悪魔と仲間たち No.37【帰るための戦い】
投稿が遅くなってすいません。この話で戦闘の内容が入った話は終わりです。それではどうぞ!!
20○○年11月○日
午前9時
朝鮮帝国司令部から4キロの地点
中国と韓国に帝国が侵攻を開始してから今日で2週間が経過していた。この戦いで帝国と連邦は両陣営多数の死者を出していた。そして、今この戦いを終わらせる為にある部隊が敵司令部に攻撃を仕掛けていた。しかし、
ドカーン
兵士「クソ、また戦車がやられた。」
兵士たちの前を走っていたM4シャーマンが敵対戦車砲から攻撃を受け、大きな火柱があがる。また、
兵士「衛生兵!!衛生兵!!」
一村達は、あれから敵司令部を発見と同時に攻撃を仕掛けていた。しかし、敵の司令部はもはや要塞も同然であり大きな湖の一部を埋めて作られた事により、敵司令部に繋がる橋だけが敵司令部への道だった。しかし、敵も橋の防衛は徹底であり、橋の付近にはいくつもの対戦車砲、迫撃砲、高射砲などが配置されていた。これにより、一村達は攻撃を開始してから4日間の間に約10回も敵司令部に攻撃を仕掛けるも未だに橋を越える事ができずにただ被害が増すばかりの状態だった。また、敵は空から戦闘機や攻撃機による攻撃も行なっていた。一村達も抵抗する為に航空部隊を要請するが、敵司令部の屋上に無数の対空砲と高射砲が配置されている事が原因で味方航空隊が近づく事ができない状態だった。そして、今
バン
バン
バン
バン
チャキン
バババババババババババババババ
清岡「怯むな!!進め!!」
ズドーン
ドガーン
兵士「くぎゃあああ!!」
清岡「クソ、また1人やられた。」
敵司令部からの砲撃や機銃により、次々に味方が倒れて行く。また、
ブーーーーーーーーーーーーーーーン
空からサイレンが聞こえてくる。
兵士「シュトゥーカ!!伏せろ!!」
ババババババババババババ
ヒューン
ドガーン
敵のJu 87からの急降下爆撃機により、次々と爆弾が降ってくる。
林「敵機が多すぎる!!!航空支援はまだなの!?」
清岡「来ないよ!!敵司令部の高射砲があるからな!!」
と言っていると、
兵士「グッ・・・・。」
ドサッ
また1人と味方が倒れていく。すると、
神通「しっかりしてください!!」
と神通が走って撃たれた味方兵士に駆け寄っていく。そして、
神通「しっかり!!」
撃たれた兵士から引きずって後方に再び後退していく。また他にも、
ババババババババババババ
椿「しっかり!!」
椿も負傷した兵士の搬送を手伝う。
それを見ていた清岡は、
清岡「無線を!!」
と隣にいた無線兵から無線を取り、
清岡「一村、これ以上は無理だ!!悪いが後退するしかない。」
一村『・・・・分かった。撤退してくれ。負傷兵をなるべく連れて帰ってきてくれ。』
清岡「了解。」
そう言うと、
清岡「撤退だ!!可能な限り負傷兵を連れても撤退するぞ!!」
と指示を出す。そして、清岡と林は、負傷した兵士たちと共に後方へと退却した。
午前9時18分
敵司令部攻略本部
兵士「痛い。痛いよ。」
軍医「おさえてくれ!!これでは、治療ができない。」
攻略本部には、前線で負傷した兵士達が次々と運ばれてきていた。
一村「クソッ!!」
一村は、前線から次々と送られてくる負傷兵達を見て拳を強く握り締める。すると、
清岡「一村。」
清岡が前線から帰還する。
一村「清岡、よく戻った。状況は。」
清岡「出撃した300人の兵士の内112人が負傷。28人が戦死だ。」
一村「・・・・そうか。動ける兵は。」
清岡「残り200くらいあるかないかだな。」
一村「・・・・・やはり、俺には。」
と言いかけた瞬間、
兵士「一村司令!!」
と1人の兵士が駆け寄ってくる。
一村「どうした。」
兵士「後方で見張りをした兵士から連絡が。先程、戦車を先頭に数十人の帝国兵を発見。こちらにまっすぐ向かってきていると報告です。」
と兵士から報告が入る。
一村「このタイミングで、後方からの敵兵。」
清岡「何処かの先頭で敗走した兵士たちかもしれないな。」
一村「分からない。だが、敵である事には変わりない。すぐに迎撃するぞ!!」
そう言うと、一村は動ける兵達と共に本部の入り口に向かった。
午前9時32分
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
戦車のエンジン音が響き渡る中、攻略本部の入り口では一村と清岡が30名の部下を連れて迎撃体制を取っていた。
一村「・・・・・・。」
清岡「・・・・・・。」
兵士達「・・・・・・。」
本部の入り口を守る兵士達、全員に緊張が走る。すると、
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
道の奥からⅢ号戦車が姿をゆっくり見せる。その瞬間、
一村「って〜!!」
ズドン!!
