら?」

政一 「……」スクッ

時計 [22:49]

叢雲 「貴方の身体、まだ怯えてるわ。震えてるわよ?」

政一 「…解ってるよ、そんな事位。」タッ

叢雲 「……本当、こういう時だけは素直じゃないわね。」

ー海岸 23:22ー

政一 「……」

叢雲 「政一。」

政一 「…今度は何だ?」

叢雲 「はい、白霧島。」

政一 「…グラスが二つ?」

叢雲 「今日位は、呑んでも良いでしょ?」

政一 「……」

叢雲 「一緒に呑みましょ?」

ー00:14ー

ザザァァン…

叢雲 「…誰も欠けず、寧ろ増えたわね。」

政一 「…だな。」

叢雲 「こうして大勝利で終わったのも、貴方の御蔭よ?」

政一 「……」

叢雲 「まだ悪夢の事を考えているの?」

政一 「…あの日、死んだのは娘だけじゃないんだ。」

叢雲 「え?」

政一 「妻と共に俺の人間性も死んだ。あの日から本当の

[人でなし]になった…[妖怪]になってしまったんだよ。」

叢雲 「…そうなの?」

政一 「あぁ…自分の中に有る[ソレ]が完全に壊れた。」

叢雲 「……」

政一 「更に言えば、妻は長門に…娘はお前に似ていた。」

叢雲 「え?」

政一 「髪色こそ違えど、殺された時の娘の姿はお前に似て

迚綺麗な女の子だった…首を落とされる迄はな。」

叢雲 「…首を……」

政一 「妻も長門の様に背が高くて凛々しかったな…」

叢雲 「……」

政一 「連中は妻を火に掛け、三時間も焼いた。」

叢雲 「三時間も!?」

政一 「俺は斬首台の上で其の姿を見せ付けられてから首を

斬られて一時的に死んだ。そして起きた時には娘は…」

叢雲 「…そうだったの……」

政一 「…未だにあの日を夢に見ては恐ろしくなる。」

叢雲 「…大丈夫、私達が居るわ。」

政一 「……」

叢雲 「貴方を一人にはしないわ。絶対によ。」

政一 「……」ポロッ…

叢雲 「…泣いてるの?」

政一 「…常に置いて行かれる側だったからな……」

叢雲 「私達も置いて行かれたから、御相子にしましょ?」

政一 「…済まない……」

叢雲 「…ねぇ?わたし、これでも迚幸せなのよ?」

政一 「……」

叢雲 「貴方と共に居られる、其れだけで幸せなの。」

政一 「……」

叢雲 「其れだけは、分かって頂戴。」

政一 「…あぁ……」


ー第五十七章 再会ー


ー三月二十三日 09:40 会議室ー

舞風 「……」

不知火 「大丈夫、直ぐに来ます。」

チャッ

政一 「済まない、遅くなった…」

舞風 「……ぁ…提督……提督!!!!」ギュッ

政一 「…矢張りラバウルで共に過した舞風だったのか。」

不知火 「えぇ、経歴を見て驚きました。」

政一 「そうか、お前はラバウルに帰っていたな。」

舞風 「うん…良かった……また、会えた…」

不知火 「…ラバウルの少将、今は元帥ですね。」

政一 「そうだな…ラバウルは後任が来たとか。」

不知火 「其の元帥から[舞風を頼む]と伝言が。」

政一 「…成程、なら責任を取らないとな。」

不知火 「其れだけ好いているのですから指輪でも。」

政一「…如何する?」

舞風 「今はこうしてたいなぁ…」スリスリ

政一 「……動けん。」

不知火 「矢矧さんと初風を呼んで来ます。」

政一 「…了解。」

ー10:22ー

初風 「……何してるの?」

政一 「昔一緒だった舞風と再会したら凄い懐かれた。」

舞風 「……♪」スリスリ

矢矧 「…凄いわね、貴方。」

初風 「舞風ちゃん、可愛い所も有るのね。」

政一 「……舞風、そろそろな…」

舞風 「嫌。」スリスリ

政一 「そうは言ってもな…」

舞風 「いーや♪」スリスリ

政一 「…頼むから……」

舞風 「嫌と言ったらいーや♪」ギュゥゥ

政一 「…という状況なので此の儘失礼する。」

矢矧 「え、えぇ…」

政一 「君達は取り敢えず着任という形で頼むよ。」

矢矧 「分かったわ。」

初風 「了解。」

政一 「…寝るから起こさないでくれ……」

矢矧 「寝るの!?」

政一 「悪夢の所為であまり眠れてないんだ…」

初風 「其れは大変だな…」

政一 「起こさないでくれよ…」

舞風 「…お休み。」


ー第五十八章 犬化現象ー


ー16:44ー

満潮 「……」

長門 「魘されているな、悪夢だろうか?」

政一 「……!?」ガバッ

満潮 「また悪夢を見たの?」

