いろは「先輩達が卒業」
卒業式を明日に控えた奉仕部の面々。そして一色いろはは-
途中で平塚先生が出てきますが本当はこんな先生じゃないと思うんです。暴れるとかしない先生だと思うんです。平塚先生は俺のよm(ry
いろは「はぁ~・・・・」
何故私がこんなにも深いため息をついているかというと、原因は1つである。
いろは「先輩達も明日には高校生はなくなってしまうんですね・・・・」
ここでいう”先輩達”とは無論、【奉仕部】の方々の事である。
いろは「結局私の想いは届かないのかな~・・あの先輩の事だしな・・・・」
そしてここでいう”先輩”とは無論、【比企谷八幡先輩】の事である。
もうとっくに自覚していた。私が本当に好きな人は誰なのか。
葉山先輩を口実に近づいて、練習だと言ってデートに誘ったりもした。でも向うからのアプローチは皆無。
自分が悪いってことはわかっていた。”葉山先輩との練習”という名目がついているからダメなのだ。
だけど、”葉山先輩との練習”という名目がついていないと先輩は動いてくれない。
告白しても信じてもらえないだろうな~なんて考えてたら急に携帯が鳴りだした。
いろは「?知らない番号だな~。もしもし?」
??「・・・・・」
いろは「あれ?もしも~し。聞こえてますか~?」
??「奉仕部の部室に来てくれ。」
その声と共に電話は切れた。
いろは「今の声って・・・・」
急いで準備して学校へ向かう。そんなに時間もかからずに到着し、すぐさま奉仕部の部室に向かった。
そこにはさっきまで頭の中でグルグルしてた人がいる。
いろは「先輩!!」
八幡「おう。結構早かったな。」
いろは「はぁ・・・はぁ・・・・どうしたんですか?卒業式は明日ですしフライングしすぎじゃないですか?」
八幡「何だお前走ってきたのか?そんなに俺に会いたかったのか?」
いろは「はぁ~?何言ってるんですか?(会いたかったに決まってるじゃん!!)」
八幡「まぁ、呼び出したのはお礼と、ちょっとした報告をしたかっただけだ。」
いろは「お礼?なんのお礼ですか?」
八幡「なんだかんだで楽しませてもらったからな。一色のおかげで奉仕部の連中と出掛けることができたしな。」
いろは「あぁ。あの千葉駅でのアレですか。」
八幡「・・・・ありがとな。」
いろは「いえいえ。参考になったみたいでよかったです。って確かあの時も言った気がします。」
八幡「そうだな。」
いろは「それで、報告っていうのは?」
八幡「あぁ。おい、入ってきていいぞ。」
由比ヶ浜「失礼しま~す・・・やっはろ~いろはちゃん~・・・」
いろは「やっはろ~です!結衣先輩!・・・なんか具合悪く見えますけど・・・・」
由比ヶ浜「いや~大丈夫だよ。ちょっと緊張しちゃって。」
いろは「はぁ・・・大丈夫ならいいですけど・・・・・」
八幡「・・・・俺、由比ヶ浜と付き合うことにしたんだ。」
いろは「・・・・・え?今・・・なんて・・・?」
八幡「だから、俺が由比ヶ浜と付き合うことになった・・・・」
いろは「そ、そんな・・・・」
その瞬間私から立っている力が消えて、床に尻餅をついた。
由比ヶ浜「いろはちゃん大丈夫!?」
いろは「は、はい・・・すいません結衣先輩・・・・ちょっとの間、先輩とお話しさせてくれませんか・・・・?」
由比ヶ浜「ヒッキーと?う~ん・・・大丈夫ヒッキー?」
八幡「あぁ。大丈夫だ。」
由比ヶ浜「じゃああたし外出てるから終わったら電話頂戴ね。」
八幡「分かった。」
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いろは「まさか先輩が由比ヶ浜先輩と付き合うことになるなんて・・・・」
八幡「大丈夫か?何か飲み物でも・・・・」
いろは「いえ、大丈夫です。それよりも大事な話があるんです。」
八幡「・・・・わかった。全部聞く。」
私は思いの丈を先輩相手にぶつけた。好きだったこと、卒業したら告白しようとしてたこと。
いろは「こんなにずるずると引きずって、残った結果がこれですか・・・・」
八幡「・・・すまん。」
いろは「謝らないでください!!・・・余計に、惨めじゃないですか・・・ッ!!」
八幡「やっぱり葉山は口実だったのか?」
いろは「気づいてましたよね・・・・そうです。先輩にちょっかい出そうとしたのも好きだからだし、葉山先輩の名前を出して焼きもちを焼かせようとしたり。」
八幡「正直こいつ俺の事好きなんじゃない?って思うシーンは確かにあった。でも無理とか言われてたし、それに過去に酷い経験してるからそう思わないようにしてきたんだ。」
