2023-04-27 07:43:16 更新

前書き

長らくお待たせしてすいません。第10話です。どうぞ!!


20○○年5月○日

午前10時

稲葉山城周辺


ゴゴゴゴ

エンジン音が響く中、俺は今LVTに乗っている。同じLVTには渚やキリト、椿が乗っており俺達は今LVTを使って、川を昇り、稲葉山城目の前まで近づいていた。今は計12両のLVTで向かっている。そのうちの12両のうちの3両はM8の砲塔を搭載したLVT-4であり、残りは通常のLVTで織田の足軽21名、連邦の兵士25名。そして、物資や迫撃砲などといった

ゴゴゴゴ

とLVTが大きく揺れる。

司令官「着いたか。」

と俺が呟くと、

キキキキ

とLVTの後方のタラップがゆっくりと開き、

ガタン

と完全にタラップが降りると、

司令官「各員!!!配置につけ!!」

と俺が指示を出すと、

兵士「急げ!!此処は敵の目と鼻の先だ!!」

と兵士達は直ぐにLVTから降り、武器を構える。そして、織田の兵士と一部の工兵たちは

工兵「直ぐに物資を運び出せ!!」

と物資を積んであるLVTから土嚢や弾薬、スコップなどの物を運び出す。こうして、稲葉山城攻略戦が始まったのだ。

そして、作戦が始まって1時間後


午前11時

稲葉山攻略前線基地

「ウオオオオー!!」

斉藤軍がやはり、動き出したのだ。俺たちが今、前線基地を作ろうとしている場所は、史実では秀吉が一夜城を作り上げた場所だ。この城が作られた事が稲葉山城が陥落した原因ともなったと言われている。それを分かっているからか今まで篭っていた斉藤軍は迎撃に出てきたのだ。しかし、俺達は

兵士「急げ!!各員、配置付け!!工兵は直ぐに前線基地の構築を急げ!!」

と兵士達は次々に最初に積み上げた土嚢の裏に回り、各自小銃や機関銃に弾を装填する。そして、俺も

カチャ

とMAB 38(ベレッタm38)にマガジンを取り出し、装填し構える。

司令官「まだ、撃つなよ!!可能な限り引きつけろ!!」

と指示を出す。その間にも

「ウオオオオーーーーーーーーーー!!」

バシャ、バシャ

と大声を上げ、勢いよく浅い川の中を走り、こちらに迫ってくる。そして、確実に敵を狙い打てる射程に入った瞬間、

司令官「ってーーーーーーーーーー!!」

と大声で言うと、

タァッーン

タァッーン

タァッーン

ダダダダダダダダダダダダダダダ

バババババババババババババババ

タタタタタタタタタタ

と一斉に兵士達が持つ、火器が火を噴く。

斉藤軍「グハッ!!」

斉藤軍「グフッ!!」

と勢いよく迫ってくる斉藤軍の足軽に容赦なく、俺達は弾を撃ち込む。

タタタタタタタタタタ

司令官「リロード!!」

とMAB38のマガジンが空になったため、直ぐに持っているマガジンを取り出そうとした時、こちらに攻撃仕掛けてくる斉藤軍の中に馬に乗り、指揮を執る武将らしき人物が見えのだ。俺は直ぐに

