↑前「夜の学校で…」

↑後「妹ちゃんで…」

ー少女の部屋ー

勉強用の机にベッド、各所に飾られた少女らしい小物の数々は

この部屋の主が年頃の娘であると教えてくれる

少女「はぁ…」

しかして、部屋の主は机に向かっていた

吐き出した吐息は、悩ましげに部屋の中を漂い消えていく

別に宿題とか、予習復習に思いを馳せている訳ではない、そんなものは二の次だ

そもそも、この机が本来の役目を果たした事などどれ程あるだろうか

部屋の主、その少女

楠 千夏（くすのき ちなつ）、それが彼女の名前であった

緩くウェーブのかかった髪は、ほんの少しだけ茶色に染めてある

それは彼女の ちょっとした抵抗であり背伸びでもあった

確かに、校則を遵守するのなら、髪を染める事自体がNGだ

けれどもそれはそれ、彼女たちとて多感な時期だ

雑誌やテレビの真似をして、なんて子も少なくはない

教師たちからしても、気持ちがわからないでもないので

多少ならと、黙認してる面もある

それでも、月に一人や二人しょっぴかれたりするのもまた若さである

そして、そんな犠牲の上に成り立っているのが今の彼女の髪の色

まあ、怒られないだろうという微妙なライン

今時、中学生にもなって髪の一つも染めないなんて遅れてると思う反面

怒られるのは嫌だなぁと、歯止めをかける理性と好奇心の鬩ぎ合いの結果である

花も恥じらう１０代の少女、まだまだ見るものすべてが新しい

知らず知らずに顔は綻び、その笑顔は板についている

そんな少女の今一番の関心事は恋患いであった

千夏「はぁ…こはるぅ」

お気に入りのパステルカラーのパジャマに袖を通し

物憂げに机に突っ伏しながら、握ったスマホを ぼぅっと見つめている

電気も付けず、薄暗い部屋の中

液晶からの光が、ぼんやりと千夏の姿を浮かび上がらせている

何度目かのため息、あとに続くのは あの子の名前

それを呟いただけで、胸が暖かくなって、きゅっと切なくなる

見つめるスマホの画面には、その子の笑顔が映っている

あどけない少女の笑顔。柔らかいその微笑みはいつ見ても癒やされる

ホントなら待受にでもしたいけれど、見つかってドン引きされたら嫌だし…

だって相手は女の子で、だって私も女の子

いっそ自分が男だったら良かったのに、なんて考えたこともあるが

内気な彼女に男性スタートじゃ、難易度ハードモードも良いところだ、お友達からも始められやしない

だからといって、女性スタートだとお友達以上にはなれないのだけれど…ジレンマである

千夏「あ…」

悶々としながら、スマホを眺めているとメールが届く

正確に言うなら返って来たところだ

ーお休みこはるん♪愛してるよん❤きゃー言っちゃったはずかしぃー

数分前に送ったのがこんなメール、我ながら馬鹿っぽいとも思う

ーお休みなさい、千夏ちゃん。私も好きだよー

そして、返って来たのはこれ

絵文字も何も無い、貴様ほんとにJCかと疑いたくなる内容だ

けども、けれども、そうでなくてはならない、そうでなければ彼女じゃない

いつでも、ありのままでいる彼女

それはだって、素朴だとか地味だとか言われるのは分かる、私だってそう思う

つまんないとか言ってた奴は葬りもしたけれど、それでも私は彼女が大好きだった

今日も明日も明後日も、変わっていく毎日

追いつくなんて無理、追いかけるのだって精一杯

ううん、もしかしたらただ流されてるだけなのかもしれない

そんな中で、いつもと変わらない彼女の笑顔は私にとっては拠り所だった

落ち着く、ほっとする、安心する…寄りかかっていたい、抱きしめられたい…

千夏「好き、か…私は嫌い、かも…そんなこと言う小春のことは…」

だって、彼女の好きは友達としてのものだから

だって、私の好きは恋人としてのものだから

近くにいるのにすごく遠い、背中合わせで立っているかのよう

触れ合っているのに、お互いの鼓動だってわかるのに、見てるものはぜんぜん違う

千夏「ほんと、大っ嫌い…」

彼女のことを嫌いとかいう自分事なんか…勝手に期待してるだけなのにさ

ー

千夏「…寝よ」

むくりと、机から体を起こすとベッドに潜り込む千夏

宿題かなんか合った気もするが、もうどうでもいいや…

明日 小春に見せてもらおう…

そしたら、困った顔して窘めてくれるんだ…

それで、苦笑いで謝って…二人で机を寄せて宿題をして…

千夏「こはる…」

そう、二人で宿題をして…

一生懸命に宿題を教えてくれる彼女、その横顔が愛おしい

白いうなじ、そこから続く肩甲骨の窪み

更に視線を落とせば、その胸元

制服の隙間から、ささやかな膨らみが見て取れる

きっと、私のほうが大きいはず…触ったことはないし、直に見たこともないけども…

触ったら怒るだろうか…ううん、びっくりはしても怒らないんだろうな…でも、でもね…

千夏「小春がイケないんだから…」

勝手な理屈だった、それは自分でもわかってる

けれども、我慢できなかった

気づいたら、制服の上から小春の胸にそっと触れていた

びっくりして固まる彼女を放っておいて、制服の裾から手を潜りこませる

お腹を撫でながら、這うように上に向かい

邪魔な下着を押しのけて、その ささやかな膨らみに手を重ねる

小春「や、だ…千夏ちゃん…」

うん、きっと此処までされると、彼女でも嫌がるんだろうな…

そうは思っても止まる気はなかった、むしろ困惑するその表情でさえも愛おしい

だからね、その唇にキスをするの…

最初は重ねるだけ、何度も何度も啄むように

そうしたら今度は奪うように唇を押し付けてさ…舌を差し込むの

柔らかい彼女の唇、温かい彼女の口内

触れて、触れ合って、舐めて、舐め回して

それで、息苦しくなって口を離したら、唾液が糸を引いたりしてさ…

千夏「私、小春の事好きなの…愛してるの…」

それで言うんだ、無理矢理キスをされてぼぅっとしてる彼女に好きだって

小春「私だって…好きだけど…だけど、こんな…」

うん、そうじゃないんだよ？分からないよね？

でも、それでいいんだよ…私がいっぱい分からせてあげるから

小春の胸に触れていた手を動かす

小さくて可愛らしい少女の膨らみ、けども触れて撫でてみれば柔らかな感触が返ってくる

「やめて…」なんて言葉が聞こえてくるけど、聞いてやらない

むしろ、もっと苛めたくなり、胸を鷲掴みにする様に力を込めた

小さな悲鳴と共に震える彼女の体

痛みに怯んだのか、ささやかだった抵抗もなくなってくる

