2023-01-27 20:31:46 更新

前書き

大変長くお待たせしてすいません。第7話です。それではどうぞ!!


20○○年4月○日

午前9時

司令官率いる連邦軍と織田軍との共闘から一夜明けた今日、各勢力では

武田の領地

武田の家臣「報告します。織田が美濃に対して侵攻を開始。1日で美濃の半分を占領したとの事です。」

武田の当主「それで。」

武田の家臣「また、織田軍と共に謎の勢力が確認されています。その勢力は鉄の猪を従えていたと。」

武田の当主「分かった。そのまま斥候で確認を取らせておいて。」

武田の家臣「はっ!!」

このように司令官達が織田軍と共に美濃に侵攻した翌日、各勢力には織田軍についた謎の勢力で話題になった。武田以外にも


長尾の領地

長尾家の当主「へぇ〜、織田についた謎の勢力ねぇ。」

長尾家の家臣1「はい。この勢力はおそらく田楽狭間において目撃された謎の巨大な鳥と関係があるのでは。」

長尾家の家臣2「どちらにせよ、我々にとって厄介な敵が増えたことには変わりない。」

長尾家の当主「そうね。動きがあり次第逐一報告を。」

長尾家の家臣1「はっ!!」

と長尾家にも情報が渡り始めていた。


他にも、京においても

?「将軍。織田軍において新たな動きが。」

?「なんじゃ。」

?「織田軍に新たな勢力が加わったとの事。何やら、変わった鉄の猪を操る勢力であると。」

?「そうか。」

と瞬く間に司令官が率いる連邦軍の存在の情報は確実に広がっていた。そんな情報が流れ出しすきっかけを本人は、


同時刻

清洲 前線基地 執務室

司令官「カー、カー。」

と俺はいびきをかいて寝ていた。そんな、俺に対して

曙「起きなさい!!このクソ提督!!いつまで、寝てるのよ!!」

と今日の秘書官である曙が怒鳴る。

司令官「おー、悪い。昨日の作戦で疲れてて。」

と目を擦りつつ、腰を上げる。

曙「気持ちは分かるけど、既に昨日の消費した弾薬や医療品、及び被害においての報告書が来てるわ。」

と曙が報告書を渡してくる。それを受け取った俺は報告書に目を通す。

司令官「弾薬に関しては、消費に関しては普通。負傷兵は連邦側に10名、織田側に30名近く。捕虜47名か。」

曙「で、どうするの。」

司令官「負傷した織田軍の兵の治療も可能な限り俺たちが引き受けよう。また、捕虜に関しても同様に。」

曙「分かったわ。大淀さんに伝えておくわ。後、朝からひよって子達が来てたわよ。」

と言うと曙は執務室を出ていく。

そして、俺は

司令官「そんじゃあ、ちょいと訓練場にでも行きますか。」

と俺も執務室を後にして、訓練場に向かった。


午前9時12分

訓練場

パァーン

パァーン

パァーン

と訓練場ではいつも通り、銃声が鳴り響いていた。

そんな中、俺が歩いていると、

兵士「おはようございます!!」

兵士「おはよう御座います!!大佐!!」

とすれ違う度に訓練をしている部下たちが敬礼し、挨拶してくる。そんな部下たちに対して、

司令官「おはよう。しっかりと訓練をこなせよ。」

など一言かける。すると、

清岡「隊長!!」

と訓練場にいた清岡が向かってきた。

司令官「おはよう。清岡。朝から、部下たちの面倒か。」

清岡「いえ、実は先程ひよちゃんたちが来て、自分たちも小銃を使えるようになりたいと言ってたので付き合ってあげてるんですよ。」

司令官「ひよがか。俺も見にいくよ。」

と俺は清岡と共にひよ達の元に向かった。


午前9時21分

パァーン

パァーン

とひよたちが居ると言う射撃場に着くと、そこにはひよと転子が必死に三八式歩兵銃を構え、的に向かって射撃を行なっていた。

司令官「朝から、頑張ってるな。」

と俺が声かけると、

ひよ「あっ、勇人様!!おはよう御座います!!」

転子「おはよう御座います。」

と挨拶してくる。

司令官「どうだ?気に入った武器は見つかったか。」

と聞くと、

ひよ「はい。私は、三八式歩兵銃っていうコレにします。」

転子「私は、この百式短期短機関銃で。」

と話してくれた。

司令官「そうか。もし、他に気になる武器が有れば、試していいぞ。」

ひよ「はい。勇人様の役に立てる様、頑張ります。」

司令官「ほどほどにな。」

とその後も、俺はひよと転子に武器の使い方を教えたりし、1日が過ぎていった。


翌日、

清洲城

午前8時32分


俺は、久遠に呼ばれて清洲城を訪れていた。

司令官「で、朝から何のようだ?」

と久遠の部屋に入ると同時に聞くと、

久遠「昨日、猿達(ひよと転子)が嬉しそうにしていてな。聞くと、お前、鉄砲を与えたそうだな。」

司令官「あぁ、一応ウチで雇ってるだから、問題ないだろ。それに本人達から使えるようになりたいって言ってきたんだから。」

と返すと、

久遠「何故、妻である余には言ってれんのだ!!」

司令官「え、逆ギレ!?」

久遠「妻である余よりも猿達方が大切か!!」

司令官「え、何?ヤキモチ妬いてんの!?お前!?」

久遠「そうだ!!お前は余の者だと思っていたのに2日前の加賀といい、忍者みたいな神通という女まで連れましおって!!余がどれほど落ち込んだ事か。お前に分かるか!!」

司令官「・・・・いや、あの2人に関しては・・・・あの〜、その〜。」

久遠「余にも何か送ってくれ!!少なくとも猿達と同じホトのやつを!!」

と言われたので、


午後1時

清洲城の庭

結菜「それで、こんなことをする事になった訳ね。」

司令官「生憎、そういう事だ。」

と俺が結菜と話していると、

パァーン

パァーン

と銃声が耳に響いてくる。そして、

久遠「勇人!!次はこの鉄砲を試したい。」

と自分の銃を選ぶ為にそれぞれの銃を試している久遠が呼んでくる。

司令官「へいへい。分かったよ。」

と言うと、俺は久遠の元に向かい

司令官「これか、これはSTG-44。」

と久遠が次に選んだのはSTG-44だ。


STG-44・・・第2次世界大戦化の中、ドイツで開発された世界で最初のアサルトライフルであり、同時ドイツ軍で使用されていた射程と威力に優れているが連射が出来ないボルトアクションライフルKar98と連射可能だが威力と射程が低いMP40のそれぞれの問題点から作られる事になった。このSTG-44はとても優れており、戦後各国がアサルトライフルの開発競争を行うきっかけともなった。


司令官「さっきと同じて、しっかりと構え、狙いを定めて撃つ。こうすれば、簡単に扱える。後は、反動に慣れるだけだ。」

久遠「分かった。」

ダァッーン

ダァッーン

ダァッーン

と単発で久遠は的を撃っていく。

久遠「うーん。やはり、反動がデカイからか、体に馴染まん。」

司令官「なら、コレはどうだ?」

と俺はあるサブマシンガンを取り出す。

久遠「コレは?」

司令官「MP3008。STG-44よりは射程と威力は劣るが、反動がかなり軽減されてる筈だ。」


MP3008・・・・大戦末期の中、ドイツが開発したサブマシンガン。大戦末期のドイツで少しでもサブマシンガンを補う為に鹵獲したイギリス軍のサブマシンガンであるステンを元に開発され、簡易的な構造で生産性には優れていた。しかし、MP40よりも連射力は低く、生産性を優先したためMP40の不足の分を担えたかは微妙なところ。ですが、大戦末期のドイツの武器として活躍したと自分は思います。(ちなみに私はこのMP3008をエンリステッドで知りました。気になる方は是非調べてみて下さい。よくよく見たら、ステンの面影があります。)


と俺は久遠に渡すと、早速久遠は

タタタタタタタタタタ

と連射する。そして、

久遠「気に入った。勇人。このMP・・・・300・・・・。」

司令官「MP3008な。」

久遠「そうだ。コレを余にくれ。」

司令官「どうぞ。弾は後々送るから。」

久遠「分かった。勇人。ありがとな。」

と久遠は笑顔でMP3008を握りしめていた。


翌日、

午前8時

司令官「で、いきなり昨日に続き何のようだ?」

と俺は朝からまた久遠に呼び出され、清洲城を訪れていた。

久遠「なに、少し情報が入ったのだ。」

と大広間に呼ばれて、入るとそこには壬月さんに麦穂さん、それに3バカ(雛、犬子、和奏)が集まっていた。それに加え、俺と一緒に来たひよと転子、一村、清岡、林のメンバーだ。そして、俺たちが座ると同時に

