2023-01-16 21:57:30 更新

概要

とある女性提督のお話?
警告タグはいずれだす要素

運動会チーム分け
赤:赤城、姫菜、川内、飛龍、愛宕
青:加賀、小春、あさひ、金剛、榛名、神通、高雄、蒼龍、島風
緑:瑞鶴、霧島、比叡、陸奥、雪風
紫:翔鶴、長門


前書き

初めてSSを書くので設定がガバガバだったり日本語がおかしかったり更新期間が異常に長いと思いますがよろしくお願いします。
書きたいことを次々吐き出すような感じなのでご容赦ください。
改善点など教えてくださると助かります。
ちょびちょび更新
ーーーーーーーーーーーー
艦娘のキャラ崩壊注意
とある女性提督のお話を書いて行くつもりです。


[少女と提督 ]

土砂降りの雨の街の暗がりに1人の少女が座り込んでいた。


「はぁ…はぁ…疲れた…。流石にもう追って来ないよね…。」

思えばなんでこんなことになっているんだろうか。

幼い頃に両親に捨てられて、別の人に拾って貰ったはいいもののあまりいいものとは言えなく

段々暴力を振るわれるようになり、嫌になって逃げ出して来たのだ。

特に当てもないのでのたれ死んでしまうかもしれない。

しかしたかが10歳の少女には何も出来ない。

「どうしよう…」

冷たい雨のお陰で体が冷え切ってしまっている。

死んでしまいそうに思えてくるが、こんな時には将来の夢の事を思い出して耐えるのが日常だった。

提督になりたいという夢だ。小っちゃいころに一回だけ見て憧れてしまったのだ。

少女(こんな時提督さんだったら…)


?「ん?ねえあなた。どうしてこんな土砂降りのなか座っているの?」

少女「え…あの…その…」

(凄い美人…)

?「お家はどこ?」

少女「えっと…」

何と答えればいいのかわからなくて言葉に詰まってしまう。

?「取り敢えず風邪引いちゃいけないから家に来る?」

彼女は少女にとってとてつもなくありがたい提案をしてくれた。信用できるかはまだわからないが頼らなければ死んでしまう。

少女「いいんですか…?」

?「もちろんいいわよ。じゃあ行きましょ?」

少女「はい」

即決だった。


〜彼女の家〜

?「ただいまー」

?男「遅えよ姉貴…。ってどしたんだよその女の子。」

?「いやぁ道傍にうずくまってて風邪引いちゃいけないし連れて来ちゃった。

そうだ、貴女の名前は?」

少女「皇…皇小春…」(スメラギコハル)

?「小春ちゃんか〜

私は倉崎姫菜だよ。(クラサキヒナ)

こいつは弟の倉崎零夜だよ。(クラサキレイヤ)

よろしくね。」

小春「よろしく…お願いします…」

姫菜「そういえばどうしてあんなとこにいたの?」

小春「それは…その…逃げて来たんです…。」

姫菜「逃げて来た?なんでまた」

小春「それは…」

姫菜「言えないなら言わなくても大丈夫だよ。」

小春「ありがとうございます。」

姫菜「じゃあ暫くうちにいる?

小春「いいんですか…?」

姫菜「おい零夜〜。この娘うちにおいていいよね?」

零夜「いいよ〜」

姫菜「というわけで今日から家族ってことでよろしくね。」

小春「はいっ!」

小春(この人たちは優しそう…今度こそ大丈夫だよね…。)

姫菜「小春ちゃんはここの部屋使ってね」

結構広くて家具の揃ってる空き部屋

小春「広いですね…ありがとうございます…。」

姫菜「取り敢えず、晩御飯作るから部屋で待っててね。」

小春「わかりました。」

部屋の中へ


小春(ベットにダイブ)

「いいベットだ…久しぶりだなぁ…」


姫菜「メンタルケアがいるかなぁ…。

そうなると…金剛かなぁ…歳を考えるともうちょっと年上…?

うーん…」

零夜「飯できたぞ姉貴」

姫菜「わかった

小春ちゃーん!ご飯できたよー!」

小春「今いきまーす」

タッタッタッ


テーブルの上に並べた料理の全てが美味しそうに湯気をたてている。


姫菜「いただきます」

零夜&小春「いただきます」

小春 もぐもぐ

姫菜「どう?」

小春「美味しいです!」

姫菜「それは良かった」

もぐもぐ

小春「そう言えば姫菜さんはどのようなお仕事をしているんですか?」

姫菜「気になる?」

小春「気になります。」

姫菜「じゃあ明日連れてってあげよう」

零夜「勝手に決めていいのか…」

姫菜「いいのいいの」

小春「ありがとうございます!」

もぐもぐ


姫菜「ごちそうさまでした」

零夜&小春「ごちそうさまでした。」


姫菜「小春ちゃんお風呂入る?

沸かしてあるから」

小春「入ります。」

姫菜「じゃあこっち来てね〜」


風呂場へ


姫菜「ごゆっくり〜。」

バタン


小春「はふぅぅぅ…」

(こんなお風呂に全身つかれたのなんていつぶりだろう…)

(気持ちいなぁ…)


ガラガラ


姫菜「お〜リラックスしてるねぇ」

小春「⁉︎姫菜さん⁉︎

な…何で…」

姫菜「ふっふっふ…小春ちゃんの体を堪能するためだよ。」

小春「た…堪能…」

(姫菜さんおっぱい大きい…)

姫菜 「ふふふ」

ちゃぷんf

姫菜「やっぱり若い子は肌すべすべねぇ…」

小春「姫菜さんも十分若いですよ…」

姫菜「まだここは成長途中かぁ」

もみもみ

小春「んっ…姫菜さん…そんなとこ揉まないでくださいぃ…」

姫菜「揉むと大きくなるかもよ…?」

小春「ほ…本当ですかぁ…?」

姫菜「ホントホント」

小春「でもやめてくださいっ!」

姫菜「しょうがないなぁ」


小春「ふぅ…」

ざばっ

姫菜「あれ?もうあがちゃうの?」

小春「ちょっと眠いので…」

姫菜「そっか。なんかあったら言ってね?」

小春「はいっ。」


ガラガラ

お着替え


ガチャッ

小春 ベットにダイブ

「はふぅ…。こんないいとこで寝れるなんてなぁ…。

夢みたい…。」

もぞもぞ

小春「zzz」



姫菜(もう寝ちゃったかな)

そっと扉を開ける

「寝ちゃったっぽいね…。おやすみ…小春ちゃん…」

そっと閉める


翌朝


姫菜「小春ちゃーん!朝ごはんできたから降りてきて〜!」

小春「zzz…」


コンコン

ガチャっ

姫菜「小春ちゃん起きてー!」

小春「ん…。姫菜さん…おはようございます…」

姫菜「早く顔洗ってきな〜。朝ごはんできてるよ。」

小春「はーい…。わかりました…。」

バシャバシャ


姫菜「今日は和食の朝ご飯だよ。」

小春「美味しそう…。」

零夜 ご飯をよそう


姫菜「じゃあ、いただきます。」

零夜&小春「いただきます。」


もぐもぐもぐもぐ


小春「美味しかったです!ごちそうさまでした!」

零夜「ん。それは良かった。」

カチャカチャ

姫菜「あっそうだ、小春ちゃん。あと1時間くらいしたら仕事行くから準備しといてね。」

小春「わかりました。」


姫菜 鼻歌交じりに用意

1時間後


姫菜「小春ちゃーん。そろそろ行くよ〜?」

小春「はーい!」

降りてくる

姫菜「じゃあ行くよ〜」


てくてく


小春「近いんですか?」

姫菜「そだよ?」


大きめの門が見えてくる

小春「あれの中ですか…?」

姫菜「そだよ」

小春(一体どんな職業なんだろう…)


門の前に着く

姫菜が守衛のところへ行って開けてもらう


姫菜「行くよ〜」

小春の手を引く

小春「は…はいっ!」


結構中まで進んで行く

??「提督ゥ〜‼︎おはようございマース‼︎ってその女の子…

ま…まさか…提督達の隠し子⁉︎」

姫菜「違うよ!うちで保護してる子!」

??「成る程〜!名前はなんて言うデース?」

姫菜「小春ちゃんだよ」

??「oh!小春デスね!私は金剛デース!

よろしくお願いしマース!」

小春「よ…よろしくお願いします…。」

小春「と言うか姫菜さんって…」

姫菜「ここの鎮守府の提督を弟とやってるんだよ〜!」

小春「て…提督さんだったんですか⁉︎」

姫菜「そうよ〜」

小春「提督さんかぁ…かっこいいなあ…」

姫菜「他にもいろんな娘紹介してあげるよ」

小春「ありがとうございます!」


執務室へ


ガチャっ

榛名「おはようございます提督。今日は晴れましたね。」

姫菜「おはよ〜榛名。」

榛名「ところでその娘は…?」

姫菜「この娘はちょっと訳ありでうちで保護してる小春ちゃんだよ。」

小春「皇小春です。よろしくお願いします。」

榛名「私は榛名です。こちらこそよろしくね。」ニコニコ


小春(金剛さんといい榛名さんといい艦娘さんって可愛い人多いなぁ…)

姫菜「じゃあちょっと小春ちゃんを案内してくるね」

榛名「了解です!」


姫菜「まずは…間宮さんとこ行こっか。」

小春「わかりました!」


掃除が行き渡っている

和と洋がうまくマッチした建物


小春「広いですね…」

姫菜「いっぱい艦娘いるからねぇ」

小春「艦娘さんがいっぱい…」

姫菜「お?艦娘に興味あるの?」

小春「はいっ!とっても可愛いのに凛としてて強くて…

将来提督になりたいです…」

姫菜「そっかぁ…」

(1日提督とかやらせてあげようかな…)


和風建築が見えてくる

『食事処間宮』


小春「見た目いいお店ですね」

姫菜「中身もいいのよ?」

ガラガラ

間宮「いらっしゃいませー。って提督さんでしたか。

その女の子は?」

姫菜「訳あって保護してる女の子。可愛いでしょ。

名前は小春ちゃんね」

間宮「そうですか。

私はここの店主の間宮です。よろしくお願いしますね。」

小春「す…皇小春です…よろしくお願いします。」

姫菜「取り敢えず、アイスを二つお願い。」

間宮「承りました〜」


小春「中もいい雰囲気ですね」

姫菜「でしょ?

みんな結構きてるのよ?」


間宮「お待たせしました〜

アイス2つです。」


小春「いただきます。」

ぱくっ

小春「美味しいっ…!」

姫菜「それは良かった。」

ぱくっ


小春「久しぶりにアイス食べました〜♪」

姫菜「これからはいつでも食べられるからね。」

小春「ありがとうございます!」


姫菜「次は…そうねぇ…明石のとこ行こうかしら」

小春「明石…さんですか…どんな方ですか?」

姫菜「うーんとね…

機械オタかなぁ…技術は確かだからとっても助かってるんだよね」

小春「へぇ…凄いなぁ…」

姫菜「今の時間帯は工廠にいるんじゃないかな」


工廠

カーンカーン

バチバチ


姫菜「明石ー!ちょっっといいー?」

明石 黙々と作業

姫菜「あーかーしー!聞こえてるー?」

明石「⁉︎ あぁ…提督ですか…

何の用です?」

姫菜「この娘を紹介しようかなって」

小春「明石さん。初めまして。皇小春です。よろしくお願いします。」

明石「明石ですー。よろしくね。」

明石(まさか攫ってきたんじゃ…)

姫菜「明石?攫ってないからね?」

明石「ナチュラルに思考読まないでくださいよ…」

姫菜「全く…」

明石「だって提督かわいい娘好きですもん…

こんなかわいい娘いたら攫ってきてもおかしくないな…って」

姫菜「失礼な!幾ら何でも攫ったりしないよ‼︎」

小春 キョロキョロ

明石「そうだ。これあげるよ。

っ零式艦戦

小春「いいんですか?」

明石「ここに来た記念にあげるよ」

小春「ありがとうございます!大切にします!」

姫菜(女の子に戦闘機…)

姫菜「じゃあまたね」

明石「はーい」


小春「いいものもらいましたぁ…!」

姫菜「良かったね〜!

次は宿舎でも見に行こうかなぁ?」

小春「はいっ!」

姫菜(どこの寮に行こうかなぁ)

姫菜「空母寮行こっか」

小春「空母かぁ…矢を撃つ人ですか…?」

姫菜「まぁそんな感じかな。みんな優しいからいきなり抱きついても大丈夫よ?」

小春「そ…そんなことしませんよ!」


テクテク

『空母寮』


ガチャ

ぎゃーぎゃー


奥から争う声が聞こえる


姫菜「またあの2人か…」

小春「大丈夫でしょうか…」

姫菜「大丈夫よ。いつものことだし」


<なんで私のプリン勝手に食ったんですか‼︎

<あら?貴女のだったの。

<ちゃんと名前書いておいたんですけど!

<気づかなかったわ。

<あーもー!いっつもいっつも…


姫菜「行こっか…」

ぎゃーぎゃー

姫菜「ちょーっといい?」

瑞鶴「なんだぁ…提督さんかぁ…ってその娘誰よ。

まさか提督さん小学生に手を…」

姫菜「違うっての!この娘は訳あってうちの子になったの!

可愛いのは否定しないけどね。」

小春「皇…小春ですっ…。よろしくお願いします…!」

瑞鶴「よろしくね小春ちゃん。私は瑞鶴よ。」

加賀「加賀よ。よろしく。」

赤城「もう…加賀さんったらそっけない…。私は赤城よ。

よろしくね小春ちゃん。」

翔鶴「よろしくお願いしますね小春ちゃん。私は翔鶴です。」

小春(4人とも美しい…。あんな風になりたいなぁ…)


瑞鶴「小春ちゃんほんと可愛いね。」なでなで

小春「はぅあ…ありがとうございます…」赤面

瑞鶴「提督さん!一晩この娘かして!」

姫菜「だめっ!」

瑞鶴「ちぇーけちー」

小春「加賀さんと赤城さんかっこいいなぁ…」ボソッ


赤城「あらあら。ありがとね。

そうだ。良かったら私達の訓練を見ていく?」

小春「いいんですか⁉︎」

赤城「勿論!構いませんね提督?」

姫菜「ん。いいよ」

小春「ぜひお願いします!」

弓道場へ

小春(弓大きいなぁ…)


小春「弓道場って大きいですね…」

姫菜「まぁ場所とるからねぇ…」

加賀「勝利のためです。」

姫菜「そうね…」


小春と姫菜が端っこに座る

小春 wkwk


赤城たち

それぞれまとの前で構える


独特の緊張感


射つ


全員命中

小春「すごい…!」


瑞鶴「ふぅ…」

小春「みなさん凄いです!」

赤城「ありがとう。」

姫菜「そろそろ次の場所行こっか。」

小春「わかりました!」


テクテク

『重巡寮』


小春「ここも広いですね。」

姫菜「重巡は大きいから…」

ガチャ

小春「和風ですね…」

姫菜「誰かいるかな…」

小春「ここの部屋開けてもいいですか?」

【高雄型】

姫菜「うん。大丈夫だと思うよ。」


小春

ガチャ

むにょん

(⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎柔らかい⁉︎)

愛宕「あらあら?提督さんこの娘は?」

姫菜「この娘はうちで保護してる娘だよ。可愛いでしょ。」

愛宕「ほんとだ。可愛いっ!」

ぎゅーっ

小春「おっぱ…苦し…」

愛宕 ぎゅーっ

小春 チーン


姫菜「愛宕…それ以上やると小春ちゃん死んじゃう…」

愛宕「あらあらごめんなさい…」


小春「大きかった…」

高雄「部屋の前で何しているんですか?提督」

姫菜「あぁ…高雄か。この娘を少し案内しててね。」

高雄「この娘は?」

姫菜「とある事情で保護してる女の子。可愛いでしょ?」

小春「皇小春です…よろしくお願いします!」

高雄「私は高雄です。よろしくね小春ちゃん。」

愛宕「私は愛宕。よろしく〜!小春ちゃん!」


小春(いい人たち…)


摩耶「お?提督じゃーん。何してんの?」

姫菜「ちょうどいいや摩耶にも紹介しておくね。

この娘は皇小春ちゃん。

訳あって保護してる娘。仲良くしてあげてね。」

摩耶「ふーん。小春かぁ…。いい名前だな!私は摩耶様だ!よろしくな!」

小春「よろしくお願いします」

姫菜「じゃあそろそろ次行こっか。」

小春「はいっ!」


姫菜「次は軽巡寮かなぁ」


テクテク

【軽巡寮】


小春「重巡寮より少し小さいですね」

姫菜「まだ来てない娘が多くてねぇ…。でもそろそろ改築しなきゃかなぁ。」

ガチャ


川内「夜戦…zzz…」

姫菜「こら川内。こんな玄関で寝ないのー!」

神通「あっ提督すいません…」

姫菜「取り敢えず部屋まで運ぼうか。小春ちゃんも手伝ってー」

小春「はいっ」


川内をベットに横にさせる

神通「そういえば提督さんこの娘は?」

姫菜「ああ。この娘はうちで保護してる娘の小春ちゃんだよ。」

小春「皇小春です。よろしくお願いします。」

神通「神通です。よろしくお願いしますね。こっちの寝ているのが川内姉さんです」

小春「忍者みたいな服…」

姫菜「だねぇ…

そういや那珂ちゃんは?」

神通「今は外に出てると思います」

姫菜「そっか」

小春「那珂ちゃんとはどなたですか?」

姫菜「えーっとね…うちの鎮守府のアイドルかなぁ」

小春「アイドル…可愛いんだろうなぁ…」

今までそういうものとは無縁だったから興味があるのだ


姫菜「じゃあ最後に駆逐艦寮行こっか」

小春「はいっ」


テクテク

『駆逐艦寮』


姫菜「駆逐艦の艦娘は小春ちゃんよりほんの少し年上くらいだからいい友達ができるかもね」

小春「本当ですか⁉︎楽しみです!」

ガチャ


雷「あっ!提督どうしたの?」

姫菜「この娘を案内してるのよ〜」

雷「雷よ!よろしくね!あなたの名前は?」

小春「皇小春です…よろしくお願いします」

雷「小春ちゃんね。」

暁「早く外行かないの雷 …って提督と…誰?」

小春「皇小春です。よろしくお願いします」

暁「暁よ。よろしくね。」

姫菜「どこか行くの?」

暁「久しぶりのお休みだから外で遊ぼっかなって。そうだ!小春ちゃんも一緒に遊ばない?」

小春「いいのですか?」

姫菜「そりゃいいや。いっておいで小春ちゃん。」

小春「わかりました。ありがとうございます!」


外へ

姫菜「元気そうでよかったぁ…。少しでも遊んで心の傷を癒していってあげないとね…」

小春(こんなに楽しいのなんて初めてかも!)


夕暮れ


姫菜「そろそろ戻るよ小春ちゃーん!」

小春「はーい!わかりましたー!」


小春「また今度ね暁ちゃん!」

暁「うん!また遊びましょ!」

バイバーイ


姫菜「楽しかった?」

小春「はいっ!とっても!」

姫菜「そいつは良かった。」


執務室

姫菜「私の仕事どうだった?」

小春「楽しそうで…私も将来なりたいなぁ…なんて無理だと思いますけど…」

姫菜「提督さんになってみたいのかぁ…。よし!明日私の手伝いをしてもらおうかな!」

小春「私なんかが手伝っていいのですか?」

姫菜「いい経験になるでしょう?」

小春「ありがとうございます…!」


翌日

姫菜「今日の秘書艦は…加賀かぁ…

おーい加賀さーん」

加賀「何かしら提督?」

姫菜「今日小春ちゃんに提督をやってもらおうと思ってるから。

勿論手伝うけどね。

一応みんなに伝えておいてもらえる?」

加賀「わかりました。朝礼で伝えておきますね」

姫菜「ありがとう!」


朝礼

加賀「今日は提督役に小春さんがなるそうなのでフォローしてあげてくださいね」

一同「はーい」


姫菜「というわけで、今日一日は小春ちゃんが提督だよ。」

小春「いいんですか?やり方わからないのですが…」

姫菜「だいじょーぶ!手伝うからさ!」

小春「わかりました…!」


小春「早速ですが何をしましょうか…」

姫菜「取り敢えず演習をやってみよっか」

小春「わかりました。

あのー…加賀さん。編成とか教えていただけますか?」

加賀「ええ。こちらです。」バサッ

小春「戦艦いっぱいだったら勝てるかな…」

加賀「必ずしもそうとは限りません。空母の打撃力の方が大きい場合もありますし

重巡や軽巡、駆逐艦が有用ということもあります。

バランスよく組むことが大事です。」

小春「成る程…

じゃあ

金剛さんと榛名さんと翔鶴さんと赤城さんと愛宕さんと神通さんでどうでしょうか?」

加賀「いいと思います

これで演習をしますか?」

小春「お願いします!」


出撃


小春 加賀と姫菜と一緒に見学


ズドーン


小春「すごい水しぶき…」

加賀「皆さん練度はいいですよ」

小春「凄いなぁ…」


加賀「演習結果です。5戦2勝です。初めてにしては良いのでは無いでしょうか。」

姫菜「おお小春ちゃん。加賀さんに褒められるなんて凄いね。」

小春「ありがとうございます!」


姫菜「あとは任務をこなしつつまったりかな」

小春「了解です!」


小春&加賀 任務をこなしていく

工廠へ行く


小春「装備開発…?上手くいくでしょうか…」

加賀「開発は失敗がつきものです。ですがまあ成功を祈りましょう。」

資源投下

バチバチ


テッテレー

紫電改2が出来た


加賀「艦上戦闘機ですね。この機は性能はとてもいいものです。

上手くいって良かったです。」

小春「やったぁ!」


姫菜「うんうん。いい感じにやってるね。」

姫菜「そうだ。小春ちゃん1日提督さん記念に大型艦建造やろっか」

加賀「…わかりました。

小春さん。資源の配分はどうしますか?」

小春「うーん。ちょっと多めでもいいですか?」

加賀「ええ。構いませんよ。」

小春「じゃあ燃料鋼材多めのこれで!」

加賀「わかりました。」


発注


加賀「建造時間は8時間だそうです。」

姫菜「8時間⁉︎それってまさか…」

加賀「もしかしたら、彼女かもしれません。」

小春「どちら様のことですか?彼女って。」

姫菜「ふふっ。建造できてからのお楽しみだよ♪」

加賀「建造完了するまではまったりしていて構いませんよ。」

小春「じゃあ色んな艦娘さんに会いにいきたいです!」

加賀「わかりました。案内します。」


姫菜「馴染めてきたかなぁ」


8時間後


建造完了しました

小春「wkwk」


艦娘が出て来る

重厚な装備を持っていておそらく戦艦に見える


大和「初めまして。私は大和型戦艦1番艦の大和です。よろしくお願いします。」

姫菜「おおおおお!遂にうちにも大和が来たああ!」

小春「強そう…」

姫菜「小春ちゃん大手柄だよ!」撫で撫で

小春「ありがとうございます♪」


姫菜「今日一日やってみてどうだった?」

小春「色んな艦娘さんが優しくしてくれて嬉しかったです!

あと将来提督さんになりたいなぁ…って思いました。」

姫菜「本当になりたい?」

小春「はいっ!」

姫菜「そっか。じゃあ手伝ってあげるよ。」

小春「え…?」

姫菜「まずは学校に通おう。ここら辺ならバレないと思うし」

小春「いいんですか…?」

姫菜「勿論!小春ちゃんとお仕事したいからね。」

小春「うわぁぁぁぁぁぁぁん!ありがとうございますっ!」抱きつく

姫菜「よしよし。頑張ろう!」

姫菜「じゃあ帰ろっか。」

小春「はいっ!」


その夜

姫菜「零夜〜。小春ちゃんをここら辺の学校に入れる手続きしといて。」

零夜「わかった姉貴」


姫菜「小春ちゃん。復学に必要なもの買いに行こ〜。」

小春「わかりました!」


そして数日後・・・


小春「じゃあ行って来ます!」

姫菜「おう!頑張って来てねー!」

零夜「疲れたぁ…」

姫菜「お疲れさん」


姫菜「さて…私も仕事行こうかな」


夕方


小春「ただいまー!」

姫菜「お帰りなさい小春ちゃん!

学校はどうだった?」

小春「結構いい感じの空気でした!

上手くやっていけそうです!」

姫菜「それは良かった。もし困ったことがあったら言うんだよ?」

小春「はいっ!」


そして数ヶ月後


姫菜「零夜、小春ちゃんどんな感じなの?」

零夜「結構成績優秀っぽい。このままいくと高校生くらいで提督いけるかもなぁ」

姫菜「まじか…。すごいな…」


小春「学校楽しいなぁ…」

姫菜「こーはーるちゃん!」ぎゅっ

小春「⁉︎姫菜さん⁉︎どうしたんですか?」

姫菜「いやぁこんなに可愛い小春ちゃんはラブレターの1通や2通貰ってないかなぁって思って」

小春「そんなもの貰ってないですよ…」

姫菜「えぇ〜本当に〜?

小春ちゃんに告白してくるような輩はいっぱいいそうだけど…」

小春「そんなのいませんよ…」


姫菜「小春ちゃん優秀だってよ?そういえば」

小春「本当ですか?やったぁ!」

姫菜「あと、小春ちゃんを学校に入れるに当たって戸籍変えちゃったけどだいじょうぶ?

私の養子縁組に入れておいたけど…」

小春「本当ですか⁉︎ありがとうございます!

もう二度とあそこには戻りたくないので…

大丈夫です!」

姫菜「そっか。なら良かった」

姫菜「久しぶりに一緒にお風呂入ろっか」

小春「はいっ!」


ちゃぷん


姫菜「そういえば私剣術やってるんだけどさ、そう言うのやってみない?」

小春「剣術ですか…。うーん…弓道やってみたいです!

航空母艦の皆さんみたいにやってみたいので…」

姫菜「弓道かぁ。じゃあ明日からやってみる?」

小春「出来るのですか?」

姫菜「よゆーよゆー」

小春「じゃあ是非お願いします!」

姫菜「おっけー」


こうして小春は残りの小学校生活を幸せに過ごした。

成績は優秀で見た目も美しく優しいので皆からの好意も強く、

姫菜が推薦の書類を出した時には上層部もこれからに大きい期待を寄せていた。

また、弓道も大変上手くなり正規空母とも弓の腕を競えるようになっていった。


小春 弓を構えて集中

シュッ

的の真ん中近くに当たる


赤城「上手になりましたね小春ちゃん。」

小春「ありがとうございます!

でもまだ当たる時と当たらない時があって…」

赤城「大丈夫よ。2年やってこれなら十分上手だわ。ね?加賀さん?」

加賀「ええ。いいと思います。」


ガラガラ

姫菜「お〜やってるねぇ…

どう?小春ちゃん上手くなった?」

赤城「ええ。結構上手ですよ。」

姫菜「おぉ…そいつはすげえや…

ところでそろそろ春休みじゃん?

小春「はいっ」

姫菜「小春ちゃんの卒業(小学校)祝いにお花見しない?」

赤城「お花見ですか…いいですね!やりましょう!

美味しい料理をいっぱい用意して!」

小春「美味しい料理…

いいですね!是非やりたいです!」

姫菜「よし。決定ね!

じゃあ準備しよっかぁ」


加賀と姫菜が場所などの相談に行く


小春「お花見かぁ…楽しみだなぁ…」

赤城「そういえば小春ちゃんはもう中学生になるのよね?」

小春「そうですね。」

赤城「意外と2年は早いものね。」

小春「そう…ですね…。

ここにきてから楽しいこといっぱいで嬉しいです…!」

赤城「これからも楽しいことして行きましょう?」

小春「はいっ!」


お花見当日

姫菜「お花見日和だぁぁぁぁぁ!

料理の準備出来てる?」

鳳翔&間宮「もう少しで出来ます。」

姫菜「よしよし。

順調に始められそう。」


暫くして

飲み物が配られる

姫菜「小春ちゃんの卒業を祝って乾杯ーーー‼︎」

一同<かんぱーい!


わいわいがやがや


小春「もぐもぐ

この手羽先美味しい…。」

姫菜「私にもひとつちょーだいっ」

ぱくっ

姫菜「おお!美味い!」

小春「改めて見るとここっていっぱい艦娘さんいるんですね。」

姫菜「そうねぇ…賑やかだからいいねぇ」

小春「私もこんな風に鎮守府運営出来るかなぁ」

姫菜「小春ちゃんなら行けるよ〜

何と言っても才色兼備だしね!」

小春「ありがとうございます。」

姫菜「早く小春ちゃんと一緒に作戦したいなぁ…」

小春「なるべく早くなれるようにがんばります!」

姫菜「うんうん。頑張ってね」


隼鷹「桜見ながらの酒はいいねぇ…。ひゃっはー!」

足柄「風情があるわよねぇ…ヒック…」


小春「早くも泥酔…」

姫菜「あそこらへんはお酒好きだからねぇ…

私お酒あんま強くないから飲まないけど…」

小春「お酒…美味しいのかなぁ…」

赤城「お酒はちゃんと大人になってからの方がいいですよ。」

姫菜「そうだねぇ」


小春「いつもこんなぽかぽかな日がいいです…」

姫菜「そうね」


桜はまだまだ散っていなかった


またまた別の日


小春「執務の見学もいつまでも飽きません…」

姫菜「毎日ちょっとづつ違うからねぇ」


警報が鳴る


姫菜「むむ?」

大淀 ドアを勢いよく開ける

「報告です!鎮守府の沖合50キロに敵の大艦隊を発見!こちらに近づいています!」

姫菜「具体的な規模は?」

大淀「戦艦数隻…残りの多くは軽巡重巡駆逐ですね」

姫菜「わかった。ここで迎え討とう」

大淀「承知しました!艦娘全員に戦闘準備を整えるよう発令します!」急いで司令室へ


姫菜「小春ちゃんはここにいてね。私はちょいと指揮とるから。」

小春「わかりました」


小春「こんな近くまで来てるんだ…」窓から外を見ている


深海棲艦

どんどん近づく


艦娘達も準備出来次第部隊ごとに出撃し、交戦が開始される。

制空権をいち早く確保した鎮守府側が終始有利であった。

物の数時間で深海棲艦は撤退を始めた


ロ級 鎮守府の建物を見て窓からこちらを見ている小春を見つける

(アレガテキノシキカン…ナカマノカタキカ…)

撤退


小春「勝ててよかった…」


戦闘終了

姫菜 執務室に戻ってくる

小春「勝利おめでとうございます!」

姫菜「あぁ…うん…ありがとう。」

小春「…?何かありましたか?」

姫菜「うーん…

空母系が一隻もいないなんて意外…

なんか嫌な予感するなぁ…」

小春「そういうものなんですか…」

姫菜「一週間ほど警戒させておこうかな…」

小春「備えあれば憂いなし!ですっ。」

姫菜「そうだね。」

姫菜「ちょっと司令室行ってくるね」

小春「はいっ!」

ガチャ

バタン


姫菜「あれが偵察だとするとなぁ…でも大規模すぎる気もするし…」

姫菜(こりゃしばらくは忙しくなりそう)


そして翌月

一月前にあった襲撃から後

特に何もなく平穏だったので警戒は解かれて

普通に戻っていた。


小春「特に何も起きないなぁ…。平和なのはいいけどね…」

空の上に何かが飛んでいる

小春「ん…?なんだろあれ…」

何かが落ちてくる

地面に直撃すると同時に爆発する

小春 ⁉︎


<敵襲!航空機大量に襲来!急いで対応を!


