2022-01-12 11:05:54 更新

前書き

今回は長めです。それでは、どうぞ。


20○○年8月○日 クーデターから9日後

8時30分

横須賀鎮守府


今日、俺たちは拠点を横須賀鎮守府から東京第1連邦基地へ移す事になった。今は多く隊員が車両へ持てる物を積み込む作業をしている。

司令官「重要な物は慎重に運べ。後、数分で移動を開始するぞ。急げ。」

すでに、正門付近では大量の軍事車両が待機していた。

一村「隊長、これも運びますか。」

司令官「ああ、それも急いで補給トラックに乗せてくれ。」

既に、トラックの中は、隊員たちの私物や重要書類が入った段ボールで一杯になっていた。

椿「勇人君、後方のトラックのスペースがもう少なくなってきてるけど、どうする。」

司令官「軽い物は、全部戦車の荷台スペースに乗せて。トラックに乗せる物は基本大きい物を中心に積み込んで。」

椿「分かった。」

だが、未だに多くの荷物が残っていて、トラックの数が足りない状況になっていた。

司令官「ああ、一部の荷物は水上爆撃機にでも乗せるか。清岡。」

清岡「はい、隊長。」

司令官「二式大艇には、後どれくらい積み込める。」

清岡「いやー、多くて後、2キロ分くらいなら運ぶ事は可能です。」

司令官「分かった。なら、その2キロ分の荷物を運んでくれ。」

清岡「了解~。」

このような攻撃が、3日前から続いている。なんせ、部隊そのものが、異動となるのは前代未聞だからだ。今まで、部隊丸々が基地を異動するなどの事例は一切ない。なので、全員がてんてこまいの状態なのだ。

そしてついに


午前9時

横須賀鎮守府の正門


遂に、出発の時間となった。俺は、出発する前に、

司令官「短い間でしたが、お世話になりました。」

横須賀鎮守府その物へ、お礼の挨拶をした。そして、

司令官「全車両!!前へ!!」

俺が合図をかけると、俺のティーガーを先頭に横須賀鎮守府を出て行く。この大移動は、ニュースでも報道された。常に、歩道には各テレビ局が、待機していた。実は、この今日から1週間前に、浅野大将が元帥の座に就くことが公表された。同日には、N○Kにおいて、テレビに出演して、クーデターの事や今後の課題を具体的に公表した。それが、原因で俺たちがクーデターに参加して、元朱雀院元帥の逮捕に貢献したことも全てバレてしまった。そして、この東京第1連邦基地への異動も週刊雑誌であからさまになり、各テレビ局が朝から待機していた。また、テレビ局だけではなく、ミリタリーオタクや何が原因でできたかは知らないが、俺のファン達も待機していた。

司令官「どうしてこうなった。」

古田「全部、隊長がバカみたいに目立った事が原因ですよ。なんせ、北海道の件に続いてこのクーデターなんですから・・・。」

司令官「そんなつもりは、なかったんですけど。」

古田「自業自得です。」

司令官「・・・・・。」

俺のティーガーの操縦者である古田に言葉に対して、何も言い返せなかった。そんな中、東京に向けて大量の軍事車両が進んでいく。

俺は、あまりにも暇なので、

スマホでニュースを見ることにした。すると、

『現在、大杉勇人大佐が率いる大隊が、東京に向けてゆっくりと前進しています。大杉大佐は、先程、横須賀鎮守府を出発されました。これから東京第1連邦基地へと向かわれると思われております。大杉大佐は、北海道において大きく活躍され、北海道の国民からは英雄として讃えられています。また、9日前に起きたクーデターにおいても、浅野大将の元で自ら前線にたちクーデターを成功へと導きました。国民からも、今後大きく期待されており、今後の活躍にも注目されています。』

