曙「クソ提督が素直過ぎる」
素直じゃない曙と、素直すぎる提督のドタバタストーリー
語録は例によって使いますが、過去作より頻度は落とす(かも)
物語の四分の一が欠落してしまったので、リメイクしながら書いていきます。
どうも、かむかむレモンです。
初めての方は初めまして。そうでない方は、また見てくれてありがとうございます。
今回は予告通り、曙メインのほのぼの(確定)甘々(予定)SSです。
前作みたいなグロ要素は皆無だから安心してね
語録は変態糞投稿者が自分で砂糖吐かないようにする為の緩衝材です(言い訳)
曙「綾波型駆逐艦、曙よ...って、こっち見んな!このクソ提督!」
提督「わかった!すまん!」
曙「え?」
曙「か、改装とか言って、私の裸が見たいだけなんでしょ!このクソ提督!」
提督「すまん!お前は裸になるのか!」
曙「え?」
曙「気に入らないなら外せば?」
提督「気に入ってるが、疲れてるのなら上がってよし!」
曙「え、あ、うん」
曙「クソ提督が素直過ぎるんだけど」
漣「えぇ...(困惑)」
漣「いや、ぼのたんが言ったことじゃん」
曙「まさか全部素直に受け止められるとは思わなかったの!」
漣「てことは、少しは抵抗が欲しいってわけ?」
曙「ま、まあ、そうとも言えなくも無いかもしれないかも?」アセアセ
漣(どっちだよ)
曙「そ、それよりも、どうにかならないの!?」
漣「どうにかって、何を?」
曙「く、クソ提督が、どうにか反抗してくれるようになる方法よ!」
漣「え?ぼのたんまさか構って欲しいの?」
曙「は、はぁ!?そ、そんなわけないでしょ!な、何言ってんのよ!」
漣(思った以上にめんどくさい...)
曙「そ、それだと、私がクソ提督の事、気になってるみたいじゃない!」
漣「え、てっきりそういう体で聞いてたんだけど」
曙「違う!」
漣「…それなら、ご主人様に構ってって言えばいいじゃん」
曙「それが出来たら苦労しない!」
漣(もう自白してるんだよなぁ)
漣「…はいはい、面倒なぼのたんの為に適当にご主人様に耳打ちしときますよ」スタスタ
曙「…!」
そして…
曙「だ、だから、ジロジロ見るな!」
提督「断る!」ジ-
曙「は、はぁ!?ちょ…」
提督「俺は曙を凝視する!」ジ-
曙「ちょ、本当にやめ…」
提督「漣から、曙は天邪鬼と聞いたからな!」ジ-
曙「んなっ!?」
曙(自分で言った手前、嬉しいけどめちゃくちゃ恥ずかしい!)
曙「じゃ、じゃあジロジロ見てていいから…///」
提督「そうか!」プイッ
曙(あ、本当に逆のことするのね…)
曙「じゃ、じゃあ触らないで!」
提督「ん、わかった!」スッ
曙(あ、頭…)
提督「これでいいんだな!」ナデナデ
曙「あ…///」
提督(満足そうだな!)ナデナデ
曙「な、なかなかいいじゃない…///」トロ-ン
提督「む、そうか!ならやめよう!」パッ
曙「え…」シュン
提督「なかなかいい、と言ったよな?」
曙「…あ」
曙「やっぱりスキンシップは自分の意思でやってほしいと思った」
漣「めんどくさっ!」
漣「艦隊のただいまです!ご主人様」
提督「お疲れ!」
漣「戦果はこんなもんです。どうよ!」
提督「…おお、大成功じゃないか!」
漣「凄いでしょ?だから、ご褒美が欲しいかなーなんて」
提督「よし来た!何がいい!?」
漣「みんなどーする?」
朧「提督と間宮パフェがいいです」
潮「あ、あの、朧ちゃんと、同じで…」モジモジ
漣「じゃあ漣も同じで。ぼのたんは?」
曙「ぼのたん言うな!」
提督「曙は何がいい!?」
曙「あ、そ、そうね…」
回想
漣『次の遠征で大成功すればご褒美絶対貰えるって。だから、その時にやってほしい事とか思い切って言ってみたら?』
曙『や、やって欲しい事!?』
漣『ご主人様ならできる限りやってくれるって』
回想終わり
曙「…」
提督「曙?」
曙(やば、思い付かない…)
提督「おーい!」
曙(せっかくのチャンス…なのに…)
提督「曙!」
曙「う、うるさいわね!いつも大声でうるさいんだから少しは静かにしてよ!」
提督「む、わかった」
曙(…ダメだ)
曙「…私はご褒美とか要らない。部屋に行って休むわ」スタスタ
提督「そうか」
曙(結局思い付かなかった…)ズ-ン
曙(思い付かないとしても、もう少し言い方があったでしょ…)トボトボ
漣(…みたいな感じで部屋で不貞寝するパターンですね間違いない)
朧(そしてあたし達が何とかするパターンね)
潮(またフォローしないと…)
提督「曙は疲れているのか。残念だ」
漣(そしてご主人様は素直に受け止め過ぎ)
朧「提督、今回の大成功は第七駆逐隊全員の成果なので、曙も間宮に連れていきませんか」
提督「ん、それもそうだが、大丈夫なのか?」
朧「確かに少し疲れてはいますが、ちょっと休めば大丈夫です。10分ぐらいしたら、また皆と来ます」
提督「わかった」
漣(ボーロ、ナイスフォロー!)グッ
潮(よ、よかった…)ホッ
その頃…
曙(あーまたやっちゃった。あたしの馬鹿)バタン
曙(こんな事ならあたしも間宮に行くって言えばよかった)
曙(でももういいや。寝よ)
提督「曙ー、起きてるかー」コンコン
曙(!?!!!?!?)ビクッ
提督「朧が皆と間宮に行こうと言うのだが、良ければ10分後に執務室に来てくれ。それでは」スタスタ
曙(朧…)
漣「全部正直に言うんじゃなくて、あくまで自分の意思で誘った感じに言うとこですよご主人様」
提督「すまん」
そして…
提督「間宮さん!パフェ5つ!」
間宮「あら、七駆の皆さんとですか?」
提督「そうです!」
間宮「わかりました」
曙(一応来たけど、何を話せばいいか…)
間宮「お待たせしました~」
漣「おほー!これですよこれ!」
朧「提督、ありがとうございます」
潮「パフェご馳走です」
曙「…ありがと」
提督「気にするな!頑張った子に褒美をやるのは当然のこと!」ガツガツ
漣「がっつかないで味わいましょうよー」
提督「俺はまだ書類があるからな!」
漣「えー?もう行くんですかー?」
提督「悪いな!」
朧「それだと話が違います」
提督「悪い!」
曙(あ、もう行くんだ…)パクッ
潮「曙ちゃん、提督がまだ行かないように、ちょっとお願いしてみたら?」ボソボソ
曙「はぁ?何をお願いすんの」
潮「た、例えば…食べさせてもらうとか?」ボソッ
曙「そ、そんなこと出来るわけないでしょ!」ボソボソ
潮「じゃ、じゃないと、提督がもう…」
曙「わ、わかってるけど!」
潮「…うーん、じゃあ」コツン
曙「ちょ、あたしのスプーン…」カラン
提督「ん、曙。スプーン落としたのか」
曙「え、あ、これは…」
提督「仕方ない、間宮さ…」
漣「!」キュピ-ン
漣「ご主人様ぁ?ぼのたんのパフェ残ってますよね?」
提督「ん?そうだな」
漣「ぼのたんのスプーン落ちちゃったし、ここはあーんなんてどうっすか?」ニヤニヤ
提督「あーん?」
曙「ちょ!」
提督「曙がいいならやるが、どうだ?」
曙「う、うぐ…」
提督「無理はするな!」
曙「む、無理じゃないから!し、仕方ないわね!ほら!」ヤケクソ
朧(潮が落としたの?)ボソボソ
潮(そうじゃないと曙ちゃんずっと動かなそうだったから…)ボソボソ
朧(やるね…)ボソッ
提督「よし、このぐらいでいいか?」
曙「や、やるなら早くしなさい!」
提督「よし、あーん!」
曙「んっ…」パクッ
提督「どうだ!」
曙「んっ、い、いいんじゃない?///」カオマッカ
提督「よかった!」
朧「提督、私にもお願いします」
漣「オナシャス!」
潮「わ、私も良ければ…」
提督「よし!」スッ
曙「ちょ」
提督「終わったら俺は戻るからな!」
朧「あーんって、いいものね」ムフ-
潮「んへへ…」トロ-ン
漣「ウヒヒ、リア充シチュ堪能しましたぞ!」
曙「…」
漣「およ?ぼのたん妬いた?」
曙「うっさい!」ボコッ
漣「アウチ!」
曙(確かに妬いたけど…)
曙(何で嫉妬なんかしたんだろ…)
曙(あたしはただ、気になってただけなのに…)
曙(素直になれたら、違う思いをしていたのかな…)
曙「今日も今日とてあたしが秘書担当なのね」
提督「何だかんだで一番やる気があるからな!」
曙「んなわけないでしょ!とっととやる!」ガタッ
曙(そっか、私が一番やる気があるんだ)カキカキ
曙(…ふへっ)ニヘラ
提督「どうした曙!何か面白い事でもあったのか!」
曙「ふへ…へ?」
提督「書類を見ながらニヤけていたからな!そんなに気になる内容だったのか!」
曙「んな、んなわけないでしょ!」
提督「そうか!」
曙「てか、声がでかいのよ!うるさい!」
提督「すまん」
曙(そんなにニヤけてたの…)カオマッカ
漣「わかりやすいですなぁぼのたんは」覗き
朧「実際顔に出やすいからね」覗き
潮(み、見えない…)
漣「つーわけで、また突撃!」バァン!
曙「」ビクッ
漣「おっす!オラ漣!」
提督「何だ?」
漣「ご主人様、執務終わったら買い物行きませんか?」
提督「唐突過ぎて話が見えんぞ」
漣「ここだけの話なんですけど、この辺にぃ、美味い最中屋の出店が出てるらしいんですよ」
提督「ほお?」
朧「噂だと伊良湖さんが短期限定で手作り最中を一般販売してるらしいです」
漣「行きませんか?行きましょうよ~」
提督「俺はいいが、皆行くのか?」
漣「ボーロとウッシーと漣は行きますけど?」
提督「曙はどうだ?」
曙「ぅえ!?な、なんであたしまで…」
提督「嫌なら仕方ない。漣たちと…」
曙「い、嫌なんて言ってないでしょ!し、仕方ないわね!しょうがないから行ってあげるわ!」
提督「だから、本意じゃないなら」
曙「行ってあげるから!」
提督「…だそうだ」
漣「じゃけん後で行きましょうね~」
潮(素直じゃないなぁ)ニマニマ
曙「何ニヤけてんのよ!」ウガ-!
漣「じゃ、終わったら呼んでくださいねー」ガチャ
朧「失礼しました」
潮「そ、それでは…」バタン
提督「伊良湖最中か、楽しみだな」
曙「…」
提督「曙?」
曙「…そうね」
曙(伊良湖さんが出店を出すという情報は私も知っていた。けど、私から言い出せなかった)
曙(いつも及び腰になっている間に、漣たちがクソ提督と一緒に行動できるきっかけを作る)
曙(私はいつも、それに便乗してるだけ…)
そして…
提督「ここか!」
漣「出店の名前が『いらこ』って、隠す気ゼロですね」
朧「物凄い人だかりですね」
潮(人混み苦手…)オロオロ
曙「…で、どうすんのよ」
提督「俺は待つ」
漣「うへぇ、ご主人様マジすか」
提督「マジだ」
数十分後…
伊良湖「いらっしゃいませ…って、提督さん!?それに七駆の皆さんも…」
提督「おお、伊良湖さん一人ですか!」
伊良湖「は、はい」
漣「大変そうですねー」
伊良湖「接客だけですから…」
提督「そうですか!では最中を5つ!」
伊良湖「ありがとうございます。えーと…あら…」
提督「どうかしましたか」
伊良湖「すいません…その、残りが4つしかないのですが…」
提督「構いません、なら4つで」
伊良湖「本当にすいません…」
提督「買ってきたぞ」ガサ
漣「いやー売り切れギリギリでしたね」
提督「そうだな。ほら」スッ
漣「お、いいんですか?ありがとナス!」パクッ
朧「ありがとうございます」パクッ
潮「あ、ありがとうございます…」パクッ
曙「…ありがと」
漣「うん、美味しい!やっぱ…伊良湖さんの最中を…最高ですな!」モグモグ
提督「満足してくれて何よりだ。さて、帰るか!」
曙(…あれ?クソ提督は?)ピタッ
提督「ん、どうした、食わないのか」
曙「あんたの分はどうしたのよ」
提督「最中は4つだけしか無かったからな!俺はいらん!」
曙「はぁ?わざわざ外に出て、あんたは何も無しでいいの!?」
提督「仕方の無かった事だ、気にするな。日を改めればいい」
曙「何よ、それ…」
提督「お前たちも気にするな。さあ帰ろう」
漣「仕方ないね(レ)」モグモグ
朧「次は朧たちが買いますね」モグモグ
潮「ごちそうさまでした…」モグモグ
曙「…クソ提督」パキッ
提督「ん」
曙「…半分、やる」スッ
提督「何故?俺はいいと言ったはずだ」
曙「いいから!」グイ
提督「おっと」
曙「ぱ、パフェの時の、お返し、だから」カオマッカ
提督「…」
曙「は、早く…」プルプル
提督「…そう言われると、受け取るしかないな」パクッ
曙「ん…」パクッ
提督「…うむ、格別だな!」モグモグ
曙「…うん」モグモグ
提督「ありがとう曙」
曙「…ふん」プイッ
漣(顔真っ赤ですなぁ)ニヤニヤ
朧(わかりやすい)ニマニマ
潮(めちゃくちゃニヤけてる…)
提督「次は早めに来るか!」
曙「…そうね」
翌日…
提督「ん、出店が無いな」
漣「あるぇ~?丘people!?」
曙「やってないじゃないのよ!」ボコッ
漣「うごっ…申し訳無いが八つ当たりはNG…」
朧「そういえばいつまでやってるか聞いてませんでしたね」
潮(提督に買えなかった…)ズ-ン
曙(昨日までだったのか…残念ね)
曙(…いや、次は私が何かきっかけを作らないと…)
曙(いつまでも他人任せじゃダメだ…)
提督「今日は他の鎮守府との演習だ!みんな全力で臨もう!」
艦娘たち『おー!』
曙(…いいとこ見せないと)グッ
漣(ぼのたんマジ顔ですな)
しかし、演習後…
提督「お疲れ!」
漣「いちち…強かったですなぁ」中破
朧「次は勝ちます…多分」中破
潮「ま、負けちゃいました…」小破
曙「…」大破
提督「まあ負けちまったものは仕方ない!全員補給と入渠!」
艦娘たち『はーい』
提督「…どうした、曙」
曙「…何で責めないのよ」
提督「何を責める必要がある?」
曙「さっきの演習、あたしがヘマしたからみんなボロボロになったって分かってんでしょ!?夜戦にも突入しなかったのは、そういう事でしょ!?」
提督「…」
曙「これ以上抵抗しても無駄ってわかったから夜戦を切り捨てたんでしょ!?」
提督「確かにそうだ」
曙「じゃ、じゃあ、一番責任のある私に、何も、何もしなくていいのって聞いてんのよ!」
提督「別に、何もするつもりはない」
曙「それは、情でもかけてるつもり!?」
提督「じゃあ聞くが、曙は今回の演習、全力でやったか?」
曙「は、はぁ!?手なんか抜いてないわよ!」
提督「なら、単に力不足だっただけだ。これから頑張ればいい」
曙「な、何よそれ!」
提督「手を抜いたなら叱るが、全力でやったのなら責めはしない。それだけだ」
曙「っ…!」
提督「とりあえず補給とドックだ。その後は間宮にでも」
曙「ふざけないでよ!」
提督「ふざけてなどいない!」
曙「そんな甘いことしてるからいつまで経っても勝てないのよ!本当はイラついてて仕方ないんでしょ!?」
提督「そんな事は無い!」
曙「嘘よ!あたしが居るから負けたのよ!それを押し殺してまでフォローする必要は無いのよ!」
提督「押し殺してなどいない!」
曙「いつまで嘘を付き続ければ気が済むのよ!早く言いなさいよ!あたしなんか要らないって!」
提督「曙はこの艦隊に必要だ!」
曙「っ…もう聞きたくない!」ダッ
提督「あっ」
曙(…本当はこんな事言うどころか、思ってすらいなかったのに)
曙(感情的になり過ぎて、止まらなくて)
曙(本当はありがとうと言うべきだったのに、暴言を吐いてしまった)
曙(今までの奴らなら怒り狂ってたのに、あいつは私のフォローやケアを考えてた)
曙(ミスには罰が当然だと思ってたのに、あいつはいつも逆だった)
曙(あいつはずっと馬鹿正直だったのに、嘘を付いてたのはあたしの方)
曙(ちゃんと見てくれてたのに、それを全否定してしまったのは、あたし)
曙(今回はもう、見限られてもおかしくない)
曙(…補給と入渠が済んだら、謝罪して転属願でも出そう…)
***
曙(あれから会いにいく勇気が湧かなかった上に、夜になってしまった)
曙(寝ようにも寝れない。無理やり眠ろうとすると逆に目が冴える)
曙(…体でも動かさないと気が済まない)
曙(今日の演習は、私の囮が上手くいかなかったから全体に被害が出た)
曙(機動力と、あたしの射撃精度の問題。ここから出ていく前に、少しでも改善…)
提督「お、曙じゃないか!」
曙「!?!!?!?」ビク-ン!
提督「こんな時間に何してる?もう寝る時間だろ」
曙「あ、あ…」
提督「まさか今から自主訓練か?寝不足はパフォーマンス低下に繋がるからやめとけ!」
曙「…」
提督「とりあえず座ろう。お互い話したいことがあるだろ?」
曙「…」
提督「演習後の件だが、あの後俺なりにお前の過去を調べさせてもらった」
曙「あたしの過去…」
提督「まず、大戦時についてだがな。自分のミスを大きく責められてたから、それが今も尾を引いてるんじゃないかと思った」
曙「…」
提督「それと、ここに来る前の他の鎮守府でも、小さなミスを細かく指摘されてたみたいだな?」
曙「…」
提督「それで、俺も同じと見ていたってとこだろ?」
曙「…そうよ。悪かったわね」
提督「なぁに、気にするな!あの時も言ったが俺は真面目にやってる子を責めはしない!」ワハハ
曙「…クソ提督」
提督「真面目な奴が馬鹿を見るのは人間社会だけで十分だ!お前たちにそんな理不尽な事はさせん!」ワハハ
曙「…」
提督「そうだ、お前晩飯の時いなかったろ!こんな事もあろうかと夜食代わりにおにぎりを持ってきたぞ!」スッ
曙(…全て分かってたかのように出してくる)
提督「俺も執務が長引いて腹が減ったからな!」
曙(…優しくされる事に慣れてないからか、いつも悪態を付いてたけど)パクッ
提督「ほら、食え!」
曙(馬鹿正直な優しさが、とても温かい)ポロポロ
提督「どうした!しょっぱ過ぎたか!」ガツガツ
曙「…しょっぱいわ」
曙(自分の涙も含んで、程よい塩味が更に濃くなる)
提督「悪いが水は忘れた!」ガハハ
曙(でも、空腹には勝てないし、何より美味しかった)モグモグ
提督「う!これはしょっぱい!」ヒ-
曙(こうやって無自覚に和ませてるのがずるい。自然と笑顔を取ってしまう)
***
曙「…ありがと」
提督「やはりおにぎりとて手作りは難しいな!」
曙「…悪くなかったわ」
提督「それは何よりだ!」
曙「…ごめんなさい。あんな事言って」
提督「気にするな!」
曙「…あたし、謝ったらこの鎮守府から出ていくつもりだった」
提督「認めん!」
曙「言うの早いわよ…でも、クソ提督と出くわしたら、そんな気も失せた」
提督「よかった!」
曙「…いつもは、責められればあっちも満足して終わりだったから、耐えればいいだけだった」
曙「でも、あんたはケアばかりで、罪悪感ばっかりだった。あたしたちの不満を全部まともに受け止めて、それを改善しようとしてるし」
曙「何だか、わがままばかりで役に立ってないんじゃないかって、どこかで思ってた」
提督「役に立ってるじゃないか!出撃とか執務とか!」
曙「クソ提督はそうだとしても、他はそれだけじゃダメだったの。他が厳しかったのか、ここが緩かったのか、両方か」
提督「俺はこの方針を変えるつもりは無い!」
曙「そう…でも、ぬるま湯に浸かったお陰で、居心地が良くなっちゃったわ」
提督「わはは!熱湯になんぞ浸かってたまるか!」
曙「そういう意味で言ったわけじゃ…でも、あたしももう熱湯は嫌ね」
曙「ずっと気になってたけど、何でそんなに真正面から受け止めたがるのよ」
提督「…あまり深くは言えんが、嘘は付きたくない質でな。自分の気持ちを偽りたくない、とでも言っておこう」
曙「…そう」
提督「嘘も方便と言う時もあるが、やむを得ない時以外は極力使わん!」
曙「…あたしとは真逆ってことね」
提督「曙は顔に出やすいからわかりやすいぞ」
曙「うぇ!?な、何で今そういう事言うのよ!」ポカポカ
提督「自分では分からないものだからな!痛い痛い!」
曙「うるさい!」
提督「ん、夜が明けてきたな!」ボコボコ
曙「…そ、そうね」ゼエゼエ
提督「そういえば、春は曙、と言うよな!」
曙「はぁ?何よそれ」
提督「『枕草子』という古典の冒頭に出てくる。本文では山際が明るくなって、雲が紫がかりたなびく様がいいとある」
曙「…」
提督「だけど俺はそれよりも、水平線が徐々に明るくなって、空の色と曙の髪の色が同じに染まる僅かな時間もいいと思った!」
曙「…何?口説いてるの?」
提督「今思いついただけだ!」
曙「…そんな事だろうと思ったわよ」
提督「悪いな!」
曙「…やっぱ、クソ提督はクソ提督ね」
提督「はは、言われ慣れてしまったな!」
曙「…でも、クセで言っちゃうだけで、その…マシな方のクソ、だから…」
提督「そりゃよかった!」ワハハ
曙(…馬鹿みたいに眩しい笑顔。日の出で照らされてるからじゃない)
曙(多分後から思い返して悶えるんだろうけど、今だけは素直でいたい)
曙(それだけ、今は貴重な時間)
提督「ま、曙!これから頑張りゃいいんだ!」
曙「わかってるわよ。もうあんな事言わないわ」
提督「それを聞いて安心した!」
曙「…クソ提督、昨日行けなかったから、今日は間宮で甘味でもお願い」
提督「お安い御用だ!」
曙(…もうすぐ、皆も起き始める。あたしたちも、いつもの日常に戻る)
曙(名残惜しいと思えるだけ、私もこの短い時間に変われた)
提督「つーか一睡もしてないから眠い!午前は寝る!」
曙「…ふふ、あたしもそうするわ」
曙(今日の始まりは、ちょっと遅れる)
提督「飯だ!」
漣「あー待ってくださいよご主人様。ここは一つ、普段の生活のお礼という事でこの漣が手料理を作ろうじゃないですか」
提督「ほう!楽しみだな!」
朧「あれ、漣っていつもインスタント…」
漣「なんのこったよ」ギク
潮「漣ちゃんが出してくれるのっていつも即席…」
漣「記憶にありませんねぇ!」
曙「あんた包丁も握った事ないでしょ」
漣「」ウボァ-
提督「腹が満たせるならなんでもいい!」
朧「今日は間宮さんも伊良湖さんも出店で居ませんし…」
潮「みんなで何か作るか、買いに行くしかないですね」
提督「なら、飯を作るか!」
曙「あんた作れんの?」
提督「料理はしたことが無い!」
曙「え、じゃあこないだ作ってくれたやつは」
提督「おにぎりの事か?あれが初めてだ!」
曙「そ、そう…///」
漣「んん、何やら面白そうな話をしてますな?kwsk!」復活
朧「おにぎり作ったんですか、そうですか」ズイ
潮「い、いつ食べたの?」ズイ
曙「な、何よあんたたち!」
漣「いやー漣たちの知らない間に随分よろしくやってるようですね?」ニヤニヤ
曙「うっさい!」
提督「それはいいから飯を作ろう!腹が減った!」
曙「ほ、ほら、クソ提督もこう言ってんだからとっとと作るわよ!」
朧(無理やり流そうとしてる)
潮(いいなぁ…)
そして…
提督「何を作ろうか」
漣「凝ったやつは無理なんで簡単なのにしましょう」
提督「よし、じゃあベーコンエッグだな!」
漣「朝食かよっ!」
提督「他には?」
朧「ないです」
潮「あ、じゃあ、お野菜切ります…」
曙「…ないわ」
提督「よし、ならやるか!」
漣「フライパンに油敷いてー」シュウウウ
朧「ベーコンを置いて」ジュウウ
提督「卵を割る!」パキッ
曙「ふん、簡単…げっ」グチャ
提督「わはは!もう1回だな!」
曙「う、うっさいわね!」パキッ
提督「上手くいったみたいだな!じゃあ落として…水を入れて、蒸し焼きだ!」ジュワァァァ
曙「だから、声でか…あっつ!」
提督「油が腕に跳ねたみたいだな。大丈夫か?」
曙「へ、平気よ!」
提督「軽い火傷でも見過ごせん。見せてみろ」スッ
曙「い、いきなり触るな!」
提督「少し赤くなってるじゃないか!跡になったら大変だ!」
曙「ちょ、だからあんまり触るな!」カオマッカ
漣(めちゃくちゃ嬉しそう)ニヤニヤ
朧(またイチャついてる)ジ-
潮「野菜切れました…って、あれ?」
提督「冷水にさらして…」
曙「じ、自分で出来るっての!」ジタバタ
提督「暴れると水が掛かる」
曙「だ、だからクソ提督が離せば…」カオマッカ
提督「濡れタオルで拭いて…こんなところだ!
」
漣「見せつけてくれてるところ悪いですけど、フライパン開けていいっすか?」ニマニマ
提督「いいぞ」
朧「よかったね、曙」
曙「な、何がよ!」
漣「うほほ、美味そう!」ジュウウウ
提督「一人ずつ盛り付けて食おう」
潮「皆さんお野菜ですー」
漣「うん、美味しい!」パク
提督「手作りは美味い」ガツガツ
朧「提督、もっとゆっくり食べてもいいのでは?」
提督「学生の頃からのクセだ」
曙「…」
潮「今度は一人で料理できるようになりたいですね」
提督「間宮さんの弟子になってみるか?」
潮「な、なれるんですか?」
提督「間宮さんと伊良湖さんだけでは忙しいだろうし、手伝いついでに教えて貰うのもいいぞ」
曙(手料理かぁ…)モグモグ
漣「おおっと、アンニュイぼのたん」
曙「は、はぁ?」
漣「さてはぼのたん、ご主人様の事でも考えてましたな?」ニヤニヤ
曙「あんたは口を開けばいつもそれよね。もう聞き飽きたわ」
漣「うごっ、確かにそうかも…」
曙(手料理振る舞えたら、クソ提督喜んでくれるかな…)
曙(…って何考えてんの!)モンモン
曙(…一応、練習はしてみよ)ウ-ン
朧(わかりやすいなぁ)モグモグ
潮「朧ちゃん、お野菜…」
朧「う…」
提督「んぐ…」
曙「あ、起きたわね、クソ寝坊提督」
提督「曙、か?なぜ俺の部屋に」
曙「はぁ?あんたが起きないから起こしに来たのよ」
提督「…今何時だ」
曙「マルキュウマルマルよ。わかったらとっとと起きなさい。朝食が冷めちゃったわ」
提督「悪いな…ん、朝食?」
曙「何よ。あたしが作ったら変?」
提督「いや、料理出来たのか?」
曙「はぁ?今更何言ってんのよ。間宮さんの手伝いしてもう一ヶ月経つでしょ。嫌でも覚えるわよ」
提督「一ヶ月…?」
曙「寝ぼけてないで早く起きなさいよ!」バサッ
提督「…そうだな」
曙「ほら、早く座りなさいよ」
提督「これ、曙が作ったのか」
曙「当たり前じゃない」
提督「…凄いな!」
曙「…ふ、ふん、当然でしょ///」
提督「早起きしなかった自分が信じられん!」
曙「…ほんと、バカよ」フフン
提督「これなら毎日作って欲しいぐらいだ!」
曙「も、もういいから、早く食べるわよ」
提督「この感動をもう少し語りたいのだが」
曙「あ、後で聞くから!」カオマッカ
提督「そうか、なら頂くとするか」
曙(…ふへへっ)ニヘラ
提督「?いただきます」パク
曙「どう?」
提督「美味いじゃないか!」
曙「…どうも」グルッ
提督「これは元気が出るなぁ!」ガツガツ
曙(よしっ…!)ニヨニヨ
提督「曙?どうかしたか?」ガツガツ
曙「んな、何でもないから!」キッ
提督「睨むな。全部食うから」
曙(あ、危なかった…にやけ顔見せるとこだった…)
曙「…クソ提督、食べカスが口に付いてるわ」ヒョイ
提督「ん、すまんな!美味すぎてがっつき過ぎたか」
曙「ふん、子供みたいね」パク
提督「わはは!よく言われる!」
曙(…あれ?あたし…)
曙(ちゃっかり凄く恥ずかしい事してた?)カァ-
曙(お、思い出すなあたし…って、もう手遅れね)カオマッカ
曙(何で当たり前のように食べかす取って食ってんのよ…)プシュ-
提督「ご馳走様!」
曙「お、お粗末様…」カオマッカ
提督「ありがとう曙!」
曙「い、いいから…」カチャ
提督「待て待て、俺が片付けよう」
曙「い、いいって!それに今の顔見られたく…」ガタッ
提督「おい、危ないぞ!」
曙「え…」グラッ
提督「くっ!」ガシッ
曙「っ!?」パリン!
