〜5章 戦艦棲姫たちの目的〜

〜0700 提督私室〜

光信「なんで毎回こうなるかねぇ・・・オマケに増えてるし」

時雨「zzz」ｷﾞｭｳ

叢雲「ん〜・・・」ｷﾞｭｳ

曙「あなた・・・へへへ・・・」ｽｩｽｩ

不知火「司令・・・」ｽｰｽｰ

霞「ﾑﾆｬﾑﾆｬ・・・」ｽｩｽｩ

青葉「スクープ・・・」ｽｰｽｰ

満潮「ふふふ・・・」ｸｰｸｰ

光信「いや、曙に霞、満潮、青葉、不知火はまだ分かる・・・が時雨と叢雲はなんでだ・・・時雨は憲兵長の部屋にいたんじゃ・・・」

曙「ん・・・あ、おはよ、てーとく・・・」

光信「あぁ、おはよう。顔洗ってこい食堂行くぞ」

曙「はーい」ﾄﾃﾄﾃ

光信「お前たちも起きろー」('ω'ﾉﾉ"ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

6人「おはよぉございまぁす・・・てーとく(しれー)」

光信「はよ顔洗ってこい。食堂行くぞ〜」

6人「は〜い」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

光信「ほんとにどうしてこうなった・・・」

ｺﾝｺﾝ

光信「ん？いいぞ」

『鳳翔です。失礼します』ｶﾞﾁｬ

光信「おはよう鳳翔」

鳳翔「おはようございます提督。朝餉の準備が整いました」

光信「ん、わかった」

鳳翔「食堂でお待ちしてます」

ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・着替えるか」

〜5分後〜

光信「んじゃお前ら食堂行くぞ〜」

7人「は〜い」

〜0715 食堂〜

光信「全員揃ったな？それじゃ」

艦娘「いただきます！」

光信「朝はやっぱり味噌汁だよな・・・」ｽﾞｽﾞｽﾞ

時雨「・・・ねぇ提督」

光信「ん？」

時雨「僕はまだここの所属になってるの・・・？」

光信「この後大本営に連絡するから待ってろ」

時雨「わ、わかった・・・」

光信「みんな聞いてくれ。昨日の夜深海棲艦がこの鎮守府を尋ねてきた」

艦娘「！？」ｶﾞﾀｯ

光信「まあ落ち着け、まだ攻撃を受けたわけじゃない。今は捕虜として牢屋に入れている」

青葉「それで司令官、その深海棲艦はどうするんです・・・？」

光信「昨夜の時点で戦闘意思が感じられなかったがため今日1000に話を聞くつもりだ」

青葉「そこに私も同席しても・・・？」

光信「構わん。それと長門、大和お前たちにも同席してもらう」

長門・大和「了解」

光信「それ以外は部屋に戻っててくれ」

艦娘「了解！」

光信「それじゃ長門、深海棲艦の2人を頼む」

長門「わかった」

〜0800大本営〜

prrrrrr ｶﾞﾁｬ

元帥「どうした提督」

光信『佐世保鎮守府所属艦娘、時雨が見つかりました』

元帥「ちょっと待ってろ」

元帥「陸奥」

陸奥「どうしたの？」

元帥「佐世保鎮守府所属艦娘一覧に時雨の名はあるか？」

陸奥「はいはい、ちょっとまっててね〜」

光信『元帥殿』

元帥「なんだ」

光信『それと昨夜戦艦棲姫と駆逐棲姫が佐世保鎮守府を尋ねてきました』

元帥「なんだと！？」ｶﾞﾀｯ

陸奥「持ってきたわよ」

元帥「あ、あぁ・・・」

光信『元帥殿？』

元帥「あぁ、すまん。今の話の前に時雨の件だが・・・」ﾍﾟﾗ

光信『はい』

元帥「佐世保鎮守府所属は間違いないな。2週間以内に生存確認の書類を送ってくれ」

光信『了解しました』

元帥「それと戦艦棲姫と駆逐棲姫が佐世保に尋ねて来たと言ったか」

光信『えぇ、今は捕虜として牢に入れてあります』

元帥「殺さなかった理由・・・あるのだろう？」

光信『えぇ、戦闘意思が感じられなかったこと。そして・・・』

元帥「なんだ」

光信『かつてここ佐世保鎮守府を襲撃した姫クラスの艦娘の首を持って話がしたいと』

元帥「首・・・だと・・・？」

光信『はい。恐らく深海側で襲撃賛成派と反対派がいたと推測されます』

元帥「その内輪揉めで反対派が賛成派を下したと・・・？」

光信『その辺はまだはっきりしていません。ですが、この後1000より戦艦棲姫と駆逐棲姫から話を聞くつもりです』

元帥「・・・気をつけろよ」

光信『心得ています』

元帥「それじゃあな」

光信『失礼します』

ﾂｰﾂｰﾂｰﾂｰ

元帥「深海棲艦がなんのために・・・」

陸奥「どうしたの？」

〜元帥説明中〜

陸奥「わかったわ」

元帥「見張りとして長門と大和を付けるだろうな」

陸奥「そうね。さ、執務始めましょ」

元帥「・・・えぇ」

陸奥「長門に言うわよ？」

元帥「やります・・・」

〜1000 佐世保鎮守府 執務室〜

ｺﾝｺﾝ

光信「いいぞ」

『長門だ。失礼する』ｶﾞﾁｬ

光信「来たか、戦艦棲姫、駆逐棲姫」

戦艦棲姫「ココデ戦ウツモリモナイカラナ」

光信「そうか・・・明石」

明石「呼びました？」

光信「あれ、できてるか？」

明石「これですね？」ﾋﾞﾝﾄﾘﾀﾞｼ

光信「あぁ」

明石「では私はこれで」ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「スマンがお前たち2人にはこれを飲んでもらう」

駆逐棲姫「ソレハナンデスカ？」

光信「お前たちの喋り方文字に起こすとカタカナだから面倒なのよ」

作者「いや、マジでこの作品書いてて思ったけどなんで深海のヤツらってカタカナなの？って思ってたわけ。んで実際に書いてみると面倒だからさ」

戦艦棲姫「マジレスヤメロ！」

光信「ま、あとは聞き取りにくいところもあるからな・・・とりあえず飲んでくれ」

戦艦棲姫「ワカッタ」ｺﾞｸｯ

駆逐棲姫「イタダキマス・・・」ｺﾞｸｯ

光信「違和感はあるか？」

戦艦棲姫「いや、何も無いが」

駆逐棲姫「私もです」

光信「なら良かった。そこに腰かけてくれ」

戦艦棲姫「失礼する」

駆逐棲姫「失礼します」

光信「・・・それで？戦艦棲姫、軽巡棲姫、重巡棲姫、空母棲姫の首を手土産として持ってきた理由、聞かせてもらえるんだろうな」

戦艦棲姫「あぁ」

光信「長門、大和、主砲をおろせ」

長門・大和「」ｽｯ

光信「続けてくれ」

戦艦棲姫「半年前の鎮守府襲撃の事だが、我々襲撃反対派と襲撃賛成派に別れていた」

光信「別れていた？」

戦艦棲姫「あぁ。我々の提督・・・ここでは深海提督と言っておこうか・・・提督にこのことを伝えたが襲撃の指示は出していないと言っていた」

光信「・・・お前たちにも提督がいるのか」

駆逐棲姫「はい」

光信「その深海提督とやらは今はお前たちの基地にでもいるのか？」

駆逐棲姫「いえ、本日1000からここで話し合い・・・というより事情聴取をされると連絡したところ『私も向かう』と言われて・・・」

光信「そこに来ているわけか」ﾌﾞﾝ 苦無が扉に刺さる

『ご名答。佐世保鎮守府新任提督』

光信「・・・入れ」刀構え

ｶﾞﾁｬ

深海提督「待て、私は戦う意思はない。その刀を下ろしてくれんか」

戦艦棲姫「私からも頼む。我々も戦うつもりは無いのだ」

駆逐棲姫「どうかお願いします」

光信「・・・まぁいい、座れ」

深海提督「警戒するのもわかる。本当に申し訳ない」

光信「それで？今回の鎮守府襲撃の指示は出していないというのは？」

深海提督「事実だ」

光信「ということは一部の過激化した深海棲艦、棲姫達が暴走に近い形で問題を起こしたと？」

深海提督「そうだ」

光信「にわかに信じ難いが・・・」

深海提督「信じてくれとは言わん。だが私と戦艦棲姫、駆逐棲姫は戦争は嫌いでな、この2人は艤装すら展開したことがないと言うからな」

光信「確かに艤装はなかったが・・・、俺たちに沈められるとは思わなかったのか？」

戦艦棲姫「思ったさ。だがここで行動を起こさなければと思って襲撃反対派の1人だった駆逐棲姫に声をかけたわけだ」

駆逐棲姫「そしてそこでアホ面晒して〇んでる4人には提督の指示を無視どころか独断による行動での襲撃でしたので・・・」

深海提督「私からこの2人に主犯であるこの4人の処刑を命じた」

光信「それがそこの箱に入ってるって訳か」

深海提督「あぁ」

光信「そして、他の奴らはどうした」

戦艦棲姫「大半の奴らはバカ4人に脅されていたようだ」

光信「脅されていた？」

戦艦棲姫「この作戦に参加しなければ姉妹を〇すとな」

光信「それで？」

戦艦棲姫「姉妹を守るが故に襲撃に従ったみたいだ。だが終わったあとに提督に自首したみたいだが」

深海提督「他の奴らは今牢に入れている。あと半年もすれば出す予定だが」

光信「くれぐれもここに近付けさせるなよ？お前たち3人からは戦闘意思が見えなかったから話の場を設けたわけだからな」

深海提督「無論そのつもりだ。ただ、今牢にいる奴らは後悔の念に狩られて話もしていないみたいだからな」

光信「憲兵長」

前提督「なんでしょう」

光信「こいつらどうしたい」

前提督「当時であれば今すぐにでも〇していたかもしれませんね」

深海「!!」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

前提督「ですが、そこに転がっているもの達の独断による行動であればその腑抜けた面を見れただけでも十分です」

光信「腹黒いのかひねくれてんのかわかんねーぞ憲兵長・・・」

前提督「提督殿には言われたくないですよ」

光信「まぁお前たちの行動は評価する。〇ぬかもしれないにもかかわらず話がしたいと申し出たのだからな」

深海提督「我々としても平穏に過ごせればいい。可能なら艦娘とも・・・な・・・」

光信「難しいだろうな」

深海提督「わかっている」

光信「こちらから提案がある」

深海提督「なんだ？」

光信「明日、お前たちの基地に俺を連れていけ」

青葉「司令官！？」

長門「光信！どういうつもりだ！」

深海提督「何をお考えで？」

朝潮「そうですよ！いくらこの人達に戦意がないからと言っても！」

光信「牢に囚われているヤツらはまともに会話してないんだろ？」

深海提督「駆逐棲姫や飛行場姫にも向かわせたが・・・喋るどころか食事も摂っていないと」

光信「そのうち自ら〇ぬつもりだろうな」

戦艦棲姫「!!」

光信「駆逐棲姫」

駆逐棲姫「はい」

光信「仲間なんだろ？」

駆逐棲姫「襲撃にいかなる理由があっても参加したことに変わりはありませんが大切な仲間たちです」

光信「戦艦棲姫はどうだ」

戦艦棲姫「駆逐棲姫の言った通りだ。苦楽を共にした仲間なのは間違いない」

光信「敵に塩を送る・・・というつもりは無いが仲間たちを助けたくないのか？」

駆逐棲姫「それは・・・助けたいですけど・・・」

光信「俺もお前たちと戦争がしたい訳じゃない。穏便に解決できるならそれが一番いい」

深海提督「・・・わかった」

光信「青葉」

青葉「なんです？」

光信「明石と一緒にやってほしいことがある」

青葉「何をすれば・・・」

光信「1200、明石と共にここに来てくれ」

青葉「分かりました」

光信「なお護衛は戦艦棲姫と駆逐棲姫にお願いする」

大和「私たちではダメなのですか！？」

光信「お前らにはこの近くの哨戒をお願いしているはずだが？」

大和「それはそうですが・・・」

光信「それに深海の基地お前ら艦娘が行ってみろ」

大和「・・・」

光信「長門」

長門「なんだ」

光信「明日明後日お前を提督代理とする。頼めるか」

長門「光信の頼みだ。任された」

光信「演出、出撃はなしだ」

長門「わかった」

光信「戦艦棲姫」

戦艦棲姫「なんだ」

光信「明日1000にここを出る。案内を頼む」

戦艦棲姫「わかった」

光信「長門と大和はこの3人を牢に入れておいてくれ」

長門・大和「了解」

光信「すまんな。戦う意思がなくとも我々は敵同士」

深海提督「いや、妥当な扱いだ」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・時雨、いるんだろ？」

時雨「気づいてたんだね」

光信「あぁ」

時雨「それでどうだったの」

光信「間違いなくお前は佐世保鎮守府所属だ」

時雨「良かった」

光信「それと聞きたいんだが」

時雨「何かな」

光信「なぜ俺の部屋にいた？」

時雨「い、いや、それは・・・その・・・」

光信「えらく歯切れが悪いな」

時雨「ほ、ほら、僕たちの元々の提督は朝潮と結婚してるじゃないか」

光信「そうだな」

時雨「そこに僕がいるのも・・・なんか違う気がして」

光信「それで俺の部屋に来たと」

時雨「そういうこと」

光信「だから人が多いと思ったわ・・・」

時雨「いつもあんな感じなのかい？」

光信「曙や青葉、霞、満潮、不知火はまだ分かるんだが・・・お前たちふたりがなんで居たのかさっぱりわからん。特に叢雲」

時雨「何かしたのかい？」

光信「叢雲は分からんが・・・ほかの5人は、ちょっと甘えさせただけだ・・・」

時雨「ちょっと甘えさせただけであんなになるんだね・・・でもその気持ち分かるかも」

光信「そうか」

時雨「うん・・・ねぇ提督」

光信「なんだ？」

時雨「執務はないの？」

光信「任務はしばらくなしだ」

時雨「どうしてか理由を聞いてもいいかい」

光信「ここの鎮守府の惨劇は知ってるだろ？」

時雨「うん」

光信「そんな状態で半年もまともに機能していなかったのもわかるな？」

時雨「艦娘の声誰一人として聞こえなかったからね」

光信「仮に生存していた娘がいたとしてもまともに戦えると思うか？」

時雨「無理・・・かもね・・・」

光信「そのためのケアの期間として着任してから1週間は行わないと元帥に伝えてある」

時雨「その間の哨戒はどうするのさ」

光信「大本営から派遣された瑞鶴、加賀、大和、古鷹、暁、睦月がやってくれている」

時雨「なるほどね・・・ありがとう」

光信「俺は基本ここにいる。いつでも来い」

時雨「うん、そうするよ」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「元帥殿に報告しなきゃな・・・今は・・・1100か」

