デビル(司令官)と艦娘たち No.13【目標!敵対戦車陣地】
今回で北海道での戦いは終わりです。それでは、どうぞ‼︎
20○○年5月○日
午前7時
前線基地(テント)
現在俺たちは、北海道で帝国軍に対して反撃を行なっていた。敵は、もはや打って出ることは不可能であり退却し始めていた。しかし、そんな状態でも未だに抵抗してくる帝国軍は多く、連邦にも被害が出ていた。そんな中、ある日俺は姉さんと兄貴に呼び出された。俺は、前線基地に向かった。俺は、テントに入ると
司令官「着いたぞ。」
龍斗「早かったな。」
司令官「ちょうど、補給のために戻ってきてる最中だったからな。」
龍斗「そうか。では、始めよう。」
俺たちは、テントの真ん中にマップを見た。
さゆみ「現在私たちは、ここまで帝国軍を追い返すことに成功してるわ。帝国軍も既に撤退命令が出ているらしいわ。そこで私たちは、敵の追
撃を行ったんたけど、ここで問題が発生したわ。」
司令官「問題って?」
すると、姉さんはある山をペンで囲った。
さゆみ「ここから、帝国軍による砲撃を受けたの。被害は、なかったけどおそらく8.8センチ砲による砲撃だと思われるわ。」
司令官「また厄介なところにあるな」
龍斗「ここは、他の部隊も通るルートだ。この砲撃陣地を放っておくと他の部隊にも被害が出るな。」
司令官「だからといって、こんな山を戦車は登れないな。」
さゆみ「えぇ、基本は歩兵による攻略が必要になるわ。」
龍斗「愚弟。お前の部隊でなんとか攻略できないか?」
司令官「できないことはないけど、この山を上がるのはかなり大変だ。それに敵の攻撃もあるとしたら尚更だな。」
龍斗「姉貴。航空機による爆撃はできないのか?」
さゆみ「とっくにやったわ。でも、対空砲や高射砲もおかれていてあまり戦果をあげれなかったわ。」
司令官「つまり、援護は期待できないと。」
さゆみ「そういう事ね。」
司令官「うちがここを攻略するのはいいけど、少なくとも途中までは援護が欲しいな。」
龍斗「なら、うちのアレを使うか?」
司令官「アレね。期待はできるけど・・・。」
さゆみ「龍斗、アレって何?」
龍斗「80センチ列車砲「グスタフ」だよ。」
さゆみ「いつのまにかそんなの手に入れたの?」
龍斗「さぁね。いつのまにか手に入れた。あんまり、使う機会がないけど。」
司令官「兄貴、それでいいから援護を頼む。」
龍斗「分かった。だが、砲弾の着弾地点からできる限り離れとけよ。体が跡形もなく消し飛ぶぞ。」
司令官「ほいほい。姉さん、これでいいだろ。」
さゆみ「分かったわ。本当にこの子達は・・・・」
なぜか、呆れられていた。
俺は、会議が終わると、自分の部隊の元に戻った。
午前8時
横須賀鎮守府陸上部隊の待機場所
俺は、一村、清岡、林、ロニエ、ティーゼ、長門を呼び出して、作戦会議を行った。
司令官「先程、新たな任務が言い渡された。内容は、現在味方に対してふ砲撃を行なっている敵対戦車陣地の攻略だ。」
清岡「また、苦労しそうな任務ですね。」
司令官「仕方ないだろ。文句があるなら、帝国に言ってくれ。」
一村「それで、隊長。その対戦車陣地はどこにあるのですか?」
司令官「ここだ。」
俺は、そういうと俺は地図にマークをつけた。
司令官「この山に対戦車砲が置かれているとのことだ。また、対空装備もあり、航空機による援護は難しい。」
林「戦車じゃ、この山を登るのも不可能だね。」
司令官「あと、偵察機によれば、山の途中には、敵のバンカーが確認されている。」
ロニエ「つまり、何の援護も無しにこの山を攻略しろと。」
ティーゼ「そんなの無理です!」
司令官「落ち着け、援護はある。途中までだが。」
長門「どのような援護なのだ?」
司令官「80センチ列車砲による砲撃だ。」
全員「・・・・・・・・」
全員が静まりかえる。
司令官「どうした、お前ら?」