カァッーン
1人の兵士がⅢ号戦車に向かってPzB39を放つ。しかし、弾はⅢ号戦車の砲塔の左側面についているシュルテンによって弾かれてしまう。
清岡「クソッ!!もう1発だ!!」
と清岡は指示を出すが、次の瞬間、
?「撃つな!!俺だ!!」
と1人の男がⅢ号戦車の前に出てくる。そして、
?「一村、清岡!!俺だ!!」
その瞬間、一村と清岡は
一村「まさか!?」
清岡「嘘だ。・・・・嘘だろ!?」
一村と清岡の視線の先には、死んだ筈の恩師の姿があったのだ。そして、
一村「隊長!!」
そう、そこには死んだと思っていた大杉勇人の姿があったのだ。
清岡「生きてたなんて!!」
2人は、すぐに司令部の元へと駆け寄る。そして、
一村・一村「ご帰還を心よりお待ちしておりました。」
と2人は、司令官の前で止まり、司令官に向かって敬礼する。
司令官「ありがとう。ここまで、部隊を守ってくれて。」
と司令官も敬礼しつつ、礼を言う。そして、
司令官「一村。状況は。」
と戦況について聞く。すると、
一村「隊長。まずは、本部へ。そこで状況をお話します。」
司令官「分かった。」
こうして、大杉勇人は元の部隊に戻ることか出来たのだった。
午前10時
敵司令部攻略本部
俺は、無事に一村達と合流する事ができた。その後、俺は林とも再開し、一部の隊長達を呼んで作戦会議を始めた。作戦を立てるテントの真ん中には、机の上に敵司令官周辺の地図があった。それを囲うように俺たちは作戦会議を開始した。
司令官「一村、まず状況を。」
と俺が一村に聞こうとした瞬間、
清岡「隊長。少し、いいですか。本当にコイツらは信頼できるんですか。」
と清岡はロンメル中将を睨みつつ、聞いてくる。
司令官「ロンメル中将は、俺の命救ってくれた恩人だ。彼と彼の部下も今では帝国に追われる身だ。共通の敵を持つ以上今は協力すべきだ。」
清岡「・・・・・・分かりました。隊長のその言葉を信じます。確かに、今は少しでも数が多い方がいい。ただでさえ動ける兵が減っているんだ。」
司令官「そうだ。今は、過去のことをどうこう言ってる場合ではない。今は、共通の敵がいる以上協力すべきだ。一村。状況を。」
一村「はい。まず、現在の我々は、この敵司令部に繋がる橋を確保する為に、攻撃をしてますが、橋がこの1本しかない為、敵も防御をここに集中しており、橋の反対側、言わば敵司令部側には、対戦車や機関銃、対空砲などが多数配置されており、戦車を先頭に前進させても集中砲火を浴びて撃破されるばかりです。また、この敵司令部は、空から見ると四角形の形をしており、それぞれの端には、8.8センチ高射砲と20ミリ4連装対空機関砲や30ミリ機関砲が配置されており、この対空砲により航空支援も呼べない状況です。ですが、敵は次々に爆撃機や攻撃機を使って我々に爆弾の雨を降らせてきます。」
司令官「なるほど。この橋以外に敵司令部繋がる道は。」
一村「海岸側には、崖と急な斜面が連なる山があり、陸側は、見て通り大きな湖が広がっています。どちらにせよ、どちらも敵が見張っている為、そう簡単には行けませんよ。」
司令官「まさに、最強の要塞だな。・・・・・ロンメル中将。この付近に貴方と同じ国防軍の基地はあるか。」
と俺は聞く。
ロンメル「あるには、あるが何を。」
司令官「1つだけ、案がある。」
一村「本当ですか。!?」
司令官「あぁ、だが一か八かの作戦だ。失敗すれば、俺たちは全滅する。」
一村「・・・・・・。」
清岡「・・・・・・。」
林「・・・・・・。」
司令官「これは、俺たちとっても過去最大の作戦になるな。やるからには、それなりの覚悟がいるぞ。それでもやるか。」
と俺は言う。すると、
一村「・・・・・俺はやります。ここまで来て逃げるわけにはいきません。」