久遠「皆、集まったな。先程、早馬によって美濃の方で新たな情報が入ってきた。どうやら、稲葉山城が何者に占領されたらしい。」

と久遠がみんなに伝えると、

壬月「何ですと!?」

皆、織田勢は皆驚く。

清岡「隊長。稲葉山城が落ちたことってそんなに凄いことなんですか。」

と清岡が小声で聞いてくる。

司令官「稲葉山城は、戦国時代でも難攻不落の城って言われてて、城は自然の要塞に頂上にあるから陥落するのはそう簡単に出来ることではないと言われたんだ。」

清岡「なるほど。」

と話していると、

麦穂「それで、占領した者はどこの者なのですか。」

久遠「それが、主犯者に関しては何も情報がない。だが、話によれば主犯者は僅か十六人で落としたそうだ。」

と嘘と言いたくなるほど事は久遠は言うが、久遠の目は明らかに冗談で言ってるような顔ではなかった。

司令官「マジかよ。ソイツは相当な腕が良いのか、それとも指揮に関する事で強いのか。」

と言っていると、

麦穂「勇人殿。あまり驚かれないのですね。」

司令官「まぁな。奇襲なといった行為は相手を一気に混乱させることができる手段の一つだ。俺たちも奇襲を受けた事は何度もあるからな。」

と言うと、

久遠「そこでだ。勇人。お前に頼がある。」

司令官「何だ?」

久遠「お前にその稲葉山城を落とした主犯格について調べてきて欲しい。」

司令官「まぁ、この話が出た時点で想定はしてたよ。良いよ。偵察してきてやるよ。」

そう言うと、俺は立ち上がり

司令官「じゃあ、ゆっくり朗報を待っていてくれ。」

と言い清洲城を後にした。


午前11時

バタバタ

ガタン

と清洲城を後にしてから、俺は直ぐに前回の戦いで作られた美濃の前線拠点にドイツ軍のFa223で向かった。そして、数分かけて今到着した。

司令官「よし。着いたな。」

と俺がヘリから降りると、

ひよ「ふぅ〜、ようやく着きましたか。」

とひよと転子が疲れた様子で降りてくる。

司令官(まぁ、慣れない空での移動だったしな。)

そう。ひよと転子は今回、初めてヘリでの移動だったためヘリの中ではずっと怯えていた。すると、

一村「隊長。」

と先に着いていた一村が来て、

司令官「準備は出来ております。」

と報告してくれる。

司令官「分かった。直ぐにてるから、こちらに回してくれ。」

一村「了解です。」

と言うと俺たちはそのまま拠点の入り口に向かった。


午後2時

稲葉山城正門から約300メートル地点

転子「うーん。やはり、見張りは少ないですね。」

司令官「やはり、情報は間違いないようだな。」

と俺と転子は茂みに姿を隠し、稲葉山城の正門をを双眼鏡で確認しつつ話していた。

転子「これ、便利ですね。手軽でこんなにも遠くが見えて。」

司令官「ウチじゃあ、これで偵察する事は当たり前だからな。ただし、除いてると気付かないが相手からはこの双眼鏡の反射が光って相手に位置を教えてしまうこともあるから、こうやって茂みに身を潜めてるんだよ。」

転子「なるほど。」

転子が納得した様子で頷いていると、俺は正門に掲げてあるいくつものの旗を確認する。

司令官「転子。あの旗についてある家紋って、斉藤家のもの?」

転子「いえ、あれはおそらく・・・・・西美濃三人衆の安藤守就どのですね。」

と教えてくれる。しかし、俺は再度双眼鏡を覗くと、安藤守就の家紋以外のものも確認できた。なので、

司令官「じゃあ、美濃の三人衆ってことは残りは稲葉に氏家か。」

転子「そうですね。」

と誰が稲葉山城を占領したか確認していると、美濃の三人衆以外にももう一つ別の家紋の旗を見つける。

司令官「転子。あの家紋はどこの家の家紋だ?」

転子「あれは、美濃の出来人。竹中半兵衛殿の家紋です。」

司令官「竹中半兵衛。ヤバい奴だな。確かに竹中半兵衛がこの件に関わっているなら稲葉山城を占領できたのも頷ける。転子。一旦、下がるぞ。」

転子「はい。」

そう言うと、俺と転子は他のメンバー達が居る場所へと向かった。


午後2時15分

司令官「こちら、偵察部隊。新たな情報を手に入れた。応答を。」

と俺はSbKfz251に搭載された無線機を使って、清洲城で待機している清岡達に連絡を取る。



Sbkz 251・・・第2次世界大戦でドイツで使用されたハーフトラック。武装は、MG34、MG42どちらかを前後もしくは前方のみに配置していた。第2次世界大戦化の中で多くの派生型が作れられ、大型無線機を搭載した指揮車や電話線を引く為の工兵用車両、短砲身の75ミリ砲を搭載した支援車両や、Pak36、Pak40を搭載した対戦車型、MG15を3連装にしたタイプや2センチKwk 38対空砲を装備した対空車両など戦場において多くの分野で幅広く使われたハーフトラックである。(ちなみにいくつかの派生方はWar Thanderでも実装されてます。)


