2024-07-19 11:24:03 更新

概要

貴女に振り向いてもらいたい…!
きっとこのバーニングラブをあなたへ。


前書き

注意⚠️
この世界線の金剛は原作よりも少しばかりしおらしく描かれております!
また結構ベタな王道ストーリーです
苦手な方はブラウザバック推奨です!忠告しましたよ?忠告しましたからねっ!

それではそれでも大丈夫な方、行ってらっしゃいませ!


好き__。

きっと心の中でなら何度だって言える。

でも…


あなたが好き、私と恋人になって。


その一言を口に出して伝える事が出来ない。

怖い、断られたらどうしよう。


バーニングラブ!!なんて、いつも伝えてるけれど、それがもし嫌がられていたらどうしよう。


本当にそれはLoveの意味で伝わっているのだろうか、likeの意味で伝わっていて……否定されていたら。


それでも…それでも…あなたが好きだから。

私はきっと実らせてみせマス!


あなたへのバーニングラブを!



第1話 恋する乙女は茶会に誘えない!


「もー無理デース!!やっぱり進展しまセーン!!」


昼下がりの鎮守府の一室で、そんな悲鳴に近い叫び声が響いた。


机に突っ伏している彼女の名前は金剛。

高速戦艦の艦娘であり、帰国子女のいつもは元気ハツラツな女性である。


金剛「はぁ……私はやっぱりダメダメデース……。」


ポンデリングのようにまとめられた髪の毛が机と頭に挟まれてくしゃっとなる。


「こ…金剛お姉様、折角の綺麗な髪が傷んでしまいます。」


金剛の体目に座る女性は心配そうに金剛の頭の周りであわあわと手を動かしている。


彼女の名前は榛名、金剛4姉妹の3女で少し灰色に近い黒くて腰まで長い髪。


お淑やかな雰囲気で大和撫子の言葉がよく似合っている見た目である。


榛名「とっとりあえず!反省会をしましょう!」


パンっと両手を叩き、榛名は仕切り直しという意志を伝える。


榛名「まずは何がダメだったのか思い起こして見ましょう、次の対策はそこから思い付くはずです。」


金剛「ッ!」


ぱっと金剛が目を光らせる。


金剛「流石榛名デース!!ええっとあの時は…」


話は1時間前に遡る……。



----



金剛「提督!これにて午前中の執務は終わりデース!」


「よっし!まずは折り返し地点だ〜!」


のびーっと、白い軍服を身にまとった男は執務の席で背を伸ばす。


彼はこの鎮守府の提督、艦娘の指揮をとる存在である。


提督「いやぁ、金剛が居て助かったよ。」


執務机の横にある秘書艦用の机に提督は目を向ける。


提督「ありがとう、金剛。」


金剛「へっ!?もっ勿論デース、私は秘書艦ネー!」


金剛「これくらい朝飯前デスヨ、提督!」


ぽっと頬を赤らめながらも、金剛は笑顔を浮かべて返した。


金剛「ッ……褒められたデース……!!」


提督に聞こえないような小さな声で呟きながら、金剛は小さくガッツポーズをした。


金剛「ッ〜!!」


金剛は思わず喜びを噛み締めるようにその場で小さに地団駄を踏んだ。


そう、この少女…金剛は……

提督に恋をしているのである。


---


きっかけはささいな事だった。

執務をしている時の横顔が真剣だなとか、指揮を執っている時の真剣な声音とか……そして。


誰にでも優しくて、艦娘に対してはどこまでもお人好しで家族のように接してくれて面倒を見てくれる温かさ。


素敵な人だと思ったその時にはもう金剛は恋に落ちていた…。


金剛「バーニングラーブ…デース。」


ふとした瞬間、提督とすれ違いざまに口から出てしまったその言葉が恋心を自覚したその瞬間だった。

まさに文字通り、燃え上がる恋心を金剛は宿していた。



---



そして…金剛はこの時まさにアプローチをしようとしていた…!


の……だが


金剛「てってーとくぅ?」


震えるような声で金剛が話し掛ける。


提督「ん?どうした?」


金剛「てっ提督はいつもお疲れと聞きマース?なっ何でも…執務以外の時間は寝ていると聞きました。」


金剛(よし……ココで疲れてる提督を労う口実で茶会に繋げるデース!)


金剛は緊張をどうにか押さえ付け…震えながら叫んだ。


金剛「てっ…テートク、執務以外の時その寝てばっかりじゃ…とっとっても……!」


ツマラナイ人間ネー!!



---



どうしてそうなってしまったのですか!?



そして現在、そこまで話した所で榛名から突っ込みが入った。


榛名「執務以外の時間に何かしてみては?っていう話の流れで茶会に誘おうってことじゃないんですか!?」


榛名「それ完全に提督の私生活嘲笑ってる構図ですお姉様!!」


金剛「違うんですよ榛名ぁぁぁ…!!」


金剛「私は寝てるだけじゃつまらないので茶会に誘おうと…私もそうしようとしたんデース!!」


しくしくと泣きながら弁解する金剛…。

いざと言う時あんなにかっこいい長女がここまでポンコツになってしまうとは……恋とは恐ろしいなと榛名は思った。


金剛「でっ…でもぉ…」


人差し指を付き合わせながらいじいじとする金剛…


金剛「てっ…提督を前にするとダメなんデース!いざ誘おうとなると緊張してしまって…」


頬を真っ赤に染め上げ…金剛は椅子の上で体操座りをし…その長い髪で顔を隠しながら続けて言う。


金剛「2人きりの茶会…それに誘うって思うだけで心臓がバクバクしてバーニングどころかエクスプロージョンしそうなんです……。」


榛名「ッ……!」


可愛い…なんだろうこの可愛い生き物は。

抱き締めたい、榛名はそう思った。


さて、もう言うまでも無いだろう。

この鎮守府の金剛は…真っ直ぐ一途ではあるものの…提督を前にすると中々踏み出せない…そんな。


一途で可愛い、恋する乙女なのである。


榛名「お姉様!それでもうじうじしていては進まないと榛名は考えます!」


榛名「榛名が一緒に考えますので、次こそ2人きりのお茶会に誘いましょう!」


金剛「は…榛名。私、頑張るデース!!」


果たして、金剛は提督をお茶会に誘えるのだろうか…。


そして金剛の恋の行方は…?

はてさてどうなる事やら。



続く……?


後書き

ご愛読ありがとうございました!
久しぶりに描きました、細々と更新していきたいと思います!


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