その隙に、小春の制服を脱がしていく

スカーフを解き、ボタン外して…そうして、露わになった胸元

邪魔な下着の肩紐を外して、制服ごと無理やりさげると

小春の胸を掴んでいる自分の手と、もう片方の膨らみ、そして桜色の乳首が顔を出す

千夏「…」

初めて見た小春の胸に息を呑む

だってそれは、とても綺麗だったから

白くて柔らかい膨らみ、その頂点に立つ桜色の乳首

まるでショートケーキ見たい、なんて言ったらバカみたいだけど

バカな私には、そんな言い回ししか思いつかない

でもさ？それがショートケーキなら、食べたくなってもしょうが無いよね？

知らずに、思わずに、顔を近づけ、綺麗なイチゴにキスをする

小春「やっ…」

小春の口から小さい悲鳴が上がる

それでさえも、今の私には麻薬のように心を痺れさせる

その声をもっと聞きたい、もっと出させたい

滅茶苦茶にして、私以外を見れないように…

鎌首もたげてくるそんな欲求に流されて…震えている小春の胸にしゃぶりついた

ー

薄暗い少女の部屋

時折聞こえてくるのは悩ましげな吐息

そして…くちゅり、と纏わりつくような水の音

部屋の隅に置かれたベッド

そこにぼんやりと浮かぶ光が、その光景を映し出していた

千夏「はぁ、はぁ…こはる、こはるぅ…」

ベッドの上で身をくねらせながら、譫言のように彼女の名前を呼ぶ千夏

パジャマの隙間から手を忍ばせ

体を這いまわって、ついには胸に辿り着くと乱暴に揉みしだく

切なげにすり合わされる太もも

その間に手を押し込むと、その先の割れ目に押し付けるように指でなぞる

千夏「ここ、だよね…ここが気持ちいいんだよね…」

どんどんと激しくなっていくその行為

思い焦がれているのは誰だろう？思い描いているのは誰だろう？

自分の体を虐めているのに、別の誰かを弄っているような行為

あの子に触れたい、あの子を感じたい、あの子に触れて欲しい、あの子に感じて欲しい

千夏「こはるぅ、こはるぅ…あっ、ぁぁぁぁ…」

拙い液晶の灯りに浮かび上がるその行為

朧に浮かぶ少女の痴態は、その淫靡さを一層強めている

焦点の合わない目で、液晶の画面を見つめる千夏

そこに映るのは小春の笑顔。愛しい、愛しい、彼女の姿

千夏「そう、そこ…もっと、もっとぉ」

もう千夏には分かっていなかった

夢現の中では彼女を汚し、目を開いてみれば自分の体を慰めている

夢の中の彼女に触れる度に、同じ箇所が気持ちよくなってくる

まるで私が彼女になったかのような錯覚を覚えるほど

千夏（わたし）に触れられる度に小春（わたし）が気持ちいい

もっと欲しい、もっともっとあの子が欲しい、もっともっともっと彼女が欲しい

抑えられなくなった感情が体から湧き出してくる

熱い吐息の合間には、唾液が溢れベッドに落ちる

揉みしだかれた胸は、どんどんと熱くなり、吹き出した汗が白い肌を伝っていく

そして、だんだんと隠れることもなくなる水の音

くちゅくちゅくちゅりと、断続的に粘質な音を響かせている

パジャマは染みを作り、本来の彩りを失って黒ずんでいる

溢れる感情はそれでも抑えきれず、溢れた分だけ下着から染み出し、太ももに纏わりつく

千夏「あぁ、そこ、もっと…うん、ここ、だよね…」

ついには下着の間に手を滑り込ませ、割れ目に直接指を這わせる

その内に、撫でているだけでは抑えが効かず、割れ目の奥にと指を伸した

千夏「ああぁっ！？」

途端に、びくっと震える千夏の体

でもそれが気持ちいい、それが気持ちよくって更に指を乱暴に動かし、膣の中を掻き回す

千夏「小春っ、こはるぅっ、こはるこはるこはるこはる…」

名前を呼ぶ度に胸が高鳴る、胸が高鳴る度に快感が強くなる

千夏「ああっ、それっ、やぁ…」

夢のなかで小春が悶えている、私の腕の中で彼女が喘いでいる

ああ、そっか、乳首と一緒にかき回されるのが好きなんだね

うん、わかったよ、わかってるよ、一緒に気持ちよくなろうね

千夏「すき、すきなのっ、小春のことがぁぁぁっ」

強くなってくる快感に頭のなかが淀んでくる

そうなるともう、彼女も私も違いなんてなかった

お互いに触れ合いまぐわいあって、自分で自分の体を慰める

千夏「すきっ、わたしも、すきすきすきすきぃぃぃっ…」

好き、それはとっても甘美な言葉だった

彼女の声で聞くその言葉に、心が震え、体が悦ぶ

千夏「ぅぁっ、あぁぁぁぁ…」

口からは意味のない声だけが漏れて

体の震えが止まらない…千々に乱れた感情は、ただ気持ちが良いと教えてくれた

ー

千夏「はぁ、はぁ…」

行為の後、ベッドに体を投げ出している千夏

汗と愛液でドロドロになったパジャマと下着はその辺に脱ぎ捨てて

今は一糸まとわぬ格好で、ベッドに転がっていた

服くらい着ろ、なんて思うかもしれないが

未だ収まらない動悸に合わせて、愛液が溢れてるんだ…

それだったらもう、裸のままのほうが幾分かマシというものだ

千夏「ほんと、大っ嫌い…」

ようやっと、落ち着いた体に思考が戻ってくると

口から吐いて出た言葉は自己嫌悪だった

妄想とはいえ、小春にあんな事をしてしまった…それが後ろめたい

でも、だって、しょうがない…こうでもしないと、あした小春に合わせる顔がない

こうやって誤魔化してないと、本当にやってしまいそうだった…

千夏「…ねよ」

行為の熱も冷め、夜の空気に震えた体を布団に沈め目を閉じた

ー

ー学校・保健室ー

千夏「やばい…あったまいたぁ…」

翌朝、ぼぅっとする頭を抱えて、何とか学校にたどりついた千夏

足取りは重く、よたよたと壁に手をつきながら、どうにかこうにか保健室に到着する

顔は熱っぽく赤みを帯び、吐く息は荒く、肩で呼吸をしているようであった

風邪である…是非もなく風邪である

それはだってそう、さんざん自家発電に励んだ挙句

汗も愛液もほったらかして、素っ裸のまま眠りこけたのだ。誰だって風邪くらい引く…

いや、まあ、自家発電の後、素っ裸で寝るJCってどうよって自分でも思うんだけど

とはいえ、そんな情けない理由で学校を休むなんて

あまりにもあんまりなので、震える体を引きずって何とか出校したものの

千夏「もぅﾏﾁﾞ無理…欠席しよ」

足は教室に向かわずに、保健室へと急いていた

しかし、それは目的の部屋の前でピタリと止まる

見上げる部屋のプレートには「保健室」の文字

千夏「はぁ…」

荒い呼吸の中に溜息が交じる

風邪なんて理由がなければ入りたくはなかった