いろは「もう少し早く告白してれば可能性はあったってことですか・・・?」
八幡「分からないが、少なくともまともに考える時間は与えられただろうな。」
いろは「そう・・ですか・・・・何もかも遅かったんですね。あたしは・・・」
八幡「で、でも一色・・・・っ!」
いろは「慰めようとしないでください。せっかく人が諦めようって思ってるのに・・・・今は1人になりたいです。」
八幡「・・・・分かった。」
いろは「そのまま帰っても大丈夫ですよ。報告はそれだけですか???」
八幡「あ、あぁ。これ・・・だけだ。」
いろは「そうですか。じゃあ・・・・また明日・・・」
八幡「あぁ。また明日な。」
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やって後悔する人と、やらないで後悔する人、どちらの方がショックが大きいだろう。
私はもちろん後者の方だと思ってる。多分みんなも同じ後者の方かな。
いろは「自信・・・・あったんだけどな~・・・・こんなにショックなん・・だね・・・振られるのって・・・」
八幡が学校から出たのち、いろはも学校を出た。その日の夜は食事が喉を通らず、部屋に戻っても泣いてばかりだった。
翌日鏡を見ると目の周りが凄いことになっていた。
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いろは「―――――――――在校生代表、一色いろは。」
拍手喝采が沸き起こる。緊張して噛んでしまった部分、泣きそうになって嚙んでしまった部分を除けばパーフェクトな送辞だった思う。
その後つつがなく卒業式はとり行われ、在校生による卒業生に向けての”旅立ちの歌”の合唱で卒業式は幕を閉じた。
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由比ヶ浜「ヒッキー!ゆきのん!卒業おめでとう!!」
八幡「お前も卒業したんだろうが。その・・おめでとう。」
雪ノ下「あなたも最後まで変わらないのね。」
八幡「まぁいつでも変わらないのが俺だからな。」
由比ヶ浜「そんな事ドヤ顔で言われても・・・・」
雪ノ下「・・・・結局平塚先生の依頼は達成できたのかしら・・・・?」
八幡「あぁ。俺の更生ってやつか?」
雪ノ下「えぇ。まぁ、でも由比ヶ浜さんと交際を始めたのだし依頼は完了ってところでいいのかしらね。他の人との交流は分からないけれど。」
由比ヶ浜「えへへ・・・/////改めて言われると何か照れるな/////」
雪ノ下「大学でも由比ヶ浜さんの事よろしく頼むわ。私の唯一無二の親友なのだから。」
由比ヶ浜「ゆきのん・・・!嬉しい!」
雪ノ下「ちょっと由比ヶ浜さん・・・!最後ぐらいいいかしらね。」
八幡「分かってる。あー。その、だな。・・・色々とありがとな。」
雪ノ下「それはどの事を言っているのかしら?」
八幡「奉仕部としての全部だ。ギクシャクすることはあっても最終的には元に戻れた。それは俺が離れようとしても離れないでいてくれた由比ヶ浜、雪ノ下のおかげだ。だから、ありがとな。」
雪ノ下「感謝は私もしてるわ。なんだかんだ言ってもあなたとの会話は凄く楽しかったもの。」
八幡「ほとんど俺がディスられたけどな。」
雪ノ下「一応言っておくけどあれは本心ではないわよ?ただ楽しくてつい・・・ね。」
八幡「分かってるよ。本心で言われてたらとっくに俺は奉仕部から消えてる。」
由比ヶ浜「ねぇねぇ!この後どっか行かない?卒業式の打ち上げ?でいいのかな?そんな感じで!」
八幡「まぁ、今日は特別な日だし、いいんじゃね?」
雪ノ下「えぇそうね。今日ぐらいは行ってみてもいいかもしれないわ。」
由比ヶ浜「あ、いろはちゃんも呼んでみよっか?・・・・昨日の今日で来るかわからないけど・・・・」
八幡「そう・・・だな・・」
雪ノ下「彼女は強い子だと思うから大丈夫だと思うけれど、そこのフォローは私がするわ。」
由比ヶ浜「ゆきのんありがとね・・。じゃあ行こうか!!」
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八幡「平塚先生忙しそうだったな。」
由比ヶ浜「ね~。まぁでも後から合流するって言ってるし絶対来るでしょ。」
雪ノ下「先生にも色々とお世話になったわ。」
八幡「そういや、一色は?」
由比ヶ浜「それが・・・・」
~回想~ ほんの数分前
いろは「や、やっはろ~です・・・ご卒業おめでとうございま~す・・」
由比ヶ浜「いろはちゃん!やっはろ~!」
雪ノ下「こんにちは。」
