2018-11-12 17:18:15 更新

概要

提督と艦娘たちが鎮守府でなんやかやしてるだけのお話です

注意書き
誤字脱字があったらごめんなさい
基本艦娘たちの好感度は高めです
アニメとかなんかのネタとかパロディとか
二次創作にありがちな色々


前書き

65回目になりました
楽しんでいただければ幸いです お目汚しになったらごめんなさい
ネタかぶってたら目も当てられませんね

それでは本編を始めましょう


 ↑ 前「提督と すりこみ」

 ↑ 後「提督と みつよ様」





廊下を歩く木曾

鎮守府では、遠くに近くに子供たちのはしゃぐ声


ー トリック・オア・トリート ー


そんな合言葉を皮切りに、始まったのはお菓子の奪い合い


「球磨のお菓子? 欲しけりゃくれてやる、ただし…」

「私達から獲れればだけど?」


門番は球磨と大鳳か…

高いすぎる難易度に、ひどい話だと一人で苦笑していた


「いっち抜けた…」

「うっわっ、ずるいっ、司令官ずるっこだぴょんっ」

「勝てばよかろうなのだー、ふははははっ」

「これはひどい…」


大体予想の付く光景

物理的に止めようがない以上、門番がいかに強力でもしょうがない

まぁ、あいつにとっては良い日かもしれない

多少強引でも、ハロウィンだと理由をつければ ある程度は許される

このまま鎮守府中を徘徊してお菓子を集めて回るんだろう


そのうちこっちにも来るかもしれないな


ポケットを漁る

これと言って食べられるものは持ち合わせてはいなかった

北上(姉さん)のポケットなら、なぜか何かしら入ってるんだろうが


しかたない


その時は2・3提督と遊んでやるしかなさそうだった


「きっそさんっ」


肩を叩かれる と同時、楽しそうに呼びかけられた


おでましか


内心で肩をすくめる

今度は何をする気なのか? 振り向いたらほっぺを突かれる とかか?