と一村が言う。すると、それに続くように
清岡「俺もやります。」
林「私も覚悟は既に決めています。」
ラインハルト「私も同感です。」
グロリア「やらなければ、我々に未来はありません。やりましょう。」
と次々に声が上がる。そして、最後に
ロンメル「我々もこの作戦に参加します。どちらにせよ、ここを切り抜けなければ死あるのみです。我々も全力で協力させて頂きます。」
ロンメル中将も俺の作戦に賛同してくれた。こうして、俺達は大きな賭けとなる作戦に出る事にした。
午後3時
約5時間に渡り、俺たちは作戦会議を行った。結果、作戦開始は明日の朝5時からとなった。そして、作戦会議が終わり、俺はテントから出ると、
まほ「勇人。」
とまほがテント前で待っていたのだ。そして、
ガッ
まほは、黙って俺に抱きついてきた。そして、
まほ「・・・・・良かった。生きてくれて。・・・・・もう、二度と会えないと思ってた。」
まほは、泣きながら言ってきた。
司令官「俺も正直死んだと思ってたよ。でもな、そんな時にな気づいたんだよ。俺にはまだ、やる事があるって。ここで死ぬべきじゃないって。」
まほ「・・・・・良かった。本当に良かった。」
その後も、俺は加賀や神通、みほ、などのところに出向いた。みんな、俺の顔を見ると、泣きながら抱きつくか、その場で崩れ落ちるなど皆んなにとても迷惑をかけたてしまった。正直、とてもなく罪悪感にみまわれた。そんな、ことを思いつつ、俺は用意された自分のテントに戻った。
午後5時
俺は、1人自分のテントで明日の作戦に備えて武器を整えていた。
司令官「KP/31。使いやすいなぁ。折角頂いたんだから。でも、MAB38も悪くないだよなぁ。」
と俺は、KP/31を整備していると、
椿「勇人君?いる?」
とテントの外から椿の声が聞こえてくる。
司令官「あぁ、入っていいぞ。」
と言うと、
椿「入るね。」
と椿が入ってくる。そして、
司令官「・・・・・なんか、迷惑かけたな。」
椿「気にしないで。結果、戻って来てくれたんだから。後、これ。」
そう言うと、椿は、ルガーP08を渡してくる。
司令官「あ、俺のルガー。」
椿「勇人君が行方が分からなくなった後ね。捜索隊がこのルガーだけを見つけたの。見つかった時は銃口が折れて使えなかったけど。工兵に頼んだら、なんとか直してくれてね。」
司令官「そうか。これがないと何か、こうしっくりこないんだよなぁ。」
椿「それにしても、その短機関銃を随分と大事にしてる様だけど。」
司令官「このKP/31スオミは、かなりのレア物だからな。」
椿「ふぅーん。どこの国の銃なの?」
司令官「フィランド。今は、帝国の産業都市の一つの所だよ。コイツは、あの有名なソ連の短機関銃のPPShの元となった物でもあるからな。それに、コイツは普通のマガジンとドラムマガジンどちらも対応できるしな。」
椿「そう。・・・・・勇人君。どうして、そこまでして戦うの?勇人君は、今まで充分に戦ってきた。沢山の辛い事を乗り越えて。なのにどうしてそこまでして。」
司令官「そんなの守りたいものがあるからに決まってるだろ。今の俺があるのは、一村や清岡、林、神通に加賀にまほとみほ、そして椿やみんながいたから今の俺がいる。そんなアイツらを俺は失いたくない。だから、戦うしかないんだ。俺にはこの方法しかないしな。それに、いつか生まれてくるかもしれない俺の子供や孫にはこんな想いをさせたくない。終わらせるんだ。この戦争を。もう、誰も傷つかないためにも。」
椿「・・・・・・そっか。変わらないねそういうところ。じゃあ、失礼するね。明日も早いから。」
司令官「あぁ、お休み。」
こうして、俺たちは作戦前の夜が終わった。そして、
