2023-03-19 20:46:22 更新

概要

艦これの二次創作SSとなっております。またオリジナル設定などを含むため苦手な方は以下略…
順次艦娘の方々を出し来ていきたいと思います。何か問題等があるような場合においては対処いたしますのでコメント等をいただけたら幸いです。
メイン10作目にしました。前作を読まなくても読めるようにはしているつもりです。
過去作を読んでいただけて大変うれしいです!更新は不定期となります。何分ご容赦ください。


前書き

2人のちょっと不思議な提督たちが特殊な環境に放り込まれも艦娘たちとドタバタしながら任務やら仕事やら生活して行くというようなストーリーです。
今回はどうなるって?…いつもの通り説明は3人に任せます!頼みます!




青葉「さぁ、さぁ寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」



電「こちら艦――」



霞「艦隊調査保護局よ。」



翔鶴「こちらの鎮守府は……」



電・青葉・翔鶴「「「 どちら様ですか!? 」」」



霞「うわっ!いきなり大声ださないでよ!」



青葉「す、すみません。」



電「あの…それでどちら様ですか?」



霞「霞よ。というかさっきまで一緒にお茶してたじゃない…」



青葉「知りませんね~。」



霞「あんた鳥かなにか?3歩いたら忘れるタイプ?」



翔鶴「霞さん。これは重要なことのため是非、ご自身の説明をお願いします。」



霞「なんか胡散臭い…」



電「霞ちゃん?」ニコッ



霞「わ、わわ、わかったわ!それじゃ……こほん!霞よ。訳があってここに保護させれて、いつの間にかここでこんなことやらされてるわ。」



青葉「まぁまぁ…そうトゲトゲせずに。ね?(電先輩マジこえ~…)」



霞「で、これはなんなの?」



青葉「青葉の話を聞いてー!」



霞「それで?」



青葉「霞ちゃんが無視する~!うわ~~ん!」



翔鶴「よしよし…青葉さんですから。」



青葉「どういうこっちゃ!」



電「脱線のし過ぎは禁物なのです!ここは、こっちとあっちをつなぐパイプラインなのです!ニパー♪」



霞「パイプライン?なにそれ?」



電「…」ニヤァ



霞「はい!もういいです!仕事ならやります!」ケイレイ



翔鶴「(電ちゃん…完璧に手綱をにぎってますね…)青葉さん。これからは霞さんもですか?」



青葉「はい!担当してもらいます。このあと詳しい説明をしますのでこれを読んでください。」



霞「これね?」



翔鶴「それでは、今回の本編へとまいりましょう。霞さんどうぞ可愛くお願いします。」



霞「恥ずかしいんだけど…」



電「席を外すのです。お願いするのです。」



霞「それなら。」



ガチャ パタン



霞「それでは皆さん本編をどーぞ!」キャピーン☆



青葉「はいどうも。良い写真が撮れました。」カチャカチャ



霞「え?」



青葉「良い写真ですね~♪では~!」パタン



電「あ、女司令官さん喜びそうなのです。」



翔鶴「きっと執務室に飾られるじゃないでしょうか?」



青葉「実際にそうでしょうね。」



ガチャッ パタン



霞「え?」



霞「え!?」






―――― 2日前 ――――

―――VV鎮守府 執務室



霞「ほんっとあんたクズなんじゃないの?」



VV中佐「……」



霞「あんたね、私達はあんたに命預けてんのよ?もっとしっかりしてもらわないと。」



VV中佐「……さい…」



VV中佐「うるさい……うるさいうるさい!あぁあ!」



霞「な!?」



VV中佐「もういやだ!お前に罵倒されるのは飽き飽きだ!どうせお前は俺が嫌いなだけなんだ!死ねとか思ってるんだろ!?そうなんだろ!?」



霞「そんなこと言ってないでしょ!」



VV中佐「うるさい!もう嫌だ!死んでやる!お前のせいだ!霞!おませのせいだ!」ガタン! バタン!



霞「どこに行くの!?待って!」




―――VV鎮守府付近 崖



千歳「千代田!霞!こっちにいたわ!」



千代田「中佐さん!危ないですから!」



霞「戻って!私も言い過ぎ――」



VV中佐「もう、うんざりなんだ!お前の顔なんか見たくない!霞!お前のせいだ!なにもかも!」



千歳「中佐さん!落ち着いて!」



VV中佐「千歳!千代田!幸せにな!あははは!自由だ自由だぁあああ!」タッタッタッ



霞「まって!」



VV中佐「あははははは!」スッ



千代田「中佐さん!」



VV中佐「ああぁぁあああああ――――」



ザパァン―――――



霞「あ…あぁあ……」ガクッ



千歳「そんな……」



千代田「…うそ………」



霞「あ…ああ……」



千代田「あんたの…せいで…あんたのせいで!」パシン!



霞「…」ドサッ



千歳「千代田!」



千代田「この人殺し!お前も死んじゃえ!〇してやる!」ガコン!



千歳「落ち着いて千代田!装備を収めなさい!」ガシッ



霞「……」



千代田「許さない…許さない許さない許さない!」



千歳「千代田は鎮守府に戻って本部に連絡して!」



霞「……」スッ フラッ フラッ



千歳「逝かせないわよ。戻りますよ!」ガシッ



霞「……」




―――― 現在 ――――

―――0812 ■■鎮守府 朝潮と満潮の部屋



朝潮「満潮。荷物持ちましたか?」



満潮「ええ。ぬいぐるみも大きいの5つだと不気味ね。」



朝潮「でも可愛いですよ?」



満潮「まぁね。ジャスティンがオススメよ。」



朝潮「いい名前です!」



満潮「いや…ツッコミなさいよ…」



朝潮「こうですか?」スッ



満潮「いやいやいやいや!顔を突っ込んでどうすんのよ?」



コンコン!



満潮「はーい。どうぞ。」



提督「ども。準備できてるようだけど…なんで朝潮は人形のお腹に顔突っ込んでんの?」



朝潮「満潮がジャスティンに突っ込めと言ったので実践したんです!」フンス



提督「お、おう。荷物はこれでいいのか?」



満潮「ええ。」



提督「わかった。満潮も姉の面倒みてくれてありがとな。積み込んでおくから他の人と車に来てくれ。」



満潮「姉だもの。」



朝潮「なんかディスられているようですが?」



満潮「なんでそんな所はわかんのよ!」



提督「女提督に抗議入れておく。」



満潮「頼んだわ…」




―――母港



提督「乗っていいぞ~」



荒潮「じゃぁ助手席いいかしら?」



満潮「帰りは私だからね?」



イイデスヨ? ワスレナイデネ? 



夕張「提督~!まって~!」



提督「遅いぞ~。その荷物は?」



夕張「皆でできるおもちゃを色々!」



提督「後ろ積んどけ。」



荒潮「そろったわね?行きましょう!」



夕張「レッツゴー!」



提督「夕張…乗ってから言え…」



夕張「はっ!」



提督「お前はアホの子だな。置いてくわ。」



夕張「提督ひどい!ちょっと満潮ちゃん鍵をあけてーーー!」




―――0902 執務室



榛名『それではお願いします。』



妙高「了解しました。榛名さん、そちらの仕事はどうですか?」



榛名『みなさんいい人達で助かってます。』



比叡『榛名が来てから仕事の効率が上がる上がる!』



女提督「そうなの?」



友元帥『いつもの1.5培になってるよ。マジ助かるわ。』



榛名『そうですか?榛名がんばります!』



妙高「無理なさらないでくださいね。」



榛名『ありがとうございます。』



女提督「捜査研修の人はどうした?」



天城『私達も色々勉強してます。』



妙高「あら、天城さんに皆さんも。」



葛城『教育担当の霧島さんの教え方上手で色々覚えられたよ~!』



榛名『捜査研修過程も大詰めですよね?』



秋月『うん!というか私達、元帥室にいていいの?』



友元帥『いいよ。のんびりしていきな。』



女提督「そっか。皆頑張ってるんだね。楽しんできてね~。」



照月『はーい!』



初月『きちんと捜査できるように頑張るよ。』



瑞鳳『戻ったら大活躍、間違いなしだよ!』



妙高「頼もしいですね♪」



女提督「うちに来る子はほんとにいい子達だぜ!」



榛名『はい!』



女提督「そういう榛名ちゃんもだよ!」



比叡『ここで榛名はすごく照れてますよー!それでは、受け入れありがとうございます!それでは!』



友元帥『いつもありがとな。』



女提督「大丈夫大丈夫。じゃあ!――――さて、受け入れ準備しますかね?」



妙高「では書類の準備をしておきますね。」



女提督「うん。あとはだれにお願いしよっかなぁ…」



シマイカンノカタガヨロシイノデハ? ブナンニソウシヨウカ? 




―――1302 海軍立児童養護施設



施設長「こんにちは。朝潮ちゃん、荒潮ちゃん、満潮ちゃん。」



朝潮「先生!ご無沙汰しております。」



満潮「元気そうでよかった。これ、お土産よ。」



施設長「あら♪ありがとう。3人は同じ鎮守府に?」



荒潮「はい!楽しく過ごしてます。あと朝雲と山雲も一緒なのよ。」



施設長「いいわね~♪」



夕張「こんにちは~。」



施設長「あらあら!夕張ちゃんまで!」



提督「こんにちは。お邪魔いたします。」



朝潮「こちらが私達の司令官です。」



提督「初めまして。提督と申します。」



施設長「ここの施設長です。朝潮ちゃん達はしっかりやってますか?」



提督「はい。いつも助けられてます。」



施設長「そうですか。どうぞ中に。」




―――施設内 施設長室



キャァー! マテー!  アハハハ! タッタッタッ!



