作品一覧
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春の林檎
ある日の明け方のことである。 日課的に早朝に起床する癖のある少し変わった俺は、窓際の寂びた椅子に座り、エスプレッソを一杯だけ飲んでいた。 いつでも俺は考えている、この不自由のない、客観的に見...
さがしモノ
フィクションです。
夜明け十秒前
天気予報ではずっと晴れらしい。 自転車通学をする人間としてはありがたい。 ここ最近、ずっと晴れが続いていて乾燥している。 乾燥している時期は火の元に気をつけたい。 僕は独り暮らしだし。 ...
ガラノスアスター
「もう少しで着く」 「ここなら僕はーーー」 いつも通りの昼休み。 一人で昼食を摂るのが僕の日課になっていた。 学年が上がってからもうすぐ2か月が経とうとしていた。 しかし、魔が差したの...
tellurion
ある日の早朝のことだ。 僕と僕の数少ない親友の一人で旅行に行くことになっていた。 だから今日はいつもより早く起きて荷造りをしている。 有名な海沿いの町だ。 今の季節ならまだ遊泳できるかも...
怖い話その弐
花音「怖い話して」 蓮介「ちょっと何言ってるかわからない」 花音「Dis-moi des histoires terribles」 蓮介「言語が理解できなかったわけではねえよ。フラ語で言ってくんな」 花音「あ、そう?」...
特急電車
もうあの日々が遥か遠くのことのように感じる。 黄金時代とも呼べるし、暗黒時代とも呼べる。 少なくとも今となっては。 僕は今3号車に乗っている。 ここから遠く離れた場所を目指して、特急電車...
螫噬
ある日の夜のことだ。 少年は鬼街道を散歩していた。 放浪するかのように散歩していた。 ただ一つの単語の為に人生を捧げた少年がそこに独りで嘆く。 しかしその少年を認識できるのはレンドウだけ...
孌童
ある日の午の刻のことだった。 彼はキサラギ街道を散歩していた。 彼がこの街道を散歩すると、必ず僕も姿を現した。 僕は今の生活に不満はない。 幸せな生活だと信じている。 けれど彼はいつも...
セキゼイ
ある日の暮方のことだ。 僕は一凛の花に出会った。 鮮やかな黄色の、綺麗な花だった。 並木通りの紅く色付いた木々の下で黄色く輝いていた。 君の記憶が焙煎された珈琲豆のように黒く僕を飲む。 ...
レンドウ
ある日の朝方のことだ。 僕はいつも通り散歩していた。 この辺りは田舎だから、朝方は人通りも車通りも皆無だ。 特にこれといった目的はなく、ただ放浪するかのように散歩していた。 最近急に冷え...
怖い話
この作品は一部フィクションを含みます。ただ只管雑談したり怖い話をしたりするものです。これらの要素が苦手な方の閲読はご遠慮ください。一部教育上良くない表現が含まれています。ご注意ください。