2018-05-04 20:18:05 更新

概要

提督と艦娘たちが鎮守府でなんやかやしてるだけのお話です

注意書き
誤字脱字があったらごめんなさい
基本艦娘たちの好感度は高めです
アニメとかなんかのネタとかパロディとか
二次創作にありがちな色々


前書き

54回目になりました
楽しんでいただければ幸いです お目汚しになったらごめんなさい
ネタかぶってたら目も当てられませんね

それでは本編を始めましょう


 ↑ 前「提督とタシュケント」

 ↑ 後「提督とゆーちゃん」



提督とヤキモチ



「なーがーつーきー♪」


背中から掛かる声に足を止める

次いで来るであろう衝撃に身構える…が、そうでもなかった


長月「?」


日課と言っていいも良いその行為

後ろから突然抱きつかれ、好き放題に頬ずりされたり、やんのかんのと言葉をかわす

「危ないからやめろ」と言ってはいるが、聞いた試しもなし

ましてこんな、途中で止めるなんて事はあるはずもなかった


振り返ると司令官。それはそうだろうけど、伺うようにこちら眺めていた

そんな顔をされても困るのは私の方だし、同じ様な表情を返すしか無かった


提督「抱きついていーい?」


首を傾げて聞いてくる。場合によっては可愛らしいその仕草も、今はただただ毛色が悪い

似合わん事をと、もちろんそれもあるが。それ以上に聞き慣れないその言葉


長月「そんなもの…」


確かに「危ないからやめろ」と言い続けたの私だし、それ以上も言わなかったのも私だが

今更それを聞くのかと?「そんなの、何時もみたいにすればいいじゃないか」

そう、動きかけた口を縛り、その声を喉元で堰き止めた


何時もだ、そう何時も

何時も見たいにすればいいのに何故そうしないのか…

改めて司令官の顔を見上げてみれば、どこかしらニヤ付いているように見えなくもない

いや、大概が寝てるか気だるそうにしてるか、いらん事を考えているかと表情のバリエーションに乏しい奴ではあるが

今回に限って言えば、いらん事を考えているパターンのように思える

そうして その対象は私だと自覚するのに不足はなかった


長月「いや、ダメだ」


いらん事を考えている奴に、いらん事をさせる訳にはいかなかった

そんな手綱の外れた卯月のような状況を作る理由がない


提督「えぇぇぇぇ…」


分かりやすい落胆の声

それは、抱きつけなかったことへの不満か、悪戯の前に釘を刺された事への不満なのか

どっちにしろ いらん事をする気だったのはそうなんだろう


提督「いつも「急に抱きつくなっ」て言ってるのにっ」

長月「それを聞いた試しが無いじゃないかっ」

提督「イヤよイヤよも?」

長月「嫌だとは言ってないだろうっ」

提督「じゃあ良いよねっ」

長月「今はダメだっ」

提督「長月はケチなのっ」

長月「ケチって言うなっ。だいたいお前がっ…」


すっと、言葉の代わりに差し込まれた手に口を塞がれた


菊月「まあ、司令官。長月も改めて言われて照れているんだよ」


無くは、無かった

だが、それを菊月に言われるのは、そんな したり顔で言われるのは納得がいかなかった


提督「そうなの?」

長月「照れてないっ」


覗き込んでくる司令官から大げさに顔を逸す長月


提督「照れてないって?」

菊月「照れてないのか?」


同じ問いかけが、司令官から菊月へ、菊月からまた私に戻ってきた

いらん所でピッタリと呼吸を合わせる奴らだな


長月「それだよっ。どうせまた私をからかおうとかって考えてるんだろっ」

提督「ひどい長月っ、私はただ長月の事を…」


およよ と崩れ落ちた挙げ句に、さめざめと嘆き始める

事によっては罪悪を覚える光景も、コレがやるとどうにも胡散臭いというか

わざと胡散臭く見せてる姿が胴に入ってさえいる


菊月「長月…。あまり司令官を疑うのも…」

長月「いや、疑ってはいないよ?」


それはある種の信頼の果てにあるような確信でもある

それを確かめるためにも一つ、泣き崩れている司令官に言葉を投げた