などと、報道されていた。

司令官「全部、俺の報道ばかりじゃねぇかよ。」

そんな事を言いつつ俺たちは東京第1連邦基地を目指した。


1時間後

午前10時

東京第1連邦連合基地

遂に、俺たちは東京第1連邦基地に到着した。門の付近には、既に報道関係のカメラが多数設置されていた。そして、俺たちが通ると

アナウンサー「今、大杉大佐が乗っている戦車が来ました!すごい数の車両です!今、大杉大佐が基地の中へ入っていきました!」

などと、一気にカメラのフラッシュを浴びることになった。

そして、中に入り俺たちは自分たちの仕事場を目指す。

そして、


第1連邦基地 司令塔

ここが、俺が基本仕事をする場所だ。

俺は、ティーガーから降り、

司令官「一村、お前は手筈通りにそれぞれの場所に荷物送り、機材などの配置をやってくれ。」

一村「了解です。」

俺のティーガー後ろをついてきていた、一村に指示を出した。

そして、俺は中に入ると、

浅野「ご苦労だったね。大杉君。」

司令官「ご無沙汰してます。浅野大将。いえ、浅野元帥。」

浅野「うん、すまないね。急な異動を命令してしまって。」

司令官「別に構いませんよ。むしろ、今の部隊にいさせていただいた事だけで、感謝してますよ。」

浅野「そうかね。では、行こう。ここの案内をしよう。」

そういうと、俺と浅野元帥はエレベーターに乗り込んだ。そして、12階で降りた。


情報司令室

俺は浅野元帥と共にある部屋に入った。

浅野「ここが、この基地の心臓となる場所だ。」

中では、多くの隊員がトランスミッターを耳につけて、モニターを見ながら状況の確認を行なっていた。

司令官「ここで、全て情報が出入りしているのですね。」

浅野「そうだ。彼は基本、24時間365日、交代で全て東京の目となってくれいるのだよ。」

司令官「なるほど。」

すると、

浅野「諸君!!注目してくれ。」

すると、ここにいた隊員達、全員が立ち上がり、こちらを向いた。

浅野「紹介しよう。今日からここの基地を指揮することになった、大杉大佐だ。」

司令官「大杉です。皆は、既に知っていると思うが、改めて挨拶させてもらう。君たちは、この基地とって重要不可欠だ。まだ、この基地のことを詳しく分からないが、よろしく頼む。」

全員「はい!!」

司令官「では、仕事に戻ってくれ。」

こうして、全員に挨拶を済ませると、俺と浅野元帥はここを後にした。

そして、ある所へ向かった。


東京第1連邦鎮守府

次に着いたのは、明らかに旅館みたいな大きな建物だった。

司令官「浅野元帥、ここは。」

浅野「ここが、君の仕事場だ。」

司令官「えっ!?さっきの司令塔の中じゃ、ないんですか。」

浅野「君は、少しでも部下と一緒いた方がいいだろう。そこで、こっそり使われていなかったこの建物を改築して、鎮守府したわけだ。」

司令官「相変わらず、すごい事をしますね。」

浅野「君ほどではないよ。さあ、中に入ろう。」

そういうと、俺たちは鎮守府の中に入っていった。

中は、本当に旅館みたいだった。そして、

浅野「ここが、君の部屋だ。」

そう言って、中に入ると既に俺の荷物が部屋に届いていた。

浅野「当分は、執務はないが、基本はここで執務に取り組んでもらうことになるな。」

司令官「なるほど。」

浅野「後、ここは君たちの宿舎でもあるからね。」

司令官「はあ~、また、勝手な事を。」

浅野「では、私はこれで失礼するよ。」

司令官「えっ!?もう、ですか。」

浅野「すまない。元帥になってから、一段と仕事が忙しくなったからね。これで失礼するよ。じゃあ。」

そう言って、浅野元帥は出ていった。そして、俺は鎮守府の中を見て回ることにした。まずは1階に向かった。(司令官の部屋は3階です。)