翌日
午前2時42分
敵司令部
まだ、日が変わって間もない敵司令部は、とても静かな光景が広がっていた。
敵兵「状況は。」
敵兵「何も変わんねえよ。連邦の奴らに動きはない。」
と帝国兵の見張り2人が橋の向こう側を見ていると、
ブーーーーーーーーーーーーーーーン
突如、航空機のエンジンの音が聞こえてくる。
敵兵「なんだ!!敵機か。」
敵兵達は、すぐに配置に着く、そして、
バッ
バッ
航空機のエンジンの音がする方に向かってサーチライトを照らす。すると、
敵兵「味方だ!!攻撃するな!!」
サーチライトに写ったのは、左翼と右翼の端に帝国のマークが描かれたJu-52だった。
敵兵「サーチライトを消せ。味方だ。問題ない。」
そう言うと、サーチライトは消え、再び当たりは暗くなる。そんな中、Ju-52はゆっくりと敵司令部の上空を通過していった。ある物を後ろに付けて。
午前4時30分
まだ、太陽が昇らない中、俺は1人敵司令部を双眼鏡で見ていた。すると、
ロニエ「司令官!!各部隊の準備整いました。」
とロニエが報告に来る。
司令官「そうか。では、予定時間まで待機しているよう言っておいてくれ。」
ロニエ「了解しました!!」
とロニエは戻っていく。そして俺は、
司令官「上手くいってるといいが。」
と言いつつ、俺は敵司令部の方を双眼鏡で確認し続けた。
午前5時
遂に作戦開始時間を迎えた。基地周辺は、霧が濃くたっており辺りはほとんど何も見えない状態だった。そんな中、俺達は姿勢を低くしつつ、橋へと辿り着いた。橋の入り口は静かで敵は弾1発も飛んでこなかった。そして、
司令官「よし、予定通り此処と此処に自走砲と対戦車砲を設置しろ。」
と指示を出す。すると、
キュルキュルキュル
後方からラインハルトのフンメルやヴェスペなどの自走砲やPak40なども配置に着く。そして、
司令官「では、これより敵司令官へと向かう。小隊前進!!」
と俺は指示を出し、小隊と共に橋を渡り始める。小隊の中には一村、神通、川内、那珂、吹雪、椿、ロニエ、ティーゼがいた。霧で前が見えない中、俺達はいつ攻撃かきても良いように姿勢を低くして進む。また、橋には戦車や装甲車の残骸も残っていたため、その残骸を利用して進む兵士もいた。
司令官「クソ、何も見えない。」
と言いつつ、進んでいると、
バババババババババババババババ
突如、敵司令官側から弾が飛んでくる。
司令官「隠れろ!!」
俺は、すぐに指示を出すと、俺もすぐに装甲車の残骸の裏側に隠れる。
俺は隠れるとゆっくり残骸から顔を出し、敵の位置を確認する。すると、霧で見えにくいが微かに敵のMG42のマズルフラッシュが確認できる。俺は、それを見つけると、
司令官「一村!!無線を!!」
一村「はい!!」
と言うと、一村は無線を俺の元に駆け寄ってくる。そして、
一村「隊長!!どうぞ!!」
と無線の受話器を渡してくる。そして、俺は受話器を持ち、
司令官「ラインハルト大尉!!敵の攻撃を受けた!!至急、砲撃支援を要請する。座標は、1、2、5、3、1。」
ラインハルト『了解。これより、支援砲撃を行います!!』
そう言うと、無線は切れる。そしてすぐに
ズドーン
ズドーン
ズドーン
ズドーン
ズドーン
5回に渡り砲撃音が響いた。そして、
ヒューン
ヒューン
ヒューン
ドガーン
ドガーン
ドガーン砲撃は、次々に敵の所へと着弾していく。しかし、
バババババババババババババババババババババ
敵は砲撃に構う事なく、攻撃してくる。その時、俺はある事に気づいた。
司令官「しまった。霧が晴れ出した。」
元々、この作戦は霧が濃くたつこの時間帯を利用して敵にある程度、近づくた事を予定していたがのだが、