長月「からかおうとは、思ってたんだろ?」


そう、まだ聞いてはいない。そんな事はないと、首を横に振られていないのだ

司令官は一言も、ただの一つも、否定しちゃいないのだ


提督「…」


返事はない。代わりに菊月を抱き寄せ、そのまま持ち上げた


提督「菊月は預かった。返して欲しければ好きにさせろ」

長月「…」


人質か…それもいいが。しかし、そんなものは価値があって初めて機能するもので


長月「連れてけば良いだろう、もう…」


眉間を抑えると同時に、溜め息混じりに言葉が流れ出ていった

意味不明だ、何がしたいのかまったく分かりゃしない


提督「良いの?好き勝手するよ?」

菊月「良いのか?好き勝手されるぞ?」

長月「それで誰が困るんだよ…」


人質ならもう少しそれらしくして欲しい

嫌がる素振りの欠片も無いどころか、自分から抱きついてるじゃないか


提督「誰って…」


そうして一思案をした後に


提督「だんだんと寂しくなって、1人悶々としている長月まで想像したけど?」

長月「変な想像をしてるんじゃなーいっ!!」

提督「あははははっ」


勢いのまま蹴り出して、そのまま笑いながら去っていく司令官の背中を見送った





疲れた。そんな言葉と一緒に肩を落とす


長月「ったく。何だったんだ一体…」


廊下の隅に司令官が消えて、その笑い声でさえ遠くになった頃


ふと、気づいたのは…


静まり返った廊下。そこを吹き抜ける隙間風の肌寒さ

それは余計に、さっきまでの騒ぎのせいで、急に1人になったせいで、それが余計なまでに心を逆撫でしていた


長月「ったく、何なんだよ…」


いたら いたで 騒がしいのに。いない なら いないで喧しいなんてのは

結局アイツの想像通りになってしまったのが余計に腹立たしい

いや、違うな。想像通りといよりは、予想通りなのかもしれない

わざとなんだろう、多分に。最後の最後に要らん事を言って、そこに目を向けさせたのは、それを意識させたのは


そんな事を言うから、余計に1人でいる事が気になって…そうやって思い通りになってるのも気に入らない


今から追いかけようか…


降って湧いた弱音ではあるが、それはそれで癪だ

けれど期待していた温もりが得られなかった分、少し肌寒いのは…


そんな愚痴が弱音に代わり始めた頃


肩を、叩かれた


長月「?」


司令官、ではないが。なにか、妙な力強さに引かれそのまま振り返ると


水無月「ぐっ♪」

長月 「…」


サムズアップを、親指を立てている水無月がいた

それはなんというか、久しぶりに見つけた仲間を捕まえるような喜びに満ち溢れて…


長月「一緒にするなっ」


肩を跳ね上げ、水無月の手を弾いた

けれど、それで笑顔が消えるわけもなく、そのまま絡んでくる


水無月「わかるっ、わかるよぉ。司令官ったら ほんと意味分かんないよねぇ」

長月 「だから私は別に…」

水無月「そんなこといってぇ。何時もみたいに抱っこして欲しかったんでしょ?このこのぉ」

長月 「思ってない」

水無月「ツンデレ?」

長月 「やかましいよっ」

水無月「あはははっ、おこんないでよーながなが~」


そのまま妙なテンションで絡んでくる姉をあしらっているうちに

人寂しいのは…いや、それ以上に姉のテンションが鬱陶しかった


仲間を見つけたのがそんなにか。いや、一緒にするなと散々言ってるのだが





菊月「で?」


で? 結局何がしたかったんだ?

そんな言葉を一文字に圧縮して、事の真意を問いただされた


提督「別に? いつもどおりだよ?」


ただただ長月を可愛い可愛い したかっただけ

ただ、まぁ。いつもの小言をたまには聞き入れても良いかと

急にそんな事をしたら どんな顔をするのだろうかと考えると、少し

ほんの少しだけ、悪戯をしたくなったというだけで


どっちに転んでも良かったんだ

「今更、好きにすればいいだろう」とか言われてもよかったし?

