???「艦娘になってる?!」 その2
http://sstokosokuho.com/ss/read/602 の次回作でございます。
前回に引き続きヒキニートが艦娘になって艦これ世界にタイムスリップするお話です。
今回はヒキニート活躍しません、タイトル詐欺ごめんなさい。
キャラ崩壊、稚拙な文章、にご注意ください。
ここは鎮守府からそう遠くない海域、そこには三人の少女達が遠征の帰投途中であった。
不知火「ハァ……」
大きなため息を漏らした主は陽炎型駆逐艦二番艦の不知火であった。
天龍「おいおい?どうしたんだ不知火?辛気臭ェーな元気出せよ!元気!!」
そう大声で不知火に語りかける少女は先ほどの不知火よりも身長が高い。身につけている装備も駆逐艦である不知火よりも強力である事が一目でわかる、
不知火「全く…誰のせいでこんなに落ち込んでいると思っているんですか天龍さん。」ギロ
天龍「わっ、悪りぃ悪りぃ謝るよ不知火ィ〜…、でっ!でもよ遠征中に敵艦隊に会うなんて誰も言って無かったろ?」タジタジ
不知火「誰が『遠征中に敵艦隊と会ったら中破するまで戦え』と言ったのですか?」イライラ
不知火「そもそも貴女が敵を見つけるや否や突っ込んでいかなければやり過ごせる状況でした!」
天龍(あの目に睨まれるとさすがの俺でも反論できねえ…)
天龍「ゴ、ゴメンナサイ…」ガク
電「し、不知火さん?あんまり天龍さんのこと責めないであげて欲しいのです…」アタフタ
電「だ、誰も沈まなかったのです!『ふこーちゅーのさいわい』だと思うのです!」
不知火(入渠時の資材消費とドックの占領で提督に文句を言われるのは旗艦である私なのに…)
不知火「……まぁいいです、早く帰って提督に報告しましょう…」
天龍「そうと決まったら飛ばすぜ!」
不知火「は?(威圧」
天龍「いやなんでm
<ドン!
天龍の言い訳は激しい炸裂音によってかき消された。
天龍「おいおい!冗談が過ぎたからって撃つこたぁねえだろ!」
ヒヤヒヤ
不知火「貴女の目は節穴ですか?不知火は撃つどころか、まだ構えてもいませんよ?」
天龍「『まだ』って!なんだよ!『まだ』って!撃つ気かだったのか!?」
不知火「いえ、もう少しふざければ…
<ドォォォン!!!
不知火の言葉もまたも炸裂音によって遮られた。
先ほどの炸裂音よりも大きい音に反射的に身構える三人。
電「二人とも喧嘩はいい加減にして欲しいのです!」
電「こんなに鎮守府に近いところで砲撃の音がするなんておかしいのです!」
天龍(それにこの腹に響くような砲撃音…こいつは…)
不知火「ええ、間違いなく軽巡以上の船の砲撃ですね。」
不知火「最初の音はよく聞く12.7cm砲の音でした、不知火も演習かと思いましたが。」
電「うちの鎮守府には今重巡なんていないのです!」
電・不知火・天龍(敵ッ?!?!なのです?!)
不知火「戦闘態勢!敵の数は不明!軽巡以上の敵艦がいることが予測されます!各自武装を整備しつつ音源に向かいます!」
天龍・電「「了解!なのです!」」
不知火「天龍さんは中破状態なので無理はしないようお願いします!」
天龍「わかった!世界水準軽く超えてるってこと教えてやるぜ!」
彼女たちの缶が唸りを上げながら黒煙吐き、急速に加速し音源に向かう。
天龍「了解だ!」
天龍「うおおおお!」
天龍は腰に差してあった剣を抜刀、そのまま居合切りをするように水柱に映る影に切りつけた、
<ドシュッ!
天龍には手応えがあった、水柱の中からリ級の左腕だったものが勢い良く飛び出した。
あたりに花が咲いたように赤が広がる…
不知火と電はその頃駆逐イ級に向かっていた、イ級もうずくまった艦娘に対し砲撃をしようと口から砲をせり出していた、
不知火「電さん!あの娘を曳航する準備をしつつ後方からの援護射撃お願いします!」
電「わかったのです!」
電はうずくまった艦娘の横に膝をつき自分とその娘をロープで繋………げない!
電「意外と難しいのです……で、できたのです!」
やっとのことでロープを自分の身体と繋ぐ、
???「……あ…んた…だれ…だ…」ゲホゲホ
電「はわわ!?無理して喋ってはいけないのです!今は休むのです!」
そう言うとその娘はガックリと首を落とし気絶してしまった。
電「あっ!大丈夫なのです?気絶…よかったのです!」ホッ
不知火は順調にイ級との距離を縮めて行く、
不知火(援護射撃はまだ?)
不知火が電にちらりと目を向けるとまだロープを結んでいる途中だった。
不知火(アァ…援護なしですか…でも薄々わかってたわ…仕方ない!)
不知火は一気に速度を上げてイ級の周りを回り始めた、
不知火「クッ…降り落とされそう
になる…」
缶の限界ギリギリまで速度を上げ
る。
不知火「背中の缶が熱いッ?!爆発しないで!」
黒煙を撒き散らしあたりはあっという間に視界が悪くなる、
先ほどまで不知火に向かって砲撃をしていたイ級の動きが止まる。
辺りから音が消える。
「弱いのね」
真後ろから声が聞こえたイ級が急いで反転しようとする、しかしほぼゼロ距離からの不知火の砲撃はよけようがない。
ドン!
戦いを終えた不知火が電の元に戻ってきた。
電「あっ?!援護射撃のことすっかり忘れてたのです!」
不知火「だと思いました…」アキレ
電「ごめなさいなのです!」アタマサゲ
不知火「……いいから、顔を上げて。」
不知火「天龍さんのところに急ぎましょう」
不知火(さっきから全く砲撃の音がしない…)
不知火(でも天龍さんは近接戦闘型の武器だし…とっくに勝っているのでしょう。)
電「不知火さん?」
不知火「はい?」
電「大丈夫なのです?」
不知火「えっ?」
電「いやさっきから落ち着いて無い感じなのです…」
不知火「そ、そう?そんなことより急ぎましょう?速く!」
電「ダメです!この娘の怪我に響いてしまうのです!」
そう言って電は背負った駆逐艦に目をやる。
不知火「…そうね」
話をしているうちに海面の色が赤へと変わった。
電「これって…」
不知火「血ね」ボソッ
電「?!あっ!あそこに天龍さんがいるのです!」
天龍は倒れていた、リ級の隣に。
パッと見ただけでも相当の激戦だったことがわかるほど両方とも傷だらけであった。
リ級の腹部には天龍の刀が突き刺されそこから大量の血が流れて出ている。
天龍も相当のダメージを受けている、脇腹の一部は肉が抉られている、他にも打撲による痣所々に目立つ。
電「そんな…」
電はその場にへたり込んでしまった。
不知火「…」
不知火「……」
不知火「…嘘だ…」
不知火は天龍を抱きしめた。
不知火「世界水準越えの力を見せるんじゃなかったんですか!貴女がいなくなったらこの遠征艦隊はどうなるんですか!起きて下さい!帰るんですよ!鎮守府に!」
不知火「天龍さん……」グス
天龍「フ…フフ…怖…いか…」ニンマリ
電「天龍さん!」
不知火「………」
不知火「…………」フルフル
不知火「全艦帰投しますッ!」
天龍「あっ…まっ…て…おね…が…い」
天龍「一人じゃ…立ち上がれ…ないんだ…手を…」
不知火「次やったら本当に沈めますよ…」ナミダメ
天龍「ああ…わかっ…たぜ」ニコッ
こうして大破二隻を無傷二隻が曳航し鎮守府に帰投した。
ここまで読んでいただきありがとうございます!作者の気力と時間的余裕と相談して次回もかんがえられればなんて思ってます。
一作目にコメント、評価、応援ありがとうございました!
コメントがあると気づき天にも昇る心地でした!
アドバイス、感想お待ちしてます。
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