2023-06-09 13:27:30 更新

概要

これの二次創作SSとなっております。またオリジナル設定などを含むため苦手な方は以下略…
順次艦娘の方々を出し来ていきたいと思います。何か問題等があるような場合においては対処いたしますのでコメント等をいただけたら幸いです。
メインまさかの11作目。前作を読まなくても読めるようにはしているつもりです。
過去作を読んでいただけて大変うれしいです!更新は不定期となります。何分ご容赦ください。


前書き

2人のちょっと不思議な提督たちが特殊な環境に放り込まれも艦娘たちとドタバタしながら生活して行くというようなストーリー。今回は色々と大変なことになりそうな予感が…
このSSはフィクションです。実在の国名、人物や団体などとは関係ありません。




霞「こちらは■■鎮守府艦隊調査保護局です。艦娘さんの保護やその他諸々の作戦を行うちょっと変わった鎮守府です。」



青葉「ほどんどの艦娘さんが提督や女提督さんに助けられ、今では協力関係の鎮守府さんまでいます。」



電「作戦では海上だけではなく、地上での作戦も行うため日々楽しく訓練をしているのです♪」



翔鶴「今回のお話はドイツからの方々のお話です。」



青葉「真面目にやると肩が凝りますねぇ…」



電「まーた始まったのです…」



霞「もう慣れたわよ。」



青葉「いいですねぇ。そのまま行きましょう!」



翔鶴「ここでお便りが届いております。」



青葉「はい?お便り?」



翔鶴「はい。読みますね?」



『いつも前説担当をされてる4人にには、大変お世話になっております。毎度のことながら投稿が半年単位で遅れるとか何をやってるんだかなぁと思ってると思いますが…こうやってきちんと前説をしてくれることを大変うれしく思っています。その辺の謝罪を青葉さんがいつもやってくれると信じています。』



青葉「作者じゃないですか!しかも青葉に丸投げとか!」



電「いつものことなのです。」



霞「あ、作者逃げなさい。青葉がそっちに向かったわよ。」



『え?青葉さん…あなたなんd』



翔鶴「通信が切れてしまいました…」



霞「あらららら…」



電「この辺にしておいて本編の方を始めるのです!」



「「「 どうぞ! 」」」



『たす…』



翔鶴「あ、また通信が…」



電「切っておくのです。」ブチッ



霞(無慈悲…)





――――0943 ■■鎮守府 執務室



カキカキ カタカタ カキカキ カタカタ



秋月「大淀さん。このボーキサイトの消費は何でしたっけ?」



大淀「この日はー…そうだ!赤城さんと加賀さんの緊急出撃でした。」



秋月「それじゃ、これは備蓄分から引くでいいですよね?」



大淀「そうです。」



翔鶴「秋月さんも慣れてきましたね。」



秋月「はい!おかげさまで。」



翔鶴「鎮守府に来て、そろそろ3ヵ月ほどですよね?」



秋月「そうですね…もう3ヵ月ですか。すっかり自分の家です。」



大淀「それを聞いたら提督達は大喜びですね♪」



翔鶴「はい!女提督さんの場合、持っていくでしょう。」



秋月「持っていくってなんですか?」



翔鶴「持っていくは持っていくです。」



秋月「???」



コンコンコンコン



大淀「はーい!」



北上「ども。あれ?提督さんと女提督さんは?」



秋月「提督は武器庫で、女提督はたぶん工廠のデータ室かと。」



大淀「緊急の要件ですか?」



北上「緊急じゃないんだけどさぁ…女提督さんに用があって…」



翔鶴「どうしたんです?」



北上「恥ずかしながら…女大佐が、また昇級試験に落ちたんだよ。」



大淀「それは…頑張っていらしたのに…」



北上「そこで、女提督さんに家庭教師お願いしたくてさ。伝えといてくれるかな?」



秋月「了解しました。戻ったらすぐにお伝えしておきます。」



北上「頼んだよ~…はぁ……これで5回目だよ5回目…」



翔鶴「他の方々は?」



北上「大井っちと龍田がガチ説教中。」



大淀「うわぁあ…」



北上「だから今はうちに来ない方がいいよ~。不知火と陽炎はこっちに逃げてきてるしね。」



秋月「2人って怖いんですか?」



北上「うん。」



翔鶴・大淀・秋月「「「 即答した! 」」」




―――1030 大本営 元帥室



AA大将「―――と、ドイツで発見された適正のある子達は、1度日本で預かることになりました。」



友元帥「わかった。出張お疲れ様でした。それにして、総勢100名か…結構見つかったね。」



AA大将「ええ。大臣も驚いてらっしゃいました。」



霧島「ドイツで現在発見されている艦娘は…Z1、Z3、ビスマルク、グラーフ・ツェッペリン、プリンツ・オイゲン、U-511の6種ですか。」



AA大将「そのようです。あとこれがドイツからの依頼書です。」



友元帥「正式なビスマルクの装備の建造に戦闘分析データもほしいってか…」



AA大将「まぁ、艦娘に関しては海外よりこちらの方が上ですから情報が欲しいのでしょう。」



霧島「せっかく見つかった海外の艦娘さんですからこちらにも置いておきたいですよね。」



友元帥「そうだよなぁ…依頼報酬については?」



AA大将「特に取り決めは。持ち帰って相談して、大臣経由で連絡が欲しいとのことでした。」



友元帥「よし。報酬は10名前後をこちらに置くことを了承してもらうか。」



AA大将「それが無難でしょう。」



友元帥「なら目ぼしい鎮守府に出向してもらって、1週間後にテスト。上位10名程度をこちらに出向させるようにしよう。」



AA大将「了解しました。」



友元帥「もちろんそっちにも行ってもらうからね?」



AA大将「冗談はやめてくださいよ~。あいつらで手がいっぱいなんですから。」



霧島「だそうですよ?深雪さん?」



深雪「へぇ…あたし達で手がいっぱいなんだぁ……迎えに来てやったらこんなこと言われてるなんてなぁ…」



AA大将「で、でたぁ!?」



友元帥「あーらら。それじゃ、深雪ちゃんはAA大将のことよろしくな。」



深雪「はい!ほら、帰るよ!帰ったらどういうことか皆に説明してもらうからな!」



AA大将「そげなぁ!?元帥閣下!ヘルプ!ヘルプミーーー!」



友元帥「頑張ってくれ!先輩!」



深雪「それでは失礼いたします!」



AA大将「都合いい時だけ後輩面すんなぁ――」



ガチャッ パタン アァアアァアア―――――



友元帥「おつかれ~。さて、霧島。ドイツ艦の艦娘達に会いに行こう。」



霧島「了解です!」




―――1035 ■■鎮守府 射撃訓練場



提督「忙しい所集まってもらったのは、これの訓練を行うためだ。」



千歳「グレネード?」



提督「ああ。グレネードとは言ってもスタングレネードと電子機器阻害グレネードの実習だ。保護任務の際に使用するかもしれないから、使い方を覚えてくれ。それじゃ全員耳当てを装備。」



霞「できたわよ。」



提督「よし。それじゃまず、電子機器阻害グレネード。EBMの練習だ。これはそんなに危険はないが小規模の爆発はする。気をぬくなー。」



千代田「はい!」



提督「いい返事!千歳と葛城から行こう!位置に立って。」



千歳「OKよ!」

葛城「準備できました!」



提督「俺が手本を見せる。まずここのグリップを握る。この状態ならば元に戻せば爆発しない。だが握って栓を抜いてからは爆発する。」



霞「例えば栓を抜いてもう一回差し込んだ場合は?」



提督「再利用はできないと思ってくれ。栓を抜いたらもう投げることは確定だ。」



千代田「わかったわ。」



提督「よし!それじゃ2人はあの場所に実際に投げてみろ。」



千歳「はい!栓を抜いて、投げる!」

葛城「えい!」



カランカランカラン  パンッ! パンッ!



提督「これで一部の電子機器は故障する。以上がEMBだ。次、スタンを投げる。使い方は一緒だ。霞と千代田。前に。あの穴の中に投げ入れろ。今回は1人づつだ!千代田から!」



千代田「えい!」



カランカラン    バンッ!



千歳「このヘッドセットしてても衝撃が来るわね。」



葛城「結構な光ですね。」



提督「ああ。目と耳をふさぐやつだからな。霞。投げてくれ」



霞「えい!」スポッ



提督「全員目と塞いで身をかがめろ!!霞!」ダッ



ダキッ! バンッ キーーーーーーン!



葛城「だ、大丈夫!?」



千歳「大丈夫。」



千代田「こっちもよ!霞と提督!」



霞「大丈夫…司令官ゴメン…」



提督「ぐ…霞無事か?」



霞「ええ…ありがとう…」



提督「つっ……」



葛城「司令官左目が!」



提督「どうなってる?」



千歳「明石と女提督呼んでくる!」タッタッタッ



葛城「その…なんかが…刺さって…血が…」



霞「あぁ…また……私…私……」



提督「大丈夫。霞は心配するな。」



霞「どうしよう…あ…あぁあ…」



提督「千代田!霞を連れて鳳翔さんの所に。」



千代田「わかったわ。行きましょう。霞」



霞「いや!」ギュッ



提督「それじゃ霞。鳳翔さんを呼んできてくれるかな?」



霞「…わかった…」



女提督「どうした!?大丈…じゃないね。明石ちゃん救急車。」



明石「了解!」




―――1050 大本営 大講堂



友元帥「皆さん集まっているようだから始めよう!日本海軍の友元帥だ。遠いドイツからありがとう。これから君たちには各鎮守府に限定移籍してもらい、その能力について調べさせてもらいたいと思う。」



友元帥「日本で生活してもらうことになるが、言葉については報告をもらってある。ほとんどの人が艦娘となったときにある程度の日本語を習得しているようだ。これはこちらとしても助かる。」



友元帥「では、各自6人か4人のグループを作ってほしい。できればレーベとマックスの能力が確定している者は2人1組で動いてほしい。では頼む。」



ガヤガヤ イッショニイキマショウ? ヨロシクタノム アノコトハ…

アノフタリヤバイラシイヨ? デキソコナイデショ?



友元帥「…霧島…あの最後まで声をかけられなかった残った6名は別室に連れていってくれ。」



霧島「了解です。そこのあなたとあなた。ちょっと来てくださいませんか?あとそちらの方も―――」



ウワー ツレテカレテル ショウガナイワヨ ザワザワ

セイカクワルカッタモンネ カカワラナイホウガイイワ



友元帥(何かあるようだな…)



霧島「小会議室の方に比叡が連れていきました。」



友元帥「ありがとう!では、別れたようなので、それぞれの行き先を伝達し、移動してもらう!ではそこの組から―――――」




――1100 ■■鎮守府 執務室



叢雲「司令官が病院って何があったの!?」



女提督「投げそこなったスタングレネードから霞ちゃんを守って左目を怪我したんだ。」



鈴谷「うわぁ…やばいの?」



女提督「下手したら左目は失明。右目がしばらく見えないくらいだと思う。」



皐月「大丈夫だよ。司令官だし。」



大淀「もし何かあれば私達が一生付きっきりでいますので。」



朝潮「司令官のお世話なら任せてください。」



叢雲「ええ。それと霞は大丈夫?ショック受けてるんじゃない?」



夕張「受けてるでしょうねぇ…よっし。ちょっと会ってきますか。」



女提督「ほんとカッコカリ勢はたくましいわ。ありがとね。」



鈴谷「提督に介護が必要になる…」ボソッ

大淀「私達から離れることはない…」ボソッ

夕張「ずっと一緒。」ボソッ



鈴谷・大淀・夕張「「「 うふふふふ… 」」」



皐月「あれ!?こじらせてる!?」



女提督「時には目をそらすことも重要重要。」



ピピピピピピピピ!



女提督「はーい!■■鎮守府!友元帥?どったの?」



友元帥『あのさ?軍病院に提督が運ばれたって聞いたんだけど?』



女提督「カクカクシカジカなわけで。」



友元帥『そうか。提督だし大丈夫だろ。さて、仕事の依頼だ。』



女提督「そそ。仕事はどんな?」



友元帥『ドイツからの艦娘達が来たのは知ってるだろ?その子達のうち6名を受け入れてほしい。』



女提督「6人ね。何の問題があるのかな?」



友元帥『それぞれに何かあるんだけど、それがよくわからん。その6人は他のドイツ艦の子達から、はぶられてんだわ。』



女提督「なるほどね。こんな状況でもよければ受け入れるよ。」



友元帥『ありがとう。早速頼む。軽い経歴と一緒に6名を向かわせる。その6名で1週間後にテストの予定もある。課題も経歴類と一緒に送る。』



女提督「了解。受け入れと指導ね。任せておくれよ。」



友元帥『よろしく!一緒に榛名を戻すから期間中は榛名の出向を一時中断ということで。』



女提督「了解した!」



友元帥『そんじゃなー!今日の1500には行かせるから、よろしく!提督についての連絡もくれよ!』



女提督「ありがとうねー。」



カチャン



皐月「お仕事だね。」



女提督「うん。今回はそんなに急を要することじゃないから気長に待ってましょう。とりあえず、部屋の準備と歓迎会の準備はしましょうか!」



大淀「了解です!」




―――1220 大本営 小会議室



ビスマルク「ねぇ…グラーフ。」



グラーフ「貴様と話すことはない。」カツカツ



ビスマルク「…」



プリンツ「ビスマルク姉様…」



ビスマルク「仕方ないわ。」



Z1「…」



Z3「大丈夫、レーベ。一緒にいるから。」



Z1「でも…僕なんて…」



グラーフ「自信がない無いなら母国に戻れ。」



マックス「そんな言い方ないでしょ!?」



グラーフ「ふん…」



U511「あの…ケンカ…よくない…」



グラーフ「ケンカではない。事実を言ったまでだ。」



Z1「…やっぱり―――」



ガチャッ



友元帥「はーい!みなさん!移籍先へ移動するので車に乗ってくださいね~。鎮守府のことは、この榛名さんから聞いてください!」



榛名「皆さんよろしくお願いいたします。」



プリンツ「よろしくお願いいたします!」



榛名「はい!それでは鎮守府に行きましょう!」




―――1351 軍病院



提督「ん…」



明石「あ、起きましたね。」



提督「ああ。」



明石「先生呼びます。あら?」



軍病院医師「おやおや?覚醒が早いね。」



提督「はい。それで、どうなりました?」



軍病院医師「まず右目ですが、しばらくすれば元に戻ります。」



提督「左はどうですか?」



軍病院医師「気を知っかり持って聞いてください。」



提督「はい。お願いします。」



軍病院医師「手術自体は成功しましたが…元の視力には戻らないです。」



提督「どのくらいの視力に?」



軍病院医師「光を感じる程度くらいかと…」



提督「そうですか。まぁ、片目あればどうにかなりますので。」



軍病院医師「旦那さんお強いですね。」



明石「はい。これでも提督なので。」



軍病院医師「それと左目の瞼の所なのですが…傷跡が残る可能性が高いです。」



提督「そうですか。」



軍病院医師「大丈夫ですか?」



提督「ええ。明石?なんかかっこよくないか?」



明石「何を言ってるんですか!もう!」



軍病院医師「奥様もサポート大変でしょうけど病院としてもサポートいたしますので。」



提督「この包帯はいつ?」



軍病院医師「そうですね右目は2日ほどで大丈夫かと。左は消毒とかがありますので通っていただくことになりますが…ちょっと遠いんですよね。大丈夫ですか?」



提督「なら、専属の医者がいるので紹介状とかお願いできますか?」



軍病院医師「いいですよ。準備しておきますね。ただ、月1回はこちらにも通院していただきますよ?」



提督「わかりました。」



軍病院医師「ではその方向で。本日はお泊りいただきますよ?」



明石「わかりました。」



軍病院医師「では。お大事に。」



明石「ありがとうございました。提督。鎮守府に連絡してきますね。」



提督「ああ。ありがとう。あのさ、明石。」



明石「はい?」



提督「なんで奥様のこと否定…いや、カッコカリしてるから奥様でもいいのか…」ボソッ



明石「なんですか~?」



提督「いや、何でもない。」




―――1501 ■■鎮守府 執務室



榛名「失礼します。」



女提督「榛名ちゃんお帰り、お疲れ様!」



榛名「ありがとうございます。榛名ただいま戻りました!」



女提督「うんうん♪それから6人とも初めまして。■■鎮守府の女提督です。」



電「それと秘書の電なのです。」



グラーフ「グラーフ・ツェッペリン。」

ビスマルク「ビスマルクよ。」

プリンツ「プリンツ・オイゲンです!」

Z1「レーベです。」

Z3「マックスよ。」

U511「ユーです。」



女提督「よろしくね。それと、今ここにはいないけど男の提督がいて2人態勢の鎮守府だよ。」



グラーフ「大まかなことは榛名から聞いた。そのもう1人は?」



女提督「それが、訓練中の事故で今は病院。明日には戻ってくるよ。」



グラーフ「ふむ…気でも抜いていたのか?先が思いやられる。」



榛名「グラーフさん!言葉が――ムグッ」



女提督「まぁ、事故が起きたのは事実だし。(榛名ちゃん熱くならないの。)」ポンポン



榛名「…」コクコク



電「まずはお部屋の方にご案内するのです。こちらにどうぞなのです!」



プリンツ「よろしくお願いします!」



女提督「よろしくね~!」



ゾロゾロ パタン



榛名「あの…女提督さん?事故というのは…」



女提督「カクカクシカジカだよ。」



榛名「そんなことが…」



女提督「色々あるけど、サポートお願いね。」



榛名「はい!」




―――1532 EE鎮守府



EE大佐「ドイツからようこそ。」



ビスマルク(E)「よろしくね。アドミラール。」



EE大佐「よろしく頼む。」



プリンツ(E)「ねぇねぇ、アドミラール?他の艦娘さんは?」



EE大佐「いや、私は君たちを受け入れるために臨時の指揮官だ。まぁ、新人と変わりないから君たちの方が先輩になるかもな。」



Z1(E)「そうなんだ。よろしくね。」



Z3(E)「それよりもさ~…とっとと建造しちゃいなよ。ビスマルクの装備。」



Z1(E)「マックス?口の利き方。」



EE大佐「口の利き方はともかく、確かにビスマルク装備建造はした方がいいだろう。早速任せたいんだが?」



ビスマルク(E)「それじゃ、Z1。」



Z1(E)「わかった!」タッタッタッ



プリンツ(E)「私達はやることないんですかぁ?」



EE大佐「んー…ない!今日は自由行動で。」



ビスマルク(E)「なら部屋で休ませてもらうわ。」



Z1(E)「僕も。」



EE大佐「ああ、わかった。」



プリンツ(E)「ふぅ…」ポスン



EE大佐「あれ?プリンツ君は戻らないのかい?」



プリンツ(E)「少しここにいま~す。」



EE大佐「そうか。私は仕事させてもらうがいいか?」



プリンツ(E)「どうぞ~。」




―――1536 ■■鎮守府 ビスマルクとプリンツの部屋



ビスマルク「いい所ね。」



プリンツ「はい!設備も充実してます。」



ビスマルク「ええ。こっちに残れるなら再出発できるかしら?」



プリンツ「できますよ!一緒に頑張りましょう?」



ビスマルク「Danke schön.」



プリンツ「いえいえ!ビスマルク姉様の妹ですから!」



ビスマルク「頼もしいわ。」




―――1548 伊168の部屋



U511「よっし。」



伊168「お、準備できた?これからよろしくね。」



U511「はい。」



伊168「隣座っていい?」



U511「はい。」



伊168「私のことはイムヤって呼んでね。」



U511「わかりました。イムヤですね。」



伊168「うん!あなたのことはユーちゃんって呼んでもいい?」



U511「はい。」



伊168「了解。それじゃ、この鎮守府の体験ツアーに行こうか?面白い人達いっぱいいるよ。」



U511「わかりました。」



伊168「よーし!どこからがいいかな…」



U511「あの…」



伊168「希望ある?」



U511「母港に行ってみたいです。」



伊168「わかった!レッツゴー!」




―――1608 Z1とZ3の部屋



Z3「レーベ大丈夫?」



Z1「うん。」



Z3「女提督さんもいい人そうじゃない。」



Z1「うん。」



Z3「それにしてもあのグラーフ…態度が最悪よ。やっぱり嫌われグラーフは伊達じゃないわね。」



Z1「他のグラーフ・ツェッペリンはあんな風な感じじゃないのにね。」



Z3「やっぱり成り上がりだからじゃないの?」



Z1「マックス。あんまり悪口はよくなよ。これからは一緒なんだし。試験のことに集中しよう。」



Z3「そうね…1週間後の試験で見返してやりましょう。」




―――1611 グラーフの部屋



グラーフ「…はぁ……」



グラーフ「グラーフ。誰も信じるな。所詮裏切られるんだ。」



グラーフ「あいつでさえ………」



グラーフ「私は私のしたいように………」



グラーフ「……」



グラーフ「……」



グラーフ「……虚しいな。」




―――1730 食堂



女提督「それでは2名ほどおりませんが。新人歓迎会を行います!それでは!開始でっす!」



Z1「結構人数いるんだね。」



Z3「それはそうよ。これだけ大きい鎮守府だもの。」



文月「こんにちは?こんばんは?微妙な時間だからどっちでもいいか!文月って言うの~。よろしくね?」



Z1「レーベって呼んでね。」



Z3「マックスよ。よろしく。」



文月「よろしく~!ねぇねぇ!あっちでお話しない?」



Z1「うん!」



Z3「お邪魔するわ。」



ビスマルク「みんな積極的ね。」



プリンツ「そうですね~。」



伊勢「ビスマルクさん!」



ビスマルク「なにかしら?」



伊勢「私は伊勢。ビスマルクさんは戦艦だと聞いたわ!戦艦の面々が集まってるからこっちで語り合いませんか?」



プリンツ「行ってらしてください姉様!」



ビスマルク「ええ。伊勢。さん付けはいらないわ。呼び捨てにしてちょうだい。」



伊勢「わかった!じゃ、行きましょ!」



鈴谷「そう言うプリンちゃんは?重巡なんだから…鈴谷達の所だね!」



プリンツ「プリンちゃん!?」



熊野「初めからニックネームはおやめなさい。」ベシッ



鈴谷「そう堅いこといいなさんな。熊野の姉御。」



プリンツ「姉御……聞いたことあります。姉御という呼び方は日本のMafiaの奥さんって意味ですよね?」



鈴谷「よく知ってるね!この熊野はね…実は裏社会の―――」



スパァン!



鈴谷「いったぁ!?」



プリンツ「おお!ハリセーン!」



鈴谷「なんでハリセン持ってんの!?」



熊野「うふふふふ。お聞きになります?さ、プリンツさん?行きましょう。」



プリンツ「はい!」



鈴谷「まってよー!」



U511「イムヤ……」



伊168「んー?」



U511「なんで深海棲艦が普通にいるの?」



伊168「あ、あの人達はね…なぜか味方になった人たちだよ。」



リ級「肌が白い。あなたも深海棲艦?」



U511「ち、ちがいます…」



リ級「違ってもここに来たなら、もう仲間。こっちで一緒に食べましょう。」



U511「イムヤ~…」



伊168「大丈夫!いってみよ~!」



女提督「それぞれに、輪の中に入っていくね~…良きかな良きかな。グラーフちゃんも空母の人達と――」



グラーフ「……貴様らには付き合ってられん。」



瑞鶴「ちょっと、どういう意味よ。」



グラーフ「はぁ…いちいち口に出さないと理解できないのだな…」



瑞鶴「あんた…」



加賀「抑えなさい。それで?グラーフだったかしら?何が気に食わないのかしら?口に出さないと理解できない私達に説明してちょうだいな。」



グラーフ「よかろう。まず、貴様らのもう1人のAdmiralが入院しているんだ。そんな状況でよくもこんな呑気にしていられる。」



加賀「それで?」



グラーフ「我々は軍人だ。軍人がいちいち仲良しこよしになってどうする?」



加賀「だから?」



グラーフ「こんなことをしている暇があったら夜間訓練でもした方がましだろ。」



加賀「それだけ?他には無いのかしら?」



グラーフ「言いたいことはまだあるがな。」



加賀「そう。なら、こちらも言わせてもらうわ。あなた案外優しい性格ね。入院している提督このことを気にかけてくれるなんて。ありがとう。」



グラーフ「…」



加賀「次に軍人が仲良しこよしが悪いみたいに言うけど…ドイツではどうだったか知ったことではないわ。うちではこれが当たり前なのよ。郷に入っては郷に従えって言葉知ってる?私達より頭のいいあなたなら知ってるわよね?」



グラーフ「…ふん。私は私の好きにさせてもらう。」



加賀「ええ。でもそのうちあなたもここの色に染まるわ。安心なさい。」



グラーフ「ご忠告どうも。」



カツカツカツカツ



加賀「ふぅ…熊野ハリセン貸してくれる?」



熊野「ええ…」



加賀「ありがとう。…瑞鶴。」スパァン!



瑞鶴「あだぁ!?なぜお尻を叩くの!?」



加賀「あなたは安い挑発に乗りすぎ!もう少し冷静になさいな。」



瑞鶴「なにをぉ!?やんのかい?加賀先輩?やっちゃうのかい?」



加賀「いいでしょう。間宮さん!メガ大和盛の準備を!」



間宮「あの…それが…」



赤城「なんれふ?」モキュモキュ



加賀・瑞鶴「「 すで2人分ない! 」」



クスッ アハハハハハ! アカギサン! ナ、ナンデスカ!?

アノジョウキョウデタツヅケテタンデスカ!? ハイ! 