〜1100 大本営〜

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘ ｶﾞﾁｬ

陸奥「はい、こちら大本営の陸奥よ」

光信『あぁ、むっちゃん元気か？』

陸奥「あら、その声は光ちゃんじゃないの。どうしたの？」

光信『元帥はいるか？』

陸奥「ちょっとまっててね〜」

光信『あぁ』

陸奥「元帥、電話よ」

元帥「ん、もしもし」

光信『元帥殿。深海側との話が終わりました』

元帥「どうだった」

光信『予想通り襲撃賛成派と反対派に別れていました』

元帥「ふむ・・・」

光信『聞いた話だと今回の襲撃には深海側の提督は一切関わっていないと。そして襲撃に参加していた一部は姉妹を人質に取られ仕方なく参加していたとも』

元帥「つまり、一部の過激派が独断による行動で襲撃を企てたと、そういうことだな？」

光信『えぇ、そして明日、深海側の基地に乗り込みます』

元帥「は？」

光信『後悔の念からか駆逐棲姫や飛行場姫とも会話をしないと。食事も取らないということで助けて欲しいと言われたもので』

元帥「死にに行くつもりか！」

光信『そう焦らないでください元帥殿。確かに基地には私1人ですが駆逐棲姫、戦艦棲姫が護衛として着きます。無論本日佐世保に来た深海提督も同行する予定です』

元帥「そうは言ってもだな・・・」

光信『ただでさえ敵地に乗り込むのに艦娘を連れて行ったら火に油を注ぐようなものです。それにただ乗り込むのが目的ではありませんからね』

元帥「どういうことだ？」

光信『明日深海側の基地に乗り込みますがその時の映像を佐世保とそちら大本営に中継します』

元帥「その様子を見てどうしろと・・・」

光信『向こうの基地で改めて深海側との階段の場を設けさせるつもりです。その時に中継で繋がっていますので聞きたいことがあれば質問という形を取ります』

元帥「リモート会議のようなものか」

光信『そういうことです。それに中継されていますので仮に私を殺しても誰がやったか分かりますしね』

元帥「本来は許可は出来ないが・・・深海側にも何かありそうなのは間違いないだろうな」

光信『当然です。ただでさえまともに戦うことの出来ない人間が敵地に単艦で乗り込むも同然ですから』

元帥「死ぬなよ」

光信『死ぬつもりなどありませんよ。向かってくるならこちらから殺るまでです』

元帥「わかった」

陸奥「元帥、電話かわってもらえる？」

元帥「あ、あぁ・・・すまん提督、陸奥がかわってほしいみたいだから陸奥とかわる」

光信『了解しました』

陸奥「光ちゃん・・・死なないでね？」

光信『長門とむっちゃん残して死んでたまるか』

陸奥「わかった。武運を祈るわね」

光信『あぁ。それじゃ』

陸奥「えぇ、それじゃ」

ｶﾞﾁｬﾝ

陸奥「・・・」

元帥「陸奥？」

陸奥「元帥、お願いがあるの」

元帥「聞こうか」

陸奥「私と長門を佐世保に移籍させて欲しいの」

元帥「・・・そう言うと思ったさ」

陸奥「元帥には『金剛』がいるものね」

元帥「あいつに秘書艦は向かんがな・・・秘書艦は霧島に頼むから安心してくれ」

陸奥「わかったわ。今日の夜ここを出るわね」

元帥「霧島には言っとけよ？」

陸奥「あなたみたいにポンコツじゃないから心配無用よ」

元帥「長門も陸奥も酷いこと平気で言うよな・・・」

陸奥「事実でしょ？」

元帥「うっ・・・」ｸﾞｻｯ

陸奥「とりあえず霧島のところ行ってくるわね」

元帥「わかった」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

元帥「死ぬんじゃないぞ・・・提督」

〜大本営 戦艦寮 金剛型の部屋〜

ｺﾝｺﾝ

「どうぞ」

陸奥『霧島はいるかしら？』

霧島「いますよ。どうぞお入りください」

ｶﾞﾁｬ

陸奥「ごめんねせっかくの休みなのに」

霧島「いえ、今日はすることもなかったので読書してましたから」

陸奥「そう？」

霧島「えぇ、ところで秘書艦代理のあなたがここに来たということは何かありました？」

陸奥「急な話で申し訳ないんだけど私と長門は明日から佐世保所属になるの」

霧島「・・・急すぎません？」

陸奥「悪いと思ってるわよ・・・」

霧島「まぁ今の話からするに私に秘書艦を務めてほしい・・・ということですか？」

陸奥「その通りよ」

霧島「分かりました。ですがなぜ佐世保所属になるのかお教え願えますか？」

陸奥「私と長門に幼馴染がいるのは知ってるかしら？」

霧島「噂程度ではありますが・・・」

陸奥「その幼馴染がつい最近佐世保の提督として着任したのよ」

霧島「・・・恋ですか」

陸奥「結論付けるの早くないかしら？」

霧島「昨夜、深海棲艦・・・駆逐棲姫と戦艦棲姫が佐世保に来たということ話をされたんでしょう。そしてその幼馴染である提督が深海に行く・・・と言った結末ですか？」

陸奥「さすが霧島ね・・・情報回るの早くて助かるわ」

霧島「数少ない友人でもあり幼馴染なら心配するのも分かります。秘書艦と長門型姉妹の移籍の件了解しました。佐世保でもご武運を」

陸奥「ありがとう霧島」

霧島「では私は執務室に向かいますね。陸奥さんは身支度を整えた方がいいのでは？」

陸奥「お言葉に甘えさせてもらうわね」

霧島「いえ、当然のことをしたまでです」

陸奥「頑張ってね霧島」

霧島「ありがとうございます」

〜1200 佐世保鎮守府執務室〜

ｺﾝｺﾝ

光信「入れ」

ｶﾞﾁｬ

青葉「1200。司令官に言われた通り明石さんを連れてまいりました」

明石「どうかしたんですか？」

光信「青葉、扉の掛札を『会議中』にしてくれないか？」

青葉「了解です！」ｶﾞﾁｬ

掛札 執務中→会議中

光信「すまんな」

青葉「それで司令官。青葉と明石さんにお願いしたいこととは・・・」

光信「明日、深海側の基地に俺が行くのは知ってるよな？」

青葉「青葉は反対ですけどね」

明石「まぁ先程その話聞きましたけど・・・」

光信「そこでお前たちに頼みがある」

青葉「内容次第ですね」

光信「元帥殿には既に連絡してあるが、青葉と明石にはここと大本営の2箇所に俺が深海側の基地に行っている状況を中継してほしい」

青葉「それに青葉たちが同行するという意味ですか？」

光信「いや、そうじゃない」

明石「では一体・・・」

光信「青葉、お前カメラの扱い得意だよな」

青葉「まぁそうですね・・・」

光信「明石は工作艦だからある程度はできると信じているが」

明石「あまり期待されても困るんですけどね」

光信「急で申し訳ないが青葉と明石で小型カメラの開発、そして深海基地の様子を中継できるように整えて欲しい」

青葉「そういう事ですか・・・」

明石「そこはまぁ得意分野じゃありますけど・・・」

光信「時間が無い。今すぐにでもできるか？」

青葉「あまり乗り気はしませんが・・・分かりました」

明石「早速作業に入っても？」

光信「あぁ。明日0930までにできていればいい。時間が無いが至急頼む」

青葉・明石「了解しました」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・護身用に刀持っていくか・・・」

