2023-04-18 21:24:05 更新

概要

艦これの二次創作SSとなっております。またオリジナル設定などを含むため苦手な方は以下略…
順次艦娘の方々を出し来ていきたいと思います。何か問題等があるような場合においては対処いたしますのでコメント等をいただけたら幸いです。
読んでいただけて大変うれしいです!更新は不定期となります。何分初心者なものご容赦ください。


前書き

2人のちょっと不思議な提督たちが特殊な環境に放り込まれも艦娘たちとドタバタしながら生活して行くというようなストーリー。今回は色々と大変なことになりそうな予感が…
このSSはフィクションです。実在の国名、人物や団体などとは関係ありません。






青葉「こちら、■■鎮守府。別名を艦隊調査保護局でございます。」



電「保護局では、不当な扱いを受けている艦娘さんやその関係者の保護をするための特別な鎮守府なのです。」



翔鶴「鎮守府でのお仕事は、通常の出撃等もありますが、調査対象への調査、潜入など広範囲なものになっています。」



霞「ここに所属している艦娘はほとんどが保護された人達で、なぜか深海棲艦の方々もいます。」



青葉「お隣にはMM鎮守府さんという協力体制を取ってる方々もいらして、保護任務の際には全力で任務に当たります。」



電「さてさて、今回はどんな任務が待ち受けているのでしょう…」



青葉「ふぅ…リハーサル良い感じですね。」



霞「今回は真面目に始めるのね。」



翔鶴「そうそう断線もしてられませんから…」



電「あれ?」



青葉「どうかしました?」



電「カメラが赤いランプついてるのです…」



霞「それって…映像が出てるんじゃない!?」



青葉「あちゃ~…でもまぁ、うまくリハーサルできてたのでよしとしましょう。」



翔鶴「不幸中の幸いですね。」



青葉「ですね~。せっかくなんで本編行っちゃいましょうか?」



霞「そうね。それでは―――」



青葉・電・翔鶴・霞「「「 どうぞ! 」」」




―――― 半年前 ――――

―――TT鎮守府



阿賀野「中将さ~ん。可愛いくて美人な阿賀野におこづかいちょう~だい♪」



TT中将「いくら?」



阿賀野「15,000円?」



TT中将「使い道は?」



阿賀野「洋服を買いたいです!」



TT中将「そうか。」ガサゴソ



阿賀野「え、くれるの!?」



TT中将「却下する。」ガサゴソ



阿賀野「くれると思ったのに~。」



TT中将「それよりも新人が来るんだ。シャキッとしておけ。」



阿賀野「今日だっけ?那珂ちゃん知り合いとか言ってたね。」



TT中将「そうだな。」



コンコン コンコン



TT中将「どうぞ。」



神通(T)「失礼します!本日付けでTT鎮守府に着任しました。神通です!よろしくお願いいたします。」



TT中将「ご苦労。TT鎮守府の指揮官、TT中将だ。これからよろしく頼む。それとコイツは秘書官のポンコツだ。」



阿賀野「言いようがひどい!しかも名前を言ってくれないとか…阿賀野だよ!よろしく~。この中将さん、無表情だけど怖い人じゃないからね。」



TT中将「こんなに表情豊かだろう。」



阿賀野「うん。表情変わってない!」



神通(T)「よ、よろしくお願いします。」



TT中将「よろしく。話がそれてしまったな。ここにはこのポンコツ以外に那珂、伊13と伊14の姉妹、それと赤城と加賀が在籍している。今は出撃からの帰投中だ。戻ったら会わせる。」



神通(T)「わかりました。」



阿賀野「那珂ちゃんと知り合いってどういうご関係?」



神通(T)「姉です。」



TT中将「そうか。お姉さんなのか。お姉さんだって?あれが?」



阿賀野「あれとか言わないの!」



神通(T)「うふふ♪艦種的には川内型の順序とは逆ですけど、間違いなく姉です。」



TT中将「そうなのか。」



阿賀野「噂をすれば帰ってきたみたい!」



――――――――――――――



那珂(T)「たっだいま~☆」



赤城(T)「只今戻りました。」



加賀(T)「無事に海域を制覇してきました。」



TT中将「損傷は軽微。怪我もなさそうで何よりだ。お疲れ様。」



阿賀野「それと、じゃじゃ~ん♪今日から期待の新人、神通ちゃんが着任しました~!」



那珂(T)「おぉ~!神通じゃん!ここに着任できたんだね!」



神通(T)「はい。神通です。よろしくお願いいたします。」



伊13「那珂ちゃんと…知り合い?」



TT中将「那珂の妹さんだそうだ。」



伊14「そうなんだ。私は伊14だよ!イヨって呼んでね?」



伊13「伊13です。あの…私…ヒトミと…」



阿賀野「相変わらずの引っ込み思案さんだね~。ヒトミって呼んであげてね?」



神通(T)「はい!」



赤城(T)「赤い方の空母、赤城です。」



加賀(T)「そして、青い方の空母加賀よ。」



TT中将「カラーリングな自己紹介は初めてだよ…。まぁこんな奴らだがよろしく頼む。」



神通(T)「よろしくお願いいたします!」



TT中将「いい返事だ。早速で悪いが阿賀野。赤城と那珂、神通を連れて、正面海域で実地訓練してこい。」



阿賀野「ここでまさかのスパルタぁ?」



伊13「あの…時間…」



TT中将「そうだったな。今日は歓迎会で外に行くんだが…赤城は留守でいいんだな。」



赤城(T)「なぜ!?」



那珂(T)「それじゃ、神通!レッツゴー☆」



赤城(T)「置いて行かないでぇ!」




――― 2週間が過ぎ ―――



TT中将「さて…那珂。」



那珂(T)「なーにー?」



TT中将「説教だ。こい!」



那珂(T)「なんでぇ!?」



TT中将「お前装備にLEDつけただろ。神通から報告があったぞ。」



那珂(T)「盛り上がるからいいでしょ?」



TT中将「この大馬鹿者。敵のいい的だ。こっちで処分させてもらった。」



那珂(T)「そんなぁ…」



TT中将「はぁ…神通が心配で自分が的になろうとしたんだろうが、それは神通のためにならん。神通のためを思うなら、そばにいてしっかり教えてやれ。」



那珂(T)「はーい!」



TT中将「と言うわけだ神通。良い姉を持ったな。」



神通(T)「はい!」



那珂(T)「聞かれてた!?」




――― 4か月前 ―――



阿賀野「はぁ…」



伊14「ため息何てどうしたの?」



阿賀野「神通ちゃんが改二装備になってさ…大人な感じになったじゃない?」



伊14「そうですね…凛々しくなりました。」



阿賀野「もう、神通ちゃんって呼べない!なんか複雑!」



伊14「着任したころは、ちょっとおどおどした所とかあったわよね。」



阿賀野「そうそう…今じゃぁ―――」



神通(T)「姉さん?また、余計なアイドルグッズを買いましたね?」



那珂(T)「な、なんのことかなぁ…」



神通(T)「すべて返品の処置を取らせていただきました。」



那珂(T)「なんでぇ!なんでそんなことするの!?」



TT中将「あのな、確かに買っていいとは言ったが…100万円分の同じCDを買うのは認められん。」



那珂(T)「投票権がCD1枚につき1枚なんですよぉ!あの子に清き票を!」



TT中将「それを鎮守府の金で買おうとしたから怒ってるんだ!」



神通(T)「姉さん。それ以上言うと…」チャキッ



那珂(T)「ひぃ!?」



TT中将「神通。姉を正面海域100周の刑だ。シバイて来い。」



神通(T)「了解です。」ガシッ



那珂(T)「ごめんなさぁぁぁあい!」



ズルズル ガチャッ パタン



阿賀野「ね?」



伊13「あははは…」



TT中将「まったく…それと加賀。」



加賀(T)「何かしら?」



TT中将「新曲はどうだ?」



加賀(T)「気分が高揚します。」



伊14「さっきから静かだと思ったら…」



TT中将「それと投票券はもらうぞ。」



加賀(T)「ええどうぞ。」



阿賀野「投票券?まさか…中将さん…」



TT中将「自分の給料で購入させてもらった。これで100票だけは投票できる。」



阿賀野「あなたも大概よ!」



赤城(T)「失礼します。本営より書類が届きました。」



TT中将「どれどれ?」



阿賀野「とぼけんなし!」




―――― 2ヵ月前 ――――

―――TT鎮守府執務室



伊13「お待たせして…すみませんでした。」



伊14「間に合った?」



TT中将「大丈夫だ。よし、揃ったな。」



加賀(T)「阿賀野さんがいらっしゃいませんが?」



TT中将「後から来るから大丈夫だ。早速だが我々は今回、合同作戦に参加することになった。一緒に作戦に参加する鎮守府はRR鎮守府。向こうも中将だ。」



加賀(T)「RR鎮守府側の人数は?」



TT中将「3名だ。そろそろ――――」



ソレデネソレデネ! アガノネェ… スコシオチツテヨ~…



TT中将「騒がしいというか…姦しいというか…」



阿賀野「きったよ~!阿賀野の妹達、ここに登場~!」



矢矧「失礼します。RR鎮守府からまいりました。矢矧です。」



能代「同じく能代です。」



酒匂「酒匂で――――ぴゃん!?」ビクッ



阿賀野「むふふふ~♪」



能代「阿賀野姉ぇ?酒匂で遊ばないの。TT中将さん、それに同僚の方々も姉がいつもご迷惑をおかけしてます。」



阿賀野「迷惑かけてる前提だよね!?」



TT中将「大丈夫だ。慣れている。今回は足労いただき感謝する。」



矢矧「いえ、本来ならRR中将がいらした方がいいのですけど、準備などがございまして…変わりに私達が伺わせていただきました。」



TT中将「それこそ気にしないでください。さて…阿賀野!いい加減に酒匂に頬ずりするのをやめろ。」



阿賀野「阿賀野の妹に、阿賀野が何しようと自由!」



TT中将「…阿賀野…いい加減にしろよ…」ゴゴゴ



阿賀野「はい!」ビシッ



伊13「阿賀野さん…こっち…」



伊14「お話中は逃がさないわよ。」



TT中将「よろしい。作戦なんだが、合同とは言ったものRR鎮守府の方に、阿賀野以外が出向いて、向こうのRR中将の指示での作戦になる。」



赤城(T)「TT中将さんは?」



TT中将「私は、留守番だ。」



神通(T)「阿賀野さんはなぜ留守番に?」



TT中将「こっちの仕事もあるからな。」



阿賀野「ちょっと残念だけどね…でも帰る場所を守ってないとね。」



TT中将「そういうことだ。皆たのめるか?」



加賀(T)「問題ありません。TT鎮守府の威信にかけて作戦を全うします。」



赤城(T)「お任せください!」



矢矧「頼もしい人達ね。」



能代「ええ。それと、こちらうちのRR中将さんからお渡しするようにと。作戦でお使いください。」



阿賀野「応急修理のお守り!?人数分!?」



TT中将「これはありがたい。ぜひ使わせてもらうよ。御礼状を書くから後で戻ったら渡してくれ。他の者も向こうについたらお礼を言うんだぞ。」



TT鎮守府艦娘「「 はい! 」」



TT中将「では、出陣式と称して食事会だ。出前を取ってあるから存分に楽しんでくれ。」



赤城・加賀(T)「「 はい! 」」



TT中将「ちなみに2人はお寿司は50貫までだ。能代さん達も付き合ってもらう。」



能代・矢矧・酒匂「「「 ありがとうございます! 」」」




―――― 作戦当日 ――――

―――RR鎮守府



RR中将「TT鎮守府の皆さん。今日はありがとう!RR中将です。よろしくね!」



那珂(T)「こんにちは!よろしくお願いします!」



伊13「明るい人…」コソッ



伊14「なんで私の後ろ隠れちゃうのよ?ごめんなさい。ちょっと人見知りなとこあるから…」



RR中将「気にしなくていいよ。初対面だしね。」



赤城(T)「でも本当に、うちの中将さんとは大違いですね…」



RR中将「え、なにか気に障ったかな?」



加賀(T)「いえいえ、うちの中将はRR中将さんほど表情が豊かではないですので。」



矢矧「あはは…でも仲間思いの人ではありますよね。」



RR中将「そんなに怖い人なの?」



神通(T)「怖くは…怖くは?」



伊14「そこは怖くないっていってあげたいんですけどねぇ…なにせ表情が変わらないので…」



RR中将「そうなんだ…今度会うときに緊張しそう…」



那珂(T)「でも、話せばすぐに大丈夫な人ってわかるから☆」



酒匂「はい!大丈夫です!」



RR中将「わかったよ。よし!それじゃ、早速なんだけど出撃お願いしようかな?」



加賀(T)「了解です。作戦概要はいただいて内容は把握しているつもりですが、内容の変更点はありますか?」



RR中将「ないよ~。しっかり頭に入れてくれてたんだね。頼もしいよ。」



能代「あの量を…」



神通(T)「そちらにご迷惑をおかけしては申し訳ありませんから。」



RR中将「すごいねぇ…酒匂も見習ってね?」



酒匂「ぴゃぁ!?なんで私なんですかぁ!?」



ドンマイ! エェ… アハハハハ!



那珂(T)「さぁて!そろそろ行こう!」



一同「「 おー! 」」




―――RR鎮守府 北西海域



伊14「敵の配置こんな感じ。」



伊13「下は任せて…上の敵だけ対処をお願いするわ。」



赤城(T)「了解です。通信開けましょう。」



加賀(T)「ええ。こちら先発班、敵影を捕捉。先制攻撃を開始します!」



伊13・伊14「「 潜航開始 」」



RR中将『よろしく!』



赤城(T)「発艦!」バシュッ



那珂(T)「飛んでけ~!」ブーン



赤城(T)「意外と少ないですね、駆逐艦3、軽巡1です!」



加賀(T)「制空権問題なし、爆撃開始!」



ズドォン! ズドォン! ボカァアァン!



神通(T)「敵艦すべて撃沈を確認。」



RR中将『すごい…ありがとね!』



那珂(T)「いえいえ~!でもこれじゃ、那珂ちゃんの出番なし?」



加賀(T)「そうね…今の所ギャラは発生しないわ。出ても交通費くらいよ。」



那珂(T)「厳しい世界だねぇ…」



赤城(T)「えぇ…」



「おーい!」



神通(T)「能代さん達!」



能代「お待たせ!」



矢矧「ここからは私達が前衛よ。」



酒匂「がんばりま~す!」



赤城(T)「お願いしますね♪」



――――1時間後



赤城(T)「ふぅ…終わりました…」大破



加賀(T)「まさかあそこでレ級が2体くるなんて…」大破



神通(T)「まぁ…無事倒せたので良しとしましょう。」中破



那珂(T)「熱狂的すぎるファンはお断りだよぉ…」大破



矢矧「すいません。かばっていただいちゃって…」小破



能代「ほんっとーに、ありがとうございました!」小破



酒匂「激しかったぁ…」中破



RR中将『案外被害をださせてしまって申し訳ないね…戻ったらゆっくり入渠してね。』



神通(T)「大丈夫です。それでは帰投しましょう。」



「「「 おーー! 」」」



ザーーーー カテテヨカッタァ ホントダネ… ワイワイ――――



………



…………



……………チャプン…




――――――――――――



伊14「もう…ぼろぼろぉ…」



加賀(T)「今回の敵は骨がありました…」



酒匂「ほんと…なんだか強かったよねぇ…」



矢矧「倒せてよかったわ。」



那珂(T)「帰ったら祝勝会やりた―――」



ドパーーーン! 



伊14「かはっ…」



伊13「イヨ!?」



神通(T)「大丈夫ですか!?」



伊14「ちょっと…やばいのくらっちゃった…危ない!」



能代「え?」



ドカァーン!



伊14「あ…まに…あった…」ゴフッ



レ級?「キャハハハハハハ!」



赤城(T)「左舷よりレ級接近!相手が悪すぎる!逃げましょう!」



那珂(T)「みんなフルスロットル!」



矢矧「イヨさん!つかまって!」



伊14「…先に行って。早く!」



伊13「何言ってるの!逃げるの!」



伊14「あの速さじゃ追いつかれる…なら…時間くらい稼いであげる。」



能代「何馬鹿なことを!」



伊14「行って!悪いけど…ヒトミお姉ちゃん…一緒に戦ってくれる?」



伊13「ええ…みんな逃げて!」



那珂(T)「わかった…生きて戻ってくるんだよ!」



伊13「もちろん!」




――――――――――――



赤城(T)「早く行きなさい!」



那珂(T)「行くよ、神通!」



神通(T)「でも、それでは赤城さんが!さっき加賀さんだって!ヒトミさんやイヨさんだって!」



赤城(T)「心配してくれてありがとう。これもありますし。…行きなさい!」



那珂(T)「うん…」



赤城(T)「それでいいんです!」



矢矧「ごめんなさい!」



赤城(T)「大丈夫です!時間稼ぎくらいできますので!」



――――――――――――



酒匂「神通さん…もう少しでつくからね…」



神通(T)「は…い…」



能代「前方異常なし!進んで!」



矢矧「後方はどうかしら?」



那珂(T)「あはは…どうやら来ちゃったみたいだね…」



レ級?「ヒャハハハハハハ!」



RR中将『…那珂さん………頼めるか?』



矢矧「中将さん!?それでは!」



那珂(T)「いいや、私でいいんだよ。お守りあるからね。むしろ、これがあるなら私の方が適任だよ。神通のことよろしくね♪」ザーー!



能代「那珂さん!」



那珂(T)「さぁ………特別アンコールの幕開けだぁ!」




――――RR鎮守府 母港



RR中将「………お帰り。」



矢矧「只今………帰投しました……」



能代「みなさんの信号は!?」



RR中将「………」フリフリ



酒匂「そんな…」



RR中将「とりあえず神通さんを入渠。僕は…向こうの鎮守府さんへ連絡を入れてくる。」



能代「神通さんへは中将さんが?」



RR中将「それも、連絡して決めるよ…」





――――TT鎮守府執務室



阿賀野「中将さ~ん?荷物とってきたー…ってどうしたの雰囲気が暗いんだけど?」



TT中将「…阿賀野……」



阿賀野「どう…したの…(いやだ…)」



TT中将「今、RR鎮守府からな…」



阿賀野「…(いやだ…聞きたくない…)」



TT中将「ヒトミ、イヨ、赤城、加賀、那珂の5人が…」



阿賀野「…(言わないで…やめて…やめて!)」



TT中将「………死んだ…」



阿賀野「いやぁぁあぁぁぁああぁああぁああああ!」



TT中将「阿賀野!落ち着け!」ガシッ



阿賀野「いやぁぁああ!あぁあぁあぁあぁああああ!」



TT中将「阿賀野!しっかりしろ!」



阿賀野「うそだぁ!死んだなんて!いやぁぁあぁ!」



TT中将「阿賀野!」ギュッ!



阿賀野「お願い!嘘って言って!お願い!ねぇ!中将さん!」



TT中将「………」



阿賀野「ねぇ!嘘って言ってよ!早く!ねぇ!ねぇってば!」



TT中将「…阿賀野…」



阿賀野「あぁあぁああぁ――――――――」




―――― 翌日 ――――



神通(T)「只今……帰投………しました…」



TT中将「おかえり。良く戻ってきてくれた。」




神通(T)「…私が…私が…不甲斐ないばかりに…」ポロッ



TT中将「お前は悪くない…悪くないんだ…」ギュッ



神通(T)「うわぁぁあぁあ――」



TT中将「よく戻ってくれた…」



RR中将「失礼…いたします…」



TT中将「あなたは…」



RR中将「RR鎮守府の指揮官のRR中将です…」



TT中将「神通…阿賀野の部屋に行っていなさい。待っててくれてるから。」



神通(T)「…ヒグッ………はい………」



テクテク――――――――



RR中将「………このたびは…誠に申し訳ございませんでした!」ドゲザ



RR中将「あなたの大切な部下を5人も!5人もの尊い命を!」



TT中将「………頭をあげてください。」



RR中将「ですが!」



TT中将「頭をあげろと言っている!」



RR中将「はい!?」



TT中将「確かに…この犠牲は大きい…大きすぎる…だが、今回は予測不能なレ級の出現だった…それに、君は私の艦娘にまで高価な応急修復のお守りを渡してくれていた…」



RR中将「それは…当然のことで…」



TT中将「当然か……だが、君は最善を尽くしてくれていた。あの状況だったら私も同じ判断をしていただろう…」



RR中将「…」



TT中将「だから、今回の件は報告書を大本営に提出しおしまいにしよう。私達からの慰謝料などは請求するつもりはない。」



RR中将「でも…それでは…こちらとして…」



TT中将「ならば1つだけ…」



RR中将「なんでしょう?」



TT中将「そちらの能代達を、時間のあるときに阿賀野や神通に会わせてやってほしい。頼めるか?」



RR中将「そんなことでよろしければいくらでも!」



TT中将「そうか。ならばそれだけだ。」



RR中将「本当に申し訳ございませんでした!」



TT中将「ああ…悪いが、ちょっと1人にしてくれ。さっきの件頼んだぞ?」



RR中将「はい!失礼いたします。」




―――― そして時は現在に ――――

―――■■鎮守府 夕立と時雨の部屋



夕立「ぽぽぽぽいいいい――」



村雨「あはは!」



夕立「だだだっででで~ぎぎぎもももちちちち――」



時雨「夕立…それ、強すぎないかい?」



夕立「ぽぽぽぽぽぽいいいいいい――」



村雨「満喫してるんならいいじゃない♪」



時雨「それにしてもマッサージクッションなんてどうしたんだい?」



村雨「いやぁ~、この前の出撃で臨時ボーナスもらったからつい買っちゃって…」テヘヘ



時雨「なるほど。そう言えばその時、敵の艦載機に噛まれたって言ってたけど…傷は?」



村雨「まぁ、跡が残ってるけどそのうち消えるでしょ?ほら、こうやってインナーで隠せるから問題な~し。」



夕立「こここんんんどどどみみみてててもももららら――」



時雨「夕立?言いたいことあるならそれ、止めてからにしようか?」



村雨「何言ってるかわかんないよ~。」



夕立「ぽぽぽぽぽぽ――」



時雨・村雨「「 あははは! 」」



ピカァ! ズドォン!



村雨「dもcsbけk!?」ダキッ



夕立「今のはだいぶ近いっぽい…」



時雨「大丈夫だよ。村雨。」ナデナデ



村雨「ふえぇええ――」



夕立「村雨は雷きらいっぽい~」ピトッ



村雨「あれだけは無理ぃ…」ギュムッ



時雨「よしよ~し。そう言えば遠征の人達は大丈夫だろうか?」




―――1009 ■■鎮守府より南東海域



睦月「急に雨が来たにゃしぃ…」



女提督『さすがにゲリラまでは予測不能でっす!ゴメン!』



千代田「女提督のせいじゃないわよ。」



ピカァ ゴロゴロ――



神通「雷も近くなってきました…危険ですね。」



女提督『その現在地からだと…南西方向に他の鎮守府があるはずだからそこで退避させてもらおう!』



初霜「了解。方位確認できました。移動しましょう!」



熊野「了解ですわ!千代田さん。念のため索敵機の発艦を!」



千代田「了解!」



女提督『天候はこっちから報告するからね。』



「「「「 了解! 」」」」




――――■■鎮守府 執務室



女提督「これで、ひとまず安心かな?」



提督「しかし、急に来たな…」



祥鳳「電化製品のコードはある程度抜いておきました。」



女提督「ありがと。ん~…これからこっちもあっちもひどくなるなぁ…」



提督「うわ…レーダーが警戒になってる…」



瑞鳳「やだぁ…」



祥鳳「大丈夫です。」ポンポン



女提督「祥鳳ちゃん?そのかわいい腰のストラップはどこで?」



祥鳳「実は通販で。ちょっと大きいんですけど、動くんです。」



提督「それって卵焼き焼くのが上手なストラップで有名な?」



瑞鳳「ストラップって私のこと!?ひど――」



ピシャァアア!ズドォン!



瑞鳳「ぴゃぁああ!?」ドスッ!



提督「がふっ!?…な、なんで俺の所に…きたんだ…」



女提督「本能的に一番強い人に守ってもらおうとしたのでは?」



祥鳳「しかし…ストレートに飛び込んだせいで…」



瑞鳳「やだぁ…もぉ…」グスッ



提督「瑞鳳…大丈夫だが…次からはもう少し優しく飛び込んでこい。もしくはクッション性のいい女提督にしろ。」



女提督「クッション性ってどんなこっちゃ!」



瑞鳳「うん…」



女提督「そこ、納得しない!」



ピシャァアア!バリバリバリ!ズドォン!



瑞鳳「いやぁ…」ダキッ



女提督「今度はあたしに来たのね。」



祥鳳「うふふ♪やわらかいですか?」



瑞鳳「うん。」



女提督「あんちきしょう!」ナデナデ



霞『ねぇ!全力で移動してるんだから笑わせないで!』



女提督「ごめんね~!もう少しだよ!」



睦月『退避の鎮守府を目視できたにゃし!』



バチン! ズドォン!



提督「あちゃ~…これは完璧に停電来たな…」



女提督「通信もだめ。切れちゃった…」



祥鳳「大丈夫だといいのですが…」



提督「電気設備見てくる。」



祥鳳「では、私も一緒に。」



女提督「よろしく。…あれ?瑞鳳ちゃん?」



瑞鳳「………Zzz…」



提督「たまにいるよな…雷が怖くて寝ちゃう子。」



祥鳳「小さい頃はいつもこうでしたね。」



女提督「かわええ…」ナデナデ




―――TT鎮守府 入口



霞「災難だったわね…」



熊野「びしょびしょですわ…」



神通「少し雨宿りできそうでよかったです。」



初霜「はい。でも、ここは誰もいないのでしょうか?」



睦月「さっきから声かけてるんだけどね。」



霞「こんにちはーーー!」



神通「私達■■鎮守府の艦娘です!私は神通と申します!急激な雷雨のため緊急避難させていだきました!」



千代田「反応はないわね。」



カチャン



初霜「しっ!静かに…」



パタン タッタッタッタッ!



睦月「誰かいたみたいだね!よかった!」



「神通~~~~!!」ガバッ!