一村「隊長、それってまさかドーラのことですか?」
司令官「惜しいな、姉妹のグスタフだ。」
一村「どこの誰がそんなトンデモ兵器を持っているのですか?」
司令官「兄貴の部隊だけど。」
一村「やっぱりそうでしたか。」
司令官「普通の事だろ。」
一村「これのどこか普通なんですか!!第一にどうして連邦にそんな兵器があるんですか‼︎これってWW2の時にドイツが開発したバケモノ砲で
すよ‼︎」
清岡「落ち着け、一村。」
司令官「ナイス。清岡。」
清岡「いや、俺も呆れてますからね。あなたと龍斗大佐の考えには。」
司令官「ひどくね。」
すると、
長門「先程途中まで、と言っていたがそっからは私たちで攻略するのか?」
司令官「そうだ。」
長門「なら、私たちも出るべきか?」
司令官「無理に出る必要はない。お前たちは、今までよくやってくれてる。俺は任務よりも命を大事にして欲しい。艦娘だけじゃないぞ。ロニ
エとティーゼもだ。」
ロニエ「えっ⁉︎私たちもですか。」
ティーゼ「どうしてですか?ここまで一緒に戦ってきたのに。」
司令官「この任務では、何が待ち受けているか分からない。命の保証もできない。だから、この任務は志願制とする。今ここで、俺に着いてく
るなら手を挙げろ。」
すると、一村、清岡、林が手を挙げる。
司令官「いいのか?お前ら。」
一村「自分は最後まで隊長について行くと決めましたから。」
清岡「今のところ、隊長の部隊にいる方が、給料が良いので。」
林「私は、まだ隊長に恩を返せていないので。」
司令官「お前ら。」
すると、
ロニエ「私も隊長に何も役に立てていません。こんなところで逃げたくありません。」
ティーゼ「私も同じです。」
司令官「・・・・・」
すると、
長門「私達も最後まで提督と共に戦うつもりだ。」
司令官「死ぬかもしれないのだぞ。」
すると、
加賀「今更ね。元々この戦場に来た時点で覚悟はできてるわ。」
加賀が突如テントに入ってきた。他にも、
川内「提督!戦闘なら私に任せてよ!」
神通「私も、最後までお供します。」
那智「お前には、羽黒のことで貸しがあるからな。」
足柄「戦場に行くなら、私に任せなさい!」
次々に艦娘たちが志願してきたのだ。結果、全員がこの任務に志願したのだ。
俺は、正直嬉しかった。ここまで信頼されていたとは思っていなかったからだ。艦娘たちは、人間自体を恨んでいて、ロニエとティーゼは、入隊したはかりで俺の事など全く知らないはずなのだから。
司令官「分かった。なら、俺もお前たちに命を預ける。だから、何があっても死ぬな。」
全員「了解!」
司令官「全員!準備に取り掛かれ!」
その後は、武器のなどの点検などが行われた。
そして、
翌日
午前7時
俺たちは、待機場所から、ハーフトラックで目的地の山が見える場所まで来た。そこで俺たちは待機していた。
司令官「おー、バンカーが嫌というほど、見えるな。」
俺は、双眼鏡で山を見ていた。砲撃予定の場所には、コンクリートでできたバンカーがいくつか見えた。すると、
プー、プー
突如、後ろからクラクションの音がしたので振り返ると、M3ハーフトラックがこちらに向かってきた。そして、ハーフトラックは停車すると、一人の男性が降りてきてこちらに歩いてきた。
?「君たちが横須賀鎮守府陸上部隊か?」
司令官「そうだ。」
?「そちらの隊長と話がしたい。」
司令官「隊長は俺だ。」
すると、
村田「失礼しました!私は、第113歩兵連隊の指揮をしております。村田です。急遽我々の部隊もこの任務に参加することになりました。」
司令官「分かった。作戦は聞いているな。」
村田「はい!」
司令官「砲撃の合図があるまでは待機だ。」
村田「了解しました。それでは失礼します。」
そして、村田は自分の部隊のところに戻っていった。
俺たちも少しの間待機することになった。