「いや、ダメだ」って、眉をひそめられるのも面白そうだし、実際そうだったし

今頃 あの寂しん坊はどんな顔をしてるのかと、想像すると頬がニヤけて仕方ない


提督「可愛かったよねー」

菊月「まあな」


そんなもの、姉はいつだって格好いいし、可愛いし

司令官に じゃれつかれて しおらしくなってるのも良しだ

詰まるところは私は姉が大好きで、それ以前に…


菊月「司令官…ちょっと苦しい」


結局、姉に抱きつけなかったせいか いつも以上にひっついてくる司令官

抱えられている手前、逃げ場もなしに好き勝手と頬擦りまでされていた


提督「菊月も可愛いよ?」

菊月「そういうのは長月に…」

提督「ならば連れてくるが良い」

菊月「離さないくせして…」

提督「離れないくせに…」

菊月「そんなもの…」


手を離したら落ちるじゃないか

まあ…それにしたって離す理由もないのだし、このままが良いと


提督「おっ」

菊月「ん?」


ふと足を止める司令官。つられるままに一緒になってそこを見た


提督「北上さまー」

北上「あいあい、北上様ですよーん?」


声を掛けると、返ってきたのは のほほーんとした声だった


北上「どったの提督?」


北上様に駆け寄る提督

抱えていた菊月の両脇を捕まえて、おもむろに彼女の前へとぶら下げて見せた


提督「みてみて菊月♪」

菊月「私だ」

北上「お前さんだったのかい…」


辛うじて、菊月の一言に反応できた

そうでなければ時が止まっていた自信がある


「だからなんやねん」喉元までせり上がってくる言葉を何とか押さえつけ

とりあえずも ぶら下げられている菊月を観察する

あるいは化粧の一つでも、髪型の一つでも、おしゃれの一つでもしてるのではないかと


かわんねー


何時もだ、何時も通りだ

それを可愛いと言うなら幾らでも頷いて、猫っ可愛がりまでしたっていいが

なして私の前で殊更に ぶら下げてらっしゃるのか意味が分からん

分かりゃしないが…とりあえずと、ポッケに手を突っ込んだ


北上「はい、飴ちゃん お食べ」


困った時はコレが一番だと思う

大体の事(6割前後)はコレで誤魔化せる自信があった


菊月「司令官…」

提督「あー…」


菊月の手に渡った飴玉。淀みのない動作で開封され、何のためらいも無く司令官の口へと運ばれていく


北上「仲いいねぇ、相変わらず」


思わず妬いちゃいそう。なんて言葉は腹に閉まって、からかうように笑みを作る


提督「普通」

菊月「だな」

北上「普通ねぇ…」


普通は抱き上げないし、普通は抱きつかないし、阿吽で会話をするのが普通なら

世の中の恋人達は単なるお友達へとフォールダウンも良いとこよ





飴ちゃんもらって満足したのか

はたまた、あたしをからかうのが目的だったのか、上機嫌に去っていく提督たち


大井「ヤキモチ、やいて見せたって良かったんじゃ?」


これも、おせっかいなのだろう

ようやっと踏ん切りが付いたのかと思えばそれっきり

また、いつものような付かず離れずを繰り返す二人が じれったい やら もどかしいやらで


そりゃ、これ見よがしにイチャつかれても鬱陶しいが

そこそこにはイチャ付いてもらわないと、見てる側の気も汲んで欲しいものがある


北上「ちっちっちっ。甘いよ大井っち」


これ見よがしに指を立て、横に振り、得意げに胸を張る


藪蛇だった。あぁ、もうこれだけで面倒くさいのが想像出来る


北上「此処ぞという所でさ? 所構わずだなんてレディのすることじゃないじゃん?」

大井「此処ぞねぇ…」


そうやって要らん事を考えて、タイミングを外すのは金剛さんだけで十分だと言うのに

ちっこいの達を見てたら良く分かる。何事も素直が一番…だというのに


北上「ま、これも本妻の余裕ってやつかな?」


得意げに、胸を張る北上様


大井「…ふーん」


少し、面白くはなかった

それは、何かを誤魔化すようにまくしたててる北上さんに対してか

それは、相変わらずに遊び回ってる提督に対してか

それは、たぶんどっちもで、それでも ざわついている自分の心根が鬱陶しい


自分の独占欲も大概だと…そう 頷けてしまえば


大井「てーとくーっ!北上さんがーっ!」

北上「ちょっ!?」


大声であの人を釣り上げる、餌は もちろん北上産の「本妻」発言

ちょー釣れた。気づけばそこに居るんだもの、怖いったらない





木曾「お、おぅ…」


そう、言うしか無かった


嬉しそうに寄ってくる提督が、また何を企んでやがるのかと内心苦笑して構えてみたら


提督「みてみて北上さまー♪」


そんな事を言いながら、小脇に抱えていた姉貴3号を見せつけてきた


木曾「お、おぅ…」


そう、言うしか無かった


北上「みないで、みないで…」


顔を真っ赤にした姉貴が、珍しいほどに狼狽えて懇願してくる


状況が分からない

提督(コイツ)は何がしたいんだ、北上(姉貴)は何をされてるのだ

新手のバツゲームだと、誰か説明してくれやしないかと期待して、提督に寄り添っていた菊月に視線を送るも


菊月「どうだ?」

木曾「いや、わからんが…」

菊月「そうか…」