別に大した理由じゃない、なんとなく…ここの保健医が苦手だった

大多数の生徒に人気があるのは まぁ分かる

確かに美人さんだ。美少女の私から見たってそう思う

艶やかな黒髪に、無駄なくすらっと伸びた手足、おっぱいはそれほど大きくはないけれど

線の細い彼女には、むしろそれくらいが似合っていた。着物に巨乳は似合わないのと同じだ

将来は、あんな大人になるのも良いだろうかと思わなくもない

それだけでも男子連中にちやほやされるってのに

そこに加えて、冗談も通じるし頭もいいし、恋の悩みから進路の相談まで、至れり尽くせりだ

嫌われる理由を探すほうが難しいだろう

あ、言っとくけど別に嫉妬とかじゃないからね？

JCにはJCの魅力があるのだ、若さは力、やんぐいずぱわー…

やばいな、意味がわからん、風邪のせいにしておこう…

千夏「はぁ…」

何度目かの溜息のあと、意を決して扉を開ける

どうか保健医が居ませんようにと願いながら

楓「へい、らっしゃい」

千夏「やおやかってっ、けほっけほっ…」

あまりにも場違いな挨拶に思わず突っ込んでしまった

おかげさまで抑えていた咳が口火を切る

楓「あら、風邪？こんな朝から此処に来るくらいなら家で寝てればいいのに…」

千夏「いや、そうなんですけど…女の子には意地があるんです…」

目を合わせないようにしながら、適当に逸らかす

楓「告白なら体調の良い時になさいよ？」

そんな死に体にちゅーしたがる男はいないわっと

千夏「そんなんじゃ、ないです…ベッド、借りてもいいですか？」

楓「どうぞ」

適当に会話を打ち切って、ベッドに向けて体を引きずっていく

千夏「…」

楓「…」

保健医の前を横切る

そうすると、こちらを伺う保健医の視線が一段と強く感じられた

ああ…これだ、この目…なんだろうな

見られてる、というよりも、値踏みされてるような、舐め回されてるような

蛇に睨まれた蛙の気分…ちがうな、蛙になったことはないし、そんなもん分からん

じゃあ、終わらない夏休みの宿題に迫られる気分か…なんのこっちゃ…

あぁ…だめだ、頭が働かない…もう寝よう、視線なんて寝てれば気にならないし

楓「あなたは、風邪をひかないと思ってたけど」

ポツリと、耳に届く言葉は大変失礼であった

千夏「はぁはぁ…知ってますか、馬鹿と天才はね、紙一重、なんですよ…」

天才の株価が暴落した瞬間である

楓「知恵熱なんて出したこと無いくせに」

千夏「うっさい…」

楓「うふふふ…」

からかうように笑っている保健医を横切り、ようやく辿り着いた白いベッド

仕切りのカーテンの中に体を押し込み倒れこむ

ふわっと、体を包み込む感触が心地いい…

消毒薬の匂いが鼻に付くがこの際贅沢は言うまい

千夏「…寝よ」

体から力を抜く、まぶたが落ちる…そこで記憶は途絶えた

ー

授業中。廊下を歩く人もなく、相談や冷やかしに来る生徒もなし

時折、運動場から歓声の様な奇声が届いたりもするがその程度

教室から離れた保健室は見ごとに静まり返っていた

「んっ…やぁ…」

いや、静まり返っていたはずだった、少なくとも先程までは

静寂をかき乱すように甘い嬌声が滲んでくる

それはまるで不協和音の様な雑音

「ふわぁぅ…んんっぅ、だめっ、せんせ…そこはぁ…」

最初のうちは、気にもならない程小さな声だったのが

段々と大きくなり、静寂にとって代わっていく

楓「ふふ…。こんなにココ、濡らしておいて何を言っているの？」

小春「だって…せんせいが、そんなにするからぁ…あぅっ」

白いベッドの上。そこにいるのは一人の少女

けれどその様子は、学校のベッドの上というには余りにも異様であった

乱れた制服、晒される白い素肌、その上を這いまわる細い指先

すり合わされる太もも、それを割り開くように手が差し込まれると

股間に向かって、すぅっと撫でていく

そうして根本までたどり着いてみれば、その先で くちゅりと水音が聞こえてくる

少女の名前は、橘　小春（たちばな　こはる）

良く言えば素朴、悪く言えば地味

けども、時折ふわりと微笑む姿を見かけた男子はキュンと来るとか来ないとか

彼女は、小春は、保健室の常連であった

体はあまり強い方でなく、体調不良は割りと多い方

月に一度は保健室に顔を出しているような気さえする

しかし、ここ最近はその頻度が増していた

月に一度は週に一度、週に一度は…と言った具合に

これが体調不良であれば、病院にでも行って来いとなるわけだが

実際の理由は、そんな素直なものではなかった

小春「はぁ…はぁ…ぁぁっ」

頭がぼぅっとしている。その上、体は勝手にビクビクと快感に震えていた

吐き出す息が熱い、その吐息と一緒に変な声が出てしまう

授業中と言ったって、だれか来ないとも限らないのに、外に聞こえるかもしれないのに

なのに、声を出す度に、声を聞く度に、どんどんと体が熱くなって、頭が白くなって

うん、そう、気持ちが良いんだ…

楓「そろそろイキそう？」

小春「あ…うん…」

そんな問にさえ、素直に答えてしまえるほどに、私はこの行為に没頭していた

あの日、あの時、楓先生に体を触れられてからはもうダメになっていた

誰かに触れてもらえる心地よさ

それを知ってしまったら、一人で満足なんて出来なくなっていた

楓「どうして欲しい？」

小春「それ、は…」

流石に言葉が詰まる

自分から懇願するなんて、それは余りにも…

楓「言わないなら、今日はここまでね？」

小春「あ、あぁぁ…」

ここまで…これでおしまい…まだイッてないのに…

私の葛藤は大した抵抗にはならずに、誘われるように口が動く

いきたい、いきたい、いってしまいた、気持ちよくなりたい…

そう思えば思うほど、そうして体を弄られるほどに、素直に欲望が懇願に変わっていた

小春「お、おっぱいと…し、したの…」

楓「下じゃわからないなぁ？」

意地悪をするように微笑むと、楓が小春の割れ目を弄っていた手を止める

小春「やっ、だ…く、くりとりす、です…ちくびと、いっしょが…いい…」

楓「うふふふふ…。随分と素直になったわね」

そういって、優しく小春の髪を撫でる

空気を含んだように、ふわりと広がる黒い髪

本来ならそうであったのだけれど、今は千々に乱れて枕の上に広がっていた

小春の頭を優しく撫でながら、その髪を梳かす様にゆっくりと、焦らすように、しっとりと

小春「はぁはぁ…んんぅ、だって、せんせいが…わたし、こんなに」