1階

1階には、食堂、大浴場、トレーニングルーム、売店が備えられている。

俺は、まず食堂に向かった。


食堂

司令官「広いな。」

横須賀鎮守府に臨時食堂の数倍の広さはあった。

司令官「厨房はどうなっているんだ。」

そう言いつつ、厨房を覗くと、

?「これは、ここにおきましょう。」

?「そうですね。ここなら、取りやすいですし。」

?「あの〜、これはどこに置きますか。」

と声が聞こえてきたので、

司令官「誰かいるのか。」

と声をかけると

鳳翔「えっ!?提督。」

厨房には、鳳翔、間宮、伊予湖がいた。

司令官「悪い。驚かして。」

間宮「いえいえ、気にしないでください。」

司令官「そうか。それにしても、広いなここの厨房。」

間宮「はい。腕がとてもなります。」

司令官「どんな、物が置いてあるんだ。」

伊予湖「えぇと、蕎麦打ち機がありました。」

間宮「後、鰻や焼き鳥を焼いたりできる設備もありました。」

司令官「おぉ、すごいな。かなり、充実してるな。」

鳳翔「そうですね。私的にはとてもありがたいです。」

司令官「そうか。なら、良かったわ。これからも、頼むぞ。」

そして、俺は次に売店に向かった。


売店

司令官「入るぞ~。」

俺は、そう言って入ると

?「は〜い。今行きま〜す。」

と声が聞こえてきた。そして、売店の奥から誰かが出てきた。その人物は、

明石「いらしゃいま・・・・・て、提督!!」

司令官「よ。明石。お前がここの担当か。」

明石「はい。隣の工房と繋がっているので、ついでにここも私が担当しようと思って。」

司令官「あぁ、なるほどね。今は、何があるの。」

明石「すいません。今は、まだ品が無くて・・・・・。」

司令官「だよね。まだ、ここに来たばかりだしな。品が届いたら、また来るよ。」

明石「はい。お待ちしております。」

そして、俺は売店を後にした。そして、次に大浴場に向かった。


大浴場

司令官「ふう〜ん。めちゃくちゃ広いじゃん。」

俺は、大浴場の広さには意外と驚いた。まだ、風呂は溜まっていなかった。

司令官「ん?あの扉はなんだ。」

俺の視線の先には、2つの扉があった。気になったのでまずは、手前の扉を開けることにした。すると、中は

司令官「ああ、サウナか。」

中には、10人ほど入れるサウナ室だった。

そしての扉の方に向かった。

司令官「外に繋がってるぽいな。」

そう言いつつ、扉を開けるとそこは

司令官「おぉ~、露天風呂か。」

そこには、東京湾と一部の東京都市を一望できる露天風呂があった。

司令官「流石、天国と言われる基地だな。さて、次は2階でも見に行くか。」

そう言いつつ、俺は大浴場を出て、2階に向かった。


2階

2階は着くと、まず目に入ったのは両側に沢山の襖が、廊下を挟むようにして並んでいた。

俺は襖を開けて中を覗くと、そこは宴会などを行う広い和室の部屋だった。また、片方の部屋も同じで広い和室の部屋が広がっていた。

司令官「へぇ~、ここでみんなと宴会なんかできそうだな。」

また、このさらに奥には大きな冷蔵庫などがあった。

そして、俺は3階に向かった。


3階

この階は、俺の執務室や資料室などがある。また、奥にはみんな寝る部屋があり、基本は3人1部屋だ。俺はみんながちゃんとそれぞれの部屋に荷物を片付けられいるか見に行くと、

吹雪「もうー、初雪ちゃん。ちゃんと荷物くらい片付けてよー。」

叢雲「初雪!!ちゃんとしなさいよ!!あんたの荷物が1番多いんだから。」

初雪「えぇ~、めんどくさい。」

叢雲「あんたねぇ・・・・・。」

鈴谷「熊野~、これどこにしまったらいい。」

熊野「えぇと、そこの棚にでもしまっておいてください。。」

鈴谷「オッケー。」

エリカ「ちょっと、小梅。これ邪魔だから早く片付けなさい。」

小梅「ごめん、エリカちゃん。」

などと、部屋の片付けでてんてこまいのようだった。

司令官「あぁ~、邪魔になるから俺も部屋の片付けしよう。」

そう言って、自室に戻った。

結果、この光景は3日間続いた。


3日後、

8月○日

午前7時

ようやく、全て片付けが終了し、皆今日はゆっくり休んでいた。そんな中俺は、朝早くに浅野元帥に呼び出されて、1人で本部に向かった。


日本連合本部

浅野元帥の部屋

司令官「失礼します。」

そう言うと、俺は浅野元帥の部屋に入る。

浅野「すまないね。こんな朝早くから呼び出して。」

司令官「えぇ、朝の5時に電話がかかってきたと思えば、2時間後に本部へ来いと言う無茶苦茶な命令のせいで、バカ眠いですよ。」

浅野「それは、すまなかった。」

司令官「本来なら、今日から俺は長期休暇をもらう予定のだったんですがねぇー。」

浅野「本当にすまなかった。でも、君にはどうしても話さなければならない事だったのだよ。」

司令官「何ですか。その話さなければならないことって。」

浅野「あぁ、実を言うと昨日各国からの連邦本部から頼み事をされてね。」

司令官「はあ~、それで。」

浅野「詳しく言うと、アメリカ連邦本部、イギリス連邦本部、ドイツ亡命連合本部、イタリア連邦本部、フランス亡命連邦本部から全ての艦娘がここへ派遣されることになった。」