司令官「椿!!」

椿「勇人君!!何!?」

司令官「悪いが、Kar98のスナイパー型を取ってきてくれ!!」

椿「分かった!!」

と言うと、椿は一度後方に下がる。そして、俺は

カチャ

タタタタタタタタタタ

とマガジンを装填し、再び引き金を引く。すると、

通信兵「司令官!!一村中佐から連絡です!!どうぞ!!」

と近くの土嚢に隠れていた通信兵が受話器を渡してくる。俺はそれを受け取ると

司令官「一村!!こっちは今斉藤軍と交戦中だ!!第2陣の到着後どれくらいだ!!」

一村『第2陣部隊は現在、ロンメル中尉の指揮の下、ヘリでそちらに向かっています。おそらく2分後には着くかと。』

司令官「分かった!!第3陣も直ぐにこちらに向かわせろ!!」

一村『了解です!!オーバー!!』

と言うと無線は切れる。すると、

椿「勇人君!!」

と椿がKar98を持ってこちらに向かってくる。そして、

ザザザザザザ

と滑り込むように俺の隣に来る。そして、

椿「勇人君!!これを!!」

とKar98を渡してくる。

司令官「助かる。」

と言うと俺はKar98を手に取り、構えてスコープを覗く。すると、スコープ越しに覗いた先には馬に乗り、指揮棒らしき棒を振り、指揮する武将が見える。

司令官「スゥー・・・・。」

と俺は息をゆっくり吸い、スコープのレティクルを武将の頭に合わせ、そして、

タァッーン

シューン

カンッ

と弾は一直線に飛んでいき、武将の兜を貫通し、そのまま武将の頭蓋骨を打ち砕き、

ドサッ

武将はそのまま馬から転げ落ち、起き上がる事はなく、弾で穴が空いた兜からは血が流れていた。そして、

斉藤軍「武将がやられた!!」

斉藤軍「逃げろー!!」

と指揮を行う者がいなくなったため、残った足軽達は怖気づき逃げ出し始めた。

タァッーン

ババババババババババババ

と兵士達は斉藤軍の背後を撃ち続けるが、

司令官「撃ち方やめー!!撃ち方やめー!!」

と言うと

ガチャ

と兵士達は引き金を引くのをやめ、銃口を下げる。そして、

司令官「椿。被害を念のため確認しろ。」

椿「了解。」

と指示を出し、弾薬の確認を行うとした時、

バタバタバタバタ

とヘリの音が聞こえてくる。

司令官「来たか。」

と俺が空を見上げると、

6機のFa223が機体にの下にワイヤーでPak36を吊り下げた状態でこちらに向かってきていた。そして、

バタバタバタバタバタ

と前線基地の真上に着くと、

バタバタバタバタバタ

とゆっくり高度を下げ、Pak36が地面につくと

ガチャン

とワイヤーを外す。

兵士「よし、Pak36を運べ!!」

と兵士達は直ぐにPak36を移動させる。そして、次にFa223はさらに高度下げ、

ガシャン

地面に着陸すると、

兵士「ゴー!!ゴー!!」

とFa223からは次々とMP40やFg42などを装備したドイツ降下猟兵師団の服装をした兵士達が次々に降りくる。そして、最後には

ロンメル「大佐。」

とロンメル中尉が降りてきた。

司令官「中尉。」

と俺はロンメルが駆け寄る。

ロンメル「遅くなってすいません。」

司令官「いや、よくきてくれた。これで作戦が上手く進めることができる。」

ロンメル「そう言って、頂けると幸いです。それにしても戦闘中との連絡を受けていたのですが・・・・・・。」

と言うと、ロンメルは川の方を見る。そこには、先程の戦闘で死んだ斉藤軍の兵士達が倒れていた。綺麗な川は死んだ足軽たちの血で少し、赤く染まっていた。それを見たロンメルは

ロンメル「この様子だと、戦闘は終わったようですね。」

と言ってくるが、

司令官「また、攻めてくるかもしれん。その時は頼む。」

と言うと、俺とロンメルはそのまま前線基地へと向かった。


午後2時

ラインハルト「撃てー!!」

ズドーン

ズドーン

ズドーン

ヒューン

ヒューン

ドガーン

ドガーン

とあれから第2陣に続き、第3陣、第4陣と次々に兵士達が到着し、今では前線基地には織田と連邦を含め、多くの兵士達が配備されていた。しかし、それでも斉藤軍は攻撃をやめず、次々に城から兵を出して攻撃を仕掛けてくるが、文明の差もあり、斉藤軍は敗北が続いていた。しかし、敵が攻撃をやめないため仕方なく、数分前からラインハルトの砲兵部隊に稲葉山城をに向けて砲撃を行うよう指示を出した。また、それに加え城を壊さない程度の小型爆弾を搭載した攻撃機や戦闘機で城を爆撃させている。目的は敵が城から出て攻撃を仕掛けてくる意志を砕くためだ。この作戦は斉藤軍が稲葉山城に立て篭もる事で意味を発揮するため致し方のない事だ。

司令官「ハァ~、これで城から出てくるのをやめてくれるかね。」

とを俺は稲葉山城を双眼鏡で除きつつ、呟く。

すると、

久遠「勇人。状況は?」

と久遠が後ろから問いかけてくる。午前中と比べて今は比較的に兵士も武器も足りているため久遠もこの稲葉山城攻略前線基地に先程、到着し今はただ砲撃や爆撃を受ける稲葉山城を見ているしかない状態だった。しかし、

司令官「問題ない。予定通り今日中に稲葉山城を落とせると思う。この後、俺は作戦のために一時下がる。ここは一村や清岡に任せる。」

久遠「分かっておる。」

司令官「じゃあ、頼んだぞ。」

と言うと俺はその後、荷物をまとめて一度尾張の基地へと戻った。


午後5時

尾張前線基地 第1格納庫


ガチャガチャ

と格納庫ではとある1個師団が出撃準備を行なっていた。

司令官「サプレッサーは問題なしと。予備のマガジンも良し。パラシュートも問題なし。」

と俺も最後の確認を行う。すると、

林「隊長。出撃準備完了です。輸送機も既に待機しています。」

司令官「分かった。」

と言うと、俺は

司令官「全員!!注目!!」

と大声で言うと、全員が手を動かすのを止め、俺の方を向く。

司令官「これより、我々は本作戦において最終フェーズおいての1番槍だ!!我々の任務は敵の城に空から乗り込み、敵を撹乱させ、主力部隊を城内に入れることだ。今ここにいる君達は全員、今まで多くの訓練を耐え抜き、確固たる精神を持っている精鋭だ。君達がこの作戦を確実にやり遂げることが出来ると俺は信じている。各員、必ず成功させ生きて帰るぞ!!」