政一 「…だな……夜のとはまた違う夢だ。」

満潮 「どんな?」

政一 「時雨が犬耳と尻尾付けて首輪して戯れて来た…」

満潮 「…あぁ……半分正夢ねぇ……」

政一 「………は?」

時雨 「提督!!」

政一 「ん?」

時雨 「首輪を着けて欲しいんだ!!!!」

政一 「!?」

夕立 「夕立もっぽい!!」

朝潮 「僭越乍朝潮にも御願い致します!!」

時津風 「…司令、私も!!」

不知火 「…貴方が御望みとあらば。」

初月 「僕も着けるよ。」

政一 「」バタッ

満潮 「ちょ、確りしなさいよ!?」

長門 「…気絶しているな。」

満潮 「はぁ!?」

長門 「犬化現象が此処にまで波及するとは…」

時雨 「…着けてくれないの?」

政一 「…頭が理解を拒んだ気がする……」

満潮 「…私の姉が御免なさい。」

時雨 「ねぇ、首輪着けてよ。」

政一 「……やっぱ現実だよな…」

長門 「政一、これは犬化現象だ。」

政一 「…何だ其の如何にもな名前の現象は……」

長門 「一部の艦娘にのみ発生するんだ…犬の様な行動を

取り首輪をつけたがる様になる。この現象が発生すると

忠犬だの猟犬だのと、そう呼ばれてしまう様になる。」

政一 「此奴等全員そうだってのか?」

長門 「あぁ、これ迄に確認した症例に合致する。」

舞風 「…そうなの?」

政一 「全部駆逐じゃねぇか、傾向とかあんのか?」

長門 「駆逐艦が特に発症し易いが、稀に空母や戦艦も…」

政一 「全部が全部駆逐艦じゃねぇと…」

舞風 「其れで、首輪着けるの?」

政一 「悪いが却下だ。首輪付けるのは猫だけで十分だ。」

オスカー 「なぁお。」ゴロゴロ

長門 「……何時の間に!?」

舞風 「猫ぉ!?」

時雨 「そっか…残念だよ。」

政一 「マーキングなら指輪で十分だろ?」

時雨 「…そっか。」

政一 「…あぁ、三度寝すっか。なんか疲れた。」

満潮 「でしょうね…」

長門 「お休み。」


ー第五十九章 ろーちゃんとガングートー


ー21:44ー

政一 「……うぁぁぁぁ…」

舞風 「大丈夫?」

政一 「頭痛てぇ…彼岸の夢見ちまったよ……」

?? 「こんにちは!!」

政一 「…んぁ?」

??→ろー 「ろーちゃんですって!!」

政一 「…テンションMAXは頭に響く……」

ろー 「大丈夫なの?」

政一 「…駄目だこりゃ……」

ろー 「…御免なさい、ちょっと巫山戯ただけなの。」

政一 「は?」

ろー 「性格は変わってないよ?」

政一 「…ならさっきのハイテンションは一体…」

ろー 「他の所に居るろーちゃんの真似だけど、似てた?」

政一 「…甲高く響く声はそっくりだったな。」

ガングート 「同志、改造が完了したぞ!!」

政一 「…蒼い髪は如何した?目も紅いぞ?」

ガングート 「改造したら元に戻った!!何とも不思議だな!!」

政一 「…そうかい。」

ガングート 「反応が薄いぞ同志…」

政一 「あの髪色、俺は好きだったんだが。」

ガングート 「…そうか……」

政一 「…俺は其の髪色が似合わないとは言ってねぇぞ?」

ガングート 「…似合うか?」

政一 「勿論似合ってるさ。随分と綺麗な髪じゃないか。」

ガングート 「…有難う。」

政一 「…十時前か、適当に夜食でも作るかね…」

ろー 「お饂飩食べたいです。」

ガングート 「私も肉饂飩が食いたいな。」

舞風 「きつねが良いなぁ…」

満潮 「ねぇ、饂飩食べるの?」←扉の前で話聞いてた

政一 「…分かった分かった、湯掻いてやるから。」

ー22:17ー

政一 「……」ズルズル

長門 「……」ズルズル←御零れ

舞風 「美味しい…」ズルズル

満潮 「温まるわ…」ズルズル

ガングート 「矢張り政一は料理が上手いな…」ズルズル

加賀 「やりました。」ズルズル←御零れ

政一 「…御零れ狙い三人には後で天引きが待ってるぞ。」

長門 「ゴフッ!?」

満潮 「ブッ!?」

加賀 「覚悟の上です︎…御出汁は鯖と鰹とアゴですか?」

政一 「良く分かったな…普段使わない組み合わせなのに…」

加賀 「鎧袖一触です。」

ー22:58 饂飩代麻雀 東二局十巡目ー

政一 「……」清一色聴牌

加賀 「……」断幺九平和聴牌

長門 「立直!!」立直対々和ドラ二聴牌

満潮 「……ヤバいわ…」四暗刻聴牌

政一 「……槓。」明槓

ドラ表示 [九筒][七索]