神通「はっ!」シュッ グルン



阿賀野「うわ!?一回転した!?でも立ってる!?」



千代田「あの…」



阿賀野「あなた達は?でも…神通!」ガシッ



神通「はい!?」



阿賀野「よかった…生きて帰ってきてくれて…本当に…本当にぃ…」



神通「あの…えっと…」



霞「神通さん知り合い?」



神通「いえ、存じ上げないのですが…」



阿賀野「……」ジーッ



神通「私は…■■鎮守府所属の神通です。申し訳ありませんが…」



阿賀野「早とちりしちゃったみたいね…ごめんなさい。」



熊野「ちなみにあなたは?」



阿賀野「TT鎮守府の阿賀野です。出撃した神通がちょっと行方不明になってたものだから…」



霞「そう…ごめんなさいね…」



千代田「ほんと、大変な時にごめんなさい。私達、■■鎮守府の艦娘で、この雷雨の影響で、近くにあったこの鎮守府に避難させてもらったの。」



阿賀野「そうだったんだ。こんな所だけど良ければ休んでって。」



初霜「助かります。ありがとうございます。」



阿賀野「なんか…人と話したの…久しぶり…」ボソッ



睦月「どうしたの?」



阿賀野「なんでもないよ~!どうぞどうぞ。」




――――――――――――



初霜「うーん…この雷雨ですから、無線もだめですね。」



千代田「艦載機飛ばすにも風が…」



阿賀野「地図みると、■■鎮守府までだと結構あるからねぇ…はい、暖かいお茶どうぞ?」



熊野「ありがとうございます。ふぅ…温まりますわぁ…」



霞「雨に当たると冷えるからね…」



神通「……」



阿賀野「神通さん?どうかしたの?」



神通「いえ、雨雲の様子を見てただけです。」



阿賀野「ひどいもんねぇ…」



神通「初霜さん。もう一度無線を試したいので手伝っていただけませんか?」



初霜「いいですよ?」



熊野「なにか手伝います?」



神通「とりあえず2人で大丈夫です。もう1度通信設備お借りしますね。」



阿賀野「どうぞ~。」



ガチャッ パタン



睦月「阿賀野さん。この写真は?」



阿賀野「あぁ…それ、鎮守府の全員で撮った写真よ。……艦娘は……阿賀野だけになっちゃったけどね…」



睦月「ごめんなさい!」



阿賀野「いいのいいの!それより…■■鎮守府ってどのくらいの鎮守府?」



千代田「ざっと80人くらい?」



阿賀野「大きいんだね!」



睦月「深海棲艦の味方もいるにゃし。」



阿賀野「あぁ!前に大本営奪還に協力したっていう深海棲艦だったりする!?」



熊野「そうですわ。その方々ですわ。」



阿賀野「うわぁ!すごいとこの人達だった!」



霞「すごいのかしら…あの人たち、最近暇で海産物捕りにばっかり漁にいってるわよ。一部はTVゲームやってるし。」



阿賀野「深海棲艦がTVゲームとか…見たい!他にも話聞かせてくれる?」



熊野「いいですわよ。まずはどんなお話が?」



阿賀野「うーん…そうだなぁ…」



ソレジャ―――― ソレハデスネ―――




―――TT鎮守府 通信室



初霜「神通さん?どうされました?」



神通「初霜ちゃんは気づいた?」



初霜「ええ…執務室のテーブルを拭いたときの埃の多さですよね?」



神通「やっぱり…出張にしては量が多すぎませんでしたか?」



初霜「はい。あの量は…短く見積もっても…1ヵ月ほどでしょうか?」



神通「はい。それに、私を見たときの表情が…」



初霜「行方不明と言っていたので…最低でも1ヵ月ほどは戻ってないのでしょう。」



神通「ええ。…このことは戻ったら提督達に伝えましょう。」



初霜「はい。もしかしたら阿賀野さんを保護しないといけないかもしれませんから。」



阿賀野「ども~!通信どう?」



神通「やっぱりだめでした…」



阿賀野「そっか…それにしても…」



初霜「行方不明の神通さんと似てらっしゃいますか?」



阿賀野「うん。姿はよく似てるけど…あんな技は繰り出さなかったなぁ…」



神通「合気のことですね。これはうちの提督から教わりました。」



阿賀野「そんなことまでできるの!?さっき他の人から銃器の扱いもできるって聞いたんだけど?」



初霜「はい。身体能力が高かったので元元帥さん付きの特殊部隊にいたくらいですから。」



阿賀野「なにそれ…どこの映画?」



神通「女提督さんはその参謀としてチームに入ってたみたいですよ?」



阿賀野「わー…現実?」



神通・初霜「「 現実です。 」」



阿賀野「あははは…ここ埃っぽいからあっちの部屋にもどろ?」



初霜「はい!」



阿賀野「レッツゴぉぉ!?」コケッ



神通「危ない!」ダキッ



阿賀野「せーふ…ありがと…神…通…あれっ…ごめん…涙が…」



神通「…」ギュッ



阿賀野「う…うわぁあぁあぁん――」




―――1322 ■■鎮守府 執務室



提督「だめだ、ありゃ…」



女提督「え…もしかして…壊れたんですか…」



明石「ええ。直しようがありません。取り替えないと…」



夕張「問題は予備電源をどうするかです。うちのは今修理出してるので…」



女提督「食事はガス使えるからね…でも冷凍系がなぁ…」



提督「それで、ここはなんでこんなに人がいるんだ?」



葛城「あはは…」

ビスマルク「雷…苦手なのよ…」

大和「同じくです…」

青葉「これだけは…」



女提督「以外に苦手な人多かったわけよ。」



提督「そうか。」



間宮「失礼します。冷蔵庫も停電で止まっているので、この杏仁豆腐アイスだけは食べていただけませんか?」



女提督「ありがと。」



ビカァ! ズドォン!

キャァーーー! コワイ!



女提督「ちょっと君たち!?」



ドサァ!



提督「もう…慣れたよ。」



間宮「あらららら…」



離島棲鬼「失礼。………ここに居たのね。で、何やってんの?」



女提督「ちょっとした戯れだよ。」



離島棲鬼「そう。ねぇ?忠告しに来たんだけど良いかしら?」



大和「ま、まさか敵にもどるとかそう言うことですか!?」



離島棲鬼「いやいや…」



提督「忠告とはまた重い言い回しだな。」



離島棲鬼「ええ。この鎮守府…だれか混ぜられたわよ。」



一同「「「 混ぜられた? 」」」



離島棲鬼「ええ。誰かはわからないけど…簡単に言えば…そうね…厄介な風邪に罹っちゃっているって言った方がいいかも?」



葛城「厄介な風邪?」



離島棲鬼「ええ。誰かはわからないけど…注意して。放っておくと面倒な事態になるわよ。」



提督「具体的に言うと?」



離島棲鬼「…提督と女提督以外は出てってくれる?」



青葉「無理です…雷が…」



離島棲鬼「なら、私の部屋に行ってなさい。あそこなら地下だし音もあんまり聞こえてこないから。」



提督「悪いが皆そうしてくれ。」



ハーイ! イソイデイキマショウ! タッタッタッ



離島棲鬼「蝋燭つかってるから一瞬ホラーみたいな――って行ってしまったわ。」



女提督「大丈夫でしょ?たぶん?」



離島棲鬼「そうね。話を戻すと、その厄介な風邪は…対処を間違えば…『死』よ。」



提督「待ってくれ…死ぬのか?」



離島棲鬼「ええ最悪ね。最低でも深海棲艦化するわよ。」



女提督「さーて…困った事態だね。」



離島棲鬼「ええ。私でもそれが誰だかはわからない。ただ、その対象者が『負の感情』、恐怖、不安等々にさらされるとどんどん悪化するわ。」



提督「対処方は?」



離島棲鬼「発症しなければ問題ないわ。ただ、一度発症してしまったら…荒療治しかなくなるわ。」



女提督「荒療治?」



離島棲鬼「ドロップ現象があるでしょ?それを無理やりに起こさせるの。」



提督「轟沈させろということか…」



離島棲鬼「…確実に戻ってこられる保証はないわ。戻ってきたとしても副作用も未知数よ。記憶が飛んだり…色々と。」



女提督「…そう…見分ける方法は無いんだね。」



離島棲鬼「今の所。目でわかる状態だと発症状態よ。とりあえずは艦娘全員を不安にさせたりしないこと。出撃、遠征、保護任務等々は様子を見ながらという感じね。」



提督「わかった。変に知らせても不安をあおるだけだからな。」



女提督「了解。なるべくそうする。」



離島棲鬼「私も元の海底基地に行って何かないか見てくるわ。」



女提督「お願いね。」



離島棲鬼「ええ。もちろんこのことも――」



提督「オフレコだな。」



離島棲鬼「物わかりがよろしいようで。」



シュッ!ズドォォォォン! キャァァアア!



女提督「ちなみにですけど…この雷での不安とかも作用するのでしょうか?」



離島棲鬼「無きにしも非ず。」



提督「行動開始!」



ダッ! タッタッタッ! ダイジョウブカ?



離島棲鬼「ほんと、優秀ね。」



ピカァ! バリバリバリ!



離島棲鬼「ちょっと!私も少し苦手なのよ~!」




―――1358 TT鎮守府



千代田「さっきの雷雨は何だのかしら…」



霞「嘘のように晴れてきたわね。」



神通「天候も回復したようですね。このまま戻りましょう。」



阿賀野「帰るのね。気を付けてね。」



初霜「つかぬ事をお聞きしますが、ここの中将さんはいつお戻りに?」



阿賀野「ん~…ちょっと未定かな…なんか長引いてるっぽいし…」



睦月「それじゃ、1人でここに居るの?」



阿賀野「そうだよ~?」



神通「なにかあってからでは大変です。私ともう1人、この場に残りましょう。」



睦月「なら私が残るよ。」



阿賀野「大丈夫だって!ほら、私元気だし。」



神通「いえ、もう1つ。■■鎮守府との連絡も取っておきたいので。」



熊野「そうですわね。お願いできますかしら?」



阿賀野「いいけど…」



神通「通信周波数帯は先ほどの回線で。そうすれば鎮守府との通信も同時にできますし。」



初霜「了解です。」



睦月「戻ったら迎えお願いね。」



霞「すぐに来るように伝えるわ。」




―――■■鎮守府 工廠



キーコキーコ―― キーーーーン



提督「ぬおおぉぉ!」

武蔵「どりゃああ!」

レ級「あはははは!」

那智「くぅぅぅう!」



明石「その調子です!もっと漕いで!」



提督「漕いでるだろうがぁあああ!」



武蔵「そろそろ限界だぁあ!」



レ級「あはは…あは…あはははは!」



那智「誰か交代してくれぇ!」



夕張「あと20%!」



最上「那智さん交代するよ。」



那智「助かる…」ゼェ…ゼェ…



リ級「レ級、交代するよ。」



レ級「あり…がと…あはっ…」ゼェ…ゼェ…



卯月「武蔵さん!うーちゃんが変わってあげるぴょん!」



武蔵「気持ちはありがたいがうーちゃんでは無理だ!長門さん呼んできてくれ!」



提督「いい判断だ武蔵!長門姉さんなら良い感じだ!俺の交代枠は!?」



女提督「んなもんねぇよ。」フッ



提督「鼻で笑いやがったなコンチキショォオ!」



夕張「あと10%!」



文月「なにしてるのぉ?」



春雨「そこで、島風ちゃんと吹雪ちゃんがするよ。すごい息を切らしてたんですけど?」



駆逐棲姫「けんか?」



女提督「喧嘩じゃないよ。雷落ちた影響で電気系統のメインが壊れちゃって。大型バッテリーを自転車使って充電中なんだ。ほら、無線使えないとね。」



春雨「そう言うことだったんですね。」



夕張「100%です!お疲れ様でした。」



提督「こ、これで、無線くらいは普通に使えるだろ…」



最上「案外きつい…」



女提督「ありがとう!早速無線の方に使ってくるね。」



武蔵「まか…せた…」トサァ



提督「メディ~ック!」




―――1520 村雨・春雨・駆逐棲姫の部屋



村雨「熱くなってきちゃったなぁ…」



村雨「そう言えば跡はどうしたかな?」



村雨「あ、消えてきた。良かった♪」



村雨「でもちょっと歯型の周りが白くなってるけど…まぁ、消えてきたから大丈夫。うん!」



『――――カナ?』



村雨「?」クルッ



村雨「??」



村雨「気のせいか。ちょっと熱いけどクールインナーにすれば大丈夫そう♪」




―――1540 ■■鎮守府 母港



霞「ただいま!」



女提督「おかえり!ごめんね、通信遅くなっちゃって。」



熊野「雷なら仕方ありませんわ。」



千代田「遠征の任務遂行はできわ。」



女提督「了解。電気使えないから、お風呂は鳳翔さんの家を使ってちょうだい。」



初霜「わかりました。それと女司令官さん。無線でのお話なんですが…」



女提督「わかったよ。このまま執務室でいいかな?」



初霜「はい!」




―――同時刻 TT鎮守府 執務室



神通「さぁ!やりますよ!」



阿賀野「イエスマム!」



睦月「まずは埃を落とすところから!」



神通「まったく、お掃除は基本ですよ。ここまでよく溜めましたね?」



阿賀野「あはは…出張中だからいいかな~って…」



睦月「中将さん帰ってきたら怒っちゃうんじゃないの?」



阿賀野「うん!怒られる!」



神通「なんで嬉しそうなんですか…」



睦月「まさか…そっち系の…」



阿賀野「そっち系?なに?ラーメンなら家系が好きよ?」



神通・睦月(( まさかのピュアさんだった ))



阿賀野「なに複雑そうな顔してるの?」



神通「いえ、こっちの話です。大体の埃は落としたら、次は水拭きです!」



阿賀野「了解です!」



睦月「完璧に上官と部下にゃし~…」




―――1615 ■■鎮守府 執務室



初霜「――TT鎮守府でのことは以上です。」



提督「なるほど。それで神通は睦月と残ったんだな。」



初霜「はい。」



女提督「どうしよっかなぁ…」



提督「連れてきてここで保護しておくとか?」



女提督「いや、ここは何人か向こうに行ってもらおう。」



提督「理由は?そのまんま護衛でいいか?」



女提督「うん。それでいいと思う。」



初霜「深海棲艦の方達がいることは話に出ていたので、一緒でも平気だと思います。」



女提督「了解。こっちでメンバーを決めてから提督も一緒にお願いね。」



提督「了解した。」



女提督「初霜ちゃんもありがとね。お風呂行っておいで?」



初霜「はい!では失礼します!」



タッタッタッ パタン



女提督「ど~しよ~…下手に出撃させらんないよぉ…」



提督「…あっ…」



女提督「なに?」



提督「厄介な風邪って艦娘が深海棲艦化するんだよな?」



女提督「そうだね?…はっ!なるほど。」



提督「そういうこと。」



女提督「じゃぁ、行ってもらいましょう。」




―――1659 RR鎮守府 執務室



矢矧「そろそろ…時間ね…」



能代「あれからずっと来るようになったよね…」



矢矧「初めにここを攻撃してきたあとは鎮守府への攻撃は無いのに…」



酒匂「助けを呼びに行こうとするとどんな時も現れて攻撃されるし…」



RR中将「しかも、やたら強い…2体だけなのにな…」



酒匂「本当になんでなんだろう?」



RR中将「すまない…もう一度挑んでみよう。」



能代「了解。今回こそは追っ払ってくる。」



RR中将「ありがとう。なんだか兵糧攻めをされてるようだよ…」



酒匂「残りの資材はどのくらいですか?」



RR中将「まだ余裕はあるよ。でも向こうも本気で攻撃してくるわけじゃないから無駄な戦闘はしないように。」



矢矧「わかってるわ。それじゃ、行きましょう。」



RR中将「頼む。本当に…なんなんだ…」




―――RR鎮守府 正面海域



??「キタワ…キタワ…」



??「ウフフフ…」



矢矧「また相手してあげるわ。」



酒匂「あなた達の目的はなんなの!?鎮守府を攻撃したと思ったらそれ以降ずっとこの状態!」



能代「用がないなら帰って!私達、大切な人の所にも行きたいの!」



??「キタワ…キタワ…」



??「ウフフフ…」



能代「ダメのようね…行くわよ!2人共!」



矢矧「了解!」



酒匂「いっけぇ!」ズドン!



??「ウフフ…」シュッ



酒匂「相変わらずはやい!」



矢矧「酒匂!私の後ろに回って!」



酒匂「了解!」



能代「そのままのスピードを維持して!いっけぇ!」ズドン!



ズドォン!



能代「当った!」



??「キタワ…ハッカン…」



ブーン! ズダダダダダ!



能代「来るわよ!」



矢矧「相変わらずの攻撃…!」



酒匂「こっちは問題ないよ!」



??「ウフフ…」パシュッ



能代「酒匂!」



ドパーン!



酒匂「そんな…1発被弾しただけなのに…」大破



能代「撤退するわよ!」



矢矧「酒匂は私達の中央に!」



酒匂「ごめん…」



??「カエルワ…カエルワ…」



??「アハハハ…」



能代「もう…攻撃してこない…本当に何なのよ…」




―――1733 TT鎮守府



阿賀野「空気がきれい!」



神通「綺麗になりましたね。」



睦月「感動にゃし~♪」



阿賀野「おなかすいちゃったよ~。インスタントだけど一緒に食べない?」



睦月「いただきま~す!」



神通「はい。でも少し待っていただけます?この近海だと美味しいお魚がいるはずですので、釣ってきます。」



阿賀野「釣るの?道具は?」



神通「この砲身を水面に入れて…どんっ!と一発。」



睦月「禁止漁法にゃしぃ…」



阿賀野「神通さん…やっちゃいなよ♪」



神通「了解です♪」



睦月「ばれないようにやろうね~…」



――――――――――――



神通「この辺りですね…では…」



チャプン ドンッ!



阿賀野「ねぇ?こんなので本当に?」



睦月「そろそろくるよ。」



プカー プカー



阿賀野「本当にきた!結構大きいのとかいるじゃない。」



神通「今回は多い方ですね。回収しましょう。」



睦月「おっ魚~♪おっ魚~♪深海棲艦とお魚…じゃない!?深海棲艦!?」



神通「人型!?離れて!」



阿賀野「い、生きてるの?」



神通「どうでしょう…見たことないタイプですね?姫か鬼…」



睦月「取り敢えずひっくりかえして顔をみてみる?」



阿賀野「こわいなぁ…」



神通「では、私が…えいっ………え?私?」



睦月「どう?うそ……変なマスクしてるけど…神通さんそっくり…」



軽巡棲姫「ン~…スゴイショウゲキ…」



睦月「会話…できてる?」



軽巡棲姫「ン~…アナタナニモノ!」ザッ



神通「落ち着いてください!対話ができるのであれば攻撃したくありません!」



軽巡棲姫「アナタモ………『神通』ナンデスネ…」



阿賀野「どういうこと?」



軽巡棲姫「アガノサン!ワタシデス!TTチンジュフデハジンツウデシタ!」



睦月「行方不明だった人!?」



阿賀野「あなた…本当に…神通なの?」



軽巡棲姫「ソウデス。コンナ姿ニハナッテシマイマシタガタダイマモドリマシタ。」



阿賀野「~~~~!」ダキッ



軽巡棲姫「タダイマモドリマシタ。」



阿賀野「おかえり…どんな姿でもいいよぉ…」



神通「私達は■■鎮守府の神通と睦月です。雷雨の影響によりTT鎮守府で休ませていただいてます。」



睦月「食料確保に来てたところで…ごめんなさい。大丈夫ですか?」



軽巡棲姫「エエ、コノカラダニナッテカラ耐久力ガダンチガイナノデ。」



阿賀野「鎮守府にもどろう?ね?」



軽巡棲姫「ハイ…トイイタイノデスガ…ワタシガモドッタラ問題ニナルノデハ?」



睦月「大丈夫!」



阿賀野「うん!中将さんは今いないけど…」



軽巡棲姫「ソウナンデスカ…」




―――1741 TT鎮守府 鎮守府前



阿賀野「車がある?」



神通「あれは…提督です。■■鎮守府の指揮官です。」



阿賀野「というか…他に深海棲艦っぽい人達いない?」



軽巡棲姫「エエ…アレハ深海棲艦デス。コノ姿ダトカンタンニミワケガツキマス。」



睦月「ル級さんに空母水鬼さん、リコリスさんも!」



戦艦棲姫「私もいるわよ!」ザパーン!



睦月「み゛にやぁ~?!」



神通「戦艦棲姫さん…心臓にわるいです。」



戦艦棲姫「ごめんね~♪ここを1人で守ってるっていう艦娘がいるから護衛に来たわよ。それに…あなたみない顔ね?」



軽巡棲姫「元ジンツウデス。」



戦艦棲姫「あら?あなた生まれて間もないのかしら?深海棲艦としての名前は無さそうね。」



軽巡棲姫「ハイ。」



戦艦棲姫「ちょっと失礼。」



睦月「あの…何をしてるの?」



戦艦棲姫「こうやって頭に手を置くと、大体能力がわかるのよ。そうね、あなた、私と似てる部分があるから棲姫がいいわね。あと、元神通なら、軽巡棲姫で。」



軽巡棲姫「名前ガアルトナニカチガウンデショウカ?」



戦艦棲姫「装備の出力が段違いよ。ごめんね。手間を取らせたわ。」



軽巡棲姫「イエ…アノ…アガノサンガシズカナンデスケド…」



神通「阿賀野さん?阿賀野さ~ん!」



阿賀野「はっ!?びっくりしたぁ…へぇ…これが…」



戦艦棲姫「いやん、そんな見つめないで♪」



阿賀野「阿賀野の深海棲艦のイメージがどんどん崩れていく…」



軽巡棲姫「ワタシモデス…ア、ワタシ深海棲艦デシタ!」



阿賀野「そう言えばさっきから色々受け入れすぎじゃない?」



神通「お話は動きながらでお願いします。陸地で待ってる提督と他の方々が遊び始めたので…」



阿賀野・軽巡棲姫「「 え? 」」



ヨーシイイゾ! セーノッ! イイカクドダァアア!



ヒューーーーン… バシャーーーン!



神通「結構飛びましたね提督。」



提督「ああ。いい飛距離だ。悪いけど陸地まで連れてって。」



睦月「了解です。」



阿賀野・軽巡棲姫(( どう反応していいかわからない! ))




―――■■鎮守府 大浴場



女提督『水のシャワーはさむい~!』



ガラッ!



暁「何やってるのよ女司令官…」



女提督「お湯使えないからシャワーで滝行。」



雷「風邪ひいたら困るからでてきなさい!」



女提督「はーい…」



飛龍「怒る側と怒られる側が逆に思うのは私だけ?」



加賀「いえ、飛龍の言う通りよ。」



暁「ほんとよね…」



女提督「飛龍ちゃんと加賀ちゃんこそどったのさ?」



加賀「シャワーを使いに。」



雷「御覧の通り水よ。」



飛龍「いえ、それでいいんです!」



女提督「なんでまた。」



加賀「こちらの雑誌で。」



暁「水風呂と水シャワーで引き締まった体に?へぇ…美容効果ねぇ。」フムフム



雷「暁が美容効果とか…似合わないこと極まりないわ。」



飛龍「言葉の毒が強い!?」



暁「私だって美容とか気にならなくはないわよ!」プンスカ



加賀「ということで失礼します。」



女提督「風邪ひかないようにね。」



飛龍「はいはーい!」



暁「…」



女提督・雷「「 暁はダメ! 」」ガシッ



暁「読まれてた!?」



女提督・雷「「 逆に読まれてないとなぜ思った!? 」」




―――元元帥・鳳翔宅 お風呂場



U511「日本のお風呂…好き…」



村雨「ユーちゃんもすっかり日本になじんだね。お箸も上手だし、感心しちゃう♪」



U511「でも、納豆は嫌です…」



村雨「そうかぁ…まぁ、ある日食べても良いかもってなるかもね。好きなものは増えた?」



U511「わさびが好き。」



村雨「わさび!?こりゃまた変わったもの好きになったね?」



U511「お刺身のわさびは格別。」



村雨「おぉぉ…」



U511「村雨?なんで左腕にテープ張ってあるの?」



村雨「あぁ、これ?ちょっと怪我したところがしみると嫌だから張ってあるの。」



U511「手の平くらいも?大丈夫?」



村雨「大丈夫だよ~♪心配ありがとう。私も入~れて?」



U511「うん。どうぞ。」



ザプン



村雨「ふぅ~気持ちいい…」



U511「はふ~…です。」



村雨「それにしてもユーちゃん、肌がこんがり焼けてきたね?」



U511「はい。いっぱいお仕事して、いっぱい遊んだから。」



村雨「初めのころは真っ白だったもんね~。」



U511「ちょっと深海棲艦の人みたいでした。」



村雨「あーそうかも。(あれ…そう言えば白くなった色って深海棲艦の肌の色と…)」



(――――ダヨ――イ――ダヨ。モウ――――ネ―――)



村雨「!?」



U511「どうしたの?」



村雨「ううん!何でもない!」



U511「そう?」イイコイイコ



村雨「あはは♪ユーちゃんに頭撫でられちゃった♪」



U511「女提督さんはこうしてくれるから。」



アリガト ドウイタシマシテ ウフフフ――――




―――1954 RR鎮守府 執務室



能代「…」ジーッ



矢矧「…Zzz……」

酒匂「…ぴゃぁ……」



ガチャッ



RR中将「お疲れ。」



能代「もう起きられたんですか?まだ20分もたってませんけど…」



RR中将「うん少し休ませてもらったよ。」



能代「そうですか。」



RR中将「どうだい?敵は?」



能代「相変わらずあそこに出現してはこちらを監視して海の中へ…」



RR中将「攻撃はしてこないね。」



能代「はい。」



RR中将「それはそれで良しとするしかないか…通信機の方は?」



能代「矢矧と酒匂が色々試しては見ましたが…」



RR中将「そうか…ありがとね。2人とも。」ナデナデ



矢矧「ん………」

酒匂「……ぴゃふぅ……」



RR中将「ぴゃふぅってなんだよ。」アハハ



能代「阿賀野姉ぇは大丈夫でしょうか…」



RR中将「TT鎮守府のお姉さんだよね…最後に会ってから1ヵ月くらい?」



能代「はい。あんなことになってからあの鎮守府は2人になってしまいましたから…」



RR中将「そうだよね…あのあと神通さんも行方不明になっちゃって…」



能代「TT中将さんもお気の毒です…」



RR中将「その責任は僕にもあるからね…早くあいつらをどかして阿賀野さんの所にいってあげないとね。」



能代「はい。それと中将さん。備蓄はあとどのくらい?」



RR中将「一応何があってもいいように半年分は色々準備してあるよ。だから生活自体にはそんなに影響ないから心配しなしないで。」



能代「わかりました。」




―――??