兵士達「はっ!!!」

と全員が俺に向かって、敬礼する。そして、

司令官「では、諸君!!行こう!!」

そう言うと、俺たちは格納庫を出て、滑走路へと向かう。滑走には1機のC-47が待機していた。俺たちはその機体に乗り込み、順番に席に座っていく。そして、全員が搭乗すると、

林「全員、乗り込みました。」

と林が報告し、

司令官「よし。出してくれ。」

と俺はパイロットに指示を出す。そして、

ヴィーン

とエンジンが動き出し、離陸体制に入る。そして、

ヴィーン

と一気に速度を上げ、そして、

ビューン

と機体は真っ直ぐ稲葉山城へと向かっていった。


午後5時30分

稲葉山上空

ヴィーン

と航空機のエンジン音聞こえてくる中、俺たちは静かに機体で座り、待機していた。そして、

ビー

と機内に合図が鳴り響き、今まで光っていたランプが赤から緑へと変わる。

司令官「よし!!降下よーい!!」

と言うと

ザッ

一斉に機内にいる兵士達が立ち上がる。そんな、兵士たちに対して俺は、

司令官「分かってると思うが、謝っても敵のど真ん中に降下したりするなよ!!着地したら予定通り集結ポイントに集まれ。いいな!!」

兵士「はっ!!」

司令官「良し!!では、地上で会おう!!」

と言うと俺は機体から飛び降りる。

ゴーーーーーーーーーーー

と機体から飛び降りると同時に一気に体は地上へと吸い寄せられていく。そして、飛び降りてから5秒が経つと、

司令官「パラシュート!!展開!!」

と言うとパラシュートと紐を力強く引くと、

バッ

とパラシュートが展開され、ゆっくりと地上へと降りていく。下を見ると、稲葉山城がよく見える。また、俺がさっきまでいた前線基地もよく見えた。そんな光景を見ていると、いつの間にか生い茂る木々が目の前にまで迫っていた。そして、

バリッ

バリッ

バリッ

とそのまま生い茂る木々の中に入っていき、

ガサッ

と大きな音を立てて、パラシュートは木に引っかかり、俺は吊るされる状態で止まった。

司令官「よっと。」

と俺は腰回りに付けていた1人分の装備が入ったリュックのベルト外し、

ドサッ

とリュックをまず下に落とし、そして、

シャッ

と装備していたナイフを取り出し、パラシュートの紐を切り、そして、

ドサッ

と俺も地面へと降りる。そして、

ガサッ、ガサッ、

と先に降ろしたリュックの中から武器を取り出す。

カチャ

とサプレッサー付きのMP40を取り出すと、俺は装備していたリュックを背負い、敵がいてもおかしくない場所を俺は警戒しつつ、

集結ポイントへと向かった。


午後5時37分

ガサッ

ガサッ

と草が体に当たり、立てる音しか聞こえない中俺は周囲を常に警戒し、いつ何処から敵が出てきてもいいように銃口を下げずに前進する。

司令官「予定ポイントまで・・・・・後少し。日も落ちてきた。少し、急ごう」

と呟くと、俺は再び足を動かす。すると、

パキッ

と前方から木の枝が折れるような音が聞こえてきた。

カチャ

俺は直ぐに音が聞こえてきた方に向けてMP40を構える。

司令官「・・・・・・。」

と静かなこの空気中、緊張が走る。すると、

ガサッ

ガサッ

と奥で何か人影らしきものが動いているのが、確認できた。

司令官(味方であってくれよ・・・・。)