姫菜 思い切りドアを開ける

「小春ちゃん。絶対ここで待ってて!後で守りに艦娘来るから!」

小春「わ…わかりました…」

姫菜 バタン


小春「大変なことになってる…」

窓から少しだけ外を見る


すでに一部上陸されている

激しい戦闘が行われている


小春「頑張って…艦娘さん…」


敵艦載機が数機で執務室の壁を爆撃


小春「きゃぁぁぁぁぁっ!」

爆風で吹き飛ばされて壁に叩きつけられる


小春「痛ぁ…」

次にロ級が投下されて来る

ロ級「グルァァァァ!!」

咆哮を上げてこちらに近づいてくる

小春「ひっ…!」

逃げようとするが恐怖で足がすくんで逃げられない

(このままじゃ死んじゃう…!助けて…!)

ロ級 小春の足に噛み付く

ミシッミシッグチャッ

小春「痛い痛い痛い!!やめて!」

ロ級 足を引きちぎろうと噛む力を強くする

ブチッブチッミシッ

小春「あぁぁぁぁぁ‼︎やめてくださいぃぃぃ‼︎」


扉を吹き飛ばさして金剛が入って来る

金剛「ファイア‼︎」

精密な砲撃でロ級を撃ち抜く

小春「金剛…さん…ありがとうございます…

うぐっ…」

金剛「小春!大丈夫ネ⁉︎」

ロ級を引き剥がす

金剛「これは…まだ引きちぎられてない…

急いで治療するネ!」

小春をお姫様抱っこして救護室へ急ぐ

金剛「揺れるけど我慢してネ…!」


治療


外ではまだ砲撃音が続いている

最初は押され気味だったがだんだんと押し返していく鎮守府側

そして陽が傾く頃になって深海棲艦が撤退して行った。


鎮守府の建物は半壊

他の施設も少し傷ついている


金剛「取り敢えず、入渠施設壊れてなくてよかったネ…」

大淀「ええ…そうですね…。

取り敢えず駆逐艦から入渠させましょう。」

金剛「それがいいネ…。ところで提督は?」

大淀「それが…2人とも行方が分からなくて…」

金剛「まさかとは思うけど…生きてるよネ…?」

大淀「わかりません…小春ちゃんの件もありますし人を襲うこともありえなくはないですから…」

金剛「…取り敢えず悩んでても仕方ないネ…今できることをやっておくネ。」


航空母艦達は皆偵察機を使って周囲の警戒と捜索

無傷の重巡軽巡はツーマンセルで見回り。


明石「取り敢えず命の危機は去ったけど早く病院に連れて行かなくちゃなぁ…」

小春「っ…」

痛みに悶える

夕張「私が行こうか?車運転できるし…」

明石「お願いするわ。できるだけ急いでね」

夕張「オッケー。」

小春を抱っこして車に運ぶ


戦艦達は瓦礫の片付け

陸奥「うーん…鎮守府の建物は立て直しかなぁ…

寮は重巡寮と駆逐寮が少し壊されたのね…」

長門「一応大本営に報告はしたからなんとかなるだろう」

陸奥「だといいけれど…」


大淀「備蓄資源は入渠補給でギリギリの量しかありませんね…」

金剛「困ったネ…」


陽が落ちる

取り敢えず駆逐艦優先に無事な寮で就寝させる


臨時執務室


金剛「提督が行方不明っていうのも困りものネ…」

大淀「もう陽が落ちたので艦載機での捜索も難しいですからね…」

赤城「手がかりがあればいいのですが…」


長門「大本営から連絡が来た。

臨時で別の提督が来るようだ。我らの提督が復帰するまでだが…。」

陸奥「資料を見る限りかなりのお金持ちっぽいわね…。 まともな人だといいけど…」


摩耶様「どうやら提督は刀持って出て行ったぽいな。」

大淀「刀…。ならまだ生きている可能性が高いですね…」

金剛「提督はどっちも刀は達人の域だからネ…」


陸奥「取り敢えずやれることはやったから私たちも交代で休みましょう?」

金剛「それがいいネ。」


そして夜が明ける


ブロロロロロロ


黒塗りの高級車が鎮守府正門前で止まる


ガチャ

臨時提督「随分派手にやられてるな…。まぁいいや…暫くはおもちゃがあって飽きることはないだろ…」

大淀「貴方が臨時でおいでになった提督ですか?私は軽巡大淀です。」

臨時「ああ。よろしく頼む。」

大淀「今の執務室へご案内します」

臨時「わかった」

直属のお付きが荷物などを運んで来る

臨時「資源は間も無く届くと思う。それで修繕しておく。」

大淀「わかりました」


ガチャ

大淀「こちらになります。」

臨時執務室は結構埃っぽい。それもそのはずあまり使われていないからだ。

臨時「埃っぽいな…。おい大淀。ここの掃除を艦娘にさせておけ。」

大淀「…わかりました。」


鳳翔たちが掃除にかかる


陸奥(思った通りだめそうね…)


掃除終了後

臨時「艦娘に話しておくことがあるから集めろ。」

大淀「…わかりました。」

150人くらいの艦娘が集まる


臨時「俺が臨時でこの鎮守府に配属になった提督だ。

提督である俺の命令は絶対だ。これは理解しておけ。

もし、違反したら仕置が待っていると思え。以上!」


ザワザワ

<仕置ってマジ?

<うーん…


臨時「取り敢えずの秘書艦は大淀にする。

今日は

戦艦重巡は鎮守府の修繕。

軽巡駆逐は遠征へ

潜水艦はオリョールだ。」

大淀「伝えておきます…」


58「オリョール?わかった。行って来るでち」

実はこの鎮守府は姫菜の強い希望であまりオリョールに行かずにイチャイチャしていたのだ…

つまり資源のほとんどを遠征で貯めていた


そして潜水艦隊は休む暇もなく毎日毎日オリョクルをさせられ続けた。

疲労状態などお構いなしだ。


そんなある日とある遠征部隊が失敗してしまった

神通率いる遠征部隊「あの…臨時提督さん…。申し訳ありません。遠征に失敗してしまいました…。」

臨時「は?お前それ本気で言っているのか?」

神通「申し訳ありません…。」

臨時「ふむ…失敗には罰が必要だな…

よし、お前らは懲罰室行きだ。」

神通「懲罰室…⁉︎

ど…どうかこの駆逐艦の子達はお見逃しを…。私が代わりに罰を受けるので…。」

臨時「…わかった。いいだろう。ただし6人分しっかり受けてもらう」

神通「わかりました…」

臨時とそのお付きに連れられ奥に行く


電「…申し訳ないのです。」

望月「なんか前より厳しくなっちゃったよね…

神通さん大丈夫かな…」


一度部屋に戻る

部屋割りは変わってしまって

できる限り艦娘を一つの部屋にまとめたので一人当たりの面積はかなり狭くなってしまった。

あの臨時提督は持ってきた資源のほとんどを自室の改造などに使ってしまったのだ。


金剛が鎮守府周辺海域のキラ付けから帰ってくる。

キラ付けは成功しているが不機嫌

それもそのはず、臨時提督は弾除けに駆逐艦を出して大破しても修理せずに沈むまで使うのだ。

そのおかげであれから沈んだ艦娘の数は多くなっている。

そのほとんどが弾除けにされた駆逐艦である。

最初の方は皆これに反対したが、反対した一部の艦娘がかなりの拷問を受けてしまい反対を辞めざるを得なくなった。

金剛にも生々しい傷跡が残されている

逆に臨時提督の拷問に会わなかった艦娘の方が少ないほどだ。


神通の悲鳴が聞こえる

金剛「っ…またやられてるネ…」


少し遠くから小春がやってくる

小春は奇跡的に足を切断せずに済んでいた。

まだ松葉杖は必要ではあるが。

小春「金剛さん…。また行われているのでしょうか…。」

金剛「たぶんそうネ…」

小春「…やっぱりこんなのおかしいですよ…。私、臨時提督にお願いしてきます。」

金剛「辞めておくネ。今行ったところで小春ちゃんが拷問受けるだけ。時期が来るまで耐えるネ。」

小春「分かりました…」


小春(金剛さんはああいってたけど…でも言わなきゃ始まらない…)


臨時提督

傷だらけで血濡れた神通を放置して執務室に戻っていた


コンコン

臨時「入れ」

ガチャ

小春「失礼します。」

臨時「何の用だ。」

小春「艦娘さん達を使い捨てるのを辞めていただけないでしょうか…」

臨時「何を言っているかわからんな。あれはただの道具だ。壊れればそれまで。」

小春「艦娘さんは人間です…。どうかお願いします…。」

臨時「痛い目を見ないと分からないか?」

小春「私だけが痛めつけられるなら構いません。」

臨時「そうか。いいことを教えてやろう。

前任の提督姉弟はすでに見つかっている。」

小春「姫菜さんが…⁉︎」

臨時「うちが経営している病院に入院している。まだ意識はないがな。

つまり私が2人の命を握っているのだ。」

小春「…本当ですか?」

臨時「ああ。本当だとも。」

小春「だ…大本営に報告しますよ…」

臨時「そうか…出来るならやってみるといい。出来るならな」

後ろからお付きがやってきて小春を捕まえる

小春「離してください!」

臨時「黙らせろ」

お付きが小春を締めて意識を飛ばす


臨時「地下の牢屋に連れて行け」

お付き「はっ」

鎖で繋がれて牢屋に入れられる


拷問具の用意


小春「…ん。ここは…牢獄…?」

臨時「目を覚ましたか。」

小春「っ…!私をどうするつもりですか…」

臨時「そうだな…。ストレス解消とか拷問具の試しとかだな」

小春「拷問…」

臨時「じゃあまずは、殴ってみるか。」

小春「や…やめてください…!」

臨時 鍵を開けて中に入ってくる

小春「嫌っ…来ないで…」

臨時 思い切り殴る蹴る

小春「痛っ…やめ…」ゲホッ

吐血する

臨時 構わず殴打する


暫くして

金剛「小春どこ行ったネ…?」

明石「そう言えば見てませんね…さっきまでいたのに…」

金剛「ちょっと探してみるネ…」

明石「私も少し探して見ますね」


深雪 ~♪

鼻歌をしつつ臨時執務室付近を歩いている。

とある扉の奥から聞き覚えのある悲鳴がかすかに聞こえる

深雪「ん? 誰かいるのか…?」

そーっと扉を開けて中の様子を見る

深雪(なんだこの匂い…血生臭いぞ…)

悲鳴の発生源近くに忍び足で近づく

小春「あ…ゃめ…て…」

小春が殴られて意識が朦朧としている。しかしそんな事は構わず臨時提督は殴っている


深雪 (⁉︎これはやべえぞ…。地下にこんなとこあってこんなことやってんのかよ…

やっぱこの提督やばい奴だったんじゃん…)

急いで撤退して扉を閉める


深雪「誰かに知らせねえと…」

外へ出て誰か頼れる人がいないか探す

『弓道場』

赤城たちが練習している

深雪「正規空母の姉さんなら…」

深雪「赤城さーん!ちょっといいかー?」

赤城「どうかしたの?深雪」

深雪「実は…かくかくしかじか…だったんだよ!」

赤城「それが本当だとすれば…あの提督を追放することが出来る…」

深雪「じゃ…じゃあ!」

赤城「だけど証拠が足りないわ…」

深雪「でもちゃんと見たんだぞ!」

赤城「多分それだけでは貴女も無駄に怪我をするだけだわ。」

深雪「じゃあどうするんだよ…」

赤城「出来るだけ迅速に明らかな証拠を探して、大本営に出すか…

或いは…」

深雪「或いは…?」

赤城「臨時提督をやるか…」

深雪「…」

赤城「とりあえず証拠を探しましょう」

深雪「わかったぜ!」


この情報は瞬く間に戦艦や空母、重巡の艦娘の間に広まり皆がどうするべきかを考えていた。


小春「許して…ください…。黙ってますから…」

臨時「…」

小春を閉じ込めたまま立ち去る

小春「ううっ…」

涙をこぼす

既に身体中があざだらけで血まみれになっている

(誰か…)


金剛「全然証拠がないネ…」

赤城「ええ…これでは合法的に助けることが…」


そして数日後


臨時提督

地下に降りて来る

小春

数日間何も食べていなく傷の手当てもされていない

臨時「条件を飲めばだしてやってもいい」

小春「条件…?」

臨時「大本営に言わないこととここでされたことを黙っていることだ」

小春「…わかりました…」

臨時 傷薬とタオルを置いて立ち去る


小春(艦娘さんを助けるにはもうあれしか…)

そして数日ぶりに戻って来る


金剛「小春⁉︎どこ行ってたネ!」

小春「ちょっと怪我しちゃって…病院に…」

金剛「そう…分かったネ…

暫くゆっくりしているといいネ」

深雪「ご飯食べに行こうぜ!」

小春「うん…!」

明石たちとご飯を食べに行く


赤城「打撲の傷が多いですね…」

金剛「許せないネ…」

赤城「どうしましょうか…」

金剛「証拠が弱いから何もできないのが悔しいネ…」


臨時 さらに艦娘をこき使う

段々と風紀も乱れてきて

一部では薬物が回り始めた


加賀「由々しき事態です…」

赤城「ええ…そうね…」

加賀「大丈夫ですか?赤城さん。」

赤城「少し疲れただけだから大丈夫ですよ」

加賀「出撃が重なっていますからね…せめてここにいるときはゆっくりしてくださいね。」

赤城「ええ。分かっています…」


大鯨「あ…あの…薬物はやめたほうが…」

58「うるさいでち…こっちは疲れているんだからほっておくでち」

大鯨「…」


明石「仕事が多すぎる…」

夕張「明石!手伝おうか?」

明石「お願い…ちょっと仕事が多すぎて…」

夕張「本当にね…早く戻ってきて欲しいね…」

明石「でもまだ見つかってないんでしょ…?」

夕張「うん…」

明石「そう言えばさっき小春ちゃんと駆逐艦の子達でご飯食べに行かせたけど

小春ちゃんけっこう消耗しているみたいね…」

夕張「見つかったんだ…消耗ってどんな感じ?」

明石「多分打撲かな…」

夕張「あの提督が…?」

明石「おそらくね」


小春「いただきます。」

深雪「体は大丈夫なのか?」

小春「うん。大丈夫だよ。」

深雪「ならいいんだが」

小春「にしても…皆さんけっこう荒んできてるね…」

深雪「まぁかなりきついからな…

私の友達も何人も沈んだし…」

小春「なんとかしなきゃね…」

深雪「無理はするなよ?」

小春「分かってるよ」


小春 また臨時提督の部屋に行く

臨時「今度は何の用だ」

小春「姫菜さんたちのお見舞いに行かせてください。」

臨時「…いいだろう。」

病院の地図を渡す

小春「ありがとうございます…」

小春「失礼しました」

ガチャ


小春 地図を見る

(ここって…私が前にいた病院か…)

「早速行ってみようかな」


病院へ

看護師「あら?小春ちゃんじゃない。どうしたの?」

小春「お久しぶりです。姫菜さんの病室は何処でしょうか…?」

看護師「ちょっと待ってね。ここの部屋だよ。」

地図を渡す

小春「ありがとうございます」


小春「零夜さんも姫菜さんも同じ部屋か…」

『倉崎姫菜、零夜』

ドアを開けて部屋に入る


ベットの上に2人が横たわっている

2人とも意識はなく、けっこう色々なところが包帯で巻いてある。

小春「姫菜さん…零夜さん…」

ベットの隣には2人が使っていただろう返り血のついた刀が置いてある。

小春「2人とも物凄い戦いをしていたんですね…

2人が目覚めるまでに鎮守府は何とかしなきゃ…」

花瓶の水を取り替える

暫く2人を見た後部屋を出る


小春「また来ますからね…」

小春「今日はもう帰ろうかな…」

帰宅


一方鎮守府

金剛「今日は小春ちゃん来ないっぽいネ…」

赤城「今日は何処か寄る所があるとかいってましたよ」

金剛「前のこともあるし、結構不安だネ…」

赤城「ですが…私達には見守る余裕は…」

金剛「だよネ…」


小春「このお家に1人でいるのは寂しいなぁ…早く帰って来ないかなぁ…」

小春「そう言えば…何とかして剣術習わなきゃかなぁ…艦娘さん達のためにも…」

小春「でもお金ないなぁ…」


金剛「うーん…」

鹿島「その話…丁度私は暇ですしいきましょうか?」

金剛「鹿島…本当にいいノ?」

鹿島「ええ。私はいま丁度暇なので…」

金剛「じゃあお願いするネ」

鹿島「小春ちゃんの家って何処ですか?」

金剛「地図を渡すからちょっと待っててネ…」

寮へ戻る

金剛「これネ!」

渡す

鹿島「ありがとうございます」


小春「はぁ…」

ピンポーン

小春「誰だろう…

はーい倉崎です。」

鹿島「練習巡洋艦の鹿島です。小春ちゃんはいますか?」

小春「あ。今開けます。」

鹿島「初めまして。小春ちゃん…でいいのよね…?」

小春「はいっ。

どうぞ上がってください!」

鹿島「お邪魔します」


小春「それでどのようなご用件ですか?」

鹿島「みなさん小春ちゃんが1人だけでいるのが不安だったのでお話し相手として来ました」

小春「ありがとうございます…!」

鹿島「お話だけでなくて料理とかも作りますからね。

どんどん頼ってくださいね。」

小春「わかりました。」


鹿島「何か相談事とかありますか?」

小春「…あの、艦娘さん達が酷いことされてるのが許せないんです…

どうやったらあの人を倒せるでしょうか…」

鹿島「そうね…残念ながらまだ証拠が見つかってなくて、実家もお金持ちだからね…

まだ暫く現状が続いてしまうかも…」

小春「そう…ですか…」

小春「そう言えば…剣術誰か教えてくださる方いませんか…?」

鹿島「剣術ですか…そうですね。私でよければ少しだけ教えて差し上げます。

本格的な事はまたあとで伊勢さんや日向さんに習ってください。」

小春「わかりました

早速お願いしてもいいですか?」

鹿島「わかりました。

少し広めの部屋はありますか?」

小春「こっちです」


こうして、小春は剣術を習い始めた。


小春「鹿島さん。今日はありがとうございました。また宜しくお願いします!」

鹿島「ええ。またよろしくね」


小春「久しぶりに楽しかったかも…」


金剛「どうだったネー?小春の様子はー」

鹿島「剣術を習いたいと言っていましたね…

何か目的があるのかと思って理由を聞いたんですがはぐらかされてしまって」

金剛「そう…他にはなんかあった?」

鹿島「余り皮膚を見せませんでした…おそらく…」

金剛「…なるほど。ありがとネ!」


臨時 お付きの持って来た小春の監視報告書と履歴書を見ている

「ふむ…優秀か…。いずれ邪魔になりそうだな…」

「消せるうちに消しておくか…」


小春 庭で素振りをしている

鹿島「けっこう良くなってきましたね」

小春「ありがとうございます。」

鹿島「明日木刀で打ち合って見ましょうか。」

小春「わ…わかりました。頑張ります!」

鹿島「その意気です。ところで今日小春ちゃんの家に泊まってもいいかしら?」

小春「構いませんよ。むしろ大歓迎です。」

鹿島「ありがとう。じゃあ入れさせてもらうわね」

小春「はいっ。」


金剛「とりあえず鹿島を泊まらせに行ったけど大丈夫カナ…」

赤城「鹿島なら大丈夫でしょう。今は信じましょう。」


翌日

鹿島と金剛と小春が臨時に呼び出される


金剛「それで用とは何デース?」

臨時「今日からしばらくとある鎮守府に行ってもらいたい。

この鎮守府は襲撃を受けてボロボロのまま放置されていて、まだ艦娘が残っているらしいから復旧させてきてくれ。車は用意する。さっさと準備して移動しろ。以上だ」

小春「私も…ですか?」

臨時「提督を目指しているならいい経験になるだろう。」

小春「わかりました…」


そうして3人でその鎮守府へ向かった。


到着

小春「正門が既にボロボロですね…」

鹿島「どれだけ放置されていたのか…」

金剛「まずは誰かいないか探してみるネ」

小春「三手に別れますか?」

鹿島「そうですね。互いに連絡取り合って誰か見つけたら集まりましょう」

小春「わかりました!」


小春 裏山の方へ行く

金剛 建物の中に入って行く

鹿島 海岸沿いや少し遠くの建物に行く


金剛「誰かいるー?」


利根「誰かきておるのか?」

筑摩「さあ…。わかりませんが…」


金剛「誰かいるなら返事して欲しいネー!」


利根「取り敢えず行ってみるか?」

中将「そうですね…」


利根 ガチャ

「どちら様じゃ?」


金剛「おお!艦娘ネ?

私はここの復旧に派遣された提督の護衛ネ!」

利根「新しい提督…男か?」

金剛「いや…中学生の女の子ネ」

筑摩「その娘はいまどこに?」

金剛「裏山の方に捜索に行ったケド…」

利根「それは真か⁉︎

まずいぞ…」

金剛「う…裏山になんかあるの?」

利根「襲撃があってからごろつきが住み着いているのじゃ…。何人かは弱っているところを犯され…」

金剛「ええ⁉︎あの娘何気に豊満な体つきになってきたからまずいネ…」

利根「取り敢えず、連絡は着かんのか?」

金剛「電話かけてみるネ…」prrrrrrrrrrr

出ない


金剛「全然出ないネ…」

利根「ならば急いで助けに行くのじゃ!急ぐぞ!」

走って裏山の方へ


小春「離してください!」

ごろつき1「いいから来い!」

小春「嫌です!」

ごろつき1「しゃあねえ、力づくで連れてくぞ」

ごろつき2「わかった」鉄の棒を出す

小春「っ…⁉︎」動揺する

ごろつき2 大きく振りかぶる

小春「やめっ…」


金剛「その娘を離すネ!」

ごろつき1「あぁ?誰だてめえ」

金剛「その娘離さなかったらあなた達を怪我させるネ」

ごろつき1「やれるもんならやってみろよ!」

金剛「後悔しても知らないネ…」

砲撃して正確にごろつき達の足を撃ち抜く

ごろつき「何っ⁉︎」

金剛「さあ早く離すネ」

ごろつき「わ…わかった…離すから見逃してくれ…」

逃げ去る


金剛「小春!怪我してないネ⁉︎」

小春「はい…。助けて頂いてありがとうございます金剛さん。」

金剛「お礼なんていいネ。

怪我がなくて良かったヨ…」

利根「お主が新しい提督か?」

小春「あ、はい。この鎮守府の復旧を任された見習い提督の小春と申します。

よろしくお願いします。」

利根「我輩は利根である。よろしく頼むぞ。」


小春「ところで他にも艦娘さんはいるんですか?」

利根「ああ。鎮守府の建物の中に避難しているぞ。」

小春「案内していただけますか?」

利根「わかったぞ。」


利根「おーい!新しい提督がやってきたぞー!」

筑摩「利根姉さん!無事提督は見つかったのですね?」

利根「うむ!この娘が提督らしいぞ。」

筑摩「可愛らしい提督ですね。

私は筑摩です。よろしくお願いしますね。」

小春「筑摩さんよろしくお願いします。私は小春と申します。」


少し広い部屋に案内される


小春「だいたい4、50人くらいでしょうか」

金剛「そこまで大きな鎮守府じゃ無かったようだから、無事な娘が多いっぽいネ…」

小春「大型艦が少ないように思えます…」

利根「戦艦空母は元々数が少なかったのじゃが…襲撃などでさらに数が減ってしまって…」

小春「復旧するためには駆逐軽巡の艦娘さんに遠征に行ってもらわなきゃ行けないのでその間の守りはどうしましょう…」

利根「とりあえず我らが重巡が見回りをして守るぞ」

小春「わかりました。お願いします。」

小春「じゃあまず皆さんを休息させましょう。傷などがある人優先で、無傷に近い人は遠征で資源を貯めてもらって早く寮を復旧させます。」

利根「了解だぞ。皆に伝えて来る」


小春「上手く提督出来ているでしょうか…」

金剛「大丈夫大丈夫!今のは良かったネ」


こうして、慣れないながらも周りと協力しながら鎮守府の復旧を進めて行った。

鎮守府の復旧がほとんど終わった頃


小春「そろそろ復旧も終わってきましたね…」

金剛「そうネ…」

小春「一回姫菜さんの鎮守府の様子を見に行ってきますかね…」

金剛「酷い様子になっていそうダネ」

利根「一回戻ってみるのも悪くないと思うぞ。」

小春「じゃあちょっと行ってきますね。金剛さん、鹿島さん、少しの間鎮守府をよろしくお願いします。」

鹿島「お任せください!」


1人で鎮守府に向かう

小春「皆さん大丈夫かなぁ…」

小春(取り敢えず明石さんの所に行ってみよう)


小春「明石さーん」

明石「ん?おお!小春ちゃんじゃない!久しぶりだね!」

口調は元気だが前にあったより痩せていて、眼の下にはクマがある

小春「お久しぶりです…

明石さんいまお忙しかったですか…?」

明石「大丈夫よ〜。何たって久しぶりの小春ちゃんだからね」

小春「このたくさんのエナドリの残骸は…」

明石「ちょーっと徹夜が多くてねぇ…」

小春「無理はしないでくださいね…」

明石「解ってるよ〜。

私より精神的にやばい子増えてるけどね…」

小春「そ…そんなにですか…?」

明石「うん。段々薬物も広まってきてねぇ…主に駆逐軽巡潜水艦の娘達にね」

小春「そんな…止められないんですか…?」

明石「一回やって見たんだけどね…見事に返り討ちにあって」

腕をまくると白い肌に沢山の切り傷が付いている

小春「これは…」

明石「とある駆逐の子にやめるように説得しただけでこれでねぇ」

小春「あんまり状況は良くないみたいですね…」

明石「まあ、まだ無事な子もいるから久しぶりに声でもかけてきてあげな」

小春「わかりました。」


小春「あっ!電〜!」

電「?

ああ!小春ちゃんお久しぶりなのです!」

小春「久しぶりだね。って他のみんなは?」

電「みんな遠征か出撃しているのです…」

小春「そっか…久しぶりに会いたかったけど…」

電「多分今会っても悲しいだけなのです…」

小春「何で…?」

電「暁ちゃん以外おクスリに手を出してしまって…

取り上げようとすると襲ってくるのです…どうやら那珂ちゃんからもらっているようで…」

小春「那珂ちゃんから…⁉︎」

電「度重なる無茶な遠征で精神が壊れてしまったようなのです…」

小春「そこまで無茶なの?」

電「遠征を今までの7割5分の時間でこなさなければ懲罰室行きなのです…」

小春「それは幾ら何でも無茶な…」

電「今まで何人の方が懲罰室行きになったか…

あそこから二度と帰ってこなかった娘もいるし…」

小春「二度と…

何とかしなきゃ…」

電「何とかって…どうするのです?」

小春「とりあえずわたしはやることやったら今の臨時提督を何とかして交代させる。」

電「出来るのです…?」

小春「わからないけど…命にかえてでも頑張る。だからそれまで耐えてて欲しいな…」

電「そこまで言うなら頑張って耐えてみるのです…」

小春「お願いね…」


足早に鎮守府に戻る


金剛「小春?早かったネ」

小春「あっ…金剛さん…」

金剛「あっちの様子は…その顔からするとあんまり良くなかったみたいネ…」

小春「はい…。薬が蔓延していて襲ってくる娘も…」

金剛「そうなると早く戻らないとネ…」


利根「おーい。電報が届いたぞー」

小春「どのようなものですか?」

利根「近々復旧状況を偉い奴がが見にくるらしい。」

小春「そうですか…。取り敢えず復旧できるところはしてある程度資源も溜まったのでなんとかなるでしょう…」

利根「うむうむ。小春は優秀じゃからな」

小春「ありがとうございます。」

利根「ただ…寮以外の施設を早く直さないと出撃できないのう…」

小春「ですねぇ…」


小春「遠征部隊の疲労が少し出てきてるなぁ…。少し無茶させすぎたかなぁ」


そして数日後


偉い奴がやってくる

偉い奴「今日は復旧状況を見させて頂く」

小春「わかりました。こちらへどうぞ」


各部を案内していく。と同時に資源の備蓄状況や、艦娘達からも話を聞いている


小春(多分大丈夫だよね…)


夕暮れ


偉い奴「今日はご協力感謝する」

小春「ありがとうございました」


小春「はふぅ…疲れたぁ…」

利根「お疲れ様だ」

小春「ちゃんとできてましたか?」

利根「うむ。着々と提督らしくなっておるぞ!」


しかし…

利根「こ…この報告書はどう言うことじゃ⁉︎」

小春「どうしたんですか?」

利根「どうしたもこうしたもない!前に来た調査の結果が酷いことになっておるぞ!」

小春「見せてください。

これは…」

報告書

復旧状況・・・8割程度

諸々が書いてある

特筆・・・艦娘を強引に遠征に出し、資源を私利私欲に使っている疑い有り


小春「どういうことでしょうか…」

利根「わからんぞ…」

金剛「どうしたネ?」

小春「金剛さん…実は…」報告書を見せる

金剛「…十中八九あの臨時提督の仕業だと思うネ…」

小春「やっぱりそうでしょうか…」

金剛「ただ確実な証拠はないネ…」

小春「私処罰されちゃうのでしょうか…」

金剛「いや、疑いだけなら取り調べになるけど…まともな取り調べになるか…」


暫くして

憲兵が入ってくる

憲兵「ここの提督はいるか!」

小春「あ、あの…私です…」

憲兵「我らとご同行願います。」

小春「取り調べ…ですか?」

憲兵「お答えできません」

小春「わかりました…。金剛さん暫くお願いします」

金剛「わかったネ…」


小春が連れて行かれる


金剛「…」


檻付きの取り調べ室に入れられる


取調官「貴女は鎮守府の資源を着服しましたか?」

小春「していません!」

取調官「ではこの報告書はどう言う事ですか?」

小春「そ…それは…」

取調官「答えられないんですか?」

小春「はい…」

取調官「では…答えてもらうまで拷問を受けていただくしかありません」

小春「そんな…。早すぎじゃ…」

取調官「上役からはそのように仰せつかっております」

小春「い…嫌…嘘…」

今度は拷問室へ連れて行かれる

何度もなんども殴られる


そして拷問が終わると檻付きの取り調べ室に戻され、監視される。

トイレもその中にあり、肉体的、精神的に追い詰めていくのだ。


それが続いて数日後


小春「あ…は…もう…だめ…」

取調官「死んで貰っては困ります。」

スタンガンで強制的に意識を覚まさせる

小春「あっ…」

取調官「さあ、早くお答えください。」

小春「私は…やっていません…」

取調官の部下がやってくる

取調官「そうですか…。よかったですね。貴女の鎮守府の艦娘の取り調べの結果証拠がないので釈放になりました」

小春「釈放…」


外に無造作に放られる


小春「帰らなきゃ…」


金剛「小春ちゃんと帰ってくるカナ…」

利根「信じて待つしかあるまい…」


小春「ゴホッゴホッ」血反吐を吐きながら真っ暗な道を歩いている。

もう鎮守府の近くまで来ているが体力の限界が近づいている。


筑摩 街の方のコンビニにちょっとした買い出しに出ている

「酒保が早く復活しないかなぁ…不便…。って何だろうあの子…壁伝いに歩いて…」

近づいて声をかける

「あの…大丈夫?貴女…」

小春「あ…筑摩…さん…?」

筑摩「小春ちゃん⁉︎帰ってたの?」

小春「はい…先ほど釈放されて…」

筑摩「とりあえずわたしがおぶってあげるわ。早く帰りましょ?」

小春「ありがとうございます…」


筑摩「ただいま〜!利根姉さーん!小春ちゃん帰って来ましたよ!」

利根「真か⁉︎ってすごい怪我じゃのう…」

金剛「取り敢えず応急処置するから医務室行くネ」


医務室で応急処置をする


利根「朝になったら一旦病院に連れて行かねばならんな」

筑摩「私が行って来ます」

金剛「お願いするネ」


小春「私の…刀と…弓は…ありますか?」

金剛「ちゃんとここにあるネ」

小春「よかったぁ…」


翌日病院に連れて行って処置をしてもらう。

怪我は酷いが奇跡的に命に別状はなかった。

金剛「命に別状がなくてよかったネ…」

小春「うう…身体中が痛い…」

金剛「少しの辛抱ネ…」

小春(もう待ってられないかな…早くやらなきゃ…)