ｺﾝｺﾝ

『長門だ』

光信「入っていいぞ」

ｶﾞﾁｬ

光信「どうした」

長門「どういうことか私と陸奥がここの配属になるみたいだ」

光信「は？」

長門「何も聞いてないのか？」

光信「あぁ・・・時雨の在籍の確認と明日深海基地に向かう旨を元帥には話したが・・・」

ﾋﾟﾛｰﾝ

光信「ん？メール？元帥から？」

メール『すぐに連絡すべきことだったが今日付けで長門及び陸奥を佐世保鎮守府に配属する 元帥』

光信「・・・」ﾌﾞﾁｯ

長門「お、おい・・・光信・・・？」

光信「長門」

長門「ひゃいっ」

光信「席を外してくれんか」

長門「あ、あぁ・・・」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「元帥に電話かけてみるか」

prrrrrr

元帥『どうした提督』

光信「どうしたじゃねーよ！なんだよ長門型姉妹が今日付けで佐世保配属！？どういうことか説明してもらうぞ！」

元帥『お、落ち着け・・・これは俺が言い出したたことじゃないんだ・・・』

光信「じゃあ誰が」

元帥『陸奥だ』

光信「は？」

元帥『陸奥も長門もお前の幼馴染なんだろう？』

光信「そうですけど」

元帥『陸奥は姉である長門と一緒に幼馴染である提督を守りたいようだ』

光信「ひとこと言ってくれればよかったものを・・・」

元帥『言ったところでお前は反対するだろ』

光信「・・・」

元帥『陸奥の意を汲んでくれ提督』

光信「分かりました。それと時雨の生存確認の書類本日夕方に投函しますので2，3日後に届くかと」

元帥『わかった』

光信「では」

ｶﾞﾁｬﾝ

〜1500 佐世保鎮守府前〜

陸奥「ここね・・・」

古鷹「あ、陸奥さん。どうしたんですか？」

陸奥「古鷹、久しぶりね。提督に用があってね。提督はいるかしら？」

古鷹「提督なら確か執務室にいたと思いますよ」

陸奥「ありがとう」

〜執務室〜

ｺﾝｺﾝ

長門「入っていいぞ」

ｶﾞﾁｬ

陸奥「長門、きたわよ」

長門「・・・早くないか？」

陸奥「そう？」

長門「夜に来ると思っていたんだが・・・執務はどうしたんだ？」

陸奥「霧島にお願いしたわ。せっかくの休みだったのに申し訳ないことしたわと思ってるわよ」

長門「霧島は頭がキレるからな・・・妥当だろうが・・・」

陸奥「ところで光ちゃんは？」

長門「あぁ、今隣にいるぞ」

陸奥「私室に？どうして？」

長門「曙、満潮、霞、不知火、時雨、青葉に連れていかれてた」

陸奥「どういう状況なのかさっぱり何だけど・・・」

ｶﾞﾁｬ

光信「やっと寝てくれた・・・」

長門「・・・酷くやつれてるな・・・一休みしておくか？」

光信「いや、大丈夫だ・・・」

陸奥「光ちゃん、来たわよ」

光信「・・・早くねーか？」

陸奥「いいでしょ？幼馴染なんだから」

光信「それ関係ある？」

陸奥「まぁいいわ」

光信「長門、今日はもういいぞ」

長門「いいのか？」

光信「むっちゃんを部屋に案内してやれよ。今日はすることないからな」

長門「ん、わかった」

光信「俺はまたあっちに行かないとまずいからな・・・」

陸奥「何があったのよ・・・」

光信「・・・」

長門「まぁ休む時はしっかり休め。陸奥行くぞ」

陸奥「は〜い」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・ひと休みするか」

〜1700 執務室〜

光信「zzz」

ｺﾝｺﾝ

『長門だ。入るぞ』

ｼｰﾝ

『光信？寝てるのか？』ｶﾞﾁｬ

長門「光信？」

光信「zzz」

長門「無茶しすぎだ・・・全く・・・」

光信「zzz」

長門「光信、起きろ」ﾕｻﾕｻ

光信「ん・・・んあ・・・？なが・・・と・・・？」

長門「夕餉の時間だ」

光信「もうそんな時間なのか・・・先に行っててくれ・・・顔洗ってから行く」

長門「わかった」

〜食堂〜

光信「ふあぁ〜」

霞「あ、司令官やっと来たわね」

曙「って何その大きなあくび」ｸｽ

光信「すまんすまん、仮眠とるつもりが爆睡してた」

満潮「もう・・・しっかりしてよね・・・」

光信「悪かったって満潮。怒るなよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

満潮「怒ってない・・・わよ・・・」ﾆﾍﾗ

満潮以外「満潮が見せてはいけない顔してる！」

光信「んじゃ全員いるなー？」ﾊﾟｯ

満潮「あっ・・・」

光信「そんじゃ」

全員「いただきます！」

光信「満潮、夜な？」ﾎﾞｿ

満潮「う、うん・・・」ｶｧｧｧｧ

光信「あ、そうだ。大本営所属の長門と陸奥だが、今日付けで佐世保所属になった」

長門型以外「ええええぇぇえええええ！」

光信「・・・まぁそうなるな」

陸奥「日向の真似しなくていいわよ・・・」

〜大本営 伊勢型の部屋〜

日向「・・・ｸｼｭｯ」

伊勢「日向、風邪？」

日向「誰かが私の噂でもしてるのか？」

伊勢「それは無いわよ」

〜佐世保鎮守府〜

光信「なぁむっちゃん。なんで2人揃って佐世保に異動を元帥に申し出たんだ？」

陸奥「気になる？」

光信「いや、やっぱいい」

陸奥「えぇ〜・・・」

吹雪「あの、司令官」

光信「ん？」

吹雪「陸奥さんとはどんな関係・・・なんですか？」

陸奥「それは・・・恋びt・・・痛いっ」ﾊﾞｼｯ

艦娘「(＜●＞ω＜●＞)」じー

光信「嘘を教えるんじゃないバカタレ」

吹雪「陸奥さんが恋人って言いかけた瞬間周りの目が怖いんですけど」

光信「特に満潮、曙、霞、青葉、不知火、時雨のな・・・」

吹雪「あ、あはは・・・」

光信「俺と陸奥はただの幼馴染だし長門とは血の繋がった姉妹だぞ」

艦娘「ええええぇぇえええええ！」

光信「お前ら驚きすぎだ！うるせぇ！」

〜2200 執務室〜

ｺﾝｺﾝ

『満潮よ』

光信「あぁいいぞ」

ｶﾞﾁｬ

満潮「・・・」

光信「おいで」

満潮「うん・・・」ﾄﾃﾄﾃ ｷﾞｭｰ

光信「甘えん坊・・・んむ！？」

満潮「ん・・・」ﾁｭ

光信「み、満潮・・・？」

満潮「約束・・・覚えてるわよね・・・」

光信「・・・ケッコンカッコカリだったか」

満潮「そうよ」

光信「練度達したらな」

満潮「そうね・・・でも今日は一緒に寝てほしいの」

光信「わかった。ちょっと待ってろ」

満潮「わかったわ」

〜0000 私室〜

光信「zzz」

満潮「・・・」ﾑｸ

光信「zzz」

満潮「司令官・・・」ｷﾞｭｯ

光信「ん・・・みち・・・しお？」

満潮「司令官、大好きよ」ﾁｭ

光信「ん・・・ありがとな」

満潮「おやすみなさい」

光信「あぁ、おやすみ」

〜6章 深海棲艦達と提督〜

〜0930 執務室〜

光信「よし・・・」

ｺﾝｺﾝ

光信「ん？いいぞ」

ｶﾞﾁｬ

明石「提督、昨日言われていたものが完成しました」

光信「すまんな無茶言って」

明石「・・・死なないでくださいね？」

光信「お前たち残して死ぬつもりは無い」

明石「・・・」

光信「1000に全員集めてくれ」

明石「場所は・・・」

光信「出撃ドックだ」

明石「了解しました」

〜1000 出撃ドック〜

長門「光信、全員揃ったぞ」

光信「戦艦棲姫、駆逐棲姫、深海提督もいるな」

戦艦棲姫「当たり前だ。あなたを護衛せよと提督から言われたのでな」

光信「そうか」

長門「提督に敬礼！」

艦娘・深海「」ﾋﾞｼｯ

長門「直れ！」

艦娘・深海「」ｽｯ

光信「深海側もやるんだな・・・まぁいい。お前たちおはよう」

全員「おはようございます」

光信「まぁ集められて深海棲艦もいて困惑してるだろうが、俺はこれより深海棲艦の基地に乗り込む」

曙「ちょっと待ってよ提督、死ぬつもりなの？」

光信「いや、死にに行くわけじゃない。もし死んでるならそこにいる戦艦棲姫や駆逐棲姫にとっくに殺られてる」

霞「じゃあなんのために・・・」

光信「半年前の襲撃事件、深海側から面白い情報を聞き出せた」

満潮「面白い情報？」

光信「半年前の襲撃は深海提督の指揮は全くなかった」

川内「つまり一部の深海棲艦の独断行動・・・ってこと？」

光信「そういうことだ。そして主犯となった空母棲姫、戦艦棲姫、軽巡棲姫、重巡棲姫の首を持ってそこにいる戦艦棲姫と駆逐棲姫が和解を目的として俺たちの前に現れた」

艦娘「」ｺﾞｸﾘ

光信「まぁ見せることは出来んがな」

瑞鶴「でも提督さん、そうしたら私たちは何をすればいいの？」

光信「青葉と明石が共同で開発したこの小型カメラを使って基地に潜入する。その様子をリアルタイムでここと大本営に中継をする」

加賀「その中継というのは私たちと会話はできるんですか？」

光信「あぁ。深海提督、会談場は設けてもらえるんだろうな」

深海提督「飛行場姫に連絡して今動ける奴らで設営してもらってる」

光信「わかった。当然こちらからの映像は届くし、佐世保と大本営の映像も深海に届く。もちろん佐世保と大本営間でもだ」

古鷹「リモート会議・・・ということですか」

光信「形式的にはそれに近いな」

不知火「司令はいつお帰りに・・・」

光信「今夜か明日の朝だ。それまでは長門に提督代理を頼む」

長門「任された」

光信「なお、俺の護衛は戦艦棲姫、駆逐棲姫だけだ。お前たちは食堂で待機」

艦娘「了解！」

光信「それじゃ俺は行ってくる。戦艦棲姫、駆逐棲姫、頼む」

駆逐棲姫「了解しました」

戦艦棲姫「道中はどうするんだ？」

光信「あぁ、自分で滑っていくからいいぞ」

戦艦棲姫「了解」

艦娘「お気をつけて〜！」

光信「あぁ、佐世保鎮守府提督光信、抜錨！」

戦艦棲姫「駆逐棲姫行くぞ」

駆逐棲姫「はい！」

深海提督「世話になったなビッグセブンよ」

長門「私は光信の指示に従ったまでのこと」

深海提督「そうか」

長門「・・・よし、お前たち食堂に行くぞ」

艦娘「了解！」

〜同時刻 大本営〜

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

元帥「もしもし」

光信『佐世保提督です』

元帥「もう出たのか？」

光信『えぇ、今海上です。映像繋げますが準備はいいですか？』

元帥「あぁ、問題ない。ただ、俺一人じゃあれだからな・・・こちらにいる艦娘全員で見るがいいか？」

光信『了解しました』

元帥「夕張！映像繋いでくれ！」

夕張「了解しました！全員食堂に待機してます。元帥も早く」

元帥「わかった。では提督、武運を祈るぞ」

光信『えぇ』

ｶﾞﾁｬﾝ

元帥「金剛、霧島、行くぞ」

金剛・霧島「了解(ネー)」

〜大本営 食堂〜

元帥「全員揃ってるな」

大本営艦娘「」ﾋﾞｼｯ

元帥「これから佐世保の提督が深海棲艦の基地に潜入する。その映像がここに映し出される。お前たちは全員参加だ」

大本営艦娘「了解！」

元帥「夕張、繋げ」

夕張「繋ぎました！」

〜佐世保鎮守府 食堂〜

prrrrrr ﾋﾟｯ

長門「光信、こちらはいつでもいいぞ」

光信『大本営とは繋がった。こちらもいつでもいいぞ』

長門「了解。明石、繋いでくれ」

明石「・・・繋がりました」

長門「光信、問題ないぞ」

光信『わかった。っと敵艦だ・・・ちょっと待っててくれ』

戦艦棲姫『あいつら・・・鎮守府襲撃賛成派だな・・・軽巡棲姫の下に付いてたヤツらだ』

光信『説得は無理そうか？』

駆逐棲姫『無理ですね・・・きゃあ！』

光信『やれやれ・・・そいやっ！』ｻﾞｼｭｯ

戦艦棲姫『提督の指示に従えない奴は沈め』ﾄﾞｫﾝ

駆逐棲姫『うぅ、中破だよ・・・』

光信『長門すまんな。あと数分航行したら基地に到着するみたいだ』

長門「わかった。ただ、その血まみれどうにかならんか？」

光信『無理だな。返り血は浴びたかねぇがこればっかりはな』

長門「加賀と青葉が気絶したぞ・・・漏らしながら」

光信『それは言ってやるな。彼女達の尊厳を傷つけるな』

長門「わかった」

〜海上〜

光信「戦艦棲姫、後どのくらいだ？」

戦艦棲姫「もうすぐだ。近くにワ級が来ているはずだが・・・」

駆逐棲姫「11時の方角にいました」

光信「んじゃ頼むぞ」

戦艦・駆逐「了解」

〜1130 深海基地〜

光信「ここが深海基地か・・・」

深海提督「飛行場姫を呼んでくる。戦艦棲姫と駆逐棲姫は佐世保の提督の護衛を継続。先に牢に案内するように」

戦艦棲姫「了解」

光信「陸地にあるんだな」

駆逐棲姫「そちらで言うところの鎮守府や基地みたいなものです。本部は深海にありますけど」

光信「なるほどな・・・それじゃあ例の牢まで連れて行ってくれ」

駆逐棲姫「こちらです」

〜深海基地 牢〜

ｽﾀｽﾀ

光信「・・・これはダマスカス鋼か？」

戦艦棲姫「いや、タングステンだ。捕虜とは言えど艦娘も力は強い。その辺に落ちてる鉄や岩石じゃ破壊されておしまいだからな」

光信「・・・ここにいるのか？」

戦艦棲姫「あぁ。ル級いるか？」

ル級「・・・」

駆逐棲姫「ル級さん？」

ル級「・・・」

光信「戦艦ル級。佐世保鎮守府の提督だ」

ル級「!!」ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

光信「どうした？」

ル級「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」ｸﾞｽｸﾞｽ

光信「こりゃあ手こずるわけだ・・・」

駆逐棲姫「はい・・・」

光信「他には・・・この向かいにヲ級か？」

ヲ級「・・・」ｽﾞｰﾝ

光信「わかりやすく落ち込んでるな・・・」

〜佐世保鎮守府〜

青葉「ル級さんにヲ級さん・・・かなり落ち込んでますね」

大和「昨日話を聞きましたけど・・・姉妹を人質に取られて泣く泣く襲撃に参加した深海棲艦もいたみたいです」

時雨「なるほどね。それで戦艦棲姫や駆逐棲姫の問いかけにも応じれないほど自責の念が強いのか」

長門「本来は参加したくなかったものを無理やり参加させられたんだ。仕方ないだろう・・・というより、青葉、加賀を連れて着替えてこい」

青葉「え？なんでです？」

古鷹「下半身に違和感ないの？」

青葉「え？・・・あ・・・うぅ・・・」ｶｧｧｧｧ

長門「・・・分かったら早く行け」

青葉「は、はいぃぃぃぃ！」ﾋﾟｭｰ 加賀おんぶ

長門「・・・元帥」

元帥『どうした長門』

長門「そっちの反応はどうなんだ」

元帥『ほぼそちらと同じだな・・・一部駆逐艦は気絶したがな』

長門「例の返り血を浴びた光信を見たからか」

元帥『あぁ。しかもそっちの青葉と加賀のように気絶してたのが10人、あまりの衝撃で倒れたのが7人、他は絶句してる』

長門「だろうな」

元帥『しかしこうもなると対応を考えねばな・・・』

長門「それはこれからの課題としよう。深海本部は知らんがな」

元帥『そうだな』

〜同時刻 深海基地〜

光信「戦艦棲姫」

戦艦棲姫「なんだ？」

光信「ル級とヲ級を出すことは出来るか」

戦艦棲姫「提督に聞かないとなんとも言えんな」

飛行場姫「彼女たちは特別に出していいと提督から伝言預かってきたわよ」

光信「お前さんは？」

飛行場姫「はじめまして、佐世保鎮守府の提督さん。飛行場姫です」

光信「お前が飛行場姫か。襲撃反対派かつ戦闘も嫌うとか」

飛行場姫「えぇ」

光信「特別に出していいと言うことは例の会談の場に連れていくという意味か？」

飛行場姫「その通りよ」

光信「わかった」

飛行場姫「それじゃル級、ヲ級、出てきてくださいな」ｶﾞﾁｬﾝ

ル級「・・・もう処刑されるのか」

ヲ級「佐世保鎮守府の提督に処刑されるのなら本望だ」

光信「何言ってんだ？処刑するつもりはねーぞ？」

ル級「どういうつもり？」

光信「それはあとから説明するさ。飛行場姫、例の場所に連れて行ってくれ」

飛行場姫「わかったわ。こっちよ」

ｽﾀｽﾀ

〜深海基地 会議室〜

ｶﾞﾁｬ

飛行場姫「提督、お待たせしました」

深海提督「すまなかったな飛行場姫。ル級、ヲ級そこに座りなさい」

ル級・ヲ級「失礼します」ﾎﾟｽｯ

深海提督「佐世保提督殿こちらに」

光信「あぁ」

深海提督「戦艦棲姫、駆逐棲姫、飛行場姫も座りなさい」

3人「失礼します」

深海提督「では改めて佐世保提督殿、こちらに来た理由をその2人に説明して貰えますかな」

光信「そうだったな。ただその前にこれは取ることはできんがいいか？」刀見せ

ル級・ヲ級「!!」ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ...