まさか、そんな古典的な手段で訴えてくるとは思えないが

同じくらいに提督だしな、と確信のような不安もあった


木曾「どうした?」


半歩、足を進めて振り返る

追いかけてくる気配はない。流石に勘ぐり過ぎたかと笑いそうにもなっていた


しかして…そこには、かぼちゃ があった


目の前には かぼちゃ が繰り広げられている

笑うように裂けた口、穿たれた鼻孔と眼窩、吸い込まれそうな暗がりの奥に


目 だ け が 光 っ て い た …


木曾「うおっ!?」


思わずたじろいでしまった

半歩ほどに開けた距離は、たたらを踏んでもう一歩と後ずさる


提督「あははははっ。びっくりしてるびっくりしてるっ」


提督と一緒になって からから と笑う かぼちゃ


木曾「ったく…何がしたいんだよ、お前は…」

提督「何って?」


かぼちゃ を抱きかかえ首を傾げる提督

そこで考え始める位にはない理由。それも仕方がない、食欲に理由を求める様なもんだ


ふと、手を差し出された


その表情は、真面目そうに取り繕ってはいるが内心なにを企んでいるやら


提督「迎えに来たよ、シンデレラ」

木曾「…」


唐突な誘いに言葉を無くす

見出した共通点は精々 かぼちゃ くらいだが

それを連れてきた魔女は性質が間逆な上に、一度乗ったら川向うに送られそうな絵面だ


提督「あれ? ときめかない?」

木曾「今どきお姫様は無いだろう…」

提督「お姫様っていうか…」


あんぐりと…かぼちゃ の口を開けた提督


「ずっと二人っきりになれる魔法…」


洞の向こうに続く闇。目だけは光っているのに、それ以外に何も浮かばない空間


木曾「こわいこわいこわい。お前ソレ「私の中で」とか付くやつだろ」

提督「じゃあっ」


足が伸びる

縮まる距離。腰を抱かれて、そのまま抱き寄せられた


提督「私の腕の中…ならどう?」

木曾「っ…」


頭を撫でられ、慣れた手付きで紐が解かれる

逸した視線の先、床に落ちる眼帯を何処か遠くに眺めている自分

抵抗しようと思えば簡単に出来るのに、どうしてかそんな気は起こらなかった


提督「綺麗だね」


くすぐるような呟き

右目に映る提督の姿に重なる瞳の色


木曾「目が、だろ? 騙されんぞ…」


そうやって、気にしてるのも馬鹿らしくなるほどからかわれて

今となっては、風呂に入ったまま置き去りになる事も増えてきた


提督「目も、だよ? 綺麗なだけなら宝石で良いじゃない?」


それじゃ物足りないと提督は言う。誰もが認める価値よりも


提督「私だけのものが欲しいの…ねぇ、木曾?」

木曾「…」


返す言葉はない

ただ、次の言葉に期待するように黙って先を促した


提督「で。ときめいた?」


一転して晴れやかな笑顔

つられて力も抜けていく


木曾「…80点だな」


正直、言われて嬉しく無いわけじゃない

「私だけのもの」反芻する言葉。聞いてる方が恥ずかしくなる

お互い その気じゃなければ絶対に吹き出してだろう


提督「あら、けっこう頑張ったんだけどな。その20点はなぁに?」

木曾「やりすぎだ。聞いてる方が恥ずかしい」

提督「回りくどいのは嫌い?」

木曾「素直なのは好きだろ?」


質問を質問で返して一呼吸。お互いに息を整えると改めて


「好きですっ、ケッコンして下さいっ!」

「もうしてるだろうがっ!」


色気も何も合ったものじゃなかった





小皿からジャムを掬って口へと運ぶ

優しい甘さと程よい酸味を微かな苦味が引き立てる


タシュ「вкусно(フクースナ)」


美味しいと素直な感想が漏れた

日本の…というよりは彼女の腕かな

これが報酬だと言うなら「まぁ…」悪くはない


口の中に残った甘さを紅茶と混ぜ合わせる頃には

ふんわりと、湯気とは違った暖かさが体を巡っていた


睦月「ちょーだいっ」

北上「来たねぇ…」


差し出された両手。その表情は期待に輝いていた


まずは右手に。そこへ飴玉を転がすと、左手も開いてみせる

睦月の視線が右手に集まったのを確認すると

両手を閉じて、前後左右、右往左往と、入れ違えて組み替える


北上「さ、どっちかな?」

睦月「こっちっ」


お手、でもするみたいに睦月の小さな手が北上の右手に重ねられた

一見、当然のように思える答え。一度も手を開ていないんだ、誰だって右手にあると思うだろう


けどハズレ


開いた右手には既に何もなかった


睦月「なんとっ」


騙されたと笑う睦月

それじゃあって、左手に手を重ねるが、北上が開いて見せるとそこにも何も無かった


睦月「むむっ…」

北上「こっちこっち」


北上が右手を動かし、睦月の視線を誘導すると

そこには、さっきまでには無かった飴玉が転がっていた


そうしてもう一度


開いた手を閉じて、また開く

そんな単純な動作の内に、飴玉は消え去っていた


睦月「面妖な…」


消えた飴玉の行く先

ついには痺れを切らして、睦月の手が北上のポッケに伸びる


しかし、ハズレ


ポケットから出てきたのは紙切れ一枚

もう2・3個は入ってるだろうと、当たりを付けての行動だったのだろうけど

引き当てたのはハズレの券。そうするだろうと、北上の予想通りのまま

今度は北上が睦月のポッケに手を伸ばした


北上「おや、こんな所に?」


そうして出てきたのは消え去ったはずの飴玉だった


笑う北上と、困惑する睦月

その表情には ありありと、はがゆさと口惜しさが現れているが、反面どこか楽しそうでもあった



何だったかな?


二人のやり取りを眺めていたタシュケント

出番を待ちながら、記憶の中を つらつらと指でなぞっていく

きっかけは ジャムの甘さ。指が止まったのはお菓子の項目

そのまま指先を進めると、答えが指に引っかかっる


タシュ「ああ…。ドンドゥルマ…」


日本語言うとトルコアイス

なるほど どうして、納得の光景だ

アイスが乗ったままひっくり返してみたり、手渡したと思ったら隙きをついて引っこ抜いてみたり

まるでアイスでジャグリングをしているようなパフォーマンス


からかう側と、からかわれる側

人によっては大人げないと思うかもしれないが


北上 「タシュさんや?」

タシュ「ん? なんだい?」


手招かれるままに二人の輪に加わる

これから あたしも、その片棒を担ごうって言うんだ。あまり どうこう とは言えなかった


打ち合わせ通り、ウシャンカを手渡す

もこもこ の毛皮と、ツバの無いシルクハットの様な形

大柄の帽子は色々と騙すには都合が良い

それで あたしに白羽の矢が立ったのも自然な流れだと思う、少なくとも北上(彼女)の中では


睦月の前で帽子をひっくり返して見せる北上

わざわざ中まで確認させた後、自分の手を突っ込んだ

わざとらしく帽子の中を掻き混ぜると、引き抜いた手には飴玉が一つ


今度は睦月に帽子を差し出す

誘われるままに睦月が手を入れるが、やっぱりそこには何もない


北上「お嬢さん、両手をお出しなさい?」

睦月「ま、また睦月を謀るつもりじゃ…」


当然の疑念。ここまで からかわれ続けると、さすがの睦月も素直ではいられないらしい


タシュ「まぁまぁ。もしかしたら良い事あるかもしれないよ?」


助け艦、でも無いけれど

これで睦月がヘソを曲げたままだと、ただの意地悪で終わってしまうから


睦月 「ほんとかにゃぁ?」

タシュ「ほんとうさ」


怪訝な表情の睦月を軽い調子で受け流す


睦月 「何もなければタシュちゃんの おやつを貰い受けるが宜しいか?」

タシュ「…まぁ、良いよ。何もなければそうしよう」

睦月 「そっかっ」


笑顔を浮かべて両手を差し出す睦月

その笑顔の中身を想像する

案外と、どう転んでも お菓子が食べられるという打算が 強かに込められていそうではあった


差し出した睦月の両手の上、帽子がひっくり返された




北上「ふぅ。お疲れさん」


大げさに椅子に座り直す北上

並べられた湯呑からは もくもくと湯気が昇っていた


タシュ「いや、君の気が変わるんじゃないかと ひやひや したよ」


最後に、北上がひっくり返した帽子の中

そこから、お菓子の山が まろび出なかったなら、今日の おやつが無くなる所だった

まぁ、それ自体は杞憂に終わったから良いものの


北上 「あはははっ。確かに、それも考えたね」

タシュ「やっぱり…」


やれやれ と、息を吐く

小さい娘を からかって遊ぼうなんて考える輩のことだ、他人事であるはずもない


タシュ「にしても、上手いものだね」


分かってはいるものの

いや、分かっていて ようやく、傍から見てやっと、その手の動きが見て取れた風に思う

例えばトランプで遊んでる時なんかに、唐突にコレをやられたらきっと気づかない自信があった


北上 「手慰みに覚えただけさ」

タシュ「それにしては…」


随分と胴に入っていた様に思うけど

もしかして、凝り性なのかもしれない


北上 「提督だったら もっと上手くやるよ、きっとね?」

タシュ「いや、同士の場合は…」


先天性とでも言えば良いのか

それを技量と一緒にするのは違うと思う

なにせスタートが違うんだ、それを手癖の一つで追いついたとなれば相当だろう


「まぁ、でも…」


北上が呆れるように声を漏らしていた


北上 「提督にさせると、睦月の手にお菓子は残らんだろうけど」

タシュ「ああ、違いないね…」


北上と一緒になって苦笑する

提督ならきっと、目の前でお菓子を ひょいひょい食べていただろう


そうして最後は


トリックVSトリック…


きっと お菓子の取り合いになっていた筈だ


「こーらーっ、まちなさーいっ。Darling!Freeze!!」


言ってる傍から、流暢な英語が響いてくる

それに追われて、笑い声が逃げていた


噂をすれば何とやら

扉の隙間からは走り去る同士の影と…かぼちゃ を被った…かぼちゃ?


きっと、あたしも北上(彼女)も いつもの事だと苦笑しようとしていた筈だった

それが、唐突に現れた かぼちゃ のお化けに口を塞がれてしまった


タシュ「…」

北上 「…」


一緒になって言葉を探していると、先に口を開いたのは北上だった


北上「うちの旦那ったら、また女の子にちょっかいかけて…」


呆れたような、諦めたような、惚気けたような、微妙な声音だった


タシュ「良いのかい? 放って置いて?」


どういうつもりで その言葉を選んだのかは置いておいて

そこまで言うなら、叩いてきても良いだろうとは思った


北上 「止めると死んじゃうだろうからねぇ…」

タシュ「…」


マグロかな? 