提督「大丈夫か?」
曙「え、ええ、大丈…夫…!?」
提督「全く、足元には気をつけろ」
曙「ちょ、ちょっと、な、何であんた、抱き締めて…」
提督「咄嗟だったんだ。食器の破片も当たってないだろ」
曙「そ、そうだけど…///」
提督「まさか、どこか怪我でもしたのか」
曙「し、してないから!と、とにかく離して…///」カオマッカ
提督「心無しか赤くなってじゃないか。やはりどこか怪我を…」
曙「だ、抱き締めながら覗き込むな!このクソ提督!」ボコッ
提督「うごっ…いったぁ、寝ててもパンチがキレッキレですなぼのたん…」
曙「ぼ、ぼのたんって…あ、あれ…何その口調…」
***
曙「うー…?」
漣「いてて…イタズラが過ぎましたかねぇ」ヒリヒリ
曙「…あれ、夢…?」
潮「ご、ごめんね曙ちゃん。珍しく昼寝してるから漣ちゃんがちょっと…」
曙「あ、あんた、あたしに何してたのよ」
漣「いやね、ボーロが面白い話を他の子から聞いてきたらしいから、試してみようかなって…」
曙「は、はぁ?」
朧「寝てる間に耳打ちすると、その夢を見るらしいって聞いたから。ちょうど曙も寝てたし」
曙「んな…」
朧「ちなみに最初に耳打ちしたのは漣だから」
曙「…何言ったのよ」
漣「え、えーと、ご主人様起こす、だったかな?」アセアセ
曙「あんたが原因か!」ボコッ
漣「ぶへっ!で、でもボーロとウッシーもやったよね?ね??」
朧「漣が朝ごはんって言ったから、ほっぺに付いたご飯粒を取るって言ったけど」
潮「ご馳走様の後に、感謝のハグって言いました…」アセアセ
曙「~!!」ドタバタ
朧「ちょ、暴れないで!」
潮「あ、曙ちゃん落ち着いて…」
曙「お、落ち着いてなんか居られるかー!一旦出てけー!」ウガ-!
漣「流石にやり過ぎましたかね?」
朧「それはあるけど、どうやら成功したみたいかな」
潮「え、ど、どうして?」
朧「だって、漣が耳打ちした事に対して『あんたが原因か』って言ってたし、提督の夢を見れたんじゃない?」
潮「…てことは、私たちの呟いた事も?」
朧「全部かどうかは知らないけど、上手くいったんじゃないかな?」
漣「イチャパラな夢が見れたのに、恩を仇で返すとは…」イテテ
朧「所詮はイタズラだからね」
漣「何も言えねぇ…」
その後…
曙(ま、全く!下らないわ!何て事してくれてんのよあいつら!)
提督「ん、どうした曙。気分でも悪いのか?」
曙「んなっ!?」ビクッ
提督「顔が赤いようだが、熱でもあるのか?」
曙「なな、何であんたがここに…!?」
提督「見回り帰りだ」
曙「あ、そ、そう」
提督「それより、大丈夫なのか?」
曙「あ、あんたは気にする必要無いから!」
提督「いや、気になって仕方ない!」ズイ
曙「あ、だから…!」
提督「どれ、熱でも…」ピト
曙「んひっ!?///」ピクッ
曙(お、おでこ、おでこが、おでこくっつけて、おでこが)プシュ-
曙(ち、近い、近過ぎるから、ゆ、夢の後だから、意識しちゃう)プルプル
提督「異常無さそうだな!」スッ
曙「…」カオマッカ
提督「だが気を抜いてはダメだぞ!何かあったらすぐ言うんだぞ!?」
曙「…」プシュ-
提督「それじゃあな!」スタスタ
曙「…はっ!?何が起こったの…?」
曙「…あっ」
曙「~!!///」ジタバタ
曙「あー、もう!クソ提督の馬鹿!///」ドタバタ
第七駆逐隊の部屋
曙「ん…」スクッ
曙「あれ、誰もいない…」キョロキョロ
執務室
曙「クソ提督、おはよ…う?」
漣「残念!愛しのご主人様はいませんでした!」
曙「…」ボコッ
漣「無言のパンチ!?」
曙「クソ提督は?」
朧「軍令部から招集があって朝からいない」
曙「ふーん…」
潮「だから今日は出撃無しで鎮守府待機。それに天気予報だと雨が降るみたい」
漣「雨はテンションサゲサゲですよ~」グデ
曙「あんたは雨じゃなくてもそうでしょ」
朧「漣は提督いないからでしょ」ペラ
漣「な、なんのこったよ」
潮「漣ちゃんも曙ちゃんと同じぐらいわかりやすいよ」
漣「」
朧「あたしも寂しいけど、他で紛らわすしかないでしょ」ペラ
潮「朧ちゃん、何読んでるの?」
朧「漫画」ペラ
曙(…そっか、クソ提督いないんだ)
曙(…あたしも何かしてよ)
***
窓の外『大雨やで』ザ-ッ!
漣「うへぇ、凄い雨ですな」コッ
曙「そろそろ梅雨よね」コッ
朧「ジメジメして髪が跳ねるのよね」コッ
漣「ボーロはいつもじゃん」コッ
朧「いつもじゃないもん」
曙「あんたもまとめなかったら似たようなもんよ」コッ
朧「リーチ」コッ
漣「うげ、早いっすよ」コッ
曙「あ、それポ…」
朧「ロン」
漣「うそーん…」
潮「朧ちゃん、結構漫画買ってるよね」
朧「うん」
潮「麻雀も、漫画から?」
朧「うん」
漣「それにしても上がるの早いですよ」コッ
曙「全く上がれないわ」コッ
朧「役さえ覚えれば大丈夫」コッ
潮「あ、これ見たことない」スッ
朧「新作らしいよ。内容は復讐劇だけど」
漣「ボーロも色々買ってくるよねぇ」コッ
朧「色んなジャンルあった方が飽きないでしょ」
曙「あたしにも後で貸して」コッ
朧「いいよ。それとリーチ」
漣「またっすか!?」コッ
曙「三麻なんだから来る時は来るでしょ」コッ
朧「ロン」
曙「はぁ!?」
漣「フラグ回収早過ぎぃ」
そして…
スマホ『連絡やで』ブ-ッ!
漣「どれどれ、あ、ご主人様だ」
朧「なんて来た?」コッ
漣「今から戻るらしいよ」コッ
曙「…!」コッ
漣「お、ぼのたん反応したね?」ニヤ
曙「してないわよ!」
朧「相変わらず嘘が下手よね。そこは提督と似てるかな」コッ
曙「う、うっさい!」
漣「そんなぼのたんに追い討ちを掛けるリーチ!」コッ
曙「誰があんたなんかに振り込むか!」コッ
朧「漣はいつもでかいのしか狙わないから大丈夫でしょ」コッ
漣「一発消えた…」コッ
曙「そのまま流れなさいよ!」コッ
漣「おほー!ロン!」
曙「」
漣「ぼのたん飛んだね」
朧「…うわぁ、単騎待ちかぁ」
漣「というわけで、ぼのたんご主人様のお迎えよろ!」
曙「は、はぁ!?何でよ!」
漣「いや飛んだし」
曙「初耳よ!」
漣「まあいいじゃん。本当は天和RTAとか考えてたんだよ?」
朧(うわぁ…)ドン引き
漣「それに比べたらお迎えなんて天と地の差ですよねぇ?」ニヤニヤ
曙「ぐっ…」
漣「あと数時間すれば最寄り駅だから遅れんなよー!」ニヤニヤ
曙「…あーもう!」
朧(なるほどねぇ)
潮「大丈夫かなぁ。外まだ雨強いけど…」
朧「愛の力で何とかなるでしょ」
潮(いいなぁ…)
***
提督「参ったな。これ程までに強いとは」
提督(これなら傘を持ってくるんだったな。まあ、走れば問題…ん?)
曙「…く、クソ提督」ピチャ
提督「曙か!どうしたんだこんな雨の中!」
曙「…罰ゲームであんたの迎えよ」
提督「そうか、罰ゲームなら残念だったな」
曙「…帰るわよ」
提督「傘が一つだけだが」
曙「いちいちうるさいわね!早く入りなさいよ!」グイ
提督「何の罰ゲームだったんだ?」
曙「…麻雀で負けただけよ」
提督「そうか。次は勝てるといいな」
曙「…そうね」
提督「曙も気の毒だな。こんな雨の日に俺の迎えとは」
曙「…」
提督「曙?」
曙「…別に、気の毒じゃないし」ボソッ
提督「罰ゲームなのに気の毒じゃない?」
曙「…ふんっ!」ゲシッ
提督「痛い」
曙「そこは聞こえないフリでもしなさいよ!このクソバカ提督!」
提督「すまん!」
曙「ほんっとあんたはいつもいつも…!」
提督「悪い!」
曙「…ったく、走って帰るわよ!」
提督「走るのか!よしきた!」
曙(結局、二人してびしょ濡れで帰ってきて、くしゃみして笑われた)
曙(クソ提督も笑い返したし、あたしも笑っちゃった)
曙(ほんと、馬鹿みたい。あたしもクソ提督も)
曙(でも、楽しかったし、あんたのすぐ隣を歩けた)
曙(雨なんか気にしないぐらい、あたしは…)
曙(あたしは、舞い上がってた)
提督「わはは!バカのくせに風邪を引いてしまった!」ゲホゲホ
漣「病人が病人らしくない件について」
提督「すまんな!」
漣「あーもう今日は休んで下さいよ」
提督「そうする!」スタスタ
漣「さーて、どうしよっかな」
朧「提督の看病?」
漣「簡単な書類は漣がやるとして、誰かいないかなぁなんて」
潮「え、それなら私が…」
曙『しょーがないわねぇ全然暇じゃないけどやってやるわよ!』
潮「ぅひっ!?」ビクッ
朧(声デカっ)
漣「お、おう」
曙「それで、クソ提督は自室?」
漣「そうだけど、早く行かないと他の子たちが来るかも…」
曙「…あっそ」ガチャ バタン
漣「…」チラッ
朧「どう?」
漣「猛ダッシュしていって草」
潮「…いいなぁ」
朧「潮ももう少し声張らないと」
潮「うん…」
漣「さーて、ぱぱっと書類やっちゃいましょ」
***
曙「クソ提督、入るわよ」ガチャ
提督「ん?曙じゃないか」
曙(部屋には…クソ提督以外いない。よし!)
提督「どうしたんだ?風邪がうつるぞ?」
曙「艦娘は人より免疫が高いから風邪なんか掛からないわよ。それに…」
提督「?」
曙「…風邪引かせたの、あたしのせいみたいなものだし」
提督「そうか?走ってて気分がよかったけど」
曙「…とにかく、あたしが看病するから」
***
曙「クソ提督、タオル取り替えるから」テキパキ
曙「おかゆ作ってみたわ」テキパキ
曙「スポーツドリンクと、風邪薬」テキパキ
提督「…」
曙「な、何よ」
提督「手際が良さに驚いているんだ」
曙「ふん」
提督「良妻になれそうだな!」
曙「りょ、良妻!?んな、何言ってんのよ!///」ガタッ
提督「もっと自信を持っていいぞ!俺が保証する!」ゲホゲホ
曙「っ…やっぱりあんたはクソ提督よ!」
提督「すまん!」
曙(良妻…かぁ)カオマッカ
漣(仕事終わらせて来てみたら何か面白い事になってる)覗き
漣(ぼのたん満更でもなさそうだなぁ)ニシシ
曙「…クソ提督」
提督「何だ?」
曙「…あんた、それ真剣に思って言ってるの?」
提督「当たり前だ」
曙「…悪いけど、あたしは信じられないわ」
提督「そうか」
曙「…あんたは馬鹿正直だから嘘とか付かないんでしょうけど、ずっとそれだと信じられなくなるのよ」
提督「そうか」
曙「…だから、あんたの言葉を鵜呑みに出来ない」
提督「…そうか」
曙(…半分は嘘)
曙(クソ提督は嘘をつかないから、口にした事は本意なのはわかってる。だから、褒めたのも本気なのはわかってる)
曙(でも、あたしは認めたくても、認められない。認めたくないのかもしれない)
曙(こんなひねくれた女には勿体ない言葉。あたし以外の子に向けるべき言葉)
曙(それを、あたしに言ってくれたのは、とても嬉しかった。ありがとうの一言も思うように言えないあたしに言ってくれて、嬉しかった)
曙(なのに、あたしはクソ提督と違って、素直に受け止められない)
曙(傍から見れば対極にあるのに、自分から突き放すような事ばかり言ってるのに、一番近くにいようとしてる)
曙(クソ提督に会うまで、あんたみたいになれたら、どんなに楽かと思う時が増えた。胸の奥に生まれた痛みも、その時からだ)
曙(その正体にも気付いてる。この矛盾を生み出してるのもそいつが原因。でも、認めたくない。だって…)
提督「なら、信じて貰えるまで待つか!」
曙「…はぁ?」
提督「曙の言う通り、俺は嘘を付きたくない。出来る限り、心に正直でありたい」
曙「…」
提督「悪いな。俺が望んでなろうとした事だ」
曙「…?」
提督「そうだ曙、俺の世話してて疲れたろ。確かここら辺に…」ガサガサ
曙(…あたしに気を遣わなくていいのに)
提督「朧から借りてた漫画が…あった!」ガサ
曙(本当に、おかしな人)
提督「あと飲み物も…あるな。ほら、曙も休んで」
曙「…ふん、あたしの心配より、自分の心配したらどうなの」
提督「どうせ明日には治ってるさ」
曙「…治ってたら、十分に感謝しなさいよ。このクソ提督」
提督「もう十分に感謝してる」
曙「馬鹿ね、ノーカウントよ」フフン
漣(…今回は入る余地が無さそうですな)覗き
漣(戻ったらぼのたんいじろっと)スタスタ
提督「俺の回帰祝い?何を大袈裟な」
漣「いやいや、みんな凄く心配してたんですよ?あの元気印のご主人様が風邪引いたって大騒ぎしてましたから」
提督「たかが風邪だ」
漣「されど風邪ですぞ!というわけで、今日の夕食には遅れないで下さいね」ニシシ
提督「お祭り騒ぎがしたいだけだな?」
漣「わかってるじゃないですかー」
提督「…まあいいか!」ガハハ
漣「それでこそご主人様ですな!」ガハハ
漣「…てな感じで、今日は一段と賑やかになりますよ」
朧「言い出しっぺなら間宮さんたちの手伝いしてね」ペラ
漣「それは漣とぼのたんがやるんで」
曙「はぁ!?何でよ!」
漣「まぁまぁ、ここは一つ、ご主人様に手料理振る舞うチャンスじゃないですか」ボソボソ
曙「くっ…あんたって奴はほんとに調子の良いことを…!」
漣「そんならウッシーかボーロと交代する?」
曙「ぐっ…仕方ないわね」
潮「あ、曙ちゃん、あ、あたしなら大丈夫だから、その、代わっても…」
曙「大丈夫、だから!」
潮「あ…」シュン
朧(潮はそっから頑張んないと…)ペラ
漣「ボーロは宣伝よろしく!」
朧「はいはい」パタン
曙(…手料理かぁ、何がいいのかなぁ)
***
その後、食堂…
漣「ご主人様の完治を記念してカンパーイ!」
『カンパーイ!』
提督「わはは!本当にやるとはな!」
漣「漣はやると言ったらやる女なんですよ」
提督「こんな事毎回してたら間宮さんと伊良子さんが過労で倒れてしまうな!」
漣(ご主人様が風邪って聞いただけで倒れそうなぐらい心配してたんだよなぁ)
曙「漣、野菜食いなさいよ」
漣「もー十分堪能したよ…」
曙「は?」
提督「むしろ俺が食いたい!」
曙「し、仕方ないわね…」モジモジ
漣(今のうちに…)
曙「あんたも食いなさいよ」グイ
漣「あ、はい」
提督「ちと食い過ぎたな!」
曙「本当に病み上がりなのか疑うレベルね」
提督「だから大袈裟だったんだよ」
曙「…まあいいわ、クソ提督」
提督「ん?」
曙「…作ってみたから、あげる」スッ
提督「プリンか」パク
曙「…」
提督「美味いな!よく作るのか?」
曙「…今日が初めてよ」
提督「凄いじゃないか!また食いたいぐらいだ!」
曙「…そう///」
提督「また作ってくれるか?」
曙「し、仕方ないわね!そこまで言うなら作ってあげなくもないわ!」カオマッカ
曙(また食べたい、だって…えへへ///)ニヘラ
漣「と、照れ隠しに強がるがやはり嬉しさは隠せなかったぼのたんであった」ゼェゼェ
曙「…まだ野菜が食い足りないようね」ドサッ
漣「ああ逃れられない!(野菜)」
朧「上手くいったみたいですよ」覗き
間宮「いきなりデザートの作り方を教えてって言ってきたから驚いたわ」
潮(…私も作り方教わろう)ボソッ
伊良子「あら、潮ちゃんも作る?」
潮「ふぇ!?」
伊良子「うふふ、みんな提督さんが好きなのね」
潮「…」カオマッカ
朧「朧も負けません」
間宮「あらあら…」
曙(あたしたちは今、縁日なので鎮守府近くの街に出ている)
曙(行こうと言い出したのは漣。縁日が初めてというクソ提督は快諾)
曙(また出遅れたという事実に、落胆を隠せない…)
提督「どうした曙。楽しくないのか?」
曙「…普通よ」
漣「うはは!りんご飴ウマー!」
朧「チョコバナナ、美味しいです」
潮「ベビーカステラって美味しいですね」
漣「ほら、ぼのたんも何か買おうよ!今日はご主人様の奢りですぞ!」
曙「…食欲無いから」
提督「曙、食い物じゃなくて遊べるものでもやるか?」
曙「…そうする」
提督「お、あそこに射的があるじゃないか」
漣「おほー!ここは艦娘たるもの外せませんなぁ!」
曙(射的、か…)スッ
漣「そぉれ!百発百中ですぞ!」スポン
提督「倒れてないな!」ワハハ
朧「弾が軽すぎます…」スポン
潮(あ、外しちゃった…)ズ-ン
曙「見てらんないわね」スチャ
漣「お?」
曙「ふん」スポン
キャラメル箱『』カタッ
漣「なっ、倒しただと…」
曙「まだまだ!」スポン
おもちゃ『やりますねぇ!』カタッ
朧「おー」
潮「凄い…」
曙「最後!」スポン
ぬいぐるみ『ふむ、失敗じゃないかな?』ピタッ
曙「ちっ!」
提督「わはは!流石にぬいぐるみは無理か!」
曙「う、うっさいわね」
提督「だが見事だ!」
漣「戦利品は漣たちが有難く頂いておきます」ニシシ
曙「…まあいいわ」
提督「楽しかったか?」
曙「…まあね。消化不良だから次行くわよ、次」
提督「よし!」
***
曙「何よこれ」
提督「型抜き?と言うやつらしい」
漣「細かい作業ならお手の物っすよ!」
朧「爪楊枝でやるのね…」プチプチ
潮「思ったより難しい…」プチプチ
漣「この漣の高等テクをとくと見よ!」パキッ
曙「折ってるじゃない」プチプチ
漣「ダニィ!?」
曙「ふふん、いい気味ね」パキッ
漣「ぶっほwww余所見は禁物ですぞwww」
提督「安心しろ曙!俺も折った!」ポッキリ
曙「何を安心しろってのよ」
漣「ご主人様www折ったの爪楊枝っすかwww」
曙「…ふふ、馬鹿ね」
***
漣「まあ縁日と言えば王道を征く、金魚すくいですな!」
提督「初めてみたぞ」
漣「定番なんですぞ」
朧「出目金取れない…」
潮「んー…あ、取れました!提督!」スッ
提督「ほー、すごいな」
漣「漣はボーロの仇を取る!」ビリッ
曙「金魚に触れてすらいないじゃない」
漣「さ、漣はお笑い担当だからいいんですー」
曙「全く、見ときなさいよ」スッスッ
提督「おお、早いな」
曙「ふふん、どうってことないわ」
潮「て、提督!出目金取れました!」
提督「おーすごいぞ!」ナデナデ
潮「あ…///」カオマッカ
曙「…あたしだって」ビリッ
漣「ぐぬぬ、出目金強し」
朧「あちゃー、思いっきり暴れたね」
曙「…ふ、ふん、まあいいわ」
提督「曙もすごいぞー」ナデナデ
曙「い、いきなり触るな!///」
朧(事前に言えばいいのか…)
漣(抵抗しないぼのたんマジわかりやすい)
***
曙「ヘリウムガス?」
提督「声が高くなるのか」
漣「ふっふっふ、聞いて驚きなさい!」ス-ッ
朧「何の真似するの?」
漣「…ア-ア-」
提督「うわっ」
漣「ヌワアアアアアンツカレタモオオオオオン」
潮「だ、誰の真似?」
漣「…あー戻った。さっきの?夢の国先輩」
提督「すぐに戻るのか」
漣「ま、こんなもんですよ」
朧「あたしは…阿武隈さんの真似でもしようかな」ス-ッ
提督「おーいいぞ」
朧「…オボロノナマエ、カンジデカケマスカ?」
曙「ふっ…」プルプル
漣「ぶっほwww」撃沈
提督「書けるぞ!」
朧「…ふー、ありがとうございます」
提督「よし、俺も吸うか!」ス-ッ
朧(あ、間接キス…)カオマッカ
提督「…ドウダ?」
漣「ちょwww」
提督「ワハハ!ナントイウコトダ!」
潮「ふふっ」
朧「違和感マックスですね」
曙「…ふっ」
***
提督「そろそろ帰るか」
漣「えー、もうですかぁ?」
提督「日も暮れているからな」
漣「楽しい時間はあっという間ですねぇ」
曙(…そう、楽しいと思ったら、すぐに終わってしまった)トボトボ
朧「また次ですかね」
潮「次はいつになるかなぁ」
曙(いつかなんてわからない。また来れるかどうかすら…)トボトボ
提督「おっと、人混みが激しくなってきたな。はぐれるなよ」
漣「そういう時はー、みんなで手を繋ぐんですよ」ギュッ
朧「そうね」ギュ
潮「曙ちゃんも…って、曙ちゃん?」
提督「どうかしたか?」
潮「曙ちゃんが…いない?」
提督「何ぃ!?」
曙「…あれ、クソ提督?みんな?」キョロキョロ
曙「…誰もいない?」
曙「てか、街の人も屋台も…ん?」
屋台[ジュース]
曙「…仕方ない、聞くしかないか」
曙「すいません、誰かいますか?」
??「いらっしゃいませ」
曙「あ、あの、ここに男の人と3人の女の子は来ませんでしたか」
??「みてません」
曙「そ、そうですか…」
??「んん、あなたはもしや、かんむすですか」
曙「え、は、はい」
??「これはこれは。はじめてのおきゃくさんがかんむすとはめでたいです」
曙(小さい子の声?)
??「これはきねんののみものです」スッ
曙「あ、ど、どうも…」
??「ひとくち、おのみになってください」
曙「…んっ」ゴクッ
曙(炭酸?…サイダーみたい?)
??「どうですか?」
曙「お、おいしいです」
??「それはわたしたちのとくせいジュースです」
曙「…はあ、ありがとうございます」
??「さて、そろそろまっているひとのもとへもどれるかと」
曙「え?」
??「きたところをずっとあるいてもどれば、かえれます」
曙「あ、はい…それでは」
??「さくせんせいこうです」
***
提督「いないな」
潮「ご、ごめんなさい!私が遅かったばかりに…」ウルウル
提督「大丈夫だ!きっと見つかる!」
朧「…ん?あれ?」
漣「おろ、あれぼのたんじゃないっすか?」
曙「」フラフラ
潮「あ、曙ちゃん!」
提督「ほら、大丈夫だったろ!」
朧「それにしてはふらついてますけど…」
漣「と、とにかく行ってみましょう!」ダッ
曙「…」フラフラ
朧「曙!大丈夫!?」
潮「ごめんね、すぐ見つけられなくて…」
漣「大丈夫ですか!誰かに誘拐とか…」
曙「…」フラフラ
提督「おーい、曙?」
曙「」ピタッ
提督「ん?」
曙「…えへへ、提督~♡」ダキッ
潮「!?」
朧「!?」
漣「ファッ!?」
提督「曙?」
曙「えへへ~♡」デレデレ
提督「何だか様子がおかしいな!」
漣(見ればわかるって)
曙「えー?あたし、おかしいのぉ?」
提督「ほら、いつもみたいな呼び方じゃなくなってるじゃないか」
曙「あー、クソ提督って言ってるアレぇ?」
提督「おう」
曙「本当はそんなことこれっぽっちも思ってないわー♡あたしはねー、提督の事が大好きだからー♡」ニヘラ
漣(ぼ、ぼのたんが素直な告白だとぉぉぉ!?)
潮(え、何が起こってるの!?)
朧(明らかに様子がおかしい…)
提督「ん、そうだったのか?」
曙「提督はー、いっぱい褒めてくれるし、とっても優しいし、あたしたちを大切にしてくれてるでしょ?だから大好き///」デレデレ
提督「当たり前の事をしてるだけだ!」
曙「当たり前な事が嬉しかったのー///」
提督「んん」
曙「いつか恩返しするって決めてるの!提督がとっても喜んでくれると、あたしも幸せだから♡」デレデレ
朧「…提督、少しいいですか?」ボソボソ
提督「ん、何だ?」
朧「曙なんですが、普段と違いすぎますよね。明らかに私たちとはぐれた後に、何かされたような気がします」
提督「俺もそう思う」
朧「例えば…そうですね、本音を出しやすくする…そう、お酒とか、最悪の場合、自白剤とか…」
提督「それは大変だ!」
朧「なので、一刻も早く鎮守府に戻ってドックに…」
提督「そうだな。よし、帰ろう!」
曙「あ、提督///」ギュッ
提督「どうした!」
曙「おんぶして♡」
提督「おんぶ?」
曙「今日はいっぱい遊んで疲れちゃったから…ね?///」上目遣い
提督「そうか!」
曙「あ、でもお姫様抱っこでも…」
提督「よし、早く帰ろう!」グイッ
曙「あうっ…次はお願いね///」ギュッ
朧「さ、二人とも帰るよ!」ダッ
潮「…あ、そ、そうだね」
漣「…はっ!手が勝手にスマホを!」
潮「まさか…」
漣「録画しちゃった」
曙「提督の背中、おっきい…///」ギュ-
提督「そうか!」
曙「あったかい…とっても…///」
提督「…」
曙「ねむたくなってきちゃった…」ウトウト
提督「どうする、ゆっくり歩くか?」
曙「んゆ…お願い」
提督「…朧、ここからは歩く」
朧「…了解」
曙「提督の背中で眠れるなんて、幸せ…」ウトウト
提督「…」
曙「すぅ…」
提督「眠ったか」
朧「仕方ないですね。起こさないように行きますか」
そして…
妖精「…とくにいじょうはないですね」
提督「そうか!よかった!」
朧「…本当ですか?」
妖精「はい。でもねんのため、やすませておきましょう」
朧「…わかりました。妖精さん、ありがとうございます」ガチャ
提督「後でお菓子を振舞おう!」
妖精「おほー」ピョンピョン
妖精「ありがたきしあわせ」キラキラ
提督「それでは!」バタン
妖精「…ふふふ、けいかくどおりです」
妖精「これですこしはしんてんすればいいですね」
妖精「われらのとくせいジュース、こうかばつぐんです」
妖精「あけぼのさんのこれからがたのしみです」
曙「んゆ…提督…?」パチッ
提督「おお、起きたか」
曙「…って、な、なんでクソ提督がここに!?」
提督「何って、曙が離してくれないからここにいるんだ」
曙「え、え…あれ…?」ギュッ
提督「そんなに強く握らなくても、俺はどこにも行かないぞ」
曙「あ…」カオマッカ
提督「昨日から様子がおかしかったが、まだなのか?」スッ
曙(あ、またおでこ…///)ピトッ
提督「ん、やっぱり熱は無いみたいだな」
曙「…やっぱり、おかしいって思ってたんだ」
提督「そうだ」
曙「…あたしは、本気だったのに」
曙(あ、あれ?口が勝手に…)
提督「なに?」
曙「あたしが本音を言ったら、おかしいって思うの?」
提督「…いや、本当に本音だったなら、嬉しいものだ」
曙「…ふ、ふん、それならいいのよ」プイッ
提督「ふふ、隠してても耳が赤いぞ」
曙「…うっさい///」
提督「曙」ギュッ
曙「ひゃっ!?」
曙(は、ハグ!?あすなろ抱き!?)ドキドキ
提督「こっち向いて」クイッ
曙「あ、だ、だめ、今顔見ないで…///」カオマッカ
提督「何故だ?」
曙「な、何でって、ていうか、か、顔、近、近い///」
提督「曙、俺もお前が好きだ」
曙「ぶっ!?」
提督「曙が素直になってくれて嬉しいぞ。両想いじゃないか」
曙「りょ、両想い…///」
提督「なら、抱きしめたって、こうして顔を見つめてもいいだろ?」
曙「そ、そうだとしても…その…///」プシュウウ
提督「悪いがもう、俺も我慢の限界なんだ」クイッ
曙(あ、顎クイ…これって…///)
提督「曙、目を閉じて」
曙(あ…///)
***
曙「んへへ…」zzZ
漣「うほほ、何と緩みきった寝顔」
潮(どんな夢見てるんだろ…)
朧「幸せそうだね」
漣「これは寝顔は撮って永久保存しないと(使命感)」スマホ出し
潮「あ、やめたほうが…」
漣「いいや!限界だッ!撮るねッ!」カシャ
曙「ていとく…んゆ?」パチッ
漣(あ、やべフラッシュ…)
曙「ん…んん?あんた何やって…」ムクッ
漣「あ、あはは、何でもねぇでごぜぇます」サッ
曙「…何そのスマホは」
漣「なんのこったよ(すっとぼけ)」
曙「…後で見せなさいよ」
潮「曙ちゃん、調子はどう?」
曙「どうって…あたしは何ともないわ」
朧「妖精さん呼ぶから少し待ってて」
***
曙(妖精の診断は異常なしだった。ずっとにやけ顔だったのが気になったけど)スタスタ
曙(それにしても、あの声はどこかで聞いたことが…)
「…、…!」
曙「ん、何か聞こえるわね…電話でもしてるのかしら」
提督「ふう…おお、曙じゃないか!」ガチャ
曙「ん、ていと…」
曙(あれ?あたし、なんて言いかけて…)
提督「元気そうでよかった!」
曙「ふ、ふん、馬鹿言わないでよ」
提督「昨日から心配してたんだからな」
曙(昨日…そういえばお祭りではぐれた辺りから記憶が…)
提督「ともあれ、異常が無さそうでよかった!」ワハハ
曙「…昨日何があったのよ」
提督「…すまない!俺は言えない!」ダッ
曙「ちょ、逃げんなクソ提督!」ダッ
曙(あれ?クソって言えた…)
提督「俺は何も見ていないし聞いてないからな!」
曙「誤魔化すならもっと上手くやりなさいよ!」
提督「気になるなら朧たちに聞けばいい!俺は用事があるから、それではな!」
曙「は、はぁ…?何よあいつ…」
曙「…というわけで、何があったのよ」
漣「だーかーらー、ぼのたんはふらついてて」
朧「提督が介抱したら寝ちゃっただけ」
潮「だ、だからみんな心配してたんだよ?」アセアセ
曙「…あのクソ提督ならそれぐらい言ってくれると思うんだけど?」
漣「そ、そうかなぁ」
曙「あいつが自分から言わずにあんたらに任せるって事はもっと重大な事が起こったんじゃないの?」ズイ
漣(げげ、鋭い)
曙「どうなのよ!」
朧「ほんとにわからないんだって」
曙「…」
朧「曙が納得行かないのもわかるけどさ、一度落ち着いたら?」
曙「…」
朧「あたしは言ってもいい事をあたしたちに任せるほど忙しそうな提督のほうが気になるけど」
曙「…それもそうね。聞いてくるわ」スタスタ
潮(話のすり替えが上手い…)
漣(ボーロのフォローが無かったら死んでいた…)
妖精「ていとくさんですか?」
曙「あいつどこ行ったのよ」
妖精「すいません、わかりません」
曙「…あっそ。どうも」
妖精「あ、そうだ。あけぼのさん」
曙「何よ」
妖精「おきてから、なにかかわったことは?」
曙「…」
妖精「もしあったら、おしえてください」
曙「…あんたの声、どこかで聞いたことあるんだけど」
妖精「…そうですか?」
曙「あたしの気のせいならいいけど」
妖精「ほかには?」
曙「…クソ提督の事、意識しないで呼ぼうとすると普通に提督って言いそうになるの」
妖精「いいことじゃないですか?」
曙「…」
妖精「ほかには?」
曙「…ないわ」
妖精「わかりました。またなにかありましたらおよびください」トテトテ
曙「…」
曙(…提督、か。口にするのは初めてな気がしないわけじゃないような感じ)
曙(本当は、クソなんて思ってないから、それが普通なんだろうけど…)
曙(…あの夢、凄く鮮明だったし、今も覚えたまま)
曙(…もう一度見れたらいいな)ハァ
妖精「いいけいこうですね」
妖精「われらのようせいジュースがこうかをだしましたか」
妖精「はい。いつかかならず、あけぼのさんはみをむすびます」
妖精「そうなるまでのようすがたのしみです」
「…、…!」
曙(…まただ。誰かと電話してるみたいだけど)
曙(やっぱり聞いてみるしかない)
提督「…」ガチャン!
