提督「艦娘の寝起きを観察する。重巡裏編」
高雄「そういう訳です。気を付けてください」
プリンツ「了解!対Admiralさん警戒を重視ですね!」
衣笠「衣笠さんは提督なんて見てないけどなぁ」
青葉「んふっ・・・・・・」
加古「ふっ・・・・・・!」
古鷹「ちょ、二人ともしーっ・・・・・・!」
プリンツ「?」
プリンツ『こんにちは!プリンツ・オイゲンです!』
プリンツ『今日は「最近提督が重巡寮に出没するので注意するように」、と教えてもらいました』
プリンツ『タカオはいい人ですね!』
プリンツ『タカオは重巡寮のまとめ役としていつも私たちを気にかけてくれます』
プリンツ『私とビスマルク姉様はこの重巡寮で、レーべとマックスは駆逐寮で、ウーは駆逐寮の潜水艦区画でそれぞれお世話になってます』
プリンツ『姉様、本当は戦艦寮だったのに私の為に一緒の部屋に入ってくれたんですよ!それだけで感動です!』
摩耶「だーかーら、なんでわかんねーかなぁ」
鳥海「摩耶は少し短絡過ぎるんじゃない?」
高雄「むむむ・・・・・・」
愛宕「うふふ」
プリンツ「あ、タカオ!」
高雄「あら、プリンツさん。おはようございます」
プリンツ「オハヨウゴザイマス!昨日はありがとうございました。姉様も気にしてみるわ、って」
高雄「そう、それなら良かったです。全く、提督ったら何を考えていらっしゃるのか・・・・・・」
摩耶「姉さんだって人の事言えねえって。なあ」
愛宕「そうねぇ、提督は素敵な人よ?」
高雄「また始まりましたわ・・・・・・」
プリンツ「?」
摩耶「ん?あー、悪い悪い。趣味の話だよ。どんな男が好みって話」
鳥海「愛宕姉さんは提督みたいなお方に弱いみたいで・・・・・・」
愛宕「んもう、それを抜きにしてもあの人はいい人よぉ。ねぇプリンちゃん」
プリンツ「はい!Admiralはいい人ですよね!」
高雄「もう・・・・・・」
摩耶「んでさあ、高雄姉さんは自分より歳上で、でもってちょっと背が低い方がいいってんだよ」
プリンツ「Admiralは背が高いからダメなんですか?」
鳥海「違いますよ、初恋の人が自分より二つ上で身長が低めだったからです」
高雄「なっ、なんで知って・・・・・・別に、あの人が嫌いという訳ではありませんわ。好みも関係ありません」
愛宕「ホントにぃ?」
高雄「本当ですっ!」
摩耶「でもよ、やっぱり筋肉は必須だって」
鳥海「何度言うのそれ・・・・・・昨日の夜から四回目よ?」
摩耶「アタシの第一条件は筋肉だな。細くても脂肪が少なけりゃ認めてやるぜ」
鳥海「見た目より内面、でしょう。毎日日記を付けられる繊細で律儀な人がいいと思う」
摩耶「・・・・・・」
鳥海「・・・・・・」
摩耶、鳥海「「どっちの方がおかしいと思う?(思いますか?)」」
プリンツ「え?むー・・・・・・」
プリンツ「・・・・・・あっ、Admiralは両方満たしてるよ!」
高雄型「「へっ?」」
プリンツ『その後、なんでそんな事知ってるんだってすっごく問い詰められました』
プリンツ『近接格闘訓練で提督の身体が鍛えられているのはわかったし、毎日私たち艦娘の観察日記をつけてるもんね!』
プリンツ『それより、今日一番驚いたのはモガミたちと提督が一緒に起きてきた事です』
プリンツ『お姉様は急いで部屋に戻って服を脱ぎ姿見相手にポーズを取り始めるくらいに驚いてましたよ!眼福でした!』
鈴谷「あ、プリンちゃん。おっはー」
熊野「おはようございます・・・・・・ふぁ」
最上「さっきビスマルクさんがすごい勢いで走っていったけど、どうしたの?」
プリンツ「んー・・・・・・よくわからないけど、お姉様は少しほっといて、って」
三隈「・・・・・・もしかして、提督が私たちと一緒に起きてきたからでしょうか?」
熊野「これはきっとあらぬ誤解、ですわね」
プリンツ「多分そう、かな?でも、なんでAdmiralが一緒に来たの?」
鈴谷「提督、最近寝起きを観察してるみたいだからさー。いっそ泊まっちゃえば?って」
最上「もう、驚いたよ?いきなり提督引っ張ってくるんだもん」
プリンツ「寝起き観察・・・・・・タカオの言ってた?」
鈴谷「それそれ。まあ見られて恥ずかしー寝起きなんかじゃないしね」