と願いつつ、俺はゆっくりと前へと進む。そして、

司令官「動くな!!」

と一気に近づき、MP40の銃口を向ける。しかし、そこには

渚「大佐。」

と手を上げ、味方だとアピールする渚の姿があった。その後ろには、磯貝、カルマ、茅野の姿があった。他にも3名の味方兵士の姿も居たのだ。

司令官「ふぅ~。良かった。皆んな、無事か。」

磯貝「はい。全員、生きてます。」

司令官「よし。じゃあ、移動するぞ。」

と言うと俺たちは合流ポイントへと向かった。


午後5時43分

予定通り俺たちは無事に合流ポイントへと着いたが、

司令官「味方が誰もいない。先に俺たちが着いたのか。」

とまだ誰も味方がいない為、目の前の合流を前に茂みに隠れ、警戒し周囲を確認する。そして、

司令官「俺が先に前に出る。一列になってついて来い。」

とゆっくり茂みから出て、合流ポイントと向かう。すると、

林「動くな!!味方なら合言葉を言いなさい!!我々は!!」

と茂みからM3A1グリースガンを持った林が茂みから出てきて構えてくる。そして、味方を見分けるために決めた合言葉を聞いてくる。

司令官「常に仲間と共に。」

と合言葉を言うと、

林「隊長。良かった無事で。」

と林がホッとした顔で駆け寄ってくる。その後ろには他の仲間達の姿もあった。

司令官「林。仲間は。」

林「隊長達を除いて全員無事です。後は先に来ている偵察部隊の到着を待つだけです。」

司令官「そうか。」

と話していると、

ガサ、ガサ

と再び茂みで何かが動く音が聞こえてくる。

司令官「構えろ。」

と指示を出すと、隊員全員が構え、一気に緊張感が走る。そして、

バッ

と誰かが出てくる。それは、

ひよ「私です!!勇人様!!」

と朝から稲葉山城を偵察してくれていたひよと転子が出てくる。

司令官「2人とも。無事だったか。」

転子「はい。稲葉山城を情報を持ってきました。」

と聞くと、俺は

司令官「林。地図を。」

と指示を出し、地面に稲葉山城とその周辺の地図を広げさせる。そして、

ひよ「コレが各場所の塀と見張りの様子です。」

とひよは偵察の際に撮った写真を見せてくる。

ひよ「やはり、今日の朝の攻勢のせいで城の門の警備は厳重です。」

転子「また、他の場所もそれなりに兵がいましたが、門の反対側は比較的に警備が薄かったです。」

と報告を聞いた俺は、

司令官「分かった。では、城の反対側の塀から城内に侵入する。」

と作戦を決め、林が作戦について再度、他の隊員達に報告する。そして、報告を終えると、俺はみんなを集め、

司令官「これより、稲葉山城奪還作戦を開始する。我々の任務は城内に侵入し、城の中に立て籠もる敵を混乱させる事。ここまでは全員無事に合流た。それを喜びたいが、ここからが本番だ。・・・・・この作戦が終わったら、皆で存分に宴を楽しもう。いいな。」

全員「はっ!!」

司令官「よし。では、作戦を開始する。移動するぞ。」

と俺は指示を出し、荷物を持ち稲葉山城へと向かった。


午後6時

稲葉山城攻略前線基地

一村「時間だ。」

と前線基地で待機していた一村は、腕時計を見て、時間を確認し終えると、後方で砲撃部隊の指示をするラインハルトに合図を送る。そして、

ラインハルト「砲撃準備!!目標!!稲葉山周辺!!」

と指示を出し、

砲兵達は座標を合わせ、そして、

ラインハルト「撃てーーーーーーーーーー!!」

と言うと同時に

ズドーン

ズドーン

ズドーン

ズドーン

ズドーン

と一気に砲弾を雨霰と、稲葉山城に向かって飛んでいく。

そして、

ドガーン

ドガーン

ドガーン

と稲葉山城周辺で大きな土煙が着弾と同時に一気に上がる。そして、それに続くように

ピーーーーーーーーーーー

笛の音がなり、

清岡「前進開始!!」

兵士「ウオオオーーーー!!」

と連邦と織田軍の連合部隊が城に向かって前進し始めた。


一方、司令官達は

ズドーン

ズドーン

と近くから砲撃音が聞こえてくる。

司令官「始まったな。・・・・・各員フックの準備。」

と指示出すと、3人の味方がそれぞれ筒をらしき物を取り出し、そこからそれぞれ部品を組み合わせる事、1分。

林「隊長。迫撃砲の準備、出来ました。」

司令官「よし。撃て。」

パァーン

パァーン

パァーン

組み立てられたM2迫撃砲からフックが発射され、

カンッ

カンッ

カンッ

全て、塀の引っかかり稲葉山城への侵入ルートが完成した。そして、

司令官「じゃあ、登るぞ。

ガシッ

と俺はフックから伸びるロープを掴み、ゆっくりと上がっていく。そして、

司令官「よいしょ・・・・・。」

と上まで登りきると、俺は周囲を確認する。

司令官「敵兵の姿はなし。」

と確認すると、俺は稲葉山城へと進入する。そして、MP40を構え、周囲を再度確認すると、

司令官「・・・・・上がってこい。」

と安全であることを伝え、林達が上がってくるのを待つ。

兵士「ほら、掴め。」

と上がってきた兵士達は互いに手を貸し合い、味方兵が登るのを手伝う。そして、全員が登り終えると

司令官「良いか。此処からは隠密作戦だ。各自、決められた場所に爆薬を設置。場内の敵を混乱させる。その為、サイレンサーを付けてるとはいえ、出来る限り発砲は控えろ。良いな。」