曙「」ビクッ
提督「…さて、どうしたものか」
曙(…あまり穏やかじゃないわね)覗き
提督「…はぁ、皆になんて言おうか」カツカツ
曙(…何か焦ってる?)ギィ
提督「ん、誰だ?」
曙(あっ…)
提督「曙か。どうした?こんなところで」
曙「…通りかかっただけよ」
提督「そうか」
曙(何事も無かったかのように取り繕ってる)
曙(でも、あたしはそうはさせない)
曙「…誰からの電話なの」
提督「何?」
曙「二度は言わないわ」
提督「…通りかかっただけなんじゃないのか?」
曙「確かにそうよ。でも、誰かと電話してたでしょ」
提督「…んー、困ったな」
曙「あんたがあたしたちに隠す程なの?」
提督「んー」
曙「…」
提督「…いずれは皆に話さなきゃならんことだしな。仕方ない」
曙「…!」
提督「さっきのは俺の両親からでな。俺に縁談を持ちかけてきたんだ」
曙(縁…談…?)
提督「何度も断ったが遂に俺無しで話を進めたらしい」
曙(嘘…)
提督「俺が帰らなきゃ向こうから来るとか言い出してるから、どうしようかと思ってな」
曙(嘘よ…何で…)
提督「俺の家は少し事情があってな…」
曙(ダメだ…声が耳に入ってこない…)フラッ
提督「お、おい、曙!?」
曙(体に力が入らない…)
提督「た、大変だ!妖精さん!」
***
曙「…はっ!」ガバッ
曙「クソ提督!?」
朧「…おはよう曙」
曙「お、朧!?それにみんな…」
漣「ご主人様なら今出掛けてる」
曙「ど、どこ!?」
潮「大本営とは言ってたけど…」
曙「そ、そう…」
朧「それにしてもいきなりだよねぇ。提督がお見合いだなんて」
曙「!」
潮「曙ちゃんが運び込まれた後に、みんな聞いたんだ」
漣「なんかそれについての事で大本営に行ったらしいよ」
曙「…」
漣「ぼのたん、まさか倒れたのって、お見合いの話聞いたから?」
曙「…そうよ」
漣「だよねぇ」
曙「…いきなりだったし、理解出来なかった」
潮「そ、そうだよね。私も聞いてた時は驚く事しか出来なかったし…」
曙「…何でそういう事は隠そうとするのよ…クソ提督…」ポロッ
曙「やっと、素直になり始められたと思ったら、こんなのって…」
曙「…あいつ、あたしたちを残してどこかへ行っちゃうの…?」
朧「…とりあえず、提督が戻ってくるまで待とう。話はそこから」
漣「そうっすね。漣も聞きたい事が山ほどあるからね!」
潮「みんなも気になってるし…納得のいく答えが聞きたい」
曙「クソ提督…」
***
提督「ふぅ…」
朧「おかえりなさい、提督」
提督「おお、朧じゃないか。それにみんな…」
漣「ご主人様、漣たちはちょいと詳しい説明が欲しいんですよ」
潮「曙ちゃんにも納得できる理由がある事を願います」
提督「な、何のだ?」
曙「…とぼけないでよ。あんたの縁談の件についてよ」
提督「…んー、ここじゃ何だし、執務室で話そう」
そして…
提督「…まあ、いずれこれも言うつもりだった事だ」
曙「…」
提督「俺は元々農家の出だ。かなり大きな家の一人息子だった」
提督「俺は親の言いなりのように育てられてきた。何から何まで、コネで何の不自由無く生きてきたが、俺は親が怖くて何も出来なかった」
提督「でも、ある程度成長した俺にも反抗期が訪れた。親の逆鱗に触れる事もあったが、俺もでかい声出してはっきりと物を言うようになった」
朧「…それが今の提督に繋がったって事ですか」
提督「他にもあるが、まあそういう事だ。そこから衝突する事が日常茶飯事だったが、ある日俺に許嫁を寄越すとか言い出してきた」
潮「い、許嫁、ですか?」
提督「そうだ。流石の俺もこの時ばかりは我慢ならず激怒した。そして、俺は家を出た」
漣「はぇ~すっごい波乱万丈」
提督「俺は家の名を捨てて、新たな名を作った。手続きだけはコネを使わざるを得なかったのが癪だった。だが、それもそれっきりだった」
提督「閉塞的な世界から飛び出して、自由になった。ずっと山暮らしだった俺は海のある場所に身を置きたくて、各地を巡った」
提督「そこで海軍学校を見つけ、興味が出た。軍に志願する若者は歓迎されたよ。幸い、農業のお陰で多少体力はあったから、毎日がそれほど辛いとは思わなかった」
提督「自由になって、自分自身をさらけ出し、正直に生きる素晴らしさを噛み締め、俺はこのまま生きようと思った」
提督「でも、そうは行かなくなった。俺がここにいる事がバレてしまってな。何でかは知らんが、とにかく両親共に俺を引き戻そうとしている」
提督「だから、どうにかしたい」
曙「…は?」
提督「どうした」
曙「…じゃあ、縁談の相手って」
提督「親が勝手に決めた許嫁とかいうやつの事だ」
曙「…どうすんのよ」
提督「無論断るつもりだ。俺だけ戦線離脱する訳にはいかない」
曙「…」
提督「何より、タイプじゃないからな!」ワハハ
漣「ご主人様、ぶっ飛ばしていいっすか?」
提督「ダメだ!」
朧「…朧、少し怒ってます」
潮「私もです」
提督「すまんな!」
漣「それじゃ、縁談の件は解決なんすね?」ボコッ
提督「いてっ、そうだ。でもあと一つやる事があるからここを一日離れる」
朧「ふーん」
提督「何ならお前らも来るか?実家の住所教えるぞ?」
曙「…一応聞いとくわ」
***
漣「はー、何か拍子抜けですなぁ」
朧「そうね。でも、断るならよかったじゃない」
潮「これでみんなも安心するね」
曙「…」
漣「ぼのたん?」
曙「…あいつ、嘘ついてると思う」
漣「え?」
曙「…目を合わせなかった。いつもならそんな事絶対しないのに」
漣「…マジすか?」
曙「…クソ提督、戻らないような気がする」
朧「…そんなに強制力が強いのかな、提督の実家って」
曙「…調べる!」
そして…
曙「クソ提督の実家…これだ!」カタカタ
漣「どれどれ…うわ、くっそ広いね」
朧「…ちょっと待って、この苗字どこかで聞いたことある」
曙「え?」
潮「あー!最近有名になってきた会社じゃない!?」
曙「…ほんとだ」カタカタ
漣「はぇ~農業のみならず実業家でもあったんすねぇ」
朧「めちゃくちゃ金持ちじゃん」
漣「ほー、やっぱ跡を継がせたいのかな」
朧「養子でも貰えたら…って、そんな簡単な話じゃないか」
曙「金目当てならいくらでもいるわよ」カタカタ
漣「うーん、何かご主人様が提督やってるっていう事も原因な気がしてきましたぞ」
曙「どういう事よ」
漣「農業の家が企業進出してて、尚且つその息子が海軍の提督なんですぞ?こりゃコネも広がるってもんでしょ」
朧「なるほど。家出息子がただの労働者だったら見向きもしなそう」
潮「ただ普通に探してたってことは?」
漣「それもあるだろうけど、何かきな臭いんですよねぇ」
曙「…」
漣「見合い相手が本当に許嫁なのかも怪しくなってきましたぞ。これもしかしたら大企業の令嬢との政略結婚とかじゃね?」
朧「飛躍し過ぎ」
漣「可能性はゼロじゃないっしょ?」
潮「で、でも、提督は断るって…」
漣「ぼのたんが嘘だと思ってるのが引っかかるんですよ。これ何か弱みでも握られてんじゃないかなって」
曙「…」
漣「ずっとだんまり決め込んでるけど、ぼのたんどう思う?」
曙「…知ったこっちゃないわ。もし本当にクソ提督が嘘ついてたなら、何が何でも阻止するのよ」
漣「ですよねぇ!」
潮「でも、阻止出来ても、その後どうなるか…」
曙「そん時はそん時よ。いちいち気にしてる余裕はもう無いわ」
朧「曙もかなり素直になったね」
曙「か、勘違いしないで!あくまで鎮守府の為よ!」
朧「…ま、今はそういう事にしとくよ。でも来るべき時ははっきりしてね」
曙「…はぁ?」
朧「あたしたちは提督の為だから。それじゃ」スタスタ
漣「あちゃーボーロめ、漣の言おうとしてたのに」ニシシ
潮「て、提督をここに留める…が、頑張ります」ドキドキ
曙「…ふん!」
曙(わかってる。朧なんかに忠告されなくても)
曙(あの提督がまだ縛られてるのなんか、許せない)
曙(あたしたちが、提督を自由にするんだ!)
漣「つーか、どうやって阻止するんすか?」
曙「はぁ?決まってんでしょ。あたしたちが深海棲艦相手に何度もやってることでしょ」
潮「え、まさかそれって…」
曙「殴り込みよ!」
漣「えぇ…」
数日後
提督「そんじゃ、少し行ってくる」スタスタ
漣「ほーい、鎮守府のことは任せてー」
朧「行った?」
潮「うん」
曙「…よし、それじゃ!クソ提督を追ってくるわ!」
漣「もしガチでやばそうならとっとと連れて戻ってきますんで!」
艦娘たち『おー!』
***
潮「うわぁ…!電車初めて乗った…」
漣「だんだん海が遠ざかっていきますのう」
朧「1時間ぐらいしたら乗り換えだからね」モグモグ
潮「朧ちゃん、駅弁なんていつの間に…」
朧「腹が減っては何とやらってね。ほら、みんなの分も」
漣「ありがとナス!」
潮「ありがとう。ほら、曙ちゃんも」
曙「…ありがと」
曙(あたしの知らない世界が窓の外を駆け巡ってる)
曙(緑色に覆われた景色ばかり続いてく)
曙(クソ提督、あんたはここから飛び出してきたの?)モグモグ
漣「アンニュイぼのたん再び」
朧「提督の事考えてるね」
潮「お腹いっぱい」
そして…
朧「乗り換えだけど、電車が2両しかないからバレないように乗らないと」
漣「端っこでいいんじゃないですか?」
朧「あ、来たよ。こっそり乗って…」
潮「あ、待って…」
曙(畑ばかり…時折建物が見えるだけ)
曙(何も無い…)
***
提督「…何も変わっちゃいないな、ここは」スタスタ
朧「…よし、こっそり着いていくよ」コソッ
漣「アイアイサ-」コソッ
潮「て、敵海域侵入…なんちゃって」コソッ
曙「…」コソッ
漣「いやぁ、何か冒険って感じで心が踊りますねぇ」
潮「漣ちゃん、あくまで目的は…」
漣「わかってますよ。愛しのご主人様を連れ戻す作戦でしょ?」
朧「…本当に畑ばかりだね」
曙「あの遠くにあるでかい家?」
朧「うん」
曙「…まるで武家屋敷ね」
漣「…ん、何か黒塗りの高級車が少しばかり止まってますなぁ」
潮「え、どこ?」
漣「ほら、あのでかい家の中!」
潮「…よくわかんない」
曙「…もしかしたら、縁談の相手?」
朧「まずいね、少し急がないと!」
***
提督父「放蕩息子が帰ってきたか」
提督「…ふん」
提督父「父に向かってなんだその態度は!」
提督「何か問題でも?」
提督母「なんて生意気な口を聞くの!」
提督父「まあ待て、俺らにも考えがあるんだよ」
提督「…」
提督父「お前、ここを出た後に戸籍を偽造しただろ?知らないとは言わせんぞ」
提督「それで?」
提督父「この事が世間に知られたらどうなると思う?」
提督「知らん」スタスタ
提督父「なっ、おい!」ドタドタ
提督母「嘆かわしい…どうしてあんな捻くれて…」
漣「ほほう、やはり親子仲はよろしくないようですな」覗き
曙「ふん、いいザマね」覗き
潮「それにしても、何かいっぱい人がいるね…」覗き
朧「ただのお見合いにしては多すぎるね。やっぱり逃がさない為かも」覗き
曙「そうはさせるか…!」
漣「こっそり侵入しますぞ…」
***
提督「…初めまして。鎮守府で提督を務めている○○です」
令嬢「初めまして。○○財閥会長の娘です」
会長「おお!提督といえば艦娘という兵器を使って海の化け物たちを倒しているという…」
提督父「その通りです。愛国心のある息子が海軍に…」
提督(…皆は今何してるだろう。出撃してるのだろうか、演習でもしてるのだろうか)
漣「あちゃ、おっぱじめてますぞ」覗き
曙「ちっ、スーツ男が多すぎんのよここ!」ズルズル
潮「だ、大丈夫かな、艤装展開状態で叩いちゃったけど…」ズルズル
朧「気絶してるだけだよ。死ななきゃおけ」ズルズル
漣「みんながんばれー」
曙「あんたもやりなさいよ…!」ズルズル
***
提督母「…そろそろお二人でお話でもどうかしら?」
提督「そうですね」スタスタ
令嬢「それでは、失礼します」スタスタ
提督父(ふふ、逃げようとしても無駄だからな)
提督母(この縁談さえ上手く行けば次の事業資金も賄える…うふふ)
会長(ふむ、大人しい青年だったな)
会長妻(…なかなか頼りがいのありそうな男でしたね)
提督「わざわざこんな僻地にまで来て頂きご苦労様です」
令嬢「いえ、遠出する事が無かったので新鮮でした」
提督「恐縮です」
令嬢「それにしても、お互い古いやり方で出会ってしまったものですね。お見合いなんて、とうに廃れたものかと思ってました」
提督「同感です」
令嬢「会長…父は少し過保護なところがありまして、男の人とのお付き合いも厳しくありました。まあ、一人娘ですので仕方ないのかも」
提督「私も一人息子です」
令嬢「あら、偶然ですね」フフ
曙(何ふつーにお喋りしてんのよ!)
漣(殴り込みたいのはわかるけどタイミング的にまだだって!)
潮(提督、言ってくれるでしょうか…)
朧(…)
提督「…失礼は承知ですが、あなたはこの縁談を成立させる気はありますか?」
令嬢「え?」
提督「素直な気持ちを教えて下さい」
令嬢「…会長が乗り気ですから、断る権利は」
提督「俺はあなた個人の素直な気持ちが聞きたいのです」
令嬢「…よくわからないです。私が知らない間に、話が進んでいたようなので」
提督「…そうですか」
令嬢「ごめんなさいね。こんな中途半端な答えで」
提督「いえ、どうやらそこもあなたと同じだったことに驚いてます」
令嬢「…ふふ、皮肉ですね」
提督「全くです。だから、俺は破談にするつもりです」
令嬢「…!」
漣(お!?)
曙(!)
潮(よ、よかった!)
朧(まだ油断しないで)
提督「俺はこの家を出た身です。だから、血縁関係はあっても、最早ここを実家とは思ってません」
令嬢「…」
提督「新たな名を名乗って、海軍に入り、提督となった。それまでの道のりは辛く厳しかったですが、ここで親の言いなりになり続けているよりかはマシでした」
提督「ここは俺にとって牢獄そのものでした。何をするにも制限がかかりました。趣味や友人関係など様々でしたが、中でも恋愛にすら口出しされるとは思いませんでした」
提督「初恋の相手に気持ちを伝えること無く別れさせられ、見ず知らずの子を許嫁と決められ、何も出来なかったから、ここを出た。金には困ったけど、それ以外は何もかもが自由でしたよ」
提督「だから俺は伴侶も親に決められたくない。残念ですが、あなたと結婚する気はありません」
漣(おおお!!)
曙(クソ提督…)
潮(言っちゃいましたね!)
朧(さて、親の方はどう出るか…)
令嬢「…そうですか。残念です」
提督「ええ」
令嬢「私にも、あなたぐらいの勇気があれば、もっと自由に生きられたのでしょうね」
提督「今からでも遅くはないですよ」
令嬢「え?」
提督「俺たち人間は自分の足で歩ける時点で自由なんですよ。どこへ行くのかも、進み続けるかも、自分だけが決めていいことです。レールの上を歩くのも否定はしませんが、俺は嫌です」
令嬢「…」
提督「だから、他人にとやかく言われても、自分を最優先すればいいんです。誰にも縛られる権利などありはしないんですから」
令嬢「…」
提督父「なんて事を言うんだお前は!」ズカズカ
漣(あ、来た)
曙(クソ親父)
潮(や、やばいですよ)
朧(…)
提督父「破談だと!?ふざけた事を抜かすな!」
提督「ふざけた事だと?どの口がそう言える?」
提督父「何だと!?」
提督「あんたは探そうと思えば、俺が海軍に入る前に探し当てられた筈だ。俺が提督になった辺りから連絡を寄越し始めやがって」
提督父「俺はお前をずっと探していたんだぞ!」
提督「だから嘘を付くな。俺を呼び戻したのも、提督という肩書きに目をつけたからだろう」
提督父「っ!」
提督「そして、令嬢さんから聞いた限りだと、○○財閥会長は令嬢さんの伴侶をかなり選んでいたようだな。軍人である俺はイメージ的にも肩書き的にも気に入られると踏んだんだろう」
提督「案の定、会長の気に召して、今日の見合いを開いた。財閥と血縁関係が取れればコネもかなり広がる。大した思惑だと思ったよ」
提督父「っ…」
提督「だけどな、俺はあんたのコネを広げるカードじゃねぇんだ。俺にはここじゃない帰る場所があるんだ。あんたらの操り人形になるのはもうごめんだ」
提督父「…」
提督「育ててくれた事には感謝している。だが俺の人生は俺が決める。だから、あんたらとはこれっきりにしてもらう」
提督父「この…恩知らずめ!」
曙「よく言ったわね!クソ提督!」ガサッ
提督「!」
提督父「な、何だあの子は!」
令嬢(提督?なら、あれは…)
漣「あーあ、先越された」ガサ
潮「よ、よいしょ…」ガサ
朧「提督、第七駆逐隊、迎えにあがりました」ガサ
提督「お前たち…」
曙「クソ提督!とっとと帰るわよ!」
提督「…そうだな!」
提督父「そうはさせるか!おい!」
漣「呼んでも誰も来ませんよ」
提督父「な、何!?」
朧「あの人たちは全員大人しくしています」
潮「き、気絶してるだけなので…」
令嬢(やはり、艦娘…!)
提督父「き、貴様らぁ!こんな事をしてただで済むと思ってるのかぁ!」
曙「知ったこっちゃないわ!あんたのエゴであたしたちのクソ提督を奪うのは許さない!」
漣「というわけで、スタコラサッサですよー!」ドタドタ
提督「おう!」ドタドタ
朧「追っても無駄ですからね」ダダダ
潮「し、失礼しました…」ダダダ
曙「二度とそのツラ見せるな!」ドタドタ
提督父「くっ…!」
会長「な、何事だ!?」
提督母「どうしたの!?」
提督父「あ、会長…す、少し緊急事態が…」
会長「どうし…って、君の所の息子さんが…」
提督父「そ、その、逃げてしまい…」
会長「な、何?」
提督母「ど、どうするのよ!」
令嬢「…逃げてしまいましたか」
会長妻「もう、ここまで来たのにまさか流れるなんて」
令嬢「…いいの、お母さん。私、まだ結婚すべきじゃないんだわ」
会長母「え?」
令嬢「私、ここに来れて良かったと思ってる。あの人から色々と学べたわ」
***
提督「ここまで来ればいいだろ!」ハァハァ
朧「電車来ててよかったですね…」ハァハァ
潮「つ、つかれた…」ヘロヘロ
曙「ふ、ふん、だらしないわね」ハァハァ
漣「強がるけど肩で息するぼのたんである」ハァハァ
曙「うっさい!」
提督「と言うか、よく来ようと思ったな」
朧「曙がお見合いを阻止したいって言い出したので」
提督「そうなのか?」
曙「…そうよ」
朧(今のうちにこっそりと)コソコソ
漣(二人きりにするんですねわかります)コソコソ
潮(曙ちゃん、がんば)コソコソ
提督「危険な賭けに出たな」
曙「勝てたんだからいいのよ」
提督「そうだとしても、何故?」
曙「…あんたを遠くに行かせたくなかった」
提督「遠く?」
曙「…お見合いで退役すると思ったの」
提督「俺は元より断るつもりだったんだぞ?」
曙「あんたの親はそうは行かせたくなかったでしょ。あたしたちが来なかったら、今ごろスーツ男どもに取り押さえられてたと思うわ」
提督「…ああ、そういう事だったのか」
曙「…もしかしたら、本当に許嫁だったらとか、許嫁があんたの初恋相手だったら、とかも思ったわ」
提督「…残念だが、それは無いってわかってた」
曙「え」
提督「初恋の子はな、あの地から追い出されたんだ。家柄の違う子と仲良くしていたのが気に食わなかったのだろうな」
曙「…」
提督「ただ仲良くしていただけなのに、資産目当てだとか、俺を籠絡するためとか、あらぬ噂を立てられ虐められていた。彼女を庇おうとしたが、俺がそんなことしたら更に苛烈になると言って止められた」
提督「俺は結局何も出来ず、彼女は…」
曙「…どうなったのよ」
提督「…両親と一緒に遠い地に引っ越してしまった」
曙「…そう」
提督「だから、もうあんな事を繰り返さない為に、俺はこうなった。はっきり物を言えるまで時間は掛かったけど、後悔はしてない。 現に親にあそこまで言えてすっきりしてるんだ」
曙「…」
提督「もし後で何かしてこようとも、大本営に保障を頼んであるから気にすることは無い」
曙「…」クタッ
提督「曙?」
曙「…ちょっと疲れたのよ」
提督「…まあ、全力で走ったからな」
曙「…本当に心配したんだから」グスッ
提督「ごめんな」
曙「…もう、会えなくなるんじゃないかって思ったんだから」グスッ
提督「ごめんな」
曙「…バカ」グスッ
提督「もうすぐ乗り換えだ」
曙「…そこは空気読みなさいよ!このクソ提督!」ポカポカ
提督「…ふふ、ごめんな」ナデ
***
提督「もうすぐ鎮守府だな」
曙「…」
潮(曙ちゃん、撫でられた後ずっと嬉しそうな顔してる)
漣(無事に帰れて、一件落着ですな!)
朧(また普段通りの生活が送れるんだね)
曙「おかえりクソ提督、ここが帰る場所なんでしょ」
提督「そうだ!」
曙「あたしたちも同じなんだから、勝手に出ていこうとしたら許さないから!」
曙「クソ提督、今日の書類よ」
提督「ありがとう!」
曙「クソ提督、演習の報告書よ」
提督「ありがとう!」
曙「クソ提督、間食よ」
提督「ありがとう!」
漣(ご主人様のお見合い阻止からしばらく経ってから、ぼのたんがご主人様の近くに居座り始めた)
漣(ご主人様の三歩後ろを維持している。正妻かよ)
漣(もちろん例の指輪はまだ貰ってないけど、この存在感である)
漣(まあ漣は変わらずいじり続けてますけどね)
漣「つーわけで!今日も今日とて遊びに来ましたぞ!」ガチャ
提督「よく来たな!」
漣「ぼのたんはちゃんと正妻してますか?(意味不明)」
曙「あんたはそれしか言えないのかしら?」イライラ
漣「だってそうとしか言えない状態じゃん」
曙「るっさいわね」
漣「あの日からずっとベッタリですなぁ。やっぱり愛しのご主人様からは離れたくないっすよね?」
曙「出てけー!」ドタドタ
漣「うははー!もっと素直になるがよいぞー
!」ドタドタ
提督「楽しそうだな」
曙「はぁ、はぁ、これが、楽しそうに、見える?」
提督「ああ。表情が豊かになったからな」
曙「…ふん」
提督「でも、確かにあの日からよく一緒にいるよな」
曙「…それが?」
提督「何故だ?別に俺はどこにも行くつもりはないぞ?」
曙「…あんたって、ほんと鈍感ね。それか、わざとかしら?」
提督「…?」
曙「まあいいわ。あたしはね、あの件であんたも嘘をつくって事がわかった。だから、あたしもあんたと行動して真偽を定かにしなきゃいけないの」
提督「だからそれはすまなかったって」
曙「謝って済むもんか!このクソ提督!」
提督「ん…」
曙「あんたが居なくなると困る艦娘は大勢いたのよ!?そんなこと知らずにあんたは!」
提督「すまなかったって」
曙「だからあたしが…あんたを見続けることにしたの。あんたがまた勝手に離れないように」
提督「…んー」
曙「唸ったって無駄よ」
提督「…そうだな。曙なら、一度言ったことを簡単に変えないからな」
曙「わかってんじゃない。ほら、とっとと書類片付けるわよ!」
曙(以前ならこんな恥ずかしい事はっきり言えなかったけど、提督が居なくなるぐらいなら、そんなのマシだと思えるようになった)
曙(もっともらしい理由を抜かしたけど、ほんとは不安で、寂しくて、あんたの傍に居たいと思ったから)
曙(他の艦娘みたいに、気軽にスキンシップできるほどでは無いが、あたしだって負けたくない)
曙(こいつの過去を聞いて、あたしも学んだ。伝えたい事は、時間のある内に伝えろと)
曙(い、今は言えなかったけど、次はか、必ず言う。絶対言う)
朧「まだ素直になれてないかぁ」
漣「うひひ、まだ漣たちにもチャンスがあるってことですわ」
潮(ど、どうしよう…)
漣(ぼのたん、とっとと勝負付けないと漣たちも参戦しますからな!)
朧(朧もまだ、諦めてないから)
金剛「ヘーイ提督ー!サプライの時間デース!」ダキッ
提督「補給ならここじゃないぞ!」
金剛「これもサプライの一つデース!」スリスリ
提督「?」
金剛「…ンフー!これでまた頑張れるデース!センキュー!」キラキラ
雲龍「提督、艦隊戻りました」
提督「お疲れ!」
雲龍「みんな無事よ」
提督「それはよかった!」
雲龍「というわけで、ご褒美を下さい」
提督「一切隠す気が無いな!でも褒美と言っても何を…」
雲龍「なら、ハグで我慢します」
提督「ハグ?本当にいいのか?」
雲龍「ええ」スタンバイ
提督「なら遠慮なく」ダキッ
雲龍「あっ…///」スリスリ
提督「よしよし、よく頑張ったな」
雲龍「」トロ-ン
古鷹「す、すいません提督!加古がまた寝坊を…!」
加古「ねむ…」ウトウト
提督「構わん!いつも起こしている古鷹は偉いな!」
古鷹「いえ、そんな…」
提督「いいや偉い!」ワシャワシャ
古鷹「あ…て、提督…///」ポワ-ン
加古「…んん??」パチッ
古鷹「あ、あの…///」
提督「加古!あまり古鷹に負担を掛けてはだめだぞ!」パッ
古鷹「あっ…」シュン
加古「…うっす」ムスッ
提督「そんな顔しちゃダメだぞ!」ムニムニ
加古「ちょ、いきなりほっぺ…」
提督「表情を柔らかく!」ムニムニ
加古「んくっ…んへ…///」トロン
古鷹「んん…」ムスッ
曙「んぐぐ…」
漣「こちら最近艦娘たちからのスキンシップが増えてヤキモチ妬いてるぼのたんです」
曙「うっさい!」シュッ
漣「何度も同じパンチは喰らいませんよ!わははは!」スカッ
曙「うぐぐ」
潮「それにしても最近ほんとに増えたよね。何でかな」
朧「何か妖精さんたちも騒いでたよね」
漣「そうなの?じゃあ聞いてみるしかないですね!」スタスタ
潮「あ、私も行く!」スタスタ
朧「曙は?」
曙「行くに決まってんでしょ!」ドタドタ
朧「だと思った」フフ
***
妖精「ほうほう、ていとくさんへのスキンシップがふえたりゆうですか?」
曙「知ってるなら話なさい」
妖精「いいでしょう」
妖精「せつめいしよう!」ドドン!