満潮「元気に走り回っちゃって。」ウフフ



施設長「そうね。私はここから施設のみんなが笑って遊んでる姿を見るのが好きなの。とは言っても、今は5人だけどね?」



提督「人数が少なくてもいいと思いますよ。まして、ここは艦娘の適正がきちんと確認された子が来ますからね。ある意味将来が決まってしまってるようなものですから。」



施設長「あら、やはり海軍の方はご存知なんですね?」



提督「はい。指揮官の教育項目の中で施設のことも教えられますので。」



荒潮「そういえば、朝潮はあの砂山から海を眺めるの好きだったわね?」



朝潮「はい!ここは海も近くて少し高い場所にあるのでとってもきれいなんです。」



施設長「そうね。いつもあの頂上で海を見てたわね。うふふ♪」



夕張「先生?配管とか大丈夫ですか?みられますけど。」



施設長「ボイラーのオイルラインってできる?」



夕張「出来ますよ!お金かけるのもったいないですからね。行ってきまーす!」タタタタッ



提督「早!?」



施設長「うふふ。変わりないようね。」



提督「夕張はずっとあんな感じで?」



施設長「はい。なんかんだで機械とか配線とかそう言うのを四六時中、遊び道具にしてましたから。」



提督「夕張らしい。さて、施設長さん。これ少ないのですが寄付を。」



施設長「あら!?いいんですか?」



満潮「ええ。みんなで少しずつ出し合ったの。なんかのイベントとか自由に使ってちょうだい。」



施設長「あらあら…ありがとう…ごめんなさい…うれしくて…」



朝潮「笑顔ですよ!先生!」ニコニコ



施設長「そうね。笑う門には福来る!」



荒潮「うふふ♪あと、こちらが衣類とお菓子です。」



提督「あと夕張が玩具類をと。」



施設長「こんなに…いいんですか?」



荒潮「ええ。使ってください。」



コンコン!



施設長「ごめんなさい。はい!開いてます!」



女の子「先生~。あ、こんにちは。」ペコリ



提督「こんにちは。」



施設長「どうしたの?朝潮ちゃん?」



チビ朝潮「ボールが木に引っかかっちゃった…」



提督「どれ?あぁ、あの木か…じゃぁ取ってあげる。」



チビ朝潮「お兄さんいいの!?」



提督「ああ。よし、行こうか!」



チビ朝潮「うん!」



施設長「すみません…」



提督「いえいえ。」



チビ朝潮「こっちー!」



パタン



朝潮「先生。あの子も朝潮なんですか?」



施設長「ええ。そうなの。」



満潮「こっちの朝潮よりしっかりしてると良いわね?」



朝潮「今日は当りがつよくないですか!?」



満潮「もぉ…女司令官朝潮に変なとこだけ入れ知恵して…」



施設長「相変わらずね。」



荒潮「そうね。ここに居たときと変わってないわね。」



コンコン!



施設長「は――」



??「先生。またしばらく泊めて。」ガチャ



施設長「摩耶ちゃんまたなの?今、来客中だからもうちょっと待ちなさい。」



摩耶「あいよ。来客中すまなかったな。」ニカッ



荒潮「気にしないでいいわ。」ニコッ



摩耶「ありがとよ。ていうかそちら3人は艦娘か?」



朝潮「はい。朝潮です。」



摩耶「摩耶ってんだ。よろしく!」



荒潮「荒潮です。」



満潮「満潮よ。」



摩耶「いい指揮官の下で働けよ~」パタン



施設長「摩耶後で話が――って行ってしまったわ…」



朝潮「あの…摩耶さんはなんでここに?」



施設長「あの子、自分の指揮官がダメと見限ると、やめてここに戻ってくるの。そして移籍してまた戻ってくるの繰り返しで…」



満潮「先生も苦労が絶えないわね?」



アキャァァア! ハヤイナ! ソレー! オットォ!?



施設長「あらら、もうあんなに懐かれてるわ。」



満潮「よし!私達も遊びにいくわよ!」



朝潮「賛成です!」



荒潮「いいわね~。」



施設長「ありがとう。」




―――■■鎮守府 執務室



空母水鬼「遠いところお疲れさまでした。」



千歳「いえいえ。こちらこそ受け入れありがとうございました。」



千代田「深海棲艦の方々がいるのにはびっくりしましたけど…」



空母水鬼「そうね。初めはみんなそうよ。」



霞「……」



ヴェールヌイ「ごめんね。女司令官はすぐ来るよ。」



女提督「ごめんなさい!遅れました!」バキィ



空母水鬼「あぁ……ドアが…」



女提督「やっちまった…後で直しとく。改めましてこんにちは。ここの指揮官の女提督です。」



千歳「はじめまして。VV鎮守府の千歳と千代田と霞です。」



女提督「ご丁寧に。今回は大変だったね。」



千代田「はい……」



女提督「まずは調査が終わるまで、ここにいてもらうことになるんだけど、大丈夫かな?」



千歳「はい。お願いします。」



女提督「よろしく。あとここの鎮守府もう1人指揮官がいるのは聞いてる?」



千代田「はい。比叡さんからうかがってます。」



女提督「OK!じゃぁ、それぞれ握手!」



千歳「どうも。」



千代田「よろしくです。」



霞「……」



女提督「どうしたの霞ちゃん?緊張してるのかな?」ニコニコ



千代田「いいんじゃない?人殺しとあいさつしなくっても。」



千歳「こら!千代田!」



千代田「すいません。」



霞「……」



女提督「まっ、うちでのんびり過ごしてくださいな。」ナデナデ



霞「……」



空母水鬼「じゃぁ、千歳さんと千代田さんは一緒に来て。」



ヴェールヌイ「霞さんは私と来てね。」



千歳「失礼します。」



女提督「気軽にここに来ていいからね。ドアないし!」



千歳「ありがとうございます。」



ヴェールヌイ「直すって言ったよね?」



女提督「あたし~力ないから~重いの持てないの~。」キャピキャピ



ヴェールヌイ「あとで女司令官を修理しておいてもらうからね。皆さんごめんなさい。」



女提督「やめて!謝らないで!イタイから!心が痛いから!」



千歳「あはは…」




―――千歳と千代田の宿泊部屋



千歳「いい人みたいね。」



千代田「そりゃそうよ。霞さえ受け入れてくれるんだもの。」



千歳「千代田。さっきのも含めて言い過ぎよ。」



千代田「千歳姉ぇは憎くないの?」



千歳「千代田…」



千代田「大切な人を!VV少佐を、自殺に追い込んだのよ!」



千歳「……そうね…でも、このまんまじゃ霞が壊れちゃうわよ……」



千代田「いいんじゃない?当然の報いよ。」



千歳「……千代田…」



千代田「前も言ったけど。霞に対しての態度は変えるつもりないから。」



千歳「…」




―――霞の宿泊部屋



ヴェールヌイ「それじゃごゆっくりどうぞ。」



霞「…どうも。」



パタン



霞「……うっ…うう……だめよ霞……強くならなきゃ…」



霞「荷物しまおう。」



ガラッ



卯月「ぴょっ!?」



霞「!?」



ピシャァン!



霞「(クローゼットになんかいたぁ!なに!?え?ここ私の部屋よね!?)……もう一度……」



ガラッ



島風「お゛ぅ!?」



ピシャァン!



