2022-12-13 14:07:37 更新

前書き

お待たせしました。シーズン2のパート5です。それでは、どうぞ!!


20○○年4月○日

午前7時

尾張 前線基地の食堂


ガヤガヤ

と今日も朝から多くの人兵士達が此処に朝食を求めてやってくる。

兵士「おはようございます!!大佐!!」

兵士「おはようございます!!」

と俺が朝食をとっていると、兵士達が俺の前を通るたびに挨拶して行く。それに対して俺は、

司令官「おお、おはよう。」

と返す。すると、

ロンメル「おはようございます。大杉大佐。」

とロンメルが挨拶してくる。

司令官「おお、おはよう。ロンメル大尉。」

ロンメル「此処は、賑わってますね。朝食のメニューも多くて、飽きる事がなさそうです。」

司令官「此処の食堂の責任者は、全国の料理を研究してるからな。」

ロンメル「ハハハ。それは、良い子ですね。食事は兵士の士気にも関わりますから。」

そう言うと、ロンメルを朝食を取り始める。すると、

寺坂「チッ、大佐もお人好しだな。帝国の人間と食事だなんて。」

とヒソヒソと聞こえてくる。それに、対して俺は

司令官「文句があるなら、俺に直接に言いに来い!!!」

と言う。すると、

ガタンッ

と1人と新米が立ち上がり、

寺坂「なら、言わせてもらうがよ。大佐。アンタ、コイツがどういう人間か分かってるのか。」

とロンメルに対して指を指して俺に言ってくる。

寺坂「コイツは、帝国の人間だ!!」

と言うと、

清岡「寺坂!!お前!!」

と同様に朝食を取っていた清岡が怒鳴る。清岡は、新米兵士達の教育係を担当もしている。だからか、怒るのも無理はなかった。だが、

司令官「清岡、止せ。コイツは俺の判断に文句を言ってきたのだ。つまり、これはコイツと俺の問題だ。」

と俺は清岡を止める。そして、

司令官「寺坂と言ったな。じゃあ聞くが、お前は俺の判断がどこで間違ってると言うんだ。」

寺坂「そんなの決まってるだろ!!このロンメルって男は帝国人間だぞ!!この男だけじゃない、コイツが連れてきた部下やラインハルトやお前が可愛がってるグロリアって言う女の部隊も殆どが帝国人間じゃないか!!そんな人間達と一緒に戦うのはごめんなんだよ!!」

とハッキリと言ってくる。すると、それを聞いていたロンメルの部下やラインハルトの部下達も腹がたったのか席を立ち、寺坂を睨む。

司令官「寺坂。なら、お前に1つ聞きたい。今此処でお前は裏切る覚悟はあるか。」

寺坂「何!?」

司令官「ロンメル大尉もラインハルト大尉もグロリア中尉も確かに元帝国の人間だ。それは間違ってない。だがな、コイツらは帝国に殺される事を覚悟の上で帝国を裏切り、連邦側についたんだ。俺は今まで一緒に戦ってきたが、コイツらは何度も命懸けに戦ってきた。ラインハルト大尉は、今までに何度も俺たちの援護ために前線にまで来て砲撃支援を行ってくれた。グロリア中尉は、女性でありながらも男に引けを取らないほどまでに自分の女性の部隊を精鋭にまで育て上げた。そして、ロンメル大尉は、俺の命を命懸けで救い、共に戦ってくれた。お前にそれが出来るか。寺坂!?」