八幡「・・・おぅ。」
由比ヶ浜「これからあたし達で卒業をお祝いしてのパーティーをしようかな~なんて思ってるんだけど・・・いろはちゃんもどう?」
いろは「参加したいのは山々なんですが・・・・生徒会の仕事増えちゃって・・・・終わりそうにありません・・・なので先輩方だけで楽しんでください・・・あ!もし別の日にやるってなったら連絡ください!・・・その日にはもう大丈夫だと思うので・・・・・では!」
~回想終了~
由比ヶ浜「ヒッキーはどう思った?本当に忙しいのか、ヒッキーといるのが辛くて断ったか。」
八幡「それを俺に聞くのかよ・・・・見た感じだと本当に忙しい7割で後が3割って所だな・・・・」
雪ノ下「由比ヶ浜さん。一色さんを入れたパーティーは別の日にやるとして今日のはどうするの?」
由比ヶ浜「ハニトー!!!」
八幡「またか!?こないだの土曜日食べただろ!!」
由比ヶ浜「また食べたくなったの!!」
雪ノ下「なんだか聞くたび聞くたびハニトーって言ってる気がするのだけれど・・・・」
由比ヶ浜「むぅ~・・・・じゃあカラオケにしよ!」
八幡「まぁ、それならいいか。」
雪ノ下「あまり歌える曲はないのだけれど・・・」
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雪ノ下&由比ヶ浜 ♪ Bitter Bitter Sweet
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比企谷八幡 ♪ going going alone way(ボッチver)
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由比ヶ浜「ヒッキーもゆきのんも歌上手いよね~!」
八幡「由比ヶ浜も声は綺麗だし上手かったぞ。」
雪ノ下「そうね。一番驚いたのは比企谷が素直に由比ヶ浜さんを褒めたところだけれど。」
由比ヶ浜「そこなんだ!?」
八幡「俺も色々と変わったんだよ!!二人のおかげでな・・・・」
雪ノ下「嬉しい言葉だわ。素直にお礼として取っておくわね。」
由比ヶ浜「あたしもお礼として取っておく~!」
八幡「あ~・・・その・・・雪ノ下、由比ヶ浜。」
雪ノ下「?何かしら?」
由比ヶ浜「どうしたのヒッキー?」
八幡「俺と友達に・・・・」
雪ノ下&由比ヶ浜「「ごめんなさい。それは無理。」」
八幡「またかよ・・・って!由比ヶ浜も一緒に言ってるし!」
雪ノ下「だって改めていう必要がどこにあるのかしら?」
由比ヶ浜「そうだよ!もう私たちには言葉はいらないんだよ!手に入れたんだから!」
雪ノ下&由比ヶ浜「「かけがえのない”本物”の絆を!!」」
八幡「・・・そうだな。もう友達・・・・だったな。」
雪ノ下「えぇ。それにあなたは由比ヶ浜さんとは友達以上の大切な存在じゃない。」
由比ヶ浜「うん!あたしはず~っとヒッキーと一緒にいるからね!離れてなんかやんないもん!!」
八幡「俺も離れる気はねぇよ。ただ・・・」
由比ヶ浜「ただ、何?」
雪ノ下「あ・・・なるほど。」
由比ヶ浜「え!?ゆきのんもわかったの?!」
八幡「二人で言った方がいいか・・・」
雪ノ下「えぇそうね・・・・」
由比ヶ浜「え?え?何?何?」
雪ノ下&八幡「「料理は作れるようになろうな。(なりましょうね。)」」
由比ヶ浜「・・・・・・・」
由比ヶ浜「ぜ、善処しま~す・・・・」
こんな感じでワイワイしている中、平塚先生が遅れて到着し、酒を飲み過ぎて暴れた挙句に泥酔。
翌出勤日に教頭と校長にたっぷり絞られたらしい。
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-そして4月
由比ヶ浜「ようやくあたしたちも大学生だね~」
八幡「そうだな。」
由比ヶ浜「ヒッキーはサークル入るの?」
八幡「いや、サークルは入らない。由比ヶ浜は?」
由比ヶ浜「私はまだ決めてない。・・・・入ってほしくなかったりする?」
八幡「その気持ちもある・・・・由比ヶ浜は可愛いからな。」
由比ヶ浜「じゃああたしもサークル入らない!ヒッキーっと一緒にいる!」
八幡「いいのか?興味のあるサークルとかあるんじゃないのか?」
由比ヶ浜「ヒッキーがいればそれでいいよ!」
八幡「そ、そうか。・・・・じゃあ行くか。・・・結衣。」
由比ヶ浜「うん!・・・って、あれ?今ヒッキーあたしの事・・・え?」
八幡「これから何度でも呼ぶんだから慣れろよな。結衣。」
由比ヶ浜「//////うん!!!・・・・八幡!!」
終
結局一色は…