僕と 彼女?(最終章、第6話)
投稿遅れて、すいません!! 許してくださいなんでもしますから!!
就活が大変です。
…静かだ。けれども、いつもの日常が消えた。あの人は、今日も来ない。
優斗「…」
白露さんが来なくなってから、3日経った。
来ている時は、いつもこの時間あたりに昔話とかをしてくれていた。僕1人しかいない執務室。
やっぱり、静かだ。
(駆逐艦寮)
白露「…」
この部屋から出たくない。出たら、またあの人と顔を会わせてしまうかもしれないから。一番、大切な人の。
時雨「お姉ちゃん…。大丈夫?」
白露「あ、うん…。まぁ、大丈夫だよ」
時雨「でも、あの日から部屋の外に出てないじゃないか…」
白露「…」
3日前のあの日。僕たちがあの広場に行ったその日だ。
僕たちは、お姉ちゃんと優斗をその広場に残したまま先に帰宅した。その後、お姉ちゃんが帰宅して来た。
…泣きながら。
それもその筈、お姉ちゃんにとっては一番大切な約束の事を言ったのにも関わらず、優斗の記憶は戻らなかったから。
お姉ちゃんは、この約束の事を大切に思っていた。だから、この事を言えば何かしら思い出してくれると思っていたんだろう。
それでこんな残酷な結果になってしまったんだ。僕が思っている以上に、お姉ちゃんの心にはダメージが入っているはずだ。
部屋から出て、呟く。
時雨「どうすればいいんだろう…」
(3日前)
時雨「お姉ちゃん、優斗の記憶戻せるかなぁ…」
夕立「あれだけ凄い愛の約束なら、何か思い出せるはずっぽい」
村雨「それならいいんだけども…」
春雨「私は信じてます、はい!」
夕立「あ、帰ってきたっぽい?」
ドアが開いた。しかし、そこにはうつむいた状態の姉がいた。
時雨「お、お姉ちゃん…?」
白露「…どうかした?」
時雨「い、いや、なんでうつむいてるの…?」
白露「…色々あったからね」
時雨「い、色々って…」
言い終わる前に、言うのを止めた。お姉ちゃんの目は赤くなっていたから。
この瞬間、この部屋にいた僕たちは1つの悲しい現実を見てしまった。たとえ、どれだけ愛があったとしても。
奇跡なんて滅多に起こらないという事を。
(そして、今に至る)
部屋の外で考えても、何にも思いつかない。
優斗の記憶はどうしたら元に戻せるのか。お姉ちゃんの一番思い出に残っているものでもダメなら、もう…。
時雨「ダメなのかな…」
悪く考えたらダメだけれども…。もう、追い詰められている状況だ。何か策を出さないと、お姉ちゃんは今度こそ完全に壊れてしまう。
時雨「あれ、咲? どうしたの?」
夕立「お姉ちゃんが壊れるなんて…。嫌っぽい」
時雨「そうは言っても…。優斗をまずはどうにかしないといけないし…」
夕立「…こうなったのも、優斗が悪いっぽい」
時雨「いや、それはおかしいでしょ…」
夕立「でも! お姉ちゃんはずっと覚えてるのに、優斗はそれを見ても何にも思いだせないんだよ!?」
時雨「そうだけれども…」
夕立「っ…」
時雨「あ、ちょっと!? 咲!?」
咲が何処かに走って行ってしまった。…もしかして、優斗の所に!? それだったら、マズイ!!
僕も、咲を追いかけるように走っていく。
ーー執務室ーー
優斗「…何か外が騒がしいな。どうかしたんでしょうか…」
ドアを開けようとドアの方へと歩いていく。すると、急にドアが開くと襟をつかまれた。
優斗「!? な、何をするんですか、夕立さん!?」
夕立「何もするも…。お前の所為でしょうがぁあ!!!」
優斗「な、ぼ、僕の所為!? な、何の話なんですか!?」
夕立「お前の所為で、お姉ちゃんは壊れかけて…。それなのに、お前は椅子に座ってゆっくり読書!? ふざけないで!!」
咲が、優斗を投げ飛ばす。優斗は、受け身も取れずに机に身体をぶつけた。
優斗「いっ…。ゆ、夕立さん…。こんな事をしても、何にもなりませんよ!」
夕立「じゃあ、お前はいつになったら記憶を取り戻すの!? それまで、お姉ちゃんは苦しみ続けなきゃならないの!?」
優斗「それは…」
夕立「何にも言えないくせに!! お前は、お姉ちゃんを不幸にする屑なんだよ!!」
優斗「…」
時雨「咲!! 何やってんだよ!!」
夕立「何かって!? こいつを…」
咲が、何か言おうとして優香の方を向いた瞬間、優香の後ろに誰かがいるのに気づいた。
優香の後ろにいたのは、茜だった。
白露「何やってんの。咲」
声に、静かな怒りがこもっていた。
夕立「だって、こいつが思い出さないから、お姉ちゃんは…」
パンッ!
執務室に乾いた音が響いた。
夕立「え…?」
咲が左の頬をさする。
白露「私は、そんな事しろ、なんて言ってないよね」
夕立「でも…」
白露「でも、じゃないよね。もう、部屋に戻ってなよ。優香、後はお願い」
時雨「わ、分かった…」
白露「…大丈夫? 優斗」
優斗「な、何とか…。本当にすいません…僕が、記憶を取り戻さないのが悪いんです…。本当にすいません…」
白露「あ、謝らなくていいから!! とりあえず、今はゆっくり思い出せる所から思い出せればいいから!!」
優斗「でも!! それだと、白露さんは!!」
そう言った時、彼女はこっちを向いて笑顔でこう言った。
白露「私は、大丈夫だから」
そのまま、部屋に戻っていった。
優斗「僕の、所為で…」
自分を責める。けども、そんな事をしたとしても記憶が戻るわけない。
こんな事があった時、本来の僕だったらどうしているんだろう。どうやって解決していたんだろう。
脳みそをフル回転させて考える。けれども、何にも出てこない。
…なんでだよ。 …ふざけんなよ。 …ちゃんと働けよ僕の脳みそ!!