寺坂「・・・・・。」

と黙り込む。

司令官「寺坂。今此処で俺を裏切る覚悟があるなら、護身用のピストルがあるだろ。それで俺を撃て。」

寺坂「!!」

と寺坂は驚くが、俺は普通に

司令官「ほら、撃てよ。」

と言う。だが、

寺坂「・・・・・。」

裏切るところか、ピストルにすら、触ろうとしなかった。そんな、寺坂に対して、

司令官「お前のその威勢は認めてやる。だが、今後差別用語は金輪際避けろ。最悪、国際問題に発展しかねない。」

と伝える。そして、

司令官「今此処で寺坂同様、新米兵士達の諸君の中に異論があるなら言いに来い!!無いなら、今後は差別用語は発言は一才禁ずる!!分かったか!!」

兵士達「ハイ!!」

司令官「なら、食事をさっさと済ませて自分するべき事をしろ!!」

と言うと、

ガタガタ

と食堂に居た兵士たちは、一斉にさっさと食事を取り、終わった者はすぐに食堂を後にして、自分の持ち場に向かう。すると、清岡がロンメルと元に来て、

清岡「ロンメル大尉。ウチのバカが失礼な事を言って申し訳ありません。俺からも言っておくので。本当にすいませんでした。」

と謝罪する。

ロンメル「気にしないで下さい。部下が上官に意見言える事は、良い事です。帝国では、許されない事でしたから。」

司令官「まぁ、あんな強気に言ってきた奴は初めてだが。」

清岡「隊長も申し訳ありませんでした。」

と俺にも謝ってくる。

司令官「いいよ。気にして無い。だが、差別的な発言を部下がしないよう気をつけてくれ。今後の士気にも影響する。」

清岡「分かりました。今後は気をつけます。」

と言うと、清岡も自分の持ち場に戻って行く。そして、俺も食事を終わらせ、仕事に戻ろうとした時、

大淀「司令官。」

と大淀が呼びに来たのだ。

司令官「どうした。」

大淀「織田軍からあるお方が来ていて。司令官と会いたいと。」

司令官「分かった。」

と言うと、俺は大淀共に来客が待っている応接室へと向かった。


午前7時18分

尾張 前線基地 応接室


ガチャ

司令官「お待たせしてすいません。」

と言いつつ俺は応接室に入ると、そこには見覚えのないオレンジ色の髪をした少女がいた。

?「いえ、そんな!!謝らないで下さい。私が急に来たことが悪いので!!」

と言ってくる。

司令官「えぇ、立ったままで話すのは難ですので、どうぞ座って。」

と言うと

?「では、失礼します。」

と少女も応接室のソファー座る。そして、

司令官「それで、今日はどういった御用で。」

?「私、久遠様からの命のもと今日から勇人様にお仕えするよう言われてきました。木下藤吉郎ひよ子秀吉で御座います。勇人様のお世話やお手伝いを命じられおり、よろしくお願いします。」

と挨拶してくるが、

司令官「うん。ちょっと待ってね。俺、そんな話を久遠から一度も聞いてないんだけど。」

ひよ「えぇ、それは・・・・・私も昨日、言われたもので・・・・・。」

と困った様子で行ってくるが、

司令官(秀吉だ。絶対に俺がよく知る秀吉だ。秀吉も女かよ。)

と思いつつも

司令官「アイツ・・・・そういうのは先に言えよ。まったく。」

といつも通りの平然とした言い方で対処する。

ひよ「あの~、じゃあ私は・・・・・。」

と不安そうな顔で聞いてくるが、

司令官「良いよ。こっちもそろそろ現地の人を雇うつもりだったから。この際に来てくれたんだ。よろしく頼むよ。」

ひよ「は、はい。精一杯働かせてもらいます。」

とこうしてひよもウチで働く事になった。


午前8時

尾張前線基地 演習場

ブーン

ブーン

ゴゴゴゴ

ズドーン

ズドーン

タタタタタタタタタタ

と朝から演習場では、各部隊がそれぞれ訓練に励んでいた。ある部隊は戦車の訓練、ある部隊は射撃の訓練、またある部隊は航空機による格闘戦の訓練を行なっていた。

ひよ「凄いですね。」

大淀「これでも、我が部隊の一部でしかないんですけど。」

とひよの為に基地の案内をする大淀は、そう呟く。

ひよ「凄いですね。こんな多くの兵を指揮できるなんて、凄いですね。勇人様は。」

大淀「えぇ、そうですね。いつも、司令には頭が上がりません。」

と話している一方、


司令官は、

ガサガサ

司令官「やはり、見張りの数が少ないな。」

一村「はい。常に見張りには状況を知らせるようにさていますが、・・・・・。」

と俺と一村は、美濃と尾張の国境に視察として来ていた。草や木などでカモフラージュされた監視所から双眼鏡で見ていたが、国境には、十数人ほど足軽がいるだけで、他に特に気になる物はなかった。

一村「どうしますか。現状なら、すぐにても美濃の超え橋頭堡を確保する事も可能ですが。」

司令官「いや、久遠達が動かない以上俺たちが勝手に仕掛けるわけにはいかない。今のところは現状維持で頼む。ただ、また動きがあり次第直ぐに報告する様に。」

一村「了解です。」

そう言うと、俺と一村はそのまま尾張に戻った。


午前12時

執務室

司令官「うーん。どうしようか。」

と俺が悩んでいると、

ひよ「あの〜、どうかしましたか。」

と仕事の手伝いをしてくれていたひよが聞いてくる。

司令官「あぁ、実は今後の事も考えてひよ以外にも何人か現地の者を雇おうと思ってるんだ。」

ひよ「でも、勇人様には沢山の部下が居るのでは?」

司令官「確かに、居るには居るがアイツらもここに来てまだ短い。だから、ある程度、土地に詳しい現地の者が必要なんだ。」

ひよ「なるほど。でしたら、1人居ますね。」

司令官「誰だ?」

ひよ「名前は、蜂須賀小六正勝。通称は、転子って言います。」

司令官(あぁ、そういえば蜂須賀正勝は確か秀吉の友人だったなぁ。)

と思いつつも、

司令官「その転子って子はどういう子なの?」

と聞いてみる。

ひよ「特にどこかに仕えているわけでなくそこらの野良武士をまとめて戦にでて稼いでいる子です。」

司令官「つまり、傭兵ってこと?」

ひよ「まぁ、そうなりますね。」

司令官「なるほど。その子はひよにとって信頼できる子なのか。」

と俺は聞くと、

ひよ「はい!!きっと勇人様にしっかりと仕えてくれるはずです。」

とそれを聞いた俺は、

司令官「そうか。なら、その子とその子の部下は俺が雇おう。」

ひよ「本当ですか!!ありがとうございます!!」

と礼を言ってくる。

司令官「じゃあ、予定は決まったから今から迎えに行くか!!」

と言うと、俺はいつも常に持ってる無線を使って

司令官「一村。悪いが、今から少し出かけるから足を頼む。」

と伝え、俺とひよは基地を後にした。


午後1時

今川領と織田領の国境近くのとある村


この村は桶狭間の戦い以降、特に何事もなくただ平凡で平和な日々が続いていた。そして、その村にはこの村を拠点にしているとある少女がいた。

少女「ふぅ〜・・・・・。えぇと、ひい、ふう、みい。よし、とりあえずこんなものかな。」

と少女は薪を数えてた。

少女「はあ〜。最近、やっぱり稼ぎが少ないから薪も残り少ないなぁ。やっぱりどこかに仕官するべきなんだろうけど。最近、戦も少ないし・・・・。でも、仕えたところで堅苦しいのは嫌だし。どこかにのびのびと仕える事ができる大将いないかなあ。」