林「了解です。」

磯貝「分かりました。」

司令官「では、作戦開始。」

と言うとそれぞれ幾つかに分かれて、皆爆薬の設置に向かう。そして、俺も

司令官「行くぞ。」

ひよ・転子「はい。」

とひよと転子の3人でポイントへと向かった。


午後6時10分

あれから、何とかバレずに迂回しつつ、来たが

司令官「アレは、流石に無視できないな。」

爆薬を設置する場所に向かうために必ず通らなければならない場所に2人弓兵が立っているのだ。

司令官「仕方ない。」

と言うと俺は地面に落ちてる石を拾い、そして、

シュッ

弓兵に向かって泣ける。そして、

コン

石は弓兵の鎧に当たる。すると、

弓兵「何者だ!!」

と流石に石を投げられると警戒し、弓を構え少しずつ此方に近づいてくる。しかし、ある程度近づいてきたタイミングで

司令官「今だ!」

と勢い俺は弓兵に向かっていき。そして、

ゴッ

1人の弓兵を力強く殴る。

弓兵「カッ!!」

そして、怯んだ隙にもう1人の近づき、

司令官「ウォリャー!!」

と飛び膝蹴りを喰らわす。

弓兵「グフッ!!」

と弓兵は蹴りの勢いもあり城の壁に叩きつけられる。

ドサッ

と壁に叩きつけられた弓兵はそのままノックダウンしてしまう。しかし、

弓兵「貴様!!」

と先程殴って怯ませた弓兵が弓を構え、矢を放とうとしてくるが、

転子「エイ!!」

ガッ

と隠れていた転子が弓兵に対して背後から百式短機関銃のグリップ部分を使って、頭を思いっきり殴る。そのおかげもあり、

ドサッ

弓兵「・・・・・。」

弓兵はそのまま意識を失い、倒れる。

司令官「ナイスだ。助かった。」

転子「はい。」

司令官「じゃあ、行くぞ。」

と俺たちはそのまま目的の場所へと向かった。


一方、一村たちは

稲葉山城 城門

シュッ

シュッ

シュッ

シュッ

兵士「進めー!!」

雨のように矢が降ってくる中、連邦と織田軍の連合軍が城門の城門前で前進を続けていた。

カンッ

カンッ

カンッ

ゴゴゴゴ

と狭い道幅の中、イギリスのM3中戦車グラントを先頭に後ろに10名ほどがM3中戦車グラントに身を隠し、前進する。

ダダダッ

ダダダッ

ダダダッ

M3グラントの車載機銃のM1919が城門を守る斉藤軍に向かって攻撃するが、

戦車兵「ダメです。機銃では城の壁に当たるだけで効果がありません。主砲の使用の許可を!!」

と無線で車内から一村に向かって打診するが、

一村『ダメだ!!大杉大佐から命令だ!!城内にいる大佐たちの合図を待て!!』

と一村から命令を厳守するよう言われる。しかし、

シュッ

タッ

織田軍の足軽「グハッ!!」

兵士「しまった!!織田の足軽が負傷!!衛生兵!!」

と矢による攻撃のせいで負傷者も出始めていた。


そして、司令官達は

稲葉山城 武器貯蔵の蔵


ボッ

ひよ「爆薬、設置完了。」

と無事に

司令官「了解。じゃあ、此処出るぞ。」

と出ようしたとき、

転子「待ってください。」

と蔵の入り口を見張っていた転子に止められる。

ひよ「どうしたの。ころ・・・うぐっ!?」

と聞こうとした途中で、俺はひよの口を手で塞ぐ。

司令官「しっ。」

とひよに向かって、静かにするように指示を出す。蔵の入り口に

斉藤軍「おい。急げ!!矢が足りなくなっている!!」

と複数人の足軽達が俺たちが居る蔵に向かってきていたのだ。

