私がスクールアイドルを始めようと思ったキッカケは、本当に偶然だった

廃校を阻止したくて、穂乃果でも楽しくできる何かを探していた時に、電撃が走ったのだ。ビビッと来た。「これだ！」って。「見つけた！」って。

偶然、だったのかな。だってこんなにも楽しくて、夢中になれるんだよ？ きっとこれは、私たちは元々惹かれ合う運命だったんだよ！

廃校になっちゃうかもしれない。私たちが過ごした音ノ木坂学院に、もう明日が来ないかもしれない。そんなの、信じたくなかった。だから私は、信じ続けた。新しく、一年生が入学してくる未来を。そうすれば、私は自然と笑顔になれた。

よくみんなに、「穂乃果は太陽みたいな人だよね」って言われるの。どういう事なのか、穂乃果にはよく分からないんだけど……。どっちかと言えば、決めたら一直線な所とか向日葵っぽいなって思うんだけど……。ずっと目指してる未来って、それこそ太陽みたいだから。

あ、今のちょっと海未ちゃんみたいじゃなかった？ えへへ。

でも……もし穂乃果が太陽だって言うなら、みんなを照らしてあげたいな。お日様が無いと、元気になれないでしょ？

だから、みんなを照らして、みーんなを幸せにしたいな！ なーんて、ちょっと贅沢かな……。でも、そのくらい志は高く持たないとね！

それで穂乃果ができるのは……やっぱり歌う事かな！ 穂乃果が歌って、それで笑顔になれる人がいるなら、やっぱり歌の持つ力って凄いと穂乃果は思います！

穂乃果って、無駄に元気な所があるでしょ？ だから、周りの人が困ってる事に気付かない時があって……。それでことりちゃんに苦しい思いさせちゃったし……。

でもね、だからこそ私は、ちゃんと向き合おうって決めたの！

ちゃんと相手を見て、正面から自分の気持ちをぶつける！ そうすればきっと、想いは届くから。自分一人で決めないで、周りを見る。穂乃果はリーダーだもん。もっとリーダーっぽくしないとね！

だからもし、あなたがそんな風に迷っちゃった時は、自分の心に言ってみて。「頑張れ！」って。大丈夫！ 悩んじゃって答えが出ない時は、穂乃果が引っ張ってあげる。穂乃果の取り柄は、それくらいしか無いもんね。だから一緒に行こ！

前に、誰かに言われたんだよね〜。「穂乃果はスクールアイドルに恋してるんだね」って。穂乃果、恋ってした事ないからよく分かってないんだけど……あ、“好き”って気持ちなのは知ってるよ。でもそれって、海未ちゃんやことりちゃんを大好き！ って気持ちとはまた違うんでしょ？ 夢中になれるのが、恋なのかなぁ。

そう考えると、スクールアイドルって凄いよね〜。こんな穂乃果の恋みたいな想いも包み込んで、ドンドン輪が広がっていくんだもん。あなたも感じてる？ 今この瞬間、みんなで仲良くハグしたくなる、そんな想いを！

感じてくれないと、穂乃果が変な人みたいになっちゃうから感じてね？ ……ね？

穂乃果ね、『頑張る』って言葉、大好きなの。とっても大事な事だよね。頑張った先には、どんな未来が待ってるんだろうって。ワクワクしちゃう！

しかも、あなたと二人で頑張ればもっと凄い事ができちゃうかもしれないんだよ？ ね、あなたもそう思うでしょ？ 未来がどうなるかは分からないけど、それってつまり未来はここから始まるって事だもんね！

やっぱり、私は太陽じゃないよ。一人のスクールアイドルでしかないんだもん。だから、もし太陽みたいだって思うのなら、それはスクールアイドルが大好きだから。スクールアイドルを大好きなこの気持ちが、太陽みたいに輝くからそう思っちゃうんだよ。だから私は、スクールアイドルって太陽に向かう向日葵だよ。花陽ちゃんも言ってたもんね。『スクールアイドルになるのに、特別は無い』って。なりたいと思えば、誰でもスクールアイドルになれる。きっとスクールアイドルは、そうやってみんなを照らしてるんじゃないかな。穂乃果もその一人だよ。……え？ 穂乃果はその中でも特別に見えるって？ それはホラ、元気があり余りすぎてるから、そう見えるだけなんだよ。だって穂乃果よりも、絵里ちゃんやにこちゃんの方がよっぽどアイドルっぽいでしょ？

あ、でも、スクールアイドルを通じて触れ合った人、みーんなが幸せになって欲しいって想いは、人一倍あるつもりだよ！ 穂乃果が自慢できるのって、そのくらいしかないから。幸せに、楽しそうにしてくれれば、穂乃果も“スクールアイドルやってて良かった〜！”って思えるから！

穂乃果の笑顔が、あなたに届きますように。