霞「(まてまて!別のがいた!別のがいたよ!なに次また別のやつ出てくるの!?)……なんなの!?」



ガラッ



女提督「やぁ!」



霞「なんであんたがいんのよ!さっき執務室にいたでしょうに!」



卯月「うーちゃん達に不可能はないぴょん。」



島風「びっくりした?面白かった?」



霞「あんたら、でていけぇ!」



卯月「逃げるぴょーん!」



島風「じゃあ後でねぇ~!」



霞「脱兎のごとく!?」



女提督「嬢ちゃん…なかなか、ええやないか。」



霞「いやいや…あんたも出ってってよ。」



女提督「えぇ~…霞ちゃんとお話したいなぁ?」



霞「私としゃべると…あんた死にたくなるかもよ。」



女提督「やれるもんならやってみたら?こちとらぁ…1回死んでるし。」



霞「1回死んでるって……」



女提督「本当に死んだ…いや、あの状態は九死に一生?まぁその辺の話もしてみようや。のう?」



霞「勝手にしなさい。」



女提督「うん。勝手にする♪まずは…」



霞「…なによ…」



女提督「水。」



霞「その流れから水!?」



女提督「喉が渇いちゃってね?」




―――施設玄関



スーツの男「すいませ~ん!」



施設長「あら?どちら様ですか?」



スーツの男「すみません。私◆◆教材の◆◆と申します。」



施設長「あぁ……教材の訪問販売ですか。申し訳ないんですがお断りを…」



スーツの男「ですよね。では一応このパンフレットだけもらってください。お願いします。」



施設長「では。お疲れさまです。……あら?この絵本……」



スーツの男「その絵本は絶版だったものをうちが独占で販売できるようにさせていただきました。」



施設長「これって5冊って買えるかしら?」



スーツの男「ええ!もちろんです!明日持ってきます!」



施設長「ならお願いしちゃおうかしら?」



スーツの男「ありがとうございます。初めてご購入されますよね?」



施設長「そうね。」



スーツの男「ではもう1冊プレゼントいたします!それとこちらの教材も1セット!」



施設長「あら?いいんですか?」



スーツの男「ええ。もちろんです!まぁ、お試しということで……では明日お持ちする形でよろしいですか?」



施設長「ええ。お願いします。」



スーツの男「ありがとうございます!では失礼します!」ペコリ



施設長「お願いします。」



チビ朝潮「先生!お姉ちゃん達帰っちゃうって……」グスッ



朝潮「ごめんなさい。また来ますから?ね?」



提督「また遊ぼう?」ナデナデ



チビ朝潮「うん……」



施設長「色々とありがとうございました!」



提督「いえいえ。もし何かあったら連絡ください。お手伝いしますので。」



満潮「悪いやつ来たらとっちめてやるわ。」



施設長「ありがとう。そうだ!こんどそちらの鎮守府を見学させていただいてもいいかしら?」



提督「もちろんです。皆さんで来てください。送迎もしますよ?」



施設長「いいんですか?ありがとうございます。」



夕張「ふぅ…もどるんですか?」



提督「なんでお前は油まみれになってるの?」



夕張「オイル抜きミスった……」



施設長「シャワー浴びていきなさい。いいですね?」



夕張「お借りします…」



提督「申し訳ないです…」



荒潮「朝潮ちゃん。もう少しだけ遊びましょうか?」



チビ朝潮「いいの!?」



満潮「ええ。あのおバカさんがお風呂あがるまでね?」



チビ朝潮「あぁ!バカって言っちゃいけないんだぁ!」



施設長「そうね?バカはいけません。」



満潮「あ、ごめんなさい。」



チビ朝潮「いいこいいこ~♪」



朝潮「満潮は私に勝てませんね。」



荒潮「そうね。そうなるわね。」



満潮「なぜそうなるの!?」



チビ朝潮「早く遊ぼぉ!!」ピョンピョン




―――1832 霞の宿泊部屋



霞「ねぇ?」



朝雲「なに?ジュース?」ペッタリ



山雲「お菓子~~?」ペッタリ



霞「いや、離れてほしいんだけど?」



朝雲「まぁ!?なんてこと言うんでしょうね?」



山雲「施設のときはベッタリだったのにぃ…」



女提督「そうなの?」



霞「朝雲姉さん!?」



朝雲「山雲と同じくらいくっついてたわね。特にあの夜の日なんムグ!?」



霞「あれはわ・す・れ・て!」



山雲「実は~」



霞「やめてください。お願いします。」



女提督「わお…丁寧なお辞儀…」



朝雲「わかった。言うのはやめてあげる。」



山雲「紙とペンよ~。」



霞「書くなぁ!」



コンコン!



神通『すみません神通です。女提督さんいらっしゃいますか?』



女提督「はーい!ごめん執務室に戻るね。」



霞「ありがとう。」



女提督「いえいえ。」




―――1841 執務室



提督「きたきた。」



女提督「戻ってたんだ!どうだった?」



提督「いいところだったよ。施設長さんもいい人。」



女提督「そう。友元帥から連絡あって、3人の艦娘さんをうちで受け入れた。」



妙高「事情はこちらの資料に。」



提督「朝潮型…霞……朝潮達の妹か?」



女提督「そうみたい。血のつながりはないけど施設では姉妹同然ってやつね。」



提督「お?しかも今日行った施設の出身の子か。」



女提督「そうみたい。だからなるべく朝潮ちゃん達にも協力してもらう予定。」



提督「しかしまぁ、このVVの指揮官も自殺なんて…」



妙高「秘書官としての執務中、指揮官を罵倒。それに精神的に追い詰められた指揮官が飛び降り。」



提督「罵倒?」



女提督「まぁ、本人はしっかりしてもらいたいだけでちょっと言い過ぎたのは認めるみたい。ただ、飛び降りたところに居合わせててね。」



提督「現場に居合わせてんのか…きついな。様子は?」



女提督「千歳ちゃんはなるべく明るく振舞ってくれてる感じで、千代田ちゃんと霞ちゃんがかなり険悪ムード。霞ちゃん自信も精神的にまいってるとは思う。」



提督「なるほどな。なんでそこまで険悪ムードなんだ?やっぱりここに書いてある通り罵ってたのが原因だからか?」



女提督「それもなんだけど…千歳ちゃんと千代田ちゃんはカッコカリを約束してたみたいで、特に千代田ちゃんは本当に恋仲だったみたい。…その分相当、霞ちゃんを恨んでる。」



妙高「千歳さんも間を取り持とうとはしてますが…内心は今のところ見えてきません。」



提督「これは俺達も調査するのか?」



女提督「まだ未定。」



提督「了解。朝潮達には霞がいることを伝えておく。」



女提督「頼んだぜ。」



コンコンコンコン!



千歳「こんばんは。」



千代田「お疲れ様です。」



妙高「千歳さんに千代田さん。提督、先ほどことは私から朝潮ちゃん達に連絡しておきます。」



提督「わるいな…そのまま上がってくれていい。お疲れ様。」



妙高「大丈夫です。ありがとうございます。千歳さん達もお先に失礼します。」



千歳「お疲れ様です。」



女提督「お疲れ様~。それで2人は?」



千代田「そろそろ、もう1人の指揮官さんが戻ってきてないかなと思いまして。」



提督「俺のことか?提督だ。…ん?」



千歳「!」



提督「千歳さん酒好きだな?」



千歳「そういう提督さんもですね?」



提督「わかるか…」



女提督「お酒好きは特殊な電波発信してるの?」



千代田「千歳お姉ぇ!?お酒はだめよ!絶対!」



提督「かもな。よし。千歳さん。屋上にで飲むか?話聞かせてくれ。」



千歳「いいですよ?」



提督「千歳さん、ダッシュ!ついてきてくれ!」



千歳「了解です!」



シュババババ! タッタッタッ――――



女提督「ものすごい勢いで飲み道具一式もってったね。まいっか…」



千代田「よくないです!」



女提督「飲ませるとヤバいの?」



千代田「飲ませすぎると脱ぎ始めるんです!」



女提督「止めろぉ!!」




―――■■鎮守府 寮 屋上



女提督「お酒だめ…スゥ…」



提督「弱いんだから付き合わなくてもいいのに。」パサッ



千代田「やさしいんですね。」



提督「まぁ。すまん、装備の話だったな?」



千歳「そうです。私達の装備は5回も変わったんです。」ゴクッ



千代田「登録艦種も水母から軽空母になりました。」



提督「そうなのか。さて、直球で悪いが、VVの中佐さんってどんな人だったんだ?」



千代田「…努力するだけどその努力が空回りするときがある人ですね。」



千歳「結果私達が大破したりすると、すっごい落ち込んでね…」



千代田「でも霞のやつ…ことあるごとに責めて!」ダンッ!



千歳「落ち着いて千代田。」



提督「まぁ嫌じゃなきゃ飲んで。弱いのにしてあるし。」



千代田「ありがとうございます。あれ?なんで私まで飲まされるの?」



提督「気にするな。それでなんで2人はカッコカリを決めたんだ?」



千代田「努力する人でしたから…そんな姿にひかれて…」



千歳「私は…お酒のノリで?」



提督「ノリでカッコカリ決めたって…まぁ人それぞれ。ちなみに千歳は霞に対して何かあるか?」



千歳「ええ。私は…うーん…よくわからないって感じかしら。霞は霞なりにしっかり中佐にしてほしかっただけだと思いますから…」



提督「そうか…」



千代田「提督さんも霞には気をつけてくださいね。」



提督「ははは…」



千歳「提督さんはカッコカリされてるんですか?」



提督「してる。」



千歳「あら。お1人と?」



提督「いや6人。」



千歳「まさかの…絶r」



千代田「おーっとそれ以上はだーめ。お酒もここまでね。」



提督「俺は初め1人だけと思ってたんだが、最初にカッコカリした奴に他に好きな人もいるんだから答えてあげなさい的なことを言われてな。だからきちんと大切に思ってるぞ?」



