2019-02-16 16:11:10 更新

概要

初心者なので色々変なところがあります
リクエストどんどんどうぞ!


前書き

※前回の話から少し時期が飛んでいるので、急に登場キャラが増えてます
また、一部キャラ崩壊があります


ー8月中旬ー

【執務室】


提督「………もう8月か…」


五月雨「………そうですねー…」




この鎮守府に着任してからはや1ヶ月が経った




提督「なんだかんだうちの鎮守府も賑やかになってきたな」


五月雨「はい!大部屋で寝てた頃が懐かしいです♪」




数ある資材を上手く使いながら遠征、出撃、建造をやり続け、今は30人近くいて、資源にも多少の余裕がでてきた


ちなみに、一部屋2~6人部屋で生活してもらってるが、みんなから申請があれば大部屋で生活もできるようにしてある(陽炎型や夕雲型などの大人数のところに対応するために、大部屋は多めに設置してある)


また、同じ艦種が少ない子達はしばらく一緒に生活してもらってる


提督「……これで最後かな」カキカキ


五月雨「こちらの方は全て終わりました!」フンスッ


提督「そうか…なら少し待っててくれ」


五月雨「はい!」












提督「………よし、これで終了っと」ノビー


五月雨「お疲れ様です!」オチャデス


提督「五月雨もお疲れ様」アリガトウ



コンコンコン



提督「どうぞー」


青葉「失礼します!」ケイレイ


提督「どうした?取材ならもう少し待っててくれ」


青葉「もう!毎回取材するために来てるんじゃないんです!」プンプン


提督「ゴメンゴメン、それでなんだ?」


青葉「司令官宛の手紙が二通来ています!」


提督「二通?二つとも重要な内容か?」


青葉「片方は大本営からですけどもう1つはよくわからないですね」


提督「そうか…まあいいや、ありがとう」ニコッ


青葉「はい!では、失礼します!」







提督「………」←手紙の内容を確認中


五月雨「………」


提督「………」フゥ


五月雨「提督、どんな内容でした?」


提督「まだ大本営からの方しか見てないけど、元帥が来てくれだってさ」


五月雨「え!?元帥がですか!」


提督「そうだ。それに緊急だと。明日来いってさ」


五月雨「なら急いで準備しないと!」


提督「待て待て、みんなに説明しないとだろ?そこからでも全然間に合う」


五月雨「そうですね…ちなみにもうひとつの方は?」


提督「これから見るよ…えっと、なになに…」ジッ


五月雨「………」ソワソワ


提督「……そうか…もうそんな時期が……」ボソッ


五月雨「(なんだろう…提督の地元の祭りとかかな?)」←すっとぼけ


提督「………五月雨」


五月雨「はい!なんでしょうか?」


提督「急で申し訳ないが明日から2日間同行してもらってもいいか?」


五月雨「え?…私がですか?」


提督「そうだ、だが無理しなくてもいいぞ。由良とかにも任しても大丈夫だし」


五月雨「い、いえ!行きます!」


提督「そうか…なら、今日のうちに軽く準備はしといてくれ。1泊2日で行くからな」


五月雨「分かりました!」


提督「よし、じゃあ食堂に行こうか」ニコッ


五月雨「はい♪」ニコー




















【食堂】


提督「………という事だから、明日明後日の2日間は自由に過ごしてくれ。俺が不在の間の代理は由良、お願いしていいかい?」


由良「分かりました。お任せ下さい」


提督「誰か一人代理に付かせてある程度の仕事も教えてあげてくれ」


由良「了解です!」フンスッ


提督「それと遠征組も2日間は休んでていいから、心身共にリフレッシュして欲しい」


鈴谷「ねえ、提督」


提督「どうした?」




彼女は鈴谷

つい最近建造で出会った最上型三番艦。話し方がギャルっぽくて駆逐艦達は怖がっていたが、誰にでも優しかったり自ら積極的に手伝いをするなど、現在鎮守府一のギャップがある




