2023-01-18 08:24:57 更新

概要

ミヒャエル・エンデ著作の『モモ』とは全くの無関係であります(周知の事実)。


前書き

あいかわらずキャラがぶっこわれてます


《ナレーター 山城》


むかしむかしあるところに、おじいさんの提督と、おばあさんの瑞鶴がいました。


おじいさんは軍事会議という名のパーティに


おばあさんは最上川へ洗濯に行きました。


提督「さっそく軍事会議に出かけてくるから」


瑞鶴「あっ、あの…提督さん…」


提督「何だよ?」


瑞鶴「今夜も遅くなるの…?」


提督「うっせぇな!お前にゃ関係ねぇだろ!!」


瑞鶴「」ビクッ


瑞鶴「あっ、うん。そうだよね、ごめんね…」ショボン


この夫婦の仲ある日を境に酷く冷めきったものとなってありました。


提督「んじゃ」


瑞鶴「あっ待って提督さん…」


提督「あ?」


瑞鶴「あの…お弁当作ったの。よかったら食べてほしいな…なんて…」


提督「…」


健気なおばあさんはおじいさんと仲直りをしようと奔走しています。


しかしおじいさんはとうとうお弁当を受け取る事はなかったのでした。


提督「くれ」


えっ!?


瑞鶴「やったぜv(・∀・*)」


おばあさんの料理が美味しい事を知っていたおじいさんはそれを拒否することができませんでした。


さて、おじいさんを見送った後おばあさんは最上川へ洗濯に行きました。


瑞鶴「よし!やるか!」


バシャバシャ


瑞鶴「例えば私が傷ついて~♪」


瑞鶴「くじけそう~になった時に~♪」


瑞鶴「限って貴方は傍にいない~♪」


瑞鶴「支えてくれない不幸だわ☆」


おばあさんはおじいさんにお弁当を渡せた事があまりにも嬉しかったのか、上機嫌で唄い出しました。…ってかそれ私が考えた替え歌じゃないの!?


そんな時でした。


どんぶらこ~


どんぶらこ~


瑞鶴「…ん?」


瑞鶴「何だろう?あれ」


どんぶらこ~


どんぶらこ~


瑞鶴「えっ!?桃!?」


何ということでしょう。最上川から大きな桃が無数の五月雨とともにどんぶらこ~どんぶらこ~と流れて来ました。


瑞鶴「わわっ!こんなに大きな桃…きっと提督さん喜んでくれるだろなぁ…」


瑞鶴「…もってかえるか」


自分が今の今まで洗濯をしていたことなどすっかり忘れたおばあさんは片手で大きな桃を持って帰りました。


瑞鶴「さて、提督さんは…今日も遅くなりそうね…」


瑞鶴「それにしても大きな桃だなぁ」


瑞鶴「ちょっと切って食べちゃおっと☆」


瑞鶴「ほあちゃあっ!!」


スパーン


おばあさんは手刀で桃を切りました。


赤子「おぎゃー(笑)おぎゃー(笑)」


瑞鶴「え!?」


なんということでしょう!桃の中から元気な赤子が出てきました!


子供に恵まれなかったおばあさんは大喜びです。


瑞鶴「よし!桃から生まれたから名前は桃にしよう!」


おばあさんはネーミングセンスがありませんでした。


残念ながら桃が生まれても二人の仲は改善されませんでしたが、おばあさんは大切に育てました。


桃「桃、アイドルになる☆」


立派に成長した桃はアイドルを志すようになりました。


ところでこの村には以前から奇妙な現象が起こっていました。


それは村の提督達が次々と行方不明になってしまうというものでした。


アイドルを志す桃にとって、自身のファンになりうる人達が減ってしまうこの現象を見過ごすわけにはいきませんでした。


そのため桃は村の提督達の行方を探るために旅に出ることを決意しました。


(ペプシマンBGM)


