ー第一章、出会いー

ー天目山、山中ー

五月雨が降りしきっている。雨音は木々にこだまし、葉を濡らしている。男は笠をかぶっていた。差す方ではない。時代劇で見る被る方の笠だ。腰には日本刀を差していた。

ザーー…

男の名は上杉虎昌という。上杉家、かつて春日山城を拠点に越後を治めていたが、関ヶ原で敗れ、米沢に飛ばされた。家紋は竹に雀。義を大切にする一族である。彼はこの世に落胆していた。突如現れた深海棲艦は海を荒らして人々を恐怖に陥れた。そして世の中が乱れ犯罪が起こった。三国時代や戦国時代にも江戸時代に比べてかなりの確率で乱取り、強姦、強奪が行われた。軍は艦娘というものを生み出して、戦いを五分に戻したがそれでもまだ深海棲艦の脅威は排除しきれてない。男は力がない自分に落胆していた。かの軍神上杉謙信の子なのに実力がない…。彼は日本を旅していた。そしてこの地にやってきた。

天目山…上杉謙信のライバルとして、甲斐の虎として名を轟かせていた武田家の最期の地である。男は小屋を見つけたので入った。

ー小屋ー

雨の音が聞こえる。

虎昌「ここで一晩休むか…」

懐から握り飯を取り出して食べ始めた。梅の香りと海苔の食感が口に広がった。

虎昌(美味い)

ーその頃、天目山中ー

？「ハァ…ハァ…」

？「フゥ…」

？「吹雪、大丈夫？」

吹雪「大丈夫…早く逃げないと…」

※安価を取ります。

？の艦娘は？＞＞1

(海外艦娘を除きます)

敷波「吹雪、そろそろ休もう。雨で体力が…」

吹雪「わ…分かったよ」

敷波「彼処に小屋が…」

吹雪「行こう」

―小屋―

吹雪「誰もいない？」ガラッ

虎昌(ん？)

敷波「だ…誰かいる」

虎昌「…俺は旅をしている物だ。警戒しないでくれ」

入って来たのはあまりぱっとしない少女二人、しかも雨で頭が濡れていて服は濡れて透けていた。

吹雪「ほ…本当ですか？」ジロッ

虎昌「俺が嘘をついているように見えるか？」

敷波「見えるよ」

虎昌(コイツら…)