清岡『はい。こちら、清岡。隊長。何か掴めましたか。』

と無線越しに返ってくる。

司令官「あぁ、稲葉山城を占領したのは美濃の三人衆と竹中半兵衛だと言う事が分かった。直ぐにこの情報を久遠に伝えてくれ。俺達はこのまま偵察を続ける。」

清岡『了解!!気をつけて。』

そう言うと、無線は切れる。そして、

司令官「よし、このまま偵察を続ける。転子、ひよ、潮田、茅野、赤羽、寺坂、前原。一緒に来い。残りの岡島、磯貝、杉野、奥田、片岡、吉田、村松は此処で待機。車両を守れ。また、俺がいない間は、磯貝。お前が指揮を取れ。」

磯貝「自分がですか。」

司令官「そうだ。頼んだぞ。」

と言うと、

前原「俺たちの帰る足を守っておいてくれよ。」

と前原が磯貝の方を叩き、俺の元に集まる。

司令官「よし、では偵察に向かう。」

と言うと、俺達は稲葉山城付近の偵察に向かった。


午後2時30分

渚「大佐。前方200メートル先に村を発見。」

司令官「どれどれ。」

と言うと俺は双眼鏡を除き確認すると、確かに小さな村があり村人らしき人達の姿も確認できる。

渚「大佐。どうしますか。」

司令官「今のところ、敵兵の姿は確認できない。ただ此処から見ていても村の詳細を確認する事も出来ない。とりあえず村に行くぞ。村人達を怖がらせないようにしろ。ただし、いつでも引き金を弾けるようにはしておけ。じゃあ、行くぞ。」

と言うと、俺たちは隠れていた森から出てそのまま村に向かった。


午後2時40分

村人「見て、誰か来たわよ。」

村人「見たことのない人達だな。」

村人「見ろ。鉄砲を持っておる。」

と村に入ると同時に、村人達は警戒し、俺たちから距離を取る。

司令官「すいません。少し、お伺いしたい事がありまして。」

と俺が言うと、

村人「何・・・・でしょうか。」

と一人若い男の村人が前に出てくる。

司令官「この辺りの地域ついてお聞きしたくて。」

村人「はい・・・・・良ければ私がお答えします。」

司令官「ありがとうございます。」

とその後は村人達からある程度の情報を聞くことができた。


午後3時

あれから、村人達の家に上がらせてもらい美濃の武将達について教えもらった。そして可能な限りの情報を得て、俺が家から出てくると

ひよ「勇人様。終わりましたか。」

と外で待ってくれていたひよが駆け寄ってくる。

司令官「あぁ。良い情報をたくさん手に入れたよ。じゃあ、戻るとするか。他のみんなを集めてくれ。」

ひよ「はい。」

そう言うと、ひよはみんなを集めに向かう。


午後3時10分

短い時間だったが、俺たちは敵のこともあるため村を出ることにした。

司令官「色々と教えて頂きありがとうございました。」

と俺は礼を言う。

村人「いえいえ、こちらこそ子供達の遊び相手になって頂きありがとうございます。」

司令官「お役立てて何よりです。後、これをお礼に。」

と言うと、俺は荷物の中からある袋を1つ取り出す。

村人「コレは?」

司令官「野菜の種です。トマトいって、今から植えれば夏には赤い丸い野菜が出てくるので良ければ村でお使いください。」

村人「ありがとうございます。」

司令官「それでは。」

と言うと、再び一礼すると、俺たちは村を出た。村の入り口では村人達が手を振り続けている姿が振り返る度に見えた。

司令官(平和だな。・・・・・俺達の世界もいつかこんな日がくると良いなぁ)

と思いつつ、俺は歩き続けた。


午後4時

司令官「村人達の情報によれば、あまり今の斎藤家の当主の印象は良くないようだ。それは村人達だけではなく家臣達の中にも同様な想いがあった者もいたようだ。特に、竹中半兵衛はその1人のようだ。」

