2016-05-28 17:45:51 更新

概要

世界観としてはがっこうぐらしを参考にしていますので、似ている所があるかも知れません。
その辺り、ご理解していただけるとありがたいです。


前書き

ゾンビものです
舞台は高校です。ですので、それなりのことは出来ます。


絶望の始まり



陽炎「不知火、外の様子はどう?」



不知火「今のところ、奴らはこの小屋から離れています」



陽炎「良かった、天津風、行くわよ」



天津風「ええ、分かったわ」



外には死人がたくさん蔓延っているが、幸いにもこちらに注意は向いていない。



こんなことになったのは、1か月前に遡る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~1か月前~~



陽炎「ごめんね不知火、こんなことに付き合わせちゃって」



不知火「いえ、幼なじみのお願いです。無下に断る訳にはいきません」



陽炎と不知火は、陽炎の忘れ物を取りに学校までやって来たのだ。



陽炎「さて、先生に教室の鍵を借りてこないと。ちょっと待っててね」タッタッタッ



不知火「あっ、そんなに慌てると...」



陽炎「キャッ!」ビターン!



不知火の思い通り、陽炎は勢いをつけて思いっきり転がる。



不知火「はぁ......」



陽炎は立ち上がり、そのまま職員室に入っていく。



不知火「陽炎は頼りになるのですが...何せドジっ子属性が...」



天津風「あら、不知火じゃない。何してるの?」



廊下の奥から、キャンパスと絵の具を持った天津風が現れた。



不知火「あなたは...天津風。不知火は陽炎の付き添いですよ。天津風は...」



天津風「見ての通り、絵を描いていたのよ。この学校の屋上から見える景色は、絵を描くのに最適だから」



不知火「そういえば、天津風の絵はコンテストで最優秀賞を3連続取るほどの腕前と聞きました」



天津風「そ、それはたまたま取れただけで...」



不知火「是非とも見せてくれるとありがたいのですが...」



天津風「い、今はダメよ!まだ、完成してないんだから!」



不知火「そうですか...残念です...」シュン...



天津風「あ...そんなに落ち込まれると...」



陽炎「たっだいま~不知火...って天津風?」



天津風「陽炎...」



陽炎は、職員室から鍵を持って出てきたが、落ち込んでいる不知火と天津風を見て戸惑っている。



陽炎「な、何があったの...?」



不知火「い、いえ...それよりも用事を済ませて来ましょう。学校に長居する必要もないでしょう」



陽炎「そうね」



天津風「じゃあ、私はまた屋上で絵を描いてくるわ。またね会いましょう」フリフリフリ スタスタスタ



陽炎「ええ」フリフリフリ



天津風は荷物を持って、再び屋上へと上がっていく。



不知火「それじゃ、不知火達も行きましょうか」



陽炎「もちろん!さっさと済ませるわよ!」タッタッタッ



不知火「そんなに走るとまた...」



陽炎「キャッ!」ビターン!



再び陽炎は勢いをつけて思いっきり転けた。



不知火「やっぱり...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


不知火「陽炎は少し落ち着くべきです」



陽炎「えへへ...」



不知火「ほら、着きましたよ。3ー5の教室です」



陽炎「それじゃ、さっさと取ってくるから待っててね!」タッタッタッ



陽炎は急いで教室の中に入っていく。



不知火「何回言っても落ち着きませんね...」ヤレヤレ



不知火「......?」



不知火が何か違和感に気付いた。



不知火「きょうは何かおかしい...」



陽炎「お待たせ!ってあれ?どうしたの不知火?」



不知火「いえ、それじゃ帰りましょうか」



二人が家に帰ろうとしたその時。



不知火「っ!!?!?!?」



陽炎「なになになに!?!?」



遠くで大きいな爆炎と煙がたった。



不知火「っ!伏せて!」ガバッ!