ビスマルク「Lady Admiral.」



女提督「なーに?」



ビスマルク「グラーフの度重なる非礼をお許しください。」



女提督「大丈夫。この程度でうちの面々は動じないから♪」



加賀「いえ、1名動じてたじゃない。」



瑞鶴「うえーん!加賀先輩がいじめるー!」ダキッ



ビスマルク「え?か、加賀?後輩はいじめてはだめよ。」



加賀「なんで私が怒られた?」



瑞鶴「べーだっ!」



女提督「あははは!」



加賀「間宮さん!メガ大和盛はまだかしら?」



間宮「えっと…その…」



大和・武蔵「「 ごちそうさまでした。 」」



クッソー、ムサシサンノホウガハヤカッタカー! ワイワイ



加賀・瑞鶴「「 また、取られた… 」」



ビスマルク「あはははは!あなた達ほんとにおかしな人達ね!気に入ったわ!」



女提督「そりゃよかった!さぁみんな、楽しんで~!赤城ちゃんと祥鳳ちゃん、ちょっと!」



祥鳳「お任せください。」



赤城「了解です。」




―――1752 グラーフの部屋



グラーフ「…」



コンコン コンコン



グラーフ「誰だ?」



赤城『空母の赤城です。』



祥鳳『それと軽空母の祥鳳です。ちょっと入れていただけませんか?』



グラーフ「…なんだ。」ガチャッ



赤城「中に入っても?」



グラーフ「私を殴りにでもきたのか?」



祥鳳「いえ?前から海外旅行ならドイツに行ってみたいと思ってたのでお話を伺えればなと。」



赤城「おつまみも持ってきたので。どうでしょう?」



グラーフ「…」



赤城「この鎮守府では無言は肯定というルールなので失礼しますねー。」



グラーフ「まて、勝手に――」



祥鳳「ここお借りします。」



グラーフ「図々しいな。」



赤城・祥鳳「「 そんなに褒められても/// 」」



グラーフ「褒めてはいない…」




――― 翌日 ―――

―――1030 ■■鎮守府 正門



明石「ありがとうございましたー。提督着きましたよ。」



提督「ありがとう。ん~!やっぱりここが落ち着くわ。」



明石「そうですか。お迎えが来たみたいですよ?」



ギューッ!



提督「この左手の感触は霞だな。ただいま。」



霞「司令官…ごめんなさい…私のせいで…」



提督「気にすんな。でもさ、お帰りが先だろ?」



霞「あ、お帰りなさい!」



提督「ただいまー。」ナデナデ



夕張「提督大丈夫ですか?」



提督「ああ。大丈夫。ただ皆にはしばらく迷惑かけるだろうけど、よろしくな。」



霞「司令官…お世話手伝ってもいい?」



提督「それじゃ、お願いしよう。執務室まで手を引いていってくれるか?」



霞「ええ!」



夕張「それじゃ、私は右手を~。」



明石「荷物持ってね。あと提督の部屋の掃除とかもね。いくよー。」



夕張「なぜいつもこうなる…」




―――1020 執務室



女提督「おー…包帯で両目ふさがっとる。落書きしていい?」



暁「だめでしょう…」



提督「ヒエログリフとかで頼む。」



暁「逆に注文!?」



提督「落書きは置いといて、留守中なんかあった?」



女提督「友元帥からドイツの子達の受け入れ依頼があって、6名受け入れたよ。」カキカキ



霞「歓迎会で…ひと悶着あったけどね。」



暁「アカアカツキツキって感じよ。」



女提督「どうやら、それぞれが問題を抱えてるみたい。」



提督「ふむ…その辺については女提督が得意分野だな。」



女提督「おうよ。今日中に報告が入るからそれからまた検討してみるよ。」カキカキ



コンコンコンコン



暁「はーい!」ガチャッ



プリンツ「Guten Tag. Admiralが戻られたのをみてご挨拶にきました!」



ビスマルク「あなたがAdmiralね。よろしく。」スッ



ビスマルク・プリンツ「「 ぶふっ! 」」



プリンツ「包帯に…ヒエログリフ…」



ビスマルク「なかなかのセンスよ…」



提督「かっこいいだろう?提督だ。よろしく。こんな状態だが話は聞ける。なんでも言ってくれよ?」



ビスマルク「Danke schön.」



女提督「提督も戻ったし、1週間後の試験について考えていこうかな?」



プリンツ「そうですね。訓練お願いします!」



女提督「今日中に訓練のスケジユール立てるから、呼んだら執務室まで来てくれる?」



ビスマルク「了解よ。」



女提督「それまでは寮の施設とかで自由にしててね。」



ビスマルク「トレーニングルームって使っていいのかしら?」



提督「もちろん。貸出用のウェアもあるからな。」



プリンツ「Dank!早速行ってみましょう!」



ビスマルク「失礼するわ。」



女提督「はーい。」



タッタッタッ!



朝雲「女司令官さん!あ、司令官お帰り!てかそんな場合じゃない!演習場でグラーフさんと二航戦コンビがバトル始めた!」



女提督「おっとぉ!?行ってくる!」



提督「後から行く。」



ビスマルク「…」




―――1042 演習場



蒼龍「飛龍!左舷後方!」



飛龍「了解!うわぁ!?」



ドパーン! ブーン!



蒼龍「大丈夫!?」



飛龍「中破判定…発艦不能…」



蒼龍「くっ…お願い!」バシュッ!



ブーン ダダダダダ! 



グラーフ「ふんっ…そんなものか…やれ。」



ヒュー… ヒュー…



蒼龍「うっそ!?きゃぁああああ!」



ドパーン!



蒼龍「くっそーーー!大破判定だ…」



グラーフ「まだ続けるのか?」



飛龍「この…」



蒼龍「許さない…あんたなんか許さない!」



グラーフ「…ふんっ。」



女提督『はーい。そこまでー。』



グラーフ「ほら、上官命令だ。大人しく散るんだな。」ザー



飛龍「くそ!」バシャン



女提督『蒼龍ちゃんと飛龍ちゃんは休憩室まできてねー。』




―――演習場 休憩室



女提督「それで、何があったのさ?」



蒼龍「さっき、飛龍と2人で艦載機の連携の自主練してたの。」



飛龍「そしたら、グラーフが来て見てたんだけど…」



蒼龍「その程度かって…それは軽く流したんだけど…そのあと『こんな鎮守府だとはな…』ってボソッといったのが聞こえて…」



飛龍「頭にきちゃって演習場に降りて来いって言って、さっきの状態です。」



女提督「ほうほう。ありがとね。皆のために怒ってくれて。にしてもグラーフちゃんは何を焦ってるんだろう?」



飛龍「ただ、性格が悪いだけじゃ?」



女提督「んー…それにしては昨日の歓迎会で一言目に提督のことを気にかけてたでしょ?」



蒼龍「そうだけどさ~…」



提督「おう、派手にやられたんだって?」



蒼龍「提督!それに霞ちゃんもお疲れ様!…あははは!なにその包帯!」



飛龍「うわぁ…包帯痛そう…なのに…なのにぃ…」プクク



提督「女提督の呪文付き包帯。治療効果が1.5倍になるそうだ。だが、案外平気だぞ?歩くときは霞が手を引いてくれるしな。」



女提督「ばっきゃろう。2.5倍じゃ。そう言えば提督ってビスマルクちゃんとプリンツちゃんには会ったけど他の人には会ってないね。ちょっと行ってみよう。」



提督「いいぞ。蒼龍と飛龍も演習お疲れな。」



蒼龍「ありがとう。」



飛龍「もっと強くなってやる!」



女提督「いいねぇ!しびれるねぇ~。」



北上「ありがとね。」



女提督「うわ!?びっくりした!」



提督「北上ならこっちに向かって歩いてきてたぞ?」



飛龍「え?気付かなかったんだけど?」



霞「見える位置にはいなかったわよ?」



提督「目が見えない分、気配がよくわかるんだろう。」



北上「そいつはすごいねー。さて、女提督さん。こんな時で悪いんだけどうちの馬鹿大佐の勉強のお時間でございます。しばいたってください。」



女提督「ありゃ、時間か。提督はグラーフちゃんとか他の人と会ってみて。霞ちゃんはこれからちょっと付き合ってほしいな~?」



霞「でも…」



女提督「杖役は蒼龍ちゃんにバトンタッチで、お願い!」



霞「わかったわ。」



女提督「それじゃ、蒼龍ちゃんお願いね。あと―――」ゴニョゴニョ



蒼龍「まぁ…そう言うことなら。それじゃ行きましょう。」ギュッ



提督「頼む。」



女提督「ちなみにそのヒエログリフの意味は『納豆』だから。」



提督「納豆!?」



飛龍「あははははは!」




―――1118 中庭



グラーフ「……」



卯月「…」ジー

島風「…」ジー



グラーフ「……」



卯月「…」ジー

島風「…」ジー



グラーフ「…………」



卯月「…」ジー

島風「…」ジー



グラーフ「なんなんだ貴様らは…」



卯月「しゃべったぴょん。」



島風「目を開けたまま寝る人かと思った。」



グラーフ「そんなことはしない。用がないならどこかに行くんだな。」



卯月「用事はあるぴょん。」



グラーフ「何の用だ?」



島風「イタズラしてもいい?」



グラーフ「はぁ……ほんとにお前たちはお気楽だな…」



島風「だってだって!1人で寂しそうなんだもん!」



グラーフ「!?」



卯月「新人さんにドッキリ企画はつきものぴょん。さーて…どんなイタズラするぴょん?」



提督「イタズラはやめてやれ。」



卯月「司令官ぴょん!」

島風「おかえり!」



提督「ただいま。かけっことか肩車はまだしてやれないけど我慢してくれ?」



卯月「了解でっす!」



グラーフ「貴様がここのもう1人のAdmiralか。それとさっきの空母。」



蒼龍「いーっだ!」



提督「あはは。初めまして提督だ。君の姿は見えないが、雰囲気は何となくわかる。」



グラーフ「ほう。どんな雰囲気なんだ?」



提督「ん~…軍人らしい感じだが、不思議と冷たさは感じないな。」



グラーフ「…」



蒼龍「氷のように寒々しい感じじゃないですか?」ジトー



提督「本当にそんな奴なら、卯月と島風が寄っていかないだろ?」



卯月「うーちゃんの人を見る目は最強ぴょん!」



島風「うん。大体近寄っちゃいけない人はわかるよ?」



提督「だろ?」



蒼龍「そうですかね~…」



グラーフ「話はそれだけか?」



蒼龍「すいませんが提督。女提督に書類の整理お願いされてるんでちょっと行ってきていいですか?」



提督「了解。」



蒼龍「うーちゃんと島風ちゃんも手伝って!」ウインク



卯月・島風「「 了解! 」」



提督「それじゃ俺も――」



蒼龍「見えないのに書類整理はできないでしょ~。と言うことでグラーフさんは提督のことお願いします。」



グラーフ「なぜ私が?」



蒼龍「あら~?ドイツの空母の人はが目の見えない人をほっておくつもりですか?薄情なんですね~…それに、ここに配属になったんですから上官の手伝いは必然だと思いますけど~?」



グラーフ「……とっとと行け。」



蒼龍「そんじゃそう言うことで!2人ともいくよ~。」



バイバイピョーン! アソボウネー! タッタッタッ



提督「なんだか悪いな。」



グラーフ「…これから予定はあるのか?」



提督「いや、ない。」



グラーフ「そうか。触るぞ。」



提督「おう。」



グラーフ「ほら、座れ。」



提督「ありがと。」




―――1158 MM鎮守府 執務室



龍田「…」ニコニコ

大井「…」ニコニコ



女大佐「…」カキカキ



女提督「はい、終了!」



女大佐「ふぅ…」



霞「採点するわ。」



龍田「うふふ~。今回は~…」



大井「合格点とれてますよね?」



女大佐「もちろんだぜ!」



霞「79点よ。」



ザンッ! ドゴン!



女大佐「ひぃいいい…」



霞「さっきやった範囲じゃない!なんなの?馬鹿なの?クズなの?」



女大佐「霞たんまでひどいぜ…」



霞「『たん』をつけるな。」



女大佐「でもあと1点で合格だろ!?」



女提督「アウトはアウト!なんでかねぇ…間違った問題についてどうしてこの答えだったか言ってごらんなさい?」



女大佐「このポイントで攻めて残弾を考慮すると次のポイントで補給して、進撃。」



霞「そこまではあってるわね。」



女大佐「最終ポイントまで温存して一気に叩く。そして撤退。」



女提督「うんとね…ここのポイントの敵を倒さないと撤退するときに影響あるからこっちのルート通るのが正解。」



龍田「はぁ……先が思いやられる~」



大井「次の試験…ダメなら■■鎮守府に移籍を真面目に考えますからね。」



女大佐「がんばるからそれだけは許して!お前たちいないとだめなの!ほんと!」



龍田「だったら~…死ぬ気で勉強してね~?」



女大佐「はい…」



女提督「ということで…霞ちゃん例の物を。」



霞「はい。」ドッサ!



女大佐「なんすかこれ?」



女提督「これはあたしがつかった、暗記と問題演習の資料。これを3日後までに仕上げててね。それで、この資料の中から応用問題も含めたテストするから。」



女大佐「これを…3日で?」



霞「やらないと…ね?」



女大佐「やらせていただきます!」



龍田「しっかり見張ってるからねぇ?」



大井「ほんとお手数をおかけします。」



女提督「いいのいいの。」



龍田「どう~?ドイツからの人達は~?」



女提督「まぁ、それぞれに色々あるみたい。」



天龍「提督の怪我は?」



女提督「まぁそれなりにって感じかな?」



大井「なんでも言ってください。お手伝いしますので。」



女提督「ありがとうね。」



女大佐「俺も手伝うからな!」



ザンッ! ドゴン! ガンッ!



龍田・大井・霞「「「 あんたは勉強するのよ! 」」」



女大佐「はい…すみませんでした…」



女提督「あらららら……」




―――1223 ■■鎮守府 談話室



青葉「…」コソコソ

ル級「…」コソコソ

古鷹「…」コソコソ

離島棲鬼「…」コソコソ



大鳳「なにコソコソと外を眺めてるんですか?」



青葉「あ、ホムンクルス。」



大鳳「なにがホムンクルスですか!?まぁ、似たようなものですけど。」

青葉『大鳳さんの経緯は「7」で詳しく。どうぞ』



古鷹「青葉?なんか変な電波出してない?」



青葉「気のせいですよ~。」



ル級「大鳳は怒っていいんじゃないかしら?」



大鳳「こらー。」



古鷹「ゆるーいですね~…」



大鳳「それで何を覗いてるんですか?」



離島棲鬼「司令官とグラーフさんが会話してるんですよ。」



大鳳「え?本当だ…」



青葉「聴きます?」



大鳳「盗聴…」スチャッ



離島棲鬼「そう言いながらヘッドセットを迷いなく…」



大鳳「心配ですから。」



提督『そうか…グラーフも酒いける口か。ドイツは黒だろ?本場とこっちは違うのか?』



グラーフ『まだ来たばかりだからな。日本の黒もあるのか?』



提督『あるぞ。俺の部屋にあったはずだ。目が治ったら一緒に飲もう。』



グラーフ『…というか酒の話しかできないのか?』



青葉・離島棲鬼「「 結局、酒の話かよぉ! 」」



グラーフ『ん?盗み聞きしている者がいるな。』



大鳳「ばれちゃったじゃないですか!」



古鷹「青葉はほんとに…」



青葉「ちょっとちょっと!離島棲鬼さんも一緒に突っ込んだじゃないですか!」



グラーフ「盗み聞きとは礼儀がなってないな。」



古鷹・ル級「「 でたー!? 」」



グラーフ「Admiral. 指導が足りないんじゃないか?」



提督「だって、青葉がいるだろ?」



青葉「はい…おります。」



提督「なら仕方ない。」



グラーフ「はぁ……」



提督「珍しく大鳳までいるとは…」



大鳳「だって…お兄ちゃんが心配で…」



グラーフ「兄?」



提督「そうだ。でも大鳳の出生についてはある程度機密扱いだからな。知っているのはここの鎮守府の関係者だけ。」



グラーフ「機密扱い!?どうなってるんだこの鎮守府は…」



古鷹「こういう鎮守府です!」



提督「本人と仲良くなってから聞いてあげてくれな。」



グラーフ「…冷えてきた。怪我人には身体に良くない。室内へ戻ろう。」スッ



提督「ありがとう。執務室まで頼む。」



グラーフ「了解だ。あとそこの5人。顔は覚えたぞ。」



離島棲鬼「覚えてくれてありがとう。」



グラーフ「ふん…」



テクテクテクテク―――――



古鷹「グラーフさんは案外いい人のようですね。」



青葉「そうかもしれません。追加取材(盗撮&盗聴)しましょう。」



古鷹「ここに、お借りしました、熊野ハリセンがございます。」



大鳳「なんであるんですか…」



スパァン! ワレアオバァ!




―――1301 工廠



Z3「大丈夫だって!」



Z1「でも…」



明石「我々の工廠のまえで~…」ホッケーマスク装備



夕張「ウロウロしてるやつわぁ…」チェーンソー装備



最上「だれだぁー!」釘バット装備



Z1・Z3「「 きゃぁああああ! 」」



最上「いい反応!」

夕張「びっくりした?」



Z3「あなたたちねぇ!」



明石「ごめんごめん。さて、工廠に用かな?」



Z3「だから来たのよ。」



最上「ほうほう。どんなご用事で?」



Z1「あの…その…」



Z3「ほら、はっきり言う!」



Z1「あの、装備の作り方を教えてください!」



明石「装備ですか?レーベやマックスの?」



Z3「いえ…ビスマルクの装備よ。」



夕張「ビスマルクさんのってこと?」



Z1「そうです。1週間後の試験に間に合わせたいんです。」



最上「どういうことか初めから話してくれないかな?」



Z1「わかりました。」



Z3「つらかったら私が話すから。」



Z1「うん。ありがとう。まず初めにビスマルクさんの装備はドイツではZ1適正のある人が装備をつけた状態でからしか、作ることができないのはご存知でしょうか?」



夕張「ううん。初めて聞いた。」



Z1「実際そうなんです。ビスマルクの装備に関しては僕の装備にあるコアを連結させて大量材料を用いた状態でなければ再現不能なんです。」



明石「ふむふむ。」



Z1「ドイツを出る前に仮の実習があるですけど…その…1回も成功しないままこちらにきたんです。」



最上「でもビスマルクさんの装備あったよね?」



Z3「あれは練習用で1週間後の試験では使用できないの。だから、こっちに来るときに必要な物資類を持たされてるの。」



夕張「あの資材はそのためでしたか。」



Z1「そうです。ドイツで1回も成功しなかったから…僕はほかの人たちからは…できそこない…とか言われてて…」



Z3「どうにか力になってあげたいの!だから手を貸して!」



明石・夕張「「 ふふふ…あはははははは! 」」



明石「いいですねぇ!実にいい!」



夕張「できそこないと言われた子が最高の装備を作り上げる!」



明石「これは面白い状況です!ちなみに使用する資材の量は?」



Z1「これです。」



最上「これは…うちの資材量だとレーベの持ち込み分も合わせると…できて3回だね。」



夕張「失敗は2回までということですね。いいですねぇ!やりましょう明石!」



明石「もちろん。レーベとマックス!一緒に頑張りましょう!」



Z1「ありがとう!」



Z3「私も何でもするわ!」



夕張「その意気です!」



最上「なら、この資材の件については早速、了承もらってくるね。」タッタッタッ



明石「お願いします!2人は作業着を貸しますので着替えてきてください!」



夕張「大型系だから人数も集めておきましょう。私、適当に声かけておきますね。」



明石・夕張「「 さぁ…パーティーをはじめよう… 」」ニヤァ



Z3(悪い笑顔!?)




―――1345 寮 トレーニングルーム



武蔵「ふぅ…」



三日月「トレーニング終わりですか?」



武蔵「ああ。三日月はこれからか?」



三日月「はい!これから妙高さんのヨガレッスンです。」



武蔵「そうか。妙高はいつの間にインストラクターの資格を取っていたからな。」



三日月「武蔵さんはヨガはやらないんですか?」



武蔵「ああ。私はボクササイズとかの方が好きだ。」



妙高「試しにやってみてはいかがですか?」



武蔵「やってみよう。」



妙高「うふふ。それでは、はじめましょう」



三日月「はい!あら?今日はビスマルクさんとプリンツさんもですか?」



ビスマルク「ええ。せっかくだし体験よ。」



プリンツ「楽しみです!」



妙高「やりますよ。まずはこう座ってください。」



ビスマルク「こうね。」



プリンツ「はい!」



武蔵「ふむ…」



妙高「それでは次にこのようにねじってください。」



プリンツ「背筋がのびますーーー」ノビー



三日月「ふー…」ノビー



武蔵「これは……なかなか……気持ちがいいな。」ノビー



ビスマルク「う…うぅ……つったぁ!」ノビッ



妙高「大丈夫ですか!?」



プリンツ「あわわわわ…」



三日月「ゆっくりです。ゆーっくり。」



ビスマルク「ふー…ふー…痛かったわ…」



プリンツ「ビスマルク姉様…ストレッチ…サボってましたね?」



ビスマルク「はい…」



武蔵「堅いのか?」



プリンツ「結構…」



三日月「でもヨガをやって入ればそのうち柔軟性でてきますよ。」



ビスマルク「そうね…指導をこれからもお願いできるかしら?」



妙高「もちろんです!」



プリンツ「よかったですねビスマルク姉様♪」




―――1401 執務室



伊168「それじゃ行ってきます!」



U511「行ってくる。」



グラーフ「あまりイムヤに迷惑かけるなよ?」



U511「うん。」



提督「何かあったらすぐ戻ってくるんだぞ。」



伊168「了解!」



テクテクテクテク



叢雲「司令官~?あ、グラーフが司令官を見ててくれたのね。ありがとう。」



グラーフ「……」



叢雲「イムヤ達どこ行ったの?」



提督「ユーに近海のオススメスポットを案内するんだとさ。」



叢雲「あら、いいじゃない。」



グラーフ「鎮守府の者に交代した方がいいだろう。失礼する。」



叢雲「待って、せっかくだし一緒にお茶にしましょう。」



提督「グラーフが結構手伝ってくれたんだ。ごちそうさせてくれ。」



グラーフ「とは言っても淹れるのは叢雲だろ?」



叢雲「そうよ。どうかしら?」



グラーフ「もう準備を始めてるじゃないか。」



提督「そうか。よかった。」



グラーフ「人の話を―――」



叢雲「はい。紅茶よ。」



グラーフ「………本当にお前たちは…」ハァ



叢雲「クッキーもどうぞ。」



提督「叢雲が焼いたやつか?」



叢雲「焼いたのは皐月よ。今も間宮さんと試行錯誤してるわ。ほら、口を開けて。あーん。」



提督「ん…うまい。」



グラーフ「そう言うことは他人のいないところでやれ。しかも職場だ。」



叢雲「じゃぁ、あーん。」



グラーフ「なぜ私に…」



叢雲「ほーら。」ズムッ



グラーフ「ムグッ!?……うまい。」



叢雲「うふふ。よかったわ。それと村雨と白露も入ってきたら?」



村雨「あはは~。ばれちゃってますねぇ。」



白露「お邪魔しまーす!」



グラーフ「騒がしくなった。」



叢雲「当り前よ。みんなドイツから来た人達に興味津々なんだから。」



村雨「ドイツでのこととか聞いていいですか?」



グラーフ「物事による。」



提督「それじゃ、さっき話したこと以外にも色々聞かせてもらおう。」



グラーフ「話したのは主に酒――……はぁ……好きにしろ。」




―――1415 工廠



那智「ケーブル繋げるぞ。」



ヴェールヌイ「いいよ。そのまままっすぐ。」



榛名「コアの安定剤の配合終わりました!」



夕張「検査しますね…OKです!」



初霜「オーライ!オーライ!ストップです!」



初春「下すぞー!気をつけるのじゃー!」



ゴウンゴウン! ガシャン!



