「地図に無い島」の鎮守府 第一話 堅洲島(かたすじま)
初投稿となる艦これSSです。本来の世界観をなるべく大切にしたいので、本編である話数と、各キャラの掘り下げ回を混投していきます。
[第一話 堅洲島 ]
-ある年の年末。水上飛行艇の中
大淀「資料には一通り目を通されましたか?」
男「大凡は。要するに、こちらで前と同じ仕事をすれば良いと。以前や他の鎮守府にはない施設、任務もあり、地域の人々の手助けもすればよい、という事ですよね?」
大淀「ご理解が早くて助かります」
男「うちの始まったばかりの鎮守府の子たちは、もう移動しているんですか?」
大淀「はい。あなたが今日着任すると聞いて、きっと喜んでいると思います、一か月程度の間とはいえ、練度を上げつつ、準備を色々していたと思いますから」
男「練度?あなたが指示をしていたのかな?」
大淀「いいえ。この鎮守府には保健婦と秘書艦を兼任できる人材がいます。あなたも良く知っている方です。ただ、その方を艦娘として運用することは禁じられています。以前の不祥事に対して、あなたの懇願の結果だと思っていただければ」
男「あ、彼女は解体や左遷されなかったんだね!ありがとう。気が気でなかったよ。まあ、そんな事させないけれどね」ギラッ
大淀「また、彼女は正式な艦娘ではありませんし、かといって一般人でもありませんので、特務としての保健婦・秘書艦ですが、その立場や扱い、ひいては消息も、全てあなたに一任されています。上層部はあなたの報告書に基づいて彼女の立場、給料を保証いたしますが、確認はいたしません」
男「まるで、私の立場でどう扱ってもいい、と理解できるような立場だね」
大淀「そう言っているのです。本来なら、解体または、任務と言う名の特攻でもおかしくない事件でしたから」
男「彼女は何も悪くないと私は思っていますよ」
大淀「私もそう思っています」ニッコリ
男「ところで、なぜ私が異動になったり、彼女が助かったりしたの?」
大淀「詳しくは知らされておりません。ただ、あなたからそのような質問が出た場合は、あなたが以前から大量に提出していた報告書や上申書、論文、そして『彼女』との関係の特殊性等、様々な要素を考慮した上で、ある種の可能性を実証する必要が出てきたからである、と答えるよう伝えられています」
男「ある種の可能性?」
大淀「戦局の大幅な好転という事です」
男「意味が分かりません。知っての通り、私は提督としては半月程度の実務経験しかありませんよ?」
大淀「状況がそれだけひっ迫し、あるゆる可能性を考慮する必要が出てきています。そこに、有効性の有りそうな人材と上層部が判断したのが、あなただったと言えます。もちろん、他の多くの鎮守府同様、可能性のみで終わる確率が高い事も、推測しているでしょうが」
男「あまり、戦局がよろしくないんですね」
大淀「正直なところ、打つ手がありません。大規模作戦を立案し、成功して、わずかな期間深海勢力が沈静化しますが、半年後には倍増どころではなく増強された戦力で出現する、という流れを繰り返していますから」
男「私の移動先の島はどうなんですか?いきなり激戦地では、流石に・・・」
大淀「戦略的に全く侵攻ルートにならない場所に位置する、のどかな島です。遠征や作戦においては途中まで大型船での移動が必要になる、というデメリットはありますが、理想的な環境かと思います。その、もともとは政府高官の家族用の、隠れたリゾート地だったそうですから」
男「だから、地図にも載ってないのですね」
大淀「そのような理由により、鎮守府自体も大型宿泊施設を改装した豪華なものですし、防衛施設や貯蔵施設も充実しています。また、今後の事を考慮して、港湾防衛実証試験設備なども設営工事中です」
男「・・・しばらく後に、その全く重要でない、本来お偉いさん達の隠れリゾートだった島でさえ、防衛線になる可能性がある、と解釈しますよ?」
大淀「あなたがそのように考える方と上層部が認識したので、あなたが異動になったと解釈していただければ」
男「私は、私のやり方しか知りませんよ?以前よりたくさん、報告書や上申書も出すかもしれませんし」
大淀「むしろ、上層部はそれを期待しているとのことです」
男「私が無理だと判断した作戦も、受理しませんし」