妖精「まず、べつせかいのわたしたちとこうしんがとれたところからはじまります」
漣「べ、別世界と交信?パラレルワールドかな?」
妖精「そうです。そのせかいでは、ていとくさんから『テイトクニウム』『シレイニウム』という、めにみえないぶっしつがはっけんされたようでした」
朧「テイトクニウム…」
潮「そ、それって、どんなものなの?」
妖精「テイトクニウムはフェロモンのようなものらしく、かんむすのみなさんにのみさようするらしいです。なんでも、せんいこうようとか、きらきらとか」
妖精「テイトクニウムはていとくさんのちかくにしかぶんぷしません。すこしはなれたらきえてしまいます」
妖精「だから、テイトクニウムをえるには、スキンシップするほどちかづかないと、こうりつよくとれません」
漣「なるほどー、だからみんなご主人様にベタつくようになったんすねぇ」
妖精「テイトクニウムはまかふしぎ。コンディションがあがり、せんかもあがります」
妖精「MVPをとれば、スキンシップもしやすくなり、またテイトクニウムをほきゅうできます」
妖精「これぞえいきゅうきかん。ていとくさんともなかよくなれて、いいことづくめ」
曙「…で?あんたらはそれをここの艦娘たちに話したわけね」
妖精「そうです」
妖精「デメリットはありません」
曙「…じゃ、じゃあなんであたしたちは何ともないのよ!クソ提督の近くにいるじゃない!」
妖精「それはほきゅうはんいにいなかったか、ずっとちかくにいて、『なれて』しまったかもです」
曙「な、慣れ?」
妖精「そうです。ひととおなじく、おなじしげきをうけつづけると、それにはんのうしなくなるのです。だから、みなさんはテイトクニウムをほきゅうしたら、いったんはなれるのです」
妖精「というか、そこまでべったりしてたんですね。うらやましい」
妖精「わたしたちもていとくさんとべったりしたいです。だからどろんします」ピュ-
曙「ちょ、待ちなさいよ!」
漣「あーあ、行っちまいましたね」
曙「…今すぐクソ提督のとこに行くわよ!」ダッ
漣「あいあいさー!」
潮「ま、待って!」
朧(…わかりやすい。でも、そっちのほうがいいね)
***
磯波「はぅ…///」ギュ-
提督「それにしてもここのところどうしたんだ?皆スキンシップをしたがるとは」
磯波「そ、それは…んん///」ホワホワ
提督「まあなんでもいいがな!」ナデナデ
磯波(あ、も、もうだめ…///)トロ-ン
曙「クソ提督ぅ!」ドアバ-ン!
磯波「ひぅっ!?」ビクッ
提督「曙か!どうした!」
曙「はぁ、はぁ、い、磯波?よ、妖精は?」
提督「見てないが」
磯波「」ビクビク
曙「ま、まあそれならいいわ」
提督「そうか!」
磯波「あ、あの、提督。もう補給できましたので、そろそろ…」
提督「補給?まあよくわからんが」パッ
磯波「で、では…」イソイソ
提督「それで、どうしたんだ?そんなに息を切らして」
曙「…」
提督「もしかして、お前もスキンシップか?」
曙「…動かないで」スタスタ
提督「ん?」
曙「…んっ!」ギュッ
提督「何だ、曙もハグか」
曙「う、うるさいわね!こ、これは補給よ!」
提督「だから何の補給なんだ?」
曙「て、テイトクニウムよ!」
提督「なんだそれは」
曙「な、何だっていいでしょ!補給し終わるまであんたも何かしなさいよ!///」カオマッカ
提督「何かって言われてもなぁ」ナデナデ
曙「ぁぅ…そ、それで、いいのよ…///」ポワ-ン
提督「?」ナデナデポンポン
曙(こ、これがテイトクニウムの効果…!とんでもなくいいものね…!)キラキラ
曙(提督の匂いとか温もりも相まって気分が…あぶなっ、今トびかけた…)
曙(これはヤバイわ…ダメになる…///)トロ-ン
曙「んふっ…ふへへ…///」スリスリ
提督「曙、そろそろ執務を再開したいんだが」
曙「だ、ダメよ…///」ムギュ-
提督「困ったな」
曙「あ、あと5分はこのままで…///」スリスリ
提督「5分ならいいか」
曙「えへ…///」トロ-ン
朧「堕ちたな」
漣「意外と早く…というか早過ぎぃ!」
潮「…」ウズウズ
朧「潮、あと5分待ったげて」
潮「…」シュン
曙「…も、もういいわ」パッ
提督「ん、もう5分か。早いものだな」
曙「…ほ、補給済んだから、もう行くわ///」カオマッカ
提督「ん、熱でもあるのか?顔が赤いぞ」
曙「そ、そんなわけないでしょ!とっとと執務でもやりなさいよね!」バタバタ
提督「それもそうだな」
漣「やば!来る!」
潮「か、隠れ…」
朧「どこに!」
曙「ん…」チラッ
漣(やっべ、殴られる!)
曙「…んふっ///」ニヤニヤ
潮(え…)
曙「ふんふーん♪」キラキラ
漣「…ぼのたんがスルーするとは、凄まじいですな」
潮「すっごい笑顔だったね…」
朧「あれがテイトクニウムのブースト…どうする?」
漣「愚問ですぞボーロ。でも漣は後でいいですよ」
朧「ありがと。じゃあいってくる」
潮「さ、漣ちゃん…」モジモジ
漣「わかってますよ。漣は最後にじっくりこってり味わうんで」ニシシ
潮「う、うん、ありがとう」ドキドキ
***
第七駆の部屋
曙「~!///」バタバタ
曙「…」ピタッ
曙「んへへ~♪///」ゴロゴロ
妖精(あしでばたついたあとに、もだえるようにころがってますです)
妖精(きっとおもいだしてはずかしくてにやけてます)
妖精(あけぼのさんはたしかにちかかったけど、スキンシップはしてませんでしたからね)
妖精(これはやみつきになりますねわかります)
妖精(やはりしあわせなこうけいをみるのはきぶんがいいです)
妖精(これからたのしくなるです)
ある日の演習…
大将「ん…」
提督「こ、これは!逆転勝利ですな!」
大将「…君は階級が上の私でもお構い無しだなぁ」
提督「申し訳ありません!」
大将「いや、もう清々しいよそこまでいくと。確かに私らは負けてしまった。見事」
提督「ありがとうございました!」
大将「旗艦は…駆逐艦だったか?あっぱれだな」
提督「はい!自慢の娘です!」
大将「んー、こりゃ私もうかうかしてられないな」
提督「というわけで、海軍屈指の実力者である大将に勝利したぞ!」
艦娘たち『イェーイ!』
提督「今日は祝勝会だ!」
艦娘『やったー!』
曙「ったく、大袈裟なのよ」
鈴谷「まーそう言わずにさ!今日のご飯は豪華だよー!」
熊野「今回のMVPは文句無しの曙さんなんだから、胸を張るべきではなくて?」
曙「だからそれが大袈裟って言ってんの!」ウガ-!
金剛「ボーノはシャイなだけデース!」
曙「うっさい!こんな事で祝勝会開いたら間宮さんと伊良湖さんが過労で倒れるわ!」
鬼怒「ちゃんと心配を怠らないところ、マジパない!」
雲龍「偉いわね」ナデナデ
曙「撫でるなー!」ウガ-!
漣「スタメン外れたけど、ぼのたん神がかってましたなぁ」
潮(私も頑張らないと…)
朧「みんなキラキラしたなかで一際って感じだったし、テイトクニウムってやつの効果かな?」
漣「妖精さんの情報マジやばいっすね。別世界の事もうちょい聞いてこよーっと」
潮「わ、私は祝勝会まで自主練する…」
朧「あたしもそうしよ」
***
祝勝会…
提督「わははは!乾杯!」
艦娘たち『かんぱーい!』
提督「今日のMVPは曙だ!」
艦娘たち『おめでとー!』
曙「だ、だから大袈裟だって…」
提督「謙遜しなくていいぞ。被弾率の少なさと、夜戦での撃破率は曙がトップだった」
曙「あ、あれぐらい…」
金剛「まさしくラブパワーネー!」
曙「ち、ちがっ」
提督「はは、まあいっぱい食って飲もう!」
漣「いやーぼのたんすごいですなぁ。ほら、コップよこして」
曙「だ、だからこの程度で…」
漣「それが凄かったってこと。ほれ」コトッ
曙「…ありがと」ゴクゴク
潮「や、やっぱり提督とスキンシップしたお陰?」
曙「し、知らないわそんなの」
朧「次の演習前に朧もやってもらお」
曙「…す、好きにすれば」
漣「ところでぼのたん、ご主人様クッソ絡まれてるけど、放っといていいんすか?」ニヤニヤ
雲龍「提督、どうぞ」
提督「ありがとう!だが俺はそこまで呑めんぞ!」
雲龍「無理そうだったら言ってくださいね」
那智「今日の勝利は貴様の指揮にもある!だから貴様も誇っていいんだぞ?」
提督「はは!そんなことは無い!」グビッ
夕張「いえいえ、提督の力がかなり大きいですって」
提督「おだてても何も出ないぞ!」
夕張「おだてるもなにも、妖精さんたちも言ってるんですよ?」
鈴谷「そーだ提督!妖精さんたちがさぁ、提督とスキンシップするとキラキラするって言ってたけど、鈴谷にもやってよ!」
提督「なんだそれ」
夕張「あーそれ聞いた!テイトクニウムが何とかってやつ?」
鈴谷「そーそー!」
提督「曙も言ってたが、俺からそんなものが出てたのか!」
雲龍「あれはいいものでしたよ」
鈴谷「鈴谷も今日の演習頑張ったでしょー?だからテイトクニウムの補給しまーす」ガバッ
提督「いきなり抱きつくな。酒がこぼれかけたぞ」
鈴谷「んふー♪」スリスリ
夕張「後で私もデータ取りたいんでお願いしますね!」
提督「んー」
曙「」ピタッ
漣「ぼのたん凝視してて草」
曙「…」ギリギリ
朧「行ってくれば?」
曙「は、はぁ!?」
朧「曙が行かないならあたし行く」
潮「わ、私も…」
曙「だ、誰も行かないなんて言ってないわ!まだジュース残ってるでしょ!」トクトク
朧「行くの?」
曙「うっさい!」ゴクゴク
潮「あれ?そのジュース瓶どこから持ってきたの?」
曙「知らないわよ!目の前にあったから!」ゴクゴク
漣「ぼのたん飲みかけのやつってこっちですぞ。もったいない」
曙「んくっ…んん…」ユラッ
漣「お、大丈夫か大丈夫か」
曙「」フラフラ
漣「んん、ぼのたん千鳥足…」
朧「…さっきの、お酒?」
潮「それってまずいよ!一気飲みしたから…」
漣「まーやばそうだったら漣が連れ戻します」
金剛「テイトクー!私もサプライしたいデース!」キラキラ
雲龍「あなたは最後」ムスッ
加古「添い寝してくれない?」ニヤニヤ
提督「待て待て」
熊野「鈴谷、あなたはもう満足したでしょう!」グイ
鈴谷「やだー!」ジタバタ
提督「待てと言ってるだろ」
曙「そうだー!提督から離れろー!」ドタドタ
艦娘たち『!?』
曙「うがー!早く離れろー!提督はあたしんだー!」ポカポカ
提督「俺を殴るな」
曙「提督も提督よー!あたしを差し置いてイチャイチャしてー!」ウガ-!
提督(ん…この様子は…)
曙「んふふ~♪ここはあたしの特等席だもんね~♪」ポスッ
艦娘たち『!?!??!?!!!?!』
提督(やっぱり以前のアレと同じ状態だな)
曙「ていとく~早く撫でて~♪」スリスリ
提督(だが、今度は酒の匂いがするな。それも…かなり酔ってる)ナデナデ
曙「んふ~♪」ホワホワ
雲龍「…提督、説明願います」ムスッ
提督「俺にはわからん!」
夕張「曙ちゃんキャラ変わり過ぎじゃないですか…?」
提督「どうやら酒を飲んでしまったようだ!」
鈴谷「…!」
熊野「何か閃いたようですけど、そうはさせませんわ」ズルズル
鈴谷「離してよー!」ジタバタ
曙「ふぁぁ…あったかい///」キラキラ
金剛「んー!早く代わるデース!」ウズウズ
曙「いや!」
提督「んー、すまんがみんな、曙が満足するまで待ってくれ」
艦娘たち『…』
曙「ていとく、ぎゅってして?」ウルウル
提督「んー」
曙「やってくれないならあたしがやるもん!」ギュッ
艦娘たち(…羨ましい!)
提督「曙、酔って正常な判断が出来ないのはわかるがそろそろ…」
曙「いや!離れるのいや!」ギュッ
提督「うーん、そうか」
那智「貴様は曙に甘いなぁ」グビグビ
提督「すまんな」
曙「んゆ…ていとく、んー」チュッ
艦娘たち『!?!!?!?!!?!』
潮「!?」
朧「おー」
漣「はっ、思わずカメラが!」カシャ
曙「んー、どーして顔逸らしたのー?」ムスッ
提督「?」
曙「…でも、ほっぺでもいいや!えへへ~♪」デレデレ
艦娘たち『…』ジリジリ
提督「ん?どうしたお前たち」
雲龍「…私も、少し酔ってるみたいです」
金剛「雰囲気で酔いマシタ!」
夕張「テイトクニウムは酔わせる効果もあるんですか!これは要研究ですから是非ともデータを!」
鈴谷「離して熊野ー!この流れに乗るのー!」
熊野「させませんわ!」
加古「んぐっんぐっ…ぷはー!これなら酔ってるだろー!」フラフラ
古鷹「加古、危ないから…」
提督「おーい!もうお開きにするぞ!」
鬼怒「えー?そりゃないよー!」
提督「ダメだ!お開き!」
漣「そろそろ行きますか」
朧「そうだね」
潮(曙ちゃん、いいなぁ)
由良「寝る前にテイトクニウムの補給を、ね?ね?」
阿武隈(あ、あたしも…)コソコソ
金剛「ボーノ!私もハグしたいデース!」
曙「いや…」ギュウウウ
漣「はいはい割り込み失礼しますよー」
朧「ここからは第七駆に任せて下さい」
潮「が、がんばります!」
提督「んん、お前たち」
漣「ご主人様、申し訳ないですが上着を脱いで下さい」
提督「ん、何故だ?」
漣「いいから、ゆっくり脱いで」
提督「んー」ヌギヌギ
曙「んゆ?ていとく?」ギュウ
漣「失礼しますよっと!」バサッ
曙「あー!なにすんのよー!」
漣「ぼのたん!こっちですぞ!」ダッ
曙「かえしなさいよー!」ドタドタ
提督「…どこに行ったんだ?」
朧「自室です」
提督「俺の上着は?」
朧「曙の抱き枕になっちゃったので後で返します」
提督「んん」
潮「み、みなさん、もうお開きみたいですけど、提督へのお願いは軽いものにして、終わりにしましょう」
艦娘たち『…』
提督「曙ほど構ってやれなくてすまないが、そうしてくれると助かる。明日も休みでは無いからな」
金剛「仕方ないデース!今日のボーノはいいものが見れたということにしマス!」
夕張「…それもそうね。曙ちゃんも提督大好きみたいだったし、ちょっと安心しました」
加古「添い寝ってダメ?」
提督「すまんな!」
雲龍「…じゃあ、また撫でて」スッ
提督「おう!」
朧「ふー、何とか収まったね」
潮「朧ちゃん、曙ちゃんのあれは…」
朧「まあ今は置いとこ。それよりも早くしないとだいぶ後になるよ」
潮「そ、そうだね…」
***
曙「ていとくのにおい…」ウトウト
漣「やっと寝たか…」ハァ
曙「んへへ…///」スヤスヤ
漣「…はー、手の掛かる姉貴を持ったもんですわ」ヤレヤレ
漣(この借りは高く着きますぞ、ぼのたん…それにご主人様)
漣(後で漣も甘えよっと)
曙「…んん」ムクッ
漣「おはよさーん」
曙「…おはよ」
漣「みんなは朝飯食いにいってるよ」
曙「…わかった」ノロノロ
食堂…
曙「…おはよ」
朧「おはよ」
潮「お、おはよう」
曙「…クソ提督は?」キョロキョロ
朧「まだいないから寝てんじゃない?昨日お酒かなり飲んでたみたいだし」
曙「…そう」
金剛「ヘーイ曙ー!」
曙「…おはようございます」
金剛「昨日はベリーキュートでしたネー!でも、私は諦めてないデース!」ドタドタ
曙「…なんの事よ」
朧「…前から思ってたけど、曙って酔ったら記憶が飛ぶタイプなのかな」
曙「そんなの知らな…待って、前って何よ」
朧「さぁ?」
曙「…まあいいわ」ガタ
潮「あ、どこにいくの?」
曙「あいつ起こしてくる」
潮「朝ごはんは?」
曙「後でいい」スタスタ
***
「ねぇねぇ君、一人で何してるの?」
何もしてない。ぼーっとしてるだけ。
「ふーん…それならさ、私と遊ばない?」
遊ぶって、何するの?
「んふふ、探検ごっこ!」
探検…どこに?
「ここじゃないどこか!とりあえず立って!」
どこに行くのかだけでも教えてよ。
「じゃあ、山!畑はもう見飽きたでしょ?」
山って…そっちには行くなって言われてて…
「大丈夫!暗くなる前には帰るから!」
…それなら、大丈夫、かな?
「おっけ!じゃあしゅっぱーつ!」
あ、待って。
「どうしたの?」
君は誰?
「あたし?あたしはね…」
***
提督の寝室
曙「クソ提督、入るわよ…」ギィ
提督「…」zzZ
曙「…まだ寝てるか。みっともない寝顔して」
提督「…」zzZ
曙「…ふふん」ナデ
提督「…」ボソボソ
曙「ん?」
提督「…ん…いで…」ボソボソ
曙「?」ソ-ッ
提督「…ちゃん…ぃかないで…」
曙「…?」
提督「アキちゃん…?」パチッ
曙「あっ…」
提督「…アキ…曙?」
曙「…何寝ぼけてんのよクソ提督」
提督「ん…朝か」
曙「そうよ」
提督「…頭が痛い」
曙「二日酔い?だらしないわね」
提督「返す言葉も無い」
曙「…全く、仕方ないわね」
古鷹(先を越されてた…)覗き
雲龍(先を越されてたのね)覗き
磯波(え?何で覗いてるの…?)ビクッ
曙「とにかく、安静にしてなさい」
提督「すまん」
曙「他の子たちにこんな姿見せちゃダメよ」テキパキ
提督「何故だ」
曙「取られ…じゃなくて、あんたはここの責任者なんだから、その、威厳を保たないと…」
提督「そんなのとっくに見られてないと思うけどなぁ」
曙「つ、つべこべ言わずに!あたしに看病されていればいいのよ!」
提督「曙に負担が掛かりすぎてないか?」
曙「…このぐらいどうってことないわよ。あんたの為だと思えば…」ボソッ
提督「そうか。ありがとう」
曙「そこは聞こえてても適当にごまかしなさいよ!」ポカポカ
提督「荒療治だなぁ」
曙「うっさいうっさい!バカ!クソ提督!」ポカポカ
提督「痛いよ」
曙「…もう、慣れないわね」ポスッ
提督「…?」
曙「あんたの素直さにはまだ慣れないわ」
提督「…すまんが、直す気は無い!」
曙「…もう、それでいいわ。あたしが変わればいいんだから」
提督「?」
曙「…ほら、寝てなさいよ」
提督「ん」
金剛(イチャイチャしてるデース)覗き
熊野(素直じゃないですわね)覗き
磯波(ふ、増えてる…)
曙「…クソ提督、さっきの寝言だけど」
提督「…ああ、気になるのか?」
曙「…気にならないって言えば嘘になるわ」
提督「…そうか」
曙「…アキって子が、あんたの初恋の子なのね」
提督「…」
曙「…そうなのね」
提督「…忘れようにも、忘れられない。その通りだよ」
曙「…」ズキン
提督「朝日明(あさひあき)って言ってね、明朝に生まれたから明になったらしい。俺と同い年の子だった」
曙「…」ズキッ
提督「俺がガキの頃、何もせず、ただぼーっと空を見上げている時に、声を掛けてくれたんだ。何の変化もない俺の毎日が変わったのもそこからだ」
提督「親に行くなと言われた場所や駅まで行ったり、虫取りとか探検などに連れてってくれた。何もかもが新鮮で、よく一緒にいたよ」
提督「俺があの故郷の外に憧れるようになったのも、アキちゃんのお陰だ。でも、親に一緒に遊んでる事がバレた後は…電車で話した通りだ」
曙「…そう」ズキッ
提督「彼女が…その…引っ越していなくなってからは心にぽっかり穴が空いてしまったような感じだった。一人でどこかに行こうとしても、彼女と一緒にいた頃に比べたら、全く面白くも何とも無かった」
提督「今だからわかるのは、俺はアキちゃんといる時間の方が大事だったんだ。だから、初恋だったんじゃないかなってね」
曙「…」
提督「そんなところかな」
曙「…ふん」
夕張(提督ってば、悲しい過去をお持ちですね…)覗き
鬼怒(初恋は叶わないんだねぇ…)覗き
磯波(な、何かいっぱいいる…)
提督「実はな、曙を初めて見た時は、アキちゃんかと思ったんだ」
曙「…なんでよ」
提督「髪の色以外、そっくりだったんだ。俺も驚いた」
曙「…じゃあ、捻くれ者のあたしを外さなかったのは…あたしとアキって子を重ねてたから?」
提督「そうだ」
曙「っ…」ズキン
提督「でも、それは最初だけだ」
曙「…?」
提督「確かにあの子の面影もあったけど、君自身にも惹かれていた。憎まれ口を叩いても、本当はそんなこと思ってもいないのもわかった」
曙「…」
提督「俺とは真逆だと思えて、興味が湧いたよ」
曙「…」
曙(嬉しい筈なのに、どうして胸が痛いのか)
曙(それはすぐに理解出来た。こいつの目にはまだアキという子が残っているから)
曙(こいつに外への興味を抱かせ、果ては私たちと巡り会わせてくれた恩人なのに、あたしは…)
曙(あたしは嫉妬しているんだ。こいつの初恋相手に)
曙(…そんなの、嫌だ)
提督「…湿っぽい話はここまでにしよう。少し話疲れた」フゥ
曙「…提督」ギュッ
提督「ん?」
曙「…二日酔いが治ったら、外出したい」
提督「いいけど、何故だ?」
曙「…越えないと行けない目標が出来たから」
提督「目標?」
曙「あんたの初恋の子を、越えなきゃいけないから」
提督「越える?よくわからないな」
曙「今もあんたに残り続けているその子が羨ましい。だから、それを上書きできるぐらい、強く記憶に残る思い出を作りたい」
提督「…」
曙「あたしだって…恋してるんだから。あんたがしたのと同じ、初恋ってやつをね」
提督「…」ピクッ
曙「でも、今はその子よりあたしを見てよ。ここにいるのはアキって子じゃなくて、曙よ。だから、今だけはあたしを、曙を見て」
漣(おほー、遂に言いましたな)
朧(…ちょっと甘酸っぱい)
潮(…)ズキン
金剛「…ボーノ!よく言ったネー!」ドアバ-ン!
提督「んん?」
曙「っ!」
金剛「曙だけじゃありまセーン!ここにいるみんなが初恋デース!お相手は提督ですヨ?」
提督「うーん、そうなのか」
金剛「ボーノ!今回はあなたに譲りマース。でも、次は負けまセーン!」
曙「…望むところよ。戦艦だろうと退かないから」
金剛「…ンフフ、いい目になりましたネー!」
曙「それより、あんたらずっと覗いてた訳ね」
艦娘たち『あはは…』
曙「…それは許さないんだからー!」ドタドタ
金剛「高速戦艦なので、エスケープしマース!」スタタタ
曙「待てコラ!」ブンブン
提督「…ふふ、賑やかだな」
提督(…超える必要など、無いんだけどな)
提督(いつか…曙を彼女に会わせられたらな…)
提督「約束通り外出だが、どこへ行くつもりだ?」
曙「何も考えてないわよ。ただ外をうろつくだけ」
提督「ノープランか!悪くない!」
曙「じゃあ行くわよ」
漣(もちろんついて行きますぞ)ウヒヒ
潮(…私も提督と…)ヌッ
朧(何となく気になるから)ヌッ
***
提督「やっぱり街の方は賑やかだな」
曙「…ちょっと」クイッ
提督「ん?」
曙「…ほら」スッ
提督「何だ、手を握りたかったのか」
曙「勘違いしないで。あんたが迷子にならないようによ」
提督「流石曙だな。ありがとう」
曙「…ふふん」ニヘラ
提督「どこか行きたいところとかあるか?」
曙「…あそこ」
提督「雑貨屋か」
曙「…新しい髪留め買う」
提督「わかった」
曙「…これと、これ」ヒョイ
提督「花びらみたいな髪留めばかりだな!」
曙「何よ、悪い?」
提督「そんなことはない」
曙「ふふん」
提督「これは何の花を模して…」
曙「ペチュニアよ」
提督「わかるのか!」
曙「タグ付いてるでしょ」
提督「気づかなかった」
曙「…これはユキノシタよ」
提督「ほー、なんだか珍しそうな見た目だな!」
曙「…後は」
提督「それはわかるぞ!ミヤコワスレだろう?」
曙「…へぇ、わかるんだ」
提督「曙がいつも付けてる髪留めと同じだろ」
曙「そ、そうね」
提督「よし、それだけだな?」
曙「そうね」
提督「会計を済ませてくる」スタスタ
漣「ぼのたん髪留め買ってもらうとか裏山!」覗き
潮「ペチュニアとユキノシタの花言葉…」つスマホ
朧「あっ…(察し)」チラッ
潮「…私も髪留め買ってもらう」ズ-ン
朧(潮もやばそうだなぁ)
提督「ん、今替えるのか」
曙「気分よ」
提督「うん、似合ってるじゃないか」
曙「ふん、当然」
提督「さて、次はどこに行こうか」
曙「適当でいいわよ」
提督「なら、公園辺りでのんびりしたいな」
曙「まさか、もうバテたんじゃないでしょうね」
提督「そのまさかだ!」
曙「…呆れた。まあいいわ」
漣(ご主人様タフじゃなかったっけ?)コソコソ
朧(執務ばっかりで体力落ちたとか?)コソコソ
潮(…いいなぁ)
提督「んー!いい木陰があるじゃないか!」
曙「ほんとに休むのね」
提督「人混みは暑くて敵わん!」
曙「だらしないわね」
提督「すまんな!」ゴロ
曙「あんた、芝生があるとはいえ地べたに…」
提督「ふわふわしてるぞ?」
曙「…ほんと馬鹿ね」スッ
提督「ん?」
曙「頭まで汚れちゃあたしまで笑われるわ」
提督「おいおい、疲れるだろ」
曙「疲れたら放り出すからいいわ」
提督「そうか」
漣(ひ、膝枕ですとぉぉぉぉ!?)