女提督「いやぁ~、迫力満点だねぇ。」



Z1「女提督さん!」



夕張「家庭教師の方は大丈夫なんですか?」



女提督「うん!さて、事情は最上ちゃんから。」



明石「当の最上さんは?」



女提督「資材調達に遠征に行ってもらったよ。そんじゃ始めよっか。」



Z3「よろしくお願いします!」



女提督「いえいえ。それで、装備の図面は?」



明石「こちらです。」



女提督「ふむ…サイズとかは長門姉ぇや陸奥姉ぇのと似てるけど、駆動部分は榛名ちゃんの装備に似てるかな。それと外観類はプリンツちゃんのを参考にして。」



夕張「問題はコアが動きだした時のエネルギーの流れの良さです。精密な圧力で流していかないと装備が廃棄せざるを得ない状態になることですね。」



女提督「抵抗器をつけるのは――――」



Z1「ねぇ?女提督さんって装備に詳しいの?」



初霜「はい。たいていのことは頭に入ってるかと。」



Z3「すごいわね…」



Z1「なんかすごい人の鎮守府にきちゃったのかな?」



ヴェールヌイ「ちょっとおかしいところもあるけどね。」



那智「そうだな。それはそれでいいけどな。」



Z3「へぇ~…」



女提督「この方向で行こう。」



明石「了解です!」



女提督「みんな!やっちゃいましょい!」



一同「「「 おー! 」」」




―――1539 遠征海域



南方棲鬼「どうかしら?」



U511「すごくきれい…」



伊168「だよね~。潜水できる人じゃないとここからの景色は見れないものね。」



南方棲鬼「ここの場所はな、ル級の素体となった艦娘が沈んだ場所でもあるんだ。」



伊168「そうなんですか!?」



南方棲鬼「ああ。戦ったのはどこかの深海棲艦だったんだろうが、ちょうどユーのいるあたりに横たわってたんだ。」



U511「ここに?」



南方棲鬼「ああ。まだ微かに息があったが…死ぬのは時間の問題だった。だから離島棲鬼と一緒に回収してル級として生まれ変わらせた。」



伊168「そうだったんですか…」



U511「生まれ変わる…私も…できるかな?」



南方棲鬼「どうしたんだ?深海棲艦になりたいのか?」



U511「ううん。ちがう。」



伊168「どういうことか聞いてもいいかな?」



U511「……あのね―――」




~~U511の回想



ドイツ教官「それでは訓練を行う。2人1組だ!」



イッショニヤロ? ウン ワイワイ



U511「あの…」



他ドイツ艦娘候補生「なに?」



U511「一緒に…」



他ドイツ艦娘候補生「どうしたの?うわ……幽霊としゃべってるの?あんた。」



他ドイツ艦娘候補生「そんなわけないじゃん!なんか変な声聞えてさ!こっわーw」



他ドイツ艦娘候補生「行こう!」



U511「……」



ドイツ教官「また貴様だけ1人か…いつになったら協調性が取れる……」



U511「……ごめんなさい…」



ドイツ教官「しかたない…そこの2人!こいつをいれて3人1組だ。集合に遅れるな。」



カツカツカツカツ―――



他ドイツ艦娘候補生「ねぇ、私達に迷惑かけないでよ。」ドンッ



U511「きゃっ!」ドサッ



他ドイツ艦娘候補生「あんたと関わると私達まで嫌な目にあうから仮病でも使って訓練にこないでよ。」



他ドイツ艦娘候補生「それいいね。将校には言っとくから。じゃあね。」



U511「…………」



~~~回想終了



U511「私…他の人と話すこと得意じゃなかったから…ここに来るまでずっとこうだった。頑張って艦娘にはなれたけど…」



伊168「つらかったよね…」



U511「うん…こんな自分を変えたい…生まれ変われるなら生まれ変わりたいって何度も思ってる。」



伊168「そう…強いね、ユーちゃんは。」



U511「強くないよ……」



南方棲鬼「なら、今ここで変わってみたら?」



U511「え?」



南方棲鬼「私と模擬戦闘をしましょう。もちろん1対1でね。」



U511「どうして?」



南方棲鬼「変わりたいと思ったときに変わってしまえば後々ウジウジしなくて済むじゃない。それに…」



伊168「それに?」



南方棲鬼「色々ぶちまけてスッキリしたら気持ちいわよ?どうする?ユー?」



U511「…………やる。」



南方棲鬼「そう…なら本気で…………イカセテモラウワ!」フラグシップモード



伊168「ちょ!?フラグシップモード!?」



南方棲鬼「サァコイ!」ビュッ!



U511「!」ザー!



南方棲鬼「アマイ!」ザー



U511「急上昇…海面まで8m…急速浮上!」ザー



南方棲鬼「キタナ!バクゲキカイシ!」



U511「!?」



ドパーン!ドパーン!



伊168「それ、模擬弾頭だよね!?」



南方棲鬼「ドウダッタカナ?」バシュッ!



伊168「私、非戦闘員なんですけど!?」



U511「させない!」バシュッ!



ボバン!



南方棲鬼「ヨクアテタナ!」



U511「…南方棲鬼さんと戦ってるのは…ユーです!」



南方棲鬼「ヨクホエルジャナイカ!コイ!」



伊168「一応…連絡入れておこう。通信ですー…あ、叢雲?今ね―――」




―――1559 母港



最上・鈴谷「「 ただいまー 」」



五月雨「…」ウッ…ヒグッ…

春雨「…」ヒクッ…



雷「な、なにがあったの?」



満潮「ごめん!遠征失敗した!」



提督「そっか。それで泣いているのは…五月雨と春雨?どうした?」



五月雨「ご…ごーめーんーなーざーいー!」

春雨「ごめ…な…さい…」ヒグッ



提督「本当にどうした!?」



吹雪「えっとですね…輸送中に牽引の縄に足を引っかけて五月雨ちゃんが転倒。それを助けようとした春雨ちゃんが自分の牽引してた燃料を沈めちゃいました。そして正面衝突です。」



提督「そいつは痛かったなぁ…別に怒ったりしないから。」ナデナデ



五月雨「司令官~…」

春雨「ごめんなさい~…」



提督「大丈夫、大丈夫。」



グラーフ「ふむ…この場合処罰はどうするんだ?」



提督「何もしないけど?」



グラーフ「任務失敗であれば多少の処罰はあるのが普通ではないのか?」



提督「わざとだったら怒るけど別になぁ…」



グラーフ「しかしだな、」



満潮「グラーフ。あんた司令官の決定に口出しするほど偉くなったわけ?」



最上「満潮。そんなふうに言わない。」



グラーフ「また言わせてもらうが、ここはぬるい。」



吹雪「否定できない!」

雷「吹雪に同意。」

提督「吹雪と雷に同意。」

満潮「同意。」



鈴谷「提督混ざっちゃだめでしょ!」



グラーフ「…」



提督「まぁ。グラーフはグラーフで心配してくれるだけだ。な?」



グラーフ「…」



吹雪「それと、グラーフさんはわざと距離を置くようにしているようにしか見えませんけど。」



グラーフ「!?」



満潮「そうね。まぁ、口車に乗って喧嘩しようとした空母がいたけど。」



瑞鶴『私のことか!?あぁん!?』



鈴谷「どこからか瑞鶴の声が…」



提督「そろそろ、グラーフの事も教えてくれてもいいんじゃないか?もうわかってるんだろ?この鎮守府の面々は大丈夫だと。」



グラーフ「…………」



満潮「あと、司令官。腕の中の2人をそろそろ放したらどう?」



春雨「気づかれた!?」

五月雨「残念です!」



提督「逃がさん!」



2人「「 きゃ~♪ 」」



グラーフ「…………Admiralだけ。今はAdmiralだけど話をさせてくれないか。」



最上「もちろん。」



提督「よし。それじゃ、いい所がある。行こう。連れてって。」



グラーフ「わかった。…………遠征お疲れ様。」ボソッ



満潮「ありがと!」



グラーフ「い、行くぞ///」



オウ ソッチヲミギダ テクテクテクテク―――



鈴谷「さて、報告書書こう。」イライラ



満潮「ドジったときの映像も提出しないと。それと鈴谷はちょっと顔に出てるわよ?」



春雨・五月雨「「 撮ってあるんですか!? 」」

鈴谷「だって!今日は帰りなさいのキスないんだよ!」



吹雪「女司令官さんのにやけ顔が思い浮かびます。は?え?キス?」



春雨・五月雨「「 くわしく! 」」



最上「さすが…嫁艦!」



鈴谷「あはは…(よし。既成事実既成事実♪)」



吹雪(顔に出てるんだよなぁ…)




―――1633 工廠



榛名「こちら側装着完了しました!」



那智「こっちもだ。」



Z1「い、いよいよ…………」



Z3「大丈夫!頑張って!」



夕張「そろそろですよー!出力オールグリーン!」



明石「ケーブル状態良好!コアの稼働確認!」



女提督「よっし!レーベちゃん!いっちゃって!」



Z1「り、了解!コア連結開始します!」



榛名「大丈夫です。できます!」



ヴェールヌイ「出力上がってきたよ。」



初春「コアエネルギー5%…6、7、8、9、10%」



夕張「いいですね。そのまま維持して流してください。」



Z1「はい…ゆっくり……優しく…」



那智「いい感じだな。」



初霜「はい。ですけど、少し挙動が早くなりました?」



明石「通常と同じですね。大丈夫、そのまま。現在32%!」



女提督「これはいけちゃう?」



Z3「がんばってレーベ!」



Z1「うん!」



夕張「45、46、47、48、49、50、5――」



アツリョクキュージョウショウ! レッドコール!レッドコール!



明石「全員離れて!」



ボンッ!



女提督「おぉ…ボンッていった…」



初霜「消火剤噴射します!」



シュー!!



那智「火災はないようだ。」



ヴェールヌイ「よかった。」



明石「消火ありがとうございました。うーん…50%越した瞬間に来ましたね。」



夕張「ですね。」



女提督「あちゃーー…コアと周辺パーツが木端微塵。」



Z1「……ごめんなさい…」



初霜「気にしないでください。まだチャンスはあります。」



初春「うむ。そうじゃ。」ポンポン



那智「練習の時にもこうだったのか?」



Z1「いえ、機能停止しただけでした。」



明石「機能停止…今回はオーバーヒート…ある意味順調な感じでしょうか?」



ヴェールヌイ「それも含めて原因を見つけて、改善すればいいんだよ。」



女提督「その通り!次行くよ!」



Z3「みんな、本当にありがとう!」



Z1「うん…僕、がんばるよ!」



女提督「その意気だぜぇ!」



明石「さて、今回の原因ですが…コアの接続の数値は申し分ないんです。」



夕張「そうすると…接続部分ですかね?抵抗器追加してみます?」



女提督「コアデータみせて。」



夕張「どうぞ?」



女提督「出力…コア……単流………ならば………ねぇみんな?次の建造は大博打してみない?」ニヤァ



Z3「博打って…貴重な資源なんですよ!?」



女提督「そんなのは百も承知。あたしの考えに乗ってみない?」



明石「いいですねぇ…」

夕張「そう言うの……」

ヴェールヌイ「気分が高揚するよ……」



4人「「「 ふふふふふ♪ 」」」



Z1「マックスー…時々この人達こわいよぉ…」



初霜「70%越えに明日のお昼ご飯。」



Z3「なに!?」



初春「80%越えに同じ条件で。」



初霜・初春「「 乗った! 」」



Z1・Z3「「 賭けの対象!? 」」




―――同時刻 EE鎮守府 工廠



ビスマルク(E)「どう?できた?」



Z1(E)「ビスマルクさん。できましたよ装備。」



ビスマルク(E)「ありがとう。それで何回やったの?」



Z1(E)「そうですね…20回目当りから数えるのやめました!」



ビスマルク(E)「あははは!資材はどうしたのよ?」



Z1(E)「そんなのわかってるくせに~」



ビスマルク(E)「そうね。あははは!」



Z1(E)「そろそろプリンツの方もうまくやってくれるころじゃないですか?」



ビスマルク(E)「そうね。」



キャァアァアアァアアア!



ビスマルク(E)「始まったみたいよ?」



Z1(E)「さてどうなるでしょう?」




―――1631 ■■鎮守府 演習場



山城「撃てェ!」

扶桑「放てェ!」



ドパーン!



ビスマルク「突撃する!プリンツは護衛を!」



プリンツ「了解です!Feuer!」



ズドン!ズドン!



扶桑「きゃっ!被弾しました!」



ビスマルク「そこよ!」ズドン!



山城「くぅ!被弾!」



大和「そこまで!ビスマルク達の勝利!」



山城「なかなかの命中精度ね…」



扶桑「ええ。簡易装備なのにすごいです。」



ビスマルク「いっぱい練習したわ。正式装備ならもっと動けるわよ♪」



大和「かもしれませんね。ビスマルクさんもすごいですけど、プリンツさんも中々の動きでした。」



プリンツ「そ、そうですか~?なんか照れちゃいます~///」



空母水鬼「楽しそうですね。」



戦艦棲姫「私達もやりましょう?」



ビスマルク「たしか、空母水鬼と戦艦棲姫ね。もちろんいいわよ。」



プリンツ「わわわわ…本物の深海棲艦さん達です…」



大和「では、配置についてください。」



ビスマルク「やるわよ!プリンツ!」



プリンツ「は、はい!」



空母水鬼・戦艦棲姫「「 エリートモード展開 」」ゴウッ



ビスマルク「な、なにあれ!?」



プリンツ「やばいです!絶対にやばいやつです!」



山城「フラグシップじゃないのね?」



扶桑「エリートモードですか、まだいい方ですね。」



プリンツ「えっと…もしかするとこの上があるんですか?」



空母水鬼「あるわよ?」



大和「初め!」



空母水鬼「発艦カイシ!」



戦艦棲姫「シズメェ!」



ビスマルク・プリンツ「「 いきなり!?きゃぁぁあああああ――― 」」



―――――――――――――



プリンツ「服が極彩色の迷彩柄になっちゃいましたぁ…」



ビスマルク「まさか…ここまでとは…」



空母水鬼「まぁ、こんなものよね。」



戦艦棲姫「頑張った方よ。」



大和「一瞬で片をつけるとは…さては、鬼ですね。」



空母水鬼「鬼ですもの。うふふ♪」



山城「お風呂準備してきたわ。」



ビスマルク「助かるわ。」



プリンツ「皆さんはいつもこんな演習を?」



山城「こんな感じよね?でも他の鎮守府さんとやるときはここまでじゃないけど。」



戦艦棲姫「でも、私達を指名して演習をお願いされたら普通全員フラグシップモードよ。」



空母水鬼「この前は、6対6でやったわね。」



ビスマルク「なにその地獄…」



武蔵「女提督が、『新人との演習だったから多少は恐怖心を持ってもらうのにいい』と言っていたな。」



プリンツ「スパルタですね…ドイツでも、そんなにきつい演習はないですよ。」



扶桑「もとより深海棲艦の方が味方という状況がないですものね。」



ビスマルク「それでもよ。」



武蔵「ドイツではどんな訓練を?」



ビスマルク「たぶんこっちの訓練と変わりがないけど、基本的に実践演習が多いかしらね。」



プリンツ「座学は基本事項が多いです。教養もそこそこですね。」



山城「そうなのね。明日は女提督の座学あるけど出てみたら?面白いわよ?」



ビスマルク「何を教えてくれるの?」



扶桑「明日はたしか…化学だったかしら?」



プリンツ「面白そうです!出ましょうビスマルク姉さま!」



ビスマルク「そうね。出てみるわ。」



戦艦棲姫「お話もいいけど…ペイント弾の洗わなくていいの?早く落とさないと服がそのままになるわよ?」



ビスマルク「そうだったわね。行きましょうか?」



空母水鬼「それじゃ、誰がお風呂場まで早く着くか選手権を開催します。発艦開始。」



プリンツ「また追われるんですかーー!?」




―――同時刻 EE鎮守府 執務室



Z3(E)「どうしたの!?」



プリンツ(E)「大佐さんが…大佐さんがぁ…」



EE大佐「ちょっとまて!誘ったのは君からじゃないか!」



Z3(E)「じゃぁ、なんでプリンツの服が破れてるんですか!」



EE大佐「まて、そはプリンツが自ら!」



プリンツ(E)「無理やり…無理やりにぃ…」



ピッ



Z3(E)「はい。お疲れ様です。プリンツさん。」



プリンツ(E)「はいはーい。」



EE大佐「ど、どういうことだ…」



Z3(E)「さて、大佐さん。さっきの場面は録画させていただきました。半裸の男と泣き叫ぶプリンツさん。これを世間がみたらどう思うでしょう?」



EE大佐「な!?」



Z3(E)「軍を解雇は確実な上、刑務所行きでしょうね?それに私達海外から来てますので国際問題にも発展しちゃうかもですねぇ?」



EE大佐「どうすればいい…」



プリンツ(E)「話の早い人は助かります。話しは簡単で、あなたは今日から私達の言いなりです。」ニタァ



EE大佐「そ、そんな…」



ビスマルク(E)「あらぁ?いいのかしら?」



Z1(E)「あはははは!怯えてるよこの人!」



プリンツ(E)「まぁまぁ。まずはこの代金払ってくださいね?」



EE大佐「こ、こんな量の資材を買ったのか!?」



Z3(E)「払わなくてもいいですよ?その場合…わかりますよね?」



EE大佐「わ、わかった…」



ビスマルク(E)「さぁ、皆。大佐さんにおねだりいっぱいしちゃいましょうね?」



3人「「「 はーい! 」」」




―――1700 ■■鎮守府 執務室 裏部屋



グラーフ「こんな部屋があるのか。」



提督「セーフルーム的な場所だ。防音もしっかりしてるからゆっくり話せる。」



グラーフ「そうか…」



提督「早速始めよう。」



グラーフ「わかった。まずは今までの態度を詫びよう。すまなかった。」



提督「気にしてないよ。でもなんでそう言う態度だったを話してくれるね?」



グラーフ「ああ。少し前の話からになるがいいか?」



提督「もちろん。」



グラーフ「Danke schön. では…私はドイツ軍の下級将校の家の出身なんだ。ドイツ海軍ではどの家の出身かとかいう古い考えが多少残っていてな。私も下級将校とは言え将校の家の者として海軍を希望して入隊した。」



提督「そうなのか。」



グラーフ「ああ。しかし、入隊の際の検査で基礎値が高く、私は上級将校のクラスに配属された。まぁ、そこからは察してくれ。」



提督「上級、下級でのいじめか。…悪い。言葉にすべきではなかった。」



グラーフ「大丈夫だ。だが、そこで出会ったのがここに来ているビスマルクとプリンツの姉妹だ。彼女達は上級将校の家の者たちでな。だがそんなことは関係ないと言ってよく一緒にいたんだが…」



提督「だが?」



グラーフ「ある日から私を避けるようになってしまったんだ。それは仕方ないことかと思っていたんだが…聞いてしまったんだ。ビスマルクと他の人が会話しているのを…」



提督「なんて?」



グラーフ「…ふぅ…『もうグラーフとは関わらない』…と。」



提督「…」



グラーフ「落ち込んださ…唯一無二の友人だと思ってた人に裏切られたんだ。そしてそこから私は周りをすべて敵と思い、訓練を重ねた。その頃にはいじめ自体は無くなっていたが…孤独になっていた。」



提督「…」



グラーフ「そして必要以上の接触は避けた。だから軍人として必要な統制と規律が、私の拠り所になっていたんだろう。」



提督「そうか。それで、ビスマルクとは今も仲が悪いんだな。」



グラーフ「はっきり言えば、憎いというよりも…そうだな…複雑な心境だ。きっと顔を合わせれば毒を吐くぞ。私は…」



提督「話してくれてありがとう。グラーフ。」



グラーフ「…お前たちは裏切らないよな?」



提督「大丈夫。あとで女提督にも話してくれるか?」



グラーフ「わかった。」



提督「それじゃ、こっちからの質問もいいか?」



グラーフ「いいだろう。なんだ?」



提督「聞くところによると、ビスマルクとプリンツもハブられていたらしいんだが、それについて何かしっているか?」



グラーフ「ビスマルクとプリンツは上級将校とは言ったが…そうだな、ちょうど私への発言があったあたりだったか…彼女達の父親が訓練中に部下を死なせてしまったんだ。」



提督「事故?」



グラーフ「詳しくはわからんが、銃の整備中に銃が暴発したらしい。その前にその部下と口論になってたのも相まって、事故と見せかけて殺害したんじゃないかという噂が流れた。最終的に事故として処理はされたらしい。私の知っているのはこの辺だけだ。」



提督「わかった。情報をありがとう。」



グラーフ「気にしなくていい。それとAdmiral. 包帯の交換はいいのか?」



提督「そんな時間か?ドクターが来るから医務室行か…」



グラーフ「ほら、つかまれ。」



提督「ダンケ。グラーフ。」



グラーフ「発音が違うな。Dankeだ。」



提督「Danke schön.」



グラーフ「発音が良い!?」




―――1712 母港



伊168「ただいま~…」



南方棲鬼「楽しかった~」

U511「ただいま~」



衣笠「お帰り。イムヤもお疲れ。」



伊168「あんがと~…」



摩耶「怪我とかしてねぇよな?」



南方棲鬼「ええ。もちろん。」



U511「体をいっぱい動かしたの。気持ちよかった。でも…お顔がちょっとピリピリする…」



衣笠「あちゃ~…日焼けだね。医務室に塗り薬あるから行こうか?」



U511「うん。」



摩耶「あんなになるまでよくやったな。」



南方棲鬼「あの子どんどん動くからこっちも楽しくなっちゃって♪」テヘペロ



伊168「こっちは見ててハラハラしっぱなしなんだからね!しかも後半は私も巻き込まれてたし。」



摩耶「叢雲と通信一緒に聞いてたわ。なかなか面白かったぜ。」



伊168「なにが面白かったよ!南方棲鬼にたった2人の潜水艦で挑むって考えてみてよ~!」



摩耶「わりぃわりぃ。それで、様子は?すこし明るくなったか?」



南方棲鬼「ええ。あの子…化けるかも。」



伊168「深海棲艦に?」



南方棲鬼「ちがうわ、性格的によ。」



摩耶「そうだと良いんだけどよ。明日から訓練だろ?どうなることやら?」



伊168「そう言えば明日の訓練のメンバーは?」



摩耶「午前が川内、神通、レ級、駆逐棲姫、大和、雲龍。午後が赤城、朝潮、文月、鈴谷、リ級、イムヤ。」



伊168「あっれれぇ?演習がはいってるぞぉ?」



電「拒否権はないのです。」ニコッ



伊168「組長!?」



電「誰が組長なのです!様子を見に来て見れば…一応今日の報告書お願いするのです。」



南方棲鬼「それじゃ、頑張ってねぇ。」フリフリ



電「南方棲鬼さんも報告書お願いしますね。」



摩耶「逃げられると思うなよ?」



南方棲鬼「くっ…だめか…」




―――1936 執務室



女提督「今日のことも踏まえてこんな感じの予定で行きたいと思います。」



ビスマルク「了解よ。」



女提督「空き時間の個人演習は好きにやっていいけど、予定に支障が出ない程度の運動量でお願いします。」



Z3「わかったわ。」



プリンツ「体力訓練まで入れてくれるのは嬉しいです。」



女提督「本番は連戦になるだろうから、体力もつけておかないとね♪」



Z1「がんばろ!みんなよろしく!」


U511「よろしく。」



グラーフ「……これで終わりか?」



女提督「終わりだよ~。ゆっくり休んでね♪」



グラーフ「失礼する。」ガチャッ パタン



Z3「相変わらずね!」



プリンツ「そ、そうですねぇ…」



Z1「連携しなきゃいけない時大丈夫かな…」



女提督「大丈夫。その辺もあたし達に任せて。」



ビスマルク「Lady Admiral…」



女提督「まぁ、まずは各自に必要なことをお願い。協力してほしいときは言うからその時はお願いね♪」



「「「 はい! 」」」




―――日付が変わり―――

―――1017 EE鎮守府 執務室



Z3(E)「疲れたぁ~」



プリンツ(E)「日本の艦娘は雑魚よね。」



EE大佐「演習相手の艦娘にけが人が出ているんだがどういうことだ?」



ビスマルク(E)「演習中の事故じゃないの?」



Z1(E)「そうそう。事故だよ事故。」ニヤッ



EE大佐「お前ら…わざと…」



プリンツ(E)「どうします?本営にでも報告しますか?動画と一緒に?」



EE大佐「…怪我はさせ―――がっ!?」ドスッ



ビスマルク(E)「あんたは、命令できる立場にないの!」



Z3(E)「ビスマルクさんに踏まれて…ごほうびよね?」



ビスマルク(E)「そうなの?」グリッ



EE大佐「ぐあぁ!」



プリンツ(E)「あははは!よかったわね?奴隷さん♪」



アハハハハ!



プリンツ(E)「さて、次はどこの鎮守府をつぶしにいきましょうか?」



ビスマルク(E)「そうねぇ…ちょっと大きな鎮守府でもいいでしょう?」



プリンツ(E)「そう言えば、出来損ないどもの鎮守府はどこでしょうね?」



ビスマルク(E)「■■鎮守府よ。調べさせてあるの。」



プリンツ(E)「なら、行っちゃいます?」



ビスマルク(E)「そうしましょう。」



Z1(E)「あいつらの顔が楽しみ。」



Z3(E)「あ、提案があるんだけど―――」




―――1036 ■■鎮守府 工廠



大淀「女提督さんいらっしゃいますか?」



女提督「はーい!どったのー?」



大淀「EE鎮守府さんから演習の申し込みがありました。4対4での申し込みです。」



女提督「いいよー?相手さんは?」



大淀「向こうはドイツからの艦娘さん達の4人でくるそうです。」



女提督「了解?こっちの希望はあるの?」



大淀「出来ればドイツからの方々を外してほしいとのことです。」



女提督「ドイツの子達の練習相手ってことね。許可出しといていいよ~。」



大淀「わかりました。工廠の皆さんも少しは休んでくださいね~!」



アリガトー! モウチョットシタラヤスムー!



大淀「では。」



女提督「あいあい~。」



Z3「他のドイツ艦との演習?」



女提督「うん。そうみたい。楽しみ!」



Z1「演習を挑んでくるということは…装備ができたんだね…」



女提督「ほれほれ、落ち込まない。きっと潤沢な資金でやったんでしょう。こっちにはこっちの方法があるわいな。」ポンポン