司令官「まずいな。入ってきたら、居場所がバレる。・・・・ひよ、無線を。」

と言って、俺は無線を取り、

司令官「林。応答せよ。」

林『はい。此方、林。隊長。どうかしましたか。』

司令官「目標への爆弾を設置したが、敵がこちらに来ていて、動く事ができない。そちらの状況は。」

林『全班、爆弾の設置に完了。後は隊長の指示を待つだけです。』

司令官「良いか。今から1分後に爆破を開始しろ。」

林『ですが、スイッチを押せば、連動して隊長達が設置した爆弾も。』

司令官「走って出る。だから、安心しろ。良いな。今から1分後だぞ。」

林『了解しました。』

と言うと無線は切れ、

司令官「いいか。2人とも20秒後に此処からは走って出るぞ。戦闘は避けられない。俺が先鋒だ。後に続け。」

と言うと、ひよと転子は黙って、頷く。そして、

司令官「走れ!!」

と大声で言うと、俺たちは蔵から飛び出す。

斉藤軍「敵だ!!」

と蔵から出てきた俺たちを見て、斉藤軍が刀を抜き、俺たちの行き先に立ち塞がるが、

司令官「邪魔だ!!退け!!」

タカタカッ

とサイレンサーを外したMP40を立ち塞がる斉藤軍の足軽に向かって連射する。

斉藤軍「グハッ!!」

斉藤軍「きゃああああー!!」

と2、3ほど倒し、俺たちはそのまま走る。すると、

ドガーン

と先程までいた蔵が爆発し、大きな炎が上がる。また、それと同時に

ドガーン

ドガーン

ドガーン

と次々に城内の至る所で爆破音と共に炎が上がる。

司令官「良し!!上手くいったようだな!!2人とも!!此処からは隠密は無しだ!!各自の判断で撃て!!」

ひよ・転子「了解!!」

と言うと、

斉藤軍「ウオオオオー!!」

と1人の足軽が槍を持って、俺に向かって来た。

タタタタタタタタタタ

と俺は直ぐに足軽に向かって、発砲する。

ドサッ

足軽はそのまま倒れる。そして、

司令官「行くぞ!!まずは林達と合流する!!ついて来い!!」

と俺たちは再び、走り始めた。


そして、一村たちは

兵士「一村隊長!!爆破を確認!!合図です!!」

と大きく上がる炎は城門からも見えていた。

一村「チャーチルを前へ!!」

と指示を出す。すると、

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

先程まで、先頭で戦っていた戦車は後方へ下がり、代わりにある1台の戦車が前に出る。それは、聖グロのマークを付けた工作戦車チャーチルAVREが前に出る。そのチャーチルを指揮するのは

オレンジペコ「本当に良かったのですか。このような作戦はあまり優雅とは思えませんが。」

ダージリン「今の私達は、信頼できる上官について行くだけよ。」

アッサム「目標確認。いつでも、発射可能です。」

ダージリン「一村隊長。指示を。」

と無線でダージリンは一村に指示を請う。そして、

一村『撃て。』

と無線から一村の声が聞こえると、

ダージリン「発射。」

と言うと、

カチャ

砲手のアッサムが引き金を引く。そして、

ドーン

発射と同時に大きな騒音が鳴り響き、そして、

ヒューン

ズドーン

発射された290ミリの砲弾はそのまま城門に当たると同時に大きな爆発を起こす。そして、残ったのは門の無い城門だった建物だけが残っていた。そして、城への道が開けたことにより、