しかし、そんな怪遊魚的に悪戯して回ってると、もはや自然災害と変わらない

なんて、言いかけた言葉は飲み込んだ。流石に失礼かと、ギリギリ口を噤では見たものの


北上 「マグロかってのな?」

タシュ「そうだね。本当に…」


嫁がそう言うんだ、素直に頷いておいた





その少し前

寝ている多摩の元へジャーヴィスが忍び寄っていた


抜き足差し足、驚かしてやろうと

にやけそうになる顔までもを引き締めて、多摩の元へと伝っていくジャーヴィス


あと一歩、もう一歩と近づいて


多摩「にゃっ!」

JVS「きゃっ!?」


その直前に多摩にやり返されて、尻もちをついていた


JVS「もうっ、びっくりしたじゃないっ」


自分のことは棚に上げて被害者の様な事を吹聴する


多摩「やるなら もっとこっそりやるにゃ…」


欠伸を一つこぼして、体を伸ばす多摩


JVS「…何のことかしら? ジャーヴィスは たまたま 部屋によっただけで…」

多摩「多摩だけに?」

JVS「そうっ、それよっ! nice joke ねっ、あはははっ…」


降って湧いたダジャレに飛びついては見たものの

多摩の視線が痛い。隠し事を見透かすように、じっとりと見つめてくる


多摩「…」

JVS「あはっ…あははは…ははっ…」

多摩「…」


乾いていく笑い声

笑って誤魔化そうとしたが、それも次第に息苦しくなっていった


JVS「はぁ…。Sorry、私が悪かったわ…」


諦めた

真綿で首を締められるような無言の圧力に屈して頭が下がる


多摩「別に…。多摩は何も見てないにゃ…」


それっきり、体を丸めて狸寝入り戻る多摩


JVS「lucky! だから多摩は好きーっ」


寝入る多摩に飛びついて、そのまま馬乗りになる

「けほっ」と空気が漏れる音と一緒に、面倒くさそうな視線を向けられるが

そこは私のlucky smile で乗り切った


JVS「ねぇ、多摩。お菓子をくれたら もっと好きになれそうなのだけど?」


厚かましい上に図々しい。しかし今日はハロウィンだ

子供のワガママも まーまー許される数少ない日、それを利用しない手もなかった


多摩「…」

JVS「あははっ♪」


見上げてくる多摩に笑顔で返す

さっきは後ろめたさから失敗したが、今なら押し通せる自信があった


多摩「そう言うのは…ん? まぁ、北上がいっぱい持ってるにゃ」


北上ね、確かに あの娘は何時もお菓子をくれるけど…

ハロウィンとなればきっともっといっぱいくれるだろうけど…


一瞬詰まった多摩の言葉

僅かに泳いだ視線の先が気になった


JVS「what?」


なにかあるの?