楓「私のせい？」

小春「…」

まただ、意地の悪い笑みが浮かんでいる

ここで頷いてしまえたら幾分か心は楽になったろう

人のせいに出来るというのはそれだけ魅力的だった…

けども、そうしてしまったらこの人はどうするだろうか…

きっとまた私を焦らすんだろう…さんざん人の体を弄んだ上で…

それで、私の口から言わせるんだ…そう、例えばこんなふうに

小春「ちが、わたしがえっちだから…いけないこ、だから、だから…」

「イかせてください…」

もう、どうしようもなかった、火照った体を鎮めるにはこれしかなかった

快楽で溶けた頭で考えられることなんて何もない

気持ちよくなれるのなら、羞恥心だって、自尊心だって、切り捨てられるほどに追い詰められていた

楓「うん、素直な子は先生、好きよ？」

乱れた制服の上から小春の胸に吸い付く楓

それと同時に、割れ目に這わせていた指を頂点まで持って行き

ふっくらと膨らみはじめたクリトリスに合わせると、ふるふると刺激を加える

小春「ふわぁぁっ！？」

途端、小春の口から声が上がる

体が震えて、背筋が弓なりに反り返る

楓「あらあら、随分と可愛い声ね…誰かに聞かれるわよ…ねぇ？」

小春「あっ…やっ、んんぅっ」

それでようやく思い出したのだろう

慌てて口を引き結び、口を手で抑える

楓「そうそう、頑張って我慢なさいね？」

再び、制服越しに小春の乳首にキスをする楓

空いた手は下着の中に滑り込み、その小さな胸を優しく揉みしだく

乳首を啄まれて、痺れるような快楽に身を震わせる小春

それが去ったと思えば、じんわりとした快楽が広がり、快楽の余韻をより高めていく

下からは、くちゅくちゅと愛液が混ぜあわさる音が聞こえてくる

ショーツ越しに撫で回されるクリトリス、同時に割れ目も指でなぞられると

乳首や胸とは違った、どろりとした快感が全身に広がっていく

小春「んっ、んんぅぅ…あっ、やっ、はぁっ」

抑えられた口から、耐え切れずに声が漏れる、体震えて背筋が伸びる

楓「頑張るわね。でーも、素直に声を出しなさい？」

「そうすれば、もっと気持ちよくなれるから」

そっと、小春の耳元で囁く楓

その声はとても甘く。小春の脳を溶かし、体を震えさせる

媚薬、なんて言葉を小春が知っていたなら、きっとそう感じただろう

小春「あぁぁ…だめ、やだやだ…だって…こんな、ところで…」

楓「こんな所でオナニーしてたのは誰だったのか…」

小春「それはっ…」

楓「今更よ、い・ま・さ・ら。それなら、もっと気持ちよくなったほうが得でしょう？」

小春「んぅぅぅっ」

両手で口を抑えて、首を横に振る小春

だめだ、これ以上先生の言葉を聞いていたら本当に、声が出てしまいそうになる

それはだって…ここは保健室で、学校で、他の人に…

それはでも、きっと、とても、気持ちいいんだって

楓「これで、どうかしら？」

小春「あっ！？」

するりと、楓の指がショーツの中へ

そして、愛液で張り付く布地を掻き分けて、その割れ目の中へと入り込んでいく

小春の口から声が漏れる、吐き出しそうになる嬌声を何とか飲み込む

その間にも、膣の中で蠢く楓の指

掻き回して、わざとらしく愛液を掻きだしてみたり、お腹の裏を引っ掻いてみたり

小春「ふわぁっ、あっ、やっ、そこっ、ひっかいちゃっ」

楓「ああ、ここが良いのね？じゃ、もっとしてあげる」

小春「やっまってっ」

襲い来るであろう、快楽の衝撃に身を竦ませる

けども、襲ってきたのは全く別のものだった

膣の中を、オマンコを、より激しく責められるだろうと、そう身構えていたのに…

背筋が弓なりに伸びる、太ももがぎゅっと閉じられ、足の指が握りしめられる

小春「ふわぁっ、あっあぁぁぁっ！」

それが、クリトリスを潰されたのだと気づいたのは

口から嬌声が飛び出してからだった

それと同時に、我慢に我慢を重ねていた快楽も一気に吹き出し

頭からつま先まで、体中を駆け巡る

楓「あはははは。いいわ、その調子、その調子でもう一回」

小春「やっ、まって、わたし、いま…」

体の震えが収まらない、頭が真っ白になって自分がどうなっているのかも分からない

絶頂、快楽の頂点、イッてしまっている。待ち焦がれた瞬間なのに、その途中なのに

くちゅっと、指が膣の奥を引っ掻く、最初に望んでいた刺激がもたらされた

小春「ああああっ！？ふわっ、あっぁぁぁぅぅぅんんんんぅ」

楓「うふふふふふ。そんなに声出しちゃって…どうなっても知らないからね？」

小春「はぁはぁはぁ、やっ、ぁっ、ふわぁぁ、また、また、またまたまたまた…んんんんんぅぅぅ！？」

絶頂の余韻に浸るまもなく、快楽を流し込まれ

限界を迎えた体が、ガクガクと壊れたように震えだす

割れ目からは愛液が吹き出し、口から涎が垂れる

恥も外聞もなく、人前で、人の手で派手に絶頂させられて

小春「はぁはぁはぁ…」

小春の体から力が抜け、ぐったりとベッドに倒れ込む

のしかかるような、快楽の余韻、波間に揺られているような酩酊感

それが心地よかった…その視線に気づくまでは

千夏「こは、る…」

小春「あ…」

見間違いようもない、友達の、親友の顔

けども、それは見たこともない顔だった

ー

千夏「ぅん、あ…」

どんよりと意識が戻ってくる、薄ぼんやりと視界が開く

あれからどれほど時間が経ったろうか…１時間か２時間か…

流石に放課後ということはありはすまいが

「ふわぁぅ…んんっぅ、だめっ、せんせ…そこはぁ…」

ぼんやりとした意識の中、カーテンの向こう

おそらくは隣のベッドから聞こえてくる人の声

千夏「…」

喘ぎ声にも聞こえたが、流石に聞き間違いだと思いたい

よく深夜アニメとかにあるアレだ、扉を開けたら柔軟とかしてたとか

ましてここは保健室、単に調子が悪いだけなんだろう

普通ならそう、絶対そう、エロいことを考える奴が一番エロい

…私じゃないよ？

「はぁ…はぁ…ぁぁっ」

千夏「…」

と、ここまで来てようやく目が覚めた

いやいやいやいやいやいや…喘ぎ声じゃん、ナニをしているんですかっ

それは聞き覚えのある声色で、艶っぽくて艶やかな…心と体にキュンっと響きかけてくるような声色で

昨晩、自分の口からも漏れていたであろう声色だった

千夏「ぅぉぉぉ…」

布団を頭から被り、その中で丸くなる千夏

しかたないしかたないしかたない、はしたないけどしかたない

そりゃ年頃の娘だよ、興味あるじゃん、なくても体は疼くじゃん…しょうが無いじゃん？