優斗「ふざけんなよ…。クソ…。クソクソクソッ!!」
優斗「なんで何にも思い出せないんだよ!! 白露さんの妹を傷つけてるくせに…。クソッ…」
拳を思いっきり握りしめる。手からは、血が流れてきていたがまったく痛みを感じなかった。
ただ、自分自身に対しての怒りがこみ上げてくるだけだった。
ーー茜の部屋ーー
白露「…」
夕立「なんで止めたっぽい!? アイツがお姉ちゃんをこんなにしたんでしょ!?」
白露「まだ叱り足りないの?」
夕立「っ…。それは…」
時雨「お、お姉ちゃんも、咲も…。一旦落ち着こうよ、ね?」
白露「…そうだね。これ以上やっても何にもならないし」
夕立「…」
白露「あのさ、咲。私も叩いたのは悪いと思ってるよ。けれどもさ。今のゆーくんに攻撃したってどうにもならないよ」
夕立「…」
白露「ゆーくんに攻撃して、ゆーくんの記憶が戻るんなら私も怒らないよ。でも…」
夕立「だって、茜お姉ちゃん…」
白露「…私?」
夕立「アイツの所為で、ずっと落ち込んでいたじゃん!!」
白露「…」
夕立「私はこれ以上、茜お姉ちゃんが泣いてるのは見たくないの!! なのに、アイツは、アイツは…」
咲の肩が震えている。声も震え始めた。
白露「咲」
夕立「…何?」
白露「…ゴメン」
夕立「え?」
白露「私がこんなクヨクヨしてたから、咲はこんな事になっちゃったんだよ、ね…」
夕立「い、いや、そうじゃないって…」
白露「大丈夫だよ、私もどうにかして立ち直ってみせるから…」
夕立「あ、茜お姉ちゃん…?」
茜の目から、光が消えていってきている気がした。このままじゃ…。茜お姉ちゃんは…。
時雨「咲、今日はもう部屋に戻りなよ。お姉ちゃんの事は僕がどうにかするから…」
夕立「わ、分かったっぽい…」
咲が、そっと部屋から出ていく。
時雨「お姉ちゃん…」
白露「…私の所為で」
時雨「え?」
白露「私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい…」
時雨「お、お姉ちゃん!?」
白露「わ、私が頑張らなきゃいけないのに…。私があんな姿を見せたから、咲は…」
時雨「お姉ちゃん、しっかりして!!」
白露「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
時雨「ど、どこ行くの、お姉ちゃん!! ちょ、ちょっと!?」
茜は、優香を突き飛ばすとそのまま何処かへと走って行ってしまった。何処に行ってしまったのかは、僕には分からない。
どうすればいいの…?
祐樹「時雨! 何かあったのか!? 白露がどっかに走って行ったんだけど!?」
時雨「あ、祐樹…。それが…」
祐樹に、これまであった事を話した。祐樹は、話を聞き終わってからすぐにスマホを取り出すと、誰かに電話をかけ始めた。
時雨「え、誰に電話してるの?」
祐樹「こういう時は…。白露が一番頼りにしてる奴に頼るしかないだろ」
時雨「でも、優斗は今はどうしようもない状況だよ!?」
祐樹「バーカ。白露が頼りにしてる人は、優斗以外にもいるだろ」
時雨「え?」
祐樹「アイツが最後の頼りだ…。頼む、繋がってくれ…」
ピッ。
祐樹「あ、繋がった。もしもーし!!」
朱里『聞こえてるよ~。それにしても、祐樹が私に電話するなんて珍しいね? どうかしたの?』
祐樹「ああ、実は…」
祐樹が、朱里にここまで起きた経緯を話す。
朱里『なるほど、ね…。とりあえず、そっちに行くから待ってて。祐樹たちは、茜を探して』
祐樹「了解。何とか見つけてみせる!! 時雨、白露型全員の指揮を頼む。俺は、他の艦娘たちにも捜索してもらうよう言ってくる」
時雨「わ、分かったよ」
祐樹「じゃ、頼んだぞ!!」
祐樹が走っていった。…お姉ちゃんは、大丈夫だよね? 僕たちは…。僕は…。
ーー優斗の部屋ーー
優斗「白露さんが、何処かに行ってしまった!?」
祐樹「ああ。けれども、お前はここで待っててくれ。俺たちが何とかして見つけてみせる」
優斗「分かり…ました」
白露さんが…。僕は、どうすれば…。僕は…。
(次回に続く)
不穏な雰囲気がずっと続いてしまっていますが、まだ続きます。
それにしても、コロナがまったく収束しませんね…。早く収束して欲しい限りです。
実際白露は恋人に一途そう。
提督に告白できない繊細さもあるし
※1
確かに。
今後、どうなっていくのか
気になりますが、いろいろと大変な
時期ですので、体調を崩さないように
更新ペースを気にせず頑張ってください。
※3
これからも頑張りますので、これからもお願いします!!
ん?今なんでもするって言ったよね
※5
やってやろうじゃねぇかよぉ!!
何をして貰おうか!
楽しみです!
※7
イチャイチャ回をひたすら書くとか?
見せて貰おうか!
貴方のイチャイチャ回を!
※9
やってやんよ!!