なんか肩を落とされた。俺が悪いのか? それさえも分からない


木曾「姉貴…なんだこれ?」

大井「しーらない…」


姉貴4号に話を振っても、つまらなそうにそっぽを向かれた


木曾「おい、誰か説明しろ…ぉぃ…」


その問に答えるものはなく

そうこうしている内に、さらわれていく北上様


その後


「みてみて北上さまー」を、一瞥しただけで狸を寝入りを始めるネコ

「みてみて北上さまー」と、一見してだけで肩を叩いてどっかにいくクマ


後に北上様は振り返る。なんか二人して可愛そうなものを見る目をしていたと





水無月「でさー、司令官ったら ひどいんだよー」

長月 「ああ、そうだな…」


ひどい、とか言いながらも、さっきから司令官の話しばかり続けているのは何なのか

それを指摘しようものなら、顔を真っ赤にして否定してくるんだから面倒くささも ひとしお だ


文月(姉)は言う。すっかりツンデレ娘が板に付いたと


長月 「まったくだな…」

水無月「だよねー、ほんと困っちゃうよ」


思い思いに頷きあうが、その内心は それぞれを向いていた


水無月がこうなら、司令官の側に期待して

そろそろ 姉との距離感を決めて欲しいものだが、それも…あまりに期待できそうにない


長月「好きだよなぁ…」


こんな、人が右往左往してる状況をアイツが愉しまない訳がない


水無月「好きとかじゃないもん。いや、別に嫌いでも無いけど…さ」


何を聞き間違えたのか、また つっけんどん と唇を尖らせる水無月

相変わらず、測りかねる距離感に足元がおぼついて いないようだった


幽霊は…噂をすると集まってくる


そういう話も聞いた事はあるが、はたしてアイツにも当てはまるのだろうか

向こうに見える その人影、途端に別れ際に置かれていったモヤっとした感情を思い出す


どうしたものかと、ほんのり背中に隠れる姉を思いながら

どうしてやろうかと、近づいてくる司令官に視線を這わす


提督「あら長月ごきげんよう」


外套代わりに羽織った着物の端を摘んで一礼する司令官

どれだけ暇を持て余せばそうなるのか、その所作は驚くほどに自然なものだった


長月「さっきあったばっかりじゃないか…」

提督「男子三日会わざればって言うじゃない?」

長月「女子だよ…」

提督「女の子の成長は早いって?」

長月「早すぎるだろっ」


3日どころか、精々3時間程度しか経っていない気がするが


いや、でも…十分かもしれない


3日と言わず、3時間でもまだ多い

成長はなくても、心情の変化ならそれこそ3秒でも事足りる


長月「それより…ほら…」


その変化は体で表現する事にした

一歩、近づく。それでも足りないってなら、甘える様に両腕を広げて見せた


長月「ぅ…」


結果はまぁ…期待通りだ

司令官の手が頭に置かれる。指先が髪を梳いていき、そっと前髪を持ち上げた

いつも、そうされているように、そうしやすいようにと


少しだけ…


上を向いて、背伸びをした


恥ずかしさから逃げる様に目を閉じると、唇が おでこに置かれる

緊張に こわばる体。それをほぐすようにと、頬を撫でる指先につられて すっと力が抜けていった


そうしてそのまま、思うに任せて、思いに任せて…





たまったもんじゃないのは水無月の方だった

目の前で、そんな事を、そんな顔で、そんな風にされて


ちらつくのは何時ぞやの、重なるの自分の顔と…


たまったもんじゃない、たまったものではないよ

それでさえ 未だに消化できていないのに、こんな事を見せつけられて頭が一杯だった


水無月「なが、なが…ながなが、ななな…」


唇が震える。壊れたテープみたいに、同じ音が繰り返し繰り返し溢れてくる

突き出した指先でさえ、司令官と長月とを行ったり来たりと定まりやしない

そもそもが何を言いたいのか、指をさして どうしようというのか


だったとして…自分に何を言う資格があるってんだか…


提督「水無月(みぃ)もしたいの?」


そんな、葛藤を吹っ飛ばしたのは 司令官のアホな一言だった


「しないよっ。バカなんじゃないのっこんな往来でっ。だいたい水無月がそ、そそそs,なハレンチなことなんてねぇっ

 ながながもながながだよっ。急にそんな色気づいたってっ

 ぉっお姉ちゃん許さないよっそんなん良いと思ってんのっ、大鳳さんに言いつけるからぁっ!!」


開いた口からは、とめどもなく形を成さない感情が溢れ出して

捲し立てるだけ捲し立てると、その場にさえいられなくなって尻尾を巻いて逃げ出した


提督「くくくくくくくっ」


司令官が笑っていた。お腹を抱えて笑っていた

言葉が示すように、体をくの字に曲げて笑っていた。きっと性根も曲がっているに違いない


長月「笑いすぎたバカ」

提督「いやだって。大鳳に言ってどうすんのさ」

長月「それは…そうだが…」


その光景を思い浮かべるのは簡単で、困った顔で微笑む大鳳が目に浮かぶようだった


提督「それに…」


漸くと笑い収まった司令官がぐっと体を伸ばすと、その声は一段と落ち着いたものになっていた


提督「急にちゅー だなんて、半分くらい わざとだったでしょう?」