桃「おばあさん、桃旅に出るよ☆」


瑞鶴「なーんだってー」


桃「アイドルになるための武者修行に行くから吉備団子ちょうだい☆」


瑞鶴「いいよ!」ペプシマーン


おばあさんは持ち合わせの材料を使い僅か6秒で吉備団子を作りました。


桃「ありがとごま☆」


瑞鶴「それ流行らないと思うよ」


おばあさんの忠告をよそに、桃はさっそく旅に出るのでした。


桃「いってきまーす☆」


瑞鶴「いってらっしゃーい」ノシ


桃「…」スタスタ


桃「…おばあさんに心配かけたくなくてあんな嘘ついちゃったけど、よかったのかなぁ…☆」


桃「…」


桃「…いいや、これもファンを増やすためのアイドルとしての勤めだし、桃は悪くない☆うん☆」


桃「…おや?あれは…☆」


夕立「ぽい…お腹空いたっぽい…」


哀れ、その子犬はお腹を空かせ倒れていたのでした。


桃「可哀想☆」


桃はそう呟き、子犬の前を通り過ぎようとした時…


夕立「…」ジーッ


桃「(…凄い見つめてくる…☆)」


桃「(仕方ない、吉備団子あげるか☆)」


桃は子犬に吉備団子を与えました。


夕立「むしゃむしゃ…」


夕立「んまい!」テーレッテレー


桃「よかったね☆」


夕立「助けてくれてありがとうっぽい!」


夕立「もしよければ貴方の旅のお供にしてほしいっぽい!」


桃「おっ、さっそくファンができた☆いいよ☆」


夕立「やったぁ!」


桃「…でも旅のお供に子犬かぁ…☆」


夕立「いやいや、旅のお供に犬は定番ぽい!」


桃「そういえば確かにおばあさんから聞いた事あるなぁ。お供に犬と雉とゴリラを連れて旅する話☆」


夕立「ゴリラ…?猿じゃないの?」


桃「…?桃はゴリラって聞いたけど?☆」


夕立「えぇ…」


桃「地域によって違うのかな?☆」


夕立「そういうものっぽい?」


桃「そういうもの☆」


夕立「…まぁいいっぽい。それより桃はどうして旅に出ることになったっぽい?」


桃「うーんとね、実は…☆」


ヘンヘンウマウマ


夕立「へぇ~行方不明の提督さん達を探す旅をしてるっぽいね!」


桃「うん!アイドルは皆を笑顔にするのがお仕事だからね☆」


夕立「いい夢を持っているっぽいね」


桃「ありがとー☆」


夕立「で、目的地は?」


桃「…」


夕立「…」


桃「…」


夕立「…」


桃「 な い ☆ 」


夕立「行きあたりばったりだったっぽい…」


桃「まぁなんとかなるでしょの精神だよ☆」


夕立「不安…」


桃「そういう子犬ちゃんは何かあてはある?」


夕立「子犬ちゃんじゃなくて夕立っぽい!そうね…」キョロキョロ


夕立「あっちっぽい!」ユビサシ


桃「あっち?」


夕立「夕立の勘がそう言ってるっぽい!」


桃「勘かい☆…まぁいいけど…☆」


こうして桃は子犬の夕立の示した方向へ進むのでした。


そして数日後。


桃「キラリ☆と煌めく貴方の愛に~♪私がズキュン☆と応えてゆく~♪」


夕立「何それ?」


桃「桃のオリジナルソングだよ!タイトルは…『運命のクライシスピーチ☆』とかどうかな?」


夕立「好きにするっぽい…」


???「そこのお嬢さん達!!」


桃「?」


夕立「何っぽい?」


振り向くとそこには雉がいました。


鳥海「ちょっと困ってるの。よければ手伝ってくれませんか?」


桃「いいよ☆皆を笑顔にするのがアイドルの務め☆それでどうしたの?」


鳥海「実はとある人物に私の大切なものを盗られてしまったんです」


夕立「それは大変っぽい!」


桃「大切なものって?」


鳥海「それは我が姉、摩耶の形見なんです。何としてでも取り返す必要があるのですが私だけではとても…」


桃「わかった!じゃあその形見を盗った人を叩きのめせばいいんだよね☆」


夕立「そんな事していいっぽい?アイドルは皆を笑顔にするんじゃなかったっぽい?」


桃「夕立ちゃん、アイドルにはね、時に誰かを突き落とす覚悟が必要なの…」


夕立「…深刻な話っぽいね」


鳥海「ありがとうございます!とても助かります!」


桃「全然いいよ☆そのかわり…」


鳥海「…はい?」


桃「もし成功したら桃達の旅のお供になってほしいな☆」


鳥海「それくらいでしたらお易い御用ですよ!」


桃「やったね夕立ちゃん☆仲間が増えるよ☆」


鳥海「私の名前は鳥海です!形見を盗った犯人はあっちのベネジクト山脈を根城にしているはずです!」


桃「よぅししゅっぱーつ☆」


こうして桃達一同は鳥海の宝物を盗った犯人を倒すべくベネジクト山脈へ向かいました。


そこはまさに天然の要塞。高低差の激しい断崖や入り組んだ地形、雑に流れる河川が侵入者を惑わすのです。


しかし鳥海の豊富な知識と夕立の鋭い勘で、桃達は見事犯人の根城に到達したのでした。


鳥海「ここです。ここに奴がいます」


桃「こんなところを根城にするなんて犯人はただものじゃないね☆」


夕立「ぜぇ…ぜぇ…しんどいっぽい…」


桃「よし!いくよ☆準備はいい?」


鳥海「大丈夫です!」


夕立「夕立は大丈夫じゃないっぽい…」


桃「よーしいくぞー☆」ダッ


夕立「ちょ」


鳥海「おーっ!」ダッ


夕立「おいていくなっぽーーい!!」ダッ


ドアガチャ


桃「たのもー!摩耶ちゃんの形見を取り返しに来たよ☆」


???「…」


???「…また、僕と提督の愛の巣に邪魔者が来たんだね…」


一同「!?」


夕立「その声は…!!」


時雨「おやおや、また君かい鳥海さん。君も懲りない人だね」


夕立「時雨!?」


時雨「っと、その声は夕立だね?随分久しぶりだね。元気だったかい?」


桃「知り合いなの?」


夕立「知り合いも何も時雨は夕立のお姉さんっぽい!!」


桃「ええええええええ!?!?」


鳥海「時雨が…夕立さんのお姉さん!?」


桃「それは本当?」


時雨「そうだね、本当だよ」


夕立「今まで何してたっぽい!それに時雨が泥棒なんて…」


桃「あっ、そうだよ!摩耶ちゃんの形見を返して!!」


時雨「摩耶?…あぁ、僕が殺したあの女の事かな?」


鳥海「」ギリッ


夕立「時雨が…人殺し…?」


桃「ど、どういうこと?」


鳥海「我が姉摩耶は、とある提督と婚約をしていたんです」


鳥海「なのに…それに嫉妬したあいつが…摩耶をっ!!」


夕立「時雨っ!!」


時雨「その言い方は酷いね。まるで僕が悪者みたいじゃないか」


時雨「逆だよ夕立、あの女が僕から提督を奪ったんだよ。それどころか提督と無理矢理結婚を迫ってさ。これじゃあ提督が可哀想じゃないか」


時雨「だから僕はあいつを倒し、提督を救ってあげたんだ。嫉妬なんて言葉を使うのはよしてくれないかい?」


鳥海「勝手なことばかり言う!!」


桃「それで、摩耶ちゃんの形見っていうのは?」


時雨「それはきっと提督の暗喩だろうね。あの女は提督を自分のものにしたと盲信していたからね」


鳥海「それは貴方の方です!あの提督は貴方といる事を望んでいません!」


時雨「やれやれ…これだけ言ってもまだわからないなんてね。提督は僕のものだよ。君はとても賢いが、自分勝手が過ぎる。未熟も未熟、愚かも愚かってね」


夕立「時雨、見損なったっぽい…」


時雨「夕立、君も僕に楯突く気かい?」


*戦えば時雨が負けます


夕立「夕立は、こんな姉を持ってしまったことを強く恥じるっぽい!!だからこそ時雨!!今ここで貴方を倒すっぽい!!」


桃「夕立ちゃん…☆」


時雨「勝てると思うのかい?君が。道端で食べ物を乞う事しかできない君が、実の姉の命を奪えるとでも?」


*戦えば時雨が負けます!


夕立「余裕こいていられるのも今のうちっぽい!夕立が手を下さずとも、いずれ貴方は滅びるっぽい!!運命がすでにお前を見限っているっぽい!!」


時雨「あぁ、僕はなんて出来の悪い妹を持ってしまったのだろう。君は素直で純粋で、でもそこがたまらなく愛しくて…。だからこそ鳥海さんの言う事を間に受けてしまったのだろうね。これは不幸な事故さ。僕は悲しいよ夕立…」


時雨「ならばここで姉としての責務を果そう!夕立!君を呪縛から解き放とう!君の死を以てしてね!!」


*戦えば時雨が負けます!!!


夕立「ぽおおおおおおおおおい!!!」


時雨「やああああああああああ!!!」


ドガーン


ー5分後ー


時雨「ぐわあああああああああ!!!」


時雨「」チーン


桃「桃達のパワーが勝ったああああああ!!」


夕立「桃何もしてないっぽい!」


桃「そうだったね☆残念☆」


とある提督「助けてくれてありがとう。時雨にずっと監禁されてて困ってたんだ」


桃「また一人困ってる人を助けられたよ☆アイドルに一歩前進だね☆」


鳥海「貴方達のおかげで助かりました。約束通り貴方の旅にお供します」


桃「ありがとー☆んじゃあ桃がアイドルになったら鳥海ちゃんにはマネージャーを頼もうかな?」


夕立「何でもいいけど次の目的地は何処っぽい?」


桃「あー…どうしよ…鳥海ちゃん何かあてはある?」


鳥海「いや皆さんの旅の目的がわからないことにはなんとも…」


桃「実はヘンヘンウマウマで…」


鳥海「そうですか。村の提督達が行方不明に…」


桃「何とか助けてあげたいんだけど…」


とある提督「…きっとあいつらの仕業に違いない!」


夕立「知ってるの?」


とある提督「あぁ、その提督達は奴らの餌食になったのさ…」


鳥海「奴らって…」


とある提督「ヤンデレ艦娘達だ!!」


一同「!!」


とある提督「ヤンデレ艦娘達は提督達を拐い、鬼ヶ島に監禁しているに違いない!」


夕立「鬼ヶ島…」


桃「よし、目的地は決まりだね☆鬼ヶ島にれっつごー☆」


こうして桃達一同は鬼ヶ島に向かいました。


しかしその道中は豪雪地帯に灼熱の火山、奈落に続く渓谷など、とても過酷なのでした。


そんな困難をも切り抜け、遂に鬼ヶ島の黒門までやってきたのでした。


鳥海「この門を抜ければ鬼ヶ島にたどり着く事ができます」


夕立「ぐうぅぅぅ…でもこの門堅くて開かないぽい…」


鳥海「やはり犬と雉だけではいけませんね。ゴリラを探しましょう」


夕立「だから猿じゃないっぽい!?」


???「そこにいるのは誰かしら!?」


一同「!?」


鳥海「誰!?」


バッ


ヘレナ「私よ!」


夕立「誰だお前は!?」


桃「まさか…ゴリラ!?」


ヘレナ「は?」


桃「え?」


ヘレナ「今…私をゴリラと言ったわね…」ゴゴゴゴゴ…


桃「えーだってここはゴリラが登場する流れじゃん…」


ヘレナ「問答無用!フローヴェノム!!」


ズガアアアアアアアアアアアアン!!!!


桃「ぎゃあああああああああああああ!!!」


桃「」チーン


鳥海「ひえっ…」


ヘレナ「私を侮辱する奴はこうよ!!」


夕立「す、末恐ろしいっぽい…」ガクブル


鳥海「では、貴方は何者なんです?」


ヘレナ「私はヘレナ!ここの主に雇われた傭兵よ。門番の仕事を任されたの」


鳥海「なんと!私達はヤンデレ艦娘を退治し、村の提督達を助けるために鬼ヶ島に行かなくてはならないのです!傭兵ヘレナ。ここを通していただけませんか?」


鳥海は穏便に事を済ませようと試みます。しかしヘレナはそれを許すはずもありません。


ヘレナ「残念だけどそれは無理ね。それとも貴方達はここより多くの報酬を払ってくれるのだったら考えてあげてもいいけど…」


桃「吉備団子でなんとか☆」


夕立「…いや無理っぽい…」


ヘレナ「…」


桃「吉備団子の残りの6こ全部あげるから☆」


ヘレナ「…いいでしょう」


夕立「いいの!?」


ヘレナ「それじゃあヤンデレ艦娘達を退治しにいきましょう!!」


夕立「嘘っぽい…」


ヘレナ「ちょっと待ってて、ここ開けるから」


ヘレナ「やあああああああああああああああああ!!!」


ドンガラガッシャーン


桃「破壊してて草」


夕立「アイドル疲れたの?」


ヘレナ「仕方ないでしょこれが正攻法なんだから」


鳥海「もとから開かないんですか…」


桃「門として機能してないね☆」


ヘレナ「さあ走るわよ!ついてきなさい!」ダッ


鳥海「ちょっとちょっと…」ダッ


夕立「早いっぽい!!」ダッ


桃「うーん…怪我が痛むなぁ…☆」ダッ


なんやかんやあって、鬼ヶ島の侵入に成功した桃達一行。

ここから一同(主にヘレナ)による快進撃が始まるのでした。


???「と思っているのですか?」


一同「!?」


吹雪「私です!」ドーン


ヘレナ「お前誰だよ!!(あせりながら)」


吹雪「私はヤンデレ艦娘が一人、吹雪です!」


鳥海「ヤンデレ自覚あるんですね」


桃「吹雪ちゃん、死にたくなかったらさっさと提督さんを開放してね☆すぐでいいよ☆」


夕立「桃、だんだん過激になってるっぽい…」


吹雪「それは出来ない相談ですね。私の司令官が貴方に毒されてしまいますから」


桃「桃はアイドルだから清潔だよ☆」


夕立「そういう事じゃないと思うっぽい…」


吹雪「司令官は私のものです。覚えておいてください…」


桃「はーい☆」


夕立「素直か!!」


桃「じゃあ通してくれる?」


吹雪「だめです」


夕立「そりゃそうでしょ」


吹雪「わかったら早急にお引き取りください。司令官との時間が減ってしまいますから」


桃「吹雪ちゃんは提督の事が好きなの?」


吹雪「当然です!私は誰よりも司令官と過ごしました!それに司令官の事を想ってますし、誰よりも司令官の事をわかってます!」


桃「だったらわざわざ監禁しなくてもいいんじゃないかな☆」


吹雪「は?」


鳥海「草」


ヘレナ「草」


桃「本当に好きならその人の幸せを願うものなんだよ☆でも吹雪ちゃんのやってる事はただの愛の押し売りだと思うな☆」


吹雪「私の行動は全てエゴであると?勝手な事を言うな!!」


吹雪「貴方みたいな奴がいるからいけないんです!司令官を幸せにできるのは私だけなのに!貴方達が司令官を不幸にするんです!だから私は司令官を貴方のような奴から守ってるんです!全部司令官のためなんです!!」


桃「へー☆」


夕立「全然話聞いてないじゃん…」


桃「やはり貴方も生きてはいけない存在ですね。司令官に害をなす奴は皆駆除しなくちゃ…」


吹雪「漆黒の暗渠より悪鬼を招かん。出でよ!サモンダークネス!!」


吹雪が魔法を唱えた瞬間、正面に少女達が現れました。

それはゾンビと化した村人達だったのです。


鳥海「何ですかこいつらは!?」


吹雪「ふっふっふ、私が呼び出したゾンビ達です」


一同「!?」


吹雪「さあ!あの愚か者どもを殺すのです!」


ゾンビ「ヴオォォォォォ…」


夕立「ひええぇ…集団で襲ってくるっぽいぃぃ…」


ヘレナ「ここは私に任せて!」


鳥海「榛名さん…」


ヘレナ「ヘレナよ!!」


ゾンビ「ヴオォォォォ…」


ヘレナ「っ!!」ダッ


ヘレナは勇敢にもゾンビ軍団に立ち向かいました。

そして向かい合う両者が遂に衝突したのです。

ドガーンと爆発音が響き渡り、次の瞬間…


ゾンビ「グワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」


ゾンビ軍団は遥か上空へ吹き飛んだのでした。


吹雪「なんですって…私のアンデッド軍団が…」


ヘレナ「はぁ…はぁ…くっ…」


桃「すごい壮絶な戦いだったね…☆」


鳥海「ゾンビ軍団…恐ろしい相手でしたね…」


夕立「清々しい程に瞬殺だったぽい…」


鳥海「あとは貴方だけです!吹雪!」


吹雪「くっ…ここでやられる訳にはいきません。撤退しましょう!」


吹雪は転移石で戦線を離脱しました。


ヘレナ「あっ、逃げた」


桃「ひきょーものー!!」


鳥海「…まぁでもこれで先に進めますね!」


桃「よぅし!じゃあ提督達を助けちゃおー☆」


ヘレナ「…ねぇ桃」


桃「ん?なにー?」


ヘレナ「そういえば聞いてなかったんだけど、どうして貴方はアイドルになる事を志したの?」


桃「んー?そりゃもちろん皆を笑顔にするためだよ☆」


夕立「のわりには随分暴力的っぽいけどね」


ヘレナ「じゃあ何で皆を笑顔にしたいと思ったの?」


桃「えっ…」


ヘレナ「ごめんなさいね、こんな事聞いて。ただ貴方があまりにも一生懸命だったから気になっていたの」


桃「…」


桃「おじいさんとおばあさんをね、仲直りさせたくて…」


夕立「!?」


ヘレナ「どういうこと?」


桃「おばあさんはね、桃を拾って育ててくれたんだ。でもおばあさん、おじいさんと仲直りできないっていつも悲しんでたんだ」


夕立「桃…」


桃「桃がおばあさんにしてあげられる事がこれくらいしか思いつかなかったけど、でも二人には笑顔でいてほしいから、だからアイドルになるって決めたの」


鳥海「桃さん…」


ヘレナ「そうだったのね…」


桃「…別に桃の事はいいんだよ☆それよりも早く皆を…」


夕立「桃」


桃「へ?」


夕立「笑顔にさせるっぽい!貴方の大切な人を!!」


桃「夕立ちゃん…」


鳥海「私も最後まで協力します!一緒に成し遂げましょう!」


桃「鳥海ちゃん…」


ヘレナ「まぁ吉備団子6こ分の仕事はしないとね」


桃「ヘレナちゃん…」


桃「…」


桃「ありがと☆皆☆」


一同「!!」


夕立「よおおおおおし!がんばるっぽおおおおおおおおい!!」


こうして心をひとつにした桃達は


鳥海「ブレイブバード!!」


ヤンデレ艦娘「ぐわあああああああああ!!」ドガーン


夕立「レッドアウトゴールデンマキシマムバーニング!!」


ヤンデレ艦娘「うわあああああああああ!!」ドガーン


ヘレナ「ローディス(?)歯向かう愚か者め。我が奥義を受けてみよ!!」


ヤンデレ艦娘「ぬわあああああああああ!!」ドガーン


ヤンデレ艦娘を退治し、提督達を次々と助ける事に成功しました。

そしてついにヤンデレ艦娘を統べる艦娘が待ち構える玉座にやってきたのです。


ドアガチャ


ヘレナ「おっ開いてんじゃーん!」


鳥海「もうちょっと静かに入りません?」


夕立「それにしても暗いっぽい…」


???「ふっふっふ…貴方達が侵入者ですか…それにしても随分遅かったですねぇ…」


夕立「誰!?」キョロキョロ


ヘレナ「この鬼ヶ島の支配者ですよ!!」


桃「支配者…ならこいつを退治して村の提督達を助けるよ☆」


???「…その声は桃?桃なの?」


桃「えっ…その声は…」


その時、周囲が一斉に明るくなり、桃達の目の前に鬼ヶ島の支配者明石と、満身創痍なおばあさんの瑞鶴が現れたました。


桃「おばあさん!?」


瑞鶴「うぅ…」


夕立「この人が桃のおばあさんっぽい!?」


桃「どうしてここに!?」


瑞鶴「あ、あれ…」


おばあさんが指差した先にはおじいさんがいました。


桃「おじいさん!!何やってるの!?」


明石「貴方が桃ですね?"私"の提督がお世話になりましたね」


桃「何言ってるの…?」


瑞鶴「桃、おじいさんはずっとあいつの薬で洗脳され続けていたのよ…」


桃「なーんだってー!?」


夕立「じゃあ桃のおじいさんとおばあさんの仲が悪かったのって、あいつのせいっぽい!?」


鳥海「明石はずっとおじいさんを狙っていたんですね!?」


明石「ふっふっふ、その通りです!私はずっと前から惚れ薬を投与していたんですが最近になって効き始めたんですよね。苦労はしましたがこれで提督は私だけの提督になったんですよ!」


鳥海「なんてやつ…!!」


明石「最早貴方達は不要です。すぐに消して…」


ヘレナ「バレットパンチ!!」


明石「ぐわああああああああああああ!!」ドガーン


ヘレナ「…よし!」


夕立「いや瞬殺すぎっぽい!!」


ヘレナ「容易いですね」


鳥海「とにかくこれでおじいさんは元に戻るんですね!」


明石「それで私を倒したつもりですか?」


一同「!?」


ドガーン


ヘレナ「くっ…何で?」


明石「ふっふっふ、私は仮にもこの鬼ヶ島の支配者。そこらのウジ虫どもとは天と地ほどの差があr…」


鳥海「ゴッドバード!!」ドガーン


明石「貴方達がどんなに努力しても私が提督と運命を共にする事は決定事項なんですよ!!」


夕立「メモリアルメリーゴーランド!!」ドガーン


明石「冥土の土産に教えてあげます。私の技術によりダメージを任意でかいふ…」


ヘレナ「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド(無限パンチ)


ドガーン


明石だったもの「」チーン


ヘレナ「勝った!!」


桃「やったね☆」


提督「う、うーん…」


ヘレナ「あっ、おじいさんが…」


桃「おじいさん!」


提督「…ん?ここは…?」キョロキョロ


瑞鶴「提督さん!!」ダッ


提督「瑞鶴!!」


瑞鶴「提督さん!正気に戻ったんだね!」ギュッ


提督「瑞鶴…ごめんな…俺はずっと…」


瑞鶴「ううん、いいんだよ提督さん。これからはずっと一緒だからね!」


桃「ふえぇぇぇん!!おじいさんとおばあさんが仲直りできてよかったーーー!!」ポロポロ


夕立「いい話っぽい…」ポロポロ


鳥海「ここまで来た甲斐がありました…」ポロポロ


ヘレナ「めでたしめでたしね」


かくして、おじいさんとおばあさんを笑顔にする事に成功した桃達は平和に暮らしていったのでした。おしまい。


???「まだ終わりじゃありません!!」


一同「!?」


吹雪「私です!」


ヘレナ「誰だよ!!」


吹雪「えーっ!?さっき登場したばっかりなのに!?」


桃「してたっけ?☆」


夕立「わからないっぽい…」


鳥海「何だか知りませんが何なんですか!?」


吹雪「ついに…ついに私がこの鬼ヶ島の支配者になる時が来たんです!」


ヘレナ「何ですって!?」


吹雪「あとは貴方達を倒し、司令官を私の手中に収めるだけです!」


吹雪「漆黒の暗渠より悪鬼を招かん、出でよ!サモンダークネス!!」


吹雪の魔法によりゾンビ軍団が召喚されました。その中にはかつて桃達が倒した相手である明石や時雨、鳥海の姉の摩耶もいました。


夕立「時雨…」


時雨「ユウダチ…ユルサナイヨ…」


ヘレナ「あれは…明石じゃない!!」


明石「イタイ…ツライ…クルシイ…」


鳥海「摩耶…何て事…」


摩耶「テイトク…ゴメン…アタシハ…モウ…」


吹雪「さぁアンデッド達よ!あいつらを殺すんです!」


ヘレナ「あっ、UFO!!」


吹雪「えっ?」クルッ


ヘレナ「隙あり!!」ドゴッ


吹雪「ぐわああああああああああ!!」ドガーン


ー完ー


睦月「…っていう絵本を書いたのね」


山城「寝なさい」


ー艦ー


後書き

いやぁ本命がなかなか進まないねぇ…。


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H.Curbler54さんから
2023-01-18 16:18:49

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H.Curbler54さんから
2023-01-18 16:18:50

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: H.Curbler54 2023-01-18 16:20:49 ID: S:xZLf-0

今回も安定のクオリティで面白かったです!

2: Feb_102 2023-01-19 08:34:02 ID: S:AGGglh

↑ありがとうございます。おそらく永遠に同じノリで執筆していくと思います。


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