TT中将「くっ……」



TT中将「……だめか…」



TT中将(両方とも足が動かない…落ちたときに打ったのが原因だろうな…)



TT中将(問題はこの足でどうやって逃げ出すかだが…無理だな…)



TT中将(しかし運がいいのは雨水がしみだしていたことと、壁の破損部分から備蓄庫の品を取り出せたことだ。)



TT中将(…助けは来るのだろうか……いや、打開しなければ…)




―――2041 TT鎮守府



阿賀野「深海棲艦って戦ったことしかないから変な感じ…」



軽巡棲姫「アノ…嫌…デスヨネ…」



阿賀野「嫌じゃないよ?」



ガチャッ



提督「見回り異常なし。」



阿賀野「見回りまでしていて、ありがとうございます。」



提督「いいのいいの。来て早々シャワー借りちゃったし。」



睦月「あんなことするから迷惑かけるんだよ?」



提督「はい…反省してます…とでも言うと思ったか?」



睦月「なん…だと…」



空母水鬼「ごめんね。あれか通常なのよ。うちの提督は。」



提督「さて、阿賀野さん。こちらの指揮官さんが出張ということをうちの初霜から聞いたんだが…2人をここに指揮官なしで長期で置いておくのは多少なりと危険が生じる。」



空母水鬼「そこで数日ほどここの警備をさせていただけないかしら??」



阿賀野「ここをですか!?」



飛行場姫「ええ。うちの神通達の雨宿りのお礼って感じかしら?」



ル級「指揮官の出張中は1人で守ってたんでしょうから体を休めるとでも思って。ね?」



阿賀野「ありがたいんですけど…泊めるところが…」



提督「それならご心配なく。食料と寝る場所は外にテントさえ置かせていただければ。」



阿賀野「防衛してもらうのに…野宿させるなんて…」



空母水鬼「キャンプみたいで楽しいのよ?」



ル級「天体望遠鏡も持ってきてるわよ?」



神通「本当ですか!?」



提督「ああ。この後にでも皆で見ような?」



阿賀野「なんだか楽しそうですね。」



提督「ああ、楽しいぞ?暖かいココアもあったりしてな。」



戦艦棲姫「楽しみ♪」



提督「それと重要なことも話さなくちゃな。」



阿賀野「はい。」



提督「そこにいる元神通さんのことだ。このままここに置いておくことはできないだろう。」



軽巡棲姫「ソウナリマスヨネ…」



提督「うん。だけどご覧のとおりうちの鎮守府は深海棲艦がいる。だから、君をうちの所属として登録させてもらいたい。いいかな?」



阿賀野「そんなの簡単にできるの?」



飛行場姫「大丈夫。だって私以外の深海棲艦は私が呼んで一緒に住むようになったもの。」



提督「まぁ、特殊な鎮守府と思ってくれ。どうかな?」



軽巡棲姫「…ワカリマシタ。」



提督「わかった。もう1つ。」



軽巡棲姫「ハイ。」



提督「そのマスクって取れるの?」



阿賀野「そう言えば…取れるの?」



睦月「気には何ってたんだ。どうなの?」



軽巡棲姫「ハズシテミマスネ――――ドウデスカ?」



阿賀野「神通のまんま!目の色がブルーで綺麗!」



軽巡棲姫「キ、キレイデスカ///」



睦月「神通さんとやっぱり似てるね?」



神通「軽巡棲姫さんほどきれいじゃないですよ。」



提督「どっちも綺麗だと思うぞ―――あだっ!」ゴツン



飛行場姫「そういう所よ…提督…」



提督「何が!?」



戦艦棲姫「はぁ…これだからこの男は…」



ル級「そろそろ、テントとかの準備した方がいいんじゃない?暗くなるわよ?」



睦月「そうするにゃし。皐月ちゃんもこれだと苦労するね~…あ、神通さんもか。」



神通「な、なにを言ってるんですか!?」



提督「ちょっと待って俺置いてきぼりなんですが?」



空母水鬼「朴念仁は放っておいて行きましょう?」



提督「朴念仁!?」



阿賀野「ねぇねぇ…本当にいつもこんななの?」コソッ



睦月「大体こうにゃし…」ハァ



軽巡棲姫「オツカレサマデス…」




―――2129 ■■鎮守府 工廠



女提督「Jさん、こんな時間にありがとうございました!」



憲兵J「いえいえ。このくらい簡単なもんですよ。」



明石「Jさんの謎の技術力…」



夕張「あれですか?反艦隊にいたころとかに?」



憲兵J「もうちょっと前ですかね。俺の親父は国で電気系統の技士だったからこういうのは得意なんですよ。」



女提督「そう言えば夕張ちゃん達を保護するときに出会ったわけだけど、実際詳しい経歴って聞いたことないなぁ?」



憲兵J「俺のですか?」



明石「聞いてもいいですか?」



憲兵J「いいですよ。俺18で故郷の国捨てて適当な国で傭兵の訓練を受けて、それを生かして、その後は各国をフラフラと。お金が無くなったころに給料がいいからってことで、夕張さん達の所でって感じっす。」



女提督「それって反艦隊っていうのは気にならなかったの?」



憲兵J「そんなの知らされてないですよ。給料もらえたから数日間、警備任務にあたってただけっすから。」



夕張「そうだったんですね。ちなみにJさんは年齢は?」



憲兵J「39ですよ。」



女提督「20第後半かと思ってた…」



憲兵J「あははは!実は結構なお年頃ですよ。」



明石「見えなーい!」



五月雨「おじゃまぁあ!?」コケッ



憲兵J「あぶないなぁ…五月雨ちゃんはいつも通りドジっ子ですね。」ダキッ



五月雨「助かりましたぁ…」



夕張「気をつけてね?五月雨ちゃん。それでどうしたの?」



五月雨「はい!今医務室で気になることがあって…」



女提督「医務室?誰か具合悪くなっちゃった?」



五月雨「いえ、先ほど村雨ちゃんが来て、女提督さんの没収された亜鉛のサプリメントと炎症を抑える塗り薬、包帯とガーゼをもって行ったみたいなんです。」



明石「怪我かな?」



五月雨「それが、見た目的には何とも無さそうで…本人に聞くにも行った後だったので。」



女提督「なんだろうね?」



五月雨「それと、ここ数日同じように村雨ちゃんが同じ炎症止めを医務室から持って行った記録もあるんです。」



女提督「…ごめん!ちょっと行ってくる!」タッタッタッ



憲兵J「なんか問題なんでしょうか?」



明石「女提督に任せましょう。こっちは発電機動かしましょう!」



夕張「Jさん?いつまで五月雨ちゃんを抱えてるつもりですか?」



憲兵J「故郷の妹に似てドジな所あるんでつい。もうちょっといいですか?」



明石・夕張「「 いいですよ~! 」」



五月雨「あれぇ?」




―――村雨と春雨・駆逐棲姫の部屋



村雨「さてさて~傷さんは~…」



村雨「白いの広がってる?うそ!?」



ヌギヌギ バサッ! 



村雨「うそ!?なんで肩まで白いの広がってるの!?」



春雨『村雨お姉ちゃん?どうしたの~?』



村雨「これって…この色って深海棲艦の人達みたいな…」



(モウスグダヨ…モウスグダヨ!コワイダロ?キョウフヲカンジルダロ?)



村雨「なに!なんなのよ!」



春雨「どうしたの?お姉ちゃ――――」ガラッ



村雨「ドアをアケルナ!」



春雨「ごめんなさい!?」バタン!



村雨「はぁ…はぁ…薬…薬ぬらなきゃ…綺麗に…」



(ハルサメノコトオコッチャッタネ?キョウダイナノニ!)



村雨「うるさい…」



(モウスグコッチガワダヨ?モット――カンジョウヲ―――)



村雨「うるさいうるさいうるさーーーーい!」



オンナテイトクサン!? ムラサメチャンイル? ソッチニイマスケド… チョットゴメンネ?



女提督『村雨ちゃん。ちょっといいかな?』



村雨「やだ!来ちゃだめ!」



女提督『大丈夫。私を信じて?ね?』



村雨「いやぁ…怖い…怖いよぉ…」ガタガタ



女提督「入るよ。やっほ。村雨ちゃん。」



村雨「見ないで!いやぁ!」



女提督「大丈夫。大丈夫。」ダキッ



村雨「近寄っちゃだめ!うつるかもしれないから放して!」ジタバタ



女提督「大丈夫。私そんなにやわじゃないの…村雨ちゃんも知ってるでしょ?」



村雨「うわぁぁあぁん――――」



女提督「私も皆もいるから大丈夫。」



春雨「あの…大丈夫です…か?」オドオド



女提督「うん。大丈夫。お願いなんだけど、医務室に離島棲鬼ちゃんを呼んで置いてくれるかな?あと、このことは他言無用でね。」



春雨「わかりました!」タッタッタッ



村雨「ねぇ…女提督さん……私、死ぬの?それとも敵になっちゃうの?」



女提督「村雨ちゃんは村雨ちゃんのままだよ?死なせもしないし、敵にもさせない。私のこと信じてくれるでしょ?」



村雨「………うん。」



女提督「それでいいのだ。よし。服を着てちょっと医務室行こうか。そうじゃないと…」



村雨「そうじゃないと?」



女提督「そのぉ…豊満なものぉ……ペロペロしたくなる。イヒヒヒ!」



村雨「ひっ……」



女提督「ねぇ、マジ引きしないで……ごめん…うん…すいません。調子こきました…電ちゃんとかに言わないでください…あたし死んでしまいます…」



村雨「もぉ……」




―――0011 医務室



離島棲鬼「まさか、あなただっとわね。」



村雨「私のこれって深刻なの?」



離島棲鬼「深刻かどうかは置いといて。あなた、いつからこうなったの?」



村雨「白くなったのは昨日あたりから。ここまで広がったのはお風呂あがってからだからそんなに時間かかってないはず…」



離島棲鬼「なるほど…思い当たる節は?」



村雨「1週間くらい前の出撃で向こうの艦載機が近寄ってきて噛まれたの。入渠して痛みもなくなったから傷薬だけぬっておいたんだ。」



女提督「混戦だったときかぁ…」



離島棲鬼「それって、どんな艦載機?私の見たいな?」ブオン



キーキー パタパタ



村雨「ううん。リコリスさんの白い感じのほうだけど…いつもより赤かったような気もする。」



離島棲鬼「わかったわ。さて、村雨の現状についてだけど聞く準備はいいかしら?」



村雨「…うん。」



離島棲鬼「言うわよ。…あなたは深海棲艦化している。白い部分がそうよ。原因は敵の艦載機からうつされたことかしらね。」



村雨「うつされた?」



離島棲鬼「ごく稀にね…いるのよ。そう言う個体が。」



村雨「戻す手立ては?」



離島棲鬼「調べたんだけど、中和剤があるっぽいわ。それまで持てばの話だけど。」



村雨「じゃぁ、秋月ちゃん達の時の様に1から作るってこと?」



離島棲鬼「あれはナノマシン。今回のは1から作れるわけじゃないの。その稀な個体の体液が必要よ。」



女提督「治療方法が無いわけじゃないんだね。」



離島棲鬼「ええ。そうね。ただ、その個体…めんどくさいわね。特殊体とでも言いましょう。その特殊体を見つけられればって話ね。」



村雨「どれくらいの確立?」



離島棲鬼「10万体に1体出ればいい方ね。」



村雨「…」



女提督「それじゃ、10万くらいの敵を倒せばいいのね。」



離島棲鬼「ええ。特殊体ならどれでもいいわ。たぶん他のとは少し違う形をしてるはずだからすぐわかるわ。」



女提督「よし。鎮守府総動員で10万体を狩りましょう。」



離島棲鬼「だそうよ。村雨。」



村雨「できるのかな…」ポロポロ



女提督「当たり前でしょ?」ニコッ



離島棲鬼「それと、村雨。不安とかそう言うマイナス思考は厳禁よ。わかったわね?」



村雨「わかった。」



離島棲鬼「よろしい。それじゃぁ…海域を屍で埋めてあげましょう?女提督…オーダーを。」



女提督「サーチアンドデストロイ。サーチアンドデストロイだ。」



離島棲鬼「オーダーを受諾。楽しくなりそうね…ウフフフ♪」



女提督「村雨ちゃん。このことは皆に知らせるけどいいかな?」



村雨「任せる。」



女提督「よろしい。明日の会議後から作戦開始ということで。」



離島棲鬼「それでいいわ。村雨は誰かと常に一緒にいなさい。あなたが誰かに、感染する心配はないからね。」



村雨「わかった。」



女提督「まずは春雨ちゃんの所行こうね。」




―――0136 TT鎮守府 母港



神通「~~♪」



神通「~~♪~♪」



チャプン チャプン



??「ネェ神通サン…」

??「神通…サン…」



神通「え?」



??・??「「 タダイマモドリマシタ 」」



神通「あら…私TT鎮守府の神通ではありませんよ?」



??「アレ?」

??「チガウノ?」



神通「ええ。ちなみにあなた方は?」



深海双子棲姫「「 ワタシタチ深海双子棲姫デス 」」



神通「あの、なんでただいまなんですか?」



深海双子棲姫(白)「モトモト…ココノ艦娘ノ…伊13ナンデス」



深海双子棲姫(黒)「オナジク伊14ナノヨ」



神通「なるほど…とりあえず上陸していただけますか?」



深海双子棲姫(黒)「ツカマエルツモリ?」



神通「いえ、とりあえずお話がしたいなと…」



深海双子棲姫(白)「ドウスル?イヨチャン?」



深海双子棲姫(黒)「アガロウヨオネエチャン。」



神通「どうぞ?手を貸しましょうか?」



深海双子棲姫「「 オネガイシマス 」」




――――――――――――



提督「それで、君たちは深海双子棲姫である上に、ここの元艦娘の伊13と伊14だと。」



深海双子棲姫(白)「ソウ…ヨ…」



提督「ちなみにどっちがどっちだ?」



深海双子棲姫(黒)「黒ホウノ私ガ、イヨヨ。白イホウガヒトミ。」



提督「わかった。とりあえず朝になったら阿賀野さんとかに知らせるから、このテントで休んでてもらえるかな?」



深海双子棲姫「「 ワカッタワ。 」」



モゾモゾ ジーーー



提督「さて、さっきから背中に抱き着いてる神通さんや?」



神通「はい………」



提督「一人でよく頑張ったな?びっくりしただろう?」



神通「はい………いきなり足もとから来ましたので…もうちょっとこうしてていいですか?」



提督「とりあえず座ろう。そしたら好きにしていいから。」



神通「はいぃ…」




―――0811 ■■鎮守府 大会議室



女提督「はぁい、みんなぁ?生徒を惑わせる教師の女提督よ♪」



ヴェールヌイ「そういうのいいから始めてよ。」



女提督「ヴェルちゃんちょっと辛辣し過ぎやしないかい?」



ヴェールヌイ「ハラショー」



女提督「なるほど、あえてその姿勢を貫くんだね…通信開けまーす!」



提督『あれ?電気設備大丈夫なのか?』



明石「提督達が出た後にJさんが来て、新しいものと交換していってくれました。」



提督『了解。こっちも話がある。まずはそっちからの話でいい。』



女提督「ちなみにこれは全体会議だからね。」



神通『神通です。全体会議ですか?』



女提督「そうだよー。話し始めてもいいかな?」



睦月『OKにゃし~』



女提督「うっし。では、皆に伝えとかなきゃいけないことができました。それは、村雨ちゃんのことです。実はですね――――」カクカクシカジカ



白露「本当なの…村雨…」



村雨「うん。」



夕立「なんで夕立達にすぐにいわなかったっぽい!」



時雨「そう攻めないの。村雨は皆に心配かけたくなかっただけなんだよね?」



村雨「うん…ごめんなさい…」



女提督「とまぁ、治療法はあるんだけどそのためには深海棲艦の特殊体を見つけ出す必要があるの。その確率が10万体に1体。」



初春「10万に1じゃと!?」



女提督「そう。だから、皆これから思いっきり出撃してもらいたいんだけど…いいかな?」



武蔵「10万…うちとMM鎮守府を含めると約100名…1人1000の深海棲艦か…面白い。」



グラーフ「仲間のためだ。10万だろうが1000万だろうが弾薬と燃料が続く限り戦ってやるさ。」



マカセテ! ムラサメチャンダイジョウブダカラネ! ヨシヤルゾォ!



村雨「みんなぁ…ありがとぉ…」



女提督「というわけだ。」



提督『了解した。村雨、安心しろ。俺達は全員救ってきたんだ。できないことはないさ。』



村雨「うん!」



睦月『でも、その特殊体ってどんなの?』



女提督「現状では形が少し違うとしか情報はないんだ。でも見ればわかるらしいよ。」



衣笠「じゃぁ、しばらくは手当たり次第にってことだね。」



女提督「うん。そうなります。私も大本営から情報を集めてなるべく出現しやすい場所の特定を急ぐつもり。こんな感じかな?」



提督『それじゃ、こっち側なんだが…深海棲艦の2名?』



『ワタシタチハフタリデヒトリヨ! デモ… 』



鈴谷「なんか聞こえるんだけど?」



提督『すまん。艦数としては2つ。人数としては3名の深海棲艦を■■鎮守府預かりとしたい。』



■■鎮守府一同「「「 はぁ? 」」」



睦月『あははは…』



提督『本日中に送っていくから部屋とチョーカー3つの準備を頼む。』



女提督「りょ、了解。お待ちしてまーす!」



提督『よろしく。』



女提督「おっけ。これで通信切るね。」



提督『あいよ~。』プツン



女提督「てなわけで、出撃班が決まるまで鎮守府内待機お願いします!以上!解散!」



ムラサメチャンダイジョウブダカラネ! ソウビノジュンビシヨ~ ワイワイ――――



白露「春雨と五月雨、姫もちょっと来て」



春雨「はい!」



駆逐棲姫「よんだ?」



五月雨「なんでしょうか?」



白露「五月雨はよく転ばなかった!褒めてあげる!



五月雨「それだけで褒められるのはなんだか…」



白露「さて村雨…」



村雨「はい…」



夕立「がぶっ」



村雨「噛まれてるぅ…」



白露「お姉ちゃん達と妹達は激おこでプンプンしちゃってます。」



村雨「はい…」



白露「だめでしょ!そう言うことはちゃんと言わなきゃ!白露達の中で1番しっかりしてるの村雨なんだからね!」



村雨「はい………はい?」



時雨「ちょっとまって白露…それ、どういうことだい?」



白露「春雨!忖度なしで答えなさい。この中で誰が一番お姉ちゃんっぽい?」



春雨「えっと…村雨お姉ちゃん…」



夕立・時雨「「 え? 」」



白露「五月雨!忖度厳禁!」



五月雨「えぇ!?ええと…その…村雨ちゃん…」



夕立・時雨「「 なん…だと… 」」



白露「いい?さっきから私の名前も出てこなくで心が少し痛いけどそう言うことなの!村雨がしっかりしてないと私達成り立たないんだからね!」



村雨「はいって言いづらいよ…」



白露「返事!」



村雨「はいぃ!」



白露「姫ちゃん!この中で一番好きなお姉ちゃんは?」



駆逐棲姫「……女提督。」



白露型一同「「「 … 」」」ズコォ



女提督「な、なんかごめん!」



白露「私を慰めてよ村雨~!」ダキッ



村雨「よ、よしよ~し。」ナデナデ



夕立「それで、なんで姉っぽくないっぽい?」



時雨「それについて、白露姉さん…語り合おうよ?」



女提督・春雨(( 目が本気だ… ))



白露「そういう所だよ!うわぁあぁん!」



村雨「夕立に時雨?あんまり白露をいじめちゃ…めっだよ?」



夕立・時雨「「 なるほど…こういうことか… 」」ズーン



女提督「賑やかなことで…」




―――0901 RR鎮守府 食糧庫



矢矧「さて…シリアルはっと…あら…新しいの出さなきゃ…」



テクテクテクテク



矢矧「これは…ご飯でしょ。よいしょ!こっちは缶詰で…」



ドサッ ドサッ ドサッ グイッ ザーー!



矢矧「うそぉ…ダンボール破けてる…あれ?壁に隙間が空いてる…」



「そこに…だれか…いるのか…」



矢矧「え!?なに!?」



「その声は…もしかして…矢矧さん…か?…TT中将だ…」



矢矧「この…隙間から…」



TT中将「私の顔が…見えるか?」



矢矧「はい!?ですがなぜ!?」



TT中将「周りには誰もいないか?」



矢矧「いませんけど!今助けだしますね!」



TT中将「ダメだ…それは…させられない。」



矢矧「ですけど!なんでそんなところに!?今中将さんを――」



TT中将「ダメだ!それと静かに…今は君しか頼れない…私を助けるのに協力してくれないか?」



矢矧「…どうすれば?」



TT中将「すまないが…飲み水をくれないか…」



矢矧「はい…えっとこれで…取れますか?」



TT中将「ありがたい…」ゴクゴクゴク



矢矧「ゆっくりでいいですよ。」



TT中将「あぁ……現在のRR鎮守府の状態は?」



矢矧「現在は――――」カクカクシカジカ



TT中将「ふむ…」



矢矧「ですが…なぜそんな場所に…」



TT中将「話すと長い。だから、まずは少し食べる物と飲むものを隙間からこちらに出してくれ。」



矢矧「では…これを…」スッスッ



TT中将「ありがとう…そろそろ、君も戻らないと他の人が心配するだろう…そこの隙間を隠して、時間を見てまたここに来てほしい。誰にもこのことは言わないでくれ。」



矢矧「わかりました…でも1つだけ…なぜそこに…」



TT中将「RR中将にやられたとしか言えん。今はな…」



矢矧「中将さんが!?」



TT中将「そうだ…こんなことを言ってしまうのは申し訳ないと思っているが信じてくれとしか言えない…早く戻りなさい…怪しまれる。」



矢矧「は、はい…」



TT中将「最後に…絶対に問い詰めないようにな…」



矢矧「わかりました…」




―――RR鎮守府 執務室



矢矧「も、戻りました!」



RR中将「ありがとう。どうしたの?時間かかって他みたいだけど…」



矢矧「ダンボールが…1箱ネズミに開けられちゃってて…その…廃棄に…」



酒匂「うそ~…」



矢矧「うそじゃないよ!」



RR中将「おぉお…そんなおっきい声出さなくても…」



矢矧「すいません…」



RR中将「ははぁん……さては矢矧はネズミがきらいだな?」



矢矧「い、いえ…その…駆除したときにちょっと…グロテスクな…感じに…」



酒匂「わかった!もういいよ?わかった。」ギュッ



RR中将「駆除してくれたんだね…それは嫌なことをさせてしまったね…」



矢矧「いえ…そう言えば能代姉さんは?」



RR中将「仮眠を取ってもらってるよ。」



矢矧「そうですか…」



RR中将「まぁ…うん。元気だして。こんな状況だけどね…」アハハ



酒匂「がんばろー!」



矢矧「おー!…」



RR中将「??」




―――■■鎮守府 小会議室



深海双子棲姫(黒)「ヘェ~コンナニオオキイ鎮守府ダトオモワナカッタ。」



深海双子棲姫(白)「ウン…」



軽巡棲姫「……」



ガチャッ



女提督「こんちゃ~。」



深海双子棲姫(白)「ア、コンニチハ。」



軽巡棲姫「女性ノテイトクサンデスネ。」



女提督「はい!女提督といいます。よろしく。」



軽巡棲姫「オフタリハキョウダイナンデスネ。」



女提督「え?わかる?」



深海双子棲姫(黒)「ワタシタチハワカラナイヨ?」



深海双子棲姫(白)「ハイ…」



提督「そうなのか。そのことは後で聞くとして、これをつけると話やすくなるぞ。」



深海双子棲姫(黒)「イタッテフツウノ、チョーカーだね。」カチッ



軽巡棲姫「あー…生麦生米生卵。あ、普通に話せます。」



深海双子棲姫(白)「バスガス爆発、バシュ…あう…」



女提督「か~わ~い~い~!持ち帰っていいですか!?」ダキッ



提督「あほ。」



女提督「あほでもいい!この子をお持ち帰りできるなら!」



提督「意思が固いなぁ…」



ガチャッ



叢雲「あんた達、いつまで呑気にしてんの?外まで聞こえてるわよ。」



電「本題に進まないのです…」ヤレヤレ



離島棲鬼「いつものことよ。慣れたわ。」



軽巡棲姫「本当に他にも深海棲艦の方が…」



離島棲鬼「離島棲鬼よ。よろしく。ほら、女提督はいい加減にして。」



女提督「はーい…というわけで、あなた達3人をうちで預かるにあたっての説明をしたいと思います。」



深海双子棲姫(黒)「わかりました!」



女提督「それでは、この鎮守府は■■鎮守府で――――」



提督と女提督が丁寧に説明中――――



提督「――――というわけで、君たち3名をまずは、うち所属とさせてもらう。」



女提督「よく説明できました。」ナデナデ



提督「撫でてくれるんなら叢雲ほうがいい。」



叢雲「この槍で?」



提督「暴力的な照れ隠しはご遠慮ください。」



女提督「ご理解頂けたかな?」



深海双子棲姫(白)「はい。」



離島棲鬼「次よ。3人共?ちょっと脱いで裸になってもらえる?」



軽巡棲姫「裸!?」



離島棲鬼「そうよ。提督と女提督は出ててちょうだい。」



女提督「なぜあたしも!?」



電「危険因子は排除なのです。」キラン



女提督「最初の嫁はどっちもバイオレンスだね!?でてますよ~…」



叢雲「ほら、あんたも!」ツンツン



提督「槍でつつくな!こわ!」



ガチャッ パタン



離島棲鬼「ほら、脱ぐ。」



深海双子棲姫(黒)「なんで脱がなきゃいけないのよ?」



離島棲鬼「うまく行けば元の姿に戻せるかもしれないから、それを見たいのよ。」



軽巡棲姫「戻れるんですか!?」



離島棲鬼「それをこれから判断するのよ。」



深海双子棲姫(白)「ぬぎました…」



深海双子棲姫(黒)「お姉ちゃん早い!」



離島棲鬼「ありがとう。…ふぅん。見立て通りね。そっちのと並んで。」



深海双子棲姫(黒)「は、はずかしぃ…」



離島棲鬼「…珍しいわね。2人で1つの刻印なんてね。服着ていいわよ。次は、そっちの仮面系女子。」



軽巡棲姫「なんか…色々な呼び方が増えていく気が…」パサッ



離島棲鬼「………そう。ありがとう。着ていいわ。」



深海双子棲姫(黒)「これで本当にわかるの?」



離島棲鬼「ええ。もうわかってるわ。服を着て頂戴―――提督達、入ってきていいわよ。」



女提督「お疲れさま~。」



電「結果はどうなのです?」



離島棲鬼「まず、そっちの双子はすぐに戻すことが可能よ。ただ、軽巡棲姫の方は…残念だけど…」



軽巡棲姫「そう…ですか…」



提督「なぜだ?」



離島棲鬼「刻印がしっかりしてしまっているの。汚染度は低いけど、しっかりとした深海棲艦ってことね。」



軽巡棲姫「…もう…艦娘でも…人でもないんですね。」



離島棲鬼「そもそも人の定義ってなにって話。本気だせば子供だって生まれるわ。」



叢雲「待って。哲学とびっくり情報を同時に出さないで。え?」



離島棲鬼「そういえば、あんまり話したことなかったわね。まぁ、終わってからゆっくり話すわ。それでいいでしょ?」



電「わかったのです。それと、深海双子棲姫さん達はどうやって戻せばいいのです?」



離島棲鬼「死ぬ。」



深海双子棲姫「「 死ぬ!? 」」



離島棲鬼「ええそうね。ドロップ現象があるでしょ?今の状態なら簡単に起こせるわ。ちゃっちゃと死んじゃって。」



提督「離島棲鬼…死ぬことを朝ごはんの様に言わないでくれ…」



離島棲鬼「細かいことはいいのよ。戦艦全員よんでぶち込んでもらいなさい。もし戻らなかったら、私が深海棲艦として復活させてあげるから。」



軽巡棲姫「そんな…ゾンビのような…」



離島棲鬼「あーもう!いいから準備する!提督達は戦艦6人呼びなさい!」



提督・女提督「「 あいあいさー! 」」タッタッタッ



叢雲「行っちゃった…まぁ…頑張りなさい。」



深海双子棲姫「「 はい…… 」」



離島棲鬼「あと軽巡棲姫。しがらみは捨てなさい。汚染が強くなるわ。その心を捨てたくなければ自己肯定なさい。」



軽巡棲姫「自己肯定…」



離島棲鬼「私は生まれ変わって新しい命として生きていくと覚悟すればいいの。」



軽巡棲姫「そう…ですか…」



離島棲鬼「まぁ…2、3日は大丈夫だからゆっくり考えなさいな。」



軽巡棲姫「…わかりました。」



電「あと、その仮面を外しても大丈夫なら外しておくのです。」



軽巡棲姫「…こう?ですか?」



叢雲・電「「 美人(なのです)! 」」



軽巡棲姫「そ、そんなぁ///」




離島棲鬼「ちっ…こんな格好して男でも誘おうって話かしらね!」モミモミ



軽巡棲姫「胸をいじらないでくださいーー///」



深海双子棲姫(( なんなんだこの人!ん?人じゃない? ))