Z3「そうね。がんばりましょう!でも、博打のことをそろそろ教えてくれない?」



女提督「よかろう。今回のコアへのエネルギー入力は…レーベちゃんとマックスちゃんの2人でやってもらいます。」



Z1「え!?」



女提督「方法としてはレーベちゃんのコアエネルギーをマックスちゃんのコアを経由して流してもらいます。」



Z3「私もなの!?」



女提督「そう。レーベちゃんのコアの波長とマックスちゃんのコアの波長をぶつけて、不必要な波長を打ち消す形だよ。ただ、レーベちゃんの精密操作のランクはちょっと上がるけどね。」



Z1「できるかな…」



女提督「やってみてからのお楽しみよ。うふふ。」



初春「『うふふ』とか似合わないのぉ…」



女提督「似合わないとかいったの初春ちゃんでしょ!?くぉらぁ!」



初春「ま、まて!あぁあぁ―――――」



Z3「別の意味で心配だわ…」



Z1「うん…」




―――1043 医務室



ドクター「痛みとかは?」



提督「特に無い。ただ昨日消毒したときはちょっと。」



ドクター「そうか。んじゃ包帯はずすよ。」



提督「お願いします。」



シュルシュル シュルシュル



ドクター「それじゃ、ゆっくり右目を開けて。」



提督「…薄暗いな。」



ドクター「いきなり明るいのはきついからね。どう?誰が見える?」



提督「ドクターと、皐月、三隈、春雨、それに初めて見るのが1人だな。」



皐月「見えるんだね!?よかった!」



提督「見えるぞ。久しぶりの皐月の顔だ。」



ドクター「視界も良好そうだね。」



春雨「よかったです。」



グラーフ「…よかったな。」ボソッ



提督「その声はグラーフか。やっと顔が見られて嬉しいよ。」



グラーフ「そ、そうか。」



ドクター「んじゃ、左目行くよ。他のは外で待っててな。」



皐月「一緒にいたい!」



ドクター「ダメー。治療するから出ててくださーい。」



皐月「わかったよ…」



三隈「必要なものあったら取り出しますので。」



ドクター「ありがとさん。…いくよ?」



提督「はい。」



シュルシュル シュルシュル



ドクター「んー…きちんと縫合できてるね。じゃぁ、ゆっくり開いてみよう。」



提督「うっすら…光は感じますね。」



ドクター「そうか…提督、正直言って左目はこのままの状態では光を感じる程度だろう。元に戻すには移植とかを考えないといけない。」



提督「そうですか。」



ドクター「まぁ、私も色々調べてはみる。希望は捨てるな?」



提督「わかりました。」



ドクター「しばらく左目は包帯生活を続けてくれたまえよ。」



提督「了解です。」



ドクター「それじゃ、消毒と包帯のまき直しだ。それと、結局外に出ないで覗いてる子達はどうするよ?」テキパキ



提督「まぁ、いいでしょう。」



皐月「えへへ~…」



春雨「提督さんも心配ですけど…」



三隈「ドクターもきちんとできるか心配で。」



朝潮「そうですね~…」



グラーフ「そうなのか…」



ドクター「なんか朝潮までいるんだけど?」



提督「あはは!グラーフ。この女医さんはそこにいる三隈、春雨、朝潮の元指揮官さんなんだ。それうちにいる駆逐棲姫を生み出した人でもあるんだ。」



ドクター「実際に産んではいないからね。」



グラーフ「深海棲艦を生み出しただと!?」



ドクター「まぁ、事情が事情だったからね。詳しいのはこっちか本人たちに聞いてちょうだいな。」



グラーフ「あ、あぁ…わかった。(大鳳の件と言い、春雨の件と言い…この者達はいったい…)」



ドクター「さーて。三隈!泊めて!」



三隈「相変わらずですわね。どうぞ。準備できてますよ。」



提督「皐月とグラーフは一緒に工廠にいこう。そろそろ、工廠のほうも盛り上がってるころだろう。」



皐月「了解!」



グラーフ「わかった。」




―――1059 ■■鎮守府 執務室



大淀「――はい。明日お待ちしております。失礼いたします。」



ビスマルク「大淀だったかしら?これが演習相手のドイツ艦か?」



大淀「そうですよ。こう言っては悪いですか…ここに居るビスマルクさんやプリンツさんよりきつい気がします。」



プリンツ「私達きついですか!?」



大淀「いえいえ!そんなことありませんよ!」



ビスマルク「うふふ。よかった。」



プリンツ「びっくりしちゃいましたぁ…この写真もうちょっと見せてもらえませんか?」



大淀「どうぞ。あ…演習のメンバーを聞くの忘れちゃったので工廠に行ってきます。資料はそこに置いといてください。」



ビスマルク「了解よ。」



プリンツ「…………」



大淀「お願いします。」パタン



ビスマルク「どうしたの?プリンツ。」



プリンツ「…あっ!いえ、どこかで見たような顔だなぁって思いまして。」



ビスマルク「来るときにでも見たんじゃない?」



プリンツ「そうですね!うん!」



ビスマルク「それにしてもここのAdmiral達ってなんか人を引き付けるわよね。」



プリンツ「そうですね~。前からいる友達みたいな感じがします。」



ビスマルク「あ、プリンツもそう感じる?」



プリンツ「はい!一部の子達は父親や母親のように接してる気もします。」



愛宕「そこに気が付くとはなかなかの観察力ね。」



ビスマルク・プリンツ「「 うわ! 」」



愛宕「ぱんぱかぱーん!愛宕参上♪」



伊勢「with伊勢でーす!」



ビスマルク「びっくりしたわ!」



伊勢「ごめんね。ビスマルクさん達お昼まだでしょ?一緒にどう?」



プリンツ「いいんですか!?」



愛宕「もちろんよ~。行きましょう。」



ビスマルク「お言葉に甘えるわ。」




―――1128 ■■鎮守府 工廠



明石「準備完了です!」



夕張「第2回戦いきましょう!」



女提督「さぁ、時が来たぁ!」



提督「祭りじゃぁ!」



女提督「おぉおう!?片目復活けぇ!?」



提督「そうじゃ我ぇ!」



女提督「そいつぁ上々じゃ我ぇ!」



Z1「提督さんだよね?」



Z3「変なテンションね…」



夕張「それは一度置いといてください。」



Z1・Z3「「 あ、はい。 」」



グラーフ「初霜を中央に、那智と吹雪が扇子というのか?それを構えて…榛名とヴェールヌイが装備を抜錨しているが…」



皐月「なんかやる気だね。面白いと思うよ。」



グラーフ「そうか。」



女提督「それでは応援部長初春殿お願いいたす!」



初春「それでは応援団!ならべぇい!」バサッ!



グラーフ「なんか…迫力あるわね。扇子っていうのよね?」



皐月「そうだよ~。」



初霜「これから~!レーベちゃんと~!マックスちゃんにおける~!」



吹雪「大型建造の~!成功を祈り~!」



那智「我らの声援を~!おくる~~~!」



初春「総員応援装備構えぃ!」



ガコン! バサッバサッ!



初春「三々七拍ぉ子!それ!」



ピッピッピッ!ピッピッピッ! ピッピッピッピッピッピッピッ!

ピッピッピッ!ピッピッピッ! ピッピッピッピッピッピッピッ!

ピーーーーーーーーーッ! ソイヤァ!



榛名「祝砲総射!」



ズドォオオォオン!



Z3「なんか応援されるっていいわね。」



Z1「うん!ありがとう!」



提督「なんかいいな。」



女提督「こういうのってやっぱ楽しまないと。」



皐月「ボクにも扇子かして!」



初春「うむ!」



女提督「そういや、グラーフちゃんは?」コソッ

提督「大体の事情はわかったから問題ない。」コソッ



女提督「わかった。それじゃぁ…ほい!グラーフちゃん!」ヒョイッ



グラーフ「ん?扇子?」パシッ



女提督「さっきの見てたでしょ?わかるよね?」



グラーフ「私もやるのか!?」



女提督「そのとぉり!」



グラーフ「…いいだろう。」



Z1「うそ…」



Z3「あの…グラーフが…」



初霜「セリフは私のでお願いしますね。」



伊168「砲撃音が聞こえたと思ったら…」



離島棲鬼「面白いことしてるじゃない。混ぜなさい。」



提督「ユーも来たのか。」



U511「うん。音がきこえたからきた。」



女提督「一緒にやるでしょ?」



U511「うん。やってみる!」



女提督「よっし!グラーフちゃんの真似してね?」



U511「はい!」



Z1「なんか人数が増えていく!?」



ナンノオトー? オウエンダッテー! ヘェ~!マゼテー!



青葉「どうします?録画します?」



女提督「もちろん!あそこ見てごらん。レーベちゃん、マックスちゃん。」



Z3「鎮守府や寮の窓から顔をだして…」



Z1「応援してくれてるの!?」



提督「そのようだ。うちの連中はこういう時も団結するのが早いからな。」



初春「ではよいか?」



女提督「始めちゃって!」



初春「では…グラーフどの!」



グラーフ「こほん…これからー!―――――」




―――1332 食堂



Z1「はぁ……」



Z3「もうちょっとだったのに…」



U511「でもでも、88%までいったのはすごいって…女提督さん言ってった。」



グラーフ「ああ、かなりの喜びようだった。」



Z3「そう…だけど…それより、グラーフさんがお応援するとは思わなかった。」



グラーフ「郷に入っては郷に従えだ。あとさんをつけな良くていい。」



U511「応援したときから、グラーフさん変わった。良い感じ。」



グラーフ「ん。少し心の閊えが取れたからな。それとさんづけはいらないといっただろ?」ポンッ



U511「えへへ…///」



Z3「わかったわ。グラーフ。さて…」



Z1「チャンスは…あと1回…」



グラーフ「レーベ。ここの者たちを信じろ。多少は変であるがみな優秀だ。」



Z1「あの『冷鋼』が…人をほめた!?」



グラーフ「私はいつの間にそんなあだ名が増えていたんだ?」



Z3「ここに来る前からよ。」



U511「一部からは、恐怖の対象…だった。」



グラーフ「う…うむ…そうだったか…」



Z3「まぁ、うん。過去のことってことで。」



Z1「マックスもなんだか女提督さんの雰囲気に似てきた?」



グラーフ「ペットは飼い主に似るというからな。」



Z3「グラーフが冗談を飛ばしてる!?というかペット!?」



グラーフ「……ふふ♪」



U511「ねぇねぇ、ビスマルクさんとプリンツさんとは仲直りできた?」



Z1「そうだよ。ボクたちより険悪そうなムードだったんだけど…」



グラーフ「すまない。それについてはまだ時間がかかりそうだ。もう少し待ってほしい。」



Z3「うん。これ以上は聞かないでおくけど、試験の時くらいはお願いね。」



グラーフ「ああ。わかっているさ。」



間宮「はーい!お待たせしました!」



ゴトン!ゴトン! ドサッ!



間宮「提督さんがこのビールをお出ししてほしいとのことで。日本の黒ビールです。あとそれに合うおつまみと、こちらは私が焼いたライムギパンとミネストローネです。」



Z1「ジョッキが6つあるんだけど?」



間宮「私と、」



鳳翔「私の分です!はじめまして。鳳翔と言います。」



グラーフ「提督から話は聞いている。確か元元帥の奥様でAdmiral達の母君だったな。」



鳳翔「あら?提督が話したのね。」



Z3「ちょちょちょ!提督達って海軍の元元帥の子供!?」



Z1「やっぱりすごい人じゃないか!?」



鳳翔「すごくはないですよ?まぁ私から見ても変には育っちゃいましたけど…あはは…それより、暖かいうちに食べましょう!」



間宮「そうです!料理は温かいうちに!」



U511「うん!いただきます!」



Z3「待って!?流れで飲みそうになったけどまだお昼よ!?昼間からビール!?」



間宮・鳳翔「「 うふふ、おいしい。 」」



Z1「ジョッキを一気飲み!?」




―――同時刻 EE鎮守府 執務室



Z3(E)「…」スーッ



Z3(E)「いひひ…きたきたきたぁ!」



Z1(E)「Z3はまたヤクやってるのかい?好きだねぇ…」



EE大佐「おいっ!執務室でなにやってんだ!?」



Z3(E)「お薬のお時間でーっす!あひゃひゃひゃ!」



EE大佐「やめろ!」



Z1(E)「おっと、大佐さん?いいのかなぁそんなことして?」



EE大佐「…」



Z1(E)「わかってるね。Z3、ボクにもくれるよね?」



Z3(E)「あぁ?」ドスッ



Z1(E)「かふっ!?」



EE大佐「!?」



Z3(E)「ざけんじゃねぇよ。てめぇ、先月と先々月分払ってねぇだろうがよっ!」



Z1(E)「わ、わかった!払うから、払うから!」



Z3(E)「それじゃ、10万。」



Z1(E)「これで…」



EE大佐「それは鎮守府の小切手!?いつの間に!?」



Z3(E)「いひひひ!いいもんあんじゃぁん!そんじゃ2カ月10万だから…120万もらっとくわよ。」



Z1(E)「2年分ってことだね。ありがと。」



Z3(E)「まいど~!」



EE大佐「鎮守府の金で違法薬物なんて買えるわけないだろう!」



Z3(E)「うっせぇんだよ!奴隷!」ブンッ!



ドスッ! バタン!



EE大佐「あがっ…あ…」



Z1(E)「死なさないでよ~?」



Z3(E)「あったりまえだっつーの!あぁ…だめだ、興奮して薬の効きが…一本一緒に行く?」



Z1(E)「いくー!」




―――1527 ■■鎮守府 執務室




ガサガサ ペラッペラッ



「ドイツ艦、ビスマルク、プリンツ、Z1、Z3……やっぱり」



ガサガサ ガサガサ



「報告書……保護……犯人確保?……艦隊調査保護局?」



ペラッ ペラッ



「へぇ……こんなお仕事もしてるんですね……」



祥鳳『マックスさんどうしたの?』



Z3『祥鳳さんでしたっけ?こんにちは。』



祥鳳『はい、こんにちは!』



Z3『鎮守府を覚えようと思ってお散歩してました。というのは建前で…お昼に黒ビールをいただいちゃいまして…』



祥鳳『あはは!だから鳳翔さんと間宮さんがちょっとフワフワしてたんですね。』



Z3『ええ。あ、そうだ!この鎮守府から海の夜景がきれいなとこってどこですか?』



祥鳳『それですと、ここの屋上でしょうか?案内しましょうか?』



Z3『ぜひ!』



「……せっかくなので利用させていただきます。」




―――演習日―――

―――0900 ■■鎮守府 母港



ビスマルク(E)「EE鎮守府から来たビスマルクよ。それとプリンツ、Z1、Z3。演習よろしくね」



女提督「ここの指揮官の女提督です。こちらこそよろしく。もう1人指揮官がいるんですが、今は演習場の準備に行ってます。そちらの指揮官さんはどうされたんですか?」



プリンツ(E)「体調がすぐれないとのことで~、私達だけで伺いました。」



女提督「わかりました。どうしますか?早速演習しますか?それとも、整備等の時間を設けますか?」



ビスマルク(E)「不要よ。」



女提督「わかりました。演習内容は2戦で、1戦目はこっちの4人です。右から島風、朝雲、高雄、大和。2戦目はこっち側の4人で左から夕立、三日月、神通、武蔵です。」



Z1(E)「よろしくお願いします。」



島風「よろしく!」



ビスマルク(E)「時間ももったいないし、始めましょう。」



プリンツ(E)「そちらの両指揮官さんは見学されるんですか?」



女提督「はい!」



Z3(E)「は、張り切らないとね。」フルフル



女提督「手が震えてるけど…大丈夫?」



Z3(E)「演習だから緊張してるのよ…気にしないで。」



Z1(E)「いつものことだから大丈夫だよ。」



女提督「…そうですか!では演習場の方に!」




―――演習場 準備室(EE鎮守府側)



Z3(E)「ふぅ!ふっかぁつ!」



ビスマルク(E)「キメてこなかったの?」



Z3(E)「こっち来てからでいいかって思ってさぁ。」



プリンツ(E)「まったく…次からはきちんとキメてからにしてちょうだい。」



Z3(E)「はーい。姉さん方は?キメる?」



ビスマルク(E)「私達はやってないの。」



Z1(E)「そうなんだ。意外だなぁ…ボクにはちょうだい!」



Z3(E)「はやくしなさいよぉ~。いひひ!」



Z1(E)「うほぉ!今日のはいいねぇ!」



Z3(E)「姉さん方から直接良いのを分けてもらったからね。いい顔よ。」アヒャヒャ



プリンツ(E)「その間抜け面を演習場では出さないようにね。」



Z1(E)「あいあいさぁ!」



エンシュウヲカイシシマス ススンデクダサイ




―――演習場



サンカシャハスタートポジションニツイテクダサイ



島風「陣形はどうするの?」



大和「前と後ろで2-2で行きましょう。」



高雄「では右舷側後方は私が。」



朝雲「島風と私は前ね。」



島風「あとは向こうの出方しだいかな?」



大和「そうですね。ですが、開幕に一度私が狙います。」



高雄「了解です。」



朝雲「さぁ、はじまるわよ…」



エンシュウカイシ5ビョウマエ 4、3、2、1…カイシ!



島風「朝雲!」



朝雲「了解!」



大和「撃てぇえ!」ドォオン!



高雄「かわされました!Z1、Z3が突出してきます!」



Z1(E)「いくよ~!」ズドン!



Z3(E)「ひゃっほぉ!」ズドン!



島風「早さについてこられるかな?」ザーー!パシュッ



朝雲「いけえぇ!」パシュッ!



ザーーーー…



プリンツ(E)「魚雷は通用しませんよ。」ドンッ!ドンッ!



ドパーン!



大和「さすがにすぐには取らせてもらえませんね!」



ズドン!  ヒュー…



高雄「遠距離射撃です!」



大和「了解!」



ビスマルク(E)「へぇ、あれをよけるのね。Z1、Z3!」



Z3「あはははは!」ドドド!



島風「だいぶ撃ってくるね!?」



朝雲「島風!射程に入っちゃう!」



プリンツ(E)「逃しませんよ?」ドン!



島風「おぅ!?…大破判定!抜けます!」



大和「島風ちゃんが落ちましたか…陣形を変えます!引いてください!」



高雄「退路をつくります!」



ビスマルク(E)「さぁさぁ!楽しませてちょうだい!」




―――――――――――――



シュウリョウ!ショウシャEEチンジュフ!



大和「くっ…あそこで2弾目があるとは…」



高雄「味方の弾幕の中をまっすぐに進んでくるって…」



Z3(E)「味方の誤射が怖くて海兵やってられないってぇの!」アハハ



朝雲「少し被弾したみたいだけど怪我無い?」



Z1(E)「死ななきゃ問題ないよ。」



大和「ですがいい経験になりました!ありがとうございました!」



ビスマルク(E)「あなた達もよかったわよ。」



プリンツ(E)「次は負けちゃうかもですねぇ?」



女提督『次の演習に移りますけど、休憩しますか?』



ビスマルク(E)「いいえ。このまま行きましょう。」



女提督『了解です!■■鎮守府側は選手交代!』




―――――――――――――



三日月「よろしくお願いいたします!」



Z1(E)「よろしく。」



武蔵「さっきみたいには勝たせないつもりだ。」



プリンツ(E)「言いますね~。お手並み拝見です。」



ソレデハイチニツイテクダサイ



ビスマルク(E)「…良いわよね?」



プリンツ(E)「お任せください♪」



夕立「さぁ、がんばるっぽい!」



神通「簡単には勝たせません。」



ハジメ!



プリンツ(E)「あれぇ!?装備が勝手に!」ガコン ズドン!



武蔵「誤作動か!?」



女提督『おっと!?』



シュタッ! ズドン!



川内『砲弾は打ち落としたよ!』



三日月「川内さん!」



神通「お見事です!」



Z3(E)「ちっ…」



三日月「ん?(EE鎮守府のマックスさんが舌打ち?)」



プリンツ(E)「装備をロックしたのでロッカールームに戻ります。失礼しました!」ペコリ



神通「整備が必要ならおっしゃってくださいね。」



プリンツ(E)「ほんとにすみませんでした!ビスマルク。後を頼みます。」



ビスマルク(E)「わかったわ。仕切り直しましょう。こっちは3人のままでいいわ。」



夕立「わかったっぽい!それじゃ、3、2、1、スタート!」



武蔵「いくぞ!撃てェ!」ズドォン!



三日月「撃ちます!」ズドン!



夕立「いっけーーー!」パシュパシュパシュ!



Z1(E)「させないってのさ!」



ドパーン!



三日月「自ら盾に!?」



Z3(E)「いいわ!Z1!たまにはそう言う想定もしないと…ね!」ズドン!



夕立「見方を盾にしてその裏から砲撃!?回避!」ザーー



武蔵「演習ということならその戦法もありではある!」ザーー



神通「あまりいい手ではありませんけど!」ズドン!



Z1(E)「ああぁ!?装備がおかしいぁ!うわああ!」ズドォオオォン!



武蔵「提督達!逃げろ!」



川内『この距離じゃ!?』



「Feuer!!!」



ドォオオォオォォオオオン!



女提督『プリンツちゃん!?ありがとう!』



プリンツ『いえいえ!防護用の特殊弾を持ってましたので。』



ビスマルク(E)「ごめんなさいね…でも、誤作動だから。」



Z1(E)「許してよね?」



Z3(E)「私達のも誤作動起こしちゃったらごめんね?」



三日月「あなた達…わざとですか…」



ビスマルク(E)「はぁ?誤作動って言ってるじゃない?」



夕立「ガルルルル…」



ビスマルク(E)「なになに!?わざとだって因縁つけるの!?怖いわぁ!」



Z3(E)「演習中の『事故』だものねぇ?」



Z1(E)「そうそう!」



武蔵「こいつら…」ワナワナ



神通「…そうですよね…事故ですよね?」



三日月「なら仕方ないです。走行ユニット以外の装備を外した演習にしましょう。」



夕立「…」ガコン



ビスマルク(E)「装備を外した演習?」



神通「えぇ。もしかして、あなた方はそう言うのはやったことが無い弱い方たち…じゃないですよね?」



Z1(E)「あはは!素手でも強いよ?ボク達?」ガコン

Z3(E)「いいわ。やってやるわよ?」ガコン



ビスマルク(E)「(雰囲気が変わった…)そこまでよ。やめなさい。」



Z1(E)「向こうが喧嘩売ってるんだから買わないと!」

Z3(E)「そうよ!」



プリンツ(E)『ビスマルク。好きにさせなさい。Z1とZ3は負けたらわかってるんでしょうね?』



Z1(E)「大丈夫だって。」コソッ



ビスマルク(E)「私は降りるわ。2人はやるようだから置いていくわね。」ザー



女提督『あのー!熱くなってるとこ悪いけど、演習だからね!?』



三日月「わかってますよ。では…いきますよ!」ザーー



神通「…」ザパン!

夕立「!」ザンッ!



Z3(E)「は!?」



三日月「受け身くらいとってくださいね。」ドスッ!



Z1(E)「そんなのが蹴りなの?」



三日月「いえ?揺動です。」



神通「…」ブンッ!



ドスゥ!



Z3(E)「Z1!」



武蔵「食いしばれよ?はぁ!」



ドスン!



Z1(E)「くっ…良いパンチだね…」



ガシッ



夕立「…」グググ



Z3(E)「あっ……Z1…………たすけ…」カクン



Z1(E)「わ、わぁああぁああああああ!」ガコン



三日月「武装はなしです!」シュッ ドスン



Z1(E)「…………」バサッ



女提督『あの…うん。終わりね。医務室まで運んでね。』



プリンツ(E)「はぁ…負けたんですね。」



女提督『あー、演習相手のプリンツさん。説明をさせていただきたいので、執務室までおいでください。』




―――執務室



提督「このたびは申し訳ない。」



プリンツ(E)「いえいえ、演習訓練ですから。それにこちらとしても多少挑発してしまったみたいなので。」



女提督「そちらの鎮守府の指揮官さんには事情をお話しておきましたので。」



プリンツ(E)「わかりました。それとこちらも装備の整備の不行き届きお許しください。」



提督「いえいえ、誤作動なら仕方ないですから。」



Z1(E)「あ、プリンツさん…」



プリンツ(E)「大丈夫なの?いいのをもらったじゃない。」



Z3(E)「ええ。でも大丈夫。異常なしよ……」



プリンツ(E)「そう。では、お暇しましょう。」



提督「これ、よかったら皆さんで。」



プリンツ(E)「あら、いいんですか?遠慮なく。」



女提督「よかった。本日はお疲れ様でした。」



プリンツ(E)「お疲れ様でした。ありがとうございました。戻りましょう。ビスマルク。」



ビスマルク(E)「ええ。失礼するわ。」



提督「入口までお送りしよう。」ガタッ



プリンツ(E)「結構よ。それでは。」ペコリ



ガチャッ パタン



女提督「ふぅ…とりあえず流れたね。」



川内「やっほ。シュタッと登場!」



提督「どうした?」



川内「向こうの人は…いないね…映像解析終わったよ。」



女提督「どうだった?『誤作動』じゃなかったよね?」



川内「うん。細かく解析しないとわからない程度ではあったけど、誤作動じゃないって。」



提督「だとしてもなぜ狙った?」



女提督「さぁ…まったくもってわからんよ。」



コンコンコンコン



プリンツ「失礼します。」



女提督「どうしたのプっちん?」



プリンツ「えぇ…原型が「プ」しか残ってないですけど…」



提督「まだプリンちゃんのほうがよかったとか?」



プリンツ「普通にプリンツとかオイゲンって呼んでほしいです!」



川内「あはは~。もっと変わってくんじゃないかな?」



プリンツ「なんでですか!?それはとりあえず置いといて…すいません。先ほどの演習でのことなんですけど…」



提督「なにか気になる?」



プリンツ「はい。実はドイツを出る前に変な噂を聞いたことがあるんです。」



女提督「噂?」



プリンツ「ええ、ドイツの犯罪者集団の幹部がドイツ海軍に紛れ込んでいるという噂なんですけど…一応お耳に入れておこうかと。」



提督「もしかして、さっきの4人がそいつらだと?」