政一 「……嶺上牌が…」清一色ドラ三聴牌

つ[五索]

政一 「ツモ、嶺上開花清一色ドラ三、倍満。」

長門 「安手で作ったのに!!」-8000

加賀 「…見事にやられましたね。」-4000

満潮 「…まぁ、役満なんて上がれないわよね。」-4000

ー麻雀は東三局へ続くー


ー第六十章 饂飩代の行方ー


[饂飩代麻雀 初期点30000]

[政一を箱点にすれば全員饂飩代が無料に]

[政一より先に箱点になったら三人分全額天引き処分]

ー東三局 ドラ表示 [一萬]ー

政一 「……配牌わっる!?」

加賀 「…上がれそうにないわ。」

長門 「……また安手か!?」

満潮 「……………ツモ。」パタッ

政一 「…天和じゃないか。」

長門 「何ぃ!?」

政一 「…倍満上がってて良かったよ本当に。」-16000

長門 「……後五千…」-16000

加賀 「…少し早目に動きましょう。」-16000

満潮 「…役満上がっちゃったぁ……」

ー東三局 一本場ー

満潮 「……」二向聴

政一 「……」一向聴

加賀 「…負けたかも知れません……」四向聴

長門 「……」二向聴

満潮 「……」一向聴

政一 「…悪くは無いが……」聴牌

加賀 「…チー!!」[三萬]「五萬」[四萬]

長門 「ポン!!」[四筒]×3

満潮 「…立直。」立直ドラ一聴牌

政一 「…槓。」[四索]暗槓

ドラ表示 [一萬][三索]

長門 「なっ!?」

政一 「…槓。」[二萬]暗槓

加賀 「…ドラ八?」

ドラ表示 [一萬][三索][一萬]

政一 「ドラが十二で嶺上が…」

つ[四萬]

政一 「自摸、断幺九面前嶺上開花ドラ十二、数え役満。」

長門 「…自腹は私か。」-12100

加賀 「…何とか耐えました。」-12100

満潮 「親で数えは痛いわ…」-24100

政一 「長門、給料天引きな。」

長門 「…致し方有るまい。」

政一 「…もう一回やるか?」

満潮 「良いわよ?」

長門 「…私は降りる。」

舞風 「やりたい!!」

ろー 「私見てる。」ズルズル

政一 「悪いな、鍋が小さくて後になっちまった。」

ろー 「良いよ、美味しいから。」

政一 「…御零れさえ無ければ足りたと言うのに……」

加賀 「やりました。」

満潮 「…御免なさい。」

政一 「…まぁ罪は長門になすりつけるとして次やるぞ。」

長門 「酷くないか!?」

ー夜は少しずつ更けてゆくー


ー第六十一章 秋月型の合流ー


ー09:22 仮眠室ー

秋月 「……」zzz

照月 「……」zzz

初月 「良く寝てるね。」

政一 「……」zzz

初月 「提督、起きなよ。新入りが来たんだからさ。」

政一 「…ん?新入り?」

初月 「うん、涼月と冬月さ。」

政一 「…秋月、起きろ。」

秋月 「…御久し振りです提督……ふぁ…」

政一 「照月も何時まで寝てる気だ?」

照月 「…御早う御座います……」

政一 「…初月、此奴等如何するよ?」

初月 「寝惚けてるなら置いて行こうか?」

秋月 「お、起きました!!」

照月 「辞めてぇ!!」

政一 「…行くぞ。」

ー応接室 10:30ー

政一 「…済まない、準備で遅れた。諫田政一だ。」

秋月 「秋月です!!」

照月 「照月です。」

初月 「初月だよ。」

冬月 「秋月型八番艦、冬月。此方は三番艦の涼。」

涼月 「お冬さん!?あの、涼月です。」

政一 「…秋月型はこれで五隻、対空も少しはマシかな。」

初月 「提督、如何するんだい?」

政一 「取り敢えず中を見て回れば良いんじゃないかな?

