2021-12-16 20:42:45 更新

20○○年6月○日

北海道

午前11時


俺たちは、北海道の戦いが終わった後、兄貴と共にある場所へと来ていた。

司令官「ここから、帝国軍は上陸してきたのか。」

龍斗「そのようだな。」

俺たちは、帝国軍が突破した要塞に来ていた。そして、ここは帝国軍が何キロにも及ぶ要塞の中で侵入してきた場所だ。

司令官「明らかに、ここの防御が薄い事に気づいているな。」

龍斗「しかも、攻撃が始まった時間はちょうど兵士たちが休憩に入っている時間だった。偶然にしては、侵攻速度が早すぎる。おそら

  く・・・・・。」

司令官「つまり、連邦の中に帝国へ情報を送ってる奴がいると言いたいんだろ。」

龍斗「親父やお袋が殺されたあの戦いも、誰かが帝国に情報を送っていたからな。」

司令官「ある程度検討はついてるよ。ソイツとは、ちゃんと決着をつける。」

龍斗「そうか。今日お前は、横須賀に戻るだったな。」

司令官「ああ、アイツらも疲れてるからな。当分は休ませるつもりだ。」

龍斗「そうしてやれ。後、今回の戦闘でお前の事は大きく報道されている。おそらく、昇格はあると思った方がいい。」

司令官「やっぱりな。たいてい、予想はしていたよ。」

龍斗「言っとくが、断るなよ。断れば、連邦は、世間から批判を浴びる可能性があるからな。」

司令官「分かってるよ。それじゃあ、1週間後。」

こうして、俺は自分の部隊のところに戻り、


午前12時

市民「ありがとう‼︎」

俺たちは、多くの市民に讃えられながら、札幌を後にした。それは、北海道にいる間は、多くの兵士や市民が称えてくれた。


そして

午後6時

横須賀鎮守府

俺たちは、ついに鎮守府に帰ってきた。帰ってきたらおやっさんたちが出迎えてくれた。

おやっさん「よく、無事だったな。ニュースも新聞もお前やお前の部隊のことですごいぞ。今朝も記者が来てお前のことについて詳しく教えて

     くれと、うるさくてな。」

司令官「ハハハ・・・、そりゃ大変でしたね。」

おやっさん「後、艦娘たちをずっと仮住宅地にずっと住ませるのも可哀想だったから、お前の提督室がある建物を改造して、艦娘たちを住める

     ようにしてやったぞ。」

司令官「えっ・・・・・・・⁉︎」

俺は理解ができなかった。

おやっさん「いやあああ、お前の部屋がある建物、使ってない部屋があったから勝手に改装したぞ。後、大浴場も直してやつたそ。」

司令官「へ・・・・・⁉︎」

俺は全く理解ができなかった。

司令官「俺の許可は?」

おやっさん「わしは、そんなの気にせんからな。おい、お嬢さんたち、新しい部屋が用意できたぞ。これから、毎日提督と寝れるぞ。荷物も全

     て部屋に移してあるから、今日からそこで寝なさい。」

艦娘たち「ヤッター‼︎」

そう、言うと艦娘たちは走っていった。

司令官「おやっさん。一応、言っておくが俺ここの責任者だからね。」

おやっさん「硬い事を言うな。」

こうして、勝手に艦娘たちと一つ屋根の下で寝ることになった。


次の日

俺は、いつも通り朝6時に起きて、飯を食べ終わると、ゆっくりゲームをしていた。すると、

ブーン、ブーン

俺のスマホが鳴り始めた。俺は、急いで出ると

龍斗『よう。朝から悪いな。』

司令官「別にゆっくりしてたから気にしてないよ。で、何の用?」

龍斗『北海道の件での会議を覚えているか?』

司令官「ああ、その件なら1週間後だったはずだろ。」

龍斗『急遽、明日になった。』

司令官「何で?」

龍斗『どうやら、朱雀院側の連中か、俺たちに対して危機感を持っていたらしく、少佐以上の幹部は全員出席しろだとよ。』

司令官「分かった。」

こうして、俺は電話を切ると、外を眺めなら考え事をしていた。


朱雀院鈴庵 47歳 階級 元帥

現在連邦のトップである。


