2020-12-07 00:06:41 更新

概要

新章突入です。相変わらずの文章力なので、中身もお察しください。


前書き

あまりにも寒すぎるんで、毛布にくるまったままこのssを書いています。
皆さんも、風邪やインフルエンザにはお気をつけて。


12月になった。

相変わらず、寒い。寒さには弱いので、この時期は辛い。

執務室の中では、暖房全開である。それでも、まだ寒い。


優斗「さ゛ふ゛い゛!!」


白露「そんなに寒い?」


優斗「寒くて手が、手がぁ…」


白露「そりゃあ、窓側で作業なんかしてるからでしょ。コタツの中で作業すれば?」


優斗「あのなぁ…。コタツでミカン食いながら言ってんじゃないよ!!」


白露「美味しいから仕方ないでしょー」


優斗「いや、茜がミカン置いてるせいで資料とか置く場所がねぇんだよ」


白露「どかせばいいじゃん」


茜が、コタツの上にあるミカンの皮を片付ける。


優斗「いや、ミカンの皮の上で作業はしたくない…」


白露「なんで?」


優斗「資料が汚れそうだ」


白露「そんなに汚れるかなぁ…?」


茜と話していると、換気のために開けていた窓が急な強風で全開になった。

外から、雪が混じった風が吹いて来る。


ビュオォォォォォーー!!


優斗「さ゛む゛い゛!!!!!」


白露「身体が凍る!!」


優斗「窓閉めろ、窓を!!」


白露「コタツから出ちゃったら死んじゃう!!」


優斗「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! さ゛む゛す゛き゛る゛!!」


執務室の中では、声にならない声で叫びまくっている2人がいた。

優斗が何とかして窓を閉めたのは良かったが、優斗の手はひんやりと冷たくなってしまっていた。


優斗 _(:3 」∠)チーン


白露「ちょ、ゆーくん!?」


優斗「さ゛む゛い゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」


白露「ちょ、ちょっと待ってて…」


優斗の冷たくなっている両手を、茜が手で包んだ。


白露「どう? 今さっきまでコタツに入ってたから暖かいでしょ?」


優斗「確かに…」


白露「少しだけ休んだら? コタツの中でゆっくりしてたとしても、何も罰は当たらないと思うよ?」


優斗「まぁ、確かにな…」


白露「じゃ、早くコタツ入ろ?」


コタツの中に、足を入れる。

ゆっくりとあったまってくる。ポカポカとしていて、出る気がなくなる。


優斗「あったけぇ…」


白露「だよねぇー」


優斗「あぁー。コタツには勝てねぇよ…」


白露「そうだよねぇー」


優斗「ミカンもうめぇ…」


白露「って、いつの間に!?」


なぜか、優斗の手の中にはミカンが握られていた。皮もむいてある状態で。


優斗「コタツ×ミカンというベストマッチには、何にも勝てねぇよ…」


白露「しれっとしてるけれども、ゆーくん何個食べてるの?」


優斗「3個」


白露「食べるペース早すぎない?」


優斗「美味いからしゃーない」


優斗が真顔のまま、ミカンをまた手に取る。

しかし、ミカンの皮をむこうとした瞬間、珍事故が発生した。


ブシュッ。


優斗「あ」


ミカンの皮から飛んできた汁が、優斗の目に飛んだ。

モロ直撃だ。


優斗「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! め゛か゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」