鈴谷「鈴谷も付いて行ってもいい?」


提督「どうしてだ?なにも面白いとこはないぞ」


鈴谷「なんか提督と一緒にいた方が面白そうだし♪」ニシシ


提督「却下だ」


鈴谷「えー!なんでよー!ケチ!」


提督「あのな…俺は遊びに行くわけじゃないんだ。元帥からも呼び出しくらってるし」ハァ


鈴谷「ぶー、つまんないの…」


提督「………行きの船代はだすからみんなと遊びに行ってこい。ただし、付いてくるなよ」


鈴谷「え?マジで!やったー!摩耶、一緒に行こ!」


摩耶「アタシはパス。色々やりたいことあるから」




彼女は摩耶

鈴谷と同じ時に出会った高雄型三番艦。口調はあまり女の子らしくはないが、周りへの気配りが出来る子だ。ちなみに今は最上、鈴谷と同じ部屋で生活している




鈴谷「なんでよー!1日くらいいーじゃん!」


摩耶「嫌だ。そんなに行きたいなら最上とか青葉誘えよ」


鈴谷「鈴谷は摩耶とも行きたいのー!ねえ、おーねーがーい!」ブンブン


摩耶「だー!わかったわかった。一緒に行ってやるよ」


鈴谷「ほんと!ありがとー!」




なんだかんだ一緒に行ってくれるからな、摩耶は。みんなから慕われるのも納得だ




提督「まあ、そういう事だから。何かあった時は無線で連絡してくれ。以上だ。」




ゾロゾロゾロ



提督「すまんな、由良。急に頼んじまって。行きたいところとかあっただろうに」


由良「大丈夫ですよ。だからどんどん由良を頼ってね、ね♪」ニコッ


提督「ああ、ありがとうな」ナデナデ


由良「ふふっ♪どういたしまして」ニコッ


夕立「あー!由良さんズルいっぽい!提督さん、夕立も撫でてー!」ギューッ


大潮「あ、夕立ちゃんズルい!大潮もお願いします!」ズイッ


巻雲「司令官様ー!巻雲もー!」タッタッタッ


提督「だー!一気に来るな!順番だ!順番」





ワイワイガヤガヤポーイシレイカンサマードーン





由良「………」


村雨「由良さん、すみません。いつもご迷惑をおかけして」


由良「大丈夫大丈夫。いつもの事だから」





ホメテホメテーイッチバーンアヤナミモゼヒ!