そう、後ろを向いた途端に、目の前が真っ暗になった


JVS「ひぃっ!?」


それだけなら まだ良かったが、差し込んでくる光が恐ろしい

裂けた口に、穿たれた穴、歪に開かれた目

そこから一斉に光が入り込んできて、それが目一杯に広がって


JVS「ちょっ!? なにこれっ、多摩っ、どこぉっ」


突然に現れた お化けに驚くままに、手近にあった多摩の服を握りしめる


「ジャーヴィス、後ろ後ろっ」


呼びかけられる

それが提督の声で、若干の安心を覚えたのが間違いだった


JVS「きゃぁぁっぁあっっ!?」


自分で上げた悲鳴が被り物の中で反響し、それにびっくりしてまた悲鳴を上げるを繰り返す


振り向いた先。たぶん鏡だったんだろう

裂けた視界に映っていたのは自分の姿に…似たなにか

体はそうなのに、頭だけが かぼちゃ の形に歪んでいた


悪戯をする時は相手に考える暇を与えないこと


ある時、文月がそう言っていた。そして それは 実現されている

急に真っ暗にされて、 裂けた顔が目一杯に浮かんで、振り返れば かぼちゃの私

冷静に考えれば何処かで気づいた筈なのに、そんな暇もなく 驚かされ続ければこうもなる


JVS「あ…あ、あぁ…そういう…」


悲鳴が止む。次第に思考が落ち着いてくると、ようやく事態が飲み込めた

鏡に映っていた私の姿。かぼちゃ の被り物を被った私の姿

それだけ分かれば驚く理由もなくなっては来るけれど


提督「あははははっ」


変わりに、その笑い声に腹がたった


JVS「Darling!!」


名前を叫ぶ。その中に色んな不満を詰め込んで投げつけた


提督「な ん だ い ハ ニ ー?」


半分笑いながらも呼びかけに応えた提督


JVS「なに? じゃないわっ。そのHoney♪ に、何をしてるのっ」

提督「驚いた顔も可愛いかなって思って?」

JVS「顔見えてないでしょうっ」

提督「わらってるじゃん?」

JVS「か・ぼ・ちゃ・よっこれっ。それともコレが私より可愛いっていうのっ!」

提督「ううん。ジャーヴィスの方が可愛いよ?」

JVS「だったら外しなさいなっ。可愛いジャーヴィスを見なさいよっ!」

提督「でもそれ、一度被ったら外せない呪いが…」

JVS「うそぉっ!?」

提督「うん、うそ」

JVS「もぉうっ、Darling!!」


今一度、不満を詰め込んで名前を叫ぶ

しまいには我慢できなくなって、手を振り回して駆け出していた


「このっ、待ちなさいよっ、もうっ、しょうがないんだからぁぁっ!」



程やかましかったせいか、過ぎ去れば随分静かに感じられた


多摩「…楽しそうで、何よりにゃ…」


子供は子供同士で遊ぶのが一番だにゃ…

そうして、改めて丸くなると寝筋を正す多摩だった





ゴールは執務室だった

二人してソファに飛び込むと、かぼちゃ の被り物を投げ捨て、提督を小突きまくるジャーヴィス


JVS「そんなんだから あなた はもうっ。聞いてよっ皐月っ!」

皐月「いや、ボク関係なくない?」

JVS「大有りよっ。どうしてこんなんなるまで放っておいたのっ」

皐月「元からこんなんだって…」


これでも大分マシになった方なんだって言っても信じないだろう

ボクがそんな戯れあえるまで どんな手間だった事か


かぼちゃ が笑っている


両目に ぽっかり開く穴に灯だけが浮かんでいる。これが夜中に歩いてたら確かに怖い

わざわざ こんなのまで用意しちゃって…


そんな暇があるなら、ボクにお菓子の一つでもくれればいいのに


ジャーヴィスに向けた背中を ぽかぽか叩かれている司令官

肩叩きでもされているみたいで、実際そんな感じでもあった

ジャーヴィスが疲れた頃には一段落。それで お菓子を渡したら、何時の間にか お茶会になっているんだろう


席を立つ


向かったのはティーセットのある小棚

みればジャーヴィスの手も止まっていた。お湯が湧く頃には機嫌も直ってるだろう



がちゃり と ごろり…


扉が開くと、押し出された かぼちゃ が無造作に転がっていく


顔を出したのはガングートさん

同時に、絹を裂いたような悲鳴もガングートさんだった


流石に驚いたのはこっちの方だと言いたくなる

何事かと思ってそっちを見れば、転がった かぼちゃ を前に後ずさりをしていた


皐月「ガングートさん。それ、おもちゃ」

グー「ぁ、ぁぁ…。いや、びっくりしただけだから、少しだけだから…」

皐月「良いけどさ」


あくまでも「ボクは」と付け加える

それはだって、かぼちゃのおもちゃ を前に可愛い悲鳴を上げたりなんかしたら


「あははっ」


ジャーヴィスが笑っている。司令官もその真似をして笑っている


提督「聞きましたジャーヴィス?」

JVS「lovely♪ 聞いたわDarling♪」


絶対こうなるってのは想像が出来ていた


二人して「「きゃーっ、だって♪ 可愛いねっ」」


ボクの真似まではしなくていいと思うけど


グー「貴様らっ、加減にしないと撃つぞっ」


性懲りもなく銃を構えるガングートさん

今更どうともは思わないけど。それは悪手だとは思う


提督「良いのかい? グー子? そんな はしゃぐと また大井に怒られるよ?」

グー「グー子っていうな…。だが、むぅ…」


沸騰したお湯をポットに移して、もう一度お湯を沸かし始める

茶葉を選んでいる間にも、ガングートさんの旗色は見る見る悪くなっていた


JVS「Good girl。まずは銃を置いて? 両手を上げて後ろに下がるの?」


司令官が動きを止めて、ジャーヴィスがそれを煽る

よっぽど大井さんに絞られたのが聞いたのか

悔しそうにしながらも言われた通りに両手を上げるガングートさん


JVS「ふふっ、変なポーズ」


そこから悲鳴につながるまでは早かった


グー「き さ ま がっ。やらせたんだろうがっ!!」

JVS「おぅっ!!。Darling、help! へるぷっ!!」


両の拳でジャーヴィスのこめかみ を挟み込むと、そのまま ぐりぐりと押し付けるガングートさん

そうしている内に、ポットからは紅茶の香りがいい感じに漂ってきていた




皐月がお茶を配り終える頃には、騒ぎは一段落していた

というよりは、お茶とお菓子に興味が移っただけという方が正しい


JVS「ちょっとグー子。あたしの頭にカップ置くの止めて、地味に熱いのよ」


ガングートの膝の上に座るジャーヴィス

「降りろ」とさんざ言われても、面白がるばっかりで、そのうちガングートも諦めていた


グー「だったら降りろって」

JVS「いーやー。うふふっ」


子供みたいに寄ってきて、子供みたいに膝の上に乗っている

子供みたいにダダをこねるもんだから、いい感じに揺れている頭にティーカップを置いていた


グー「それより貴様。いい加減私をグー子って呼ぶんじゃない。ちっこいの達まで真似してるじゃないか」

提督「えー、グー子って可愛いじゃない?」

JVS「そうよそうよ、良いじゃないグー子可愛いわ」

グー「やかましい。子供じゃないんだぞ」


そうは言っても半分諦めてもいた

子供相手にムキになるのも何だし。そのうち飽きるだろうとタカを括ってもいた

ちょうど人の事を椅子がわりにしている ちっこいの見たいなもんだろうと


提督「じゃあ、レボリューツィア」

グー「それはそれでムカつくな…」

提督「グーのわがまま」

グー「ふんっ」


さらに可愛くなっていく略称に、悪態をついて返していた


目の前でカップが湯気を立てて揺れている

文句をいう割には上手いことバランスを取っている事に、若干の感心も湧いてくる頃

ちっこいのの喋るに合わせて かたかたと揺れ始めていた


JVS「それより貴女。Darlingに何か用なの?」

グー「ああ…いや、何だ…」


問われて思い出す

そう言えば、何しに来たんだったか。さっきまでの騒ぎで完全に失念していた


きっかけはそう…


ちっこいのが今日は悪戯をしても良い日だと言っていたからだったか

珍妙な日だとも思ったが。子供が騒ぐ理由としては十分だろう

きっと提督も良からぬ事を企んでいるに違いない

ならば先手必勝だ。下手に動かれる前に釘を指しておくのが良いだろうと


机に転がしていた銃を拾い上げる


弾倉を開き、弾を一つ込めると、掌を滑らせて勢いよく回転させた


グー「勝負だ提督」

提督「いいよ、弾が出れば私の勝ちなら」

グー「逆でも構わんが?」

提督「分の悪い掛けって楽しいじゃない?」

グー「貴様…」


妙な提案だ。6分の1当たりは一発

それなのに、自分が不利になるような条件を持ち出してくる

もしや、弾の位置を把握してたりするんだろうか


提督「良いよ、ガングート。不安ならもう一度弾倉を回せばいい。何度でも、何度でも…」


これ見よがしに名前を呼んで、不敵に笑っている提督

ブラフか…? いや違う、何かを試されているようだ


グー「ふっ…良いだろう」


度胸試し、そのためのロシアンルーレット

たかだが6分の1のハッタリに臆病風を吹かせたら良い笑いものだ

仮に、こいつが弾の位置を把握していたとしたら…。まあ、それはそれで頼もしいじゃないか


弾倉の…回転が止まった


グー「やっぱり、知ってたか」


驚きはそんなになかった

分の悪い掛けなんて コイツがするとは思えなかったし

理屈は知らんが、しっかりと弾の位置を把握する抜け目の無さも悪いもんでもないだろう


提督「うん、ジャーヴィスが教えてくれた」

JVS「いけないわっDarling! そんな事を言ったら」

グー「ほう…ちっこいのが」


おもむろに、ちっこいのの頭に置いていたカップに力を込めた

恨みはなかったが、憂さ晴らしをするくらい良いだろう


JVS「あっだめ、ちょっとあつくなって、へるぷへるぷっ」

グー「まったく…」


カップをどけてやると

慌てて逃げ出した ジャーヴィス(ちっこいの)が、ソファの片隅で皐月(ちっこいの)に縋り付く


「あ、ちょっとハゲてる」

「うそぉっ!?」

「うん、うそだけど」

「もうっ、皐月もなのっ」

「ごめん、ごめんって…」


提督「さて、グー子」

グー「まあ、仕方ないな…来い」


負けは負けだ

何か悪戯をされるにしろ、スカートを捲られるくらいなもんだろう

このまま グー子と呼ばれ続けるのもあるが、それはどっちにしろ言い続けるだろうし問題はないな


提督「来いって、来るのはグー子の方だよ?」

グー「なに? お前、私に悪戯したいんじゃないのか?」

提督「なに? グーは私に悪戯されたいの?」

グー「いやいやいや、そんな訳あるかっ」

提督「そう? それじゃあ、グー子。私に悪戯をして?」


・・・


グー「貴様、何を言っている?」

提督「だーかーらー。レボリューツィアが、私に、悪戯をするのよ?」


ぱしぱし と、自分の膝を叩きながら催促をされた


グー「…気は確かか?」

提督「ええ、正気。とっても正気よ?」


あまりにも唐突だった

される覚悟はしていたが、する準備など何もない

だいたい、悪戯しろなどと…どうすればいい? ちっこいの達はどうしていた?


ぷっぷくぷー、とか言えば良いのか?


言えるかそんな事。笑われるまでが目に見えている


提督「まーだー?」

グー「待て待て、そう急かすな…」


顔をあげると、提督が愉しそうに微笑んでいた

奴め、コレが狙いだったか。それを察するには余りある笑みだった

私を恥かしめるのではなく、私に恥ずかしい事をさせるだなんて、意地の悪い奴

だったらいつまでもこうしてはられない。私が悩むほどに餌を撒くようなもんだ


グー「よし…良いぞ」


意を決して、提督の元へ


グー「貴様、動くなよ? 変なことするんじゃないぞ?」

提督「私がされるんだけど?」

グー「貴様がしろと言ったんだろうがっ」

提督「あはははっ、分かった分かったから」

グー「ったく…。いいか…いくぞ…」


何でこんなに ドキドキ しているんだ私は

少し悪戯をするだけだ。いつものように適当に背中でも叩いてやればいいのに

どうしてかそんな事は浮かばなかった

ただ悪戯をするという事、ちっこいの達の真似ですまそうと考えた結果


ちょん…


指先で、提督の頬を突っついていた


JVS「まぁ…」

皐月「ぅぁ…」


向こうから、ちっこいの達のなんとも言えない声が聞こえてきた


グー「なんだ、貴様らっ。何か可笑しいかっ」

皐月「いや、可笑しくは…」

JVS「ないわね。けど…」


ちっこいの二人。その視線が提督の方を向いていた


提督「…」


顔赤くして、口元を隠し、もじもじと身を捩って…


グー「ひぃぃっ…。何だ貴様っ、その反応はっ」

提督「だって…頬つつかれるとか、そんな可愛いことされるなんて思わなくて…きゃっ」

グー「それをやめろ、背中が痒くなるだろうっ」

提督「ねぇねぇ、グー子。私もやっていい?」

グー「良い訳あるかっ。まてっ、こっちに来るなぁぁっ」


踵を返し、脱兎のごとく逃げ出すガングート


提督「お、逃げた。なら…」


追うしか無いと、開けっ放しの扉に提督が飛び込んでいく


皐月「司令官。忘れ物」


その背中に皐月が声をかけると、転がっていた かぼちゃのおもちゃ を提督に投げ渡し


JVS「Good luck♪」


ジャーヴィスも笑顔で その背中を押していた


提督「ありがとう。ちょっと、追いかけ回してくるー」


その後、かぼちゃのおもちゃに追い回されるガングートが鎮守府で話題になっていた





工廠にて、相変わらず趣味に仕事に艤装を弄んでる夕張

時折、気まぐれに聞こえてくる鼻歌が彼女の上機嫌を歌っていた


何がそんなに楽しいものだろうか?


その手元を何ともなしに覗き込んでいる大井

かちゃかちゃ と、分解(バラ)されては 組み上がっていく様を見るのは物珍しさに似た興味はある

自分でやった事が無いわけじゃない。けれど、あくまで使う側としての話し

それを面倒だと思うことは無いが、同じくらいに楽しいと思ったこともなかった


夕張「目を覚ませ僕らの世界が何ものかに侵略されてる~ぞっ♪」


続く鼻歌は次第に明確な歌声になって口ずさまれていた

妖精さんまで一緒になって、手を振り上げている


埒が明かない


手が空く所を見計らっていたけれど、このままでは日が暮れそうだった


大井「ちょっと良い?」

夕張「んー?」


話しかけても生返事

聞こえてはいるのだろうけど、とりあえず要件を言えと促されている気分になる


大井「どうして あんなの作ったの?」

夕張「あんなの?」


ようやく手を止めて振り返る。そのまま傾げた首を指で支えて一思案

その仕草だけで不安になる。私の知らない所で訳の分からないもんを どれだけ作っていたのかと


夕張「WG18(私製30連装対艦ロケットランチャー)のこと?」

大井「…」


そっちじゃないが、そっちも問題だ

面倒くさがった文月が辺りを焼き払うのに使いそうでイヤになる


夕張「でも、噴進砲の弾頭いれかえただけよ? 瞬間火力だけのオモチャね」


そりゃ、あんなものを30連発もすればそうだろう

陸上型の深海棲姫でさえ焼き切れそうな気がする


いっぱい積めば強いんじゃね?


そんな単純すぎる発想に目眩がしそうになるが、その単純さは自分たちの魚雷発射管にも言えた事でもあった


大井「いや、そっちもだけど。今はアレよ?」


「貴様っ、後で覚えていろよっ」

「つまり今なら良いって事だよねっ」

「くっそぉぉぉっ!!」

「あはははははっ!!」


顔上げた窓の向こう

全力で走り去るガングート。それを、ふわふわ と奇っ怪な挙動で追いかけ回している かぼちゃのおもちゃ


夕張「ああ、アレ…。良く出来てるでしょ? ランダムタイマーで笑いだすのよ、アレ?」


楽しそうに、聞いてもない機能を語られた

そんな無駄な物を…そんな爆弾を、最後は誰の部屋に持っていくつもりなのか、あのバカは


大井「なんで あんなの作ったの? あれじゃあ提督が面白がってはしゃぎだす、収集がつかなくなるわよ…」


いや、すでにその気配が漂いだしてもいるから問題なんだけど


夕張「ねぇ、大井さん。物づくりで一番楽しい時って何時だか分かる?」


作業台から立ち上がると、静かに工廠内を歩き出す夕張

辺りに転がったパーツと端材、打ち捨てられた設計図と企画書

いかにもと言った感じのオタクの巣窟を歩く姿は、何処か散歩をしている様だった


大井「そりゃ、作ってる時が一番楽しいんじゃないの?」


その問いかけに、引っ掛かったのは 先程の夕張の姿

楽しそうに鼻歌を口ずさみながら、作業をしていた背中だった


夕張「皆そう言うけどね。多分それは3番目…」

大井「…勿体ぶって。一応効くけど、2番目は何?」

夕張「考えてるときね。ああしよう そうしよう、ああでもない そうでもないって」


そうして、夕張が足を止めると大井の方へ向き直った


夕張「でもやっぱり。結果が出た時が一番楽しいかな」


向けられたのは素直な笑顔

他の色は何もない、いっそ清々しくて羨ましい


大井「それが失敗作でも?」

夕張「失敗作でもよ。何がダメだったか考えて、また作ることが出来るから」

大井「…そう」


単純な無限ループ

楽しいことが立て続けに入れ替わる無限ループ

それがどれ程かは想像するしかないけれど、単純なだけの想像は分かりやすくもあった


大井「で?」


だからって、それで誤魔化されてはやれない

なんか良い話で纏めて、はい お終い とは言わせんぞ


大井「どうして提督にオモチャを渡したの?」

夕張「いやぁ、あんまり 喜んでくれるもんだからつい…」


あっけらかんと答えると、悪びれもせず「ごめん」とか言い出す始末


大井「はぁ…」


息が漏れる

これも結果の一つか。渡したプレゼントが喜ばれて嬉しいのは分かる話だが


大井「一応、確認よ…」


それは、有り得そうな展開で、一番避けたい展開


「自爆装置とかついてないでしょうね?」





大井「げっ…」


部屋に戻ると ぞっとした…


北上「見て見て、大井っち~。提督から かぼちゃ貰っちゃったよ。良く出来てるよねこれ」


北上さんが抱えていたのは、大きな大きな かぼちゃのおもちゃ

その笑顔が提督の悪い顔と重なったのは言うまでもない


いわんや、それがただの かぼちゃのおもちゃ でアレばいい。そんなの時節の置物だ


何時だ?


夕張は言っていた、ランダムタイマーがセットされてると

分かるわけない。仕掛けた本人だって分からないから嘲笑う仕掛けを取り入れたのだ


「ケタケタケタケタケタケタ…」


忽然と笑い出す かぼちゃ

口を上下に揺らし、微振動を繰り返すたびに目の奥、そこに灯る光が大きくなっていく


北上「うわっ、こわっ!?」


驚いた北上が、ごろり と手の内から かぼちゃを取り落とす

ごろり、ごろりと転がって、ちゃぶ台の足に引っかかる

大きくなる光は、ついには口の端からも漏れ出していた


ふわっ…


膨らんだ風船の様に、舞い上がる羽の様な軽やかさで 膨張する かぼちゃ


大井「北上さんっ、伏せてっ」

北上「なんとーっ」


べっちゃっ…


肉片。かぼちゃ の肉片が辺りに飛び散った

それが かぼちゃ色であるお陰で、多少 猟奇的な空気は薄まってはいるものの

二人の全身、部屋の方方には、橙汁と細切れがへばり付いていた…


「ごめんなさい北上さん、わたし夕張と話があるから…」

「おーけー。あたしは提督の所だ」



ーおしまいー




後書き

提督「それでね、かぼちゃのおもちゃ が欲しいのよ」
夕張「…良いけど。ただの かぼちゃのおもちゃ で良いの?」
提督「…じゃあ。目が光っててー、口が動いてー」
夕張「注文の多い…」
弥生「突然ケタケタ笑いだしてー」
文月「終いには爆発するやつ」
夕張「…」

夕張「出来たわ…」
3人「きゃーっ」
夕張「まず、目だけが光る。光を反射しない系の塗料を塗ったくってるから、浮かんで見えるわ」
提督「おう、不気味だね」
夕張「で、口も動く。可動部に水っぽいのを仕込んでるから、動く度に粘液質な音がして えぐいわね」
提督「闇夜に紛れると咀嚼音みたいだねっ」
夕張「お願いだから他所でやってね?」

夕張「ランダムタイマーでケタケタ嘲笑う様にセットしてあるわ。自分がびっくりしないようにね?」
弥生「素敵…」
夕張「最後は…爆発するから」
文月「やったっ」
夕張「全員、笑いだしたら半径3m外に出るように」

3人「はーいっ」



提督「どうして量産しなかったの?」
夕張「自分に被害が及びそうだからよ」
提督「わかるっ」
夕張「…良いけど。コメント返ししましょ?」
提督「夕張さんと二人でっ」
夕張「変な言い方しないの」



・久々の睦月型全員登場

提督「ほんとはね、水無月回りだけのつもりだったんだ…。少し長くなっちゃったねっ」
夕張「少しかなぁ…これ…」

・やったーボクのかちっ!

夕張「誰に似たんだかね?」
提督「夕張さん」
夕張「それだけはない」

・相変わらずな文月と弥生

夕張「弥生はともかく。文月は大分はっちゃけてきたわね」
提督「そろそろ爆弾魔にランクアップしそう」

・水無月

提督「感情ってね動いてる時が一番綺麗なんだよねぇ」
夕張「あなたそれ、そのうち「恐怖というものには鮮度があります 」とか言い出す奴でしょう?」
提督「あれ好き」
夕張「悪趣味」

・みつよ様

提督「意外な所にラブコール」
夕張「あなただって好きでしょう?」
提督「夕張さんが?」
夕張「私の話はしていない」
提督「まぁ、嫌いだったら逃げ隠れしてるわな」
夕張「分かりすぎるわ、それ」

コメント貰った時点で今回の話は9割方終わってました
ですので次回以降かな?