午前8時
『合同せよ。横須賀鎮守府。合同せよ。』
突如、無線から声が聞こえたので急いで無線を取った。
司令官「こちら横須賀鎮守府。どうぞ。」
龍斗『準備ができた。10分後予定ポイントを砲撃する。」
司令官「分かった。」
龍斗『気をつけろよ。』
司令官「分かってる。」
そういうと、俺は無線を切った。
司令官「お前ら!出撃だ!」
それを合図に一斉に全員が整列して待機する。
10分後
司令官「そろそろだな。」
すると、一村が背負っている無線から
ガー、ガー
俺は無線を取ると、
砲兵隊員『これより、予定ポイントを砲撃する。』
司令官「分かった。頼むぞ。」
俺が無線を切ると、同時に
ズドーン
大きな砲撃音が聞こえてきた。そして
ヒューン
ズドーン
敵のバンカーが設置されている所に突如、大きな爆発が起きた。砂埃も大きく舞い上がり砂や小石などがここにも飛んできた。
司令官「すごいな。」
一村「あの砲撃を生き残った人は、いないでしょうね。」
司令官「そうだと、願うがな。」
俺は、そういうと
司令官「全員、行くぞ!」
俺が歩き出すと、全員も俺の後ろを歩き出した。ついに、敵対戦車陣地の攻略が始まったのだ。俺たちは、山を登り始める。敵から攻撃は一切なく順調に進んだ。そして、砲撃が着弾したポイントに到着した。そこはまさに地獄だった。着弾した所には、大きなクレーター痕が残っており、バンカーのコンクリートがあちらこちらに転がっており、敵歩兵の遺体も転がっていた。遺体の中には、上半身がない物や、内臓が飛び出ている者もいた。
司令官「まだ、生き残っている奴がいるかもしれない。注意しろ!」
俺は、注意を呼びかけると、
味方兵士「おい!こいつ生きてるぞ!」
という声が聞こえたので、そこに向かうと腹から大量の血を流している敵兵士がいた。
敵兵「ハァー、ハァー」
敵兵は、もはや虫の息で死を待つのみだった。すると、敵兵は最後の力を振り絞って一人の味方兵士に向かって一枚の紙を渡してきた。おそらく、家族への手紙だろう。その後敵兵士は、息を引き取った。
俺は、手紙を受け取った兵士に
司令官「何があってもその手紙を届けろ。」
味方兵士「はい・・・・・。」
俺は、その後も付近の警戒にあったっていた。すると、
コドッ
突如半壊したバンカーの小さな瓦礫が転がってきたのだ。俺は、転がって来た方向を見ると、誰かが半壊したバンカーから覗いている人影が見えた。俺は、装備していたMP40を構えて
司令官「そこにいる奴出てこい!」
?「・・・・・」
すると、バンカーから姿を現した。しかし、
司令官「‼︎」
俺はその光景に驚いた。出てきたのは、まだ、小学生くらいを中心とした子供たちが出てきたのだ。全員帝国軍の戦闘服を着ていた。おそらく少年兵だ。
すると、中学生くらいの一人の少女が前に出てきて、
少女「Nicht schießen(撃たないでください。)」
ドイツ語で少女が訴えてきた。続けて、
少女「Wir sind nicht mehr bereit zu kämpfen.(もう、私たちに戦う意志はありません。)」
いつの間にか味方が集まってきていた。全員少女たちに銃を向けていた。俺は、ドイツ語が分かるため何を言っているかは理解していたが、他の奴は理解できていない。すると、少女はカタコトで
少女「オネガイシマス。・・・・コロサナイデ。」
少女は泣きながら、必死に訴えていた。そして俺は、
司令官「全員武器を下ろせ。」
俺が指示を出すと、全員が武器を下ろす。そして
司令官「一村、何人の部下を彼女たちと共に下山させろ。」
俺は、彼女達を保護することにした。例え敵でも相手は子供だ。彼女たちに罪はない。
結果、先程亡くなった敵兵から手紙を受け取った兵士を含めて、5名と共に彼女達は山を下りた。彼女達が下りて行くのを確認すると、再び俺たちは山を登り始めた。それからも敵の反撃はなく、目的地のポイントの目の前までに迫った。しかし、ここまで敵からの攻撃がないとで俺は不安だった。そんな中俺たちは最後の登り場所に入った。
司令官「気を抜くなよ。」
俺は注意を呼びかけながら前進していた。俺たちの前を村田隊長が率いる113歩兵連隊が前進していた。すると、岩ばかり中に妙に木でできた建物らしき物が見えた。俺は、最初壊れた建物だと思っていた。しかし、その建物を見ていると小さな黒い筒らしき物が出てきたのだ。その瞬間俺は、
司令官「伏せろ‼︎」
同時に
ババババババババババ
目の前にいた3名の兵士が倒れた。俺が見ていたのは、壊れた建物ではなく木でできたバンカーだったのだ。そして小さな黒い筒らしき物の形状とこの銃声はMG42だ。
全員が急いで伏せたり、岩に隠れる。そして
タカタカタカタカ
ダン、ダン、
タタタタタタタタタタ
ダンダンダンダン チャキーン
俺たちもあらゆる火器で反撃した。すると、敵のバンカーの周りからも敵が姿を現した。
司令官「クソッ!」
一村「あんな所にバンカーあるなんて聞いてませんよ!」
司令官「おそらく、風景に同化して偵察機も見つけられなかったんだろう。」
一村「どうしますか⁉︎」
司令官「アレをやるしかないだろ!」
すると、こちらに神通とロニエとティーゼが走ってきた。神通は百式短機関銃、ロニエはG43、ティーゼはMP3008を装備している。
神通「提督!私がやります!」
司令官「はぁ⁉︎」
神通「私があの機関銃を破壊します‼︎」
司令官「だが、どうやって⁉︎」
ロニエ「これを使います‼︎」
ロニエの手には大きな布で包まれた物があった。
司令官「梱包爆薬か⁉︎」
一村「これなら、バンカーごと破壊できます。」
司令官「だが、バンカーの周りにも敵がいる。近づくのは、危険だ!!」
ティーゼ「私たちも一緒にバンカーまで近づいて神通さんを援護します!」
司令官「分かった。死ぬなよ」
三人「はい!」
そして、三人は匍匐前進で敵のバンカーに向かう。
司令官「三人をやらせるな!撃って撃って撃ちまくれ!」
全員で、一斉攻撃を開始する。
タカタカタカタカ
ダンッ、ダンッ
タンタン
ダダタダダダダタダダ
すると、
タンッ
俺が隠れている岩に敵の弾が命中する。
司令官「‼︎」
俺が顔を岩から出すと、スコープの反射鏡が見えた。そして
ダンッ
今度は、弾が俺の頬をかすった。
俺は急いで顔を隠す。
一村「隊長!」
司令官「大したことない。」
俺は、頬からはかすったところから、血が出ていた。
すると、
北上「私がやろうか?」
司令官「へっ!?」
M1A1カービンを持った北上がいた。
司令官「やれるか?」
北上「できるよ。場所も分かってるし。」
司令官「頼む」
北上「オッケー」
すると、北上は立ち上がり右手でM1A1カービンを構える。しかし左手で支えていない。普通の人間なら不可能だ。
司令官「北上さん?」
その瞬間
パンッ
すると、
敵のスナイパーが倒れるのが見えた。
一村「片手で、スコープ無しでスナイパーをやるって・・・・。」
司令官「とりあえず、助かった北上。このまま神通達を援護してくれ。」
北上「ほいほ~い」
北上は、そのまま狙撃を続ける。
一方神通達は、
あれからもずっと匍匐前進でバンカーに向かっていた。すると、
ヒュ〜ン
ズドーン
突如、神通達から15メートル離れた所に何かが着弾した。
神通「‼︎」
ロニエ「今のは⁉︎」
ティーゼ「多分、迫撃砲。」
神通「急がないと、提督が危険です。」
急いで、匍匐前進でバンカーに向かって行く。そして、
神通「こっからは、私一人で行きます。二人は援護をお願いします。」
ロニエ「わかりました。」
ティーゼ「お気をつけて。」
神通は頷くと、バンカーに向かって行く。そしてついに、梱包爆薬の導火線を抜いて