千代田「あらあらあらあら。」



千歳「やっぱり絶r」



提督・千代田「「 言わせない! 」」



千歳「お酒美味し~。なんのお酒ですかぁ?」



千代田「あれ!?飲んでる!?」



提督「これ。」ゴトン



千歳「それ年代物じゃないですか!?」



千代田「高いの?」



千歳「まぁまぁするわねぇ…」



提督「美味しければいいのだ。」ゴクッ



千歳「おいしぃ。あぁ……あつい…」ヌギヌギ



千代田「だめ!千歳姉ぇ!全部脱ぐ気でしょ!?」



千歳「だって熱いんだもの…」



提督「脱ぐな!よし。お開きだお開き!また後で飲もうな?」



ヌーギーターイ! ダメダッテ! ヘヤニモドッテカラニシテクレ 

オンナシレイカンムカエニキタヨ? オレガハコブカラアトタノム




―――2102 海軍立施設児童養護施設 教員室



摩耶「わるいな、先生。」



施設長「もうね、慣れっこになるわよ。」



摩耶「合わない相手だとさ、だめなところばっかり目立っちまって…」



施設長「大人なんだから。とはいうもののねぇ…」



摩耶「また明後日でも別の鎮守府探しに行ってみるよ。」



施設長「明日ではないのね…次にまた帰ってきたら泊めませんからね?」



摩耶「そう言ってなんだかんだ泊めてくれる先生であった。」



施設長「よし。わかりました。今出てきなさい。ハリーアップ。」



摩耶「そういわないでくれよ!悪かったって!」



施設長「うふふ♪」



チビ朝潮「先生~…眠れな~い…」ガチャ



摩耶「お?どうした?一緒に寝るか?」



チビ朝潮「寝る~…」ピトッ



摩耶「そうかい。よっと。」トン…トン…



チビ朝潮「むみゅ……Zzz……」ペタッ



施設長「相変わらず寝かすのはうまいわね?」



摩耶「まぁな。」トンットンッ



施設長「いっそ養護施設の先生になったら?」



摩耶「いや…まだダメだ。あいつを見つけるまで……」



施設長「そうだったわね…さぁ!あなたも寝なさい。明日は子供たちの遊び相手よ。」



摩耶「了解だ。」



チビ朝潮「……」ハムッ



摩耶「~~~!首をアムアムするなぁ」




―――― そして日は変り ――――

―――0947 ■■鎮守府 母港




女提督「おはよう!」



「「「 おはようございます! 」」」



女提督「さぁ今日も元気お願いしまーす!遠征班の点呼するから返事お願い。まず遠征1班大淀ちゃん、川内ちゃん、多摩ちゃん、伊勢ちゃん、初春ちゃん、五月雨ちゃん、南方棲鬼ちゃん!」



大淀「はい!」

川内「おっけー!」

多摩「任せるにゃ。」

伊勢「準備OKです。」

初春「問題なしじゃ。」

五月雨「がんばります!」

南方棲鬼「はいはい。」



女提督「1班はまず船舶護衛ね。しっかり護衛してあげてください!」



1班「「 はい! 」」



女提督「よし!じゃぁ出発!」



イッテキマース! ナンカアッタラレンラクスルー! ワイワイ!



女提督「気をつけてね~!よし。次遠征2班、点呼するよ。神通ちゃん、熊野ちゃん、球磨ちゃん、扶桑ちゃん、初霜ちゃん、卯月ちゃん、離島棲鬼ちゃん!」



神通「ここに。」

熊野「お任せくださいまし。」

球磨「クマ~!」

扶桑「大丈夫だと思います。」

初霜「います!」

卯月「まっかせるぴょーん!」

離島棲姫「は~い。いるわ。」



女提督「OKOK。2班のみんは拠点防衛です。ボーキサイトの採掘場がある港の警備をお願いします。8時間で交代だから次の人達に引継ぎしたら戻ってきてください!」



2班「「 了解! 」」



女提督「お願いします!」



イクワ! レッツゴー! テキコナイトイイネ~ ダネ~



女提督「さぁて執務にもどりますか。」



千歳「遠征ですか?」



女提督「お?千歳ちゃん早いね?」



千歳「はい。朝の空気を吸いたくて。」



女提督「お酒強いんだね?」



千歳「まぁまぁです。」



女提督「せっかくだからさ、話さない?」



千歳「いいですよ?」



女提督「ありがと。担当直入に聞くけど、千代田ちゃんと霞ちゃんの溝は埋めてあげたい?」



千歳「ええ。そう思ってはいるんですけど…なかなかに…」



女提督「そう。事件以来、千歳ちゃんと霞ちゃんは2人で話した?」



千歳「いえ。私達を避けてるみたいで…ほとんど。」



女提督「やっぱりね。じゃぁ今日は千歳ちゃんの思ってることを霞ちゃんに話してあげてくれないかな?もちろん千歳ちゃんがよければだけど。」



千歳「わかりました。お願いします。」



女提督「了解。場所をきちんと作るからそうしたらまた呼ぶね。」



千歳「はい!」




―――武道場



霞「でやぁあああ!」



提督「甘い!」パシッ ダンッ!



霞「よっと!」タンッ



提督「上はだめだな。」トンッ



霞「……まいりました。」



提督「上出来。なかなか筋もいい。」



三日月「はい!いいと思います。」



霞「おろして?」



提督「え~……」



霞「なんでよ……」



提督「じゃぁこのままスクワットでも。1、2―――」



霞「きゃぁ!ちょっと!わっ!やめ!この!ばk……」



三日月「司令官!」



提督「わるいわるい。」



霞「…いえ…いいの……」



三日月「……」ツン



霞「ひゃう!」



三日月「次は私とやりましょう?」ツンツン



霞「ちょっと、ツンツンしないで!」



三日月「……」ツンツンツンツンツンツン



霞「なんなのよぉ!」バッ



三日月「はッ!」



霞「おぉお!?」グルン ドタン



三日月「これでマウントポジションです。お覚悟を」スッ



ツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツン!



霞「あははははははは!くすぐったい!やめ!あはははは!」



女提督「私も混ぜろ!」



提督「唐突に出ましたね?」



三日月「これくらいで許してあげます。」スッ



霞「ゼェ……ゼェ……」



女提督「ありゃりゃ…」



霞「はぁ……女提督さんもやるの?」



女提督「違うよ。ちょっと霞ちゃんに用があってきたの。」



霞「私?」



女提督「このあとちょっと執務室まで来てくれない?」



霞「了解よ。」



提督「俺は?」



女提督「いらん。」



提督「いらないのかぁ…」



女提督「そうなのか?」



提督「どっちだよ!」



三日月「いらない子です。」



霞「三日月!?」



提督「三日月ぇ…やるかぁ?」パキペキ



三日月「いいですよ?どうぞ?」コキッ コキッ



霞「ちょっと!?」



女提督「大丈夫。見てて。」



シュッ! ダンッ! ガシッ!バッ スッ

パシン! ババッ! ガシッ



三日月「あう~……捕まりました…やっぱり司令官には敵いません…ですが、相打ちにはなりましたね。」



提督「隠しナイフを当ててきたか…訓練用じゃなきゃやばかったな…でも、あんまり強くならないでくれ…最近、睦月まで謎の三日月を返せコールを言うように…」



三日月「す、すいません…」



女提督「ね?大丈夫でしょ?」



霞「ええ…そうね。」




―――1001 海軍立児童養護施設 施設長室



スーツの男「では昨日の絵本です。」



施設長「ありがとうございます。代金は?」



スーツの男「こちらでお間違いないでしょうか?」



施設長「あら?安くなってますけど?」



スーツの男「はい。できれば長いお付き合いをと思いまして。別に教材は買わなくても大丈夫です。また絵本が必要な時に検討願えればと。」



施設長「では、本当にこのお値段で?」



スーツの男「はい!」



施設長「では…こちらで。」



スーツの男「確かにちょうだいいたしました。……ここの子供たちは元気ですね。」



施設長「ええ。本当に。」



スーツの男「私も実は施設出身なもので―――」



摩耶「来客中わりぃ!スパナどこ?」



施設長「裏の箱の中よ。」



摩耶「了解。……お?絵本!これよく読んだなぁ……」



スーツの男「昔は結構人気ありましたものね。将来、艦娘になる子にもいい話だと思います。」



施設長「そうかもしれないわね。……あの、いま艦娘とおっしゃいました?」



摩耶「……あんた一般人だよな?なんでここの子達のこと知ってんだ?」



スーツの男「いえ!ここが噂でそういうところだと!」



摩耶「お前……何――――」



スーツの男「ちっ!」カシャ!



施設長「銃ですか…」



スーツの男「大人しくしろ。余計なことしたら…子供たちを〇す。」



摩耶「きたねぇな…」



スーツの男「それでいいさ。子供たちを車に乗せろ!」



施設長「拒否したら?」



スーツの男「…」バンッ!



摩耶「本気見てぇだな。」



タッタッタッタッタッタッ!



チビ朝潮「先生、お掃除の時間です!」



施設長「朝潮!来ちゃだめ!」



スーツの男「いいとこ来ましたね!」ガシッ!



チビ朝潮「やだぁああ!いやぁあああ!」



スーツの男「ごめん!ちょっとだけ我慢してくれないかな?」



チビ朝潮「うえぇえええええん―――」



スーツの男「そうだよな!怖いよな!これしまうから。」



チビ朝潮「う…ひぐっ…」



スーツの男「いい子だなぁ。ほら車に乗せろ!勘違いするな子供の首くらい簡単に折れるぞ?」



施設長「…わかったわ……摩耶ちゃんも動かないで。」



チビ朝潮「う…せんせぇ…」




――――1115 ■■鎮守府 執務室裏



千歳「執務室裏にこんな部屋あるんですね?」



加賀「ええ。ここは一応セーフルームになってるわ。防音だから漏れる心配もないわね。」



千歳「なんでセーフルームを?」



加賀「女提督曰く、作っておいた方がかっこよくない?だそうよ。」



千歳「面白い人ですね?」



加賀「控え目にいって面白いわ。」



ガチャ!