大淀「構いません。・・・今のうちは」
男「なるほどね。実際、いつぐらいなんですか?ウチが前線になるのは」
大淀「最悪のケースで、一年半以内を想定しているそうです」
男「目安は有りますか?」
大淀「機密なのでなんとも。ただ、私があなたのところに着任したら、その時は近いと思っていただければ」
男「・・・という事は、その時までは大淀さんが眼鏡を外した顔は見られない、という事ですね?」
大淀「はい・・・えっ?」
男「知的な外見と裏腹に、ロケットランチャーを使わせたら、右に出るものはいない艦娘さんだと聞いております。私も、RPG-7等は好きでしてね」
大淀「ふふ。どんなイメージだったんですか?すごく怖いゴリラみたいな女性を想像していましたか?」
男「正直、会う前はちょっと怖かったですね。まさか、こんな知的な美人さんだとは思いませんでしたよ。でも」
大淀「?」
男「なぜかあなたは、あまり艦娘っぽくないですね。なぜそう感じるのかはわかりませんが」
大淀「そう、ですか。・・・あ、そろそろ着水姿勢に入ります。あの島です」
-島の港にて
男「思っていたより大きな島ですね。リゾート地だけはある。これほどの島を地図から消していたとは。あ、島の名前は何と言いますか?」
大淀「正式には、堅洲島(かたすじま)と言います」
男「ほう!いい名前ですね」
大淀「良い、名前なんですか?」
男「いずれ難攻不落の要塞にするには、相応しい名前です。時間のある時に、日本神話でも読まれると良いでしょう」
??「ご主人様―!」「提督!」
男「ああみんな!久しぶり!再び、ここでみんなの提督として赴任してきました、提督です」
加古「全然自己紹介になってねーな!おかえり、提督!」
古鷹「提督、おかえりなさい!少しだけ、練度上げていました」
漣「おかえりなさいませご主人様ー!いい子が入ったんで紹介しますね」ニコニコ
提督「あれ?かわいい子が二人。一人は小柄だけど重巡か軽巡の子かな。もう一人は、駆逐艦・・・おふっ!」ワキバラドゴッ!
漣「ご主人様、ぶっ飛ばしますよ?制服見て、制服(小声)」
提督(すでにぶっ飛ばしてるやんけ・・・あっ!)
潮「あの・・・特型駆逐艦・・・綾波型の「潮」です。もう下がってよろしいでしょうか・・・」オズオズ
提督「駆逐艦、だと・・・。もう一人は」
曙「特型駆逐艦、「曙」よ。ってこっちみんな、このクソ提督!潮を見て重巡か軽巡て、どこ見てそう思ったのよ。もう最低!」ダッ
潮「あっ、待って曙ちゃん!・・・すいません、行きますね」
漣「あー、今回は面倒な事になりましたなー」
加古「いやあれはしょうがないよー?」
古鷹「艦種に必ずしも連動するわけじゃないと思います。例えば、軽空母とか」
加古「古鷹ー、それくらいにしたほうがいいと思うなぁ」
提督「漣さん。迂闊でした。謝っていたと伝えといてもらえますか?」
漣「オコトワリします」
提督「わかっ「漣と呼び捨てにしてくれないので、オコトワリです」」
提督「じゃあごめん漣、頼まれてくれる?」
漣「もーしょうがないなぁー。行ってきますっ!」バヒュン!
加古「そうだ提督、うちらの事ももう呼び捨てでいいよー?」
古鷹「長いお付き合いになりそうですもんね。また、メカの本とか借りていいですか?」
提督「もちろん。これからよろしくね!」
加古「おう!」
古鷹「はい!」
大淀「しょっぱなから大変そうですね?」
提督「いえ大丈夫です」キリッ
大淀「では、私はこれで。次回会える日を楽しみにしております。ご武運を」
提督「あれ?各施設の案内と説明をしていただけるのでは?」
大淀「あっ、失礼いたしました。そうでした・・・」カオマッカ
提督(なんか色々いい加減なスタートだなぁ)
-三時間後、港の水上飛行艇桟橋
提督・叢雲「大淀さん、お疲れ様でした」
大淀「あ、私も呼び捨てで結構です。いずれ確実に所属になる気がしましたから。ついでに・・・」スッ
叢雲(美人・・・)
提督「やはり美人さんですね」
大淀「ありがとうございます。それより、各特殊施設の説明に際して、私も色々と感じることがありました。上層部の判断はかなり正しかったような気がします。上層部はあなたの事を『変な提督』と言っていますが、個人的にも、とても楽しかったです。それから、この水上飛行艇はこちらの鎮守府の備品となりますので、私が本土に帰還後は、申請の上、ある程度自由に使用可能となります。それでは、失礼いたします」ガチャッ、バン・・・・ゴーン