陽炎「キャッ!?」



物凄い衝撃が学校を襲い、窓ガラスが割れ、破片が二人に降り注ぐ。



しばし時が流れ、二人は起き上がる。



陽炎「もぅ~...なんなのよ今の!」



不知火「大規模な爆発です。場所から見るに大きな工場があった場所ですね...」



陽炎「って!不知火!その傷大丈夫なの!?」



不知火の肩には、大きな切り傷が付けられており、かなり出血もしていた。



不知火「これくらいなら、死にはしません。でも、治療はしないと感染症の危険もあるでしょうね」



陽炎「あるでしょうね、じゃないわよ!ほら!さっさと保険室まで行くわよ!」



不知火「ええ、そうですね」



二人は急いで保険室に移動して、不知火の治療をしようとする。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


陽炎「しまった...!休日は保健室開いてないんだった...!すぐに鍵を借りてくるわ!ちょっと待ってて!」タッタッタッ!!



不知火「転けないでくださいね」



陽炎は保健室の鍵を借りに、また職員室へと向かった。



不知火「ほんと...陽炎は慌てん坊ですね...」



段々と不知火の意識が朦朧とし始める。



不知火「流石に血を失い過ぎたでしょうか...意識が...」



天津風「ちょっと!?あなた大丈夫なの!?」



偶然通りかかった天津風が不知火に気づき、駆け寄ってくる。



不知火「天津風...少し怪我をしただけです...」



天津風「少しどころの騒ぎじゃないわよ!こんなに血を出て...!ちょっと待って!雑巾が袋のどこかに...!あった!」



雑巾を使い、止血する。



天津風「絵の具で汚れてるけど我慢してよね!」ググッ!



不知火「感謝します...」



職員室の方向から、陽炎がダッシュで向かってくる。



陽炎「天津風!良かった!一緒に手伝って!」



天津風「分かってるわ!」



陽炎が保健室の鍵を開け、天津風は不知火を担ぎ、中へと連れていく。



陽炎「早く治療しないと...!えっとえっと...!」



天津風「まずは血を拭かないと!ディッシュでも何でもいいから、柔らかい紙を持ってきて!」



陽炎「わ、分かった!」



棚にあったトイレットペーパー、陽炎がいつも持っていたポケットティッシュを天津風に渡した。



天津風「なら次は消毒液と脱脂綿、包帯を持ってきて!」



天津風は尚も紙で、不知火の血を拭き続ける。



陽炎「これよね!?」



天津風「ええ!不知火、かなり染みるわよ!」フキフキ



不知火「つぅぅぅぅぅぅ!」



かなりの激痛が、不知火を襲う。



天津風「よし!あとはこれを傷口に当てて...!テープで固定して...!包帯をきつく巻けば...!」



天津風の懸命な応急処置によって、不知火は失血死を免れた。



天津風「ふぅ...これで大丈夫ね...あとはベッドでゆっくりと休むだけよ」



陽炎「ありがとう天津風!不知火を助けてくれてありがとう!」



天津風「あ、当たり前のことをしただけよ...それに、友達を見捨てるなんて友達失格でしょ...?」



陽炎「天津風!!」ダキッ!



天津風「ちょっともう、抱きつかなくても良いじゃない!///」



不知火「不知火からもお礼を言わせて下さい...ありがとうございました...」



天津風「こら、怪我人は喋らずに横になってなさい!結構出血が酷かったんだから!」



不知火「そうですね...少し寝させてもらいましょう...」



不知火は、ゆっくりと目を閉じて、体を休める。



陽炎「ねぇ、天津風」



天津風「なにかしら?」



陽炎「絵の具とかどうしたの?」



天津風「それなら大丈夫よ。何とか片付けられたから」



陽炎「へぇ~...」



バンバンバン!!