朧(随分攻めるなぁ。昨日の話でも気にしてるんかな)
潮(わ、私も言ってみれば…)
提督「…まだ出かけて間もないが、いつもの曙とは違うな」
曙「いつも捻くれてて悪かったわね」
提督「うむ」
曙「わかってたけど、素直に返されると腹立つわね」ペチ
提督「いてっ」
曙「…あたしは負けず嫌いだから」
提督「だから?」
曙「そこまで聞いたら察しろクソ提督」ペチ
提督「いてっ」
曙「…ふふっ」
提督「まさか、昨日の話を気にしてるのか?」
曙「…」
提督「心配するな。気が変わる事は無い」
曙「気が変わる?」
提督「わかっているだろ?察しろ」
曙「あんたに言われたくないわ」ペチ
提督「理不尽だ!」
曙「何とでも言いなさい」フフン
漣(ぼのたん遊んでますなぁ)
朧(楽しそうな顔してる)
潮(私なら撫でるのに…)ウズウズ
***
曙「クソ提督、起きて」ペチ
提督「いてっ」
曙「もう昼よ」
提督「本当か?痺れただろ」
曙「艦娘なんだから平気よ…って言いたいけど、少し痺れてるわね」
提督「ほら、手を貸せ」グイ
曙「んっ…」ジンジン
提督「歩けるか?」
曙「少しだから歩けるぐらいなら行けるわよ」ペチ
提督「おでこ叩くの好きなのか?」
曙「叩きたくなっただけよ」フフン
提督「まあいい。昼飯でも食べに行こう」
曙「ちょっと、ほら」スッ
提督「ん?」
曙「早く、て、手を出しなさいよ!」
提督「ああ、そうか。すまん」ギュッ
朧(イチャつき方がカップルのソレだね)
漣(傍から見りゃぼのたん天使だし微笑ましいんだけど…)
潮(…)ウズウズ
漣(ウッシーもぼのたんと同じぐらいご主人様好きだから見せつけられててやばそう)
***
提督「レストランは久しぶりだ」
曙「田舎のお坊ちゃんは外食しなさそうね」
提督「家を出てからは自営業の店で下宿しつつ働いていたからな」
曙「今も似たようなもんでしょ」
提督「そうか?確かに間宮と伊良湖が給仕を担っているが…」
曙「…ま、いいわ。ほら、あたしはもう決まってるから早く決めてよ」
提督「よく来るのか」
曙「朧たちとたまに来てるだけよ」
提督「そうか。仲が良くて何よりだ」
曙「…ふ、ふん」プイッ
漣「照れるといつも通りになるぼのたんで安心した」コソッ
朧「たまにどころじゃないよね、ここ来るの」コソッ
潮「私たちも何か食べようよ」コソッ
提督「うむ、うまい」モグモグ
曙「いつもみたいにバカ食いしないのね」
提督「せっかくのデートだからな。ゆっくりした方がいいだろう」モグモグ
曙「ぶっ」
提督「どうした」
曙「い、今、で、デートって言った?」
提督「何だ、違うのか」
曙「あ、あたしはただの外出って…」
提督「曙は余裕そうだったりそうでなかったり忙しいな」
曙「うっさい…///」カオマッカ
提督「昨日の発言からそう解釈しただけだ」モグモグ
曙「っ~!!///」
提督「ここでは暴れないでくれよ」
曙「…わかったわよ」
***
漣「特に面白いところなく終わりましたな」
朧「砂糖吐きかけておいて何言ってるんだか」
漣「なんのこったよ」
潮「…私も誘えば行ってくれるかな」
朧「提督なら行ってくれるでしょ」
潮「…うん」
提督(あいつらずっと着いてきてるな)
曙「どこ向いてんのよ」
提督「ん?」
曙「前向いて歩きなさいよ」
提督「すまんな。次はどこに行くんだ?」
曙「もう帰るわよ。でも、少し適当にぶらついたらね」
提督「ん、もうか」
曙「半日だけとはいえ鎮守府を空けてんだから当たり前でしょ。それに、他の艦娘たちも騒いでそうだし」
提督「それもそうか」
曙「朧たちにもお土産買っておきたいしね」
提督「いい子だな」ナデ
曙「いきなり触るなっての!」
提督「すまん」パッ
曙「だ、誰がやめろって言ったのよ…」ボソボソ
提督「ん?」
漣「やば、今から帰るんすか」
朧「急いで戻るよ」
潮「帰ったら…うん」
提督「たまには意味もなくうろつくのも悪くないな」
曙「…そうでしょ」
提督「今日の曙も新鮮でよかったぞ」
曙「…そ、そう」プイッ
提督「こういう時間は大切にしないとな」
曙「…そうよ。じゅーぶんに大切にしなさいよ、クソ提督」
提督「ああ」
曙「あたしもあんたと一緒の時間は何より大事にしてるんだから」
提督「それはありがたいなぁ!」
曙(…そう、こいつと一緒にいる時間を増やして、あたし自身をもっと見てもらうんだ)
曙(あたしが勝手に対抗してるだけだけど、アキって子には負けられない)
曙(きっとあんたも恋をしてたのかもしれないけど、あたしも提督に恋してるんだから)
潮(皆さんどうも、潮です)
潮(ここ最近の曙ちゃんのアタックを目の当たりにして非常にモヤモヤしています)
潮(私もアタックを掛けないといけないと危機感を感じたので…)
潮(というわけで…今日は思い切って…)
潮「秘書艦代わってほしいです」
曙「え」
潮「曙ちゃん、ずっと秘書艦してたでしょ?だから、たまには休んで…」
曙「…何よいきなり」
潮「どうかな」
曙「…まあ、いいけど」
潮(やりました)
***
潮「そんなわけで、今日は私が頑張ります!」
提督「すまない、そこまでやる気があったのなんて知らなかった」
潮「い、いつもは、その、曙ちゃんがやりたそうだったので」
提督「そうか、それなら交代制にでもしようかな…どう思う?」
潮「あ、そ、それは…」
提督「それか曙と相談…」
潮「そ、その必要は、ないと思います」
提督「ん?」
潮「そ、それに、今日の秘書艦は、わ、私なので、その、相談も私がやりますので」
提督「そうだったな。失礼」
潮(危なかった…曙ちゃんと相談したら完全固定にされそうだし、そもそも交代制は私も反対だし…)
提督「なら、執務を始めるか!」
潮「は、はい!」
潮(私も、体験してみたい)
潮(曙ちゃんがいつも見てる景色が、どんなものなのか)
***
数時間後
提督「よし、ここらで休憩だ!」
潮「…」
潮(…思っていた以上に執務って辛いし、面白くない…)
潮(曙ちゃんは余裕なのかな…それとも、何かやってるのかな)
提督「潮は秘書は初めてか?」
潮「あ、は、はい。多分…」
提督「それなら凄いな。今日の分はいつもより少し多めだったからな」
潮「あ、そ、そうなんですか…曙ちゃんもこのペースで?」
提督「うーん、時折止まってはこっち睨みつけて再開してたなぁ」
潮(あ、『補給』してたんだ…なるほど…)
提督「やり方とか教える暇が無くてすまんな」
潮「し、仕方ないですから…」
提督「潮はいい子だな!」
潮「…んふ」ニヨ
提督「よし、腹が減ったから飯にしよう!」
潮「あ、そ、その!」
提督「?」
潮「じ、実は!お、お弁当を、作ってみました…」プルプル
提督「なんと」
潮「も、もしよければ、その、い、一緒に、食べませんか」プルプル
提督「いいとも!」
潮(や、やった!)
潮(曙ちゃんが提督と一緒にいた間に、間宮さんと伊良湖さんに色々教えて貰ったし、猛練習したんだから)
潮(味見した時は問題無かったけど、提督の口に合うかどうか…)
提督「美味いな!」ガツガツ
潮「…ほっ」
提督「自分のだけじゃなくて俺の分まで作るなんて凄いなぁ」ガツガツ
潮「い、いえそんなこと…」
提督「俺は料理はからっきしだからな!」
潮(じゃ、じゃあもし、ケッコンとかしたら、毎日手作りの料理を…えへへ///)ニヨニヨ
潮(あ、でも提督の手料理も食べてみたいけど、それなら一緒に作ったりした方が…)ニヨニヨ
曙(昼休憩にクソ提督と潮を誘おうと思ったら…そういう事だったのか…!)覗き
曙(潮…そう、あんたもなのね…!負けてられない…!)ワナワナ
***
提督「腹も満たされたし、執務再開だな!」
潮(全部食べてくれた…うへへ///)ニヨニヨ
曙(…潮がお弁当なら、あたしは差し入れだ!)ダッ
潮「…えへへ///」ニヨニヨ
提督「潮?」
潮「あ、は、はい!頑張りましゅ!」
潮(か、噛んじゃった…)プルプル
提督「…」カキカキ
潮「…」カキカキ
潮(文字ばかりで目が疲れてきた…)
潮(そういえば曙ちゃんは時折提督を見てたって…)
潮(…ちょっとだけ)チラッ
提督「」キラキラ
潮(提督…なんだかキラキラしてる…)ウットリ
提督「潮、何か気になるところでもあったか?」
潮「…」ジ-
提督「潮」
潮「…ふぇ、は、はい!?」
提督「じっと見ているから、何か気になるところでもあったかと思ってな」
潮「そ、そんなことありません」
潮(嘘…そんなに見てたの…)
潮(…で、でも、いいのが見れたから…頑張れそう!)
潮「」スラスラ
提督「潮はペースが早いなぁ」カキカキ
潮(す、凄い!ペンが進む…というか、走ってる!)
潮(曙ちゃんもいつもこんな感じに…いいなぁ)
曙「あんたたち、差し入れよ」ガチャ
提督「おお、曙じゃないか!」
潮「あ、曙ちゃん」ビクッ
曙「…ちゃんとやってるようでなによりよ」ムスッ
提督「どうして膨れっ面になる」
曙「ふん!」プイ
潮「あ、曙ちゃん…」オロオロ
曙「潮!あんたもサボるんじゃないわよ!」
潮「う、うん…」
曙「…ふん」トスッ
潮(あ、あれ、出ないんだ…)
曙「クソ提督、朧から借りた漫画どこよ」
提督「まだ隣の寝室にある」
曙「そ。読ませてもらうわ」
潮(寝室…いいなぁ)
曙「潮、手が止まってるけど、難しそうなら代わるわ」チラッ
潮「あ、だ、大丈夫だから!」
曙「…」プク-ッ
潮(あ、また膨れちゃった…)
提督「さて、再開っと」
潮(…うん、そうだよ。いつもは曙ちゃんの時間だけど、今だけは私の時間なんだから)
潮(少しは、私だって欲張りたい)
潮(だ、だから、またその横顔を…)ジ-ッ
潮(…ふー、頑張れる!)キラキラ
***
提督「今日はここまで!お疲れ!」カタン
潮「は、はい、お疲れ様です」
曙「…お疲れ」
潮(あれから、曙ちゃんはずっと執務室に居座ってた)
潮(漫画越しに私たちを見てて、ずっと膨れてた)
潮(ごめんね曙ちゃん。私も提督との時間が欲しかったの)
提督「そろそろ夕飯だな!」
曙「あ、クソ提…」
潮「て、提督!その、一緒にご飯なんて、どうでしょうか!」
提督「いいぞ」
潮「…!」パァァ
曙「…」プク-ッ
提督「さて、行こうか」
曙「あ…」シュン
提督「どうした曙、早く行こう」
曙「え」
提督「一緒に行くんだろ?」
潮「あ、そ、その…」
曙「しょーがないわねぇ、そこまで言うなら行ってあげるわ!」キラキラ
提督「潮は気が利いていい子だな!」
潮「い、いえ、その、違…もがっ!?」グイ
曙「ほら、とっとと行くわよ」
潮「え、うん…」
潮「あ、曙ちゃん、さっきのは…」ボソボソ
曙「あんたがここまで積極的にやるとは思わなかったわ」
潮「そ、その…」
曙「本来なら今日1日はあんたの時間なんだろうけど、邪魔して悪かったわね」
潮「…」
曙「でも、明日からは譲る気は一切無いわ」
潮「…わかった」
潮(夕食に行こうとした時に生まれたあの独占欲…凄かった)
潮(多分、曙ちゃんもそれを体験したんだろうな)
潮(でも、怖気付いてここで終われない。私も曙ちゃんに負けないぐらい、提督が好きだから)
潮(提督が誰か一人を選ぶ、その時まで私は諦めない)ムムム
曙(潮もやっと本気になってきたか…他の艦娘たちもそうだけど、手強い相手が増えたわ)
曙(でも、負ける気なんて微塵も無い。何がなんでもあたしは提督のそばに居るんだ)ムムム
潮「…」プク-
曙「…」プク-
提督(にらめっこかな?)
提督「今日も膨れっ面か?曙」
曙「…ふん」ムスッ
提督「何か気に食わない事でもあったか?」
曙「自分の、胸に、聞いて、見なさいよ!」ポカポカ
提督「痛い」
***
金剛『ヘーイ提督ー!グッモーニーン!!』ダキッ
提督『おはよう!』
金剛『ボーノもグッモーニーン!』スリスリ
曙『…おはよう』ムスッ
金剛『ンフー!テイトクニウムのサプライは大事デース!』
曙『…あの、ほんの10分ほど前に同じことやってましたよね』
金剛『あれはサプライが出来ていませんデシタ!』
曙『…そうですか』プクッ
金剛『これが無いとやる気が出まセーン』スリスリ
雲龍『提督、一ついいでしょうか』
提督『ん?』
雲龍『提督は私を見たら、可愛いと美しい、どっちに思いますか』
曙『!?』ブッ
提督『唐突だな!』
雲龍『ごめんなさい。他の駆逐艦の子たちから、そんな話を聞きまして』
曙『…』プルプル
雲龍『で、どうでしょうか』
提督『うーん、どちらとも言えないが、俺は可愛いの方だな!』
曙『!』ムスッ
雲龍『…すいません、もう一度』パァァ
提督『可愛いと思う!』
雲龍『…わかりました』キラキラ
曙『…』プク-ッ
綾波『や~りま~した~♪司令官、任務達成です』ヒョコ
提督『お疲れ!』
綾波『曙ちゃんも執務お疲れ様♪』
曙『どーも』
提督『任務報酬は間宮伊良湖のチケットか』
綾波『なら、今司令官と行きたいですね~』ホワホワ
曙『え』ピタッ
提督『いいぞ!』
曙『は?』
提督『執務が終わったらな!』
綾波『わかりました~』ホワホワ
曙『…』プク-ッ
***
提督「頬がはち切れんばかりに膨らませてるな」
曙「…」ジロッ
提督「本当にはち切れてしまう前に」プニ
曙「ぷっ…!?」プシュ
提督「空気を抜いて、リラックス」ムニムニ
曙「や、やめなひゃ…///」
提督「うむ、普段通りの方がいいな!」スッ
曙「あっ…あ、いきなり触るな!」カオマッカ
提督「言ったらそっぽ向きそうだったからな」
曙「む、向かないわよ!」
提督「それよりも、不満があるなら言ってくれないとわからないんだ」
曙「うっ…」
提督「どうしてそこまで膨れていたんだ?」
曙「…なんでもないわよ」
提督「よくわからないなぁ」
曙「し、知らなくていい事ってのもあるのよ!わかった!?」
提督「わからん!」
曙「~!」ポカポカ
提督「グルグルパンチで誤魔化すのか」
曙(ヤキモチ妬いたからなんて言えるわけないでしょ!)
数分後…
提督「気は済んだか?」
曙「はぁ、はぁ」
提督「何が不満なのか言えないなら、その不満を解消するしかないなぁ」
曙「!」
提督「何か出来ることはあるか?」
曙「そ、それは…」
曙(なんかすっごく大人げない形だけど、ここはチャンスね)
曙(個人的に1番クるものがあったのは雲龍さんだった。他は私も1度はやってもらったことがあるから、今思えばもういいけど)
曙(あ、あたしだって、提督の口から言われてみたいじゃない!?)
提督「んー、何をすればいいかわからんな」
曙「…あんたってほんと鈍いのね」
提督「すまん!」
曙「…ふん、もういいわ。こんな可愛くない女の相手してるのも面倒よね」チラッチラッ
曙(かなり嫌な手段だけど、これでどう?)
提督「曙が可愛くないだと!?」
曙(あ、食いついた)ピクッ
曙「…何か文句あんの?」チラッチラッ
提督「曙が可愛くないわけないだろう」
曙(…もう一息ってとこかな?)
曙「…何?はっきり言えば?」
提督「曙は可愛いぞ!」
曙(…こ、この感覚は…!)ビクビク
曙(…じんわり身体が温かくなるような、いい気持ち)ゾクゾク
曙「…は、はぁ?なんて言ったのよ」
提督「だから、曙は可愛いぞ」
曙「~!///」ゾクゾク
提督「お、おい、どうした?」
曙「だ、だから聞こえないってば!いつもみたいな馬鹿でかい声はどうしたのよ!///」ハァハァ
提督「んん!曙は可愛いぞ!!」ド-ン!
曙「~!///」ビクビク
曙(や、やば、気を抜くとニヤける)ニヨニヨ
曙(ってもうニヤけてる。邪道だけどめちゃくちゃ良い気分)ニヨニヨ
曙(あ、あともう少しだけ…)ハァハァ
曙「…やっぱ近くで聞いた方がわかりやすいわ」
提督「んん」
曙「ほ、ほら!早く耳元で!」グイ
提督「なんだ、そういうことか」
曙「…」ドキドキ
提督「曙は可愛いぞ」ボソッ
曙「…!」ビク-ン
曙(あ、危な、意識が飛びかけた…)ハァハァ
曙(こ、これもきっとテイトクニウムとかいうやつのせいね!)
曙「…ふ、ふーん、ほんとにそう思ってんの?」チラッ
提督「そうだ!」
曙「ど、どうせご機嫌取りでしょ」チラッチラッ
曙(冷静に考えると今のあたし、すっごい面倒な奴ね…)
提督「そんなことは無い!ちゃんと理由あってこその発言だ!」
曙「ふ、ふーん?///」カオマッカ
提督「普段強がってる所とか、ヤキモチ妬いて膨れるところとか、甘味食ってる時の笑顔とか、MVP取った時のご機嫌な所とか、酔っ払った時とか」
曙「ちょ、ちょっと待って…///」
曙(お、思ってる以上に例が挙がって…ん?)
曙「酔っ払ってる時って…何よ…」
提督「あ、言ってしまった!」
曙「な、何があったのよ!」
提督「はっきり言うと、物凄く甘えてきたな!」
曙「」
提督「その変わりように皆が悶絶しかけていたぐらいだ」
曙「」
曙(そ、そんなことが…何故覚えていないんだあたし!)
曙(タガが外れて甘えまくってたみたい…?くそっ!何も思い出せない!)
提督「おっと、迷惑とは思っていないぞ!」
曙「…そ、そう」
提督「次は素面の時にしてほしいものだな」
曙「素面…?」
提督「あ」
曙「…何をしてほしいって?」オソルオソル
提督「これ以上は俺でも言えん!」ダッ
曙「あ、待ちなさいよ…」ポツン
曙(行っちゃった…で、でも本来の目的は果たせたからいいか)
曙(そういや朧たちも何か知ってるような素振りがあったわね。聞いてみよう)
***
朧「提督、口を滑らせちゃったのね」
曙「やっぱ知ってたのね」
朧「幸い漣がその様子をスマホに記録してたから、それ見て」
漣「ちょ」
曙「見せなさい」ズイ
漣「ウ、ウッス…」
朧(潮、退避するよ)ボソボソ
潮(え、どうして?)ボソボソ
朧(多分暴れるから)ボソボソ
潮(漣ちゃんは?)ボソボソ
朧(大丈夫、死にはしないよ。多分)ボソボソ
潮(えぇ…)
そして…
曙「…」
漣「ぼ、ぼのたん?見終わった?」ビクビク
曙「」バタン
漣「ぼのたん!?まさかの気絶ですかい!?」
曙「」カオマッカ
漣「キャパ超えたのかな?」
朧「漣、無事?」ガチャ
漣「二人とも、漣を見捨てましたな!」ウガ-!
潮「ご、ごめん」
漣「だが残念だったな!この漣は生きているぅ!」
朧「曙は…黒歴史を見せられて気絶したってところ?」
漣「確かにそうだけど、恥ずか死した訳じゃなさそう」
潮「え、どうして?」
漣「一目でわかりますわこの寝顔。蕩け切ってますやん」
曙「んむ…へへ…///」ニヨニヨ
朧「これ、寝てるんだよね?」
漣「夢ん中でもイチャついてんじゃないっすか?」
潮「…すごい顔してるね」
漣「眉も目元も口も全部緩みきってますぜ。今の寝顔は天使ってはっきりわかんだね」
朧「…こんな幸せそうな顔されたら、こっちが妬けてくるよ」
潮(いいなぁ…)
曙「んゆ…んへぇ…///」トロ-ン
提督「…はい、ありがとうございました」ガチャ
提督「…よし、思い立ったが吉日!」
第七駆の部屋
漣「まだアヘ顔で寝てますか」
朧「うん」
漣「何か腹立つんで妖精さんに撮ってもらお」オ-イ
潮(何の夢見てるんだろ…)
曙「んへぇ…」zzZ
妖精「およびですか」
漣「うん。この寝顔撮っといて」
妖精「それはさざなみさんでもできることでは?」
朧「責任逃れだと思うんだけど」
漣「なんのこったよ」
妖精「…ま、いいですけど」スッ
提督「入っていいか?」コンコン
漣「やべっ、ご主人様じゃん」
潮「あ、だ、大丈夫…?です!」
提督「失礼する!」ガチャ
漣「ご主人様ダメですよそんな大声だと」
提督「何故だ?」
漣「ほら、ぼのたん見て」
曙「くしょていとく…」zzZ
朧「寝言でも提督を呼ぶぐらいですよ」
提督「照れるな」
朧「真顔で言わないで下さい」
提督「それはそうと、曙に用があるんだ」
漣「まだ朝っぱらっすよ?」
提督「ああ。出来れば今すぐに起こしたいが…」
朧「なら、提督がモーニングコールしてあげた方がいいですね」
潮(いいなぁ)
提督「よし、曙!起きろ!」
曙「んひっ…!?」ビクッ
提督「おはよう」
曙「んん…ていと…く、クソ提督!?なんでここに!?」
提督「朝早くから悪いが、今から出られるか?」
曙「な、なんでよ」
提督「漸く旧友の居場所がわかったから、会いにいくんだ」
漣「ご主人様、旧友って男っすか?女っすか?」
提督「女だ」
漣「おほー!こりゃ行くっきゃない!」
朧「提督、あたしたちも行っていいですか?」
提督「うーん、そこまで楽しい事にはならないと思うが、それでいいなら」
潮「い、行きます!」
曙「…」
曙(まさか、アキ?)
曙「…とりあえず着替えるから、外出て」
提督「わかった。それと曙」
曙「な、何よ」
提督「可愛いパジャマだな」
曙「っ…!早く出ろ!///」ウガ-!
***
電車内…
漣「また電車ですかー」
提督「幸い日帰りで帰れる距離だからな」
朧「提督、車って買わないんですか」
提督「いずれな」
潮「で、電車も悪くないと思います」キラキラ
曙(…提督、なんでそんなに嬉しそうじゃない顔してるのよ)
曙(旧友と会えるのなら、そんな顔しないものでしょ…?)
電車から降り…
漣「今度はバスですか」
潮「ば、バスもいいですね…!」ワクワク
朧「潮は楽しそうでいいね」
提督「…」
曙(どんどん人家のない所へ向かっていく…)
曙(この先にいるの…?)
バスから降り…
潮「降りましたけど…ほとんど何もありませんね」
朧「おっきな建物がちょっと遠くにあるだけ」
漣「ここらへん人いないっすよ?」
提督「ここから少し歩く」
曙(…あの大きな建物、民家じゃない)
曙(嫌な予感がする…)
提督「着いたぞ」
潮「え、ここ…?」
朧「提督、場所間違えてないですか?」
提督「ここだ」
漣「いやいや、ここ寺ですぞ?」
曙(やっぱり…!)フルフル
潮「…あ、お友達って、住職さんですか?」
提督「いや、こっちにいる」
曙(墓場の方に…そんな…)
提督「…これだ」
潮「こ、これですか?」
朧「…新しい墓石ではないですね」
漣「朝日家、ですか…」
提督「…やっと会えたね、アキちゃん」
曙(嘘…こんなこと…)
曙「く、クソ提督」
提督「なんだ」
曙「こ、これは、何なのよ」フルフル
提督「アキちゃんの墓だ」
曙「ひ、引っ越したって…」
提督「嘘は言ってないだろ?」
曙「っ…」
漣「どゆこと?」
提督「子供だった頃は、彼女が死んだ事が理解出来なかった。彼女が親に抱えられながら車に乗り込んで、村から出ていく光景を見ているだけだった」
提督「その時の、力なく垂れ下がっていた腕は今でも目に焼き付いてる。親や近所さんに聞いても誤魔化された」
提督「歳を重ねていく毎に、もしかしたら彼女は死んでいたんじゃないか、と思い始めた。そして、彼女はあの村の全てから追い詰められて、命を絶ったではないか、とね」
提督「見合いの前の日に、大本営に行っただろう?あの帰りに探偵事務所へ向かって依頼した。それで、今日結果が報告された」
提督「俺があの村を出たのは、この時の為でもあった。彼女の安否と、俺の馬鹿げた考えを否定したかったが…どうやら俺の考えは正しかったようだ」
提督「改めてこの事実を目の当たりにしたが、不思議とすんなり受け入れられた。これで、ようやく吹っ切れたよ」
朧「提督、まさか…」
潮「て、提督、それは…どういう意味ですか?」
提督「おっと、勘違いするな。俺は提督を辞めるつもりは無いぞ」
潮「よ、よかった…」
朧「辞めるって言ってたら鎮守府の艦娘全員ブチ切れてますよ」
漣「ヒヤヒヤするからやめてくださいよー」
提督「すまん」
曙(…あたしは、馬鹿だ)
曙(あたしは、もう居ない相手を追い掛けていただけだったんだ)
曙(勝手に嫉妬して、提督の1番になりたくて、わがまま言って…)
提督「…ありがとう、アキちゃん」
曙(…)ズキッ
提督「君のお陰で、僕はとてもいい子たちに巡り会えた。君が僕を、外の世界へと導いてくれたからだ」
提督「それと、すまない。僕はこれから先、君との思い出をここに置いて生きることにした」
提督「ずっと立ち止まる訳には行かないんだ。僕も大人になって、大切なものができた」
提督「だから…さようなら」
曙(…墓前で1人呟いてるその時だけ、提督が子供みたいに見えた)
朧「…提督」
提督「ん」
朧「あたしたちも、お礼を言わせてください」
提督「ん、ああ」
朧「提督と巡り合わせてくれてありがとうございました」
漣「ご主人様と会わせてくれてありがとうございました」
潮「…提督を導いてくれてありがとうございました」
曙「…」
曙(…あたしも、この子に感謝すべきなのかもしれない)
曙(あんたが提督に外の世界を見せなかったら、あたしたちは提督とも会ってないだろうし、違う提督と上手くいってるかもわからなかった)
曙(それに、あたしも恋ができた。素直になれた。あなたが外から連れてきたあいつは、最高の人よ)
曙(勝手だけど、あんたの分まであたしは、幸せになるために頑張る。あいつの1番になってやるから)
曙(だから…)
曙「…ありがとう」
提督「…よし、帰ろう」
漣「そうっすね」
提督「鎮守府の皆が心配していそうだ」
朧「でも、これでしばらくお出かけは無くなりますよね?」
提督「うむ。思いつく限りでは、もう心残りはないと思う」
潮「曙ちゃん…」
曙「…わかってるわよ」
潮「て、提督!」
曙「クソ提督!」
提督「ん?」
潮「これからも、よろしくお願いします…!」
曙「こっからはいつも以上だと思いなさいよ!」
提督「…ああ」
漣「おーっと、漣も忘れちゃダメですぞ?」
朧「朧も頑張ります」
提督「ふふ、じゃあとっとと帰るか!」
提督(…皆、ありがとう)
翌朝…
提督「…というわけで、大本営に申請していた新装備が、近日配備されるとのことだ。条件は練度限界らしいから、皆…」
金剛「こうしちゃいられないネー!エブリバディ!今から演習デース!」ドタドタ
雲龍「…抜け駆けはダメ」ドタドタ
提督「…やる気があるのはいい事だな!」ワハハ
那智「ふふ、貴様らもうかうかしてられんな」
漣「あたぼうよ!」
潮「頑張ります!」フンス
朧「最初は一つだけですか…でも、諦めません」
曙「…」
那智(曙め、思い詰めた顔をしてるな。やはり新装備についてか)
曙(…うへへ、指輪かぁ…)妄想中
妖精「なんだかおもしろそうなことになってますね」
妖精「のるしかない、このびっぐうぇーぶに」
妖精「たしか、『ケッコンカッコカリ』のはなしでしたよね」
妖精「これはいいことをおもいつきました」
***
妖精「というわけで、そっきょうでつくってみました」
妖精「げんかいとっぱはできそうにないですね」
妖精「どんなこうかがあるかまだわからないです」
妖精「だれかでじっけんしなければ…」
夕張「あれ?妖精さんたち、なにしてるの?」
妖精「あ」
妖精「ちょうどいいです」
夕張「提督が探してたよーって、何それ」
妖精「あまったこうざいのはへんでつくってみました」
妖精「あげるです」
夕張「んー、指輪?まあ貰っておくわ!」スッ
妖精(さっそくはめたです)
妖精(さて、どうなりますかね)
夕張「んん…指輪だから何かあるかと思ったけど、何も無いわね」
妖精(あれれ?)
夕張「まあ鋼材の破片からだから当然よね」
妖精(おかしいです。たしかになにかしらのはんのうがあるはず)
夕張「でも破片だからって勝手に作っちゃダメよ?これからは一言言ってよね」
妖精(しっぱいしたですか?)
提督「妖精さんたちー、ここかー?」
妖精「あ、ていとくさん」
夕張「あ、ていと…くっ!?」ビクッ
提督「夕張?」
夕張「んひっ…な、何これ…」ビクビク
妖精(はんのうがありました)
妖精(ようせいセンサーのでばんです)スチャ
提督「どうした、気分でも悪いのか」
夕張「あ、あの、提督、ちょ、ちょっと、その…///」フラフラ
提督「おいおい、ふらついてるじゃないか」スッ
夕張「んひっ!?」ビク-ン!
提督「おわっ」
夕張(一瞬意識が飛びそうに…)ビクビク
妖精「わかりました」
妖精「なにがですか」
妖精「ゆうばりさんがつけたゆびわに、テイトクニウムのきゅういんこうかがみられました」
妖精「みせてください…わお、まるでだいそんのようです」スチャ
妖精「ゆうばりさんのはんのうをみるに、テイトクニウムのかじょうせっしゅといったところでしょうか」
妖精「ということは、あれをつけてれば、つねにキラキラですか」
妖精「ゆうばりさんがたえられたらのはなしですけどね」
夕張「て、提督、よ、妖精さんならここにいますので、私はこれで…///」フラフラ
提督「だからふらついてて危ないだろう。病室まで…」ピトッ
夕張「んぃっ!!///」ビクッ
提督「?」
夕張「も、もうだめ…///」タラ-
提督「は、鼻血だと!?夕張ー!」ドタドタ
夕張「ぁへへ…///」気絶
妖精「じっけんはせいこうだ」キチスマ
妖精「わたしたちはなんておそろしいものをつくってしまったのでしょう」キチスマ
妖精「やや、こんなところにまだはへんが」キチスマ
妖精「おもしろいからまだつくりましょう(直球)」
妖精「ほかのこのはんのうもみてみたいです」キチスマ
そして…
妖精「とりあえず、にんずうぶんはつくりました」
妖精「しごとがはやいです」
妖精「さて、だれからいきましょうか」
妖精「ここにきたこからでいいのでは?」
妖精「おーけーです」
雲龍「…妖精さんたち、いるかしら?」
妖精「あ、うんりゅうさん」
雲龍「艦載機の整備を頼むわ」
妖精「あいあいさー」
雲龍「今日はやけに集まってるのね。何かあるの?」
妖精「あ、そうでした。これをあげます」
雲龍「…指輪?」
妖精「こうざいのはへんからつくってみました」
雲龍「…うふふ、おもちゃの指輪ってこと?ありがとう」スッ
妖精(ゆびにはめました)
妖精(くすりゆびじゃないです)
雲龍「ごめんなさいね、薬指はもう先約があるの」ボ-ッ
妖精(ちょっとにやけてますね)
妖精(ていとくさんですかね)
妖精(きがはやいですね)
雲龍「…!」ピクッ
妖精(はんのうありです)
雲龍「…じゃ、整備よろしくね」スタスタ
妖精(ついていきます)ソロソロ
雲龍「失礼します。提督」ガチャ
提督「どうぞ…ん?」
曙「雲龍さ…ん?」←秘書艦
雲龍「何?」フリフリ
提督「髪の毛がひとりでに動いているな!」
曙(し、しっぽ?)