現在の日本連邦は、二つの派閥に分かれている。浅野大将が率いる浅野派と日本連邦のトップである朱雀院元帥率いる朱雀院派である。

浅野派は、市民を守る為に戦う事を考えていおり、朱雀院派は、己の欲望ために戦いなんでもする奴らが集まっている。俺は、浅野派の一人である。同じく、岡本、兄貴、姉さんも同じ派閥に入っている。しかし、朱雀院元帥の娘である椿は、朱雀院派の一員である。ここ最近、この派閥との争いが緊迫しており、いつ内戦が起きてもおかしくない状態だった。しかし、朱雀院派のトップである朱雀院元帥は、そんなことは起きるはずがないと断言している。まぁ、おそらく自分が気にしてないだけだろう。

そんな事を考えていると、

コンコン

一村「一村です。隊長。」

司令官「入れ。」

一村「失礼します。」

司令官「何かあったか?」

一村「はい。・・・・実は、隊長に会いたいと言う人から連絡がありまして、3日後鹿児島の実家に来て欲しいと。」

司令官「それ、誰?」

一村「戦車道で有名な西住しほさんからです。」

司令官「へ・・・・・・⁉︎何で俺なんかに?」

一村「理由は知りません。ただ、来て欲しいと言ってただけなんで。」

こうして、明日は、本部で会議、3日後は、西住しほさんに会いに鹿児島へ行かなければならなくなった。


翌日 午前8時

日本連邦本部

ついに、北海道の件についての会議が始まった。まず、最初に北海道の防衛責任者である姉さんから始まった。今回の会議には、基本は表に出ない幹部も集まっている。参加者の中には兄貴や姉さんはもちろん、浅野大将と岡本も出席していた。そして、朱雀院椿の姿もそこにあった。

さゆみ「今回、我が軍の被害は、1万人に昇ります。また、今回の戦闘でさらなる戦車の強化が必要であることがわかりました。」

こうして、姉さんの報告を終えると、浅野大将が、

浅野「今回の北海道では、大杉中佐の部隊が大きく活躍を見せてくれました。よって私は、ここで彼を大佐に昇格する事を認めてもらたい。」

すると、

パチパチ

浅野派の幹部は全員が拍手していたが、朱雀院派は、一切拍手をしなかった。すると、今度は元帥が

元帥「私も、娘を大佐への昇級を推薦したい。」

それを聞いた朱雀院派の幹部は

少佐「おおおお‼︎」

中佐「素晴らしい、考えだ。」

しかし、それを聞いた兄貴は

龍斗「納得がいきません!!なぜ、彼女も階級を上げる必要があるんですか⁉︎」

すると

元帥「娘は、君たち増援部隊が到着するまでに、北西の防衛陣地を指揮して、守り抜いた。これだけで、もはや勲章物だと私は思うのだが。」

龍斗「ですが、我々が到着後、彼女は大杉中佐が、敵の街ぐせをしているときに、勝手に自らの部隊を使って攻撃を仕掛け、大杉中佐の作戦を

  妨害した。それに、彼女は勝手に攻撃を仕掛けたのにも関わらず、敵の反撃に遭い、結果ほとんどの部下が命を落とすと言う大失態を犯し

  ている。それでも、元帥は彼女の昇格を推薦するつもりですか?」

すると、元帥は

元帥「確かに、君たちが来た後、椿の部下は大半が亡くなった。しかし、この攻撃は、椿の命令を無視して部下たちが勝手に行った行動だと私

  は聞いている。」

それを、聞いた浅野派の幹部はざわつきはじめる。

おそらく、報告書に書いてある事を書き換えたんだろう。コイツは、それぐらい普通にできる人間だ。すると、兄貴は、

龍斗「ふざけるな‼︎何が勝手に部下が勝手に取った行動だ!明らかに、彼女の指示で彼らは行動していた。おい‼︎朱雀院椿‼︎」

椿「‼︎」

龍斗「お前‼︎自分で責任を取らず、部下に自分の失態をなすりつけるのか!そんなヤツが、連邦の兵士を名乗る資格なんてねぇ‼︎」

兄貴は、許せなかったんだろう。俺が4年前に部下を失った時も、1番怒っていたのは、兄貴だった。しかし、今怒りをぶつけたところで状況は変わらない。相手は、元帥の娘なのだから。俺は、兄貴の隣に座っていた為、立ち上がって