壬月「城への道は開かれた!!皆の者!!かかれ!!」

織田軍「ウオオオオー!!」

と大声を上げ、織田軍の兵達が稲葉山城へと突撃し行く。また、連邦も

一村「織田の者に遅れをとるな!!突撃!!」

兵士「オオオオオオー!!」

と連邦軍の兵士たちも小銃には銃剣を付け、突撃して行く。そして、連合部隊は破壊された門を乗り越え、城内へと向かって行く。

兵士「喰らえ!!」

ドスッ

と1人の兵士が斉藤軍の足軽に向かって、銃剣を差し込む。また、ある者は

ババババババ

とM1919を持ち、次々と斉藤軍に向かって乱射する。そして、司令官達も


稲葉山城 城壁付近

タタタタタタタタタタ

司令官「林!!」

と俺は無事に合流を果たす。

林「隊長。」

司令官「何とか、一村達も城門を突破したらしい。まずは二手に分かれて、城壁周辺の制圧にあたるぞ。」

林「了解。では、私は城の周辺を。」

司令官「分かった。俺は、城門周辺をに当たる。」

そう言うと、俺はMP40に持ち、ひよ、転子を含めた10人の部下ともに城門の方へと向かった。


午後6時42分

タタタタタタタタタタ

斉藤軍「グハッ!!」

と1人足軽をまた、倒す。城門の方に来たが、門の周辺では

カンッ

カンッ

ババババババ

と鉄と鉄がぶつかってなる音や、小銃やマシンガンの音が響き続けていた。

すると、

斉藤軍「ウオオオオーー!!!!」

と3人と斉藤軍の足軽が此方に刀を持って、突っ込んでくる。俺は直ぐにMP40の引き金を引くが、

カチッ

カチッ

司令官「クソッ!!弾切れかよ!!」

全ての弾薬を使い果たしており、予備のマガジンも既に使い果たしていた。俺は、直ぐに腰に付けてある刀を抜き、右手に持ち、左手にはルガーP08を装備し、俺も突っ込む。

司令官「ウオオオオー!!」

カンッ

と刀と刀がぶつかり合う。俺はそのまま左手のP08の銃口を足軽の頭にむけ、

パンッ

と引き金を引く。それと同時に俺の顔に敵の足軽返り血を浴びる。そして、そのまま

パンッ

パンッ

と2回引き金を引き、残った足軽も撃ち抜く。すると、

一村「隊長!!」

と後ろから一村声が聞こえてきた。俺は後ろを振り向くと、一村と清岡が後ろから来ていた。

司令官「一村か。状況は。」

一村「既に敵は崩壊寸前であり、統率もとれておらず。降伏する者も現れはじめました。ところで、その血は。」

司令官「あぁ、返り血だ。・・・・・よし。このまま攻撃を続けろ。」

一村「分かりました。」

と言うと、俺たちはそのまま再び戦いに戻った。その後も戦いは続いたが、鉄壁の城とも言われた稲葉山城も城内からの攻撃と城門が突破された事により、午後7時13分をもって稲葉山城は陥落した。そして、斉藤道三を裏切り、斉藤軍の当主となった斉藤龍興は自ら自害を選び、天守区画で遺体が見つかった。どうやら、投稿した一部の幹部によると城門が突破されたと聞いた直後に自害したらしい。被害において連邦軍30名近くが負傷、死者は無し。織田側は40名近くか負傷、10名が亡くなった。しかし、斉藤軍の被害は壊滅に近く。殆どが死を選んだ。こうして、美濃は完全に織田の支配下となり、美濃での戦いに幕を下ろした。


翌日、午前8時

稲葉山城


兵士「おはよう御座います。大佐。」

戦いが終わり、朝日が差し込む稲葉山城では早くも復旧作業に移っていた。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

負傷した兵士達が乗ったトラックが俺の横を通過して行く。

司令官「・・・・・。」

と黙って、俺は負傷した兵士たちに敬礼し見送る。

彼らはこのまま下の攻略基地へと向かい、そこからヘリで尾張まで飛び、病院で治療を受ける事になっている。

司令官「これで、ようやく執務に戻れそうだ。」

と俺が呟くと、

結菜「随分と腑抜けな顔をしてるわね。」

と結菜が言ってくる。

司令官「そりゃあな。流石に疲れたからな。・・・・・どうだ。久しぶりに帰った実家は。」

結菜「変わらないわね。この景色。・・・・・ありがとね。帰る家を取り戻してくれて。」

司令官「礼なら、久遠に言え。元々、美濃の奪還は言い始めたのは久遠だ。俺は、ただそれを援助しただけ。」

結菜「素直じゃないのね。・・・・・そう言うところも久遠に似てるわね。」

司令官「うん。何か言った。」

と最後のの方が聞こえなかった為、結菜の方を向いて、聞こうとすると

チュッ

司令官「うぐっ!?」

一瞬、何が起きたかわからなかった。何故か結菜が口が何故か俺の口と重なっていたのだ。そして、10秒ほどで結菜は少し離れ、

結菜「・・・・・お礼よ。今回の家を取り戻してくれた事と前に助けてくれた件も含めてね。」

司令官「・・・・・・えっ?」

俺は何が起きたか正直分からなかった。

司令官(えっ!?ドユコト!?何で、礼がキスなの!?意味が分からん!!)

と考えつつ、結菜の顔はかなり赤かった。

司令官「あのー・・・・・・。」

と意味が分からない為、再度聞こうとするが、その時横をチラ見すると、

司令官「げっ!?」

そこには、久遠の姿があった。しかし、久遠は

久遠「ななななななな・・・・・。」

と顔を赤くして、困惑している様子だった。そして、そのまま久遠は俺に近づいてきて、

久遠「フンッ!!」

とおもいっきり蹴りをいれくる。その蹴りは、そのまま

カーン

俺のアソコにクリティカルヒットする。

司令官「グヘッ!?」

と俺は直ぐにアソコを抑えたまま、倒れ込む。

久遠「こここ、このうつけ者め!!まさか、我に飽き足らず・・・・ゆ、結菜までに手を出すとは!?」

と有らぬ誤解を言ってくる。

司令官「く、久遠。誤解だ。これは・・・・その・・・・・。」

と何とか痛いのを堪え、立ち上がるが、

シャッ

司令官「えっ!?」

久遠は刀を抜き、俺に構えてくる。

司令官「えっ、ちょっと久遠さん??」

久遠「そこに直れ。」

司令官「えっ!?」

久遠「そこに直れ!!今からお前を斬って、妾はも死ぬ!!」

司令官「ハァッーーーー!!」

とその後、俺は久遠に斬られそうになるが、結菜やそこに駆けつけた一村や清岡達が助けてくれたこともあり、命だけは助かった。しかし、それから久遠は3日間清洲城の自室で泣き続け、誤解を解くのに時間がかかったが、それはまた別のお話。