長月「半分も無いよ。だいたい したのはお前だ」


焚きつける意図が無かったと言えば大嘘だ

結果的にそうなるだろうと思っていたし、そのつもりでもあった


だが…。そうは上手くいくものでもないらしい

余計に混乱する姉の姿を思い浮かべると、少し悪いことをしたかと 罪悪感が生まれてきた


提督「ダメよ、燃料に直接火を点けたら。爆発しておしまいなんだから」


「ほら、ごらんなさい」 と、水無月が逃げていった方へ視線を投げる司令官


長月「お前も…分かってるならなぁ…」


息を吐き、肩を落とすしか無かった

こういう奴ではあるし、こっちはもう慣れてしまったが、それに気を揉む水無月が不憫でしょうがない


提督「それを分かってるとして。ながなが は 私にどうして欲しいの?」

長月「どうって…」


全くの不意打ちだった。改めて聞かれたら、私はなんと答えるのか、なんと答えたら良いのか

水無月と司令官にどうなって欲しいのか。こっち側に引き込んでしまって良いものか、いやそこは手遅れな気はするが




いや違う。司令官が聞きたいのはそこじゃない、水無月とではなく、水無月に、でもない

きっと私だ、私と水無月がどうなりたいのか。身も蓋もない言い方をすれば、3人でイチャイチャしたいの? と、コレに尽きた


長月「お前は…どうしたいんだ?」


その答えから逃げるように、質問に質問を返していた


提督「今から水無月を追いかけ回すのも愉しそうよね…」


喜悦に歪む口元。私がうなずいた途端に実行に移しそうな意思を感じる


長月「やめてやれ。かわいそう が過ぎる…それに…」


手を繋ぐでもなく、指先に触れるでもない

ただ着物の裾を引っ張った、逃げないように…というのはそうだが、それ以上に拗ねていたんだろう私は…

水無月を追いかけようとした司令官に、本人の心情はどうあれ猫っ可愛がりをされている水無月にさえ


認めてしまえば…。そう、ただのヤキモチだった


「私が…いるだろう」


その言葉に ときめいた司令官に一日中可愛がられたのは言うまでもなく

今は、それで良いやと、身を任せていた



ーおしまいー



水無月「大鳳さんっ、司令官と ながなが がぁっ」

大鳳 「なぁに? ちゅーでもしてた?」


泣きつく水無月を抱きとめて、努めて冷静に言葉を返す


水無月「してた」

大鳳 「そう」


とまぁ、此処まで予想できたし。それで水無月がほっぺを膨らませる理由も分かってはいる

だからと言って、私に言われても困るというのが正直な所だが…


水無月「そうって、良いのっ、あれっ」

大鳳 「ダメなの?」

水無月「だめ…じゃ、無いけど、さぁ…」


淡々と返ってくる返答に、水無月の気勢が削がれていく

そもそもが、憤慨している理由からして不純なのだ

冷静になってしまえば、そこまで怒るほどの事でもなく


大鳳 「じゃあ、良いじゃない?」

水無月「良くないっ」


それでも、膨らむ頬から空気が抜けないのは


大鳳 「どうして?」

水無月「…」


認めたくは無かった。この心の もやもや がただのヤキモチと言われる事を

恥ずかしいってのは もちろんそうだし

それを「どうして?」と聞かれたら、それに「だって」と頷いてしまったら


なんか自分が、司令官の事好きみたいじゃないかって…


大鳳「…そうね、それじゃあ」


きっと埒はあかないんだろう。自分の尻尾を追いかけ回すような堂々巡り

時間が解決してくれるはず、それは間違いなくもなかったが

それをさせない不届き者がいるから困りものだ


あの人が大人になってくれれば…


それはとても話が早そうだけど

それはとても つまらない話になりそうだった



後書き

はい、というわけで最後まで読んでくれた方。本当にありがとうございました
貴重な時間が少しでも楽しい物になっていれば幸いです



皐月 「司令官は…いいや。で…なにやってんの? 長月は?」
長月 「いや、なんか…司令官が離してくれなくて、な」
皐月 「ふーん。その割には…」
長月 「言うな」
水無月「その割には嬉しそうだよねっ」
皐月 「…」
長月 「司令官…。水無月(姉さん)が遊んで欲しいってさ」

水無月「うわぁっ、こ、こっちくんなーっ!?」

皐月「良いけどさー」
長月「ふんっ…」



皐月「それじゃ、コメント返ししよっか?」
長月「良いのか、放っといて?」
皐月「良いでしょ、放っといて」

・タシュケント

皐月「かわいいねっ」
長月「かわいいな」
Таш「いや、照れるね…」

皐月「一目惚れってい言われた感想は?」
Таш「うん、ありがとう。早くアーケードにも実装されると良いね」

Таш「ちなみに、提督(同士)は?」
長月「アイツの単純な趣味なら…」
皐月「今回で言えば、ジャーヴィスさん辺りの方がぐっと来てるはずだよ?」
Таш「あぁ、分かるよ。彼女は華があるからね」
長月「とはいえ、なんのかんので懐かれてただろう? お前も?」
Таш「ああ、なんとか馴染めそうだね」
皐月「甘やかしたらダメだよ? すーぐに調子にのるから」
Таш「なんだろうね。皐月が一番甘やかしてるように見えるのは?」
皐月「…」(←無言でテロップを差し替える娘の図