叢雲「行ったわね」
提督「急に合流したけど、叢雲もただいま!すまんね、長ったらしい説明に付き合ってもらって」
叢雲「またアンタの顔を見ることになって、やっと鎮守府らしくなるわね。漣や扶桑さん姉妹やみんなで、何とか切り盛りしてきたのよ」
提督「最初から頼ってばかりでいつもすまんね。こっから先は、もうずっといますよ。だから大丈夫」
叢雲「いいのよ。ところで腕は?もう大丈夫なの?」
提督「ほれ、もうこの通りよ。まあ、傷跡はすごいし、雨の前には少し痛むがね」ヒダリウデブンブン
叢雲「良かったわ。左腕が千切れかけたと聞いていたから。ところで、大淀さん、なんでアンタの事をあんなに気に入ったのかしら?」
提督「ん?なんだそりゃ?」
叢雲「呼び捨てで良いと言ったり、眼鏡外したり。周りから聞こえてくる冷たい彼女とちょっと違う。アンタ、どんな話をしてたっけ?」
提督「よく覚えてないぞ?どの話のあたりからそんな感じだったの?」
叢雲「神話の話とか、要塞兵装の話とか。特に深海勢力の話で、混沌とか魂の話になったあたりかしら。あの人、自分の知らない話を知っている人が好きなのかも」
提督「あー、なんか読書好きそうだもんな、大淀さん」
叢雲「ちょっと違うけど」
提督「しかし疲れたな。何か食べようか。執務室も見なきゃだし」
叢雲「おごってくれてもいいのよ?」
提督「もちろん!みんなも呼んでさ」
叢雲「ありがとう。そうするわ・・・あと、そう、陸奥さん居るから、顔出してあげて」
提督「わかった」
叢雲「ねえ、陸奥さん、どうなったの?」
提督「戦艦陸奥としては抹消。保健婦、秘書艦として、鎮守府ではなく私に所属する特務扱いで落ち着いたよ。と言っても、艤装も使用可能で、実戦海域への出撃のみダメなんだが」
叢雲「なによ、ほとんどおとがめなしじゃない!本当に良かったわね」
提督「まあ、人のああいう行動は理解できなかったろうから、あの連中は」
叢雲「えっ?」
提督「何でもないよ。ではまた、食堂で」
-医務室
提督「ここか・・・」コンコン
??「・・・どうぞ」
-ドアガチャッ
提督「ただいまー、むっちゃん元気?」
陸奥(ナース)「・・・えっ、嘘?今日だったの?なんで・・・あの子たちねー!もう!」
提督「港に居ないと思ったら、サプライズ的なアレか。おれと君が特別な関係だと思ってる子は多いもんなー」
陸奥「あら、あらあら。特別な関係じゃなかったのかしら?お姉さん、傷ついちゃうわ」フフッ・・・グスッ
提督「あ、いや、全然特別な関係じゃないって意味ではなくて・・・」オロオロ
陸奥「・・・グスッ、違うわ、フフッ。左腕の事で泣いてるのよ。本当に奇麗に治るのね。本当に良かった」
提督「だーかーらー、これはむっちゃんが気にすることじゃ無いって。あの七光り野郎が悪いんじゃないか。まあ、左腕が吹っ飛んで血まみれの男に、殺すつもりで顔の形が変わるまでぶん殴られる経験なんて、そうできるもんじゃない。奴の心の練度も少しは上がって、改くらいにはなったんじゃないの?いや、改二かな」
陸奥「でも、とても丁寧な謝罪の手紙が来たわ。私もずっと抹消ではないみたいだし、あの鎮守府もおちついて、あの提督、一番やり取りのあった子と本当に結婚して、他の子も大切にするようになったらしいわね」
提督「やっぱり改二だな。人間、話しても分からない時は、殴ればわかると言ってね。ん?ケッコンではなく、結婚?もしかして、あの時おれを止めた子かな?あの子がいないと逆にこちらが殺人犯になっていたかもしれないな。感謝しないと」
陸奥「改二に、殴ればわかる、って、フフッ。あなたの冗談を聞いていると、私の笑いのスイッチがおかしなことになるから、そろそろ抑えて。ところで後遺症とかは無いのかしら?」
提督「雨の降る前に少し痛むくらいかな。あれだけの怪我だったんだから、こうやってまともな腕に戻ってるだけありがたいよ。こちらは必要なものは全部得られたのだから。やっぱり、ちゃんと左手で茶碗が持てないと行儀が悪いしさ」
