赤色の目(過去編、第3話)
いつも通り、作者の妄想全開です。
日本語力は、いつも通り最低レベルです。
過去編です。名前は以下の通りになっています。
(由衣→村雨 咲→夕立)
私の両目は、色が違う。みんなには隠してたけども…。
ホントは、改装する前から両目の色は違った。理由はなぜか思い出せなかったけども…。
けども、自分の過去を知った時、私の両目の色が違った理由。そして、咲の目の色が変わった理由。
その2つを思い出した。
そう、あの時に咲が起こしてしまった、たった1つの大きな過ち。それが原因だった。
私たちは、生まれてからすぐに捨てられたみたい。だから、親の顔も声も分からない。
捨てられてからすぐに、どこかの施設に拾われたけども…。ね。
(9年前)
咲 「…」
男子1「こいつ、いっつも『ぽい』って言ってんだぜ!?」
男子2「キャラ作りってやつじゃね? ま、どっちにしろキモイけどなwww」
男子3「ほらほら~。いつも通りに、ぽいぽい言ってみろよ~www」
咲 「…」
男子1「んだよ、こいつ無視しやがったぞ」
男子2「キモイ癖に無視とか…。マジでねぇ~わ」
男子3「ちょっとやってやるか?」
男子1、2「「いいな、それwww」」
男子たちが、咲をからかう。そして、「いつも通り」イジメが始まる。
けども、咲は黙ったまま。男子たちは、更にイジメていく。
咲 「…。お姉ちゃん…」
男子1「なんか言ってんぞ、こいつwww」
男子2「知るかそんなのwww」
男子たちが調子に乗っていると、後ろの戸が開く音が聞こえた。
由衣「何やってんのかな…?」
男子2「げっ。アイツがもう来やがった」
由衣「妹にまた手を挙げるなんてね…。しかも、ご丁寧にこんなに人が来なそうな場所まで来て…。これで何回目かしら?」
男子1「やっべ、逃げろ!」
由衣「逃がすわけないでしょ!?」
男子が逃げようとするが、由衣が先回りしているので逃げようがない。
由衣が、男子たちを問答無用でボコボコにしていく。そしていつの間にか、男子たちはやられているのであった。
男子たちをフルボッコにした後に、由衣は咲の元に向かう。
由衣「大丈夫、咲?」
咲 「お姉ちゃん…」
由衣「まったく…。アイツらも本当に最低な奴らね…。こんな人気のない所に連れてきてイジメるとか…。まぁ、咲が怪我してなくて良かった」
咲 「お姉ちゃんは、大丈夫っぽい…?」
由衣「心配ないって。咲も、今度アイツらに絡まれたら、すぐに私を呼ぶのよ?」
咲 「分かったっぽい…」
咲 (でも、お姉ちゃんは本当に大丈夫なのかな…)
施設に入った後は、由衣は咲の事を常に守っていた。捨てられた由衣にとっては、咲はただ唯一の血の繋がった家族。
絶対に、咲の事を守り抜く気持ちだった。
けども、守る事は出来なかった。あの事件からは。
ーーどこかの部屋ーー
男子1「イテテ…。アイツ、あんなに強く殴ってきやがって…」
男子2「アイツ、どうにかなんねぇのかな…」
男子3「アイツをぶっ潰す方法ってねぇのかよ…」
男子1「あ。そういや、俺の部屋にバットがあったような…」
男子2「おいおい…。バットはダメだろ。殺す気か?」
男子1「バッカヤロー。女に舐められたままでいいのかよ。殺さない程度に手加減はするッつーの」
男子3「そしたら、作戦決めようぜ」
男子たちによる、由衣への復讐計画がそっと進められていた。
その頃、由衣と咲は部屋にいた。
ーー2人の部屋ーー
咲 「~♪」
由衣「咲~。そろそろ寝るわよ」
咲 「分かったっぽい~」
由衣と咲が、ベッドに入る。2人が目を閉じる。黄色の目と、緑色の目。
2人の目の色は翌日、変わってしまう事も知らずに。
(翌日)
由衣「じゃあ、ちょっと行ってくるね」
咲 「いってらっしゃいっぽ~い」
由衣が、部屋から出る。そして、開けた場所に出ようとした瞬間だった。由衣の後ろから、バットが振り下ろされたのは。
ゴッ…。
由衣「いっ…」
鈍い音と同時に、頭に激痛が走る。一気に目の前の風景が傾き始める。そのまま、地面に倒れる事しか出来なかった。
男子1「よし…」
男子2「いや、『よし』じゃないだろ!? 気失ってんぞ、こいつ!?」
男子3「とりあえず、今のうちに二度と俺たちに立ち向かえないぐらいにしておくか…」
気を失って、動けなくなっている由衣に、問答無用で拳だったり、蹴りが入っていく。