司令官「兄貴、今は辞めておこう。相手が悪すぎる。今ここで兄貴が怒りをぶつけたところで、元帥の答えは変わる事はないと思う。今は、耐

   えよう。」

龍斗「くっ」

そして、

俺と兄貴は席に着席した。すると、今度は浅野大将が立ち上がり、

浅野「私の部下がお見苦しい姿を見せてしまい申し訳ない。今後は、このような事をしない様にさせておきます。しかし、私も正直に言うと、

  納得はしていません。先程、彼が言った通り、彼女は大きな失態を犯しています。この様な、事をすれば、亡くなった兵士たちのご遺族は

  どう思われるでしょうかね。また、これが民衆に知れ渡れば、市民との連邦の信頼関係は、血に落ちますよ。」

すると、元帥は

元帥「安心したまえ。この事は遺族にも報告はしない。もちろん、市民たちに知れ渡る事はまずないだろうね。」

浅野「それが、貴方の正しいと思う答えですか。」

元帥「その通りだ。」

浅野「分かりました。連邦のトップである貴方が決めたことに対して私がこれ以上口出しするつもりはありません。」

そう言うと、浅野大将は着席した。その後は、今後の帝国に対する対策などが話し合われた。結果、北海道海岸要塞は、修理した後、壁の強度上げ、また野望やバンカーなどを増築し、隊員による動員も増やすことが決定した。こうして、会議は終了した。会議終了後、俺や兄貴に姉さんそして岡本が浅野大将の元に集められた。