司令官「はっ!?」

浅野「君は、海外にも艦娘がいることは知っていたかい。」

司令官「それは、知っていましたが、なぜ急にこちらに。」

浅野「海外の艦娘達は、基本まだまともに実戦を経験していない。だから、向こうはこれから激しくなる日本へ彼らを派遣して、経験を積ませようというわけだ。」

司令官「なるほど。それで、その艦娘達を俺が面倒を見ろと。」

浅野「その通りだ。」

司令官「やっぱりか。何となく貴方がこの話をした時点である程度察しましたよ。」

浅野「ハハ、そうかね。やはり付き合いが長いとある程度は悟られると言うことか。」

司令官「そうかもしれませんね。」

浅野「後、もう一つ話がある。」

司令官「何ですか。」

浅野「この前の、海軍増強の話の件を覚えているか。」

司令官「はい。それが何か。」

浅野「ああ、実は君の元で働いている艦娘達の艤装を元に軍艦を建造しようと思っている。」

司令官「・・・・・・それは、どう言うことですか。」

浅野「君は、艦娘が何を元に生まれてきたのかを覚えているかね。」

司令官「えぇ、彼女達は約75年前の・・・艦娘から・・・・・まさか!?」

浅野「その通りだ。私は、再びこの連邦海軍の名の下に、かつて日本の誇りでもあったある艦隊を復活させようと思っている。」

司令官「待ってください。まさか、大日本帝国海軍の大艦隊をですか。」

浅野「そうだ。また、大日本帝国艦隊だけではない。今後、派遣されてくる海外の艦娘の艤装も元に各国の軍艦を復活させようと思っている。」

司令官「ふざけないでください!!彼女達は、そんな物のために生まれてきたわけではありません。中には、かつて沈められた時の記憶に未だに苦しんでる艦娘もいるんです。それを良いように利用するなら、例え貴方でも私は容赦しません!!」

浅野「君の気持ちもよくわかるよ。だが、今の日本が生き残るにはその方法しかないのだよ。今の私たちにアメリカのような、イージス艦を作る技術は持っていない。だから、帝国と同じように第2次世界大戦で活躍した軍艦を再び復活させ、帝国に立ち向かおうと言うのだよ。」

司令官「ですが、それを海外は認めているですか。」

浅野「既に、海外からは許可を得ている。彼らは自分たちの国が助かれば、何をしても良いと返答がきた。」

司令官「それで、あなたはその命令を利用して、再び彼女達を苦しめようと。」

浅野「すまないとは、思っている。だが、今は一刻を争う時だ。どうか力を貸して欲しい。」

そう言うと、浅野元帥は俺に頭を下げてきた。

司令官「わかりました。一度、彼女たちと話してみます。それから、決めてもよろしいでしょうか。」

浅野「構わないよ。」

司令官「では、失礼します。」

こうして、俺は浅野元帥との話を終わらせて基地へと戻った。


午前9時

東京第1連邦基地

執務室

俺は未だに悩んでいた。例の話を彼女達に話せるかについて、

司令官「わかってる。わかってるだよ。今は一刻もアメリカとの補給ラインを取り戻し、帝国との戦闘に備えなければならないことくらい。だが、アイツらを苦しめる事だけはしたくない。」

そう言っていると、

キリト「入るぞー。」

突如、ノックもせずにキリトが勝手に入ってきた。

司令官「お前、ノックくらいしろ。」

キリト「悪いな、だがアンタがそんなずっと暗い顔をしてたからいてもたってもいられなくなって。」

その言葉に俺は驚いた。

司令官「お前・・・今の話を聞いてたのか。」

キリト「まぁな。さっき、偶然お前が暗い顔をして執務室に戻っていく姿を見てしまったからな。それで、今の話を彼女達に話さないのか。どうせ、艦娘てある彼女達に関わることなんだろ。」

司令官「あぁ、実は・・・・。」

その後、俺はキリトに浅野元帥に言われた事を全て話した。

キリト「なるほどな。確かに、その事は彼女たちにとっては苦しいことかもしれないな。」

司令官「ああ、彼女たちはかつて勝てるはずもない戦いに駆り出されて沈んだ軍艦の記憶を引き継いだただの少女達だ。兵器なんかではない。彼女たちは人間だ。俺たちと同じで、共に喜んだり、悲しんだりできる。そんな、彼女達を再び兵器として扱うなんて俺にはできない。」

キリト「勇人・・・・・。」

そして、

ガンッ

突如、キリトから拳骨をくらった。

司令官「何するんだよ!!」

キリト「あのなぁ、少しはここのトップとしてそれなり行動しろ。今のお前はまるで、腐った魚なんだよ。昔、SAO事件から目覚めた俺を励ましてくれたのは誰だよ。お前だろ。お前は、いつもやる気がなくて、鈍感で、鈍いけど・・・・・」