・舌打ちをする文月

文月「ギャップ萌え狙いっ」
長月「自分でいうか…」
文月「あざとい可愛いって需要もあるんだよっ」
皐月「夜戦前に、あいつらやっちゃっていーい? とか言い出すくらいだし」
長月「あざといって言うか。あんがい本音だったりな」
文月「えへへ♪」

文月「アーケードのイベント海域もゲージあるんだね…えぐいなぁ
   大丈夫? 文月と一緒に舌打ちする? ちぇーってやる?」

・皐月の服

大鳳「あれは入ったとは言いません」
金剛「もう少しで入りそうだったんですよ」

長月「この温度差よ」

皐月「でも、いい感じだったじゃん?」

大鳳「コスプレじゃないんだから…」
金剛「ですよねっ!」

長月「この温度…」

・皐月が保護者かなにかにしか

皐月「初期艦だし秘書艦だし、多少は、ね?」


・毎回面白いssをありがとうございます

こちらこそ、いつもご声援ありがとうございます




ここまでご覧いただきありがとうございました
また、いつも コメント・評価・応援・オススメも合わせ、重ねてお礼申し上げます

ローソン卯月店長…大丈夫なのか…いや、意外に回るのか…


ー以下プロフィール(長いー


提督
練度:神頼み 主兵装:刀 物理無効・神出鬼没
「触らぬ神に祟りなしって、言うだろう?」
長髪の黒髪、何時も気だるげな表情をしてる癖に、人をからかうときだけはすっごい楽しそう
一応、白い制服を着けてはいるが、上から羽織っている浴衣が全てを台無しにしている、不良軍人
そもそも、軍人どころか人ですら無い、元土地神様
覚えている人もいなくなり、ようやく開放されたと思えば、深海棲艦が湧いてきて…
3食昼寝付きの謳い文句も手伝って、提督業を始めだした
性格は、ほとんど子供。自分でやらないでいい事はまずやらない、明日できることはやらないで良い事
悪戯好きで、スカートめくりが好きなお年ごろ
また、結構な怖がりで、軽度は人見知りから始まり、敵は全て殲滅する主義

皐月ー愛称:さつきちゃん・さっちゃん・さっきー
練度:棲姫級 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「え、司令官かい?そりゃ…好き、だよ?なんてな、えへへへ♪」
初期艦で秘書艦の提督LOVE勢。提督とは一番付き合いの長い娘
その戦闘力は、睦月型どころか一般的な駆逐艦の枠から外れている程…改2になってもっと強くなったよ
「ボクが一番司令官の事を分かってるんだから」とは思いつつも
まだまだ照れが抜けないせいか、ラブコメ時には割とヘタレである

睦月ー愛称:むつきちゃん・むっつー・むっつん
練度:褒めてっ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「提督っ、褒めてっ!」
わかりやすい提督LIKE勢、「ほめて、ほめて~」と、纏わりつく姿は子犬のそれである
たとえその結果、髪の毛をくしゃくしゃにされようとも、撫でて貰えるのならそれもよしっ
好感度は突っ切っているが、ラブコメをするにはまだ早いご様子

如月ー愛称:きさらぎちゃん・きさら
練度:おませさん 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「司令官?ふふ…好きよ?」
提督LOVE勢。良い所も悪い所もあるけれど
むしろ、悪い所の方が目立つけど、それでも あなたが大好きです
だから、何度でも言いたいし、何度でも言われたいの、ね?司令官?

弥生ー愛称:やよいちゃん・やよやよ・やーよ
練度:無表情 主兵装:3式爆雷 好感度:★9
「司令官?好きだよ、普通に」
普通の提督LOVE勢。変わらない表情をそのままに平気で悪戯をしてくる娘
表情が変わらないならと、大袈裟なリアクションも いつもの澄まし顔で本気に取ってもらえない
結局は卯月の姉、卯月絡みで何かあったら半分くらいは弥生のせいと思っていい

卯月ー愛称:うーちゃん・バカうさぎ、うーちゃんねーさん
練度:ぴょんぴょん 主兵装:超10cm高角砲★MAX 好感度:★7
「司令官?そんなの大好きに決まってるぴょんっ」
ぴょんぴょんする提督LIKE勢。毎日ぴょんぴょんと、あちこちで悪戯しては怒られる毎日
主な対象は瑞鳳、「だって、からかうとおもしろいだもん」なんのかんので構ってくれる瑞鳳が好き
口が滑る水無月と違って、一言多いタイプそれもわかった上、いらん事をよく言う2人である

