孤独のグルメ Season Extra 第1話「北海道ワグナリアの紙鍋膳」
孤独のグルメの井之頭さんがいろんなところでご飯を食べます。
今回はWORKING!!のワグナリア。
ファミレスとは縁遠い感じですが、五郎さんはどうするのでしょうか
孤独のグルメss。
ドラマが終わってしまったのが寂しいので思わず書いてしまいました。
若干、ドラマ版五郎と原作五郎がごっちゃになっているかもしれません。
~登場人物紹介~
・井之頭五郎
個人で貿易商を営んでいる中年の人。体格はそれなりに大きく、割と何でも食べる。
嫌いなのは食事中の至福の一時を邪魔されること
・小鳥遊宗太
ワグナリアでアルバイトをしている。この作品では触れられないが、無類の小さいモノ好きである
・伊波まひる
ワグナリアでアルバイトをしている。男性恐怖症で男性に近づかれただけで殴りかかってしまう。
・種島ぽぷら
ワグナリアでアルバイトをしている。身長が小さく小学生と間違えられるほど。年上であるにも関わらず小鳥遊宗太からお子様のような扱いを受けている。
・轟八千代
ワグナリアでアルバイトしていて、チーフ。しかし、常に帯刀している。それ以外は基本的には人柄はいい。
・松本麻耶
ワグナリアでアルバイトしている。常に『普通』でいることを望んでいる。
・小鳥遊梢
小鳥遊宗太の姉。旦那候補探し中。
~北海道某所~
五郎(北海道、久しぶりに来たな)
五郎(修学旅行以来だよなぁ……あの時はあまりメシに拘りはなかったが)
五郎(海鮮モノ、肉、乳製品……どれも俺の好きなものばかりだ)
五郎(今回の仕事、実は終わった後のメシを楽しみにしてたり……というより、久しぶりに北海道料理食べてみたかったからなぁ……)
五郎(いかんいかん、まず仕事をしないとな。食べるものは終わった後に考えよう)
時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき
つかの間 彼は自分勝手になり、自由になる――
誰にも邪魔されず気を使わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが現代人に平等に与えられた
最高の癒しといえるのである。
「北海道ワグナリアの紙鍋膳」
某所
依頼主「わざわざこちらまで来ていただいて……本当にありがとうございます」
五郎「いえいえ、こちらこそご依頼ありがとうございます」
依頼主「何しろここからじゃ都会は遠いですからねぇ……」
五郎「やはり、北海道となると広いですしね」
依頼主「そうなんですよ~。ガラス細工なら小樽とかから仕入れてもよかったんですが、今回はちょっとヨーロッパ方面から仕入れてみたくて、井之頭さんにお願いしてみたんです」
五郎「ありがとうございます。では、早速なんですが、そのガラス細工に関する資料を集めてきたのでぜひ一度ご覧になってください」
依頼主「どうも」
五郎(小樽のガラス細工か……確かに有名だが……俺にとっては海鮮の料理の方が……そういえばラーメンも有名だったような……)
五郎(いかん、そんなことを考えてたらなんだか腹が)
五郎(減ってきた)
五郎(こうしちゃおれん。さっさと済ませて何か美味いものを探そう)
依頼主「井之頭さん、僕これ結構好きですね。あと、こっちの方も気になります」
五郎「気に入っていただけてありがとうございます。では、後日そちらと似た様な商品をピックアップしてお送りいたします。少し急いでいるので本日はこの辺で」
依頼主「え!? まだ何もお礼とかできてないし、もう少しごゆっくりされては?」
五郎「いえ、大丈夫ですので」
五郎(さて、どうする。……何もないな。歩き回ってみるか)
~数分後~
五郎(……何もない……。この街は何もないのか? いかん、腹が限界だ。もうこの際何でもいい)
五郎(ん? ファミリーレストラン『ワグナリア』?)
五郎(ええい仕方ない。これ以上動き回るのは辛いからここで少し入れてまた探してみるか)
~入店~
???「いらっしゃいま……」
五郎「?」
???「きゃあああああああああああああ!!」(パンチ)
五郎「うわっ!」(かわす)
???「い、伊波さん! 何をやってるんですか!!! も、申し訳ありません!」
五郎「い、いえお構いなく……」
五郎(これは新手のサービスなのか? いやいや、どこにもそんな店はないだろう……)
???「僕が案内しておきますので、伊波さんは下がっていてください」
伊波「う、うん。ごめんね、小鳥遊くん」
小鳥遊「一名様ですか?」
五郎「あ、はい」
小鳥遊「では、ご案内します。こちらへどうぞ」
(席に着く)
小鳥遊「ご注文がお決まりましたら、こちらのボタンでお呼びください」
五郎「あ、はい」
五郎(さっきはいきなり殴られかけて驚いてしまったが)
五郎(思ってたより、いい感じの店だな)
五郎(しかし、ファミレスなんていつ以来だろう……太を連れて何度か行った覚えはあるが……)
五郎(いかんいかん、今は腹を満たすことだけを考えよう)
(メニューを眺める)
五郎(ふむ……やはりメニューはファミレスらしいな)
五郎(しかし、北海道まで来たのだから何か北海道らしいものがひとつでも欲しい)
五郎(ん?)