深海提督「えぇ、ここはあなたからしてみれば敵地のど真ん中。警戒を怠る訳にはいきませんからね」

光信「すまんな」

深海提督「当然のことかと」

光信「事情を話す前にこちらも映像を写させてもらうがいいか？」

深海提督「分かりました」

光信「長門、元帥。準備は？」

長門『問題ない』

元帥『いつでも構わん』

光信「では・・・」ｶﾁｯ

深海「!!」

光信「今映し出しているのは、我々海軍の大本営。そして俺が指揮を執っている佐世保鎮守府だ」

ル級「こ、公開・・・処刑・・・」

ヲ級「出来ることなら海の上で・・・」

光信「人の話を聞け」ｺﾞﾁﾝ ｺﾞﾁﾝ

ル級「きゃん！」

ヲ級「痛い！」

光信「お前らを殺す目的でここに来ていない」

ル級「どういうことよ・・・」

光信「お前たち、軽巡棲姫達に脅されてたんだってな」

ヲ級「それをどこから・・・」

光信「戦艦棲姫と駆逐棲姫だが？」

ル級「戦艦棲姫様と駆逐棲姫様が・・・」

光信「だいたいここを潰すつもりなら大本営の艦娘やうちの艦娘連れてきてるぞ・・・まぁ、俺一人でも十分だが」

ヲ級「ここに来た目的は・・・私たちと話をするため・・・と・・・」

光信「それもあるが、駆逐棲姫や戦艦棲姫からやつれていくお前たちを見ていられないと言われてな」

ル級「でもそれだけじゃあなたがわざわざ出向く理由にならない」

光信「敵地の提督である俺が許せば少しは楽になるんじゃねーか？まぁ、許すかどうかは佐世保の艦娘次第だが」

曙『本当なら今すぐにでも潰してやりたいけど、今回は提督に任せるつもりよ』

鳳翔『確かに私たちの鎮守府は壊滅的被害を受けましたけど・・・』

川内『生き残り組で話し合った結果、許す許さないは提督に一任するって決めたよ』

光信「それでいいのか？」

生き残り組『はい！』

光信「だそうだ。お前たちふたりそして襲撃反対派の命は俺が預かることになった」

ル級・ヲ級「・・・」

〜7章 深海と提督と艦娘達の会談〜

光信「さて、お前たち2人に聞きたい。誰に脅された」

ル級「私は戦艦棲姫様と軽巡棲姫様に・・・」

ヲ級「私は空母棲姫様と重巡棲姫様に・・・」

光信「指示に従わなければ姉妹を殺すと？」

ル級「提督命令だ、って・・・」

ヲ級「でも私たちは提督がそんな指示をするとは思えなかった。今まで戦闘海域に進ませてくれたことなんてなかったから」

光信「それを裏付けるものは？」

飛行場姫「こちらに」

光信「見ても？」

深海提督「構いません」

光信「ふむ・・・元帥、長門、確認を」ﾍﾟﾗ

元帥・長門『了解』

元帥『夕張、大淀解析できるか』

夕張『時間かかりますよ？』

元帥『どのくらいだ』

大淀(本)『夕張さんと2人なら・・・10分ほどお時間いただければ』

長門『こちらも明石と大淀に頼んだが10分ほどかかるそうだ』

元帥『わかった』

光信「とりあえずお前たちの航行記録は解析結果が出るまで待っててくれ」

深海「分かりました」

光信「深海提督に聞きたい」

深海提督「なんでしょう」

光信「深海の本部は好戦的なのか？」

深海提督「戦闘を好まないのはここと横須賀近くの深海基地くらいです」

光信「深海本部はどこにある」

深海提督「・・・」

光信「安心しろ。この通信は深海本部には解析されないようにしてある」

深海提督「横須賀から南下した場所にある小笠原近海です」

光信「長門」

長門『なんだ』

光信「深海本部の一部特定出来るやつ知ってるか」

長門『それなら大本営の衣笠が得意なはずだあとはこっちの青葉か』

光信「時間はかかって構わん。本部の位置の特定を」

長門『了解した。青葉、衣笠聞こえたな？』

青葉・衣笠『了解！』

光信「基地の場所は把握してるのか？」

深海提督「舞鶴沖、釧路沖、それぞれ100km先にある」

光信「・・・わかった」

元帥『敵基地の場所を聞いてどうするつもりだ』

光信「やることは決まってますよ」目が死んでいる

元帥『提督！その目は・・・』

光信「深海本部を叩く前にやることが増えましたね・・・クククク・・・」

戦艦棲姫「佐世保提督・・・その目・・・」

光信「すいませんネ・・・俺はこう見えて深海と人間のクォーターなんですヨ」

元帥『深海の血が混ざっているだと！？』

光信「安心してください元帥、私の祖母はここの基地の出身ですよ。もちろん戦闘をしたことなんてないんですがね」

元帥『そういうことじゃない！』

光信「何故人間が深海棲艦を救ったか・・・ですか？」

元帥『あぁ』

光信「私の祖母・・・空母棲姫は戦闘を好まずのんびりしていたところ倒れ私の地元熊本の沿岸部に漂着してたんですよ」

元帥・艦娘『・・・』

光信「それを私の祖父が助けたんですよ。お人好しなのは受け継いでますがね」

駆逐棲姫「提督のお祖母様が空母棲姫様・・・」

光信「そこで祖父に惚れた空母棲姫は祖父と結婚。そして私の父を産み今の母と結婚し産まれたのが俺というだけなんです」

戦艦棲姫「・・・」

元帥『本来であれば君を処分しなければならないが・・・』

光信「海軍に引き入れたのは元帥であるが故に躊躇うと？」

元帥『あぁ・・・』

霞『言っておくけど司令官を辞めさせたら恨むからね』

満潮『深海の血が混ざってるってことは驚いたけど、それでも司令官がいなければ今の私たちはいないんだから』

元帥『・・・』

光信「その娘達の話聞き入れて貰えませんかね」

元帥『責任は私にある。もちろん佐世保鎮守府の艦娘たちの願いだ。君を処分することは無い』

光信「だそうだ。隠れて喜んでる時雨、不知火、叢雲、それと青葉」

4人『』ｷﾞｸｯ

光信「まぁいいでしょう。それじゃあお互いの質疑応答の時間としましょうか」

深海提督「では私からいいですか。提督殿」

光信「あぁ」

深海提督「佐世保の皆さんは私たちに恨みがあるのは分かります。本来であればあなた達が私たちに復讐に来るはずだったんでしょう」

不知火『本来であれば・・・ですね』

深海提督「私たちはあなた方に何をすればいいのでしょう」

時雨『僕たちの姉妹や仲間を返して欲しいっていうのが本音だけど・・・』

間宮『私としては襲撃してこなければ大丈夫です』

青葉『青葉は1度深海側の皆さんにインタビューしてみたいです』

曙『どうせ記事がないからでしょ』

青葉『痛いとこ突かないでくださいよ・・・』

光信「俺としても二度と襲撃しなければそれで構わん。たまには演習でも出来れば構わんがな」

深海提督「それは我々を許す・・・ということ・・・ですか」

光信「それに関してはお前たちの航行記録次第だが」

夕張『元帥！解析終わりました』

明石『長門さん！こちらも終わりましたよ』

光信「それでは夕張、明石、報告してくれ」

夕張・明石『航行記録の解析の結果。佐世保近海の戦闘海域への出撃はありません』

深海提督「ホッ・・・」

光信「それじゃ佐世保の生き残り組。お前たちは深海棲艦達をどうしたい」

曙『今回は命令違反なんでしょ？』

霞『それならそこにいる襲撃反対派を責めるのはお門違いよね』

満潮『私は許すわよ』

光信「他は？」

青葉『青葉は友好的な関係が築ければ・・・』

鳳翔・間宮『私も』

川内『夜戦演習に付き合ってくれるなら！』

光信「さすが夜戦バカ」

川内『酷い！』

光信「佐世保としての意見は以上です。元帥はどう思われますか」

元帥『ひとつ聞きたい。深海提督』

深海提督「なんなりと」

元帥『今回の襲撃の件は佐世保鎮守府の艦娘たちの裁量で不問とする。がそれなりの損害を受けたんだ。賠償責任問われるが？』

深海提督「そう言われると思いまして私たちから提案があるんです」

元帥『提案？』

深海提督「今回の損害賠償として我々の保有している各資材を10万ずつ。もちろんそちらの艦娘と同じものです。そして、主犯格から取り上げた装備をそちらの艦娘に装備できるように調整し引渡します」