雲龍「あら、どうしてでしょうか。さっきまでそんなことなかったのに」フリフリ
曙(犬のしっぽみたいにフリフリしてる…いや、雲龍さんだったら龍尾…?)ウムム
雲龍「それよりも提督、演習の結果です」
提督「どれ…金剛と二人でやったのか…」
雲龍「MVPは私です」ムフ-
提督「うーん、まだ一戦だけでよかった。残った演習はちゃんと6人で行きなさい」
雲龍「…申し訳ありません」シュン
曙(あ、髪が垂れ下がった…ふわついたくせっ毛も垂れてる…)
提督「まあ、やってしまったなら仕方ない。よく頑張ったな」ナデ
雲龍「…んふー///」ブンブン!
曙(な、撫でて貰った瞬間ちぎれんばかりに髪が振れてる…)
妖精(センサーをみると、やはりテイトクニウムをきゅういんしていますね)覗き
妖精(ゆうばりさんとちがうのは、かみのけにしゅうちゅうしてますね)
妖精(かんじょうがかみのけにでるようになった、というところですかね)
雲龍「…またMVPを取れたら、お願いします」キラキラ+髪の毛ブンブン
提督「わかった」
曙(すっごい暴れてる…って、何どさくさに紛れて約束してんのよ!)グヌヌ
雲龍「…それでは」スタスタ
妖精(なるほど、かんむすによってあらわれるこうかがちがうのですか)
妖精(おもしろいです。これもまたゆえつ)
妖精「つぎはだれに…おっと」ポロッ
妖精「ゆびわをおとしたですか?」
妖精「もちすぎです」
古鷹「あら?何でしょうか」コロッ
熊野「指輪?」
妖精(ふるたかさんにくまのさんです)
古鷹「ま、まさかこれは、例の指輪でしょうか」
熊野「そんなはずありませんわ。提督は近日中と言っていたでしょう」
古鷹「あ、そうでしたね…」
熊野「大方、誰かが作ったおもちゃに違いありませんわ」フフン
古鷹「…」ジ-ッ
妖精(ふるたかさん、めちゃくちゃみてます)
古鷹「…ちょっと付けてみちゃったり」スッ
熊野「あらあら」
古鷹「…!」ビクン
妖精(はんのうありです)
古鷹「…提督のお世話をしに行かないと!」ダッ
熊野「え?」
妖精(すごいダッシュです)
妖精(はやきこと、ふるたかのごとし)
妖精(センサーをみたら、ゆびわからあたまにかけてエネルギーがはしってました)
妖精(げんどうからさっするに、おそらくよくきゅうのストッパーなるものがはずれたのかもしれません)
熊野「あ、あら?なんですのいきなり…ん?」
妖精「どうしますか?だれかみにいって…」
妖精「わたしがみにいきます」
熊野「あなたがた、何をコソコソしてらっしゃるの」
妖精「みつかってしまいました」
妖精「なむさん」
熊野「…その指輪、まさかあなたたちでしたの?」
妖精「ばれてしまってはしかたないです」
妖精「こうなればきょうこうしゅだん」
妖精「くまのさんもゆびわをつけるです」ピュ-
熊野「んなっ!?何をするんですの!?」
妖精「でーたしゅうしゅうです」
妖精「きょうりょくしてくれたら、えすて」
熊野「んえっ…あっ!」スッ
妖精「えすてということばにゆらぎましたね」
熊野「…」フラフラ
妖精(ようすがへんですね)
熊野「…」フラフラ
妖精(どこかいってしまいました)
妖精(ついせきします)
***
古鷹「提督!お茶を淹れました!」キラキラ
古鷹「耳かきの準備出来ています!」キラキラ
古鷹「お疲れですか?添い寝しますよ!」キラキラ
曙(な、何なのいきなり…)
提督「古鷹、今は大丈夫だから」
古鷹「なら、ここで待機しています!」キラキラ
曙(…ん?あの指輪…)
提督「今日は賑やかだな」カキカキ
熊野「てーとくさぁん!」バァン!
曙「く、熊野さ…」
熊野「とぉぉ↑おう↓!!」ピョ-ン
曙「ちょ、危ない!」
提督「本当だよ」ダキッ
熊野「こ、これですわ!これこそわたくしが求めていた感触!温もり!最高ですわ~♪」
曙(え、なにこれは…)
古鷹「むー」プク-ッ
曙(古鷹さんがめちゃくちゃ膨れてる…)
妖精(なるほど、くまのさんのばあいはせんざいてきなよくきゅうがかいほうされたようですね)
妖精(おじょうさまキャラはかりのすがたでしたか)
妖精(はからずともでーたがあつまっていきますね)
金剛「ヘイ、何してるデース?」
妖精「ひっ」
妖精「いつのまに」
金剛「Don't worry.何もしまセーン」
妖精「ほっ」
金剛「ただ、一つだけお話がありマース」
妖精「はい?」
金剛「雲龍がエンゲージリングなるものを付けてたデース。どういうことネ?」
妖精「あっ」
金剛「聞いたら妖精さんたちから貰ったと言ってマース」
事情説明中…
金剛「つまり、これはエンゲージリングじゃなくて、フェアリーリングデース?」
妖精「そうなります」
金剛「hmm…本物じゃないのデスネ」
妖精「すいません」
妖精「でも、なにかしらのこうかはえられます」
金剛「いい効果デスカ?」
妖精「たぶんです」
妖精「すくなくとも、わるくはならないはずです」
金剛「…まあ、いいデース。その指輪下サイ」
妖精「どうぞ」
金剛「…!」スッ
妖精「なにかありましたか」
金剛「なんだかテートクに甘えたくなってきたデース!」ドタドタ
妖精「あ、いっちゃいました」
妖精「こんごうさんも、よくぼうにすなおになったようですね」
妖精「のこすはあけぼのさんとうしおさんですね」
***
金剛「ンフー!やはり提督のハグは最高デース!」スリスリ
提督「金剛はいつも通りか」
曙(…指輪付けてる)
提督「だが執務に支障が出るなぁ」
金剛「あと5分お願いシマース!」スリスリ
曙「仕事の邪魔だから離れなさいよー!」グイグイ
金剛「フッフッフ!まだ甘いデース!」グググ
曙「くっ!いつもなら離れるのになんてパワーなの!」
提督「苦しい」
潮「…」ガチャ
曙「あ、潮!ちょうどいいわ!」
潮「…」スタスタ
曙「そうそう!金剛さんを引き剥がし…」
潮「…」グイ
金剛「What!?」
潮「…」ポ-イ
金剛「Noooo!!」
曙「な、投げなくても」
潮「…」ストン
提督「潮?どうした」
潮「…」ジ-
曙(提督の膝に座りながらこっち見てる…)
金剛「ンムム…今日は退いてやるデース。次は諦めまセーン!」ドタドタ
曙「出てったか…って、潮」
潮「…」ンフ-
曙「とりあえず離れなさ…んんっ!あんたもか!」
潮「…」ギュウウウ
提督「苦しいよ潮」
潮「…!」パッ
曙「…あんたは素直に離すのね」
潮「…」プク-ッ
妖精「どうでしょうか」
妖精「うしおさんもよくぼうにみをまかせてます」
妖精「でもりせいものこってますね」
曙「…ん、あんたたちなにしてんのよ」
妖精「ややっ、みつかった」
妖精「ちょうどいいです。ゆびわをわたしてしまいましょう」
妖精「わたりにふね」
曙「何ブツブツ言ってんのよ」
提督「曙、どうした」
曙「妖精さんたちが来てんのよ」
提督「…ん、何だその指輪」
妖精「わたしたちからかんむすへのプレゼントです」
提督「…潮、手を見せてくれ」
潮「…」スッ
提督「これもか…ということは潮がこうなったのはお前たちの仕業か」
妖精「そうです」
妖精「かんちがいしないでほしいのは、わたしたちはかんむすのためにつくったのです」
提督「そうは言ってもこの混乱はなぁ」
妖精「それはみなさんがていとくをおもってこそのけっかだとおもいます」
妖精「きたるほんもののゆびわをもらえたときのよろこびをみせたかったのです」
提督「んー」
曙「…あたしは紛い物なんか要らないわ」
妖精「そんなー」
曙「第一、みんなおかしくなってんだから付けるわけないでしょ」
妖精「とかいいつつきになってますね」
妖精「ひだりてがそわそわしています」
曙「んなわけないでしょ!」
妖精「すきあり!」スッ
曙「ひぁっ!?」
妖精「んぐぐ、みぎてですか」
妖精「しっぱいだー」
曙「何してんのよ!」
妖精「さて、どうなるか…」
曙「…?」チラッ
妖精「あら?」
妖精「なにもない?」
曙「…んっ!?」パキッ
妖精「こわれた?」
妖精「まっぷたつ」
曙「…ふ、ふん!所詮は紛い物ね」ポイ
提督「妖精さんたち、何かやるときは俺に一声掛けてからにしてくれ」
妖精「もうしわけありません」
***
提督「…潮のは外れないのか」
潮「…」コク
提督「曙のは何故壊れたんだろうな」
曙「だから言ったでしょ。所詮は紛い物だって」
提督「そうかー。何にせよ何も無くてよかった」
曙「…てか、潮はそろそろ離れなさいよ!」ガイ
潮「…」ギュウウウウ
曙「何でビクともしないのよぉぉぉ!!!」
提督「苦しい」
翌日、食堂…
曙「…おはよ」
潮「あ、おはよう」
曙(指輪は…無くなってる…?)
朧「おはよう」
漣「( ˘ω˘ )クソネミ」
曙「…おはよう」
朧「提督がいないね。曙何か知らない?」
曙「何であたしが知ってると思ったのよ」
漣「ぼのたんいつもご主人様の部屋行ってるじゃん」
朧「それも毎朝行ってるし、今朝も行ったんでしょ」
曙「ぐっ…行ったけど…」
朧「…でも、曙が知らないんじゃ誰も知らないか」
潮「そんな早くにどこに行ったのかな…」
曙「…他の子たちもその話題でザワついてるし、大人しく待ちましょ」
その頃…
大本営
元帥「…さて、簡単な説明だったが、理解は出来たか?」
提督「はい!艦娘に結婚を申し込むのですね!」
元帥「…まあ間違いではないからいいが、君はもう誰に渡すか考えているのかね」
提督「曙です!」
元帥「んん…そうか。君は物好きなのか、或いは…」
提督「元帥殿、恐れながら申し上げますと、誰に渡そうがそれは自分の勝手かと」
元帥「…そうだったな」
提督「たとえカッコカリとあっても、自分は本気です」
元帥「…そこまで言うなら私から言うことは何も無いが、双方の同意を得た上にしておけ」
提督「了解です」
元帥「君なら性格上問題無いだろうが、無理やり指輪を付けさせたという例が既に何件か挙がっている」
提督「気の毒ですな!」
元帥「…ああ、それとあと一つ」
提督「なんでしょうか」
元帥「もし追加するなら申請すれば…」
提督「曙と相談ですな!」
元帥「んん…そうか」
提督「それでは、失礼しました!」ガチャ
元帥「…あ、あと一つ伝え忘れた…」
そして、翌日…
金剛「昨日一日提督は帰って来ませんデシタ…これは何かあったに違いありまセーン!」
雲龍「鎮守府周辺に不審な車も止まってたわね」
那智「街の方にも見慣れぬ顔があったな」
由良「一応駆逐艦の子たちは外出を控えさせましたけど、不安ですね…」
提督「…ふう、ただいま」コソコソ
金剛「テイトクー!」ドタドタ
雲龍「!」
那智「貴様、連絡ぐらい入れておけばどうなんだ」
由良「もう、心配したんですよ」
提督「すまない」
金剛「ンンー!やっぱり提督の匂いは落ち着きマース」スリスリ
提督「実は帰る途中に元帥から連絡があってな。一日帰る日を遅らせたんだ」
金剛「hmm...そうでしたかー」
雲龍「ちなみに、何と?」
提督「全国の鎮守府の近辺で不審な集団をよく目にしたという報告があったらしくて、何か嫌な予感かするから、とな。ビジネスホテル代は経費から出しておくと言われた」
那智「ふむ、奴らのことか」
提督「何だ、お前たちも見たのか」
那智「まあ、誰かを探してるようだったな。もしや貴様の事か?」
提督「多分そうだな」
由良「そ、それは大変なことじゃないですか!」
提督「案ずるな!お前たちには指一本触れさせんからな!」
那智「…それはありがたいが、他にも伝えるべき相手がいるだろう?」
提督「あ、そうだった!」
那智「ふふ、早く行ってやれ。私たちも部屋に戻ろう」
提督「それではな!」
金剛「ンー、仕方ないデース」
雲龍「他の子たちに伝えてきますね」
由良「あ、由良も行きます」
***
綾波「曙ちゃん、大丈夫だって。一日ぐらい…」
曙「」ボ-
漣「ダメみたいですね」
潮「…」ボ-
朧「こっちもダメだね」
綾波「他の子たちも不安そうだし…」
提督「曙、みんな、いるか」コンコン
曙「!」ビク-ン
綾波「はい、今開けま」
曙「どこ行ってたのよクソ提督!」ドアバ-ン!
綾波「」ビクッ
提督「おお、すまんな」
曙「連絡の!一つぐらい!入れなさいよ!」ボコボコ
提督「ごめんな」
曙「どれだけ心配したと思ってんのよ…」トスッ
提督「…」
漣「あのー、部屋の前でイチャつくのやめてくれませんかね?」
***
漣「はぇ~そんな事があったんですねぇ」
潮「ご無事でよかったです…」
曙「…クソ提督、まさか」
提督「多分曙の思っている通りだ。まだあいつらは諦めてなかったみたいだ」
綾波「あのー、あいつらって?」
提督「ああ、そういえば事情を説明してなかったな。ちょうどいいから皆を集めよう」
***
提督「えーと、皆いるようだな。まず先日は連絡も取らず一日鎮守府を空けてすまなかった」
提督「元帥からの命令で一日外泊していた。なんでも、鎮守府周辺に不審な集団が現れているらしい。恐らく皆も見ているだろう」
提督「結論から言うと、そいつらは恐らく俺狙いで、俺の親が出向いてるんだと思う」
艦娘たち『』ザワザワ
提督「大方俺を見つけて連れ出すつもりだろうけど、勿論こっから出てくつもりは無いから安心してくれ」
艦娘たち『』ホッ
提督「えーと次に、何故大本営に行ったかというと、ある装備を取りに行った」
提督「先日、妖精さんたちが作ったものとは違う、正真正銘のケッコンカッコカリ指輪だ」
艦娘たち『!』ザワザワ
提督「見てもらった方が早いか」ゴソゴソ
曙(…!)ピクッ
『待てぇい!!!!!』
艦娘たち『』ザワザワ
提督「…申し訳ないですが、今日は民間人の入場許可は取ってないです」
提督父「このバカ息子め…散々手間を掛けさせおって…」
提督「お引き取り願います」
提督父「引き取るだと!?貴様がここから出るのだ!さぁ見合いをやり直すんだ!」
提督「お断りします」
提督父「子は親に従う義務がある!つべこべ言わないで…」
提督「…はー、この際だからはっきり言おうか」
提督父「何?」
提督「俺は曙と結婚する。だからとっとと帰れ」
曙(!?)ビク-ン
金剛「What!?」
雲龍「…」ズ-ン
潮「」ウボァ-
漣(あちゃー、こっちのがダメージデカかったかぁ)
提督父「曙とは、誰だ!」
提督「あんたも見えるだろ。鈴の付いた髪留めをした子だ」
提督父「…あ!き、貴様ぁ!どこかで見たと思ったら見合いの時にいたガキか!」
曙「ふ、ふん!懲りずにやってきたのね、クソ男!」
提督父「そ、それに…朝日のとこの卑しいガキにそっくりだ…!また俺の子をたぶらかして…」
提督「何だと?」
提督父「まだ俺の邪魔をするのか…このガキめ!」
曙「ガキガキうっさいわよクソ野郎!」
提督父「な、何という口を…汚らわしい!」
提督「お前の方が十分汚らわしいよ」
提督父「なにぃ!?」
提督「子が親に従う義務なんかどこにもない。ましてや、未来も親のいいなりになる必要も無い」
提督「俺はこの鎮守府から出ていくつもりは無い。出ていくのはお前と、取り巻きだけだ」
提督父「っ…認めんぞ!」
提督「何を親みたいな事言ってんだ」
提督父「い、今何と言った…」
提督「忘れたのか?俺はもうあんたを親とは思わないって言っただろ。そもそも俺の姓はお前とは違う」
提督父「…あいつを取り押さえろ」ピピッ
スーツ男の集団「」ドタドタ
提督「うぐっ」
曙「な、何よあんたたち!?」
提督父「おっと動くな。動けばこいつが痛い目に遭う事になるぞ」
曙「くっ…!」
艦娘たち『…!』
提督父「…出来れば五体満足で回収したいんだ。大人しく従え」
提督「断る!」グググ
提督父「…そういえば大本営とやらから貰った装備があると言ってたな」ゴソゴソ
提督「やめろ!」
提督父「…っと、これか」
金剛(あのケースの中に指輪が…!)
雲龍(何を…)
潮(ひどい…!)
提督父「くだらん!艦娘は兵器なのだろう!?人間の真似事などする必要は無い!」
提督「んぐぐ…!」グググ
提督父「こんな鉄屑に危うく俺の計画が台無しにさせられてしまうところだった。おい、こいつをどこかに…」
曙「…やめろぉぉぉぉ!!!」ダッ
金剛「ボーノ!?」
曙「それに触れるなぁ!!」
提督父「おわっ」ポロッ
曙「よし!」キャッチ
提督父「き、貴様ぁ!艦娘が人間に暴力わ振るうなど、犯罪だぞ!」
曙「知るか!あんたらの方が犯罪だわ!」
提督父「おい!こいつも取り押さえろ!」
金剛「そうはさせまセーン!」ドタドタ
提督父「なっ!?」
金剛「ボーノ!加勢するデース!みんなもお願いしマース!」
雲龍「勿論。艤装展開」ガシャ
潮「そ、それは流石にまずいんじゃ…?」
漣「リアル大乱闘ktkr!」
朧「提督が奪われるぐらいなら、ここでひと暴れします」
艦娘たち『』ワ-ワ-!
提督父「くっ…欠陥品どもめ…!」
提督「スキあり!」グイッ
スーツの男たち『!?』
提督「出てけこのヤロー!」ドタドタ
提督父「くっ、こいつ!」
提督「ここは俺の家同然だ!勝手に上がり込んで来るんじゃねぇ!」ボコッ
提督父「生意気なガキめ…!」
提督「お前こそ肝心な時に邪魔しやがって!俺は曙に指輪を渡すつもりだったんだよ!」
曙「!」ビク-ン
提督「だからお前に構ってる暇なんかねぇんだよ!とっとと出てけ!」
提督父「ぐっ…!」
曙「…こ、この指輪を、私に…?」パカッ
指輪「」キラキラ
曙「…」
金剛「…ボーノ!早く着けるデース!」
曙「っ!?」
金剛「早く着けないと、ワタシが貰っちゃいマース!」
雲龍「私も同じだから、早くして」ガシャ
潮「~!」ソワソワ
金剛「提督に選ばれたなら何も言いまセーン!早く着けてこいつらを蹴散らすデース!」
曙「…わかってるわよ!」スッ
ピカッ
提督父「くそ、大人しく…ん!?」
曙『そいつに触るなぁ!』体当たり
提督父「ぐぇっ!?」
曙「クソ提督、無事!?」
提督「問題無い!」
提督父「こ、このガキ…!」
曙「ガキガキうっさい!お前の方がガキよ!」
提督父「なっ!?」
曙「親だから何!?息子だから何!?縛ることでしか律する事が出来ないの!?」キラキラ
提督父(な、なんだこいつ…花びらが僅かに光って…?)
曙「そんなの下らない!あんたが欲しがってるのは操り人形よ!決してこいつじゃない!」
曙「血の繋がりはあるのだろうけど、それぞれ違う意思を持った他人であると理解しなさいよ!」
曙「これに懲りたら二度とこいつに近寄らないで!」
提督父「っ…ガキが偉そうに…!」ガシッ
曙「ふんっ!」背負い投げ
提督父「あがっ!」ドシ-ン
曙「やっぱりガキね」
提督父「ち、畜生…!」
曙「万策尽きて最後は力で捻じ伏せようって言うの?とんだクソ親ね!」パッ
提督父「くっ…いつまでも平和ボケした面ができると思うなよ!」フラフラ
提督父「それにお前!何が結婚だ!いくら艦娘だろうが、そんな小娘じゃ世間からは白い目で見られる!お前はまだ社会の厳しさを分かっちゃいない!」
提督「俺が誰とケッコンしようが俺の勝手だ!」
提督「見た目が何だ!?世間体が何だ!?そんなん知るか!俺が惚れた女に文句付けんな!」
提督「後ろ指差されようが構うものか!俺は俺を変えるつもりは微塵も無い!」
曙(…ふへっ///)ニヨニヨ
提督父「っっー!!」ドタドタ
スーツ男たち『あ、あの、どこへ!?』
提督父「引き上げるぞ!」
スーツ男たち『…』ゾロゾロ
***
提督「どんなもんだ!」
金剛「大勝利デース!」
雲龍「提督、お怪我は」
提督「問題無い!」
潮「あ、あの、これからどうすれば…」
提督「お前たちは心配しなくてもいい!きっと何とかなる!」
漣「何か疲れちゃいましたよ~」
朧「…あ、そうだ。曙?」
曙「な、何よ」ニヨニヨ
朧「…おめでとう」
曙「…あっ」キラリ
提督「そうだった!曙、こんな形だがケッコンしてくれないか!」
曙「…ムードもへったくれもないわね、このクソ提督!」ペチ
提督「すまん」
曙「…ま、あんたらしいって言えばその通りね」
提督「すまん!」
曙「…ま、まあ、もう着けちゃったし、着け心地も悪くないから、お受けしてやってもいいかな?///」
金剛「ボーノ!はっきり言うデース!」
鈴谷「鈴谷だって指輪欲しかったんだよー!?」
鬼怒「素直に言えないなら鬼怒たちが貰っちゃうぞー!?」
艦娘たち『そうだー!』ザワザワ
曙「う…うっさいうっさい!クソ提督!」
提督「ん」
曙「ふ、不束者ですが、よ、よ、よろしくお願いしま…す…」フルフル
提督「最後の辺りが聞こえん」
曙「…あーもう!お受けするわ!ありがとうこのクソ提督ー!」ドタドタ
提督「逃げられたな」
朧「大丈夫ですよ。照れ隠しですから」
提督「わかっているぞ」
漣「ま、面倒臭い姉貴だけど、よろしくオナシャス!」
潮「…おめでとうございます」
提督「ありがとう!」
漣「早く後追って下さいよー」
提督「わかった!」スタスタ
提督「曙!待つんだ!」バタバタ
曙「い、今追ってくんなクソ提督!」バタバタ
提督「何故だー!」
曙「い、今の顔は見せられないから!」
提督「そう言われると俄然興味が湧いてしまう!」
曙「と、とにかく追ってくんなー!」
おわり!
提督「…以上の事が、今回の騒動の顛末です」
元帥『んん…そうだったのか。とにかく無事でよかった』
提督「ありがとうございます」
元帥『それと…本当に曙に指輪を渡したのか?』
提督「はい」
元帥『…まあいいか。ところで追加の申請はあるかね?』
提督「未定です。あっても暫く期間が空くと思います」
元帥『んん、そうか。私からは以上だ』
提督「失礼しました」ピッ
曙「ふん、律儀なものね」
提督「元帥からの電話だ。報告しない訳にはいかない」
曙「それもそうだけど、電話中ずっと手が止まってたわ」
提督「すまんな」ナデナデ
曙「ん…///」トロ-ン
提督「それにしても、今日も俺の膝を椅子替わりにする気か?」ナデナデ
曙「い、いいでしょ。カッコカリでもあたしたちはケッコンしたんだから、それに…///」トロ-ン
提督「それに?」
曙「もう皆にいじられるぐらいなら、素直になった方がいいし…///」
提督「他の艦娘たちがこの光景を見るなり顔を手で覆っている始末だからなぁ」
曙「ど、どうしてかしらね…って、次はこっち」クイ
提督「積極的だなぁ」頬撫で
曙「んあっ…///」ビクン
提督「大丈夫か?」ナデナデ
曙「んふっ…へ、平気よ///」トロ-ン
提督(小刻みに震えてる…)
曙(幸せ…///)ゾクゾク
***
漣「…」ガチャ
朧「どうだった?」
漣「甘々の甘ぁ!!」サトウドバ-
朧「漣が何度もいじった結果だからね」
潮「お、遅かれ早かれああなってたかも…」
漣「あれじゃいじる気も失せますよ」
朧「他の人たちももそんな感じだからね」
潮(…私も指輪貰ったら、やってもらおう)ドキドキ
***
曙「ところで、あんた指輪の追加とか考えてるの?」キラキラ
提督「今は考えてない」
曙「ふーん…まあ、あたしは別にジュウコンしたって構わないわ」
提督「そうなのか」
曙「あんたが好きになったなら、あたしは文句は言わない」
提督「…そうか」
曙「まあ、何人指輪を付けようが、あたしが一番だって事を解らせてやるのも悪くないわね」
提督「曙らしいな」
曙「ふふん、あたし、負けず嫌いだから、これから十分に堪能しなさいよね!このクソ提督!」
曙「あ、また手が止まってるわ」
提督「はいはい」耳撫で
曙「んんっ…!///」ゾクゾク
遠い昔、ある一人の天使がいた。
その天使は不運の星のもとに生まれ、他の天使から疎まれ、愛を知らずに育った。
誰も信用せず、誰も愛さず、荒みきった天使は、天から逃げ出し、地上界を目指した。
しかし、禁忌とされる堕天を犯した天使は、神の怒りを買い、地上界に到達する直前に、裁きの雷を喰らってしまった。
羽根は焼け落ち、黒焦げた衣となってしまった天使は、下界に広がる大海へと落ち、深海へと沈んでしまった。
このままでは死んでしまう、このまま死にたくないと思った天使は、初めて心から生きたいと願った。
その時、天使の体から光が溢れ、一瞬だが、漆黒の深海を照らす光となり、すぐに消えてしまった。
その後暫くして、天使は意識を取り戻した。自分の姿を見ると、見たこともない衣を纏っていた。
まだ生きている、ここはどこだと、戸惑いを覚えていたが、転生した事は理解出来た。
すると、一人の人間が天使の前に現れた。
白い服と帽子を被った男だった。
男は地上界の、海の守り人だった。
天使は好奇心を抱きつつも、警戒心の方が勝っていた。真名を隠し、その世界の住人の名を名乗り、その男を突き放した。
その名は、アケボノ。
しかし、男はアケボノから何度罵られても、態度一つ変えず接してきた。
アケボノは困惑していた。天では一度突き放せば二度と近づこうともしないのに、と。
それが男の持つ真心とは、アケボノは知る由も無かった。
やがて、長い時が経ち、彼への警戒も薄れ、好奇心が強くなっていった。
アケボノは男が自分にないものを持っていることを知っていた。アケボノはそれが知りたくなったのだ。
だが、それを教わろうにも、男はアケボノと同じような衣を纏った娘たちに囲まれていた。
皆が睦まじく話している中で、アケボノはかつての辛さと、僅かな胸の痛みを覚えた。
更に時が経ち、痛みは増すばかりだった。だが、男と関わっている時だけ、その痛みは和らいでいた。
その痛みが何なのか解ったのは、男が自分の元から去ろうとした時だった。
アケボノは咄嗟に彼を止めた。それが自身の意思であることに気付いたのは、その直後だった。
アケボノは、男に強く願った。私から離れるな、と。
男はそれに頷き、アケボノと共に生きると伝えた。
アケボノは体の内側から、何かが弾けたような感覚を感じた。
それを他の娘たちに聞くと、それは恋だ、と言われた。
普段なら聞き流すであろう戯言が、すんなりと受け入れられた。
満たされる。あたたかい。幸せ。
一度も感じたことの無い充足感が、アケボノに一気に流れ込んできた。
天では得られなかった、本来ならあそこで得るはずだった感情を、地上界で獲得できたのだ。
その瞬間、アケボノに後光が現れた。
娘たちはその光を見て、誰もが声を上げた。
天使だ、アケボノは天使だったのだ、と。
だがそれはかつてアケボノが持っていた光とは違うものだった。神々しくも優しい、あたたかな光だった。
アケボノは人間から真心と愛を知り、本当の姿を取り戻したのだ。
彼女の真名は、ボノエル。
大天使として、ボノエルは再誕を果たしたのだった…
曙「何デタラメこいてんのよ、このバカ!」ボコッ
漣「ぶへっ!?相変わらず鋭いストレート…」ボロボロ
曙「くそっ、何が面白い話よ!時間の無駄だったわ!」
漣「あ、ちなみに再誕前の天使の真名はボノタンですぞ」
曙「…」ボコッ
漣「申し訳ないが無言の暴力はNG!」
朧「いつもの事なんだからスルー安定だって」
漣「おーっとそれについては一言言わせて貰いますぞボーロ」
朧「えぇ?」
漣「この話って妖精さんから聞いたんすよ。何でも、妖精さんはあたしら艦娘が鎮守府に着任する度に色々記録してるらしいっすよ?」
朧「…それで?」
漣「勿論ぼのたんの記録もあるらしいけど、ちょっと異質な点があったらしいんすよね。その調査報告から推測されたストーリーが、さっき話したやつなんですけど」
曙「…う、嘘でしょ?」
漣「さーて、どうですかねぇ」ニヤニヤ
潮「…私も何かなかったか聞いてくる」ガチャ
曙「…ふ、ふん!下らないわね!あたしは戻るわ!」ガチャ
そして…
曙「…ね、ねぇクソ提督」
提督「どうした」カキカキ
曙「その、もしだけど、あたし、本当は天使だって言ったら、その、信じる?」
提督「…急にどうした」ピタッ
曙「…!」ドキッ
提督「…まあ、信じるかな。艦娘もある意味天使や妖精の類いに見えなくはないし」カキカキ
曙(…ああ、そういう感じなのね)シュン
提督「しかし唐突だった…ん?」
曙「…だ、大天使、ぼ、ボノエル…である…///」プルプル
提督「」ピタッ
曙「っ…な、何よ…///」カオマッカ
提督「かわいいな!」
曙「んんっ///」ゾクッ
提督「そんな事しなくても天使よりも可愛いから安心しろ!」
曙「っ~!///」ボンッ
提督「お、おいどうした!曙ぉ!!!」ユサユサ
***
漣「まあ全部嘘なんですけどね、初見さん」ドヤァ
朧「…だと思った」ホッ
潮「漣ちゃん!妖精さんそんなこと言ってないって!」ドタドタ
漣「ホントに聞いたのか…(困惑)」
曙「…で、艦娘全員集まって、集会所を貸切にして何するつもりよ」
金剛「とりあえずその椅子に座るデース」
曙(…壇上に椅子が一つだけ置いてある。どう見ても怪しい)
曙「…まあ、いいわ」ガタッ
金剛「…バーリィ」
夕張「その呼び方は初めてですよ…はいはい」ポチッ
曙「!?」ガシャッ
金剛「さーて、これで逃げられないデース」
曙(な、何これ!?座る時には拘束具なんて…)ガチャガチャ
金剛「今回ボーノを呼んだのは他でもない…」
曙「な、何なのよ…!」ジタバタ
金剛「テイトクとのスイートタイムを白状するデース!」
曙「…は?」
金剛「ワタシたちはもうすぐ練度限界を迎えるデース。その時にケッコンカッコカリをするつもりデース」
曙「…それなら問題無いじゃない。あたしは別に構わないから」
金剛「でも、ケッコンカッコカリした後に、どうテイトクとイチャつこうか考えてマース」
曙「…それで?」
金剛「ボーノの惚気話を聞いて今後の参考にさせマース」
曙「…公開処刑か何か?恥ずかしいんだけど」
金剛「それぐらい話すデース!もう我慢の限界デース!」ハァハァ
曙「わ、わかったわよ…そうね…」
***
提督『曙、これ食うか』
曙『何それ』
提督『間宮と伊良湖が出店を出すらしくてな。その試作スイーツだ』
曙『…あんたの分は?』
提督『俺はもう食った』
曙『はぁ、まあいいわ』アングリ
提督『ほれ』スッ
曙『んっ…』パクッ
提督『俺は悪くないと思ったが、どうだ?』
曙『…美味しいわ』モグモグ
提督『お、口元にクリームが残ってるぞ』クイッ
曙『ちょ、自分で拭くって』
提督『…うん、美味いな!』ペロ
曙『…そう』カオマッカ
***
曙「…こんなものよ」
金剛「hmm…」
艦娘たち『…』ゴクッ
曙「ちょ、何それ、ジュース?」
金剛「気にしないで欲しいデース。次お願いしマース」
曙「はぁ?まだ…」
***
提督『映画?』
曙『今日は出撃予定無いし、書類も済ませて暇でしょ』
提督『いやいっぱいあったけど』
曙『済ませたのよ!』
提督『ありがとう!』
曙『…ったく、それで、どうするの』
提督『行こうか』
そして…
提督『映画は初めてだなぁ』
曙『そ、そう…』ニヨ
提督『何を見るんだ?』
曙『そ、それは秘密よ!ほら入るわよ!』グイグイ
提督『んん』
曙(…他にも人がいる。あたしたちみたいな二人組ばかり)
提督(暗いな)
曙(あ、もうすぐ始まる…)
ーーー
提督(恋愛映画か…ん?)