だからコレは、ご同輩への配慮。見ないふり、聞こえないふり、どうぞ楽しんでください…

けども同時に頭も抱えていた…だって、他人の喘ぎ声なんて初めて聞くんだもの

イヤラシイにも程があるし、それに何より生々しい…その一言に尽きる

思い出すのは昨夜の情事。それがまた、羞恥心と罪悪感となってチクチクと心を刺激する

自分もああだったのかと思うと、正直耳が痛かった

聞こえてくるのは女の子の喘ぎ声と衣擦れの音、そして…

「どうして欲しい？」

聞き覚えのある声が耳朶を打った

氷のような、冷たく透き通った声…寝る前まで軽口を叩き合っていた声

聞き間違いとは思いたかったけれど

（美少女・布団）カーテン）（カーテン（誰かさん

たかだか布３枚分の厚さに、プライバシーなんてものはなく

千夏（ほーけーんーいーだーぁぁぁ）

心の中で叫んでいた、何やっとんだあいつは

前々から怪しいとは思っていたが、なるほどそうか

あの保健医ロリコンだったのかっ…いや、それ以前の問題だろ、すわ性犯罪者か

今からでも飛び出して、その横っ面を引っ叩くべきなのか

そう逡巡していた時だった…

「イかせてください…」

その言葉が私の心を打つ

聞き間違いだと思いたかった…けれど、けども…

毎朝、毎朝、毎朝、この声に起こされているのだ…

頼み込んで、頼み込んで、誕生日プレゼントってことで

「おはよう千夏ちゃん」なんて、彼女の声を録音させてもらって、目覚ましのアラームに登録して…

そんな私が、小春マイスターの私が聞き間違えるはずもなかった

そこに思い至ってしまえば、先程までの喘ぎ声が思い出されてしまう

彼女が、小春が、こんな所で…

してるわけがないと思っていた、そんな世界とは程遠いと

でも、そうか…そうよね

彼女だって、年頃で…私と一緒なんだ、と思えばそこは良い、まだ納得出来る

むしろ、襲う口実が出来たというものだ…けども、何より、分からないのは

なぜ、保健医と一緒なのかということ…

いつからだ、いつからこんな事を…

確かに、最近の小春は良く保健室に通っていたけれど…

「ふわぁぁぁっ！？」

「あらあら、随分と可愛い声ね…誰かに聞かれるわよ…ねぇ？」

カーテン越しから聞こえてくる声は、まるで私に問いかけているようであった

千夏「っ…」

最悪だ…あの保健医。分かっててやっている、分かってて小春に声を上げさせている

でも、もっと最悪なのは…そんな小春の声を聞いていたいと思っている私自身だった…

今すぐにでも飛び出して、男女平等パンチをかますべきタイミングなのに

だんだんと、高まっていく小春の声に釘付けになっていた

昨晩、あれだけ思い焦がれていた小春の嬌声が、今事実として耳に届いている…

可愛いと思う、綺麗だと思う、愛おしいと思う

ドキドキが止まらない、ドンドンと心臓が胸を叩く

千夏「はぁ、はぁ…ぅんっ」

自分がされてる訳でもないのに、吐息は熱く荒くなり、ごくりと生唾を飲み込んだ

そっと、腕が動く…音を立てないように布団から這い出る

私は何をやっているんだろうと思った時には、カーテンをそっと開いていた

布越しに薄ぼんやりと浮かぶ二人の姿

押し倒されている小春と、その体を弄っている保健医

その光景に引き寄せられるように顔を覗かせてみれば

より大きく聞こえてくる嬌声に、一段と心臓が跳ねる

布越しのシルエットからじゃ、まるで彼女を捕食している獣のよう

けれど、そんな保健医が動く度に

小春の口から、小春の声で、嬌声が上がり

もっともっとと、されるがままに与えられる刺激に喘いでいた

見たい…そう思った

カーテン一つ向こう側、そこで繰り広げられる痴態

大好きな彼女が、愛おしい彼女が、喘いでいる様を、乱れている様を

見たい…そう思った

千夏「はぁ、はぁ…ぅん」

頭がクラクラして、体が熱い

小春の痴態を想像するだけで、今にもイキそうになっている

千夏「小春が…悪いんだから…」

そう、私は悪くない…

小春がイケないんだ、こんな時に、こんな所で、そんな事してるから

そうやって、誰かのせいにしてしまえば、すぅっと心が軽くなる

今ならやれる…私ならやれる、そう思っていた

何を？誰に？本当に？

残っていた理性が必死で押し止めようとするが焼け石に水だった

手を伸ばす、そっとカーテンに触れる、そして開いた…

小春「ああああっ！？ふわっ、あっぁぁぁぅぅぅんんんんぅ」

楓「うふふふふふ。そんなに声出しちゃって…どうなっても知らないからね？」

小春「はぁはぁはぁ、やっ、ぁっ、ふわぁぁ、また、また、またまたまたまた…んんんんんぅぅぅ！？」

目に映ったのは彼女の痴態

綺麗で、可愛くて、いやらしい…そんな姿

快楽に溶けた顔、濡れた制服を押し上げてピンっと勃っている乳首

乱れた吐息と一緒に涎が頬を伝っていく

すり合わされる太ももの間はグチョグチョに濡れていた

そんな彼女の体が、一際強く震える

弓なりに背筋が反り返ると、小さな胸が持ち上がり、ツンっと尖った乳首が突き出される

耐えるようにぎゅぅっと閉じられた瞳と、握られた手のひらがフルフルと揺れている

そうして、何回か体を跳ねさせると、ぐったりと力をなくしてベッドに沈み込む

吐き出される荒い吐息からは、快楽の余韻が容易に聞き取れた

千夏「こは、る…」

小春「あ…」

そんな彼女と目があった。いや、声をかけていた

虚ろだった瞳に光が戻り、突きつけられた現実に、その表情から血の気が引く

楓「いらっしゃい、千夏ちゃん？」

クスクスと、楽しそうに笑う楓

千夏「あんたも…こんな事して…」

白々しい…最後までさせておいて…最後まで見ておいて、今更なにを…

楓「こんな事、ねぇ…今更、じゃない？」

最後までさせておいて、最後まで見ておいて、何を言っているのか、と

私を見つめる瞳はそう言っているように見える

千夏「っ…」

確かにそう言われてしまえばそれまでだ…耳が痛いとは本当に

楓「見て、小春ちゃん…」

小春「ぁぁ…」

楓が小春の顔を横に向けさせると、小春の口から小さく声が上がる

何事かと思って視線を追ってみれば、それはちょうど自分の太ももに注がれていた

千夏「なぁっ…！？」

慌ててスカートを抑えて、股を閉じ、一歩後ずさる

けれどもう遅い、零れた愛液が雫となり一つ、保健室の床を汚す

抑えたスカートが水分で黒くなり、擦り合った太ももがヌルリと滑る