陸奥「フフッ、茶碗て、ちょっとやめて!」
提督「どうしておれの冗談がそんなにツボるかねぇ?。とりあえず、みんなで食事をしようって話になってるから、食堂に来なよ」
陸奥「そうさせてもらうわ。今日は仕事は終わり、でいいわね」
提督「許可します。提督の仕事ももう終わりにします」
陸奥「・・・またそういう」フフッ
-食堂
山城「今日は姉さまと窓際の席で食べたかったのに、不幸だわ・・・」ボソッ
扶桑「山城、せっかくみんな揃ったんじゃないの。大切な時間だと思うわ」
青葉「あっ、提督、来たみたいですね」
提督「みんな久しぶり!遅れてごめん、て、この鎮守府広すぎない?会社の忘年会で迷ったオッサンみたいになりかけたんだけど」
山城「ブフッ!」
扶桑(この子、提督の冗談にすごく弱いのよね)
-何人かの肩が小刻みに震えている
青葉「提督、重巡洋艦、青葉です。古鷹や加古の友達です。着任してから会場の設営や施設の案内の記事を書いたりしていました。皆さんに一言、お願いします」
提督「青葉さんね、よろしく!」
青葉「呼び捨てで大丈夫ですよー」
提督「じゃあ青葉、よろしく!」
提督「さて、初めての方も、そうでない方もよろしく。なぜか提督になって半月でここに、以前の鎮守府のメンバーとともに移動となりました。この離島の鎮守府の提督です。よろしく!モットーは『ユルく高効率』『轟沈ダメ、絶対』『セクハラは相手の気持ちを考えて』くらいのもんです。以上!」
青葉「え?それで終わり、なんですか?」
提督「何しろ、提督としての経験なんて無いも同然だから、みんなの助けがないと分からない事ばかりです。偉そうに言えることも何もありません。あとは、みんな自己紹介や質問等しつつ、親睦を深めてもらえればと思います」
青葉「ハイッ!青葉、提督にさっそく質問があります!」
提督「青葉、くん(国会口調)」
山城「うぶっ!」
青葉「陸奥さんてなぜ艦娘としてではなく、保健婦さんとしての着任なんですか?」
提督「あー・・・それは」
陸奥「私から説明させてもらうわ。いいかしら?」
提督「あ、来たのかむっちゃん」
陸奥「だから、むっちゃんて呼ぶのはやめてって言ってるのに」
提督「ごめんー」
陸奥「青葉さん、簡単に説明するわね。あるお偉いさんの息子さんの、他の鎮守府での不始末について、表向きは『双方に非があった』ように収める為の措置よ」
提督「そう。だから、むっちゃんが何か悪いことをしたって事では、決してない。むしろ彼女は被害者の一人だね」
陸奥「提督もね。大怪我したんだし」
青葉「どういうことですか?」
提督「最近は無くなったんだけど、以前は『友軍艦隊』って仕組みがあってね。たまたまSNSでも交流のあった上層部のお偉いさんから、自分の息子さんの鎮守府と交流してやってくれと頼まれたのよ。んで、まだ弱い鎮守府なりにむっちゃんに行ってもらったんだけど・・・」
陸奥「セクハラでは済まないような問題が潜在している、かなりその、問題のある鎮守府だと発覚したのよ。そこの子たちから実情を色々聞いてね、提督も私の迎えがてらわざわざ来てくれたのだけど」
提督「勘だけは鋭いそこの提督が、むっちゃんの艤装に細工して、私もろとも吹っ飛ばそうとしたわけさ」
一同「!!!」
扶桑「それが、真相だったんですの・・・よくご無事で」
青葉「左腕を大怪我された、というのは、その時のですか?」
提督「うん、まあ、あとはあまり細かい情報が流れることは上層部も本意ではないだろうし、こんなもんでいいかな?」
陸奥「一応、その鎮守府の問題も解決したし、そこの提督の経歴に傷をつけたくないので、私の方にも整備面で多少問題があるようにした、というのが、真相ね。あとはここの過剰なくらい充実した設備も、お返しの意味があるみたい。それだけではないだろうけど」
青葉「なるほどー、よくわかりました。ありがとうございます。これ、記事にしてもいいでしょうか?」
提督「いや、記事にするほどのもんでも・・・」
陸奥「記事にして貰ったらいいんじゃないかしら?異なる憶測が飛び交う事にもならないし、どんな提督かわかるじゃない?」
提督「じゃあ、他の鎮守府やセクハラがらみの部分をうまくぼやかせるなら。今回の記事は赤入れは必ずさせてね」
青葉「わかりましたー!」