そうすれば此処がどんな場所か嫌でも分かるよ。」

初月 「分かった、行こうか。」

涼月 「お初さん、この人を信用して大丈夫なんですか?」

初月 「うん、この人は仲間の為なら殺しも生かしもする、

そんな人なんだ…序に言えば僕はあの人のだよ。」

涼月 「…え?」

初月 「ほら。」つ指輪

冬月 「…ケッコンしてたのか!?」

初月 「うん。」

秋月 「私知らないんだけど!?」

照月 「何処からそんな話に…」

初月 「僕はちょっと違う方法で艦隊に入ったからね。」

ー12:00 食堂ー

初月 「此処からは覚悟してね。」

涼月 「え?」

ル級 「あら、新入りさん?」

南方棲戦姫 「政一なら受け入れるだろうね…おかわり。」

中枢 「おかわり待ってね…はい、どうぞ。」

加賀 「どうも。」

鳳翔 「すみません中枢さん、手伝いに来て貰って…」

中枢 「良いのよ、手助けは必要でしょ?」

港湾棲姫 「…美味しいわ……」

ほっぽ 「鳳翔さんは料理上手いもんね。」

北方棲妹 「姉貴、飯食う時に喋ると米と唾が飛ぶぞ…」

冬月 「…深海棲艦が何故食堂に居るんだ!?」

涼月 「敵とご飯食べてるぅ!?」

秋月 「鳳翔さんカレー御願い。」

照月 「私も!!」

初月 「…僕は素饂飩お願い。」

鳳翔 「はーい、御新香だけ先に持って行ってね。」

初月 「…これ、提督のかい?」

鳳翔 「そうよ。」

冬月 「大丈夫なのか?」

政一 「此処は深海棲艦と艦娘が住む島だ。」

冬月 「なっ!?」

鳳翔 「あら、提督。」

政一 「手伝おう、何が要る?」

鳳翔 「注文が殺到してまして…」

政一 「調理だな、分かった。」

冬月 「…本当に大丈夫なのか?」

初月 「嫌なら転籍するしかないね。」

冬月 「……」

初月 「大丈夫だよ。」

冬月 「…分かった。」


ー第六十二章 政一と演習ー


政一 「……」

ブンッブンッ

ブワッ

鈴谷 「凄いねぇ…ハルバードなんて初めて見たよ。」

舞風 「槍斧とも言う様ですね。」

麗奈 「…お父さん、凄い……」

政一 「…!!」ビュッ

ドスッ

鈴谷 「…ダガーナイフは投げる物なの?」

舞風 「いえ、刺す物ですね…」

政一 「……」

ガキッガンッ

バキャッ

鈴谷 「あ、的が折れた…」

麗奈 「凄い…」

政一 「…こんなもんか……」

舞風 「よいしょ、よいしょ…あの、新しい的です。」

政一 「ん…よし、やるか。」スラッ

赤城 「あらあら…また遠くに行かれてしまいますね。」

政一 「鍛錬を怠れば何も護れなくなる。」

赤城 「ですね。」

政一 「……」つ軍刀

ザンッズバッ

ボスッ

舞風 「うわぁ…」

麗奈 「的が三枚おろしになっちゃった…」

鈴谷 「流石は政一…」

赤城 「…御手合わせ願います。」スラッ

政一 「…来い、正々堂々軍刀勝負だ。」

鈴谷 「ちょ、真剣で勝負はまずいって!!」

赤城 「…はぁっ!!」ダッ

政一 「ふん。」ガキッ

赤城 「なっ!?」

政一 「軍刀勝負とは言ったが…私には十手も有るのをもう

御忘れか?其の腕前でよく勝てると思えたな。」つ十手

赤城 「くっ…」

政一 「其れに…」むにっ

赤城 「ひっ!?」

政一 「食い過ぎだ馬鹿、食った分を消費出来てねぇぞ。」

赤城 「…うぅ……」

政一 「更には刃引きまでしてある…やる気有るか?」

赤城 「…勝てない……」

鈴谷 「…凄……」

政一 「…?」

川内 「さぁ、やるよ!!」つ忍者刀

政一 「……」つハルバード

川内 「…勝ったな。」

政一 「勝ち負けは最後まで分からんぞ。」

川内 「……!!」ダッ

政一 「……」ブンッ

川内 「ひひっ!!」しゃがみ避け

政一 「…!!」ブンッ

川内 「うおっと!?」ガキン!!