楓「彼女、あなた姿を見て感じちゃってるわよ？女の子同士なのにね？」

いやらしい、と付け加える楓

その表情は、お前が言うなと叫びたい程に いやらしいものだった

小春「ちなつ、ちゃん…」

千夏「ちがうから、これは、だって…」

快楽で溶けた瞳が私を見つめている

これはだって、何だというのか…小春を襲いたくてこうなってるって言えば良いのか

楓「それじゃ、せっかくだし…このままもう一回いきましょうか…」

小春「へ？」

千夏「え？」

二人の口から疑問符が漏れる頃には、楓の手が再び小春に伸びていた

ー

すっと、小春の背中に回される楓の手

絶頂の後で、力の抜けた少女の体を後ろから抱きかかえる

小春「せんせ…やだ…っぁ…」

そんな小さな抵抗の言葉なんて意に返さずに、楓の手が小春の胸に伸びる

辛うじて止まっていた制服のボタン

それを、一つ、また一つと、上から1つずつ、ゆっくりと丁寧に外していく

そう、焦らすように、見せつけるように

千夏「っ、ぁ…」

やめろって、やめてって、叫ぼうとした…しかしそれだけ

口は動かず、半端に吸い込んだ空気が、意味もなく開いた口の隙間から漏れるだけ

それどころか、釘付けにされたように視線が動かない、まばたき一つでさえ忘れていた

外れていくボタン、開いていく胸元…それが焦れったい

わずかに見え始める下着…それも焦れったい

早く、はやく、はやくはやくはやくはやく…見たいのに…

楓「さ、お友達に見てもらいましょうね…」

するっと、下着が捲られると

わずかに膨らみ始めた乳房と、その上にぽつんとピンク色をした乳首が晒される

小春「やっ…千夏ちゃん、みちゃ…やだぁ…」

抵抗しようとしたのか、小春の体が微かに震える

千夏「ぁ、ごめっ…」

一瞬、正気に戻った理性が慌てて顔を俯かせる

しかし、視線は固定されたまま磔になって動かない

垂れ落ちた前髪の隙間から、彼女の白い肌がありありと目に映る

柔らかそうに膨らむ胸に、小さく可愛らしい桃色の突起も…

それは、想像していたものよりも遥かに綺麗で…

千夏「はぁ…はぁ…」

ギュッと拳を握る、それでも足りずに右手を左手で抑えこむ

小刻みに体が震えているのが自分でも分かる

それは、保健医の蛮行への怒りとか、何も出来ない自分が悔しいとかではなく

ただただ単に、少女の体に伸びそうになる手を必死に抑えていたからだった

楓「さ、次は下も見てもらいましょうか」

小春「だめ、せんせい…千夏ちゃんが見てる…から」

楓「あら、みてなかったらいいの？」

小春「それは…」

楓「うふふふ…」

楓の手が小春のスカートを捲り上げる

そのまま、ショーツに手がかかった所で、小春が足を閉じられた

楓「あらあら…恥ずかしがっちゃって…さっきまであんなに好がっていたのに…」

小春「…」

その言葉を否定したくて、ふるふると首を横に振る小春

今更、今更だというのに、友達の目の前でその事実を認める事は出来なかった

楓「千夏ちゃんも聞いてたわよね？」

千夏「…」

何も言えない…お互いわかっている

聞いていたし、聞かれていた、見られていたと

それでも、今ここで頷いたら小春が悲しむからと

口を閉ざして黙認するしかない

楓「うふふふ…結局この娘は、人が見てなかったらあんなにもエッチなの、ねぇ？」

小春「ちがっ…ぁ、ちがうの、ぅぅ…千夏ちゃん、わたし…ぃぁ…」

さらさらと楓の手が小春の肌を滑る様に撫でている

その刺激は、必死で楓の言葉を否定しようするその声を震えさせていた

小春「ひゃぁぁっ！？」

突然に上がる小春の嬌声

気づけば、小春の体を撫でていた手は、その乳首を摘み上げていた

楓「こんな可愛い声を出して…何も違わないわよね」

小春「ああぁぁっ…」

乳首から伝わる快楽を受けて、小春の体から力が抜ける

その隙に、必死に閉じられていた太ももから、ショーツを取り上げる

ついに人前に晒された少女の秘部

慌てて足を閉じても、その隙間からどうしても見えてしまっている

その上、膝のあたりで引っかかっているショーツが

まるで、小春の拘束しているようで妙な嗜虐心を刺激していた

千夏「っ…」

今にも飛び出しそうになる体を必死に抑える

抑える…抑える、抑える…どうして？

もういいじゃない、もうがんばったじゃない

小春だって、彼女だってあんなに…あんなに濡らして…

ふともも間からチラチラと見える彼女の秘所

そこからは、愛液がドンドンと溢れ出し、白いシーツに染みを作っている

いやだいやだと、情けなく首を振ってはいるものの

快楽に染まり、ほんのりと色付いた肌、小さな胸の上でそれを代弁する乳首

どうしたって、彼女がこの状況を喜んでいるとしか思えなかった

楓「さてと、ご開帳も済んだし…しましょうか」

小春「はぁ、はぁ…やぁ、やぁぁ…」

小さく首を振る小春

もうそれしか出来なかった、それ以外の余裕は足を閉じるのに必死になっている

そんなことをしたって何にもならないのに…

どうせすぐに何時も見たくされてしまうのに…

そんな事を期待しているのに…

楓「乳首と…クリトリスが良かったのかしら？」

小春「…」

何も言わずに目を閉じる小春

それは黙認、黙って認める、無言の肯定

楓「だ、そうだけど…どうする、ち・な・つ・ちゃん♪」

千夏「え…」

その時の保健医の顔は、呆れるほどに嗜虐的だったのを覚えている

ー

「どうする、ち・な・つ・ちゃん♪」

そんな保健医の言葉が耳に届く

どうする…どうするって…何を、誰を、どんな風に？

必死で理解できない振りをする自分の思考が可笑しい

そんなもの決まっている…決まっていた

千夏「そんなの…」

出来るわけ無い？どうして？彼女だって期待しているはずだ

あんなに体を火照らせて、何でもないはずがない

私だったら、所構わず行為に耽ってそうな勢いだ

小春「ちなつ、ちゃん…わたし…」

千夏「…」

私は…なんだというのか

どうせなら、いやだいやだと泣き叫んでくれればいいのに

どうせなら、お願い抱いてっと叫んでくれればいいのに

そんな、そんな風に、遠回しに人に判断を投げて…ずるいったら…

楓「…」

意外と…素直に思う

どう見ても、今すぐに押し倒して滅茶苦茶しそうなのに

彼女の親友というポジションはそんなに足を引っ張るものなのか

けどもまぁ…そんな友達なんて曖昧な関係は、欲望の前で些細なものよ

風前の灯火と言っていい、こんな風に言葉を掛けてあげれば