司令官「まずいな。このままでは。」
ババババババババババババババババババ
敵の射撃は何故か的確だった。動き出した兵士を確実に狙っている。それを見た俺は、
司令官「まさか、MG42に暗視装置を付けてるのか。」
一村「暗視装置!!そんなレア物も帝国は使ってるのですか!!」
司令官「ヤバいな。霧が晴れれば俺達は確実にやられる。それに・・・・後方のラインハルト大尉も危ない。」
今の俺達は、霧があるから後方からの支援も得られているがこのまま霧が晴れれば、敵司令部の屋上にある8.8センチ高射砲からによる射撃で後方のラインハルト大尉にも砲撃が届く可能性があったのだ。
司令官「清岡、林。頼むぞ。」
俺は、現在この作戦のために既に作戦開始時刻前から動いてくれている清岡と林。そして、ロンメル中将の部下に賭けるしかなかったのだ。
一方、湖側では、
バババババババババ
ズドーン
ズドーン
橋の方から聞こえてくる銃声と砲撃音だけが聞こえてくるだけで、橋の方面と比べてまだ少し霧がたっている状態だった。
敵兵「橋の奴ら、大変だなぁ。俺たちもあっちの応援に行かなくて良いのか。」
敵兵「仕方ないだろ。俺たちはここを見張るよう言われてるだから。だが、こんな所を見張ったって意味は無いと思うが。」
と2人の見張りが話していると、
敵兵「おい、アレはなんだ!!」
1人の見張りがこちらに近づいてくる物に気づく。
敵兵「なんだ?アレは?」
それは、湖の水の中からゆっくりと近づいてくる何かがいた。そして、
ブクブクブクブク
敵兵達の前まで来ると、突如そこが泡立ち始める。そして、
ズバァーン
湖の中から一気に何かが乗り上げてくる。それは、
敵兵「せ、戦車!?」
敵兵2人の目の前にいたのは、砲塔にシュルテンにアンコウのデカールが描かれたⅣ号H型の姿があったのだ。
また、それに続くように次々と
ズバァーン
ズバァーン
と次々に戦車が湖の中から上がってくる。また、それだけでは終わらず
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
水上からも次々に戦車が上がってくる。
そして、
清岡「よし、展開しろ!!」
上陸してきたLVTから次々と兵士達が降りてくる。
それを見た敵兵は、
敵兵「急げ!!敵だ!!」
とkar 98を構えるが、
?「動くな!!」
突如、2人の見張りの頭に銃が突きつけられる。そして、
?「頭を吹き飛ばされたくなければ銃を捨てろ!!」
と言われる。そして、
ガチャ
ガチャ
2人ともkar98を地面に捨て、跪く。そして、2人を拘束すると、
?「お待ちしておりました。」
と帝国軍の服を着た。2人の若い兵士が清岡に向かって敬礼する。
清岡「お前達が、例のグライダー部隊か。」
カール「はい。今回臨時部隊として来ました。カールと言います。」
アルノルト「同じくアルノルトです。」
と敬礼しつつ、挨拶する。
清岡「よし、じゃあ隊長に言われた通りに動くぞ。林。お前達は隊長達の援護を。みほさん達は、敵の増援部隊の対処。俺たちは、敵司令部の高射砲の対処。それでは、かかれ。」
と清岡が指示すると、湖から進軍してきた部隊はそれぞれ分かれる。
一方、司令官達は、
ババババババババババババ
兵士「グハッ・・・・。」
兵士「クソッ。やられた。衛生兵!!衛生兵!!」
敵のMG42による制圧射撃により、俺たちは進軍もできずにいた。
司令官「ヤバいな。このままじゃあ。」
と俺が撤退を考え出していると、
タタタタタタタタタタ
敵兵「グフッ・・・・。」
突如、敵の右側面から赤い閃光が飛んでくるのが見えた。すると、
タタタタタタタタタタ
M1919を連射しつつ、敵を薙ぎ払っていくLVTが姿を現した。すると、それに続くように