女提督「お待たせ。」



霞「!……私いいわ…」



千歳「だめ!きちんと話をしたいの。お願い。」



霞「私は千歳と話をできるよな立場じゃないから……」



千歳「霞。霞が中佐さんを立派にしたいと思ってたのは知ってるの。」



霞「でも、あの人は死んだ。私が〇したの。」



千歳「かもしれない。でもだからと言ってあなたとの関係がこのまま崩れるのは嫌よ。あの時のだって私達のことを思って言ってくれてたのはわかってるのよ?」



霞「……」



千歳「霞。だからね?」



霞「いいの?」



千歳「うん。」



霞「ごめんなさい……ごめんさい……ごめんさい……」ペタン



千歳「うん。もういいの。」ギュッ



霞「うん……」



千歳「あとは千代田ともね?私も手伝うから?」



霞「うん……」



千歳「女提督さん場所を作ってくれてありがとうございます。」



女提督「いいえ。とんでもない。」



コンコン!コンコン!



加賀「あら?」



提督「悪が入るぞ!女提督、緊急任務だ!大会議室にすぐ来てくれ!」



女提督「了解」



千歳「敵襲ですか?」



加賀「いいえ……この場合は違うわね。遠征班には?」



女提督「とりあえずそのまま続行で。でも動きがあったら連絡するようにだけ伝えて。」



加賀「了解です。」



霞「なんなの?」



女提督「ごめん!後で説明する!」



提督「急げ!」




―――大会議室



友元帥『緊急だ。誘拐事件発生。』



提督「場所は?」



友元帥『海軍立児童養護施設の子供たちが誘拐された。』



朝潮・霞「「 うそでしょ…… 」」



友元帥『残念だが事実。』



女提督「けが人は?」



友元帥『いない。』



叢雲「犯人からの要求は?」



友元帥『それが無いんだよ。施設長の話からだと、子供たちが目当てだったらしい。』



電「犯人につながる情報は?」



友元帥『摩耶という艦娘がいて、ちょっとだけ抵抗した際に相手の皮膚をひっかいたらしい。そのDNAが反艦隊勢力の1人のものと一致してる。』



提督「まったくあいつらは…」



友元帥『自由に動けるように手配はする。だからこの事件の調査をそちらで頼む!』



女提督「わかった。早速動くね。」



友元帥『こっちも情報が入り次第連絡する。いまあるすべての情報はデータで送る。以上!』プツン



提督「ということだ。俺は直ぐ現場に行こうと思う。」



女提督「うん。だけどだれか連れていって。」



提督「朝潮、朝雲、リコリス、赤城、夕張!行くぞ!」



朝潮「了解です!」



夕張「使えそうな道具もって行きます。」



朝雲「手伝うわ。」



赤城「偵察機でいいですか?」



提督「ああ。有効範囲の広いやつを頼む。」



飛行場姫「了解。準備に5分ちょうだい。」



提督「では10分後、入口の車の前に集合!」



女提督「お願いね!」



提督「おう!」



女提督「さて、残りの人達は一端待機状態になります。時雨ちゃんとヴェルちゃん、リ級ちゃんとイムヤちゃんは執務室まで。一度解散!」



白露「女提督さん、MM鎮守府には連絡どうする?」



女提督「一応緊急任務発生とだけ。手伝ってもらうときがあったら手を貸してもらうってお願い。」



白露「わかったよ~。」タッタッタッ



千代田「あの…すいません。なんで皆さんが調査を?」



妙高「あ、お話してませんでしたね。私達、艦隊調査保護局といいまして―――」



~妙高さん丁寧に説明中~



千歳「そうなんですか…」



女提督「これを聞いてしまったからには協力してもらうよ?」



千歳「はい!」



霞「この施設……私のいた施設なの…手伝うわ。」



千代田「出来んの?人ころs―――」



パシィン!



千歳「いい加減にしなさい!千代田!」



千代田「……」ガタン!タッタッタッ



千歳「千代田!」



鈴谷「千歳さん。ここは鈴谷に任せて。」



叢雲「そうね。あの時みたいなものだもんね。」



鈴谷「そそ。さ、叢雲もかもーん。」



叢雲「ええ。千代田さんのことはこっちで。」



千歳「ごめんなさい。大変な時に…」



女提督「霞ちゃんも施設行く?」



霞「いいの?」



女提督「もち!提督ー。霞ちゃん追加」



提督『まだいるから入口まで来てくれ。』



女提督「母港入口の車まで行ってね!」



霞「はい!」タッタッタッ



女提督「うっし!千歳ちゃんは執務室にまた来てもらうよ。」



千歳「はい!」




―――寮 屋上



千代田「なんなのよ…」ウズクマリ



鈴谷「ちーっす。ほれ。これ飲みんしゃい。」



叢雲「あんたどこの出身よ…」



鈴谷「ポルトガル。」



叢雲「うそつけ!」



千代田「なんなんですか?」



鈴谷「あれ?自己紹介したっけ?」



叢雲「しっかりはしてないわね。叢雲よ。」



鈴谷「鈴谷だよ。」



千代田「よろしく。そして、ほっといて。」



叢雲「残念ながらこの鎮守府の人って、こういう感じの人をほっとけるやついないのよ。」



鈴谷「だから、あ~きら~めて♪」



叢雲「ノリノリねあんた…」



千代田「……ほんと……なんなのよ…」



鈴谷「まぁまぁ、本題いきますか。千代田さん達の事情は聴いてる。それで、千代田さんはさぁ……霞ちゃんのこと憎くてしょうがないでしょ?」



千代田「ええ。大っ嫌い。死んでほしいくらいね。」



鈴谷「鈴谷もそうだったんだ。そこにいる叢雲のことをね?」



千代田「……なんで?」



叢雲「うちの提督との作戦中に脱出方法が1つしかなくてね。提督を半ば見殺しにしたのよ。」



千代田「でも、生きて…」



鈴谷「瀕死で見つかって治療して戻ってきたんだけどさ…まぁ戻ってくるまでの間にあった話よ。」



千代田「……」



叢雲「今の霞の状態が、そん時の私で。」



鈴谷「千代田さんが鈴谷的な?だから千代田さんの気持ちよーくわかるんだよねぇ…」



千代田「じゃぁ…なんで今そんなに仲良くしてられるの?」



鈴谷「しっかり話したからかなぁ?叢雲の奴、提督が死んだって言うのに涙1つ見せないしさ、こっちも頭きて殴りこみよ。そして怒鳴りあいの結果、叢雲の本心を聞いて仲直り。」



千代田「霞と話し合えって?」



叢雲「そうだけど…それは千代田の気持ちの整理がついてからでもいいし、殴りあい覚悟で乗り込んでもいいし。自由でいいと思うわよ。」



鈴谷「そうそう。話もしたくなければ憎んだままでもいいし。とりあえず今は、ゆっくりと考えればいいと思うよ。」



千代田「……」



叢雲「ちなみになんだけど……その指揮官の人のこと好きだったの?」



千代田「……うん…初めてお姉ぇ以外で好きになれた人だったの。」



鈴谷「恋ですねぇ……」



千代田「そう。初恋って言うのかしらね?」



叢雲「なんか甘い空気出てきたわね。それで?」



千代田「千歳姉ぇは、お酒好きなんだけど飲み過ぎるところあるから…中佐さんと一緒に、どう飲ませないようにするかとか話すのが好きで…そのうち……好きになってった……」



鈴谷「おぉう……いいよぉ、そう言うのいいよぉ。」



千代田「そして、霞が入ってきて、最初はクズとか言っても笑ってたんだけど…言われ続けてるうちに……暗くなっていって……それで……あんなことに……」



鈴谷「そうだったんだ。」



叢雲「ふーむ…」



千代田「だから……霞を許すことできない。」



鈴谷「ならそれでいいじゃん。ね?」



叢雲「ええ。いいじゃない?」



千代田「……なんか話したら、落ち着いたかも。」



鈴谷「ならよかった。叢雲も気を付けなさいよ。提督のことバカとか言ってんでしょ?」



叢雲「言うに決まってるでしょ。だってバカなんだもの。」



千代田「ひどくないですか?」



叢雲「この際1つ言いますけど、あの人――――」ウンヌンカンヌン



鈴谷「案外のろけ話だからね?」コソッ



千代田「まじ?」コソッ



叢雲「――ってことがあったのよ。馬鹿でしょ?」



鈴谷「ちょっとまって叢雲さん。洗濯物の色移りさせたのは提督が悪いよ?でもカッコカリ勢として聞き捨てならないことを聞いたのですが?お揃のパジャマってどういうことじゃい?」ガシッ!