ーー由衣らの部屋ーー
咲 「お姉ちゃん、遅いっぽい…。ちょっと、様子見に行った方がいいっぽい…?」
咲が、由衣の事を心配したのか部屋から出る。そして、由衣が行くはずの場所へと向かった。
けども、そこには由衣はいなかった。それもその筈、由衣は別の場所で男子たちにボロボロにされているからだ。
咲 「あれ…? お姉ちゃん、ここにはいないっぽい…?」
そこを後にして、別の所を探し始める。しかし、行きそうな場所のどこを探しても見当たらない。
探せば探すほど、どんどん不安が大きくなっていく。怖くなってくる。
咲 「あれ…。あれ…? どこ、どこにいるの…。お姉ちゃん…」
部屋に戻るけども、由衣はいない。どこに行っても、由衣は見当たらない。
恐怖が、更に身体を支配していく。怖いという感情が全身を動かしている。
咲 「ど、どこにいるの、おねえ、ちゃん…?」
涙が出てきた。怖くてたまらなくなった。あちらこちらを探す。
そんな時、何かが落ちているのを見つけた。それは、由衣が髪を結ぶ時に使っていたゴムだった。
咲 「な、なんでこんなとこにこれがあるの…?」
恐る恐る、ゴムが落ちていた方へと向かう。そこには、血の付いたバットが転がっていた。
そして、ボロボロになっている由衣と、男子3人がいた。
男子1「あ~、スッキリした~」
男子2「いや、あれは流石にやりすぎだろ…?」
男子3「おい、あれって…ぽいぽい言ってる妹じゃね?」
男子1「え? あ、ホントだ。お前の姉貴、それで殴ったら一発だったわwww」
男子が、血の付いたバットを指さしながら言う。それを聞いた瞬間、咲はそこに転がるバットを手に持った。
男子1「え?」
咲 「お前が…」
男子1「なんだって?」
咲 「お前が、お姉ちゃんを傷つけたの…?」
男子1「いや、何言ってんだよ?」
咲 「お姉ちゃんを…。お姉ちゃんを傷つけるなぁぁぁ!!」
男子1「うわっ!?」
咲が、バットを振り回し始める。男子たちには当たってはいないが、少しでも当たったら大怪我どころではない。
死ぬレベルである。
咲 「この…。死ね! 死ね!! 死ねぇぇぇ!!!」
男子1「ちょ、こいつやべーぞ!!」
男子2「ちょ、ちょっと、大人の人呼んでくるから!!」
男子3「いや、逃げる気だろ!? って、痛っ!」
咲が振り回すバットにかすったのか、当たったと思われる所が急に痛みだす。
男子3「っ…。このっ!」
男子が咲からバットを取り上げようとした。しかし、気が狂ったかのようにバットを振り回す咲に近づいたと同時に顔面にバットが直撃した。
男子3「あ…。うぁ…。いっ…」
その場に男子が崩れ落ちた。顔からは、大量の血が流れ始める。
男子2「ひ、ひぃ…」
由衣「ん…? イタタ…。酷くやられちゃったわね…。って、なんであんた怯えてんの?」
男子2「あ、あれ…」
由衣が、男子の指を向けた方向を見る。そこにいたのは、男子2人をボコボコにしている咲の姿があった。
由衣「え…。さ、咲…?」
咲 「お姉ちゃんを返せ、返せ、返せ!!!!!」
男子1「あ、あぇ…」
男子3「か、かは…」
咲 「返せ返せ返せ!!!!!」
由衣「さ、咲? 私はここにいるよ!?」
咲 「ああぁぁぁ!!」
咲は、完全に自我を失っているのかボロボロになっている2人に対して、殴りかかっている。
しかも、緑色だったあの目は、返り血だったりで真っ赤に染まっていた。
由衣が止めようとする。けども、まったく聞く耳を持たない状態なのでどうしようもない。
由衣「こうなったら…」
由衣が、暴れる咲を後ろから抑えようとする。しかし、その行動が間違いだった。
咲が持っているバットが、由衣の目に直撃した。
由衣「いった…。って、あ、あれ…?」
目の前がぼやけ始める。バットが当たった後から、視界がおかしい。
由衣「あ、あれ…? か、片目が…。見、見えない…? う、嘘、だよね…?」
咲 「ああぁぁぁ!!!」
由衣「で、でも、咲を止めないと…!」
由衣がぼやける視界の中、咲の元に近づく。そして、なんとかして咲の目の前に立つ。
由衣「咲!!」
咲 「あ、あれ…? お、お姉ちゃん…?」
由衣「何やってるの! 今すぐ、やめなさい!!」
咲 「え? あ、あれ…? わ、私、な、何を…」
由衣「まったく…。こんなに世話が焼ける妹とは思わなかったわよ…」
咲 「お、お姉ちゃん…。目、目が…」