―――1009 TT鎮守府 母港



睦月「うん。わかったー!了解です!」ピッ



神通「どうなりました?」



睦月「ヒトミちゃんとイヨちゃんは元の姿に戻れるみたい。だけど…神通さんは…」



阿賀野「そう…でも!生きてるだけで儲けもの!」



神通「本当にそうですね。阿賀野さんは大丈夫ですか?」



阿賀野「なにが?」



神通「なにか話したいこととかありませんか?」



阿賀野「……」



睦月「なにかあるなら話すといいよ?睦月達は誰にも言わないから。」



阿賀野「…あのさ…確かに神通やヒトミ、イヨは戻ってきたよ?…だけど…やっぱり他の人たちは戻ってこないのかなぁって…あ、他の人っていうのは―――」



睦月「あの写真に写ってた、赤城さん、加賀さん、那珂さん?」



阿賀野「そう。ヒトミとイヨと同じ作戦で沈んだから…」



ル級「ねぇ?母港で寒くないの?紅茶飲む?」



阿賀野「いただきます。」



ル級「どうぞ。」



阿賀野「ありがとう。」



神通「同じ作戦って?」



阿賀野「もう2、3ヶ月くらいなのかな…RR鎮守府って所との合同作戦中にね…最終目標の撃破後に、変なレ級が出てきてさ…みんな囮になってね…そのまま…」



睦月「仲間のために…沈んだんだね…」



阿賀野「うん…あの時応急修復のお守り全員持ってたんだけど、発動しなかったみたいで…」



神通「全員ですか?」



阿賀野「うん。ヒトミとイヨ、加賀さん、赤城さん…那珂ちゃん…って感じでね?運が悪すぎたよね…」



睦月「そっちの神通さんもかな?」



阿賀野「せめて遺品の回収をって単独出撃中にね…行方不明になったからわかんないなぁ。」



ル級「そうなのね。でも、不幸ってなんでこう連鎖するんでしょうね?」



阿賀野「本当にね…」



ル級「私も最近思い出したんだけど…仲間をかばって轟沈したのよ。」



神通「そうなんですか?」



阿賀野「じゃぁ、やっぱり元艦娘だったんだね?」



ル級「ええ。だけど元金剛型の装備を使ってたとしか思い出せないのよねぇ…」



睦月「待つにゃし…元金剛型!?」



ル級「ええ、たぶん。」



神通「まさかの真実…」



ル級「今となってはどうでもいいけれどね。」



阿賀野「それぞれに色々あるんだね。」



神通「RR鎮守府さんの艦娘さんはどうだったんですか?」



阿賀野「生き延びてはいるんだけど…最近顔を見せに来てないのよね。」



ル級「顔を見せに?」



阿賀野「阿賀野とか神通のことを心配で来てくれてたんだ。」



神通「そうなんですか。会いに行ってみたりは?」



阿賀野「ほら、中将さんいないし、ここ無人にするわけにも行かなかったから。」



睦月「阿賀野さんはえらいね~♪」



阿賀野「照れるな~///」



飛行場姫「提督から連絡よ。」



神通「戻ってくるんですか?」



戦艦棲姫「ええ。それともう1つ。」



睦月「もう1つ?」



飛行場姫「ヒトミちゃんとイヨちゃんが元の姿に戻れたそうよ。」



阿賀野「本当!?」



戦艦棲姫「ええ。今は休ませてるけど元気みたいよ。」



阿賀野「本当に!やったー!」



神通「阿賀野さんの前向きさはいいですね。」



飛行場姫「ええ。本当に。」



阿賀野「褒めても何もでないよ~///」




―――■■鎮守府 演習場控室



伊13「死…死ぬかと思った…」



伊14「お姉ちゃん…実際には2回死んでるよ?」



大和「大丈夫…ではないですよね…」



武蔵「すまなかった…」



伊14「いえいえ!こちらこそ負担が大きいことをさせちゃったわ。」



南方棲鬼「見てたけど、いい死にっぷりだったよ♪」アハハ



ビスマルク「まさか……味方を撃つのが仕事になるとは…」



伊勢「あー…戻ってきてくれてよかった…」



扶桑「仲間を撃ちたくないです…」



山城「姉様ぁ…」



女提督「あの…トラウマにならないようにケアするから、話したいとかあったら遠慮なくね。」



「「「 はーい… 」」」



南方棲鬼「それじゃ、これ預かってきたから2人に渡しておくわ。」



伊14「何かしらこれ?ブレスレット?」



伊13「お揃いの時計みたい…だけど…」



南方棲鬼「それつけて。手を握って抜錨してごらんなさい。」



伊13「こ…こう?」カチャッ



伊14「つけた?いい?」



伊13・14「「 抜錨! 」」



ピカッ!



深海双子棲姫「「 え? 」」



山城「あ…」



深海双子棲姫「「 また深海棲艦になってる!? 」」



南方棲鬼「成功のようね。2人でそれをつけて抜錨すればさっきの深海双子棲姫の装備を使えるようになるってさ。」



深海双子棲姫(伊14)「ねぇ!?これ戻るのよね!?」



南方棲鬼「2人とも戻ろうと思えばすぐに戻るわよ。」



深海双子棲姫(伊13)「も、もどって…」



シュンッ!



伊13「も、もどったわ…」



ビスマルク「あぁ…またさっきみたいなことさせられるのかと思ったわ…」



南方棲鬼「まぁ、戻らなかったらもう一度やれば戻るんじゃないの?知らないけど…詳しいのは離島棲鬼に聞いて。」



女提督「できれば、実験のメリットとデメリットの説明をしてから実行してほしいです…はい…」



伊14「深海棲艦に自由に変身できるっていうのも…複雑な気分ね…」



山城「ここに来た時点で多少のことは許容してしまいなさいな。」



扶桑「そんな言葉が山城から聞く日が来るなんて…」



武蔵「どうした?ストレスでおかしくなったか?」



山城「思ったことを言っただけなのに…不幸だわ…」




―――1105 ■■鎮守府 屋上



軽巡棲姫「…」



村雨「あれ~?軽巡棲姫さんだっけ?」



軽巡棲姫「あ、そうですね…軽巡棲姫なんですね…」



村雨「ご、ごめん!気にしてるよね…」



軽巡棲姫「いえ!…といっても気にしてないというのは嘘になりますね…」



村雨「じゃぁ、神通さんって呼ぶね♪」



軽巡棲姫「それも…こちらに神通さんがいらっしゃいますし…」



村雨「そうなの?じゃぁ…んー…軽姫(けいひ)さんとか?いや…どっかのシナモンの和名のような…ん~…神通の棲姫…神の姫と書いて神姫(じんき)…神姫なんてどう?」



軽巡棲姫「そ、そんな神々しい物ではないですよ…」



村雨「そう?でも私なんか気にいっちゃった!だから神姫さんって呼んでいい?」



軽巡棲姫「え…っと…かまいません。」



村雨「よろしく~。ちなみに私は村雨だよ。好きなように呼んでね?」



軽巡棲姫「ありがとうございます。村雨さんはなぜ屋上に?」



村雨「あははは…ちょーっと風にでもあたろうかなって。神姫さんは?」



軽巡棲姫「今までのこととか…TT鎮守府のことを考えてまして…」



村雨「なるほどねぇ…神姫さんは真面目だね。」コソコソ



軽巡棲姫「離島棲鬼さんには自己肯定しなさいとは言われましたけど…自己肯定って…あの…村雨さん?私のマスクをいつの間に?」



村雨「似合う?」



軽巡棲姫「ほめていい物かどうか…」



村雨「あはは!でもこのマスク面白いね?あそこの出撃する人達は白く浮かびあがるというか…不思議な見え方して、でも姫ちゃんはちょっと黒いオーラが見える!」



軽巡棲姫「どうやら深海棲艦と艦娘を見分けることができるみたいです。」



村雨「ほほう…ねぇねぇ!私は?」



軽巡棲姫「村雨さんですか?」



村雨「そうそう。はい。ありがと。」



軽巡棲姫「いえ。では、マスクをして――――え?」



村雨「どう?」



軽巡棲姫「あの…その…」



村雨「左腕かた左胸のあたりまで黒かったりする?」



軽巡棲姫「………はい…」



村雨「あはは…やっぱりか。私ね、少しづつ深海棲艦化してるみたいなんだ。離島棲鬼さんにもさっきの神姫さんのようなこと言われて、マイナス思考とかしないようにと言われてるんだけど…進行しちゃってたか。」



軽巡棲姫「ごめんなさい!」



村雨「謝んなくていいよ~。でもさ…同じ様なこと言われてるんだからある意味似た者同士って感じ?」



軽巡棲姫「そう…かもしれませんね。」



村雨「時間はまだあるみたいだし、一緒に考えてみようか?」



軽巡棲姫「…はい!」



バタン!



雷「見つけたわよ…村雨!」



村雨「ちっ…追手か!」



軽巡棲姫「え!?追手!?」



雷「さぁ、村雨ちゃん…オハヨウからオヤスミまで雷をタヨッテクレテイイノヨ?」ジリッ



村雨「あはは…雷ちゃん。過度の甘やかしは毒になっちゃうんだよ?」ジリッ



雷「だったら…雷に毒されればイイジャナイ!」ダッ!



村雨「お断り!」ガバッ!



軽巡棲姫「え!?」



雷「あなたも一緒にアマヤカサレナサイ!」キシャァ!



村雨「神姫さん!ごめん♪」テヘペロ♪



軽巡棲姫「えぇえ!?」



レ級?『キャハハハ!※※※※!※※※※!』

??『ジ…ンツウ…ニゲ…テ…』

??『ハヤク…ワタシタチカラ…ニゲテ…』

神通(T)『そんな…もしかして…いやぁぁあぁあああ!』



レ級?『キヒヒヒヒヒ!』



雷「―――さん!軽巡棲姫さん!大丈夫!」



軽巡棲姫「あ!え…あ…わたし…少し思い出した…」



雷「思い出した?」



軽巡棲姫「はい。私が轟沈したときの記憶を少しだけ。」



雷「そうなの…つらかったでしょう?」



軽巡棲姫「あの…このことを伝えなきゃ!」



雷「女司令官の所に行く?」



軽巡棲姫「行きます!」



雷「ならこっちよ。」




―――討伐作戦海域北方



プリンツ「Feuer!」



古鷹「放てェ!」



三日月「次弾装填します!」



大鳳「古鷹さんとプリンツさんは少し引いてください!爆撃を開始します!」



古鷹・プリンツ「「 了解! 」」ザーー



大鳳「爆撃開始!」



ヒューー ヒューー ドカァーン!ドカァーン!



吹雪「三日月ちゃん!装填は?」



三日月「いけます!」



衣笠「標的まで約100m!敵数3!」



吹雪・三日月「「 魚雷発射! 」」



パパパ! ザーーーー ドカァァアン!



衣笠「敵艦隊の撃沈を確認!」



摩耶「ふぅ…どうだ?変なのはいなかったように見えたけど?」



衣笠「全部通常型ばっかりだった。」



プリンツ「これで何体ですか?」



古鷹「50前後かな…」



吹雪「そろそろ弾薬を無くなりそうです。」



衣笠「皆残弾はどれくらい?」



古鷹「残り10%程度です。」



摩耶「同じく。」



三日月「私は15%です。」



吹雪「私は8%です。」



大鳳「艦載機の燃料もなくなりかけてます。」



衣笠「了解。帰投しよう!女提督さん?衣笠班帰投します。」



女提督『了解!気をつけて!』



摩耶「しっかし…特殊体って本当にいるのか…」



吹雪「10万に1ですから根気強く倒していくしかないですよ。」



大鳳「1回の出撃で50前後…単純計算で出撃が2000回ですね。」



古鷹「2000回…」



プリンツ「でも、逆にやってやろうと思えてきますね!」



三日月「そうですね。■■鎮守府では異例の出撃回数ですけど…思いっきり暴れてあげましょう!」



摩耶「ははは!案外三日月ってバトルジャンキーか?」



三日月「ジャンキー!?」



衣笠「あはははは!」



三日月「衣笠さんも笑わないでくださーい!」




―――1432 討伐海域南方



天龍「おらぁあああ!」ザー!



ザンッ! ドカァアアン!



龍田「うふふふふふ――」ザー!



ヒュンッ ヒュンッ ザンザンザン! ドカァアアン!



陽炎「不知火!右奥!」



不知火「了解です!」ズドン!



北上「大井っち~。雷撃戦用意できた~?」



大井「いつでも!陽炎もいいわね?」



陽炎「もちろん!」



北上・大井・陽炎「「「 いっけ~~! 」」」



パシュッ パシュッ パシュッ

ザーーーー ドパァーーーーーン!



天龍「不知火!そいつで終わりだ!」



不知火「ええ。」ガンッ



イ級「シャァアァア!」



不知火「死ね。」ズドン!



イ級「」ザプン



陽炎「人はそれを処刑スタイルという…」



不知火「不知火に落ち度でも?」



大井「落ち度ではありませんが…」



不知火「この方法は急所をぶち抜くのには最適だと師匠から教わったので。」



北上「提督は何を教えてくれてるのかな~…女大佐~通信だよ~。」



女大佐『おう!お疲れ!どうだ?』



天龍「通常型ばっかりだ。変わったのはいねぇな。」



女大佐『そうか~…■■鎮守府の連中も通常の奴らばっかりだ。』



龍田「そう簡単には見つからないわよ~…」



不知火「…皆さん!あそこ!」



陽炎「あれは…レ級?」



大井「それにしては…装備が…あれ特殊体じゃないの!?」



女大佐『残弾があるなら追ってくれ!』



不知火「陽炎!」ザーー



陽炎「了解!先行するわ!」ザーー



女大佐『女提督!特殊体らしき敵を発見!陽炎と不知火が追っている!』



女提督『通信に入るね!ほんと!場所は!?』



龍田「討伐海域南方約8km地点よ~!」



北上「座標送信した――大井っち!」ドンッ



大井「きゃぁ!」



ズドォン!



北上「うー…大破…陽炎!不知火!その場から動くな!」



陽炎『なんで!?』



不知火『もう少しで追いつけます!』



北上「ダメ!いいから動かないで!」



女大佐『何があった!?』



北上「みんな…その場から絶対に動かないで…そこら中にやばめの機雷がある…」



天龍「マジかよ…レーダーになんも反応ねぇぞ?」



北上「うん…さっきのは運よく見えたからかばえたけど…下手に動くと餌食になるよ…」



龍田「レ級らしいのがこっちを見てるわ…」



天龍「やろぉ…笑ってやがる…」



陽炎『もうちょっとだったのに…』



不知火『下手に攻撃しない方がいいかもしれません。』



女提督『今、処理班を送ったからもうちょっと頑張って!』



女大佐『その場で周辺警戒をしながら待機だ!陽炎と不知火睨みを効かせるだけでいい!』



不知火『了解…ですが…敵レ級が視界からロストしました。』



陽炎『ここからさらに南東へ向かったみたい。』



女提督『ありがとう。大きな収穫だよ!北上ちゃんもすぐに入渠できるようにしたからね。』



北上「あんがと~…」



大井「北上さん…ごめんなさい…」



北上「大井っちのせいじゃないよ~…」



天龍「そうだ…だけど…くそっ!」ズドン!



ドパァァアァアアアン!



龍田「て~ん~りゅ~う~ちゃ~ん~?」



天龍「わ、わりぃ…」



陽炎『なんて威力なの…』



不知火『見つけたとしても倒すには一筋縄では行きそうにありませんね…』




―――1619 RR鎮守府 地下倉庫



矢矧「TT中将さん…聞こえますか?」



TT中将「…聞こえている。」



矢矧「必要なものはありますか?」



TT中将「今の所大丈夫だ。」



矢矧「よかったです。お聞きしたいことがありまして…」



TT中将「なんだ?」



矢矧「外部との連絡を取りたいと思うのですが――」



TT中将「通信設備が壊されてたな…だったら、鉄釘、アルミ板、電池、配線を準備してくれ。そしたら――」シカジカカクカク



矢矧「なるほど…モールス信号の装置ですね。」



TT中将「そうだ。それなら近くを航行中の誰かに届く。敵だとしても居座っているのなら縄張り争いをしてくれる可能性もあるから試してみるといい。」



矢矧「わかりました。すぐに試します。」



TT中将「ああ…私も少し休ませてもらう。」



矢矧「また来ます。」



TT中将「よろしく頼む。」




―――■■鎮守府 執務室



女提督「この編成で…ここの海域を――」



電「だったら空母の方が――」



コンコンコンコン!



女提督「はーい!ご自由に~!」



軽巡棲姫「失礼します。」



電「どうされました?」



軽巡棲姫「あの…私、轟沈した時の記憶が戻ったので…これは話しておいた方がいいと思いまして。」



女提督「このままでいいかな?」



電「この椅子にどうぞなのです♪」



軽巡棲姫「ありがとうございます。それで、私が轟沈した原因はやはり深海棲艦によるものでした。」



電「そうだったのですね…」



軽巡棲姫「はい…その時の状況から話しますと――」



―――――――――――――



神通(T)「こちら神通!不審な深海棲艦を発見!」



TT中将『ガガガガガ…て……ガガガガガ…ザザザーーー』



神通(T)「通信が…」



ドカァアアン!



神通(T)「カハッ…」



レ級特殊体「ヒャハハハ!ナンダオマエ!イイマトジャナイ!」



神通(T)「あなたは…あの時の…」



レ級特殊体「アノニゲノビタヤツカ!ホカノヤツラハイッショジャナイノ?」



神通(T)「よくも…私の仲間を…」ガコン



レ級特殊体「ナカマ?ナカマッテコイツラ?」



ザパーン! ザパーン!



??「アァ…」



??「ワタシワ…」



神通(T)「那珂…姉さん…?」



??「ジン…ツウ…」



??「ダメ…ニゲナ…サイ」



レ級特殊体「キャハハハハ!ナカマトノタイメンダネ!コレッテカンドウッテイウンダヨネ?」



神通(T)「姉さんになにをしたぁ!」



レ級特殊体「ナニッテ、シニソウダッタカラ、サイリヨウシタダケダヨ?」



神通(T)「このっ!」



ズドン!



神通(T)「ごふっ!?」



レ級特殊体「ダメジャナイ!姉妹ヲコウゲキシチャ。」



??「ゴメン…デモ…カラダガ…」



レ級特殊体「サァサァ!ワラエ!」



??「イヤ…デス!」



レ級特殊体「フタリモマゼタカラ、マダダメカ…空母棲姫ハ、スッコンデテ。」ズドン!



空母棲姫「アァ…ニゲ…テ」カクン



神通(T)「くっ…」スッ



レ級特殊体「ニゲナイデヨ!キャハッ♪」ズドン!



神通(T)「きゃぁ!…あ…あぁ…」



レ級特殊体「軽巡棲鬼。トドメ。」



軽巡棲鬼「ジン…ツウ…」



レ級特殊体「ハァ…コウヤルンダヨ?」



グイッ! ズドォン!



神通(T)「が…は…」バシャン



軽巡棲鬼「ア…アァ…」



レ級特殊体「ジョウズジョウズ!ホラ!ホメタンダカラワラッテ!」



軽巡棲鬼「アァ…」



レ級特殊体「ワラエ!」



軽巡棲鬼「…アハッ…アハハハハハハ!」



レ級特殊体「キャハハハハハハハハ!」




―――――――――――――



軽巡棲姫「以上が思い出した記憶です…」



女提督「話してくれてありがとう。」



電「そのレ級…ぶっ潰してやるのです…」ギリッ



女提督「今の話によると、軽巡棲鬼っていうのが那珂さんで、空母棲姫っていうのが赤城さんか加賀さんってことだね。」



軽巡棲姫「はい…ただ、まぜたという単語が気になってまして…」



女提督「…ん~…もし出会ったら沈めるんじゃなくて、確保しようか?」



電「そうするのです!きっとレ級を追ってるうちに会えるかもしれないのです!」



女提督「そうだね。その時は説得の手伝いお願いできる?」



軽巡棲姫「もちろんです!」



女提督「ちなみに、襲撃されたのはどこ?」



軽巡棲姫「TT鎮守府よりさらに南東の区域です。」



女提督「このあたりかぁ…管轄はRR鎮守府だね。」



軽巡棲姫「RR鎮守府…阿賀野さん妹さん達の鎮守府です。」



電「さっそく連絡を取ってくるのです!」タッタッタッ



女提督「お願い。」



軽巡棲姫「あと…そのレ級には気をつけてください…あのレ級は異常です…」



女提督「話を聞いててもわかるよ。知性がしっかりしているうえ戦闘能力もかなりある」



軽巡棲姫「はい…」



女提督「実はさっき通信で発見したんだけどね――」カクカクシカジカ



軽巡棲姫「たぶん同じレ級です。」



女提督「これも見つけたら本気も本気でかからないとまずいなぁ…ちなみに深海棲艦になっていた仲間の姿を詳しく教えてくれる?」



軽巡棲姫「はい。那珂の方は…足が無く浮遊するような姿に。顔や髪型は基本的には前の姿と同じですが伸びたようでした。もう1人の方は…本当に赤城さんでもあって加賀さんでもあるような顔つきでした…」



女提督「わかった!それじゃ、提督と一緒にTT鎮守府で待機してくれる?もちろんヒトミちゃんとイヨちゃんも一緒に行ってくれていいからね?」



軽巡棲姫「わかりました。」



女提督「もし、出動してもらうことになったらすぐに連絡するからお願いね!」



軽巡棲姫「はい!」




―――TT鎮守府遠方海域(RR鎮守府管轄海域近辺)



空母水鬼「この辺の深海棲艦も特に異常ないみたいですね。」



戦艦棲姫「雑魚ばっかり。」



ル級「そうねぇ…」



空母水鬼「特殊体ってみたことあるんですか?」



ル級「ないわ。」



戦艦棲姫「私もそうね。」



空母水鬼「そうなんですね。」



戦艦棲姫「ねぇ?2人とも?」



ル級「ええ…そうね…」



空母水鬼「向こうの方角ですね。2体でしょうか?」



ル級「そのようね。…提督?今警邏で少し遠いところに来てるんだけど、私達の現在地からさらに南西方向に深海棲艦の気配あり。たぶん2体いるわ。」



提督『ちょっと待ってな。位置を確認できた。そこから南西って、RR鎮守府の管轄の範囲か。』



戦艦棲姫「たぶん特殊体じゃないとは思うけどどうする?ちょっと強いわよ。」



提督『一度TT鎮守府に帰投してくれ。RR鎮守府と連絡を取ってみる。』



空母水鬼「了解よ。帰投するわ。」



ル級「なんか…嫌な感じの雰囲気ね。」



戦艦棲姫「取り敢えず帰投しましょう。」



空母水鬼「それでは索敵しながら移動します。」



ル級「…ん?ちょっと待って?」



戦艦棲姫「どうしたの?」



ル級「通信用の艦載機をもうちょっと高くあげてくれないかしら?」



空母水鬼「わかりました。」



ル級「これは…モールス?」



戦艦棲姫「聞かせて?モールスね…空母水鬼。艦載機を後5メートル南方に。」



空母水鬼「この辺でしょうか?」



戦艦棲姫「ぴったりよ!…き、ゆ、う、え、ん、も、と、む、R、R、ち、ん、じ、ゆ、ふ。」



ル級「『救援求む、RR鎮守府』?」



空母水鬼「え!?」



ル級『提督!RR鎮守府からの救援要請のモールスをキャッチしたんだけど?』



提督『おぉ!?』



空母水鬼「どうしましょう?」



提督『周辺の敵の様子と残り弾薬と燃料はどの程度だ?』



空母水鬼「敵影は全くなし。弾薬、燃料共に6割くらいです。」



提督『わかった。その場で休めそうな場所があったらそこまで移動して待機してほしい。』



ル級「なら、来る途中の岩礁の当りで待機するわ。場所はレーダーで探知してちょうだい。」



提督『わかった。こっちも準備に取り掛かる!』




―――1737 ■■鎮守府 執務室



電「女司令官さん。RR鎮守府さんと連絡が取れないのです。」



女提督「あれま?」



電「この感じは通信設備の故障のような感じなのです。」



ピピッピピッ!