叢雲「お揃いって言っても色違いよ。色移りしてだめになったから買っただけよ?鈴谷だってペアリングあるじゃない。なに?ジェラシー感じちゃった?」ニコッ



鈴谷「ほぉう…叢雲さんや…拳で語り合おうかい?」グググ



千代田「ちょっとまって!?ここで喧嘩しないで!?」



ムラクモォオ!キシャァーー! スズヤオチツイテ! キャイキャイ――




―――1358 執務室



ヴェールヌイ「地図だよ。」



女提督「ありがとうね。」



伊168「なんで子供たちを要求もなしに誘拐なんか…」



女提督「うーん…」



時雨「どうやら資料を見ると艦娘の適正がある子供だって知ってたみたい。」



女提督「そうなると…反艦隊のことだから、人身売買目的、研究材料、洗脳教育で兵士にさせる。良い未来なんてないね…」



リ級「これが反艦隊勢力の拠点とみられる場所。」



女提督「それで施設がここと…発生から4時間か…」




―――1357 海軍立児童養護施設



朝潮「先生!摩耶さん!」



施設長「あら…朝潮ちゃん。」



霞「お久しぶりです。先生。」



施設長「霞ちゃんまで……」



飛行場姫「一応に荷物おかせてもらうよ。」



摩耶「おいおい!なんで深海棲艦がいるんだ!?」



赤城「大丈夫です。味方です!」



飛行場姫「心配無用!」キメポーズ



摩耶「あ、うん。大丈夫そう…」



夕張「摩耶さんのおかげで犯人のDNAとれたそうです。」



摩耶「最後に引っ掻いてやったんだが…取り逃がした…くそ!」



提督「こんにちは。昨日は。」



施設長「提督さん…どうしてここに…」



J「この人が艦隊調査保護局の人達ですよ。」



施設長「じゃぁ、朝潮ちゃんや朝雲ちゃんも?」



朝雲「ええ。保護局の執行官補佐よ。」



施設長「そうなの…ごめんなさい。なんか涙が…」



朝潮「先生。こっちで休みましょう。」



朝雲「そうしましょう?霞も来て!」



霞「わかった。」



提督「摩耶さんのおかげで犯人はわかりました。今捜索中です。」



J「誘拐されたのは5人。朝潮ちゃん、霞ちゃん、潮ちゃん、睦月ちゃん、扶桑ちゃんです。」



提督「朝潮に霞か…」



摩耶「あぁ……それで犯人、あいつ何者なんだ?」



提督「反艦隊勢力みたいです。」



J「マジっすか。顔わかります?」



提督「こいつ。」



摩耶「この野郎だ。間違いない!」



J「あれ?この男…」



提督「なにかコイツ関係で知ってることあるのか?」



J「不確かですけど、一度反艦隊の基地で見たことあります。なんか資料とか渡してました。そのあと兵士の増加がありましたね。兵士の買い付けとかの担当かもしれません。」



摩耶「買い付けって……」



J「こいつらに関しては人は道具ですから…となると…洗脳教育で反艦隊勢力の艦娘部隊でも作る気でしょうかね?」



提督「なら…生かして連れていく可能性の方が高いな?」



J「ですね。まぁ連れていったのが女の子しかいませんから、他の目的もゼロというわけじゃなさそうですけどね…」



夕張「提督!赤城さんがそれらしき車を発見したようです!」



提督「わかった!飛行場姫は一緒にいくぞ。」



飛行場姫「了解。」



提督「Jさんはさっきの話を女提督にお願いします。」



夕張「提督にリコリスさん。採取キット使ってください。」



飛行場姫「借りてく。」



タッタッタッタッタッタッ




―――??海上



スーツの男「ふぅ…少し休もう?君たちも疲れただろう。さぁこのお菓子を食べるといい。」



チビ朝潮「…帰してください。」



スーツの男「おやおや。小さいのに鋭い眼光。さすが艦娘適正がある子だ。せっかくだ。みんな、お名前聞かせてくれる?」



チビ朝潮「…」



スーツの男「ありゃ~……だんまりになっちゃった…言わないと海にポイッとしちゃうかも…教えてくれるかな?」



??「…ヒグッ」



チビ朝潮「大丈夫ですよ…朝潮です!」



スーツの男「言えるはじゃないか。いい子だね。このチョコレートをあげよう。君のお名前は?」



??「……です…」



スーツの男「もうちょっと大きい声でね?」



チビ霞「霞…です…」



スーツの男「霞ちゃんね?じゃあそっちの3人も。」



チビ潮「…潮……」

チビ睦月「睦月……」

チビ扶桑「扶桑……」



スーツの男「おお。戦艦の子がいるじゃないか?まぁ、変なこととかしたりしないから安心してね?ほらみんなでこれ食べなさい。飲み物も飲んでいいから。」



チビ睦月「帰りたいよぉ……」



スーツの男「うーん…もうちょっと我慢してもらいたいなぁ…」



チビ潮「先生の所がいいよぉ……」



スーツの男「だよね……でもそれは今できないな…ごめんね。それじゃ、ここにいてね。」



パタン



チビ朝潮「なにか…あ……これ…………」




―――1541 ■■執務室 執務室



提督『車を見つけた。鑑識の人と一緒にいま中を調べてるところだ。』



女提督「なにか情報ない?」



飛行場姫『んー…やたら変な葉っぱはある。なんか服に引っ付く…』



女提督「その葉っぱの写真送ってくれる?」



飛行場姫『送った。』



女提督「ほうほう…ヴェルちゃんこの葉っぱの生息地の地図をだして。名前は▲▲▲▲。」



ヴェールヌイ「でたよ。」



女提督「それの形を全部……あった!これの生えてる地域に限定して。」



ヴェールヌイ「できた。」



女提督「よし!見つけた!この地域だ!」



提督『わかったのか!?』



女提督「うん!その葉を持つ木は地域で葉の形が変わるの。島の形状、海流、立地………ここだ!島もたぶん特定できた!」



飛行場姫『じゃぁ出撃?』



女提督「そのつもり。すぐに編成を考えて、内部に潜入して提督には子供たちの救出をしてもらわないと。」



提督『俺はリコリスを施設においてからそっちに戻る。』



女提督「了解。潜入は提督は誰か連れてく?」



提督『皐月、三日月、明石、レ級の4人。』



女提督「わかった。施設から戻るとき朝潮ちゃんと霞ちゃんも一緒に戻ってきて。」



提督『ああ。』



プルル!



女提督「提督ちょっとまって本営から電話!はい!■■鎮守府です!」



霧島『霧島です。早速ですが先ほど海上から小型船の救助信号が発信されました。追跡してますが速度から考えて救助を要請するような速度ではなさそうです。』



女提督「移動方向は?」



霧島『反艦隊基地方面に行けると思います。』



女提督「了解!そのまま追ってくれる?」



霧島『もちろんです!では!』



女提督「提督聞いた?」



提督『ああ。誰かが救難信号の装置を押したってことか?』



女提督「だね、今施設と回線つなげるから待って。もしもし?』



赤城『こちら施設の赤城です。どうされました?」



女提督『施設長さんいる?』



赤城『はい!少々お待ちください―――代わります。』



施設長『代わりました。』



女提督『施設長さん。女提督といいます。朝潮ちゃん達が船とかに乗ったときの救難信号とかについて教えたりしましたか?』



施設長『そういえば、この前フェリーに乗ったときに救難信号を送れるんだということを教えました。たしか、黄色い機械だと。』



女提督「施設長さんナイスです!」




―――1655 基地島



オーラーイ! オーラーイ! ソコデイイゾー!



兵士「いいか!艦隊は不要だ!我らの思想に背くものは撃て!」



兵士「「「「 イエッサァ! 」」」」



チビ潮「……こ…わい…」



スーツの男「大丈夫だよ。こっちにおいで。」



ガシャン ガシャン



スーツの男「ようこそ、反艦隊勢力南東支部へ。」



??「へぇ、この子達なんだ。」



スーツの男「支部長。連れてきましたよ。」



??「うん。いい子達みたいだ。今日は休ませてあげよう。」



チビ霞「お家に返してください。」



??「なんだその目…アイツみたいな目をしやがって!」



スーツの男「やめてください。恐怖はこれから先の教育の邪魔になります。」



??「こいつ…むかつく目をしやがって……」



スーツの男「反抗的な態度は仕方ないですよ。元VV中佐さん。」



VV中佐「そうかよ。その反抗的な目つきも直させろよ。」



スーツの男「ええ。承知してます。ん?おっと。これは救難信号の装置ですね?なかなか鋭い子だ。」ガシャン!



