2022-07-11 15:45:18 更新

前書き

お待たせしました。第36話公開です。ここ最近、世間ではウクライナのことに続いて元安倍総理のことなど物騒な事件が続いてます。皆さんもいつ何が起きるかわからないので一応気をつけてください。それでは、第36話です。どうぞ!!


コツコツコツ

司令官「一体ここは?」

俺は、ただ何もない白い世界を歩いていた。目が覚めると、そこは俺の目の前にはひたすら何もない白い世界が広がっていた。

司令官「・・・・・そうか。俺、死んだのか。まぁ、そうだよな。考えてみれば、あの砲撃と爆撃の嵐の中で生きてる方がおかしいしな。・・・・・・アイツらには辛い想いをさせちまったな。」

と言っていると、

?「・・・・勇人。・・・・・勇人。」

と後ろから声が聞こえてくる。その声は俺にとって懐かしく声だった。

司令官「・・・・・母さん。」

そして、後ろを振り返ると、そこには亡き両親2人の姿があった。

司令官「・・・・父さん、母さん。」

と俺は両親の元に歩きだす。すると、

父「勇人。ここまで、頑張ったな。」

母「でも、勇人。貴方は、ここに来るべきではないわ。」

司令官「・・・え。」

父「勇人。この戦争はどうしたら終わると思う。」

司令官「そんなの、どちらかが勝つしか・・・・。」

父「違う。勝つんじゃない。終わらせるんだ。この戦争を。人が互いに分かり合えれば、きっとこの戦争は終わる。お前は、その力を秘めている。」

母「戻りなさい、勇人。貴方の大切な人達が待つところに。これは、貴方の帰りを待っている人ため、そして貴方自身のためにも。お母さん達は、貴方をずっと見守ってるから。」

父「前に進み続けろ。勇人。お前の信じる道を。」

司令官「父さん。母さん。」

と言うと、

?「そうですよ。隊長。」

と再び後ろから声が聞こえてくる。俺は、後ろを振り返ると、

司令官「・・・・道長さん。」

そこには、4年前に戦死した道長1等兵と部下達の姿があった。

勘助「隊長。俺は、信じて貴方に託したんですよ。こんな所に来るのは早いですよ。まだ、隊長にはやり遂げる事があるはずです。だから、行ってください。隊長は、皆んなの希望なんですから。」

司令官「・・・・・皆んな。」

と涙を堪え、

司令官「・・・・分かってるよ。行ってくる。」

と言うと、俺は再び歩み始めた。亡き両親と部下達に見送られながら・・・・・。


20○○年 11月○日

午前7時

俺は、窓から差し込んでくる太陽の光によって、目を覚ますとそこにはそこには天井があった。なんとも、古い木でできた天井だった。

司令官「・・・・・帰ってきたのか。あの世から。」

と俺は起きあがろうとすると、

司令官「イタタタ。」

突如、横腹に激痛がはしる。

俺は、痛みがはしった場所を見ると、そこには包帯が巻かれていた。

司令官「・・・・確か、ここはスナイパーに・・・・。」

そう。包帯を巻かれている場所は、俺がスナイパーから狙撃され負傷した箇所だった。また、足にも包帯が巻かれていた。

司令官「一体ここは・・・・。」

と部屋を見渡していると、

ジーーーーーーーーーーー

と部屋のドアから3人の子供が俺の方をこっそりと覗き込んでいた。気づいた俺は、

司令官「あの〜。」

と声をかけるが、

タタタタタタタタタタ

すぐに逃げられてしまった。すると、

女性「目が覚めましたか。」

と1人の女性が入ってくる。服装を見る限り普通の民間人だった。

女性「今、中将を呼んできますね。」

司令官「中将?」

女性「はい、今ここを指揮している方です。」

司令官「はあ・・・・分かりました。」

女性「では・・・・。」

と言って部屋を出て行く。そして中将が来るまでの間、俺は窓から外の様子を伺う。外は、見る限り小さな村で、目の前には小さな教会があった。そして、道では子供達が走り回っていた。すると、

