2021-12-14 19:11:59 更新

俺は、美海達がいる場所に向かいながら、美海と初めて会った時の事を思い出していた。


今から約1年前

俺は、aドライバーとプログレスの2つの力を持つと言う前代未聞の記録を出してしまった。よって俺は不本意だが、青蘭学園に入学する事になった。そして入学から1週間が経った、ある日俺はいつも通り1人で自分の席でゆっくりしていた。元々、人との付き合いが苦手で小中も基本は不登校であった。だからこの学園でもずっと1人だと思っていたそんな時に

?「ねぇ、ねぇ貴方、裕二君だよね?」

突如知らない女の子に声をかけられた。

裕二「そうだけど、君は?」

美海「私は、日向美海。聞きたいことがあるだけど?」

裕二「何?」

美海「aドライバーとプログレスの両方の力を使えるって本当?」

裕二「本当だよ。」

美海「やっぱりそうなんだ。ねえねえ良かったら私と組んでくれない?今度のブルーミングバトルのダブルスで組む相手が見つからなくてお願

  い。」

と言われたが、俺は

裕二「嫌だね。」

美海「えっ~‼︎どうして⁉︎」

裕二「そんな、めんどくさい事に参加するつもりはない。悪いけど、俺は1人の方がいいから、あんまり関わらないでくれる。」

と言って俺はその場を立ち去った。

裕二(アイツには、悪いが俺には1人がお似合いなんてね。)

と心の中で呟いた。そして、これで諦めてくれるとそう思っていたしかし、

次の日

美海「お願い。私と組んで!」

その次の日

美海「お願い。」

その次の日も

美海「お願い。この通り。」

となんだかんだで毎日、休み時間になるたんびに声をかけてくるので

声を初めてかけられてから5日後

ついに俺は折れた。

裕二「いいよ。ただし1回だけね。」

美海「ホント!やったー!」

こうして組む事になったが、

その日放課後

俺と美海は、放課後に特訓をする事になった。しかし、

美海「止めて!止めてー!」

裕二「グハッ‼︎」

美海は、自分の力を制御できずに俺に向かってライダーキックをお見舞いしてくる。

美海「裕二君、大丈夫?」

裕二「お前、まさか自分の力の制御できないの。」

美海「うん。ごめんね。」

あんなに元気がよかった美海は、落ち込んでしまった。仕方ないので俺は、

裕二「分かった。ブルーミングバトルまでに俺が力を制御できるようにしてやる。」

美海「本当⁉︎」

裕二「ただし、時間がないから厳しめにいくぞ。」

そっからは、ブルーミングバトルまで毎日朝から特訓を開始した。かなり厳しいものだったが美海は必死に諦めずにやり切った。

そして特訓から4日後、

ついにブルーミングバトルのダブルスの日がやってきた。

俺は、aドライバーとプログレスの両方の力を使う事にした。理由は、美海が1人の相手に集中できるようにするためだ。

そして、ついに出番がやってきた。今回はトーナメント式ではなく、それぞれチームが1回勝負したら終了だ。ステージに上がると、相手チームは既に準備ができていた。だが、美海はあまりの緊張で手が震えていた。だから俺は、美海の手を握って

裕二「大丈夫だ。ここまで来たんだ。お前ならできる。」

と励ました。すると、美海も

美海「うん!ここまで来たんだもの、絶対に勝とう!」

こうして、俺達は覚悟を決めた。そしてついに

『始め‼︎』

合図が響き渡る。

俺は、美海にリンクしながら、相手の1人に向かっていく。相手も同様で俺に向かって剣で攻撃してくる。

相手「ハッアアアアアアア!」

相手が俺に向かって思いっきり剣を振り下ろしてくるが、

キンッ

俺は自分の2本の日本刀で相手の攻撃を受け止める。そして、相手を刀で押し返すと、相手に向かって斬りかかるフリをして横腹に向かって蹴りを入れる。

相手「カハッ‼︎」

この蹴りで相手は完全にダウンしてしまう。こうして早くも俺の戦いは終わった。そして、ずっとリンクしている美海は、もう1人の相手と奮闘していた。美海も剣で攻撃をするが、相手は魔法による攻撃を基本としており、俺や美海とって相性が悪い。しかし、美海は自分の力しっかりと制御して、相手の攻撃をかわしながら必死に相手に近づいてる。そしてついに相手に攻撃が届く範囲に入り、そして

美海「ヤァァァァァ‼︎」

見事に美海の攻撃は相手に当たり相手はステージから場外に吹き飛ばされた。結果、俺たちの勝利である。美海はすぐに俺の元にやってきて

美海「やったよ!裕二君!私勝ったよ‼︎」

裕二「ああ。見てたよ。よくやったな。」

こうして、俺たちのブルーミングバトルは幕を下ろした。そしてバトル終了後は、近くの喫茶店に向かった。


喫茶店

店員「お待たせしました。春のスペシャルパフェでございます。」

美海「うわぁぁ!美味しそう!本当にいいの?」

裕二「別にいいよ。こういう約束だっただろ。」

美海「それじゃあ、お言葉に甘えて、いただきます。」

美海は美味そうにパフェを食べる。元々このブルーミングバトルで勝ったらパフェを奢る約束をしていたのだ。

美海「裕二君。」

裕二「ん?」

美海「ありがとね。私と組んでくれて。私ね、正直勝てないと思ってたんだ。自分の力の制御も出来ないから・・・でも、そんな時に裕二君が組ん

  でくれて、一緒に戦ってくれて嬉しかった。できたら、これからも頼っていいかな?」

裕二「いいよ。俺も正直お前といて楽しかったから。」

美海「ホント‼︎それじゃあ、私達、友達だね。」

こうして、俺にとって初めての友人ができた。

そして、パフェを全部食べ終えると、俺たちは帰る事にした。


喫茶店の外

裕二「それじゃあ、ここで別れよ。」

すると、

美海「えっ⁉︎裕二君、寮じゃないの?」

裕二「ああ。俺、妹と一軒家に住んでるから。」

美海「そうなんだ。それじゃあ、また明日ね。」

裕二「ああ。また、明日。」

こうして、俺は家に帰る事にした。


その後ろ姿を見ていた美海は

美海「私、裕二君の事好きになっちゃったかも・・・・・。」

そして、空を見上げて

美海「これが、恋なのかな~。」


これが俺と美海と初めて会った時の物語だ。


そんな事を思い返していると、

裕二「あれか。」

ついに、美海達がいると思われる島が見えてきた。

裕二(美海、必ず俺がお前を助ける!)

そう思いつつ俺は島に向かった。


続く















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