僕のあの日 (過去編)
過去編です。作者の妄想全開です。
そして、文章力が相変わらずひっくいです。
就活が辛いです。
祐樹の鎮守府のとある部屋。まぁ、執務室だが。
その部屋の中には、とてつもない緊張感が走っていた。
優斗「この資料に、アイツらの過去がのってるのか…」
祐樹「…」
祐樹(これで…。いいのか?)
(数日前、祐樹の鎮守府にて)
祐樹「資料を送ってきたのはいいけれども…。親父はこれを俺に送ってどうするつもりなんだよ」
白露型の過去を記されている資料が届いたものも、どうすればいいのかが分からない。
数日後に、優斗らが来る予定だがこれを見せろという事なのか? けども、見せていいものなのか?
頭を抱える。そんな時、電話が鳴った。電話を取ると、相手は聞いたことのある声だった。
時雨『あ、祐樹? もしかして、もうそっちに資料って…。届いたりしてる?』
祐樹「え? なんで…」
時雨『実は…』
時雨曰く、急に荷物が届いたとのことだった。
その荷物の差出人は、前元帥としか書いてなかったようだが内容を聞いたところ、自分の親であることに違いなかった。
荷物の中身は、自分たちの過去について調べた資料だった。また、同じ資料を元帥のところにも送ったと書いてある手紙が入っていたらしい。
祐樹「んで…。お前らはもう見たのか? お前らの過去について書いてある資料」
時雨『うん。もうみんな見たよ。ちょっと、ショックを受けたところもあるけども…。けども、過去のモヤモヤが全てスッキリしたから僕たちにとっては、大きなプラスだよ。それで、この資料なんだけども…。お姉ちゃんたちにも見せてくれない?』
祐樹「え? いいのか、それ…。お前たちの過去をあの2人に知られても…」
時雨『いいんだ。むしろ、知っておいてほしい。まぁ、あの2人が嫌って言ったなら、別に見せなくてもいいけれども…。けども、みんなの過去に共通してるところがあったんだ』
祐樹「共通しているところ? なんだそれ」
時雨『実は…。全員の過去に優斗の両親が関係してる』
祐樹「…は?」
この一言を聞いた瞬間、この資料を優斗たちに見せることにした。
そして、今に至るという訳だ。
ーー再び、執務室ーー
優斗「とりあえず、帰って見る事にするわ。これ借りていくけども、大丈夫か?」
祐樹「別にいいけども…。無くすなよ?」
優斗「分かってるよ。んじゃ、また…。行こうぜ、茜」
白露「うん」
優斗が、茜と2人で執務室を後にしていった。祐樹は、少しだけ心配していた。
あの過去を知った時に、優斗は耐えきれるのかどうかという事に。
一方その頃、優斗と茜は、自分たちの鎮守府へと移動していた。
2人の顔は、あまりいい感じでは無かった。
優斗「俺の過去が関係してる、か…」
白露「…私は、どんな事があってたとしてもゆーくんの味方だからね」
優斗「…あんがと」
そんな事を話しながら、鎮守府へと戻っていった。
鎮守府へと着くと、2人は執務室へと移動した。そして、借りてきた資料を開いた。
優斗「この資料に、優香たちの過去と俺の事が…」
白露「じゃあ、開いていこうか…」
封筒の中から、資料を取りだそうとした時にドアを勢い良く開けて、部屋の中にいつもの面子が入ってきた。
夕立「ようやく2人とも帰ってきたっぽい?」
時雨「待ちくたびれたよ…」
優斗「急になんだよ…。入ってくるときはノックぐらいしろよ…」
海風「あ、それって私たちの事について書いてあるやつですか?」
優斗「え? なんで知ってんだ…?」
白露「ど、どういう事!?」
海風「実は…」
七海が、状況が飲み込めてない優斗と茜に説明する。
優斗と茜は、何とか理解しきれていた。(まぁ、半分分かってなさそうだが)
優斗「んだよ…。お前らも同じ資料持ってたのかよ…。ったく…。じゃあ、もうお前らはもう知ってるんだな。過去について…」
時雨「うん。けども、僕たちは大丈夫だよ。でも、ちゃんと思い出せたから」
優斗「そうか…。じゃあ、俺たちも見るとするか…」
優斗が、僕の資料を見はじめる。多分、あの事も載ってるんだろうな。