磯貝「つまり、今回の事態の原因は美濃に使える武士達の一部が今の斎藤家の当主に対する不満が爆発して起きたと。」

司令官「そう言うことだ。」

と俺は磯貝達と合流したのち、手に入れた情報について話し合っていた。

司令官「だが、何故このタイミングなんだ。まだ、織田と斉藤との戦いにおいて勝敗が確実に決まった訳でもないのに。やるなら、斉藤側の負けが確実に決まった時に織田に寝返るなど方法は他にもあるはず。何故、このタイミングで稲葉山城を占拠という行動を起こしたんだ。」

ひよ「では、竹中殿は国主の交代を狙って行動を起こしたのでは。」

司令官「確かに・・・・・でも、村人達から聞いたところ竹中半兵衛がそんな人物とは思えないんだよなぁ。」

と話していると、

?「国主になる気など竹中殿にはありませんよ。」

司令官「だよなぁー。・・・・・・って誰!?」

と知らない声が聞こえたので後ろを振り向くと、そこには1人の女性が立っていた。

カチャ

と渚やカルマ、寺坂が警戒して銃を構えるが、

司令官「待て。撃つなよ!!まだ、敵だと決まった訳ではないからな。で、君は。」

と聞くと、

詩乃「詩乃と申します。」

司令官「そうか。俺たちは・・・・・。」

詩乃「織田についた新たな勢力の方々ですよね。見たことのない服装してるので大抵は予想ができます。」

司令官「そうか。俺は、一応連邦軍の大将を務める大杉勇人だ。」

詩乃「連邦軍・・・・それが織田についた新たな勢力の名ですか。田楽狭間の戦い以来、突如姿を現した勢力。その力は、先の戦いで見させて頂きました。火を吹く猪に、連発して撃てる鉄砲。何故、織田についたのです。貴方方の力なら織田に頼らずとも力でねじ伏せる事は可能なはずですが。」

司令官「確かにそれも出来たが、俺たちは今まで何度も戦ってきたからね。そんな事をしても意味がないって事は分かってるから。それに俺たちは喧嘩をするよりも仲良く出来た方が得だと思うしな。」

詩乃「変わった方ですね。」

司令官「こっちにきてからはよく言われるよ。で、今度はこっちが聞いていいかな。なんで、竹中半兵衛が国主の交代を狙ってないって事が分かるの。」

と聞くと、

詩乃「竹中殿にそんな野心はありません。ただ、馬鹿な人達に馬鹿にされて我慢できなくなっただけだと思います。」

司令官「だから、難攻不落の稲葉山城を落としたと。」

詩乃「難攻不落の城などありません。敵は外だけにあらず内にもあり・・・・ということを仰っていました。」

司令官「なるほど。敵は外だけじゃなく内にもいる。商売ならよくある事だ。」

詩乃「その基本的な事を竹中殿やっただけです・・・・・と仰ることでしょう。」

司令官「ふぅ〜ん。随分と竹中半兵衛について知ってるんだね。まるで・・・・・竹中半兵衛、本人みたいだな。」

詩乃「・・・・・・・。」

と言うと詩乃は黙ってしまう。

司令官「で、竹中半兵衛は何故、こんな事を?」

詩乃「美濃を愛しているからです。美濃を愛する故に行動を起こしたのです。」

司令官「そうか。なら・・・・・竹中半兵衛に言っておいてくれ。何かあったら俺達が助けに行くと。その感じだと竹中半兵衛と面識もあるみたいだし。」

詩乃「・・・・・分かりました。」

と詩乃が言うと、

司令官「よし。じゃあ、撤収するぞ。」

と俺はSbkz251に乗り込む。そして、

司令官「じゃあ、竹中半兵衛によろしく伝えておいてくれ。」

と詩乃に言うと、

コンコン

と叩き、

司令官「出せ。」

と運転する寺坂に指示を出す。そして、

ヴィーーーーーーーーーーーン

と俺たちは尾張にの方に向かい始めた。そしてそれを見送るように、詩乃はずっと俺達を見ていた。

司令官「竹中半兵衛・・・・・いや、詩乃。面白い奴だな。」

と呟きつつ、俺はSbkz251に座り尾張に着くのを待っただった。


続く

























後書き

次回は、前に募集している「登場させて欲しい兵器」で案として頂きていた2号戦車L型ルクスを出す予定です。また、いつでも募集しているので気軽にコメント等などにお寄せ下さい。では、次回もお楽しみに!!


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