プリンツ「顔も違いますし、艦娘になるときの血液検査等も引っかかってませんので…」



女提督「なるほど、ただなにか引っかかるのね?」



プリンツ「はい…なんとなくですけど。」



川内「調べる?」



女提督「うーん………保留!友元帥には今の話してもいいかな?」



プリンツ「はい!問題ないです。すいません…変なこと言って。」



提督「いいさ。むしろそう言うことはどんどん言ってくれ。」



プリンツ「Danke!」ニコッ



川内「さっきプリンツはよく防護弾持ってたよね?」



プリンツ「あれですか?いつも一応2発だけは持つようにしてるんです。用心に越したことはありませんから?」



女提督「それはすばらしい…じゃぁ、他にどんなものもってるかお姉さんに見せてくれないかなぁ?」ワキワキ



プリンツ「え、なんですかその指のうごき…ひやぁあぁあああ!?」



提督「平和だなぁ…」



川内「平和だねぇ…」



プリンツ「助けてくださぁい!」



女提督「ええ匂いだ!ええ匂いがするぞぉおおあおあおあ!?」




―――1226 EE鎮守府 近海



Z3(E)「…」



Z1(E)「まさか…あんなに強いなんて…」



ビスマルク(E)「…」



プリンツ(E)「…ちっ」ズドン!



Z3(E)「かぁはっ!」



プリンツ(E)「負けたらわかってるって言ったわよね!」ズドン!



Z3(E)「がぁ!?」



プリンツ(E)「この…私達の掟わかってるんでしょうね!?」ズドン!



Z1(E)「がっ…す、すいま…せ…」ゲホッ!



プリンツ(E)「あ?」ズドン!ズドン!



Z3(E)「ぐ…が…」



ビスマルク(E)「姉さん。そこまでにしないと死んでしまうわ。」



プリンツ(E)「そう……ね!」ズドン!



Z1(E)「ごふっ…」



Z3(E)「こ、この失敗は試験の時にかならず!かならず挽回しますから!」



プリンツ(E)「わかってるんでしょうね?」



Z3(E)「はい!」



プリンツ(E)「そのこの突っ伏してるの運んでおいて。」



Z3(E)「わかりました!」




―――1351 MM鎮守府



ビスマルク「この問題については――」



女大佐「…」カリカリ



ビスマルク「と、説明したとおりに解いていくとわかりやすいはずよ。日本のやり方とはすこし違うけど試してみて。」



女大佐「確かにこの方がわかりやすい。」



北上「それにしてもビスマルクさんがドイツで主席とはおどろいた。」



ビスマルク「まぁ…正直言ってあたしと勉強で渡りあえたのは一緒にきたグラーフくらいじゃない?」



大井「なら、今度はグラーフさんも入れて3人の家庭教師にお願いします。」



ビスマルク「……え、ええ…」



陽炎「あ、そろそろ演習時間!」



北上「そんな時間か。よっし!今度は北上さん達が先生の番だよ~。」



ビスマルク「そうなのね。よろしく。」




―――演習場



グラーフ「:::」



ビスマルク「…」



Z3「さ、さぁ!頑張りましょう!」



Z1「そ、そうだね。がんばろう!」



プリンツ「どうします?グラーフさんとビスマルク姉様が後方、私が中間、レーベちゃんとマックスちゃんが前でいいかな?」



Z1「いいよ!」

Z3「お任せ!」

グラーフ「ああ。」

ビスマルク「え、ええ。」



提督『それじゃ、演習開始するぞ~。よーい!どん!』



北上「大井っち~。開幕雷撃いくよ~!」



大井「わかりました!」



パシュパシュッ!ザーーーー…



陽炎「天龍と龍田は私と先行するわよ!」



龍田「りょうか~い!」



天龍「おっしゃぁ!」



Z3「突っ込んでくるわね!ユーは魚雷を片づけて!」



U511「うん。」チャプン



プリンツ「ビスマルク姉様は牽制射撃を!」



ビスマルク「わかったわ!Feuer!」



天龍「牽制か、なら!」ズドン!



Z1「ボクが相手だよ!」ザーー



龍田「え~い。」ブンッ



Z3「よっと!」ガシン!



不知火「撃てェ!」ズドン!



陽炎「そーっれ!」ズドン!



グラーフ「行け。」ブーン!



ドカァン! ドカァン! 



北上「第2雷撃開始!」



大井「どんどん行くわよ~!」



ワーワー! マワッテ! ドパーン!



―――――――――――――



提督『終了!判定でMM鎮守府の勝利!』



プリンツ「負けちゃいました~…」



北上「でもこっちもギリギリだったねぇ…」



天龍「陽炎と不知火が中破、私と天龍ちゃんが小破だものねぇ~…」



グラーフ「しかし、負けは負けだ。反省すべき点もある。」



不知火「あの、発言よろしいでしょうか?」



グラーフ「どんどん言ってくれ。」



不知火「連携の部分でのことですが、こちらから見ているとグラーフさんとビスマルクさんの連携が不十分にみえました。」



ビスマルク「そ、そう。今度からは気をつけましょう?グラーフ…」



グラーフ「…ああ。」



ビスマルク「!」



プリンツ「よかったですねビスマルク姉様!」



グラーフ「勘違いするな。私はお前を、まだ許したつもりはない。必要以外での会話は、まだ遠慮させてもらう。」



ビスマルク「わかった…わ…」



プリンツ「…(あれ?まだ?ということは…)」



女提督『ではー!次は基礎体力の訓練いってみよー!』



Z1「はーい!」




―――1633 EE鎮守府 工廠



プリンツ(E)「届いたわよ。」



ビスマルク(E)「本当に取り寄せるとは…」



プリンツ(E)「代金はあなた達のドラッグ代に上乗せするから。」



Z1(E)「わかった。ちゃんと爆薬もあるね。あはは!」



Z3(E)「いひひひ。本当に模擬弾と見分けつかないわね!」



プリンツ(E)「ええ。」



EE大佐「お前ら工廠で…な、なんなんこれは…」



Z1(E)「ねぇ…こいつ―――――」



ドゴッ



EE大佐「」ドサッ



ビスマルク(E)「いったそー。」



Z3(E)「まったく…そいつ試験まで縛っておきましょう。」



Z1(E)「始末しないの?」



プリンツ(E)「そんなことしないわ。大切な指揮官様だもの。」



ビスマルク(E)「ここでいいわよね?」



Z1(E)「いいと思うよ。」



プリンツ(E)「それでこれを使ってどうするわけ?」



Z2(E)「これは―――」




―――1709 ■■鎮守府 運動場



提督「ええ。教官の提督ですどうぞよろしく。」



葛城「はいはいはいはーーーい!!」



提督「なんだね?葛城君?」



葛城「なんで私達まで呼ばれてるの?」



提督「暇そうにしてたから。」



葛城「そ・れ・だ・け・か!」



提督「葛城はどんどん瑞鶴に似てきたな。」



瑞鶴「それどういうことよ!」



提督「はいはい。お前ら2人は重り2kg追加な。」



グラーフ「そろそろ本題に移ってもらえるか?」



提督「はいはい。君たちはこれから基礎体力の向上を目的とした訓練をしてもらう。まずはそこにあるバックパックを。」



Z3「重い!?」



提督「ちなみに4kgだ。それをしょってまずは500mを2本各自のペースで走ってもらう。」



ビスマルク「わかったわ。」



提督「よし。それじゃ、1本目スタート。」



―――――――――――――



プリンツ「ふぅ!終わりです!」



Z1「想像より……きつい……」



提督「そうかそうか~。」



葛城「理不尽……」



瑞鶴「……きわまりない…」



提督「世の中とは理不尽の塊なのだよ。」



グラーフ「この程度なら、行けるな。」



Z3「なんで、プリンツは……余裕なの?」



プリンツ「あはは~…個人的にこういう風なトレーニングをやってますから~」



提督「それはそれは。んじゃ、全員立って。2本目スタート!」



葛城「もうちょっと…休憩……」



提督「葛城?~~~~」コソッ



葛城「いやぁ!走りまーす!」ダッ



ビスマルク「何を言ったのよ…」



提督「あんだって?ビス子?」



ビスマルク「ビス子!?」



提督「女提督がそう呼ぶって言ってたから。」



ビスマルク「なぜそうなったの!?」



提督「ビス子。お前…寝る時にぬいぐるみを持ってないと眠れないんだろ?たしか…大きめのイルカのぬいぐるみだったな。この情報…下手すれば明日の鎮守府新聞に…」コソッ



ビスマルク「走ってくるわ!」ダッ



提督「ほらほらがんばれー!」



プリンツ(…侮れないかも。)



グラーフ「…プリンツ。走らないと私達もああなるぞ。」タッタッタッ



プリンツ「グラーフさん……うふふ♪いっきまーす!」




――――――――――――――



女提督「はい、お疲れ様。」



瑞鶴「鬼…は…」



葛城「どこに…いったんで…す?」



女提督「ちょっと用事を頼んだの。ここからはあたしが見まーす!」



U511「へろ…へろ…………ですって……」



女提督「うんうん。少し休んだら鬼ごっこしよう。」



ビスマルク「鬼ごっ……こ?」



女提督「そうだよ。鬼さんはこちら。」



長門「鬼1だ。」

妙高「2番鬼です。」

木曾「その3だ。」

初月「4番」

荒潮「5ば~ん!」

睦月「6番にゃし!」



Z1「逃げればいいの?」



女提督「そうだけど、捕まることに100m走が付与されていくからね。鬼は捕まえる人を固定するからね。例えば長門姉ぇはグラーフちゃんとかいう風に。」



葛城「6人ということは…」



瑞鶴「解放された!やったー!」



女提督「おいで。」



瑞鶴・葛城「「 … 」」



女提督「おいで。」



瑞鶴・葛城「「 …… 」」



女提督「瑞鶴ちゃんか葛城ちゃんに捕まったら200m走を追加します。2人は捕まえる人の固定無し!」ニコッ



Z3「まって!鬼増えるの!?」



瑞鶴「きたぁ……」



葛城「時代が来たぁ!」



瑞鶴・葛城「「 ばんざーい! 」」



プリンツ「あららら……」



女提督「瑞鶴ちゃんと葛城ちゃんは最低3回はタッチしてね。デキナカッタラワカリマスヨネ?」



葛城「救いはありませんでしたぁ!」



睦月「あきらめて鬼をがんばるにゃし。」



瑞鶴「だぁ!やってやる!ドイツ勢!覚悟しなさい!」



女提督「よし!逃走の範囲は鎮守府の外のみ。建物内は禁止。捕まったらその場で5分のインターバル。時間は1時間です。レディ……GO!」



キャー! マテヤコラー!!




―――2006 お風呂



ビスマルク「……」グデ~ン

グラーフ「……」グデ~ン

Z1「……」グデ~ン

Z3「……」グデ~ン

U511「……」グデ~ン



翔鶴「あの…みなさん?大丈夫ですか?」



Z1「体が…動かない…」



天城「みなさん訓練大変でしたものね…」



離島棲鬼「あ、提督達はビスマルクたちにもいつもの訓練やらせたのね。」



プリンツ「いつもあんな訓練を?」



翔鶴「3日に1回程度ですけど。今回は最長だれでしたか?」



Z3「私よ…1時間走りまわった後に1200m走るとは…」



離島棲鬼「あらあら…」



ビスマルク「でも…なんで…プリンツは元気なの…本当に日々のトレーニングだけ?」



プリンツ「そうですよ?」



グラーフ「それだけで…あの訓練を平気そうにしてられるか…」



プリンツ「あはは…きついわけではないんですよ?右足がプルプルしてますし。」



U511「ユーは…がんばりました…皆もがんばりました…お休みなさい。」



翔鶴「ここで寝ちゃだめですよ!?」



Z3「ユー!起きて!」



U511「うみゅー…」コテン



グラーフ「…」ナデナデ



天城「ユーちゃんはだいぶ日焼けしましたよね。」



離島棲鬼「そうね。来たときは私達くらい白い肌だったものね。」



ビスマルク「イムヤとかと外に行くことが多かったからかしら。」



Z3「前よりもしゃべるようになったわね。」



天城「そうなんですか?(それより…グラーフさんがユーちゃんの頭を優しく撫でてる方がびっくりです。)」



Z1「そうだね…ここに来る前は声すら聴いたことなかったもんね。」



プリンツ「たぶんドイツでのあだ名が『口なし』でした。」



離島棲鬼「ねぇ?失礼だけど、それぞれにはぐれ者だったわけで、あだ名みたいなのつけられてたわけでしょ?どんなのがついてたのよ。」



プリンツ「私は…『妹嫁』ですね。ビスマルク姉様に引っ付き虫でしたので。」



Z1「ボクは『できそこない』」



Z3「私は…『保護者』」



ビスマルク「私は…『没落』だったかしら。」



離島棲鬼「へぇ…散々な呼び方されたわね。グラーフは?」



グラーフ「さぁ。『冷鋼』という呼び方があったらしいが…。他は知らない。他に私についていた呼び名はあったのか?」



プリンツ「私が話してもいいですか?」



グラーフ「ああ。」



プリンツ「『冷鋼』一番新しくて…前は『貧民』と陰で…」



翔鶴「勝手にひどいあだ名をつけて…」



Z1「でも、ここまで来られたんだ。これから良いことあるよ。だよね?マックス!」



Z3「もちろん!」



離島棲鬼「グラーフ…ここの鎮守府での名乗りのときにその『冷鋼』を使いなさいな。」



グラーフ「なぜだ?」



翔鶴「離島棲鬼さん!?」



離島棲鬼「悪い意味じゃないのよ?だってかっこよくない!?」



プリンツ「か、かっこいい!?」



離島棲鬼「ええ!なかなかいいと思うの!悪い意味じゃなくて、いい意味でとらえるようにしなさいな。どんな時も冷静、冷厳に。仲間の為になら敵に対して冷酷にその鋼の装備を持って断罪する!やば!かっこいい!」



Z3「だいぶ興奮してない!?」



離島棲鬼「グラーフ!お風呂終わったら私に付き合いなさい!いいわね?い・い・わ・ね!」



グラーフ「…ことわ―――」



離島棲鬼「いいえ!断らせないわ!断ったとしてもこの鎮守府にいる深海棲艦を総出で突き合わせる!」



天城「そこまでしますか!?」



離島棲鬼「インスピレーション来てるわぁ!こうしちゃいられない!準備しておくわ!お風呂上がりのビールつきよ~!」ザパン!



グラーフ「行こう。」



翔鶴・天城「「 ビールに釣り上げられた!? 」」



Z3「話が変な方向に行ったわね…」



U511「…寝ちゃった?」



ビスマルク「少しね。私達も上がって休みましょう?」



U511「うん…なでなで…よかった。」ニッコリ



一同((( か、かわいい! )))




―――ドイツ艦の試験まで残り3日

―――1452 ■■鎮守府 執務室



電「戻ったのです。」



雷「調べてきたわよ。」



女提督「おっかえり~!」



瑞鳳「いっぱい調べてきたよ!ほめてほめて~!」



提督「あれ…目を怪我したせいかな…瑞鳳の方が雷と電より年下に見える…」



電「瑞鳳ちゃんはがんばったのです!」ナデナデ



雷「そうね。がんばったわね。」(慈愛の目)



瑞鳳「はぐっ!私の方が年上なんですからね!」



電「いい子いい子~なのです。」



瑞鳳「ちーがーうーのー!」



雷・電(( 実に子供っぽい ))



提督・女提督(( それを言わない2人は大人 ))



瑞鳳「目だけで語りあってる!?というか報告しようよ~」



雷「そうね。はいこれ。PMCの人達はさすがね。」



電「あとPMCの指揮官さんが、『この間はお世話になりました。ぜひ退役する子がいたらPMCに!』だそうです。」



女提督「まだあきらめてないのね…」



提督「女提督。俺らの予想当ってたっぽいぞ。」



女提督「やっぱり?…それならここは向こうさんに合わせて行きましょうかの。」



瑞鳳「え、確保しないの?」



女提督「まだの方がいいね。まぁ、今のとこ被害はないし。」



雷「様子見ってところね。誰かつける?」



提督「いや、放置でいいだろう。なんかあったら対処する。」



電「了解なのです。このことは口外しないように。」



瑞鳳「うん!お口にチャック。」



4人「「「 瑞鳳が一番心配 」」」



瑞鳳「みんなひどいよぉ!」



雷「はい。飴どうぞ。」



瑞鳳「そ、そんなので機嫌なおらないし…」



電「さっき帰りに買ったおっきいクッキーなのです。」



瑞鳳「馬鹿にしてー!」



4人((( 子供ってこういう反応するよねぇ… )))




―――1500 工廠



Z1「いよいよ……」



Z3「ラストチャンス…」



明石「もうちょっと気軽に行きましょうよ。気軽に。」



夕張「大丈夫できる。今回は絶対いける!」



女提督「そうだよ~!ミスってもいいや~って感じで行こう。」



Z1「は、はい!」



Z3「うん!」



女提督「それじゃ、プラグスタンバイ!」



明石「連結開始!」



夕張「ジョイント完了!」



女提督「それでは…開始!」



Z3「行くわよ、レーベ!」



Z1「うん!」



キーーーーン!



明石「コア稼働を開始を確認。」



夕張「エネルギーの流れも良好。そのまま行っちゃって!」



Z1「ゆっくり、まっすぐ…」



女提督「20%!」



Z3「レーベ。そのままでいい?」



Z1「うん…このままで。」



夕張「30%!」



Z1「大丈夫…できる…」



明石「40%!」



Z3「手伝ってくれた人達のためにも…」



女提督「50!」



Z1「応援してくれてる皆のためにも…」



夕張「60%!」



Z1「絶対に成功させるんだ!」



キーーーーン!



女提督「レーベちゃん!マックスちゃん!一気に流し込んで!」



Z1・Z3「「 はい! 」」



明石「95、96、97、98、99―――――」




ガガガガ ビービービー!



夕張「うっそ!」



女提督「構うな!流し込め!」



明石「100%です!ケーブル抜いて!」



夕張「せいやぁ!」



女提督「とどめじゃい!」バシャーン!



キュ-ン…



明石「何かけたんですか?」



女提督「高速修復材原液。」



明石「ほう…」



Z1「結果は?」



明石「現在解析中です。」



ピピッ ケンゾウカンリョウ コアバイテタルセイジョウ

カンシュ『センカン』



夕張「装備の艦名は…」



Z3「お願い!」



明石「これは……自分でご覧になった方が…」



Z1「…装備艦名…『ビスマルク』!」



Z3「ほん…とう?」



Z1「うん!ビスマルクの装備だよ!」



女提督「よっしゃぁぁああ!きたぁああ!」



Z1「できた…できたんだ!」



Z3「できたんだ!できたんだね!レーベ!」ダキッ!



明石「ふぅ…力抜けたぁ…」



夕張「そうですねぇ…ビスマルクさん呼んであげないと。…もしもーし。ビスマルクさんを工廠によんで~。」



女提督「これで…試験を残すだけだね。」



Z1「うん。」



Z3「ここからが本番!」



女提督「その通り!がんばろね!」



ビスマルク「呼ばれてきたんだが…それは…」



女提督「レーベちゃん説明は任せた!」



Z1「はい!ビスマルクさんの正式装備が完成しました!」




―――1618 母港



グラーフ「…」



熊野「どうかされまして?」



グラーフ「考えていた。」



熊野「そうなんですの?(来たときより壁がなくなりましたわね。)」



文月「なになに~?きになる~♪」ペタン



グラーフ「おわっ!?」



熊野「急にもたれかかると危ないですよ。」



文月「グラーフなら大丈夫だもんねぇ~。」



グラーフ「…次からは一声ほしいものだ。」



文月「はーい!それで~なにを考えてたの~?」



グラーフ「Admiral達だ。」



熊野「お隣失礼しますわ。Admiralというのは提督達ということですわね。提督達のなにを?」



グラーフ「不思議な魅力があるなと。」



文月「恋?」



グラーフ「ち、ちがうぞ。小さいの///」



文月「小さいのじゃないもん!文月だもん!」



グラーフ「悪かった。その…恋とかではない///」



熊野・文月(( あ、これ面白いタイプの人だ! ))ニコッ



グラーフ「なんだその笑みは…」



熊野「いえいえ。提督達を魅力的と言ってくれて嬉しいだけですわ。」



グラーフ「お前たちはどう思ってるんだ?」



文月「あ・い・し・て・る❤」



グラーフ「真面目に聞いているだが…」



文月「真面目だけど。」(真顔)



グラーフ「そ、そうか。」



熊野「私は…そうですね。信頼できる方々というのが1番ですわ。」



文月「あとは、本当に優しい人達だってことぉ~。」



熊野「そうですわね。」



グラーフ「そうか…本当にいいやつらなんだな。」



文月「ここに居る間は何も心配しなくていいよ。」



熊野「ええ。大丈夫です。」



グラーフ「ここに居る間は…か…」



熊野「そう言えば試験が終わったらどうなさるんです?」



グラーフ「成績の上位10名程度は日本に残るか本国へ帰されるか選べるらしい。しかし、それ以外は帰国だ。」



文月「グラーフはどうしたいの?」



グラーフ「…たぶん残りたいんだと思う。」



熊野「なら、頑張らないとですわね。」



女提督「そうだね。頑張ってもらわないとねぇ。」



グラーフ「ああ…………あ?え?」



提督「話は聞かせてもらったぞ。」



グラーフ(0□0 )



熊野「グラーフさん?」



グラーフ「い、いつから聞いていた!?」



文月「全部じゃない?」



女提督「うん。全部。」



グラーフ(0□0 )



熊野「グラーフさん?」



グラーフ「////」ボンッ



女提督「グラーフちゃん。」



グラーフ「な、なんだ…///」



提督「残るためには1つ解決しないといけないことがあるのはわかっているんだろ?」



グラーフ「…ビスマルクのことか。」



提督「ああ。そろそろ、本人と向き合え。」



グラーフ「…………」



女提督「これから1時間後に演習場に模擬弾を積んだ装備で来てね。」



グラーフ「………わかった。」



提督「大丈夫。俺達もフォローするから。」



文月「おお、もしかして拳で語りあうって感じぃ~?」



女提督「そんなとこ。さ、準備しておいで!」



グラーフ「ああ。」



女提督「熊野ちゃんも信頼してくれてて嬉しいよ?」



熊野「あ、そうか。それを聞かれて――はうぅ…」



提督「熊野が再起不能?」



文月「あちゃ~…案外照れ屋だねぇ…」




―――1730 演習場 観戦室



グラーフ『…』



ビスマルク『…』



プリンツ「2人ともだんまりですね…」



Z1「本気で殴り合いにはならないよね?」



Z3「どうだろう……」



女提督『あー、マイクOK?…グラーフちゃんとビスマルクちゃんは準備いいかな?』



グラーフ『ああ。』

ビスマルク『いいわよ。』



U511「大丈夫かな?」



提督「大丈夫。」



女提督『ルールとしては言いたいことははっきり言うこと!それでは…演習開始!』



ビスマルク『行くわよ!グラーフ!』



グラーフ『貴様なんぞに負けるか!』



ザーーーー! ズドン! ブーーーン!ズダダダダダ!




ビスマルク『グラーフ!久しぶりね、1対1の演習は!』



グラーフ『そうだな。』



ブーーーン! ドパーン!



ビスマルク『まず…あなたには謝罪をさせてもらうわ。』



グラーフ『何をいまさら………裏切ったくせに!』ザー



バチィン!



ビスマルク『痛った!……そうね、私はあなたを裏切ったわ…それは事実よ。否定はしないわ!』



グラーフ『…』



ズドン!ズドン! ドパーン! パチン!



ビスマルク『でもね…言い訳になるかもしれないけど言わせて!当時の私は…自分と妹、それとあなたを守るためだったの!』



グラーフ『私を…だと?』



ビスマルク『ええ。父の事件は知っているでしょ?あの事件あと…妹がいじめられて帰ってきたの。私はそいつらに会いに行ったら…グラーフのいじめたやつらと一緒だったわ…』



グラーフ『…』



ビスマルク『そしたら奴ら…グラーフとの縁を切らなかったら妹と私、それに仲良くしていたあなたにまでもっとひどいことをするって…』



グラーフ『…だからって…だからってあんな言い方された私の気持ちがわかるか!』



ズダダダダダ



ビスマルク『くっ…あれまで聞かれてたのね…あれは…言わされたの。あの場でニヤニヤしてたのは、グラーフが聞いてたのがわかってたからなのね…』



グラーフ『ならばなぜ相談してくれなかった!』



ビスマルク『ええ、本当ね…』



グラーフ『この…馬鹿!』



ビスマルク『ええ…馬鹿よ!大馬鹿者よ!』



ズドン!ズドン!



グラーフ『ぐぁッ…良い砲撃だな…』



ビスマルク『ええ…あなたの艦載機もね…』



グラーフ『あの時の私も…大馬鹿だ…そのくらいのこと考えればあの言葉が言わされたものだとわかっただろうに…』



ビスマルク『私も…あんなの苦しくても突っぱねて立ち向かえばよかったわ。』



グラーフ『…ビスマルク。もうここで過去のことは全部断ち切らないか?お前も私に変に遠慮するのもやめにしてくれ。』



ビスマルク『いいの?』



グラーフ『ああ。ただ…』



ビスマルク『ただ?』



グラーフ『この演習ではお前をボロボロにさせてもらうがな!』



ビスマルク『どの口が言うのかしら?Fee?』



グラーフ『お前!それはもう言わないって言っただろう!』



ビスマルク『あら~?どうだったかしら?』



提督「Feeってなんだ?」



プリンツ「えっと…妖精って意味です。グラーフさんが遊びに来たときに、ビスマルク姉様と私の父が、色白で身長が私より小さかったグラーフさんを見て『妖精さんかな?』って言われたのをそのまま、私達だけのニックネームに。」



女提督『今も妖精のように見えるんだけど?』



プリンツ「身長が大きくなっただけで、ほとんど変わりありませんから…あはは…」



Z3「『冷鋼』が…」



Z1「『妖精』…」



U511「可愛いのはいいと思います!」



提督「そうだな。」



グラーフ『私もそろそろ限界が近い。』



ビスマルク『私もよ。次で最後。』



グラーフ・ビスマルク『『 行くぞ! 』』



ブーーーン! ズダダダダダ ズドン!ズドン!

バチィン! バチィン!




女提督『そこまで!両者引き分け!』