由衣「ああ、これは大丈夫だから…。さて、ここから出ていく準備しないと…」
咲 「え、ええ?」
由衣「仕方ないでしょ。こんな事を起こしておいて、ここに残れる訳ないでしょ? どっちにしても、ここにいても私たちには何もいい事はないんだから」
咲 「そ、そうだけども…。どこに行くの…?」
由衣「ほら、早く行くわよ」
そのまま、咲は由衣に引かれるまま施設から出ていった。どこにも行く当てもないまま、2人だけで。
けども、由衣の目は片目が見えなくなったままである。片目が見えなくなっている状態では、歩く事もままならない。
由衣「…っ」
咲 「お、お姉ちゃん…。やっぱり施設に戻った方がいいっぽい!」
由衣「私は、大丈夫、だから…」
咲 「でも、でも…」
由衣「いいから行くよ…」
2人は、再びどこかに向かって歩いて行く。そんな時、一台の車が横に止まった。
男 「お~お~、お前らが施設から出ていったいう2人か」
由衣「!? な、なんでその事を…」
男 「いや、施設から連絡が来てたからな。さて、こっちに来てもらおうか」
由衣「い、嫌だ!! 逃げるよ、咲!!」
咲 「ぽ、ぽい!?」
男 「おいおい…。急に逃げ出すのか…。まぁ、追いかけるしかないか…。はぁ…。俺ってそんなに怖いのか?」
由衣と咲が逃げ出す。それを男が追いかけ始める。
しかし、由衣は片目が見えない状態なので、そんなに全力で逃げる事が出来なかった。
その所為か、すぐに捕まってしまった。
男 「ったく…。急に逃げ出すって…」
咲 「お姉ちゃんに手は出させないっぽい!!」
男 「いや、何もしないから…」
由衣「イタタ…」
男 「それにしても、どうかしたのか? そっちの娘は」
由衣が片目を気にしているのを見て、男が声を掛ける。声を掛けると同時に、咲が睨む。
咲 「お姉ちゃんは、私の所為でこうなっちゃったっぽい…。お姉ちゃんに何かするのなら、私がお前をボコボコにしてやるっぽい!!」
男 「いや、今さっきも言ったけども、何もしないから…」
由衣「じゃ、じゃあ、なんで…」
男 「まぁ、あの施設には多分戻りたくはないだろ。とりあえず、お前らを病院に連れて行く。その後は…。まぁ、考えるよ」
由衣「…。分かりました」
咲 「お姉ちゃん!? こ、こいつを信じるっぽい!?」
由衣「仕方ないでしょ。このままだったら、私たちは…。どうなるか分からないし」
男 「まぁ、とりあえずは病院だ。ほら、さっさと行くぞ」
その後、2人は言われるがまま病院に連れて行かれた。
ただ、そこでは悲しい事実が告げられた。由衣の片目は…。そう、もう見えなくなっていた。まぁ、手術しなければの話だが。
由衣「…」
咲 「お姉ちゃん…。その、私のせい、で…」
由衣「大丈夫だって。片目が見えなくなったからと言って、死ぬわけではないから…」
咲 「でも、でも…」
由衣「でもでも言っても、治らないものは治らないんだから、仕方ないでしょ。まぁ、どうにか出来る方法はあるみたいだけども…」
咲 「え? ど、どうすればいいっぽい?」
由衣「手術するって事。まぁ、お金とかが無いから無理だろうけどもね…」
咲 「そ、そんなぁ…」
由衣「まぁ、いつか、ね…」
男 「いや、どうにか出来るぞ」
由衣、咲「え?」
男 「金なら、どうにか出来る。ただ、目の手術をするには家族の目の遺伝子とかがいるとかなんとかかんとかってワケで」
咲 「じゃ、じゃあ、私の目を…」
由衣「ちょっと待って。もし、咲の目をいじったら、咲の目が見えなくなるって事は…」
男 「無いぞ」
由衣「ふえ?」
咲 「じゃ、じゃあ、今すぐ治すっぽい!!」
男 「ただ、デメリットもある」
由衣「デメリット?」
男 「ああ。手術を受けたら…」
男 「目の色はもう、元には戻らない」
由衣「…なにそれ?」
男 「おろ?」
由衣「いや、それだけなら別に支障はないような…」
男 「お、おう…。じゃ、じゃあ、手術受けるための資料とかもらってくるから…」
こんな感じで、私は手術を受けた。まぁ、その影響で私の片目は…。
赤色の目になった。
じゃあ、この後の話は、また後に…。
(次回に続く?)
次回、由衣と咲が優斗たちと出会います。
就活は、まだ終わってないです。助けて…。
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