政一 「…外れたか。」つ苦無

川内 「飛苦無…危なかった。」

舞風 「さっきダガーナイフ投げてたのに何で苦無を?」

政一 「ナイフはもう無い。」

鈴谷 「ホイホイ投げるから…」

川内 「…やっ!!」ダッ

政一 「……」ブォン

川内 「えい!!」ヒュッ

ガキッ

カラン…

政一 「……」ニヤッ

川内 「…駄目か……」つ苦無

[説明 ハルバードの柄の部分で投げた苦無を防いだのだ]

[補足 政一のハルバードは部品が全て金属で出来ている]

政一 「……」ダッ

川内 「長物で距離を詰めてくるって事は何か有る!!」ダッ

政一 「……!!」ニヤッ

バァンバァン!!

川内 「ぐっ…拳銃は卑怯だよ…」

政一 「戦場じゃ勝った方が正義なんだよ。」

川内 「…まぁ楽しかったし良いか。」

政一 「風呂入って来い。」

川内 「はーい…また勝てなかったなぁ……」

麗奈 「…強いなぁ……」

鈴谷 「何であんなに重い武器を軽々と振れるんだろ?」

舞風 「柄が中空構造なんだそうで…」

鈴谷 「マジ?結構軽いんだアレ?」

政一 「中空構造採用でやっと8.5kgだな。」

鈴谷 「うえぇ!?マジで!?」

政一 「マジだ、思ってるより相当重いぞ。」

鈴谷 「マジかぁ…」

政一 「だからこそ威力が上がる訳だが。」

鈴谷 「まぁ、重さはパワーだよねぇ…」


ー第六十三章 来客ー


ー三月二十五日08:44 訓練所ー

政一 「……」

港湾棲姫 「……」

ガキン!!

政一 「…!!」

港湾棲姫 「…私の勝ち、ね?」つナイフ

政一 「…強くなったな。」

港湾棲姫 「守らなきゃいけないから。」

ヨ級 「!!」ぴょんぴょん

政一 「ん?如何した?」

港湾棲姫 「…誰か来てるみたいよ?」

政一 「そうか、有難うな。」なでなで

ヨ級 「……♪」

ー応接室 09:48ー

政一 「……」

舞風 「……♪」ぎゅー

U提督 「貴様、艦娘を抱き着かせて嫌味の心算か?」

政一 「離れてくれるならそうしてます、無理ですけど。」

舞風 「だって指輪くれないんだもん…」

政一 「あのな、金が無い時に指輪なんて無理だっての…」

舞風 「むー…」

政一 「給料入ってないんだからよ…」

U提督 「何だと?」

政一 「資材も遠征頼りですから。」

コンコン

政一 「ん?」

チャッ

赤城 「提督、ネ級改二さんが外にいらっしゃいます。」

U提督 「は?」

政一 「…少し待って貰ってくれないか?」

赤城 「了解です、其れと製油地帯の制海権が取れました。」

政一 「燃油は何とかなるな…後は鉄とアルミか…」

U提督 「ちょ、待て待て!!ネ級改二とか言ったか!?」

政一 「えぇ、言いましたよ?」

U提督 「貴様裏切ったと言うのか!?」

政一 「世の中反戦派は居るものですよ、深海棲艦にも。」

U提督 「敵は殲滅せねばならない!!反戦派など関係無い!!」

政一 「……」

赤城 「其の様な思考は危険ですよ?」

U提督 「煩い!!艦娘風情が口を出すな!!」

赤城 「!?」

舞風 「なっ!?」

政一 「…艦娘風情、ですか……」

U提督 「何だ、文句が有るのか?」

政一 「…なら、死人風情にこんな事頼みに来るなよ。」

つ[大規模作戦増援嘆願書]