女提督「はーい!提督?どしたの?」



提督『RR鎮守府管轄の海域付近でRR鎮守府からの救援のモールスを受け取った。どうする?』



女提督「RR鎮守府!?」



提督『そうだ。』



女提督「どーりで通信できないわけだ。」



提督『警邏中のル級達からの情報によると、敵数は2体だが強力な敵と考えられる。』



女提督「そっちの人達だけで行けそう?」



提督『人数的には問題が無いが、補給物資が少し必要だ。』



電「すぐに間宮さんを向かわせるのです。同行に2名つけるのです。」



女提督「なら、大鳳ちゃんと川内ちゃんでお願い。」



電「了解なのです!」



女提督「こんな感じでどう?」



提督『問題ない。到着後編成して救援に向かう。』



女提督「よろしく!だけど気をつけて!特殊体がそっち方面に向かってる可能性もあるから!」



提督『見つけた場合は交戦せず撤退するようにする。』



女提督「OK!」



提督『それじゃ!』




―――RR鎮守府 通信室



RR中将「こんなので本当に助けがくるのか?」



矢矧「やらないよりはやった方がいいわ。」



酒匂「誰か来てくれるといいね…」



能代「だけどよくこんなこと思いついたわね。モールスは習ったけどこっちの装置は学校で習わなかったし…」



矢矧「えっと…前になんかで見た気がして…」



RR中将「矢矧…おまえ…」



矢矧「な、なんですか!?」



RR中将「お前…まさか…」



矢矧「!?」ドキドキ



RR中将「案外機械オタクだったんだな?」



矢矧「そ、そんなことないですよ!偶然です!偶然!」



酒匂「あはははは!」



矢矧「もぉ!何笑ってるのよ~…」



能代「……」



RR中将「そろそろ矢矧は交代な。休んでおいで。」



矢矧「わかりました。」



能代「せっかくだから、シャワー浴びちゃいましょう。行くわよ!」ガシッ



矢矧「うわ!?ひっぱらないで~!」



RR中将「あはは!仲がいいな!」



矢矧「失礼しま~す!」



能代「酒匂は中将さんの面倒ちゃんと見るのよ~!」



酒匂「はーい!」




―――RR鎮守府 風呂場



能代「矢矧。」



矢矧「なに?」



能代「あなた何を隠してるの?」



矢矧「え?」



能代「隠し事はなに?」



矢矧「な、なに?隠し事なん―――」



壁|ドンッ!



能代「あなたの姉を何年やってると思ってるの?倉庫から戻ってきてから何か変よ。」



矢矧「…」



能代「言わないつもり?」



矢矧「……」



能代「倉庫で何があったの?」



矢矧「……」



能代「言わないのであれば……中将に報告しなくちゃならないわよ。」



矢矧「……黙っててくれる?」



能代「事の次第によるわ。」



矢矧「……実は――――」



―――矢矧、壁ドンされながら説明中



能代「本当なの?」



矢矧「ええ。」



能代「……わかった。これから倉庫に行くわ。いいかしら?」



矢矧「……はい。」



能代「まだ、信じられないけど…嘘ではないようね。」



矢矧「ゴメン…なさい…」



能代「いいの。私の方こそゴメンね。さ、行きましょう。」




―――RR鎮守府 地下倉庫



矢矧「TT中将さん。矢矧です。今は能代姉さんも一緒です。」



能代「能代です。事情は矢矧から伺いました。」



TT中将『…』



能代「今から覗きますので、ご了承ください。」



TT中将「…能代さん…だな。」



能代「お久しぶりです。こんな形での再会は予想していませんでしたけど…」



TT中将「私もだ…」



能代「現在、救援を呼んでいます。その時に助け出しますので、もう少し辛抱してください。」



TT中将「わかった…頼む…」



能代「ですが…なぜこんなことに?」



TT中将「…」



矢矧「能代姉さんは信用しても大丈夫です。」



TT中将「…私は…RR中将の非道を問いただしに来たんだ…」



矢矧「非道ですか?」



TT中将「そうだ。神通を残して我々の鎮守府の仲間が轟沈したときのことで―――」



ガチャッ!



酒匂「こんな所にいた!救援が――って2人ともなにしてるの?」



能代・矢矧「「 酒匂!? 」」



酒匂「ぴゃっ!?」



矢矧「ちょっと!」グイッ



酒匂「な、なに!?なんなの!?」



能代「静かに!それで?どうしたの?」



酒匂「救援の人達が来たもしれないの!閃光弾がみえたの!」



矢矧「やった!」



酒匂「それで…なにしてたの?」



能代「…言うしかないわね。酒匂。ここでのことはあとで説明するからここでのことは絶対にしゃべらないこと。いいわね?」



酒匂「う…うん…」



能代「矢矧と酒匂は戻って。私は少ししたら戻るから。」



矢矧「了解よ!酒匂!行くわよ!」



酒匂「は、はい!」



ガチャッ タッタッタッ



能代「ということですのでもう少しの辛抱です。」



TT中将「ああ…」




―――1821 RR鎮守府正面海域



川内「敵を目視!ありゃ~やばそうなのいるねぇ…」



戦艦棲姫「あれは鬼に姫ね。」



大鳳「大変な戦闘になりそうです。」



軽巡棲姫「…あれって…那珂姉さん?」



睦月「こちら救援班、敵2体を捕捉。ですが、うち1名は深海棲艦化した神姫さんのお姉さんである可能性あり。」



提督『リコリス達。相手の汚染度は?』



飛行場姫「…7割か8割。もう艦娘には戻れないわ。ただ、本来の意識なら取り戻せる可能性はあるわ。それも50/50だけど。」



提督『両方ともか?』



戦艦棲姫「ええ。」



提督『なら、全力で叩いて保護する。ただし、命の危険がある場合には…撃沈させてくれ。神姫さん。悪いが許してくれ。』



軽巡棲姫「はい……沈めるのであれば……私の手で。」



提督『覚悟があるようだ。…総員戦闘態勢!特殊体の目撃情報がある海域の近くだ。その出現にも注意を払って戦闘してくれ。』



救出班「「「 了解! 」」」



提督『戦闘…開始!』



飛行場姫「発艦開始!」シュッ

大鳳「制空権を狙います!」バシュッ ブーン



川内「神通!回り込んでルート塞ぐよ!」ザー

神通「了解です!」ザー



戦艦棲姫「向こうも戦闘態勢!来るわよ!」



ヒュン!ヒュン! ドパァァアン!



軽巡棲姫「なんて威力なの!?」



睦月「これは被弾したらひとたまりもなさそうにゃし!飛んできた艦載機を狙って!」



軽巡棲姫「了解!」ズドン!ズドン!



戦艦棲姫「川内!左舷側から来るわ!」ズドン!



ドパァン!



川内「ありがとう!」



ズダダダダダダダ!



神通「そんなもの…当たりません!」



空母棲姫「ウフフフ…」



軽巡棲姫「神通さん!右舷側に逃げてください!」



神通「了解!」ザー



ドパァァアァアアアン!



神通「高高度爆撃!?」



軽巡棲姫「あのや動き方…赤城さんの…」



睦月「思い当たる節があるの!?」



軽巡棲姫「はい!あの動きはTT鎮守府に所属していた赤城さんの動きと同じです!」



軽巡棲鬼「…アハッハハ…」



睦月「移動が速い!」



軽巡棲姫「あの動き…戦艦棲姫さん!敵後方の上空に向けて炸裂弾を!」



戦艦棲姫「了解!うてぇえええええ!」



ズドォン! ドカーン!ドカーン! パラパラ――



神通「神姫さん!なぜあの攻撃がわかったんですか!?」



軽巡棲姫「あれは…私達の鎮守府に居た加賀さんの得意な動きなんです!」



戦艦棲姫「といことは、2人の艦娘を1つに統合したのね…」ズドン!




川内「会話はあとにして!だれか弾薬分けて!」



睦月「はい!牽制射撃するからその間に!」



提督『弾薬の消費が激しいな…間宮さん!補給の準備をお願いします!』



間宮『すでに先ほどの岩礁で準備は整ってます!』



大鳳「さすが間宮さん!艦載機燃料、弾薬共に残り2割です!」



飛行場姫「みんな浮かんでるやつの脚部装甲に亀裂!そこを狙って!空母はもう少しで発艦部分が壊せる!」



軽巡棲姫「空母の方は右舷側の上部が弱点かもしれません!」



神通「了解!川内、戦艦棲姫、睦月は浮いている敵を!赤城さんとリコリスさんは空母を仕留めます!」



「「「「 了解! 」」」



軽巡棲鬼「ウフフフフ…」

空母棲姫「クルワクルワ…」



川内「いくよ~!」

睦月「えぇええええええい!」

戦艦棲姫「掃射!放てェえええ!」



飛行場姫「大鳳!神通!あわせて!」

大鳳「お任せを!」

神通「了解!」



ウオァオオオオオ! ズドン! ドパァァアン!

ガシャァアン! ドォォォン!――――



軽巡棲鬼「ア…ハハ…」



空母棲姫「ア…アァ…」



戦艦棲姫「見えた!2体とも装備につながっている紫色のケーブルを引きちぎって!」



神通「ごめんなさい!」ブチッ!



川内「ごめんよ…」ブチッ!



軽巡棲鬼「」カクン

空母棲姫「」カクン



飛行場姫「2人とも預かるわ。」



軽巡棲姫「あの…今のは…」



戦艦棲姫「運がいいわ。これは強制装置みたいなものとつなげられてたわ。意識が戻れば私達同様になるはずよ。」



睦月「ということは、他の深海棲艦もこんなケーブルで無理やり?」



戦艦棲姫「いいえ。この2体が特別だっただけ。おそらく元になった艦娘が深海棲艦と調和がうまく行かなくて無理やり適合させるのにやったんでしょう。」



川内「大丈夫!それより、あの鎮守府さんを助けに行こう!」



睦月「こちら救出班。2体の撃破に成功!」



提督『よくやった!お疲れさん!そのままRR鎮守府に向かってくれ。周辺の警戒は怠らないように。』



神通「了解です。」




―――RR鎮守府 母港



ガシャン! ガシャン!



川内「あちゃー…助けに来たのにものすごい警戒態勢取られてるよ?」



能代「…」



戦艦棲姫「それはそうよ。さっきまで敵対してた深海棲艦を抱えた深海棲艦がいるもの。」



飛行場姫「それを姉さんが言いますか?」



軽巡棲姫「あの…私もお姉さんとお呼びした方がいいのでしょうか?」



睦月「そこは気にしなくていいと思うにゃし。」



矢矧「…」



大鳳「あの、私達■■鎮守府の者でして、モールス信号を受信し、救出にきたんですけど…」



酒匂「ぴゃぁ…」



川内「ぴゃぁ?」



能代「深海棲艦が一緒に行動する鎮守府があるのは聞いたことがあります。ですが、まだ本当にそちらの深海棲艦達がその者達であるかの確証は得られていませんので。」



神通「でしょうね。では、この通信機で通信をどうぞ。うちの指揮官とつながっています。」ヒョイッ



能代「…」パシッ



提督『もしもーし!ついたのかー!おーい!返事して~!提督泣いちゃうぞ~!おーい!マジで無視?ねぇ?ちょっと…おい…へこむから…お願い返事して…』



矢矧「…プフッ」



提督『誰だ今笑ったの!睦月か?川内か!?』



能代「私はRR鎮守府の能代と言います。■■鎮守府の認識コードをお願いします。」



提督『おっと。それは失礼した。認識コードは――』



矢矧「…確認できました。一致してるわよ。」



能代「そう…では、武装を解除します。」



提督『ありがとう。』



睦月「疑いは晴れた?」



能代「ええ。救出しに来ていただいたのに申し訳ありませんでした。」



大鳳「まぁ、いきなり深海棲艦の方たちと一緒に来たらそうなりますもの。」



酒匂「本当に…味方でいいんだよね?」



神通「ええ。それと、こちらの軽巡棲姫さんは元TT鎮守府の神通さんですよ。」



軽巡棲姫「ご無沙汰しております。」ペコリ



矢矧「え…神通さんなの?」



軽巡棲姫「ええ、色々事情がありまして、現在は深海棲艦化して軽巡棲姫と名乗ってますが…」



能代「ちょっとまって、うん。とりあえず中に。事情は中で中将さんと伺います。」




―――■■鎮守府 小会議室



提督『といことで、救出は成功。今事情説明とかしてくれてる。』



女提督「おーけー!お疲れ様!深海棲艦2体の受け入れ準備はしておくね。あと海域でのことも許可お願い。」



提督『おう。時間も時間だから急を要しない場合は移動とかは日が開けてからにする。』



女提督「わかったよ~。」



プツン



電「作戦成功なのです?」



女提督「もち!海域の捜索許可が出るまでは待機だね。」



電「少し休んでほしいのです。」



女提督「電ちゃんもね。」



オンナテイトクサーーーーーン!オンナテイトクサーーーーーン!



電「ん?春雨ちゃんなのです?こっちなのです!」



春雨「いた!大変!村雨お姉ちゃんが倒れた!」



女提督「すぐ行く!医務室?」



春雨「はい!」




―――医務室



村雨「…いや…」ハァハァ



離島棲鬼「あ、女提督。」



女提督「容態は?」



離島棲鬼「はっきり言って悪いわ。浸食がすすんでるわ。」



電「残り…時間は?」



離島棲鬼「3日。ここからは私もどうなるかわからない。早く血清を作らないと。」



女提督「わかった…村雨ちゃん…もうちょっと頑張って。」



村雨「…ん…女提督…?」



女提督「あら…起こしちゃったかしら?」



村雨「その口調は相変わらず似合わないから…やめた方がいいよ?」



女提督「わかりましたー。やめますー。」



村雨「そうそう。それでこそ女提督だよ。…あのさ…」



女提督「なに?」



村雨「私の右目…変になってない?」



女提督「変じゃないよ?」



村雨「正直に…言ってほしいな。」



女提督「……夕立ちゃんみたいな赤い目に替わってるかな?」



村雨「そうなんだ。さっきからね?右目だけで他の人を見ると…変なふうに見えるんだ…」



女提督「そう…」



村雨「わたし…深海棲艦になっちゃうのかな?」



女提督「させない。なったとしても傍においとくけどね?」



村雨「うふふ♪ありがと。」



女提督「もうちょっと頑張って。もう直ぐで見つけられそうだから。」



村雨「うん。」



女提督「だから、今は休んでて。」ナデッ



村雨「うん。…スゥッ…Zzz」



電「絶対に見つけ出すのです。」



女提督「もちろん。」



離島棲鬼「見てるから、作戦の方お願い。」



女提督「了解。」




―――RR鎮守府



RR中将「――了解しました。海域の方は自由に動いていただいて問題ないです。」



神通「ありがとうございます。」



RR中将「しかし…」



川内「??」



RR中将「あの2体の深海棲艦が元TT鎮守府の艦娘のなれの果てだったとは…恨まれても仕方ありません。」



軽巡棲姫「いえ、あれはもう過ぎたことです。」



RR中将「…ありがとうございます。それで、あの2体はどうなるんですか?」



川内「■■鎮守府預かりになります。意識が戻って事情を聞ければそのまま■■鎮守府に編入されます。」



RR中将「そうですか。深海棲艦になっても生前と言うのは失礼かもしれませんが生前の記憶が残る場合もあるんですよね?」



戦艦棲姫「そうね。忘れてても何かの拍子に思い出すことだってあるわよ。」



RR中将「そうですか…でもどんな形でも戻ってきてくれるのは嬉しいことです。もしうちの能代達が同じ状況でも手放しで大喜びしますね。」



酒匂「ほんとかな~?」



RR中将「本当だよ!酒匂!信じてくれよ~!」



酒匂「どうしよっかなぁ?」



大鳳「仲がよろしいんですね?」



酒匂「もちろん!ね?矢矧姉ぇ?」



矢矧「そうね…」



RR中将「なんだか端切れが悪いぞ矢矧~。」



矢矧「あはは…」




―――RR鎮守府 母港



軽巡棲鬼「ン!?」ガバッ



睦月「にゃ!?」



軽巡棲鬼「アレ!?ココドコ!?」



飛行場姫「あら?お早いお目覚めね?」



軽巡棲鬼「キャァアア!深海棲艦!?アレ!?ワタシモ!?アレェ!?」



睦月「あの、お名前は?」



軽巡棲鬼「TTチンジュフノ……TTチンジュフノ…アレ?ワタシハダレ?」



飛行場姫「わからないならそうね…うーん…軽巡棲鬼とでも名乗ってなさい。」



軽巡棲鬼「鬼!?アイドルナノニ!?」



飛行場姫「アイドルには見えないから安心なさい。」



睦月「ぐだってきましたぁ…」



軽巡棲姫「アレ!?アシガナイ!?オォ!ウイテル!」



飛行場姫「うわーすごーい。」



睦月「やる気のないほめ言葉にゃし…」



軽巡棲鬼「ナンカカミモノビテルシ…マイッカ!」



睦月「いいんだ!?」



飛行場姫「はいはい。睦月もツッコミお疲れ様。」



睦月「にゃしぃ…」



軽巡棲鬼「アノサ、TTチンジュフニモドリタインダケド?」



飛行場姫「それはちょっと待ってね。色々順序があるから。」



軽巡棲鬼「ワカッタ。」



睦月「あのね?深海棲艦の特殊体ってみたことない?」



軽巡棲鬼「アルトイウカ、ワタシタチヲ深海棲艦ニシタノハソイツジャナイ?アレ?ナンデコンナコトオボエテルンダロウ?」



飛行場姫「睦月。私のチョーカーをカシテアゲテ。」カチッ



睦月「ありがとう。これつけてしゃべってみて。」



軽巡棲鬼「コレ?あーあー。あ、普通にしゃべれる。」



睦月「それで、特殊体の居場所ってわからないかな?」



軽巡棲鬼「わかることはわかるけど…」



睦月「けど?」



軽巡棲鬼「あっちから向かってきてるのそうじゃない?」



飛行場姫「!?」



睦月「うそ!?通信!特殊体がRR鎮守府に接近中!」



提督『戦うな!安全な場所に全員避難!』



大鳳『何事です!?』



提督『大鳳!RR中将さん達も一緒に安全な場所に今すぐ避難!敵襲だ急げ!』



大鳳『はい!RR中将さん!今すぐ避難を!』




―――■■鎮守府 母港



提督『女提督!RR鎮守府で特殊体の攻撃の模様!』



女提督「うっそ!?」



提督『行っている皆には避難させた!』



女提督「わかった!今すぐ討伐隊を出撃させるね!」



提督『頼む!』



女提督「みんな!出撃準備できてる?」



グラーフ「討伐1班準備完了済みだ。」



千歳「討伐2班。準備完了です!」



女提督「ありがとう!目標はRR鎮守府正面海域での特殊体型深海棲艦の撃破、並びに救護班の安全の確保!絶対に油断しないこと!」



討伐班「「「「 了解! 」」」



女提督「戦況に応じて後続班の準備をしておくから危ないと思ったらすぐに撤退させるから命令に従ってください!」



討伐班「「「「 はい! 」」」」



女提督「では…夜間戦闘になるから一層気を引き締めて!」



オォオオオ! バツビョウ! イッテキマス! キヲツケテ!




―――1943 RR鎮守府 地下倉庫



ミシッ! ドーン! ミシミシッ!



赤城「かなり攻撃されてますね…」



矢矧「倉庫として使ってはいますけど、避難所としても機能するようにはできてるので。」



川内「安心だけど…上陸攻撃まではしてきそう?」



飛行場姫「一応艦載機を飛ばしておいたけど、一定の距離から撃ちこんでるだけだわ。」



神通「一応上陸してきたときのことを考えましょう。中将さん、この鎮守府の裏側の山に逃げ込むことは可能ですか?」



RR中将「可能だけど、結構深い森だよ?」



睦月「逃げられるなら問題ないにゃし。」



戦艦棲姫「そうね。」



川内「それじゃ、2組に分けよう。あたしの班と神通の班で。」



酒匂「森とかに詳しいの?」



川内「まぁまぁ、かな?サバイバルの訓練とゲリラ戦のやり方なら提督達から教わったし。」



矢矧「ゲリラ戦!?」



飛行場姫「そういうのに詳しかっただけの話よ。」



戦艦棲姫「あとはこの2人をどうするか?」



軽巡棲鬼「―――」スヤァ



空母棲姫「…ン…ココハ?」



飛行場姫「現在鎮守府の地下に避難してるところよ。」



空母棲姫「……オナカスイタワ…」



矢矧「これ食べますか?」



空母棲姫「ヤブキサン、アリガトウ。」



矢矧「え!?なんで私の名前を!?」



空母棲姫「ナゼカシッテルノヨ。ソッチノガノシロ、サカワ、アトRRチュウジョウ。」モキュモキュ



RR中将「僕のことも!?」



空母棲姫「エエ。ナンデデショウネ?ア…」



睦月「なにか思い出したの?」



空母棲姫「ワタシハ、モトハ、TTチンジュフノ、アカギトカガダッタミタイネ。」



戦艦棲姫「へぇ~。割と記憶が戻りやすいタイプのようね。」



RR中将「ど、どこまで覚えてるんだい?」



空母棲姫「ン……ミンナヲニガシテ…エット……」



ドーン!



川内「おっと!?結構な振動来たね…」



飛行場姫「大丈夫。まだ海上から撃ってるだけ。」



空母棲姫「…アレ?ナンカオモイダセナイワ。」



RR中将「そ、そうか…ゆっくり思い出せればいいよね?」



睦月「それでいいト思うよ。」



ピピピピピピピピ!



女提督『聞こえるかぁい?』



神通「はい!」



女提督『よかった!まもなく討伐班が到着します!後方支援をお願いするかもしれないから、可能な限りの準備をしておいて!』



川内「了解!」



能代「私達もお手伝いします!」



女提督『今のはRR鎮守府の人?』



RR中将「そうです。僕はRR中将です。先ほどの後方支援の協力をさせていただければ。」



女提督『ありがとうございます。では、指示があるまでその場で避難しててください。』



RR中将「了解です!」



女提督『後方支援の旗艦は睦月ちゃんお願いね♪』



睦月「お任せにゃし!」



女提督『あと10分後に戦闘開始します!よろしく!』




―――2008 RR鎮守府母港正面



グラーフ「到着する!」ザー



赤城「目標を目視!」



女提督『了解!閃光弾は切らさないように!グラーフちゃん達は前衛で空からの攻撃をしのいで。後方の赤城ちゃん達は全力で攻撃!特に島風ちゃんと荒潮ちゃんは足もとのトラップ類の探知と破壊の指示をお忘れなく!』



討伐班「「「 了解! 」」」



天城「攻撃可能範囲に到達します!」



女提督『ふー……全員、戦闘開始!』



グラーフ「秋月、照月、初月!砲撃準備!」



秋月「了解!」



祥鳳「高雄さん!牽制射撃開始してください!」



高雄「了解!撃てええええ!」



ドパーン!ドパーン!



高雄「敵から発艦確認!来ます!」



祥鳳「こちらも発艦開始!」バシュッ



グラーフ「敵の艦載機を打ち落とせ!」ブーン



ズダダダダ! ドカァーン!ドカァーン!



照月「ここから先は通させないわよ!」ズドン!



初月「ああ!」ズドン!



高雄「艦載機の撃破を確認!赤城さん達お願いします!秋月ちゃんは閃光弾を!」



赤城「来ました!荒潮ちゃん!島風ちゃん!道を切り開いて!」



荒潮「了解!行くわよ!」



島風「うん!」



ザー!



高雄「魚雷が来ます!」



島風「荒潮!右に20度に機雷!破壊後に回避!」



荒潮「見えた!それ!」



ドパーン!



島風「愛宕さん!私の進行方向60mに打ち込んで!」パパパ



愛宕「了解!いっけー!」ズドン!



ザーーーー  ヒュー   ドパァァアァアアアン!



荒潮「ここまで順調よ!ビスマルクさん!」



ビスマルク「ああ!距離…500…角度調整完了……ファイヤ!」



ズドォン! ドカァーン!



高雄「命中確認!」



天城「赤城さん!攻撃可能距離到達です!」



赤城「こちらもです!」



グラーフ「今だ!」



赤城・天城「「 爆弾投下開始! 」」



ヒューーヒューー ズドォオオォオオォオオオオン



島風「おまけ!」パパパパパ



ザーーーー ドパァァアァアアアン!



祥鳳「命中はしましたが…」



レ級特殊体「キャハハハ!」



天城「さすがにあれだけでは効果ありませんか…」



グラーフ「接近してくるぞ!構えろ!」



レ級特殊体「オマエカラダ!」



荒潮「でしょうね!」ポイッ



レ級特殊体「キライカ!?」



ドカァーン! ザーーーー



荒潮「距離を取ったわ!撃ちこめぇえええ!」



グラーフ「いけぇええ!」



赤城「急降下掃討開始!」



天城「艦載機の皆さん!お願いします!」



ドドドドドドドド!