?「そこに居る子供達は、私の部下の子供達です。」

司令官「!!」

と後ろから声が聞こえてくる。俺は、すぐに後ろを振り返ると、そこには帝国の軍服を着た将官1人とその声いいだろうかkar98を持った2人の兵がいた。そして、

?「驚かしてしまってすいません。私は、ロンメルと言います。階級は中将です。」

と丁寧に自己紹介をしてくる。

司令官「わざわざ、帝国の中将が俺になんのようだ。悪いが、大した情報は何もないぞ。」

と俺は警戒しつつ言う。すると、

ロンメル「そう警戒しないでください。我々は、貴方を殺すつもりはありません。」

司令官「そんな事を言われたってなぁ、ボルトアクションライフルを持った兵士2人を護衛につれてるそんな奴を信じれると思うか。」

と俺は言い返す。すると、

帝国兵「貴様、命を救われた身で偉そうに。」

と護衛の1人が俺にkar98を向けてくる。すると、

ロンメル「やめなさい。確かに彼が警戒するのも仕方がない事だ。悪いが2人共、席を外してくれないか。2人だけで話がしたい。」

兵士「ですが、・・・・。」

ロンメル「これは、命令だ。」

とロンメル中将が護衛を睨む。そして、

帝国兵「わ、分かりました。」

と言うと、護衛の2人は出て行く。そして、護衛の2人が出て行ったことが確認できると、

ロンメル「申し訳ない。目苦しい姿を見せてしまって。さて、まずは君がここに居る経緯だ。君は、5日前ここから10キロ離れた戦地で倒れている状態を我々が発見し、ここまで連れてきた。そして発見から3日間は、正直目が離せない状態だったよ。いつ死んでもおかしくない状態だった。左腕と左足は、義足だったため、問題なかったが、右足と右腕、そして胸から腹にかけて爆弾の破片があちらこちに刺さっていて、出血がひどかった。まぁ、そこは我々の軍医達のおかげだね。そして、今日までは君はずっと眠っていたわけだ。」

司令官「・・・・なるほど。そこは点についてはありがとうございました。まだ、自己紹介してなかったですね。俺は、日本連邦の東京第1連邦基地の指揮官をしている大杉勇人いいます。階級は大佐です。」」

ロンメル「東京の第1連邦基地か。噂は聞いていますよ。確か、我が太平洋艦隊を打ち破ったとか。」

司令官「・・・・・まぁ、そうですね。そこは、帝国の人間としては許せませんか。」

ロンメル「うーん、実はですね。我々は、帝国と言っても元なんですよ。」

司令官「えっ!?それって、どういうことですか。」

ロンメル「実は、我々は、帝国の防衛隊に属しているんです。ですが、防衛隊は、親衛隊と比べて扱いが悪く、常に前線に送られ、休憩もろくにない状態なんです。特にここでは最も酷かったです。それに比べて親衛隊は、後方で女を漁っては犯している日々です。そんな事が嫌になったんですよ。そして、我々は帝国を離反し、今ではかつての仲間にさえ追われる立場です。ですので、大杉大佐。貴方にお願いがあります。」

司令官「なんでしょうか。」

ロンメル「我々を、日本に亡命させてほしい。」

司令官「・・・・・。」

とロンメル中将が俺に頼んできたが、そう簡単にはいくわけではない。まず、この件を浅野元帥に報告しなければ、ならないが、おそらく連邦では俺は戦死したことになっているだろう。そのため、まず友軍と合流して俺が生きている事を証明し、部下達と合流。、そして浅野元帥への報告につながるのだ。そう俺は考えていると、

タタタタタタタタタタ

ダァッン!!

突如、部屋の扉が強く開かれる。そして、

兵士「ロンメル中将!!大変です!!親衛隊がこちらに向かってきています!!」

ロンメル「クソ、ここもバレたか。早急に市民の避難及び兵士達には防衛態勢を整えさせろ。あらゆる火器をすぐに集めるよう。」

兵士「はっ!!」

そういうと、兵士は部屋を出ていき、そして、

ロンメル「大杉大佐。残念ですが、私はここで部隊の指揮に戻ります。大杉大佐は、市民共に避難をお願いします。部下を2名護衛につけます。それでは!!」

そういうと、ロンメル中将も部屋を出ていき、それと入れ違う形で俺よりも年下らしき新兵が2人入ってきたのだ。


数分後

村には先程と比べて一気に静かになり、聞こえるのは少しずつ迫ってくる装甲車輌のエンジン音だけだった。一方、ロンメルの部隊は、教会を中心に兵士を配置していた。兵士達は、全員用意された武器を持ち、待機していた。そして、遂に

敵兵「こっちだ!!」

約20名の敵兵が境界に向かってくる。その敵兵が向かう先には、

ガチャ

ロンメルの兵「・・・・・。」

1丁のMG42が配置されていた。そして、

バババババババババババババババババババババ

敵兵「ぎゃあああああ。」

敵兵「グハッ!!」

MG42が敵に向かって火をふく。それによって瞬く間に敵兵2人が餌食になる。また、ほかの敵兵も釘付け状態となる。しかし、

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

敵部隊の後方から、Ⅲ号戦車N型が現れる。そのⅢ号N型の砲塔ハッチには、帝国の指揮官が身を乗り出し、指揮をしていた。それを見たロンメルの兵士たちは、

ロンメルの兵「ってー!!!怯むな!!」

バババババババババ

ダァッーン

パーン

再び攻撃を開始する。しかし、

カンカン

ロンメルの兵が放った弾丸はⅢ号戦車の走行に弾かれる。そして、

ウィーン

ドーン

ドガーン

Ⅲ号戦車は、すぐに砲塔を教会の方に合わせ、砲撃する。

ロンメルの兵「ぎゃあああ!!足が、足が。」

砲撃によって3名が2名が死亡、1名が負傷する。それを好機と見たのか帝国軍は、

敵司令官「進めー!!」

敵指揮官の合図で、再び敵兵が前進を開始する。また、Ⅲ号戦車の後方から30名近くの敵兵とSpkz 251も前進してくる。

ロンメルの兵「クソ!!火力の差がありすぎる。まだ、撤退の合図は出ないのか。」

ロンメルの兵「まだだ。市民の避難が終わってない。耐えるだ!!」

パーン

パーン

パーン

とロンメルの兵は、教会の窓から銃口を出し、帝国軍を攻撃する。しかし、

ババババババババババババ

ロンメルの兵「伏せろ!!」

Spkz251に搭載されているMG42の弾がに向かって飛んでくる。

ロンメルの兵「クソ!!こんな所で死にたくない!!」

ロンメルの兵「諦めるな!!」

パーン

パーン

ロンメルの兵は教会の窓から必死に攻撃するが、数の暴力で圧倒される。そして、ロンメルの兵の誰もが諦めかけた瞬間、

パーーーーン

1発の銃声が鳴り響く。それと同時に、

ドサッ

Ⅲ号戦車のハッチから身を乗り出し、指揮をしていた敵指揮官が倒れる。

また、

パリン

ゴォォォォ

敵兵「うぎゃあああああ!!」

ビンの割れる音と同時にSpkz251のガンナーが火に包まれる。そして、

パーン

パーン

パーン

パーン

パパパパパパパパパパパパ

突如、次々に敵に向かって弾が飛んでくる。

敵兵「グハッ・・・・。」

敵兵「撤退!!撤退しろ!!」

敵は、司令官とSpkz251を失った事により、撤退して行く。そして、残されたのは、放棄されたⅢ号戦車N型と燃え続けるSpkz251と敵兵の死体だけだった。そして、先ほどまでその光景を見ていたロンメルの兵は、

ロンメルの兵「一体、何が起きたんだ?」

ロンメルの兵「分からない!!突然、ハーフトラックが燃え出したところしか。」

とロンメルの兵が困惑していると、

?「ふぅ~、なんとか間に合った。」

突如、教会と道を挟んだ向かいの民家から、3人の男が姿を見せる。

ロンメルの兵「貴方は・・・・。」

ロンメルの兵達は驚く。そこには、先程までベットの横になっていた大杉勇人の姿があったのだ。


数十分前、

俺は、ロンメルの指示で2人の護衛共に村を脱出する準備していた。だが、俺は

司令官「お前ら、武器はどこにある?」

と護衛に聞く。

護衛「何を言ってるんですか。貴方は、怪我人です。今すぐここを離れないと。」

司令官「逃げるのか。」

護衛「・・・・・・。」

司令官「2人とも名前は。」

俺は、2人の護衛に名前を聞く。

カール「自分は、カールと言います。」

アルノルト「俺は、アルノルトです。」

司令官「いいか、2人とも。今すぐに武器をよこせ。俺も戦う。足が使えなくても手は使える。酒と布を持ってこい。酒はできる限りアルコールの高い奴。」

カール「わ、分かりました。」

そう言うと、カールは武器と酒を取りに行く。


数分後、

カール「持ってきました。」

カールが走って12本の酒瓶が入った木箱と武器を持ってくる。

カール「すいません。これしかなくて。」

そう言うと、カールは、俺にKP/-31 スオミ短機関銃のドラムマガジンタイプを俺に渡してくる。

司令官「スオミか。また、珍しい代物を。」

俺はスオミを手に取ると、次に酒瓶を手に取り、

司令官「これで・・・・モロトフが作れる。」

俺は、酒瓶の蓋を開け、酒瓶の口に布を付ける。そして、また同じように瓶を取り、モロトフを作る。それを見ていた2人もすぐにモロトフを作り始める。そして、

司令官「これで、全部だ。」

全ての酒瓶をモロトフに改造し、すぐに移動を開始した。そして、

バババババババババババババババ

俺たちは、ロンメルの兵が立って篭っている教会と道を挟んだ民家の2階に上がり、攻撃の準備をする。そして、アルノルトとカールは、屋根に登り、攻撃のタイミングを伺う。そして、敵司令官が確実に狙える範囲に入った瞬間、

司令官「カール!!敵司令官をやれ!!」

と指示を出す。そして、

パーーーン

カールの狙撃は見事、敵司令官の頭に命中する。そして、

司令官「今た!!」

俺は、窓からSpkz251に向かってモロトフを投げる。そして、

パリン

ゴォォォォ

モロトフは、見事にSpkz251に命中し、Spkzは炎に包まれる。そして、今に至るのだ。


午前7時23分

戦闘から数分後、俺はロンメル中将と再び話し合っていた。

ロンメル「まさか、さっき目を覚ましたばかりの怪我人が、戦闘に参加とは・・・・正直、驚きましたよ。」

司令官「すいません。ご迷惑をおかけして。」

ロンメル「いえ、おかげで助かりました。あのままでは、被害が増していました。」

司令官「そうですか。役に立ててよかったですよ。それで、これからどうすんですか。」

ロンメル「とりあえず、ここを離れます。敵にバレてしまった以上、ここにいるのも危険ですから。」

司令官「そうですか。・・・・・地図はありますか。」

ロンメル「はい、ここに。」

ロンメル中将は、地図を持ってくる。そして、俺は地図を見て、

司令官「ここだ。此処に俺の信頼できる奴がいる。」

と俺は、地図に書いてあるある場所を指で指す。

ロンメル「此処は、親衛隊の空軍基地ですよ。あまりに危険すぎます。」

司令官「ああ、だが1週間前に此処を俺の戦友が確保したと連絡があった。もし、此処を親衛隊が奪い返してさえいなければ大丈夫なはずだ。」

ロンメル「・・・・・分かりました。此処に向かいましょう。」

こうして、俺たちは今いる村から8キロ離れた帝国親衛隊の空軍基地に向かった。


3日後、

11月○日

午前11時

帝国親衛隊空軍基地

兵士「全員、警戒を怠るな。」

岡本「各員、弾薬確認をしておけよ。」

大きな滑走が1つあるこの基地には、帝国兵ではなく、連邦の兵士たちが占領していた。此処は、8日前に岡本が率いる部隊によって激しい激戦の上、橋頭堡として占領したのだ。だが、いつ帝国が取り返しに来るかわからないため緊張が高まっていた。すると、