熊野「わたくしは醜態を晒しましたわ・・・・・・」
三隈「でも、楽しかったでしょう?」
最上「みんなが寝るまで色んな事したからね。よくこの時間に起きれたなぁって思うよ」
プリンツ「おー・・・・・・」
鈴谷「プリンちゃんもさ、今度提督誘ってみたら?ビス子ちゃんも喜ぶと思うよ」
最上「・・・・・・ビスマルクさんは結構態度に出るからね」
プリンツ「・・・・・・ふふ。そうだね!今度お話してみようかなっ」
プリンツ『そういう訳で、いかがですか?検討してみてね』
プリンツ『それにしても、この間運ばれていったチクマは大丈夫だったのでしょうか?』
プリンツ『トネもすっごく落ち込んでいて・・・・・・提督は何か知ってる?』
利根「・・・・・・」
プリンツ「・・・・・・トネ!おかえりなさい!」
利根「む、プリンか・・・・・・今戻った」
プリンツ「チクマは大丈夫なの?」
利根「うむ・・・・・・容態は安定したとの事じゃ。それに、これ以上付いていたら儂にも響くと言われてな」
プリンツ「トネは航巡の中でも出撃が多いから心配されてるんだよ!今日はしっかり休んで、明日からまた頑張ろうねっ」
利根「航巡・・・・・・そんなもの、最上型にでも任せておけばよい」
プリンツ「へ?」
利根「儂に・・・・・・儂は・・・・・・」
プリンツ「・・・・・・トネ?」
利根「・・・・・・すまぬ、儂は部屋に戻るでな」
プリンツ「トネ・・・・・・トネ!」
利根「・・・・・・なんじゃ」
プリンツ「トネ、今すっごく怖い顔だったから」
利根「・・・・・・笑える訳が無かろう。あんな事があったのに」
プリンツ「でも、トネ」
利根「あんなことがあったのに・・・・・・それを思い出せぬのが一番悔しい」
プリンツ「・・・・・・」
利根「お主にはわからぬよ、わからんままでいいのじゃ」
プリンツ『その後トネを見る事が極端に少なくなって、でもチクマのところに行ってる訳でもなくて』
プリンツ『トネは今も一人で何かに後悔しながらチクマが帰ってくるのを待ってます』
プリンツ『・・・・・・』
プリンツ『てっ、提督ーっ!!』
加賀「ひゃっ!?」
プリンツ『かっ、カガ!カガ!提督さんは!?』
加賀「えっ、と、その、あの・・・・・・」
プリンツ『もしかして行っちゃった?てっ、提督ーっ!』
加賀「ご、ごめんなさい、ドイツ語じゃ何を言ってるのか分からないわ・・・・・・」
プリンツ「・・・・・・あ」
加賀「・・・・・・んん。それで、この夜中に提督の寝室に何の用事?見たところ危急の用事らしいけれど」
プリンツ「あっ、そう、そうなのっ。最近Admiralに報告書を書いてるんだけどね、書き忘れた事があって」
加賀「報告書?・・・・・・もしかして、ドイツ語で書かれたあれは貴女の?」
プリンツ「多分それ、だと思う。私はAdmiralに日本語を教わってるんだけど、その代わりドイツ語を勉強したいから重巡寮の様子を報告書にまとめて欲しいって言われて」
加賀「・・・・・・」
プリンツ「それで、ミョウコウ達について書くのを忘れてたの」
加賀「・・・・・・聞くだけだとただの書き忘れね。でもそうじゃないんでしょう?」
プリンツ「そう!ミョウコウ達はAdmiralを・・・・・・」
加賀「・・・・・・どうしたの?続きは?」
プリンツ「あ、あれ・・・・・・」
加賀「窓の外がどうし・・・・・・クレーンに吊られてるのって」
プリンツ「てっ、提督さーんっ!?」
加賀「遅かったみたいね・・・・・・」
プリンツ「うう、ごめんね提督・・・・・・」
加賀「・・・・・・とりあえず、用事は済んだわね」
プリンツ「・・・・・・うん。カガ、Gute Nacht」
加賀「ええ、おやすみなさい」
プリンツ「・・・・・・あれ?なんでAdmiralのお部屋にカガが?」
加賀「・・・・・・察しなさい」
プリンツ「・・・・・・ヨバイ?」
加賀「・・・・・・どこでそんな言葉を覚えたのかは知らないけれど、察しなさい」
プリンツ「・・・・・・了解ですっ」
プリンツ『タカオ、提督さんは歳下だけど、すっごくオトナみたい・・・・・・』
Prinz Eugenの報告書 終了
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