―――食堂



ビスマルク「いたたたた…」



グラーフ「おい…本気で撃ちこみ過ぎだ…」



ビスマルク「でもあのくらいじゃないと物足りないでしょあなた…」



グラーフ「まぁ…………痛い…」



グラーフ「ああ。」



U511「これでみんな仲良し?」



プリンツ「そうですね。」



ビスマルク「レーベとマックス。Danke schön. 最高の装備よ。」



Z1「お礼なら他の人たちに。」ニコッ



ビスマルク「そうは言っても…このお礼はなにをしたらいいかしら?」



グラーフ「試験をトップで通過何て言うのはどうだ?」



Z3「いいわね。そうしましょう。」



プリンツ「かっこいいところ見せましょう!」



Z1「うん!」



グラーフ「なら、本番までの訓練は本気でやるぞ。」

ビスマルク「ええ。」

プリンツ「もちろん。」

Z1「試験の勝利を。」

Z3「この鎮守府の人達に!」

U511「がんばろう!」



6人「「「「 viel Glück!!! 」」」」



ピピピピ



プリンツ「ちょーっとすいません!部屋にもどります!アイスができた時間なので。」



ビスマルク「作ってたわね。」



プリンツ「Admiral達に渡してきますね。」



Z3「なら私も祥鳳さんの所行ってくるわ。」



Z1「祥鳳さん?」



Z3「ええ。趣味の写真の話をしないってお誘いを受けてるの。」



グラーフ「それじゃ、ここでいったん解散だな。」



ビスマルク「そうね…ストレッチしてこないと。」



U511「イムヤのところに行ってくる!」



プリンツ「了解です。グラーフさん、よければビスマルク姉様のストレッチを監視してくれますか?」



ビスマルク「監視ってなによ!?」



グラーフ「いいだろう。さぁ、行くぞ!」



アハハハ―――――




―――ビスマルクとプリンツの部屋



「お疲れ様です。はい、順調です。」



「はい。報酬についてですが、今回の任務を持って、そちらとは縁を切らせていただきます。」



「はい、こちらは最後のご奉仕です。かならず対象を。」



「問題ありません。では…」



ピッ



「………がんばろ…」




―――試験当日

―――0841 大本営 演習場控室



女提督「トーナメント表でたよ~。」



ビスマルク「全部で3回戦か。」



Z1「まずはボク達と一緒だね。」



ビスマルク「2戦目の相手を見て。」



グラーフ「この顔は…」



提督「どうした?」



ビスマルク「私達を引き裂いた張本人たちよ。」



Z3「そいつら、勝ちあがったら対戦することになるのね。」



U511「このU511は前に話した人の1人。」



女提督「それぞれに因縁のある相手のようだね。でもまずは初戦に勝たないと!」



グラーフ「ああ。もちろん勝つ。」



提督「大丈夫。演習場には応援団も来てるんだ。」



Z1「応援団?」



U511「初春さん達?」



女提督「そういうこと。総勢15名の応援団だよ!」



ビスマルク「それは心強いわね。…プリンツはどうしたの?」



プリンツ「…え、あ、はい!頑張ります!」



女提督「なんだいなんだい?緊張してるのかい?かわいこちゃん?」クイッ



プリンツ「あ、あわわわわ////」



提督「おいコラ。プリンで遊ぶな。」



プリンツ「プリンじゃありません!プリンツです!」プンスカ



女提督「じゃぁ、メロン?」



プリンツ「どこを見て言ってるんですか!」



女提督「胸?」



ビスマルク「言い切ったわ!?」



提督「こんな指揮官ですまない…本当にすまない…」



Z3「あはは…」



『■■鎮守府の方々は控室でお待ちください。』



提督「ん?待機してろって放送だな?」



Z3「今の放送確かにお待ちくださいって言ったわよね?」



コンコン!



女提督「はい!」



試験官「失礼します。■■鎮守府の方々ですね?」



提督「そうですが?」



試験官「試験官です。1回戦目なんですが、相手の装備に反則行為発覚したためこのまま不戦勝となります。」



女提督「ありゃりゃ…」



試験官「そのため2回戦目までしばらくここでお待ちください。」



提督「ちなみにどんな反則行為ですか?」



試験官「この場ではちょっと申し上げられません。」



女提督「提督はここにいて。話聞いてくる。すみません別室でならよろしいですか?」



試験官「はい。ではこちらに。」



ビスマルク「なにがあったのかしら?」



プリンツ「なんでしょう…」



提督「次の試合のことを考えていよう。」




―――別室



試験官「では、反則の件ですが…装填されている弾の中に実弾が装填されていました。」



女提督「実弾ですか?量は?」



試験官「それが、7割が実弾でした。」



女提督「本人たちはなんと?」



試験官「準備されていたのを装備しただけだと。ですがあくまで本人たちの話ですので一応反則行為と判断させていただきました。」



女提督「わかりました。…申し訳ないんですけど、その子達は返さずに別室待機にしていただけませんか?許可なら元帥からいただきます。」



試験官「元帥ですか!?」



女提督「はい。今、連絡しますので。直接確認を取っていただいて、対処をお願いいたします。」



試験官「わかりました。」



女提督「では、…もしもし?友元帥?さっきの不戦勝のことなんだけど―――――」




―――0917 演習フィールド



イジメ艦娘3「あら~!相手って出来損ないだったり落ちぶれ共じゃない。」



イジメ艦娘1「それに『口なし』と『冷鋼』までいるじゃない。」



イジメ艦娘4「あはは!これなら勝てるわ。余裕よ余裕!」



グラーフ「さて、うだうだ言っているが…作戦はどうする?」



ビスマルク「この際だから一気に叩きましょう。」



Z1「まずは向こうの『グラーフ』を落とす。」



Z3「その流れで『ビスマルク』を狙う。」



U511「相手の『U511』は私がやる。」



プリンツ「揺動は私とマックスさんで。向こうの『Z1』と『Z3』を引き付けましょう。」



イジメ艦娘4「あれ?ビスマルクの装備はできてるわよ?」



イジメ艦娘3「あれじゃない?向こうの指揮官たちがお金でどうにかしたんでしょ?」



イジメ艦娘1「あれね、艦娘も落ちぶれだと、指揮官の性格もってやつ?」



グラーフ「作戦変更。各自連携しながら好きなものを。」



ビスマルク「了解。」

Z1「……」ガコン

Z3「……」カシャン

プリンツ「スゥ…ハァ…」

U511「…ですって…」



『両者位置について―――――演習開始5、4、3、2、1―――――開始!』



グラーフ「Vorwärts!」



イジメ艦娘1「来たわ!防いで!」

イジメ艦娘4「わかってる!」

イジメ艦娘2「下は任せて!」



ブーン! ズダダダダダ!



イジメ艦娘4「艦載機早すぎない!?どうなっての『グラーフ』」



イジメ艦娘1「向こうが早すぎる!くそっ!」



U511「あなたはここで沈むん…ですって。」ガシッ



イジメ艦娘4「く、『口なし』!?」



U511「『Z1』はおよげる?」ガシッ 



イジメ艦娘「た、たすけて『Z3』―――――」



ザプン―――――  ドパーン! プカァ――



イジメ艦娘3「こう…こう…ふ、ふのう…」ガタガタ



Z3「よそ見はいけないわよ『Z3』。」



イジメ艦娘3「ひぃ!?」



ズドン!ズドン!



イジメ艦娘3「いたぁあぁあああああ!」



Z3「轟沈判定なんだからどいて。プリンツ!」



イジメ艦娘1「この!この!このぉおお!」



グラーフ「なってないな。ほら、射線が空いたぞ?ビスマルク。」



ビスマルク「ええ。Feuer!」ズドォン!



イジメ艦娘1「きゃぁあああ!」バチィン バシャーン!



ビスマルク「あら…当たり処が悪かったかしら?脳震盪くらいじゃない」



イジメ艦娘2「ふふふ…水中からは――――え?」



プリンツ「こんにちは。腰についた発信機は気づいてないんですか?」



イジメ艦娘2「え?あ、あの降参し―――」



プリンツ「うふふふ♪」



ズダァン!ズダァン!ズダァン!ズダァン!ズダァン!



イジメ艦娘2「轟沈…判定…」ガタガタ



グラーフ「あと2人か…ビスマルク一番大きい弾薬を2発くれ。」



ビスマルク「はい。」



グラーフ「よし。発艦!」



イジメ艦娘1「前に入って時間を!」



イジメ艦娘4「盾になれっていうの!?」



グラーフ「はぁ……見苦しい…ビスマルク。」



ビスマルク「いいわよ。」



ブーーーン! カチン! ヒュー…



ビスマルク「Feuer!」



ズドォン! ギキィン! ドパァァアアン!



イジメ艦娘1「轟沈判定…」



イジメ艦娘4「…まいりました…」




『試合終了!勝者■■鎮守府!』



イジメ艦娘1「なんで……こんな奴らに…」



グラーフ「結局は口だけの存在だったってことだな。」



ビスマルク「そうね…飽きれて言葉も出ないわ。」



イジメ艦娘1「味方殺しの娘のくせに!」



ビスマルク「だからなに?」



イジメ艦娘1「…」



グラーフ「あははは!なんだ?ほかの罵詈雑言も出ないとは!あははは!もっと秀逸な悪口を期待していたんだがな!あはははは!」



ビスマルク「何を期待してたんだか…ふふっ♪」



グラーフ「おっと、笑いすぎた。」



ビスマルク「そう言えば、日本の艦娘って他者を思いやることを重要視してる鎮守府が多いって聞くわ。なのにあんな発言していいのかしらね?」



イジメ艦娘1「!」キョロキョロ



グラーフ「お前のことを預かってる指揮官は呆れた顔をして退席していったぞ。」



プリンツ「2人とも~!次の準備しましょう!」



ビスマルク「今いくわ!」ザーー



グラーフ「本国でその精神から鍛え直すがいい。」ザーー




―――0934 演習場 控室



女提督「こりゃまた派手にぶっ潰しましたな。」



提督「ユーが、海中に引きずり込んだ時は恐怖を感じたよ。」



U511「今もこわい?」



女提督「怖くないよ~!かわいいよぉ~!」ダキッ ナデナデナデナデ



U511「えへへ~」



提督「それにしても艦載機に弾頭を積んで急降下中に放出、その後その弾頭を打ち抜くって…」



ビスマルク「息が合えばこんなものよ。」



グラーフ「ああ。」



女提督「あれはすごいわ…開いた口がふさがらなかったもん。」



Z3「あんなこと普通できないわよ。」



女提督「だろうね…レーベちゃんとマックスちゃんも最初のころより、移動速度上がってたし。」



Z1「あれは、追いかけっこのおかげだよね。」



Z3「後ろから瑞鶴や葛城が追いかけてくると思えばもっと早く動けそうよ。」



提督「ははは!本人たちも喜ぶよ!」



葛城「間宮さんと鳳翔さんのお弁当はいらないってことだね。よし。帰る!」



Z3「まって!葛城いたの!?なんで!」



葛城「お弁当届けに来たの!それと女提督に用事!」



女提督「あ、今行くね。提督。」コソコソ



提督「わかった。」



女提督「じゃぁ!上から見てるからね!」ガチャッ パタン



提督「さて、葛城。」



葛城「なによ?」



提督「いつもありがとう。」ニコッ



葛城「こわっ!」



提督「グラーフ、ビスマルク。葛城から弁当類を全部かっさらえ。命令だ。手段は問わない。」



ビスマルク「葛城さん?」



グラーフ「わかるよな?」



葛城「は、はいぃ…」



プリンツ「ちょっとお手洗い行ってきていいですか?」



提督「ああ。わかった。」




―――0940 EE正面海域



時雨「あ、見えたね。」



雲龍「EE鎮守府ですね。他に艦娘は見当たらないようです。」



女提督『おつかれ!連絡もらったから通信開いたよ。』



初月「そっちはどう?」



女提督『圧勝!』



レ級「よかった!あははは!」



女提督『状況は?』



時雨「EE鎮守府は誰もいなさそうな雰囲気だよ?」



女提督『EE大佐の姿は?』



雲龍「目視ではだれも…人の動きは無さそうです。」



女提督『わかった。中に入っちゃっていいからね。令状持ってるから入っていいからね。』



時雨「了解。」




―――EE鎮守府 執務室



時雨「とりあえず執務室までは来て見たけど…」



レ級「いない!」



雲龍「人はいた形跡がきちんとあるようですけどね。」



初月「ここは臨時の鎮守府なんだな。ほら。」



時雨「ありがとう。女提督?鎮守府の概要を読み上げるよ?」



女提督『お願い。』



時雨「ドイツ艦を受け入れるにあたり、臨時の指揮官としてEE大佐を任命する。ドイツ艦を受け入れ後は臨時のEE鎮守府にて数名のドイツ艦の指揮に当たること。本件はドイツ艦試験後1週間までとする。」



女提督『まぁ、普通の指示書だね。』



雲龍「ここの指揮官さんはお金持ちのようですね。資材購入の領収書の桁がおかしいです。」



女提督『どのくらい?』



時雨「この金額は…■■鎮守府3ヵ月分の予算と同じくらい。」



女提督『うわぁ…すっげ…』



レ級「なんだこれ?ダンボールに入ってた。」



初月「Mehl??」



女提督『小麦粉だね?』



雲龍「小麦粉にしては…白いような…」



女提督『写真撮って押収しておいて~。』



雲龍「了解です。」



時雨「資料はあらかた押収したから、工廠のほう回ってみるね。」



女提督『お願いしまーす!』




―――EE鎮守府 工廠



時雨「ドイツ語の資材がかなりあるね。」



雲龍「そのようね?絵があるからある程度なにかはわかるけど…」



初月「なにが書いてあるかはさっぱりわからない。」



レ級「くんくん…くんくん…」



雲龍「レ級?どうしたの?」



レ級「人の匂いだ!」



初月「どこからだい?」



レ級「そこの奥!」



時雨「一応制圧用装備を抜錨していこう。」



初月「わかった。」



レ級「この部屋!」



時雨「女提督。突入する。」



女提督『了解!』



時雨「3カウント。3、2、1!」



ドンッ!



時雨「誰かいるのか!」



雲龍「いても動かないで!」



EE大佐「あ、あんたらは…」



時雨「先に名乗ってほしいな?」



EE大佐「EE鎮守府、指揮官EE大佐だよ…」



初月「少し顔色が悪いな。今ほどいてやる。」



レ級「敵いない!発信機類もない!」



EE大佐「ありがとう…君たちは?」



時雨「艦隊調査保護局の時雨だよ。海軍の警察みたいなものかな?」



雲龍「元帥からの捜索令状もこの通り。それで、どうして縛られてたんですか?」



EE大佐「あのドイツ艦の4人にやられたんだよ…」



初月「本当か?」



EE大佐「ああ……あいつら初めから自分たちのいいようにするつもりだったらしい…あいつらを捕まえたのか?」



時雨「ううん。どこにもいない。というか、今頃試験会場じゃないかな?女提督、そっちにEE鎮守府のドイツ艦いる?」



女提督『いま、うちの子達と演習始まったところだよ?』



EE大佐「止めろ!あいつらは何か企んでる!爆薬とかの話もしていた!」



女提督『うそ!?でも…演習終わっちゃったよ?EE鎮守府さんの負けで。そんで、今私達が指揮官の控室に先に戻ってきてるんだけど…』



EE大佐「それじゃ、狙うのは■■鎮守府の面々だ!」



初月「な!?」



女提督『はい!?』



『アブ―ズドォオオォオオォオオオオン!』



レ級「爆発した!」



雲龍「女提督さん!女提督さん!」



『ガガガガガ…ガガ…………』




―――1005 大本営 演習場



グラーフ「何事だ!?」



プリンツ(E)「あらあら…あなた達の指揮官…吹っ飛んじゃいましたね?」



Z3「まさかさっきの爆発って!」



Z1(E)「そう!ボク達が仕掛けたんだよ!」



Z3(E)「演習での復讐には最高の花火だったわね。イヒヒヒヒ!サイコウ!」



ビスマルク「あなたたち!」



ビスマルク(E)「うざい。」ズドォン!



ビスマルク「ゴフッ…」バシャン



Z1「ビスマルク!」



U511「血がでてる!なんで!?模擬弾でしょ!?」



ビスマルク(E)「あららら……製造元が間違っちゃったみたいだわ。」



Z1(E)「じゃぁ、僕のも?」ズドン!



グラーフ「!」



Z3「グラーフ!きやぁあああ!」ドカァン!



グラーフ「マックス!」



Z3「大丈夫?」ガクッ



グラーフ「マックス!おい!マックス!…………レーベとユーは、マックスとビスマルクを連れて逃げろ!プリンツはその護衛だ!急げ!」



Z3(E)「逃げるんだって!あひゃひゃ!」カシャン



プリンツ「…………」ザーー! ガスン



ズドン!



Z3(E)「なんなんだ…あんた……」



プリンツ「……」



プリンツ(E)「あなた…どこかで…」



プリンツ「グラーフさんは役割を私と変わってください……こいつらを処分します。」



グラーフ「プリンツ、お前はいったい…」



プリンツ「話はあとで。早く。」



グラーフ「わかった…」



プリンツ「覚悟できてますよね。」ギロッ



ビスマルク(E)「あんた…ドイツ海軍情報局の!」



Z1(E)「ボク達を追ってき―――」



プリンツ「…」ズドォン!



Z1(E)「あれ……視界が…はんぶ…………」バチャン



Z3(E)「Z1!?頭が…半分…ない…」



グラーフ「〇したのか!?」



プリンツ「まだいたんですか…早く退避してください。これは上からの指示ですので。あまりこんな姿をみせたくありません…」



ズダァン!ズダァン!ズダァン!



EEドイツ艦娘「「「 」」」ドサッ バチャン



プリンツ「狙撃!?」



女提督『そこまでだよ、プリンツちゃん。もう手を汚さなくていいよ。』



プリンツ「女提督さん!?この狙撃を!?」



提督『それは俺だ。プリンツ・オイゲン。そのままその場を動くな。動けば撃つ。』



プリンツ「わかりました。」



グラーフ「どうなってる!?説明しろ!」



初春「うむ。説明なら医務室で。」



グラーフ「初春!」



照月「この人達は回収します…う…」



女提督「照月ちゃんそっちはいいよ。遺体は私がやるね。」



プリンツ「ごめんなさい。」



女提督「大丈夫。」




―――1022 医務室



ビスマルク「艦娘でよかったわ。」



Z3「痛かったわ…」



グラーフ「あっさり治ってるあたりが不思議だ…だが…よかった。」



Z1「マックスぅ~!」



Z3「いたたた!打ち身程度に痛いんだから!」



グラーフ「それにしても、ユーはそこで何をしてるんだ?」



U511「こうすると早く元気になるって女提督さん言ってた。『添い寝は最強』。」



グラーフ「また奇妙なことを…」



Z1「それで…プリンツは?」



グラーフ「取調室だ。」



U511「プリンツ…悲しい目してた…」



Z3「…」



Z1「大丈夫だよね?」



グラーフ「どうだろうか…」



ビスマルク「…」




―――取調室



提督「やぁ!」



女提督「楽しい取調の時間だよ!」



プリンツ「2人共…」



提督「なに悲しい顔してんだよ~…」



女提督「気楽に行こうぜ。気楽に。」



プリンツ「…」



提督「そんな気分でもないか…」



女提督「お話をしようね?まず、プリンツちゃんの所属はドイツ海軍情報局の局員だね?」



プリンツ「…」



提督「さすが、スパイ。そんな簡単に口を割ってくれない。」



女提督「おい、はけ!」ガシッ!



プリンツ「拷問されようと…話しません…」



女提督「そう…ならば…」



プリンツ「羽交い締めにしてどうする気ですか?」



提督「それじゃ、やるぞ。」



プリンツ「どうぞ。」



女提督「わ~!ぷりんちゅたんはいいこでちゅねぇ~!」ナデナデ



提督「ほっぺもぷにぷにだなぁ!」ムニムニ



プリンツ「!?」



女提督「はーい。ごろんしましょうねぇ~?」



提督「ちゃんと抱っこしてあげるからね~」



プリンツ「!?!?」



女提督「はーい。カラカラでちユーよ~?」カラカラ



提督「わらいまちぇんね~…よしよ~し。」ナデナデ



プリンツ「あの…」



女提督「赤ちゃんはきちんとはしゃべらない!」クワッ!



プリンツ「え…えぇ…」



提督「あぶ~とかしか言わないからな。」



女提督「そうでちゅよ~?」カラカラ



プリンツ「ば、ばぶ~///」



提督「お話してくれたなぁ~。」ナデナデ



プリンツ「あーぶー///」



女提督「そうでちゅか~…はい終了。」



提督「そこに座りなさい。」



プリンツ「…なんですかこれ……」カタン



女提督「この取調は録画されています。言うのをわすれてました。」



提督「その映像は現在、■■鎮守府の一部と友元帥が取調をモニターで監視中です。」



プリンツ「うそ…」



提督「場合によっては、この録画はドイツ側にも提出する可能性がある。つまり…」



女提督「本国に帰ったら他の局員さん達にこの映像がばらまかれます。きっと。」



プリンツ「いやぁぁぁあぁあああ!」



女提督「さて、ここで取引といこうじゃないか。事情をすべて話してくれたら、色々と便宜をはかろうと思います。」



提督「ドイツに帰ってもいいけど…ねぇ?」



プリンツ「…確かに、私は局員です。ですが、この仕事で終わりにするということで今回の任務を引き受けました。」



女提督「対象の4名の処分だね。」



プリンツ「はい。あの4人は犯罪者グループで、ドイツでは有名でした。少なくても10人の殺人、100件以上の薬物の売買、売春斡旋、武器取引…悪事なら何でもやっていたでしょう。」



提督「顔を見たが…違ってたのによくわかったな?」



プリンツ「整形については担当医師が殺害されてデータも消されていました…ただ、身分証を作る際に海軍に入るという情報だけがわかったので内部で調査してました。そしたら、あの4人組が浮上、急な整形だったので部分てきによく見ればわかりました。」



女提督「それが判明したのは?」



プリンツ「演習の時です。あの顔写真で。ただ、それでも情報が足りないから『保護局』も利用しようとしました。」



提督「知ってた。」



プリンツ「お気づきでしたか…いつから?」



女提督「あたし達が『保護局』の資料をあんな場所に気軽に置いとくと思う?」



プリンツ「…トラップでしたか。」



提督「そういうこと。それからはこっちの色々情報収集が大変だったみたいだが、うちの面子が頑張ってくれてな。」



プリンツ「私も…間抜けですね…これで私はめでたく任務失敗。日本での新しい人生もなしってことですね。」



女提督「いやいや…こっからはあたし達に任せなさい。」



提督「安心しておけ。」



プリンツ「どうにもなりませんよ。国際問題になりかねませんから。」



女提督「それはどうかなぁ?ま、他にも色々聞くけど、一度■■鎮守府に戻りましょう。」



プリンツ「え?檻の中じゃないんですか?」



提督「え~…帰ってごはんにしよう。」



プリンツ「…」



女提督「いいから!いくよ!」ニコッ



プリンツ「わかりました。」




―――翌日

―――0958 ■■鎮守府 小会議室



グラーフ「誰を待っているんだ?」



提督「ドイツ海軍のお偉いさん。」



Z1「え!?」



女提督「どうぞこちらに。皆もおまたせ!」



グラーフ「起立!敬礼!」ビシッ



ドイツ下級将校「ありがとう。上官どうぞ。」



ドイツ上級将校「うむ。」



ビスマルク「上官の上官!?」



ドイツ上級将校「私が出向いたのがそんなに驚くことかね?」ニコニコ



ビスマルク「いえ!お疲れ様です!」



ドイツ上級将校「楽にしてくれ。」



友元帥「長旅お疲れ様でした。私から紹介させていただきます。彼ら2人がこの子達を預かっている指揮官です。」



ドイツ上級将校「ありがとう。世話になっているね。」



提督「いえ、よくやってくれています。」



ドイツ上級将校「そうか。さて、今回はその艦娘達が迷惑をかけたようだね。」



友元帥「いえ、被害は部屋が1部屋だけですので。」



ドイツ上級将校「まったく…ドイツ海軍始まって以来の不祥事だよ…」



電「連れてきたのです。」



プリンツ「…………」



ドイツ上級将校「プリンツ君。」



女提督「では、今回のことを皆さんにお話しましょう。」



ドイツ上級将校「プリンツ君。正直にすべて話して構わん。」



プリンツ「わかりました。」



女提督「さて、皆も気になってるからプリンツちゃんについての説明ね。プリンツちゃんはドイツ海軍のスパイというか特命を受けて動いていた。あってるよね?」



プリンツ「はい。」



ビスマルク「なんで…なんでプリンツが!」



女提督「それは、ビスマルクちゃんとプリンツのお父さんの事件が絡んでいるだよね。」



プリンツ「はい。情報局に入ったのは父の事件の後です。そちらの将校さんに誘われて、ある程度、家族のことを海軍のほうで色々譲歩してくれるという契約でした。」



ドイツ上級将校「そうだったな。最終的に入局の許可を出したのは私だ。」



女提督「それで、犯罪者グループの確保の命令があってあの4人を追っていたと。」



ドイツ上級将校「殺害までは予想外だったがな。」



プリンツ「え?殺害が任務と聞かされてましたが…」



ドイツ上級将校「そんな命令は出してないぞ!?私は生きて確保するよう命令したはずだが!?」



女提督「さぁどういうことでしょうね?ドイツ下級将校さん?」



ドイツ下級将校下級「私はきちんと命令を出しました!プリンツが勝手に!」



プリンツ「いいえ!確定出来次第、殺害するように命令を受けました!」



ドイツ下級将校下級「嘘だ!そんなことは言っていない!」



女提督「まぁまぁ、その辺はのちのち。次にこちら。」



ドイツ上級将校「小麦粉?」



女提督「犯人グループが、ドイツから取り寄せた薬物です。1人依存の強いのがいましたから。それと電ちゃん。」



電「これも犯人たちの鎮守府に届いていた物なのです。」ゴトン!



ドイツ上級将校「模擬弾に見せかけた実弾だな。」



女提督「はい。これらの物資は通常とは異なる経路で輸送されたみたいなんですが…」