愛宕「高雄~!合わせて~!」



高雄「ええ!」



高雄・愛宕「「 てぇえええ! 」」



ズドォン!



島風「秋月ちゃんと初月ちゃんは魚雷の装填できてる?」



秋月「いつでも!」



ビスマルク「特殊徹甲弾の装填完了よ!」



グラーフ「とどめだぁあああ!」



ズドォオオォオオォオオオオン!



レ級特殊体「ギャァァアァアァアアア!」



バシャーン――――



グラーフ「敵レ級特殊体、行動停止。」



女提督『勝ったの?』



高雄「目の前に浮いてます。」



島風「……皆!離れて!」



ザンッ! ドゴォ!



荒潮「ガフッ!?」バシャン!バシャン!バシャーン!



島風「荒潮ちゃん!大丈夫!?」ダキッ



荒潮「ごめ…ん…大……破…」



グラーフ「防御態勢!」



レ級特殊体「アヒャ♪」



グラーフ「な!?」



ズドォン!ズドォン!



祥鳳「グラーフさん!?」



レ級特殊体「アーア、タオセタトオモッタノニネ?」



ズドォン!ズドォン! ドカァ!



高雄・愛宕「「 きゃぁああああ! 」」



愛宕「いっ…たい…」大破

高雄「愛宕…大丈…夫…」大破



赤城「この……バケモノ!」バシュッ



レ級特殊体「キャハハハ♪」



ドンッ! グシャァ!



赤城「うそ…艦載機を飛ばした瞬間に打ち落とした…」



女提督『撤退!』



祥鳳「了解!高雄さんは私が!」



秋月「照月と初月は一緒に愛宕さんを!」



照月「了解!」



レ級特殊体「ニゲルノ?ジャァ…オイカケッコネ?イーチ、ニーイ――――」



天城「なんなの…あれ…」ザー



島風「ヤバイやつ!急いで!」



レ級特殊体「ローク、ナーナ、ハーチ――――」



ビスマルク「く…くるぞ!」



レ級特殊体「キューウ、ジュウ!」ドンッ



秋月「さっきより早い!?」



レ級特殊体「スゴイデショ!?キャハ♪」ブンッ!



初月「クッ!」ガバッ



ドシャ!



照月「初月ちゃん!?」



初月「が…あ…」大破



秋月「初月を放せ!」ザーー!



女提督・赤城『「ダメ!秋月ちゃん!」』



レ級特殊体「ジャァ、カエスネ♪」ポイッ



ドォォォン!



秋月「きゃぁああぁ!」中破



レ級特殊体「ツギハダーレーニ――――」



女提督『RR鎮守府の待機組は出撃!照月ちゃんと天城ちゃんは到着まで2人を連れてRR鎮守府方向に逃げて!他の人たちも緊急退避!』



照月「了解です!このぉ!」ズドン

天城「わかったわ!発艦!」

神通『準備できてます!出撃開始!』



照月「このぉおお!」



天城「初月さんは私が!」ガシッ



照月「秋月姉ぇ、掴まって!」



初月「すま…ない…」



戦艦棲姫『全速力で向かってるわ!先に艦載機を発艦させたわ!』



女提督『了解!』



天城「これ以上…させない!」シュピッ ブーン!



レ級特殊体「アヒャヒャヒャ♪」



飛行場姫『艦載機到達!閃光弾投下!』



ヒュンッ ガタン ヒューー…



レ級特殊体「ナンカキタワネ?」



ピカッ!



レ級特殊体「マブシイ!?」



戦艦棲姫「こっちよ!」



睦月「えーい!」



ズドン!ズドン! パパパ ザーー ドパーン!



レ級特殊体「ワワワワワ!」



天城「頑張って!もう少しよ。」



レ級特殊体「ン~…ミエテキタ!ネラッテー…」



ズドォオオォオオォオオオオン!



レ級特殊体「イッタイナ~…」



戦艦棲姫「そりゃ痛いでしょう?」



飛行場姫「よそ見してる場合じゃないわよ?」



ズダダダダダダダ!



レ級特殊体「イダダダダダ!」



睦月「間に合った!こっちに!」



天城「助かった…」ザー



レ級特殊体「アレ?デテキテクレタンダ?」



能代「出てきてくれた?」



レ級特殊体「アハッ♪ワカラナイ?」



矢矧「あなたみたいなの知らないわ。」



レ級特殊体「アララ…コンカイハカエルワ!マタクル!バイバイチュウジョウサン♪」



神通「…」スッ パチン



ザプン 



飛行場姫「逃げ足の速い…」



戦艦棲姫「まぁいいじゃない。また来るんならその時は藻屑にしてやるわよ。」



睦月「つけられた?」



神通「ええ。しっかり。」



女提督『大丈夫!?』



睦月「大丈夫だよ~。発信機はつけられた。」



女提督『よかったぁ…RR鎮守府で入渠させてもらってね。』



島風『こっちは戦闘圏外まで退避完了です!』



天城「了解です。」



女提督『RR鎮守府の人達もサポートありがとう!』



矢矧「いえ!当然のことをしたまでです。」



女提督『本当にありがとうね。』



戦艦棲姫「女提督?照月の武器とか諸々をちょっと改造してもいい?」



女提督『いいけど、資材は?』



戦艦棲姫「それは心配しないでいいわ。」



女提督『了解。それじゃ。あと、川内ちゃんに1時間後に通信000を入れるように伝えてくれる?』



睦月「了解にゃし~♪」



女提督『RR鎮守府の方々は、もうちょっとそちらで待機をお願いします。』



能代「了解しました。」




――――TT鎮守府 母港



阿賀野「提督さん。通信ないの?」



提督「ああ、まだだ。」



空母水鬼「大丈夫よ。」



間宮「甘味はいかがですか?」



ル級「お汁粉よ。」



伊14「はっはらふへほいひい!(あったかくておいしい!)」



伊13「イヨ…もう食べてる…」



阿賀野「じゃぁ…いただきます!」



提督「いただきます。」



女提督『はいはーい!こちら■■鎮守府!もう少ししたら、そこに討伐班の人達を一時退避させたいけど大丈夫?』



提督「大丈夫だ、けが人は?」



女提督『大破、中破、小破、数名づつ!』



阿賀野「入渠場ジャンジャンつかっちゃってください!」



提督「だそうだ。」



女提督『ありがとう。それともう1つ。』



提督「阿賀野さん!入渠場の準備を空母水鬼と一緒にお願いする。」



阿賀野「はーい!」



空母水鬼「いきましょう?」



間宮「お汁粉はまた後で温めますので!」



アリガトー!  タッタッタッタ――



女提督『さんきゅ。さっきの戦闘時、特殊体が変なこと言ってたのよ。』



ル級「変なこと?」



女提督『実は―――カクカクシカジカ』



ル級「RR中将のことを?」



女提督『そうなんよ。』



提督「そうだな…TT中将がいないことと関係が出てくるか?」



女提督『最悪な場合、秘密を知って消されたとか…』



ル級「今の状態で阿賀野さんには聞かせられないわね。」



提督「だな。こっちで調べることは?」



女提督『…提督。危ないけど――』



提督「RR鎮守府に乗り込めってか?いいぞ。」



女提督『すまねぇ…マジすまねぇ。』



提督「空路?海路?」



女提督『海からで。そんなに大きい鎮守府じゃないからね。』



ル級「大丈夫なの?」



提督「まぁ、大丈夫だろう。木曾と球磨をこっちに。」



女提督『すぐ出発させるね。こっちは討伐班の再編成とRR鎮守府の情報仕入れておく。』



ル級「阿賀野も行くって言うと思うけど?」



女提督『だろうねぇ…だけど、そのTT鎮守府を――いや、行かせていいよ。ただし、TT鎮守府を討伐拠点にさせてもらう条件で。』



提督「わかった。討伐隊が見えた。入渠させて準備にかかる。」



女提督『よろしく!』




―――■■鎮守府 作戦司令室



女提督「特殊徹甲弾によるダメージは軽微…」



電「とんでも系なのです…」



友元帥「ちゃーっす。」ガチャッ



霧島「失礼します。」



電「友元帥さんに霧島さんなのです!?」



友元帥「遊びにきたお!」



女提督「夜なのにうっさい。」



友元帥「呼んだの女提督だよね?」



女提督「らっしゃーい…」



友元帥「なんだ、頭フル回転中か。これ、頼まれた資料。」



女提督「ん~。」



霧島「あの、村雨さんの具合はいかがですか?」



電「大丈夫なのです。今はのんびりしてるのです。」



女提督「…ふむ…これは…なら可能性として…くふふふ――」



友元帥「お、なんかひらめいたな。」



女提督「あ、友元帥?」



霧島「気が付かなかったんですか!?」



女提督「霧島ちゃんも一緒だったんだ。資料ありがとね!」



電「なんか案ができたのです?」



女提督「うん。ちょっと賭けだけどね。」



村雨「ども~。女提督さんちょっといいかな?って来客中すいません!」



友元帥「資料届けに来ただけだから大丈夫だよ。」



村雨「友元帥さんでしたか!こんにちは。」



霧島「え?」



村雨「あはは~びっくりしちゃっうよね?」



霧島「ごめなさい!」



村雨「大丈夫大丈夫。」



電「村雨ちゃんはどうしたのです?」



村雨「ん~…なんとなく女提督さんの顔見たくなっちゃって…」



女提督「呼んでくれればいいのに。」



村雨「えへへ…ごめんなゴホッ!」



ビチャッ



女提督「村雨ちゃん!?」



電「すぐに医務室に運ぶのです!」



離島棲鬼「ここにいたの――大丈夫!?」



村雨「ごめ…ん…あれ…血?アオイ血…」カクン



離島棲鬼「進んでるわね…女提督、後は…」



女提督「わかってる。」



電「一緒に運ぶのです。」



離島棲鬼「お願いするわ。」



女提督「ありがと。」



友元帥「大変な状況だな。」



女提督「まぁ…うん…」



友元帥「俺が言うのもなんだが…やれることをやるんだな。」



女提督「わかってるよ。」



友元帥「で、俺らにしてほしいことは?」



女提督「留守番と村雨ちゃんの様子を見ててほしい。」



友元帥「あいよ。」



霧島「私もできる限りのことをしますので。行ってきてください。」



女提督「ほんと頼もしい友人たちだよ。…よし!行ってくる!」




―――RR鎮守府 母港



川内「うん。わかった。お任せあれ。」



女提督『頼んだよ~。』



川内「はいはーい!…さて、そこで何を盗み聞きしてるのかな?」ギロッ



能代「…あなたこそ、1人でどこに通信を?」



川内「うちの女提督さんだけど?」



能代「…」



川内「それよりさっ…」ザッ!チャキッ



能代「ひっ!」



川内「ここに出てくるまでつけてこられるの気づかないと思った?」



能代「あなた方…いったい…」



川内「あたし達のことの前に、何か言うことあるんじゃないの?」



能代「……」



川内「だんまり…なら、いいや。こっちから質問。RR鎮守府って轟沈した人いるよね?」



能代「そんなこと聞いてどうするんです?」



川内「質問してるのはこっち。」グッ



能代「…初期艦として雷さんがいらっしゃいました…ですが、任務中殿を務めて轟沈されました…」



川内「そっか…その時なんかおかしいことなかった?」



能代「いえ…特に…」



川内「そっか。ごめんね手荒な真似して。こっちもこっちで色々あるんだよ。」スッ



能代「…」



川内「立てる?」



能代「…こちらの質問には答えないんでしょうか?」



川内「あーそうだね。あたしね、海軍のお巡りさんみたいなことやっててさ。その性分っていうのかな…あはは…」



能代「海軍の…では、元帥閣下とつながりとかあるんですか?」



川内「まぁ、あるっちゃあるんだけど…内緒ね?」



能代「証拠ってありますか?」



川内「証拠…あ、ちょっちまってね。もしもーし。誰かいる?」



友元帥『はい。こちら■■鎮守府ですよ~。友元帥さんですよ~。』



霧島『どうかされました?』



川内「ちょっと友元帥と話したい人がいるんだ。」



友元帥『いいよ。どなた?』



川内「はい、どうぞ。」



能代「あ、ああの!わ、私、RR鎮守府所属の能代と申します」



友元帥『はい、こんにちは!お話というのはなにかな?』



能代「あの、失礼ですが…ご本人であることを…」



友元帥『そうだなぁ…あ、RR中将の昇格試験の艦娘面接の時、面接官が鹿島と金剛だったね。RR中将さん噛んじゃって面白かったね。』



能代「本物のようですね…失礼な言動をお許しください。」



友元帥『いいよいいよ。それで?』



能代「はい…実は、ここの鎮守府の地下に身動きが取れなくなっているTT中将がいるんですが…その人の話を聞くとRR中将にやられたと…」



川内「うわ…」



友元帥『なるほど。その件はすぐに調査させる。』



川内「もう直ぐ提督くるよ?」



友元帥『なら、現時点を持ってこれを保護案件とし、提督と女提督の指示で救出と事情聴取を。』



川内「了解。すぐに。」



能代「あの…あなた方は?」



川内「きちんと名乗るね。私達、艦隊調査保護局という特殊な鎮守府で、こういった調査とか艦娘さんの保護とかしてるんだ♪これ、バッジね。」



能代「こんな機関が…」



友元帥『まぁ、そう言うことで。』



川内「それじゃ、行動します!」



友元帥『■■鎮守府の面々は全員がそうだから安心してな。』



霧島『絶対に解決してくれますよ。』



能代「ありがとうございます!」



友元帥『それじゃ!』プツン



川内「それじゃ、早速うちの提督達に――」



提督「俺に連絡するのか?」



川内・能代「「 ひゃっ!? 」」



提督「そんなに驚かんでもいいでしょうに。」



川内「提督に背後取られるの怖いんだからね!」ポカポカ



提督「まだまだじゃのぉ…ほほほ。」



能代「あの…あなたが■■鎮守府の提督さんですか?」



提督「はい。」



川内「さっそく、女提督さんも聞こえてる?」



女提督『はーい!いま、TT鎮守府にむかってるとこ。どうしたの?』



川内「TT中将が――カクカクシカジカ」



提督「了解した。女提督、どうする?」



女提督『とりあえず救出して、安全な場所に移動させたいなぁ…けど海上輸送はちょっと危険だからなぁ…』



提督「裏の樹林で野営所を作ってってのは?」



女提督『安全さえ確保できれば。』



提督「わかった。」



女提督『でもRR中将は泳がせといて。』



川内「わかったよ。」



提督「それじゃ、また。」プツン



川内「救出はあたし行くよ。」



提督「テントの設営もできるな?」



川内「もち。」



提督「よし。俺の乗ってきた船に応急処置のセットがあるから好きなように使ってくれ。」



川内「あいあいさー!」



提督「ということで、そちらのお嬢さん?」



能代「あ、はい。」



提督「色々、急展開かもしれませんが、川内をTT中将さんの所へ。」



能代「わかりました。」



提督「川内によく、話してくれたね。ありがとう。」ナデナデ



能代「な、撫でなくていいですから!」



提督「あ、ごめんね。いつもの癖で。」



川内「いつか刺されるわ。」



提督「??」



川内「あーはいはい。そう言うのいいから。能代さん!案内よろしくね!」



能代「はい!」




―――地下倉庫



能代「ここです。TT中将さん。能代です。」



TT中将「能代さんか…」



川内「こんにちは、あなたを救助しに来た保護局の川内です。」



TT中将「…」



能代「元帥閣下の直属の方たちなので大丈夫です。」



TT中将「…そうか。」



川内「今助けますね。この壁ちょっとだけ壊すね。」



能代「どうぞ。」



川内「最小限にだと…こことここ…抜錨!」



能代「砲撃して開けるんですか!?」



川内「まぁね。弾薬の調節して…せーの!」



ドンッ



川内「よし、これで。見える?」



TT中将「ああ、見える。」



能代「遅くなって申し訳ありません…」



TT中将「気にしないでほしい。」



川内「あとは、どうやって表にだすかだけど…」




―――TT鎮守府



女提督「はーい!弾薬はこっち!」



明石「燃料はこっちです!」



多摩「女司令官、この弾薬はなににゃ?」



女提督「これはね、堅い装甲をぶち抜くための特殊弾薬だよ。」



明石「当ったらすごい熱がでてね。」



山城「誤射とかしたら…」



女提督「それは絶対にダメ…人になんて使ったら…」



扶桑「気をつけて使いますね…」



女提督「そうしておくれ。」



女提督「さて、作戦の説明を説明するから集まって!」



村雨「はーい!」



女提督「はい、ありがとう!では今回主力は扶桑ちゃんが旗艦の班。周りを輪陣形で多摩ちゃん達の班が囲んで戦います。ですが、その前にレ級特殊体との交渉をしてみようかと…」



天龍「奴と交渉!?できるわけねぇよ!」



龍田「天龍ちゃ~ん?」



天龍「だって…実際に戦っただろ?交渉の余地なんて…」



女提督「それはわかります。だけど、なんであんな力を持っているのに鎮守府を破壊しつくさないのか。いたぶる目的があるとも思えるんだけど、別の意味もあるんじゃないかと私は考えてます。」



時雨「別の意味?」



女提督「そう。うちのレ級ちゃんいるでしょ?」



夕立「元気なムードメーカーっぽい。」



女提督「そうだね。あの子は艦娘の雷を素体として生まれたと離島棲鬼ちゃんが話してくれました。」



春雨「そうだったんですね…だからうちの雷ちゃんと馬が合うんですね。」



女提督「そうなんだろうね。で、このレ級特殊体も同様に雷が深海棲艦化したものだと考えてます。それも、もとRR鎮守府のね。」



村雨「もしかして、轟沈した子がいるの?」



女提督「そう。」



夕立「その子が気づいてほしいって思っているってことっぽい?」



女提督「気づいてほしいの他に、RR中将や他の子達を恨んでる可能性もあるけどね。」



山城「倒すにしても、交渉するにしても、結局戦闘になりそうな気もするけど…」



女提督「まぁね。」



扶桑「交渉はどなたが?」



女提督「私が直接行います。ただし…」



天龍「ただし?」



女提督「TT中将の救出が終わってからになります。」



時雨「まさか、TT中将の監禁と特殊体の件はつながってるって言いたいのかい?」



女提督「うん。大体の見当はついてるんだけど、それが正しいかの情報が無いと交渉もうまく行かないからね。」



川内『あーあー。提督と女提督に通信。こちらTT中将を外に運び出すので完了次第また通信します。』



女提督「了解。待機してます。」



龍田「動き始まったわね~?」



女提督「私達は武装の準備等々の再確認を始めます!そのあとは仮眠をとって日が昇ると同時に出発です!」



「「「 了解! 」」」




――――RR鎮守府 執務室



阿賀野「ふふ~ん♪」スリスリ



酒匂「阿賀野姉ぇ…もう離れてよ~」



阿賀野「い~や~よ~。」



提督「あはは…」



RR中将「お久しぶりですね。阿賀野さん…」



阿賀野「はい。大変だったみたですね…」



RR中将「TT中将さんとの約束があったのですが…どうにもそちらに出向けず…」



阿賀野「事情が事情ですし…って、約束?」



矢矧「あの後、TT中将さんが阿賀野さんの様子を見に来てあげてほしいって言われてたんです。」



阿賀野「そうなんだ!まったくTT中将さん…」



酒匂「そう言えばなんで提督さんと着たの?TT中将さんは?」



阿賀野「それがさぁ…カクカクシカジカ」



RR中将「なるほど。それで■■鎮守府の提督さんが一緒にというわけですか。」



阿賀野「そうだ!RR中将さん。TT中将さんはこちらに来ませんでしたか?」



矢矧「!」



RR中将「いや、あの後にはお会いしてないな…」



提督「手がかりなしか…」



阿賀野「まったくどこをほっつき歩いてるんだか…帰ってきたら神姫と説教だね。」



戦艦棲姫「おまたせ~!」



軽巡棲姫「阿賀野さん!」



阿賀野「あ!神姫ちゃん!それと…その2人というか…深海棲艦は…」



軽巡棲鬼「アガノ!ナカチャンダヨ!」



阿賀野「へ?」



空母棲姫「モト、アカギデアリカガノ空母棲姫ヨ?」



阿賀野「え?え?え?」



軽巡棲鬼「アレ?ナカチャン?ナンデ…アァ!ソウダ!ワタシナカチャンダ!」



阿賀野「あの…本当に…那珂ちゃんと赤城さん加賀さんなの?」



空母棲姫「マァ、イマハ1ツダカラナントモイイガタイノダケレド…イチオウ、タダイマ?」



阿賀野「…」ヘタァ



軽巡棲鬼「ドウシタノ!?」



阿賀野「皆…皆帰ってきた…帰ってきてくれたぁ…」



軽巡棲鬼「モシカシテ、ヒトミトイヨモ?」



阿賀野「うん…」



大鳳「TT鎮守府の艦娘さんはどうあれ全員戻ってきたということでしょうか?」



RR中将「……」



軽巡棲姫「そうですね。」



阿賀野「うわぁああぁああん――」



矢矧「よかったわね…阿賀野姉ぇ…!」



阿賀野「う゛ん゛!」



RR中将「あの時…あんな指示を出してしまって…すまなかった!」ゲザァ



軽巡棲鬼「アノトキ?」



RR中将「覚えてないの…か?」



酒匂「あの時っていうのは――セツメイセツメイ」



空母棲姫「ソウナノネ。ヒトリデモイキノコラセルナラソウスルワネ。」



RR中将「すまなかった…」



軽巡棲鬼「キニシナクテイイワヨ?」



川内『通信。設営と保護完了。怪我は重症、だけどその他は多少の衰弱は見られるけど問題ない程度かな?』



女提督『了解。医療班は緊急で必要?』



川内『大丈夫。軽く見たけど臓器損傷はないみたい。』



女提督『了解。提督はそろそろ探り始めて。』



提督「さて、皆さんこれからのことを話しましょう。ここを脱出するか、安全が確保されるまで待機するか。」



RR中将「脱出となると戦闘は避けられないかな?」



神通「可能性は高いです。特殊体なら、どの場面ででてくるかは予測不能です。」



秋月「連合艦隊での編成でも撤退を余儀なくされたので…」



提督「リコリスと戦艦棲姫2人が本気で戦った場合にはどうなる?」



飛行場姫「たぶん無理。あんなのに勝てるのは同じようなバケモノでも用意しないと。」



矢矧「私達もお手伝いします!」



酒匂「うん!」



RR中将「あ、ああ…協力できるなら。」



提督「そうか…」



RR中将「備蓄は十分にありますので、まだ考慮する時間はあると思う。だからもうしばらく様子を見ることにしないかな?」



提督「そうですね。私が来られたのも運がよかった面が大きいですので。それでは、退避場所の補強と上陸された場合を想定してということでいかがでしょう?」



RR中将「異論はないよ。補強は能代と矢矧、酒匂でやろう。って能代は?」



提督「うちの川内と一緒に設備の確認に行くって言ってました。」



川内『能代さんならそろそろそっちに戻るころだよ~。』



能代「只今戻りました。阿賀野姉ぇ?」



阿賀野「の~し~ろ~!」ダキッ



能代「阿賀野姉ぇ」ギュム!



RR中将「やっとだもんな…」



矢矧「では、阿賀野姉ぇも一緒に設備補強してもいいですか?」



RR中将「もちろん。」



矢矧「では、行きましょう。」



阿賀野「うん!」




―――0545 RR鎮守府 正面海域



木曾「球磨姉さん。」



球磨「なんだクマ?」



木曾「球磨だからってなんで語尾に『クマ』をつけるんだ?」



球磨「…学校でそうしなさいと言われたクマ。球磨は全員『クマ』をつけるクマ。」



木曾「そんなわけないだろ?」



球磨「本当のことだから仕方ないクマ。」



木曾「で、ほんとうは?」



球磨「それ以上聞くと…餌にするクマ。」



木曾「ごめん。」



球磨「理解がはやい妹でいいクマ。」ズドン!



木曾「こちら正面海域。警戒型イ級を撃破。」



球磨「他のもいるクマ。」



ザパーン!



レ級特殊体「コンカイハ2体ナノ?」



木曾「じゃぁな!」ザー



球磨「特殊体クマ~!逃げるクマ~!」ザー



レ級特殊体「マタオイカケッコ!?」ザー



木曾「煙幕弾!」ズドン! バサァ!



レ級特殊体「ウワ!」ズドドドド!



球磨「無差別にクマ!?」



木曾「どうでもいいからにげろぉ!」



提督『避難準備できてる!女提督!特殊体の出現を確認!』



女提督『了解!出撃する!』



木曾「鎮守府が見えた!」



球磨「全速力クマぁ!」



木曾「提督!特殊体が無差別に砲撃している!流れ玉に注意しろ!」



提督『了解!って、うわ!?』

『ガシャァアアアアアン!』



球磨「大丈夫クマ!?」



提督『とりあえずは!一応避難しておく!』



レ級特殊体「キャハハハ!ケムリガハレタ!マァアアテェエエエ!」



球磨「待たないクマぁああああ!」




――――――――――――



木曾「あぁ…上陸してこなくてよかった…」



球磨「少し休ませるクマ…」



大鳳「こちらにどうぞ。」



提督「2人とも大変だったな…他の人は怪我はない?」



酒匂「はい…」



神通「不安ですよね…でも、大丈夫です。今仲間が向かってますから。」



空母棲姫「ソレニシテモ、ココニクルノモナレタワネ。」



睦月「だねぇ…でもここが一応避難場所になってるから…」



提督「川内。そっちは大丈夫か?」



川内『大丈夫だよ。心配いらない。攻撃はこっちには来てないから。』



提督「了解。川内は裏の樹林に逃げ込んだから問題ない。」



飛行場姫「よかった。」



軽巡棲姫「なんであのレ級は執拗にここを狙うんでしょうか?」



能代「私達にもさっぱり…」



提督「RR中将さん。これまであんな感じの敵と遭遇したりしたことは?」



RR中将「いや…ないな…」



酒匂「ううん…あるかも。」



RR中将「いつの作戦?」



酒匂「あそこまでの装備じゃないけど…TT鎮守府の人達との共同作戦の時に最後に出てきたレ級があんな感じだったような気がする。」



RR中将「あの時のレ級がか…」



提督「その時の話は阿賀野さんから伺ってます。となると、そこから付け狙われていると。」



飛行場姫「やばい…上陸してきた…」



大鳳「うそ!?」



飛行場姫「今、入口に入っていった…2階にあがってってる…」



矢矧「2階?」



飛行場姫「まっすぐ2階の中央の部屋に入ったけど…」



提督「2階の中央の部屋は?」



矢矧「この前まで執務室だった場所です。」



提督「じゃぁ…敵はここの執務室を知っている…」



戦艦棲姫「それより、ここまで来て撃ち込まれたらどうしようもないわよ?」



神通「抵抗できるだけの弾薬もありますが…」



提督「被害がな…」



矢矧「ここだと…退路がないです…」



提督「…すみません。この倉庫って隣が部屋だったりしませんか?」



RR中将「!?」



酒匂「部屋?」



提督「さっきから音の反響が隣にわりと大きめな空洞があると思うんです。そっち側の壁ですね。」



RR中将「いや、無いはずだよ…」



提督「そうですか…それに壁を壊せば音で気づかれるか…」



飛行場姫「移動し始まった!」



女提督『もう直ぐ到着する!』



提督「中将さん…申し訳ないのですが…母港に1発撃ちこんでもいいですか?」



RR中将「あ、ああ…」



提督「女提督!母港に撃ちこんでくれ!」



女提督『了解!山城ちゃん!長距離砲撃!……撃ったよ!』



ドオォォォオン!