鎮守府に戻る

数週間小春は休養を取って体の調子を万全にした。

その間は金剛たちが精力的に働いていた。


小春「金剛さん、利根さん。私の代わりに働いてくださってありがとうございました。」

金剛「気にしなくていいネ〜」

利根「うむうむ」

小春「それで…また少しあの鎮守府に行きたいと思うのですが…その間この鎮守府をお願いできませんか?」

金剛「わかったネ。」

利根「我々に任せるといい!」

小春「ありがとうございます。

あと少しやりたいことがあるので1人にさせてください。」

金剛「ん。」

バタン


小春「さて…」

刀の手入れをする。

また、紙にちょっとした書き置きを書く。

小春「必要最低限でいいかな…」


翌日

小春「では行って参ります」

金剛「行ってらっしゃい。」


鎮守府へ


小春 臨時のお付きに話しかける

「提督さんに会わせてください。」

お付き「こちらです」

小春「ありがとうございます。」

(ふぅ…)

ガチャ

小春「失礼します。」

臨時「今度は何の用だ。」

小春「お話があって来ました」

臨時に近づいていく

臨時「話?」

小春「はい…

お願いがあります


死んで下さい…」

刀を抜いて一思いに刺す

臨時「んなっ…⁉︎」げほっ

小春「艦娘さん達にしたことの罰です…」

臨時「っ…。」

お付きが入ってくる。

状況を見るや小春を引き剥がす。

小春「遂にやりました…あは…」

お付きが臨時から刀を抜いて報復として小春に刺す。しかし臨時はすでに生き絶えてしまっていた。

小春「げほっ…」


この事は鎮守府に瞬く間に伝わった。

何しろあの臨時提督を殺したのが温厚そうな小春だったのだから。

すぐに大本営のお偉いさんが来て取り調べが行われた。

軽く小春は治療をしてもらい取り調べを素直に受けた。


臨時提督が艦娘に酷い事をしていたと言う小春の供述があったため

艦娘達にも聴取が行われた。

資料なども押収された。

その資料の中には大淀や明石が録音していた臨時との会話が入っていた。


そうして聴取が終わったあと小春はお偉いさんに大本営まで連れていかれた。


金剛「まさかあの小春が…」

鹿島「あの時小春ちゃんが剣術を習いと言ったのはそう言う事だったのですね…」

電「小春ちゃんはどうなっちゃうのです…?」

赤城「腐っても身分がそれなりに高い人を殺したのですから…

どれだけ私たちの資料が効くかでしょうかね…」

鹿島「死刑は免れてほしいものですが…」

金剛「少女を殺したりするのは…無いと信じたいネ…」


そして数日後…処分が伝えられた

『始末書を書く、今後10年以内に1億円を遺族に渡す事、数日の勾留』とのことだった。(1億円は今の価値で)

小春「死刑では…無いのですか…?」

お偉いさん「未来を有望視されている人材をみすみす失うわけにもいかん。

それにあの提督の愚行ははっきりわかったしな」

小春「じゃあ…あの鎮守府には…誰が着任するのですか…?」

お偉いさん「暫くは君に任せよう。元の姫菜君、零夜君が復帰するまでな。」

小春「わかりました…」


金剛「小春が戻ってくるッテ!」

電「本当なのです⁉︎」

金剛「死刑にはならず暫くしたら戻って来てくれるらしいネ!」

鹿島「良かったです…」

赤城「ですね…」


暫くして鎮守府には活気が戻って来た。

小春も勾留期間が終わって戻って来た。


小春(人殺しの相手なんかしてもらえるかな…)

不安を覚えつつ鎮守府の門をくぐる


金剛「小春〜!おかえりネ〜!」

赤城「小春ちゃんお帰りなさい。」

鹿島「小春ちゃんおかえり。」

艦娘みんなが小春にそれぞれ声をかけていく。

小春「皆さん…ありがとうございます…。」


この夜は宴となった


翌朝

小春「朝の時間に少し皆さんにお話があるのでよろしいですか?」

加賀「わかりました。皆には伝えておきます。


朝礼時

小春「皆さんにひとつ重要な話があります。

姫菜さんと零夜さんは生きていて今は病院で眠っているそうです…。」

ざわざわ

金剛「本当に生きているノ…?」

小春「はい。実は一回だけお見舞いにも行って来ました。」

赤城「それで…いつ頃目を覚ましそうなのですか?」

小春「ごめんなさい…わからないです…

けど、必ず目を覚ましてここに戻って来ます」

金剛「そうネ!姫菜と零夜を信じなきゃダメネ!」

小春「はい!では私からはこれだけです」

解散する


小春「っ…」自分の頭を抑える

加賀「頭がいたいのですか?」

小春「少しだけ…」

加賀「風邪だったら困るので少し横になっててください」

小春「ごめんなさい…お言葉に甘えますね…」

執務室のベッドに横になる


加賀は残された仕事を片付ける。しばらくして何人かの艦娘が部屋に遊びに来る。

電 ガチャ 「失礼しますなのです…。あれ…小春ちゃんは寝ているのです?」

加賀「ええ。気分が優れないそうなので少し横になってもらっています。」

雷「残念…」

加賀「もしよかったらだけれど、薬と体温計を一応持って来てもらえないかしら。

あと冷えピタも…。」

電「わかったのです!」

バタバタ

医務室へ取りに行く


加賀「さて…今日の仕事は終わりましたね…。

提督は…うなされているようね…

やっぱり熱でもあるのかしら…」

小春(人を殺したと言う事が心の傷となっていて悪夢を見ている)

電「持って来たのです…!」

加賀「ありがとう。」

早速起こさないように体温を計り始める。

[35.6度]

加賀「あまり熱はないようね…だとしたら何が…」

電「うなされているのです…」


しばらくして出撃の終わった艦娘達が戻って来る。彼女達にも小春の体調が優れないことは伝わった。

赤城「小春ちゃんは繊細な娘ですからね…。心理学の先生でもないので偉いことは言えませんが…もしかしたら臨時を殺してしまったことが原因かもしれません…」

金剛「あり得る話ネ…。優しい小春には厳しかったかもネ…」

加賀「ただその場合どうすればいいのでしょうか…」

赤城「精神科の病院に行って診てもらうしか…。あとは話を聞いてあげるとかでしょうか…」

鹿島「明日取り敢えず病院に連れて行きますね」

赤城「お願いしますね」


夜になってやっと小春が目を覚ました。

小春「もう…夜になってしまいましたか…」

加賀「起きましたか提督…。今、夜ご飯運んできますね。」

小春「ありがとうございます…」

あったかいスープ系の料理が運ばれて来る

小春「いただきます」

もぐもぐ

加賀「いかがですか?」

小春「とってもあったかくて美味しいです」

加賀「そう。それはよかった」

小春「でも、間宮さんの料理って感じではないです…」

加賀「今日は赤城さんが作ったからよ」

小春「赤城さんですか…優しい味です…」


小春「仕事全部加賀さんに任せてしまいました…申し訳ありません…」

加賀「気にしなくていいわ。頼ってくれていいのよ」

小春「あの…じゃあもう一つやりたいことが…」

加賀「何かしら?」

小春「拷問室の物を全て資源に変えたいのです…今日中に…」

加賀「…わかったわ。明石と夕張に頼みましょう。」

小春「ありがとうございます。あの部屋は…どうしましょう…」

加賀「あまり使い道がないのよね…あの部屋にトラウマを持っている娘も多いから」

小春「埋めてしまいますか…?」

加賀「それがいいと思うわ」


そうしてその日のうちに拷問室は拷問器具が資源にされ部屋は埋められてしまった。


翌日

加賀「今日は提督には少し外出していただきます」

小春「外出ですか?どこへ?」

加賀「病院です」

小春「病院ですか…わかりました。」

加賀「もうすぐしたら鹿島がむかえにくるはずです。」

小春「了解です。加賀さん。」


朝ご飯を食べ終わったあと小春は鹿島と共に病院へ行った。

その結果小春は定期的にカウンセリングを受けることになった。


小春「カウンセリングですか…一週間に一回だし行きましょうかね…」

鹿島「それがいいと思うわ。」

小春「そういえば潜水艦の方々の治療はどうしましょう…」

鹿島「とりあえずは普通の治療施設と似たようなことをやって見ましょう。その間は勿論出撃はさせません。」

小春「そうですか。わかりました、お任せします…」


無事に戻ってくる

加賀「おかえりなさい提督。」

小春「ただいまです加賀さん。」

加賀「病院はどうでした?」

小春「とりあえずしばらく通います」

加賀「わかりました。」

その後は淡々と仕事をこなして行った。


加賀「すっかり暗くなってしまいましたね…」

小春「ですねぇ…お腹すきました…」

加賀「ちょうど御飯時ですし一緒に食べに行きませんか?」

小春「いいんですか?いいなら是非お願いします。」

加賀「じゃあ早速行きましょう。」


明石「ゆーばりー…そろそろご飯行かない〜?」

夕張「そろそろお腹減ってきたしそうするかなぁ…」

明石「じゃあ食べに行こ〜…ってあそこ歩いてるの加賀さんと小春ちゃんじゃん」

夕張「何気に仲良いよねあの2人」

明石「まあ秘書艦だしね〜…」

夕張「それに小春ちゃんはなんか守ってあげたくなるしね」

明石「将来、知らず知らずのうちに男を手玉にとってそうよね。」

夕張「あーそれはあるかも。美少女になりそうだしねぇ…」

明石「しかも頭も良くて剣術弓道もできるんだよね…」

夕張「まぁ頭がいいから変な男には引っかからないと思うしそこは安心。」

明石「というより姫菜さんお嫁に出すかなぁ…」

夕張「あ〜…怪しいね…。」

明石「最近は家事スキルも上がってるらしいしね…」

夕張「嫁に欲しいわねぇ…」


小春「今度私のご飯食べて頂けませんか?赤城さんも一緒に。」

加賀「構いませんよ。どれだけ料理が上達したか楽しみです」

小春「和食の練習しましたからね…美味しいはずです!」


数日後


小春「加賀さん、金剛さん、鹿島さん、そろそろ海域の攻略に出たいと思っているのですが…」

鹿島「ええ。修復も終わって疲労もしっかり抜けた頃なので良いんじゃないかと思いますよ。」

加賀「同意です。」

金剛「となると編成を考えないとネ〜」

小春「昨日の夜ちょっと考えたのですが…これってどうですか…?」

ノートを見せる

鹿島「この装備はこっちに変えたほうがいいですよ。あとは特に問題はないですねぇ…」

金剛「すごいネ〜。どんどん成長してるネ。」

加賀「編成が決まったならさっさと出撃しましょう。」

小春「お願いします。」

久しぶりに出撃の放送が流れる。

小春「電ちゃん。頑張ってね。」

電「分かってるのです!」

今回は味方を救出するための作戦なので駆逐艦のみで編成されている。


小春「入ってらっしゃーい!」

雷「行ってきまーす!」

こうして小春は初の海域攻略に取り掛かった。


小春「うまく行くでしょうか…」

鹿島「あの娘達を信じれば成功しますよ。」


第六駆逐隊などの活躍により撤退作戦は成功!と電令が届いた。

小春「成功したんですか⁉︎やったぁ…!」

鹿島「おめでとう。初戦果ですね。」

加賀「目覚しい活躍ですね。勿論駆逐艦の娘達のおかげもあるでしょうが、提督もなかなかうまくやっていると思います。」

小春「ありがとうございます。」


暫くして

雷「ただいま〜!」

小春「おかえりなさい!お疲れ様!ゆっくり休んでね!」

電「ありがとうなのです。」


小春「もう一つくらい姫菜さん達が戻って来るまでに片をつけておきたいですね…」

鹿島「無理はしないほうがいいですがこのままいけば成功すると思いますよ。」

小春「じゃあ明後日らへんから編成して攻略始めようかな」

鹿島「うん。それでいいと思うわ。」

加賀「編成を考えるときにはお手伝いします。」

小春「ありがとうございます!」



小春「じゃあ今日はもう帰りますね。」

加賀「お疲れ様でした提督。」

小春「明日は学校行ってから来ますね。」

加賀「わかりました。」


加賀「学校…ですか…」

赤城「学校がどうかしたんですか?」

加賀「赤城さん…。先程小春さんから明日は学校行ってから来るって言われたので…」

赤城「成る程…小春ちゃんは学校でもうまくやっていると思いますよ。」

加賀「いじめられたりしていないでしょうか…」

赤城「確かに1人で抱え込みやすいから不安ではあるけど大丈夫だと思いますよ?逆に告白されてたりして」

加賀「告白ですか…」

青葉「おお?加賀さん誰かに告白するんですか⁉︎」

加賀「違います。」

赤城「今小春ちゃんの学校のことを話していたのよ」

青葉「あ〜成る程〜。モテそうですからねぇ…」


翌日学校にて

小春(校舎裏に呼び出し…まさかわたしの暗殺⁉︎)

男子Aが来る

小春「?A君でしたか…」

A「あ…あの…小春さん。これ読んでくれ!」

手紙を渡す

小春「手紙ですか…?」

ぺりぺり

小春「ふむふむ…付き合ってほしい…付き合ってほしい⁉︎」

A 答えを待つ

小春「えーっと…ちょっと答えるの待ってもらってもいいかな…」

A「分かった。答えが決まったら教えてくれ。」

小春「うん」


学校が終わり鎮守府に行く。

小春「どうしましょうか…」

鹿島「小春ちゃん?何かありましたか?」

小春「わわっ!鹿島さんでしたか…。少し困ったことが…」

鹿島「困ったこと?」

小春「実は学校で同学年の人に告白されてしまったのです…」

鹿島「告白ですか…。それで小春ちゃんは付き合うの?」

小春「今はあんまりそんなこと考えてないです…。姫菜さん達も戻ってきてないですし…」

鹿島「じゃあ、断り方を悩んでるの?」

小春「はい…。変な断り方して傷つけてしまったらいやなので…」

鹿島「そうねぇ…。その子とは友達としてなら一緒にいてもいい感じ?」

小春「まぁ…別に友達くらいなら…」

鹿島「なら、付き合うのは今は考えられないけど友達として…みたいな感じにしたら?」

小春「そうですね…それがいいかもです…。ありがとうございます、鹿島さん」

鹿島「いえいえ」


一緒に執務室へ

加賀「提督お疲れ様です」

小春「加賀さんありがとうございます。」

執務をこなして行く。

小春「少しトイレに行ってきます」

加賀「分かりました」

小春が立ち上がった時にポケットから手紙が落ちる

加賀「?あれは…」

ガチャ

小春が退出してしまう。

加賀「この手紙は何でしょうか…」

開こうか開くまいか悩んでいる。

加賀「やはり人の手紙を勝手に読むのは良くないですね…後で返しておきましょう…」


小春 ガチャ

「ふぅ…」

加賀「提督。落し物です。」

手紙を差し出す

小春「あっ…!あの…見ましたか…?」

加賀「いえ…見ていません…」

小春「…一応話しておいてもいいですか?」

加賀「提督がいいなら…」

小春「実は私学校で告白されてしまったのです…。」

加賀「告白ですか…当然といえば当然ですね…」

小春「そ…そうですか?」

加賀「ええ。提督はどんどん色気が増していって魅力的になっていますよ」

小春「ありがとうございます…」


夕方

小春「ふぃー…やっと終わった…」

加賀「お疲れ様でした。これからどこかへ行きますか?」

小春「あー…明石さんのところに行こうかと…」

加賀「そうですか。分かりました。」


小春「明石さーん!」

明石「んー?ああ小春ちゃんか。どうしたの?」

小春「提督服の注文って出来ますか…?」

明石「出来るよ?ちっちゃくなって来た?」

小春「はい…」

明石「成長期だしねぇ…。身長もどんどん大きくなってるねぇ…。ここはどうかな?」

小春の後ろに回って胸を触る。

小春「ひゃうっ⁉︎な…何をするんですか!」

明石「おお…柔らかくてしっかり質量がある…」

小春「オヤジくさいこと言わないでください!」

明石「いやーでもこの年でこのくらいの大きさって結構大きいね」

小春「そうなんですか…」

明石「将来は姫菜級とかもしかしたら愛宕並みになるかもね」

小春「姫菜さんみたいにはなってみたいです。」

明石「目標があることはいいことだよ。」


小春 提督服の注文を済ませる

明石「じゃあ注文しとくね」

小春「ありがとうございます。それじゃ」

明石「また遊びに来てね〜」


翌日

小春 返事をしようと校舎裏へ行く

A 待っている

小春「ごめん待たせちゃって…」

A「大丈夫。今来たところ。それで返事は…」

小春「…ごめんなさい。付き合うことはできません…。でも友達にはなってほしいかな…」

A「分かった…。返事くれてありがとう。友達としてよろしくね」

小春「うん。」


学校が終わって鎮守府へ

小春「鹿島さーん!」

鹿島「どうしたの?」

小春「鹿島さんのアドバイス通りにやったら上手くいきました!ありがとうございます!」

鹿島「よかった…どういたしまして」

小春「またなんかあったら鹿島さんに相談しますね!」

鹿島「分かったわ〜」


そしていつも通り執務に戻る。

最近書類の中に演習の申し込みや晩餐会への招待が多くなっている。

それもそのはずこの年で借りている艦隊とはいえ既に二つの作戦を成功させているのだ。

また、見た目の麗しさも相まって近づいてくる者も多くなるのは当然だった。

さすがに縁談は来ていないが。

小春「最近演習が多いです…それに知らない提督さんと話すの緊張します…」

加賀「繋がりは必要よ。それに小春は上手く応対できているわ。緊張しなくても大丈夫よ。」

小春「ありがとうございます…。たまになめまわすような視線を送ってくる方もいますが…」

加賀「そういう方とは最低限の付き合いでいいのです。と言ってもまだ慣れないでしょうが」

小春「もっと経験積まなきゃなぁ…」

加賀「提督は提督なりに頑張ればいいのです」

小春「私なりに…ですか。そうですね…頑張ってみます。」


加賀「間も無く北の鎮守府へ出発ですよ。用意はできましたか?」

小春「準備万端です!」

これから北の鎮守府へ演習をしに行くのだ。

加賀「それではそろそろ行きましょうか」

小春「はいっ」

6人の艦娘と加賀と小春で北の鎮守府へ向かう


北の鎮守府

北提督「ようこそ我が鎮守府へ。こちらに席を用意していますよ。」

小春「ご丁寧にありがとうございます。」

提督と加賀は北提督の案内で演習のよく見える場所へ

北提督「ここからならよく演習が見れますよ。」

小春「ありがとうございます。」(この人はいい人そう…)

2人とも座る。

加賀は小春の脇に立つ。

北提督「飲み物は言ってくれればなんでも出せますよ。何かいりますか?」

小春「じゃあ、お茶をお願いします。」

北提督のお付きがお茶を汲みに行く。

小春(提督になると御付きがついてるのかな…。それとも貴族の人かな…)

加賀(何かあまり良くない予感がしますね…)

そうして演習が始まった。


航空戦では五分

次いでの砲撃戦ではこちら優勢で

雷撃戦であちらが優勢になった。


小春「やっぱり戦艦の方は強いですが…雷撃に対しての対策を練らないといけませんね…」

北提督「なかなかにいい演習でしたね。」

小春「ありがとうございます。北提督さんの艦隊もとても練度が高くて素晴らしいと思います」

北提督「ところでこの後良かったら夕食会でも開こうと思っているのだが…時間はある?」

小春「加賀さん…時間ありますよね…?」

加賀「まだ余裕はあります」

小春「じゃあお言葉に甘えさせていただきます」

北提督「ではこちらへ」


少し広めの宴会場みたいなところで夕食会は開かれた。

バイキング方式なので北提督の艦娘達と語らいながら小春は楽しんだ。


小春 ガチャ

「少し涼もうかな…」

夜の海を眺めている

北提督が後ろから来て肩に手を置く

小春「北提督さんでしたか…」

北提督「ああ。驚かせてしまったかな?」

小春「大丈夫です」

そうして北提督と他愛もない話をしていた。

北提督はちょくちょく小春の体を触っていたが小春はあまり気にしなかった。


加賀「提督は…。外で涼んでいるのですか…」

加賀も外へ出る

加賀から見ると北提督は小春にセクハラをしているように見えた。

加賀「提督。この季節とはいえ夜は冷えます。中へ戻りましょう。」

小春「あっ…加賀さん…。わかりました…戻りましょう。では失礼します北提督さん」


中に戻ってから

加賀「提督…もう少し危機感を持ってください」

小春「えっ…私なんかされてた?」

加賀「北提督はあなたのお尻を触ろうとしていましたよ…」

小春「えぇ⁉︎」

加賀「はぁ…気をつけてくださいね…」

小春「わかりました…」


北提督「なかなか秘書艦のガードが堅いな…」


暫くして

小春「では、今日は演習ありがとうございました!」

北提督「ええ。また戦える日を楽しみにしています」


こうして小春は鎮守府に戻った。


小春「疲れましたぁ…」

加賀「お疲れ様でした。今日はゆっくり休んでください」

小春「はい…今日は帰りますね…」

加賀「わかりました。」


加賀「提督いつもより疲れていたようですね…」

金剛「ん?どうしたネ?」

加賀「演習に行ってから小春さんが疲れているようで…

少し心配になります…」

金剛「ここのところ寒暖差があるから風邪とかひいてないか心配ネ…」

電「小春ちゃん風邪ひいたのです⁉︎」

金剛「違うヨ〜。ただひいてないか心配してただけネ」

電「風邪ひいてなかったなら良かったのです…」


小春「へくちっ…。風邪ひいたかな…」

熱を測ってみると38.9℃あった。

小春「あちゃあ…風邪ひいちゃった…暖かくして早く寝よう…」

小春「一応鎮守府に連絡しておこうかな…」

prrrrrrrrrrr

鹿島「どうしました?小春ちゃん?」

小春「鹿島さん…風邪ひいてしまいました…」

鹿島「あらら…しっかり養生してくださいね。」

小春「はい…」


一方病院で


姫菜「ん…ここは…。病院か…」

零夜「姉さん…起きたのか…」

姫菜「おお…零夜か。今起きた?」

零夜「ああ」

姫菜「久しぶりに起きたなぁ…」

零夜「すっかり筋肉落ちちまったなぁ…」

姫菜「とりあえず誰かに連絡取るかなぁ…」

ナースコールする


暫くして

prrrrrrrrrrr

小春「ん…?電話?」

小春「もしもし」

看護師「もしもし。小春ちゃんかな?」

小春「はい。」

看護師「姫菜さんと零夜さんが目覚められました!」

小春「えっ⁉︎本当ですか⁉︎」

看護師「本当です!それで、今からこれるかな?」

小春「あー…行きたいんですけど…風邪ひいてしまって…。病人が今行ったらまずいと思うのです…。」

看護師「わかったわ。風邪治したら来るんだよ〜」

小春「はいっ!」


小春「姫菜さん…零夜さん…戻って来てくれたんだ…」

涙をこぼす


看護師「小春ちゃん風邪ひいちゃったらしくて治ったら来るそうですよ」

姫菜「風邪ひいちゃったのか…。」

零夜「1人で寂しくやってないといいけど」

姫菜「鎮守府の娘が誰か行くでしょ。」


小春「ゴホッゴホッ…

喉痛い…」


翌朝


小春「ん…。昼まで寝ちゃってたかな…。

お粥でも作って食べようかな…」

ピンポーン

小春「誰か来た…?」

ガチャ

鹿島「小春ちゃん大丈夫ですか?」

小春「鹿島さんでしたか…」

鹿島「1人じゃ寂しいかなって思ってお世話をしに来ましたよ」

小春「ありがとうございます…!」

鹿島も家に上がる


鹿島「お粥作ってたのですか?」

小春「はい…。少し何か食べたかったので…」

鹿島「じゃあゆっくり休んでてください。私が作りますから。」

小春「はい…お言葉に甘えます…」

ソファーに横になる

小春「やっぱり誰かいると安心するなぁ…」


鹿島「〜♪出来ましたよ〜」

小春「ありがとうございます。いただきます!」

鹿島「ゆっくり食べるんだよ〜?」

鹿島は洗い物をしに行く


小春「あったかい…」

(昔は風邪ひいてもそこらへんにほっとかれるだけだったけど…やっぱりこっちの方がいいなぁ…)

小春「早くお見舞いに行きたいなぁ…」

鹿島 洗い物を済ませて戻って来る。

「早くお見舞いに行くためにも治しましょうね。」

小春「はいっ」


小春「ごちそうさまでした!美味しかったです」

鹿島「それは良かった。」

小春「ふぁ〜…」

鹿島「取り敢えず寝る?」

小春「はい…少し眠くなって来て…」

鹿島「じゃあ冷えピタとか湯たんぽとか持って来るから先にお部屋で寝てて?」

小春「わかりました。」

とてとて

部屋に戻って横になる。


暫くして鹿島がやって来た。

鹿島「冷えピタ貼るよ?」

小春「はいっ」

ペタッ

小春「冷た〜い…!」

鹿島「あと湯たんぽ持って来たから布団の中に入れてね」

小春「はいっ!」

ゴソゴソ

小春「あったかいです…」

鹿島「暫く横にいるから安心して寝て大丈夫だからね」

小春「はーい」


小春が眠りに落ちかけた頃に鹿島の子守唄が聞こえて来た。

小春(安心するなぁ…いつぶりだろう…)


鹿島(この娘も大変なのでしょうね…。今できることはそばにいるってことだけでしょうかね…)


小春「うぅ…」

小春は小さい頃の夢を見ていてうなされていた

鹿島はその様子を見て、小春の手を握っている。


夕方ごろになる。

鹿島 眠たくなって来て少しゆらゆら揺れている。

小春「ん…。あんまり良くない夢だった…汗かいちゃった…

って鹿島さん寝てる…?じゃあまだ起こさない方いいかな…」

鹿島「小春…ちゃん…?起きましたか…?」

小春「あ…はい。今起きました」

鹿島「ごめんなさいね少し寝不足で…。って小春ちゃん汗かいちゃってますね…

体拭いてあげますから、濡れタオル持ってくるまで待っててください。」

小春「わかりました」


小春「私がいない間鎮守府はどうなってるかなぁ…」


鹿島 ガチャ

「じゃあ拭くので服脱いでね〜」

小春「わかりました。」

上から脱いでいく。小春の肌は透き通るように白く、汗によって独特の艶かしさを持っていた。

鹿島「これは…確かに惚れる…」

小春「?どうかしましたか?」

鹿島「なんでもないよ〜。さっ、拭くからね〜」


ふきふき


小春「汗でじっとりしてたからすーっとして気持ちいいです…」

鹿島「ふふっ♪それは良かった〜」

鹿島(にしても本当に綺麗な肌…所々傷があるけれど…)

鹿島「小春ちゃん肌綺麗だけどなんか特別にやってる?」

小春「うーん…特にはやってないですね…」

鹿島「そっかぁ…若いからかなぁ」

小春「鹿島さんも十分お若いですよ!」

鹿島「ありがとね。背中拭き終わったからこっち向いて〜」

小春「はいっ」


鹿島「じゃあ拭くよ〜」(うおっ⁉︎谷間やばいですよ!)