元帥『そちらの戦力が下がるが？』

深海提督「問題ありません。我々は元々戦闘を好みません。それに本部のやり方には飽き飽きしていたんです」

元帥『深海本部を裏切ると？』

深海提督「えぇ、そのつもりです。横須賀沖の深海基地にも連絡は済んでいます」

元帥『・・・』

深海提督「横須賀の方も我々の考えに賛同すると回答を頂いています。もし本部を叩く時が来るのであれば我々と横須賀深海基地に援護させてください」

光信「本当にいいのか？」

深海提督「構いませんよ。もとよりそれが目的ですから」

光信「・・・ふっ」

元帥『提督・・・あとはお前次第だ』

光信「私はこの提案乗りますよ。本部叩くなら戦力は多い方がいい」

佐世保艦娘『私達も賛成！』

光信「だそうですよ」

元帥『お前たちが決めたのなら我々は何も言わん。深海本部叩く時は我々にも声をかけろ』

光信「了解しました」

深海提督「ただ、この基地の数人はまだ好戦的な奴らがいるんです」

光信「それはお前の腕次第だろ」

深海提督「頑張ってみますよ」

光信「他には？」

・・・・・・

光信「無いようですね・・・それでは深海基地と海軍の会談を終了する」ﾌﾟﾂﾝ

深海提督「提督殿」

光信「ん？」

深海提督「此度の襲撃、本当に申し訳ありません」

深海棲艦「申し訳ありません」

光信「アイツらが許したんだ。これからは友好的な関係を築く為に知恵を出しな」

深海提督「はい」

光信「さて・・・残りの好戦的な奴らをどう料理してやロウカ・・・フフフ・・・」

深海提督「・・・」

光信「今日のところはもう帰る。護衛は要らん」

戦艦棲姫「わかった」

光信「それじゃ本部叩く時は連絡する」

深海提督「かしこまりました」

光信「じゃあな」ｽﾀｽﾀ

ル級「私たちは殺されずに済んだの・・・？」

戦艦棲姫「ただ、しばらくは牢生活だがな」

ヲ級「えぇ・・・」ｽﾞｰﾝ

飛行場姫「それじゃ2人とも行くよ〜」

ル級・ヲ級「はーい・・・」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

〜1300 深海基地近く〜

光信「・・・」ﾌﾟｶﾌﾟｶ

「佐世保提督さ〜ん」

光信「ん？」ｸﾙ

駆逐棲姫「待ってくださ〜い」ﾄﾞﾝ

光信「ぐぇ」ﾊﾞｼｬﾝ

駆逐棲姫「ひゃああ！ごめんなさいごめんなさい」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

光信「全速力で突進って・・・」

駆逐棲姫「うぅ・・・」

光信「そんで？どうした？」

駆逐棲姫「佐世保提督、ありがとうございました」

光信「なんの事だ？」

駆逐棲姫「仲間たちを救ってくれたことですよ」

光信「まぁ完全に許した訳じゃないが・・・」

駆逐棲姫「それでもです」

光信「そうか」

駆逐棲姫「それとこちらを」

光信「ん？」

駆逐棲姫「提督から提案のあった資材です」

光信「準備早くね？」

駆逐棲姫「もとより準備してましたから。ワ級出てきてください」

ワ級「」ﾌﾟｶｧ ×4

光信「1隻10万も入るのかこいつら」

駆逐棲姫「まだ入りますけどね・・・資材が混ざると後々面倒だろうと思いましたので4隻に分けました」

光信「そうか・・・それじゃ駆逐棲姫に着いてくるんだな？」

駆逐棲姫「そうですね」

光信「そんじゃ行くか」

駆逐棲姫「あ、待ってください」

光信「ん？」

駆逐棲姫「こうして行きたいです」ｷﾞｭｯ 腕にしがみつき

光信「動きにくくないか？」

駆逐棲姫「大丈夫です」

光信「ならいいが・・・」

駆逐棲姫「ふふっ」

光信「行くか」

駆逐棲姫「はい！」

〜8章 駆逐棲姫お泊まり？〜

〜1345 佐世保鎮守府近海〜

光信「大淀、聞こえるか」

大淀『はい。如何なさいました？』

光信「もう時期に到着する。資材もあるから艦娘を港に集めておけ」

大淀『了解しました』

光信「それじゃ任せた」

大淀『お待ちしております』

光信「あぁ」

ﾌﾟﾂｯ

光信「もうすぐ鎮守府だが・・・嬉しそうだな駆逐棲姫」

駆逐棲姫「1度こうしてみたかったんです」ｷﾞｭｯ

光信「・・・まあいいか」

〜1400 鎮守府 港〜

光信「戻ったぞ〜」

曙「おかえ・・・り・・・」

霞「曙どうした・・・の・・・」

光信「？？」

艦娘「なんで駆逐棲姫がいるの！？」

駆逐棲姫「ダメでした？」ｷｮﾄﾝ

艦娘「キョトンとするなあぁ！」ｳｶﾞｰ

駆逐棲姫「ひゃああ！」ﾋﾞｯｸｩ

光信「・・・落ち着けお前ら」

満潮「なんで駆逐棲姫は司令官と腕組んでるのかしら」

光信「知らん」

駆逐棲姫「こうしてみたかったんです〜」ﾆｺﾆｺ

曙・霞・満潮「ぐぬぬ・・・」

光信「はいはい、眉間にしわ寄せない。可愛い顔台無しだぞ」

曙・霞・満潮「か、可愛い・・・ふへへ・・・」ﾌﾆｬｱ

光信「はいはいお前らワ級を倉庫まで案内してくれ。資材持ってきてんだから」

艦娘「はーい」

ワ級1「私燃料持ってきました〜」

ワ級2「弾薬・・・持ってきた・・・」

ワ級3「鋼材持ってきたで〜」

ワ級4「ボーキ10万お持ちしました」

ﾜｲﾜｲ

光信「お前どうすんだ？」

駆逐棲姫「泊めてください！」ｷﾗｷﾗ

光信「無理」ｷｯﾊﾟﾘ

駆逐棲姫「即答！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

光信「そりゃそうだろ・・・例えお前たちが戦闘を嫌がるとしても世間から見れば深海棲艦と艦娘が一緒に過ごしてるなんてありえないってのが普通の反応だしな」

駆逐棲姫「それもそうですよね・・・」ｽﾞｰﾝ

光信「だがまぁ、あの会談では元帥も参加していたんだ。説明次第ではなんとかなるかもなぁ・・・」

駆逐棲姫「ホントですか！？」

光信「・・・盗聴とは見過ごせませんね・・・元帥殿」

元帥『なんだバレてたか』

光信「さっきから変な雑音入ってんです。気付かない方がおかしい。それでどうなんです？」

元帥『俺は構わんぞ。警戒を解けとは言わんが』

光信「わかりました。これで私に何かあった場合、佐世保の艦娘が大本営に押し寄せるでしょうね」

元帥『怖いこと言うな・・・まぁ責任は俺にあるからな』

光信「では」

駆逐棲姫「提督さん？」

光信「元帥からの許可は降りたぞ」

駆逐棲姫「！」ﾊﾟｱｱ

光信「だがな、曙たちがどう思うかだな」ﾆﾔ

駆逐棲姫「そこはどうとでもなりますよ！」

光信「その自信どっから出てくんだ？」

駆逐棲姫「直感です！」

光信「・・・馬鹿だなお前」

駆逐棲姫「酷いです！」

光信「はぁ・・・まぁいい・・・大淀聞こえるか」

大淀『はい』

光信「至急全艦娘を食堂に集めてくれ」

大淀『は、はい・・・わかりました』

光信「・・・頭痛い」

駆逐棲姫「無理しないでください・・・」

光信「誰のせいだよ・・・」

〜食堂〜

光信「集まってもらって悪いな」

青葉「何かあったんですか？」

光信「駆逐棲姫がこの鎮守府に泊まることになった・・・」ﾊｧ

不知火「それは何かの間違いでは・・・」

光信「そう言いたいんだが・・・俺と駆逐棲姫の会話を元帥が盗聴しててな・・・」

時雨「元帥はなんて言ったのさ」

光信「元帥はな・・・『俺は構わん』だとさ」

加賀「やはり元帥は馬鹿でしたね」

光信「一応こちらから脅しはかけておいた」

古鷹「脅したんですか！？」

光信「俺が万が一駆逐棲姫に殺されたら、佐世保の艦娘が元帥の首を狙いに行くだろう・・・とな」

暁「・・・何人かそう考えてた人達がいたみたいね・・・」

佐世保組「・・・」ﾋﾞｸｯ

光信「だろうと思ったよ・・・しばらく駆逐棲姫はここにいると思う。仲良くしてくれよ？」

艦娘「はーい」

光信「駆逐棲姫、聞こえたな？」

『はい！』

艦娘「いたの！？」

駆逐棲姫「物陰に隠れてました」ﾋｮｺ

光信「・・・」ｺﾞﾁﾝ

駆逐棲姫「ﾋﾟｲｯ」

艦娘が「」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

光信「ま、よろしく」

艦娘「りょ、了解しましたぁ！」ﾋﾟｭｰ

光信「・・・」

駆逐棲姫「？」

光信「とりあえず執務室に行くか・・・」

駆逐棲姫「ついて行ってもいいですか？」

光信「好きにしろ」

駆逐棲姫「じゃあ遠慮なく〜」ｷﾞｭｯ

光信「抱きつくな・・・歩きにくい・・・」

〜1445 執務室〜

光信「長門すまんな」ｶﾞﾁｬ

長門「予定よりかなり早いな光信。って駆逐棲姫に懐かれたのか」

光信「理由は知らんがな」

駆逐棲姫「んふふ〜」ｽﾘｽﾘ

陸奥「・・・」ｷﾞﾘｯ

長門「陸奥、羨ましいのはわかるが顔に出すなと言ってるだろ・・・」

光信「長門諦めろ、陸奥は昔からこうだったろ」

長門「しかしだな、毎度毎度顔に出されても困る」

光信「ま、それもそうか」

陸奥「・・・」ｼﾞｨｰ

駆逐棲姫「〜っ」ﾋﾞｸｯ

光信「陸奥」

陸奥「どうしたの？光ちゃん」

光信「グラウンド10週な」

陸奥「どうして！？」

光信「頭冷えるまで走ってこい」

陸奥「は～い・・・」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

長門「駆逐棲姫」

駆逐棲姫「はい？」

長門「後ろ見てみろ」

駆逐棲姫「後ろ・・・ですか・・・ひっ！」

曙・霞・満潮・不知火・青葉「」ﾆｺｫ

駆逐棲姫「」

長門「そいつらからの尋問はきついだろうな・・・ま、頑張れ」

駆逐棲姫「い・・・いやあああああああああ！」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「やれやれ・・・長門、提督代理務めてみてどうだ？」

長門「どうだと言われても・・・光信がいないとあの5人かなり落ち込んでたぞ」

光信「なんでそうなるかねぇ・・・」

長門「仕方ない。襲撃後あの娘たちの心の拠り所となったんだ。受け入れろ」

光信「まぁ仕方ないかぁ・・・キリのいいところで終わっていいから。執務ないし」

長門「わかった。陸奥が帰ってきたら部屋に戻る」

光信「おう、んじゃな」

長門「あぁ」

〜提督私室〜

駆逐棲姫「」ｶﾀｶﾀ

曙「さて、駆逐棲姫、どうして連れてこられたか分かるかしら」

駆逐棲姫「な、なんででしょう・・・」

霞「司令官にあんなに甘えておいて知らないとは言わせないわよ」

駆逐棲姫「そんなぁ・・・」

満潮「私たちの司令官を盗らないでくれるかしら」

駆逐棲姫「盗るつもりなんてないですよ！ただ、甘えたかったんです・・・」

青葉「甘えたかった・・・？」

駆逐棲姫「みなさんも知っていると思いますけど、深海棲艦は沈んだ艦娘の生まれ変わりだと」

不知火「着任した時にそう教わりましたね・・・ということはあなたも元艦娘、ということですか」

駆逐棲姫「はい。佐世保ではありませんでしたけど」

曙「どこ所属だったかは覚えてないの？」

駆逐棲姫「はっきりとは覚えていません・・・」

青葉「みなさんちょっと思ったんですけど・・・駆逐棲姫さんって司令官のこと多分好きだと思うんです」

霞「ありえるわね・・・」

満潮「そこのところどうなの？駆逐棲姫」

駆逐棲姫「・・・」

5人「・・・」ｼﾞｰ

駆逐棲姫「皆さんの目が怖いですぅ・・・」

曙「正直にいいわよ。ここにいる艦娘5人も提督の事好きなんだから」

駆逐棲姫「ホントにいいんですか・・・？」

不知火「遠慮なく言ってください」

駆逐棲姫「最初は腕にしがみつくだけだったんです・・・でもあの提督の優しさというか温かさに触れてしまってから・・・」

青葉「司令官のことを知らぬうちに好きになってたということですね」

駆逐棲姫「はい・・・あの人の元で建造されたかったです・・・」ｼｭﾝ

曙「長門さん呼んできていいかしら」

満潮「呼んできてどうするのよ」

曙「駆逐棲姫のこと相談するのよ」

霞「そう言うと思ってもうそこに呼んで来てるわよ」

長門「面白い話をしてたんだな」

駆逐棲姫「ひゃうっ・・・」

長門「それで？この駆逐棲姫のことで相談とは？」

曙「無理を承知で言うわ。駆逐棲姫をこの鎮守府への滞在の許可が欲しいの」

駆逐棲姫「え？え！？」ｵﾛｵﾛ

長門「これまた無理難題ふっかけられたな・・・」

駆逐棲姫「ちょっと待ってください。どういうことです！？」

長門「光信呼んでくるから待ってろ」

駆逐棲姫「私の話は無視ですか！？」

光信「騒がしいと思ったら何してんだお前ら」ｶﾞﾁｬ

長門「光信ちょうどいい」

光信「なんだ？ちょうどいいって」

長門「駆逐棲姫をここに滞在させてほしいと言われてな」

光信「泊まることに関して許可は降りたが・・・滞在となるとなぁ・・・なんせ俺着任してまだ数日だし」

長門「そうなるよな・・・」

曙「お願い！提督！」ｷﾞｭｯ

光信「曙？」

曙「ねぇ・・・」ｳﾙｳﾙ

光信「こればっかりは元帥やら憲兵長やら交えないと結論は出せん・・・どうなるか分からんが待っててくれるか？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

曙「うん・・・」

駆逐棲姫「あの・・・」

光信「ん？」

駆逐棲姫「なんでここまでしようとしてるんですか・・・？」

光信「言ったろ？俺自身戦争は好まん。向かってくるなら迎え撃つのみ。友好関係を持ちたいのであれば応えるのみだ」

駆逐棲姫「・・・ほんとに貴方の艦娘として出撃したかったです」

光信「長門、元帥に連絡してくれ」

長門「わかった」

光信「駆逐棲姫はとりあえず泊めるとは言ったが半分捕虜も同然。寝床や行動範囲は制限されるがいいか？」

駆逐棲姫「わかりました」

光信「とりあえず今日はこの部屋で寝ろ。深海提督にも連絡しておけ」

駆逐棲姫「深海提督には連絡終わってます」

光信「向こうの返事は？」

駆逐棲姫「『お前のすきにするがいい。佐世保の艦娘と友好を築きお互いに利益のある関係を取り持ってくれ』と・・・」

光信「・・・まぁいいか」

霞「司令官、駆逐棲姫をこの部屋に泊めるのはいいけど・・・私たちはどうすればいいのよ」

光信「とりあえず今日からは俺、駆逐棲姫、そしてお前ら5人がこの部屋に寝る。いいな？」

5人「了解」

光信「俺は執務室に戻る。お前たちはのんびりしててくれ」

5人「はーい」

光信「駆逐棲姫いじめんなよ？」

満潮「司令官じゃないから大丈夫よ」ｸｽｯ

光信「どういう意味だおい」ｺﾁｮｺﾁｮ

満潮「え？あっははははは！やめて！ごめんなさい！司令官！あはははははは！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

光信「全く・・・それじゃ行くぜ」ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

満潮「ﾊｧ・・・ﾊｧ・・・笑い死ぬかと思った・・・」ｾﾞｪ...ｾﾞｪ...