あの日の事も。
(…年前、とある家)
優香「お父さんもお母さんも…どこいくの?」
父親「ちょっと、ね…」
母親「優香は、ここにいるんだよ。絶対に帰ってくるから」
優香「うん…」
その日を最後に、僕の両親はもう帰って来なかった。
資料には、2人とも戦争によって命を落としたと書かれていた。
両親が命を落としてから、数日後。
僕は、いとこの所に行くことになった。けども…。
また1人。また1人と、軍の人に連れて行かれて帰ってくることは無かった。
僕のいとこの2人のお姉さん。
近くに住んでいて、ずっとこっちに来てから僕を励ましてくれたあまり年の違わない娘。
僕より年下の3人の娘。
みんな、連れていかれてはいなくなった。
それなのに、僕は両親がいなくなってから体調を崩してしまったというのもあってか、軍の人に連れて行かれる事は無かった。
みんなが連れていかれるのを見て、「なんで僕じゃないんだ」と何回も思った。
体調を崩した自分自身を、何回も憎いと思った。けども、身体は完全に回復するのは周りに誰もいなくなった時だった。
深海棲艦との戦争がほぼ終わり、回復した後に外に出た時に僕は、現実を味わった。
周りに住んでいる人は、僕を「幸運な娘」と言っていた。
…どこがだよ。僕のどこが幸運だって?
周りの人の命を奪って、僕が生き残る。そんな事あってたまるか!!
幸運なんかじゃない。ただの、他の人に生かしてもらっているだけだ。
「幸運」なんて文字で、僕を語らないでよ!!
僕は!! 僕は! 僕は…。 僕、は…。
ただ、みんなに生かしてもらっている、酷い娘なんだ…。
幸せな日々を思い出す。脳裏に、みんなで笑い合っていた日々が鮮明に映りだす。
その様子が、一瞬で粉々になっていく。思い出す度に、心が締め付けられる。
痛い。痛い。痛い痛い痛い痛い痛い…。
辛い。辛い。辛い辛い辛い辛い辛い…。
会いたい。会いたい。会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい…。
そんな想いが、ずっと心を締め付ける。1人しかいない部屋で、泣いた。
誰も、慰めてくれはしない。泣き声が、部屋に響く。
そんな事も知らずに、他の人は「幸運な娘」と一言で済ましてしまう。
1人で、部屋の中でずっと泣き続ける。
そんな時、夢を見始めた。目の前で、他の娘だったりが消えていく夢。毎日それが続く。
起きる度に、更に苦しくなる。そして、「幸運」と言われる度にまた苦しくなる。
どんどん、追い詰められていく。もう、希望なんてどこにもない。
そう思うようになり始めていた。
あの日までは。
とある雨が強く降っていた日。
その日も、家の中でただ何もやる事も無く座っていた。今、外に行ったらみんなの所へと行けるのかな?
そう思い始めていた。
そんな時、ドアを叩く音が聞こえた。聞こえた瞬間は、どうすればいいのか分からなかった。
けども、何かしらあると思ってドアを開けた。そこには、みんなを連れて行った人と同じ格好をした軍人の人がいた。
もしかして、連れて行かれるのかと思った。けども、それは違った。
そもそも、軍人の人が来た時はもう深海棲艦との戦争はもう終わりに近づいていたから、軍人の人が来ること事態がおかしい。
その軍人の人は、そっと何かを取り出した。それは、手紙だった。
全て、僕に向けてのモノだった。送っていたのは、もう会えなくなったみんなだった。
手紙を一枚一枚、読んでいく。けども、全員書いている事は同じだった。
僕がこんな悲しい想いをしないように、幸せに生きてほしい、と。
全ての手紙を見終わった後は、涙が止まらなくなった。
けども、1人で泣いていた時は違う涙だった。苦しかった過去の呪縛から解放された気分だった。
その後、僕はその軍人の人に連れて行かれた。
そして、あの場所に着いた。
次回、「僕のあの場所」に続く。
なんやかんやで、次回で時雨(優香)の過去編終了です。
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