水無月ー愛称:みぃ・みーな
練度:うん、わかるよ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★8
「司令官、呼んだかい?」
よく笑う提督LOVE勢。艦娘として姉として妹として仲間として
頼って欲しいと自己アピールは欠かさない。欠かさないけど裏目にでる
胸を張った途端の平謝りが板についてきた
一言多い卯月と違って、よく口が滑るタイプ、いらん事を良く言う2人である
自分が結構ツンデレ気味のやきもち焼きだと気づいたこの頃、降って湧いた恋愛感情と格闘中

文月ー愛称:ふみ、ふーみん、文月さん
練度:ほんわか 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「しれいかん?えへへー…なーいしょっ♪」
ふんわりとした提督LOVE勢。ちゃっかりと美味しい所はいただくタイプ
ラブコメをする姉妹たちの背中を押したり、喧嘩の仲裁に入ったり
緩衝材みたいに立ち回りつつ、実際はプロレスのロープみたいに跳ね飛ばしてくる
二人っきりになるとそこはしっかりと、ラブコメだってやってみせる
本人曰く「大福餅」白くて甘くて…その先は内緒

長月ー愛称:なつき、なっつん、なっつ
練度:頼りになる 主兵装:5連装酸素魚雷 好感度:★8
「司令官…いや、まあ…いいだろ別にっ」
おでこの広い提督LOVE勢。司令官に ちゅーしてこの方
自分の感情を見ない振りも出来なくなり、最近は割りと素直に好意を見せてくれたりもする
自分の感情に振り回されるくらいにはラブコメ初心者。あと、シスコン(菊月)

菊月ー愛称:菊→菊ちゃん→お菊さん→きっくー→くっきー
練度:威張れるものじゃない 主兵装:12・7cm連装砲B型改2★MAX 好感度:★8
「ながなが?ながなが ながなが」
箱入り提督LIKE勢。おもに長月に過保護にされてるせいでラブコメ関連はさっぱり
しかし、偶に見せる仕草はヘタなラブコメより攻撃力は高い。やっぱり如月の妹である
大艦巨砲主義者、主兵装は夕張に駄々を捏ねて作らせた。それとシスコン(長月)
最近、司令官との共通言語が出来た。合言葉は「ながなが」

三日月ー愛称:みつき・みっきー
練度:負けず嫌い 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「し、しれいかん…そ、その…好きですっ!」
おませな提督LOVE勢。どこで仕入れたのか変な知識は一杯持ってる
そして、変な妄想も結構してる。すぐ赤くなる、可愛い
提督と望月に、からかわれ続けたせいで、たくましくなってきたここ最近
ラブコメモードは基本に忠実

望月ー愛称:もっちー、もっち
練度:適当 主兵装:12・7cm連装砲(後期型  好感度:★MAX
「司令官?あー、好きだよ、好き好き」
適当な提督LOVE勢。とか言いつつ、好感度は振り切ってる
だいたい司令官と一緒に居られれば満足だし、司令官になんかあれば不言実行したりもする
ラブコメには耐性があるが、やるとなれば結構大胆

球磨ー愛称:ヒグマ・球磨ちゃん
練度:強靭・無敵・最強 主兵装:46cm…20.3cm(3号 好感度:★MAX
「提督?愚問だクマ」
突き抜けてる提督LOVE勢。気分は子グマの後ろに控えている母グマ
鎮守府と提督になんか有ろうものなら、のっそりと顔を出してくる、こわい
積極的にラブコメをすることもないが、昔は提督と唇を奪い合った事もある
大艦巨砲主義者。最近、私製46cm単装砲の命中率があがった、やったクマ

多摩ー愛称:たまちゃん・たまにゃん
練度:丸くなる 主兵装:15・2cm連装砲 好感度:★6
「提督?別にどーとも思わないにゃ?」
気分は同居ネコ。とか言いつつ、なんのかんの助けてくれる、要は気分次第
絡まれれば相手もするし、面倒くさそうにもするし、要は気分次第
特に嫌ってるわけでもないし、いっしょに昼寝もしたりする、要は気分次第
ラブコメ?何メルヘンなこと言ってるにゃ

北上ー愛称:北上様・北上さん
練度:Fat付き 主兵装:Fat付き酸素魚雷 好感度:★9
「提督?愛してるよん、なんちって」
奥手な提督LOVE勢。気分は幼なじみだろうか
このままゆるゆると、こんな関係が続くならそれで良いかなって思ってる
初キッスはチョコの味がした