パン
パン
パン
ダダタダダ
M1ガーランドやM1A1カービン、BAR、トンプソンなどのアメリカ軍の装備を持った友軍の姿を見えた。それを見た瞬間俺は、
司令官「やったか。無事に清岡達に渡り切ったか。」
そう。今回の作戦には、ABCDといった大きく4つの部隊に分けているのだ。まず、俺が指揮するA中隊。A中隊は、A1・A2に別れ。A1は一村達が指揮していた時と変わらず、正面から橋に向かって突撃し、敵を可能な限り引きつける。A2は、カチューシャ率いるプラウダ、ダージリン率いる聖グロ、マリー率いるBC自由学園の装甲部隊が主力橋を確保次第に橋を渡り、そして、B中隊。B中隊は、清岡、林、まほ、みほといった戦車を主力とした部隊だ。林の部隊にはサンダースを含め、多くのM4シャーマンを急遽シャーマンDDに変更し、LVTも用意した。他にも清岡の部隊も特一式、特ニ式内火艇を主力にしている。そして、みほとまほのティーガーとⅣ号には対水圧式装甲を貼り付ける事により、一定の深さを走行できるようにした。任務は、A1が正面から敵を引きつけている間に湖を水陸両用戦車などで横断。敵に奇襲をかけ、その後、B1、B2、B3の小隊に分かれ、B1は、俺たちA中隊の支援。B2は、敵司令部の屋上にある対空陣地の制圧及び、敵航空支援部隊の撃破。B3は、敵増援部隊の足止め。これがB中隊の任務である。そして、C中隊。C中隊は、機動力を駆使した軽戦車を主力にし、妹の胡桃、アンチョビ率いるアンツィオと西率いる知波単、ミカ率いる継続高校などといった部隊が崖側に展開。偵察、及びB3小隊とともに敵増援部隊の足止めが任務だ。そして最後にD中隊。D中隊は、特別で、隊員のほとんどがロンメル中将の部下で、俺たちが動く3時間前から動いており、岡本が敵航空基地で鹵獲したJu-52後ろにグライダーを付け、空からグライダーに乗り敵司令部に接近。B2小隊と共に敵司令部の対空砲陣地の制圧が任務だ。
そして、
ダダタダダ
敵兵「逃げろ!!」
林が率いるB2部隊が敵を側面から攻撃した事により、敵は混乱し、後退を開始する。そして、俺は
司令官「前進!!林達と合流するぞ!!」
A1を率いて前進する。そして、なんとか橋を渡りきることに成功した。そして、橋を確保と同時にA2部隊がB3部隊と元に向かう。すると、
ダン
ダン
ダン
ダン
敵司令部の中から新手が出てくる。
司令官「各部隊、攻撃しろ!!」
パン
パン
パン
ダダタダダ
バババババババババ
激しい襲撃が再び始まった。
一方、清岡率いるB2部隊は、
清岡「準備は、いいか。」
カール「はい。いつでも。」
清岡達は、敵司令部の壁にワイヤフックをかけ、屋上まで上がってきたのだ。そして、今高射砲の準備をしている敵達向けて攻撃の準備をしていたのだ。そして、
清岡「攻撃開始!!」
清岡の合図で、一斉に敵に向かって攻撃を始める。
タタタタタタタタタタ
清岡が装備している十一年式機関銃が火を吹く。また、カール達も装備していたFG-42を敵に向かって撃ちまくる。すると、
ブーーーーン
空からシュトゥーカのサイレンが聞こえてくる。すると、清岡は、
清岡「カール、アルノルト!!俺と来い!!お前たち!!援護しろ!!」
清岡は、まだ敵がいる中カールとアルノルトを連れて、敵の37ミリFlak 43に向かって行く。そして、
清岡「俺が撃つ!!アルノルトは、旋回を!!カールは、装填を頼む!!」
清岡は、Flak 43の砲手の席に着くと、
ズドン
ズドン
ズドン
ズドン
敵のシュトゥーカに向かって攻撃を開始する。
清岡「喰らえ!!」
清岡は、対空砲のトリガーを握り続ける。それにあわして、カールは弾の装填を続ける。すると、