由良「…」ズキッ


由良「(なんだろう…今の…)」














五月雨「あの…提督…」


提督「いてて…おお、五月雨か」


五月雨「大丈夫ですか?」


提督「まあいつものとこだから…だいぶ慣れては来たかな?」


五月雨「そうですか…それでも無理はしないでくださいね」


提督「ああ、ありがとうな」ナデナデ


五月雨「はふぅ…」ホワーン


提督「それで、なにか用事があったのか?」


五月雨「あ、そうです!明日からの流れを確認したくて」


提督「そういうことか…ちょっと待ってろ。そこら辺に座っててな」


五月雨「あ、はい」ヨイショ










提督「はい、ホットミルク」


五月雨「すみません、ありがとうございます」


提督「大丈夫だよ。それでまずあしたの朝さはー」













ー十数分後ー


提督「…と言うのが大まかな流れだな」


五月雨「なるほど…わかりました!ありがとうございます!」ペコッ


提督「はいよー、それじゃまた明日な」


五月雨「はい!あと、ホットミルクありがとうございました!」

























ー次の日ー


ピピピピピ


提督「………」パチッ


提督「〜〜〜っ」ノビー


提督「(…時間は…)」チラッ


0500


提督「(…朝ご飯を作りに行こう…)」ヨッコイショ





【食堂】


提督「」ガラガラガラ


提督「(何を作ろうか…とりあえずおにぎりと卵焼き、サラダあたりでいいかな…)」



「あれ?提督?」



提督「?」クルリ


瑞鳳「やっぱり提督だー、どうしたの?」




彼女は瑞鳳

祥鳳型二番艦。建造で龍驤ど一緒に出会った。小柄ながら駆逐艦達のお世話を自らやってくれている。また、料理もたまにやるらしく、得意料理は卵焼きらしい




提督「なにって…五月雨の分の朝ご飯を作ろうと思ってな」


瑞鳳「そうなんだー…ってあれ?提督の分は?」


提督「俺はあまり食べなくても平気だからな。朝も早いだろうから食べる時間もなー」


瑞鳳「ちゃんと食べなきゃダメ!」


提督「っとと、シーっ。まだみんな寝てるからな」


瑞鳳「あ、ゴメンなさい…でも、提督もちゃんと食べなきゃダメだよ」メッ


提督「悪い悪い…それで、瑞鳳は何しに?」


瑞鳳「あー…えっと…その…」


提督「?」


瑞鳳「て…提督と五月雨ちゃんのご飯を作ろうかな…って…」


提督「……くくっ、あっはっは!」


瑞鳳「なっ…ちょ、酷いよ!笑うなんて!」モー


提督「いやいや、ゴメンゴメン。まさかそんな奴がいるとは思わなかったから」


瑞鳳「もう!せっかく提督のとこを心配したのにー!」ペチペチ


提督「ゴメンって、そこまで思ってくれてると思わなかったから」イタイイタイ


瑞鳳「まったく…ちょっと待ってて」












ー数分後ー


瑞鳳「はい、とりあえずこれ食べて」コトッ


提督「おお…」




そういい瑞鳳が作ったものは、だし巻き卵だ。

得意料理と言ってたから予想はしてたがそれ以上の見栄えだった

焼き加減も丁度よく綺麗に巻かれていた





提督「いただきます…」パクッ


提督「………」モグモグ


提督「………」ゴクン


提督「………美味いな…」


瑞鳳「でしょー?なんたって私の得意料理なんだから!」フンスッ


提督「流石だな…ちなみにコツとかってあるのか?」


瑞鳳「もちろん!えっとねー、まずはー」














瑞鳳「…っていう感じかな?」


提督「なるほど…今度実践してみよう…」


瑞鳳「実践って…その状態でやるの?」


提督「何を言うか。最初は大変だったけど今なら1人で料理を作れるくらいにはなったからな」


瑞鳳「ふーん…なら、私に作って!」


提督「え?瑞鳳に?」