電「調べた結果、こんな人が映ってたのです。」パサッ



Z1「これって…」



U511「下級将校さん?」



ドイツ上級将校「どういうことだ!」



ドイツ下級将校「わ、私に心当たりは…」



女提督「面白くなってきましたね~…と、疑問はまだまだ。犯人グループはなぜ、海軍に潜り込めたんでしょう?志願や入隊には血液検査等があるはずですがそれも引っかからずに。」



ドイツ上級将校「貴様!」ガシッ!



ドイツ下級将校「は、話を聞いてください!」



女提督「実は脅されたんだ~ってかぁ?」



ドイツ下級将校「そうだ!」



提督「それじゃ、血液検査しましょうか。」



グラーフ「血液検査?」



ドイツ下級将校「!?」



女提督「薬とかの検査もついでにして~…犯人グループの『プリンツ』とのDNAの比較もね?」



ドイツ下級将校「あ…あぁ…」



ドイツ上級将校「まさか…」



女提督「調べによると、腹違いの兄と妹のようです。」



電「数々の武器類の取引も軍の幹部が関わればやりやすいですよね。報酬はお金、女性、薬といっぱい出てくるのです。」



ドイツ上級将校「…ドイツの面汚しが!」ガスン!



ドイツ下級将校「がっ!?」ドサッ



ドイツ上級将校「プリンツ・オイゲン!最後の命令だ!こいつを縛り上げろ!」



プリンツ「はい!」



ガシッ 



女提督「もう1つ。ビスマルクちゃんとプリンツちゃんのお父さんの事件の真犯人もあんんただよね?」



ドイツ上級将校「すべて答えろ!」



ドイツ下級将校「…はい…」



ビスマルク「なぜ…なぜ父を陥れるような!?」



ドイツ下級将校「あいつ…俺より先に…昇進したからだよ!」



ビスマルク「それだけ…たったそれだけで?」



ドイツ下級将校「ああそうだ!あいつは、いい奥さんやお前たち姉妹をもって幸せそうにしやがって!一方の俺は、腹違いの犯罪者の妹のせいで苦労させられて不公平だ!だったらあいつも不幸にしてやったんだ!あいつの全部をな!」



プリンツ「あなたのせいで…あなたのせいで!」ガシッ



提督「プリンツ!」

女提督「それ以上はダメ!」



プリンツ「殺してやる!この手で殺してやる!」



ドイツ下級将校「ぐ…が…」



提督「放せ!プリンツ!」



ビスマルク「放しなさい。プリンツ。」ポンッ



プリンツ「ビスマルク姉様…」



ビスマルク「ありがとう…プリンツ。」ダキッ



プリンツ「姉様…姉様…ねえさまぁぁああ―――」



ビスマルク「ありがとう。もういいのよ…もう十分。」



プリンツ「うわぁぁあぁあん」



ドイツ下級将校「あはははは!泣け!泣き叫べ!あはははは!」



ブンッ!  ドスッ!バキッ!



女提督「クズガァ…」コキッ

提督「骨は何本か覚悟しろ。」コキッ



友元帥「どうどう…そこまで。ドイツ上級将校殿。図らずもドイツ側は日本海軍に諜報可能な人員を送り込んだことになってしまいます。このままだと国際問題となって双方色々面倒なことになります。」



ドイツ上級将校「そうだな。申し訳ない。」



友元帥「そこで取引としまして、犯罪グループの確保とそこの将校の逮捕はドイツと日本の共同作戦で確保ということにしませんか?」



ドイツ上級将校「ふむ。今後とも日本海軍とは艦娘や深海棲艦のことで協力を願いたいからな。受け入れよう。」



友元帥「まだ条件はあります。ビスマルク及びプリンツの親の名誉回復も行ってもらう。」



ドイツ上級将校「やらせていただく。」



友元帥「最後、今回日本に来た残りのドイツ艦すべてに日本に残るかドイツに戻るかの選択肢を与える。」



ドイツ上級将校「それは構わないが、演習のデータと装備のデータ等は共有させていただく。」



友元帥「いいでしょう。そちらの条件は他にありますか?」



ドイツ上級将校「追加が1つ。表には出さないがプリンツ君を情報局から解任扱いとすることもな。」



友元帥「わかりました。いいかな?プリンツ?」



プリンツ「はい!」



ドイツ上級将校「今までありがとう!プリンツ君!これからは自由にしなさい!」



友元帥「おわりですね。残り3人の引き渡しもしてしまいましょう。」



ドイツ上級将校「ああ。」



友元帥「霧島。大本営にもどろう。」



ドイツ上級将校「最後に2つ。1つ。提督君と女提督君たちはどこからここまでの情報を?」



女提督「すいません。守秘義務がありますので。」



ドイツ上級将校「ふふふ。そうか。ではもう1つ。6人はここに残るつもりか?」



ビスマルク「ええ。」



プリンツ「そうしたいです。」



Z1「まだ、混乱してるところはあるけど…残ります!」



U511「ずっといます!」



グラーフ「ここが気に入っているからな。」



Z3「はい。」



ドイツ上級将校「そうか。この子達を頼みます。」



女提督「お任せください!」



提督「大切にお預かりします。」



ドイツ上級将校「うむ!いい指揮官を持ったな!」



友元帥「じゃ!戻ります!」



霧島「明日、書類をお送りしますのでサインをお願いします。」



提督「あいよ。」



ドイツ上級将校「では、失礼する前に…」ガシッ



ドイツ下級将校「上…官……」



ドイツ上級将校「どせぇあぁぁぁあああ!」ブオン!



ゴシャァア!



提督「顔面への重いのが…」



女提督「あれは…顔の骨逝ったね。」



ドイツ上級将校「騒がせて申し訳なかった。では。」



友元帥「またねー。」



ガチャッ パタン



電「終わったのです。」



提督「うん。終わったね。」



女提督「はぁ……疲れたぁ…」



グラーフ「プリンツ。」



プリンツ「…はい。」



グラーフ「Danke schön.」



プリンツ「グラーフさん…」



グラーフ「これからは前以上に仲良くしてくれよ。」



プリンツ「いいんですか?」



グラーフ「当たり前だ。」



Z1「僕とも仲良くしてね!」



Z3「私ともよ!」



U511「ユーともですよね?」



プリンツ「はい!」



電「一件落着なのです!」



女提督「そうだね~。今日の所はゆっくりしてちょうだいな?」



ドイツ艦s「「「 はい! 」」」




―――Z1・Z3の部屋



コンコンコンコン!



Z3「はーい!」



提督『提督と女提督なんだがいいか?』



Z3「いま開けます!」



ガチャッ



女提督「ちょっといいかな?」



Z3「どうぞ?レーベはいないわよ?」



提督「マックスに用があって来たんだよ。」



Z3「中にどうぞ?」



女提督「お邪魔しまーす!」



Z3「はーい。」



パタン



提督「部屋には慣れたか?」



Z3「ええ。快適よ。」



提督「マックス。ちょっと。」ガシッ!



Z3「な、なにするの!?手を放して!」



提督「少し我慢してくれ。痛くはしない。」



Z3「なにする気よ!?助けて!」



女提督「マックスちゃん。プリンツちゃんの監視任務も終わるんだけど、本当に本国に戻らなくていいのかな?」



Z3「なんのことよ!」



女提督「ドイツ海軍情報局、識別コード05133。これでもダメかな?」



Z3「なにかの間違いよ。」



提督「マックス。正直に話してくれ。」



Z3「だから…」



女提督「いいよ。」ピピピピ



??『なんだ?05133?プリンツの監視報告の時間はまだのはずだが?』



女提督「あーどうも。05133の指揮官やらせてもらってるものですが?」



??『ほう…05133は死んだか?』



女提督「いえいえ。元気ですよ?お話します?」



??『それは親切だな。お願いしよう。』



Z3「……」



??『05133。お前が捕まるとはな。』



Z3「…」



女提督「あんたら、うちの可愛いマックスに何させてんのさ!」



??『彼女は私がスカウトしたんだ。優秀なんだぞ?』



提督「馬鹿を言え。レーベのことで脅して監視させてたくせに。」



??『なんだ…そこまで知っているのか?』



女提督「交渉しようよ。」



??『ほう?なぜ君たちと交渉せねばならん。』



女提督「あなたのそのお部屋って素敵なガラス細工飾ってますよねぇ…窓を背にして右側の棚の上。あと葉巻はキューバ産ですか?それに…現在進行形でお顔も録画させていただいてますけどぉ?」



??『ほう…中々やるようだ。交渉に応じようじゃないか。』



提督「マックスのすべての任務から解放。それと情報局からの解任。並びマックスに係るすべてにおいて安全の確保と不当な扱いはしないでもらう。」



??『…………いいだろう。』



女提督「もし、不当な扱いとこちらが判断したら……ドイツまで行ってあんたを消すからね。ドイツの元帥さん?」



Z3「!?」



??『ははは!本当に消されそうだ!だが…今の発言は国際問題になるぞ?』



女提督「そうはならない。あんたは今マックスにに係るすべてにおいて、安全の確保と不当な扱いはしないということに了承した。ということで、私達はマックスの仲間だからね。不当な扱いはさせないよ。」



ドイツ元帥『そうきたか。頭が回るようだ。05133……マックス。そちらで元気に過ごせ。こちらに戻ってきたときはそちらの指揮官たちも連れてくるように。一緒にビールでも飲みたい。』



Z3「わかりました。」



提督「その時は納豆をお持ちします。」



ドイツ元帥『納豆か!それは楽しみだ。それと今後この回線は君たちの鎮守府と私の直接の回線としよう。』



女提督「了解しました。よろしくお願いいたします。」



ドイツ元帥『うむ。それじ―――』



提督「すみません。もう1つ。なんでドイツの将校たちは日本語をこんなに流暢に?」



ドイツ元帥『これでも海軍情報局なんでね。10ヵ国語くらいできるんだ。』



女提督「さすが。」



ドイツ元帥『ふふふ。またな。』プツン



Z3「…騙すようなことをしてすみませんでした!」



女提督「まぁ、事情は予想できてたからね。もうこれでちゃんと仲間だね!」



Z3「はい!」



提督「よかったよかった。」



Z3「あの…そろそろ両手を…」



提督「お、そうだな。」



Z3「どうも。ですけど、ドイツ海軍の元帥相手に『消す』と言うのは…」



女提督「マックスちゃんや他の仲間に危害を及ぶなら、なんであれ潰すよ。」



提督「ああ。」



Z3「わぁ…」



女提督「この話はこれでおしまい!最後に提督。ごにょごにょごにょ~」



提督「ん?ああ。……マックス。」ポンッ



Z3「頭に手を置いてなんですか?」



提督「Ich liebe dich,」



Z3「!?!?!?」



提督「なんだこれ?」



Z3「あの、提督、意味、わかって、る?」////



提督「これからもよろしくねって意味だろ?」



女提督「そうだよ~!あたしもIch liebe dich!!」ダキッ



Z3「もぉ!なんなんですか提督達は~~!」




―――MM鎮守府



女大佐「ブツブツブツブツブツブツブツ―」



女提督「龍田ちゃん。何があったのかな?」



龍田「勉強してただけよ~?」



ビスマルク「それだけでこんな死んだ魚のような眼になるの?」



天龍「龍田はスパルタだからなー。あはは。」



ビスマルク「天龍まで同じ眼を…」



龍田「この際だから~、天龍ちゃんもお勉強してもらいました~。」



ビスマルク「そうか…」



女提督「まじですか…今回は事件も終わったし模試を作ったから受けてもらうよ。」



女大佐「サンソギョライ!テッコウダン!クリーク!」



ビスマルク「大丈夫なのかしら…」



女提督「どうだか…とりま、これ解いてもらいましょうね!」



女大佐「おひゃmづげ!dfgぼあn!ふぉいえぐぃふぉsdh!」



ビスマルク「ひぃ!」



龍田「あらま~」



女提督(あらま~ですませていいのか!?)




――――――――――――――



女提督「終了~!採点します!」



女大佐「んっはい!んッはい!」



女提督「あはは…おぉ…おぉお!?すごい!今の所全問正解きてるよ!」



天龍「さすが!さすがぁ!」



ビスマルク(天龍…かわいそうな子!)



女提督「すげぇ…98%だ…これなら本試験も行ける!」



天龍「おっしゃぁぁ!きてますよぉ~きてますよぉ~!」



女提督「天龍ちゃんもどっておいで~!」



女大佐「我の知識向上にご協力いただき感謝申し上げる。試験本番では必ずやよき報告をお届けすることをお約束しよう。」キリッ



女提督「あ、うん。がんばって…」



ビスマルク「これで大丈夫なのかしら…大丈夫よね?」




―――3日後



女大佐「試験…結果が…」



陽炎「届いた…」



不知火「はい。どうぞ。」



女提督「では…結果を発表いたします。」



女大佐「おう…」



女提督「今回の昇級試験の結果は…筆記試験…合格!」



女大佐「しゃぁぁああぁああああ!おらぁぁあああぁああ!」



女提督「おめでとうと言いたいところですが…演習試験が…不合格です…」



陽炎「え!?」



不知火「不知火に落ち度が!?」



女提督「全体的な評価は高いが、連携不足な点や明らかな異常高揚状態の者が見られたため現時点での合格は与えられないと…」



不知火「連携不足の部分は仕方ありません。ですが…」



陽炎「異常高揚って…天龍じゃない!」



ガチャッ!



天龍・龍田「「 すみませんでした! 」」ゲザァ!



龍田「ちょっと追い詰めすぎてこの結果を招いたのは私のせいよ!」



天龍「すまなかった!」



女大佐「いや~。しかたないよ。もとより俺がもっと勉強してればよかっただけだからな。また、次頑張ろうぜ!次!土下座すんならパーッとやろうぜ!そしたらまた勉強と訓練だ!」



天龍「女大佐~!」

龍田「女大佐さ~ん!」



女提督「ちなみにですが…3回落ちたので次受けられるのは1年後となります。」



女大佐「おぅ…想定外だが…仕方ない。女提督や■■鎮守府の手伝ってくれた連中にも申し訳ないことをした。」



女提督「大丈夫!次がんばろ!」



女大佐「おう!」



女提督「そういえば、大井ちゃんは?」



大井「女大佐!合格したわよね!ケーキを注文してたんだけど?あれ?」



女大佐「だめだった!」



大井「処す♪」



女大佐「だあぁああ!まて!理由を!理由を聞いてくれ!」



大井「許しません!処します!今回こそは処します!」



マッテ!ジジョウヲ! シラヌイトメテ! マテオオイ! ワーワー




―――■■鎮守府 医務室



提督「どうですか?」



ドクター「いい感じ。もう包帯もいいでしょう。」



霞「司令官?」



提督「おお、霞。どうした?」



霞「目…やっぱりだめなの?」



提督「はっきり言うと光を感じる程度だ。だけど、問題ないよ。」



霞「ご…ごめんなひゃい…」ヒグッ



提督「泣かない!泣かない!」ナデナデ



霞「ふえぇええん―――」



ドクター「親子だねぇ…」



提督「親子だってさ霞。」ギュッ



明石「持ってきましたよ~?」



ドクター「悪いね。」



明石「霞はなんで提督に抱きしめられてるの?私も私も!」



提督「だめだ。」



明石「なんでぇい!」



ドクター「さて、そこに高速修復剤置いてくれ。」



霞「ごめんなさい…」



明石「女の涙で濡れた服は男の勲章だぜ。」キラン



提督「なぜお前が誇らしい?」



ドクター「はいはい。提督。こっち向いて。」



提督「はい?」



ドクター「いくぞ。」ガシッ!



提督「は?」



グイッ! ジャバン!ジャバジャバジャバ!



霞「な、なにをしているの!?」



明石「頭つかんで高速修復剤の入ったバケツで拷問ですね。」



霞「なんで冷静なのよ!?ちょっと!ドクター!」



ドクター「触るな!いいところなんだ!」ギロッ



霞「…」ガタガタガタガタ



明石「ちょっとこっち来てましょう…」



ジャバジャバジャバ…



明石「死んだ?」



ドクター「まさか~。ほれっ!」グイッ



提督「ぶはっ!?なにすんですか!」



ドクター「治療?」



提督「拷問です!」



ドクター「それより眼は?」



提督「あれ?普通に見える…あれっ?」



ドクター「瞼と目の下の傷跡は消えないみたいだけど、目は完全に戻ったようだね。」



提督「前と変わってない。普通ですね。」



霞「治ったの?」



提督「そのようだ。」



明石「よかったですね!」ダキッ



提督「とびかかるな!」



ドクター「あんたの特異体質なの忘れてたわ。半分艦娘なんだから多少は効くかなと思って。」



提督「なら、やる前に言ってくださいよ。」



霞「見えるの?」



提督「ばっちり!」ウインク



霞「そのウインクは封印した方がいいわ…」



提督「さっきまで心配して泣いてたのに辛辣だね!?」



明石「まぁ、いいじゃないですか。」」



ドクター「一応また診には来るから。気を付けて。」



提督「わかりました。ありがとうございました。」




―――執務室



提督「集まってくれてありがとう。」



女提督「君たちには話さなければならないことがある。」



電「神妙な顔をしてるのですが、重い話ではないので大丈夫なのです。」



ビスマルク「そう…」



提督「ぶっちゃけ?ここは変わった鎮守府なんだわ。」



女提督「艦隊調査保護局っていって、不当な扱いを受けてる艦娘さん達を保護したり、その辺の調査をする鎮守府なんだわさ。」



グラーフ「どうして急にヘラヘラし始めた!?」



提督「だって…電が重い話じゃないとかいうからさ…」



電「電のせいなのです!?」



女提督「そうだそうだー!あたし達のかっこいい部分かえせー!」



プリンツ「あはは…そうですね…私から説明しますけど、ここの方々はほぼAdmiralさん達に保護された方たちなんです。最近ですと霞さん、千歳さん、千代田さんの3名ですね。」



提督「うわぁ…元スパイによる情報漏洩…」



電「プリンツさんは処分するのです。危険分子なのです。」チャキッ



プリンツ「本人たちから聞いたんです!電ちゃん、武器をおろしてほしいんですけど!?」



女提督「さっき話してたもんね~。」



電「そうなのです?」



Z3(ここ…バイオレンスな職場?)



Z1(やばいとこ来ちゃったかなぁ…)



提督「まぁ、そう言うことだ。今後君たちにもその任務についてもらう場合があるからその時はよろしく頼む。」



U511「がんばるー!」



女提督「お願いねー。」



木曾「失礼するぜ~。歓迎会準備できたぞ!」



女提督「それじゃ、向かいましょう!」




―――食堂



青葉「毎度おなじみ、司会の青葉にございます!新人6名の歓迎会の進行を務めさせていただきます。まず最初のご挨拶を女司令官お願いします。」



女提督「みんな、今回はお疲れ様でした。今回はメンタルケアなどいつもとは違ったアプローチで頑張ってくれました。おかげでとてもいい仲間たちが増えました!ありがとうございました!以上!今日はボケなし!」



メズラシー! テンペンチイダネ… イショカイトコウ… 



女提督「な・ぜ・だ!?」



提督「あ、ちょっといいか?俺の目の件を今のうちに。高速修復剤で治った。以上。」



鈴谷「ちょいまて!さらぁっと変なこと言っていかなかったかな!?」



提督「質問は歓迎会の後で聞く。青葉、進めてくれ。」



青葉「はぁ……進めろと言われたので進めまーす!それでは新人のご挨拶!」



ビスマルク「Guten Tag. 私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。よおく覚えておくのよ。これからもよろしくね。」



プリンツ「私は、重巡プリンツ・オイゲン。よろしくね!」



Z1「僕の名前はレーベレヒト・マース。レーベでいいよ。それと装備の件では大変お世話になりました!ありがとうございました!」



Z3「私は駆逐艦マックス・シュルツよ。本当にお世話になりました。これからは力になれるよう頑張るわ!」



U511「ユーとお呼びください!少し遠出してきました。よろしくお願い致します!」



グラーフ「グラーフ・ツェッペリンだ。初めのころは皆にひどい態度を取ったことを謝罪させてもらう。だが、これからは仲良くしてほしい。」



モチロン! 『冷鋼』カッコイイ!



グラーフ「ふふふ♪そうだ!この『冷鋼』はお前たちの味方だ!どんな敵でも打ち破ってやるぞ!」



ヒュー! キマッテル! ワイワイ!



離島棲鬼「うんうん。良い感じね。」



青葉「中二チックなことを教えたのは離島さんでしたか。以上6名を加えてたのしくやってきましょー!」



オー! パチパチパチパチ!



――――――――――――――



千歳「ほんっとグラーフは肌白いわよね。」



グラーフ「うむ。家系的にそうなんだが…何分日焼けしてもこのままだからな。」



千代田「なにそれうらやましい!」



グラーフ「そうか?」パサッ



蒼龍「な!?」



グラーフ「どうした?」



飛龍「やっば!帽子外したらめっちゃ可愛いんですけど!?」



グラーフ「や、やめてくれ…そう言うのに言われ慣れてない///」



千歳「赤くなってる~!かわいい~!」



グラーフ「よ、よせ///」



飛龍「提督提督!グラーフって帽子外すと可愛いいよね!」



提督「あぁ?外してなくたってかわいいよ。」



千歳・千代田・蒼龍・飛龍「「「 ぶふっ! 」」」



提督「なに吹き出してんだ!?」



間宮「提督さ~ん!ガス台あきましたよ~!」



提督「今行きまーす!ちゃんと拭いとけよ!」タッタッタッ



千代田「ああいうことをサラッと…」



蒼龍「そのため被害者も増えるわけで…」



千歳「そうかもしれないわね~…天然のジゴロ。無自覚に突いてくるタイプね」



グラーフ「~~~///」プシュー



蒼龍「うわ!?グラーフがオーバーヒートした!?」




――――――――――――――



古鷹「プリンツちゃ~ん!」



衣笠「ちょっといいかな?」



プリンツ「こ、これが…『ちょっとツラーかせよ。』ですね?」



那智「いやいや…言葉としてはあっているが、意味としては違うな。」



プリンツ「そうなんですか?」



妙高「ええ。そうですよ。」



プリンツ「わかりましたー!それでなんでしょうか?」



鈴谷「聞いたよ~。元スパイなんだって?なんかスパイ技教えてよ。」



プリンツ「技ですか?というか、元スパイなのに警戒とか…」



鈴谷「危ない感じならとっくに提督達に処理されてるはず。」



プリンツ「Admiralって元暗殺者とか?」



古鷹「違うよ?」



プリンツ「何者なんですか…」



衣笠「ねぇねぇスパイってどんな技術を練習するの?」



プリンツ「そうですね…この鍵はどなたのでしょうか?」



妙高「私の!?いつの間に!?」



プリンツ「うふふ。那智さんのウイスキーは本当にウイスキーですか?」



那智「これか…ん!?少しレモンの風味が!?」



プリンツ「それが薬物なら…ね?」



古鷹「すごーい!全然気づかなかった!」



プリンツ「技というのはこのくらいでしょうか?…………ぶふっ!?」



鈴谷「あはは!」



プリンツ「すっぱいですー!レモン50%になってます!」



那智「ナイスだ鈴谷!」



鈴谷「にしし~♪さ、他にも教えてもらおうか?」



プリンツ「わかりました!お教えしましょう!」



マズハデスネ ホウホウ コウヤッテ ワイワイ―――



――――――――――――――



ガタン! グラッ



ビスマルク「きゃぁ!地震!?」



伊勢「まぁまぁ、揺れましたね?震度3くらい?」



大和「そうですね?情報くるでしょう。」



武蔵「まぁ、大丈夫だろ。」



ダダダダダダダ!



伊勢「ん?グラーフ?」



グラーフ「ビ、ビスマルク……」ダキッ



ビスマルク「大丈夫よ~。」ナデナデ



榛名「あら♪」



グラーフ「…」



大和「ドイツでは地震って少ないですもんね。」



ビスマルク「そうね。でも、私達から言わせればあなた達日本人方がびっくりよ。」



榛名「あのくらいはよくありますね。」



女提督『え~。先ほどの地震での津波の心配はなし。海面の変動もないからそのまま飲み会続けてね~。』



武蔵「ふむ…慣れすぎるのもだめだがな…」



グラーフ「ダメ…地震…こわい…」



ビスマルク「そうね。グラーフは地震もだし雷も嫌いだものね。」



伊勢「そうなんですか?ここ、結構夏場は雷の通り道なんですけど…」



グラーフ「そのときはビスマルクのとこ行く…」



ビスマルク「あなた…私と不仲の時はどうしてたのよ…」



グラーフ「タオルケットにくるまってベットの下にいた…」



大和・武蔵・榛名・伊勢((( かわいい! )))



ビスマルク「ほんと…この子は…」ナデナデ




――――――――――――――



五月雨「地震で大丈夫でした?」



Z1「大丈夫だよ。」



Z3「みんなそんなに慌ててないようだし。情報も入ったから平気よ。」



皐月「よかった。グラーフがビスマルクに抱き着いてたから。」



Z1「ほんとだ。」



Z3「私…グラーフの事がよくわからなくなってきたわ…」



五月雨「あはは…そうだ、レーベとマックスの服ってかわいいですね。」



Z3「そう?私達は支給されたから着ているようなものなんだけど?」



Z1「言われてみれば服のことなんて考えたことなかった。」



暁「ワンピースみたいな感じよね?」



Z3「そうね。予備あるから着てみる?」



五月雨「着てみたいです!」



皐月「いいね~。でも、女司令官が『うっは~!眼福~』とか言いながら写真撮ってきそう…」



五月雨「あり得ますね。」



女提督「ほう。コスプレがしたいということでいいね。」



暁・皐月「「 わっ!?でた!? 」」



女提督「あたしゃ、お化けか!?」



五月雨「こういうタイミングででてくるという部分では…」



女提督「そんなこと言うのはこのおくちですか?」ムニムニ



五月雨「ほへんなはい~。」



女提督「でも、レーベちゃんやマックスちゃんみたい服あたしも着てみたいんだよね。」



皐月「女司令官が?」