・ほっぽちゃん

提督「そんな日が来れば良いと、思いながらも引き金に指をかけるしかないのよね」
夕張「まぁ…ね…」



ここまでご覧いただきありがとうございました
また、いつも コメント・オススメ・評価・応援も合わせ、重ねてお礼申し上げます

艦これアーケード、見てるとやりたくなるね
いっそ家庭用になればいいのにと思うけど、当分先かなぁって

そういえばガングートって10月なのよね
なんて、書いてる途中に気づいて、まあ丁度いいかと続行した


ー以下プロフィール(長いー


提督
練度:神頼み 主兵装:刀 物理無効・神出鬼没
「触らぬ神に祟りなしって、言うだろう?」
長髪の黒髪、何時も気だるげな表情をしてる癖に、人をからかうときだけはすっごい楽しそう
一応、白い制服を着けてはいるが、上から羽織っている浴衣が全てを台無しにしている、不良軍人
そもそも、軍人どころか人ですら無い、元土地神様
覚えている人もいなくなり、ようやく開放されたと思えば、深海棲艦が湧いてきて…
3食昼寝付きの謳い文句も手伝って、提督業を始めだした
性格は、ほとんど子供。自分でやらないでいい事はまずやらない、明日できることはやらないで良い事
悪戯好きで、スカートめくりが好きなお年ごろ
また、結構な怖がりで、軽度は人見知りから始まり、敵は全て殲滅する主義

三日月と一緒にお風呂に入れる券;残り…

皐月ー愛称:さつきちゃん・さっちゃん・さっきー
練度:棲姫級 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「え、司令官かい?そりゃ…好き、だよ?なんてな、えへへへ♪」
初期艦で秘書艦の提督LOVE勢。提督とは一番付き合いの長い娘
その戦闘力は、睦月型どころか一般的な駆逐艦の枠から外れている程…改2になってもっと強くなったよ
「ボクが一番司令官の事を分かってるんだから」とは思いつつも
まだまだ照れが抜けないせいか、ラブコメ時には割とヘタレである

睦月ー愛称:むつきちゃん・むっつー・むっつん
練度:褒めてっ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「提督っ、褒めてっ!」
わかりやすい提督LIKE勢、「ほめて、ほめて~」と、纏わりつく姿は子犬のそれである
たとえその結果、髪の毛をくしゃくしゃにされようとも、撫でて貰えるのならそれもよしっ
好感度は突っ切っているが、ラブコメをするにはまだ早いご様子

如月ー愛称:きさらぎちゃん・きさら
練度:おませさん 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「司令官?ふふ…好きよ?」
提督LOVE勢。良い所も悪い所もあるけれど
むしろ、悪い所の方が目立つけど、それでも あなたが大好きです
だから、何度でも言いたいし、何度でも言われたいの、ね?司令官?

弥生ー愛称:やよいちゃん・やよやよ・やーよ
練度:無表情 主兵装:3式爆雷 好感度:★9
「司令官?好きだよ、普通に」
普通の提督LOVE勢。変わらない表情をそのままに平気で悪戯をしてくる娘
表情が変わらないならと、大袈裟なリアクションも いつもの澄まし顔で本気に取ってもらえない
結局は卯月の姉、卯月絡みで何かあったら半分くらいは弥生のせいと思っていい

卯月ー愛称:うーちゃん・バカうさぎ、うーちゃんねーさん
練度:ぴょんぴょん 主兵装:超10cm高角砲★MAX 好感度:★7
「司令官?そんなの大好きに決まってるぴょんっ」
ぴょんぴょんする提督LIKE勢。毎日ぴょんぴょんと、あちこちで悪戯しては怒られる毎日
主な対象は瑞鳳、「だって、からかうとおもしろいだもん」なんのかんので構ってくれる瑞鳳が好き
口が滑る水無月と違って、一言多いタイプそれもわかった上、いらん事をよく言う2人である

水無月ー愛称:みぃ・みーな
練度:うん、わかるよ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★8
「司令官、呼んだかい?」
よく笑う提督LOVE勢。艦娘として姉として妹として仲間として
頼って欲しいと自己アピールは欠かさない。欠かさないけど裏目にでる
胸を張った途端の平謝りが板についてきた
一言多い卯月と違って、よく口が滑るタイプ、いらん事を良く言う2人である
自分が結構ツンデレ気味のやきもち焼きだと気づいたこの頃、降って湧いた恋愛感情と格闘中

文月ー愛称:ふみ、ふーみん、文月さん
練度:ほんわか 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「しれいかん?えへへー…なーいしょっ♪」
ふんわりとした提督LOVE勢。ちゃっかりと美味しい所はいただくタイプ
ラブコメをする姉妹たちの背中を押したり、喧嘩の仲裁に入ったり
緩衝材みたいに立ち回りつつ、実際はプロレスのロープみたいに跳ね飛ばしてくる
二人っきりになるとそこはしっかりと、ラブコメだってやってみせる
本人曰く「大福餅」白くて甘くて…その先は内緒

長月ー愛称:なつき、なっつん、なっつ
練度:頼りになる 主兵装:5連装酸素魚雷 好感度:★8
「司令官…いや、まあ…いいだろ別にっ」
おでこの広い提督LOVE勢。司令官に ちゅーしてこの方
自分の感情を見ない振りも出来なくなり、最近は割りと素直に好意を見せてくれたりもする
自分の感情に振り回されるくらいにはラブコメ初心者。あと、シスコン(菊月)

菊月ー愛称:菊→菊ちゃん→お菊さん→きっくー→くっきー
練度:威張れるものじゃない 主兵装:12・7cm連装砲B型改2★MAX 好感度:★8
「ながなが?ながなが ながなが」
箱入り提督LIKE勢。おもに長月に過保護にされてるせいでラブコメ関連はさっぱり
しかし、偶に見せる仕草はヘタなラブコメより攻撃力は高い。やっぱり如月の妹である
大艦巨砲主義者、主兵装は夕張に駄々を捏ねて作らせた。それとシスコン(長月)
最近、司令官との共通言語が出来た。合言葉は「ながなが」

三日月ー愛称:みつき・みっきー
練度:負けず嫌い 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「し、しれいかん…そ、その…好きですっ!」
おませな提督LOVE勢。どこで仕入れたのか変な知識は一杯持ってる
そして、変な妄想も結構してる。すぐ赤くなる、可愛い、むっつり
提督と望月に、からかわれ続けたせいで、たくましくなってきたここ最近
ラブコメモードは基本に忠実