楓「ま、しないならしないでいいけれど。このままだと…」

その内授業が終わる、そうなるどうなるかな？

それとも、クラスメイトや、知らない子達にも見てもらいたいのかな？

千夏「…小春…ごめん、でも…」

しかたない、しょうがない、どうしようもない…言い訳にもならな言い訳だ

それでも、そんな言い訳が私の体を突き動かした

小春の体をこれ以上ひと目に晒す位ならって…

そんな言い訳を…むしろ天啓にすら思っていた

楓「…」

ほらね？ふっと、ロウソクを消すより簡単でしょ？

人のせいに出来るってのはこんなにも…ああ、人間って弱いわねぇ

うふふふ…おかしくってはらいたいわ…

小春「あ、千夏…ちゃん」

千夏の手が小春の胸に伸びると、その小さな胸に触れる

千夏「ぁ…」

やわらかやわらかいやわこいやわこい

こんなに小さいのに、ふにふにと…むしろ小さい分だけ弾力が…

小春「んぁ…ぁっ」

たどたどしい千夏の手つき

それでも、一度快楽に染まった体は過敏な程に反応を返してくる

千夏「小春…ごめんね、ごめんね…」

小春「へ…ぇぁ、ぅぅぅんぅっ」

なんで謝ってるのかも良くわからなかった

たぶん、許して欲しかったのかもしれない

だったら止めればいいのに…

そうは思っていても、小春の潤んだ瞳、赤く染まった頬、濡れた唇

それらが私を捉えて離さない、知らず顔が引き寄せられてしまっている

千夏「ぅん…あぁ」

軽く、唇を触れ合わせる

たったそれだけで、背筋から頭まで一気に電流が走りぬけたかのよう

たまらず、そのまま唇を押し付け彼女の唇を奪い去る

小春の顔が目の前にある、良い匂いがする

押し付けた唇から伝わってくる彼女の温もり、甘い甘いキスの感触

それが欲しくて、もっともっと欲しくて、夢中で彼女に唇を押し付ける

時折、唇の隙間から苦しそうに彼女の吐息が漏れるが

そんなことも気にならない、むしろそれですら私の興奮を煽っている

もっともっと彼女が欲しいと、そう思えば自然と舌を伸ばし、彼女の中に押し込んでいた

小春「ふぁぁ、ぅん…ちなっ、ちゃっ…むぅぅぅ…」

何か言おうとしていた彼女の口を、私の口で塞いで黙らせる

彼女の中に入った舌が熱い、彼女の興奮に直に触れているよう

その中を舐め回す、柔らかい頬の裏側、硬い歯の感触

触れる度に、逃げ出す唇を追い掛け回して、捕まえて

舌と舌を絡ませあって、さらに溢れだした唾液を吸い込んだ

千夏「んんぅぅ…んく、ん…ふぁ、はぁはぁ…」

そして、それを当然の様に飲み込む

味なんか分かんないし、どうでもいい

ただただ彼女のものを、自分の体に受け入れたという満足感が体と心を満たしていた

小春「ぅぁ…どう、して…」

千夏「…」

惚けた瞳で見上げてくる彼女

流石に少しイラッとする…

明確に拒絶もしないで、快楽に好がっていただけのくせに

どうしてもこうしてもあるか…

千夏「小春が好きだから…」

小春「私だって…好きだけど…だけど、こんな…」

うん、そうじゃないんだよ？分からないよね？

でも、それでいいんだよ…私がいっぱい分からせてあげるから

千夏「ダメなの？」

小春「それは…だって…」

すっと視線を逸らす小春

千夏「うん、もういい…小春には聞かない…」

イラッとする

この期に及んでまだ綺麗なままでいたいのだろうか

それじゃあ、それでもいい、私がいっぱい汚してあげるから

小春「ちなつ、ちゃっ、あああっ！？」

彼女が何かを口にする前に、乳首を摘み上げる

そうしてみれば、素直に嬌声が上がり簡単に口が閉ざされる

千夏「あと、クリトリスだっけ？」

小春「あ、まって、ちがっ、やぁぁぁぁっ…ふぁぁっあっ、あぁ」

必死に閉じようとしている太ももの隙間から

指を押し込んで、クリトリスを強引になぞる

するとどうだろう、嬌声が上がる、体が反り返る、ひくひくと可愛らしく震えている

千夏「なに、もうイッちゃった？」

小春「ぅぅぅ…」

小春が力なく首を振っている

千夏「そっか、じゃあもっと楽しめるね」

その時の私はきっとたぶん笑顔だったんだろう、と思う

そこで見ている保健医と同じか、それ以上に嗜虐的な

小春「はぁはぁぁぁ…はっ、やぁぁ…ふぁぁぁっ」

小春の口から嬌声が絶えず漏れ続ける

そうさせているのは私。そう思うと、一種の達成感に心が踊る

彼女の乳房に吸い付く、おっぱいという程大きくもないが

それでも、なだらかな体に、それと分かるほどには膨らんでいる

触ってみれば、柔らかく押し返してくるし…こうして吸い付いてみればマシュマロの様でもある

あははは、ショートケーキだったり、マシュマロだったり…食べ物ばっかりだな、私

千夏「んっ…ちゅっ、んちぅ…」

彼女の胸を舐めまわし、乳首を口に含んで吸い上げる

小春「ふぁぁ、やっん」

彼女の嬌声が耳に響く、頭がくらくらする

据えば吸うほど、オモチャのように嬌声を上げてくれる

やめられないとまらない…

その間に、手持ち無沙汰になった手でクリトリスを押しつぶす

小春「ふぁっ！？」

そしたら今度は、ビクビクと体を震わせ始める

あはははは…ほんとにオモチャみたいで可愛い

散々クリトリスを撫で回した後、今度は太ももへと手を滑らせる

柔らかな感触が心地いい…そのままつぅーっと膝まで指を滑らせると

膝のあたりで止まっていたショーツを引きずり下ろして、適当に投げ捨てる

もう力なんて入ってなかったんだろう

ショーツの拘束がなくなってしまえば、あっさりと足が開いてベッドに落ちた

千夏「はぁ、はぁ…小春、わたし、も…一緒に良くなろうね？」

小春「へ？一緒にって…」

言葉の意味がわからずに、小春がぼぅっと見上げてくる

ああ、この顔だ…まだあどけなさ残る少女の顔

こうして呆けていると本当に子供のように見える

いつも柔らかく微笑んでいる彼女

可愛い可愛いと連呼してみれば、はにかんで笑ってもくれる

ああ、この顔だ…この顔を滅茶苦茶に…快楽で染めてしまいたい

それは、ずっと前から私が我慢し続けていた願望で、もう我慢できなくなった欲望だ

引きちぎりそうな勢いで制服のボタンを外し、服を脱ぎ捨て裸になる

慌てて、スカートのホックを外し自分のパンツをずり下ろす格好は童貞のそれにも見えたろうか

でもそんなことはどうでもいい、今は重要じゃない

重要なのは、裸の彼女と裸の私がいるという事実

千夏「小春…んっ」

小春「あ…んんぅ」

彼女の体に覆いかぶさり、その唇にキスをする