不知火「あれは満潮が悪いわね」

青葉「あれは擁護できません・・・」

満潮「」ｼｭﾝ

〜大本営〜

prrrrrr ﾋﾟｯ

元帥「長門、どうした」

長門『駆逐棲姫のことだ』

元帥「駆逐棲姫のことだと？」

長門『あぁ。その駆逐棲姫なんだが、こっちの鎮守府のことを気に入ってしまってな・・・』

元帥「あいつも物好きだな・・・」

長門『光信はそういうやつだ。話が逸れたが曙達からのお願いで着任は無理だが長期滞在を許可して欲しいと言われてな・・・』

元帥「提督の判断に任せるぞ？」

長門『もう少し考えたらどうだ・・・霧島はいるか？』

元帥「あぁ・・・いるが・・・」

長門『かわってくれ』

元帥「霧島、長門からだ」

霧島「はい、霧島です」ｳｹﾄﾘ

長門『話聞こえてたか？』

霧島「駆逐棲姫のことですか・・・」

長門『元帥はあの通りバカだからな・・・霧島としてはどう思ったか聞かせてくれないか』

霧島「そうですね・・・そちらに憲兵長がいるのでしょう？憲兵長と話してみてはいかがでしょう」

長門『・・・わかった。ついでに霧島』

霧島「はい？」

長門『元帥ぶっ飛ばしといてくれ』

霧島「分かりました」

長門『すまんな』

霧島「はい。元帥」

元帥「終わったのか？長門」

長門『憲兵長と相談してくる』

元帥「わかった」ﾋﾟｯ

元帥「・・・」

霧島「元帥、ちょっとお話が」ｶﾞｼｯ

元帥「霧島・・・？」

霧島「元帥のその楽観的な態度どうにかなりませんかね」

元帥「無理だな」

霧島「だから信用されないんですよ。馬鹿なんですか？死ぬんですか？」ﾌﾞﾝ

元帥「悪かったって。投げ飛ばすの勘弁してくれーーーー！」ﾋﾟｭｰﾝ ｷﾗｰﾝ

霧島「さて、執務執務・・・」

〜1500 佐世保鎮守府 執務室〜

長門「光信」

光信「ん？」

長門「憲兵長呼んでくれないか」

前提督「お呼びですか？」

長門「うおっ・・・いつの間に・・・」

前提督「気配消してましたので」

光信「そんなスキル覚えんでいい・・・それでだ、話はさっき言った通りだ」

前提督「本来ならば連行ものですが・・・」

光信「ん？」

前提督「ここは今はあなたの城も同然。提督殿の指示に従います」

光信「俺としては深海棲艦、艦娘問わず平和に過ごしたいだけなんだがな・・・俺は構わんぞ？」

長門「なら、曙にはそう伝えておこう。ちなみに元帥は使い物にならないから霧島に〆て貰った」

前提督「相変わらずですね元帥殿・・・」

光信「よし、この話は終わりだ」

長門・前提督「了解」ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「ふぅ・・・で？何してんだ霞」

霞「えっと・・・」

光信「・・・？」

霞「・・・の」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

光信「ん？」

霞「司令官との子供がほs・・・いたっ！」ﾍﾟｼ

光信「そんなことしたら俺捕まるわ！」

霞「既成事実作ればいいと思って・・・」

光信「サラっととんでもない事言ったよこの子・・・」

霞「諦めなさい。あの4人もあなたのこと狙ってるから」

光信「うへぇ・・・」

霞「でも今はこっちで勘弁してあげる」ﾁｭ

光信「むっ・・・全く・・・」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

霞「」ｷﾞｭｯ

〜提督私室〜

長門「曙、いるか？」

曙「いるわよ」

長門「とりあえず元帥は馬鹿で使い物にならないから憲兵長と光信をまじえて話してきた」

曙「それで・・・？」

長門「光信も憲兵長も平和主義者だからな・・・戦争やケンカしなければ問題ない」

曙「ほんと？」

長門「あぁ」

曙「やった・・・！」

駆逐棲姫「本当に申し訳ないです・・・」

青葉「良かったですね曙さん」

満潮「でも『駆逐棲姫』って長いわよね・・・」

曙「確かに・・・でも白露型の春雨に似てるのよね・・・」

満潮「・・・『わるさめ』ってどうかしら」

青葉「『わるさめ』ですか・・・」

駆逐棲姫「『わるさめ』・・・私は大丈夫ですよ？」

長門「それじゃ『わるさめ』として滞在を許可する。よろしくなわるさめ」

駆逐棲姫→わるさめ「はい！」

〜1700 食堂〜

光信「全員いるな？」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

瑞鶴「大本営派遣組全員揃いました」

電「初期艦組揃ったのです」

青葉「佐世保組全員揃いました！」

光信「ん、お疲れ」

艦娘「お疲れ様です！」

光信「夕餉の前にお前たちに伝えたいことがある」

(；・ω・)ごくり

光信「深海棲艦の駆逐棲姫がこの鎮守府に長期滞在することになった」

艦娘「えぇぇえええええ！？」

光信「うるさい・・・」耳塞ぎ

曙・青葉・霞・満潮・不知火「」ｷｰﾝ

加賀「正気ですか提督」

光信「元帥の許可は貰ったぞ？使い物になるか知らんが」

古鷹「酷い言われようですね・・・元帥・・・」ﾅﾑ

光信「それと何故か知らんが元帥がこの佐世保沖に浮かんでた」

大本営組「はぁ！？」

光信「うるさいっての・・・」

暁「浮かんでたって・・・元帥は大本営にいたはずじゃ・・・」

光信「話は聞いてみたがなんか意味不明なこと言っててな・・・」

元帥「意味不明ってなんだ！あ・・・」ﾊﾞｰﾝ!

大本営組「元帥！？」

光信「そりゃそうでしょ。霧島にぶん投げられたとか理解に苦しみますよ」

元帥「そ、そうか・・・」

光信「あと元帥。扉破壊するのは構いませんけど全部弁償してもらいますからね？」

元帥「経費で何とか落とせるかな・・・」

光信「霧島に言いますよ？」

元帥「ﾊｲ､ｺﾞﾒﾝﾅｻｲﾁｮｳｼﾆﾉﾘﾏｼﾀ」

光信「とまぁ理由はかなりトンチンカンだが今日は念の為ここに泊まることになった。明日には嫁さんの金剛が迎えに来ることになった」

睦月「金剛さん・・・お疲れ様にゃし・・・」

光信「大本営組には明日1000に金剛を佐世保駅まで迎えに行って欲しい。外出許可を出すが加賀と瑞鶴は哨戒機だけ飛ばしておいてくれ」

大本営組「了解しました」

光信「元帥は空き部屋で寝ててください」

元帥「嫌だと言ったら？」

光信「・・・長門」

元帥「はい大人しくします・・・」

艦娘「(元帥としての威厳まるでない・・・)」

光信「話が逸れたが駆逐棲姫改めわるさめだ。入ってこい」

わるさめ「よ、よろしくお願いします」ｵﾄﾞｵﾄﾞ

光信「今日からしばらくお前たちと共に生活する。ケンカ、戦争しなければ基本問題ない。世話係には曙・青葉・霞・不知火・満潮の5人が当たってくれ」

5人「了解！」

光信「鳳翔、間宮、準備は出来てるか？」

間宮「何時でもお出しできます」

光信「それじゃあ各自夕餉の準備を整えてくれ」

艦娘「はい！」

光信「さて元帥、とりあえず夕餉だけは食べていってください。話はその後です」

元帥「あぁ」ｶﾞｯｸｼ

ーーーーーーーーーーーー

光信「全員席に着いたな？そんじゃ」

全員「いただきます！」

光信「(賑やかになったな・・・)」ﾜｲﾜｲ ｶﾞﾔｶﾞﾔ

わるさめ「あ、あの・・・」

光信「ん？」

わるさめ「ありがとうございます」ﾍﾟｺ

光信「何がだ？」

わるさめ「その、私の為にここまでして頂いて・・・」

光信「俺は平和主義者なんだ。争いなんざ起きない方が1番いい」

わるさめ「私もそう思います・・・」

光信「しかしその肌の色どうにかならんかな・・・」

わるさめ「こればかりはなんとも・・・」

光信「まぁどうにかしてみるさ」

わるさめ「はい」

曙「わるさめー？一緒に食べないの？」

わるさめ「え、あ！今行きます！」ﾄﾃﾃﾃ

光信「元気がいいことで」

ーーーーーーーーーーーー

〜1800 艦娘 重巡寮〜

光信「元帥、とりあえずこの部屋で寝てください」

元帥「だいぶ綺麗になったもんだな」

光信「まだ手付かずのところもありますけどね」

元帥「1番酷かったのは？」

光信「ここと戦艦寮ですね。艦娘たちの死体は埋葬してますし」

元帥「わかった」

光信「では私はあの子たちが待ってますので」

元帥「あぁ、そうだ提督」

光信「なんです？」

元帥「艦娘達の練度はどうなってる」

光信「出撃も演習もしてませんからね・・・上がってないのは間違いないです。一覧はこちらに」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

吹雪(1)

叢雲(1)

漣(1)

五月雨(1)

電(1)

曙(68)

満潮(65)

霞(72)

川内(25)

青葉(59)

鳳翔(32)

時雨(55)

不知火(70)

瑞鶴(99)

加賀(99)

大和(99)

古鷹(99)

暁(98)

睦月(98)

長門(110)

陸奥(107)

練度なし

大淀、明石、間宮

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

元帥「演習組んだ方がいいのか・・・」

光信「本来であれば演習組みたいんですがね。何せ基礎が出来ていない初期艦、襲撃後半年何も出来なかった生き残り組。演習より基礎訓練が先です。」

元帥「それもそうだな・・・わかった。演習組む相手が欲しい時は遠慮なく言ってくれ」

光信「了解です」

元帥「では」

光信「はい」

〜1830 執務室〜

光信「・・・」

大淀「提督？難しい顔してますけど・・・何かありました・・・？」

光信「大淀」

大淀「はい？」

光信「大本営派遣組と初期艦5人を、1900ここに集めてくれ」

大淀「了解しました」

〜1900〜

瑞鶴「大本営派遣組瑞鶴以下6名揃いました」ﾋﾞｼｯ

吹雪「初期艦吹雪以下5名揃いました」ﾋﾞｼｯ

光信「急遽集まってもらって申し訳ない」

大和「提督、難しい顔してますよ・・・？」

光信「お前たちに新たな任務を与えたい。大本営からの正式な任務ではないがな」

古鷹「任務・・・ですか・・・」

光信「初期艦5人は訓練をまともに受けていない。それ故に艤装の扱い方、戦術をほとんど知らないに等しい」

瑞鶴「つまり私たちに座学と訓練の指導して欲しいってこと？」

光信「察しが早くて助かる。その通りだ」

初期艦's「・・・」

光信「もちろん生き残り組も含めて行う。項目は座学・対空・砲撃だ。割り振りは済ませてある」

瑞鶴「対潜はいいの？」

光信「基礎だからな。対潜は後回しでいい」

瑞鶴「わかった」

加賀「それで提督、割り振りを教えていただいても・・・？」

光信「座学には加賀と古鷹、砲撃は大和、睦月、対空へ瑞鶴、暁で頼む」

吹雪「司令官、私たちはどうなるんですか？」

光信「お前たちは常に5人1組で動いてもらう。演習は吹雪・叢雲・電で1組、漣・五月雨で1組だ」

叢雲「空いた枠には誰かはいるってことね」

光信「そういうことだ。訓練は急だが明日の午後より行う」

11人「了解！」

光信「ではよろしく頼む」

〜2000 提督私室〜

光信「わるさめ」

わるさめ「お呼びですか？」

光信「ここの雰囲気は慣れそうか？」

わるさめ「皆さんいい人たちですからすぐにでも馴染めそうです」

光信「なら良かった」

わるさめ「ところで提督さん、その深海の力って解放できるんですか？」

光信「ん〜できるにはできるんだがなぁ・・・あまり使ったことないから制御できるかわからん」

わるさめ「でしたら戦艦棲姫様と演習でもしますか？」

光信「そうだな・・・わるさめ、すまんが戦艦棲姫に明日の1200に鎮守府に来てくれるよう連絡してくれんか？」

わるさめ「戦艦棲姫様だけでいいんですか？」

光信「あとはル級とヲ級も頼む」

わるさめ「分かりました。戦艦棲姫様に連絡してきますね」ﾄﾃﾄﾃ

光信「ふぅ・・・」

ｺﾝｺﾝ

光信「ん？いいぞ」

ｶﾞﾁｬ

光信「どうした？青葉」

青葉「いえ、司令官が無事に帰ってこられるまで気が気じゃなかったので・・・」

光信「隣に来るといい」

青葉「失礼します・・・」ﾎﾟｽｯ

光信「心配かけたな」

青葉「ホントですよ。あの時は中継でしたから余計に・・・」

光信「すまんすまん」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

青葉「むぅ・・・」ﾌﾟｸｰ

光信「拗ねるな」

青葉「ご無事だったので大丈夫ですけど・・・次は辞めてください」

光信「・・・善処する」

青葉「青葉、眠くなってきました・・・」ｳﾄｳﾄ

光信「そのまま寝ていいぞ」膝ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

青葉「そんな・・・わけには・・・」ｺﾃﾝ

光信「おやすみ青葉」

青葉「スースー」zzz

ｺﾝｺﾝ

光信「ん？」

わるさめ『わるさめです』

光信「いいぞ」

ｶﾞﾁｬ

わるさめ「提督さん・・・って青葉さん寝ちゃったんですね」

光信「思い詰めてたみたいだからな」

わるさめ「可愛い寝顔してますね」ﾌﾌｯ

光信「みんな可愛いもんよ。妹や娘みたいなもんだ。結婚してねーけど」

わるさめ「いいと思います。あ、戦艦棲姫様から伝言です」

光信「回答は？」

わるさめ「『了解した。明日1200に間に合うように調整する。遅れるかもしれないがよろしく頼む』と」

光信「わかった。明日午後より訓練をするからな。演習とは言えどほとんど戦闘だ。まずは初期艦達に動きを見てもらわんとな」

わるさめ「でしたら私も・・・」

光信「お前はやめとけ」

わるさめ「なんでですか」

光信「お前艤装ねーだろ」

わるさめ「あ・・・」

光信「全く・・・とりあえず今は寝ろ」

わるさめ「は〜い」ﾍﾞｯﾄﾞｲﾝ

光信「やれやれ」

〜9章 提督と艦娘と深海棲艦の演習〜

〜0700 提督私室〜

光信「・・・うん、もう慣れたよこの状況」

6人「」ｽｩｽｩ

光信「動けん・・・一緒に寝ても構わんとは言ったが・・・動けないのは困る・・・」

ｺﾝｺﾝ

光信「どうぞ〜」

瑞鶴「おはよう提督さん・・・って何よこの状況」

光信「一緒に寝るのは認めてたんだが動けんから困る・・・」

瑞鶴「大変なのね・・・」

光信「娘同然だからな・・・結婚してねーけど」

瑞鶴「というか提督さん。ここ結構起きるの遅いのね」

光信「大本営はいつも何時なんだ？」

瑞鶴「起床は0500。0530に朝餉取って0600から訓練開始よ」

光信「ここにいる間は総員起床が0700。朝餉は0730。訓練や出撃は0830からするつもりだ。」

瑞鶴「結構緩いのね」

光信「朝早くから動けるなら構わんが、ここはそういう訳にもいかんだろ」

瑞鶴「まぁそうね」

光信「瑞鶴」ﾁｮｲﾁｮｲ

瑞鶴「な、何？」ｽﾀｽﾀ

光信「扉の外に加賀と暁いるんだろ？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

瑞鶴「ホント提督さん何者なの・・・確かにその2人はいるんだけど・・・」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

光信「気配消してるつもりかもしれんがバレてるからやり直しとだけ伝えてこい」

瑞鶴「気配なんて感じないんだけど・・・恐ろしい・・・」

光信「さてこいつら起こすの手伝ってくれ。加賀、暁、お前たちもだ」

暁「なんで分かるのよ」ｶﾞﾁｬ

光信「川内並に気配の消し方下手だからな」

加賀「私たちは忍でもなんでもないので普通かと」

光信「気配消せてないおかげで奇襲失敗してんだろ」

加賀「う・・・」ｸﾞｻｯ

光信「瑞鶴もそうだろ」

瑞鶴「なんで分かるのよ」ｸﾞｻｯ

光信「お前たちふたりには気配の消し方を優先的に覚えてもらわねーとな」

2人「・・・」ｼｮﾝﾎﾞﾘ

光信「とりあえず全員起こすの手伝え。話はそれからだ」

〜0730 食堂〜

光信「全員いるな〜」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

艦娘「はい！」

光信「・・・元帥は？」

前提督「まだ寝てます」

光信「あのアホ・・・」

大本営組「あははは・・・」

光信「今日から初期艦立ちをメインに座学、砲撃及び対空の基礎訓練を開始する。生き残り組は初期艦達に教えられることがあれば教えてやれ」

生き残り組「はい！」

光信「講師は大本営組が行う。演習は俺が指示をする。そして今日は深海から戦艦棲姫、戦艦ル級、空母ヲ級が1200過ぎに来る。生き残り組は1200に演習場。初期艦組は今日は座学だ」

艦娘「了解！」

光信「生き残り組は半年動けていないからな。大本営組の瑞鶴、暁、睦月、大和を混ぜて艦隊を組む。今回戦艦棲姫達が相手だが動き方を思い出せ。それと俺は今日は深海側でお前たちの動きをみる。容赦なく砲撃するから頑張れよ」

わるさめ「あと青葉さんは提督さんから別の指示を受けてますので私と一緒にお願いしますね」

艦娘「はい！」

光信「連絡は以上だ。そんじゃ」

全員「いただきます！」

〜0900 執務室〜

瑞鶴「大本営派遣組瑞鶴以下6名揃いました」

光信「おう。元帥は叩き起してきたか？」

元帥「・・・」ﾎﾞｺﾎﾞｺ

光信「・・・お前たち元帥に恨みでもあんの？」

6人「ありません！」ｷｯﾊﾟﾘ

光信「あ、そう・・・」

元帥「痛い・・・」

光信「自業自得です。それとあと1時間もすれば金剛さんが佐世保駅に到着する。元帥を連れて向かってくれ。それと衣笠が来てると思うから元帥を預けたあと衣笠と一緒に執務室まで来るように」

6人「はい！」

光信「それじゃよろしくな」

6人「失礼します」ｶﾞﾁｬ ｿﾞﾛｿﾞﾛ ﾊﾟﾀﾝ

〜1000 佐世保駅〜

金剛「長旅疲れたネ・・・」

衣笠「新幹線なんて久しぶりよ・・・」

古鷹「金剛さん、衣笠、お疲れ様」

衣笠「古鷹？どうしてここに？」

古鷹「佐世保の提督が金剛さん達を迎えに行くようにって」

瑞鶴「それとこの馬鹿(元帥)を金剛さんが迎えに来るから引き渡して来いって」

元帥「」ﾌﾟﾗｰﾝ

金剛「元帥は容疑者か何かですカ・・・」

加賀「どうでしょうね。お調子者ですから」

金剛「否定できないのが悔しいネ・・・佐世保の提督に会うことはできますカ？」

暁「聞いてみるわね」ﾋﾟﾎﾟﾊﾟ prrrrrr

光信『暁？どうした？』

暁「今金剛さんたちと合流したんだけど・・・金剛さんが司令官に会いたいって言ってて・・・」

光信『それは構わんが・・・衣笠は来てるのか？』

暁「金剛さんと一緒に来たわよ？長旅で疲れてるみたいだから早く鎮守府で休ませてあげたいのだけど・・・」

光信『わかった。霧島には俺から伝えておこう。事故のないようにな』

暁「わかったわ」ﾋﾟｯ

睦月「司令官はなんて言ってたの？」

暁「来ていいそうよ。事故だけはしないようにって伝言預かったわ」

大和「それじゃ行きましょうか」

金剛「了解ネー！」

衣笠「よろしくお願いしまーす」

〜1020 佐世保鎮守府 執務室〜

ｺﾝｺﾝ

光信「どうぞ」

瑞鶴「提督さん。金剛さんと衣笠さん連れてきたわよ」

光信「そうか」

金剛「失礼しマース！金剛型戦艦一番艦の金剛デース！」

衣笠「青葉型重巡洋艦二番艦 衣笠です」

光信「長旅お疲れ様。衣笠には明日から取り掛かって欲しいことがある。青葉〜」

青葉「お呼びですか？司令官」ｼｭﾀｯ

光信「お前の妹、衣笠が来たから部屋に案内してやれ。指示は明日出す」

青葉「了解しました。ガサこっちですよ〜」

衣笠「ちょ、ちょっと待って！青葉ったら〜！」

光信「金剛だったか」ｼﾞﾛ

金剛「は、はいぃ！」ﾋﾞｸｯ

6人「!!(こ、怖い・・・)」

光信「・・・」

金剛「あわわわわ・・・」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

光信「・・・はぁ」

金剛「・・・」ﾌﾞｸﾌﾞｸ

光信「霧島、どうするよ？金剛気絶したぞ」

霧島『・・・明日の始発に強引に詰め込んでください・・・こっちはどうにかします』

光信「わかった」

光信「金剛！」

6人「」ﾋﾞｯｸｩ

金剛「は、はい！」

光信「明日の始発の列車に乗って大本営に戻れ。霧島に怒られたくなければな」

金剛「ワ、ワカリマシタ・・・」

光信「加賀と古鷹は座学の準備に入れ。それ以外は1200に演習場に集合」

6人「了解しました」

〜1200 演習場〜

光信「・・・」

曙「提督、全員揃ったわよ」

光信「わかった」

艦娘「・・・」

光信「当初の予定よりかなり早いが、演習を行う

大本営対佐世保ではその戦力差は明らかだ。俺が編成した艦隊で演習をするから1回で覚えろよ〜」

光信「まずは第一艦隊だが、旗艦曙、随伴艦に霞、満潮、長門、川内・・・そして俺だ。第二艦隊旗艦青葉。随伴艦に睦月、暁、時雨、大和、瑞鶴。今名前を呼ばれたものは演習の準備に入れ」

艦娘「了解！」

光信「鳳翔、陸奥、不知火はローテーションで入れ替える。準備はしておけ」

3人「了解しました(よ)」

光信「あぁ、そうだ鳳翔」

鳳翔「はい？」

光信「大弓あるか？あと艦載機」

鳳翔「ありますけど・・・まさか提督が・・・？」

光展「あぁ。こっちの艦隊には空母がいない。制空権確保するにも空母はいるだろう？」

鳳翔「・・・実弾では無いので沈むようなことはありませんけど・・・かなり痛いですから重症化する恐れもあります・・・」

光信「時間に余裕があるわけじゃない。急げるか」

鳳翔「分かりました。しばしお待ちください」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

光信「準備できたか？」

曙「第一艦隊はみんなできたわよ。あとは提督だけ」

青葉「第二艦隊全員準備出来ました！」

光信「それじゃ、只今より第一艦隊と第二艦隊の演習を行う！演習始め！」

瑞鶴「制空権確保しないとね！」ﾊﾞｼｭ

光信「さすがは大本営。いい艦載機持ってんな・・・だが52型と言えど制空は取れる」ﾊﾞｼｭ

ー 制空権 第一艦隊優勢 ー

瑞鶴「嘘でしょ・・・きゃあ！」小破

光信「装甲空母の名は伊達じゃないな」

大和「提督の艦載機は厄介ですね・・・提督には申し訳ないですけど沈んでもらいます・・・46cm砲斉射！」ﾄﾞｫﾝ ﾄﾞｫﾝ

光信「俺を狙ってきたか・・・だが狙いが甘い」miss

大和「そんな・・・」

曙「長門さんと川内さんは瑞鶴さんに砲撃を！最低でも中破に持っていってください！」

長門・川内「了解！」ﾄﾞｫﾝ ﾄﾞｫﾝ

曙「霞と満潮は青葉狙いよ。随伴艦がカバーしても大破させれば儲けもんよ」

霞・満潮「わかったわ」ﾄﾞｫﾝ

曙「提督は任せるわ。できることなら大和さん狙ってよ？」

光信「そのくらいなら任せておけ」ﾊﾞｼｭ

曙「青葉覚悟してよ！」ﾄﾞｫﾝ

青葉「やりますね・・・瑞鶴さんと青葉に砲撃が集中するかもしれませんね・・・」

時雨「青葉の言う通りだね。瑞鶴には被弾させないよ！」ﾄﾞｫﾝ

暁「私は司令官を狙うわ。あの艦載機かなり厄介みたいだから」ﾄﾞｫﾝ

睦月「睦月は曙ちゃん狙うにゃし」ﾄﾞｫﾝ

瑞鶴「こんなところで負けてられない・・・全艦載機発艦！」ﾊﾞｼｭ

光信「第二次、第三次攻撃隊、狙いは瑞鶴と大和だ。中破以上取ってこい」ﾊﾞｼｭ

瑞鶴「へ？嘘でしょ！？」中破

大和「そんな・・・」大破

光信「上出来だ」

ーー 演習終了 ーー

光信「被弾したか・・・」小破

曙「でも勝ったから私は満足よ」小破

青葉「申し訳ないです・・・」大破(轟沈判定)

大和「提督一体何者なんですか・・・」大破

霞「感覚は鈍ってなかったわね」無傷

時雨「でも疲れたかな・・・」小破

瑞鶴「提督さん強すぎよ・・・」大破

満潮「さすがは空母ヲ級の血を引いてるわね・・・」小破

暁「・・・」大破(轟沈判定)

睦月「にゃしぃ・・・」大破

光信「大淀、今の演習結果を教えてくれ」

大淀「こちらになります」

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第一艦隊 第二艦隊

曙 小破 青葉 大破(轟沈)

霞 無傷 時雨 小破

満潮 小破 睦月 大破

川内 大破 暁 大破(轟沈)

長門 中破 大和 大破

光信 小破 瑞鶴 中破

第一艦隊 A勝利

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光信「次はメンバー入れ替えて行う。各自補給を済ませておけ」

艦娘「了解！」

光信「長門、次の演習から指揮を取ってくれ。俺は座学を教えている加賀たちの元に向かう」

長門「了解した」

戦艦棲姫「すまない遅くなった」

光信「お、来たか」

戦艦棲姫「それで演習だったか」

光信「あぁ、戦艦棲姫を旗艦としてル級、ヲ級、わるさめで演習の相手勤めてくれねぇか？艦娘側の艦隊は長門が決める」

戦艦棲姫「わかった。ただ4隻だと数的に不利になるからな勝手で悪いがネ級とリ級も連れてきた」

ネ級・リ級「よろしくお願いします」ﾍﾟｺﾘ

光信「あぁ、よろしく。長門、頼むぞ」

長門「わかった」

光信「それじゃあ俺は席を外す。演習結果は明日にでも聞かせてくれ」

〜佐世保鎮守府空き部屋(座学用教室)〜

加賀「ーーーとこの様にして陣形を変える必要があります。あら？提督？」

古鷹「私行ってきますね」ﾄｺﾄｺ

ｶﾞﾗﾗﾗ

古鷹「提督どうされたんですか？」

光信「ん？あぁ古鷹。座学の様子を見に来てな」

古鷹「なるほど、そういう事でしたか。どうです？中に入られます？」

光信「後ろの方から眺めることにしよう」

加賀「提督お疲れ様です」

初期艦's「お疲れ様です」

光信「授業の邪魔はしないから続けてくれ」

加賀「分かりました。ですがちょうど私の授業は終わりましたので1度休憩を挟み古鷹と代わります」

光信「わかった。古鷹、引き続き頼むぞ」

古鷹「了解しました」

叢雲「司令官、演習の方はどうなのよ」

光信「んー、実践に出すにはまだ早いかな」

叢雲「それはやはり動きが鈍ってるということかしら」

光信「そういうことだ。あと数回演習すれば大丈夫だろう」

叢雲「そう」

光信「お前たちの演習は明日だからな？」

初期艦's「えっ」

光信「編成は明日通達するから覚悟しとけよ？」

初期艦's「は、はい・・・」

古鷹「そろそろ次の授業に行きますよ〜」

初期艦's「はい！」

〜50分後〜

光信「・・・」

古鷹「・・・」

加賀「・・・」

光信「加賀、古鷹」

2人「なんでしょうか」

光信「この後の授業は打ち切りだ。至急執務室まで来い」

2人「了解しました」

〜執務室〜

光信「古鷹、急ぎ小テスト作れ」

古鷹「わ、分かりました」

光信「それと加賀」

加賀「なんでしょう」

光信「瑞鶴俺に制空権取られてたぞ」

加賀「・・・」

光信「明日大本営の艦隊は演習組むからな？覚悟しとくこと」

加賀「・・・わかりました」

〜1700 食堂〜

光信「・・・」

曙「提督？どうしたのよ」

光信「あぁ、曙か」

曙「難しい顔してるわよ？」

光信「いや、初期艦の基礎学力測ったんだが・・・」

曙「その様子だと酷かったみたいね」

光信「・・・あぁ」

霞「司令官難しい顔してるわね」

満潮「何かあったの？」

光信「あぁ霞に満潮・・・実はな」

〜提督説明中〜

霞「えぇ・・・」

満潮「その小テストの成績は・・・」

光信「まだ本人たちにも言っていない・・・座学を任せた古鷹と加賀ですら絶句だよ・・・」

霞「でも明日は演習の予定よね」

光信「正直なところ座学はある程度できていれば問題ないんだが・・・基礎知識が不安だな・・・」

満潮「私たちで教える・・・？」

光信「今は必要ないと思うが酷ければ・・・な・・・曙、古鷹と加賀に2000に執務室に来るよう伝えてくれないか」

光信「霞、満潮、そして曙も来てくれ」

3人「わかったわ」

光信「そろそろ夕餉の時刻だ。準備に入ろう」

〜2000 執務室〜

ｺﾝｺﾝ

光信「入れ」

『失礼します』

加賀「なんの御用でしょう提督」

光信「すまんなお前たち」

古鷹「あらかた予想は着いてますが・・・座学のことですよね」

光信「あぁ。現状2人にお願いしているが古鷹と加賀が演習だった場合の代役を曙、霞、満潮に任せたいんだがどうだろうか」

加賀「1度古鷹の小テストを受けてみてからの判断でもよろしいでしょうか」

光信「構わん。古鷹、準備できるか？」

古鷹「了解しました。5分ほど時間をください」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

光信「曙、霞、満潮、お前たちもすまないがいいか？」

満潮「問題ないわ」

霞「えぇ、同じく」

曙「大丈夫よ」

光信「わかった。ないと思うが不正防止のために私室で曙、この椅子に霞、この部屋の隅の椅子に満潮が座って受けること」

3人「了解」

光信「加賀と古鷹はそれぞれ1人ずつ監視役として置く。俺は曙、加賀は霞、古鷹は満潮だ」

加賀「了解しました。古鷹にはそのように伝えておきます」

古鷹「提督、準備出来ました」ｶﾞﾁｬ

光信「ん、では3人に配ってくれ。受け取ったら各自指定された場所に移動」

加賀「古鷹はこのテストが始まったら満潮の監視役よ」

古鷹「わ、分かりました」

光信「曙、霞、満潮、準備はいいか？」

3人「いつでもいいわよ」

光信「加賀、古鷹も配置についてくれ」

古鷹・加賀「了解しました」

光信「準備はいいな？・・・始め」

〜30分後〜

曙・霞・満潮「終わった〜」

古鷹「も、もうですか！？」

加賀「迷いなく答えてたわね・・・」

光信「曙も早かったな・・・」

光信「それじゃあ採点するから古鷹に出してくれ」

古鷹「・・・確かに預かりました」

加賀「お願いね」

古鷹「分かりました。少し時間をください」

光信「あぁ。わかった」

古鷹「失礼します」ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「曙達はとりあえず私室で休んでいてくれ。加賀は瑞鶴を呼んできてくれ」

4人「了解しました(わかったわ)」

〜数分後〜

ｺﾝｺﾝ

光信「入れ」

加賀『提督、瑞鶴を連れてきました』

光信「あぁ」

加賀『失礼します』ｶﾞﾁｬ

瑞鶴『し、失礼します・・・』ﾊﾟﾀﾝ

光信「瑞鶴、なぜ呼ばれたかわかるな？」

瑞鶴「演習のこと・・・よね」

光信「その通りだ」

瑞鶴「・・・」

光信「お前、制空取るの苦手だろ」

瑞鶴「・・・はい」

光信「加賀」

加賀「はい」

光信「しばらく座学担当から外す。瑞鶴が制空確保取れるまでみっちりしごいてやれ」

加賀「・・・分かりました」

光信「言っておくが加賀、俺もあまちゃんじゃないからな？」

加賀「と、言いますと・・・？」

光信「万が一あっさり制空取られた場合、お前たちふたりまとめて訓練だからな？」

瑞鶴「!!」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

加賀「分かりました」

光信「瑞鶴はそのつもりでな？」

瑞鶴「ひゃ、ひゃい・・・」

ｺﾝｺﾝ

光信「古鷹か？」

古鷹『採点の方終わりました』

光信「入ってくれ」

古鷹『失礼します』ｶﾞﾁｬ

光信「瑞鶴、私室に曙、霞、満潮がいるはずだ。呼んできてくれないか？」

瑞鶴「わかったわ」

〜曙・霞・満潮合流〜

光信「揃ったな」

3人「・・・」ｺﾞｸﾘ

光信「古鷹、テスト見せてくれ」

古鷹「こちらになります」

光信「・・・」ｳｹﾄﾘ

3人「・・・」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

光信「古鷹、お前どうしたい」

古鷹「私は・・・」

光信「正直に言うが俺は古鷹と曙、霞、満潮を座学担当にしてもいいと思うんだが」

古鷹「全く同じ考えです」

光信「曙、霞、満潮」

3人「」

光信「全員満点だ。流石だな」

3人「!!」

加賀「おめでとうあなたたち」

瑞鶴「テスト？」

光信「あぁ、瑞鶴は知らないな。初期艦5人の実力を測ったんだがあまりにも酷くてな・・・」

瑞鶴「見せてくれる？」

光信「これだ」ﾋﾟﾗｯ

瑞鶴「・・・」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

光信「お前もか」

瑞鶴「そ、そそ、そんなわけないじゃない」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

光信「」ｼﾞｯ

古鷹・加賀「」ｼﾞｰ

曙・霞・満潮「」ｼﾞｰ

瑞鶴「・・・ごめんなさい私も分かりません・・・」

光信「古鷹、これそんなに難しいか？」

古鷹「いえ、ほとんど基礎的な問題です・・・」

光信「なんてこった・・・」

加賀「瑞鶴、しっかりしなさい」

瑞鶴「そんな事言われても・・・」

光信「古鷹」

古鷹「どうされました？」

光信「加賀を座学担当から外す。その代わり曙、霞、満潮を座学担当として入れる」

古鷹「加賀さんはどうして外れるんですか？」

光信「瑞鶴があっさり制空権取られたもんだからなその訓練に付き合わせる」

古鷹「な、なるほど・・・」

光信「曙、霞、満潮、そして古鷹。お前たちを座学担当とする。ローテーションを組むから各自引き継ぎを忘れないようにな？」

4人「了解(しました)」

光信「加賀と瑞鶴は明日から訓練に入れ」

瑞加賀「了解」

光信「もうそろそろ消灯時刻だ。各自部屋に戻るように」

6人「了解」

〜2200 執務室〜

光信「・・・」ｶﾘｶﾘ

ｺﾝｺﾝ

光信「こんな時間に誰だ・・・？」

『電です。司令官さんまだ起きてますか？』

光信「あぁ、入れ」

電『失礼します』ｶﾞﾁｬ

光信「どうしたこの時間に・・・消灯時刻はすぎてるぞ」

電「すみません司令官さん。今日急遽テストを行ったのにはなにか理由があるのですか？」

光信「・・・あぁ」

電「教えて欲しいのです」

光信「今回の座学は基礎的な問題だったはずだ。陣形や制空権の重要性など・・・な・・・」

電「・・・はい」

光信「だが、お前たちの表情を見るに恐らく頭に入っていないだろうと思ってな」

電「そういうことなのですね」

光信「明日お前たちの点数は言うが・・・凹むなよ？」

電「・・・」

光信「お前たちの訓練は当分先だ。基礎的な事を頭に叩き込むようにな？」

電「了解なのです。司令官さん、おやすみなさい」

光信「あぁ、おやすみ」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・」ﾍﾟﾗ

光信「初期艦5人で優秀なのは電だが・・・それでも100点満点中32点・・・赤点ギリギリ回避か」

ｺﾝｺﾝ

光信「ん？誰だ？」

『長門だ』

光信「入っていいぞ」

『失礼する』ｶﾞﾁｬ

光信「消灯時間はすぎてるが？」

長門「たまにはいいだろう・・・」

光信「その様子だと昼の演習結果伝えに来たのか？」

長門「そんなところだ」

光信「聞こうか」

長門「第2戦は旗艦陸奥、随伴艦鳳翔、不知火、青葉、時雨、川内。第3戦は旗艦大和、随伴艦曙、霞、満潮、陸奥、鳳翔」

光信「・・・」

長門「第2戦、第3戦共に艦娘側のC敗北だ」

光信「ふむ・・・」

長門「光信？」

光信「長門、お前ここにこの時間に来たってことはアレか？」

長門「・・・なんだアレとは」

光信「覚えてるくせに・・・」

長門「・・・なんの事だか」

光信「素直じゃないねぇ」ｷﾞｭ

長門「・・・やはり隠すのは無理だったんだね」

光信「お前の甘えん坊は治ることないと思ってるからな」

長門「それはちょっと酷いよ・・・」ｷﾞｭ

光信「たまにはいいんじゃないか？」

長門「そうだね」ﾆﾊﾟｰ

光信「むっちゃんは何してんだ？」

長門「もう寝ちゃったよ？」

光信「・・・そこから覗いてるの陸奥だろ？」

陸奥『なーんだバレちゃってたのね』ｶﾞﾁｬ

長門「む、陸奥！？」

陸奥「別にいいんじゃない？あなたがそうなる事を知ってるのは私と光ちゃんだけなんだから」

長門「それはそうだけど・・・」

光信「むっちゃんも甘えたいんちゃうんか？」

陸奥「やれやれ、女誑しさんは流石ね」

光信「やっぱやーめた」

陸奥「どうしてよ！」

光信「え？女誑しって言われたしなぁ〜これ以上は新規受け付けませーん」

陸奥「光ちゃんのいじわる！」

光信「意地悪で結構〜」

陸奥「うぅ・・・ごめんなさい」ｸﾞｽ

光信「全く・・・最初からしなければよかったのに・・・」

長門「光信〜」

光信「ん？」

長門「陸奥と一緒にギュッとして？」上目遣い

光信「わかった、ほら、陸奥」

陸奥「何・・・？」

光信「ほれ」ｷﾞｭ

陸奥「ん・・・懐かしいわねこの感覚」

光信「平和になれば地元に1度帰省するのもありだな」

長門「ねぇ光信、おじさんとおばさん元気？」

光信「あぁ、ピンピンしてるぞ？ただ、この立場になってゴルフ行けないのが辛いなぁ」

陸奥「ゴルフやってたの？」

光信「まぁな」

長門「でも出来ないってここを離れられないから？」

光信「鎮守府最高責任者が鎮守府をプライベートで留守にする訳にはいかんやろ」

陸奥「なら明日元帥に聞いてみるわね」

光信「ついでに説教もな？」

陸奥「はーい♪」

長門「光信、そろそろ大丈夫だよ。ありがと」

光信「あぁ、おやすみ2人とも」

長門「おやすみー光信」

陸奥「おやすみなさい光ちゃん」

ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾀﾝ

光信「・・・寝よ」