保健室の扉が叩かれる。



陽炎「誰っ!?」クルッ



??「うちやうち!わかるやろ!?」



陽炎「えっと...関西からの転校生?」



黒潮「黒潮や!はよ開けてぇな!」



陽炎「ちょっと待ってね」ガチャッ



黒潮「ふぅ...助かったわ」



額にびっしりと汗をかき、息もかなりきれている。



天津風「何かあったの?」



黒潮「聞いてぇな!ジュース買いに外歩いとったらいきなり人が襲ってきよったんや!」



陽炎「人が?」



黒潮「顔色が悪ぅなっとるし、口からよだれもたらしとってん!ほんま気味悪なって、学校に逃げてきたんや!」



陽炎「家族は?」



黒潮「今は、父母共に旅行に行っとるから心配はないで!」



陽炎「そう...それじゃ私も家族に電話しとかないと...」



天津風「なら、後で私に電話貸してくれる?」



陽炎「ええ、良いわよ」



陽炎「それと...黒潮だっけ...?」



黒潮「?なんや?」



陽炎「今、不知火が寝てるから出来るだけ声、抑えてくれる?」



黒潮「あ、悪かったな、ほんま」



それから何時間かした頃、不知火が目を覚ました。



不知火「ふぁ~...よく寝ました...」ズキッ



不知火「つっ...まだ痛みますね...無茶は禁物ですか...」キョロキョロ



不知火が辺りを見回すが、陽炎達の姿は無かった。



不知火「何処へ行ったのでしょうか...?」



ベッドから立ち上がり、少し外へ出歩く。



不知火「体は痛みますが...動けないことはありませんね」



完全な止血は出来ておらず、不知火が横になっていたベッドは少し血が付いている。



不知火「今はまだ血が止まってはいないと思いますが...陽炎達を探さなければ...」トテトテ



壁に手をつき、ゆっくりと前へと進んでいく。



不知火「それにしても...家族は大丈夫でしょうか...」



家族が無事か、不知火は不安になってきた。



不知火「つっ......!」ガクッ



肩を抑え、しゃがんでうずくまる。



陽炎「ちょっと不知火!?あんたこんなとこでなにしてんのよ!?」



廊下の角から、3人が現れて、不知火がここに居ることにビックリする。



天津風「まだ血が止まってないわよ!?」



不知火「陽炎が心配で...」



陽炎「あんたがこんななのに私の心配をして、どうするのよ!もう!!」グイッ



陽炎が不知火の怪我をしていない方の肩を担ぎ、ゆっくりと保健室へ戻っていく。



黒潮「なんか、あの二人まさに姉妹ってやつやな」



天津風「そうね。幼馴染みとかじゃないかしら?」



黒潮「なるほど、それなら納得がいくわ」



四人は再び、保健室へと戻っていった。



陽炎「そこで大人しく寝てること!良いわね!?」



不知火「ですが...」



陽炎「良いわね?」



不知火「...分かりました...」



陽炎「よし、ねぇ貴女達」



天津風「何かしら?」



陽炎「ちょっと不知火見ておいてくれないかしら?」



黒潮「どこへ行くんや?」



陽炎「屋上から町の様子を見てくるだけよ」



天津風「はいはい、行ってらっしゃい」



陽炎ら二人は保健室から出ていき、学校の屋上へと向かう。



不知火「やはり...陽炎のことが心配です...」



天津風「なに?そんなにあの子のこと気になるの?」



不知火「当たり前です。いつも陽炎はドジばかりして...何もない場所で転びそうにもなりますし...」



天津風「確かにそれは心配になるわね...」



ドォーーン!!



再び爆発音が聞こえ、学校全体が揺れる。



天津風「ちょっと、また爆発!?」



不知火「陽炎!!」ガバッ!



天津風「あなたは寝てなさい!」



不知火「ですが...!!」



天津風「陽炎なら大丈夫よ!ああいう娘は滅多なことで死なないの!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~陽炎side~~


陽炎「ったく!不知火は無茶ばかりするんだから!」(`ε´ )


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2015-12-04 16:03:39

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1: matu 2015-11-24 19:14:21 ID: s8Yui-IX

がっこうぐらしか 更新を楽しみに待っています。

後・・・スコップは誰が持つんだろうか?


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