提督と曙
とある提督の鎮守府復興記
曙とのラブラブ回です
〜0700 提督私室〜
光信「ふあぁ〜・・・」ムク
曙「zzz」ギュッ
光信「可愛い寝顔して甘えん坊・・・か・・・」ナデナデ
曙「ふふっ・・・」スースー
光信「前世でもトラウマを抱えて・・・今回の襲撃でもトラウマ・・・か・・・」
曙「ん・・・んぅ・・・」
光信「目覚めたか?」
曙「てーとく・・・起きてたなら起こしてよ・・・」
光信「気持ちよさそうに寝てたから起こすの躊躇ったよ」
曙「むー・・・」プクー
光信「拗ねない拗ねない」ナデナデ
曙「えいっ」ギュッ
光信「甘えん坊だな曙は」
曙「嫌なの?」
光信「嫌なわけないだろ?大事な仲間なんだからさ」
曙「ならいいわ」ギュー
光信「顔洗っておいで」
曙「・・・もう少しこのまま」
光信「はいはい」ナデナデ
曙「ふふふ」ニコ
光信「膝来るか?」
曙「いいの?」
光信「あぁ」
曙「じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかしら」対面
光信「なぜこの姿勢?」
曙「正面から抱きついた方が落ち着くからよ」ギュッ
光信「そっか」
曙「ねぇ提督」
光信「ん?」
曙「どうして艦娘にそこまで優しくできるのよ」
光信「優しく・・・か・・・」
曙「他の鎮守府じゃ私たちなんてただの道具としか見てないところもあるのに」
光信「長門と陸奥が幼馴染なのは話したよな」
曙「うん・・・」
光信「長門と陸奥は元々普通の人間だったんだ」
曙「えっ・・・」
光信「そんな中深海棲艦が現れ、長門と陸奥は艦娘としての適正があるとして大本営に連れて行かれた」
曙「・・・」
光信「ただでさえ近い存在の長門、陸奥が艦娘になったんだ。仮に建造したとしても人の形をした娘達が深海棲艦と戦うんだ」
曙「そうね・・・私は建造で造られた艦娘だけど・・・」
光信「前世ではただの駆逐艦かもしれん。だがな、今曙は“艦娘”としてこの世にいる訳だ。感情もあるだろ?」
曙「うん・・・」ジワ
光信「長門や陸奥は幼馴染、曙は建造。出生は違えど大事な仲間であり家族でもある。そんな娘達に大破進撃なんて無理だ。中破でさえ撤退させたいくらいだな・・・まだ出撃してねーが」
曙「うん・・・」ポロポロ
光信「優しくしている・・・というより家族を失いたくない・・・だけなのかもな」
曙「う、うぁ・・・」グス
光信「だから俺はお前たちを沈めるつもりはない」
曙「ありがとう・・・提督・・・ありがとう・・・」ギューッ
光信「不安だったんだな」ナデナデ
曙「うん・・・」コク
光信「必ず守ってやる」
曙「ねぇ提督・・・」
光信「ん?」
曙「この戦争が終わったら私と結婚して・・・」
光信「本気か?」
曙「冗談なんて言わないわ」
光信「だがそんなこと言っていいのか?霞や満潮も同じこと言ってくるかもしれんだろ」
曙「その時は私たち全員提督のお嫁さんにして」
光信「俺に重婚しろと・・・」
曙「この国の法律じゃ無理だろうけど・・・事実婚なら・・・ね」
光信「事実婚・・・ねぇ・・・ん?」
曙「どうしたの?」
光信「いやな・・・確か艦娘は結婚しても戸籍には入らないみたいな記述がどっかにあった気がしてな・・・」
曙「え?」
光信「確認しないとなんとも言えんがな」
曙「・・・」
光信「曙、携帯取ってくれんか?」
曙「いいけど・・・はい」
光信「ん、サンキュ」ウケトリ
曙「誰に電話するのよ」
光信「元帥だ」ピッピッピッ prrrrrr
曙「え?」
元帥『おぉ、タイミング良かった』
光信「タイミングが良かった?」
元帥『いやな、ケッコンカッコカリについてのことで連絡したかったんだ』