司令官「ひでぇ、言いようだな。」

キリト「だけど、いつもみんなを引っ張ってくれて、誰よりも人思いで、いつだって俺たちを支えてくれた。俺が、SAOから目覚めて、アスナのことで落ち込んでいた時、真っ先に動いてくれたのは、アンタだった。だから、勇人。お前は、いつも通りお前らしくいろ。苦しい時があれば、俺たちを頼れ。」

司令官「キリ・・・ト・・・。」

キリト「俺が言いたいのはこれだけだ。」

司令官「ありがとな。キリト。おかげで、決心したよ。」

キリト「そうか、なら良かったよ。」

司令官「そうだな、で、そこで盗み聞きしてる奴。バレてるから、部屋に入って来い。」

?「!!」

司令官「お前ら、ずっとそこで聞いてただろ。気配で丸見えだぞ。」

そう言うと、

ガチャ

リズベット「嫌ぁ、そんなつもりはなかったんだけどね。つい・・・。」

アスナ「そうだよ。2人が珍しく真面目な話をしてたから。」

シリカ「本当にすみません。決して、悪気でしてたわけでは・・・・・。」

シノン「そうよ。キリトが珍しく正しいことを言ってたから、ついね。」

アリス「全くです。いつもは、ふざけてるようにしか見えない2人が真面目な話をしてるのですから。」

ロニエ「ただ、ついつい気になってしまって・・・。」

ティーゼ「本当にすいません。」

などと、途中からバカにしてるようにしか聞こえなかった。

司令官「つくづく、失礼な奴だな。俺を何だと思ってるだよ。」

リズベット「そうねぇ~。正直言うと、突撃バカかしら。」

司令官「よし。リズ。今月の給料、2分の1カットな。」

リズベット「ちょっと、それどう言うことよ。」

司令官「後、盗み聞きしてたお前らは、1000文字分の反省文を書いて来い。期限は、明後日までだ。」

7人「えーーーーーーーーーー!!」

司令官「キリト、お前が反省文読んでやれ。」

キリト「はっ!?何で俺が!?」

司令官「どうせ、お前が原因なんだ。責任持って相手をしてやれ。じゃあ、俺は艦娘達にこの件を話してくるから。」

キリト「えっ!?ちょ!ちょっと待っ・・・・」

バタン

俺は、めんどくさくなる前に颯爽と逃げた。そして、艦娘達の元へ向かった。


2階の宴会場

俺は、2階に全員の艦娘達を集めた。そして、

司令官「悪いな。せっかくの休みなのに、急遽呼び出してしまって・・・・・。実は、お前達に話があるんだ。今日の朝な、少し浅野元帥のところで話をしてきて、そこでお前達の艤装を使って、大日本帝国艦隊を復活させたいと言われてね。」

それを言った瞬間、艦娘達はざわつきだす。

司令官「もちろん、俺も了承したわけじゃない。だが、今の日本は物資が枯渇している状態だ。特に、石油は・・・・・。浅野元帥は、お前達の艤装を元にかつての戦艦や空母などの軍艦を建造して、アメリカとの補給ラインを取り戻そうと考えているわけだ。」

すると、

長門「それは、一体どうやって建造するんだ。」

司令官「俺もまだ、正直わかってないんだ。だが、艤装を元に軍艦の建造は充分可能だと俺は思っている。」

すると、また、

赤城「提督は、この話をどう思っているんですか。」

司令官「正直言うと、俺は賛成できない。もし、これがお前たちを苦しめる事になると思うと、どうしてもな・・・・。」

加賀「でも、そうしなければ私たちは帝国には勝てないそう言いたいんですよね。」

司令官「その通りだ。正直、今の日本には最新鋭の軍艦を作るほどの余裕はないんだ。だから、お前たちの艤装を元に太平洋戦争で戦った軍艦を復活させようとしてるだと思う。」

