※アズレン二次創作※加賀さんが指揮官に昼食をつくるお話(簡易版
実は不器用な加賀さんが指揮官に昼食をつくるお話
身内ネタからはせいして40分で描いたので簡易版となっております
こうやって小出ししていきたい
カシャカシャカシャ、と作戦基地の片隅にある食堂から音が聞こえた。
そこに向かって、黒い髪に黒い耳をはやした、常に笑みを浮かべた美しい女性が向かった。
赤城「あら、加賀?料理でも作っているの?」
加賀「あら姉さん。えぇ、少し思い立ってな」
赤城「ふぅ~ん、どういう経緯で?」
加賀「そうだな、あれは指揮官の元に配属したころだったか…」
~~~回想~~~
加賀「重桜の第一航空戦隊の空母、加賀だ」
「おう、よろしく。俺はここの指揮官だ。強くもあり楽しくもある艦隊を目指している」
加賀「そうか。強いのは良いが…楽しく…か。けしからん」
「そうかな。ま、いずれ加賀が笑って過ごせるような場所にできたらな、と思うよ」
加賀「笑わせる。私は征服者だ、お前に征服されるとは思わんがな」
「はは、ならいつか俺を認めたら、胃袋でも征服して見せてよ」
加賀「ほぉ?面白い。約束してやろう」
~~~終了~~~
加賀「という感じでな。たまには作ってやろうということだ」
赤城「加賀もやっと指揮官様の良さを…?ただ、いくら加賀だとしても…」
加賀「安心しろ姉さま。別に愛しているわけではない」
赤城「あらそう…まぁ、常に監視の目があるのは忘れないでね…ふふふ」
加賀は、時終わった卵をフライパンに敷いた。
ジュー、と音を立てて黄色から薄黄色に全体が変色していった。
加賀「そろそろ返す時か。姉さま、へらをとってくれ」
赤城「はい、どうぞ…ただ…」
赤城が何か言おうとした瞬間に加賀の動きがとまった。
加賀「なぜ…なぜ黒い…」
赤城「そういえば加賀って料理とかしたことあるの?」
加賀「このくらい余裕だと…」
赤城「はぁ…仕方ないわね、赤城が手伝ってあげるわよ」
加賀「そんな必要」
赤城「赤城も指揮官に何かを食べさせてあげようかな…ふふ、口を開けて食べ物を欲しがる指揮k…」
加賀は途中まで吐いた言葉を飲み込んだ。表情はあまり変わらないが、それは慣れのせいか、性格のせいか。
赤城「それでは早速作りましょう、まずは火は弱火に…」
~~~~シーン省略~~~~
コンコン、とドアがたたかれる。
「はい、どうぞ」
赤城「指揮官さま~、愛していますわ~」
「はい、ありがとう…と、加賀もか。用件は?」
赤城「そんな急かさないでもっとお話ししましょうよ…と申したいところですが、加賀」
加賀「はい、姉さま。その、指揮官…?」
あまり見ない加賀が何かを言いたいような表情でこちらを見る。
「珍しいな、加賀がどもるなんて」
加賀「はぁ…そんなことはない。指揮官は昼食をもう取ったか?」
「いや、まだだな。仕事を消化してたから…と、もう13時か」
加賀「これでも、どうだ?」
と、加賀は後ろ手に持っていたであろう布に包まれた箱をこちらに差し出した。
「弁当…か?」
加賀「あぁ。迷惑でなければ良いのだが」
「そんな迷惑だなんて、うれしいよ」
赤城「あら、指揮官?私を忘れてもらっても困りますよ?私も手伝ったのですからぁ」
「ありがとうな、加賀、赤城」
赤城「あら?最初に加賀に礼を申しましたね…?」
「いいじゃないかそれくらい。そういえば手伝った、ってことは二人で作ったのか」
加賀「あぁ、私はいらないと言おうとしたのだが姉さまが」
赤城「聞いてください指揮官さま?加賀ったら卵を炭に…」
加賀「それより指揮官、早速食べてみたいか?」
少し恥ずかしいのか、会話を切られる。
「そうだね、お腹も減ったし頂くよ」
弁当の味は、正直なところ普通の味だった。
しかし、無理やり食べさせようとしてくる赤城に構ったり、その後ろからこちらの反応を見て微笑む加賀をみていると、それ以上の満足感がそこにはあった。
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「ごちそうさま」
赤城「お粗末様~」
「また作ってくれると嬉しいよ。次はハンバーグがいいな」
加賀「ほう、ずうずうしいな、指揮官よ」
「ま、いいじゃん?」
加賀「まぁ、それくらいは許そう。気が向いたらつくってやる」
そして、毎日がしょくじが加賀の手料理となったのはまた別のお話
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