客A「店員さん、この北海道産チーズ入りハンバーグセットを1つ」
客B「俺はカルボナーラで」
???「かしこまりました」
五郎(北海道のチーズ……よし、候補に入れておくか)
五郎(しかし、あの店員はなぜ)
五郎(刀を持っているのか)
八千代「それでは少々お待ちくださいませ」
五郎(新手の客寄せなのか? さっきの殴りかかってきた店員といい……あっちには小学生らしき子がいるな)
種島「ありがとうございました~!」
五郎(……しかし、客は気にしていなさそうだな)
五郎(そういうスタイルでやっている店なのかもしれん……)
五郎(いかんいかん、今はメニューに集中だ。……よし)
五郎(ここを押せばいいのか)(ポチッ)
小鳥遊「はい、ご注文はお決まりですか?」
五郎「えーと……この北海道産ホタテ・海老・赤魚の紙鍋膳のセットというのを1つとウーロン茶でお願いします」
小鳥遊「はい、かしこまりました。少々お待ちください」
五郎(さっきの店員だったな。彼は他の店員と比べると普通に見えるが……背が高いくらいか……?)
五郎(ん? さっき殴りかかってきた店員)
伊波「ご注文はお決まりでしょうか?」
五郎(何だ、ちゃんと接客できているじゃないか)
五郎(女性にちゃんと接客できている。ということはどうやら男が苦手なのだろうか……。もしそうならよほど嫌なことでもあったんだろう)
???「あー! あんなところにいい男!!」
五郎「?」
???「お兄さん独身? 私も独身なのー! というわけで、結婚してください!」
五郎「……え?」
???「私、小鳥遊梢って言います! 結婚してくれたらちゃんと何でもやりますからもらってください!!」
五郎「え、え……?」
小鳥遊「お客様ー、他のお客様のご迷惑になりますので帰っていただけませんかー?」(イライラ)
梢「えー、宗太冷たいー! 見るからにこの人背も高いしお金も持ってそうだし、よさ気じゃーん!!」
小鳥遊「早くお帰り下さいませー」(連行)
五郎「…………」
五郎(まぁ、賑やかだな……)
五郎(賑やかなのは悪いことじゃないはず……たぶん)
松本「お待たせしましたー。北海道産ホタテ・海老・赤魚の紙鍋膳のセットとウーロン茶です」
五郎(お、きたきた。……それにしてもこの店員さんはいたって普通に見えるな)
松本(あれ、もしかして私変に思われてる? だめよ松本麻耶! 私は普通私は普通私は普通私は普通私は普通私は普通)
松本「ご、ごゆっくりどうぞ~」
五郎(さて……)
本日の食事
ライス→日本人の和の心。これなくして和食は語れない
味噌汁→ご飯のお供と言えばやはりこれ、北海道の寒い日でも温まります
野菜サラダ→ヘルシーな野菜サラダ。割とボリュームがある。
北海道産ホタテ・海老・赤魚・牡蠣の紙鍋膳→海の幸四天王。食べればオホーツクが目に浮かぶ
ウーロン茶
五郎(ふむ……ファミレスなのに少し和風っぽいメニューになったな)
五郎(とりあえずまずは白メシから)
五郎(うん、やっぱり日本人なら白メシだよなぁ……)
五郎(さて、メインの紙鍋膳を)
五郎(……ん? 決してとても美味いとは言えないが、予想以上には美味い……!)
五郎(これが今のファミレスなのか……?)
五郎(サラダのほうは……うん、悪くはない味だ)
五郎(予想外の味が続くな……最近のファミレスは味を重視するのだろうか)
五郎(さて、味噌汁は)
五郎(うんうん、やっぱりこれだよこれ。白メシと味噌汁のコンビ)
五郎(シンプルな組み合わせだが、これこそがシンプルイズベストを極めた味だ)
五郎(メインの方もやはり美味しい)
五郎(この紙鍋膳、まるでオホーツク海のように味が広がっていく……)
五郎(少年よ、大志を抱け。人間よ、大口を開け)
五郎(ファミレスは敬遠していたが、思いの外悪くない……)
五郎(うんうん……)
~数分後~
五郎「ふー、ごちそうさまでした」
五郎(お会計はこのボタンか)
五郎(この地域にポツンと建っているファミレス。ワグナリア)
五郎(最近のファミレス、案外侮れないな。今度も何か機会があれば行ってみようかな)
五郎(しかし……まだ北海道の幸を目一杯食べた気分ではないな……)
~スケジュール帳開く~
五郎(ん? 明日明後日は何も予定が入っていないな)
五郎(よし、思い切って明日は小樽に行って美味いものを食べてみよう)
五郎(明日こそ大盛りで、イクラ丼とか海鮮丼とか……ラーメンも悪くない……)
孤独のグルメ×WORKING!! ~完~
次回、孤独のグルメ「某県うさぎ山商店街の3つのお餅」孤独のグルメ×たまこまーけっと
第2話
第3話
第4話・前
第4話・後
第5話
第6話パート1
第6話パート2
第6話パート3
第7話
おもしろくなかったら申し訳ありません……
いいと思いますw
内容ができていたのでよかったです。
>>>名無しさん
ありがとうございます!
>shinedoragon arkさん
読んでくださってありがとうございます!
いっのっがしっらっho~♪
>名無しさん
お持ちであればドラマのサントラ聴きながら読めば雰囲気が味わえると思いますw
中々面白いですけど
1話からの3話のリンク先が間違っていますよ?
名無しさん
ご指摘ありがとうございます……
マジで気づきませんでした……