少し腹がたった。

落ち着かせるために懐からタバコを取り出して刀で少し切った。煙管に詰めてライターで火をつけた。

虎昌「…普通は帰らないといけないんじゃないのか？子供は寝る時間だ」フー…

敷波「私たち子供じゃ…」

吹雪「敷波ちゃん今は…」

※二人とも改ニです。

コンコン…

？「こんな所に…」

吹雪「か…隠れなきゃ！」

敷波「うっ…仕方ないね」

虎昌「…？」

ガラッ！

警察「おや？中にいましたか。夜分すいません」

虎昌「ん？警察？」

警察「ここに…って何で刀持ってるんですか！」

虎昌「これ」スッ

警察「軍の許可証…すいません…」

虎昌「分かってくれたらいいです。で…話って？」

警察「実は万引きで少女二人がこの周辺に逃げてきて…」

虎昌(そういえば何かお腹が膨らんでいたような…)←べつに妊娠した訳ではないです。

警察「ここら辺で見てませんか？」

※安価を取ります。

虎昌の答えは？＞＞6

1 庇う

2 告白する

3 気をそらす

虎昌「さあ‥知りませんね」

警察「何か些細なことでも構いませんから」

虎昌「うーん…でも盗んだものって？」

警察「小麦粉と卵とバターです」

虎昌「…かわったものだな？」

警察「そうですね。あ、それでは私は行きます」

スタスタ…

虎昌「…出てきていいぞ」

吹雪「あ…ありがとうございます」

敷波「でもなんで助けたの？」

虎昌「気まぐれだ。で…なんで小麦粉とかを盗んだんだ？」

吹雪「は…パンを食べたくて…」

虎昌「じゃあせめてパンを盗めよ！」

吹雪「はぅっ？！」

虎昌「全く…なんで盗んだんだ？」

吹雪「…私は艦娘なんです」

敷波「吹雪！」

吹雪「敷波ちゃん、もう話そうよ」

敷波「で…でも…」

吹雪「この人は助けてくれたし…大丈夫だと思うよ」

虎昌「で…どうしたんだ？」

吹雪「…3日前、追放されたんです。鎮守府を…」

虎昌「…それはおかしいな。艦娘は解体される筈だ」

敷波「司令官が解体せずに着替えとか食べ物を渡さずに追放したの。そうすれば報告書とか書かなくていいから…」

吹雪「…って訳です…」

虎昌「…それは災難だったな…」

吹雪「私たちはもう行く場所がないんです」

敷波「吹雪…」

虎昌「…」

虎昌「…着いてくるか？」

吹雪「えっ？」

敷波「えっ？」

虎昌「一人で旅をしてるんだ。着いてくるたらついてこい。ま、万引きをして捕まるよりはいいんじゃないかな」

吹雪「……」

敷波「……」

※安価を取ります。

吹雪達の選択は？＞＞12

1 ついて行く

2 断る

吹雪「…良いんですか？」

虎昌「かまわん」

敷波「それじゃあ…」

吹雪、敷波「よろしくお願いします！」

虎昌「そうか、よろしく。お前らの名前は？」

吹雪「あ、私は特型駆逐艦の吹雪です！」

敷波「綾波型駆逐艦2番艦の敷波だよ」

虎昌「俺の名前は上杉虎昌。よろしくな」

五月雨の降る夜、俺たちは引力に引きつけられるかのように出会った。それが俺とこの子達の出会いだった。

ー横須賀鎮守府ー

提督「…吹雪達はどこへ行ったんだ」

大淀「…分かりません」

提督「探せ。大本営から処刑通知書がきた、近いうちに使節が来る」

大淀「な…なら偽首で…」

提督「無理があるだろ」

大淀「うっ…」

提督「いいか、探せ。草の根を分けてもな」

大淀「…畏まりました」

ー天目山中ー

虎昌「…お前らは引力を信じるか？」

吹雪「引力ですか…」

虎昌「昔、ニュートンの万有引力では人の間には引力があると言った。ある人は人は出会う人が決まっているといった。ここで会ったのはお前らと俺が引力で引き付けられたと思うんだ」

敷波「…」

虎昌「…取り敢えずどこに行くんだ。俺はどこでも良い。気ままに流れるだけだ」

※安価を取ります。

次の目的地は？＞＞15

(天目山は山梨県甲州市にあります)

吹雪「…しばらく隠れて過ごしたいです」

敷波「そうだね。追っ手が来るかもしれないし…」

虎昌「分かったよ。じゃあ秩父に行こう。山が深いし、ここよりも大丈夫だろう」

吹雪「は…はい！」

ー天目山麓ー

？「ここら辺で吹雪達を見たって情報が…」

？「早くしないと提督に…」

※安価を取ります。

艦娘は誰？＞＞17

(海外艦以外でお願いします)

叢雲「全く…何でこんな雨の日に探さないといけないのよ」

川内「仕方ないでしょ、提督の命令なんだから」

叢雲「…私は本当は吹雪を殺したくないのよ」

川内「…それは私もだよ」

叢雲「…？あそこに小屋があるわね」

川内「行ってみよう」

ザーー…ザーー…

ー小屋ー

叢雲「寒いわね。入りましょう」

ガラッ！

虎昌「？！」

叢雲「ふ…吹雪？！」

吹雪「叢雲ちゃん？！」

敷波「せ…川内さん！？」

川内「み…見つけた！早く帰るよ！」

虎昌「まて、どういう事か？」

川内「この子達を連れて帰るからね」グイ！

吹雪「や…やめて下さい！」

敷波「は…離して！」

虎昌「おい待て」

叢雲「…何よ」

虎昌「何故その子たちを連れて行く」

川内「この子たちは…」

虎昌「嫌がってるではないか」

叢雲「しつこいわね」

虎昌「弱者をいたぶる…不快、不愉快、極まれり！」

虎昌「そんなに連れていきたいなら俺を倒してみろ」

※安価を取ります。

勝負の行方は？＞＞16

1 圧勝

2 辛勝

3 敗北

叢雲「いいわよ、やってやるわ」

川内「やろうっていうの？」

虎昌「こい、一合で済ます」スッ…