-以降、食事会盛り上がり中
曙「・・・ねえ漣、あんたの提督、ほんとはいい人なの?(小声)」
漣「ご主人様はもとからいい人ですが何か?うしおっぱいを見て駆逐艦て思う人の方が少ないし、ぼのは警戒しすぎ。ご主人様は釣りも好きなのに」
曙「でも、でもでも!まだわからないから、私なりによく見させてもらうわ(釣り、好きなんだ)」
潮(うしおっぱいって言われた・・・)
曙「漣は秘書艦やってるんでしょ?その、すごく仲いいとか、変な事とか、あったりする?」
朧「ぼの、提督の事が気になりだしたの?」モッシャモッシャ
曙「そんなんじゃないわ!クソ提督は言い過ぎだったかなっていうのと、漣がメイド服着てたのが気になるだけで」
漣「あーそれはー、ご主人様が『漣はメイド服似合いそうだね』って言ったから、着て仕事に行ったらすごく褒められたの。調子に乗って『七駆はみんなメイド服着ますヨ』って言っちゃったんだけどね」テヘヘッ
曙・潮「ええっ!」
朧「あ、一度みんなで着てみるのもいいかもね」モッシャモッシャ
曙「ボーロ、何言ってんの?」
潮「私も、ちょっと着てみたい、かも・・・」
曙「え?潮まで」
曙「漣、結局どうなの?はぐらかされた感があるんだけど、提督と特別な関係だったり・・・する・・・の・・・?」マッカッカ
漣「まだなんもねぇよこの処女め!」
曙「んなっ!」
漣「ボスはいっつも優しいけど、頭ポンポンくらいしかしてくんない。もっとセクハラしろってんだ!ぶっ飛ばすけど」フーッフーッ
曙「ちょっ、漣?」
漣「ご主人様はねぇ、真っ裸の陸奥さんがベッドに入って寝てても何にもしない、ブッダか不能力者みたいな人なの。頭ポンポンだってすごく気を使ってる人なの。クソ提督は言い過ぎだよチクショーメ!(総統感)」
潮(不能力者ってなんだろう?)
朧(この感じ、懐かしいなあ) モッシャモッシャ
曙「真っ裸の陸奥さんて、あの陸奥さんが?なにそれ?」
漣(あ、しもうた)ダラダラ
青葉「はいはい、すいません漣さん。センテンススプリングと双璧を成すと言われる、ブルーリーフこと、青葉です。何だか事件のにおいがしますねぇ」
漣「ねえ朧、駆逐艦の装甲って、戦艦の砲撃に耐えられると思う?41センチ連装砲クラスの」
朧「跡形も残らないんじゃないかなぁ?・・・あ!」モッシャモッシャ
漣「ん?」
朧「装甲が薄すぎて、信管が作動しないかもね」
漣「死ぬか、ほぼ死ぬのね・・・」
曙(まだクソ提督じゃないとは言い切れない、よね)
-こうして、私たちの新しい鎮守府生活が始まったの(漣)
-ちょっ、何勝手なところで一話を終わらそうとしているんですか(青葉)
-あら、あらあら。私が詳しく話してもいいのよ?(陸奥)ニッコリ
-「」青葉・漣
-同じころ、本土のある施設にて
??「彼はどうだったかね?尤も、君が何も言わなくとも、君の状態から察するに、彼の事を憎からず思って帰ってきたようだが。それが、我々と彼の仮説の裏付けでもある」
大淀「不思議な人、いいえ、変な人でした。本来三日間まで用意していた各施設の説明が、三時間もかからずに終わってしまいました。その時間も、ほとんど雑談でしたし。それに、私を『どこか艦娘らしくない』とも」
??「ほう。莫大な予算と準備をかけるに足る裏付けが増えて何よりだ。今後もたまに、何らかの理由であの鎮守府には向かってもらう。引き続き任務をよろしく頼む。では、下がってよい」
大淀「ありがとうございます。失礼いたします」
-これは、『私』が、あの人を殺す話-
第一話 艦
シリアス系の艦これSSいいですね。
このSSも世界観が面白くて読ませてもらってます。
それと、句読点をつければもう少し読みやすいと思います。頑張って下さい。
ありがとうございます!大変励みになります。
完結まで長いので、じっくりお付き合いください。
最近見つけて1から読もうとしてる人です。
これは最新のssに出すほうがいいと思いますが、応援してます頑張ってください
3さん、コメントありがとうございます。
えらく長い小説ですが、じっくりお付き合いいただけたらと思います。
偉そうなこといって完全放置してるのが笑える。毎日Xで90ポストもしてるくらいならエタってるのをかき上げるくらいの了見を持てよな間抜け。