加賀「なるほど。分かりました。」

司令官「この判断は、お前達に任せる。俺は、その答えをそのまま浅野元帥に伝えるから。」

すると、

加賀「なら、私はそれに協力します。」

司令官「えっ!?」

加賀「このまま何も出来ず終わるくらいなら、私は最後まで一航戦の誇りを持って戦いたい。私は、かつて何も出来ずに沈んだから。」

そう。航空母艦加賀は太平洋戦争において、転換点となったミッドウェー海戦赤城、飛龍、蒼龍と共に撃沈された。

司令官「だけど、お前達にとってこれは・・・・・。」

加賀「提督。私はもう最後まで貴方についていくと決めたの。貴方は、私たちとって最後の希望なのだから。」

赤城「そうですね。加賀さんの言う通りですね。だから、私も提督について行きます。例え、どんな結末を迎えようとも。」

長門「そうだな。私もとっくにお前についいくと決めたからな。」

陸奥「そうね。私たちとって、提督は命の恩人でもあるからね。」

そう言うと、

吹雪「私も提督と最後までお供します。」

川内「夜戦ができるなら、どこにでもついていくよ。」

次々と答えが返ってきた。そして、全員がこの件に賛成してくれた。

司令官「ありがとう。お前ら。」

俺は、改めて良い仲間を持ったと思った。

そして、俺はこの場で浅野元帥に連絡を取った。

そして、

浅野『どうかね。答えは、決まったかね。』

司令官「はい。先程の件には、協力させていただきます。」

浅野『そうかね。良い答えが聞けてよかったよ。』

すると、

加賀「提督。少し、変わってくれないかしら。私から艦娘の代表として言いたいことがあるから。」

司令官「わかった・・・・・。すいません、元帥。少し、艦娘の1人が元帥と話したいことがあるのですがよろしいでしょうか。」

浅野『うむ、全然構わないよ。』

司令官「では、今変わります。」

そう言うと、俺はスマホを加賀に渡した。

加賀「はじめまして。浅野元帥殿。私は航空母艦の加賀と言います。」

浅野『どうも。はじめまして。随分と綺麗な声だね。』

加賀「お褒めいただき、ありがとうございます。」

浅野『嫌々、気にしなくていいよ。そこで話とは何かな。』

加賀「はい、実は建造の協力の件について、条件があります。」

浅野『何かね。』

加賀「はい、もしこの件に協力して欲しければ、この艦隊の指揮は全て提督に一任させてもらいたいのです。」

司令官「はい!?」

浅野『なぜ、彼でなければいけないのかね。』

加賀「はい、正直言うと私たちはまだ、全ての人間に対して信頼しているわけではありません。だから、1番信頼できる提督なら艦隊の指揮を任せられると思ったからです。」

浅野『なるほど。それが君たちの条件かね。』

加賀「はい、そうです。」

浅野『わかった。いいだろう。君たちがそこまで言うなら、彼にこの艦隊の指揮は任せよう。』

加賀「ありがとうございます。」

浅野『では、また提督と変わってくれんかね。』

加賀「はい。では失礼します。」

そう言うと、加賀は俺にスマホを返した。そしてすぐに、

司令官「すいません。加賀が失礼な事を言ってしまって。」

浅野『ハハハハハハハハハ。気にしなくてよいよ。君もいい部下を持ったね。これからも彼女たちを大事にしなさい。では、失礼するよ。』

司令官「えっ!?あの、ちょっと・・・・!?」

ブー、ブー

電話が切られた。

司令官「ハァ~、加賀。」

加賀「何かしら。」

司令官「ありがとな。信頼してくれて。」

加賀「当然のことをしたまでよ。」

こうして、俺が連邦に創設される新たな艦隊の指揮をする事になった。そして、その夜


午後6時

清岡「えぇ、それでは無事に引っ越しが終わった事と、クーデターの成功、そして隊長の司令長官の就任を祝って、乾杯!!」

全員「かんぱーい!!」

今日の夜は、宴をする事になった。

ケイ「イェーイ。かんぱーい。」

鈴谷「かんぱーい。」

サンダース大会附属高校の連中は、似たもの同士の鈴谷達と盛り上がっていた。

すると、

間宮「お待たせしました。ディナーをお持ちしました。」

突如、宴会場の真ん中には、大量の料理が並べられた。8種類のピザにパスタ、オリジナルハンバーガー、サーロインステーキ、ピロシキ、ポトフ、ジャーマンソーセージ、生ハムとサモーンとアボカドのカルパッチョ、チーズフォンデュ、焼き鳥、足柄特製のカツなどのどれも美味しそうな料理がたくさん並んでいた。