瑞鳳「いいじゃない、卵焼きのお礼♪」


提督「はぁ…わかった。ちょっと待っててくれ」


瑞鳳「はーい」
















提督「本当に軽くだがこんなもんだ」コトッ


瑞鳳「わぁっ…」キラキラ




とりあえず十分で軽く作ってみた

朝ということもあってベーコンエッグパンとオニオンスープ、果物のスムージー(ベリー系)にした





瑞鳳「いただきます!」パクッ


瑞鳳「………」モッキュモッキュ


瑞鳳「………」ゴクゴク


瑞鳳「………」ゴクン


瑞鳳「………ねぇ、提督…」


提督「どうした?(もしかして、口に合わなかったか…)」


瑞鳳「………今度お料理教室開いてよ」


提督「………へ?」


瑞鳳「いやだって、こんなの美味しすぎるよ!もしかしてだけど、片手でこれを作ったの?」


提督「一応そうだが…そんなに難しいことではないぞ」


瑞鳳「提督こそ料理教えてよ!なんか悔しい!」


提督「まあ、構わんが…鳳翔さんとか伊良湖に頼めば良くないか?」


瑞鳳「あの二人はレベルが違うじゃん…あの二人に聞くのは間違いだよ…」


提督「それもそうか…俺が忙しくなければな」


瑞鳳「やった、ありがとう!提督♪」ニコッ







瑞鳳「それじゃ、ご馳走様でした!」人


提督「はい、お粗末さまでした」


瑞鳳「提督、約束忘れないでね♪」タッタッタッ







提督「………さて、ちゃっちゃと作るか…」
























【正門前】


提督「………」



テイトクー




提督「」チラッ


五月雨「すみません、お待たせしました」


提督「大丈夫だよ。それじゃ、行こうか」


五月雨「はい!」















【船内】


五月雨「うわー、綺麗です!」


提督「やっぱり自分で泳ぐのとは違うのか?」


五月雨「全然違いますよー。まず安心感が違います」


提督「まあ、確かにな。多分敵は現れないだろうし」


五月雨「たまにはこうやってのんびりするのもいいですね♪」


提督「………そうだな」


五月雨「いつか平和な時が来たら…みんなでのんびり過ごしたいですね…」


提督「そうだな…そのために、お互い頑張ろうな…」ナデナデ


五月雨「はい!私、頑張っちゃいます!」


提督「ああ、頼んだぞ」ナデナデ


五月雨「えへへー」ニコニコ


提督「さて、とりあえず朝ごはんにしようか」


五月雨「そうですね。ですが、どこにも食べ物は売ってないですよ?」


提督「安心しろ、ちゃんと作ってきたから」


五月雨「え!?提督が作ったんですか?」


提督「ああ、そうだ。って言っても瑞鳳も手伝ってくれたけどな」


五月雨「もう…提督、また怒られますよ?」


提督「大丈夫大丈夫、なんとかなるから」


五月雨「もう…まあいいです。食べちゃいましょうか」


提督「そうだな」

















【本州】


提督「さてと…着いたけど…五月雨、大丈夫か?」


五月雨「はい、問題ないです♪」


提督「そうか…なら行こうか」


五月雨「はい♪」ニコニコ





ー電車で1時間ー



【提督の実家】


提督「………」


五月雨「ここが…提督の実家?」


提督「ああ、そうだ。一応年に2回は帰ってくるようにしてるからな」


五月雨「そうなんですね…それにしても…大きいですね…」


提督「この近くには大して何も無いからなー、一軒一軒が大きいんだ」




確かに大きいとは俺も思う

鎮守府に居るみんなを連れてきてもまだ余るくらいだ




提督「とりあえず入るか」


五月雨「はい」




ピンポーン





???「どちら様…っておお、お前か」


提督「ただいま、父さん」


父「お帰り…それで、その子は?」