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

突如、戦車のエンジンが聞こえてくる。すると、

兵士「敵戦車!!3時の方向!!」

1人の兵士が叫ぶ。すると、

岡本「全員、攻撃用意!!」

岡本の兵士達は、すぐに対戦車火器を構える。すると、

?「おーい!!撃つな!!味方だ!!」

と1人男が出てくる。すると、

岡本「あの姿・・・・まさか!?」

そこには、岡本の戦友である死んだはずの大杉勇人が立っていたのだ。

こうして、岡本と大杉勇人は無事に合流できたのだ。


午後1時

俺は、無事に岡本が占領した親衛隊の空軍基地に着いた。俺は、今までの経緯をロンメル中将と共に全て岡本に話した。そして、

岡本「なるほどな。まぁ、ある程度は理解できた。だが、コイツらは信用できるのか。帝国を抜けた人間でも元は帝国の人間だ。正直、今すぐ信頼するのはできない。」

司令官「わかっている。だが、今俺が生きているのもロンメル中将のおかげだ。」

岡本「・・・・・そうか。それで、これからお前はどうするんだ。分かっているとは思うが、お前には今すぐに本国に戻って・・・・・。」

司令官「悪いが、俺は日本には戻らない。」

俺は、岡本が言おうとしたことを断る。すると、

岡本「お前はバカか。そんな、体で何ができる。わかってると思うが今のお前の体は、ボロボロだ。今、戦場に出ても足手まといなだけだ。」

司令官「まだ、部下が居るんだ。俺だけ帰るなんてできない。」

岡本「気持ちは分かる。だがな、体が。」

司令官「頼む、行かせてくれ。もう、二度と同じ部下を死なせないと決めたんだ。あの時に。」

俺は、そう言うと頭を下げる。

岡本「・・・・・変わらないな。そういうところは。分かったよ。好きにしろ。お前は言い出したら辞めないしな。」

司令官「ありがとう。」

岡本「で、1人で行くのか。流石にそれは・・・・。」

ロンメル「そこは、私と私の部下が。」

司令官「ロンメル中将。」

岡本「弾薬と燃料は、此処で補給していけ。なんなら、帝国の航空機もあるぞ。輸送機と爆撃機しかないが。」

こうして、俺は一村達の元に向かう事が決まった。


翌日

午前1時

まだ、日が変わって間もない夜の中。俺はロンメル中将から選ばれた一部の兵士達と共に出撃の準備をしていた。

岡本「一村達は、お前が死んだと俺に報告した際に敵司令部を発見したと言ってた。おそらく、そこに向かったと思う。だが、敵司令部は、まさに要塞だ。海岸の近くにある湖の端っこにあって、海岸側は、崖で道はあるが戦車1両が通るので精一杯だ。また、陸側も大きな湖があって司令部に行くには敵が作った橋を抑えるしかない。だが、橋はこの一本のみ。抑えるのは難しいはずだ。また、要塞の屋上には高射砲と対空砲だらけだ。空からの支援はまずないな。後、敵司令部の後方3キロ先には敵戦車部隊の補給所があって。司令部が攻撃を受けたらすぐに飛んでくるだろうな。」

俺は岡本から、一村達が向かった場所とその向かった先の情報を得ると、

司令官「分かった。ありがとう。後、鹵獲した帝国軍機は動くのか。」

と俺は聞く。すると、

岡本「ああ、動くには動くが。」

司令官「出来たら、いつでも出撃できるよう準備しておいてくれ。もしかしたら必要になるかもしれない。」

岡本「分かった。準備はしておく。」

司令官「頼んだぞ。」

そう言うと、俺はロンメル中将が指揮するⅢ号戦車の上に乗る。すると、

岡本「勇人。」

と岡本が近づいてくる。そして、

岡本「増援が着き次第、俺も後を追うからな。それまで、死ぬなよ。」

司令官「当たり前だ。此処で、死ぬつもりはねぇよ。」

岡本「それでこそ、俺の知ってるお前だ。」

そう言うと、岡本は拳を俺に向けてくる。それを見た俺も拳を岡本の拳にぶつける。

そして、

司令官「じゃあ、行ってくる。」

岡本「幸運を。」

と岡本は、俺に向かって敬礼する。そして、俺も

司令官「そちらこそ。」

と言って俺も敬礼する。そして、

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

Ⅲ号戦車のエンジンがかかり、ゆっくりと前に動き出す。こうして、俺は岡本達と別れ、此処から14キロ離れた一村達がいる敵司令部へと向かい始めたのだった。


続く




























後書き

次回、遂に最終決戦です。次回は、かなり長めになるのであらかじめご了承をお願いします。では、次回お楽しみに。


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