曙(…)
曙(映画だから当然だけど、凄く幸せそうに見える)
曙(ちょっとだけ、胸が高まる)
提督『曙』ボソッ
曙『な、なに』ボソッ
提督『手を』スッ
曙『…どうしたのよ』
提督『何となく』
曙『…そ』ピトッ
曙(…いきなりどうして…あっ)
曙(…周りに感化されたのね?クソ提督)
曙(それとも嫉妬したの?まあいいか…)
曙(…やっぱり、大きな手。あったかい)
***
曙「…とか」
艦娘たち『…』グビッ
曙「だ、だから何飲んでんのよ」
金剛「クエン酸ジュースデース」ゴクッ
曙「な、何それ」
金剛「気にしないで欲しいデース。次デース!」
金剛(テイトクがジェラシーデスカ…見てみたかったデース…)プルプル
曙「ま、まだ言うの?はぁ…」
***
曙『…』ガチャ
提督『ん、曙か?』
曙『…うん』バタン
提督『どうしたこんな夜中に』
曙『…嫌な夢見たから、ちょっと』
提督『なるほど!』
曙『…ちょっとでいいから、胸貸して』トンッ
提督『いいぞ』
曙『…』グスッ
提督『よしよし』ナデ
曙『…艦の時の夢を見たの』グスッ
提督『ふむ』
曙『漣が…目の前で沈んで…那智さんも…』
提督『辛かったな』ナデナデ
曙『…今は違うって分かっても…』グスッ
提督『大丈夫さ。もう誰も沈むことは無い』ナデナデ
曙『…ありがとう』グスッ
ーーー
曙(…んん、いつの間にか寝てたわ)パチッ
曙(…って何でクソ提督の…あっ、そういえばあたしが…)
曙(…ずっとこのままでいてくれたんだ)
提督『んぐ…』zzZ
曙(…あったかい)
曙『…ありがとう、提督』チュッ
提督『んがっ…?』パチッ
曙『!』
提督『ん…おはよう曙』
曙『お、おはよう…』
提督『よく眠ってたみたいだな』
曙『…お互いそうみたいね』
提督『寝付けなかったらいつでも来なさい』
曙『…うん、ありがと』
***
曙「…も、もういいでしょ」
艦娘たち『ブホッ!』グビグビ
曙「ちょ、ジュース吹いてるじゃないの!」
金剛「気にするなデース…ごふっ」ゴクゴク
曙「だから何なのよそのクエン酸ジュースって…」
金剛「酸っぱいドリンクデース…というか、そんな羨ましいことしてたデース!?」
曙「だ、だから言うの恥ずかしいって言ったのに…」
金剛「ハグしたまま寝るなんてずるいデース!それにキスも!」
曙「~!」
金剛「…皆サン!早く練度限界に辿り着くデース!」ドタドタ
艦娘たち『オー!』ドタドタ
漣(何かダシに使われたようで癪ですな…)ドタドタ
那智(曙め、余計な心配を…まあ、沈むつもりは毛頭無いがな)スタスタ
曙「あ、那智さん、ジュース…」
那智「私は要らん。曙にやろう」スタスタ
曙「…」ゴクッ
曙「酸っぱ!!」
***
曙「…ってことがあったのよ!」ウガ-!
提督「何だ、いきなりどこかへ言ったと思ったら惚気話大会か」
曙「こっちはいい迷惑よ!」
提督「演習場に皆が駆け込んでいった時は何だと思ったよ」
曙「…練度限界になった子はいるの?」
提督「まだだが、もうすぐなる子は沢山いる」
曙「…前にも言ったけど、あたしはいくつ渡そうが構わないから」
提督「…わかった。それで…」
曙「…何よ」
提督「今日も寝付けなかったのか?」
曙「…気分よ」
提督「そうか」
曙「ん…///」トスッ
提督「ゆっくりおやすみ」ナデ
曙「…ん///」
曙「…」zzZ
「曙ちゃん、起きて」
曙「んん…潮?」パチッ
潮「珍しく熟睡してたね」
曙「…何だか、ずっと長い夢を見てた気がする」
潮「どんな夢?」
曙「…思い出、かな」
潮「…思い出かぁ。色々あったよね」
曙「ええ。まだ終戦して数年だけど、ずっと昔のように思えるわ」
潮「うん…」
曙「…クソ提督」ボソッ
潮「…そうだね、いつになったら戻ってくるのかな」
曙「…」
提督「待て待て、帰らぬ人みたいな言い方をするんじゃない」
曙「おっそいのよバカ!いつまで待たせんのよ!」ウガ-ッ!
提督「すまん、手荷物検査が思ったより長引いてな」
曙「…ったく」
曙(あたしたちは今、空港にいる)
曙(深海棲艦との戦争が終結し、安全に海と空を通れるようになった)
曙(あたしたち艦娘はお払い箱になると思ったが、今度は護衛艦としての任務に就くこととなった)
曙(クソ提督はよかったと言ったが、少し曇った表情だったのが気になった)
曙(今日は少し長めの休暇を貰い、クソ提督が子供の頃から夢見ていた海外旅行に行くところだ)
曙(行く場所はハワイのようだった。中枢棲姫との決戦以来だったかな…)
提督「ところで、見送りは潮だけか?」
潮「あ、はい」
提督「そうかそうか、よくここまで来てくれたな。ありがとう」
潮「い、いえ…」
提督「帰りも気を付けてな」
潮「…はい、提督も、曙ちゃんも気を付けて」
曙(…あれから、提督はケッコンカッコカリを全員とした)
曙(正直、全員が海外旅行に行くつもりだと思っていたが、あたしだけで少し驚いている)
曙(流石に全員が抜けると護衛任務が出来ないのはわかるが、それだけなら他の鎮守府に任せられなかったのだろうか…)
提督「そろそろフライトの時間だ。曙」
曙「…んぇっ?あ、わ、わかってるわよ」
提督「それではな!」
曙「…またね」
潮「…行ってらっしゃい!」フリフリ
***
飛行機内…
曙(…本当に誰も来ない)
提督「お、外が気になるか」
曙「…そうね」
提督「艦載機の搭乗員たちはいつもこの光景を見ていると思うと、少し羨ましいな」
曙「あんたが落とされるとこなんて見たくないわ」
提督「夢を見ただけだ」
曙「…まあ、今は深海棲艦もいないし、パイロットの勉強でもしたら?」
提督「はは、やりたいことがまた増えたな」
曙「あんたはいくつやりたいことがあるのかしらね」
提督「情けないが、自分でもよく分かっていない。とりあえず、まだ行ったことのない場所に行きたいかな」
曙「この旅行も、それの一つかしら?」
提督「…ふふ、そうだ」
曙「…何よ、その笑いは」
提督「さあな。ハワイまでまだ時間がある。今のうちに寝ておきなさい」
曙「…わかった」
***
…ねぇ、あなたは誰?
ふーん…あ、私はね、…って言うの!
~君と友達なの?え?友達じゃないの?
…ケッコン?~君、結婚したんだ!おめでとう!
~君、幸せそうでよかった…あ、気にしないで。
あたし、子供の頃だけ~君と友達だったから、ずっと心配してたんだ。
これからは、あなたがいろんな所に~君を連れて行ってあげてね!
***
提督「曙、曙」
曙「…ん」
提督「よく寝ていたようだな。着いたぞ」
曙「…うん」
提督「夢でも見ていたのか?」
曙「…そうね、見てた気がするわ」
提督「いい夢だったか?」
曙「…さぁ、もう忘れたわ」
提督「ふふ、そうか。さあ行こう」
そして…
提督「いい感じのホテルじゃないか」
曙「ここらへんはほとんど新築よ」
提督「かつてはここまで戦火が届いたのか」
曙「そうみたいね」
提督「ふむ…ああ、そうだ。買い物はしなくていいのか?」
曙「少し疲れたから休んでからよ」
提督「そうか。ならその間に追加で換金してこよう」スタスタ
曙(…ちゃんとした旅行なんて初めてだから、思ったより疲れちゃった)
曙(海上にいた時は全く気にならなかったけど、思ってた以上に暑いわね)
曙(まあ、あいつと一緒ならそれほど苦にも思わないだろうけど…)
提督「おーい、戻った…ん?」
曙「…」zzZ
提督「寝てるのか」
曙「ん…」zzZ
提督「ふふ、いい寝顔だ」ドサッ
***
提督「んが…」
曙「起きて、提督」
提督「…おお」
曙「あんたも寝てたのね」
提督「寝てしまったのか…俺としたことが」
曙「何よそれ」
提督「曙の寝顔を見ていただけなんだがな」
曙「…分かってはいたけど、隠す気無しだと恥ずかしいし腹立たしいわね」
提督「すまんな。さあ買い物に行こう」
曙「もう夕方よ」
提督「何だって?そんなに長かったか」
曙「行くからいいわよ。買い物ついでに外食もね」
提督「楽しみだな!」
曙「食べ物土産は帰る日にしときましょ」
提督「曙、アロハシャツだぞ!」
曙「アロハシャツは男物でしょ。ムームーは?」
提督「あるぞ!」
曙「柄はあんたに任せるわ」
提督「期待するなよ!」
曙「はいはい」
提督「よし、これでどうだ!」
曙(明るい空色と、夕陽のような橙色と、夜明け前のような薄紫、か)
曙「…ま、いいんじゃないの」
提督「よし、会計が済んだら着てくれるか?」
曙「はいはいわかったから」
曙(…んふっ///)ニヨニヨ
その後、レストランにて…
提督「ムームー、よく似合ってるよ」
曙「あ、当たり前よね///」ニヨニヨ
提督「さて、夕食だが…何を頼もうか」
曙「ちゃんと日本食もあるのね」
提督「口に合えばいいな」
曙「そうね…」
提督「俺は魚料理にしよう」
曙「…少しだけ食べさせて」
提督「わかった」
ウェイター『お待たせしました』カチャ
提督「おお、美味そうだな」
曙「…とりあえず、いただきます」
提督「んぐ…濃いな」モグモグ
曙「…悪くはないわ」モグモグ
提督「どれ、少し頂戴しよう…んー」モグ
曙「あんたのは…うっ、濃いわ…」パクッ
提督「曙のも濃いな」
曙「これならまだあんたと同じものにすればよかったわ」
提督「外国の料理だから仕方ない。これから慣れればいいな」
曙「そう…ん?」
提督「そうだ、明日は日の出前にホテルから出発するつもりだ」
曙「え、ちょ、ちょっと待って」
提督「早めに食って早めに寝ような」モグモグ
曙「だから待ちなさいよ。どこ行くのよ」ガツガツ
提督「ダイアモンドヘッドというところだ」ゴチソウサマ
曙「どこよそれ…って、食べるの早すぎよ!」
提督「安心しろ、ちゃんと待っててやる」
曙「くっ…」ガツガツ
提督「何でも、かなりの名所らしいからな。ツアー予約だから時間は限られてるが、見ておきたいものだ」
曙「んぐ…ほら、食べきったわ!」
提督「よし、とっとと戻ろう」
曙「はぁ、はぁ、ツアーだなんて、聞いてないわよ、はぁ…」ゼェゼェ
提督「すまんな。サプライズにしようかと思ったが、日も出てない内に起こされると機嫌が悪そうだと思ってな」
曙「そこまでガキじゃないわよ」
提督「それならよかった。とにかく、寝坊はしないでくれよな」
曙「あんたこそ、そこまで言ったんだからしないでよね」
提督「まさか。俺はしないさ、絶対にな」フフン
曙「自信満々ね」
提督「当たり前だ。なんたって…いや、もう寝るか。おやすみ」
曙「ちょ、ちょっと!何を言いかけたのよ!」
提督「…早く寝ておけ」
曙「…何よ、全く」ボサッ
***
起きて…曙ちゃん。
~君の、約束の時間だよ。
二度寝しちゃダメだからね!
曙「ん…」ムクッ
提督「曙、起きて…るな。よかった」ガチャ
曙「ん…」
提督「支度が出来たら言ってくれ」バタン
曙「ん…」
曙(…前に見た夢に出てきた子と同じ声だった)ユラユラ
曙(…まさか、ね)ユラユラ
提督「まだ眠いか?」
曙「少しだけよ。ちゃんと日の出は見るから」
提督「…それならいい。もうすぐだな」
曙「…あんたがそこまで楽しみにするぐらいなんだから、期待してもいいのよね」
提督「ああ。きっと…うん、きっと喜んでくれる」
曙「何よその言い方」
提督「なんでもない。ほら着いたぞ」ガチャ
アイオワ「Good morning!…Oh!youたちは…」
曙「あ、アイオワさん!?な、何で!?」
提督「あの決戦以来だな」
アイオワ「久しぶりネ!中枢棲姫とのBattleの時は助かったワ!」
提督「ああ。それで…もしかして君がツアーの?」
アイオワ「Yes!MeがConductorヨ!」
曙「か、艦娘は?」
アイオワ「End of warと同時にRetiredしたワ。戦時中からFleet girlsはあまり評判が良くなくてネ」
提督「そうか。お疲れ様」
アイオワ「Thanks. それとUS NavyはFleet girlsに次ぐNew weaponsの開発に成功したらしいから、遅かれ早かれRetiredしてたワ」
曙(新兵器…)
アイオワ「あ、いけない!ツアーだったわネ!すぐGuideするワ!」
提督「よし、行こう」
曙「う、うん」
曙(友軍でいたアメリカの艦娘たちも退役してるのかな…アメリカは新兵器の開発に成功したらしいとか言ってたし…)
曙(艦娘に変わる新兵器が日本でも開発されたら、今度こそあたしたちもお払い箱かも…)
曙(それなら、あたしもアイオワさんみたいに退役して…いやでも、そうなると提督から離れる事になるかもしれないし…)ウ-ム
アイオワ「着いたワ!」
提督「おお、ここが…」
アイオワ「Diamond Headの頂上ヨ」
提督「水平線が少し明るくなっているな。もうすぐ日の出か」
曙「…」
曙(ほとんど雲のない夜空が、徐々に明るくなっていく)
曙(水平線と接する空の色が赤みを帯び始めて、雲がうっすらと薄紫になっている)
曙(…懐かしいな。ずっと前、提督と見たあの空も、同じ色をしてたような…)
提督「曙」
曙「ん、な、何よ」
提督「懐かしいな。ずっと前、演習があった日の夜明け時を思い出す」
曙「…」
提督「あの日に見た『曙』は、とても綺麗だった」
曙「んなっ!?///」
提督「日の出の僅かな時間に見せた空の色と、曙の表情がとても綺麗だった」
曙「な、なんなのよ…///」
提督「今回は、それに少しだけアレンジを加えようと思う。二度と出来ない、俺なりのアレンジだ」スッ
曙(…こ、小箱?)
提督「曙、今付けている指輪を外してくれ」
曙「な、何でよ…はっ!」ピクッ
提督「それを外して、これを改めて着けてくれ」パカッ
曙「あ、あんた…まさか…」プルプル
提督「今度はカッコカリなどではない、真の結婚をしてくれ」
曙(…ちょ、いきなり過ぎて頭が…ま、まず落ち着けあたし)
曙(あ、ダメ、何だろう、泣きそう)ウルッ
曙(そ、そうだ、深呼吸…あ、やっぱダメだ。涙出る)
曙「…ど、どうしてこんなタイミングで…」ポロッ
提督「俺はいつ渡そうかずっと考えていた」
曙「だ、だからって…」ポロポロ
提督「嫌ならいい…」
曙「嫌じゃないから!ちょっと待って!」グスグス
提督「…」
曙「…よ、よし、いいわ」
提督「…あの日、親父に邪魔されて、カッコカリと言えどちゃんとした渡し方が出来なかっただろ?」
曙「…そうね」
提督「俺は納得行かなかったから、次はどこか日本を離れた場所で、本物の指輪を渡そうと思った」
曙「…うん」
提督「それで、指輪に付ける宝石も大きめのものにしたら、金属探知機で引っ掛かって、手荷物検査で密輸の疑いを掛けられてな」
曙「…」
提督「取り扱った宝石店に連絡をして事なきを得たが、普段見慣れない大きさにするんじゃなかったと少し後悔した」
曙「…何よそれ」フフッ
提督「…まあ、なんだ。色々と急ぎ足だったが、受け取ってくれるか」
曙「…いきなり真面目な顔されて戸惑ったけど、やっぱりあんたらしい所があって安心した」
提督「…ふふ、柄にも無かったか」
曙「ううん、このシチュエーションはとても気に入ったし、好きよ」
提督「…よかった」
曙「…もうすぐ日の出よ」
提督「ああ…じゃあ曙、左手を」
曙「ほら」スッ
提督「…交代だ」スッ
曙「…っ!」シュウウウウウ
曙(カッコカリの指輪が指から離れた瞬間、とてつもない脱力感が襲った)
曙(思わずへたりこんでしまいそうだったけど、こんな大事な時にそんなヘマをしてなるものか!)
曙「っ…」フラフラ
提督「た、大丈夫か!?」ガシッ
曙「へ、平気よこれぐらい!それより…本物の指輪を…」
提督「だってお前、足がふらついて…」
曙「や…やっと本物の…あんたのお嫁さんになれると思うなら、これくらい、どうって事ないわ!」
提督「曙…」
曙「…時間、もう無いでしょ。あたしはいつだって受け入れられるわ」
提督「…ありがとう、曙」スッ
曙(新たに着けてもらった指輪から力は感じない。やはり、ただの結婚指輪だ)
曙(だけど、カッコカリの指輪の時には感じなかった、温もりがある)
曙(その温もりを感じ取った瞬間、脱力感が無くなった)
曙「…」キラキラ
提督「…曙」
曙「何?」
提督「その、OKって事でいいのか?」
曙「…はぁ、馬鹿ね」ペチ
提督「いて」
曙「あたしがNoと言うと思ったの?」
提督「…」
曙「…このクソ提督、愛してるわ」
提督「…ありがとう。俺も愛してる」
曙「…日が出てきた」
提督「ああ、とても…綺麗だな」
曙(提督は、朝日に向かって言ったのか、あたしに言ってくれたのか、もしくは両方だったのか)
曙(正直、どれでもよかった。あたしも日の出とその光に照らされた提督に見蕩れてたから)
曙(それと…結婚指輪に付いているダイアモンドが、陽の光でキラキラと輝いていた)
曙(薄紫の雲と、曙色の空、そして…薬指に輝く小さな小さな太陽)
曙(この光景はとても幻想的で、忘れようにも忘れられない…)
『Foo!』『Wonderful!』『congratulations!』パチパチ
曙「あ…」
提督「他の観光客だな」
曙「…も、もういいわ、こうなったら堂々と見せつけて…///」ギュッ
『ふぉぉぉ!!』『ケッコンカッコガチktkr!』『テイトクー!!』
曙「…ん??」
提督「今の声は…」
金剛「テイトクー!やっと追いつきまシター!」
漣「見せつけてくれますねぇ!」
雲龍「とても素敵でしたよ」
曙「んなな!?なんであんたたちがここに!?」
提督「護衛任務があったんじゃなかったのか?」
金剛「他の鎮守府に押し付けてきたデース!」
漣「実は一便遅れて全員ハワイ入りしてたんですぞ!」
雲龍「この場所に来るのは少し骨が折れましたよ」
曙「なな…///」
漣「いやぁぼのたん!おめでとうと言いたい所だけどそうはいかないのです!」
金剛「テイトクー!次はワタシにも本物のエンゲージリングを下サーイ!」
雲龍「もうすぐ他の子たちも到着するわ。提督、私にも…」
提督「…曙!」
曙「な、何!?」
提督「逃げるぞ!」ダッ
曙「え!?ちょ、いきなり!?」グイッ
提督「アイオワ!帰りの車は要らないから!」
アイオワ「…へ???」
提督「はぁ、はぁ、本当に皆来てるな」バタバタ
曙「ま、全く、馬鹿みたい…!」ハァハァ
『テイトクー!』『司令官ー!』『待ちなさーい!』
提督「は、はは、賑やかなのはいいけど、今回は勘弁してほしかったな…!」ゼェゼェ
曙「本当よ…!これだけは言わせて貰うわ…!」ハァハァ
曙「あんたたちー!ケッコンカッコカリは許しても、カッコガチはあたしだけのものよー!」
曙「あたしのクソ旦那は誰にも渡さないんだからー!///」
おわり
ほんへ、工事完了です…
完走した感想ですが…(激ウマ)
個人的には何だか不完全燃焼感が否めませんでした。やはり会話オンリーと1人に焦点を絞る物語は難しいですね。
ラストに関してですが、変態糞投稿者の脳みそでは、このラスト以外にしっくり来るものが浮かびませんでした。お兄さん許して!
と言うか、提督くんの性格設定で自分からハードル上げてしまったのもアレでしたね(今更)
それと、このようなSSを最後まで読んで下さった兄貴たち、評価や応援、コメントをくれた兄貴たちには多大なる感謝を申し上げます。
文章が欠落したり、鯖落ちして更新が出来なくなったりと色々ありましたが、皆様のお陰で終わりを迎えることが出来ました。ありがとうございます。
次回作ではヤンデレ物か悲しい物を考えています。なので、もし良ければ、これからも変態糞投稿者をよろしくお願いします。
新作待ってました!
やっぱり面白いですねぇ♪
更新頑張ってください(゚∀゚ 三 ゚∀゚)
お疲れ様です。
いや〜、素直なのはいいことですけど
面倒臭さで言えば、
ツンデレ≦馬鹿正直なんですね。
(僕も気をつけます...)
これからも頑張ってください。
新作待ってました。
今回も最後まで頑張って下さい。自分はどんなことがあってもかむかむレモンさんの事を応援しています。
おっほ!
新作(゚∀゚)キタコレ!!
今作はこんな感じなのか!
素直になれない艦娘たちをどんどん甘やかしてやってくれぃ!
デレデレな満潮とか良くないですか??
やったー新作だー!ぼのたん(゚∀゚)ktkr
期待しちょります!口から砂糖を吐かせてください
1さん
ありがとナス!
頑張って行きますよーイクイク
2さん
ありがとナス!
今回はめんどくさい者同士のドタバタ劇を予定してますんで、にやけながら見てくれたら幸いです。
3さん
ありがとナス!
眩しすぎる応援に涙が出、出ますよ…
4さん
今作は曙メインとなる予定ですので、他の子たちは出せても引き合い役になるかと思います。お兄さん許して!
デレデレミッチーいいですねぇ!書くとしたらまた別の話になりますね。
5さん
ありがとナス!
甘々はまだお待ち下さいオナシャス!
ぼのたんきたあああああああああああああああうわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!(イスから転げ落ちる)
おうあくしろよ(更新頑張ってください!)
ぼのたんきたあああああああああああうわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
更新期待してます!
何処まで甘々になるのか楽しみですねぇ。更新頑張って下さい!
7、8さん、
鎮まれ!鎮まりたまえ!(アシタカ)
できるだけ毎日更新するつもりなんでお待ち下さいオナシャス!
9さん
ありがとナス!
変態糞投稿者もどこまでいけるかわかりませんが、頑張りナス!
お前の投稿を待ってたんだよ!
お、新作はじまってんじゃーん!
ボーノと提督のコンビがいい雰囲気出してますねぇ!
どおりでねぇ!(?)
更新楽しみに待ってます!
ほほぉ〜^(勃起) 新作出したんですかー
素直すぎる提督とはまた珍しい。新鮮味があって良いと思います!今の時点で糖尿になりそう(こなみかんの木)
新作キター!
新作待ってました!
宜しくお願いします(^^)
11さん
ちんぐり兄貴じゃないっすか!
ありがとナス!
12さん
ありがとナス!
今回は凹凸コンビに挑戦してみたゾ
13さん
ありがとナス!
まだ甘々要素無いのに糖尿とか早くなぁい?(診察)
14さん
頑張って更新するから見とけよ見とけよ~(宣伝)
15さん
ありがとナス!
待たせたな!(蛇並感)
もう砂糖吐きそうなんですがそれは
“ 提督「裏切り者に復讐を」” と “ 提督「裏切り者に復讐を」番外編 ” で何度かコメントさせていただきました 442・82 & 85 & 99 です。
コントの様なすばらっ!な作品であると思います!
続きが楽しみであります ♪
17さん
早すぎるッピ!
これで終わりではございませんので(迫真)
18さん
ありがとナス!
花田煌姉貴がいますね…
馬鹿正直な提督に苦労してます)…wこれがもしアスペルガー持ちの提督(言ったことを何でも真に受けたり、思った事を何でも口に出す障害のひとつ)で開けての言葉に間を受けたり、「だったら艦娘にならなきゃ良かっただろ」と言われたら、かなりヒヤヒヤでしたし…。もし満潮の入手ボイス聞いたらどこかに移転させようとしますね。馬鹿正直とツンは相性最悪だけど、これがどう進展するのか楽しみです
乙です
ぼのたんは大天使、はっきりわかんだね
20さん
凸凹コンビはあまり見ないので手をつけてみました。意外と難しくて頭を抱えてます。
何とか甘々になるまで止まらねぇからよ…(オルガ)
21さん
おつありナス!
ぼのが天使なのは当たり前だよなぁ?(自明)
内容的に荒潮が出ないのはしょうがないけど悲しいなぁ…
それはさておき、前作に比べてこんな甘々な内容を書けるなんて才能、感じるんですよね?(畏怖)
なのでこれからもおおいに期待してナス!
漣がさぁ!汚い発言ばっかりしてんだよなぁ!お前のせいでさぁ!!(半ギレ)
でも曙がラブリーなので、許します。
アケボノォハ、カァミダァア。
続き楽しみに待ってます。
追伸、最初の作品完結後に、お菓子のかむかむレモンを食べたら幸せになれました。グレート。
23さん
ありがとナス!
荒潮思いの外人気でビビってます…
24さん
すいません許して下さい!何でも島風!
漣はネットスラング使いまくってるから、多少はね?(弁解)
かむかむレモン美味しいからこれからも買って♡
オエッ吐きそう......
甘い.......
可愛いぼのたん可愛い霞も可愛いけどぼのたんも可愛いよしぼのたんを育てよう
待ってました!
前作、前々作からの方向転換…ものごっそい楽しみです!
甘々なぼのたんを待ちわびてますぞよ^ ^
今作と過去作の提督達は別世界で、生い立ちの違う同一人物なのですか?
それとも別世界の全くの別人なのでしょうか?
それがふと気になってしまい、お米ばっかりドロップします!(´;ω;`)
26さん
だから早くなぁい?(予想外)
まだ始まったばかりなのでゆっくり堪能して下さい
27さん
ぼのたん育ててみんな仲良くクソ提督になろう!(屈託のない笑顔)
28さん
お待たせ(迫真)
甘々要素はもう少しお待ち下さいオナシャス!
29さん
今作も例によって別人の提督くんです。
変態糞投稿者も米しかドロップしてないから安心!(感覚麻痺)
この時点で元々syamuさんでイメージして読もうとしてたのにもう提督さんむきむきの爺さんにしか見えない。甘々というよりほのぼのですな。妖精さん期待してます!
31さん
前半ほのぼの後半甘々の予定ですんで、もう少しお待ち下さいオナシャス!