飛行場姫「レ級が移動して海上に行った!」



提督「女提督!そっちにレ級が行った!」



――――――――――――



女提督「了解!みんな戦闘準備!」



飛龍「蒼龍!」



蒼龍「おーけー!」



飛龍・蒼龍「「 発艦! 」」



扶桑「特殊弾薬装填!」

山城「砲角調節完了!」



時雨「五月雨、魚雷の準備は?」

五月雨「できてます!」



多摩「陣形展開開始にゃ!」

白露「天龍さんと龍田さんは前方に!」



天龍「ああ!仮を返してやる!」

龍田「あまり突出しちゃだめよ?」



夕立「いつも通りに…素敵なパーティーにしてあげる!」

春雨「村雨お姉ちゃんのためにも負けない!」



飛龍「前方からくるよ!女提督は後方に下がって!」



女提督「了解!さぁ…本気で倒すよ!」



「「「「「 はい! 」」」」」



ザー! ザパァン!



蒼龍「爆撃開始!」



ヒューヒューー ドパーン!ドパーン!



飛龍「命中!だけど、まだスピードは維持してくる!」



天龍「いくぞ!龍田!」



龍田「えーーい!」



ザー! ブンッ! ブンッ! ガキィイン!



レ級特殊体「ソレダケ!?」



天龍「なわけあるか!」バッ



バンッ!



レ級特殊体「ン!マブシイ!」



龍田「今よ~!」



扶桑「着弾観測砲撃開始!山城も続いて!」



山城「はい!撃てェえええ!」



ブーン ズドォオオン! ドカァアアン!



レ級特殊体「キャハハハ!」



時雨「その笑い…いつまでもつかな!」パシュッパシュッ



五月雨「当れぇええええ!」



ザーザー  ドカァアアン!



多摩「白露!蒼龍の脇に行にゃ!」



白露「了解!」



夕立「春雨!3カウント!」



春雨「3、2、1!撃てェ!」



ズドン!ズドン! ドカァアアン!



多摩「全弾命中にゃ!陣形を立てなおしにゃ!」



レ級特殊体「ヒャハッ!『チンジュフ』カラシュツゲキシテキタカイガアッタワネ!」



天龍「はっ!てめぇの鎮守府じゃねぇだろうがよ…(まじか…)」



山城「ふざけたこと言うのね!(特殊弾を撃ちこんだのに!)」



レ級特殊体「スコシハダメージアルノカナ?ヒャヒャヒャヒャ!」



飛龍「バケモノめ!」



ズダダダダダダダ!



レ級特殊体「キャハハ!イタイイタイ!」



女提督『ダメージは入ってる!攻撃続行!(それにしても…鎮守府から出撃してきた?)』



蒼龍「煙幕投下!」



ボフン!ボフン!ボフン!



レ級特殊体「ナニナニ!?ツギハナニ!?」



夕立「お前が…地獄に行くんだよ!」ガシッ!



レ級特殊体「コワイコワイ!シンカイセイカン、ミタイナメネ!」



時雨「うるさい…口だね!」ガツン!



白露「見えた!時雨!夕立!」



夕立「ぽい!」

時雨「離脱!」



白露「撃ってぇ!」ズドン!



ガチン ズドォオオォオオオン!



多摩「魚雷を顔面と装備の間に入れて、砲撃で爆破…さすがにいいのが入ったはずにゃ…」



龍田「煙がはれるわよ~!」



レ級特殊体「ゲホッ……ゲホッ……サスガニ…キイタ!」



時雨「普通なら撃沈してるんだけどなぁ…」



五月雨「小破程度でしょうか…」



レ級特殊体「コンドハ…コッチノバンダネ!」ザンッ



天龍「やってみろ!」



ガキィイン!



レ級特殊体「キャハ!」ズドォン!



龍田「きゃぁああぁ!?」中破



多摩「龍田はさがるにゃ!」



天龍「てめぇ…俺が剣で防ぐのを利用しやがったな?」ギチッ



レ級特殊体「ソレダケジャナイヨ!」グッ



ドォォォン!



時雨「がはっ…な…に?」中破



五月雨「時雨お姉ちゃん!夕立お姉ちゃん!」



夕立「さっきの一瞬で爆雷をつけられてた…」小破



レ級特殊体「ツギ!」ブンッ



天龍「うわっ!?」



扶桑「撃ちこめぇえ!」ズドォオン!

山城「よくもぉおおお!」



レ級特殊体「キャハッ!」



山城「はや――」



多摩「ぼさっとするにゃあぁ!」ドンッ



ドカァアアン!



多摩「今にゃ!」



蒼龍・飛龍「「 撃てェ! 」」



ズダダダダダダダ!ズダダダダダダダ!



レ級特殊体「キャハハ!」



五月雨「この距離なら外さない!」



春雨「いっけぇえ!」



ズドン!ズドン! ドカァァアアン!



レ級特殊体「…マタネ!」ザプン!



夕立「待っぽい!」



蒼龍「逃げられた!」



ザー



女提督「構わないよ!とりあえず負傷した人は船に乗って!提督、レ級は逃走。今からRR鎮守府母港に行くよ。」



提督『了解した。』




――――RR鎮守府裏 樹林



TT中将「戦闘の音が止んだ…」



川内「レ級を追っ払ったんだよ。またしばらく安心かな?」



TT中将「そうか…君は戻らなくていいのか?」



川内「指示があるまではいるよ。」



TT中将「そうか…それにしても深海棲艦と奴はどこから来るのか…」



川内「あぁ、それね…うちの深海棲艦に聞いたんだけど、なんだか穏健派とかあるらしいよ?」



TT中将「ふむ…派閥があるのか…え?うちの?え?」



川内「あ、うちに深海棲艦の仲間いるんだ~。結構仲良しだったり。」



TT中将「まさか、前に大本営奪還作戦の時の?」



川内「それそれ。結構有名なの?」



TT中将「あぁ。中将会などでは度々、話が上がる。深海棲艦がいる鎮守府があるとな。運が良ければ演習を組めることもあると。」



川内「あー、それ完璧にうちの鎮守府。」



TT中将「そ、そうなのか…」



川内「今さ?レ級と戦ってるでしょ?うちにレ級がいるからさ…ちょっとやりずらい部分もあるだよね…」



TT中将「ふむ…仲間と戦ってるような気分か。」



川内「そうそう。それにさ、レ級って元艦娘の雷とも関係あるっぽいし。よく似てる顔してんのさ。」



TT中将「それは本当か!?」



川内「あ、はい。それが?」



TT中将「ここのRR鎮守府に雷がいたんだが…轟沈している。」



川内「あちゃ~…とりあえず、合掌。」



TT中将「うむ…それでなんだが、その子が轟沈したときも殿を務めたときらしい。それ以上の情報が無くて申し訳ないが…」



川内「一応伝えとくね。提督と女提督に通信。RR鎮守府には過去に轟沈した艦娘あり。名前が雷。」



女提督『了解。』



川内「よーし。こっちはこっちで…ん~!おかゆできたよ。食べられる?」



TT中将「いただこう。」




――――RR鎮守府 母港



照月「…」ビクビク



提督「照月。隠れてても意味ないぞ?」



女提督「そうだよ?」ニタァ



照月「ごーべーんーなーざーいー!」



提督・女提督「「 泣き始めた!? 」」



女提督「はいはい。落ち着きなさいな。」ナデナデ



神通「負傷者の入渠は完了しました。」



RR中将「簡易入渠ってこういうのがあるんだね~。」



提督「組み立て式ですから持ち運べて便利です。さて、こちらがうちのもう一人の指揮官の女提督です。」



女提督「お会いするのは初めてですね。うちの子達を受け入れてくださりありがとうございました。このお礼は必ず。」



RR中将「いえいえ~」



秋月「女提督さん。この後はどうするんですか?」



女提督「そうだねぇ…きっとまた来るから、再戦することになるね。でもさっきの戦闘である程度、勝てる見込みがでてきたかな?」



神通「勝てる見込みですか?」



女提督「うん。それはそうと、そこの2人が新しい深海の子かな?」



軽巡棲鬼「モトナカチャンデス!」



空母棲姫「モトアカギトモトカガノ空母棲姫ヨ。」



女提督「元気なご挨拶と丁寧な自己紹介ありがとう!よろしくね!これどうぞ?」



軽巡棲鬼「チョーカー?…神姫と一緒のやつだね~ってしゃべれてる~!」



空母棲姫「あら、本当。」



女提督「スペア持ってきてよかった。」



RR中将「話してるとこごめんね?アレに勝つってどうやって?」



女提督「まぁ、色々と準備が必要だけどね…そこでRR中将さん、お願いが…」



RR中将「資材類の使用かな?もちろん!」



女提督「ありがとうございます!それと…人員の手伝いも…」



RR中将「…それは、能代や矢矧、酒匂を出撃させたいってことかな?」



睦月(声のトーンが変わった?)



女提督「はい。」



RR中将「…それにつ――――」

能代「やらせてください!」



矢矧「ええ。このままやられっぱなしでは嫌です!」



酒匂「少しは手伝うよ!」



能代「いいですよね?中将さん?」



RR中将「…危険な状況になったら能代達を1番に逃がすというのであれば。」



女提督「それで構いません。よろしくね!3人共!」



能代「よろしくお願いします!」



阿賀野「あの~…阿賀野が置いてきぼりな件についての説明をお願いします。」



女提督「そうなんでよねぇ…ぜひ手伝ってもらいたいんだけど、阿賀野ちゃんはTT鎮守府所属だからTT鎮守府の指揮官さんの許可がないと出撃させられません。」



阿賀野「うぅ…阿賀野の妹達だけじゃなくて、阿賀野も入れた4姉妹の方がいいことあるよ~?」



女提督「却下です。」



阿賀野「阿賀野だって力になりたいもん!」



提督「気持ちはよくわかる。だがな阿賀野。時には、妹達がしっかりできるように見守ることも必要だぞ?」



阿賀野「能代と矢矧は大丈夫かもだけど…酒匂のことが心配で心配で…」



酒匂「大丈夫!」



阿賀野「本当にぃ?」プニッ



酒匂「ぴゃぁあぁあ!?おなか弱いからぁ!」



阿賀野「ね?」



提督・女提督「「 ダメです 」」



阿賀野「:::わかりました…」



女提督「だけど、緊急時には手伝いをお願いするかもだからそのつもりで。」



阿賀野「はい!」



能代「大丈夫?留守番できる?」



矢矧「他の人に迷惑かけないでね?」



阿賀野「大丈夫2人はがんば。」



能代・矢矧「「 応援が雑! 」」



RR中将「くれぐれも3人をお願いします!」ペコリ



女提督「はい!それじゃ、下準備に移ろうか?」




――――TT鎮守府 母港



伊13「よいしょ…よいしょ…」



島風「手伝うよ~!」



伊13「あ…ありがとう…島風ちゃん。」



島風「いいってこと♪」



ビスマルク「ねぇ、明石?」



明石「はい~?装備ならもう少し調整必要なのでもうちょっと――」



ビスマルク「いや、さっき高雄達の装備を見ていたらこんなものが挟まってたんだが…」



明石「お守りのようですけど…これを使えば…」



伊14「それなに?」



明石「これは艦娘の装備に使うやつで、これを使うと最終的に誰が使ってたかとか、所持してたかがわかるやつです。」



伊13「へぇ…」



明石「でましたよ。持っていたのは…RR鎮守府の雷さんですね?」



伊14「え?RR鎮守府さんって雷さんっていなかったわよね?」



明石「ですが…というかこれ…効果が全くないやつですよ!?これを持ってたとしても女神様の加護なんて発動しないやつです!」



ビスマルク「発動しないとどうなるんだ?」



明石「轟沈です。」



ビスマルク「じゃぁ…轟沈したのは雷ということになるのか?」



明石「ええ…装備させるには装備用のチップが必要ですので、所持していたことは間違いないでしょう。」



伊14「でも高雄さんの装備についてたのよね?轟沈したはずの雷さんの偽物のお守りが…」



ピピピピ



明石「もしもし!提督か女提督さん聞いてますか?」



女提督『はーい!』



明石「実はですね――――」




――――■■鎮守府 医務室



村雨「ん…あれ?…医務室?」



山雲「あ、目が覚めましたねぇ~?」



村雨「そっか…私…倒れたんだった…」



山雲「びっくりしましたよ~…今、離島棲鬼さん呼んできますね?」



村雨「うん。」



カガサンタチドウサレマシタ? ムラサメノヨウスヲ―― イマメガサメタトコロデスヨ?



初春「邪魔するぞ。」



文月「村雨ちゃん大丈夫?」



村雨「うん。ごめんね心配かけちゃって…」



加賀「気にしないでちょうだい。」



大和「そうですよ?ここに来る前から一緒なんですから。」



村雨「そうか…あそこからだもんね。」



衣笠「みんなで押しかけちゃってごめんね?」



村雨「いいのいいの!あはは…ごほっ…」



熊野「背中失礼しますわ。」サスサス



村雨「ありがとう。」



文月「じゃあ、文月は~…頭撫でてあげるね!」



村雨「ありがと~!」ムギュ~



文月「きゃ~♪」



衣笠「休めてちょうどいいんじゃない?」



初春「うむ…思ったんじゃが…白露達の中だと一番長女っぽいのは村雨じゃな。」



村雨「あはは、というか白露たちからもそう言われたよ。」



加賀「ふふふ、そなのね。」



熊野「その話…熊野も同意いたします。」



村雨「えぇええ…」



大和「白露型のまとめ役という感じですからね。」



文月「じゃぁ…村雨お姉ちゃ~ん♪」ダキッ



村雨「あ、今女提督さんの気持ちがわかった。」



初春「女司令官の?」



村雨「あはは…にしても、文月ちゃんは抱き心地いいなぁ~…」



文月「それ女司令官さんにも言われたことある~。」



大和「さすが女提督さん…」



村雨「だね~…(もっと強く…抱きしめたらどうなるんだろう…)」



衣笠「村雨?」



村雨「…(文月は苦しむのカナ?どンナ表情ヲするノカな?キニなル…)」



加賀「さて…本当に体に障るといけないから、私達も戻りましょう。文月もその辺にね?」



文月「は~い。」



村雨「…(ニガサナい…ワタシノテデ…モット…ツヨク…)」



熊野「村雨さん?抱き心地がいいからとはいえ、文月さんが苦しくなってしまいますわよ?」



村雨「ウフっ(モット…モットモットモットモットモット!)」



文月「村雨…お姉ちゃん…苦しいよ?」



村雨「ウフフフ…モッとモットもットモットモット…」ニヤァ



文月「ぐる…しい…」



衣笠「村雨!?」



スッ! ガシッ!



離島棲鬼「自分を見失うなと言ったでしょう!村雨!」



村雨「アレ?わタし…あ…文月ちゃんごめん!」



文月「文月が愛らしいからってぎゅっとしすぎだよぉ~…」



離島棲鬼「まったく…村雨はあとで土下座と間宮パフェのスペシャルをごちそうしないとね。」



村雨「ご、ごめん…」



大和「それでは、また来ますね?間宮スペシャル楽しみです♪」



村雨「あれぇ!?文月ちゃんの分だけじゃなくて!?」



アハハハハ ユックリヤスンデネ~ アリガト ゴメンネ イイッテコトヨォ



離島棲鬼「さて、少し診るわね。」



村雨「うん。」



離島棲鬼(提督達…早くなさい…もうあまり時間がないわよ…)




――――RR鎮守府 母港正面海域



飛行場姫「ねぇ?本当に私達だけでいいの?」



女提督「まぁね。ちょっと作戦変更。」



軽巡棲鬼「何すればいいの?」



空母棲姫「戦闘でしょうか?」



女提督「戦闘になればね。」



戦艦棲姫「さぁ、あなたも頑張りなさい。」



照月「な、なんで私連れてこられたの!?」



女提督「うん。あたしも気になってたんだけど?」



軽巡棲姫「たしか…出撃するときは能代さん達と深海棲艦だけとおしゃってませんでしたか?」



女提督「うん、そのつもりだったんだけど…」



戦艦棲姫「まぁまぁ♪照月、その装備使ってみなさい。セットして抜錨すれば大丈夫だから。」



照月「なんですかこれ?」



戦艦棲姫「とっととやらないと…無理やりやらせるわよ?」



能代「あのぉ…女提督さん…」



女提督「あ、能代ちゃん達の言わんとすることはよくわかってる。大丈夫だと思うよ?」



矢矧「そ、そうなんでしょうか…」



照月「うぅ…セットしましたよ?」



戦艦棲姫「はい、抜錨。」



照月「抜錨…します…」



ブワッ!



酒匂「なんか黒いオーラが出たような…」



照月?「なんか変わりました?」



女提督「嘘やろ…」



照月?「な、なんですか?」



矢矧「照月さんですよね?」



照月?「へ?」



酒匂「照月ちゃんが…深海棲艦に…」



照月?「はい?」



女提督「はい、鏡。」



照月?「…」



軽巡棲鬼「スゴーイ!」



照月(防空棲姫)「なんですかこれぇ!?しかも服の面積少ない!?いやぁあ!」



戦艦棲姫「やっぱり素質あったわね♪」



照月(防空棲姫)「素質!?」



女提督「こいつはやべぇ…エr…」



照月(防空棲姫)「今なんて言おうとしたんですか!」



女提督( >u<)テヘペロ♪



能代「これからヤバイ敵と戦うとは思えない…」



矢矧「はい…」



酒匂「大丈夫なの…かな?」



ブーン――



戦艦棲姫「おいでになったようよ?」



ヒューー



女提督「わお!?爆撃してきた!?」



飛行場姫「はーい。」グイッ



照月(防空棲姫)「なんです――きゃぁあああ!」ドカァアアン!



矢矧「ちょっと何をしてるんですか!?」



能代「照月さんを盾に…やはり…」



照月(防空棲姫)「照月、また…沈むのかぁ…早かったなぁ……月が…って今、昼間じゃない!」



戦艦棲姫「どう?」



照月(防空棲姫)「どうじゃないですよ!死ぬところでしたよ!」



飛行場姫「ダメージなし。」



照月(防空棲姫)「あ…ほんと。」



ザパーン!



レ級特殊体「ワタシノコウゲキキイテナイヤツイル!オモシロイワ!」



能代「来たわね…レ級!」



レ級特殊体「アラ!コンカイハ能代タチマデキタノネ!」パサッ



矢矧「…あなた…」



レ級特殊体「ヒサシブリネ!3ニントモ!ダイジョウブ!モトナカマハコワサナイカラ!キャハハハ!」



女提督「他の人は壊すんだね。」



レ級特殊体「ニンゲンマデキタカ!アナタハサイゴ!」



女提督「私達を壊す前にちょっと話をしようじゃないか。」ヒョイッ



レ級特殊体「ナニコレ?」



女提督「まぁ、会話しやすくなる道具。」



レ級特殊体「おもしろそう♪」



戦艦棲姫「チョーカーの予備がまだあったのね。」



女提督「いや、即興で作ったやつだから。さて、レ級さん――」




―――RR鎮守府 母港



神通「チェック問題なし。もう大丈夫です。」



多摩「ありがとにゃ。入渠完了にゃ~」



夕立「ぽい~。」



扶桑「あら?提督さんはお電話中?」



五月雨「局のお仕事の話だそうです。」



提督「――はいよ、了解。それじゃ執行する。神通、木曾、球磨、蒼龍、飛龍。5人は鎮守府内の家宅捜索に入ってくれ。」



神通「はい!」

木曾「球磨姉さんいくぞ~。」

球磨「お昼寝タイム終了クマ~」フワァ

蒼龍「行ってきまーす!」



提督「頼むぞ。」



飛龍「提督~。」



提督「ん?」



飛龍「ちゃんとできたら蒼龍のことしーっかりほめてあげてね?」



蒼龍「ちょっ、何言ってんの!?いくよ!」



提督「??」



RR中将「どうしたのかな?」



提督「家宅捜索です。」



RR中将「は?」



提督「川内、彼を連れてきてくれ。」



川内『了解。』



提督「扶桑と山城、神通は川内の手伝いに回ってくれ。」



山城「了解。」



提督「睦月。そいつに手錠。」



睦月「はーい!」



RR中将「は?何をする!上官に対してその悪ふざけは度がすぎるぞ?」



提督「あ?人のこと監禁してるやつがよく言うよ。」



RR中将「なんのことを…触るな!」バシッ



睦月「きゃっ!」



提督「大丈夫か?」ダキッ



睦月「うん!ありがとう。」



提督「公務執行妨害罪だな!」シュッ ドスッ



RR中将「あがっ!?」



睦月「手錠しちゃう…ね!」ギチィ



RR中将「いってぇ…」



提督「さーて。中将さんとやら?君は色々としでかしてるようだけど…どこから自白してくれるかな?」



RR中将「何を言って…」



酒匂「もどり…何をしてるんですか!」バッ



提督「すまないが、近寄らないでほしい。」



能代「酒匂、こっちに来て。」グイッ



酒匂「なんで!?なんでなの!?」



女提督「事情を話すね。私達は艦隊調査保護局といって、元帥直属のお巡りさんみたいな仕事をしているの。」



酒匂「中将さんは悪いことしてないもん!」



提督「酒匂さん。残念ながらそれは違うんだ。」



川内「連れてきたよ~。」



TT中将「…」



矢矧「TT中将さん、ご無事だったんですね。」



川内「下すね。この椅子使っていい?」



睦月「もちろんにゃし。」



タッタッタッ―― ダキッ!



川内「おっと。阿賀野さん危ないよ~?」



TT中将「ああ、急に来るな。」



阿賀野「…」ギュムッ



TT中将「…遅くなってすまなかった。」ナデナデ



能代「RR中将さん…なぜ、TT中将さんがうちの鎮守府の隠された部屋にいたのか説明していただけますか…?」



RR中将「そ、それは…」



TT中将「理由は簡単だ。自分の行った不正に気が付かれたからだな。」



女提督「あらあら?不正とは…『偽物のお守り』のことですか?」



酒匂「偽物のお守り?」



女提督「うん。TT中将さん説明を。」



TT中将「我々との合同作戦において、私達に配ったお守りはすべてが偽物であり…轟沈から艦娘を救える可能性を持ったお守りではなかったのだ。それを知りつつ…コイツは…私の大切な者たちを見殺しにしたんだ!」



RR中将「い、言いがかりだ!発動しない場合もある!そうだろ!?それに証拠は!?そんなものありゃしない!無実だからな!それとお前ら、上官に対しての不当行為で軍法会議に突き出してやるからな。」



女提督「突き出せるもんならどうぞ。ただ、あんた自分の艦娘にまで偽物を持たせたでしょ?これ。」



RR中将「そ…」



矢矧「これ…雷が大切に持ってた…お守り…」



酒匂「うそ…」



女提督「このお守りは、特殊体との戦闘でうちの子の装備に引っかかっていたそうです。装備させるためのチップも丁寧に偽造されてました。解析も終わって、RR鎮守府所属の雷さんの物であると、確定しています。」



能代「なんで…なんで雷ちゃんを殺したの!?」



RR中将「あ、あれは事故で…」



能代「事故なんかじゃない!雷ちゃんはお守りがあるからって私達を逃がしてくれて沈んだのよ!?それが偽物のお守りだと知っていたなら、あなたは人殺しよ!」



RR中将「…なんだよ…」



提督「あ?」



RR中将「なんだよ…なんで俺の愛がわかってくれないんだよ能代!」



睦月「何をいってるの…」



RR中将「僕は…僕の愛しているのは能代…君と…矢矧…酒匂だけなんだよ?」



矢矧「ひっ」



RR中将「僕はこんなにも君たちを愛しているのに…なんでそんな目で見るんだよ!矢矧ぃ!?」



提督「俺の裏に。」



RR中将「僕の矢矧に触るなぁぁああああ!」ダッ



神通「動くな。」ガシッ



RR中将「あ…あ…」ドサッ



女提督「まさかあんた…能代ちゃん達が着任したからって理由で自分の雷ちゃんを殺したの?」



RR中将「あ…あいつは…僕に対して愛してるだの…なんだの…ずっと言い寄ってきて…うるさくて…うるさくてうるさくて…それでも能代達と仲が良かったから僕は我慢してたんだ…なのにケッコンカッコカリしよう?ふざけるな!…だから能代達のためになるような死なせ方で殺してやったんだ!あはははは!」



女提督「なんだてめぇ…」チャキッ



提督「切るな。抑えろ。」



女提督「…」



RR中将「なぁ…3人共。わかっただろ?俺がどれだけ愛してたか?お前たちだけいればいいんだ。お前たちが無事に生きていければ他の艦娘とかは捨て駒でもいいだろ?な?」



能代・矢矧「「…最低…」」



RR中将「なんてこと言うんだよぉ…ひどいよなぁ?酒匂?なぁ!?」



酒匂「い…いやぁ…」ギュム



能代「提督さん、女提督さん。この人を早く私達の目の届かない所へ。そして…厳罰に。」



女提督「そうしたいんだけどもうちょっと…いいよ!」



ザパーン! ドサッ!