午前9時半

浅野大将の自室

浅野「よく集まってくれた。まず、さゆみ君、龍斗君、大杉君、北海道での戦闘ご苦労であった。そして、大杉君大佐への昇格おめでとう。」

司令官「ありがとうございます。」

浅野「君は、もはや連邦においては英雄だ。これからも活躍に期待しているよ。」

司令官「自分は、ただ軍人の務めとして祖国と市民を守っただけです。」

浅野「相変わらず、お父さんと似ているね。彼も君と同じくらい頃、こんな感じだったよ。」

流石に、これ以上長話になるのは、ごめんなので

司令官「それで、浅野大将。俺たちを集めたのはこんな話をするためじゃないですよね。」

浅野「あぁ、前に君と龍斗君には、話したな。今後は、我々は本格的に動こうと思っている。」

その後、俺たちはある計画について話し合った。

そして、2時間後


午前11時半

俺たちは、会議を終えてそれぞれの仕事場に戻ることにした。俺は1人本部の廊下を歩いていると、

前から、朱雀院元帥と椿が歩いてきた。俺は元帥に対して頭を下げて

司令官「お疲れ様です。」

と言うと、元帥は足を止めて

元帥「北海道での活躍見事であったね。」

司令官「ありがとうございます。」

元帥「君には、今までずっと広報部いると聞いていたが、いつの間にか偉くなったもんだね。」

司令官「それは、どうも。」

元帥「これから先、君の様な人間は必要不可欠だ。どうだね、私と手を組む気はないか。」

いきなり、大きな誘いを受けたが、俺にとってコイツは敵だ。だから

司令官「申し訳ありません。今の私では、元帥と手を組むほどの実力を持っていません。なので、このお誘いは断らせていただきます。」

元帥「そうか、それは残念だ。君と椿はいいパートナーになれると思ったのだかね。まぁ、本人がそのつもりはないなら、仕方がないな。」

そして、

元帥「それでは、失礼するよ。」

そう言うと、2人は再び歩き始めた。すると、俺は

司令官「娘さんの昇格は、俺も認めていませんよ。」

すると、元帥は再び足を止めて

元帥「君にそれをとやかく言われるつもりはないよ。」

司令官「そうですね。ですが、貴方のその答えによって日本を破滅に導かない事を願っています。」

そう言うと、俺は再び歩き始めた。いづれにしろ椿とアイツとは、決着をつける。それもそう遠くない日に。

こうして、俺は横須賀鎮守府に戻った。

そして、その日の夜

午後6時

清岡「えぇ、それでは、隊長の昇格と俺たちの初陣を祝って乾杯‼︎」

全員「かんぱーい‼︎」

今晩は、初陣や俺の昇進を祝って宴をすることになった。どうやら、俺が本部に行っている間に、清岡と林が鳳翔や金剛、暁、明石を連れて大型家電量販店や大型スーパーで、買い物に行ってたらしく、宴の会場となっている臨時食堂では、ローストビーフやA5ランクの牛ステーキに、チョコレートボォンデュにチーズボォンデュなどの料理が並んでいた。

金剛「ヘ~イ、提督~一緒に飲みましょうよ。」

俺が、ゆっくりノンアルを飲んでいたら、突如金剛がからんできた。

司令官「俺は、これでも未成年だ。酒は飲めん。」

金剛「そんな〜、清岡中尉達は普通に飲んでますよ。」

司令官「はぁ⁉︎」

すぐに、清岡の方を見ると、

清岡「いえ~い‼︎」

既に、酔っていて手が付けられない状態だった。また、清岡だけでなく、

おやっさん「よし!!もう一杯‼︎」

伊勢「私も‼︎」

おやっさん「若い子に負けるわけには、いかん‼︎」

伊勢「私もだ‼︎」

なんか、酒を使った、勝負を始めていた。おやっさん、死ねんじゃね。

他の奴らも、酒を飲みまくっていて、まともな奴は、一組を除いていなかった。その、一組は、

ロニエ「ねぇ、神通ちゃんって好きな人いるの⁉︎」

神通「そ、それは・・・・・・‼︎」

ティーゼ「大丈夫、みんなには、黙っておいてあげるから。」

の3人であり、ジュースを飲みながら、何やら恋バナをしていた様ようだ。

司令官(お前らたけだよ。まとな人間は。」

それからも、宴は続き、宴が幕を下ろしたのは、翌日の午前4時であった。


翌日

午前7時

俺は、昨日の宴があったのにも、関わらずいつも通りに起床した。すると、

ブーン、ブーン

スマホが鳴り始めた。俺は、スマホを取り誰からの連絡か確認すると、

司令官(あっ、キリトからだ。)