みほ「わああー、すごい美味しそう。」

沙織「みぽりん。頑張って、作ったたんだからどんどん食べて。」

華「みほさん、早くいただきましょう。」

優花里「そうですよ。西住殿ー。早く行かないと、なくなってしまいますよ。」

料理は、ハイキング形式ですぐに隊員や艦娘達での長い列ができてしまった。

司令官「相変わらず、宴会となるとみんなテンションが変わるな。」

俺は、料理を取り終わると1人で窓際に座って、みんなが楽しそうに料理を取る姿を見ながら飯を食べていた。

司令官「うん、どれもうまいな。」

すると、

まほ「少し、隣に座ってもいいか。」

まほが俺に声をかけてきた。

司令官「いいぞ。」

まほ「では、失礼する。」

そう言うと、まほは俺の隣に座った。

司令官「楽しいか。」

まほ「あぁ、黒森峰のみんなも楽しめているようだ。」

司令官「それは、よかった。」

まほ「なぁ、お前はどうして連邦に入ったんだ。」

司令官「それは・・・・・ただの復讐だよ。」

まほ「ご両親のか。」

司令官「そうだ。俺が4歳の時、家族旅行で沖縄にいたんだ。」

俺はその時、両親が亡くなった時の事を思い返していた。


14年前

沖縄

とある海岸

司令官「お母さん。見て。海がすごく綺麗だよ。」

胡桃「本当だ。すごく、綺麗だよ。」


大杉胡桃 18歳

大杉家の次女。勇人とは双子で、妹にあたる。

この当時は、4歳


母「そうね。とても綺麗ね。」

父「勇人。沖縄の海には、沢山の魚が住んでるだぞ。」

司令官「本当。僕、見てみたい。」

龍斗「父さん、俺も見てみたい。」

父「そうか。なら、水族館にでも行くか。」

司令官「うん、行く。」

そう言って、海岸を離れようとした時、

ブーン、ブーン

司令官「あ、飛行機。」

俺が、指を刺した方向には、1機の戦闘機が飛んでいた。

父「あの翼についてあるマーク・・・・・まさか!?」

その瞬間、

その戦闘機が連邦の基地の上であるものを投下したのが見えた。

そして、

ヒューン

ズドーン

突如、基地の方向から爆発が起き、黒煙が上がる。

母「貴方、まさかアレって・・・・・。」

父「間違いない。奴らだ。」

母「どうするの。」

父「先に避難所へ逃げろ。俺も後から、行く。」

母「お父さん・・・・・。」

父「いいか。龍斗、勇人。父さんは、今からあそこに行ってくる。だから、父さんの代わりにお前達がさゆみと胡桃を守るんだ。いいな。」

龍斗「わかった。」

司令官「うん・・・・・。」

父「よし。なら、行きなさい。」

母「貴方、気をつけて。」

父「分かってる。」

そう言うと、父は爆撃された基地の方へ向かっていった。

そして、

俺たちは、避難所所に向けて走り続けた。


避難所まで残り1キロ

俺たちは、ただひたすら走っていた。

胡桃「ハァ、ハァ、ハァ。」

途中で、胡桃のスピードが落ちていたので、母は、

母「胡桃、後もう少しだから。頑張りましょ。」

俺も急いで胡桃の元へ駆けつけた。

司令官「胡桃。頑張ろう。もうちょっとだから。」

胡桃「う、うん・・・・・。」

この時、姉さんと兄貴は少し前を走っていた。そして、俺と胡桃が再び立ち上がった。

その時、

ブーーーーーーーーーーーン

先程、連邦の基地を爆破した戦闘機と同じ形の機体が、こちらに向かってきていた。

すると、

母「2人とも伏せて!!」

その瞬間、母は俺と胡桃を抱え込んだ。そして、

ダダタダダダダタダダダダタダダダダタダダ

突如、けたたましい音をあげて、沢山の閃光がこちらに飛んできた。

そして、

ヒューン

ズドーン

俺と胡桃、そして、母さんは突如謎の爆発で吹き飛ばされた。そして、俺は吹き飛ばされてすぐに起き上がり、周りを確認すると、

司令官「胡桃・・・・・お母さん・・・・・。」

そこには、胡桃と母さんが2人が倒れている姿が目に入った。

司令官「お母さん!!胡桃!!」

すぐに、胡桃と母の元へ俺は駆け寄った。

司令官「胡桃!!胡桃!!」

最初に、俺は胡桃を呼びかけながら、体を揺らす。

胡桃「ん・・・・兄さん・・・・。」

胡桃は、ゆっくりと目を覚ました。

司令官「良かった・・・・・。」

そして、振り返り今度は母を

司令官「お母さん!!お母さん!!」

俺は、必死に母を呼びかけた。

そして、

母「勇人・・・・・胡桃は・・・・・。」

司令官「大丈夫だよ。」

母「そう・・・・・良かった・・・・・。」

司令官「お母さん!!行こう。早く、逃げないと・・・・・。」

母「勇人、胡桃・・・・・。聞いて・・・お母さんは、もう一緒に行くことはできない・・・・・。だから、2人ですぐにお姉ちゃん達との頃に向かって。」

司令官「嫌だよ。一緒行こうよ。」

胡桃「そうだよ。一緒来てよ。」

母「2人とも・・・・ごめんね。お母さん。もう、助からないの。」

母は、先程飛んできた戦闘機の攻撃から俺と胡桃を庇った事によって重傷であり、既に助からないことは確定していた。

母「だから・・・2人で逃げて。そして、・・・どうか、強く生きて。お母さんはいつだって、空から貴方達のことを見てるから・・・・。2人とも、私達の子供として産まれて来てくれて、ありがとう。」