提督「ああ、この子は五月雨。俺が今いる鎮守府の初期艦でもあり、秘書艦だ」


五月雨「はじめまして!」ペコッ


父「ほう…まあいいや、中でゆっくり話そう」


提督「ああ」


五月雨「お邪魔します」ペコッ












父「二人ともお茶でいいかな?」


提督「ああ、大丈夫」


五月雨「ありがとうございます」


父「それでだ、武。なんで今年は1人じゃないんだ?」


提督「ああ、実は大本営からの呼び出しもあったからな。秘書艦の五月雨も来るように言われてたからな」


父「そういうことか…しかし、1ヶ月見ない間に随分と成長したな」


提督「流石に提督にでもなれば精神的には成長するよ。常に死と隣り合わせだからな」


父「そうか…なあ、武」


提督「ん?」


父「やっぱり…提督を続けるのか?」


提督「…」




実はうちの家系はみんな艦娘に怯えていた

無理もない、あの化け物を倒すだけの力を持っていれば恐れる人も多いだろう


俺も最初はそうだった。ただ、元帥の言葉で随分と見方も変わったし、むしろいないと困る存在になっていた




提督「………ゴメン、親父。」


父「…」


提督「確かにいつ死ぬか分からないし、もしかしたらこれで親父と話すのも最後かもしれない…」


父「…」


提督「それでも…俺はあの島の住民や俺をここまで育ててくれた親父や元帥に恩返しをしたいし、なにより…」ポンッ


五月雨「」ビクッ


提督「俺は五月雨達と平和な海を取り戻して…またみんなで笑えるような日々を取り戻したい!」


父「………強くなったな、本当に」


父「………五月雨ちゃん、だったっけ?」


五月雨「は、はい!」ビシッ


父「………武は昔から無茶しがちでこっちが止めない限りずっとやり続ける男だ…」


五月雨「…」


父「それでも……これからも…武を支えてあげてくれないか?」


五月雨「っ……わかりました、必ず提督と共に平和な世界を築き上げます!」


父「そうか……ありがとう」ニコッ


父「それで…今日もあれをしに行くのかい?」


提督「ああ、そのつもりだ」


父「ならちょっと待っててな」ヨイショ

















父「はいお待たせ」←2輪の花を渡す


提督「ありがとう」


五月雨「ありがとうございます」ペコッ


提督「それじゃ…行ってくるよ」スクッ


父「身体には気を付けるんだよ」


提督「親父もな…」


父「五月雨ちゃんも…気を付けてな」


五月雨「はい!」


提督「それじゃ…」




























父「………あいつも、いい仲間に恵まれたな…」


父「必ず……帰ってこいよ…」












【墓地】


提督「着いた……」


五月雨「ここが……」





といってもうちの家族以外はない非常にこじんまりした墓地だ。ただ、親父が整備しているのだろう。今でも綺麗なままだ




提督「ただいま…ちょっと遅れてゴメン」ヨイショ


五月雨「」←提督の隣に座る


提督「…今日は報告があって来たんだ」


提督「俺さ………提督になったんだよ…1ヶ月前からだけど」


提督「それでこの子がその艦娘の五月雨だよ」


五月雨「はじめまして!」ビシッ


提督「……多分みんな心配してるんだろうね、昔から心配性だから…」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


母「ほら武、もっと食べなさい!もっと筋肉つけないと!」


兄「武、お前勉強ちゃんとやってるか?俺が見てやるからわからない所見せてみろ」


姉「武、あんた運動し過ぎ。休む時間もないと効率悪いから。はい、ホットミルク」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