俺は、すぐに連絡に出ると、

キリト「もしもし、勇人か?」

司令官「何の用だ?」

キリト「まぁ、ちょっとな・・・・・。まず、大佐への昇格おめでとう。」

司令官「ありがと。」

キリト「そこでたな、お前が今いる、部隊って今後増やすつもりはある?」

司令官「一応、増やす予定だ」

キリト「そっか、その事でだな、俺たちもお前の部隊に入ろうと思ってて。」

司令官「一向に構わないが、上の許可は得ているのか?」

キリト「安心しろ。既に浅野大将から許可を得ている。」

司令官「あの人、ああいうところだけ完璧だよな。」

キリト「ハハハハハ。確かにそうだな。で、部隊の件はいいのか?」

司令官「あぁ、こっちも部隊が増えることに関しては問題ない。むしろ、知り合いの部隊の方がこっちとしてはありがたい。」

キリト「そうか。じゃあこれからよろしくな。」

司令官「あぁ、よろしく頼む。後、このことロニエとティーゼに教えておこうか?」

キリト「あれ?俺たちとロニエとティーゼの関係知ってるの?」

司令官「当たり前だ。こっちで調べておいた。どうやら、ゲームの世界においての後輩らしいな。」

キリト「まぁ、そういうところだ。」

司令官「どうせ、また何かに巻き込まれて、できた後輩だろ。」

キリト「全て、お見通しというわけか。」

司令官「そうだ。まぁ、とにかく、うちに来る日が、決まったらおしえてくれ。それじゃあ。」

こうして、連絡を切ると、俺はあるところに向かった。


午前8時

横須賀鎮守府

工程エリア

俺は、おやっさんが用意してくれた物を見にきていた。

第4倉庫

俺は、シャッターを開けて入ると、

おやっさん「よう、来たか。」

司令官「例の物、用意できてるの。」

おやっさん「ああ、お前の愛機はここにおる。」

そういうと、

ほこりかぶった布をのけるとそこには、

俺の愛機である零式艦上戦闘機32型が堂々と置かれていた。実は、俺が日本防衛師団にいた頃、俺は戦車だけでなく、戦闘機に乗って日本の航空域に侵入して来た偵察機や爆撃機などを撃墜していたのだ。そして、俺が16歳の夏のある日、俺が静岡県から10キロ離れた上空で、たった1機でパトロールをしていた時、偶然敵の爆撃機の編隊を見つけた。数はB-25が16機 P-40が8機だった。俺は、上から敵を見つけた場合は、すぐに報告して基地に戻るように言われていた。しかし、俺はたった1機太陽から一気にで敵の編隊の中に突っ込んだ。結果、俺は無傷で敵の爆撃機編隊を全滅させた。その後も、たった1機で次々に敵機を撃墜したため、俺の零戦は、帝国のパイロットから「ホワイトデビル」と恐れられるようになった。


これが、俺が過去に経験したことだ。

司令官「明日、これで鹿児島まで、行ってくる。」

おやっさん「わかった。予備燃料などの整備はしといてやる。」

司令官「あんがとさん。」

その後は、艦娘達の様子を見にいったり、訓練の様子を見ていた。そして、


翌日

午前5時

俺は、横須賀鎮守府にある滑走路で離陸準備にはいっていた。

一村「隊長。お気をつけて。」

司令官「あぁ、俺がいない間は頼んだぞ。」

一村「了解です。」

そして、一村からの見送り終えると

ブブブブブ

離陸準備が全て完了し、

ブーン

俺は、鹿児島を目指して飛び立った。

それからは何事もなく無事に鹿児島の空港に着いた。

その後は、西住家の家に向かった。


そして

午後11時

俺は西住家の家に着いた。西住流の家は大きく入口も立派であった。入り口では既に誰かが待っていた。

?「大杉様でしょうか?」

司令官「はい。」

?「これは、どうも遠い所からわざわざありがとうございます。私は西住家に使える菊代と言います。」

司令官「あっはい。よろしくお願いします。」

菊代「では、こちらに。」

その後俺は、屋敷を案内され、そして

菊代「しほ様、大杉様をお連れしました。」

しほ「そう。どうぞ、中へ」

俺はしほさんがいる部屋に入る。

司令官「失礼します。」

しほ「どうぞ、こちらに。」

俺は、そう言われると座布団の上で正座する。

そして、

しほ「この度は、わざわざ横須賀から来てくださりありがとうございます。」

すると、しほさんは頭を下げる。流石に俺も

司令官「い、いえいえ!こちらこそ招待してくださりありがとうございます。」

と頭を下げる。そして、頭を上げると、しほさんも頭を上げた。そして、

しほ「今回来てもらったのは、前回、北海道での戦闘のことについてです。あの時、貴方の戦闘姿は、素晴らしかったわ。」

司令官「ありがとうございます。」

しほ「貴方を見ていたら、貴方のお母さんを思い出すわ。」

司令官「えっ・・・・⁉︎」

しほ「昔、私と貴方のお母さんは、ライバルだったの。よく戦車でぶつかり合ったわ。」

司令官「母さんが・・・・・。」

しほ「でも、貴方のお父さんと結婚すると、彼女は一変して、家事や育児に励む様になったわ。最後にあった時は、幼い貴方を連れていた

  わ。」

司令官「そうですか。」

俺は、そんな事は覚えていない。

しほ「私も貴方と同い年のまほを出産したばかりで、楽しい時間だったわ。」

司令官(赤ちゃんの時かい!!)