光信「偶然ですね・・・俺もそのケッコンカッコカリについて確認したいことがあったんです」
元帥『そうなのか?』
光信「えぇ。艦娘とはケッコンカッコカリではなく結婚しても戸籍には入らないみたいな記述があったような気がしてですね」
元帥『あぁ、そのことなら心配いらんぞ』
光信「え?」
元帥『艦娘と提督にはケッコンカッコカリのシステムがあるのは当然のことなんだが、そのケッコンカッコカリ後終戦を迎えた時どうするのか大将以上で話し合っててな』
光信「はぁ・・・」
元帥『元艦娘であることが証明出来る場合重婚を認めると決まったんだ』
光信「ただ、それは民法上ではなく海軍内での決定ですよね」
元帥『民法上も大丈夫だぞ』
光信「は?」
元帥『我々海軍軍人と艦娘は日々国の平和のために戦っているのは国会や法律家も把握している。平和のために従事している軍人と人間の都合で造り出された艦娘には幸せになってもらいたいとも思っていたそうだ』
光信「でもそれがケッコンカッコカリのこととはなんの関係も・・・」
元帥『ケッコンカッコカリは複数人の艦娘とできるのは知ってるな?』
光信「えぇ・・・」
元帥『名前にもケッコンと付いている上に指輪の形状までしている。それなのに1人に絞れってのが酷な話だ』
光信「ま、まぁそうですが・・・」
元帥『そんな酷な選択を軍人や艦娘にさせたくないと直訴して海軍提督と艦娘の結婚に関しては特別に重婚を認める。但し、提督であることの証明、妻が艦娘あるいは元艦娘であることの証明が必要になるがな。あとはケッコンカッコカリ済であること』
光信「そうなんですか・・・」
元帥『どうした』
光信「いえ、なんでも」
元帥『まぁそういうことだ』
光信「分かりました」
元帥『これからもよろしく頼むぞ』
光信「では」プツッ
光信「ふぅ・・・」
曙「提督・・・?」
光信「条件はいくつかあるが・・・海軍提督であること、艦娘あるいは元艦娘であることの証明さえ出来れば重婚できるらしい」
曙「ほ、ほんと!?」
光信「ただな・・・」
曙「ただ?」
光信「ケッコンカッコカリが終わってないと結婚は出来ないらしい」
曙「・・・そう」
光信「まずは練度あげることだな」
曙「・・・」ギュッ
光信「曙?」ナデナデ
曙「待っててよね」
光信「あぁ」
曙「ふふっ」
光信「そろそろ食堂行くか〜、鳳翔たちが待ってる」
曙「もう少しこうしていたいけど・・・準備するから待っててちょうだい」ヌギヌギ
光信「俺の目の前で着替えるな」ペシ
曙「あいたっ」
光信「全く」
曙「むぅ・・・」
光信「拗ねてんじゃねーよ・・・後ろ向いてっから着替え終わらせな」
曙「はーい・・・」
光信「着替えたら顔洗って来い」
~5分後〜
曙「戻ったわよ」ガチャ
光信「ん、それじゃ行くか」着替え済み
曙「・・・手」
光信「手?」
曙「えいっ」腕組み
光信「腕組みたいなら言えばいいのに」
曙「・・・恥ずかしいから」
光信「そういうことにしとく」
曙「行こ?提督」トテトテ
光信「あぁ」スタスタ
ーー食事シーンカットーー
〜1200 執務室〜
曙「1200ねどうするの?」
光信「そうだな・・・もうすることないからのんびりするか」
曙「昼餉は?」
光信「行ってもいいが・・・またからかわれるぞ?」
曙「別にいいわよ」
光信「そっか」
曙「行こ?」
光信「あぁ」
〜食堂〜
光信「鳳翔」
鳳翔「あら提督。お昼ですか?」
光信「そんなとこだ」
鳳翔「それにしてもお熱いですね」フフフ
光信「茶化すな。鳳翔も逆の立場で茶化されたいか?」
鳳翔「私は構いませんけどね」
曙「大人の余裕・・・」プー
鳳翔「ごめんなさい曙ちゃん」
光信「やれやれ・・・鳳翔、A定食で」