続く


《兵器解説コーナー》

LVT・・・第2次世界大戦おいて、アメリカ海軍に採用された水陸両用車。1943年の当時、アメリカ海軍で海から陸へ歩兵を上陸させる為に使われていたのはビギンズボートと呼ばれるベニヤ板でできた小艇を使っていたが、タラワの戦いで上陸際にビギンズボートは珊瑚などの障害物により座礁するという問題が発生した為、アメリカ海軍は新たに上陸用の水陸両用車の開発を指示。そして、完成したのがLVTである。LVTは主に兵員輸送型、M3軽戦車の砲塔を搭載したタイプ、M8スコットの砲塔を搭載したタイプが生産された。しかし、装甲は薄いため、硫黄島の戦いでは多くのLVTが撃破された。戦後はフランスなどにも供与され、ボフォース40ミリ機関砲を搭載した型など現地で改修受けた車両もいた。また、LVTはベトナム戦争初期にも投入されており、多くの兵士たちの足として活躍した。


Mab 38(ベレッタ38)・・・・・1938年にイタリアで開発されたサブマシンガン。当時イタリア軍は新たなサブマシンガンの開発を考えている時に、スペイン内戦でドイツの義勇兵が装備したMP38の活躍を知り、開発を早め、開発されたのがMab38である。弾薬はドイツのMP38と同じ9ミリパラベラムを使用している。イタリア降伏後はドイツ軍に接収され、ドイツ軍の装備としても活躍した。


M3グリースガン・・・・1943年にアメリカで開発されたサブマシンガン。同時、アメリカ軍はサブマシンガンのトンプソンを使用していたが、トンプソンは値段が高く、整備にも手間がかかるためアメリカ軍上層部はトンプソンと違って、値段が安く、整備が簡単なサブマシンガンの開発を依頼。そして、1943年にM3グリースガンを開発。当時トンプソンの値段が約60万円だったのに対してM3グリースガンは約5万円という値段で生産が可能だった。また軽いため空挺師団でも活躍した。戦後は、日本の自衛隊も含め、多くの同盟国に供与され、湾岸戦争でも活躍が確認されている。また、現在の自衛隊においても予備武器として保管されいる。


M3中戦車・・・・アメリカで開発された中戦車。第2次世界大戦の初期、アメリカ軍の戦車の主砲は37ミリ砲であり、同時快進撃を続けるドイツ軍の戦車に対して、歯が立たないため、75ミリ砲を搭載した中戦車の開発を開始。しかし、まだ75ミリ砲を搭載できる砲塔の開発が途中だったが、同盟国のイギリスから新たな中戦車の供与を頼まれた為、急遽、75ミリ砲を固定式で搭載し、副武装として37ミリ砲を搭載した砲塔を装備した中戦車と開発を開始、その後完成したのがM3中戦車である。そして、M3中戦車は北アフリカにおいてイギリス軍を中心に運用された。イギリス軍において榴弾を撃てる75ミリ砲(イギリス製の戦車は何故か榴弾が撃てない)を搭載M3中戦車の評価は高く、重宝された。しかし、開発国のアメリカはあまりM3中戦車を運用しておらず、その後直ぐに開発されたM4シャーマンを主力にしている。また、イギリス軍用M3中戦車を【グラント】、アメリカ軍用を【リー】として呼んでいた。


チャーチルAVRE・・・・・イギリス軍がチャーチル歩兵戦車を元に開発した工作戦車。1942年、フランス北部のディエップ海岸に上陸するジュビリー作戦においてカナダ軍を主力とした6000人が奇襲を仕掛けたが、隠れる障害物が少ない海岸において多くの工兵(敵バンカーや兵器などの破壊を任務とする兵士)が死傷し、失敗に終わりました。この教訓を元にイギリス軍はチャーチルを元に工兵を守りつつ、工兵の任務も遂行を可能とする戦車を開発。結果、チャーチルに290ミリペタード臼砲を搭載したチャーチルAVREが完成します。このチャーチルAVREは多くの任務で活躍し、自慢の厚い装甲もあったため歩兵にとって頼れる戦車として活躍した。














































後書き

ご愛読頂きありがとうございます。それでは、次回もお楽しみに


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください