2016-06-19 05:50:08 更新

概要

完全に思いつきの短編


殴り殴られ



男「オラァ!!」ドゴッ!



「ぐっ...」



男の拳が、少女の腹にめり込む。少女は少しよろめくが、うずくまった体勢から飛び上がりアッパーをくらわせる。



男「ぐぁ...」バタッ



下からの強い衝撃により、男の意識が消える。



「はっ、偉そうに抜かしてた癖にこれか?2度と私の前にその汚え面出すんじゃこのクズが!」ペッ!



男の顔を踏みつけると、唾を吐き捨てる。



「次はどいつだぁ!!ビビって足も動きやしねぇか!?」



男B「このクソガキが!なめやがって!」



「良いね良いねぇ!さっさとかかってこいや!てめぇもこのクズみたいにボコボコにしてやるよ!」



今度は二人同時に少女に飛びかかってくる。



「ケッ!一人じゃ勝てないと見込んで二人でかかってきやがったか!上等だ!」



片方が正面から突っ込んでくると、もう片方は後ろに回り込んでくる。



男B「くたばれクソガキィ!!」



「そんなクソみたいなパンチが当たると思ってんのか!?人を殴るときはなぁ!」



少女目掛けて飛んできた拳を左手で掴み、勢いを使って後ろの男に投げ飛ばす。



「殺意を込めて振らねえと当たんねぇんだよ!!」



倒れた男達に馬乗りになると、何度も何度も拳を降り下ろす。



「オラァ!!オラァ!!一方的に殴られる気分はどうだ!?あぁ!?」



男D「クソガキが!調子に乗りやがって!これでくたばれや!」ブゥン!



「っ!」



寸での所で男Dが降り下ろした鉄パイプを回避する。回避したことによって、下の男Bに鉄パイプが命中する。



「なんだなんだぁ!?仲間割れかぁ!?」



男Bの頭からは血がどくどくと流れ始める。



男D「チッ!」ブゥン!



「っと、危ねえ!」



男D「いまだ兄貴!やっちまえ!!」



男E「おうよ!オラァ!!」ブゥン!



男Dの後ろから新たに鉄パイプを持った男Eが、現れる。



「ごふっ...!」



男Eが思いっきり振りかぶった鉄パイプが少女の腹にめり込む。先程の拳よりも数倍の痛みを感じる。



男D「死ねやゴラァ!!」ブゥン!



「ガッ...」



今度は男Dの振りかぶった鉄パイプが頭に命中する。少女はそのまま地面に倒れ込み、動かなくなる。



男D「ケッ!手間取らせやがって」



男E「死んだか...ざまぁみやがれ。とっとと帰るぞ」



「...」ピクッ



男達が鉄パイプを投げ捨てると、そのまま公園から出ようとする。



男D「あんのクソガキが...こっちの仲間が三人もやられちまった...」



男E「...!?おい!後ろだ!!」



男D「は?」



さっきまで倒れていた少女が、鉄パイプを持って男Dに振りかぶっていた。男Eが気づいた頃には既に遅く、男Dが振り向いた瞬間に鉄パイプが、顔面に命中する。



「へっ、あんなんで死ぬと思ってんのか?思ってんのならお前らの頭ん中はお花畑だってことだな!」



男E「よくも弟をやりやがったな!」



「今度はこっちにも得物があるんだ!お前なんかに負けるかよ!」



男Eが鉄パイプを再び拾い、二人が同時に構えた時



警察「そこまでだ!!」



突然現れた警察がその場に居る少女と男Eを取り押さえる。



「な、なんだてめぇら!どっから現れやがった!!」



警察「通報があった!公園で殴り合いをしてるとな!」



「くそが!放しやがれ!」



精いっぱい暴れる。しかし四人に囲まれ、全く歯が立たない。



警察「暴れるな!押さえ込め!」



少女を地面に倒し、四肢を力づくで固定すると手首に手錠をする。



「クソッタレが!!放せ!放せってんだよ!!」



結局為す術もなく、そのままパトカーにへと入れられてしまう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~とある室内~~



刑事「また君か...」



「.........」



刑事「また酷く暴れたらしいな...」



「.........」



刑事「何かあったのか?何かあったなら話を聞かせてくれ」



「...あんたに何が分かるってんだ」



刑事「さぁな、だが思ってること全部吐いた方が楽になるぞ」



「......気に入らねぇんだよ」



刑事「何が?」



「頭が悪いからってバカにするあいつらが気に入らねぇんだよ!」



刑事「どういうことかな?」



「私の家は貧乏で小学校は2年生で退学。その後両親は離婚して私は捨てられた。ずっと放浪してそのザマさ」



刑事「そうか...」



「あんたも私をバカにするのか?」



刑事「いや...さて、もう時間だ。君を再び少年院に...と言いたい所だが、君を保護したいという人が居てな」



「は?」



刑事「どうぞ、入ってきてください」



刑事が合図をすると、外からスーツ姿の好青年が入ってくる。見た感じがサラリーマンだった。



青年「やぁ、はじめまして」



「あ?何だあんた。私の境遇に同情でもしたか?」



青年「いや、僕は同情したから君を保護しようと思ったんじゃない」



「じゃあなんだ?あれか?私を売れば金になるとでも思ってんのか?残念ながら勉強も女らしいこともできねえぞ?」



青年「残念ながらそれも違う」



「...?わっかんねぇなぁ。あんたの考えてることがわかんねえ」



青年「とにかく、僕に保護されてくれるかい?」



「ケッ、勝手にしやがれ」



青年「それでは、この子を連れていきますね」



刑事「気を付けてな。そいつは何度も暴力事件で捕まっている。私もこれで2回目だ」



青年「ご忠告ありがとうございます♪」



青年と少女は警察署から出ると、車に乗り込み車を出す。



「んで、どこに向かうんだ?まさか、保護施設とか言うんじゃねえだろうな」



青年「施設とは言うが、保護とは言わないさ」



「は?」



青年「僕達が向かっているのは横須賀、この兵庫県からかなり離れてるね」



「何でそんな所に行くんだ?行ったって時間の無駄だろ」



青年「良いから良いから」


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SS好きの名無しさんから
2016-06-14 22:50:53

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このSSへのコメント

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1: SS好きの名無しさん 2016-06-12 16:21:48 ID: _f0WtmHx

小学校退学て…


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