コタツ内で、優斗が暴れ回る。

そのせいで、今度は脛をぶつけた。


優斗「い゛た゛い゛!!!」


その様子を見ていた茜は、呆然としていた。


白露「本当に何やってんだか…。ゆーくん、大丈夫なの?」


優斗「目が痛くて、脛も痛いぜ…」


白露「どっちも自爆に近いような…」


優斗「ミカンの皮はどうしようもないだろ…。コタツに脛ぶつけたのは、自業自得だけれども」


白露「まったく…」


優斗「さて、ミカン食うか」


白露「今さっき大被害受けたのに!?」


優斗「コタツの中でのミカンは格別だから、仕方がない」


白露「そうだけれどもねぇ…」(´~`)モグモグ


優斗「そもそも、茜もミカン食ってるだろ…。ってか、俺より絶対に多く食べてるだろ」


白露「そうかもねー」


優斗「えっと、最初に10個あったよな」


白露「うん」


優斗「んで、俺が4個食ったよな」


白露「そうだね」(´~`)モグモグ


優斗「そして、今は1個も残ってない…。やっぱり、俺より多く食ってんじゃねーか!!」


白露「6個目、ごちそうさまでした」


優斗「何事もなかったかのように食い終わっててんじゃねーよ!!」


白露「そんな事より、仕事は?」


優斗「もう知らん!! どーせ、ほとんど終わってるから、続きは明日でいいわ!!」


白露「適当すぎない?」


優斗「知らんがな」


白露「まぁ、ゆーくんの事だから、流石に仕事はほったらかしにはしないとは思ってるけれども…」


2人でコタツの中であーだこーだ言い合っている中、携帯が鳴った。

優斗が、電話をかけてきた相手を見ると、めんどくさそうに電話に出る。


優斗「もしもーし。用がないなら切りますよー」


祐樹『扱いが雑過ぎる』


優斗「じゃあ、サヨナラー」


祐樹『いや、切るなよ!?』


優斗「んだよ、何かあったのか?」


祐樹『実はさ、お前の鎮守府と演習したいって言ってる奴がいるんだよ』


優斗「俺の鎮守府と? 前に相手した奴以外なら、別にいいぞ」


祐樹『オッケー、分かった。じゃあ、相手の方にも連絡しておくよ。たぶん、来週にはそっちに来ると思うぞ』


優斗「ほいほーい。じゃ、またー」


ツーツーツー…。


電話を切る。

横にいる茜に、電話の内容をサラッと話す。


白露「演習かぁ…。あんまり、いい思い出ないなぁ…」


優斗「まぁ、茜は去年にあんな事されたからな…」


(※白露「私の一番なモノ」(番外編 その3)を見れば分かります)


優斗「けども、今回の相手はまともだと思うぞ? 祐樹が仲介してるのもあるし」


白露「大丈夫だといいけれどもねぇ…」


優斗「そんな事よりも、演習するんだったらこっちもこっちで訓練しなきゃなんねぇな」


白露「確かに」


優斗「じゃ、演習場に移動するか」


2人は、演習場へと向かった。

なお、誰も演習場にはいなかった。


優斗「なぜ誰もおらんのだ」


白露「そりゃあ、こんな真冬に強風吹きまくる、寒い所なんか使いたくないでしょ」


優斗「だからといって誰もいないのは…。マズいのでは?」


白露「というか、演習メンバーどうすんの?」


優斗「決めてねぇ」


白露 ヽ(・ω・)/ズコー


白露「なんで決めてないのさ!?」


優斗「相手が誰を使ってくるかが分からん」


白露「じゃあ…。全員、演習場に集める?」


優斗「まぁ、そうした方がいいな。全員、実践練習させとかないとマズいし」


演習場にある、放送用マイクをオンにする。

しばらく使ってないので、ぶっ壊れてると思っていたが普通に使えたので良かった。


優斗「全員、艤装持って演習場に集合ー」キイイインンン!!!