レ級特殊体「久しぶりね中佐さん!あれ?今は中将さんだったけ?」



RR中将「ひぃ!?レ級!?」



レ級特殊体「あらひどい!あなたの雷だったのに!」



RR中将「くるな!くるなぁ!」



レ級特殊体「照れちゃって可愛い!」ガシッ



RR中将「やめろ!放せ!放せぇ!」



女提督「どうする罪を認める?そうすれば助けてあげようかなぁ?」



RR中将「ぼ、僕は悪いことはしてない!全部、能代達との生活のためにやったことだ!わるくない!」



提督「ダメだ…」



レ級特殊体「ねぇ!この人はさっきの話だとこの後どうなるの?アハッ♪」



女提督「まぁ、この場合証拠と証言があるし…結構重い処分になるでしょうね。」



RR中将「そんな!?」



レ級特殊体「ふーん。あのね!この人くれたら、もう艦娘襲わないし、さっき話してた体液?のこともかなえてあげる!ね?中将さん!私、あなたに沈められたけど…助けてあげるわ!愛してるんですもの♪」



女提督「うーん…いいよ。」



RR中将「はぁ!?」



レ級特殊体「やった!やったわ!ずーーーっと、この人が出てくるのを待つために色んなことしてたんだもの!」



女提督「そう。ならご自由に。」



レ級特殊体「これで、念願が叶うのね!?さぁ、中将さん…1つになりましょう?」



提督「まずい!目と耳を塞げ!」



ドサッ ヤ、ヤメロ… ガブッ! ギャアァァアアアア!

グチュッ!ベキュ! ブシャ! ビチビチッ!



酒匂「あ、ああぁ…」ガクガク



提督「見るな。」ギュッ



ゴリュッ! アアアァ… ベキッ!

――――ゴクン



レ級特殊体「うふふふ♪これで1つになれたわね…最高///」(血みどろ)



女提督「…まさか…人間1人食べるとは思わなかった…」



酒匂「…」ブルブル



提督「大丈夫。大丈夫。」ナデナデ



能代「……い、雷さん。」



レ級特殊体「能代、矢矧、酒匂、元気でね!」



女提督「待って!約束のを!」



レ級特殊体「そうだったわ!どうぞ!」



女提督「ありがとう。」プシュッ



提督「取れたか?」ナデナデ



女提督「うん!白露ちゃん達はこれを先に■■鎮守府に。」



白露「了解!時雨がこれ持って!」



時雨「了解!」

五月雨「急ぎましょう!」

夕立「護衛なら任せるっぽい!ね?春雨!」

春雨「はい!」



女提督「よろしく!」



タッタッタッ――――



レ級特殊体「それじゃ!ばいばーい!」



能代「待って!」



レ級特殊体「なに?やっぱり殺し合いたいの?」



能代「いえ…あの時は守ってくれてありがとうございました!」



矢矧「あなたこと…忘れません!」



酒匂「……」ビクビク



提督「酒匂さん。大丈夫背中に俺がいるから。」



酒匂「…いかづt――」



レ級特殊体「ばぁ!!」



酒匂「ぴゃあああああああ!?」ダキッ



提督「おっと。雷さん…」



レ級特殊体「酒匂はこうじゃなくっちゃね!ばいばーい!」



ザパァアアァアアン! スゥ――



提督「あっという間に行っちまったな…」



女提督「提督!あと任せていい?あたしも――」



提督「行ってやれ。飛行場姫と戦艦棲姫は女提督の護衛を頼む。」



飛行場姫「ええ。」



女提督「それじゃ、また後で!救急ヘリがもう少ししたらくるはずだよ!」



提督「了解した。」



タッタッタッ! ザザー



TT中将「…提督さん。」



提督「はい」



TT中将「能代さん達はどうなるんだ?」



提督「能代さん達がよければ、私達の鎮守府所属に。」



矢矧「え?」



TT中将「あと…この阿賀野も頼めないか?」



阿賀野「なにいってんの?ねぇ!何言ってるのよ!皆帰ってきたのに!」



TT中将「帰ってきた?」



阿賀野「そうだよ!ヒトミとイヨ以外は少し姿が変わっちゃったけど皆帰ってきたんだよ!?」



TT中将「待ってくれ?どういうことだ?」



提督「言ってないのか?」



川内「任務完了までは言わない方がいいと思って。」



阿賀野「なんでそんなこと言うのよぉ…」ポカポカ



TT中将「待ってくれ。ぽかぽか殴るんじゃない。事情を話してくれ。」



軽巡棲姫「…TT中将さん。」



TT中将「神通なのか?」



軽巡棲姫「はい。今は神姫と名乗ってますが…お帰りなさい。」カパッ



TT中将「そ、そんなことが…」



軽巡棲姫「あとは…」



軽巡棲鬼「こんにちは~!」



空母棲姫「あら…なんとなく見覚えがあるわ。」



TT中将「那珂…それに…赤城…いや…加賀?」



バタバタバタバタ――――



提督「おっと、救急ヘリが来たようだ!TT中将さん。あとは落ち着いたら病室へ伺いますので!」




―――??



村雨「……あれ?私なんで装備をつけて?海?それにしては何にもない…」



ザザー



村雨「…もしかして…村雨…死んじゃった!?」



??「マダヨ?」



村雨「きゃぁああああ!?だれ!?」



??「アナタノカワリニナルモノヨ。」



村雨「あー…これあれだ、生死の間ってやつだ。理解した。よし。やろう。」ガコン!



??「モノワカリガイイノネ。フフフフ。」



村雨「うわ…私がそのまんま深海棲艦化したような姿に…」



??「アナタノホンライノスガタヨ?」



村雨「なわけ…あるか!」ズドン!



??「フフフフ!」ズドン



村雨「おっと!?そうやすやす当るものですか!」ザザー!



??「ハッシャ」パパパ



村雨「狙って…そこだ!」ズドン!ズドン!



ドパーン!



村雨「私なら…こっち!」ズドン!



??「ソッチジャナイワ」ズドン



ドカァン!



村雨「いったぁ!夢っぽいのでも痛み感じるとか…」小破



??「ハヤクアナタヲチョウダイ?」



村雨「いやです!」パシュッ!



??「ウフフフ」シュンッ



村雨「消えた!?」



??「アシモトヨ?」



ドカァアアン!



村雨「本当に困るんですけどぉー…うぁあん…」大破



??「モウスコシヨ…モウスコシ!」



村雨「させるか!主砲も魚雷もまだあるんだよ!」



ドカァアアン!



??「ソレダケ?」



村雨「やっば…負ける…」



??「ハヤクラクニナリナサイ?」



村雨「いやだ…」



??「ウフフフ」



村雨「負けて…たまるもんですかぁ!」



ピカァーー!



??「ナニ!?」



村雨「この装備…改二?…そう言うことか…薬…間に合ったんだね…女提督さん!」



??「ナンダ!?ナンナンダ!?」



村雨「さて…村雨は、スタンバイオーケーよ。対艦、対潜、対空だって、やったげる!」



??「アァアァアァアアアア!」




―――■■鎮守府 医務室



村雨「――」Zzz



吹雪「これを変えて…春雨ちゃんを…よいしょっと…」



春雨「お姉ちゃん…」Zzz



吹雪「大丈夫ですよ~。」



村雨「…」パッ



吹雪「これでよし。」



村雨「吹雪。」



吹雪「はい。なんでしょう…か!?」



村雨「驚きすぎよ。」



吹雪「す、すいません!今すぐ離島棲鬼さんとか呼びますね!」



村雨「はーい。」



吹雪「離島棲鬼さん!女提督さん!村雨さんが目を覚ましました!」




―――― 5日後 ―――― 

―――1302海軍病院



コンコンッ! ドウゾー



女提督「失礼しま~す。」



提督「失礼します。」



阿賀野「あ!提督さんに女提督さん!」



提督「お見舞いと、その後の報告に伺いました。」



TT中将「わざわざすいません。」



女提督「気にしないでください。それとあと2名ほど。いいですかね?」



TT中将「もちろん。」



提督「いいってさ。」



伊13「中将さん?」



伊14「遅くなってごめんね?」



TT中将「ヒトミ…イヨ…本当にお前たちなのか?」



伊13「うん!」



伊14「会いたかったよぉ!」ダキッ



伊13「こら…イヨ。中将さんに負担かかっちゃうでしょ?」



TT中将「いいさ。ほら、ヒトミもおいで。」



伊13「…」ピトッ



阿賀野「あはは~♪素直だねぇ~」



伊13「…」ニパー



女提督「うわ…マブシイ!」



提督「お前にはあんな純真な笑顔できないもんな?」



女提督「お・に・い・ちゃ・ん?」ニコッ



提督「きも。」



女提督「よしきた。戦争だ。」



提督「帰ったらな。」



阿賀野「あー…普段の提督さん達ってそんな感じなんだ~!なんか兄妹みたい!」



女提督「あ、あたしたち二卵性の双子だから。」



伊14「そうなの!?」



提督「ああ。■■鎮守府に鳳翔さん居ただろ?」



伊14「うん。いたわね?たしか前元帥さんの奥さんって人だよね?」



女提督「あれ、あたし達の母親。」



TT中将「君たち、前元帥閣下のご子息なのか!?」



提督「そんな、ご子息なんて高尚なもんじゃないですよ。」



TT中将「しかしだな…」



女提督「まぁ、そんなのどうでもいいんで♪」



阿賀野「ほえ~…」



女提督「早速ですが、事件のその後についてです。」



TT中将「お願いします。」



女提督「あ、敬語とかやめてください。階級自体は大佐なんで。むしろこっちが使わないとですね。」



TT中将「う、うむ。そちらもいつも通りでいい。」



提督「ありがとうございます。ではまず、RR中将については死亡のまま立件、不名誉除隊扱いとなりました。」



阿賀野「まぁ、当然っちゃ当然?」



女提督「正直、拷問くら――言わぬが華っと。」



伊13「…」



女提督「ヒトミちゃん引かないでぇ~…次行こ!RR鎮守府所属の能代、矢矧、酒匂の3名は正式に■■鎮守府に配属となりました。今は■■鎮守府での休暇を取っています。」



TT中将「そうか。酒匂さんはどうした?あの光景を見てしまったようだから心配なんだ。」



提督「カウンセリングを受けて、ほぼ以前のような感じになっていると矢矧が言っていました。」



女提督「提督にすごく懐いてるだよ?」



阿賀野「ほうほう。具体的には?」



女提督「簡単に言うと、引っ付き虫?」



阿賀野「それ、私達姉妹にしかやらないやつ。よほど安心できる人にしかやらないもん。」



女提督「まじか!で、次に神姫ちゃん、軽巡棲鬼ちゃん、空母棲姫ちゃんの3名は■■鎮守府預かりで正式な配属にはなってません。現在は能代ちゃん達と同じく、休暇扱いになっています。」



提督「そこで、この3名についてTT中将さんはどうしたいかをお聞きしたいんです。」



TT中将「私は…海軍をやめようと思っている。」



伊14「なんで!?」



阿賀野「まだそんなこと言って…」



TT中将「阿賀野達の気持ちもわかる。だが…私は今後車椅子での生活になる。このことが、君たちの足かせになるのは嫌なんだ。」



阿賀野「だからやめるの?」



TT中将「ああ、だから提督さん、女提督さん。阿賀野達をお願いします。」



提督・女提督「「 断る 」」



TT中将「返答が早いし間違っていると思うのだが?」



提督「車いす生活なくらいで、優秀な指揮官をやめさせるわけには行かないですよ。」



女提督「そろそろ、協力してくれる指揮官の人を探してたところなんですよ~。いや~いい人いてよかった。」



TT中将「ちょっと待て、話を――」



女提督「ということで、阿賀野さん達には引っ越ししてもらって、うちの鎮守府内でTT鎮守府をやってもらうことにしようかと。仕事内容に艦隊調査保護局への協力も加えてね。」



TT中将「だ、だから、話を――」



提督「これ、元帥からの内示命令。命令拒否は認めないとのことです。パワハラですねパワハラ。」



阿賀野「よろしくお願いします!」



女提督「はい!それと鎮守府をバリアフリー化しておいたよ。すごいよね海軍の工事系の人達。設備拡張を1日でやっちゃったんだよ?」



伊13「ということは…車椅子を理由にやめることはできないわね?」



TT中将「…わかった。よろしくお願いしよう。」



女提督「はい!」



提督「それじゃ、さっきの3名はTT鎮守府所属の深海棲艦ということで。」



阿賀野「とはいっても、元神通ちゃん、元那珂、元赤城&加賀だけどね。」



女提督「軽巡棲鬼ちゃんと空母棲姫ちゃんはある程度記憶が戻ったみたいです。それでこれからは深海棲艦として第2の人生だ~って言ってました。名前もそう呼んでほしいそうです。」



TT中将「そうか…」



阿賀野「あの3人の方が、どっかの中将さんより前向きかもねぇ?」



TT中将「阿賀野…お小遣い減額。」



阿賀野「パワハラされたからって八つ当たり!?」



伊14「あ、この感じ…いつものTT鎮守府だわ!」



女提督「案外似てるかもね?」



提督「だな。」



TT中将「では、提督。女提督。これからよろしく…と言いたいが1つ条件がある。」



提督「条件?」



TT中将「保護局では君たちが上司となるだな?」



女提督「まぁ、保護局での任務上はそうなりますけど…」



TT中将「では、君たちには大将にはなってもらわなければな。」



提督・女提督「「 はい? 」」



TT中将「なぁ、お前たち。上司が自分より階級が低いのはなんか違うと思わないか?」



伊13「う、うん?」



伊14「私は特に気にならないわよ?」



阿賀野「阿賀野は…その気持ちよーくわかる!」



TT中将「阿賀野。お小遣いを増額。」



阿賀野「やった!」



女提督「あのですね…正直保護局においては大佐という地位がちょうどいいんです。だから大佐のまま動いてるわけで…」



TT中将「なら、本当は大将だが、動くときは大佐のフリをすればいいだけの話したろ?ちがうか?この前直属の上司は現元帥と聞いている。そのくらいの偽装は容認してくれるだろ?」



友元帥「もちろんそんなの簡単だよ?」



提督「友元帥!?」



女提督「あ、金剛ちゃんこの病院だったけ?」



友元帥「ああ、今定期検査中でな。すみませんTT中将さん。勝手に入室してしまいました。」



TT中将「これは…元帥閣下。お見苦しいところを…お前たちビシッと――」



友元帥「気になさらないで。元帥と言ってもあなたの方が年上ですので。」



提督「あ、敬語使えたんだ。」



女提督「えらいね~。」ナデナデ



友元帥「お前らはもうちょっと敬意をだな?」



提督「お前に敬意はあるが、示すほどのもどじゃねぇわ。」



女提督「うん!」



友元帥「持ってくれてることは意外だったわ。」



提督・女提督・友元帥「「「 あはははは! 」」」



伊13「…??」



阿賀野「ほら、ヒトミがなんか混乱してますよ!?」



TT中将「悪いが…私もだ…」



友元帥「ははは。さて、TT中将さん。その内示は受けていただけますよね?」



TT中将「はい。」



友元帥「お前らは、最低でも中将の試験は受けて突破してくれよ。」



女提督「まぁ…中将なら…」



伊14「そんなに階級が上がるのが嫌なのかしら?」



提督「ほら、上に行くと派閥争いとか少なくてもあるだろ?そう言うのも嫌なんだが…」



女提督「そうそう…めんどい…」



TT中将「わかった。なら中将にはなっていただきたい。」



友元帥「点数は厳しめの8割5分以上にさせてもらうからな。」



提督・女提督「「 あーい。 」」



TT中将「待ってくれ。8割5分はさすがに…」



伊13「7割の合格で、とるの大変だったのに…」



提督「まぁ、しゃあねぇ。女提督おせーて。」



女提督「おっけ。そう言うことなんで、■■鎮守府でお待ちしてます!」



阿賀野「うん!」



提督「俺達はこれで。」



友元帥「おう。金剛もそろそろ終わるからな。」



TT中将「ありがとうございました。」




―――■■鎮守府 執務室



提督「よし。これで今回の任務完了。」



女提督「ふい~…一時はどうなるかと思ったよ。」



村雨「ほんとだねぇ~。」



提督「もう体調はいいのか?」



村雨「うん!バリバリ働けるよ!改二装備も問題なし。」



女提督「その服いいよねぇ。結婚しよ。」



村雨「あはは~。なんですかその流れ。」



女提督「いや、カッコカリしよって。」コトッ



村雨「え、え?あ、あたしと!?」



女提督「そうだよ?」



提督「ちょっとでてくる。」テクテク パタン



村雨「えーと…そぉ…」



女提督「だめ?」



村雨「いやぁ…その、今回色々面倒かけちゃったじゃないですか…それなのにカッコカリまでいいのかなぁって…」



女提督「私は今回のことの前から決めてたんだけどなぁ…」



村雨「意外と楽しいかも。ねぇ、私たちって、相性いいのかな?…いや、相性は抜群だよね!」



女提督「もちろん!」



村雨「さっそく皆に話して来てもいい?」



女提督「どうぞ~!」



村雨「行ってきまーす!…あ、女提督さん!」



女提督「なんでしょ?」



村雨「元気ないときは村雨が元気分けてあげるから!」ニシシ



女提督「う、うん!」ドキッ



ガチャッ パタン! タッタッタッ――――



女提督「…」



女提督「あれは反則だろぉ…」




――――■■鎮守府 執務室



矢矧「えーと…こっちの資料がこっちで…あっれぇ!?」



能代「それはこっちです。」



女提督「ちがうよ~。それはこっちでここをだね――」



酒匂「お茶いれましたー!」



提督「ありがと。」ナデナデ



酒匂「えへへ~♪」ダキッ



能代「さらに、酒匂が提督さんに懐いたわね…」コソッ



矢矧「そうですね。」コソッ



女提督「吊り橋効果なんでねぇの…」イラッ



矢矧「ちょ!?女提督さん!顔!顔!」



提督「酒匂、悪いんだがちょっといいかな?」



酒匂「お兄ちゃん…もうちょっと~…」



提督「はいはい。」ナデナデ



能代・矢矧「「 兄!? 」」



女提督「あんたらいい加減にしな!お姉ちゃんにも甘えな!」



能代「え!?姉!?え!?」



阿賀野「あれ?ドアが無い…まぁいいや!こーんにーちはー!」



TT中将「阿賀野…礼儀を守りなさい。」



女提督「気にしなくていいよ~。良くいらっしゃいました。」



TT中将「おかげさまで無事退院できました。」



提督「よかったです。これからよろしくお願いします。」



TT中将「よろしくお願いします。」



女提督「こちらこそ。TT鎮守府さんの執務室も隣に準備できてますので!」



TT中将「ありがとうございます。」



提督「新しい執務室で皆待ってますよ。」



TT中将「楽しみだ。」



女提督「さぁ、いってみましょ~♪隣の部屋ですけどね?」




―――■■鎮守府 TT執務室



軽巡棲鬼「―――♪――♪―――♪…どうかな?」



伊13「うまく…なってる…」



伊14「なに…深海棲艦になると音痴は直るってことかしら?」



軽巡棲鬼「ちょっとひどくない!?今まで音痴みたいな言い方~」



空母棲姫「そうね。むしろ加賀だったころの私の方が上ね。」



軽巡棲姫「姉さん…ごめんね?」



軽巡棲鬼「なんで謝るのよ~!」



ガラガラ



TT中将「………お前たち。」



軽巡棲鬼「あ、TT中将さんおかえり~!ついでに阿賀野も~。」



阿賀野「ついで!?阿賀野はついでなの!?」



伊14「まぁまぁ。」



阿賀野「いいや!はっきりさせてもらおうかしら?」ガシッ



軽巡棲鬼「ちょー!?」



空母棲姫「TT中将さん。こっち来てましょう?」



TT中将「あ、ああ。」



ドウノコウノ―― ヤイノヤイノ――



提督「いつもこんな感じで?」



TT中将「そうだな…いつも通りには1つ足らないが…」



女提督「足りない?」



TT中将「阿賀野!軽巡棲鬼!ちょっと来なさい。」



阿賀野・軽巡棲鬼「「 なに? 」」



TT中将「頭をこっちに。」



阿賀野・軽巡棲鬼「「 ?? 」」スッ



ゴツン!



阿賀野「ぐおぉおぉお――」

軽巡棲鬼「いったぁいぃ――」



TT中将「お前たちはもう少し静かにできないのか?」



阿賀野「…あは…」



伊13「阿賀野さん?」



阿賀野「あはははははは!」



女提督「この後1時間後に大会議室にお願いしますね。」チョンチョン



提督「ということで~。」OK



TT中将「あ、ああ…」



阿賀野「はぁ~…本当に…戻ってきたんだね…また皆でいられるんだね?」



空母棲姫「まぁ…私達は合体しちゃってますけどね。」



深海双子棲姫「「 私達もだったり~! 」」



TT中将「え?自由にそうなれるのか?」



阿賀野「あははは!新生TT鎮守府ここに始動ね♪」



TT中将「そうだな。」フフフ



軽巡棲鬼「中将さんが…」



軽巡棲姫「笑った…」



イヤーー! ナンデソウナル!? アハハハハ!




―――大会議室



TT中将「――なるほど…あなた方も。」



女大佐「そうなんだですよ。」



不知火「先ほどから敬語がおかしいのですが…」



女大佐「じょ、上官だから敬語使わないといけないだろ。」



不知火「まぁ…ですけど、その声量だと聞こえてますけどね。」



TT中将「無理しなくてもいいですよ。」



女大佐「すみません。」



瑞鶴「今回は出番無くおわったなぁ~」



朝雲「いいんじゃない?ほら、私達が平和ってことは争いが無いってことだし。」



瑞鶴「てな会話してると舞い込むよねこの鎮守府…」



卯月「なに不吉なこと言ってるぴょん…」



ガチャッ



提督「お待たせしました~。」



Z1「あれ?提督さん達黒い制服?」



陽炎「あれって…中将のやつだよね?」



葛城「いつの間に!?」



女提督「はーい!みなさんお疲れさでーす!」



「「「 お疲れ様でーす! 」」」



女提督「今回の村雨ちゃんの件や、急な保護任務の対応ありがとうございました!出番がなかった人達には申し訳なかったけど、演習とかで発散してもらうつもりですのでよろしく!」



提督「まず、新人の紹介から。今日から正式に■■鎮守府に配属となった能代、矢矧、酒匂の3人だよろしく頼む。」



能代・矢矧・酒匂「「「 よろしくお願いします! 」」」



最上「この後宴会での新人歓迎会でのあいさつ期待してるよ~!」



能代「え?そんなのあるんですか?」



女提督「恒例行事だでや~。そして、皆さんご承知かと思いますが、■■鎮守府の中にTT鎮守府さんが入ることになりました。挨拶を。」



TT中将「初めまして。私はTT中将といいます。阿賀野やそのほかの人達を保護していただいた上に、この体の私のために鎮守府内のバリアフリー化までしていただいたようで…感謝してもしきれません。ありがとうございました!今後はTT鎮守府の共々よろしくお願いします。」



「「「 よろしくお願いします! 」」」



提督「中将さん以外の挨拶はすでに済ませてあるから省かせてもらうぞ。」



女提督「さて、次に我々の服装を見てもらうとわかるように…中将になっちった…」



阿賀野「いやいや…なんで肩を落としているんですか…」



女提督「だって…さっそく新人中将集会の招待状とかきてんだよ?」



衣笠「あぁ、それ秘書艦同席のやつだよね。誰連れてくの?」



提督「そうなのか?」



女提督「そうそう。」



衣笠「叢雲と電で決定してるの?」



女提督「未定よ~。やっぱりカッコカリしてる人を連れてくのが多いよね?」



TT中将「そのようだ。私の時は阿賀野だったな。」



阿賀野「カッコカリしてなかったけどね~。」



TT中将「する予定だったからいいじゃないか。」



女提督「そうなんだ。」



阿賀野「初耳なんですけど!?」



提督「初耳?」



TT中将「今言ったからな。」



衣笠「ということはだ…」



TT中将「阿賀野、こんな私だがカッコカリしてくれるか?」



エンダァアアアア! ドイウシタノ!? コウカイプロポーズデス!

ヘンジハ!?   YESダァアァアアアア!

イワイジャァア! ワーワー!






――――――――――――



青葉「今回はこれにて終了です。」



電「村雨ちゃんが青い血を吐いちゃったときには…生きたここちがしなかったのです…」



霞「そうね…私も様子を見に行った時苦しそうだったわ。」



翔鶴「今は元気に女提督さんの秘書をされてますし、大丈夫ですね。」



青葉「はい!」



電「さて、ここからはメタいコーナーなのです。」



青葉「今回の話では出番がなかった方々がいらっしゃいますねぇ…」



霞「あれ?朝潮姉さんとか出てなかったわよね?」



青葉「まぁ、裏話としては特殊体捜索の別部隊でしっかりお仕事されてましたので。」



電「はい!きちんと記録も残ってるのです。」



翔鶴「それならよかった。」



青葉「記録あるならきちんと書けって作者には言いたいですよね?てか書けよ。」



作者『なんで上から目線なの?かまわんけど…』



霞「なんか聞こえたわよ?」



電「さ、さぁ!この辺でお別れのお時間なのです!」



霞「話をそらしたわ…それで次回のお話は?」



青葉「まさかの提督と女提督が追われる身に!?」



霞「それでは次のお話でお会いしましょう。」



「「「「 ばいばーい! 」」」」







後書き

読んでいただきまことにありがとうございます!
新作がだいぶ遅くなってしまい申し訳ありませんでした
艦娘たちの口調等はWIKIを参考・引用としております。
参考・引用HP http://wikiwiki.jp/kancolle/
評価等をしてくださることを大変うれしいです!
本当にありがとうございます!


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2023-03-20 19:15:52

このSSへのコメント

1件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2023-04-24 22:52:10 ID: S:crdOuo

このシリーズ本当に大好きです!ずっと応援してます!!


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