U提督 「!?」

舞風 「……」ギチッ

赤城 「…私達を使い捨ての駒として使う気ですか?」

政一 「前向きに考えていたが気が変わった…悪いが今回は

増援を送らないからとっとと帰ってくれ、気分が悪い。」

U提督 「……」

パタン

政一 「……ふぅ…」ギシッ

舞風 「…あの人、嫌い!!」

赤城 「…そうですね……艦娘風情とは、随分な事で。」

政一 「あぁいう奴は少なからず存在する。」

舞風 「…私には政一さんが居るから良いの。」

政一 「…仕方の無い奴だ。」


ー第六十四章 姉と妹ー


ー11:00 砂浜ー

政一 「……」

ネ級改二 「アナタガイモウトタチヲマモッテクレタノネ。」

政一 「俺だけじゃない、部下の皆も居てこそだ。」

ネ級改二 「…ケンキョネ。」

政一 「そうか?」

ネ級改二 「…ワタシハココヲハナレルカラ、オワカレ。」

政一 「…上司の左遷か?」

ネ級改二 「ソウ…サミシイワネ、イモウトタチニアエナイ

トイウノハ……サイゴニアイタカッタワネ。」

政一 「…呼ぶか?」

ネ級改二 「イイノ?」

政一 「あぁ、待ってろ。」

ー11:29ー

ネ級 「あ…お姉ちゃん!?」

ネ級改 「お姉ちゃん、会いたかった!!」

ネ級改二 「ワタシモヨ…ブジデヨカッタワ。」

政一 「……」

ネ級 「お姉ちゃん、此処に住もうよ!!」

ネ級改二 「エ?ムリヨ、ワタシハアノヒトノブカヨ?」

政一 「…住んでみるか?其の上司と共に。」

ネ級改二 「…ヘ?」

ー三月二十六日 談話室 08:55ー

軽巡棲姫 「…場違い感が凄いわ……」

ネ級改二 「良いんですよ、死なずに済むんですから。」

黒那珂 「そうだよ、政一さん優しいし。」

政一 「……あ…」ガチャーン!!!!

ネ級 「あ、政一さんの負けだ!!」

ネ級改 「御飯奢りね!!」

政一 「…仕方無いな、何が食いたい?」

ネ級 「海鮮丼!!」

ネ級改 「刺身盛り合わせ!!」

政一 「其れ金要らねぇ奴じゃねぇか!?」

ネ級 「行こ!!」グイッ

ネ級改 「行こ行こ!!」グイグイ

政一 「ちょ、ま、引っ張るなっての!!」

ネ級改二 「…平和だわ。」

黒那珂 「ね。」

軽巡棲姫 「否定はしないわ。」


ー第六十五章 平穏は突然終わるー


ー執務室 14:28ー

ビー!!ビー!!

早紀 「はい、執務室っす。」

[暁よ!!政一は!?]

早紀 「今は居ないっす…何が有ったっすか?」

[U提督の艦隊に襲われたわ!!雪風と不知火が重体よ!!]

早紀 「なっ…天津風と島風を向かわせるっす!!」

[急いで帰るわ、早目に御願い!!]