と呟いていると

?「お〜い。ころちゃん。」

と誰かが呼ぶ声が聞こえてくる。

少女「え?」

と少女は振り返ると、そこには少女にとって大切な幼馴染とその幼馴染の後ろからゆっくり近づいてくる大きな鉄の塊の姿があった。


ひよ「ころちゃん!!」

とひよが幼馴染らしき少女の元に向かっていく姿を俺は見ていた。

司令官「幼馴染ねぇ。良いもんだねえ。」

一村「隊長には居ないんですか。」

司令官「あぁ。昔は戦友といえる奴はいたが、もう殆どが先に逝ってしまったからな。」

一村「訓練を終えた兵士の殆どがすぐに前線に送られますからね。生き残れる者は確かに少ないですね。」

司令官「前線で、5分でも生き残っていればもう立派な兵士。嫌な言葉だ。」

と俺と一村がイタリア中戦車M13/40の車体の上で話していた。


M13/40・・・・・・M13/40カルロ・アマート。イタリアで開発された中戦車であり、32口径47ミリ戦車砲を搭載している。開発された当時はとても強力な中戦車であったが、アフリカでの走行において砂漠での運用の対策が行われておらず、エンジンに砂が入りエンジントラブルが多発し、まともな戦果を出せなかった。また、独ソ戦てにおいての戦車競争にも置いていかれ、WW2において日本の中戦車チハよりも影が薄い存在となってしまった中戦車でもある。(投稿主である私もwar thunderでイタリア陸軍が実装されてから初めてこの戦車の存在を知りました)ムッソリーニに率いるイタリア政権が降伏後、M13/40は、ドイツ軍に接収され、最後までドイツの機甲師団の主力として支え続けた。特にレジスタンスの掃討なのでも使われた模様。ちなみにガルパンで出てくるイタリア自走砲のセモベンテはこのM13/40の車体を流用した車両でもある。


すると、

ひよ「勇人様!!」

とひよが呼んでくる。

司令官「おう。今行く。」

と俺はひよの元に行くと、

ひよ「此方が、ころちゃんです。」

と紹介してくる。

司令官「どうも。はじめまして。」

と挨拶する。

ひよ「ころちゃん。此方が、さっき話した私の大将で織田の久遠様の旦那様でもあり、あの田楽狭間の戦いで現れた巨大な鳥を操る人なんだよ。」

と教えているが、

司令官(桶狭間の件は、俺が操ってたわけじゃなくて、正確には俺の部下が操ってたんだけど。)

と思っていると、

転子「お初目にかかります。勇人様。」

と土下座ような形で丁寧に挨拶してくる。

司令官「うん。話は挨拶は嬉しいけど、まずは頭を上げてくれないかな。」

と言うと、転子は黙って顔を上げる。

司令官「今回、ここに来たのは、君をウチで雇おうと思って来たんだ。」

転子「えっ!?」

司令官「君のことはひよから聞いた。今、ウチは少しここらに詳しい者を雇おうと思っててね。良かったら、ウチで働かないか。もちろん、寝所、食事、褒美も約束する。どうかな。」

転子「そんな!?食事まで!?」

司令官「約束する。今すぐに決めろって事じゃないから。改めて考えてくれてからでも構わない。」

と転子に伝える。すると、

ひよ「ころちゃん。勇人様は優しい方だから、きっところちゃんも一緒にやっていけるよ。」

とひよも話してくれる。そして、

転子「勇人様。・・・・・今日もちまして勇人様にお仕えします。よろしくお願いします。」

司令官「あぁ。こちらこそ、これからよろしく頼むよ。」

とこうして転子も一緒に俺の元で仕えることになった。


翌日

午前9時

執務室


ひよ「勇人様。こちらの書類にハンを。」

司令官「わかった。」

転子「勇人様。こっちの方も。」

と朝から俺はひよと転子に手伝ってもらいつつ、いつもの書類などに追われていた。

すると、

ガチャ

雛「勇人くーん。入るよー。」

と久遠の家臣の一人、雛が入ってくる。

司令官「なんだ。こんな朝早くに?」

と問うと、

雛「ちょっとねー。それにしても大変そうだね。」

とからかってくるが、

司令官「どうせ、久遠からの伝言だろ。さっさと言え。」

と言うと、

雛「ちぇ・・・。つまんないなぁ。まぁ、確かにその通りだから話すけど・・・・・。」

と伝言を雛が話してくる。

雛「織田軍は、美濃に攻めるらしいよ。」

司令官「!!」

と俺は驚く。

司令官「いつだ。」

雛「さあ、まだ詳しいことは分かってないから雛も分からないけど、久遠様も今日の勇人君に会議に来るようにだって。」

と雛が教えてくれる。

司令官「分かった。直ぐに、部下を数人つれて城に向かう。」

と言うと、

司令官「ひよ!!転子!!一村たちを連れて、清州城に向かうぞ。」

ひよ・転子「はい!!」

と俺はひよと転子を連れて、執務室を後にした。そして、この後に起きる戦いは、各大名達に大きな影響与えることになるとはまだ俺も想像がつかなかった。


続く


























後書き

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