そう言うと、母は息を引き取った。

司令官「お母さん・・・・・お母さん!!お母さん!!」

俺は必死に母の体を揺らしたが、目を覚ますことはなかった。

その後、俺と胡桃は避難誘導していた連邦の兵士達に救助され、無事に兄貴達と合流することができた。そして、俺は兄貴達に母の死を伝えた。そして、姉さんは膝から崩れ落ち、泣き続けた。兄貴も、立ったまま涙を浮かべていた。そして、この日、基地の武器で沖縄を防衛する連邦5000人と約2万人の帝国軍が激しくぶつかりあった。結果、どちらも甚大的な被害を受けた。だが、これによって帝国は撤退した。


翌日

母が死んだ後、俺と兄貴は父のことを確認するために、姉さんと胡桃を避難所に残して、父が向かった基地へ向かった。


沖縄連邦防衛基地

基地に着くと、多くの連邦兵士達緊張感を漂わせていた。

そして、基地の中を2人で歩いていると

兵士「君達、ここは危険だ。すぐに避難所に向かいなさい。」

すると、兄貴が

龍斗「ここに大杉○○が昨日、ここへ来たと思うのですが、どちらにいますか。」

兵士「君達、大杉中尉の知り合いかい。」

龍斗「はい。俺はその大杉中尉の息子です。」

兵士「そうか・・・・ついて来てくれ。」

そう言われると、俺と兄貴はその兵士について行った。


そして、

兵士「ここだ。」

兵士に案内されて、ある部屋に入ると

そこには、顔に白い布をかけられた遺体があった。

龍斗「まさか!?そんな・・・・。」

俺と兄貴はその遺体へ近づき、白い布をのけると、そこには体中に多数の銃弾を浴びて傷だらけの父の姿があった。

龍斗「そんな・・・嘘だ・・・・。」

司令官「・・・・・。」

そして、案内してくれた兵士が

兵士「大杉中尉は、自ら前線に立ち我々の指揮を執り、最後は帝国軍に対して、突撃を敢行した際に・・・・・いくつもの攻撃を受けて・・・亡くなりました。大杉中尉がいなければ、我々は確実に敗北を機していました。」

そう言ってくれた。

龍斗「そんな・・・どうして・・・・どうして・・・。」

こうして、俺たちはかけがえのない両親をたった1日で失った。

そして、


2ヶ月後

両親の葬式において、

龍斗「勇人。俺たち2人で父さんと母さんの仇をとろう。」

司令官「うん・・・・。」

龍斗「何があっても2人であの帝国軍を・・・・・」

司令官「うん・・・・約束する。絶対に、お父さんとお母さんの仇をとってやる。」

こうして、俺たちは連邦に入ることを決心した。


そして、今に至る

司令官「これが、俺が連邦へ入ると決めた理由だ。」

まほ「その・・・辛い想いをしたんだな。」

司令官「そうかもな。でも・・・あの事がなければ・・・今の俺は存在しない。そして、お前達に出会うこともなかったと思う。」

まほ「勇人・・・・・。」

司令官「だから、そう考えると・・・・悪くないかな。」

すると、

まほ「なら、今日くらい甘えてもいいんじゃないか。私が相手になってやるぞ。」

そう言いながら、まほは俺に近寄って来た。しかし、

椿「まほちゃん、そういうのは・・・どうかと思うなぁ。」

神通「確かに、そうですね。1人だけ抜け駆けなんて、西住流としてどうかと思いますよ。」

みほ「お姉ちゃん・・・・。」

愛里寿「むうー、私だって同じ婚約者ナノに。」

俺の前には、笑顔でとても怖い美少女達が集まってきた。

しかし、それだけではなく

金剛「ちょっと、待つね。提督の隣いるべきなのは、この金剛ネ。」

加賀「いえ、ここは一航戦である私が・・・。」

などが参戦して来て、

カシャ、カシャ

青葉「お、いいですね。これはいい記事が書けそうです。」

などとカオスし始めた。こうして、この後よく分からない乙女の戦いが繰り広げられた。そして、俺たち男共や関係のない女子はすぐ様に撤退した。おかげで、宴会場の窓が割ったり、天井を壊すなどの事態になり、これを行った首謀者達は、1週間毎日この基地を10周という罰を与えた。


続く





















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2022-01-12 12:28:34

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