大井ー愛称:大井さん・大井っち
練度:北上さん 主兵装:北上…53cm艦首(酸素)魚雷 好感度:★8
「提督?愛してますよ?」
分かりにくい提督LOVE勢。そうは思っていても口にはしない、絶対調子に乗るから
足と両手が埋まったなら、胸…艦首に付ければいいじゃない、おっぱいミサイルとか言わない

木曾ー愛称:きっそー、木曾さん
練度:悪くない 主兵装:甲標的 好感度:★7
「提督?まあ、アリなんじゃないか?」
カッコイイ提督LOVE勢。提督に赤くさせられたり、提督を赤くしたりと、まっとうなラブコメ組
そういうのも悪くはないが、本人はまだまだ強くなりたい模様
インファイター思考だけど、甲標的を使わせたほうが強いジレンマ

金剛ー愛称:こう・こうちゃん・こんご
練度:Burning Love 主兵装:Burning…46cm3連装砲 好感度:★MAX
「提督…Burning Loveです♪」
分かりやすい提督LOVE勢。提督の為ならたとえ火の中水の中
何時からだったのか、出会った時からか
ならそれはきっと運命で、この結果も必然だったのだろう
けれど、鎮守府ではオチ担当、艦隊の面白お姉さん
取り戻せ、お姉さん枠

瑞鳳ー愛称:ずいほー・づほ姉ちゃん
練度:卵焼き 主兵装:99艦爆(江草 好感度:★6
「だれがお姉ちゃんよっ」
気分は数ヶ月早生まれな幼なじみ。ラブコメルートもあった気がしたけど、何処行ったかな
卯月にからかわれて追っかけまわすのが日課。弥生に唆されてモヤモヤするのも日常
だからって、別に卯月を嫌ってるわけでもなく実際はその逆である

夕張ー愛称:ゆうばりん
練度:メロン 主兵装:軽巡に扱えるものなら何でも 好感度:★6
「ゆうばりんって…気に入ったのそれ?」
気分は一個上のお姉さん。卯月や菊月の駄々に付き合ったり
球磨や提督の無茶振りで、アレな兵装を作ったりと、信頼と安心の夕張さんである
特に決まった装備は無く、戦況次第でなんでも持ち出すびっくり箱、安心と実績の夕張さんである

大鳳ー愛称:大鳳さん
練度:いい風 主兵装:流星改 好感度:★9
「提督、愛してるわ」
素直な提督LOVE勢。金剛見たいにテンションを上げるでもなく、息を吐くように好意を伝えてくる方
ラブコメに悪戯にと我慢強い方だが、許容量を超えると…
その落ち着いた物腰からは、艦隊の保護者っぽくなっているが、内心は見た目通り歳相応だったりもする
最近は大人気ないと周知の事実、本人は一応否定してるつもり

U-511ー愛称:ゆー、ゆーちゃん
練度:ですって 主兵装:WG42 好感度:★8
「Admiral…提督さん、次は何をすれば良い?」
好きとか甘いは良く分からないけれど、Admiralの お手伝いが出来ればいいなって思います
素直、とても素直、素直すぎてすぐ手が出るくらい素直
鎮守府の番犬・猟犬・あるいは狼も通り越して、やっぱり番犬の位置に落ち着いている
如月に貰った三日月型の髪飾りは宝物

ポーラ-愛称:ポーラさん
練度:赤ワイン 主兵装:白ワイン 好感度:★7
「提督さん?面白い人ですよねー」
ゆーの舎弟。あんまりな言い方をすれば、そういう立場
酒は飲んでも飲まれるな。口も態度も緩くなるが、意外と理性は残ってる
酔が醒めると口も態度も固くなるのを気にしてか、平時はもっぱら酔いどれている



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2件コメントされています

1: 十六夜月乃 2018-04-24 07:57:16 ID: LTOXp70n

北上様ああああああああああああああああああ!!可愛すぎやろおおおおおおおおおおおおおお!!!

……すみません、取り乱しました。お馴染み、アーケード提督です。

題名を見た瞬間、めっちゃニヤけました。これは水無月出るな…と。案の定水無月のあわてっぷりが可愛い。ツンデレ…

長月がめっちゃヤバイ。ヤバイ、ヤバすぎ(語彙力の欠如)
素直になった長月も可愛い!!
菊月…もうちょっとこうさ…照れたりとかさ…可愛いからいいけど…

アーケードのイベントはクリアしました!死ぬかと思った…
水無月実装しないかな~第22駆逐隊組みたいのにな~

次回も楽しみに待ってます!頑張って!

2: SS好きの名無しさん 2018-04-25 09:24:50 ID: cVv3LTWV

最近ちゃんとしたssになってていい感じです!
でもなんか長いやつが恋しかったり…
次回も楽しみにしてます。


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