しほ「でも、そんな彼女が亡くなった時は、ショックだったわ。私とって良きライバルであり、親友でもあったからね。」

司令官「・・・・・・。」

しほ「話を少し変えましょう。」

司令官「はい。」

しほ「貴方、将来を誓い合った人はいる?」

司令官「えっ・・・・・?いませんが・・・・・・。」

そう言うと、俺は用意されていたお茶を飲む。すると、

しほ「なら、私の娘である、まほとみほをどちらかをもらってくれないかしら。」

司令官「ブーーーーーーーーーー。」

あまりの衝撃的な発言でお茶を噴いてしまった。

しほ「貴方のような人は、西住流の婿として相応しいわ。」

司令官「ちょ、ちょっと待ってください‼︎」

しほ「何かしら。」

司令官「なんで、急に俺なんかを婿にすると言う話になるんですか⁉︎」

しほ「さっきも言った通り、貴方が西住流の家には相応しいからよ。」

司令官「いやいや!貴方がよくても娘さんが納得しないのでは⁉︎」

しほ「安心しなさい。元々、これは2人が貴方に惚れたことが発端よ。」

司令官「うそ〜ん。」

しほ「それに、貴方には今から2人に会ってもらうわ。」

司令官「へっ・・・・・・⁉︎」

しほ「2人とも入りなさい。」

司令官「もう、来てるの⁉︎」

すると、襖が開いて

2人の少女が入ってくる。

しほ「紹介するわ。長女のまほと次女みほよ。」

俺は、衝撃すぎて考えが追いついていけなかった。」

司令官「あのこれって今すぐ決めなければならない事ですか?」

しほ「いえ、すぐにと言うわけではありません。2人もまだ、学生です。ですが、いづれは・・・・・。」

流石に今すぐではなかった。

司令官「なら、それまでは考えさせてください。」

しほ「構いません。ですが、こちらからも、条件があります。」

司令官「条件?」

しほ「はい。まほが通っている黒森峰とみほが通っている大洗の戦車道部には、貴方の部隊に入ってもらいます。」

司令官「・・・・・えっ⁉︎」

しほ「その上なら今回の・・・・・・・・・。」

司令官「ちょっと、待ってください!!」

俺は、少し話の進行を止めた。

司令官「流石に、学生を巻き込む事はできません‼︎」

しほ「確かに納得はできないでしょうね。でも、いづれ戦争が激化するに連れて、多くの若者が戦場に駆り出されると思うわ。いづれこの子達

  も・・・・。だから、私は2人を貴方の元で本当の戦場を学ばせようと思っているわ。」

司令官「ですが・・・・。」

しほ「それに言うと、貴方を狙っている家は多いの。特に島田流は・・・。」

確かに、島田流は西住流と同じくらい有名な一家だ。俺と家の者を結ばせて、さらに強い子孫を残したいわけだ。これを受け入れないとおそらく向こうが納得しない。俺は仕方なく

司令官「分かりました。娘さん達をこちらで預からせてもらいます。」

しほ「よろしくお願いするわね。」

こうして、縁談は延期となり、黒森峰と大洗が俺の部下に入ることが決定した。

そして、帰る時

しほ「まほ。」

まほ「はい。」

しほ「大杉さんを門まで送ってあげなさい。」

まほ「はい!お母様。」

そして、門まで送ってもらうことになった。その途中

司令官「なんか、悪いね。勝手に巻き込んじゃって。」

まほ「いや、気にしてない。それに、今日はお前と会えてよかった。北海道での戦闘での映像に私は感動したよ。常に、最前線で部下と共に戦

  うお前に。」

司令官「そうか。ありがとう。」

まほ「おそらくみほも同じだと思う。」

司令官「そうか。」

こうして、少し話した後、俺は門まで送ってもらった。 

司令官「ありがとな。ここまで送ってもらって。」

まほ「気にするな。当選のことをしただけだ。その内そちらに向かう。」

司令官「わかった。その時はよろしくな。」

まほ「あぁ、よろしく頼む。」

こうして、急な縁談を受けた上に学園の生徒を巻き込むという形になってしまった。


続く




















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