ブーーーーーーーーーーーーーーーン
1機のシュトゥーカが左翼から炎を出しつつ、落ちていく。
清岡「よし、喰らわし続けるぞ!!」
そういうと、清岡は再び敵の航空機に向かって攻撃を続けるのであった。
そして、
C中隊の方では、
胡桃「兄さん達、なんとか突破できたわね。」
崖側にかかる狭い一本の道から胡桃は、38t軽戦車砲塔から身を乗り出して敵の偵察をしつつ、味方に共有していたのだ。すると、
アンチョビ「嘘だろ・・・・。」
敵の増援がくると思われる草原を偵察していたアンチョビが双眼鏡を手から落とす。そして、
アンチョビ「胡桃。ヤバいぞ・・・・。」
胡桃「アンチョビさん。何か見つけましたか。」
アンチョビ「アレを見てみろ。」
と胡桃に言うと、胡桃も双眼鏡で草原の方を確認する。すると、
胡桃「何・・・・アレ。」
胡桃達が見たのは、草原を走る沢山の黒い物体だった。それは、草原を埋め尽くすほどの数だった。
胡桃「アレって全部、戦車・・・。」
そう。胡桃達が見た黒い物体は、全て敵戦車や装甲車だったのだ。
アンチョビ「この戦い、勝つのは無理だ。」
アンチョビは、そう呟くと、胡桃は、急いで無線を使って司令官達に報告する。
胡桃「こちら、C中隊!!兄さん!!北の草原から大規模な装甲師団を確認!!その数、5個大隊!!」
と報告するのであった。
そして、司令官達は、
司令官「5個大隊。」
俺は、胡桃からの報告で受けて、驚きを隠せなかった。現在、俺たちは敵司令官に向かっていたが、て昨日激しい攻撃により、再び足を止められていた。一度、シャーマンDDを先頭に進軍させようとしたが、敵歩兵の対戦車兵器より撃破されてしまった。それ以降、前進も愚か、敵に押され始めていた。
司令官(敵司令官の突破は困難、迫り来る増援部隊。クソッ。)
と思っていると、
パーン
1発の弾丸が俺の頬を掠る。
司令官「くっ・・・・。」
神通「司令官!!」
頬を掠ったと同時に後ろに倒れ込んだ俺を見た神通が駆け寄ってくる。
司令官「大丈夫だ。頬を掠ったたけだ。」
そう言うと、俺は再びKP//31を撃ち続ける。それに続くように神通も四式自動小銃を撃つ。しかし、
バババババババババババババババ
タタタタタタタタタタ
敵司令官を守る敵部隊は、俺たちに向かって恐れることなく迫ってくる。すると、
みほ『こちら、B3!!現在、敵の増援部隊と交戦中!!ですが、数が多すぎます!!間もなく突破されます!!』
清岡『こちら、清岡!!敵司令部の屋上に敵が上がってきました!!これ以上、屋上を押されえるのは困難です!!』
胡桃『こちらC中隊、現在、敵の航空隊から猛攻撃を受けています!!撤退を!!』
次々に、無線で仲間達が必死戦いつつも、撃たれやられていく声が聞こえてくる。
司令官(ここまでか。)
俺が諦めかけたその瞬間、
ダダタダダダダタダダダダタダダ
ブーーーーーン
突如、空から1機の戦闘機が現れ、敵シュトゥーカに撃墜して行く。すると、それに続くように、
ブーーーーーン
ブーーーーーン
ブーーーーーン
雲の中から次々に戦闘機達が現れ、シュトゥーカや地上に向かって攻撃を始める。そして、最初に現れた機体には赤い薔薇が描かれていた。それは、姉が乗っている機体のマークでもあった。
すると、
さゆみ『こちら、北海道第1連邦基地の第1航空隊。これより、航空支援を開始する!!』
無線から姉の声が聞こえてくる。
司令官「姉さん。」
さゆみ『私だけじゃないわよ!!』
と言うと、
龍斗「続け!!止まるな!!大杉大佐を援護しろ!!」
今度は、橋の方からティーガⅡに乗った兄貴達が現れる。後方からは、こちらに向かってくる沢山乗り友軍達が現れた。また、一部帝国の国防軍も連邦側に着き、帝国軍親衛隊に向かって攻撃を開始した。