神通「沈んでください!!」
そう言って、バンカーに梱包爆薬を投げ込む。そして、神通は急いで伏せる。
そして、
ドカーン
バンカーは、大きく爆発する。
神通達は、見事にバンカーを破壊することに成功した。
そして司令官達は、
司令官「バンカーが破壊されたぞ。総員!突撃!」
俺の合図で、全員が敵に向かって行く。俺も先頭に立ってバンカーがあった場所に向かう。敵がいた場所につくと、既に神通達が敵と交戦していた。俺は、神通の元に向かい、
司令官「神通!無事か⁉︎」
神通「はい!まだ、やれます!」
すると、5名の敵がこちらに向かってくるのが見えた。俺は、急いでMP40を構えて
司令官「神通!前方敵歩兵!」
そういうと、俺は敵に向かって発砲した。
タカタカタカタカ
神通も発砲する。
タッタッタッタッ
敵歩兵「グハッ⁉︎」
敵歩兵「ぐぶっ‼︎」
敵は全員倒れた。
司令官「神通!行くぞ‼︎」
神通「はい!!」
俺と神通は、敵に向かって発砲しながら走って行く。
それを見ていた一村も
一村「隊長に続け!!」
全員「おぉー!!」
一村の指示で、隊員達全員が敵陣地向かって行く。
俺が走っていると、目の前の岩陰から敵が出てきた。
俺は、すぐに敵向かって
タカタカタカタカ
敵兵「キャァァァァ」
敵は倒れる。すると、敵が出てきた岩陰に穴が見えた。おそらく、敵は地下壕を掘っていたのだろう。すぐに、地下壕に手榴弾を投げ込む。
すると中から、
敵兵「Granate‼︎(手榴弾だ。)」
という声が聞こえてきた。そして、
ドカーン
大きく地下壕は、爆発した。そして再び進軍を開始する。そして、ついに目的地が見えた瞬間、
ズドドドドドドドド
突如けたたましい音が聞こえてきた。それと、同時に目の前を走っていた歩兵の身体バラバラになった。俺は、
司令官「隠れろ!!」
すぐに俺も岩に隠れた。
岩から顔出してみると、敵の20ミリフラック38 4連装砲が見えた。今の攻撃で7名がやられた。その中には、村田隊長も含まれていた。
敵は、そのまま攻撃を続行した。俺たちは、武器で応戦するが、弾幕が激しく迂闊に顔を出せなかった。
司令官「クソッ‼︎」
神通「提督‼︎どうしますか⁉︎」
すると、俺はあることを思いついた。すぐに俺は、一緒の岩に隠れていた一村が背負っている無線機の受話器を取る。そして、
司令官「こちら、横須賀鎮守府陸上部隊から前線基地へ。応答を願う!」
すると、すぐに
通信兵『こちら前線基地!横須賀鎮守府どうぞ!』
司令官「現在、敵の対空砲から攻撃を受けている!航空支援を要請する!!」
通信兵『了解した。すぐに付近の航空隊を向かわせる。』
司令官「対空砲は、こちらで引きつける!あと、敵の座標こちらでを教える。赤いスモーク狙うように伝えておけ‼︎」
通信兵『了解した。到着予定時刻は4分後だ。』
司令官「了解した。オーバー。」
そいういって俺は、無線を切った。
そしてすぐに、
司令官「あと少しで、航空支援が到着するそれまで、耐えろ!!」
そこからも、敵の対空砲に向かって全員で攻撃をし続けた。
タカタカタカタカ
味方「手榴弾‼︎」
ドカーン
味方「食いやがれ‼︎」
ダンッ ダンッ ダンッ チャキーン
ババババババババババ
ダンッダンッ
そしてついに無線越しに連絡が入る。俺は無線を取ると
攻撃部隊『こちら第15攻撃部隊と第18急降下部隊だ。間もなく目標地点につく。座標を教えてくれ。』
その様子を見ていた清岡に俺は合図を送る。すると、清岡はスモークグレネードを敵の対空砲に向かって投げる。すると、赤い煙幕が展開される。
すると、すぐに
攻撃部隊『座標を確認した。これより攻撃を開始する。オーバー』
すると
ブゥゥゥン
突如悪魔のサイレンが聞こえてくる。
そして
ズドーン
ズドーン
対空砲が爆発する。上を見るとju87スツーカが機体を上げていた。続けて、