小春「お願いします」


拭き終わる


鹿島「じゃあ拭き終わったから新しい服着てあったかくしてね。汗かいたやつは洗濯しておくから」

小春「ありがとうございます!」


小春の脱いだ服を持って洗濯機へ向かう

鹿島「汗かいてるからかわからないけどなんでこんなに良い匂いするの…」

洗濯を始める。

ついでにちょっとした掃除を始める。


小春(掃除機の音が聞こえる…鹿島さん掃除してくださってるのかな…)

静かな寝息をたて始める。


暫くして鹿島が戻ってくる。

鹿島「っと…もう眠っちゃったか…」

鹿島(なんかこの娘の寝顔見てると眠くなって来る…)

暫くして鹿島もベッドの足の方に突っ伏して眠ってしまう。


金剛「じゃあ行ってくるネ〜」

赤城「行ってきます」

加賀「行ってらっしゃい。」


金剛と赤城は小春のお見舞いに行く


金剛「合鍵もらってるから普通に入れるネ〜」

ガチャ


赤城「普通に片付いていますね…」

金剛「多分小春に変わって鹿島が掃除してあげたんだと思うネ」

赤城「小春ちゃんの部屋はどこでしょうかね…」

金剛「上じゃないかナ」


小春の部屋の前に来る

金剛「ここネ」

ガチャ


小春と鹿島が眠っている。

赤城「二人とも眠っちゃってますね…」

金剛「料理でも作っておくネ?」

赤城「そうしましょうかね。それなりに栄養があって消化のいいもの作りましょう。」


一階に降りて料理を始める。


夜になって小春が目を覚ます。

小春「うーん…。鹿島さん寝てる…。なんか美味しそうな匂いもする…」

小春(誰か来たのかな…)


鹿島を起こさないようにして下に降りて行く。

金剛「赤城がいて良かったネ…」

赤城「これで小春ちゃんも元気になってくれるはずです!」

小春「金剛さん…赤城さん…こんばんは…」

金剛「おっ、小春起きたんだネ〜。具合はどう?」

小春「朝よりはマシになって来ました…」

赤城「夜ご飯はできているけど食べれる?」

小春「はいっ。ちょうど少しお腹すいて来てたのでいただきます」

赤城「じゃあ今用意しますね」

美味しそうなおかゆが運ばれて来る

小春「美味しそう…いただきます…!」

もぐもぐ

小春「おいしい…!赤城さんって料理上手なんですね…」

赤城「たまに自分で加賀さんの分と一緒に作りますからね」

小春「成る程…加賀さんは上手なんですか?」

赤城「加賀さんは余り…料理は上手くないですね…」

小春「成る程…」


小春「美味しかったです!ごちそうさまでした!」

赤城「早く元気になってくださいね」

小春「もう少ししたら熱も落ち着いて来ると思います…」

金剛「一応解熱剤飲んでおくネ?」

小春「はい…」

薬を飲む


小春「これから赤城さんたちは鎮守府に戻りますか…?」

赤城「一応もう少ししたら戻る予定ですよ」

小春「そうですか…」

金剛「明日も来るから安心するネ〜。それに鹿島もいるし」

小春「そうですね…」


鹿島「ん…小春ちゃん…?」

鹿島(下にいるのでしょうか…)

鹿島「小春ちゃーん!」

小春「あっ鹿島さん!起きて来たんですね」

鹿島「ええ…小春ちゃん見てたら眠くなって…」

小春「疲れたらゆっくり休んだ方いいですよ…?ゴホッゴホッ…」

鹿島「小春ちゃんこそちゃんと温まってゆっくり休まなきゃダメですよ」

小春「はい…。でも今あんまり眠くないから少しテレビ見てますね…」

鹿島「わかったわ」


金剛「じゃあ鹿島後は頼んだネ〜」

赤城「よろしくお願いしますね」

鹿島「わかりました。」


鹿島 家事を済ませてから小春の隣に座って一緒にテレビを見る

小春「ゆっくりテレビを見るのも久しぶりです…」

鹿島「忙しかったもんね〜…」

小春「これからは少し楽になるかなぁ…」

鹿島「姫菜と零夜が戻って来るからね…」

小春「少しは姫菜さんに近づけたかなぁ…」

鹿島「近づいてると思うよ。姫菜の手伝いもうまくできるようになるだろうし」

小春「だと嬉しいなぁ…でも…」

鹿島「どうしたの?」

小春「姫菜さんと零夜さんは人殺しの私と会ってくれるでしょうか…」

鹿島「あれは…必要に迫られたから…仕方ないわ…。

第1姫菜たちはあなたを大好きなんだから絶対会ってくれるわよ」

小春「ですよね…。何話そうかな…」

鹿島「いない間にあった楽しい事を話せばいいのよ」

小春「楽しい事…いっぱいあったなぁ」

鹿島「ふふっ。それは良かったわ」

小春 色々思い出している。

鹿島(健気に頑張ってるなぁ…)


深夜になって小春が寝落ちしてしまう。

小春「ん…zzz…」

鹿島「あらら…小春ちゃん寝ちゃった…。ベッドまで運ぶかぁ…」

小春をお姫様抱っこしてベッドまで運ぶ。

鹿島「体柔らか…」

ベッドに寝かせる

鹿島「おやすみ…」


そして数日後、鹿島たちの看病もあって小春は全快した。

小春 体温計で熱を測る

「よし…36.0くらいまで下がった!」

鹿島「やっと全快ね。じゃあ早速姫菜のところに行く?」

小春「はいっ!」

急いで見舞いの品を準備して身だしなみを整え大切なものを持って病院へ向かう。

小春「じゃあ行きましょう!」

鹿島「ええ。」


看護師「あら?小春ちゃん!姫菜さん達のお見舞いに来たの?」

小春「はいっ!」

看護師「ゆっくりして行くのよ〜」


姫菜達の病室の前に来る。

小春「開けますよ…」

ガラガラ

姫菜が窓から外を見ていた。

小春「姫菜さん…」

姫菜「お…小春ちゃん!」

小春「姫菜さああん!」

ベッドの横まで行って姫菜に抱きつく

姫菜「小春ちゃん大きくなったなぁ…」

小春「うう…ぐすっ…心配したんですよぉ…」

姫菜「ごめんね心配かけちゃって」撫で撫で

小春「おかえりなさい…」

姫菜「ただいま小春ちゃん」


鹿島「よかった…」


姫菜「にしても小春ちゃんは見違えるほど綺麗になったね〜」

小春「そうですか…?ありがとうございます!」

姫菜「こんだけ可愛けりゃ告白の一つや二つされたんじゃないの?」

小春「う…されました…」

姫菜「なっ…!まじで⁉︎」

小春「はい…」

姫菜「成る程…。まぁいいや。そういえばあの襲撃の後どうだったの…?」

小春「私が金剛さんに運ばれてからしばらくして撃退できたんです…」

姫菜「ふむふむ」

小春「その後大本営から臨時の提督が来て…」

姫菜「来て…?」

小春「悪虐非道の限りを尽くしました…。怪我をした艦娘さんは数知れず…」

姫菜「んなっ…私の可愛い娘達になんて事を…」

小春「その後…」

姫菜「その後…?」

小春「あの…この事を話したら私姫菜さんに嫌われちゃうかも知れないです…」

姫菜「私が姫菜ちゃんを嫌いになる?あり得ないよ。言って大丈夫よ」

小春「うぅ…じゃあ…。私…その臨時の提督を殺したんです…。刀で…」

姫菜「ふーむ…。仕方がないといえば仕方ないね。でもここに小春ちゃんがいるってことは大本営も許してくれたのでしょう?」

小春「条件付きですが…」

姫菜「なら大丈夫よ。安心しな〜。頑張ったね。」撫で撫で


姫菜「他にも色々あったこと教えてよ」

小春「もちろんです!」

姫菜に今まであったことを色々話して行く


姫菜「色々あったんだねぇ…」

小春「でも…いい経験になりました。」

姫菜「それなら良かった。そういえば、私の刀持って来てくれたの?」

小春「はい。」

刀を差し出す

姫菜「とと…結構体なまっちゃったなぁ…まともに振れないや…」

眠り続けていたため筋肉がかなり落ちている

小春「あんまり無理しないでください…!」

姫菜「大丈夫よ〜。小春ちゃんこれ整備し続けてくれた?結構いい状態なんだけれど」

小春「はい…いつでも姫菜さんに返せるように…」

姫菜「小春ちゃんありがとね!」


小春「そういえば…いつ頃退院できそうですか…?」

姫菜「あー…リハビリがわたしも零夜も必要だしなぁ…数ヶ月くらいかかっちゃうかも…」

小春「そうですか…。また一緒に暮らせる日を楽しみに待ってますからね」

姫菜「できるだけ早く帰るからね。じゃあまた今度来てね」

小春「はいっ!」


ガラガラ


小春「姫菜さん達元気そうで良かった…」

鹿島「一緒に暮らせる日が楽しみだね〜」

小春「はいっ!」


姫菜「リハビリ早く終わらせて帰りたいなぁ…」

零夜「そうすぐに筋肉戻らないよ…まだ歩くのでさえおぼつかないのに」

姫菜「そうだねぇ…」



小春「じゃあそろそろ私寝ますね…おやすみなさい鹿島さん…」

鹿島「おやすみ小春ちゃん」


小春「なんか…姫菜さんに久しぶりに会ったから少し1人で寝るのが寂しいな…」

鹿島「ふぅん…それなら私が隣に居ようか?」

小春「お願いします…って鹿島さん⁉︎聞いてたんですか⁉︎」

鹿島「うん。最初っから聞いてたよ」

小春「恥ずかしい…」

鹿島「心配しなくても大丈夫よ〜。隣に寝ていい?」

小春「ぜひお願いします…」

鹿島「じゃあ遠慮なく」

もぞもぞ

小春「鹿島さんあったかいです…」

鹿島「小春ちゃんもあったかいよ。ふにふにしてるし」

小春「鹿島さんも柔らかい肌ですよ…」

鹿島「嬉しいこと言ってくれるね〜」

撫で撫で

小春「ありがとうございます…」

鹿島の胸に顔を埋めて眠りにつき始める。

鹿島 子守唄を口ずさみ始める

小春 すやすや眠ってしまう

鹿島「私も眠くなってきた…」

2人とも仲良く眠ってしまった。


翌日

鹿島「ん…朝か…」

小春 すやすや

鹿島は小春を起こさないようにそっと起きて朝ごはんを用意する。


鹿島「朝ごはんできたし起こしたほういいかな…」

小春「んあ…?朝ですか…」

鹿島「小春ちゃん起きたー?」

小春「起きました〜…」

鹿島「朝ごはんできたよ〜」

小春「顔洗って行きまーす」


朝ご飯を食べながら


鹿島「小春ちゃん今日どこか行くの?」

小春「久しぶりに鎮守府いきます」

鹿島「そっか…じゃあ一緒に行くね」

小春「ありがとうございます」


小春「ごちそうさまでした」

食べ終わってすぐに準備を始める


小春「そろそろ行きますか〜」

鹿島「分かったわ〜」


鎮守府へ

加賀「久しぶりね小春さん」

小春「加賀さんお久しぶりです。」

赤城「風邪しっかり治ったみたいですね」

小春「はいっ!」

小春「仕事ってありますか?」

加賀「いえ。ありませんよ。今日はゆっくり出来ます」

小春「そうですか…」

飛龍と蒼龍 私服でやってくる

小春「私服…かわいいです…!」

飛龍「そう?ありがとね!」

瑞鶴も私服でくる

小春「瑞鶴さんの私服もいいです…!」

瑞鶴「ありがと!今から街に行こうと思ってるけど小春ちゃんもくる?」

小春「いいんですか?」

瑞鶴「いいよね翔鶴姉?」

翔鶴「大丈夫よ」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「私服に着替えてきたら?」

小春「私服…あんまりないです」

瑞鶴「え?提督さんとかにいっぱい買ってもらわなかったの?」

小春「買ってもらったのですが…小さくなってしまって、そのあと買ってないんです…」

瑞鶴「そっかぁ…。じゃあ小春ちゃんの私服をまず買いに行こっか」

小春「え⁉︎いいんですか…?」

瑞鶴「勿論!」

小春「じゃあお願いします…!」

着替えて行く準備をする


小春「それでは行ってきます!」

加賀「行ってらっしゃい提督。」


瑞鶴「取り敢えず駅行こっか」

小春「はいっ!」

翔鶴「こうして歩いてみると鎮守府周りって結構お家あるのよね…」

小春「確かに…」

鹿島「守るものがあるって言うのはいい事だと思いますよ」

瑞鶴「そうだね」


駅に到着し、電車に乗る。

瑞鶴「暫く乗ったら着くからね」

小春「わかりました!」


小春「意外に電車の中人がいるんですね…」

瑞鶴「時間帯によってはもっと混んでることもあるからね。1人で乗るときは気をつけなよ?小春ちゃん。」

小春「大丈夫ですよ〜満員電車くらい」

瑞鶴「わかんないよ?痴漢さんに目をつけられちゃうかも…」

小春「それは怖いですけど…まずないと思いますよ」

瑞鶴「まぁ、気をつけておきなよ」


目的地に到着する

瑞鶴「着いた〜!」

翔鶴「まず小春ちゃんの服を買いに行きましょうか。小春ちゃん。どんな服がいい?」

小春「うーん…。あんまりセンス良くないのでお任せしていいですか?」

瑞鶴「わかったわ!」

翔鶴「まず、駅から一番近い店に行きましょうか」


最初の店

小春「結構可愛い服いっぱいですね…」

瑞鶴「うーん…小春ちゃんは落ち着いた感じだよね…」

小春「あんまり派手な服は似合わないと思います…」

翔鶴「そうねぇ…これなんかいいんじゃないかしら」

小春「結構良さそうです!試着して見ますね」


瑞鶴達は試着の間にも似合いそうなのを探す。

小春「どうですか?」

瑞鶴「うんうんいいね。きつくない?」

小春「大丈夫です!」

瑞鶴「なら良かった(私より胸ある⁉︎嘘でしょ⁉︎)」

翔鶴「こっちはどう?」

小春「着てみます!」


瑞鶴「翔鶴姉…小春ちゃんあんなにスタイル良かったっけ…」

翔鶴「成長期ね…」


小春「どうでしょうか?」

瑞鶴「似合ってるね」

翔鶴「そうね。他に何か着てみたいものはある?」

小春「着てみたいもの…」

瑞鶴「多分この駅の近くならなんでも揃うよ」

小春「少し…ヒラヒラした服が着てみたいです…」

瑞鶴「ふーむ…そうなるとあそこの店かなぁ」

小春「行ってみましょう!」


瑞鶴「ここだよ」

ギャルっぽい人がそれなりにいる。

小春「皆さん…なんと言うか…おしゃれですね…」

瑞鶴「うーん…これなら似合うかなぁ」

小春「着てみます」

瑞鶴「分かったわ」


翔鶴「あまりこう言うとこは来ないけど意外に人がいるのね」

瑞鶴「そうだねぇ…。小春ちゃんメイド服とか似合いそうかも」

翔鶴「メイド服…?まぁ確かに似合いそうではあるかな?」


小春「ど…どうですか?」(意外に派手で恥ずかしい…)

瑞鶴「可愛い!やっぱ何着ても映えるなぁ」

小春「そうですか…?じゃあ買ってみようかな…」

瑞鶴「じゃあ私が買ってあげよう!」

小春「えぇ⁉︎そんな…悪いですよ…」

瑞鶴「いーのいーの。私がプレゼントしてあげるよ」

そう言って瑞鶴がレジへ持っていってしまう。

瑞鶴「はい。これどうぞ〜」

小春「ありがとうございます…!いつか必ず返します!」

瑞鶴「返すなんて考えなくていいのよ。私がやりたくてやったんだから」

小春「でも…」

瑞鶴「本当に小春ちゃんはいい子だなぁ…」

瑞鶴「そんないい子にはもっと服を買ってあげよう!」

小春「えぇ!?」

瑞鶴「と言うわけで着て見て欲しい服があるから付いてきてくれるかな?」

小春「わかりました…」


別の店に入る。

小春「うわぁ…!いろんな衣装が…。これ全部コスプレってやつですか?」

瑞鶴「そうだよ〜」

服を探す

瑞鶴「これ着て見て!」

メイド服を渡す

小春「これって…メイド服ですか?」

瑞鶴「そうそう!似合うと思って」

小春「わかりました…着て見ます」


瑞鶴「絶対にあってると思うんだよね〜。」

翔鶴「ま…まあ確かに似合ってそうよね…。それに姫菜も喜びそうだし…」

瑞鶴「うんうん…あの提督なら確実に気にいるよね」


小春「どうでしょうか…?」

そこにいたのは黒髪が映える美しいメイドだった。

瑞鶴「すごい可愛いよ!あの提督も絶対喜ぶね!」

小春「姫菜さん喜ぶでしょうか…。喜びそうです…」

瑞鶴「ヘッドドレスもいい感じだし…完璧だよ〜」

小春「えへへ…」

瑞鶴「他にも着てみたいのある?」

小春「うーん…あのお姫様みたいな服着てみたかったり…」

瑞鶴「ふむふむ良いんじゃないかな?着てみたら?」

小春「はいっ」


こうして瑞鶴達はショッピングを楽しんだ。

小春「いっぱい買っちゃいました…」

瑞鶴「そうだねぇ」

小春 お腹が鳴る

瑞鶴「そういえばお昼時だね…何か食べたいものある?」

小春「私はなんでも良いですよ。お任せします」

翔鶴「じゃあ、この近所に美味しい料亭があるから行ってみる?」

小春「はい!」


料亭に着く


小春「結構しっかりしたお店…」

翔鶴「ここの料理は本当に美味しいのよ〜」

瑞鶴「翔鶴姉はここの常連さんだからね」

小春「そうなんですか〜」

翔鶴「そうねぇ…今日はフグ鍋にする?」

小春「フグですか…食べたことないので楽しみですね」

翔鶴「じゃあそうしましょう。」

注文


瑞鶴「小春ちゃんって育ちが良さそうね」

小春「え?そうですか?大したことないですよ」

瑞鶴「なんか落ち着いてるし大人っぽい」

小春「そうですか?…ありがとうございます」


フグ鍋が来る。

小春「美味しそう…!」

翔鶴「そうね。早速食べましょう。」

三人「いただきます」

小春 もぐもぐ「美味しい!」

瑞鶴「うん。美味しいわね!」

小春「フグってこんな感じなんだ〜」

翔鶴「口にあったようで良かったわ」

小春「こちらこそありがとうございます。こんな美味しい店に連れて来ていただいて…」

翔鶴「もっといろんなところ連れて行ってあげるわよ」

小春「楽しみです!」


小春「このくらい美味しいものを姫菜さんにも食べさせたいなぁ…」

瑞鶴「小春ちゃん料理得意なの?」

小春「うーん…人並みくらいかと…」

瑞鶴「今度手料理食べさせてよ〜」

小春「えっ⁉︎私の料理普通ですよ?」

瑞鶴「普通を普通に作るのは難しいんだよ?それに食べてみたいしね」

小春「うー…わかりました」

瑞鶴「ありがとね」

小春「美味しい料理作るために練習しなきゃですね…」

瑞鶴「いつも通りの料理でいいからね」


そして三人で仲良くフグ鍋を食べた


三人「ごちそうさまでした」

翔鶴「少しお化粧直して来るわね」

瑞鶴「行ってらっしゃい翔鶴姉」


小春「お金はいくら出せば…?」

瑞鶴「ん?奢ってあげるよ?」

小春「えぇ⁉︎そんな私ばっか出してもらって…」

瑞鶴「手料理の前払いと考えておけばいいんじゃないかな?」

小春「でも…」

瑞鶴「それに翔鶴姉が多分払いに行っちゃったしね」

小春「えっ⁉︎」

翔鶴 戻って来る

小春「翔鶴さん…もしかして払って来ましたか…?」

翔鶴「ええ。お手洗いのついでに。」

小春「うう…なんか悪いので…せめて何か料理以外でお礼をさせてください!」

翔鶴「うーん…じゃあ今度お茶でも飲みに小春ちゃん家行ってもいいかしら?」

小春「そんなのでいいならいくらでも…」

翔鶴「決まりね」


そして店を出る。

瑞鶴「これからどこ行く?」

小春「うーん…映画でも見に行きますか?」

翔鶴「いいわね〜」


映画館へ

小春「私あの映画みたいです!」

最近巷で話題になっている映画

瑞鶴「私もあれ見に行きたかったのよ!見よう見よう!」

翔鶴「そうね」


映画を見始める

小春(すごーい…久しぶりに映画見たなぁ…)

瑞鶴(評判通りの面白さだね。結構満足できそう)


映画終了後

小春「感動しました…」涙の跡がある

瑞鶴「確かにすごい感動できたね…」


翔鶴「だんだん夕方になって来たわね」

小春「鎮守府に戻って買った服着て見たいかもです…」

瑞鶴「そうだね…そうしよっか」


鎮守府に戻る


鹿島「お帰りなさい小春ちゃん。」

小春「ただいま帰りました〜」

赤城「随分たくさん買ってきたみたのね〜」

小春「色々と買ってもらいました。今から少し着てみようかな〜って思ってるんですけど…」

赤城「それはいいわね」

小春「執務室使っていいですか?」

赤城「勿論よ〜」

小春「ありがとうございます」


執務室へ


小春「じゃあ着替えるので…」

瑞鶴「待ってるよ〜」


着替え


小春「どうでしょうか…」

赤城「すごい似合ってるわね」

加賀「いいと思います」

鹿島「清純な感じでいいと思いますよ、小春ちゃん。」


こうして買って着た服でファッションショーのようなことをする。


小春「実は姫菜さんのお見舞い用にある服を買ってあるのです…」

鹿島「ぜひ見たいです!」

小春「じゃあ、少し待っててください…」

メイド服に着替える。

小春「いかがでしょうか…」

鹿島「メイド服⁉︎いいですね!すごい可愛いですよ!」

赤城「これは姫菜さんも元気になりそうですね」

加賀「とてもいい…」

赤城(あらあら…加賀さん小春ちゃんにときめいてる…)

赤城(無理もないわね…可愛い妹みたいな感じの小春ちゃんが滅茶苦茶可愛いんだもの…)

加賀「写真を撮ってもいいかしら?」

小春「加賀さんなら…」

加賀「ありがとう。」パシャパシャ

瑞鶴「加賀さん後で焼き増しして写真くださいよ〜」

加賀「いいわよ。特別にあげるわ」

小春は加賀にたくさんの写真を撮られた。

小春「こんなに写真撮られたの始めてかも…」

赤城「いっぱい記録に残るといいわね」


瑞鶴「ねぇ小春ちゃん…おかえりなさいませご主人様って言って見て」

小春「えぇ⁉︎そ…それは…」

瑞鶴「お願い…!」

小春「うぅ…分かりました…。お…おかえりなさいませ…ご主人様…」

だんだん声が小さくなっていくが、恥じらいつつも実際のメイドのようなポーズをとっていてとても可憐に映った。

瑞鶴「これは世界を狙えるわ…」

加賀「そうね…」

小春「恥ずかしい…」


金剛「お?小春帰ってたネ…メイド服⁉︎」

小春「金剛さん…!これは…その…」

金剛「とっても可愛いネ!」

小春「ありがとうございます…」


暫くしてさすがに私服に戻る。

加賀「焼き増ししてきます…」

瑞鶴「私も行きまーす」


小春「いっぱいで回りませんように…」

赤城「うーん…加賀さんも小春ちゃんの嫌がることはしないだろうから安心して大丈夫よ」

小春「ですよね…!」


加賀「飾るのと観賞用と保存用と…」

瑞鶴「私の分も忘れないでくださいよー!」


小春「赤城さんはこういう服着ないんですか…?」

赤城「私?私は…着ないかな…」

小春「いつか見てみたいです…」

赤城「いつか見せてあげるわ」


鹿島「明日早速お見舞い行きます?」

小春「はい…。いっぱい会いに行きたいし…」

鹿島「じゃあ準備しておきましょうね」


小春「姫菜さん達が帰ってきた時復帰おめでとうパーティーしたいですね」

金剛「それはいい案ネ!」

鹿島「絶対やりましょうね」

小春「お料理は…鳳翔さんと間宮さんにお願いしに行きます」

金剛「となると、部屋の飾り付けとかは私達がやるネ!」

加賀「協力は惜しみません」

こうして復帰パーティーを行うことが決まった。


翌朝

小春 せっせと服の準備をしている

鹿島「準備できましたか?」

小春「はいっ!」

鹿島「じゃあそろそろ出発しましょう」

小春「分かりました!」

車で病院まで行く


鹿島「じゃあトイレで着替えてきてね」

小春「はいっ!」

着替えてくる。

鹿島「似合ってる似合ってる。じゃあ行くわよ?」

小春「はい…」


コンコン

姫菜「どうぞー」

小春「失礼します…」

姫菜「小春ちゃんか!お見舞い来てくれたの?」

小春「はい!」

カーテンから姿を見せる

姫菜「小春…ちゃん…⁉︎メイド…⁉︎」

小春「はいっ…似合ってますか…?」

姫菜「最高だよ!小春ちゃん!」

小春「よかったぁ!」

姫菜「すごいクオリティ高いよ!なんかメイドさんっぽいこと言ってみて!」

小春「メイドっぽいこと…。ご機嫌いかがですか、ご主人様?」

スカートの裾を少し摘んで礼をする。

姫菜「いいっ…!ご奉仕してみて!」

小春「ご奉仕…。肩でも揉みましょうか?」

姫菜「胸でもいいよ?」

小春「それは出来ませんよ!」

姫菜「じょーだんよ。じょーだん。肩もんでちょうだいな〜」

小春「分かりました」

肩を揉み出す。

姫菜「いいねぇ…気持ちいいよ〜」

小春「それは良かったです!」

鹿島「上手く言って良かったわぁ…」

2人はとても和気藹々としている。


零夜「本当に仲良いねぇ…」

鹿島「そうですねぇ…」

零夜「いいことだね」


小春「ふぅ…気持ちよかったですか?」

姫菜「ええ。またやってね」

小春「はいっ」

姫菜「いやぁ…本当にメイドさんみたい…」

小春「次来る時もこれで来ますね」

姫菜「それは嬉しい!そうだ、次来る時小春ちゃんの手料理食べたいな」

小春「手料理ですか…。持って来て大丈夫ですか?」

姫菜「私達は大丈夫みたい」

小春「じゃあ次来るときはわたしの手料理持って来ますね」

姫菜「ありがと。楽しみだなぁ」

小春「料理頑張らなきゃ…」


姫菜「おっと…そろそろリハビリの時間じゃないか…」

小春「リハビリですか…」

姫菜「見てく?」

小春「邪魔になったら悪いですし…」

姫菜「わかった。じゃあ一緒に取り敢えず下まで行こ?」

小春「はいっ!」


姫菜 ベッドから床に立ち上がる。少しふらついてはいるが、前よりはかなり安定して歩けている。

姫菜「零夜はもう普通に歩けてるからいいなぁ…」

零夜「治りが早いだけだよ。姉さんもすぐによくなるよ」

小春「リハビリ頑張ってくださいね…!」

姫菜「勿論。早く退院して小春ちゃんと遊びに行きたいからね」

小春「私も行きたいです…!」

姫菜「よっしゃ頑張るかぁ!」


小春 見送る

鹿島「それなりに元気になってきてますね」

小春「はいっ。早く前みたいに凛々しい姿を見たいです…」


鎮守府に帰投する。

小春「ただいま帰りました〜」

加賀「お帰りなさい。提督の様子はどうでしたか?」

小春「少しづつ元気になってる感じでした」

加賀「それは良かった」


小春「料理を教わるとしたら…間宮さんか鳳翔さんかな…」

赤城「おや?小春ちゃんどうかしましたか?」

小春「赤城さん?今ちょっと誰に料理を習うか悩んでまして…」

赤城「料理ですか…。試食でよければ付き合いますからね?」

小春「ありがとうございます!」


小春はまず間宮のところへ行く

小春「間宮さーん」

間宮「ん?小春ちゃんですか。どうかしましたか?」

小春「料理を教えてください!」

間宮「料理ですか…。小春ちゃん結構美味かったような気がするのですけど…」

小春「姫菜さんに食べてもらうので少し凝ったものが作りたくて…」

間宮「成る程…。私でよければ教えて差し上げます」

小春「ありがとうございます!」

間宮「まずはどこまで作れるのか見せてくれない…?」

小春「わかりました。一つ作ってみます」


お料理


小春「簡単な野菜炒めですけど出来ました…」

間宮「ふむふむ。見た目は良いですね。味は…」

モグモグ

間宮「うん。普通に美味しいですね」

小春「よかったぁぁぁぁぁ…」

間宮「これなら確かに凝ったものが作れそう」

小春「どんなの作りましょうか…」

間宮「ちょっと豪華にしてみましょうか…和食でいい?」

小春「勿論です!」


(ここの料理シーンは後ほどやるかもです)