提督「………」


提督「(あの家庭で育ったからだろうか…俺もみんなに似てきたんだな…)」


提督「(それから母さんに料理を教わったり、姉さんにホットミルクの作りたかのコツを聞いたり、兄ちゃんに勉強のやり方を聞いたり…)」


提督「(………恵まれたんだな…)」


提督「……みんなには申し訳ないけど…もう1つ報告があるんだ」ヌギッ


五月雨「………」ギュッ


提督「ゴメン……実は右腕無くなっちゃって…」


提督「けど……俺は後悔はしてないよ…仲間1人の命を俺の腕1本で助けることができたから…」


提督「だから…これからも…優しく見守ってください…」パンッ←手を合わせてお祈り













五月雨「…」


五月雨「(提督…)」


五月雨「(絶対に…守ってみせます!)」





















ーその晩ー



【旅館】


提督「………ふぅ」←外の景色を見ている


提督「(親父…結構痩せてたな…だいぶ無理してるんだろうな)」


提督「(はやく楽にしないと…そのためにもっと特訓しないとな…)」



カラカラ



五月雨「提督、もう出たんですか?」←浴衣姿


提督「ああ、でも今出たばっかだよ」


五月雨「……やっぱり思い詰めてたんですね…」


提督「なんのことだ」


五月雨「お墓に行った時…今までに見たことないような顔をしてたので」


提督「……やっぱりバレてたか」


五月雨「提督…私達は提督のことを信頼しています…なのに、提督は私達のとこを信頼してないんですか?」


提督「そんなことは無い、みんなを信頼してるから今日来たんだ」


五月雨「なら!」


提督「…みんなには必要以上に思い詰めて欲しくなかったんだ」


五月雨「…」


提督「ただでさえみんな戦って大変なのに、そこに俺の事実も乗せるとみんな更に頑張って戦うと思う」


五月雨「そうですね。信頼してるので」


提督「それが嫌なんだ。みんなには極力負荷をかけたくないからなるべく言わないようにしてるんだ」


五月雨「………提督」


提督「だから平和な時になったら…みんなに伝えようと思ってたんだけどな」


五月雨「……大丈夫ですよ」


提督「?」


五月雨「私は元々提督のために戦ってるので、その事実を知ったところであまり変わりませんよ」


提督「…」


五月雨「それに…他の方も同じ気持ちだと思いますよ。提督と共に平和な世界を築きたい…その一心ですよ♪」


提督「そうか…ありがとうな」ナデナデ


五月雨「はい!えへへー」ニコニコ


提督「それじゃあ…明日からもよろしくな」ニコッ


五月雨「はい!」




提督「(みんな強いな…俺も頑張らないとな…)」
















ー次の日ー


【大本営】


提督「…久々に来たなー」


五月雨「て、提督…本当に行くんですか?」ガタガタ


提督「そんなに固くならなくても…いつも通りていいから」


五月雨「は…はい…」















【応接間】


元帥「………」



コンコンコン



元帥「入りたまえ」


提督「失礼します」ビシッ


五月雨「し、失礼します!」ビシッ


元帥「おお!久しぶりだな!」


提督「元帥もお元気そうで」


元帥「まあまあ、立ち話もなんだし座り給え」


提督「はい、失礼します」


五月雨「」←提督の隣に座る








大淀「お久しぶりです、お茶です」スッ


提督「お久しぶりです、今日も美しいですね」


大淀「まったく…口がうまいんですから」クスッ


提督「あはは…それで元帥、お話とは」


元帥「ああ、それなんだが…前に3人程送っただろう」


提督「ああ、その節はどうも」


元帥「あの3人は元気にしてるかい?」


提督「はい。今はもう3人ともうちに欠かせない仲間です」


元帥「そうか、それなら良かった」


提督「もしかして…またですか?」


元帥「察しが良くて助かるよ。今回も3人だが…頼めるか?」


提督「大丈夫です」


元帥「ありがとう。それじゃあ…」






元帥「入ってくれ」








「失礼します」







提督「えっ………」


扶桑「お久しぶりです、提督」ビシッ


山城「元気そうですね、提督」ビシッ


春雨「」ビシッ


元帥「この3人だが…大丈夫か?」


提督「………」


五月雨「提督?」









まさかのこの3人か…

扶桑、山城、春雨とは元帥の所にいる時の親友だった

一番最初に話しかけてくれた、大和撫子の扶桑

大のシスコンだが、周りへの気配りは人一倍できる山城

そして、病院にいた時から知り合って、1番の親友の春雨

俺が元帥の元を離れるまでいつもこの4人で一緒に過ごしていた










提督「久々だな…みんな」


扶桑「元気にしてました?武さん」


山城「相変わらずですね、武さん」


春雨「」ニコニコ


元帥「という事だ。お願いできるかね?」


提督「はい!わかりました」ビシッ


元帥「よし、これで終わりだ。もう下がっても良いぞ」


提督「はっ!失礼します」ペコッ























提督「まさかみんなだったとは」


扶桑「そうですねー、ビックリしましたよ」


山城「まあ、よくわからない人よりはマシですね」


提督「ただ助かったよ。うちの鎮守府に戦艦はまだいないから、期待してるよ」


扶桑「私達に期待してもいいんですか?」


提督「なんでだ?」


山城「私達は『不幸艦』って呼ばれてますから」


提督「そうか…ただ大丈夫だ」


扶桑「なにがですか?」


提督「周りからなんて言われようと、俺は誰一人見捨てないからな」ニコッ


山城「その言葉、本当ですね?嘘ついたら主砲をぶち込みますよ?」


提督「ああ、信用してくれ」