早紀 「了解っす!!」ブツッ

和音 「い、急いで政一さんを探して来ます!!」ダッ

ー工廠 15:22ー

政一 「…随分上手になったな。実戦でも使える打刀だ。」

卯月 「良かったです…」

和音 「ま、政一さん!!」ザッ

政一 「ん?如何した?」

和音 「雪風ちゃんと不知火さんが重体だと連絡が!!」

政一 「なっ…Uの奴の仕業だとは言わねぇだろうな!?」

和音 「其のU提督の艦隊に襲われたそうです!!」

政一 「奴め、遂に血迷ったか!?」ダッ

ー15:38 執務室ー

政一 「早紀、暁から連絡は!?」バァン

早紀 「……不知火さんが、息を引き取ったと…」

政一 「……もう一度、言ってくれ…不知火が如何した?」

早紀 「…十五時三十二分、駆逐艦不知火死亡と連絡が…」

政一 「…雪風、死ぬな!!」ダッ

早紀 「……」

ー16:11 海上ー

政一 「暁!!雪風は!?」

暁 「……今先、息を引き取ったわ。」

政一 「…雪風、済まない……約束、守れなかった…」

暁 「…鎮守府に帰りましょう?」

政一 「…そう、だな……」

北上 「御免ね…本当は私が魚雷で何とか出来たのに…」

球磨 「…北上は悪くないクマ……悪いのは彼奴らクマ。」

政一 「…もう野放しに出来ない、皆は鎮守府に残れ。」

暁 「…単身で突っ込む気?死んで終わりよ?」

政一 「約束を守れない奴が人の上に立てるか?」

暁 「…私も行くわ。」

政一 「暁は残れ…俺と不知火が居ない時はお前が頼りだ。」

暁 「貴方はそう言って無理するんだから、駄目よ。」

政一 「……分かった、お前だけだぞ…」

暁 「皆は二人を宜しくね?」

赤城 「暁さん…」

加賀 「仕方有りません、二人を連れて帰投します。」

島風 「…天津風、大丈夫?」

天津風 「大丈夫じゃないわ…姉を看取ったのよ?」

島風 「…御免。」

時津風 「…帰ろ?」

政一 […イクゾ、ヤツヲツブシニ。]狂化

暁 「…えぇ、行きましょう。」


ー第六十六章 死神謹製魔改造艤装ー


ー18:17ー

黒潮 「…不知火……雪風……」

北上 「……まさか二人が殺されるなんて…ねぇ?」

舞風 「……」

死神 「…これはまた派手に殺られてますね……」

黒潮 「…アンタ、死神やろ?どないかならんか?」

死神 「…相手は御二人を殺せる力を持っている……なら、

身体は流用して艤装を一から作り直してしまいましょう。」

黒潮 「そ、そないな事出来んの!?」

死神 「少し難しくは有りますが…やるしか無いです。」

黒潮 「…分かった、明石と白鷺呼んで来い!!」

北上 「了解!!」ダッ

ー18:32ー

明石 「戦空母艤装、ですか!?」

白鷺 「政一が弄ってたアレか!!」

死神 「対抗すべく立ち上がる他有りません!!」

明石 「分かりました、直ぐに試作します!!」ダッ

白鷺 「手伝うぞ明石!!」ダッ

死神 「…後は蘇生ですね……」

ー死神蘇生中ー

ー19:55ー

不知火 「…此処は?」

雪風 「…あれ?」

死神 「起きましたか。」

不知火 「死神さん…詰まり此処は拠点ですか……」

死神 「…艤装、まだですかね……」

明石 「艤装出来ました!!」

死神 「了解、御二人の艤装を載せ替えます。」

ー21:44ー

白鷺 「調整も終わりだ、これで行ける!!」

死神 「先輩の援護、行きますよ!!」

不知火? 「了解。」

雪風? 「分かりました!!」

ー22:38 海上ー

ボガァン!!バコォン!!

死神 「彼処です!!」

不知火? 「雪風は雷撃、其の後左から援護を。」

雪風? 「了解!!」

[クソガァァァァァァァァァァ!!!!!!]

不知火? 「今のは政一さんの…」

雪風? 「不知火、急いで!!」

ー21:45ー

不知火? 「政一さん、無事で……」

政一 「…シラヌイ……アカツキガ、シンダ。」

不知火? 「……政一さん…」

政一 「…オレハコレカラシヌ、オマエハクルナ。」

不知火? 「…死なせはしませんよ、司令。」

政一 「……オマエモ、[ソッチガワ]ダッタナ。」

死神 「…先輩。」

政一 「…ソウカ、オマエガイタナ。」

死神 「…暁を連れ帰って蘇生させます。」

政一 「アカツキハ、マカセタゾ。」

死神 「先輩を死なせはしません…覚悟、決めて下さい。」

政一 「…オマエコソ、オレヨリサキニクタバルナヨ。」

死神 「…分かりました。」ダッ

政一 「…オ前タチ、行ケルナ?」

不知火? 「えぇ、私にはもう落ち度等有りません。」

雪風? 「張り切っちゃうよ!!」

政一 「…ヨし、行くカ…」

不知火? 「…行きましょう。」

雪風? 「許さないんだからね…」

政一→提督 「…殺るぞ不知火、雪風。俺に続け。」

不知火?→戦空母不知火改三 「えぇ。」

雪風?→戦空母雪風改三 「うん!!」


ー第六十七章 提督完全復帰ー


ー23:24 医務室ー

白鷺 「暁!?」

明石 「そんな…」

死神 「先の物を暁に合わせて下さい、私は蘇生させます。」

白鷺 「わ、分かった!!」

ー23:58 U提督鎮守府出撃ドックー

提督 「……此処は無人か。」

不知火 「司令…司令は、もう一度不知火の司令になって

頂けますでしょうか?」

提督 「…そうだな、もう退役軍人は辞めだ。」

雪風 「本当!?」

提督 「提督完全復帰だな。て事はまた書類整理か…」

不知火 「其れは私達が行います。」

雪風 「指揮だけお願いね、司令。」

提督 「…そうかい。」

ー三月二十七日01:44ー

提督 「……潜水艦か。」

伊401 「…誰?」

不知火 「対潜も御任せ下さい。」

提督 「……ん?誰か来るな。」

雪風 「……あ、夕暮だ。」

不知火 「え?」

夕暮 「……助けて…」

提督 「…」バキャッ!!

不知火 「司令?」

提督 「この部屋を使おう、どうせ潰す。」

ギギギィ…

不知火 「なっ!?」

雪風 「酷い…」

提督 「…此奴等の為にも奴は消さねぇとな。」

不知火 「…安らかに眠って下さい、黒潮。」

提督 「Rest in peace.」

パタン

提督 「…何人殺せば気が済むのか。」

不知火 「司令、空き部屋です。」

提督 「少し寝よう、流石に疲れた。」

ー08:44ー

提督 「……随分と少ないな。」

不知火 「…此処ですか。」

提督 「秘書艦は強い筈だ、気は抜くな。」

雪風 「うん。」

ガチャッ

バァン!!