チビ朝潮「……」



スーツの男「君みたいな子。嫌いじゃありませんよ。」ナデナデ



VV中佐「大丈夫なのか?」



スーツの男「ええ。誤作動と思いますよ。」



VV中佐「ならいい。あとは頼むぞ。特殊兵装を見てくる。」



スーツの男「はいはい。じゃ、君たちはこっち。」




―――■■鎮守府 大会議室



照月「戻りました!」



瑞鳳「準備もしてきたよ!」



女提督「急に戻ってきてもらっちゃってごめんね。」



秋月「大丈夫です!」



初月「雲龍さんたちは本営でいつでも出撃できるように待機してくれてるよ。」



女提督「ありがと。それじゃ作戦説明をしましょう。」



提督「潜入班の装備は準備はできてるか?」



三日月「スタン、スモーク、麻酔、ネット、ゴム弾。持てるだけ持ってます。」



レ級「あと尻尾も!あはは!」



皐月「司令官のもある程度準備しておいたよ。」



提督「さすが、ありがとう。」



女提督「さて、霧島ちゃんの情報とあたしの推測からだと、敵本拠地はここ。鎮守府からここを通って南へ。何回か戦闘があるかもしれないから行く人は気をつけて。」



雷「深海棲艦もこんなにたくさん……」



村雨「ん~?この深海棲艦っていつぞやの人口深海棲艦っぽい?」



夕立「最近『ぽい』がとられてるっぽい……」



女提督「まぁ……『ぽい』に関してはとくに言いませんけど…その通り。9割で人口深海棲艦。」



戦艦棲姫「懲りずにまぁ…こんなものを。」



女提督「主に駆逐、軽空母の編成ばかりだけど数が多いから注意して。」



提督「これなら、敵が深海棲艦の間を抜けて基地に行けたのは納得だな。」



女提督「だね。出撃メンバーの発表だよ。前のモニターに注目!一番前の人が旗艦です!」



出撃1班

祥鳳・大鳳・古鷹・白露・文月・春雨・駆逐棲姫



出撃2班

加賀・瑞鳳・青葉・村雨・時雨・照月・飛行場姫



出撃3班

蒼龍・高雄・最上・山城・夕立・暁・リ級



出撃4班

瑞鶴・三隈・妙高・武蔵・島風・睦月・ル級



女提督「このメンバーでお願いします!名前のない人は別任務をお願いすることが出るからそれまで装備を整えて待機お願いします!出撃は明日0800です!」



祥鳳「具体的な作戦は?」



提督「まず1班と2班は同時出撃。出撃してからAとBを中継してこの孤島Cまで行く。そこで俺らの潜入班が合流するまで待機。」



女提督「合流後索敵をして、DとEに分かれて出撃。一定数の数を減らして一度Cまで退避。」



提督「退避が完了したら3班と4班がCまで来てくれ。そしたら準備が整い次第、FとGまで出撃。その際は潜入班の護衛を2班にお願いする。」



加賀「了解です。」



女提督「潜入場所まで送り届けたら全班はCまで退避。指示をまってね。」



提督「潜入班はポイントGからこの島の裏へ入っていく。そして潜入だ。子供たちを確保して、撤収してからポイントHから脱出する。中での話はこの会議のあと工廠で。」



女提督「ポイントHへの迎えは状況次第で編成するからそのつもりで。もしかしたら先行してもらう可能性もあります。」



提督「今回は時間が勝負だ!各自気を引き締めて頼む!作戦関しては以上だ。」



女提督「朝潮ちゃんと荒潮ちゃん、満潮ちゃんはこの後私のところまで。では解散!」



艦娘s・深海s「「「 了解! 」」」



提督「潜入班工廠まで!」



リョウカイ! ダンソウハトクシュ? ハンブンズツカナ?



朝潮「あの…なんでしょうか?」



荒潮「私達は何を?」



満潮「それよりなんで私達を出撃させないの!」



女提督「言いたいことはわかるよ。でも、3人にだけはちょっとだけ待ってほしいの。お願い。」



満潮「頼むわ……私達の妹みたいなのが捕まってるんだから…」



女提督「もちろん。さて朝潮ちゃん達にはね――」




―――反艦隊勢力基地



スーツの男「じゃぁこれに着替えてね?ここ寒いから…」



チビ睦月「さっきはひどいことしたのに…」



スーツの男「ごめんね?でも君たちを守るためにはこうするしかなかったんだ……ごめんね。」



チビ扶桑「……」



スーツの男「着替えたらお休み。明日は1000にくるからね?それまで寝ててもいいよ。じゃぁ、ばいばーい。」



パタン



チビ霞「あの人……良い人なのかな?」



チビ朝潮「いえ。悪い人です。私達をここに連れてきたんです。」



チビ潮「で、でも…ご飯とか…服とか……」



チビ朝潮「だめです!悪い人に騙されちゃいけないんです!」



チビ睦月「でも――――」



チビ朝潮「みんなは先生の所に帰りたくないんですか?」



チビ扶桑「帰りたい……」



チビ霞「私も……帰りたい。」

チビ睦月「私も!」

チビ潮「わ、私も……」



チビ朝潮「なら帰りましょう。きっと助けに来てくれます!」



――――――――――――



VV中佐「へぇ?あの子、中々頑張るじゃないか?」



スーツの男「ですね。リーダーシップを発揮して統制を取る。才能ですよ。」



VV中佐「どうするんだ?」



スーツの男「こういう場合は周りから引きはがしていくのが1番なんですよ。そして苦痛は与えず楽しいことばかりでね?」



VV中佐「あくどいなぁ……」



スーツの男「あなたこそ身辺調査されそうになって艦娘をだしにして死んだふりしたじゃないですか。」



VV中佐「そうだった。でもほんとむかつくやつだったぜ。」




―――1941 海軍立児童養護施設 施設長室



施設長「……静かね?」



朝雲「そうね。夜になるといつも波の音と優しい海の風の音で寝てたのを覚えてる。」



夕張「台風の時なんかは、てんやわんやでしたけどね?」



赤城「みなさん。今鎮守府から連絡があって救出作戦を明日……もう今日ですね。0800に開始だそうです。」



摩耶「チビたちの居場所わかったのか!?」



赤城「はい。一応このあたりらしいです。」



摩耶「おお…だいぶ南東よりだな。」



赤城「はい。列島の離れ小島だそうです。いま衛星写真等で最終確認中だと。」



摩耶「そうか。わりぃ…ちょっと風に当たってくる。1人にしてくれ。」



施設長「晩いからすぐ戻ってきなさい?」



摩耶「わかってるって。」ニシシ



朝雲「私達はどうすればいいって?」



赤城「ここで待機しててほしいって。」



夕張「わかった。提督達が行動するんだから大丈夫です。」



施設長「ありがとう。」



J「どうもっす。これ飲んで休んでください。」



赤城「ありがとうございます。」



J「さっき摩耶さんが港のコンビニに用を頼まれたって走っていきましたけど何頼んだんですか?」



朝雲「何も頼んでないわよ?」



赤城「まさか!」



施設長「摩耶!」



夕張「ここは任せてください!」



赤城「連絡してきます!」



J「まさか単身で行く気ですかあの子!?」



朝雲「きっとそう!Jさん、追いかけるわよ!」




―――2142 ??海域 



摩耶「ふぅ…艤装もってきててよかったぜ……敵は……いるな…迂回していくか…」



ザーーーーーーーーー



摩耶「悪いけど待ってられねぇよ……チビ達助けてやるからな…」



??「いた。」



摩耶「ち!見つかった!」ズドン!



空母水鬼「いきなり撃たないでくれない?」



摩耶「鬼か!くそっ!」ザー



木曾「どこ行くんだ?摩耶さん。」ガコン



秋月「施設まで戻ってください!」



那智「救出は■■鎮守府に任せてほしい。」



摩耶「お前ら…■■鎮守府の連中か…邪魔しないでくれ。」



木曾「ダメだ。もう一度言うが、任せて戻ってほしい。」



摩耶「…まかせてぇけど、とっとと乗り込んでつて戻してやらねぇと!0800までなんて待ってられるか!」



吹雪「お気持ちは痛いほどわかります!でもだめです!」



摩耶「気持ちがわかるなら通せ!」



ヴェールヌイ「聞き分けのない人だね…いい加減にしてくれないか?」ギロッ



摩耶「つっ…(なんて目をしやがる…)」



イジョウガアッタノコッチダー! ナニカミエルカー?



秋月「敵です!逃げましょう!私達が捕まっては元も子もありません!」



ヴェールヌイ「来てくれるね?摩耶さん。」



摩耶「わかっ――――」



兵士「見つけたぞ!艦娘だぁ!」



兵士「捕まえろぉ!」



那智「遅かった!威嚇射撃!」ズドン! ドパーン!



木曾「行くぞ!」ザー



兵士「回り込め!急げ!」ザー



吹雪「しつこいのはお断りです!」ズドン!



兵士「うわ!煙幕弾か…げほっ!…見えねぇ!」



ヴェールヌイ「早くこっちだ!先に行って!」



兵士「撃てェ!」



ズドン! バサァ!



摩耶・吹雪「「 うわぁあ! 」」



ヴェールヌイ「今助ける!」



吹雪「行ってください!ここは逃げて!早く!」



摩耶「そうだ!行け!」



ヴェールヌイ「絶対に助けに行く!みんな逃げろ!」



マッテテネ! ゼッタイイク! ザーザー――――



兵士「艦娘2名拘束したぜぇ!」



吹雪「…」カチッ



兵士「可愛い子じゃん!こっちのもなかなか…」



摩耶「ペッ!」



兵士「あの…人につばをかけるなって教わらなかったんですか!?」



兵士「馬鹿野郎!それはご褒美だよ!わかってねぇのかお前は!」



兵士「お前ら…艦娘だぞ?少しくらいいい思いしたいよな?」



兵士「ここでやっちまおうぜ。」カチャカチャ



スーツの男「馬鹿なことしないでください。」パァン!



兵士「」ザパーン



吹雪「…」



スーツの男「次に馬鹿をやろうとしたら同じく頭を打ち抜きますので。わかったらとっとと移送しろ。傷はつけるなよ?」



吹雪「あなたですか?子供たちを誘拐したのは?」



スーツの男「おやおや?よく知ってますねぇ?」



摩耶「てめぇ…〇してやる…」



スーツの男「物騒ですねぇ…あぁ!あなたは!引っ掻いたの痛かったですよ…まぁ、あの子達のところまで行きましょう?」



吹雪「…」



スーツの男「一応縛らせてもらいます。先に布をまいてと…」



吹雪「捕虜なのに丁寧に扱いますね?」



スーツの男「いや…だって、痛いのはいやでしょ?脅しとかはしますけどケガさせたりするのは嫌なんです。それに貴重な人材は丁寧に扱わないとね?」



摩耶「兵士の頭ぶちぬいてよく言うよ……」



スーツの男「それとこれは別です。あとすいません。ネクタイはキチンとしてください。」



摩耶「胸がきついから嫌なんだよ!」



スーツの男「目のやり場に困ります///」カオマッカ



吹雪(なんだこいつ…)