白露「うるさっ!!」


優斗「あー、耳がキンキンする」


白露「やっぱり、マイク壊れてない?」


優斗「後で祐樹に言っとこ」


ひんやりとした風が相変わらず、強く吹いている。

とてつもない程寒い中、演習場にみんなが集まるのを待った。

優斗は鼻水を垂らし、鳥肌がたっていた。茜は、特に何もなさそうだった。


優斗「どうして茜はそんなに大丈夫なんだよ…」


白露「そりゃあ、こんな気温でも出撃だったりなんだったりしてるからね」


優斗「のくせして、部屋の中では色々と言ってたくせに」


白露「アレは、コタツに入ってたからでしょ?」


優斗「そういやそうだった」


色々と話していると、演習場に艦娘が集まりだした。

人数もいい感じになったので、各自で相手を決めて演習を行うように命令する。


各自で演習を行っている中、優斗はまた鼻水を垂らしていた。


優斗「やっぱり、寒ぃ…」


こうして、1週間の間は演習を行い続けた。

優斗は、「風邪をひく」などあーだこーだ言ってはいたが、風邪をひくこともなく元気だった。

そして、当日。



ーー鎮守府内、演習場ーー

優斗「さて、演習相手がそろそろ来るワケだが…」


祐樹「?」


優斗「なんでお前がいるんだ」


祐樹「暇だったから」


優斗「お前、仮にも元帥だよな?」


祐樹「別にいいじゃんか。あそこにいても、やる事って印鑑押したり、資料に色々と書くだけだぞ」


優斗「サボってんじゃないぞ」


祐樹「サボってないですー。休んでるだけですー」


優斗「同じだ。どっちも」


祐樹「だまらっしゃい」


優斗「あ、あれって…」


鎮守府に向かって、車が走ってくる。

恐らく、俺らに演習を申し込んできた相手だろう。変な奴じゃなきゃいいが。


優斗「…」


鎮守府の門前で、相手が車から降りてくるのを待つ。

なお、優斗は寒さの所為で震えていた。


優斗(さ゛む゛い゛!!)


しかし、その寒さを一瞬で忘れてしまいそうだった。

車から降りてきた艦娘らを見て。


優斗「…!?」


相手提督「はじめまして」


優斗「あ、はい…」


相手「本日は、よろしくお願いします」


優斗「わ、分かりました…」


対戦相手の提督の挨拶さえも、上手く反応出来なかった。

それほど、その光景は優斗の頭から離れなかった。


その後、演習相手を演習場に案内した。

優斗は、執務室へと戻った。出撃メンバーを呼び出すためだ。


執務室に呼ばれたのは、白露型10人だった。


優斗「お前らには、あの10人を相手してもらう。ちょっと練度的にもキツいかもだけれども…」


時雨「大丈夫だよ、たぶん」(練度99)


村雨「何かあったの、優斗?」(練度99)


夕立「相手が同じ白露型だったから、何か問題っぽい?」(練度99)


優斗「いや、実はな…」


優斗が、その事実を口にする。


白露型「えぇ!? 全員、ケッコンカッコカリ済みぃ!?」


優斗「だから、茜以外はたぶん、キツいと思うぞ」


海風「でも、なんで私たち10人なんですか?」(練度99)


優斗「ただ単純に、練度が一番高いから」


海風「雑過ぎませんか!?」


優斗「しゃーない。というか、相手の白露型の娘、なんかおかしいんだよな」


山風「変、ってなに…?」(練度99)


優斗「何か、大人しすぎるってかなんつーか…」


山風「けれども、別に何も問題ないんじゃ…」


優斗「そうだといいけれども…」


モヤモヤしたモノが中に残ったまま、演習場に白露型と心音と一緒に向かう。

何なんだ? どうしても、モヤモヤが…。晴れない。


里奈の言う通り、俺の気のせいで何も問題ないのかもしれないけれども…。


(次回に続く)


後書き

祐樹「まさかの俺が次回予告かよ」

優斗「俺もだぞ」

祐樹「それにしても…。最近は寒いよなぁ…」

優斗「だよな。しかも、そろそろインフルエンザとか流行り始めるし」

祐樹「作者の世界では、よく分からんウイルスも蔓延してるみたいだし、インフルエンザのワクチンが足らんかったりしてるみたいだし」

優斗「作者はもう、ワクチン接種済みらしいけれどもな」

祐樹「とりあえず、このssを読んでくれている方々も体調には気をつけてください」

優斗「じゃあ、次回予告。次回、『白露型vs白露型』に続く」

祐樹「では、また来週!!」


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