ヒューン
ズドーン
ヒューン
ズドーン
ヒューン
ズドーン
ロケット弾による攻撃が展開される。上にはIL-2が飛行していた。
その後も、この2種類の攻撃機による攻撃が展開された。それを見ていた味方は
味方兵士「フゥゥゥー!アイツら最高だぜ!」
味方兵士「いいぞ!やれー!」
そして、無線で
攻撃部隊『これより、帰還する。』
司令官「攻撃に感謝する。」
攻撃部隊『無事の健闘祈る。オーバー。』
無線が切れると
司令官「行くぞ!攻撃開始だ!」
俺たちは、残った敵に突っ込んでいった。そこからは、肉弾戦だった。銃剣やナイフや拳での殴り合いなどが展開された。
俺も腰につけている軍刀2本を抜いて
シャン
敵兵「グハァ!」
シャン
敵兵「グッ・・・・」
次々に斬り殺した。結果五人を斬殺した。その頃には、戦闘も落ち着いていた。すると、奥から白旗を掲げてこちらに向かってくる帝国兵の姿が見えた。すると、一人の敵将校らしき人が
敵将校「降伏する。だから、撃たないでくれ。」
投降してきた兵士は全員で五十人くらいいた。多くの兵士が負傷しており、もはや戦える様子ではなかった。
敵将校「我々は、前回の航空機の攻撃で大半が負傷しているが、治療品が足りない状況だ。頼む、私の命はどうなってもいい。だが、部下の命
は助けてくれ。この通りだ。」
敵将校は頭を下げて来た。俺は、
司令官「衛生兵!こいつらの治療をしてやれ。一人で歩けないものには、手を貸してやれ。」
俺は、コイツらも助ける事にした。おそらくコイツらは元々は帝国の人間ではないと俺は判断した。すぐに、うちの衛生兵が、治療を開始した。すると敵将校は俺に向かって
敵将校「ありがとう。」
と頭を下げてきた。俺は、
敵将校「名前は?」
と質問した。すると、
ラインハルト「シュミット・ラインハルトです。階級は少尉です。」
と返してきた。
俺も同じように
司令官「大杉勇人だ。階級は中佐だ。」
そういうと、俺は手を差し出した。すると、向こうも手を出してきて握手をした。こうして、目標であった対戦車陣地の攻略に成功した。今回の戦闘で横須賀鎮守府の部隊は、25名が負傷したが死者は出なかった。しかし、共に戦った第113歩兵連隊は、村田隊長を含む10名が命を落とした。亡くなった村田隊長を含む隊員は、その後北海道の連邦軍の墓地に埋められる事になった。残った隊員は生き残った副隊長の指揮の元で部隊を継続する事になった。また、投稿した兵士たちはやはり元ドイツ軍の兵士であった。彼ら投降したことにより、多くの兵器の鹵獲にも成功した。その後も俺たちは北海道で敵の追撃に参加した。俺たちは、快進撃を見せた。俺たちを見た帝国軍は次々に投降した。それにより、多くの戦車なども鹵獲に成功した。そして6月○日に北海道にいた最後の帝国の部隊が降伏した。これによって北海道での戦いは終わったのだ。この戦いで連邦兵士は約1万人が亡くなった。そのほとんどが北海道の防衛部隊で、亡くなった彼らには敬意と感謝を込めて盛大に葬式が行われた。この戦闘は後に「春の戦い」と言われるようになる。この戦いで俺たちは大きくニュースや新聞に報道され全国で注目を浴びることになった。また、世界からも大きく報道され、今戦っている兵士たちとっては、励ましにもなったのだ。この戦いは、俺にとっては忘れることのない戦いだった。この北海道での戦いは終わったが、まだ帝国との戦争は終わっていない。俺は最後まで戦い続ける。両親と部下の仇を取るまでは。
続く
今後、アンジュ・ヴィエルジュも投降していきたいと思っています。どちらかの投稿が遅くなる可能性があります。その際は温かい目で見守っていただけると幸いです。今後ともよろしくお願いします。
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