―――■■鎮守府 執務室



提督・女提督「「 すみませんでした! 」」



施設長『いえ……摩耶の軽率な行動で吹雪さんまで捕まってしまい……申し訳ございません。』



提督「必ず助け出しますので。」



施設長『お願いします。』



赤城『施設長さん。お休みください。あとは私達に。』



夕張『吹雪ちゃんと摩耶さん大丈夫かな?』



女提督「大丈夫。吹雪ちゃんもちゃんと小型の発信機を起動させてるみたいだし。」



提督「やはり前の救難信号と同じ方向に行ってることも確認してる。」



朝雲『そう。こっちは相変わらず要求の連絡なし。』



女提督「わかった。……ここまで要求がない…何が目的?…」



赤城『私達も交代で休みましょう。』



提督「そっちは頼むぞ。」



夕張『はい!以上です。』



赤城『あの…提督、女提督…』



提督「どうした?」



赤城『私の軽率な行動が招いた事態です…いかなる処分も受ける覚悟でいますので…』



女提督「うーん。さすがに被害関係者に犯人の居場所をしえちゃったのは、よろしくないことだったとは思う。」



提督「だけど赤城。失敗は経験だ。今後の糧にすればいい。」



赤城『はい…すみませんでした…』



女提督「あとねぇ…赤城ちゃん。この程度の失敗で処罰を与えるような2人だとおもってるのかしらぁ!?」



赤城『す、すみません!?』



女提督「処罰なんかしないから、そっちのサポートをしっかり頼むよ!頼りにしてるんだから!」



赤城『……はい!』



提督「いい返事だ。」



赤城『ありがとうございます!それでは失礼します!』プツン



提督「女提督は寝ろ。明日も頭使うんだからな。」



女提督「うん。提督は?」



提督「もう一度、武器の手入れしてから寝る。」



女提督「わかった。潜入頼んだよ?」



提督「ああ。もちろんだ。」




―――― 作戦当日 ――――

―――0800 出撃海域ポイントA




祥鳳「敵発見。発艦開始!」



古鷹「敵編成……軽空母2駆逐4です。」



駆逐棲姫「攻撃準備完了……いつでも来てください。」ガコン



春雨「接触まで15秒!」



女提督『さぁ!みんな暴れてちょうだい!』



1班「「「 はい! 」」」



大鳳「接触します!」カシャン



文月「よぉし!やっちゃお~!」



白露「敵艦載機も飛んでくるよ!」



祥鳳「古鷹さんは敵の艦載機を狙ってください!大鳳さんは私と制空権を!」



大鳳「了解です!発艦!」ブーン



文月「撃てェ!」ズドン

白露「そーれっ!」ズドン

春雨「はぁああ!」ズドン



ブーン―――― バシャーン!ドカァン!



古鷹「敵艦載機半分撃破だよ!」ズドォン!ズドォン!



ドーン!ドーン!



大鳳「制空権……とれました!魚雷発射してください!」



駆逐棲姫「下がって。いっけぇえええ!」



ズドォオオォオオォン



文月「あわ~……ほとんど倒しちゃったよぉ…」



駆逐棲姫「張り切り過ぎた……」テレテレ



祥鳳「MVPは駆逐棲姫ちゃんですね?」



白露「やるぅ」ワシャワシャ



古鷹「みなさん、どうやら増援のようですよ。」



大鳳「軽空母2、軽巡1、駆逐3接近中。」



加賀「ならそれは2班が引き継ぎますので下がってお待ちを。」



瑞鳳「頑張りますよ~?」



青葉「さぁさぁ。ちょっと潰しちゃいますか!」



村雨「めっずらしい。青葉さんやる気出してる。」



時雨「なむなむ。」



照月「あの…こんな緩い感じでいいんですか?」



飛行場姫「ええ。問題ない。ね?加賀?」



加賀「そうよ。これがスタンダード。OK?」



祥鳳「加賀さん……テンション高いわね?」



春雨「あはは……」



古鷹「まぁ……私達らしいってことで!」



加賀「そういうことよ。発艦開始。」バシュッ ブーン



瑞鳳「引いて~……放つ!」バシュッ ブーン



飛行場姫「空は私達のものよ。」ブーン



青葉「敵艦載機と接触!こぼれたのは打ち落とぉす!」ズドン!



時雨「駆逐艦が抜けてきたよ。まったく。」ズドン! グシャァ



村雨「だめよ?こっちに来ちゃ?」ズドン! グシャァ



人工深海軽巡「シャァアアア!」



照月「きゃぁああ!」



ズドン!ズドン!ズドン! グシャァ



人工深海軽巡「」ザプン



瑞鳳「照月ナイス!」



照月「はぁ……びっくりした。」キョトン



加賀「残りも片づけますよ!」



ハナテェ! ハッシャ! ザーザー ドパーン! ドカァン!

ワーワー!―――――――――




―――1000 反艦隊勢力基地 



スーツの男「おチビさん達早く起こしちゃってごめんね?吹雪さん達は寝れたかな?」



吹雪「敵の基地で眠れるほど馬鹿じゃありません。」



スーツの男「大したもんだ。関心ですよ。」



チビ潮「あの…ここは?」



スーツの男「ここは……まぁ訓練施設かな?体力つけたりするところ。」



摩耶「何をさせるつもりだ。」



スーツの男「運動。」



吹雪「どうせ人口深海棲艦と戦わせるつもりでしょう…この鬼畜め。」



スーツの男「いや。おチビちゃん達と遊んでもらおうかと…」



摩耶「はぁ!?」



スーツの男「子供にとって狭い部屋でのストレスはよろしくないのですよ。なのでサッカーボールを用意したんで、ここで遊んでてください。あっ、逃げられはしないのでそこだけは注意を。」



吹雪「…(なんでしょうこの人本当に)」



スーツの男「…おい!だれかそこの吹雪をこちらに。丁寧に扱えよ!」



吹雪「!?」



兵士「こい。」



吹雪「摩耶さんお願いします。私は大丈夫ですから。チビちゃん達も摩耶さんの言うこと聞くんだよ?」



チビ扶桑「はい。」



兵士「ほら!こい!」



吹雪「触んな!」ガスン



兵士「あが…」チーン



スーツの男「ほらぁ…丁重に扱わないから…あぁ…見てて痛い…」



チビ潮「……」ガタガタ



スーツの男「ほらぁ…怯えさせちゃってる……吹雪さんもできれば子供たちの前で暴力はやめてください。」



吹雪「…」



―――1018 ポイントC



提督「到着。」



皐月「お待たせ!特別ゲストもお連れしました~。どうぞ!」



間宮「こんにちは~。出張間宮ここに参上です!」



鳳翔「with鳳翔です。」



オオオオオ!サイコウノホキュウダァ! ヤッタァ!



明石「皆さんの装備点検しまーす!こっちまでお願いします!」



大鳳「明石さん。発艦のワイヤーあります?ちょっと固いやつなんですけど?」



明石「はい!ボックスにありますので。」



間宮「軽食ありますのでこちらもどうぞ~。」



鳳翔「コンソメスープとお味噌汁はこちらです。」



睦月「贅沢な出撃だねぇ~」アムアム



時雨「そうだね。でもほっとするよ。」コクッ



提督「加賀と大淀は来てくれ。」



加賀「なんでしょうか?」



提督「敵がどんな感じだったか聞かせてくれ。」



大淀「わかりました。これが戦闘時の映像です。ほとんどが人口深海棲艦でした。しかし2機ほど本物の深海棲艦がまざっているようでした。」



加賀「こちらもそうね。普通のもいたわね。記録映像を送っておくわ。」



提督「わかった。ありがとう。出発まで休んでくれ。」



女提督『提督いい?今映像確認したんだけどさ…』



提督「ああ。人口深海棲艦がより深海棲艦に近づいてるってことか?」



女提督『やっぱり提督もそう思う?』



提督「ああ。」



女提督『これはこれで報告しておこくね。』



提督「そっちはどうだ?変化は?」



女提督『特に問題はみあたらないかな?』



提督「そうか。」



女提督『ちょっと考えたいことあるから一端通信切るね。』



提督「了解。」




―――1135 反艦隊勢力基地 研究室



VV中佐「どれ。見せてもらおうか。」



スーツの男「はい。検体はさっき捕まえた艦娘を。」



吹雪「……」



VV中佐「ふーん。田舎娘っぽいな。」



吹雪「触らないで。」



VV中佐「なまいきだな!」スッ



スッ



スーツの男「検体を大切にしてください。」



VV中佐「…とっととやれ。」



スーツの男「ええ。やりますとも。吹雪さんはこっちに。」



吹雪「……なんですかこの機械は?」



VV中佐「洗脳教育用の機械だよ。直接脳みそに刷り込むんだ。」



吹雪「ふざけないでください!」



VV中佐「大真面目さ。」



スーツの男「装置に縛れ!」



兵士「はい!」



吹雪「いやだ!はなして!離してください!」ジタバタ



スーツの男「ありがとうございます。事前作業がありますので皆さんは部屋から出てください。」



VV中佐「上から見てるからな?」



スーツの男「はいはい。……さて吹雪さん。いいですか?洗脳されたフリをしてください。いいですね?」コソッ



吹雪「は?」



スーツの男「時間がありません。洗脳は私の指示を聞くようにするものということにしてありますので私の指示だけを聞いてください。それ以外は『拒否します』だけでいいです。」



吹雪「どういう……」



スーツの男「10分だけ目をつぶって音楽を聴いててください。お願いします。」



吹雪「あなた……いったい……」



スーツの男「始めろ!」



キーーーーン! ~キュア♪~ッキュア♪プリティデ♪