望月ー愛称:もっちー、もっち
練度:適当 主兵装:12・7cm連装砲(後期型  好感度:★MAX
「司令官?あー、好きだよ、好き好き」
適当な提督LOVE勢。とか言いつつ、好感度は振り切ってる
だいたい司令官と一緒に居られれば満足だし、司令官になんかあれば不言実行したりもする
ラブコメには耐性があるが、やるとなれば結構大胆

球磨ー愛称:ヒグマ・球磨ちゃん
練度:強靭・無敵・最強 主兵装:46cm…20.3cm(3号 好感度:★MAX
「提督?愚問だクマ」
突き抜けてる提督LOVE勢。気分は子グマの後ろに控えている母グマ
鎮守府と提督になんか有ろうものなら、のっそりと顔を出してくる、こわい
積極的にラブコメをすることもないが、昔は提督と唇を奪い合った事もある
大艦巨砲主義者。最近、私製46cm単装砲の命中率があがった、やったクマ

多摩ー愛称:たまちゃん・たまにゃん
練度:丸くなる 主兵装:15・2cm連装砲 好感度:★6
「提督?別にどーとも思わないにゃ?」
気分は同居ネコ。とか言いつつ、なんのかんの助けてくれる、要は気分次第
絡まれれば相手もするし、面倒くさそうにもするし、要は気分次第
特に嫌ってるわけでもないし、いっしょに昼寝もしたりする、要は気分次第
ラブコメ?何メルヘンなこと言ってるにゃ

北上ー愛称:北上様・北上さん
練度:Fat付き 主兵装:Fat付き酸素魚雷 好感度:★9
「提督?愛してるよん、なんちって」
奥手な提督LOVE勢。気分は幼なじみだろうか
このままゆるゆると、こんな関係が続くならそれで良いかなって思ってる
初キッスはチョコの味がした

大井ー愛称:大井さん・大井っち
練度:北上さん 主兵装:北上…53cm艦首(酸素)魚雷 好感度:★8
「提督?愛してますよ?」
分かりにくい提督LOVE勢。そうは思っていても口にはしない、絶対調子に乗るから
足と両手が埋まったなら、胸…艦首に付ければいいじゃない、おっぱいミサイルとか言わない

木曾ー愛称:きっそー、木曾さん
練度:悪くない 主兵装:甲標的 好感度:★7
「提督?まあ、アリなんじゃないか?」
カッコイイ提督LOVE勢。提督に赤くさせられたり、提督を赤くしたりと、まっとうなラブコメ組
そういうのも悪くはないが、本人はまだまだ強くなりたい模様
インファイター思考だけど、甲標的を使わせたほうが強いジレンマ

金剛ー愛称:こう・こうちゃん・こんご
練度:Burning Love 主兵装:Burning…46cm3連装砲 好感度:★MAX
「提督…Burning Loveです♪」
分かりやすい提督LOVE勢。提督の為ならたとえ火の中水の中
何時からだったのか、出会った時からか
ならそれはきっと運命で、この結果も必然だったのだろう
けれど、鎮守府ではオチ担当、艦隊の面白お姉さん、取り戻せ、お姉さん枠

見た目の割に子供っぽい

瑞鳳ー愛称:ずいほー・づほ姉ちゃん
練度:卵焼き 主兵装:99艦爆(江草 好感度:★6
「だれがお姉ちゃんよっ」
気分は数ヶ月早生まれな幼なじみ。ラブコメルートもあった気がしたけど、何処行ったかな
卯月にからかわれて追っかけまわすのが日課。弥生に唆されてモヤモヤするのも日常
だからって、別に卯月を嫌ってるわけでもなく実際はその逆である

夕張ー愛称:ゆうばりん
練度:メロン 主兵装:軽巡に扱えるものなら何でも 好感度:★6
「ゆうばりんって…気に入ったのそれ?」
気分は一個上のお姉さん。卯月や菊月の駄々に付き合ったり
球磨や提督の無茶振りで、アレな兵装を作ったりと、信頼と安心の夕張さんである
特に決まった装備は無く、戦況次第でなんでも持ち出すびっくり箱、安心と実績の夕張さんである

大鳳ー愛称:大鳳さん
練度:いい風 主兵装:流星改 好感度:★9
「提督、愛してるわ」
素直な提督LOVE勢。金剛見たいにテンションを上げるでもなく、息を吐くように好意を伝えてくる方
ラブコメに悪戯にと我慢強い方だが、許容量を超えると…
その落ち着いた物腰からは、艦隊の保護者っぽくなっているが、内心は見た目通り歳相応だったりもする

見た目以上に大人気ない

U-511ー愛称:ゆー、ゆーちゃん
練度:ですって 主兵装:WG42 好感度:★8
「Admiral…提督さん、次は何をすれば良い?」
好きとか甘いは良く分からないけれど、Admiralの お手伝いが出来ればいいなって思います
素直、とても素直、素直すぎてすぐ手が出るくらい素直
鎮守府の番犬・猟犬・あるいは狼も通り越して、やっぱり番犬の位置に落ち着いている
如月に貰った三日月型の髪飾りは宝物

ポーラ-愛称:ポーラさん
練度:赤ワイン 主兵装:白ワイン 好感度:★7
「提督さん?面白い人ですよねー」
ゆーの舎弟。あんまりな言い方をすれば、そういう立場
酒は飲んでも飲まれるな。口も態度も緩くなるが、意外と理性は残ってる


このSSへの評価

2件評価されています


SS好きの名無しさんから
2018-12-19 10:58:20

SS好きの名無しさんから
2018-10-25 21:18:30

このSSへの応援

2件応援されています


SS好きの名無しさんから
2018-12-19 10:58:22

SS好きの名無しさんから
2018-10-25 21:18:30

このSSへのコメント

2件コメントされています

-: - 2018-10-25 21:19:38 ID: -

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2: 十六夜月乃 2018-10-26 07:40:46 ID: S:6w9ctH

こんにちはーアーケード提督でっす!
今回はハロウィンということで、カボチャが大活躍でしたね。
……?
……いや、ちょっと待って?なあに?ケタケタ笑うって?爆発するって?
注文した提督さんと弥生と文月も大概だと思うけれど、作っちゃう夕張さんもどうなのよ?
てか作れるのか夕張さん……万能だな

久々のグー子!可愛い。これに尽きる。
北上さんとタシュケントの手品?がスゴすぎ。そんで睦月可愛い

今回のssも面白かったです!頑張ってください!


このSSへのオススメ

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-: - 2018-10-25 21:20:44 ID: -

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