女提督「うん。みんなの服をちょっと着てみたいとは思ってるんだよ?」



暁「サイズが合わないんじゃ…」



女提督「そこは大丈夫。結構自作してるから。」



Z1「女提督は多彩なんだね~。」



Z3「よかったら教えてくれない?夢だったのよ。艦娘じゃなかったらテーラーメイドの服屋になろうかって思ってたの。」



女提督「そうなんだ。あたしの方法でよければ教えるよ。」



Z3「ありがとう。」



Z1「艦娘じゃなかったらか…」



女提督「皆は艦娘じゃなかったらとか考えたことある?」



五月雨「私は…喫茶店をやってみたいです。被害も多そうですけど…」



皐月「ボクは…保育士かな~。」



暁「普通にOLさん?」



五月雨・皐月「「 暁さん!? 」」



Z1「なんで驚いてるの…」コソッ



女提督「…」



Z3「あ、気を失ってるわ。」



Z1「そこまでの衝撃!?」



―――――――――



飛行場姫「潜れるのであれば、私達の元々の居所にいけるわね?」



伊168「そう言えば、元居たところって定期的に戻ってるけどなにしてるの?」



戦艦棲姫「掃除?」



U511「お掃除してるんですか?」



リ級「うん。2人は潜水できるから今度来てみる?」



U511「行ってみたいです!」



伊168「じゃあ今度連れてって!」



戦艦棲姫「ええ、いいわよ。綺麗な場所よ?ついでに深海棲艦化してみる?」



伊168「いやいやいや!それはお断りしときます!」



U511「ユーちゃん…深海棲艦化…深海ユーちゃん…潜水ユー級?」



伊168「ユーちゃん!?名前真剣に考えなくていいから!てか深海棲艦化しないから!」



戦艦棲姫「見どころあるわ。そうねぇ…」



伊168「ストッパー!ストッパーはいませんかぁ!?」



飛行場姫「そこまで。」



伊168「リコリスさん!ありがとう!」



飛行場姫「潜水ユー姫よ。」



伊168「救いじゃなかった!?」




―――翌日

―――1027 執務室



祥鳳「頭がぁ…」



提督「祥鳳が二日酔いとは…そんなに飲んだか?」



祥鳳「はい…マックスちゃんと話が夜景談義を。」



女提督「それはよかったけど、休んだら?」



祥鳳「大丈夫です。きつくなったらすみませんけど…」



提督「わかった。」



ピピピピ



女提督「はい。友元帥どうしたの?」



友元帥『防衛体制をとってくれ!出ているやつらはすぐに鎮守府に戻せ!』



女提督「わかった!祥鳳ちゃん全員帰投命令。鎮守府にいる人達には緊急用具をもったままシェルターに。」



祥鳳「了解!」タッタッタッ



女提督「命令は出したけど、どうしたのいきなり?」



友元帥『確保したドイツの奴らを奪取された。海上輸送中に狙われた!』



提督「また予想外の事態だな。」



友元帥『一緒に武装も運んでたから下手すりゃお前たちに復讐にくる。』



女提督「だろうねぇ。将校さんとかは無事なの?」



友元帥『上級将校はまだこっちにいるから無事だが、どうやら確保したZ3と将校は死んだ。』



提督「Z3が死んだ?」



友元帥『頭が吹っ飛んだらしい。』



女提督「薬漬けになった駒はいらないってか…」



祥鳳「大変です!」



提督「どうした!?」



祥鳳「グラーフさん達との通信が切れました!レーダーからの信号も届いてません!」



女提督「友元帥救助隊をいつでも向かわせる準備しておいて!情報が入ったらこっちから連絡する!」



友元帥『了解した!』



提督「信号がロストしたのはどこだ?」



祥鳳「ここです。」



女提督「ここだと………よっし!助けにいってもらうよ!メンバーは――」




――――――――――――――



ザーーーー ザーーーー



グラーフ「おい!聞こえているか?」



ガガガガガ ガガガガガ



Z1「だめみたいだね。」



Z3「ジャミングされてるわ。」



U511「ですけど……もっと問題は…」



プリンツ(E)「…」

ビスマルク(E)「…」



ビスマルク「捕まったはずなのに…」



プリンツ(E)「…」

ビスマルク(E)「…」



プリンツ「装備も変な形だし…」



プリンツ(E)「…」

ビスマルク(E)「…」



グラーフ「動かないな…どうする?」



プリンツ(E)「………た…………す……」



プリンツ「今なんと?」



ピピピピピ! ウィーーーーン! キドウシーケンスカイシ



ビスマルク「逃げるわよ!あれはやばい!」



ズドン!



プリンツ(E)「コロス。」



キィーーーーーーーン! バチバチバチバチ!



ビスマルク(E)「ああぁぁぁァァァァ!」

プリンツ(E)「アァアァアァアァア!」



Z1「なに!?」



ビスマルク(E)「シネェエ!」



Z3「早い!」ズドン!



プリンツ(E)「キエェェエエエエエ!」ズドン!ズドン!



U511「潜航するね。」チャプン



ビスマルク「Feuer!」ズドン!



ザーーーー! ザーーーー!



プリンツ「普通の装備じゃない!ビスマルク姉様!」



ビスマルク「そのよう…ね!」ズドン!



グラーフ「離れるな!距離を保ちつつ後退するぞ!発艦!」ブーーーン!



ズダダダダダ! ズドン! ドパーン!



プリンツ(E)「オマエカラダ!」



Z1「やられてたまるか!」ズドン!



プリンツ(E)「ガァアァアアアア!」ブンッ



Z1「うそ!?」



Z3「どりゃぁあああ!」ドスン!



プリンツ(E)「ガッ!?………オマエカァアアア!」ガシッ



Z3「やばい!?」



ズドォン!



Z3「かふっ………」



プリンツ(E)「アハハハハハハ!」ブンッ



バシャーン!



Z1「マックスをよくも!」ズドン!



グラーフ「落ち着け!レーベ!マックスを連れて戻れ!」



ドカァン!ドカァン! キャァアアアァアア!



グラーフ「プリンツ!?ビスマルク!?」



ビスマルク(E)「ヤッタヤッタヤッタヤッタ!」



グラーフ「大丈夫か!?」



ビスマルク「ごめんなさい…ちょっと………無理……プリンツは気絶してる…」



グラーフ「くっ…私の後ろに入れ!ユー!あいつらの足もとにばらまけ!」



U511『もうやった!』



プリンツ(E)「アァァァアァ!」パシュッ



U511『魚雷!?きゃぁぁああ!?』



ドパーン!



グラーフ「ユー!」



U511「被弾したんです…」



グラーフ「動けるか!?」



U511「まだ…大丈夫。」



グラーフ「もう少し頑張れ!」



ビスマルク(E)「オイツメタオイツメタ―――」

プリンツ(E)「シマツシロシマツシロ―――」



ガコン!ガコン! 



グラーフ(ここまでか…!)



ザーーーー!ザーーーー!



ズドォン! ザンッ!



ビスマルク(E)「テキエイカクニン」

プリンツ(E)「ジョウキョウサイケイサンチュウ」



白露「勝手に計算たらいいんじゃない?」



山雲「救助隊到着しました~」



グラーフ「助かった!ありがとう!」



球磨「私達の裏に入るクマ!多摩!ジャミング装置クマ!」



多摩「それじゃ、スイッチオンにゃ!」ピッ



ガガガガガ オーイ!



女提督『こちら鎮守府!通信どう?』



駆逐棲姫「良好!」



女提督『よかった!グラーフちゃん達を守って敵を撃破して!』



山雲「相手がそろそろ動きだしそうよぉ?」



ビスマルク「変な装備をしてるけど…勝てるの?」



球磨「大丈夫クマ。」チャキッ



白露「特殊弾装填完了。」カシャン!



グラーフ「そうか…任せるぞ!」



駆逐棲姫「うん!」



ピピピピ!



ビスマルク(E)「エンザンカンリョウ…コウゲキカイシ。」ザー!

プリンツ(E)「テキヲホソク、ハイジョ」ザー!



山雲「制圧射撃~」パパパパ!



球磨「姫!発射クマ!」



駆逐棲姫「撃ちます!」ズドォン



バンッ! ドドドドドドド!



ビスマルク(E)「ガァァアァアァ!」ザー

プリンツ(E)「キアアアァ!」ザー



グラーフ「なんだあの弾は!?」



白露「鎮圧用のクラスター弾だよ!だけど効果ない!?」



多摩「そうみたいにゃ。前に出るにゃ!」



球磨「山雲と駆逐棲姫は魚雷の再装填!白露は球磨達のカバークマ!」



白露「了解!」



ビスマルク(E)「ウガアアア!」



球磨「球磨の特殊弾はちょっときついクマ!」



ズドン! パキィン! ズドォン! 



ビスマルク(E)「」プカー



プリンツ(E)「タイヒタイヒタイヒ―――」



多摩「あげるにゃ。」ズドン!



パチン!



白露「牽制射撃!―――よし!動き止まったよ!」



球磨「今クマ!」



駆逐棲姫・山雲「「 発射! 」」



ザザーーー… ドパァァアアン!



プリンツ(E)「」プカー



球磨「戦闘終了クマ。」



女提督『お疲れ様!回収してくれる?』



山雲「相手の装備はどうしましょ~?」



女提督『ぶっ壊しちゃってメイン基板だけ持ち帰ってくれる?』



山雲「りょうか~い!」



ガンガン! ブチッ!



駆逐棲姫「戦闘無事に終わってよかった。怪我大丈夫?」



グラーフ「ああ。大丈夫だ。」



白露「でもこういう場合って、よく変な増援来たりするわよね?」



女提督『白露さん?それはフラグというものでして…って、レーダーに反応!これは人口深海棲艦!フラグ回収早いわ!」



多摩「白露のせいにゃ…」



球磨「そうクマね…」



白露「私のせいなの!?」



提督『否めない…データ送った。』



白露「ちょっと司令官!?」



山雲「というより~囲まれてますね~…」



球磨「はぁ…まっ全部潰せばいいだけクマ。」ガコン



駆逐棲姫「先に行きます!」ザーー!



グラーフ「私もまだ行ける!発艦!」



ビスマルク「後方射撃くらいなら言って!」



多摩「ありがとにゃ!」



山雲「姫ちゃ~ん!弾幕張ってくれる~?」



駆逐棲姫「了解!」ズダダダダダダ!



山雲「ありがと~!魚雷発射~!」ザー!



球磨「球磨をも忘れるなクマ~!」ズドン!



多摩「にゃにゃにゃにゃ~!」ズドン!ズドン!



白露「ビスマルクさん!前方に砲撃お願い!」



ビスマルク「Feuer!」



白露「着弾まで…3、2、今だ!」ズドン!



ドパァァアアン!



グラーフ「敵が分散し始まったぞ!」



多摩「任せるにゃ!フレア弾は発射にゃ!」パパパッ



ギャァアアアス! グアァアァア!



球磨「クゥウウマァアアアアア!」



ズドン!ズドン! ドカァン!ドカァン!



駆逐棲姫「後は…任せて!」



キーーーン… ズドォオォオオン



ビスマルク・グラーフ「「 何今の… 」」



駆逐棲姫「ないしょ。」



ビスマルク・グラーフ「「 あ、そう… 」」



多摩「戦闘終了にゃ。敵は全滅。」



女提督『お疲れ。それじゃ、気を付けて帰ってきてくださいな!』



グラーフ「この2人はどうする?」



白露「拘束したまま運ぶよ。息はあるようなので鎮守府で治療かな?」




―――■■鎮守府 医務室



ピッピッピッピッピッピッピッピッ



プリンツ(E)「…ここは?」



女提督「鎮守府だよ。」



プリンツ(E)「あんた…」



女提督「とりあえず。身柄はあたし達が預かってる状態。」



プリンツ(E)「助かったのは私だけ?」



女提督「ちがう。ビスマルクのほうも。」



プリンツ(E)「ビスマルク…ね…………」



女提督「もうちょっと話せる?」



プリンツ(E)「いいわよ。」



女提督「護送中に救出するように外部に頼んだりした?」



プリンツ(E)「たぶん将校よ…なんか話をした後に頭を撃たれてたけどね。」



女提督「Z3だった人は、誰が?」



プリンツ(E)「将校を撃ったのと同じやつ。薬物使用は素体不適合だからいらないとか言ってたわ。」



女提督「そう。あの装備はどうしたの?」



プリンツ(E)「首に薬を打たれて、気が付いたもう装備させられてたわ。」



女提督「戦闘になったのは覚えてる?」



プリンツ(E)「うっすら………ただ…変な感じだったわ。私が生きてきたなかで一番の嫌な気持ちだったかしら…」



女提督「ふむ…」



プリンツ(E)「ふふ……当然の報いよ。裏社会で好き勝手して、国際指名手配。そう思うでしょ?」



女提督「まぁ…しかしなんでそんな道に?」



プリンツ(E)「私の母は捨てられたのよ。その後はスラム街に流れついて、母もある日、どっかのマフィアの男から金を奪ってその場で射殺。その後は生きるならってなんでもしたわ。そして今よ。」



女提督「そっか。罪状に殺人ってあったけど…認めた殺人の件数が10件ってあったんだけど?」



プリンツ(E)「最初の殺人は…母を撃ったやつ。その後はそいつのファミリーを全部。それ以外の殺人はやってないわよ?」



女提督「復讐したのね。」



プリンツ(E)「ええ。でもね、その頃は一匹狼だったのよ?すごいでしょ?」



女提督「あんまり褒められることではないね。」



プリンツ(E)「あら?そう?というか…犯罪者の話そんなに信用して聞いていいのかしら?」



女提督「うん。いまのあなたは嘘ついてないのわかるなぁ。あたし、そう言うのするどいし♪」



プリンツ(E)「…」フイッ



女提督「照れてるなこいつ~。それで、あのビスマルクとはいつから?」



プリンツ(E)「…そのファミリーをつぶした時ね。おもちゃにされそうになってたから。」



女提督「案外、情が深いとこあんのね?」



プリンツ(E)「本当だと思う?」



女提督「思うよ。」



プリンツ(E)「…………」



ピッピッピッピッピッピッピッピッ



女提督「心拍上がってますよ~。照れてますねー。可愛いところありますねー♪」



プリンツ(E)「うっさいわね。」



女提督「そいで、生きるすべをビスマルクに教えたと。」



プリンツ(E)「才能があったのね。どんどん吸収してったわ。」



女提督「Z1やZ3は?」



プリンツ(E)「あれは別のファミリーから預かって面倒を見ただけ。」



女提督「じゃぁ、本国に戻れば…」



プリンツ(E)「死ぬでしょうね。どっちにしろ死刑なんだし。気にしなくていいわ。」



女提督「ドイツには死刑ないでしょ。」



プリンツ(E)「国にじゃないわよ。預かりものを死なせたんだから。」



女提督「そりゃそうか…でもなんでドイツ海軍に整形までして?」



プリンツ(E)「…どうせ感のいいあなたならわかってるんじゃないの?」



女提督「さしずめ、ビスマルクのため?もう少しまっとうな生き方をさせてあげたかったからかね?あなたはこっちに来てから悪事を働いてはいたけど…」



プリンツ(E)「…」



女提督「罪を償いながら第2の人生とか考えたことない?」



プリンツ(E)「手遅れ。以上。」



女提督「ご提案。向こうの犯罪組織、その他の犯罪や犯罪者の情報の知っていることすべて告白すれば、第2の人生をプレゼントしてあげましょう。」



プリンツ(E)「できない約束はしないの。」



女提督「じゃぁ、死を選ぶの?もったいなくない?チャンスなんだよ?」



プリンツ(E)「…………ハンナも?」



女提督「ハンナってビスマルクのこと?」



プリンツ(E)「そうよ。」



女提督「いいよ。どうにかしてあげる。ただ、行き先は選べないよ。場所は決まってるの。」



プリンツ(E)「………ハンナがそうしたいっていうなら。」



女提督「さてはおめぇ…ハンナのこと大好きだな?」



プリンツ(E)「悪い?」



女提督「悪くないよ。それで、どうするハンナ?」



ビスマルク(E)「姉さんが一緒ならどこにでも行くわ。」



プリンツ(E)「聞いてたのね…そう言うことらしいわ。」



女提督「わかった。いろんなことは明日聞くとして、新しい名前考えといて。」



プリンツ(E)「はいはい。」



女提督「監視はこの人にお願いするから。」



プリンツ「操られてたとしても…よくも気絶させてくれましたね?」

グラーフ「時間はある。じっくり話をしようじゃないか。」

提督「監視の監視です。」



プリンツ(E)「逃げはしないわよ。」



女提督「それでも一応ね。そんじゃぁ、色々任せてもらうよ。」




―――2日後 ■■鎮守府 応接室



ドイツ上級将校「君たちにはまた迷惑をかけたようだね。」



女提督「いえ。問題ありません。早速ですが、確保した2名は戦闘後に搬送していましたが、死亡しました。」



ドイツ上級将校「そうか…遺体は引き取ろう。」



提督「すみません。激戦であったため遺体の損傷が激しく、反艦隊の装備のせいでとてもきちんとお渡しできる状況にありませんでしたので、日本の方式ではありましたが埋葬させていただきました。」



電「証拠と言うわけではないのですが…ご遺体の髪の毛を。」コトッコトッ



ドイツ上級将校「髪か…他の部分は?」



女提督「日本の方式が火葬でして、また、本人たちが間際に『海に帰りたい』と言ってましたので母港で散骨させていただきました。勝手な行動でしたが、お許しいただけますか?」



ドイツ上級将校「わかりました。この髪は預からせていただきます。」



提督「あと、本人たちがこれを持ってました。装備の中に隠し持っていたみたいです。今PCに映し出しますね。」



ドイツ上級将校「これは…彼女達の犯罪の証拠と向こうの犯罪者たちのデータでは!?」



女提督「そのようです。こちらがデータが入ってた端末なのですが…ご覧の通り破損してまして……復元できるところまでしか復元できず…」



ドイツ上級将校「いや、これだけで十分だ!こちらも預かっても?」



女提督「お持ちください。」



ドイツ上級将校「ありがとう。君たちには本当に色々助けられたよ。これからも何かの時には協力をお願いしたい。」



提督「私達でよろしければ。」



ドイツ上級将校「この情報を早速持ち帰るとしよう。失礼するよ。」



電「お気をつけてなのです。これは日本でのお土産なのです。」



ドイツ上級将校「これは……浴衣というやつだね。ありがとう。戻ってから着てみるよ。」



女提督「是非に!」



ドイツ上級将校「本当にありがとう。失礼する!」ビシッ



提督「お送りいたします。」



ガチャ パタン



女提督「でてきていいよ~。」



プリンツ(E)「あんた達、平然とあんな嘘つけるんなら一山当てられたわよ?」



女提督「する気はないでーす!」



プリンツ「そんなこと言ってると…処刑しちゃいますよ?」



ビスマルク(E)「させないわ!」



女提督「はいはい!戯れはそこまで。」



プリンツ(E)「それで?この後は?」



電「偽造パスポートの作成なのです。」



ビスマルク(E)「できるの?」



女提督「もちろん。」



プリンツ(E)「へぇ~。やるじゃない。」



女提督「ふふふ…それで名前は決まった?」



プリンツ(E)→ゾフィア「私は、ゾフィア・シューミットにするわ。」



ビスマルク(E)→ハンナ「私は、ハンナ・シューミット」



女提督「たしか、鍛冶屋って意味の苗字だよね?」



ゾフィア「よくご存じで。」



電「鍛冶屋さんなのです?」



女提督「ドイツでは職業を表す言葉がそのまま苗字になったりするんだよ?」



電「なるほどなのです。」



女提督「それじゃ、その名前で作っとくね?」



ハンナ「それで、私達はどこにいくの?」



女提督「民間のPMCだよ。今回の情報元ともいうかな?」



ゾフィア「あんたも裏社会にどっぷりつかってそうなのは気のせい?」



電「女司令官さんは半分クリーンなのです。」



女提督「そうそう。半分はね。」



ハンナ「否定しなさいよ!海軍でしょ?」



女提督「一応。」



ゾフィア「あんた達はほんとにつかみどころがない…」



電「あきれられてるのです。」



女提督「いつものことさ♪」



女提督・電「「 あははは! 」」



ガチャッ パタン



提督「おつかれ~。完璧に離れたぞ。」



ゾフィア「そう。ある意味自由の身ね。」



提督「真面目に働けよ?」



ハンナ「わかってるわよ。」



ゾフィア「ここまでよくしてもらってるし…私達なりのお礼をしてあげましょうか?」



女提督「お礼?」



ゾフィア「こんな感じ?」グイッ



チューッ



女提督「ん!?」



ゾフィア「うふふ♪」



女提督「奪われたぁ…裏社会のドイツ美人に奪われたぁ~」



電「ジェラシーなのですぅ!!」ジダンダ



提督「ドイツ怖いわぁ…」



ハンナ「あなたもよ?」ジリッ



提督「礼はいらない。」ジリッ



ゾフィア「あら、ハンナは提督みたいのが好きなの?」



ハンナ「そ、そんなこと…無くは…ない…というか…一応ファーストキスよ?」///



提督「おぉう…一応嫁がいるので気持ちだけな。」



ハンナ「なんか燃える。」



提督「はい!?あ、俺ちょっと工廠に行ってくる!」ダッ



ハンナ「あ、待ちなさい!」



マチナサーイ! マタナイ! ガンバレー タスケロヨ!



ゾフィア「…」ポロッ



電「ハンカチなのです。」



ゾフィア「ありがと。あれがハンナの素の表情なの。」



女提督「そう。」ニッコリ




―――母港



ブアセル「どうも~!あなた達のお友達PMC副官のブアセルでーす!」



叢雲「ノリが軽い。」



ブアセル「このくらいでいいんですよ。」



提督「おっす。この2人だ。」



ゾフィア「よろしくね。」

ハンナ「よろしく。」



ブアセル「よろしく。ちなみにうちのプラントにも女性が4人いるから安心してな?」



ゾフィア「女同士って結構問題になる場合あるのよ?」



ブアセル「まじかぁ…仲良く頼むよ。」



ハンナ「善処するわ。」



叢雲「2人とも、何だかんだあったけど気をつけてね。」



ゾフィア「ええ。さようなら。」



叢雲「さようなら?」



ハンナ「さようならでしょ?」



提督「たまに哨戒任務の人達は、プラントの近くに行くときは寄るようにしてるからなぁ…」



ゾフィア「へぇ、それじゃ、またね。かしら?」



提督「そういうことだ。」



ハンナ「またね。」



叢雲「うん!」



ブアセル「そんじゃぁ引き上げます!」



提督「おう。例の件たのんだぞ?」



ブアセル「了解です。それでは!」



キーーーーン! ババババ―――



提督「行ったな。」



叢雲「なんだか歓迎会のあとに緊急事態って初めてじゃない?」



提督「そう言われるとそうだな。」



叢雲「まさか、敵を救うことになるとは…」



提督「こういうこともあるさ。さて、戻ろう。」



叢雲「了解。…あれはユーちゃん?」



提督「なにやってんだ?」



叢雲「鎮守府の看板に…」



提督「ペンキで…」



叢雲「なんか書いてるわね?」



提督「止めた方がいいな。」



叢雲「そうね。」



提督・叢雲「「 ユーちゃん!何やってんの!? 」」



U511「こうすると願いが叶うってうーちゃんが!」



提督「おっし。叢雲。」



叢雲「了解。」



叢雲「卯月~~!!!どこだぁああああ!」




――――――――――――――



青葉「その後、卯月ちゃんの姿を見た者はいなかった…」



卯月「ぴょっ!?」



電「いるのです!ここにいるのです!」



卯月「なんか連れてこれたぴょん。」



翔鶴「あらあら…うーちゃんクッキー食べます?」



卯月「もらうぴょん。」サクサク



霞「司令官の目が戻ってよかったわ…」



電「霞ちゃんも一安心なのです。」



霞「傷跡はのこしちゃったけどね…」



青葉「あれ?知りません?司令官って結構体に傷跡あるんですよ?」



霞「そうなの?」



卯月「一緒にお風呂入ったときに見せてもらったぴょん。結構な数あったぴょん。」



霞「へぇ…え?一緒にお風呂?え?」



青葉「さてさて、今回の保護任務のお話?はこれで終わりです。」



電「進めるななのです!」



霞「そ、そうね!」



翔鶴「あはは…今回は国際問題にならずに済んでよかったですね。」



霞「しかしまぁ、偽造パスポートとか、そう言う技術はどこから仕入れてくるのかしらね?」



電「電でもそれはわからないのです。」



青葉「その辺をつつくと藪蛇になりそうなので首は突っ込んではいけないと青葉の直感が言っています。」



霞「今回は青葉の直感を信じるわ。」



電「今回だけなのです。」



青葉「言われよう!ひどいですよね!?翔鶴さん!」



翔鶴「それはぁ…」フイッ



青葉「翔鶴さん!?」



霞「日頃の行いね。それで?次回のお話は?」



電「次のお話は――」



卯月「あ!これから阿賀野さん達との遠征だったぴょん!ご馳走様でしたっ!」



タッタッタッ――



青葉・電・翔鶴・霞「「「「 …… 」」」」



電「と、ということで!次回は阿賀野さん達が登場なのです!」



青葉「お、お楽しみに~!」



翔鶴「それでは失礼いたします!」



霞「まさか、卯月に取られるとは思わなかったわ…」



青葉「あはは…では!さようなら~!」



電・翔鶴・霞「「「 ばいばーーーい! 」」」







後書き

読んでいただきまことにありがとうございます!
新作がだいぶ遅くなってしまい申し訳ありませんでした
艦娘たちの口調等はWIKIを参考・引用としております。
参考・引用HP http://wikiwiki.jp/kancolle/
評価等をしてくださることを大変うれしいです!
本当にありがとうございます!


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2023-03-21 09:08:28

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2023-03-21 09:08:24

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1: SS好きの名無しさん 2023-06-06 06:55:37 ID: S:kClLWU

途中で2回目の前書きが入ってますよ、書き直しした方が良いかと


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