一応提督くんsyamuさんより若い設定なのにお爺とはたまげたなぁ…
18 です。
お返事、ありがとう御座います。
「咲-Saki-」は自分と縁がある作品で御座いますので、花田先輩の言葉を織り交ぜさせていただきました。
続きが楽しみであります ♪
33さん
楽しみにしてくれてありがとナス!
咲-Saki-についてはよくわかんなかったのでググりました(白状)
これから甘々増やすから見とけよ見とけよ~(震え声)
甘い、甘いぞ‼
だが……それが良い‼
曙提督として続きを待ってます。
アイデア不足か...大変ですな。妖精さんとかどう???!!!!!妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精妖精ようせいようせいようせいようせいようせいようせいようせいようせいようせいようせい。
まあ冗談は置いておいてまともなシチュならお祭りとかどうでしょうか。続き期待してます!
野次馬の漣が状況確認の為、ちょっかいを企てる
時を同じくして迫る曙のデレ要素が視聴者の胸を焼く
視聴者を砂糖地獄から救出できるのか、提督!
「クソ提督が素直過ぎる」、次回『クソ提督脱走』
君は生き延びる事ができるか…
やっぱり、かむかむレモンさんは、俺たちを胸焼けにさせるつもりだ!
こんなかわいい子に逆らえるわけないだろ!いい加減にしろ!
…さぁて、どうデレ始めるかのぉ…?(爆発四散)
35さん
ありがとナス!
ぼのたん提督兄貴が満足できるよう頑張ります
36さん
ありがとナス!
お祭りと妖精さん、取り入れさせて貰います。
37さん
生き返れ生き返れ…(祈祷)
胸焼け起こせるかわかりませんが頑張りナス
33 です。
お返事、ありがとう御座います。
続きが楽しみになった続きでありましたので続きが楽しみであります ♪
リンゴジュースと間違えてリンゴ酒を飲んでしまった曙がデレデレになるは如何でしょうか?
39さん
ありがとナス!
間違えネタはアリですねぇ!(食い気味)
9です。最近艦これ始めました。曙は現在Lv20の改ですね。いやー、甘い!口から白い粉が出そうですよw更新頑張って下さい!
41さん
ありがとナス!
遂に提督兄貴となったのですね…
ぼのたんは改からデレデレなのでめいっぱい愛でてあげましょう(恍惚)
閣下に( ̄^ ̄ゞ ケイレイ!!
どうも!番外編共に前作、前前作を読ませて頂いております(*≧∀≦*)
今作も非常に楽しく読ませて頂いて恐悦至極にございます^_^
43さん
ありがとナス!
全作読んで頂き恐縮です…今作も更に満足頂けるよう頑張りナス!
せっかくの縁日だしお神酒飲もうぜ(黒い笑顔
酔っ払ったぼのたん見たいなぁ(チラッチラッ
45さん
あ、待って下さいよ(執筆中)
酔いどれぼのたんは予定してますのでもう少しお待ち下さいオナシャス!
なに!?ぼのたんは最初から天使ではないのか!!
ヒュー!見ろよあのデレデレぼのたんを!あいつならやるかもしれん!!(何を)
47さん
ぼのたんは最初から天使だけど今作は大天使にするゾ(祝福)
48さん
妖精さんの手助けは偉大だぁ…(恍惚)
コブラ兄貴も見てるのか…ありがとナス!
YATTA妖精さんだ!ありがとうございます!あと縁日採用もありがとうございます!妖精さんこれは確信犯だろうなぁ。
大天使か…やったぜ!
41です。曙のデレはヤバいなぁ。あの提督羨ましい!面白い作品をありがとうございます!更新頑張って下さい!
50さん
当たり前だよなぁ?
今作も妖精さんが好き勝手するのもいいかもしれないですね。
51さん
大天使になったらみんな浄化の光を受けるはずゾ
でももう少しお待ち下さいオナシャス!
52さん
ありがとナス!
最近少し忙しくなって更新が遅れがちですが頑張りナス!
どの世界線でも提督の親は何がなんでも縁談させようとしますなぁ。こういう話大好きです!
提督さん農家出だったのか。だったら家庭菜園とかの話が書けそうですね!
54さん
軍にいるといつ死ぬかわからないですからね…
後でまた更新しますが、提督くんの実家はただの農家じゃありません(意味深)
41です。いつも面白いです!曙は一体何をするのか気になりますねぇ。更新頑張って下さい!
56さん
ありがとナス!
ぼのたんたちこれからめちゃくちゃ頑張りますゾ
黒塗りの高級車?
ハッ!まさかお見合い相手(♂)!?
58さん
TNOKもお見合いとはたまげたなぁ…
後々更新しますので、お待ちくださいオナシャス!
毎日楽しみにしてます!
お腹大丈夫ですか!?お大事に!
60さん
ありがとナス!
食べ過ぎてはいけない(戒め)
ヤッタァーーー!デレボノちゃんだぁぁぁ!!
大天使召喚の義を始めようじゃないか(ニヤッ
シレイニウムネタおなしゃす!
ちょっとツンデレむっくりしてる顔つきの子がジャガーです。(ウィー)
遂にぼのたんの覚醒タイムが…来ます!これ!
ああこの体が父母に対する復讐を求めている(病気)長いヘビーな話も終わりようやく甘々タイムですか!期待してます。
62さん
長過ぎる前置きが終わったからこれからはでれぼの増やしていくゾ
63さん
テイトクニウムくん了解ゾ
天使降臨させなきゃ…(使命感)
64さん
フレンズも見てるのか…(困惑)
頑張って更新するんでお待ちくださいオナシャス!
65さん
まだ狂気に侵されてますね…
頑張って甘くするんでそれまで持ち堪えてゾ…
イチャイチャパートいいゾ~
67さん
イチャパラネタ書いて砂糖吐かせるんだ…(使命感)
これから書いていくのでよろしくオナシャス!
特濃ブラックコーヒー片手に待ってるのね!
潮VS曙の提督争奪戦が見たいなぁ~
そういや、他の艦娘は出ないんでしょうか?
(よくある某戦艦とか某空母とか、某航巡とか・・・。)
果たして、ぼのたんは提督を守り切る事が出来るか!?
69さん
おかのした(了解)
甘々はもうちょいお待ちくださいオナシャス!
70さん
誰出せばいいか迷ってて有耶無耶にしたままでした。申し訳ない…
とりあえず所属艦娘に制限はない予定でいきますんで、これからちょいちょい出していきます。
ぼのたんなら大丈夫、多分!(目逸らし)
漣にぼのたんのセリフ言わせればよかったのに(ブロリスト並感)この鎮守府他の艦娘居たんだぁ楽しみだなぁ。修羅場見たいなぁ☆
あぁ~!!あぁあ!あー↓あーあ↑ー!(ターザンおじさん)
雲龍や加古とか出て来て嬉しい嬉しい…
もっと磯波とか出してほら!
72さん
誰がいいか迷ってたら登場させられなかったという愚行をやらかす投稿者の屑(自虐)
修羅場くん出せるかわかりませんが頑張りナス!
73さん
ターザン兄貴もSSを見るのか…(困惑)
今作ちょい役でしか出せなくて申し訳ないですが、いずれメイン作書けるようにしたいですね。
磯波ちゃん出しときましたぞ(小声)
どうもですっ!
ツンデレは最高(確信)
ボノちゃん可愛いです(*´・∀・)ノ
更新楽しみにしてますね♪
41です。シレイニウム何て素晴らしい物質なんだ!実際に艦これに欲しいですなぁ。続き楽しみにしてます!更新頑張って下さい!
75さん
ありがとナス!
まだまだほんへは始まったばかりですぞ(恍惚)
でももう天使ぐらいにしてもいいよね?ね?
76さん
ありがとナス!
テイトクニウムはチートマテリアルなのでもしあったら間宮伊良湖がいらない子になりそう(危惧)
成る程シレイニウムか…ピッ…ピッ…ピッ…
ああ、私だ…今すぐ他の提督から採取するんだ!急げ!!……なにぃ!?艦娘に死守されているだと…まさか…何故…この事実を知るのは少ないはず……ん?どうした…
おい!応答しろ!…まさか既に!?今すぐ逃げ(メッセージはここで途切れている
あえて、悪酔いした提督と看病するぼのたんとかどうでしょうか?
曙「もう、仕方ないわね!」ニヤニヤ
的な?
78さん
自分から首突っ込んで行くのか…(困惑)
79さん
おかのした
一度看病シチュ出しましたが、完全版として出すのアリですねぇ!(食い気味)
ヤンデレ(元気玉)をくれーーー
語録がいい味出している
このssすこ
70です。
早速、ネタ拾ってくれましたね。
それにしても、雲龍とかまた渋い所を突いてきましたなぁ。
続き、楽しみにしています。
81さん
おかのした
完全ヤンデレ化はちと難しいですが、何とか頑張ります。
82さん
語録受け入れウレシイ…ウレシイ(ニチニチ)
変態糞投稿者が糖分過多で昇天しないようにする為なんで、真面目な所さん以外は入れたりしてます(言い訳)
83さん
ありがとナス!
他の作品でも雲龍型たちをあまり見てないので、ちょい役ですが出してみました。
ヒエーヤンデレ投下ですか〜ほほ^〜
山はアカン...アキちゃんってひょっとして無理矢理引越しされた...
85さん
ヤンデレはもう少しあとになりそうです…
アキちゃんは提督くんの初恋相手ですね。もう少し詳しい話もしばらくあとになりそうで申し訳ナス…
81です
ネタ拾ってありがとうございまふ!!
イイゾ〜^^コレ〜
87さん
ソフトで申し訳ナス…
またヤンデレ化できるかわかりませんが何とか頑張りナス
(許してほしいなら)season2まで書くんだよ‼
訳「執筆頑張って下さい」
90さん
ありがとナス!
本音ダダ漏れじゃないか…(困惑)
この話じゃないですがシーズン2みたいな案は考えてはいます(やるとは言っていない)
↑訂正
89さんです…
感想:
貴様等などダダ甘なハッピーエンドを迎えてしまうがいい!
92さん
素直じゃない兄貴嫌いじゃないしむしろ好きだよ(恍惚)
どんなエンドになるかなぁ(意味深)
木陰で膝枕……だと…!!??な、なんてことだ・・・そんなシチュエーションあってはならない!!意地でも邪魔を/トントン……(。´・ω・)ん?
抑止力「いるべき世界へ帰れ…」
ぎゃああああああ………………………………
おや…?潮ちゃんの様子が…?
こ↑こ↓の潮は魔性かな?
重婚してもエエんやで(チラッチラッ
94さん
決闘者兄貴何してんすか!まずいですよ!
95さん
潮ちゃん(悪い方に)進化しかけてるヤバイヤバイ
96さん
ここの潮ちゃんは提督に一途ないい子なので(魔性成分は)ないです
重婚ルートが開かれる…(予定)
潮ちゃんも報われてほしい
爆発してヤンデレとかも素敵
ヱンドは何種類あるのかね?
曙ヱンド・曙+潮ヱンド・曙+愉快な七逐ヱンドを見たいなぁ(願望
ふへへ、私を変な所へ飛ばしやがって…今度こそ!このリア充みたいになっている二人の仲をさいて…
(う、動かない…!?よ、抑止力は振り切ったはず!?…!何だ貴様ら…!よ、よせ!嫌だ!!何だかわからん装置を俺に取り付けるな!!や、やめばばばばばばばb)
コメントはここで終わっている…
98さん
おかのした
番外で潮編用意しますゾ
99さん
エンドは基本的に一つですが需要があれば分岐ルートが開かれる(かもしれません)
100さん
決闘者兄貴懲りてないのか…(困惑)
オカノシタは花だった…?
続きを楽しみに待ってるゾ。
102さん
ありがとナス!
そんな花きたない(確信)
時間取れなくてしばらく読んでなかったけど…いいゾーこれ
いつのまにか甘々の砂糖マシマシになっててニヤニヤがとまらねぇ〜
ツン3デレ7をデレ10まであと一歩ってところかな
104さん
ありがとナス!
糖分過多目指してるんでいずれデレ10も拝めるよう頑張るゾ
この次くらいに提督の嫉妬ものをしょもーする!
執筆頑張って下さい!
コノタビハフタリノジャマヲシヨウトカンガエテモウシワケアリマセンデシタ。コノケットウシャフカクハンセイシテイマス…モウシワケアリマセンデシタ………ピピ…
106さん
ありがとナス!
提督くんの嫉妬…なかなか難しいですが、何とか頑張ってるゾ
107さん
決闘者兄貴、やっぱり壊れてるじゃないか(震え声)
生き返れ生き返れ…
何が便秘並みだ、クソ提督ってか?
上手い‼一本‼
ゆっくり確実に絞り出すんだぞ。
109さん
ありがとナス!
指摘されるまで全く想定してませんでした。捻り出しつつ頑張りナス!
シリアスに向かわないでくれ・・・・・・(悲願)
111さん
すいません許して下さい!シリアスはもうこれっきり(の予定)なんで!
しょっぱいもの摂り終えたので甘いの再開しますゾ
指輪…いい事ではないですか〜……
ワタシハカカワラナイノデ…モンダイナイデスネ……ピー…ピピ…
勿論2800円コースだよなぁ?
それとも曙にだけ給料3ヶ月分?
113さん
改造決闘者兄貴いつもコメントありがとナス!
元に戻る日が来るんですかね…?
114さん
あまり詳しくは語れませんが、果たして2800円で済むでしょうかね(意味深)
妖精諸君よ、その指輪、100…いや200ほど作ってくれたまえ!(ヒソヒソ
値段と鋼材は言い分出そう!
アッ憲兵さん待って!待たれよ!あ゛あ゛~
116さん
何をしようとしてたんですかね…(すっとぼけ)
欲望にまみれてますねクォレハ
困った時の妖精頼みやめぃww
118さん
すいません許して下さい!何でも島風!
ネタの導入に便利だからね、仕方ないね(目逸らし)
うう…あ、アタマガイタイ…エラーエラー…ピピ…
ピピ…残骸データヲカクニン…キケン…キケン…ピピピピ!バシュー……
……フゥーハハハ!かむかむレモンさん!私は帰ってきたぁ!
提督のあべこべが見たいぜ(ネタ提供のつもり)
提督と曙の中身入れ換えようぜ!
それか曙と漣。
執筆頑張るんだぞぉ~
120さん
決闘者兄貴おかえりナス!
入れ替わりネタ書きますよ~書く書く
121さん
ありがとナス!
入れ替わりネタ希望多いので書くゾ~これ
121ディス
ネタ回収ありがとナス!
今回の甘々も良いぞぉこれ!
甘すぎィ
ぺろっ…これは!砂糖か?しかし一体どこから?キョロキョロ
(自分の口から滝のように出て来ている)
123さん
いえ、まだこれからですので(恍惚)
何とかラブコメに持っていきますよーイクイク
124さん
決闘者兄貴砂糖吐き早くなぁい?(心配)
次回も決まったのか…はっえー、ファイトっす!
次回も気になるが今もどうなるか楽しみだぜ…一体どうなることやら
続きが気になって昼間眠れない・・・
更新早い……早すぎない?
体調管理しながらも毎秒投稿して♡
126さん
決闘者兄貴頻繁にコメしてくれてありがとナス!
まだぼんやりなのでまだ投稿はまだ先です。
127さん
何で昼に寝るんですか(社畜並感)
何とか頑張って続きを更新していきますよーイクイク
128さん
ありがとナス!
頻繁に更新してるとはいえ文量は以前より少ないので、前みたいに1話分まるまる更新できるようにしたいゾ
曙かわいいからすき(語彙破綻)
こんな素晴らしいss書いちゃってさぁ、誇らしくないのかよ?
い、今から濡れ場(ハァハァ
アッ憲兵さん、チッス
チョット、待って、助けて、ウワァーー
130さん
ありがとナス!
お褒めの言葉ウレシイ…ウレシイ(ニチニチニチ)
131さん
憲兵兄貴の仕事ぶりにお、おっぱげる…!(恐怖)
うおおおおおおおお〜!!!
告白キターーー(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎
うええええええええいいいいいいいいいいいい!!!!!
空前ーーーーーーーーーーーー!!!絶後のーーーーーーーーーーーー!!
曙からーーーーーーーーのーーーーーーーーーーーーーこーーーーーーくーーーーーはーーーーーーくーーーーーー!!!!
ヒーーーーーーーーーーーーハーーーーーーーーーーーー!!!
133さん
決闘者兄貴鎮まれ!鎮まりたまえ!(アシタカ並感)
かむかむレモンさん
できないねぇ!!この決闘者を止めることなど…無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!
貴方がこの物語を追われせない限り…このコメントを続けるだけダァ!!(*暴走中)
決闘者よ、静まりたまえ!
かむかむレモン様は後2~3年ほどこのSSを続けられる………(はずだ)
なんならもっと続けても良いのよ?(チラッチラッ
135さん
荒ぶる決闘者兄貴落ち着いてゾ…
ほんへもうすぐ終わる予定ゾ
136さん
2~3年はいやーキツいっす(素)
またイチャパラSS書くつもりなのでそっちをご贔屓にしてもらえたら幸いです
Σ(・□・;)お…終わる…だと…!?
あ…ああ…ああああああ…
ぶぇああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!(狂気化)
終わる?
どういう意味だっけ?
曙可愛いしいっか!(思考停止)
138さん
決闘者兄貴落ち着いて、まだ少し続きますゾ
139さん
思考停止兄貴現実を受け止めて…(非情)
もう少しだけ続きますゾ
41です。あれ?なんか目から出るものも甘くなってきたような?この作品が終わってしまうのは悲しいですなぁ。でも、次回作も気になるこの矛盾...。更新楽しみにしてます。頑張って下さい!
141さん
ありがとナス!
提督兄貴も糖分過多にさせられてウレシイ…ウレシイ
ぼのたんの話はもう少し続きますし、次回作もラブコメ予定なので楽しみにしてて下さい
ハラショー、コイツはイイね。(体中のアナというアナから砂糖を吹き出しつつ
141です。次回作も続きも楽しみですなぁ。まだ..甘くなると言うのか...。艦これ初めて2ヶ月程経ちますがそろそろ木曾がケッコン出来そうなんですよね。でも、ケッコン艦が決まらないぃぃ!
144さんへ
曙なんて、どうだい?
1つに結ばれた紫の髪、それをとめるミヤコワスレ。
その口から繰り出される、刺のある言葉も照れ隠し。
可愛いなぁ、曙は。
曙提督より。
p,s,終わるの悲しぃお!
145さんへ、くっ!とても魅力的な誘惑を!これはレベリングするしかないですかなぁ~。でも、村雨もいいんですよねぇ。嗚呼、ほんとに決まらないなぁ。
143さん
ありがとナス!
響も見てるのか…
144さん
ありがとナス!
ケッコンに迷ったらやはり直感ゾ
145さん
もう少しだけ続くんじゃ(亀仙人)
曙提督兄貴迫真の勧誘を見て変態糞投稿者もニンマリしました
146さん
村雨ちゃんのちょっと良いところが見たい時は変態糞投稿者の1作目を見ることを勧めるゾ(ダイマ)
色んなSS見たり実際に秘書艦にしたりして気に入った子に渡しましょう!
一体いつこの話は終わってしまうんだ…次の更新は…い、いつになるんだ…
た、頼む!まだ終わらないでくれーーーーーー!!(錯乱状態)
巷の有名人が集まってて草
末永く続くんだよな?(震え声)
俺の生き甲斐を奪わないでくれ!
149さん
決闘者兄貴でぇじょぶだ!次回もいちゃパラSS予定ゾ
150さん
色んな兄貴たちに見てもらえてウレシイ…ウレシイ
新たな生き甲斐作ってやるから待ってて下さいオナシャス!
(大事な部分が欠落しちゃって)ああもう無茶苦茶だよ(呆れ)
修正するにしても焦らずゆっくりとだゾー。じゃないとまた失敗するからね。
わかります
文の欠落した時の絶望は半端じゃないですからね(体験済み)
焦らずにゆっくりやって下さい
152さん
最終回直前だったので脳みそこわれる
ちょいと休んでから落ち着いて書きます
153さん
決闘者兄貴俺もソ-ナノ…
何とか改良して終わらせたいゾ…
がんばえ・・・・・・・わしらは待っちょるぞ・・・・・・・
レモン兄貴は文章の復元に成功するのか?
次回、かむかむレモン氏す!デュエルスタンバイ‼
復元成功させろよ(小声)
155さん
ありがとナス!
少し休んでからもう一度書き直します…
156さん
ネタバレ予告で草生え散らかしたゾ
何とか完結までやり遂げるんでお待ち下さいオナシャス!センセンシャル!
もうあれだ。更新するたびにテキストファイルにコピーするしかないじゃないか!(涙目)わしにはこんなことが起こりませんように・・・・・・ナムナム
158さん
お祈りありがとナス!
用心に越したことはないですね…
リメイクでもエエやん!
古参勢にとっては2度美味しいわけですね!
漫画とアニメ的な?まぁ気長に待つから、おめぇもがんばんだよ!(応援)
160さん
ポジティブなコメに涙がで、出ますよ…ありがとナス!
こうなったら前のより甘くしてやりますよーヤルヤル
艦これの事は全く知らないですが、程よい登場人物で読みやすかったです。ホモでも安心して読めました。貴方が書くこれからの作品も、勝手ながら祈念させてもらいます
N○K 完
って見えて一瞬ドキッとしたぞ。
後日談も楽しみだなぁ~
期待しても良いですか?
162さん
ありがとナス!
コメ兄貴の丁寧な賛辞に涙がで、出ますよ…
163さん
いいよ!来いよ!(期待)
後日談でぼのたん大天使にしたいですね(願望)
久しぶりです
ここんところ事情で見れなかったが後日談楽しみです!!
ところで、既に大天使クラスなのにこれ以上になってしまったら神になってしまわれる(歓喜)
165さん
決闘者兄貴じゃないっすか!
ぼのたんが神クラスにさせられるかわかりませんが浄化の光ぐらいは出させたいゾ
コーヒー豆...コーヒー豆...
足りぬっ!!!!
ブホアッ...
167さん
そっか、じゃあまだ(砂糖)堪能してもらおっか(鬼畜)
甘い、ちょっと辛いもの持ってきてくれないか
うん、ボノたんもいい
169さん
お客様(甘い空間から)逃げてはダメですよ?
もう少しお付き合い下さいオナシャス!
143提督です(嫁艦は大淀と明石と夕張です。好きなんだもの!)
ぼのたん育ててっ・・・みんな仲良くクソ提督になるんだよ・・・!(カイジ風
おかしいっ・・・コップ1杯のお湯に、大さじ5杯分のコーヒーの粉をぶち込んで飲んでいるはずなのにクソ甘ぇ・・・!
男になる!女になっちゃう!(イミフ
なんですって!?
まだ甘い展開が待ってるのか((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ブラックコーヒー追加を頼んでおかないとな(楽しみにしてるよ!!)
171さん
ぼのたんも嫁艦に加え入れろ~?(提案)
コーヒー程度じゃ(甘さは)止まらねぇからよ…!(オルガ兄貴)
172さん
楽しみにしてくれてありがとナス!
ブラックコーヒーもそのうち効かなくなるから諦めるアル(見栄っ張り)
やりますねぇ!
もうコーヒーが飲めないのだけれど
どうもです
コ、コーヒーを…甘い! カレーを…甘い!!
唐辛子(生)なら……あ”ま”い””!!!
デスソースを目に………アアアアあああああ!!!!!
ドーモ、かむかむレモン=サン!
今朝付でぼのたん含むツンデレ艦と球磨型とケッコンした143テイトク=デス!
ツンデレ艦も球磨型(特に大井っち)もどうしてあんなに可愛いんですか!?
やめてください萌えすぎて死んでくたばってしまいます!(嬉
174さん
ありがとナス!
逆に甘い物を飲めばいいんじゃないですかね(キチスマ)
175さん
決闘者兄貴正気に戻って(祈祷)
味覚よ生き返れ生き返れ…
176さん
ツンデレ艦娘や球磨型に限った話ではないですが、定義しきれない可愛さがあるからね、仕方ないね♂
もし死んでも大天使ボノエルたちが召してくれそう(適当)
今朝、球磨型とハーレム○ズセ○○スする夢見てショーツ洗う羽目になった143です。
なんであんな夢を見たんだw
球磨型提督の方々、申し訳ありません。
178さん
溜まってますねクォレハ…
艦娘の夢を見るとは愛が深いですねぇ!
(消えたときから)甘さの変わらないただ一つのSS。
お前が(SSを)書き続ける限り、俺達はその先にいる………だからよぉ、止まるんじゃぁねぇぞ!
甘々END頼んだで・・・・・・
180さん
オルガ兄貴も見てるのか…ありがとナス!
失踪だけは絶対避けるから見とけよ見とけよ~(ラスト)
181さん
ん、おかのした
平和な甘々エンド書きますよ~カクカク
あれ?砂糖農家いなくなるんじゃね?この あ ま い ssで
かむかむレモンさんどうしてくれんだよぉ~
183さん
暴論でサトウキビ生えますよ!
本物の砂糖に負けないラスト書きてぇな~(願望)
サイトが復旧して安心したンゴ・・・・・・
185さん
入れない時は打ち切りも考えてましたが何とか復活して安心しました。本当に良かったです…
まだ書くよな?(震え声)
お前のこと(SS)が好きだったんだよ‼(迫真)
次回作も期待してるぞ~
もう十分堪能したよ...(ご満悦)
前に消えた後半パートも合わせて楽しいssをありがとう!フラーッシュ!!
(ここから自分語り)
僕も艦これ始めましたゾー。曙はドロップの関係で手つかずですが、ゆくゆくは育てていきたいですねぇ。
ヒュー!!!お疲れ様でした。前世の世界で悲しい話はもう十分というか夢に出てくるぐらいなのでどぎついヤンデレ見せて♡
187さん
ありがとナス!
次回作に移る前に1度本SSを見直して、修正が必要そうな所さんを見つけてから次に行こうと思います。
188さん
消えたほんへから見てくれてありがとナス!
新規着任兄貴はやる事多すぎて資源壊れる~^ですが、のんびり育ててあげてください。
189さん
ありがとナス!
どぎついヤンデレ書けるかわかりませんが、何とかやって見せますよ~ヤルヤル
いまやss投稿速報で何がウケるか、需要をズバリ当てて投稿できるのはかむかむレモン 兄貴しかいないんだよなぁ・・・。実際PV数が5桁超えてるの最近だと一人か二人しかいないし。
ヤンデレを、ぜひヤンデレ物を書いてくれればなーと淡い希望を持ちながら新作を楽しみに待っています。
いや他にも何人かは需要当ててPV数稼いでる作者もいるか。誰宛に向けてんのかよく分かんねー題材物とか同性愛物がひしめく中、燦燦と輝く艦これ男主人公ハーレム物好き
砂糖の配給は・・・・・・?
どうもです
完走お疲れ様でした。次の作品も楽しみにしてます!私も頑張りたい…
191、192さん
畏れ多いお言葉ありがとナス!
次回ヤンデレ希望多いのでヤンデレ方面で書いていこうと思います
193さん
(砂糖は)もうお腹いっぱいだ…
次はヤンデレ(微糖)でお口直しさせましょう
194さん
おつありナス!
決闘者兄貴も焦らず完走して♡
完走お疲れ様です!これからも体調に気をつけて毎分投稿してほしい143提督です。
ボノたんかわいい。かしゅみまま聖母様。球磨型可愛いからかっこいいまで揃ってて素敵。
最高にハイってやつだ!(DIO様並感
196さん
おつありナス!
ツンデレ艦と球磨型嫁兄貴が幸せそうで変態糞投稿者もほんわかしてるゾ
143提督より補足。
私、一応生物学上女です。
198さん
癖で敬称を兄貴にしてしまう淫夢厨で申し訳ナス…すいません許して下さい!何でも島風!
141です。いやー、ハッピーエンドになって良かった!良かった!今なら6倍濃縮コーヒー飲んでもとても甘く感じそうですな。木曾が!98に到達したけどいまだに嫁艦選んでないのはどうしようww
200さん
ありがとナス!
6倍濃縮とか苦すぎるっピ!
指輪を渡す相手は直感と股間に従うんだゾ(迫真)
コーヒー6倍濃縮位じゃないと、これ読みながら飲むのはイヤーきついっす
202さん
濃すぎるッピ!
飲めるんですかね…(素朴な疑問)
143提督です。
飲めなくても血管に流し込むんだよ!(迫真
なお、飲んだり血管に流し込んだりした後は、カフェインの過剰摂取による脱退症状の頭痛or眠気or吐き気で1週間〜2週間辛い思いをする模様。
特に頭痛は洒落にならん。本当に。
経験したいなら、コーヒーを1日に5杯以上飲む生活を2週間続けるんだよ!オススメはしないけど!(迫真
本当に、カフェインの脱体症状はつらい・・・(´゚'ω゚`)ショボーン
204、205さん
そんな事しなくていいから(良心)って思ったら経験済みなのか…(困惑)
変態糞投稿者はコーヒー苦手だからココアにするゾ(追い討ち)
あの頭痛と吐き気はマジでクソ。本当に。
痛いし気持ち悪いしで眠れないから。
朝早い日の前日に起こり始めた時とかは洒落にならないです。洒落にならん。
207さん
頭壊れちゃ~う↑
カフェインの摂りすぎは、やめようね!
もう二度としません。学習しました。もう本当洒落にならないのです。(電並感
209さん
(聞くだけでドン引きしたのでやる気は)ないです。
また君か壊れるなぁ…
なんて思ってた時期が私にもありました。
なんだこのSSはっ!口から砂糖が溢れる…(激甘)
まぁデレた曙が見れたからオールオッケー
いままで沢山のssを見てきたけど
一番いい作品はこれってはっきりわかんだね!
お前のssが好きだったんだよ!(告白
もーね、やばいとしか言えないわ。
ってか最後のダイヤモンドヘッドはあっ…()って思ったね。
ワイハの時点でわかりますけどねぇ
甘さはマックスコーヒー超えてたゾ
素晴らしいssをありがとナス!
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
「おれは この話を見ながらコーヒーをのんでいたと思ったら いつのまにかそのコーヒーが砂糖水になっていた」
な… 何を言っているのか わからねーと思うが
おれにもわからね
俺の曙みんなの曙ヤバい最高に感動した