山城「そうですか…わかりました」



チョイチョイ


提督「ん?どうした春雨」


春雨「」クビカシゲ


提督「ああ、大丈夫だよ。これからもよろしくな」ニコッ


春雨「」ニコニコ


提督「それに春雨の姉妹も沢山いるからな」


春雨「」パアッ


提督「そうか、よかったよかった」


春雨「」クビカシゲ


提督「ん?右腕はどうしたかだって?」


扶桑「確かに、なんで出てないんですか?」


山城「まさか私がやる前にもう取った人いたり」ニシシ


扶桑「山城、やめなさい。不謹し「よく分かったな」………え?」


提督「よく分かったな、山城」


山城「え?え?」


提督「まあ、あまり積極的には見せたかないけどね」ヌギッ


春雨「」キョウガク


扶桑「」アゼン


山城「」ボウゼン


提督「これでもだいぶマシにはなったのかな?どう思う、五月雨」


五月雨「んー…当時に比べればマシにはなってますね」


提督「そうか、でもやっぱ片腕ないと違和感あるんだよな」


五月雨「やっぱり1ヶ月経っても慣れませんか?」


提督「最初に比べれば慣れたけどね」


五月雨「慣れても料理は作っちゃダメですよ」メッ


提督「善処するよ」


五月雨「もー…」ムー


春雨「」チョイチョイ


五月雨「はい?なんですか?春雨姉さん」


春雨「」クビカシゲ


五月雨「提督との関係ですか?初期艦と提督っていう感じですよ」


春雨「」ニコニコ


五月雨「ですよねー!やっぱりどこでも提督は信頼されてるんですねー♪」


春雨「」ニコニコ







扶桑「…凄いわね、あの子」


山城「初対面で春雨と話せるなんて提督と同じですね」


提督「同じ白露型って言うのもあるかもしれないな」




山城「提督…すみません」


提督「ん?」


山城「その…提督のことを考えずに発言してしまって」


提督「大丈夫だよ。それに山城は優しいからな、本気で言ったんじゃないだろうし」


山城「…」


提督「だから、その分頑張って戦ってくれないか?」


山城「武に口説かれるなんて…不幸だわ」ニヨニヨ


提督「言ってることと表情があってないぞ」


扶桑「まったく…ほんとに昔みたいですね」クスッ


提督「そうだな…まあ、なんだ」





提督「これからもよろしくな、扶桑」


扶桑「ええ、よろしくお願いします」ニコッ


提督「よし、じゃあ帰るか」
















ーその晩ー


【食堂】


提督「…ということで、今日から新たにこの3人が加わることになったからな、みんな仲良くしてくれ」






「扶桑、山城」


扶桑&山城「?」クルリ


時雨「久しぶり」


最上「元気にしてた?」


扶桑「久しぶり」クスッ


山城「見ての通り、元気よ」


時雨「またみんなと会えて良かったよ」


最上「また頑張ろうね」ニコッ


扶桑「そうね」フフッ








村雨「春雨」


春雨「」クルリ


村雨「元気にしてた?」


春雨「」パアッ


白露「これで私達の姉妹も揃ってきたねー」


夕立「これで第二駆逐隊も揃ったっぽい!」


五月雨「これからどんどん暴れましょう!」


「「「おー!」」」


春雨「」オー









提督「すまんな、由良。2日間も任せちゃって」


由良「いえ、大丈夫ですよ。ただ…」


提督「ただ?」


由良「提督さんがいないと、この鎮守府が静かになるなーって」


提督「そうか…」


由良「でも、大丈夫ですよ」


提督「?」


由良「提督さんは必ず帰ってくるって信じてますからね、ね♪」ニコッ


提督「そうだな、みんなを残して死ねる訳がないからな」


由良「ふふっ、では明日からも頑張りましょう♪」


提督「ああ!」





楽しそうなみんなを見ながら、新たな決意をした提督であった…


後書き

ということで第10話でした
気が付いたら本編も2桁突破しました!
これからもマイペースで頑張っていきます!
誰か1人無口キャラを入れたいなーって思ってて、ルーレットの結果春雨になりました
春雨推しの方すみませんm(_ _)m
今後も少しずつキャラは増やしますが、リクエスト優先で出していきたいと思います!
次回 〜第11話 慢心〜


このSSへの評価

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SS好きの名無しさんから
2019-07-13 17:01:41

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2019-06-29 17:16:22

このSSへのコメント

4件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2019-02-17 09:58:05 ID: S:S7FT89

扶桑姉様をリクエストした者です。
作者様、ありがとうございました♪

2: タカドン 2019-02-17 21:14:20 ID: S:zpRJJ4

1の方コメントありがとうございます!
姉様と山城の登場のさせ方に1番時間をかけたのはここだけの話で🤫
これからもリクエストお待ちしております!

3: SS好きの名無しさん 2019-02-18 04:53:47 ID: S:zCrdwC

子供達の多い鎮守府でついに大人のお姉さん達が来たかぁ。
BARを作る日も近いかな?

4: タカドン 2019-02-18 08:37:08 ID: S:zQdlc0

3の方コメントありがとうございます!
個人的には今の艦隊での1番のお姉さんは扶桑姉様で2番目は由良です!
BARですか、いいですね!
マスターは誰がいいでしょうかね?


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