数時間後

食堂に赤城達がやってくる

赤城「いい匂いがしますね…お腹減ってきました」

小春「あっ。赤城さん!」

赤城「お料理の練習ですか?」

小春「はいっ。いま揚げ物の練習してて…。食べますか?」

赤城「ぜひ頂きます」

加賀「私も頂きます」

小春「どうぞ」


モグモグ

赤城「サクサクしててなかなか美味しいです」

加賀「とっても美味しい…」

小春「よかった…うまくいって…」

間宮「今日は取り敢えずここら辺で終わらせましょう」

小春「はいっ。」

片付け


小春「家帰ったら一回作ってみよう…」


赤城「だんだん暗くなってきましたけどこれからどうします?」

小春「うーん…」

加賀「久しぶりに弓の対決でもしませんか?」

小春「いいですね…今度こそ負けませんよ!」


弓道場へ

小春「久しぶりに来ました…」

加賀「着替えて来ます」

小春「私も行きます」

赤城 弓の準備


小春「ふぅ…」

着替え終わる


小春「誰から射ちますか?」

赤城「小春ちゃんからでいいですよ」

小春「わかりました」


集中して三人とも射つ


小春「赤城さんと加賀さん凄い…。全然敵わないです…」

赤城「前より格段にまた上手くなってるわよ」

加賀「ええ。上手くなっていると思います…」

小春「ありがとうございます…。いつか追いつけるかなぁ…」

赤城「私達も練習してるからそう簡単には抜かせませんよ」

加賀「ただ、抜く意気でやらないと本当に追いつけないですよ」

小春「精進します」


小春「弓と刀どっちももっと上手くなっていきたいなぁ…」

加賀「刀は誰かと競っていたりするのですか?」

小春「うーん…たまに鹿島さんと…」

赤城「いつか見に行ってもいいかしら?」

小春「もちろんです」


鹿島「小春ちゃーん!そろそろ帰りますかー?」

小春「はい!終わったので片付けてから帰ります!」

赤城「後は私達でやっておくから帰っていいわよ?」

小春「え…でも…」

赤城「いいからいいから!早く帰ってゆっくりやすみなさい」

小春「わかりました…ありがとうございます」


鹿島「どうだった?」

小春「加賀さんも赤城さんもとっても強かったです…。それに凛々しくてかっこよかった…。憧れます…」

鹿島「そっかあ…。小春ちゃんも前より凛々しいと思うけどね」

小春「そうですか…?ありがとうございます」


帰宅


小春「じゃあ今日は私晩御飯作りますね!」

鹿島「わかったわ。その間に家事済ませておくわね」

小春「お願いします」


小春「揚げ物の鍋…これか…」


じゅうじゅう

段々いい匂いがリビングまで漂って来る


鹿島「美味しそうな匂い…」


小春「結構上手くいってる…!」

暫くして

小春「できたー!」

鹿島「おっ…美味しそうだね〜」

小春「はいっ!上手くいきましたぁ…!」

鹿島「あとは盛り付けて完成ね」

小春 皿に盛り付ける


小春「ふぅ…」

鹿島「食べましょうか」

小春「ですね…。いただきます」

鹿島「いただきます」

小春 もぐもぐ

鹿島「これは美味しいわね。揚げ物上手になったね」

小春「上手くサクサクにできました!」

鹿島「これでまた姫菜は小春ちゃんを嫁に出したくなくなっちゃうわね」

小春「あはは…。嫁ですか…」

鹿島「交際の申し込みも来るとかなんとかの噂聞いたことあるわよ?」

小春「あんまり今はそういう事は考えてないですね…。それより早く姫菜さん達と一緒に暮らしたいです」

鹿島「ふふっ。それでこそ小春ちゃんだわ」

小春「ありがとうございます…!」


鹿島「洗い物はしておくからお風呂はいってきたら?」

小春「じゃあ、お言葉に甘えます…」

鹿島「ん」


金剛「小春ちゃんの手料理たべたいネ…」

榛名「結構上手になったって噂が流れてますね」

金剛「小春ちゃんはなんでもそつなくこなすんから多分本当だと思うネ」


小春「お風呂は気持ちいいなぁ…」


鹿島「小春ちゃん本当に物覚え早いなぁ…」


小春「寝る前に刀の手入れしておかなきゃ…」


鹿島「後でなんか手伝ってあげよう…」


お風呂後

小春「お風呂気持ちよかったです」

鹿島「この後なんかする?」

小春「テレビ見てから刀の手入れします」

鹿島「そっか…じゃあ刀の手入れ手伝ってあげるね」

小春「いいんですか…!?ありがとうございます」


加賀「小春ちゃんも結構有名になって来てしまいましたね…」

赤城「見た目が麗しく、性格もいいから縁談も多くなるらしいです…」

加賀「小春ちゃん優しいから断りきれなさそうで心配です…」

赤城「それに臨時提督の様な小春ちゃんを殺そうとする人たちも増えそうです…」

加賀「私達で守ってあげなければなりませんね…」

赤城「あの娘はとにかくトラウマになってる出来事が多いですしね…」


小春「刀と手入れ用具を持って来て手入れを始める」

鹿島「何手伝えばいい?」

小春「私が手入れした後の刀の仕上げしてもらっていいですか?」

鹿島「わかったわ」


鹿島「結構上手ね…」

小春「姫菜さんのやつもやってたから慣れちゃいました」

鹿島「そっか…」

小春「はい。仕上げお願いします」

鹿島「…うん。ここを少し拭けば大丈夫ね。上出来よ」

小春「ありがとうございます」


小春「姫菜さんの所にお見舞い行くとき持ってくお弁当作るのに結構時間かかりそうだから当日は早く起きなきゃなぁ…」

鹿島「私も手伝おうか?」

小春「うーん…。私の手料理を食べさせたいので1人でやってもいいですか…?」

鹿島「そっか。わかったわ」

小春「お心遣いありがとうございます」


姫菜「小春ちゃん綺麗になってたね」

零夜「そうだな…」

姫菜「これから縁談増えそう…」

零夜「でもどうせ姉貴は拒否するだろ?」

姫菜「小春ちゃんが本当に付き合いたいって言うなら引き下がるしかないけどね…」

零夜「まぁ本人の意思は尊重しなきゃだな…」

姫菜「できればまだお嫁に行って欲しくないけど…」


小春「ふぁ〜…」

鹿島「そろそろ寝る?」

小春「はい…そろそろ歯磨いて寝ます…」

鹿島「わかったわ。おやすみ」

小春「おやすみなさい…」


そして姫菜の見舞いに行く日の朝…

小春「ん…。8:00…。そろそろ起きようかな…」

顔を洗って料理の準備をする。

小春「よし…作っていこうかな…。まずは…」

キッチンにリズムよく包丁の音が鳴る。時間が経つにつれていい匂いもして来る。

9:00

鹿島「いい匂い…」

小春「あっ、鹿島さん。おはようございます。」

鹿島「おはよう小春ちゃん…。お弁当作ってるの?」

小春「はいっ。もう出来そうです」

鹿島「そっか」

小春「朝ごはんも作っておきますね」

鹿島「お願い…」


小春「朝ごはんは…お魚焼こうかな」


鹿島 顔を洗って来る

魚の焼かれるいい匂いがして来る。

鹿島「魚かぁ〜」

小春「はいっ」

鹿島「楽しみにしてるね〜」


小春 他の物も盛り付けて行く。

小春「よいしょっと」

テーブルに料理を置いて行く。

鹿島「おお!美味しそう!」

小春「よしっ。じゃあ食べましょっか!」

鹿島「ええ。いただきます」

小春「いただきます」


モグモグ


鹿島「美味しいっ!」

小春「ほんと…いい出来栄え…!上手く行ってよかった」

鹿島「たまには小春ちゃんに朝ごはん作ってもらうかな…」

小春「えへへ…それもいいですね…」

鹿島「うんうん」

小春「でも鹿島さんの料理も食べたいです」

鹿島「それは嬉しいこと言ってくれるねぇ」


小春「ごちそうさまでした」

鹿島「ごちそうさまでした」

小春「じゃあ皿洗って来ますね」

鹿島「あ…いいよ。私がやっておくから準備しておきな?」

小春「いいんですか?」

鹿島「ええ。もちろんよ」

小春「ありがとうございます!」


鹿島 皿洗いを手早く済ませる


小春「ふぅ…メイド服持って行こう…。あといるものは…」

荷物をバッグに詰めて行く。

小春「あとはお弁当持っていけば大丈夫かな」


鹿島「小春ちゃーん!準備できたー?」

小春「はーい!出来ましたー!」

トントントン

鹿島「結構荷物多いわね…タクシーでいく?」

小春「そうですね…。確かに荷物多いですしそうします」

鹿島 タクシー会社に連絡してタクシーを呼ぶ。

小春 弁当を持つ(美味しいって言ってもらえるかな〜)


タクシーが来る。

鹿島「じゃあ小春ちゃん行こっか」

小春「はいっ」


病院へ移動


小春「着きましたぁ…!」

鹿島「取り敢えず小春ちゃん着替えてきたら?」

小春「ですね」

鹿島「他の荷物持っててあげるわ」

小春「ありがとうございます!」


着替えて来る。


小春「じゃあ行きます」

コンコン

姫菜「どーぞー」

小春「失礼します」

姫菜「おっ!メイド小春ちゃんだ!待ってたよ!」

小春「2人分お弁当持ってきましたよ!」

姫菜「おお!楽しみだなぁ」

小春「どうぞ!」

2人に手渡す

姫菜&零夜「ありがとう!いただきます!」

姫菜「おお!こんな美味しそうな食事はいつぶりかなぁ♪」

零夜「病院食も不味くはないんだけどな…物足りない…」

姫菜 もぐもぐ 「おいしい!すっごい料理上達してるじゃん!」

小春「えへへ…ありがとうございます」

姫菜「うんうん。箸が進むよ〜」

零夜「もう姉さんを追い越したんじゃないか?」

小春「まだまだ私追いつけてませんよ」

姫菜「でもいつ追い抜かされてもおかしくないね」

零夜「うん。上達のスピードが尋常じゃないね」

小春「いっぱい褒められてなんか恥ずかしいです…えへへ」


姫菜「いや〜美味しかった〜」

小春「良かったです」

姫菜「そういえばあとひと月もしないうちに退院出来ることになったよ」

小春「本当ですか⁉︎」

姫菜「リハビリ頑張ってたらもう大丈夫だってさ」

小春「嬉しいです…!」

姫菜「喜んでもらえて良かったよ♪」


鹿島 花瓶の水を取り替える

零夜「細かいとこまで気が回るな」

鹿島「小春ちゃんが少しでも多く姫菜さんと話せるように雑務はやっておきたいので」


小春「退院したら手合わせお願いしていいですか?」

姫菜「ええ。もちろんいいわよ!」

小春「頑張って勝てるように頑張ります…!」

姫菜「私も少し振って置かないとなぁ」


姫菜「じゃあそろそろ私達リハビリ行ってくるね」

小春「わかりました!私達も帰りますね」

姫菜「ええ。また来てね」

小春「はいっ!」


小春「良かった〜美味しく食べてもらえて」

鹿島「うんうん。良かったわね〜」

小春「しかも近いうちに2人とも戻って来てくれるなんて嬉しいです…!」

鹿島「ええ。私も楽しみだわ」

小春「手合わせの時までにもっと修練しておかなきゃ…。鹿島さんまたお相手お願いしてもいいですか?」

鹿島「ええ。勿論いいわよ!」

小春「ありがとうございます!」


帰宅


加賀「だんだんあったかくなって来てお花見の季節が近づいてきましたね」

赤城「そうですね…お花見いいです…」

加賀「そういえばそろそろ提督たちが帰ってくるらしいのでお帰りなさいの意味を込めてお花見会でもしたいものです」

金剛「お花見会いいネ〜!」

加賀「金剛さんでしたか。」

金剛「皆に知らせれば参加してくれると思うネ」

加賀「桜の場所も広いので皆でできると思います。ブルーシートの用意をしなければなりませんが…」

金剛「それくらいなら安いもんだしなんとかなると思うネ〜」

赤城「料理は鳳翔さんと間宮さんに頼みましょう。美味しい料理に桜…」(*´﹃`*)

加賀「赤城さん…戻って来てください」

赤城「はっ⁉︎美味しい料理の幻想が見えました…」

加賀「赤城さんらしいです」

金剛「とりあえず小春ちゃんにも相談してみるネ」


金剛「今日はもう遅いから明日にするカナ…」

榛名「どうかされましたか?」

金剛「oh榛名!実は…」コショコショ

榛名「それは面白そうですね!」

金剛「明日小春ちゃんにも話してみるネ!」


小春「そろそろ寝よう…。最近あったかくなって来たからなかなか起きれないけど…」

鹿島「ちゃんと起こしに行くから大丈夫よ」

小春「ありがとうございます…おやすみなさい…」


翌日

0500

鹿島「ん…朝…か…」

顔を洗いに降りる。そして目を覚ましてから朝ごはんの用意に取り掛かる。

鹿島「最近ほんとにあったかくなって来たわね…」


0600

鹿島「そろそろ小春ちゃん起こしに行かないと…」

パタパタ

小春「す〜…」

鹿島「小春ちゃーん!起きて〜!」

小春「すぅ…」

鹿島「起きてこない…」ガチャ

鹿島「幸せそうに寝てるわねぇ…」

カーテンを開けて布団を剥ぐ。

小春「寒っ…って朝か…」

鹿島「小春ちゃんおはよう」

小春「鹿島さん…おはようございます…!」

鹿島「ん。朝ごはんもうすぐできるから顔洗ってきな〜」

小春「はーい…」


バシャバシャ

小春「ふぅ…目覚めたかな…」

リビングの方からいい匂いがしてくる。

小春「わぁ…!美味しそう…」

鹿島「覚めないうちに食べちゃって〜」

小春「はいっ!いただきます!」

鹿島「私も食べよ…いただきます」

小春「やっぱり美味しい!」

鹿島「まぁまぁの出来かな」

小春「これでまぁまぁの出来…。本気になったら凄そう…」

鹿島 もぐもぐ

小春 もぐもぐ


テレビ<では、続いてのニュースです。


小春「最近はこれといってニュースありませんね」

鹿島「そうねぇ…まぁ平和だってことだからいいけれどね」

小春「あんまり艦娘さんの活躍ってニュースにならないんですね…。全くやってません」

鹿島「そりゃうるさい人たちもいるからでしょう」

小春「もっと活躍を広めたらいいと思うのですが…」

鹿島「軍部の一部がそれを許さないと思うわ。だから今は目立たないように過ごせばいいのよ」

小春「目立たないように…」

鹿島「私は今の小春ちゃん達との生活には満足してるわよ?」

小春「私も鹿島さんと暮らすのは楽しいです」

鹿島「なら今はそれでいいのよ。変に目立って味方の中に敵を作る必要はないわ」

小春「そうですね…」


鹿島&小春「ごちそうさまでした」

小春「今日は鎮守府に行きますね」

鹿島「わかったわ〜。私も行くね」

小春「お願いします!」


皿洗いを済ませてから鎮守府に向かう。


小春 「今日の仕事は早めに片付けよう」

鹿島「それがいいわ」


加賀「おはようございます。小春ちゃん」

小春「加賀さんおはようございます!」

加賀「今日はあまり仕事はありませんからゆっくりできます」

小春「そうですか…ゆっくりできるのはいいことです」

加賀「また、仕事が終わった後に少しお話があります」

小春「お話…?わかりました」


執務中


金剛「取り敢えず加賀に仕事終わったら声かけてって頼んだからその時話すネ」

榛名「それがいいと思います!」


小春(お話ってなんだろう…なんか変なことしたっけかな…)

加賀(お花見…桜に小春ちゃん…いいですね…)


執務終了


小春「お昼までに終わっちゃいましたね」

加賀「ええ。そうですね…」

小春「そういえばお話ってなんですか?」

加賀「ちょっと待っててください。」

金剛達を呼びに行く


金剛「小春〜!お仕事お疲れ様ネ!」

小春「金剛さん…!ありがとうございます」

金剛「早速イイかな?」

小春「はいっ」

金剛「姫菜達がそろそろ帰ってくるからみんなでお花見しないネ?」

小春「お花見ですか…いいですねぇ…!」

金剛「いつやるネ?」

小春「うーん…姫菜さん達の退院日が…再来週の火曜日ですから…その日かその次の日でいいのではないのでしょうか」

金剛「退院日は忙しそうだしその次の日にするネ」

小春「そうしましょう!場所は…」

金剛「ちょうど桜並木の広がる広場が近くにあるからそこにするネ?」

小春「そうなんですか?じゃあお任せしていいですか?」

金剛「任せるネ!」

小春「ご飯系は間宮さんと鳳翔さんに頼んでおきましょうか…」

赤城「じゃあそれ私がやっておいてあげるわ」

小春「ありがとうございます!」

加賀「では私達は経費を管理しておきましょうか」

小春「そうですね…特に出来ることもないですし」


こうして鎮守府ではお花見会兼退院祝いの準備が始まった。

戦艦達は力仕事を行い、その他の娘達は飾り付けや照明などの準備をした。


小春「みなさん張り切ってますね…」

加賀「皆楽しみなのでしょう」

小春「私も楽しみです!」

加賀「私もですよ」


小春「当日の天気は良さそうですね」

加賀「ええ。その前にも雨は降らなそうなので散ってしまうこともないかと」


金剛「ブルーシート足りるカナ…」

鹿島「足りないんですか?」

金剛「うーん…数がギリギリになるかもしれないネ…」

鹿島「なら私が買ってきますよ」

金剛「本当…?ありがとネ!」

鹿島「いえいえ」


金剛「光源の数は足りるカナ…。発電機は…あるのカナ?」

執務室へ

金剛「小春ちゃーん!備品の数確認してもいいカナー?」

小春「はいっ!加賀さんに聞いて見ます。何を確認するんですか?」

金剛「発電機の数っていくつあるのカナ?」

小春「発電機ですね。わかりました!」

金剛「ありがとネ〜」


加賀 書庫で書類整理中

小春「加賀さーん。少しよろしいですか?」

加賀「どうかしましたか?」

小春「金剛さんが発電機の数を確認して来てほしいって言ってたので教えていただけませんか?」

加賀「えーっと…備品の書類は…これね。発電機は…6つね」

小春「6つですか。ありがとうございます」

加賀「もう少ししたら整理終わるのでそちらに行きますね」

小春「はいっ」


小春「金剛さーん!聞いて来ましたー」

金剛「ありがとネ!いくつあったネ?」

小春「6つだそうです!」

金剛「6つ…足りるカナ…」

小春「あとで明石さんたちに注文しておきます?」

金剛「それがいいかもネ」

小春「じゃあ私がやっておきますね」

金剛「ありがとネ!じゃあ私は持ち場に戻るネ」

小春「はいっ!頑張ってください!」


加賀「そういえば小春ちゃんは進路と言う奴はどうするんですか? 」

小春「そういえばそろそろ考えなきゃですね…。一応提督になりたいっていう感じですね」

加賀「じゃあそっちの道に進むんですね」

小春「はい!提督になるのも大変そうですが…」

加賀「大丈夫よ。この鎮守府を臨時とはいえ運営したのだから他の人より経験があるわ」

小春「そうですね…この経験は上手く使っていきたいです」

加賀「小春ちゃんの提督になった姿が楽しみです」

小春「加賀さんに見せれるように頑張りますね!」


小春は執務を終えた後明石や夕張のいるところへ向かった。

小春「明石さーん!」

明石「はいはーい?どうしたの小春ちゃん」

小春「発電機を注文しに来ました!」

明石「もしかして花見用?」

小春「そうですね。金剛さんが少し足りないかもっていってたので…」

明石「分かったよ。調達しておくね」

小春「ありがとうございます!」


夕張「小春ちゃんもうお仕事終わったの?」

小春「一応今日しなきゃいけないことは終わりました」

夕張「そっかぁ。じゃあゆっくりしていくといいよ」

小春「邪魔にならないようにします!」

明石「ほら…小春ちゃん急成長…」コソコソ

夕張「おかしい…前はあんなに大きくなかったのに…」コソコソ

小春「どうかしましたか?」

夕張「ううん!何でもないわよ?」

明石「今思ったんだけど…小春ちゃんでも空母の弓を借りて専用の矢を射ったら艦載機飛ばせるのかな」

小春「うーん…多分無理だと思いますよ」

明石「だよねぇ…」

夕張「でもなかなか面白い発想ね」

小春「まず私妖精さんと仲良くできるかなぁ」

明石「小春ちゃんならうまくいくと思うよ?雰囲気が柔らかいし優しいしね」

夕張「そうねぇ」

小春「えへへ…」


小春「じゃあよろしくお願いしますね」

明石「ほいほーい。やっとくよ〜」


小春「さて…どこ行こうかな…間宮さんのところで休憩しようかな…」

間宮へ向かう


赤城「じゃあお願いしますね!」

間宮「ええ。腕によりをかけますね♪」


赤城「あら?小春ちゃんも休憩かしら?」

小春「はいっ。やる事をやったので少し間宮で休憩をと」

赤城「じゃあ私が奢ってあげるわ」

小春「えぇ⁉︎悪いですよ…」

赤城「いいのよ。間宮さーん!小春ちゃんにもデザートお願いしまーす」

間宮「はーい」

小春「ありがとうございます…」

赤城「一緒に食べた方が美味しいしね」


間宮「はい。小春ちゃんにあんみつです。赤城さんには…ジャンボパフェです。」

赤城「おお…!これは食べ応えが…!」

小春「大きすぎじゃないですか⁉︎」

赤城「え?そうですか?」

小春「赤城さん本当にいっぱい食べますね…」

赤城「ありがとう」


小春&赤城「いただきます」

もぐもぐ

小春「あんみつ久しぶりで美味しい〜」

赤城 「美味しい…!」

小春(すごい幸せそうに笑ってる)

赤城「ん?どうかした?」

小春「あ…いえ…すっごい幸せそうだなぁって」

赤城「だって美味しいんだもの」

小春「一口交換しませんか?」

赤城「いいわよ?」

交換

小春「パフェ美味しいです…!」

赤城「あんみつも美味しいわね…今度10個くらい頼んでみようかしら」

小春「10個…!?」

赤城「ええ。そのくらい食べれば結構満足出来るかなって」

小春「どうやってそのスタイルを保っているのですか…?」

赤城「うーん…毎日の鍛錬かしらね…」

小春「毎日の鍛錬ですか…走るとかですか?」

赤城「まぁそれもあるわね」

小春「そっかあ…私も朝に走ろうかな…。気持ち良さそう」

赤城「それはいいと思うわ。ぜひ一緒に走ってみたいし」

小春「私もです…!」

赤城「頑張ってね」


2人とも食べ終わる。

赤城「じゃあ払っておくわね」

小春「うー…ありがとうございます。いつか必ず返しますから…!」

赤城「大丈夫よ」


間宮「ありがとうございましたー」


小春「さて…どこ行きましょう…」

赤城「そうねぇ…空母寮に来る?」

小春「いいんですか?」

赤城「もちろんよ」

小春「じゃあ行きます!」


空母寮へ移動


小春「久しぶりに来ました…」

赤城「多分今皆いると思うからゆっくりしていくのよ?」

小春「はいっ!」

加賀「あら?小春ちゃん…どうかしました?」

小春「遊びに来ちゃいました」

加賀「そう…お茶でも出すわね」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「あれ?小春ちゃんじゃーん。どうかしたの?」

小春「遊びに来ました!」

瑞鶴「そっかあ。なんかお菓子持ってくるね」


瑞鶴&翔鶴 お菓子を持ってくる


蒼龍「賑やかだね」

小春「蒼龍さん!遊びに来たんです!」

飛龍「だーれだ」

後ろから目隠しする。

小春「わわっ…。飛龍さん…ですか?」

飛龍「せいかーい」

小春「当たってよかった〜」

飛龍「前より成長したねぇ…」

蒼龍「赤城さんたちと弓で競ったって本当?」

小春「前に…。まだまだ遠く及ばなかったですけど…」

飛龍「赤城さんそうなんですか?」

赤城「いえ…かなりうまくなっていたわよ?」

小春「まだまだ足りないです…」

蒼龍「そっかあ…。私達もいつでも訓練に付き合うからね。言ってよ〜」

小春「はいっ!」


小春「今は出撃少ないからみなさん揃ってていいですね〜」

赤城「そのぶん鍛練を欠かさないようにしないといけないけれどね」

小春「そうですね…」


小春「このお煎餅美味しいですね…」モグモグ

瑞鶴「でしょー!私のお気に入りのやつなんだ〜」

小春「そうなんですか?私も買おうかなぁ」

瑞鶴「うんうん。買うといいよ〜」

小春「お茶も美味しいです…」

加賀「それは良かったわ」

小春「加賀さんお茶淹れるの上手ですよね…」

加賀「私で良ければ淹れ方教えてあげるけれど…」

小春「いいんですか?お願いします!」


翔鶴(小春ちゃん見てるとなんか落ち着く…)

加賀(ああ…愛らしい…)


小春「今度みなさんと何か作りたいです…」

蒼龍「一緒に料理でもする?」

小春「はいっ。お料理したいです!」

蒼龍「お菓子作りがいいかなぁ」

小春「お菓子作りもいいですね…」

飛龍「蒼龍がおかし食べたいだけでしょ…」

蒼龍「ばれたか~」

小春「でもお菓子作りも魅力的ですよ!」

飛龍「いい子だねぇ…」

小春「別に私いい子じゃないですよ…?」


瑞鶴「小春ちゃん進路決まった?」

小春「とりあえず提督になりに行きます」

瑞鶴「提督かぁ〜。経験値あるからいい提督さんになりそう」

小春「姫菜さんみたいに皆さんと仲のいい提督さんになりたいです…」

赤城「確かに姫菜さんはいい提督ですけど…」

加賀「いたずらが多いです」

小春「あはは…でも皆さんに愛されてます…」

赤城「姫菜さん自体も強いものね…精神的にも肉体的にも」

小春「強い…ですか…」

瑞鶴「でも小春ちゃんも関わりやすいし強くなってるよね〜」

加賀「貴女より弓の実力は上かもしれないしね」

瑞鶴「そ…それはやってみないとわかんないですよ!」

小春「さすがに瑞鶴さんの方が強いですよ…やってる年数違いますし」


隼鷹「お?みんな揃って何してんのさ〜」

小春「隼鷹さんでしたか」

隼鷹「小春ちゃんじゃーん!元気そうでよかったよかった」

小春「隼鷹さんも元気そうで何よりです!」

瑞鶴「またお酒飲んでるの…?」

隼鷹「だ…大丈夫だって〜。すこししか飲んでないから!」

瑞鶴「飲んでるんだね…」

小春「あはは…」


こうしてお花見の日が近づいてきた。皆気合十分で準備を完了した。

小春「明日やっとお花見です…」

加賀「ええ。姫菜さんたちは明日の昼来るのよね?」

小春「はいっ。私病院までお迎えに行ってきます!」

加賀「誰と行くの?」

小春「多分鹿島さんと行きます」

加賀「そう。わかったわ」


金剛「やっと姫菜達戻って来るネ〜」

榛名「そうですね…。感激です…!」

鹿島「小春ちゃんもやっと元の暮らしに戻れますし」

金剛「めでたい日になりそうネ〜!」


小春「そうだ…夕張さんか明石さんに車の手配してもらわなきゃ」


『工廠』

小春「ゆーばりさーん!明石さーん!いますかー?」

夕張「はーい?いるわよー」

明石「こっちだよ〜」手招き

小春「突然すいません」

夕張「全然いいのよ。逆にもっと来て欲しいくらい」

明石「それで…なんかあった?」

小春「明日姫菜さんと零夜さんを迎えに行くときの車を…」

夕張「わかったわ!私が用意しとくわね」

小春「ありがとうございます!」


小春「これで準備万端かな?」

鹿島「部屋のお掃除終わった?」

小春「はいっ。少し前に終わらせておきました」


翌朝

ピンポーン

小春「夕張さんきたかな?」

鹿島「そうみたいね。行きましょっか」

小春「はい!」


夕張「お待たせ〜。さあさあ乗って乗って〜」

小春「結構高価そうな車ですね…」

夕張「ふふっ…とあるとこからちょっと持ってきたんだ〜」

車が発進する。


病院

姫菜「やっと家に帰れるね〜」

零夜「だなー。」

姫菜「取り敢えず帰ったら荷物整理して鎮守府行くよ?」

零夜「はいはい。わかってるよ」


小春「やっと着きましたね…」

鹿島「2人とも中で待ってるっぽいわね。さっさと迎えに行きましょうか」

小春「はいっ!」


姫菜「そろそろかな?」


小春「あっ!姫菜さんいました!」

姫菜「小春ちゃん来た〜!」

小春が姫菜に抱きつく。

小春「姫菜さん…!」

姫菜「小春ちゃん…!」

しばらく抱きつく。

小春「ふぅ…。じゃあそろそろお家に帰りましょう!」

姫菜「ええ!早く帰りたい〜」


帰宅

姫菜「久しぶりに帰って来た〜!」

小春「おかえりなさい!姫菜さん!」

姫菜「ただいま小春ちゃん!」


零夜「久しぶりに帰ってきたなぁ…」

姫菜「部屋の掃除しておきました!」

零夜「おっ?ありがとな~」


二人は自分の部屋に戻って小一時間整理を始める。


姫菜「ふぅ…。整理はこんなもんかなぁ」

小春「何か手伝うことはありませんか…?」

姫菜「大丈夫~。もうほとんど終わっちゃったから~」

小春「そうですか…お茶淹れて来ますね」

姫菜「あー零夜が整理終わったら鎮守府行こうと思ってるから後ででいいかな」

小春「わかりました!一緒に行きますね」

姫菜「もっちろん!」


零夜「終わったぞ〜」


姫菜「お〜。じゃあそろそろ行こっか」


金剛「そろそろ来るカナ?」

鹿島「ええ。そろそろ来ると思いますよ」


姫菜「おお!鎮守府見えて来た〜!懐かしいなぁ〜」


正門前

姫菜「お?皆いるね…」

金剛「テートク!久しぶりネ〜!」

姫菜「金剛…久しぶり…!」


赤城加賀「提督。おかえりなさい」

姫菜「赤城…加賀…ありがとう…」


その他の艦娘達も姫菜と零夜に久しぶりに会って色々と話し始める。


小春「よかった〜…皆さん喜んでる」

鹿島「そりゃ長く会っていなかったもの…」


皆との会話が一段落して執務室に行く。

姫菜「おお。執務室あんまり変わってないし綺麗に掃除されてるなぁ」

小春「えへへ…。頑張って綺麗にしました♪」

姫菜「ありがとね小春ちゃん」


姫菜「本当に戻ってきたんだなぁ…」

小春「そろそろ夕方…」

姫菜「だねぇ」

小春「ちょっとお手洗いに行ってきます」

姫菜「行ってらっしゃい」


小春「金剛さん!もう姫菜さんと零夜さん呼んでいいですか?」

金剛「ええ!大丈夫ネ!」


執務室に戻ってくる

小春「姫菜さーん!」

姫菜「ん?どーしたの?」

小春「零夜さんと一緒についてきてください!」

姫菜&零夜「…?」

取りあえず二人ともついていく。


『お花見会場』

姫菜「みんなどうしたの?お花見?」

小春「ええ!姫菜さんと零夜さんの復帰祝いに皆さんでお花見会しようって思ったので!」

姫菜「ありがとう…!」


那珂「さあ!みんな〜!お花見楽しむよ〜!」

小春「お〜!」

金剛「さあさあ主賓は真ん中に来るネ!」

姫菜「おっ!ありがとね〜!」

零夜「ありがとな」


ステージに那珂が上がる。

「那珂ちゃんのライブだー!」

姫菜「那珂のライブ久しぶりかも」


那珂「みんな〜!なっかちゃんだよ〜!」

即席ライブステージの周りに艦娘が集まってサイリウムを振り始める。


姫菜「うんうん。やっぱ那珂ちゃんの曲いいなぁ」

小春「ですね〜♪」


那珂のライブで盛り上がっている脇では、たくさんの料理が並んでいて大食いの娘が集まっている。

赤城「鳳翔さんのお料理美味しいです…!」

鳳翔「それは良かったです。まだまだたくさんありますからいっぱい食べてくださいね」


小春「私も何かお料理取って来ますね」

姫菜「はいはーい」


小春「美味しそうな料理ばっか…どれ食べよう…」

後ろから何かが被さってくる。

隼鷹「小春ちゃんじゃーん!飲んでるー?」

小春「隼鷹さん…お酒くさい…」

飛鷹「こら隼鷹!未成年にお酒進めちゃダメでしょ〜!」

隼鷹「冗談だよじょーたん!」

飛鷹「ごめんね小春ちゃん…うちの隼鷹が…」

小春「大丈夫ですよ!」


小春「姫菜さーん!お料理取ってきましたよ〜!」

姫菜「おっ。ありがとね」

小春「はいっ!どうぞ!」

姫菜「手羽先かぁ…」もぐもぐ

「うまい!さすが鳳翔さん…!」


姫菜「そういえば小春ちゃん将来どうするの…?」

小春「提督さんになりたいなぁって…思ってます」

姫菜「提督に…そっかぁ…」

小春「ダメでしょうか…」

姫菜「もちろん私は応援するよ!」

小春「よかったぁ…」

姫菜「士官学校って…寮?」

小春「うーん…多分違うかもです…」

姫菜「そっか」


金剛「小春ちゃん食べてル〜?」

小春「金剛さん!ちょっと食べてます!」

金剛「なんか取ってこようカ?」

小春「いいんですか?お願いします!」

金剛「気にしないネ〜」


金剛「小春ちゃーん!取ってきたネ〜!」

小春「ありがとうございます!美味しそう…!」

金剛「いっぱい食べて丈夫に育つネ!」


小春 もぐもぐ


だんだんと夜になってくる。

姫菜「おお…!夜桜も綺麗だねぇ〜」

小春「ですねぇ〜」

姫菜「あっちの方ではすっかり出来上がってる娘ばっかだね…」

隼鷹「ひゃっは〜!飲め飲め〜!」

姫菜「わわっ…

わかったからわかったから〜!」

隼鷹「いい飲みっぷり〜!」

姫菜「ぷはぁ〜…もっと持ってこーい!」

小春「酔うのはやっ…」

那智「まだまだあるからいっぱい呑むといい!」

姫菜 一升瓶を持って直接呑む。

小春「の…飲みすぎじゃ…」

姫菜「んー…?大丈夫だよ〜…!」

至近距離まで寄ってくる。

小春「小春さんお酒臭くてこっちまで酔っちゃいそう…」

姫菜「小春ちゃんも飲みなよ〜?」

小春「私まだ飲めないです…」

姫菜「えー…飲めないのー…?」若干涙目

小春「う…そんな目でこっち見ても飲めないものは…」

姫菜「ダメ…?」

小春「だ…だめです…」

鹿島「はいはい姫菜さん未成年にお酒はだめですよ〜」

姫菜「鹿島…?」

鹿島「はい。水どうぞ」

姫菜「ありがとう…」


小春「助かりましたぁ…」

鹿島「いえいえ。流石にお酒はまずいですからね」

小春「早く一緒に飲めるようになりたい…」

鹿島「もうちょっと無理ですね〜」

小春「う〜…」


小春「桜綺麗ですね〜…」

鹿島「そうねぇ…綺麗…」

小春「来年もこんな感じに桜見たいです…」

鹿島「そうね…」


皆が集まってわいわいしている。

どうやら酔いに任せて中にいい艦娘同士でポッキーゲームをしているようだ。


小春「あっちで盛り上がってますね…何やってるんでしょうか…」

鹿島「さあ…見に行って見ます?」

小春「ですね」


小春「金剛さん…今何してるんですかー?」

金剛「ん?小春ちゃんか〜。いまポッキーゲームしてたところネ!」

小春「ポッキーゲームですか…」

金剛「小春ちゃんもヤル?」

小春「わ…私ですか⁉︎」

金剛「小春ちゃんなら相手はいっぱいいると思うヨ!」

小春「でも…恥ずかしい…です」

金剛「大丈夫!やってれば慣れるネ!」

小春「う…」

金剛「さあさあやるネ〜!」

ポッキーの端を口にして迫ってくる。

小春「わ…わかりました…!」

反対側の端を咥える。

隼鷹「おっ!やってるね〜!」

金剛と小春がポッキーを食べ始めて徐々に距離が近づいてくる。

小春(ち…近い…)

金剛(小春ちゃんとキス…!燃えるネ…!)

息が触れるところまで近づく。

小春(息当たってる…!)

金剛(勝ったネ…!)

2人の唇が重なる。

小春「ん…」(当たっちゃった⁉︎)

金剛(唇柔らかいネ…。もうちょっと堪能…)


加賀が2人を引き離す。

加賀「どうやら終わったようなので私が次にさせて頂きます」ポッキー片手に

金剛「もうちょっとやらせてくれてもいいノニ…」

加賀「貴女にだけいい思いはさせません」


小春(加賀さんも⁉︎)

加賀「さあ小春ちゃん。ポッキーゲームをしましょう」顔がほんのり赤くなってる。

小春「よ…酔ってませんか…?」

加賀「問題ありません。さあ」ポッキーを咥えて反対側を差し出す。

小春「う…わかりました」ぱくっ

さくさくさく

加賀(あぁ…いい…!可愛い…)

小春(近い…加賀さん美人…)

さくさくさく

だんだん短くなって、互いの息が触れてくる。

小春(二回めとはいえ緊張する…)

唇が重なる。

加賀「ん…」(柔らかくて最高…!)

さらに他の艦娘が寄ってきて小春とポッキーゲームを始める。


鹿島「盛り上がってるわね…」

姫菜「私も…したかった…」

鹿島「泥酔いしてる人はだめです」

姫菜「意地悪…」


小春(ポッキーゲーム…こんなに大変なんだ…)


段々周りに酔いつぶれた艦娘が増え始める。

小春「皆さん酔っ払ってますね…」

鹿島「そうねぇ…寝始めてる娘もでできてるみたいだし…そういう娘は起こして部屋まで運びましょうかしら…」

小春「手伝いますか…?」

鹿島「大丈夫よ。小春ちゃんはゆっくりしてて♪」

小春「わかりました」


小春 桜を眺めつつお茶を飲んでいる。

赤城「美少女が夜桜を眺めながらお茶を飲む…絵になりますね」

小春「赤城さんでしたか…美少女だなんて…そんな…」

赤城「謙遜しなくて大丈夫よ。私がそう思うんだから」

小春「ありがとうございます…」


青葉(おっ…いい感じの被写体…撮っておこう…)

ぱしゃり


こうしてお花見は幕を閉じた。


小春「楽しかった…♪」

鹿島「よかったわ」

小春「そういえば姫菜さんは…」

鹿島「ぐっすり眠ってるわ」

小春「そうですか…今日は鎮守府に泊まろうかな…」

鹿島「分かったわ。寝るところ用意するわね」

小春「ありがとうございます…」


翌日

姫菜「頭痛い…」

小春「大丈夫ですか…?」

姫菜「だめっぽい…」

小春「お水持ってきますね」

姫菜「ありがと…」


そして姫菜と小春は順調に?執務を終えた。


姫菜「小春ちゃん帰ろっか」

小春「はいっ!姫菜さん!」


この時は二人とも後ろからの気配に気づかなかった。


翌朝

小春「ふぁ〜…今日は…川内さんと朝練だ…!」

木刀を持って近所の公園に出掛ける。


川内「おっ。来たね〜♪」

小春「おはようございます川内さん!」

ここ最近では3日に一回のこの朝練が近隣でも恒例となっていて近所から見にくる人もいる。

川内「じゃあ早速始めよっか」

小春「お願いします」


二人とも構えて神通が始めの合図をする。

神通「始め!」


小春「たぁぁぁぁぁぁ!」一気に詰め寄って斬りかかる。

川内「ふっ…!」うまくいなす。

二人とも舞っているように打ち合うため見ている分にはとても美しい。


小一時間後

神通「やめ!」

小春「ふぅ…疲れましたぁ…」

川内「お疲れ様小春ちゃん」

小春「川内さんもお疲れ様です…。やっぱり強いです…」

川内「ありがとね。小春ちゃんもなかなかだったよ」

小春「でもすぐに息が上がっちゃう…」

川内「うーん…それは回数こなせばなんとかなると思うよ」

小春「回数…じゃあもっといっぱいやります!」

川内「まぁ無理しすぎるのは良くないから着実にね」

小春「はいっ!」


この時は誰も、ある人が写真を撮っていることを気にも留めなかった。


小春「じゃあ一旦帰ります!また後でです川内さん!神通さん!」

川内「はいはーい。また後でね〜」

神通「また後で会いましょう」


小春が家に帰る頃には姫菜が朝ごはんの用意をしていた。

小春「ただいまです♪」

姫菜「小春ちゃんお疲れ様〜♪朝ごはんもうすぐできるから手洗ってきて待ってて〜」

小春「はーいっ!」

姫菜「あとごめん!零夜叩き起こしてきて!」

小春「了解です!」


小春 零夜の部屋の前まで来る。

「起きてくださーい!零夜さーん!朝ですよー!」コンコン

しかし返事はない。

ガチャ

小春「失礼します…。零夜さーん!起きて〜!」ゆさゆさ

零夜「ん…?朝か…」

小春「朝ですよー!」

零夜「あぁ…小春ちゃんか…おはよう…」

小春「おはようございます零夜さん!もう朝ごはん出来ちゃいますよ!」

零夜「そっか…顔洗ってくる…」

小春「わかりました!」


小春「呼んできました〜!」

姫菜「ありがとね〜♪」

朝ごはんをテーブルに並べていく。

零夜「おはよう…」

姫菜「おはよ」

小春「美味しそう…」

姫菜「食べていいよ〜」

小春「いただきます!」

零夜「いただきます…」

小春「うん…!やっぱ美味しい♪」

姫菜「そいつは良かった」


そしていつも通りの1日が過ぎていった。


翌日

ニュース「次のニュースです。…」

小春「行ってきまーす!」

姫菜「行ってらっしゃい〜!」


夕方

夕方に小春が鎮守府に行こうとしたところ珍しく迎えがきた。

鹿島「小春ちゃん…!」

小春「どうしたんですか鹿島さん…?」

鹿島「ちょっと大変なことがあって鎮守府まで迎えにきたの…」

小春「大変なこと?」

鹿島「とりあえず鎮守府まで行きましょう」

小春「わかりました」


裏口から鎮守府に入る。

小春「裏口から…」

鹿島「ちょーっと正門はね…」


鹿島 コンコン「小春ちゃん連れてきました」

姫菜「入って」

小春「失礼します…姫菜さん…一体何が…」

姫菜「実はね…

小春ちゃんが朝練してるとこ撮られて艦娘の私的利用かっていう記事を週刊誌が昨日書いたらしくてね…

今日テレビで広まって変な奴らが正門前にね…」

小春「朝練してるところを…すいません…」

姫菜「小春ちゃんは悪くないよ。別に悪いことしてるんじゃないから」

小春「でも…」

姫菜「気にしないで。それよりも…暫くは小春ちゃんに帰るとき誰か引率させるから…」

小春「わかりました」

姫菜「あとできるだけ一人にならないようにしてね」

小春「はい!」


小春「大変なことに…」


しかし事態はこれだけで終わらなかった。

小春が出かけて行った後

姫菜「はぁ⁉︎どーなってんのよ…」

手には新聞。

記事には

艦娘の私的利用が問題になっている中ここの鎮守府では過去に提督を殺した者がおり

その者を裁く裁判では軽い罰しか与えられなかったということが関係者から伝えられた。

この後もあまり好意的とは言えない記事が続いていく。


姫菜「これ結構まずいんじゃないの…どうせすぐに誰がやったかなんて分かっちゃうよね…関係者とやらがいるなら…」

零夜「どした姉さん」

姫菜「ああ零夜か…これ見て」

零夜「ん?」

目を通す

零夜「これは…」

姫菜「小春ちゃんとりあえず守んなきゃだよね…」

零夜「ああ」


その日の夕方。

執務室にて

姫菜「小春ちゃん…」

小春「どうかしましたか…?」

姫菜「ちょっと今回の事件に関して説明しに大本営行ってくるね」

小春「わかりました…!」

姫菜「絶対に一人で出歩いちゃダメだからね?」

小春「もちろんです!」


姫菜「じゃあ行ってくるね」

小春「姫菜さんも零夜さんも行ってらっしゃいです…!」

姫菜&零夜「行ってきます」


小春「大変なことになっちゃったなぁ…」

鹿島「ですねぇ…」

小春「今日一緒に帰ってくださいますか…鹿島さん」

鹿島「あー…ごめんなさい…今日は任務があって…」

小春「わかりました…他の方にあたってみますね」

鹿島「ごめんなさいね…」


その後いろんな艦娘に聞き回ってみたがなかなか暇な人が見つからなかった。

小春「今日皆さん任務ですか…困った…」

適当に鎮守府内を歩いていると

明石「小春ちゃん?どーしたの?」

小春「明石さん…実は…」

事情を話す。

明石「なるほど…わかった。私が一緒に行ってあげるよ」

小春「本当ですか⁉︎」

明石「任せてっ!」

小春「ありがとうございます…!」


しばらくして


小春「明石さん帰りましょ〜」

明石「はーい」

裏口から出る。

明石「誰もいない…かな。大丈夫出てきていーよ小春ちゃん」

小春「はいっ…!」


少し歩いていくと集団が鎮守府の方を見て何かを話している。

明石「やばいかも…」

小春「見つかったら…」

集団の一人がこちらに気づく。

明石「やばっ…」

遠くから蔑んだ目と悪口が聞こえてくる。

小春「…」そちらを見て悲しそうにするが目を背けて路地に入る。

明石「小春ちゃん…」


小春がどんどん歩いて行ってしまう。

遂には家に着いてしまった。

小春「明石さん…見送りありがとうございました」

明石「ううん気にしないでいいよ〜」

小春「それではまた明日です」

明石「また明日ね」


明石が帰る。


小春「なんか今日手紙多いなぁ…」

大量の手紙が郵便受けに入っている。

小春「部屋で読んでみよう…」


家事をこなして部屋に戻り手紙を読み始める。

小春「犯罪者…死ね…殺す…」

小春「何これ…同じようなのが何通も…」

小春はこの手紙を読んだがあまりに不快な内容で思い出したくないことまで思い出しそうなのでしまってしまった。


しかしこの夜からまた小春は悪夢を見るようになり、しかも数日間続いたのでだんだん気分が悪くなり食欲がなくなって来た。


数日後


小春「また…あの夢を…はぁ…」

小春「顔洗って出かけよう…朝ごはんは…いいや…」

かなり憔悴しきっている。


鎮守府へ

小春「おはようございます…」

鹿島「おはよう小春ちゃん。元気なさげだけど…大丈夫?」

小春「鹿島さん…大丈夫ですよ〜!」

鹿島「そう…ならいいですけど…」

小春「そういえばゴーヤさん達出迎えなきゃ…」

港の方へ向かう。

小春「早くこないかなぁ…」


ごーや「やっと着いたでち…」

小春「やっと来た…」

ごーや すいすいと泳いでくる。

小春「おかえり…な…さい…」ふらふらっとした後に海に転落する。

ごーや 目の前に小春が落ちてくる。「でちっ⁉︎」

驚きつつも小春を抱えて浮上する。

すっかり小春は意識を失ってずぶ濡れ。

ごーや「小春ちゃんどうして…とりあえず運ぶでち…」

医務室へ

ベッドに寝かせて医師に見せる。

ごーや「小春ちゃん大丈夫…でち?」

医師「んー…命に別状はないかな。取り敢えず服脱がして寝かせとけばあと起きて来るのを待つだけかな」

ごーや「わかったでち。あと洗濯しときゃいいでち?」

医師「んーお願い」


医師の言う通りにする。

ごーや「あと鹿島に任せようでち…お風呂行きたい…」

鹿島をよんでこの場を任せる。

鹿島「洗濯終わるまでに…まだかかりそうね…」

鹿島「一体どうして小春ちゃん落ちたのかしら…」


暫くして


小春「ん…」

鹿島「小春ちゃん起きた…?」

小春「鹿島さん…?」

鹿島「起きたみたいね。体大丈夫?」

小春「えーっと…海に落ちてから…。あっ体は大丈夫です」

鹿島「58ちゃんが助けてくれたのよ」

小春「ごーやさんが…後でお礼に行かなきゃ…」

鹿島「取り敢えずゆっくりしてな?」

小春「というか服は…」

鹿島「今洗濯中よ」

小春「なるほど」

鹿島「体綺麗だったわよ」

小春「見たんですか⁉︎」

鹿島「バッチリ見させてもらったわ!」

小春「恥ずかしいです…」

鹿島「ふふっ。そういえばあとで鈴谷がなんか持って来てくれるって」

小春「美味しいものかなぁ」

鹿島「多分そうじゃないかなぁ?」

鈴谷「小春ちゃ〜ん!」

小春「あっ鈴谷さん!」

鈴谷の手には果物がある。

鈴谷「りんごとかー桃とか持って来たよ〜♪」

小春「ありがとうございます!いただきます!」

鈴谷「どーぞー♪」

小春「おいしいっ…!」もぐもぐ

鈴谷「それはよかったぁ〜」

小春 もぐもぐ

鈴谷(なんかめちゃめちゃ可愛い…!?)


小春「ごちそうさまでした」

鹿島「服乾いたみたいよ〜」

小春の服を持ってくる。

小春「ありがとうございます鹿島さん!」


小春が着替え始める。もちろん鈴谷も鹿島も見ている。

鈴谷「鹿島…あれオーバー90だよね…」ボソボソ

鹿島「ええ…95…はあるかな…?」ボソボソ

鈴谷「熊野なんかめじゃないね…」ボソボソ

鹿島「というより私たちと同レベルじゃ…」ボソボソ

小春「?どうかしましたか?」

鈴谷「ううん?小春ちゃんの体綺麗だなーって」

小春「あ…ありがとうございます…」

鈴谷「いつもどういうお手入れしてるの?」

小春「普通にやってるだけなんですけど…」

鈴谷「普通に…かぁ…」

小春「よしっ!着替え終わりました!」

鈴谷「んー…どーする?執務室に戻る?」

小春「そうですね…そうします」


執務室

鹿島「そういえばなんで落ちちゃったの?」

小春「ちょっと貧血気味で…」

鹿島「貧血…夜更かししてた…?ご飯は食べてる?」

小春「その…あんまり…」

鹿島「もう…ちゃんと食べるのよ?」

小春「はい…」


遠くで爆発音がする。

鹿島「ん…?」

小春「爆発…?」

鹿島「何かあったのかしら…」

小春「わかりません…」


姫菜の部下が執務室に入ってくる。

部下「小春さん!緊急事態です!テロリストと思わしき集団が公共機関を襲撃中のようです!」

小春「テロリスト…」

部下「はい!ですので身の安全を守るため執務室にて待機をお願いします!既に他の艦娘は避難させました!」

小春「わかりました…」


部下が出て行く。

小春「姫菜さんいないのにこんなことに…」

鹿島「とりあえずあの方々にお任せしましょう?」

小春「ですね…」


砲音が聞こえてくる。

姫菜部下「おいおい…なんで陸軍まで…」

別の部下「知らねえよ…ただ協力する気はなさそうだけどな」


小春「なんか陸軍の方が来てる…?」

鹿島「なんででしょうね…普通に考えれば制圧…?にしては早い…」

小春「嫌な予感がします…」

鹿島「そうね…」


数時間後

部下「とりあえず一通り終わったな…」

部下2「だな」

部下「とりあえず帰るか」

部下2「だな」


陸軍兵「そこの私兵。貴様らはそこの鎮守府の兵か?」

部下「そうだが」

陸軍兵が立ち去る。

部下「なんだったんだ…」

部下2「さあな…」


帰投


小春「お疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいね」

部下「はっ。ありがとうございます」

小春「姫菜さんへの報告は…」

部下「こちらでやっておきます」

小春「よろしくお願いします」

部下「では失礼します」


部下が退出。

小春「そういえば鎮守府前にたむろしてた人達は…」

鹿島「警察に連れていかれたみたいね。テロについて何か知らなかったか聞かれてるんでしょう」

小春「成程」ほっと息をつく。

鹿島「とりあえずよかったわね♪」

小春「はいっ♪」



暫くして姫菜と零夜が帰ってくる。

姫菜「小春ちゃーん!」

小春「姫菜さん!おかえりなさい!」

姫菜「ただいま〜!小春ちゃん怪我とかはなかった?」

小春「はいっ。姫菜さんこそ大丈夫でしたか?」

姫菜「まぁ大丈夫だったよ」

小春「よかったです」


夕方

姫菜「ごめん小春ちゃん!今日私たち帰るの遅くなっちゃいそう…」

小春「わかりました。先に帰ってご飯作ってますね」

姫菜「お願い…!」


小春「じゃあ先帰ってますね」

姫菜「ん!鹿島とか付き添いにつけなくていい?」

小春「大丈夫ですよ〜」

小春が家に戻るのを見送る。


小春「今夜何作ろうかなぁ…美味しいもの…」

今晩の献立を考えていて後ろから近づく車に気づかない。


車が小春の前で止まる。

小春「?」避けて通ろうとする。


車の中から覆面の男が出てきて進路を塞ぐ。

小春 避けようとする。

すると男が何かを出して小春に押し付ける。

バチッ


小春「!?」ふらっ

男がスタンガンをしまっているのを見ながら意識が途切れた。


しばらくして目覚めるとそこは密室だった。

厳密には窓があるのだが格子があるため開けられない。

小春「ここは…」

小春「どこでしょう…」

どこか懐かしくも嫌な予感がする。


ガチャ

男が入ってくる。

小春「あなたは…っ!?」

??「久しぶりだな…」

小春「嫌…来ないでっ…」

??「黙れっ!」腹パン

小春「げほっ…」


一方

夜遅くに

姫菜「遅くなっちゃった…もう小春ちゃん寝てるかもなぁ…」

零夜「もし寝てたら起こさないようにしねえとな…」

ガチャ

姫菜「ただいまぁ~」

小春の姿はない。

姫菜「やっぱり寝ちゃってるかな」

零夜「でも靴ないぞ」

姫菜「あれ?じゃあコンビニでも行ってるのかな」

零夜「かもな。とりあえず風呂入っちゃおう」

姫菜「おっけー!私先入っちゃうわ」

零夜「いってら」


しかし、何時間待てども小春は帰ってこない。

姫菜「遅いな小春ちゃん…もう二時なのに…」

零夜「まさかとは思うけど帰りになんかあったとか…電話してみるか」

姫菜「そうだね、電話してみるわ」

小春の携帯に電話をかけるも出ない。

姫菜「おかしいわね…一応部屋も見てくるわ」

零夜「頼む」


しかし家のどこにもいない。

姫菜「まさかまさかの…なんかあったっぽいわね…」

零夜「どうにかして場所わかんないものかなぁ…」

姫菜「そういえば明石にいざという時のために小春ちゃんの服に発信機見えないように付けておいてもらったっけ」

零夜「なら朝になったら明石んとこ行ってみるしかねえな」


翌朝明石のところへ

明石「そんなことが…わかりました見てみます」

姫菜「お願い」

(零夜は姫菜の代わりに執務中)

明石「わかりました!ここですね。今地図出します」

姫菜「ここは…割と遠いわね…」

明石「もう皆さんにはこのこと伝えたんですか?」

姫菜「いや…言ってないけど…たぶん何人かはもう知ってるんじゃないかな」

明石「なるほど…」

姫菜「誰か連れて行ったほういいかなぁ…誘拐かもしれないし・・・・」

明石「んー…そこはお任せします」

姫菜「ありがとね明石」


廊下で

姫菜「なんで小春ちゃんが攫われたんだろう…」ぶつぶつ

川内「てーとくそれどういうこと?」

姫菜「あっ…川内達か…」

神通「攫われた…とは…?」

姫菜「あー…その…」

那珂「教えてっ!」

姫菜「わかったわよ…」

事情を話す

川内「んー…なるほど…」

神通「そんなことが…」

那珂「那珂ちゃん達も連れてって!」

姫菜「えぇ…んー…どうしよう…」

那珂「お願い提督!大切なお友達のために!」

しばらくして

姫菜「わかったわよ…一緒に行きましょ。ていうか三人とも非番よね?」

三人「もちろん!」

姫菜「じゃあ急いで準備して!」


そして四人は準備して出発した。


小春「げほっげほっ」

だんだん血の混じった咳をしている。

小春「おなか痛いし…足も腫れちゃったし…腕も動かせない…」

ガチャ

??「起きろ」

おなかを蹴り上げる。

小春「がはっ…」


数時間して姫菜たちが、調べた場所に到着する。

ぴんぽーん

「はい」

姫菜「突然ごめんなさい。ここのお宅に小春って子来てませんか?」

「…少々お待ちください」

暫くして優しそうな奥さんが出てくる。

奥さん「あの…小春ちゃんならここに確かにいます…けど…」

姫菜「けど…?」

奥さん「少し…忙しくて…。その…小春ちゃんの保護者の方ですか?」

姫菜「ええ。今は保護者で姫菜ともうします。こちらの三人は小春ちゃんのお友達です」

奥さん「わかりました。上がってください」

四人で家に上がる。

姫菜「それで小春ちゃんは…」

二階の一番奥の部屋に案内される。

奥さん「ここです…」


姫菜「開けてもいいですか?」

奥さん「はい…」


扉を開けたそこには

足蹴にされた小春とおっさんがいた。

どうやらこちらには気づいていないようだ。

姫菜 静かに男に近づいて行って首根っこをつかみ壁に投げる。

小春「…?」顔を上げる。

姫菜「小春ちゃん大丈夫!?血出てるし痣ばっかじゃない!」

小春「あぁ…姫菜さんだ…よかったぁ…」

川内「とりあえず応急処置だけでもしておく?」

神通「それがいいと思います」

那珂 応急処置キットを取り出して処置する。


男「誰だてめぇ」姫菜の肩をつかむ。

姫菜「汚い手で触んな屑」

男「あぁ!?お前もぶん殴るぞ!」

姫菜「お前何うちの可愛い可愛い小春ちゃんに手出してんの?」

男 こぶしを振り上げて殴り掛かる。

姫菜 掌で受け止めて地面にたたきつける。

男「ってぇ…」

姫菜「はぁ…」

川内と神通が小春を外に運び出す。

奥さんも途中までついて行く。

奥さん「小春ちゃん…本当にごめんなさい…」

小春「あぁ…気にしないでください…私こそ逃げてごめんなさい…」

奥さん「そっちで…元気に頑張ってね…」

小春「はい…おせわになりました…」


姫菜と那珂は未だ男と戦っている。

と言っても姫菜と那珂の独壇場だが。

なんども叩きつけられて男は血だらけになっている。

姫菜「汚い…」

那珂「小春ちゃんはこの何倍も苦しんだんだよ…わかる?」

男「黙れ!」

諦めずに殴りかかるがあっけなく那珂に投げられる。


暫くして

姫菜「帰ろっか那珂ちゃん」

那珂「おっけー!」

男はボッコボコにされて暫くは動けなそう。


姫菜「おせわになりました…」

奥さん「いえ…」


車の中

姫菜「にしてもどうして小春ちゃんの位置が知れたんだろう…」

川内「んー…」

那珂「前の一件で週刊誌に載っちゃったからとか?」

姫菜「成る程…」


鎮守府に急いで戻って小春の治療をする。


医師「姫菜さん。」

姫菜「あっ!小春ちゃんは…!」

医師「落ち着いて…とりあえずは大丈夫よ」

姫菜「よかったぁ…」

医師「ただけがが多くて骨折も何か所かあったからしばらくは生活を補助してあげてね」

姫菜「わかりました」


小春「はぁ…」

姫菜「小春ちゃん?」

小春「あ…姫菜さん…」

姫菜「とりあえずお家帰る?」

小春「はい…」


姫菜「そういえば…小春ちゃんにこれからお付きの人つけるね」

小春「お付きの人…?」

姫菜「そ。護衛から身の回りのお世話まで」

小春「いいんですか…?」

姫菜「もうこれ以上小春ちゃんに嫌な思いさせたくないから」

小春「わかりました」

姫菜「じゃあ帰ったら早速紹介するね」



帰宅

姫菜「ただいま~」

メイドさん「おかえりなさいませ」

黒髪の美しいクールそうなメイドが出迎える。

小春「姫菜さん…この方が?」

姫菜「そう!小春ちゃんのメイドさん!」

小春「私の…」

メイドさん「初めまして小春様。これから貴女様のメイドとなる石見あさひと申します。よろしくお願い致します」

小春「丁寧にありがとうございます…その…口調もうちょっとくだけた感じでお願いします…」

あさひ「わかりました…」

小春「友達感覚で話して貰えるとありがたいです」

あさひ「わかりました」

姫菜「自己紹介は済んだみたいね。とりあえずお部屋で二人っきりで話してたら?」

小春「そうします!」

あさひに手伝われながら部屋に戻る。


小春「ありがとうございます」

あさひ「大丈夫ですよ」

ベッドに腰を下ろす。

小春「そっちの椅子に座ってください」

あさひ「わかりました」

小春「とりあえず色々聞きたいことあるんですけど…」

あさひ「なんでも聞いてください」微笑む

小春「じゃあ…その…胸の大きさ…何カップですか?」

あさひ「胸…?」ゴニョゴニョ

小春の耳元でサイズを言う。

小春「同じくらいだ…」

あさひ「小春さん発育いいんですね」

小春「色々相談できる…」

あさひ「なんでも相談してくださいな」

小春「うぅ…ありがとうございます・・・」


そうして月日はすぎだんだん暑くなってきたころ小春の傷も完治してきた。

医師「うん。これくらいならもう普通に生活しても大丈夫ね」

小春「ほんとですか?!やったぁ!」

医師「完治おめでとうね」

小春「ありがとうございました!」


あさひ「どうでした?」

小春「完治ですって!普通に過ごしていいって言われました!」

あさひ「おめでとう!それはよかったわ♪」

小春「なにしようかなぁ♪」

あさひ「帰りに姫菜さんに報告する?」

小春「あっ!そうですね~!行きましょう♪」


執務室へ

加賀「もう少しで終わりそうですね」

姫菜「長かったぁ…終わったらご飯たべよー?」

加賀「わかりました」

コンコン

姫菜「はーい?」

小春「姫菜さん入ってもいいですか~?」

姫菜「おお小春ちゃん!いいとも~」

ガチャ

「失礼します」

姫菜「それでどうしたの?」

小春「なんと!完治しました!普段通りに過ごしていいって言われましたっ!」

姫菜「おお!!おめでとう小春ちゃん!」

加賀「おめでとうございます」

小春「加賀さんもありがとうございます!」

姫菜「となるとお祝いしなきゃだね~!」

小春「いいんですか!?」

姫菜「もっちろん!何人か誘って盛大にやろう!」

小春「やったぁ!早速誘ってきていいですか!?」

姫菜「いいよ~!行ってらっしゃい」

ガチャ

あさひ「小春ちゃんはしっちゃだめですよ~」

慌ただしく二人は執務室を出ていく。


姫菜「かわいいなぁ」

加賀「ですね」


小春「赤城さーん!」

小春は最初に弓道場に来た。

赤城「あら?小春ちゃん?どうしたの?」

小春「私の怪我が治ったお祝いに来てくださいませんか?」

赤城「もちろんいいですよ」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「小春ちゃん!私達も行っていい?」

小春「もちろんです!お願いします瑞鶴さん!翔鶴さん!」

翔鶴「楽しみにしてるわね」


次に戦艦寮に行く。

小春「あっいた!金剛さん!」

金剛「ん?おお小春ちゃん!」

小春「皆さんで私の怪我治ったお祝いに来てくださいませんか?」

金剛「もちろん!」

榛名「喜んで!」


こうしてさらにいろいろな艦娘に声をかけに行った。

小春「いっぱい声かけちゃいました…」

あさひ「いろいろな方が来てにぎやかになりそうでよかったわ」

小春「ですね!」


姫菜「小春ちゃん元気になってよかった…。よししつむしゅーりょー!」

加賀「お疲れ様でした。」

姫菜「どこで打ち上げしようかな」

加賀「鎮守府でいいのではないでしょうか」

姫菜「だねー。適当な部屋使えるようにしておこっと」

加賀「手伝います」

姫菜「ありがとう」


そして当日

姫菜「では!小春ちゃんの快癒を祝って!かんぱーい!」

皆「かんぱーい!」

ワイワイガヤガヤ


赤城「小春ちゃん改めておめでとうございます」

小春「ありがとうございます赤城さん!」

加賀「治ってよかったです」

小春「ほんとに…よかったです!」


料理もぐもぐ

瑞鶴「小春ちゃんおっめでとー!」

翔鶴「おめでとう小春ちゃん」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「夏休み前に治ってよかったね!」

小春「ですね~受験も何とかなりそうですしどっか行きたいなぁ」

瑞鶴「んー…ビーチとか行ってみる?みんなで」

小春「ビーチ…そういえば行ったことないかも…海は近いのに」

瑞鶴「行こうよ行こうよ!みんな誘ってさ!水着ある?」

小春「ですね!水着は…持ってないです」

翔鶴「じゃあ買いに行きましょっか」

小春「いいんですか?!じゃあ次のお休みに行きましょう!」

瑞鶴「おっけー!」


小春「おいしい料理に優しいみなさん…ほんとにここに来れてよかった…」

姫菜「小春ちゃんはいい娘だなぁ・・・・」なでなで

小春「姫菜さん…」

姫菜「もっとみんなに頼っていいんだからね」

小春「はい…!」


こうして特にアクシデントもなく終わった。


その日の夜

小春(水着選んでもらえるのかぁ…翔鶴さんも瑞鶴さんもセンスいいから楽しみかも…)

(いつか何かでお返ししよう…!)


瑞鶴「翔鶴姉、小春ちゃんってやっぱ清楚な感じのが似合うかなぁ」

翔鶴「そうねえ…見てみないとわからないけど派手なのよりはいいかしらねぇ」

瑞鶴「楽しみだなぁ~」




お休みの日

小春「えへへ~今日は瑞鶴さんたちとお出かけ~!」

服を選んでいるところに姫菜が入ってくる。

小春「今日はこれかな…こっちもいいなぁ…でも体の線出すぎちゃうかも…?」

姫菜「大丈夫よ!小春ちゃんならしっかり着こなせるわ!」

小春「姫菜さん!?いつの間に!?」

姫菜「今さっき来たばっかよ~」

小春「そ…そうでしたか…」

姫菜「はいこれ」

数万円を手渡す。

小春「これは…?」

姫菜「瑞鶴たちと水着買いに行くんだよね?」

小春「はい…そうですけど…」

姫菜「せっかくだしいろいろ買ってきたり見てきたり食べたりしてきな?」

小春「いいんですか…?」

姫菜「気にしないで!楽しんできてね」

小春「ありがとうございます…!」

姫菜「行ってらっしゃい」頭を軽くなでる。

小春「はーい!」


駅前にて

瑞鶴「小春ちゃんまだかなまだかな」そわそわ

翔鶴「瑞鶴…まだまだ集合時間には早いわよ?」

瑞鶴「知ってるけどさぁ…」


小春「瑞鶴さーん!翔鶴さーん!お待たせしました!」

瑞鶴「おっ小春ちゃーん!」

小春「あ…もしかして待たせちゃいました?」

翔鶴「大丈夫よ」

瑞鶴「今来たところだから!」(このセリフ言ってみたかった~)

翔鶴「じゃあ行きましょうか」

電車に乗って数十分で少し都会のほうに行く。

翔鶴「早速水着見に行く?」

小春「ですね!外暑いですし…」

瑞鶴「あつーい」

三人で早速店の中に入る。


水着店

三人が入ってくると店内の客や店員までもが驚く。

翔鶴「さあ可愛いの探しましょうか」

小春「はいっ!」


店長が店員に目配せする。

店員「お客様、何をお探しですか?」

翔鶴「この娘に似合う水着を探しているんですけど…」

店員「よろしければスリーサイズを教えていただけますか?」

小春「わかりました」(こそっと店員に耳打ち)

店員「ありがとうございます。サイズにぴったりの商品を探してまいります」

小春「ありがとうございます!」


翔鶴「私たちは私達で探してみましょっか」

小春「ですね~」

いろいろと水着を見始める。


瑞鶴「これどう!?」

スク水を持ってくる。

小春「どこから持ってきたんですか!?」

瑞鶴「え?そこでいろいろ売ってるけど…」

小春「ほんとだ…」

瑞鶴「じゃあ着てみよっか!」

小春「うー…わかりました…」

試着室へ入る。

瑞鶴「一応大きいサイズのもってきたけど…大丈夫だよね」


小春「んっ…いけるかな…」


小春「瑞鶴さーん。着ましたよ…?」

カーテンを開ける。

瑞鶴「おお!きつそう…」

スク水の胸の部分がはち切れんばかりに膨らんでいる。

小春「もっと大きいのなかったんですか…?」

瑞鶴「それ割と大きいやつだったんだけど…小さかったみたいだね」

小春「です…」

翔鶴「小春ちゃん?これどう…ってスク水…?サイズ合ってないみたいだけど」

翔鶴はビキニタイプの水着を持ってくる。

小春「あっ!その水着いいですね!着たいです!」

翔鶴「はいどうぞ」

小春がカーテンの中に消える。


瑞鶴「マニアックすぎたなぁ」

翔鶴「瑞鶴ったら…」


暫くして

小春「じゃじゃーん!どーですか?」

カーテンを思いっきり開ける。

瑞鶴「ん~!いいねぇ」

翔鶴「可愛いと思うわ!でも少し小さいようね…」

小春「確かに少しきついかも…」

瑞鶴「少しジャンプしてみたら?」

小春がジャンプするとたゆんと胸が揺れる。少し小さいのであまり大きく揺れない。


店員「お客様、サイズ的にお客様に合いそうなのがこれしかなくて…ご試着なさいますか?」

小春「あ、はい!着てみます!」

しゃっ


暫くして

小春「どうですか?」

試着室から出てくる。

翔鶴「確かにいい感じだけれど少し地味すぎるかしらね…」

瑞鶴「確かに…もうちょっと派手でもいいかもね」

翔鶴「小春ちゃん的にはどう?」

小春「もうちょっと…派手でもいいかもです…」

瑞鶴「ここはあんまりいい感じの売ってないっぽいね…」

小春「ですね…」

翔鶴「となるとここら辺もうないのよね…ネットしかないわね…」

小春「じゃあ帰ったら一緒に見ましょう!」

翔鶴「そうね」


そして店を出る。

瑞鶴「もうお昼だけどどうする?」

小春「ご飯食べましょうか。お金もらってきたので!」

翔鶴「何が食べたい?小春ちゃん」

小春「んー…美味しいパスタ?」

翔鶴「パスタかぁ。あっち側においしいのがあったような気がするわ」

小春「じゃあそこで食べましょう!」


そして三人で仲良くお昼を食べて、本屋やゲーセンをはしごして夕方に鎮守府に帰ってきた。


小春「ただいまでーす!」

姫菜「おかえり小春ちゃん、って翔鶴に瑞鶴…どうしたの?」

翔鶴「小春ちゃんのサイズに合って可愛いのがなくてネットで探そうかなと…」

姫菜「なるほどね、思う存分可愛いの探してね!」

翔鶴「はい!」


加賀「あら五航戦…小春さんと水着を買ってきたそうだけど」

瑞鶴「サイズが合わなくて買えませんでしたけどね…」

加賀「ふーん…。あなたにはない悩みね」

瑞鶴「なにおうっ!」


数日後


姫菜「ふぃー今日も疲れたー…」

数人の艦娘と一緒に家に帰ってくる」

小春「おかえりなさい!」

小包を持っている。

姫菜「ただいま小春ちゃん。なぁにそれ?」

小春「先日注文した水着が届いたんです!」

姫菜「おおおお!?見せてもらってもいい!?」

小春「もちろんです!着てきますね!」

部屋に戻って着替える。


姫菜「どんなのだろう…楽しみだなぁ」

加賀「見に来れて嬉しいです」

瑞鶴「ナイスバディーを拝める…」

大鳳「どんな感じなのかしら…」

瑞鳳&龍驤「うーむ…」


小春「着替え終わりましたー!」

上から降りてくる。軽くパーカーを羽織っている。

姫菜「おおお!」


皆の前に小春が立つ。

小春「行きますよ~」

ごくり

皆が固唾を飲んでみる。


バサッ

パーカーを脱いで惜しげもなく白肌を見せる。

姫菜「うおっ…!」

瑞鶴「これは…」

加賀「美しいわ…」

小春が一回転くるりと回ってみる。すると豊かすぎる胸が大きくたゆんと揺れる。

龍驤「あああああああああああ」

瑞鳳「大きすぎる…ぐふっ」

大鳳「まだ傷は浅いわ!しっかりして!」

瑞鶴「おっぱい…大きい…」

姫菜「改めてみるとすごいナイスバディーだよね小春ちゃん」

小春「えへへ…照れちゃいます」

少し頬を赤く染める。

加賀「小春さん…美しいわ…」

加賀も床に伏してしまう。

小春「加賀さん!?」

姫菜「加賀を悩殺かぁ…すごい」

瑞鶴「小春ちゃんちょっとお姉さんに触らせてくれるかな?」

小春「瑞鶴さん…?息が荒いけど大丈夫です?」

瑞鶴「大丈夫よ…!」

姫菜「いや大丈夫じゃないでしょ?!小春ちゃんとりあえず私服に戻って!」

小春「は…はいっ!」


私服に着替えて戻ってくる。

瑞鶴「いやぁすごかったなぁ…」

龍驤「何食ったら…」

小春「別に特別なものは食べてませんよ…?」

龍驤「大きい奴は皆そう言うんや!」

小春「そういわれても…」


小春「そういえば、結局いつ行きます?海」

瑞鶴「あー…そうだなぁ。出撃ない日…明後日?」

小春「明後日なら私も行けます!」

加賀「明後日…私も行くわ。小春さんいいかしら?」

小春「もちろんです!」

瑞鶴「ほかの人にも声かけてみるね?」

小春「お願いします!」


小春「楽しみなのです」

姫菜「わたしお仕事で行けないから楽しんできてね…」

小春「はいっ!」


次の日

小春「いろいろ準備しなきゃ…パラソルとか…日焼け止めとか…」

姫菜「足りないものはない?」

小春「大丈夫だと思います!」

姫菜「じゃあ…カメラ持ってってみんなと写真撮ってくる?」

小春「写真ですか…いいかもしれないですね…!持っていきます!」

姫菜「ふふっ。じゃあこれ貸してあげる」

デジカメを小春に渡す。

小春「ありがとうございます!」


一方出撃中の瑞鶴たち

瑞鶴「明日海か~楽しみだなぁ」

加賀「楽しみなのは分かるけれど任務に集中しなさい」

瑞鶴「は~い…」

瑞鶴(加賀さんも楽しみなんだろうなぁ。ちょっと雰囲気が柔らかい…)


任務終了して帰投し、執務室に行く。

姫菜「おつかれみんなー」

加賀「ありがとうございます」

瑞鶴「お風呂行くね~」

姫菜「はいはいいってらっしゃーい」

ぞろぞろと加賀以外の艦娘がお風呂へ向かう。

姫菜「加賀は行かないの?」

加賀「少しお手伝いしたら行く予定ですが」

姫菜「何とかなりそうだしお風呂行って来たら?」

加賀「…わかりました。行ってきます」

姫菜「いってらっしゃい」


翌日の朝

姫菜「小春ちゃんみんなとどこで待ち合わせ?」

小春「鎮守府の裏で車を用意してくださるそうです!」

姫菜「そっか、楽しんでくるんだよ!」

小春「はいっ!」


待ち合わせ場所にて

小春「お待たせしましたー!」

瑞鶴「おお小春ちゃん来たかー!乗って乗って!」

10人ほど入る大きめの車が止まっている。

小春「ありがとうございます!」

車内にはすでに準備万端の娘たちが乗っていた。

小春「私服皆さん素敵だなぁ…」


瑞鶴「みんな揃ったしいこっか!」

小春「はいっ!」

瑞鶴「明石よろしくね!」

明石「はいはーい」

ゆっくりと動き出す。


小春「晴れてよかったです!」

瑞鶴「だねぇ」

小春「早く着かないかなぁ~」


加賀(変な虫が小春ちゃんにつかないか見てなければ…)

赤城「そういえば小春ちゃん日焼け止めとか持ってきてるの?」

小春「もちろんです!ただ誰かに塗ってもらわなきゃですけど…」

加賀「私が塗りましょうか?」

小春「いいんですか!?お願いします!」


こうしてワイワイ話してるうちに海に着く。


小春「着きましたー!」

赤城「早速着替えてきましょ?」

小春「はいっ!」

更衣所へ


小春「おニューの水着~」

赤城「ふふっ。加賀さんと瑞鶴さんが喜びそうね」

小春「しっかり見せなきゃ!」


加賀と瑞鶴はさっさと着替えてパラソルを立ててシートを引いて小春達を待っている。

明石「気合入ってますね~」

加賀「小春ちゃんのためなら気合も入ろうものよ」


小春「みなさーん!お待たせしましたー!」

赤城と一緒に加賀達の元へ来る。

瑞鶴「あそこだけ異常にまぶしい…!」

加賀「素晴らしい水着だと思うわ。小春ちゃんによく似合っているわ」

小春「ありがとうございます!」


小春「じゃあ早速日焼け止め塗ってもらってもいいですか?」

加賀「もちろんよ」

小春がシートの上にうつ伏せになる。

小春「背中の水着の紐解いてもらっていいですよ~。じゃあお願いします!」

加賀「ええ」

まずは紐を解いて、日焼け止めを手に出す。

加賀「じゃあ塗るわね」

ぺたっ

小春「んっ…ひんやり…」

加賀 小春の背中にまんべんなく塗っていく。

加賀(なんてきめ細かい…)

瑞鶴「私足に塗ってもいい?小春ちゃん!」

小春「お願いします!」

瑞鶴「じゃあ早速!」

瑞鶴「ほぁぁぁ!太ももの感触いいねぇ~」

小春「ありがとうございまーす!」

瑞鶴 太ももの内側までまんべんなく塗っていく。

小春「くすぐったい…です」

瑞鶴「ありゃ…もう塗り終わったから大丈夫!」

加賀「こちらもおわったわ」

小春「ありがとうございます!もしよかったら…おなかとか塗ります…?」

加賀「いいんですか?もちろん塗ります」

小春「お願いします!」水着の紐を結びなおして加賀のほうを向く。

加賀 早速塗り始める。

加賀(程よい肉付き…鍛えてるのもわかるわ…そしてすべすべな肌…)

小春「これ終わったら加賀さんにも塗っていいですか?」

加賀「ええ。お願いしてもいいかしら?」

瑞鶴「私も私も!」

小春「もちろんです!」


加賀に塗ってもらってから今度は加賀に塗り始める。

小春「では…」

加賀「どうぞ」


小春「くすぐったくないですか?」

加賀「大丈夫よ」

小春「加賀さんも肌きれいですねぇ…」

加賀「ありがとう」


小春「終わりましたぁ!」

加賀「ありがとう小春ちゃん」

瑞鶴「次は私ね!」

小春「はいっ!」


うつ伏せになった瑞鶴。

瑞鶴「さあさあぬってちょうだいな!」

小春「はいっ!」


塗っている途中。

瑞鶴「そういえば小春ちゃん進路?どうするの?」

小春「あー…とりあえずは普通の高校行こうと思うんですけど…」

瑞鶴「けど?」

小春「提督養成学校みたいなところから週3-4で来ないかって…」

瑞鶴「へぇ~行くの?」

小春「もちろんです!なんか法律とか決まり事とかを教えてもらうみたいです」

瑞鶴「決まり事かぁ」

小春「早く皆さんのお役に立ちたいです…」

瑞鶴「何言ってるの!立派に役に立ってるわよ!」

小春「ほんとですか?ありがとうございます」


小春「塗り終わしましたよ~!」

瑞鶴「ありがとね!」

小春「何して遊びましょう」

瑞鶴「そうだなぁ…」

加賀「ビーチバレーなんてどうかしら?」

小春「いいですね!」

加賀「確かネットとかはあったはずだから…」

小春「私みなさん呼んできます!」


小春「蒼龍さん!飛龍さん!赤城さん!ビーチバレーしませんか!?」

蒼龍「いいねいいね~行く~!」

飛龍「私も行く!」

赤城「じゃあ私も行きますね」

小春「やったぁ!」


小春「翔鶴さんも!来ませんか?!」

翔鶴「ええ。お邪魔するわ」


そうして数人を連れてくる。


加賀と瑞鶴がすでにネットを張り終えている。

小春「お待たせしました!」

加賀「チーム分けはどうしましょうか」

小春「じゃんけんにしましょう!」


ビーチパラソルの下では明石とメイドのあさひが休んでいる。

明石(このメイドさんも美人さんだなぁ)

明石「あの…小春ちゃんのメイドさん?」

あさひ「どうかされましたか?明石さん」

明石「小春ちゃんたちのところ行かないんですか?」

あさひ「いえ…私はここで見てるだけで十分なので…」

明石「そ…そうですか」

あさひ「そういえば…小春さんをいつも助けていただきありがとうございます」

明石「いやいや。みんな小春ちゃんのこと大好きだから当然ですよ」

あさひ「ふふっ…小春さんは人気者ですね」

明石「守りたくなっちゃうんですよねぇ」


小春「てやぁ!」

思いっきりボールを叩きつける。

瑞鶴「わぁっ?!」

瑞鶴は思いがけない強いボールに反応できず落としてしまう。

瑞鶴「強い…小春ちゃんやるね…」


あさひ「盛り上がってますねぇ」

明石「ですねぇ」

あさひ「戻ってきた時のためにタオルと冷たい飲み物を用意しておきましょうか」


暫くした後

小春「疲れましたぁ…」

瑞鶴「楽しかったねぇ」

あさひ「お疲れ様です。飲み物とタオル用意しておきましたよ。皆さんもどうぞ」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「ありがとう」

加賀「ありがとうございます」


小春「海楽しいなぁ~」

加賀「それならよかったわ」

小春「あさひさん泳がないんですか?」

あさひ「大丈夫ですよ。ここで十分に楽しいですよ」

小春「そうですか…」


瑞鶴「ちょっと疲れたね~」

飛龍「そういえばあっちに海の家あったよ?」

小春「海の家…行ってみたいです!」

加賀「荷物もありますし二手に分けていきます?」

赤城「そうですねぇ」

小春「皆さんと行きたかったです…」

瑞鶴「じゃあ小春ちゃんは前半後半どっちもいるのどう?」

小春「それもいいですね…」


こうして二手に分かれて海の家に向かった。


瑞鶴「結構大きめの海の家だね」

小春「人いっぱいです…」


小春達の周りにはたくさんの人たちがいて、がやがやしている。

小春「なんでこんなに人が…」

瑞鶴「小春ちゃんが可愛いからじゃない?」


赤城が早速大量の注文をする。

赤城「皆さんも早く注文しましょう?」

小春「早いですね…」

飛龍「じゃんじゃん食べよ~!」

明石「いっぱい食べるなぁ…」

小春「私も頼まなきゃ!早くおっきくなるために!」

明石「十分大きいじゃない…」

小春「まだまだ赤城さんみたいな淑女には遠いのです・・・!」

赤城「あらあら、淑女なんて嬉しいわ」

小春「赤城さんは理想の女性なのです!」

飛龍「確かに赤城さんを目指せばいい女性になれるよね~」

小春「もちろん飛龍さんの事も見習います!」

飛龍「本当?嬉しいなぁ~」


明石「うんうん。小春ちゃんは立派に育つね」

小春「ありがとうございます!」


料理が運ばれてくる。どれもこれもおいしそうだ。

小春「おいしそうです…!」

赤城「いただきます」

言い終わると同時に食べ始める。

赤城「うん!おいしいですね…!」

小春「おいしいっ…!」

赤城「やっぱり外で食べるご飯もおいしいものです」

小春「こんな料理作れるようになりたい…」

明石「おいしいなぁ」

飛龍「小春ちゃん料理得意だからすぐ作れるようになるよ~」

小春「頑張ります…!」

赤城「味見はいつでも付き合うわ」

小春「ありがとうございます!」

瑞鶴「私も!!!絶対呼んでよね!」

小春「もちろんですっ!」

もぐもぐ

明石がそーっとお酒を注文している。

赤城「お酒…いいですねぇ」

明石「赤城さんもいります?」

赤城「もちろんいただきます」

小春「お酒…」

明石「小春ちゃんも飲みます?」

小春「未成年です…飲みませんよ~!」

明石「あはは冗談冗談」


瑞鶴「赤城さんはけっこう飲むからなぁ…お代大丈夫かな…」

赤城「そこまでがっつりは飲まないから大丈夫ですよ」

小春「そんなにお酒強いんですか?赤城さん」

瑞鶴「めっちゃ強いよ…」

赤城「そうですかねぇ…」

飛龍「強いですよ…!」

小春「へぇ…」


暫く軽い酒盛りを楽しんだ後交代の時間になる。

赤城「ふぅ…そろそろ交代ですね」

明石「小春ちゃんは…お付きの…メイドさんいるし大丈夫かな?」

小春「はい!加賀さん達待ってます!」

飛龍「小春ちゃんをよろしくお願いしますね」

あさひ「お任せください」


赤城たちが去る。


小春「早く来ないかな~」

あさひ「待ち遠しいですね」

声をかけようとナンパ男たちが近づいてくるがあさひがにらみを利かせてたじろかせる。

小春「あさひさんどうされました?」

あさひ「いえいえ。とくになんでもないですよ」


暫くすると加賀達がやってくる。

加賀「小春ちゃんおまたせ」

小春「加賀さん!」

蒼龍「変な人に絡まれたりしなかった?」

小春「あさひさんと一緒にいたので大丈夫でした!」

翔鶴「お疲れ様でしたあさひさん」

あさひが翔鶴に一礼する。


小春「みなさん何食べます?」

加賀「私は…焼きそばにします」

蒼龍「私もそれにしまーす!」

翔鶴「私はどれにしようかしら…」

蒼龍「お酒もあるのかぁ…」

加賀「私お酒も追加します」

小春「…ふふっ」

加賀「どうかした?」

小春「いやぁ…赤城さんと一緒の事してて仲いいなぁって…」

加賀「ありがとう。小春ちゃん」

蒼龍「さすが一航戦!」

小春「憧れます…」

あさひ「立てば芍薬…ってやつでしょうか」

小春「ですね!」

蒼龍「戦う姿は鬼神だねぇ」

小春「研ぎ澄まされた日本刀みたいな感じの鋭さとかありそうです…」

加賀「もう…そこまで言われると少し恥ずかしいわ…」


料理が運ばれてくる。

小春「さっき食べたのに…とっても食べたくなってきてしまいます…」

翔鶴「私の少し食べる…?」

小春「いいんですか!?」

翔鶴「もちろん」

小春「じゃあ少しいただきます!」

蒼龍「この焼きそばおいしいなぁ~」

加賀「そうね。とってもおいしいわ…!」

小春「皆さんとここで食べてるからでしょうか…」

翔鶴「きっとそうね」


小春「翔鶴さんありがとうございました…!おいしかったです!」

翔鶴「それはよかったわ」


加賀「それにしても天気いいわね…少し暑すぎるくらいだわ…」

小春「ですねー…」

蒼龍「さっき思いっきり運動しましたしねー」

翔鶴「ただここ風通しはいいですからねーまだ涼しいですよ」

加賀「確かにそうね」

小春「加賀さん暑いの苦手なんですか?」

加賀「多少苦手ね…」

確かに小春の隣に座っている加賀をよく見てみるとうっすら汗をかいている。

加賀「小春ちゃんは暑いの大丈夫かしら?」

小春「まぁまぁです…」

話しているうちに皆食べ終わってしまったのでお会計をして皆の元に戻った。

明石「おかえりなさーい」

瑞鶴がシートの周りで砂の城を作っている。

小春とあさひがそれによって行って一緒に遊び始めた。

小春「瑞鶴さんすごい!!!!」

瑞鶴「そう?ありがとねっ!」

小春「一緒に作ってもいいですか?」

瑞鶴「もっちろん!大歓迎だよ!!」

小春「ありがとうございますっ!」


加賀達はほほえましく思いながら眺めていた。

赤城「いい景色ですねぇ…」

加賀「ええ。私もそう思います」


明石「やっぱり美少女が戯れてるのは絵になるなぁ…」

そうこうしてるうちに段々と日が落ちてきて海水浴客も帰り始めた。

明石「そろそろ帰りましょうか?日も落ちてきたし…」

小春「ですね~…時間たつの早かったです…」

加賀「でも楽しかったわ」

瑞鶴「ですね~!」


軽く水を浴びてから着替えて皆で車に乗り込んだ。

小春「やっぱり水浴び最高です…!」

赤城「べたべたも取れましたしね」

遠くから瑞鶴が小春達を呼んでくる。

瑞鶴「小春ちゃーん!赤城さーん!あさひさーん!車乗ってくださーい!」

小春「はーい!」

こちらを振り返って笑顔で「行きましょう!」と言った。

赤城「ええ」


車がゆっくりと発進する。

暫く動いていると、加賀の隣に座っていた小春が舟をこぎ始めた。

小春「ん…」

少しずつ加賀に寄りかかっていく。

加賀「?小春ちゃん?」

小春がどんどん眠りについて行って加賀の肩に頭を乗せる。

加賀「小春ちゃん…疲れたのかしら」

瑞鶴「可愛い…」

加賀「小春ちゃんものすごく楽しんでたものね。今は寝させてあげましょう」

瑞鶴「はーいっ」


小春は車に乗っている間家に着くまですやすやと寝ていた。

加賀「小春ちゃん。起きてください」

瑞鶴「起きてー!」

軽く小春の肩をゆする。

小春「ん…あ…」

瑞鶴「小春ちゃーん?お家着いたよ?」

小春「瑞鶴さん…加賀さん…って家着きましたか…」

瑞鶴「そうだよー?」

小春「起こしていただいてありがとうございます」

しっかりと礼を言ってから車を降りる。


小春「ただいまでーす!!!」

姫菜「おかえり小春ちゃん。楽しかった?海」

小春「とっても楽しかったです!みなさんに良くしていただいたので!」

姫菜「それはよかった!あと、あさひもお疲れ様」

あさひ「いえ、私も楽しませていただきましたので」

姫菜「それはよかった。とりあえず二人ともお風呂入ってきたら?洗濯やっておくよ?」

小春「いいんですか!?」

姫菜「もちろんよ」

小春「ありがとうございます!おねがいします!」


小春とあさひが姫菜に洗濯を任せてお風呂へ向かう。

姫菜「かわいいなぁ」


小春「お風呂気持ちいい…」

あさひ「それはよかったです」

微笑みながら答える。

小春「そういえば…あさひさんどうして私の護衛になったんですか?」

あさひ「どうして…と言いますと?」

小春「私の護衛になる前は何をされてたのですか?」

あさひ「…まぁ、ふつうの生活をしておりましたね」

すこし言葉を選びながら喋っている。

小春「ふつう…ですか」

あさひ「ええ。ふつうですとも」

小春(あんまり聞いちゃいけなかったかな)

小春が何かを察してこの話をやめた。


小春「そろそろ上がりましょっか」

あさひ「そうですね」

のぼせる前に上がって、あさひがタオルを持ってきて小春の頭を拭く。

小春「ありがとうございます!」

あさひ「大丈夫ですよ。風邪ひかないように早く服着てくださいね」

小春「はーいっ!」

そういうと手早く服を着て脱衣所を出ていく。

あさひ「やっぱかわいらしい…」

あさひも服を着てリビングのほうへ向かう。


鎮守府大運動会

季節は変わり、暑さがやわらいできて木も葉を落とし始めた。

姫菜「もうすっかり秋だねぇ…」

赤城「そうですね…涼しいです…」

姫菜「秋といえば?」

赤城「食欲ですね!」

答えるとき赤城の目がものすごく輝いていた。

姫菜「やっぱりそうだよねぇ…」

赤城「あとは…芸術…運動でしょうか?」

姫菜「運動かぁ…運動会とかやったら面白いかも?」

赤城「運動会ですか…確かに面白そうですね!」

姫菜「やってみようか!」

赤城「はいっ!」

こうして、運動会の開催が急きょ決まった。


赤城が秘書艦を別の娘に代わってから自室に戻ってこのことを加賀に話す。

加賀「運動会…ですか」

赤城「ええ。もう少ししたら正式に発表になると思います」

加賀「ということは競技とかはまだ決まってないのですね」

赤城「そうですね。普通の学校のものを参考にすると思うので変な競技はないと思いますよ」

加賀「チーム分けとかもこれからですよね」

赤城「ですね。個人的には4チームくらいがちょうどいいと思いますけど」

加賀「多すぎず少なすぎずですね」


その日の夜には掲示板に運動会のお知らせが張られて皆に周知された。

「運動会かぁ…」「面白そうだね」「かけっこならだれにも負けないんだから!」


小春にも姫菜から運動会開催のことが伝えられた。

姫菜「というわけでね?運動会やることになったんだけど小春ちゃんも来れる?」

小春「もちろんですっ!」

姫菜「よかったぁ~」

小春「競技とかチーム分けとか決まってるんですか?」

姫菜「全部これから…」

小春「なるほど…まだ日はありますもんねじっくり考えましょう!」

姫菜「だね」


お知らせの隣には目安箱のようなものが置いてあってやりたい競技などを紙に書いて入れられるようになっていた。

姫菜の予想ではそこまでいっぱい入ってるとは思っていなかったが駆逐艦を中心にたくさん書いてきたようで翌日にはかなりの量が入っていた。

姫菜「まじかぁ…」

翔鶴「いっぱい来てますね…二人で運びきれるでしょうか…」

今日の秘書艦の翔鶴がそう尋ねる。

姫菜「袋持ってこないとだめかなぁ…」

翔鶴「二人で箱ごと持てば…」

姫菜「そうしよっか。そっち持って~」

翔鶴「わかりました。って結構重い…」

姫菜「行くよ~」


執務室になんとか二人で運んできて、とりあえず机の上に全部ぶちまける。

姫菜「さて…一つ一つ読んでいこっか」

翔鶴「頑張りましょう…!」


こなすべき執務を終えてから夕方になるまでずーっと二人で読み続けた。

夕方なって翔鶴に絡みに瑞鶴がやってくる。

ガチャ

瑞鶴「しょーかくねぇ!てーとくさん!って何読んでるの?」

翔鶴「あら瑞鶴…いま運動会への意見を読んでいたところよ」

姫菜「いい意見が多いねぇ…」

瑞鶴「見てもいい?」

姫菜「いいよ~」

瑞鶴「どれどれ~…。騎馬戦かぁ…面白そうかも…」

姫菜「サバゲーみたいなのをチーム対抗でやろうとか考えもあって面白そうなんだよねぇ…」

翔鶴「もちろんリレーとか障害物競走とかも多いのよね…」

姫菜「何やるか悩むなぁ…」

瑞鶴「これはチーム分けについて書かれてる…」

姫菜「そういえばそういうのもあったなぁ…」

瑞鶴「てーとくさんチームとか小春ちゃんチームとか作っていけばいいんじゃない?」

翔鶴「零夜さんも含めると3チーム…もう一つくらいほしいわね…」

姫菜「どうしようかなぁ」


瑞鶴「てーとくさんの知り合いに運動会しそうな人いないの?」

姫菜「うーん…」

翔鶴「もう少しで読み終わりそう…」

姫菜「ちょっと考えてみるね」

瑞鶴「はーい!」

もう日が沈んでしまい、晩御飯にちょうどいい時間になる。

姫菜「ちょうど読み終わったところで晩御飯の時間になっちゃったか」

翔鶴「間宮さんのところに食べに行きますか?」

姫菜「ごめん…!今日小春ちゃんの手料理が…」

瑞鶴「手料理!?食べたい!」

姫菜「来る?連絡すれば大丈夫だと思うけど…」

瑞鶴「翔鶴姉いこっ!」

翔鶴「瑞鶴落ち着いて…。姫菜さん、お邪魔してもいいですか?」

姫菜「ちょっと待ってね」

執務室の端に行って小春に電話する。


姫菜「ねえ小春ちゃん」

小春「どうしました?」

姫菜「これから瑞鶴と翔鶴も一緒に来てもいいかな?」

小春「わかりました!もちろんです!」

姫菜「ありがとねー」


姫菜「大丈夫って!」

瑞鶴「やったぁ!」

翔鶴「あとできちんとお礼を言っておかないとね、瑞鶴」

瑞鶴「だね!」

姫菜「じゃああと私片しとくから着替えといで」

瑞鶴&翔鶴「はーい」


翔鶴と瑞鶴が出て行って姫菜は散らかった投書をまとめて入れ物に入れておく。

姫菜「私も着替えなきゃな…」


翔鶴「瑞鶴~着替え終わった?」

瑞鶴「翔鶴姉!どっちがいいかな!?」

清楚そうな服と少し露出高めの服を持ってくる。

翔鶴「小春ちゃんのとこに行くだけよ…?」

瑞鶴「おしゃれは大事でしょ!」

翔鶴「はぁ…こっちがいいんじゃないかしら?」

清楚なほうを指し示す。

瑞鶴「ありがと翔鶴姉!」

急いで着替える。


コンコン

翔鶴「はーい」

姫菜「用意できた?」

翔鶴「瑞鶴がまだ…」

姫菜「じゃあ待ってるね」

数分後

瑞鶴「お待たせ!」

姫菜「おお…可愛いね!」

瑞鶴「ありがと!」

姫菜「じゃあ用意できたみたいだしいこっか?」

瑞鶴「おー!」

翔鶴「はしゃぎすぎちゃだめよ」


鎮守府の門で守衛に声をかけてから家に向かう。

瑞鶴「夜は涼しくていいなぁ~」

姫菜「私も暑いの苦手だから今くらいがいいなぁ~」

翔鶴「空気もきれいですしね…夜はいいですよね」

姫菜「だねぇ~」

楽しく会話しているとあっという間に家についた。

ガチャ

姫菜「ただいまー」

小春「おかえりなさーい!」

翔鶴「お邪魔します」

瑞鶴「お邪魔しまーす!」

小春「いらっしゃいです!」

姫菜「もうお夕飯出来てる?」

小春「ばっちりです!」


小春にリビングのほうへ案内される。

瑞鶴「いい匂い!」

小春「えへへ…今持ってきますね!」

キッチンのほうへ小春が料理を取りに行く。

その間に姫菜達は椅子に座ってくつろいでいる。

小春「お待たせしました!」

両手においしそうなハンバーグの乗った皿を持ってこちらへ来る。

瑞鶴「うわぁ…!おいしそう…!」

小春「えへ…」人数分それぞれの前に置く。

次いでサラダとスープを人数分持ってくる。

姫菜「うん。おいしそう!」

小春「じゃあ食べましょう!」

皆「いただきます」


瑞鶴「あーんっ」ハンバーグを一口大に分けてほおばる。

瑞鶴「おいしいっ!小春ちゃん料理上手!」

小春「ありがとうございます…!といってもレシピは調べたんですけどね…」

瑞鶴「いやいや十分上手だよ!」

小春「ありがとうございます…でも次はスープも一から作りたいなぁ…」

翔鶴「でも1からじゃ難しいわよ…?」

小春「頑張って上達しますっ!」

姫菜「その意気その意気!」

瑞鶴「私も料理練習しようかなぁ」

小春「普段はされないんですか?」

瑞鶴「あんまやんないかなぁ…翔鶴姉に作ってもらってるからなぁ…」

翔鶴「腕はあんまり自信ないけど…」

瑞鶴「おいしいよー!」

翔鶴「ありがとう瑞鶴…」


小春(姉妹仲いいなぁ…)

姫菜「仲いいねぇ」もぐもぐ

瑞鶴「えへへ…」

姫菜「おいしかったー…!ごちそうさま小春ちゃん!」

小春「いえいえ!あとこの後デザート用意してあります!」

姫菜「ほんと!?」

瑞鶴「楽しみ~♪」

翔鶴「とりあえず、ごちそうさまでした。おいしかったわ小春ちゃん」

小春「えへへ…嬉しいです」


皆食べ終わったのでデザートの前に食器を片付ける。

姫菜「手伝うよ~」

小春「ありがとうございます!お皿拭きお願いします!」

姫菜「はーい」


瑞鶴「うーん…姉妹に見える…」

翔鶴「確かに…見えなくはないわね…」

瑞鶴「いやいや結構見えるって翔鶴姉!」

小春「何を話してたんですか?」

瑞鶴「小春ちゃんとてーとくさん姉妹みたいだなぁって」

姫菜「姉妹かぁ…」

小春「姫菜お姉ちゃん…」ぼそっ

姫菜「ん?!」

瑞鶴「姉妹いいね!!!」

小春「えへへ…」

姫菜「小春ちゃんにおねえちゃんって呼んでもらうのいいかも…また呼んでね!」

小春「はーい…」

少し照れくさそうにする。


小春「じゃあデザート食べましょう!」

買ってきたケーキを持ってくる。

瑞鶴「おお!おいしそう!私イチゴのショートケーキもらうね!」

小春「私モンブランで!」

姫菜「翔鶴残り二つだけど…先選んでいいよ?」

翔鶴「では…チーズケーキいただきますね」

姫菜「ん。じゃあ私はこのザッハトルテをもらおうかな」

小春「じゃあ…いただきます!」

瑞鶴&翔鶴&姫菜「いただきます」

もぐもぐ

小春「おいしい…」

瑞鶴「いちごおいっしー!」

翔鶴「このさっぱり感…たまらない…」

姫菜「おいしいわこのチョコ…」

瑞鶴「クリーム甘すぎないのもいいなぁ…」

翔鶴「もう…ほっぺにクリームついてるわよ?」

指で瑞鶴のクリームを取る。

瑞鶴「あ…ありがと翔鶴姉!」

翔鶴「いいのよ」

指についたクリームをペロッと舐める。

小春「栗も甘くて美味しい…」

姫菜「ケーキ買ってきてくれてありがとね小春ちゃん」

小春「いえいえ~私も食べたかったので…」


皆食べ終わって洗い物を終えリビングのソファーでくつろぐ。

瑞鶴「ソファーふかふか…」

翔鶴「瑞鶴…あまりだらけすぎてはだめよ?」

瑞鶴「でも小春ちゃんも結構だらけてるよ?」

小春「はふぅ…」だらーんとソファーに寄りかかっている。

翔鶴「あら…」

小春「どうかしましたか…?」

翔鶴「ううん。何でもないわ」

瑞鶴「小春ちゃんもいっしょにだらだらしよーよ!」

小春「いいですね…だらだら…」

そう言うと小春が瑞鶴の目の前まで行って上から覆いかぶさる。

小春「ふぃー…」

瑞鶴「!?」

小春「どうせなら一緒にだらだらしませんか?」

瑞鶴「う…うん!もちろんいいよ!」

小春「やったぁ!」

瑞鶴に思いっきり抱き着く。

瑞鶴(うおあああああ!?)


姫菜「仲いいねぇ…」

小一時間そのままの体勢でゆったりしていたが今日は外泊許可を取っていないので泣く泣く瑞鶴は帰ることにした。

翔鶴「今日はありがとうね小春ちゃん。料理美味しかったわ」

小春「えへへ…お口にあってよかったです」

瑞鶴「またね小春ちゃん!」

小春「はいっ!」



翌朝

姫菜「さぁて…まずは普通に任務をこなしちゃおう…」

翔鶴「頑張りましょう!」

着々と雑務をこなして夕方には運動会の競技決めとか日取りとかを決めていった。

これを1週間ほどやって、大体の競技と日程が決定した。


そしてついに鎮守府掲示板に要綱が張り出された。

「おおお!ついに決まったんだー!」「結構いろいろな競技やるんだね…」「晴れますように…」「カメラの用意しなきゃ…」

チームは4つ。

赤、青、緑、紫チーム対抗になった。

どこのチームに所属するかはまず希望を出してもらうことにして、調整ののち発表することになる。


加賀「どの色のチームにしましょうか…」

赤城「どれでも差がなさそうですし…私は赤にしましょうかね…」

加賀「なら私は青でしょうか…」

赤城「まぁ偏ってしまえば調節されてしまうでしょうしね」

加賀「チーム発表が楽しみですね」

赤城「ええ」


その日から一週間ほどあちらこちらで赤城や加賀のようにチームについて話す艦娘が見られた。


姫菜「ほとんど全員出してくれたみたい…しかもそこまで偏りがない…」

翔鶴「それは…すごいですね…」

姫菜「このまま発表してもいい感じ…」

翔鶴「提督たちは…あらかじめ決めてありましたものね」

姫菜「小春ちゃんと別のチーム…」

翔鶴「まぁまぁ…」


その夜

小春「姫菜さん姫菜さん!」

姫菜「ん?どしたの?」

小春「私のチームどんな人入りました??」

姫菜「えーっとねぇ…秘密!」

小春「えー…」

姫菜「近々公表するからそのときね」

小春「はーい」


そして発表の日

赤城「やはり私は赤チームですね」

加賀「私は青チームでした」

赤城「お互いにがんばりましょうね」

加賀「ええ」


瑞鶴「緑チームになったー!!!!」

翔鶴「私は…紫ね」

瑞鶴「頑張ろうね!翔鶴姉!」

翔鶴「ええ!」

瑞鶴「そういえばてーとくさん達はどのチームなんだろ」

翔鶴「そういえば…発表されてなかった?」

瑞鶴「あー…自分のしか見てなかったからわかんない…」

翔鶴「もう…書いてあるはずよ?たぶん」

瑞鶴「明日もう一回見てこよーっと」


金剛「わたしはやっぱり榛名と同じチームね!」

榛名「頑張りましょう!姉様!」


霧島「私は比叡姉様と同じ緑チームなのですね」

比叡「よーし!頑張るよっ!!」


姫菜「小春ちゃん!これメンバー表だよ!」

小春「おお!出たんですね!見せてください!」

姫菜「どーぞ!」

一枚の紙を渡す。

小春「ふむふむ…楽しくなりそう…」

姫菜「頑張ろうね!」

小春「はいっ!」


自室に戻ってから小春があさひに質問する。

小春「あさひさんは当日どうするんですか?」

あさひ「いつも通り小春さんの傍におりますよ」

小春「ってことは同じチームで競技できるんですか?!」

あさひ「私あまり運動は…」

小春「しませんか…?」

上目遣いであさひのほうを見つめる。

あさひ「…わかりました。一緒にやりましょう」

小春「ありがとうございます!」


そして運動会当日。

姫菜「うん!いい感じに晴れたわね!」

小春「ですね!」

小春が着替えてあさひと降りてくる。

姫菜「おお小春ちゃんおはよう!」

小春「気合十分!です!」

姫菜「がんばろうね!」

机の上には姫菜が作ったお弁当が置いてある。

小春「大きいですね…おべんと…」

姫菜「みんなで食べれるようにね。腕によりをかけたからね!」

小春「楽しみです!」


瑞鶴「ふぁ~…今日は…運動会かぁ」

翔鶴「おはよう瑞鶴」

瑞鶴「おはよう翔鶴姉」

翔鶴はもうすでに運動用の服に着替えている。

瑞鶴「翔鶴姉もう着替えたの?早くない?」

翔鶴「そんなに早くないわよ。瑞鶴も早く着替えたほういいわ」

瑞鶴「はーい」


姫菜「そろそろ行くよー!」

小春「はーい!準備できました!」

零夜「荷物おおい…」

あさひ「持ちましょうか…?」

零夜「大丈夫大丈夫」

姫菜「じゃあいこっか!」

小春「はいっ!」


姫菜達が鎮守府に着いた頃はまだ準備の娘しか外には出ていなかった。

姫菜「大淀お疲れ様ー!」

大淀「提督…おはようございます」

姫菜「おはよー。あとで手伝うね」

大淀「ありがとうございます」


執務室

姫菜「ふぅ…おべんとは日の当たらないとこに…」

小春「飲み物冷やしておかなきゃ…」

あさひ「手伝います」

零夜「先外手伝ってるわ」

姫菜「あーい」

小春「いってらっしゃいませ!」

零夜「行ってくるー」


姫菜達も整理し終わって、少し休憩する。

姫菜「ふぅ…零夜手伝いに行くかなぁ」

小春「私も行きます!」

姫菜「小春ちゃんは休んでていいよ?そんなに人手いらなそうだし…」

小春「そうですか…じゃあお言葉に甘えて休んでますね」

姫菜「うんうん。ちょうどいいし同じチームの娘と交流してたら?」

小春「それもいいですね!行ってきます!」

姫菜「行ってらっしゃーい」

小春とあさひが慌ただしく出ていく。

姫菜「元気だなぁ」

姫菜も遅れて執務室を出る。


小春「えーっと…」

手元のチーム表をみてとりあえず空母寮へ来る。

小春「加賀さんのとこ行ってみよっと!」


コンコン

赤城「はーい」

扉を開けると運動着姿の小春とあさひが目の前にいた。

赤城「あら?小春ちゃんどうしたの?」

小春「ちょっと早く着いてしまったので加賀さんとお話したいなぁ…って思いまして…」

赤城「なるほどね。今の時間は暇だから入って入って」

小春「ありがとうございます!お邪魔します!」

あさひ「お邪魔します」

加賀「あら…小春ちゃんだったのね。いらっしゃい」

小春「加賀さん!」

加賀「朝から元気でよろしいわ」

小春「今日がんばりましょうね!」

加賀「そういえば同じチームよね。頑張りましょ」

赤城「違うチームで残念…」

小春「赤城さんに負けないくらい頑張りますよ!」

あさひが台所を借りてお茶を入れてくる。

小春「そういえばいつもと違う服装の赤城さんと加賀さん新鮮…」

加賀「小春ちゃんも良く似合ってるわ」

赤城「ええ。よく似合ってるわ」

小春「ありがとうございます!」


暫く部屋でだべった後始まる時間が近づいてきたのでグラウンドへ向かう。

小春「皆さんもう集まってますね~」

加賀「皆気合が入ってるようね」

小春「私たちも気合い入れましょう!」

加賀「ええ」

小春「あそこですね!みなさん集まってますよ!」

加賀「急がなくても大丈夫よ」


金剛「小春ちゃーん!早く来るネー!」

榛名と金剛が手を振ってくる。

小春「はーい!」

手を振って小走りで金剛達の元へ行く。

加賀「全く…元気ね」

苦笑しつつもついていく。


金剛に近づいたところで小春が飛びついて、金剛に抱き着く。

小春「えへへっ!」

金剛「ふふっ」


青葉「仲いいですねぇ~」

二人が抱き合っているところを写真に収める。

小春「青葉さん…今日はカメラやってるんですか?」

青葉「ですねー。運動するよりこっちの方が向いてるので…秋雲も写真やってるみたいですよ!」

小春「なるほど…いっぱい写真撮ってくださいね!」

青葉「青葉にお任せっ!!」

軽く敬礼しながら別の人を撮りに行く。


小春「なかなか強そうなチームですね…」

同じチームの面々を見ると神通や高雄、蒼龍などスポーツの得意そうな艦娘の集まったチームである。

金剛「ただまぁ…ほかのチームもなかなか強そうネ…」

確かに長門や大和は他のチームに行ってしまっている。

小春「大丈夫ですよ!行けますっ!」

榛名「ですね。頑張りましょう!」


そして、開会式もそこそこに競技が始まった。

最初の競技は全員参加の徒競走だ。

小春「いっぱい1位とって弾みをつけましょう!」

青チーム「おーっ!」

皆で気合を入れていたところほかの場所からもおたけびが聞こえてきた。

小春「ほかのチームも気合十分ですね…」


榛名「最初は島風ちゃんに差をつけてもらいましょう」

小春「ですね!」


大淀「それでは走者の人は位置についてください」

金剛「始まるネ…」

小春「頑張りましょう!」


大淀「よーい」

空砲を合図に一斉に各チームの第一走者が走り始める。


小春「島風ちゃん早ーい…」

榛名「流石ですねぇ…」


少し離れて赤チームでは姫菜が声を張り上げて応援している。

姫菜「がんばれー!!!!ぶっきー!!!」

各チーム応援に熱が入っている。

負けじと小春達も声を出す。

小春「島風ちゃんがんばってー!!!」


島風「おっそーい!」

一番で次の走者にバトンを渡す。


小春「やったぁ!がんばれー!!!!」

榛名「いい感じの差がつきましたね。じゃあ榛名も行ってきますね!」

小春「頑張ってください!」

榛名「後でのアンカー期待してますね」


小春「私もそろそろウォーミングアップしなきゃ…」

姫菜「小春ちゃんもアンカーなんだね…!」

後ろから突然姫菜が声をかけてくる。

小春「姫菜さん!そうですよ!頑張ります!」

姫菜「私も正々堂々アンカーで勝負するからね!」


カメラをあらゆるところで構えて写真を撮りつつニヤニヤとしている。

秋雲「いい素材がいっぱい撮れる…!」

夕雲「秋雲さん?しっかり皆のいい写真撮ってるの?」

秋雲「え?うん!しっかり撮ってるよ~」

夕雲「じゃあ見せてもらってもいい?」

秋雲「えっ!?あー…ちょっとまってて!」

夕雲は笑顔でこちらを見つめている。少し迫力があって怖い。

秋雲(やば…資料撮るのに夢中だった…そうだ…!)

秋雲「この写真とか!」

撮った中でも一番まともにとっているものを見せる。

夕雲「ふーん…いい感じに撮れてるわね」

笑顔で褒めてくれた。

秋雲「ありがと!」


秋雲(あぶなあああい…)

荒らしが過ぎ去ったところで撮影を再開する。


その騒動が終わった頃には徒競走がアンカーに差し掛かっていた。

小春「よしっ!頑張るぞー!」

各チームのアンカーがスタートの準備をする。

姫菜「さーて…」

小春「姫菜さん!がんばりましょーね!」

鉢巻を巻きつつ元気よく言う。

姫菜「負けないからね!」


一番手でバトンを渡しに来たのは青。

ほぼ同時に赤がやってくる。

青の小春がバトンを受け取り走り出し、ぴったりと後ろにつくように赤の姫菜が全力で追う。

その接戦具合に周りで見ている娘も興奮気に見ている。

一部は二人の胸のあたりを凝視しているようだが。

姫菜が横に出て小春を抜こうとする。

しかし小春も抜かれまいとスピードを上げる。

一進一退の戦況。


後ろから翔鶴と雪風が迫ってくる。

小春(負けられません…)


姫菜が小春の隣に並んで走る。


最後のコーナーに差し掛かって、四人全員がほぼ横並びの状態で走ってくる。

「さあ、最終コーナーを過ぎ一直線に入りました!誰が抜けてくるのか!!」

「一番は雪風だ!!!流石駆逐艦!早い!」

「続いて翔鶴と提督が並んでいる!小春ちゃんが少し遅れている!」

小春(遅れてる…!頑張らなきゃ…)


「さぁまもなくゴール!小春ちゃんも少しずつ追い上げているが!誰がゴールするかわからない!」



「ゴール!!!!!!!」

「一番にゴールテープを切ったのは翔鶴さんです!!!!次いで雪風ちゃん!」

「提督と小春ちゃんもゴール!」


小春「はぁ…はぁ…」

息を落ちつけながら結果を確認する。

小春「やっぱり皆さん早いです…」

姫菜「艦娘にはかなわない…ねぇ…」


榛名「はい。タオルですよ。小春ちゃん」

自分のチームの場所に戻ると榛名がタオルと飲み物を差し出してくる。

小春「あ、榛名さん。ありがとうございます」

受け取って汗を拭いて飲み物をぐいっと飲む。

榛名「お疲れ様でした。かっこよかったですよ♪」

小春「ありがとうございます。榛名さん!」

榛名「皆待ってますよ。戻りましょう」

小春「はいっ!」


加賀「おつかれさま。小春ちゃん」

小春「ありがとうございます!」

皆からおめでとうと言われ、すべてに一言ずつ返していく。

小春(いっぱい褒められた…やったぁ!)


榛名「じゃあちょっと休んでてくださいね」

鉢巻を巻きなおして気合を入れる。

小春「頑張ってください…!」


榛名たちは、次の競技の綱引きへ向かった。

小春「迫力満点なんだろうなぁ…」


姫菜と小春は綱引きでは応援に徹する。


「綱引きの最初の組み合わせは!青対赤!緑対紫!」

姫菜「頑張ってー!」

赤の面々に声援を送る。


小春「頑張ってくださーい!!!」

姫菜に負けじと小春も声を張る。


榛名や金剛がスパッツを履いた姿で小春に手を振り返す。


「それでは、皆さん用意はいいでしょうか!」

アナウンスを合図に各チーム綱を持つ。


「よーい!はじめ!!」

始めの合図とともに一斉に綱を引き始める。

艦娘だけだから皆本気で綱を引くためものすごい迫力だ。


小春「頑張って~!」

姫菜「引けー!がんばー!!」


榛名「ん…!」

金剛「とおりゃあああ!」


「青組気迫がすごい!!」

「紅組も負けてはいません!!!」


ぴぴーっ!

一回戦終了の笛が鳴る。

「結果は…赤チーム、紫チームの勝利!」


姫菜「やったぁ!」

小春「負けちゃいました…」


「つづいて一位同士と二位同士で戦いまーす!移動してください!」

アナウンスに合わせて皆ぞろぞろ動き出す。


姫菜「この調子で一位とっちゃうよ!」

赤チーム「おー!」


小春「勝ちましょう!」

青チーム「おーっ!」


「まもなく試合を始めまーす!みなさん位置についてください!」

小春「頑張ってくださーい!」

手を振りながら応援する。


姫菜「いっくよー!!!」

赤チーム「おーっ!」


榛名「お姉さま!頑張りましょう」

金剛「そうネ!頑張ろ!」


「では、総員綱を持ってください!」

「よーい!はじめ!!!」


「おおおおおっ!」

威勢よく皆綱を引き始める。

金剛「とぉぉぉりゃあああ!」

榛名「たぁあああ!」

長門「おおおおおお!」


小春「気迫が…さっきより格段に違う…」

姫菜「いっけー!」


金剛「いっけえええええ!」

その瞬間綱の真ん中がこちらの陣地に触れた。

小春「やったぁ!」


最終的に、綱引きは赤チームの勝利で幕を閉じた。


小春「すごかったです…」

金剛「うーん…惜しくも三位だったネ…」


姫菜「よっしゃあ!みんな頑張ってくれてありがとう!」

赤城「まだ競技は終わっていませんよ提督」

姫菜「それもそうね…まだまだ気を抜かず頑張ろう!」


そして、お昼の後最後の競技が始まった。

「最後の競技!騎馬戦を始めます!」

「皆さん位置についてください!」


「大丈夫ですか…?重くないです?」

「大丈夫ネ!」

「全然重くないですよ」

「よかった…」


「よーい!」


「はじめ!」


四チーム全員入った騎馬戦だ。

「小春ちゃんどうするネ?」

「まずは様子見ですね!」


姫菜のチームはガンガン攻めていっている。

緑チームは一転突破で姫菜のチームに対抗している。

紫チームも姫菜のチームの後ろから攻めてくる。

「ありゃ?ずいぶん人気だね…!」


「突撃!!!」

「うわぁ!?提督さんこっち攻めてきた!」

「各個撃破!いっくよー!」

姫菜のチームが緑チームの方に突っ込んでいく。

「こうなったら…。とおりゃあああああ!」

緑チームも対応して反撃する。


「よっしゃあ!鉢巻ゲット!」

「もっと取らなきゃ!」

「瑞鶴のも…とった!」

しかし、姫菜の手は空を切った。

「甘いよ!提督さん!」

カウンターで姫菜の鉢巻をかすめ取る。

「おあっ!取られたぁ!」

「ふっふーん。てーとくさんまだまだ甘いよ!」

「悔しい~!」


瑞鶴のチームは勢いにのって青チームと紫チームが戦っている間に割り込んでいった。

こうして、盛況のうち騎馬戦は瑞鶴の緑チームの勝利で終わった。


「皆さんお疲れさまでした!これから点数計算に入りまーす!」

みんな自分の陣営に戻って飲み物を飲んだりタオルで汗を拭いたりしている。


「皆さんお疲れさまでした~!」

「お疲れさまでした。小春ちゃん」

「お疲れ様ネー!」

金剛が冷たい飲み物を頬に当ててきて榛名がタオルで汗を拭いてくる。

「あ、ありがとうございます!」

「いえいえ。一日小春ちゃん頑張ってくれましたからね」

「ご褒美ネ~!」

「わぁ!」

金剛がぎゅっと抱き着いてくる。ほのかにミントの香りがする。

「ぎゅ~っ!」

「も~…」

少し暑いがあまり気にならない。


「何位だろうねぇ…」

「弱気になってはいけません。提督。私たちが一位です!」

「あれだけ頑張ったんだから私たちよ~」

みんな一位であることを疑っていない。


「結果発表しまーす!」

スピーカーで響き渡る。

「まず!総合二位のチームから発表いたします!」

「二位は!」

「「赤チームです!」」

姫菜「二位かぁ」

「でもいいところまで行けましたよ!」

「何よりみんな頑張ったもの!」


「一位は!」

「「青チームです!」」

小春「やりました~!!!」

ガッツポーズをとる。

「よかったわね」

「やったネ~!」

みんな互いにハイタッチして喜びを分かち合っている。

早くも小春が胴上げで天高く飛ばされている。

「わぁぁぁぁぁぁ」

「「ばんざーい!」」


「結構高く上がってるけど大丈夫なの…」

「まぁあの娘たちもその辺は考えているでしょう」

少し高すぎるかなと思うくらい高く胴上げされている。


体育祭の勝利の余韻もそこそこに片づけを始める。

「明日は筋肉痛かなぁ…」

「あはは、提督さんあとでマッサージしてあげるね!」

「ありがと、瑞鶴。いっぱいもみほぐしてね」

「任せてっ!翔鶴姉にやってるから!」

「それは期待できるね…楽しみ」

「後で部屋に来てね!」

元気に言い残して資材をもって倉庫の方へ歩いて行った。

「やっぱ艦娘って力持ちね…」

「提督さんも鍛えれば出来るよっ!一緒に走ろ?」

「あはは…走るのはいいけど鍛えてもあれは…ね」


節目の季節

運動会から数か月。すっかり冬も終わり、ついに小春が中学校を卒業する季節になった。

「もうこんな季節…なんだか寂しいような…」

「もう少しで小春ちゃんも卒業ね…成長って早いなぁ」

リビングのソファーでくつろぎながら小春と姫菜がつぶやく。

「家族になってからもうこんなに経って…ずっと幸せです」

「私もとっても幸せだよ」

「そういえば卒業式は来るんですか?」

「もっちろん!といいたいところなんだけどお仕事があっていけるかわかんないのよね」

ため息をつきつつ答える。

「お仕事なら…仕方ないですね。姫菜さんが来れるようにお祈りします…!」

「私も出来る限り行けるようにするね」

ぽんぽんと小春の頭をなでる。



そして、当日。

「じゃあ、行ってきます」

「ん。行ってらっしゃい、小春ちゃん。卒業式楽しみにしてるね」

「はいっ!」

元気に返事をして学校へ向かった。

「さて…準備できたのかな…あの子たちは」

小春が出かけてからすぐに鎮守府へ向かった。


後書き

出して欲しい艦娘いればコメントお願いします
応援評価ありがとうございます!

SSの題名決まりました!ご協力ありがとうございました!

主人公が高校に入ったら一度ここから変えて新しく続きを書き始めます!

申し訳ない…書き方を模索中なので見にくい文章になってるかと思いますがご容赦を…


このSSへの評価

29件評価されています


ryuk・von・tepesiさんから
2019-02-11 01:24:27

SS好きの名無しさんから
2019-01-14 01:59:46

SS好きの名無しさんから
2018-12-23 01:25:42

SS好きの名無しさんから
2018-11-24 03:12:59

羽藤けいさんから
2018-07-23 22:42:18

SS好きの名無しさんから
2018-04-29 01:39:42

SS好きの名無しさんから
2018-04-01 15:02:44

SS好きの名無しさんから
2018-03-13 06:24:05

2018-01-18 21:45:11

SS好きの名無しさんから
2018-01-09 16:35:52

SS好きの名無しさんから
2017-07-29 16:36:16

黒猫ハンターさんから
2017-05-20 19:42:01

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2017-03-31 19:33:04

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2017-02-28 23:04:45

ぺるつぁーさんから
2017-02-27 08:52:15

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2017-02-23 20:02:05

ユーカリさんから
2017-02-20 23:58:24

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2017-02-20 20:26:33

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2017-02-12 23:07:14

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2017-02-02 23:11:22

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2017-01-13 03:57:32

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2016-12-15 23:54:31

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2016-12-08 23:32:37

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2016-12-05 21:14:08

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2016-11-28 23:58:04

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2016-11-24 04:28:12

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2016-11-10 09:39:44

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2016-11-11 09:53:03

このSSへのコメント

19件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2016-12-08 23:33:02 ID: BfLjIw3P

深雪オナシャス

2: こけこっこ 2016-12-09 23:09:36 ID: q6ZbVinL

深雪ですか。
了解です!
うまく入れてみます!

3: グッドフェロー 2016-12-15 00:09:30 ID: oI3DfOFu

話の展開がとてもスムーズで読みやすく、分かりやすい。
自分もこの構成力は見習いたいぐらいです。
ちなみにタイトルですが、自分が見た感じでは、悲しい感じだったので。
「何時の日か、見せた笑顔を。また、いずれ」
とか、どうでしょうか。

4: こけこっこ 2016-12-15 23:11:11 ID: 7r9I3SSh

コメントありがとうございます!

いい題名ですね!
是非参考にさせていただきます!

5: SS好きの名無しさん 2016-12-22 06:19:02 ID: 2nKgbJnz

生えてないけど心はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の化身な提督

6: SS好きの名無しさん 2017-01-15 02:20:30 ID: ElDw34P-

募集したならタイトル変えればいいのに

7: こけこっこ 2017-01-15 23:30:21 ID: Z3IvmTOA

コメントありがとうございます。
遅くなってすいません。

8: グッドフェロー 2017-01-15 23:30:51 ID: gXmFnX-Y

なんか、自分の考えたのが採用されるのは嬉しいものですね......!
ちなみに、内容も相変わらず面白いです!頑張ってください!

9: こけこっこ 2017-01-15 23:31:28 ID: Z3IvmTOA

ありがとうございます!
素敵な題名です!

10: SS好きの名無しさん 2017-01-27 18:38:08 ID: AP4k6iuR

流血無しの話題のときに瑞鶴も出番を…!一応登場はしてたけど

11: こけこっこ 2017-01-27 23:33:51 ID: n0NdIqyE

コメントありがとうございます!
瑞鶴ですね!
日常編の時に上手く入れて見ます!

12: 黒猫ハンター 2017-05-20 19:41:43 ID: IaZ3eQj8

この話の続きを見たいですねw
応援してます。

13: こけこっこ 2017-05-24 16:51:13 ID: YeTiSSbJ

コメントありがとうございます!
応援ありがとうございます!
できる限り頻繁に更新していきます!

14: SS好きの名無しさん 2018-04-16 19:11:48 ID: NcvANUJ5

運動会の種で麻袋に足入れてピョンピョン跳ねてく種目に小春ちゃんを参加させてください。おっぱいぷるーんぷるーんしてるのを見たほかの艦娘の様子とかがみたいです

15: 羽藤けい 2018-07-22 22:07:57 ID: 6rYbVgpM

更新楽しみにしてますー^^
小春ちゃんの成長も含めて

16: こけこっこ 2018-07-25 20:39:37 ID: jH3xx7r1

コメントありがとうございます!!

励みになります!!お楽しみください!!

-: - 2018-09-30 07:37:02 ID: -

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-: - 2018-10-20 04:40:15 ID: -

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-: - 2018-10-21 00:36:28 ID: -

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