一村「隊長!!増援です!!やりましたよ!!味方が来てくれました!!」
なんと、俺たちのために陸に空、そして、
ズドーン
ズドーン
ズドーン
ドガーン
ドガーン
ドガーン
海からも、
戦艦大和や武蔵、アイオワ、ミズーリ、ビスマルクによる艦砲射撃だった。
これにより、状況は一変、今までアジアにとって大きな脅威の1つであった。中国戦線の帝国軍の戦力は一気に激減した。これを機に俺は
司令官「全部隊!!突撃!!」
空と陸と海による支援と増援の確保と同時に俺たちは敵司令部に向かって突撃を開始。
パパパパパパパパ
俺も走りつつ、立ちはだかる敵兵を倒しつつ、前進を続けた。
司令官「止まるな!!敵司令部の確保の事だけを考えろ!!邪魔する敵兵は叩き潰せ!!」
味方「ウオオオオオオー!!」
その後、俺たちは激しい攻撃の中、敵司令部を確保。遂に中国と韓国などの朝鮮に展開する帝国に打ち勝ったのだ。しかし、残存した帝国親衛隊は抵抗し続けた。一方、国防軍も抵抗の懸念が見られたがロンメル中将による説得で朝鮮方面に展開する国防軍全てが親衛隊に向かって蜂起した。これにより、残った帝国親衛隊は壊滅した。中国での戦いが始まって4年。ようやく、連邦軍は奪われた領土の奪還に成功した。この喜ばしいニュースは今帝国と戦う各国にすぐに伝わり、帝国と戦う各国にとって大きな希望となった。また、この戦いで再び俺たちは大きく報道され、俺は各国から『帝国に抗える最後の希望』と促された。しかし、この戦いで連邦の陣営側の死者は3万。また、日本から派遣された連邦兵士、1万4200人。その内の1万116人が俺の基地に所属した兵士だった。この戦いで俺たちは多くの兵士を失った。連邦を裏切ったチョムは帝国へ亡命に向かう最中、連邦側についた国防軍に見つかりそのまま逮捕された。裁判の結果、チョム裏切りにより多くの命が奪われた事を俺は裁判で証人として話した。よってチョムは死刑が確定。3日後、俺や一村、林、清岡が見る中目の前射殺された。こうして戦いが終わり、俺たちは遂に
戦いが終わって1週間後、
20○○年12月○日
午前8時17分
東京湾
戦艦大和艦内の救護所
俺たちは、あれから無事に部隊との交代があり、日本に戻る事ができた。そして遂に
大和「司令、見えてきましたよ。」
と大和が俺の元に報告しにくる。俺はすぐに松葉杖をついて甲板に出る。普通に戦闘に参加したものの実は戦闘の前に大量の痛み止めを投与した上で参加していたのだ。結果、後から激痛が走ってしまう羽目になってしまったのだ。そして今は右足の怪我の事もあり松葉杖で歩いているのだ。甲板にてると既に乗っていた搭乗員や兵士達が集まっていた。その視線先には東京の街並みが見えており、俺もその光景を見ると
司令官「帰ってきたのか。」
と呟くと、
大和「はい。みんな帰ってくる事ができましたね。」
と言ってくれる。こうして、俺たちは帰ることができた。この戦闘で色々あったが俺は無事に帰ることができたのだ。この後、俺は神通や加賀や姉さん、胡桃から戦場で1人残って死にかけた事で説教を2時間かけて説教をくらったのは別の話。
続く
後3話ほどでシーズン1を終わらせる予定です。シーズン2の内容は最終話の時に発表します。後Twitterにおいて自分がロックしていた事に今頃気付きました。ロックは現在は解消しているので、登場させて欲しい兵器、艦娘がいる方は是非書き込んでください。また、艦娘に限らずアズールレーンでもOKです。それでは次回もお楽しみに!!
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