不知火 「…え?」

雪風 「な、何?」

提督 「…………」

ドサッ

不知火 「司令!?」

雪風 「そんな!?」

U提督 「…馬鹿だな、艦娘を盾にすれば生きられたのに。」

不知火 「……対艦娘用拳銃弾…」

雪風 「司令を殺すなんて…」

U提督 「御前等も纏めて消してやるよ!!」

ズガァン!!

ガシャッ

不知火 「…今の音は……」

U提督 「……糞が…何処から……」

暁? 「貴方に殺された恨み、まだ根に持ってるのよね…

政一も殺された事だし、さっさと死んでくれる?」

不知火 「暁!!」

雪風 「暁も改造されたの?」

暁?→重雷装戦艦暁改四 「えぇ、少し違うけれどね。」

提督 「…一瞬彼岸が見えたぞ……」

不知火 「司令、御無事で!?」

提督 「無事に見えるか?」

雪風 「見えないから聞いたんだよ!?」

U提督 「糞が、イチャコラしやがって…」

提督 「……」スラッ

不知火 「其の刀は…」

つ妖刀青鷺

提督 「何時もの二振りさ…まぁ、妖刀にはなったが。」

U提督 「何が妖刀だ…死ね!!」つ拳銃

バキィン!!

U提督 「なっ…」

提督 「妖刀は其の主に忠実で有りながら常に血を求める…

刀は求める血が足りなければ主をも襲う、故に妖刀だ。」

U提督 「…何が言いたい?」

提督 「お前は今から此奴の餌だ。」

U提督 「…屁理屈を!!」チャキッ

提督 「遅いわ!!」ズバッ!!

U提督 「ガフッ…」ドサッ

提督 「…帰るぞ。」

不知火 「はい。」

雪風 「うん!!」

暁 「そうしましょう、貴方。」


ー第六十八章 帰還、そして…ー


ー09:42ー

提督 「……」フゥ…

暁 「やっぱり煙草は辞めないのね。」

提督 「…弟が好きだと言うのでな……」

暁 「…私も好きよ。」

提督 「そうかい…で、しおいと夕暮は如何する?」

伊401→しおい 「…フレイとフーミィが居ないの。」

提督 「…201と203か……不知火、分かるか?」

不知火 「…其れと思われる生体反応がこの部屋から。」

提督 「…隠れるとすれば…潜水ならロッカーとかか?」

ガチャッ

フレイ 「ひっ!?」

フーミィ 「辞めて…」

提督 「…一撃で引いちまったや。」

しおい 「フレイ!!フーミィ!!無事だったんだね!!」

フレイ 「……しおい?」

フーミィ 「…貴方は誰?」

提督 「他所の提督だ。」

不知火 「司令、其の説明では不十分が過ぎます。」

夕暮 「…あの…着いて行っても、良いですか?」

提督 「構わんぞ…初春型駆逐艦はこれで全員だな。」

夕暮 「私は有明型です!!」

提督 「…私は大きな括りでしか物を言ってないんだ。」

夕暮 「…本当?」

不知火 「はい、暁は特三型として扱われております。」

夕暮 「…暁型じゃなくて?」

雪風 「鈴谷さんも最上型扱いだよ。」

夕暮 「…そうなの。」

提督 「……深海棲艦、数三十八。」

フレイ 「え?」

提督 「不知火、沖に誘導して叩け。雪風は挟み込め。」

不知火 「了解。」

雪風 「分かった!!」

提督 「暁は後方から援護射撃。魚雷でも散撒け。」

暁 「えぇ、任せて。」

提督 「…さて、脱出するか。」

フレイ 「…うん。」

ー海上 16:48ー

提督 「……」

暁 「…まだ追って来るの?」

不知火 「執拗いですね。」

雪風 「燃料が足りないよ…」

提督 「……見えたな、もう少しだ。」

ー拠点軍港 17:22ー

早紀 「御帰りっす!!」

提督 「早紀、今日からまた提督に復帰する。」

早紀 「へ?」

提督 「…前線指揮は任せろ。」

早紀 「マジっすか、了解っす!!」

提督 「其れと、新入り四名。」

フレイ 「どうも…」

フーミィ 「お、御邪魔します…」

夕暮 「初めまして…」

しおい 「やっほー。」

提督 「…最後、引っ越すぞ。」

早紀 「何処に?」

提督 「…敵の……海軍の居ない世界にだ。」


早紀 「其れは、楽しみっすね!!」



ー深海棲艦と艦娘を束ねる退役軍人[諫田政一]ー


ー次の舞台は、更なる異世界へと移る。ー


ー続くー


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SS好きの名無しさんから
2022-10-08 00:51:58

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2022-10-07 00:29:20

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1: SS好きの名無しさん 2023-03-25 18:36:43 ID: S:Efxw7Z

次も楽しみにしてます


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