曙「私も同じのを」
鳳翔「は〜い」スタスタ
光信「それじゃ先に座っててくれ」
曙「わかった」トテテテ
・・・・・・
鳳翔「以前の曙ちゃんからは想像も出来ないですね」
光信「みたいだな」
鳳翔「A定食出来ましたよ」
光信「ん、ありがとう。鳳翔も休める時はゆっくり休むこと。いいな?」
鳳翔「記憶に留めておきますね」
光信「ほかの艦娘から休んでないと聞いたら強制的に休ませるぞ」
鳳翔「怖いこと言わないでくださいよ」
光信「曙が待ってるから行くぞ」
鳳翔「はい」
ーーーーーーーーーーーー
光信「曙遅くなった」
曙「いいわよ。そんなに待ってないから」
光信「ほれA定食」
曙「ありがと」
2人「いただきます」
光信「相変わらず鳳翔の飯は美味いな」モグモグ
曙「また鳳翔さんのご飯食べられるって思わなかったわ」モグモグ
光信「不吉なことだけは考えるなよ?ま、そうなる前に深海共は潰すけどな」
曙「恐ろしいこと平気で言うわね・・・」
光信「そうか?」モグモグ
曙「でも守ってくれるならそれでいいわ」モグモグ
光信「当たり前だ」
曙「ふふっ」
光信「おかしかったか?」ゴチソウサマ
曙「いいえ?何もおかしくないわよ?」ゴチソウサマデシタ
光信「そうか。部屋に先に戻ってていいぞ。片付けるから」
曙「いいわよ。自分のは自分で持っていくから」
光信「じゃ一緒行くか」スタスタ
曙「うん」トテトテ
光信「鳳翔、ありがとう。美味かった」
曙「美味しかったです。ご馳走様でした」
鳳翔「はーい。お粗末様でした〜」
光信「行こか」
曙「うん!」ギュッ
・・・
鳳翔「ふふっ微笑ましいですね」クスクス
〜執務室〜
光信「・・・」
曙「〜♪︎」
光信「なぁ曙」
曙「何?」
光信「そんなに膝の上がいいか?」
曙「ここが落ち着くからよ」
光信「えぇ・・・何それ・・・」
曙「ダメ・・・?」ウルウル
光信「それはずるい」ナデナデ
曙「ふふ・・・この手やっぱり落ち着くわね」ニヘラ
光信「顔、だらけてるぞ」
曙「提督だから見せてるの」
光信「可愛いやつ」ナデナデ
曙「〜♪︎」ギュー
光信「さてと・・・この後どうすっかな・・・執務はないし」
曙「じゃあさ・・・」
光信「ん?」
曙「隣・・・行こ?」
光信「わかった」
〜提督私室〜
光信「静かと思えばあいつらに外出許可出てたな・・・帰ってくるのは明日だったか・・・引率に古鷹と加賀をつけてるから大丈夫だろう・・・」
曙「てことは今日2人きり?」
光信「そうだな・・・暁や睦月も瑞鶴や大和と一緒にいるって言ってたからな」
曙「全員に休暇出してよかったの?」
光信「週に最低1日は全員休暇取れるようにするぞ?休み無しで出撃するとキツイだろ?」
曙「ほんと優しいよね提督って」
光信「言ったろ?お前たちは妹、あるいは娘同然だって」
曙「1人の女としては見てくれないんだ」
光信「捕まっていいのか?」
曙「それは嫌だから元帥と憲兵に言ってるんでしょ」
光信「・・・こりゃ参ったな」
曙「提督を縛るものなんてないわよ?」
光信「ケッコンカッコカリ終わってないからなぁ・・・練度まだ99なってないだろ」
曙「夜戦(意味深)はできるでしょ?」
光信「おまえなぁ・・・」
曙「・・・提督」
光信「ん?」
曙「提督のこと好きなの私だけじゃないからね?霞も満潮も青葉も不知火もあんたこのこと狙ってるから」
光信「マジか・・・薄々気づいてはいたけどさぁ・・・」
曙「覚悟決めてよね。待つのはもう嫌よ」
光信「・・・その時がきたらな」
曙「絶対だからね!」
デレぼのたん可愛い
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