そのまま、彼女の足の間に体を押し込むと、お互いの秘所も重ねあわせた

「あっ…」

触れ合っていた唇が離れる

彼女も私も同時に声が漏れていた

気持ちが良い、素直にそう思った

ただ秘所同士を重ね合わせただけなのに、充足感と満足感に全身が震える

そうして、無防備になった心に快楽が差し込むと、体は一気に火照りだす

すると、もっともっとその快楽が欲しくなり

今度は、押し付けるように秘所同士を擦り合わせる

小春「ふぁぁぁっ、やっ、なにっこれっ…はぁはぁ…んぅむっ」

快楽に震え嬌声を上げる彼女の口を塞ぐ

上の口も、舌の口も押し付けあって

涎と愛液でドロドロになるほど、より激しく押し付けあう

千夏「はぁ、はぁ…こはるっこはるっ」

小春「へ、ぅぁぁぁ」

小春の体を抱きしめる

すると、自然と触れ合う胸と胸、乳首と乳首

秘所から伝わる快楽に比べれば、微々たるものだけれど

それでも、優しく体を包み込む刺激に声を失くす

小春「ちなつちゃん…わたし、わたし…」

千夏「気持ちいい？ねぇ、こはるっ、気持ちいいよね？」

小春「ぁぁ、うん…千夏ちゃんが、さわってるとこ、全部…おかしく…」

千夏「うん、おかしくなろ？ね？」

小春「うん、うんっ」

貪り合う、という表現が適切だろう

抱き合う少女と少女

唇を、乳房を、オマンコを、それぞれに押し付けあって、擦り合わせて

お互いの快楽を奪うように求め合っている

その目に光はなく虚ろに濁り

女の子同士で、保健室で、人前で、そんな背徳感も手伝って更に高まる快楽

もう目の前にいるのが誰なのかも分からない、もしかしたら誰でも良いのかもしれない

そう思えるほどに、少女たちのまぐわいは激しくなっていく

体勢を変え、ベッドに小春を押し付ける

そして、お互いのクリトリスが触れ合うように腰を押し付ける

そこから伝わってくる快楽に全身が震える

そんな快楽に流され、泣きそうになっている彼女の頬を舐め上げ

再びキスをすると、さらにさらに腰を動きを早くして快楽を引きずり出していく

小春「はぁっ、はぁっ…ちなっちゃん、ちなっちゃん」

嬌声と喘ぎ声の合間に、譫言の様に名前を呼び続ける小春

押し寄せる快楽に耐えるためか、あるいはその快楽を逃さないためか

千夏の背中に手を回すと、ぎゅっと抱きしめる

千夏「こはるっ、こはるっ、すきっだいすきっ」

そんな彼女に応えて名前を呼び、抱きしめ返す

触れ合う肌と肌が熱い、彼女の温もりが愛おしい

こすれあう肌と肌が熱い、彼女の温もりが狂おしい

小春「わたしもっ、ちなちゃん、すきっすきっ、だから、もっともっとぉぉっ…」

千夏「あ、あぁぁぁ…」

その言葉だけでイキそうだった

彼女に、小春に求められることが幸せでたまらない

その幸せを噛みしめるように、抱きしめる手に力を込める

ともすれば折れてしまうんじゃないかと思うほどに、お互いに抱きしめあう

くちゃくちゃ、くちゅくちゅと、水音がひっきりなしに保健室に響く

そして、その音を上書きするように少女たちの嬌声が染め上げる

小春「ちなつちゃんっ、わたしっもっ、もぅ、だめっ…へんに、おかしくなちゃっ、ふぁぁぁっ…」

千夏「いいよっ、いっしょにぃ、はぁはぁ…一緒におかしくなろっ、ね？ね？ね？」

小春「うんっうんっ」

必死に頷く小春の唇を奪う

同時に、腰の動きを更に早くして…いや、知らず知らずにお互に限界まで擦り合わせていた

高まっていく快楽の波に飲まれて、頭の中はどんどん白くなり

そんな自分を見失わないようにと、抱きしめ合っていた

「あっ…」

少女の声が重なる

ふと、体が軽くなる。何もかもから開放された様な、何もかもを溶かしてしまうような

小さかった快楽の衝動は、すぐさま爆発する様に膨れ上がり、少女達の体を埋め尽くした

小春「あっ、あぁぁぁぁ、イっちゃっ、ちなっちゃん、ちなつちゃんっっぅぅっぅ！？」

千夏「小春っ、こはるぅぅぅ、うわぁ、ふぁわぁぁぁぁ！？」

絶頂。それと同時にぎゅっとお互いにしがみつく

唇から、胸から、秘所から、触れ合った肌と肌から…

心地よさが広がり、快楽が体中を駆け巡っていく

何度も何度も体が震える…その度に心地よさが全身を溶かす

気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい

どうにかなりそう、おかしくなりそう…もうそれでも良いと

小春が、千夏ちゃんと一緒に気持ちいいなら何でも良いと

快楽で溶けた思考はそれだけだった

ー

楓「はぁ…手を出し損ねたわね…」

手持ち無沙汰になった手をぶらつかせる楓

もう少しまごつくようなら悪戯のしようもあったのに

意外とあっさり落ちたものだ…いや、元から相思相愛だったのか

楓「まぁ、いいわ。ガチユリなんて、久しぶりだったし。良しとしましょう」

そんな独り言の後、校舎の金が鳴り響いた

ー

帰り道

散々お互いの体を貪り合って、そのままベッドで気を失って…気づいたら放課後になっていた

夕焼けの差し始める道を、二人で歩く

千夏「けほっ、けぇぇほっ…ほげっ」

忘れていた、風邪を引いていた、そして悪化した

今は小春の体を借りて、なんとか歩いている状態だ

小春「もっ…もぅ、千夏ちゃん風邪引いてるのになんで学校きたの…」

千夏「ふふふふっ、わたしゃね、一日に一回、小春の姿を見ないと死んじゃうのさ…げほっ」

小春「それぐらいじゃ死なないよ」

千夏「いいの？小春は、丸一日私に会えなくて？」

小春「それは…私だって、寂しいけど…」

千夏「へへ…」

ああ、こう言ってもらえるようになったのなら、無理したかいはあったな、と

知らず、顔がにやけていた

千夏「げはっ、ごっほ、バッハっ」

そして、咳込んだ

小春「ほ、ほら…しっかり、もうすぐお家だから」

千夏「うぃぃ…こーはーるー…今日は泊まってってぇぇ…」

小春「え、でも…」

千夏「小春が看病してくれたら、すぐ治るからぁ…おねがいだよぉぉ」

小春「う、うん…」

そんな馬鹿みたいな理屈に、満更でもなさそうに首肯する小春

千夏「んで…良くなったら、また、一緒に、ね？」

小春「へぇっ！？それは…だって…うん…良くなったらね」

千夏「やったぁ、がはっ、」

小春「ち、ちなつちゃんっ！？しっかりっ」

ははは、小春ったら私より赤くなってやんの…こりゃ早く風邪直さないとな

そうして、よろよろしながら帰り道を急ぐ二人の影が夕闇に溶けていった

ーおしまいー